458以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/05/12(金) 23:35:53.44 ID:5wxMOfu9O
(,メ゚Д゚)「勝利は目前だ! 行けッ! 進めッッ! 一気に侵入して城を攻め落とせぇ!!!!!」
『ウオォォォォォォォオ!!!!!』
 
GIKOの声で連合軍が一気に城に向かい走り出す。勝利を目前にした連合軍の勢いは凄まじい。ある者は帝国軍を無視して疾走し、ある者は帝国軍を薙ぎ倒す。
その勢いは止まらずすぐにも城へ到達しようとしていた。 
だが…
崩れた城壁の粉塵の中から光が飛び出す。
光は続けて飛び出し、地面に突き刺さると同時に爆炎を引き起こした。
 
(;メ゚Д゚)「あれは…」
(;゚ω゚)「そんな…まさか…」
 
戦慄が走った。
粉塵の中から現れたのは戦車。しかも撃ち込まれたのはレーザー。恐らく同タイプの物だろう。
そして決定的な違いは数だ。
 
…三機の戦車が城壁から出現した。

 
460以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/05/12(金) 23:37:30.91 ID:5wxMOfu9O
(;゚ω゚)「モナー! 聞こえるかお!? 緊急事態だお!」
『こっちのモニターで確認したモナ…』
(;゚ω゚)「いったい、どういう事だお!? なんで帝国軍があの戦車を保有してるんだお!?」
 
ブーンは訳も分からず怒鳴りつける。
 
『僕にも訳が…。
………そうか…分かったモナ…』
(;゚ω゚)「もったいぶらずに早く言うお!」
『サイスの科学者モナ…。どうせ理解できないと設計図を見せたんだモナ。そこで詳しく見せてほしいと言われたから少しの間貸したんだモナ。
それで欠陥があるって言われて断られたのは知ってるモナ?』
(;゚ω゚)「つまり…サイスは帝国と繋っていたのかお?」
『それは分からないけど設計図を写して帝国の為に戦車を作ったのは間違いないモナ。サイスの科学力を甘く見てたモナ…』
 
三機の戦車からレーザーが発射され連合軍に襲いかかる。
城に接近しようとしていた兵士は爆炎に飲まれ、吹き飛ばされ、肢体をバラバラにされる。
 
(;ω)「ど、どうするんだお!?」
『僕達の…敗ぼk─ジジ…ザザー…』


 
461以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/05/12(金) 23:39:33.21 ID:5wxMOfu9O
山脈を見ると煙が上がっている。その間にも連合軍はレーザーを撃ち込まれ次々と数を減らしていった。
唯一の救いは帝国の戦車には速射性が欠けていた事と、発射するまでに多少の時間がかかる事くらいか。
だが脅威には変わりない。
 
(;;メ゚Д゚)「ク…冗談じゃねぇぞ…撤退だ、撤退しろぉ!!!!」
 
逃げ回る兵達。それを追撃する帝国軍と戦車。こちらからの攻撃を受けた敵もこのような心情だったに違いない。
「ふざけるな」と…。
このままでは撤退もできずに全滅は時間の問題だ。
 
(;゚ω゚)「終わった……お…………」
 
ブーンは膝を着いて呆然と死んでいく兵を見ていた。
そして戦車の砲台がブーンの方向に向けられる。
 
(;゚ω゚)「あ……あ…………」

 
462以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/05/12(金) 23:41:23.22 ID:5wxMOfu9O
絶体絶命───
そう思われたその時!
天空から無数の光が飛来し、帝国の戦車に突き刺さった。 
( ゚ω゚)「え……?」
 
爆発し、炎上する戦車。
上空からは空気を切り裂く音が聞こえる。
空を見上げると二つの影がブーンの上空を通過した。その影の一つにはよく見た事のあるエンブレムが。
あれは───
 
《イイィィィヤッハァッッ!!!! 待たせたな、ブーン!!!!》
《危ない所だったね。もう少し君の発見が遅れてたらアウトだったよ。
それにしてもこんな辺境の星で、何やってるんだい?》
 
