【総合短編】ξ゚⊿゚)ξは廻り合うようです
189 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/01/15(木) 18:02:39.05 ID:BLmBeXOP0
~B,C,1200頃~ ぶどう酒色なせる海にて
ξ゚ー゚)ξ「綺麗ね・・・」
(*^ω^)「お・・・ ツンのために見つけたんだおw ツン、なかなか外に出ることができないし・・・」
ξ゚ー゚)ξ「しょうがないわ 女は子を産み、家を守る者だものw
それに、こんなだらしない夫がいるんだから尚更がんばらなきゃw」
(;^ω^)「手厳しいお・・・」
ξ゚⊿゚)ξ「さ! こんな綺麗な景色も見れたし、今日はご馳走にするわよ!」
( ^ω^)「そうするお! 今日はブーンも手伝うお!」
~B,C,1200頃~ ぶどう酒色なせる海にて
ξ゚ー゚)ξ「綺麗ね・・・」
(*^ω^)「お・・・ ツンのために見つけたんだおw ツン、なかなか外に出ることができないし・・・」
ξ゚ー゚)ξ「しょうがないわ 女は子を産み、家を守る者だものw
それに、こんなだらしない夫がいるんだから尚更がんばらなきゃw」
(;^ω^)「手厳しいお・・・」
ξ゚⊿゚)ξ「さ! こんな綺麗な景色も見れたし、今日はご馳走にするわよ!」
( ^ω^)「そうするお! 今日はブーンも手伝うお!」
191 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/01/15(木) 18:03:14.94 ID:BLmBeXOP0
( ゚д゚ )「先のミケーネとの戦いでな、アイツは真っ先に突っ込んで行った 勇敢な最後だったよ
ツンが待っているから・・・ それが最後の言葉だ」
ξ゚⊿゚)ξ「そう、ですか・・・」
( ゚д゚ )「惜しいヤツを亡くした 俺の・・・無二の友人を、な・・・」
ξ゚⊿゚)ξ「いえ、わざわざありがとうございました
戦死した兵の詳細は、家族にも教えてもらえない事ですのに・・・」
( ゚д゚ )「いいや、俺はアイツの願いを届けただけだ 何にもしちゃいないさ
それとコレだ アイツが遺した、唯一の私物だ」
ξ゚⊿゚)ξ「これは・・・ アタシがあげた銀の首飾り・・・」
ξ-⊿-)ξ「・・・」
ξ゚⊿゚)ξ「ブーン アナタの事、絶対に、忘れないからね・・・」
192 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/01/15(木) 18:03:51.23 ID:BLmBeXOP0
~A,D,100頃~ ローマの七丘最高峰にて
(メ^ω^)「ツーン!!!」
ξ゚⊿゚)ξ「もう! 遅いわよ! って、アンタまた怪我をして・・・」
(メ^ω^)「お! こんくらい全然平気だおwww ブーンは剣闘士なんだからへっちゃらなんだおwww」
ξ゚⊿゚)ξ「まったく! 心配してあげてるのに・・・ そんなことより、何よ? こんなところまで呼び出して」
(メ^ω^)「お・・・ ツン、よく聞いてほしいお 次の闘技が終わったら、結婚してほしいお!」
ξ///)ξ「えっ! ば、ばかばか! アンタ何言って・・・」
(メ^ω^)「ツン、ブーンは本気なんだお それが終わったら、剣闘士はやめるお ツンに心配かけたくないんだお」
ξ゚⊿゚)ξ「ブーン・・・」
ξ゚ー゚)ξ
193 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/01/15(木) 18:04:30.06 ID:BLmBeXOP0
ξ゚⊿゚)ξ「アンタ他の仕事ちゃんとできるの~?」
(;^ω^)「お・・・ そ、そこは頑張るお・・・ で、でも!」
ξ゚ー゚)ξ(まったく・・・ アンタがいれば、それでいいんだから・・・)
( ^ω^)「お? 何か言ったかお?」
ξ;゚⊿゚)ξ「な、なんでもないわよ! さ、さっさと行ってきなさい! もうそろそろ闘技場に集合でしょ?」
(;^ω^)「アッー! いかんお! 遅刻するお! じゃ、じゃあツン! また後で!」
ξ゚⊿゚)ξノシ「さっさと行ってらっしゃーい!」
