31話
- ( ^ω^)エリアVIPに次々とみんなが集まってきたお!
( ^ω^)FOX!少佐が待ってるお!早く来るんだお!!
(´・ω・`)出撃した3分の1はいるね
ロバーツ:他のヤツらは無事に帰れたか、撃墜されたか…
( ^ω^)あと30分位で固形燃料が尽きるお
グレッグ:俺達の機体の燃料も使おう
キム:朴達の機体はまだ飛べますから残しておいた方がいいですよね
( ^ω^)その方がいいお。よし、手分けして燃やすお
( ^ω^)これであと1時間は持つお!
ラウンデル:FOX様なら……
(´・ω・`)今の内にみんなの食料の整理をしておこう
( ^ω^)燃え尽きるまであと10分だお……
ラウンデル:FOX様……
コ゛ォォォォォ
( ^ω^)あ!FOXの機体だお!!
ラウンデル:おお!FOX様!!
FOX:おい!ウォーリー!!VIPだ!エリアVIPだぞ!
ウォーリー:……
FOX:ウォーリー!返事をしろ!ウォーリー!!
( ^ω^)やったお!ギリギリでFOXの機体が見えたお!
( ^ω^)みんなでFOXを出迎えるんだお!!
- ( ^ω^)ようやくFOXも来てくれたお!!
( ^ω^)ラウンデル少佐は大喜び、みんなも手を叩き合ったお!
シュィィィィィィィィィィン……
FOX:ラウンデル、みんな、無事だったか
ラウンデル:おぉぉぉ……FOX様……よくぞご無事で……
ロバーツ:さすがFOXだ!!やっぱり生き残ってやがった!
キム:あ!後ろにウォーリーさんもいますよ!!
津雲:なるほど。ウォーリーを後ろに乗せていて時間を喰った訳ですな
FOX:あぁ、その通りだ。だが……
グレッグ:おい!ウォーリー!どうした!!
キム:気絶してるんですか!ウォーリーさん!
FOX:そこから出してやってくれ。それから手厚く葬ってやってくれ……
( ^ω^)ウォ、ウォーリー……?
FOX:傷が深すぎた……ここが見える寸前までは意識があったんだが…
キム:そんな…!ウォーリーさん!!
(´・ω・`)よすんだ、キム。静かに…眠らせてあげよう……
キム:どうして……うぅ……
サ゛ッサ゛ッサ゛ッ
グレッグ:ウォーリー…お前がいなかったら誰が俺達のレクイエムを唄うってんだよ……
FOX:ギターの弦を持ってたはずだ。それを墓標に飾ってやってくれ
FOX:生き残った私たちには、最早魂が鎮まる時も無いのかも知れんな…
( ;^ω^;)FOXは戻ってきたけど…ウォーリーはもう二度と戻って来ないお……
- ( ;^ω^;)みんな集まって来たけど、ウォーリーは……
( ;^ω^;)もう一度、歌を聞きたかったお……
FOX:ウォーリーの死を無駄にはしたくない
ラウンデル:無論です。報いるためにも戦わねば
FOX:しかし良くこれ程残ったものだ
ラウンデル:どこかに連絡をつけますか?
FOX:そうするしか無いな。だが無線は傍受される可能性があるな
(´・ω・`)僕たちの機はまだ飛べるよ
FOX:ふむ。無線よりは安全かも知れんが
津雲:先程の調べでは3日ほどは野営出来ます
FOX:2日もすれば制圧隊の捜索が終わるだろう。それから飛んで貰おう
(´・ω・`)キム、食事だよ。これを食べて元気を出そう
キム:はい……
( ^ω^)ウォーリーの仇は必ず取るお!
( ゜∀゜)手伝うぞ!手伝うぞ!
FOX:さて、問題はどこに飛んでもらうか、だな
ラウンデル:この国の中は恐らく無理でしょう
津雲:では、隣国を頼って見ますか?