スピーカーから大音量で音声が流れる。
 
( ゚ω゚)「その声…ドクオと、ショボンかお…?」
《モニターからお前の姿は見えてるぜ。…ん? 通信機を持ってるな。今から言う周波数に合わせてくれ》
 
ブーンは急いで周波数を合わせる。
 
( ^ω^)「こちらブーンだお! ドクオとショボンかお!?」
 
『ああ? 日本語でおk』
 
ブーンはつい、この星の言語で喋っていたようだ。
すぐに自分達の言語で同じ言葉を送る。


 
464以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/05/12(金) 23:43:30.42 ID:5wxMOfu9O
『おうッ! ずいぶん君と待たは生きピーせちるまっザザ…てすまねぇ』
『おい! 電波を共有するな! あの通信機じゃ混線するだろ!』
『ちょっとくらい、いいじゃないか』
( ^ω^)「は…ハハハ……いつもの会話だお…」
( ;ω;)「また会えてうれしいお! もう…もう会えないかと…」
『相変わらず緩い涙腺だな! そんな事より戦いに集中しろッ! 戦車は俺達が片付けてやるからよ! 行くぜショボ!』
『OK』
 
飛来した戦闘機は更に一機の戦車を破壊する。
残された最後の一機も、反撃する暇もなく破壊された。
 
『どうだ? 俺の腕は落ちちゃいないだろ?』
 
ドクオが自慢気に語る。
 
( ^ω^)「その調子で敵も倒してくれお!」
 
『は? お前、長い間この星にいたせいでボケたか?』
『本当は僕達は手を出しちゃいけないんだよ。知ってるだろ?
さっきのは君の「命の危険」だったから特例で攻撃したのさ。あの戦車からエネルギーの増幅を感知したからね』
(;^ω^)「VIP法は授業サボってたせいで詳しくないお…」
『……それでよく入隊できたな…』
『とにかくそういう事だからさ、怖いなら隠れてなよ。すぐに拾いに行くからさ』


 
465以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/05/12(金) 23:46:59.90 ID:5wxMOfu9O
だがブーンの答えは決まっていた。救助が来たからといって自分だけ逃げ出す事は出来ない。
 
( ^ω^)「僕は…最後まで戦うお!」
『まあそう言うとは思ってたけどな。…死ぬなよ』
( ^ω^)「死なないお!」
 
ブーンの言葉を聞いた後、すぐに戦闘機は方向を変えて去って行った。
 
(,メ゚д゚)「おい…今のは何だ?」
 
GIKOが訝しげに聞いてくる。 
( ^ω^)「詳しい話は後だお! とりあえず敵ではないお」
 
(,メ゚д゚)「そうか…。まぁ、おかげであの厄介な玩具も消えたし、後は皇帝のヤツをぶっ殺すだけだな」
 
GIKOはひとまず状況を把握はすると大きく息を吸い込んだ。
 
(,メ゚Д゚)「脅威は消えたッ! 貴様ら行くぞッッ!!」
 


 
466以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/05/12(金) 23:49:31.19 ID:5wxMOfu9O
GIKOのときの声と、戦車が全て破壊された事で再び兵の顔には自信が戻る。
 
「へ、へへ…ビビらせやがって…」
 
兵の一人が呟きながら剣を握る手に力を込める。
 
「もう奴等には何もないはずだ!」
 
また、一人が雄叫びを上げた。その声につられて今度は五人、更にもう十人、百人と拡がっていく。
完全に士気を取り戻した彼らを止める物は、もうない。
 

(,メ゚д゚)「兵の方はこれで大丈夫だ。俺達は皇帝の首を取りに行くぞ」
 
既に戦い始めている兵に続いて、ブーンとGIKOは皇帝を目指して走り始めた────

 
468以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/05/12(金) 23:52:22.98 ID:5wxMOfu9O
(;メ゚д゚)「お…親父…?」
 
GIKOはかすれた声で呟く。
その前には肉厚で長さが2.5mはある大剣を持った巨漢…。
 
皇帝、コッチ=ミルナだ。
その周りには敵や味方はいない。
味方はいたのだが、GIKOがたどり着いた時、ミルナが剣を一振り、それだけで半数を薙ぎ倒し、もう一振りで周りの兵は全滅した。
 