195 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/01/15(木) 18:05:13.75 ID:BLmBeXOP0
( )「知ってる? また皇帝が新しい獣を捕まえてきたの・・・」
( )「ああ あの獰猛な生き物だろ? なんでも捕まえるのに20人以上犠牲が出たとか・・・」
( )「それが今夜! 闘技場に投入されたんだってさ! 見物だったんだろうなー」
( )「俺、見ちゃったんだけどさ、もうみんな一瞬で引き裂かれてたんだよね・・・ とても見れたモノじゃ・・・」
( )「なあなあ! 今日の闘士、全滅だってさ!」
( )「あ~ やっぱりか 気分悪くなっちゃって途中で抜けてよかった・・・」
197 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/01/15(木) 18:06:25.89 ID:BLmBeXOP0
~A,D,1300頃~ 黄金の小麦畑にて
ξ゚⊿゚)ξ「・・・うん! 今日の仕事も完璧ね!」
( ^ω^)「ツンさん、あちらにまだクワが残ってありますお」
ξ;゚⊿゚)ξ「い、いけない! 早く片付けないと領主様に怒られ・・・って!」
ξ゚⊿゚)ξ「ブーンさん?! ダメよ!騎士のアナタがこんなところに!」
( ^ω^)「ツンさん、今は水車小屋で牛の世話をしていた頃のブーンじゃだめかお?」
ξ゚⊿゚)ξ「もうっ・・・ 怒られても知りませんからね?」
( ^ω^)「おっおw 怒られてるのは慣れてるおw
所詮ブーンは力があったから補充で騎士になっただけだおw
本当の騎士とは程遠いんだおw」
ξ゚⊿゚)ξ「それでも、お城に入れるだけいいじゃないですか 私たち農奴は、今日もワラの中で眠るんですから
騎士ならさぞ美味しいものも食べられるんでしょうね~」
( ^ω^)「そう言うと思って、今日は果物を持ってきたんだお! 一緒に食べるお!」
ξ;゚⊿゚)ξ「だ、だめよ! アタシにはそんなモノもったいな・・・」
ξ;゚⊿゚)ξ「あ・・・」
198 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/01/15(木) 18:07:10.71 ID:BLmBeXOP0
( ^ω^)「おっおっw やっぱりツンはそうでなきゃダメだおwww 無理して言葉使いを直さなくたっていいおw」
ξ゚⊿゚)ξ「あーあ せっかくおしとやかに決めてたのにな~ まったく、さっさと分けなさい!
で?お城の調子はどうなの? なんだか最近、領主様の具合も悪いみたいだけど・・・」
( ^ω^)「お・・・ ちょっと体調を崩しているらしいお・・・ ブーンの周りも咳き込んでる人が多いし・・・
それに、なんだか騎士団長殿の体があざだらけなのも気になるお・・・」
ξ゚⊿゚)ξ「ちょっと心配ねえ・・・ ブーン、アンタは平気なの?」
( ^ω^)「ぜんぜんへっちゃらだおw ブーンは体だけは丈夫なんだおwww」
ξ゚⊿゚)ξ「もうっ! 心配してやってんのよ? アンタってドンくさいとこあるし、失敗ばっかだし・・・
ま、元気そうで何よりだわ これなら当分死ぬことはなさそうだしw」
( ^ω^)「おっおw ツンと暮らすまでは絶対死なないおw」
ξ///)ξ「ア、アンタまだそんなこと覚えてたの?!」
( ^ω^)「もちろんだお! ちゃんとお給料も貯めてるし、準備はばっちりだおw
じゃ、そろそろブーンはいくお! ツンも仕事頑張るんだお!」
ξ゚⊿゚)ξ(ふう・・・ 小さい頃の約束を覚えてるなんて、アイツもいいとこあるじゃない・・・)
200 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/01/15(木) 18:07:52.14 ID:BLmBeXOP0
川;゚ -゚)「ツン! 早く逃げるんだ! 火の手がもうそこまできている!」
ξ;⊿;)ξ「イヤよ! まだブーンが!ブーンが・・・!」
川;゚ -゚)「生き残っていたとしても、もう無理だ! 黒死病が蔓延していた城勤めの奴らは全滅なんだよ!」
ξ;⊿;)ξ「でも! まだ生きているかもしれない! 苦しんでいるかもしれないのに・・・!」
川;゚ -゚)「クソッ・・・いくら伝染病だからって焼き払うだなんて! どうかしてるぞ!皇帝!
