( ;゚ω゚)「カカカカカーチャン? そそそそれってどういうことだお?」
こ、これは聞き違いに違いないお。
一目惚れって、目と目が合った男女が恋しちゃうアレだお。
でも、カーチャンはもう40歳すぎてるお。おばちゃんだお!
J( 'ー`)し「ブーンちゃんに、新しい家族ができます☆」
そ、それってもう再婚目前ってことかお?!
一目惚れどころか、完全に結婚するおつきあいじゃないかお。
で、で、でも、カーチャンには……
( ;゚ω゚)「トーチャン!! カーチャンには、トーチャンがいるから!!」
J( 'ー`)し「……え?」
( ;^ω^)「え?」
カーチャンのリアクションに、僕は絶望した。
J(;'ー`)し「え、え?」
( ;^ω^)「まさかとは思うけど、本気でトーチャンのこと忘れてないおね?
ちゃんと、トーチャンと話し合てる……おね」
トーチャンがいるのに、別の人と再婚するとかいくらなんでも、それはないおね。
だって、離婚だってしてないし。
でも、ひょっとしたらもうカーチャンとトーチャンの間では話しが進んでいて、僕だけが知らないなんてことも……。
J(;゚ー゚)し「あ」
何このリアクション―――!!
ま、ま、ままさか、本気でカーチャンはトーチャンのこと忘れていて、
それでもってそのまま再婚しようとしていたってことかお?
( ω )「ひどいお、ひどすぎるおカーチャン!!」
いくらなんでも、これはひどすぎるお。
一目惚れ……はしかたないかもしれないけど、いきなり家族とか。
(#゚ω゚)「トーチャンのこと忘れて、再婚しようとするなんて!!」
J(;'ー`)し「ブーンちゃん?」
( ;ω゚)「う」
涙がぼろぼろと流れる。
このまま泣き続たかったけど、僕は口をもう一度開いた。
トーチャンのことを忘れたカーチャンに、どうしても言いたかったから。
( ;ω;)「トーチャンがかわいそうだお」
だって、僕はカーチャンのことも好きだけど、トーチャンのことも大好きなのだ。
J(;'ー`)し「……ひょっとして、勘違いしてないかい?」
( ;ω;)「はひ?」
( つω⊂)ゴシゴシ □J('ー` )しハイ、ハンカチ
ハンカチをくれたカーチャンはいつもと同じ優しい顔で、さっきまでのメチャクチャな言葉が嘘みたいだった。
僕はカーチャンの顔を見ているうちに落ち着いてきて、あわててハンカチで涙をふいた。
J( 'ー`)し「ほら、もう中学生なんだからもう泣かないの」
( つω^)「おー、でも」
これまでのことが、勘違い?
カーチャンが一目惚れしたって言ったのも、新しい家族ができるって言ったのも本当で。
……もう、何がなんだかわからない。
( ;^ω^)「……か、勘違いってどういうことだお?」
J( 'ー`)し「ブーンちゃんはカーチャンが男の人に一目惚れして、再婚するって思ったんでしょ?」
( ^ω^)「そ、そうだお……」
カーチャンの言った言葉は、これまで僕が考えていたことと同じだった。
首を縦にふる僕に、カーチャンはおかしくてたまらないといった様子で笑い出した。
J( 'ー`)しクスクス
( ;^ω^)て「何で、笑うんだおカーチャン!」
J(*'ー`)し「そうね、たしかにちょっと紛らわしい言い方だったかもしれないわね」
カーチャンはひとしきり笑い声をあげると、部屋の外から見慣れない大きな箱のようなものを持ってきた。
それは取っ手のついた、鞄みたいにも見える箱だった。
J( 'ー`)し「新しい家族っていうのはね――この子のことよ」
(∪^ω^) わんわんお!
(*^ω^)「おおおおお!!!」
(∪^ω^) わんお! わんわんお!
箱の中から、ひょっこりと姿をみせたのは、白いフワフワとした子犬だった。
わんわんおと元気に鳴いている姿が、ものすごくかわいかった。
J( 'ー`)し「流石さんのとこの奥さんから、子犬を飼わないかってずっと言われていてね。
お断りするつもりだったんだけど、この子の顔ったらブーンちゃんに似てて……」
J(*'ー`)し「カーチャン、一目惚れしちゃった」
(∪^ω^) わんわんわんお!
カーチャンは嬉しそうに笑うと、子犬をぎゅっと抱きしめた。
抱きしめられた子犬も嬉しそうで、僕はなんだかあったかい気持ちになった。
J(;'ー`)し「でも、トーチャンには相談せずにもらってきちゃったから、ブーンの言葉にはびっくりしたよ」
( ^ω^)「そう……だったのかお」
だから、カーチャンはトーチャンの話をしたときにあわてていたんだ。
カーチャンの言う通り、全部僕の勘違いだったんだお。
( ^ω^)(^ω^∪)
僕は、子犬の顔をじっと見る。
そうすると、カーチャンの言うとおり僕に似ているような気がするから不思議だ。
何だか弟か、妹ができたみたいだ。
J( 'ー`)しb「カーチャン、トーチャンを頑張って説得してこの子を絶対に家族にするからね!」
( ^ω^)「ブーンも頑張って説得するお!!」
勘違いでよかった。
フワフワで元気な僕の新しい家族。その方が、家庭崩壊なんかより、ずっとずっといいに決まってる。
J(*'ー`)し「いいのかい?」
( ^ω^)「もちろんだお!」
だって、僕も――
(*^ω^)「この子に一目惚れしちゃったんだお!」
おしまい
( ^ω^)('A`)( ´∀`)ブーン系小説シベリア図書館 大復活祭~真冬の夜の夢~(仮)参加作品
まとめは
コチラ(リンク先は
短い( ^ω^)のようですブログさん)
久しぶりのシベリアでのお祭りなので、どうしても参加したかった。(ブログで宣伝はできなかったけど)
ギリギリ滑り込みで間にあって今では、満足している。