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ノパ听)が日本シリーズの実況をするようです:第九話 運命の九回表 〜ディスティニー〜

189 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2007/06/12(火) 23:30:48.02 ID:sRedIHBv0

第九話 運命の九回表 〜ディスティニー〜

ノパ听)「さあ、八回裏をすっとばしまして九回の表です!」

( ´_ゝ`)「ドクオ投手、八回に2点を取られてくれました。つまり、現在7−7で同点です」

ノパ听)「いやー、彼は展開っていうものを理解してくれていますね!」

( ´_ゝ`)「たいしたもんです」
191 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2007/06/12(火) 23:34:11.91 ID:sRedIHBv0

ノパ听)「この回、先頭打者はしぃ選手ですね!」

( ´_ゝ`)「いいですね、しぃ選手。まるで野球のときの朝比奈みくるちゃんみたいですよ」


(*>ー<)「えい!」

(`・ω・´)「三振! だけどかわいいからフォアボール!」


( ´_ゝ`)「いやー、正当なジャッジですね」

ノパ听)「審判死ね」
192 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2007/06/12(火) 23:37:16.26 ID:sRedIHBv0

ノパ听)「さて、現在不本意ながらノーアウト一塁。
    続いて九番バッターは多分( ^^ω)です」

( ´_ゝ`)「しかしここは代打でしょうね」


( ´∀`)ノ「代打、江頭2:50!」


ノハ#゚听)「なああああああああんと! ここで代打、われらのエガちゃんだあああああ!!」

( ´_ゝ`)「盛り上がってまいりましたあああああああああああああ!!」
193 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2007/06/12(火) 23:39:28.28 ID:sRedIHBv0

('e')「ワンクルーのレギュラーより! 一回の伝説うううううううううううう!!」


ノハ#゚听)「なんとエガちゃん! バッターボックスで脱ぎだしたあああああああ!!」

( ;_ゝ;)「見事です! 見事な生き様です!」

ノハ#゚听)「そしてバットを股間ではさんで……振りました! そのまま三振!!」


(`・ω・´)「バッターアウト!」

('e')「なんだと貴様!」


ノハ#゚听)「エガちゃん! 審判に猛抗議だあああああ!」

( ;_ゝ;)「私はエガチャンを応援しますよ!」
194 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2007/06/12(火) 23:40:09.07 ID:sRedIHBv0


m9(`・ω・´)9m「人間としてアウト!」

('e')「ちっくしょーーーーーーーー!!」


ノハ#゚听)「なんとエガちゃん! 人間性を否定されてしまいました! 退場です!」

( ;_ゝ;)「だけど彼は永遠に我々の心の中に残りますよ!」

ノハ;凵G)「試合に負けて、勝負に勝った! エガちゃんは我々の誇りです!」
197 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2007/06/12(火) 23:49:19.81 ID:sRedIHBv0

ノパ听)「さて、何事もなかったようにワンアウト一塁でバッター、一番のジョルジュです」

( ´_ゝ`)「さきほどの一塁への盗塁は見事でした」


(`・ω・´)「フォアボール!」


ノパ听)「ピッチャー、四球で歩かせました」

( ´_ゝ`)「バッテリー、一塁への盗塁をかなり警戒してしまいましたね」
198 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2007/06/12(火) 23:50:43.10 ID:sRedIHBv0

ノハ#゚听)「さあ、ワンアウト一二塁で、二番、ドクオ選手です!」

( ´_ゝ`)「彼はどう打つんでしょうか?」


('A`)「……」

ズバン!

(`・ω・´)「スポポビッチ!」


ノハ#゚听)「ストライク! ドクオ選手、第一球を見送りました!」

( ´_ゝ`)「まるで様子をみているかのような見送りですね。ブキミです」

ノハ#゚听)「さあ、ピッチャー、振りかぶると見せかけて、やっぱり振りかぶって投げた!」

( ´_ゝ`)「ボークは取られません!」


('A`)(今だ! 行け、ジョルジュ!)
 _
( ゚∀゚)b(オッケードクオ!)
200 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2007/06/12(火) 23:54:40.33 ID:sRedIHBv0

ノハ#゚听)「ここでなーんと! ジョルジュ選手盗塁だあああああああああああ!!」

(;´_ゝ`)「ちょっと待て! 二塁はしぃ選手で埋まっていますよ!?」

 _
(#゚∀゚)「うおおおおおおおおおおおおおお!!」


ノハ#゚听)「なんとジョルジュ選手! ピッチャーマウンドに向けて猛然とダッシュしています!」

(;´_ゝ`)「まさか……前人未到の一塁から三塁への盗塁を試みる気なのでしょうか!?」

ノハ#゚听)「それはいくらなんでも無茶だ!」
202 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2007/06/13(水) 00:00:38.85 ID:lCqFjdrb0