私たちは城にいなかったから幸いなもの、全く関係のない農奴にまで危害を加えるとは・・・」
川 ゚ -゚)「さあ逃げるぞ! とにかく、修道院まで走るんだ!」
ξ;⊿;)ξ「離して!! ブーン!ブーーーーーーーーン!!!!!」
202 名前:さるったのでp2カキコ[sage] 投稿日:2009/01/15(木) 18:09:14.31 ID:6Nf1uo9OP
~A,D,1920頃~ 闇にまぎれる酒場にて
(`・ω・´)「ツン これ、あそこのヒゲ面に」
ξ゚⊿゚)ξ「はいはい! で、これがあの炭鉱夫ね!」
( ーωー)「~♪」
ξ゚⊿゚)ξ(綺麗なサックスの音色・・・)
(,,゚Д゚)「おいねーちゃん! こっちにも酒くれや!」
ξ;゚⊿゚)ξ「は、はい! ただいま!」
( ^ω^)(・・・)
( ・∀・)「こっちにもウイスキーちょうだいね~」
ξ;゚⊿゚)ξ「はーい!」
204 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/01/15(木) 18:10:03.32 ID:6Nf1uo9OP
ξ゚⊿゚)ξ「ふう、やっとひと段落したわ・・・ あ、お疲れ様です。これ、お水です」
( ^ω^)「あ、ありがとうございますお こうしてボクが演奏できるのも、ここの隠れ酒場のお陰だお」
ξ゚ー゚)ξ「いえいえw お礼なら父に言ってくださいw 父がアナタを見つけたんですもの」
( ^ω^)「黒人のボクはこういった隠れた場所でしか演奏できないんだお・・・ でもいつか、必ず表舞台に立って、そしてその時は・・・」
ξ゚⊿゚)ξ「?」
( ^ω^)(アナタを、迎えに来ますお・・・)
(,,゚Д゚)「あんちゃん! 次の曲演奏してくれや!」
( ^ω^)「はいはーい! まかせろお! ・・・じゃ、また後で」
ξ゚ー゚)ξ「ふふ・・・ もう人気者ね・・・」
207 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/01/15(木) 18:11:05.76 ID:6Nf1uo9OP
(`・ω・´)「・・・また、KKKの奴らだそうだ」
ξ⊿)ξ「・・・」
(`・ω・´)「そう、気を落とすな 次は私たちかもしれないんだ」
ξ⊿)ξ「パパ・・・どうして、彼は死ななきゃならなかったの・・・?」
(`・ω・´)「・・・ここも、移動する時かな」
ξ⊿)ξ「どうして・・・どうしてなのよ・・・!」
ξ;⊿;)ξ「彼は! ただサックスが吹ければそれでいいって! それ以上望むものはないって!
なのに・・・! なんで殺されなきゃならなかったのよ!
