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( ^ω^)ブーンがタヌキになったようです:5「ぎこ」

(´・ω・`)「ふむ……」

ショボンが撃ち出したミサイルを、貞子が増殖させる。
二人の奮闘により、最後の戦闘機が葉っぱに変わった。

川д川「はあはあ。後は、残党の処理だけですか?」

(´・ω・`)「いや」

ショボンが遠くの空を見つめる。

(´・ω・`)「まだ、ギコがいる」



亡命してきた双子は、学校の大ホールで治療に専念していた。
大陸独自の能力である、復元。
この国の中で村長しか使うことができないのは、民族性の違いが原因だろう。

(*´・ω・)「何人運ばれてくるんだろう」

(・ω・`*)「もう疲れたよ」

(*´・ω・)(・ω・`*)「ネー」

( ゚д゚ )「ふざけたことを抜かしてないで、とっとと治療しろよ」

(*´・ω・)「この人感じ悪いよ」

(・ω・`*)「ネー」

(#゚д゚#)「きー!」



( ゚д゚ )「お。銃声が止んだぞ」

ひっきりなしに聞こえていた銃声と爆発音が、テレビの電源を切ったように忽然と消えた。
代わりに、歓声が沸き起こる。

(*'A`)「おい。やったぞ! うっひょー」

(*^ω^)「敵が逃げていくおwwktkrwwww」

ξ;゚听)ξ「終わったのね……」

広場では生き残ったタヌキたちが、互いに手を取り合って笑顔を交わしていた。



しかし、場の空気にそぐわない男と、不気味な女が屋上に降りてくる。

( ^ω^)「楽勝だったおwww」

('A`)「だな。あんたたちを見直したぜ」

(´・ω・`)「まだ、終わったわけではない」

('A`)「あ? なに言ってんだ?」

川д川「ギコとしぃ、それに臣下のちんぽっぽが来てないのよ」

ξ゚听)ξ「ギコって、あの不死身のギコ……?」



死なずのギコ。戦場では常に前線にいるにも係わらず、
鬼人の如き働きで、若くして大陸タヌキの頂点に上り詰めた男だ。

彼を見たものは絶望とともに言う。『死神』と。彼は、騎当千の兵である。

(´・ω・`)「やつが遅れてくるのは、いつものことだ。形勢逆転が大好きな男だからな」

川д川「しぃやちんぽっぽも侮れないわ。彼女たちも、相当な使い手だと聞いています」

ξ゚听)ξ「村長が帰ってくれば……」

ツンがそう呟いたとき、奇妙な音が空から聞こえてきた。



花火が上がるときのような、気の抜けた音の後、村の広場が爆発した。

(;^ω^)「なんなんだお! 校舎が傾いていくお!?」

(;'A`)「死ぬ! 死ぬううううううううう」

(´・ω・`)「来たようだな。奴らは三人だ。こちらは、我輩と貞子とツンで行く。
      お前たちは、援護をしろ」

そう言い捨てると、ショボンが広場に飛び下りた。
それを追って、貞子も飛び降りる。



ξ゚听)ξ「私も行くわ。援護をお願い」

飛び下りようとしたツンの腕を、ブーンがつかんだ。

ξ゚听)ξ「ちょっと。なんなの?」

( ^ω^)「戦争がはじまる前の、ドクオの言葉がヒントになったんだお」

ブーンがツンの背中に葉っぱを当てると、皮膚が変化して、腕が四本生えてきた。

(;'A`)「きめぇ」



ξ;゚听)ξ「たしかにキモいけど、助かるわ」

ツンが飛び下りた瞬間に、校舎が完全に横倒しになった。

地面の砂が舞い、視界を覆う。埃に隠れた広場から、足音が聞こえてきた。

徐々に浮き上がる影。死体の山を乗り越えながら歩く、大柄の男。

(,,゚Д゚)「辺鄙な村だなゴラァ」

(*゚ー゚)「服が汚れちゃったじゃないの」

(*‘ω‘*)「ビロードは生きてるぽっぽ?」



(´・ω・`)「ギコ」

(,,゚Д゚)「おう。ショボンじゃねーか。お前、生きてたのか」

(´・ω・`)「我輩は、おいそれと死にはせん」

(*゚ー゚)「あー。女の子がいるー。か、わ、い、い(はーと」

ξ*゚д゚*)ξ「ああ? 舐めてんのかブス」

