(´・ω・`)「ふむ……」
ショボンが撃ち出したミサイルを、貞子が増殖させる。
二人の奮闘により、最後の戦闘機が葉っぱに変わった。
川д川「はあはあ。後は、残党の処理だけですか?」
(´・ω・`)「いや」
ショボンが遠くの空を見つめる。
(´・ω・`)「まだ、ギコがいる」
亡命してきた双子は、学校の大ホールで治療に専念していた。
大陸独自の能力である、復元。
この国の中で村長しか使うことができないのは、民族性の違いが原因だろう。
(*´・ω・)「何人運ばれてくるんだろう」
(・ω・`*)「もう疲れたよ」
(*´・ω・)(・ω・`*)「ネー」
( ゚д゚ )「ふざけたことを抜かしてないで、とっとと治療しろよ」
(*´・ω・)「この人感じ悪いよ」
(・ω・`*)「ネー」
(#゚д゚#)「きー!」
( ゚д゚ )「お。銃声が止んだぞ」
ひっきりなしに聞こえていた銃声と爆発音が、テレビの電源を切ったように忽然と消えた。
代わりに、歓声が沸き起こる。
(*'A`)「おい。やったぞ! うっひょー」
(*^ω^)「敵が逃げていくおwwktkrwwww」
ξ;゚听)ξ「終わったのね……」
広場では生き残ったタヌキたちが、互いに手を取り合って笑顔を交わしていた。
しかし、場の空気にそぐわない男と、不気味な女が屋上に降りてくる。
( ^ω^)「楽勝だったおwww」
('A`)「だな。あんたたちを見直したぜ」
(´・ω・`)「まだ、終わったわけではない」
('A`)「あ? なに言ってんだ?」
川д川「ギコとしぃ、それに臣下のちんぽっぽが来てないのよ」
ξ゚听)ξ「ギコって、あの不死身のギコ……?」
死なずのギコ。戦場では常に前線にいるにも係わらず、
鬼人の如き働きで、若くして大陸タヌキの頂点に上り詰めた男だ。
彼を見たものは絶望とともに言う。『死神』と。彼は、騎当千の兵である。
(´・ω・`)「やつが遅れてくるのは、いつものことだ。形勢逆転が大好きな男だからな」
川д川「しぃやちんぽっぽも侮れないわ。彼女たちも、相当な使い手だと聞いています」
ξ゚听)ξ「村長が帰ってくれば……」
ツンがそう呟いたとき、奇妙な音が空から聞こえてきた。
花火が上がるときのような、気の抜けた音の後、村の広場が爆発した。
(;^ω^)「なんなんだお! 校舎が傾いていくお!?」
(;'A`)「死ぬ! 死ぬううううううううう」
(´・ω・`)「来たようだな。奴らは三人だ。こちらは、我輩と貞子とツンで行く。
お前たちは、援護をしろ」
そう言い捨てると、ショボンが広場に飛び下りた。
それを追って、貞子も飛び降りる。
ξ゚听)ξ「私も行くわ。援護をお願い」
飛び下りようとしたツンの腕を、ブーンがつかんだ。
ξ゚听)ξ「ちょっと。なんなの?」
( ^ω^)「戦争がはじまる前の、ドクオの言葉がヒントになったんだお」
ブーンがツンの背中に葉っぱを当てると、皮膚が変化して、腕が四本生えてきた。
(;'A`)「きめぇ」
ξ;゚听)ξ「たしかにキモいけど、助かるわ」
ツンが飛び下りた瞬間に、校舎が完全に横倒しになった。
地面の砂が舞い、視界を覆う。埃に隠れた広場から、足音が聞こえてきた。
徐々に浮き上がる影。死体の山を乗り越えながら歩く、大柄の男。
(,,゚Д゚)「辺鄙な村だなゴラァ」
(*゚ー゚)「服が汚れちゃったじゃないの」
(*‘ω‘*)「ビロードは生きてるぽっぽ?」
(´・ω・`)「ギコ」
(,,゚Д゚)「おう。ショボンじゃねーか。お前、生きてたのか」
(´・ω・`)「我輩は、おいそれと死にはせん」
(*゚ー゚)「あー。女の子がいるー。か、わ、い、い(はーと」
ξ*゚д゚*)ξ「ああ? 舐めてんのかブス」
(#゚ー゚)「ぶっ、ぶっ、ブス……?」
(*‘ω‘*)「可愛い男の子がここに来たと思うんだけど、知らないぽ?」
