65 :DIiGr4xG0 ◆Uy.fdqWlZY :2006/06/05(月) 22:13:37.15 ID:KfiFPdLN0
( ^ω^)「そ・・・そうですかお・・・・・・」
('A`)「荒巻が・・・・・・」
担任の長岡は首をかしげていた
友達である僕らが友の死を聞いてあまり驚かなかったせいだろう
僕らに悲しむための余力は残されていなかった
しかしこれで確定した
毎週月曜日、僕らの知り合いが一人ずつ死んでいく
そう、認めざるをえなかった
逆に月曜日と指定されていたため月曜日の次の日
つまり今日、火曜日はとても安堵していた
先生の意向により、僕らは帰宅した
精神的に疲れているだろう、という僕らの身を案じての提案だった
正直、とても助かった
僕はとにかく休みたかった
睡眠を摂りたい、ふらつきながらも力をこめて自転車を漕いだ
66 :DIiGr4xG0 ◆Uy.fdqWlZY :2006/06/05(月) 22:15:01.86 ID:KfiFPdLN0
今まで嫌いだった平日も、今まで好きだった休日も
いつのまにか僕の中で逆になっていた
平日であれば誰かのこと、また自分のことを気にしなくて済む
逆に休日は月曜日に近づくにつれて憂鬱になっていく
( ^ω^)「また一週間が終わってしまうお・・・
もう何も考えたくないお・・・」
('A`)「ああ・・・俺たちはどれだけ苦しめばいいんだろうな
・・・俺たちが・・・俺たちが何をしたっていうんだ・・・!」
やり場の無い怒りを電話越しに伝えるドクオ
僕は既に無気力だった
電話を切り、就寝する
67 :DIiGr4xG0 ◆Uy.fdqWlZY :2006/06/05(月) 22:17:16.15 ID:KfiFPdLN0
日曜日になった
明日のことを考えるだけで気が滅入る
しかし気は抜けなかった、次は自分かも知らないのだから――
( ^ω^)「たまにはテレビでも見てリラックスするお」
テレビをつける
「男子は男気を!女子は女気(おんなぎ)を!磨き,青春を謳歌せよ!!」
即座にテレビを消す
何だ今の・・・
この日、久し振りに一日をゆっくりと過ごした
出来るだけ明日のことは考えないようにし、目の前のことに集中した
そして静かに眠りにつく
無論、“あの感覚”は嫌と言うほど感じていた
68 :DIiGr4xG0 ◆Uy.fdqWlZY :2006/06/05(月) 22:19:16.82 ID:KfiFPdLN0
電話の着信音によって起きる、相手はドクオだ
時計を見る――4時?
早い、あまりに早すぎる
まさか彼の身に何かあったというのか
急いで携帯の方へ手を伸ばし、通話を開始した
( ^ω^)「どうしたんだお!!
何かあったのかお!!」
('A`)「え?いや、何もないけど・・・」
( ^ω^)「え・・・?
ならなんでこんな時間に・・・」
('A`)「ん・・・?あっ・・・・・・
悪い、少し早起きしすぎちまった」
( ^ω^)「冗談じゃないお・・・
体が持たないから止めてくれお・・・」
('A`)「悪いな、だが昨日ふと思ったことがあるんだ
とりあえず、話だけでも聞いてくれ」
( ^ω^)「分かったお・・・」
69 :DIiGr4xG0 ◆Uy.fdqWlZY :2006/06/05(月) 22:20:08.32 ID:KfiFPdLN0
('A`)「俺たち、次に誰が死ぬだとか
時間がどうこうって話してたよな?」
( ^ω^)「そうだお」
('A`)「そんなことより
最初に着目しておくべきだったんだ」
('A`)「死んだ場所なんかよりも
どう死んでいたか・・・いや、どう“殺されていたか”」
( ^ω^)「!!」
('A`)「確かにどこで殺されていたかってのも大事だが
まず俺たちはあいつらの死を、ただの死と決め付けちまってた」
( ^ω^)「確かにそうだお・・・
ギコは家の前、しぃが学校、ショボは・・・何一つ分かっていなかったお」
71 :DIiGr4xG0 ◆Uy.fdqWlZY :2006/06/05(月) 22:21:13.86 ID:KfiFPdLN0
('A`)「ああ、俺もそこまで考えただけで何一つ分かっちゃいねぇ
それでつい早くに目が覚めちまったんだ」
( ^ω^)「確かにそれは早く調べた方がいいお
でも・・・」
('A`)「いいよ、俺が調べておくから
あいつらの親に聞きに行くだけだしさ、お前はもう少し寝とけよ」
( ^ω^)「すまないお・・・」
('A`)「まぁ、なんだ
内藤の声が聞けてよかった
( ^ω^)「ちょwwwきめぇwwwww」
('A`)「ヴァー」
74 :DIiGr4xG0 ◆Uy.fdqWlZY :2006/06/05(月) 22:22:56.55 ID:KfiFPdLN0
('A`)「それじゃあ行ってくるよ、後で学校でな」
( ^ω^)「だお、頼んだお」
電話を切る
もう一度睡眠を得るために布団の中に身を隠す
出来る限り休みたい
どうせ今日一日気を張り詰めなければならないんだ
むしろ休んでおいた方がよいだろう
寝ぼけていたために思考が働いていなかった
何故、あのとき一緒に行かなかったのか
75 :DIiGr4xG0 ◆Uy.fdqWlZY :2006/06/05(月) 22:24:16.87 ID:KfiFPdLN0
目覚ましの音に気付き、起きる
( ^ω^)「・・・・・・・・・」
目が開かない、日差しがとても眩しい
日に照らされながらゆっくりと制服に着替える
いつもと同じ朝食を、トーストにコーヒーを流し込み
そのまま駐輪場へと向かう
自転車を跨ぎ、ペダルを踏み込む
少しずつスピードを上げ、学校への道のりを走っていく
('A`)「悪ぃな、内藤」
( ^ω^)「―――――え?」
78 :DIiGr4xG0 ◆Uy.fdqWlZY :2006/06/05(月) 22:26:01.53 ID:KfiFPdLN0
振り向くが相手を確認できないまま、すぐに前方を向く
誰だったのだろうか、気になりつつも学校へと向かう
そして学校に着き
僕は独りになった