150 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/05/28(日) 18:44:04.58 ID:2dROaSJA0
ーーーヒッキーの家周辺 路上ーーー
(,,゚Д゚)「確かこのあたり・・・あぁ、あのアパートだ」
そういってギコは、一軒のボロアパートを指差す。
( ^ω^)「意外と近かったお・・・」
(,,゚Д゚)「チッ・・・こんなことになるんだったら、さっさと捕まえとけばよかったんだ・・・」
( ^ω^)「ま、まぁまだそのヒッキーって人が犯人と決まったわけじゃないですお」
(,,゚Д゚)「まぁな・・・」

ギコも、ブーンも
まだ、知らない。

154 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/05/28(日) 18:49:31.11 ID:2dROaSJA0
ーーーアパート前 路上ーーー
(,,゚Д゚)「んじゃ、お前はここで待ってろ」
( ^ω^)「・・・・・・・」

( ^ω^)「静かだお」
(,,゚Д゚)「あぁ、やけにな・・・」
( ^ω^)「もうあまり人が住んでいないのかもしれませんお」
(,,゚Д゚)「かもな・・・ま、んじゃ、俺、行くわ」
少し焦っているのだろう。ギコはもどかしくそう言って、小走りでアパートの中に入っていった

( ^ω^)「・・・・・・・・」

155 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/05/28(日) 18:55:52.57 ID:2dROaSJA0
ーーーアパート内 通路ーーー
(,,゚Д゚)(あいつの住んでるのは・・・205号室・・・か)
案内表のようなものを確認し、ギコは走り出す。
そして一気に階段を駆け上がった
(,,゚Д゚)(201・・・202・・・203・・・204・・・205!)
せわしなく、ギコは玄関のチャイムを押す
・・・
しかし、反応は、ない
(,,゚Д゚)(でかけているのか・・・?)
そう思って何気なく、ドアノブに手をかけ、まわしてみる
(,,゚Д゚)(・・・開いてる・・・)

156 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/05/28(日) 19:01:45.14 ID:2dROaSJA0
そこで初めてギコは慎重に、ゆっくりと扉を開く。
(,,゚Д゚)「・・・おじゃましますよーっと」
中は薄暗く、奥まで見渡すことが出来ない。
そこでゆっくりと、彼は足を踏み入れた。
(,,゚Д゚)「誰かいるか?」

返事は、ない
彼は廊下を歩く。

(,,゚Д゚)「ん・・・」
リビングのような部屋に、一人の男がうずくまっていた。
(,,゚Д゚)「お前・・・ヒッキーか」
やはり、返事はない。
だが、少しだけ肩を震わせている。
泣いているのか・・・いや
笑っているのだ。
(,,゚Д゚)「・・・・・・!!」
そこでギコは、一番見たくないものを
見てしまった。

157 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/05/28(日) 19:05:47.27 ID:2dROaSJA0
ーーーアパート前 路上ーーー
( ^ω^)「!」
突っ立っていたブーンの耳に
劈くような怒号が飛び込んできた
( ^ω^)「あの声は・・・」

( ^ω^)(先輩・・・)

( ^ω^)「・・・・・・」

( ^ω^)「よし!」
彼は気合の一声を出して、アパート内へと走っていった。

159 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/05/28(日) 19:11:14.69 ID:2dROaSJA0
ーーーヒッキーの部屋ーーー
(,,゚Д゚)「てめええええええええ!」
ギコがヒッキーを殴り飛ばす。
ヒッキーは壁に叩きつけられ、ずるずるとへたれこむ
傍にあるのは見まごうことがない
ギコの・・・娘の、亡骸なのだ。
(-_-)「・・・あは・・・あははは・・・」
それでもなお、ヒッキーは笑っていた。
(,,゚Д゚)「この野郎が!」
怒りの衝動のみが、今のギコの原動力となっていた。

勢いのまま、彼は銃を抜き、ヒッキーに向けた。

(,,゚Д゚)「・・・死ね・・・死ね!!」

その時、
( ^ω^)「先輩!」
ブーンの叫び声と、足音。
しかし
数瞬
遅かった。

ギコはすでに
引き金を引いていた。

銃声が、木製アパートに響いた。

160 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/05/28(日) 19:16:29.53 ID:2dROaSJA0
運が悪いことに
ギコの射撃の腕は一流といえた。
それにこの近距離
急所をはずすはずもなかった。
ブーンがその部屋に飛び込んだときにはすでに
事後、だった。

銃によって撃ち殺されたヒッキーは未だ笑顔のまま
そして、床には、幼い、少女が息もなく横たわっていた。

162 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/05/28(日) 19:22:35.44 ID:2dROaSJA0
( ^ω^)「先輩・・・」
(,,゚Д゚)「は・・・はは・・・はは・・・ははは・・・」

(,,゚Д゚)「やべえよ、ブーン」

(,,゚Д゚)「なんでだ・・・?不思議と、笑っちまう・・・はは・・・」
( ^ω^)「・・・・・・」

虚ろな笑い声は、ブーンが警察に通報するまで、続いていたという・・・

やはり人は
狂うべき時に
狂ってしまうのだろうか。