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( ^ω^)が死の一日に挑むようです:第5話 「dead」

3 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2007/08/07(火) 20:49:04.45 ID:sN2gnc+s0

第5話 「dead」




一瞬で目の前が真っ赤に染まった。

暗視スコープの視界がゼロになり、慌ててスコープを外す。


(;´_ゝ`)「な、何が?」


目が慣れてようやく周りが見えてきた。

そして、目の前には膝を付き座ったまま微動だにしない
「誰か」がいた。


(;´_ゝ`)「お、弟者?」


そして


見慣れた服を着た「それ」は首から上が無かった。

4 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2007/08/07(火) 20:51:36.37 ID:sN2gnc+s0


(* ´_ゝ`)「おいおい弟者、寄生獣じゃないんだから首なんか切られたら死ぬぞ?www」


しかし、その物体は真っ赤な液体を吹き出したまま微動だにしない。


( ´_ゝ`)「あーあ、死んだなこりゃww」













(# ゚_ゝ゚)「って、てめぇぇぇぇぇええええ!!!」

( ・∀・)「くひ」

5 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2007/08/07(火) 20:54:51.45 ID:sN2gnc+s0


ダダダダダダダダ


気が狂ったようにモララーに向かって銃を乱射する兄者


しかし、木を縫うようにすばやく動き回るモララーには中々当たらない。


(# ゚_ゝ゚)「うぉぉぉぉぉおぉぉぉ!!!」


カシュン!

マガジンの弾が切れ、キコキコとトリガーを引き続ける兄者。


(# ゚_ゝ゚)「む…」

6 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2007/08/07(火) 20:56:54.08 ID:sN2gnc+s0


それを見逃すモララーでは無かった。

今までジグザグに走っていたいただけの男が、
今度は一直線に兄者に向かって走り出す。


( ゚_ゝ゚)「っち・・・」


小銃を捨て、懐から拳銃を取り出そうとする。


( ・∀・)「ひょぉぉぉぉ!」


( ゚_ゝ゚)(良し!)


僅かに早く、拳銃を取り出し終え
モララーの額に向けてトリガーを引く。

9 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2007/08/07(火) 20:59:41.36 ID:sN2gnc+s0


( ゚_ゝ゚)「死ね」





だが、銃音が響き渡ることは無かった。


( ´_ゝ`)「あー…」


右手の肘から先が無くなっていた。


( ・∀・)「ひゅっ」

11 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2007/08/07(火) 21:02:55.09 ID:sN2gnc+s0


されるがままに切り刻まれて行く体。

腹を斬られ、はみ出た腸を自分で眺めながら
兄者は思った。


( メ_ゝ`)(あー、死ぬときは銃で撃たれて死にたかったぜ)


そして、顔が真横に半分に斬られ
そのまま、絶命した。


( ・∀・)「……」

12 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2007/08/07(火) 21:06:28.95 ID:sN2gnc+s0


モララーはキョロキョロと周りを見渡すと、
先ほどまで追っていた獲物を逃したことを悟り、
刀を鞘に納める。

そして、足元の散らかしたゴミには眼もくれず、
先方で縮こまっている物に視点を移す。


(;´∀`)「!!」

( ・∀・)「……」


周りが静かになり、恐る恐る顔を上げる男。

先ほどまで、自分を殺そうとしていた男達は居なくなり、
変わりに、血まみれになった侍が見下ろしている。

13 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2007/08/07(火) 21:07:19.38 ID:sN2gnc+s0


(;´∀`)「ありがとうございます!ありがとうございます!」

( ・∀・)「……」


自分は死んでいない、生きている。


(;´∀`)「いやー…危なかったですモナー」

( ・∀・)「……」


しかし、目の前に立っている男は、スラリと鞘から刀を抜く。

鈍く光るそれは、すべてを断ち切る力を持っている。

15 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2007/08/07(火) 21:09:40.08 ID:sN2gnc+s0


(;´∀`)「え…?あの…?」

( ・∀・)「……」


モララーはゆっくりと剣先を男の額に向けて伸ばす。


(;´∀`)「あ…」


素人が見てもゆっくり…ゆっくり

額に剣先が迫ってくる。

しかし、男は動けず男の眼を凝視したまま。

17 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2007/08/07(火) 21:11:48.49 ID:sN2gnc+s0


(;´∀`)「ア"…ギ…」


ズブズブと少しずつ鋼が食い込んでいく。


(;´∀`)「…¥@sげb¥」


声にならない声を上げて、命を削られていく。


( ・∀・)「っ!」


そして一瞬、力を込めて刀を押し出す

刀は見事に額から後頭部へと突き抜けていた。

18 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2007/08/07(火) 21:13:08.62 ID:sN2gnc+s0


そして一瞬、力を込めて刀を押し出す

刀は見事に額から後頭部へと突き抜けていた。


( ´∀`)「……」


ビクビクと痙攣しながら、今更刀を押さえるが
押さえた指が切れて、ポトポトと地面に落ちる。

やがてピクリとも動かなくなった。


( ・∀・)「……」

20 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2007/08/07(火) 21:14:37.78 ID:sN2gnc+s0


ズルズルと刀をゆっくり引き抜き、
それと同時に、男も力無く地面へと崩れていった。


( ・∀・)「……」








( ・∀・)「くく」


モララーは、ギコに殴られた頬を摩りながら
次なる獲物を探しに、闇へと消え去っていった。


21 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2007/08/07(火) 21:15:29.51 ID:sN2gnc+s0








( ,,゚Д゚)「ハァハァ」


全速力で走り、ようやく振り切った事を実感したギコは、
生きた心地がしなかった。


( ,,゚Д゚)(あいつはヤベェな…とても一人じゃ無理だ)


生き残るためには「戦う」事。

この考えは変わっていないが、
あくまで、勝てる相手に対してのものだ。

この先、また奴と遭遇するときが来るだろう。

その時、1人だったらジ・エンドだ。


( ,,゚Д゚)(使える奴を探す必要があるな)
23 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2007/08/07(火) 21:16:21.24 ID:sN2gnc+s0


あれほどの怪物であれば、
銃を持った双子ですら、容易く斬ってのけるだろう。

次に奴に遭遇する時が、このゲームの勝敗の分かれ目。

まずは仲間を探す。




( ,,゚Д゚)「それが最優先か…」










残り19時間


第5話 〜完〜