FOX:いや、もう手が回っているだろう
ラウンデル:どこかの国に亡命でしょうか
FOX:いい手かも知れんがどの国にするか
FOXまぁ、まだ2日はある。それまでに考えよう
( ^ω^)少しの間、オアシスで野営する事になったお
( ^ω^)この食事の味は絶対に忘れないお
- ( ^ω^)長かった一日が終わって、朝が来たお
( ;^ω^)こうしていると砂漠は本当に静かだお。ウォーリー、静かに眠ってくれお
津雲:日本なら確実に亡命出来ますが
FOX:日本か、悪く無いな
津雲:ただ、亡命後はこの国に戻ってくるのは難しいでしょう
FOX:では日本は無理か
ラウンデル:ギリシアはどうでしょう?我々の訓練基地もありますし
FOX:我が国に関連した所は全て無理と見た方がいい
ラウンデル:確かに。ではあの国はどうでしょう……
(´・ω・`)そうだ、フ゛ーン。君の機体は無線は使えるかい?
( ^ω^)大丈夫だと思うお。けど無線は使えないお?
(´・ω・`)発信しなくていい。拾うだけでいいんだ
( ^ω^)あ、そうかお。敵が捜索しているか分かるお
(´・ω・`)周波数合わせたり大変かもしれないけど、ノイズであるかどうかくらいは分かるよ
( ^ω^)ショホ゛ンの機体の無線は壊れたのかお?
(´・ω・`)飛ぶ予定があるからね。バッテリーをあんまり使いたくないんだ
( ^ω^)分かったお。早速、やってみるお
サ゛……サ゛サ゛……サ゛サ゛サ゛サ゛サ゛……
( ^ω^)なんだお?ノイズが多く乗るお。やっぱりまだ捜索してるのかお?
( ^ω^)けど、この周波数は俺達の使ってる周波数に近いお
( ^ω^)……試しに合わせて見るお
サ゛サ゛……リア……せよ……エリアVIP…サ゛サ゛…応答せよ……
( ^ω^)今、確かにエリアVIPって言ったお!
( ^ω^)俺達の使ってる周波数で誰かが呼びかけているお!!
- ( ^ω^)俺達を呼んでるのは一体誰だお?
( ^ω^)応答したら傍受されるかも知れないからFOXに相談したお
FOX:我々に応答を求めている者か
( ^ω^)どうするかお?
ラウンデル:確かに傍受される可能性はありますが
FOX:ここは賭けてみよう。いざとなれば歩いて別のオアシスへ行く
( ^ω^)分かったお。応答してみるお
( ^ω^)俺達を呼んでるのは誰だお?
無線:答せよ……あ!もうっ!やっと繋がったわ!
( ^ω^)おーおー、聞こえるかお?
無線:聞こえるわよ!ちょっと、一体何時間呼びかけてたと思ってるのよ!!
( ^ω^)す、すみませんお…。とにかく、どちら様だお?
無線:あんたこそ誰よ!私はエリアVIPを呼んでるのよ!!
( ^ω^)だ、だからエリアVIPだお
無線:だったらそう言いなさ……だお?もしかして、フ゛ーンなの!?
( ^ω^)その話し方……ツン!?ツンかお!?
無線:そうよ!良かった、無事だったのね!今どこにいるの!?
( ^ω^)首都からA方位に向かって進んだ所にあるオアシスだお
無線:すぐに迎えに行かせるから待ってて!
( ^ω^)俺だけじゃないお!エリアVIPのメンバーがいるお!
無線:分かったわ!ヘリを何機か回すわ!
津雲:何!娘がか!
( ^ω^)すぐに迎えに来るそうですお!!
FOX:よし、全員準備しろ!迎えが来るぞ!
( ^ω^)まさかツンだとは思わなかったお!!
( ^ω^)生きて、ようやくツンに会う事が出来るお!!
- ( ^ω^)無線で呼びかけてたのはツンだったお!
( ^ω^)それからすぐにヘリが到着したお!
ヘリハ゜イ:急いで下さい!新政府軍に察知されるかも知れません!!
ハ゛ラハ゛ラハ゛ラハ゛ラハ゛ラハ゛ラ
( ^ω^)ヘリに乗るのは久し振りだお
キム:何だか、海の匂いがしますね
(´・ω・`)本当だ。それにこのヘリは…
FOX:すまない、他の機に連絡は取れますか?
ヘリハ゜イ:ええ、大丈夫ですよ。……どうぞ
カ゛チャ
FOX:みんな、聞こえるか?
( ^ω^)あ、FOXの声だお
FOX:全員、オアシスの方向に向け
キムもう、あんなに小さく見える…
FOX:オアシスに眠るウォーリー中佐に、敬礼!!
