――ちりんと音が鳴った。
視線を上にあげると、そこには風鈴とかいうものが揺れていた。
日の光を浴びて揺れる風鈴は、この世のものではないかのように輝いている。
ちりんちりんとなる音をもっとよく聞こうと、私は耳を澄ます。
(#゚;;-゚)「……きれい」
ちりんという音に混じって、じぃじぃという虫たちの声が響く。
あれは蝉という虫のものだと昔、母さまは言っていた。
もう、蝉の鳴く季節。
(#゚;;-゚)「……夏……だね」
白い箱を抱きしめて、小さな窓を見つめる。
格子の向こうに見える空が、ひどく青い。
(#゚;;-゚)小さな獣は、「蔵の中」のようです
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