(#゚ー゚)「ぶっ、ぶっ、ブス……?」

(*‘ω‘*)「可愛い男の子がここに来たと思うんだけど、知らないぽ?」

川д川「さあ。そこら辺に転がってません?」



(#゚ー゚)「手が六本もある奴に、言われたくないんだけど」

しぃが葉っぱを当てると、両肩から薔薇の蔓が生えてきた。
ツンに向かって、物凄い速さで伸び始める。

ξ*゚д゚*)ξ「うるせーんだよ。デブスがよお!」

ツンも葉っぱを取り出して、腕に当てる。
ツンの背中から伸びた腕が瞬時にカッターナイフに変わり、無数の蔓を切り裂いた。

ξ゚听)ξ「まだまだっ」

そのままの勢いでしぃを切り裂こうと、腕が迫る。

(*゚ー゚)「背中ががら空きよ?」

ξ*゚д゚*)ξ「いってえええええええええええええ」



(*‘ω‘*)「私の増殖、で酸素を大量に増殖させるぽっぽ。そしたらっと」

ちんぽっぽが口を大きく開けた。途端に炎が噴き出す。

川д川「増殖」

貞子が呟くと、炎がビデオの巻き戻しのように、ちんぽっぽに舞い戻った。

(*‘ω‘*)「あちちち。なにをしたぽ?」

川д川「風を増殖しただけよ。ちょうど、あなたの方に吹いてたから」



(,,゚Д゚)「女ってのは、怖いもんだなゴラァ」

ショボンが同意するように頷く。

(´・ω・`)「女は、魔物だな、ギコ。
その分だと、尻に敷かれているのではないかな?」

ショボンの軽口に、ギコが大口を開けて笑った。

(,,゚Д゚)「まったく。お前は、面白い奴だよ」



(*‘ω‘*)「ちんぽっぽー!」

ちんぽっぽが体に葉っぱを当てると、体が大きく跳ね上がった。
人間ジェット機だ。風を切り裂きながら飛ぶ、ちんぽっぽの巨体が、貞子の華奢な体に激突する。

川д川「おえっ」

(*‘ω‘*)「ちんぽっぽジャンプ。これぞまさに、最終兵器だぽっぽ」

川д川「ただの頭突きじゃないですか……」

ξ*゚д゚*)ξ「貞子ー!」

貞子はその場に崩れ落ちた。



(*゚ー゚)「あれ? よそ見してていいのかな?」

今度は、しぃの顔以外から、蔓が大量に伸びてくる。
すべてを切り裂けるような数ではない。

ξ゚听)ξ「だったら」

ツンが皮膚を針に変化させた。大量の針に触れた蔓が、瞬く間に裂けた。

(*゚ー゚)「へえ。胸が小さい割には、頭がいいんだね。
栄養が全部脳みそにいっちゃたのかな?」

ξ゚听)ξ「無駄な脂肪を胸に蓄えているより、よっぽど建設的じゃないかしら?」

(#゚ー゚)「ビキビキ」



【校舎内】

( ゚д゚ )「くそ。なにが起こったんだ?」

(*´・ω・)(・ω・`*)「地震じゃない?」

( ゚д゚ )「ねーよ。外は緊急事態じゃねーのか」

二人がコントをやっていると、ブーンがドクオを担いで入ってきた。

( ゚д゚ )「ドクオ!」

('A`)「よ、よう。ちょっとドジっちまったみてーだ」

( ;д; )「だから無理するなっていったじゃないか」



(*´・ω・)「なんか変な空気だよね」

(・ω・`*)「卑猥だよね」

(*^ω^)(*´・ω・)(・ω・`*)「ネー」

(*^ω^)「うはww揃ったwww」

(*´・ω・)(・ω・`*)「ネー」

('A`)「ばかやってないで、治療してくんない?」



【川д川の脳内】

痛いな。お腹がすごく痛い。でもうんこじゃないな。そういう痛さじゃないな。
妊娠! ktkrwwねーよwwww
あー、眠いなぁ。このまま寝ちゃおっかな。でもなんか忘れてる気がするなー。
なんだっけ? うんこ? ねーよwwwwそうじゃなくって……。



ξ*゚д゚*)ξ「あちゃちゃちゃちゃー」

ツンの六本の腕から繰り出される突きが、確実にしぃの体力を削っていく。

(,,゚Д゚)「なにもんだ? アイツは」

(´・ω・`)「さあ。ただの小学生でないことは確かだが。ところで、君は戦わないのかな?」

(,,゚Д゚)「始めてよかったのか? んじゃ、いくぞゴルァ」

ギコが葉っぱを口に含むと、ショボンの体が吹っ飛んだ。

つづく。