ノハ#゚听)「さあ、キャッチャー、ピッチャーにボールを返した!
    ジョルジュ選手はまさにピッチャーマウンドを通りかかるところです!」

( ´_ゝ`)「ここはタッチでアウトでしょう!」


(敵ピッチャー)「ふっ……ジョルジュ、貴様の心意気、受け取ったぜ!」


ノハ#゚听)「なんとピッチャー! 
     ジョルジュ選手にタッチしないで、一緒に三塁に向かって走り出したあああああああああ!!」

( ´_ゝ`)「漢だ!」

ノハ#゚听)「ど、どういうことですか!?」

( ´_ゝ`)「ピッチャーは、
     ジョルジュ選手とかけっこでどちらが先に三塁につけるか勝負するつもりなのです!」

ノハ;凵G)「なんて、なんてスポーツマンな奴らなんだあああああああああああああ!!」
204 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2007/06/13(水) 00:05:41.34 ID:lCqFjdrb0

ノハ#゚听)「ここで情報が入ってきました! 
     なんと敵チームのピッチャーは末次慎吾のようです!」

( ´_ゝ`)「なるほど。短距離走者の血がうずいたんでしょうな」

ノハ#゚听)「がんばれジョルジュ! がんばれ末次! 
     一瞬の風になれえええええええええ!!」

 _
(#゚∀゚)「うおおおおおおおおおおお!」

(敵ピッチャー改め末次)「ちょいやっさー!」


ノハ#゚听)「さあ!今二人が同時にゴール!」

(;´_ゝ`)「優勝はどっちだ!?」
209 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2007/06/13(水) 00:20:48.48 ID:lCqFjdrb0


ウグイス嬢「ただいまの結果をお伝えします。
     タイム、10秒01 追い風0.5」


ノハ#゚听)「これは素晴らしいタイムです! 日本記録です!」

(;´_ゝ`)「問題はどちらのタイムかだ……」

 _
(;゚∀゚)(ドキンドキン……)

(末次)(いけない……緊張しすぎて濡れてきちゃった///)


ウグイス嬢「優勝は……末次慎吾選手です!」
210 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2007/06/13(水) 00:24:03.94 ID:lCqFjdrb0
    ,r_.il、
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        卜 ,l ξ.,,r″
216 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2007/06/13(水) 00:29:48.38 ID:lCqFjdrb0

ノハ#゚听)「勝ったのは末次慎吾だあああああああああああ!!
    それはつまり! 今年の日本シリーズ、優勝は敵チームだあああああああああ!!」

( ;_ゝ;)「素晴らしい! 球史に残る名勝負でしたよ!!」

 _
( ゚∀゚)「あんた、最高に速かったぜ!」

(末次)「ふっ、お前もな!」


( ^ω^)「末次! 日本新、おめでとうだお!」

(`・ω・´)「アナタハサイコウデース」

川 ゚ -゚)「GJ。完敗だ」

(´・ω・`)「世界で一番えらいのは末次、お前だ。その次はこのショボン様さ!」

('A`)「たいしたもんだぜ」

(,,゚Д゚)「この冷凍カツオ、お前にやるよ」

ξ////)ξ「す、すごいだなんて思ってないんだからね!」

(*゚ー゚)「アーイ、トゥイマセーン」

( ´∀`)「みんなで末次を胴上げだ!」
221 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2007/06/13(水) 00:34:13.69 ID:lCqFjdrb0

ノハ;凵G)「末次選手、敵であるテラロハスヴィッパーズの選手に胴上げをされています!」

( ;_ゝ;)「戦いの中で友情が生まれる。野球って素晴らしい!」


ノパ听)「というわけで、今年の日本シリーズは敵チームの優勝に決まりました!」

( ´_ゝ`)「解説は私、ジョン万次郎」

ノパ听)「そして実況は、私、素直ヒートがお送りしました!」


ノパ听)( ´_ゝ`)「また来年、お会いしましょう!」


                                                   終わり
225 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 2007/06/13(水) 00:40:55.56 ID:lCqFjdrb0
あとがき

読んで下さった皆さん、本当にサンキューベリーマッチ。
今回は、「一瞬の風になれ」という陸上の小説を読んで、
誰かと陸上競技の感動を分かち合いたいと思ったので書きました。

陸上競技。
ただひたすらに速さを求めるこの競技の中には、
スポーツのあらゆる感動が詰め込まれているはずです。

陸上って素晴らしい! スポーツって素晴らしい!
さあ、みんなも今から夜の街を徘徊しに行きましょう!