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( ^ω^)が死の一日に挑むようです:第3話

2 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2007/05/31(木) 22:18:11.01 ID:lc0Q/RGm0

第3話



「あの子は天才だ!」

          「百年に1人の逸材だ!」


名前で呼ばれることなど逆に少なかった。

「天才」だとか「神童」

そんな幼少時代を送ってきた彼。

この世に生れ落ちて、最初に覚えた遊び道具は竹刀だった。
6 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2007/05/31(木) 22:23:58.37 ID:lc0Q/RGm0
「1本それまでっ!」


試合開始とほぼ同時。

この立合いが全国大会の決勝だと、
理解できる人はいなかった。


( ・∀・)「……」


父が道場を開き、幼い頃から剣を握ってきた。

そして、当たり前のように目の前の相手を叩き伏せる。


( ・∀・)(つまらない…)
7 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2007/05/31(木) 22:26:43.05 ID:lc0Q/RGm0
いっその事、江戸時代にでも産まれれば良かったと、
100年遅く産まれたことを呪った。

真剣勝負
読んで字の如く、生きるか死ぬか。
そんなやり取りがしたかった。

そんな時、父からこのゲームの話を聞き、
二言返事で「参加したい」と、エントリーしたのだった。


( ・∀・)「……」


(;-_-)「……」
8 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2007/05/31(木) 22:29:51.07 ID:lc0Q/RGm0
彼は木の上にいた。


(;-_-)(ここなら誰も気付かないだろう…)


確かに、人は物を探す時には自分の目線から下を探すクセがある。

しかもここは森の中。
無数の木がある中で、隠れている1本を探し当てられる可能性は低い。

じっと動かずに隠れているだけなら、このゲームの条件の下では最良かもしれない。




ただ、相手が悪かった。



( ・∀・)「……」
13 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2007/05/31(木) 22:34:51.23 ID:lc0Q/RGm0
静かに刀の柄へと手をやると、親指で鍔を押し上げ
一瞬ピクリと動いたかと思うと次の瞬間、刀は3時の方角で止まっていた。


大木が斜めズレ、ゆっくりと傾く。


(;-_-)「わわっ…」


バキバキ と周りの木にぶつかり枝を折りながら、
地面へと激突する。


(;-_-)「ぐえっ」


遠心力と激突の反動で、男は投げ飛ばされる。
15 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2007/05/31(木) 22:36:35.31 ID:lc0Q/RGm0
(;-_-)「痛…」


半身を強く打ったせいか、なかなか立ち上がれない。

男は尻餅をついた状態のまま、放心状態だった。


( ・∀・)「……」


モララーが静かに近づいて行くが、あまりにも足音が小さいため
男は以前として、気がつかない。


(;-_-)(な、なんだ…何が起こったんだ…)
18 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2007/05/31(木) 22:39:02.53 ID:lc0Q/RGm0
男は何が起きたのか、理解できぬまま
鬼に致命的な接近を許してしまう。


( ・∀・)「……」

(;-_-)「ヒッ…!」


急に目の前に現れた男。

恐る恐る、見上げてみる。


(;-_-)「……」

( ・∀・)「こんばんは」

(;-_-)「うっ…わ」


腰が抜け、四つん這いのまま逃げ出す。
20 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2007/05/31(木) 22:41:25.49 ID:lc0Q/RGm0
(;-_-)「ひっ…いぃ」

( ・∀・)「御免」


その言葉と同時に、月明かりに照らされた刀身が
勢い良く引き抜かれる。

肉そして骨。

今までに無い感触が、柄を通して腕に伝わってくる。


( ・∀・)「お…お」


(;-_-)「はぁっ…はぁっ」
22 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2007/05/31(木) 22:44:06.64 ID:lc0Q/RGm0
男の左足は、既に膝から下が無くなっていたが、
あまりにも鋭く斬られたため、未だに気付かないでいた。


(;-_-)(動き…難い…足が…変だ)


ようやく異変に気付き、左足を見た瞬間男は凍りついた。

無い

無いのだ左足が。

そして、膝からは赤い液体が勢い良く飛び出している。


(|||-_-)「ああっ…ああぁぁぁぁぁ」
24 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2007/05/31(木) 22:48:00.78 ID:lc0Q/RGm0
痛みは無い。

それを上回って余りある恐怖感が、痛みを感じる暇を与えなかった。


( ・∀・)(斬った…)


手が、足が震える。

だが、モララーの場合、恐怖による震えではない。

歓喜?戸惑い?武者震い?

何とも説明が付かない震えだったが、
モララーは快感に似た感覚を味わっていた。
25 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2007/05/31(木) 22:51:55.23 ID:lc0Q/RGm0

( ・∀・)「ぬんっ!」


先ほどとは打って変わって、乱暴な剣筋が男を襲う。

また、手に人体を断ち切る感触が流れ
それと同時に男の左肩から先が飛ぶ。


(;-_-)「がっあdsのjんhだsgbッッhgzdhgf」

(* ・∀・)「あは…あはっ」





(* ・∀・)「あははははははははははははははははははははは」

27 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2007/05/31(木) 22:54:01.41 ID:lc0Q/RGm0

数秒後

目の前には解体された肉片だけが残った。


(* ・∀・)「うふっ…ふふっ」


そしてもはや斬る部分がなくなった時

モララーの恥部は大きく膨張していた。




残り23時間




3話 完