( ゚д゚)「GIKOか…。デカくなったな…」
 
ミルナは懐かしむでもなく静かに言う。
 
(;メ゚Д゚)「親父…アンタ死んだはずだろ…?
こんな所でなにやってんだよ…?」
 
震える声をどうにか戻そうとするがうまくいかない。それが返ってってGIKOを弱々しく見せていた。
 
( ゚д゚)「お前には死んだと伝えられたか…。そうだろうな。10年前、皇帝を暗殺してからはひたすら隠蔽を施したからな…。
真実を知る者は師団長くらいだ」
(;メ゚Д゚)「アンタ…お袋が死んだ事は知ってるのか…?」
 
ひたすら驚愕するGIKOに、ミルナは更に衝撃を与えた。
 
( ゚д゚)「当然知っている。なにせ私が殺したのだからな」

 
471以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/05/12(金) 23:55:15.47 ID:5wxMOfu9O
(;メ゚д゚)「!!!」
 
GIKOの表情が凍り付く。
 
( ゚д゚)「正確には私が殺させたと言ったほうがいいな。
あの女は危険だった。私の野望にいち早く気付き、それを阻止しようと裏で動き回っていたからな。
…馬鹿な女よ、気付かぬふりをしていれば死なずに済んだものを…」
 
GIKOの表情から氷が溶け、かわりに怒気が浮かび上がってくる。
対するミルナはそれを楽しむかのように笑みを浮かべた。
 
( ゚д゚)「女は危険だ…。男などよりずっと優れた感性を持っている。特に鋭い女はな…」
( `ω´)「それで魔女狩りかお?」
 
黙って二人の会話を聞いていたブーンが我慢出来ずに割って入る。
 
( ゚д゚)「それだけではないがな。…お前は内藤ホライゾンだな?
参謀から聞いている。我が帝国の息のかかっていない街をまとめ上げた者だとな」

( `ω´)「そんな事はどうでもいいお。…お前はもう終わりだお」
 
ブーンは剣を構える。GIKOもゆっくりと剣を上げた。
 
( ゚д゚)「ふん、笑わせるな。部下などどうとでもなる。
弱者は強者の下に集まるのを知っているか?
お前達指揮官を全て殺せばいくらでも再建出来るわ。それに兵はまだ残っている」
 
ミルナも大剣を、片手で持ち上げた。

 
472以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/05/12(金) 23:57:49.43 ID:5wxMOfu9O
(,メ゚д゚)「…じゃあアンタ、貴様を殺せば帝国は終わりって事だな。俺は貴様を斬るぜ」
 
その言葉に静かだったミルナはカッと目を見開き、そして怒号を発した。
 
( ゚д゚ )「お前ごとき貧弱な者がこの私を討てるものか!
お前にはもはや父子の情はない。死ねッ!」
 
ミルナが一歩踏み出し剣を一閃する。これほど巨大な剣だというのにその動作は一瞬だ。
リーチが長い。
ブーンとGIKOは間合いに入る事も出来ずに跳び退く。
剛剣は空気を斬り裂いて旋風を巻き上げた。その旋風に真空が生じて礫が舞い上がり、かまいたちとなって二人を襲う。
守られていない皮膚がスパッと裂け、血の華を咲かせた。
このままでは近付く事すら出来ない。
 
(;メ゚д゚)「…別れるぞ」
 
GIKOが一言、言うとブーンは意味を察して二手に別れる。これなら同時に攻撃される事もない。

 
474以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/05/12(金) 23:59:40.36 ID:5wxMOfu9O
( ゚д゚ )「ぬ…!」
 
ミルナに一瞬迷いが生じた。
GIKOはそれを勝機と突っ込む。GIKOを見たブーンも一瞬遅れて疾走した。
ミルナは標的をGIKOに絞り、一閃する。
GIKOはこれを身を低くして疾走、斬撃をやり過ごし、一気に肉薄する。かまいたちで肉が裂けるが、それは無視する事にした。
後ろからはブーンが迫る。
 