川д川「さあ。そこら辺に転がってません?」
(#゚ー゚)「手が六本もある奴に、言われたくないんだけど」
しぃが葉っぱを当てると、両肩から薔薇の蔓が生えてきた。
ツンに向かって、物凄い速さで伸び始める。
ξ*゚д゚*)ξ「うるせーんだよ。デブスがよお!」
ツンも葉っぱを取り出して、腕に当てる。
ツンの背中から伸びた腕が瞬時にカッターナイフに変わり、無数の蔓を切り裂いた。
ξ゚听)ξ「まだまだっ」
そのままの勢いでしぃを切り裂こうと、腕が迫る。
(*゚ー゚)「背中ががら空きよ?」
ξ*゚д゚*)ξ「いってえええええええええええええ」
(*‘ω‘*)「私の増殖、で酸素を大量に増殖させるぽっぽ。そしたらっと」
ちんぽっぽが口を大きく開けた。途端に炎が噴き出す。
川д川「増殖」
貞子が呟くと、炎がビデオの巻き戻しのように、ちんぽっぽに舞い戻った。
(*‘ω‘*)「あちちち。なにをしたぽ?」
川д川「風を増殖しただけよ。ちょうど、あなたの方に吹いてたから」
(,,゚Д゚)「女ってのは、怖いもんだなゴラァ」
ショボンが同意するように頷く。
(´・ω・`)「女は、魔物だな、ギコ。
その分だと、尻に敷かれているのではないかな?」
ショボンの軽口に、ギコが大口を開けて笑った。
(,,゚Д゚)「まったく。お前は、面白い奴だよ」
(*‘ω‘*)「ちんぽっぽー!」
ちんぽっぽが体に葉っぱを当てると、体が大きく跳ね上がった。
人間ジェット機だ。風を切り裂きながら飛ぶ、ちんぽっぽの巨体が、貞子の華奢な体に激突する。
川д川「おえっ」
(*‘ω‘*)「ちんぽっぽジャンプ。これぞまさに、最終兵器だぽっぽ」
川д川「ただの頭突きじゃないですか……」
ξ*゚д゚*)ξ「貞子ー!」
貞子はその場に崩れ落ちた。
(*゚ー゚)「あれ? よそ見してていいのかな?」
今度は、しぃの顔以外から、蔓が大量に伸びてくる。
すべてを切り裂けるような数ではない。
ξ゚听)ξ「だったら」
ツンが皮膚を針に変化させた。大量の針に触れた蔓が、瞬く間に裂けた。
(*゚ー゚)「へえ。胸が小さい割には、頭がいいんだね。
栄養が全部脳みそにいっちゃたのかな?」
ξ゚听)ξ「無駄な脂肪を胸に蓄えているより、よっぽど建設的じゃないかしら?」
(#゚ー゚)「ビキビキ」
【校舎内】
( ゚д゚ )「くそ。なにが起こったんだ?」
(*´・ω・)(・ω・`*)「地震じゃない?」
( ゚д゚ )「ねーよ。外は緊急事態じゃねーのか」
二人がコントをやっていると、ブーンがドクオを担いで入ってきた。
( ゚д゚ )「ドクオ!」
('A`)「よ、よう。ちょっとドジっちまったみてーだ」
( ;д; )「だから無理するなっていったじゃないか」
(*´・ω・)「なんか変な空気だよね」
(・ω・`*)「卑猥だよね」
(*^ω^)(*´・ω・)(・ω・`*)「ネー」
(*^ω^)「うはww揃ったwww」
(*´・ω・)(・ω・`*)「ネー」
('A`)「ばかやってないで、治療してくんない?」
【川д川の脳内】
痛いな。お腹がすごく痛い。でもうんこじゃないな。そういう痛さじゃないな。
妊娠! ktkrwwねーよwwww
あー、眠いなぁ。このまま寝ちゃおっかな。でもなんか忘れてる気がするなー。
なんだっけ? うんこ? ねーよwwwwそうじゃなくって……。
ξ*゚д゚*)ξ「あちゃちゃちゃちゃー」
ツンの六本の腕から繰り出される突きが、確実にしぃの体力を削っていく。
(,,゚Д゚)「なにもんだ? アイツは」
(´・ω・`)「さあ。ただの小学生でないことは確かだが。ところで、君は戦わないのかな?」
(,,゚Д゚)「始めてよかったのか? んじゃ、いくぞゴルァ」
ギコが葉っぱを口に含むと、ショボンの体が吹っ飛んだ。
つづく。