ハ゛ッ
( ^ω^)俺達はヘリで一路、ツンの待つ場所へ向うお
( ;^ω^)ウォーリー、俺達は行くお。見ていてくれお
- ( ^ω^)オアシスを出発して大分経ったお
( ^ω^)ヘリが向かう先は一体どこなんだお?
ハ゛ラハ゛ラハ゛ラハ゛ラハ゛ラハ゛ラ
FOX:我々はどこへ向かっているのですか?
ヘリハ゜イ:聞いてませんか?海ですよ
FOX:海、か。一体何があるのやら
キム:あ、海が見えてきましたよ
(´・ω・`)あ、あれは!!
( ^ω^)く、空母だお!!空母があるお!!
ヘリハ゜イ:我々が降りるのはあそこですよ
キム:えっ!?空母ですか!?
(´・ω・`)まさかとは思ったけどやっぱり
ヒューン……
ツン:フ゛ーン、良かったわ!生きてまた会えて!!
( ^ω^)嬉しいお!ツン!!
津雲:……
ラウンデル:やはり娘のああ言う場面は嬉しいものですかな?
FOX:ラウンデル、無粋な事を聞いてやるな
ラウンデル:いやはや、これは失礼しました
( ^ω^)着いたのは海の上に浮かんだ正真正銘の空母だったお!
( ^ω^)そして降りたらすぐにツンが出迎えてくれたお!!
- ( ^ω^)砂の海から水の海へと俺達はやってきたお!
(;^ω^)けど、まさかツンが空母を持ってくるとは思わなかったお
FOX:しかし空母を持ってくるとはな。驚いた
ツン:大統領を説得するのに苦労したのよ。感謝して欲しいわ
津雲:良くもまぁこんなものを借りてきたものだな
ツン:違うわよ、お父様。貰ってきたのよ
ラウンデル:も、貰ってきた!?この空母をか!?
ツン:色々あるみたいよ。スクラップ同然で眠ってたらしいわ
(´・ω・`)スクラップって言ってもこれは原子力空母じゃ…?
ツン:そうよ。エンタープライズと同型。けど政治的に使えなかったらしいわ
艦長:ようこそ。我々の城へ
ツン:艦長さんよ。退役してはいたけど、生粋の空母乗りよ
艦長:私だけでは無いです。乗組員はみなアメリカ海軍の空母経験者です
FOX:ククク……
ツン:あら、何か可笑しくて?
FOX:いやな、どうやって戦うかを考えていたが、急にスケールが大きくなったのでな
ツン:この空母はもうこの国の物よ。好きに使って頂戴
FOX:あぁ。そうさせて貰おう
艦長:ところで艦名はどうしますか?
FOX:艦名?
艦長:軍に配属されてませんでしたからな。名無しなんですよ、この艦は
FOX:そうか名前か
FOX:ハハハハ、名前など決まっている
FOX:私が戦う場所は一つだけだ
FOX:この艦はVIP、これよりエリアVIPだ!
- ( ^ω^)新たなエリアVIPはこの空母だお!
( ^ω^)このエリアVIPから、最後の戦いに出るお!!
激しい戦いを超えた先は、たった一人の男の思惑が鎮座していた
兄:来たぞ来たぞ!アメリカの戦力の象徴が!さぁ、宴を始めよう!!
再び飛び立った死神の鎌は、生きていた獲物を見て狂喜する
ト゛ッキー:ハハハ!生きてやがったな!来い!今度こそ落としてやるぞ!!
狂気か平和か。一つの国の上で二つの世界が火花を散らしていた
FOX:この国をもう好きにはさせん!私が戻って来たからにはな!!
幾度の激戦で散っていった戦友のために彼らは再びその翼を広げる
例えその翼が折れたとしても、彼らは笑って戦友達のもとへと向かう
「最後に相応しい戦いだよな!有終の美を飾ろうぜ!!」
長い長い、いつまでも続くと思われたこの戦いも遂に佳境を迎える。
ツン:もうすぐよ!もうすぐ戦いは終わるわ!フ゛ーン!一緒に生き残るのよ!
( ^ω^)俺の命も、君の命も守り抜いて見せるお!今度飛ぶときは戦いの無い空だお!
どちらが勝ったとしても朝日は変わらず彼らを照らす事だろう
しかし、その光はどちらか一方しか見る事が出来ない勝利の輝き!
次回、最終回。君は砂漠の未来を見る……
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