(#メ゚Д゚)「終わりだぜ…ッ!」
 
呟き、GIKOが間合いに入った。ブーンも間もなく間合いに到達する。
 
巨躯が、跳んだ。
GIKOの斬撃とブーンの突きは空を裂き、二人は交差する。
そこに空中から自由落下に身を任せながら大剣が振り降ろされた。
直撃は避けたものの、大剣は地面をえぐり、粉塵を巻き上げる。その粉塵を斬り裂いて今度はブーンに剛剣が迫る。
二本の剣でそれを受け止められたのは僥倖だった。だが剣撃にブーンの細身の剣は二本共砕け散り、吹き飛ばされてしまった。
 
(;`ω´)「ぐうぅ…」
 
頭を打たなかったのは幸運だった。身体を起こすと鎧は砕け、胸板は一文字に避けている。
まともに食らったら胴から真っ二つに断ち斬られるに違いない。

 
475以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/05/13(土) 00:01:34.01 ID:j0xcX/jkO
GIKOを見ると、まだなんとか生きているようだ。
剛剣をかわし、いなしている。だが身体には次々と裂傷が増え、鎧が朱に染まっていく。
このまま続けば例え直撃を食らわなくても出血で動けなくなるのは目に見えている。

既に動きは鈍くなっていた。対するミルナは疲労の影も見せずに大剣を振り回す。
 
(;メ゚Д゚)(身体が重い…やべぇな…)
 
GIKOは冷静だった。冷静でないとこの攻撃はかわせない。
しかし意思とは裏腹に足がもたつく。
そこに剛剣が迫る。
かわすか、受けるか…。
受ける事は出来ない。だがかわせない。
GIKOは剣を出して受ける。
やはり剣は砕け散り、GIKOも吹き飛ばされた。
GIKOは器用に身体を捻り、着地する。そして腰からもう一本の剣を引き抜いた。
 
( ゚д゚ )「お前のような脆弱な者に私の血が流れているとは反吐が出るわッ!」
 
ミルナは吐き捨てて疾走する。GIKOは足下もおぼつかない様子だ。
だがその瞳はギラギラと憎悪の炎が輝いている。

 
476以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/05/13(土) 00:05:09.56 ID:j0xcX/jkO
(;`ω´)「このままじゃ…」
 
どうにかしようにも、ブーンには武器がない。石でも投げるか…?
きっとミルナには効かないだろう。
どうする…どうする…。
脳をフル回転させていると、ゴトリと砕けた鎧から何かが落下した。
 
( `ω´)「!!!」
 
ブーンはそれを急いで拾い上げ、ミルナの背にに照準を合わせる。
使う機会がないのですっかり忘れていた無骨な獲物───
ブーンは立て続けに発砲する。5発、全弾くれてやった。 
灼熱の弾丸は最初、ミルナの鎧で弾け、2発目で突き破る。
3発目が肉体に突き刺さり、4発、5発目も体内を破壊する。
 
(;゚д゚)「ぬ゙ぐぅ…!?」
 
GIKOに疾走していたミルナは激痛と衝撃に前のめりになって倒れそうになるが、なんとか踏み止どまった。
そして頭だけブーンの方を振り替える。
 
(゚д゚;)「ホ、ホライゾン…ッ! ゔぁ゙…」
( `ω´)「よそ見──こっち見るからそうなるんだお…」
 
ミルナを黙らせたのは、腹部から背中にかけて突き出ている切っ先だった。
血反吐をと共に憤怒の炎を口から吐き出すかのごとく、低い唸りを漏らす。


 
477以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/05/13(土) 00:06:18.21 ID:j0xcX/jkO
(#゚д゚#)「おのれ……おのれぇぇッ! 内藤…ホライゾンンンンンン───ッッッ!!!!」
 
その身体がビクリと震えた。
GIKOが渾身の力で再び剣を突き出し、鎧の上から心臓を刺し貫いたのだ。
 
(,メ゚Д゚)「……あばよ、親父…」
 
地面で痙攣しているミルナにGIKOはそっと呟く。
痙攣は次第に弱まり、やがて静かになった────

 
478以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/05/13(土) 00:07:11.69 ID:j0xcX/jkO
「皇帝閣下が崩御なさった!」
「じょ、冗談じゃ…! オラ! そこをどけぇ!」
「やってられるか! 助けてくれぇ…!」
 
