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('A`)サマーエイリアンズのようです
ネタバレあり
【追記】
一部分、絶対書かねばと思った事を思い出したので加筆しました。
('A`)サマーエイリアンズのようです
まとめ先はブーン速。さん
前にも言った記憶があるけど、夏を題材にした話というのは本当に大好きだ。
例えばあの夏特有の空気だとか、夏しか味わえない風流だとか。
そういう物が大好きなのだ。
そしてこの作品には、その夏特有の空気と夏らしい味わいを色濃く感じる話だった。
ある日ドクオは宇宙から旅行にやってきたダイオードという女の子と出会う。
その出会いは実におかしく、和やかに流れて行く。
襲いかかって来る鮫を歓迎と思い手を伸ばしたり
宇宙人なのにしまむらが大好きなダイオードは
宇宙人ではなくどこか抜けている人間のようにも見える。
けれど、時折口にする宇宙の話や地球との違いに首を傾げる姿を見ると
そういえば宇宙人だったな、と思い改めさせる。
そしてこの作品を語る上で絶対欠かせない物が以下の台詞だ。
>('A`) それで君は無敵の夏少女になれるぞ
夏の日差しの中、白いワンピースの女の子に足りない物は麦わら帽子。
それさえあれば確かに無敵だ。
簡単にイメージできる上、ドクオの言う無敵の夏少女という言葉がとてもあっている気がした。
"無敵の夏少女"というフレーズが好きだ。出てきそうで中々出てこない言葉だと思う。
会話文を主体に進んで行くこの作品だが、地の文が完全に無いという訳ではない。
時折挟まれる文章が更に雰囲気を出していて、とてもいい。
堅苦しくなく、それでいて真面目な文。
それは文章だけでなく、作品全体からも言える事だと思う。
不思議な交流もいつか終わりは来る。
けれど彼らは別れを惜しむ事無く、また会おうと言った。
あっさりとしているが、ドクオとダイオードらしいと思う別れだった。
>それが、ある夏の僕の思い出。
>今のところ、ダイオードとは、それ以来会っていない。
上記の文を最初に読んだ時はまだ夏もまっただ中で、爽やかな別れのように感じた。
けれど夏も過ぎ去ろうとしている今、この文を見るとどこか寂しさを感じる。
無論決して悲しい別れではない。
単純に夏も終わりかけの時期に読み返したからこう思っただけだと思う。
けれど寂しさを感じた時に、こういう見方も出来るんだと気付かされた。
追記として、初見の時タイトルのサマーエイリアンズという言葉に疑問を抱いた。
作中出て来るエイリアンはダイオードだけのはずなのに
何故複数形の"ズ"が使われているのか。
そう思いながら再び目を通して気付いた。なるほど、これは確かにエイリアンが二人いると。
作中、ダイオードは自分と良く似た奴を探しに来たという言葉がある。
ドクオから見ればダイオードは宇宙人だが、ダイオードから見ればドクオも宇宙人。
どことなく似ている二人は、まさにサマーエイリアンズだと感じた。
ほのぼのとした雰囲気が印象的。それだけでなくギャグもきいていて本当に面白い。
夏も終わりかけだけど、今夏最後にこの作品を読むことをお勧めしたい。
人間みたいな無敵の夏少女が魅力的な話。爽やかで心地のいい作品でした。
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コメント
感想非常に役に立っています!
内容が詳しくて読みたくなってきます!
>>※1
ありがとうございます。そう言ってもらえると嬉しいです。
さあ、ここでコメントを書いていないで今すぐ読む作業に入るんだ!
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