ミルナが倒れた事は帝国軍に瞬く間に拡がり、兵は逃走を開始する。味方を押し分け、倒しながら逃げ惑う兵士達。
その勢いは恐怖に駆られ、進軍して来た時にも劣らない。

 
479以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/05/13(土) 00:09:16.62 ID:j0xcX/jkO
(*゚-゚)「あなた、怪我してたわね?」
 
SHIIはモララーに向かって尋ねる。
 
(;・∀・)「…よく分かったな。だがこんな怪我なんともないんだからな!」
 
倒れ込むモララーは毅然と言い放った。その手に武器はなく、出血の量は多い。
 
(*゚-゚)「あなた、もうすぐ──」
 
もうすぐ死ぬ、と言いかけた所に弟者がさっそうと現れた。
 
(´<_` )「ここにいたか、SHII殿! 皇帝が倒れたぞ!
…む、そいつは…」
 
弟者は顔面蒼白のモララーに視線を移す。弟者の言葉を聞き、モララーの口は弧を描く。
 
(;・∀・)「閣下が…ハ、ハハハ…まさかお前らに敗北するとは考えもしなかったからな…」
 
弱々しく笑い、目を閉じる。

 
481以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/05/13(土) 00:11:28.16 ID:j0xcX/jkO
(*゚ー゚)「…で、戦況は?」
(´<_` )「帝国軍は逃走を始めた。どうする?
追撃するか?」
(*゚ー゚)「いいえ、ほっときましょ。皇帝が倒れた今、彼らだけじゃ何も出来ないでしょ。
それに、逃げるのに必死になっている兵は想像以上に強敵よ。手痛いしっぺ返しを受ける事になるかもしれないわ。黙って逃がすのが無難ね」
(´<_` )「…そうだな」
 
そこでSHIIはモララーに視線を戻す。
 
(*゚ー゚)「そういう訳だから、あなたも逃げていいわよ。早く手当てしたら助かるかもね」
(;・∀・)「………」
 
それだけ言い残してSHIIは馬に飛び乗る。そして弟者と共にこの場から去って行った。
 
(;-∀-)「俺の負けだからな……」

 
482以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/05/13(土) 00:15:51.76 ID:j0xcX/jkO
リヴムントに帰還した連合軍は盛大な歓喜と共に迎えられた。
そしてその夜、リヴムントでは盛大なパーティーが行われた。
他の街でも行われているに違いない。
 
(*゚∀゚)「お〜う、飲んでるかぁ?」
 
ジョルジュが酒瓶片手にGIKOの下にやって来た。そこそこ酔っているように見える。
そして右の手は存在しなかった。
その後ろには二人の子供がピッタリとくっついていた。
 
(,メ゚д゚)「おう。…それより怪我人は寝てろよ」
(*゚∀゚)「馬っ鹿野郎、こんなめでたい日に寝てられっかよ」
 
ジョルジュはいつものようにヘラヘラしながら酒を喉に流し込む。
 
(,メ゚д゚)「しかし貴様が手を失うとはな。余程の強敵だったのか?」
 
GIKOもグラスを傾けながら問う。
(*゚∀゚)「まぁな。もうあんな相手は二度とごめんだぜ」
 
その事を酒の肴に語っていると、テルが口を挟んだ。
 
「俺の、俺のせいなんだ…。俺がいなけりゃジョルジュは…」
 
今にも泣き出しそうなテルの背中をジョルジュはバンバン叩きながら高らかに笑う。
 
(*゚∀゚)「ハッハッハ、気にすんな!
手が一個あればおっぱいは揉めるからな!」

 
483以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/05/13(土) 00:17:16.06 ID:j0xcX/jkO
(*゚-゚)「コラッ」
(;;゚∀゚)「くおぉ〜〜…!」 
SHIIがジョルジュの傷口をはたいた。
 
(*゚-゚)「子供の前で下品な事言わないのっ!」
 
ジョルジュは酒瓶を取り落とし、腕を押さえながらしばらく呻いていた…。


 
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