こんなに・・・大事そうにサックスを守っていただけなのに・・・」
(`・ω・´)「それが、社会というものだ ・・・強くならなければならない」
ξ⊿)ξ「せめて・・・名前だけでも・・・知っておけば・・・」
210 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/01/15(木) 18:12:23.59 ID:6Nf1uo9OP
~A,D,2009~ 死者を弔う園にて
( ^ω^)「ドクオが亡くなって、もう5年・・・ 入り口の若木も、もう立派になったお・・・」
ξ゚⊿゚)ξ「ドクオさん、今日はあなたが大好きだったお酒を持ってきたわよ」
( ^ω^)「生きていればいろんなことができるのに、死んでしまったら何にもできなくなってしまうお・・・
それに、いつか必ず忘れ去られてしまうお・・・」
ξ-⊿-)ξ「・・・」
ξ゚⊿゚)ξ「ねえ、ブーン アンタは死んでしまったらそれで終わりだと思う?」
( ^ω^)「お・・・ だって、死んだら食べることも、話すことも、・・・こうして一緒にいることもできないお
遺された者は悲しみに暮れるけど、それもいつしか立ち直り、そして忘れられていってしまうお・・・」
ξ゚⊿゚)ξ「死が必ずしもその人の価値をなくしちゃうとは限らないわよ」
( ^ω^)「お?」
ξ゚⊿゚)ξ「もしブーンが死んでも、アタシはきっと、ブーンのこと忘れないもの」
(*^ω^)「お・・・」
213 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/01/15(木) 18:13:27.14 ID:6Nf1uo9OP
ξ゚⊿゚)ξ「死んでしまっても、心は残るわ
心は廻り廻って、また必ず、廻り合える
だから、後悔しない たとえ死んでもね」
ξ゚⊿゚)ξ「そう、アタシは思うのよ」
( ´ω`)「でも、ツンが死んでしまうのは悲しいお・・・」
ξ゚⊿゚)ξ「そりゃあアタシだって、大切な人が亡くなるのは悲しいわ
だから、悲しみを吹き飛ばすぐらいの想い出を作るのよ
想い出があれば、人は強くなれる そう信じてるの」
( ´ω`)「お・・・」
ξ゚ー゚)ξ「さ、いつまでもションボリしてちゃ、ドクオさんに失礼だわw」
( ^ω^)「お!」
ξ゚⊿゚)ξ「そうそう! やっぱりアンタはそうでなくっちゃね!
さ、行くわよ! 今日はアンタの好きなカレーにしようかしら!」
( ^ω^)「おっおっw じゃ、ドクオ また来るお!」
216 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/01/15(木) 18:14:47.68 ID:6Nf1uo9OP
ブーンと一緒にいるから、アタシは大丈夫
アタシは絶対、ブーンを置いて死んだりしない
辛いときも、悲しいときも、心が繋がっていれば立ち直れる
だって
また、廻り合えるから
ξ゚⊿゚)ξは廻り合うようです 終
( ゚д゚ )「先のミケーネとの戦いでな、アイツは真っ先に突っ込んで行った 勇敢な最後だったよ
ツンが待っているから・・・ それが最後の言葉だ」
ξ゚⊿゚)ξ「そう、ですか・・・」
( ゚д゚ )「惜しいヤツを亡くした 俺の・・・無二の友人を、な・・・」
ξ゚⊿゚)ξ「いえ、わざわざありがとうございました
戦死した兵の詳細は、家族にも教えてもらえない事ですのに・・・」
( ゚д゚ )「いいや、俺はアイツの願いを届けただけだ 何にもしちゃいないさ
それとコレだ アイツが遺した、唯一の私物だ」
ξ゚⊿゚)ξ「これは・・・ アタシがあげた銀の首飾り・・・」
ξ-⊿-)ξ「・・・」
ξ゚⊿゚)ξ「ブーン アナタの事、絶対に、忘れないからね・・・」
192 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/01/15(木) 18:03:51.23 ID:BLmBeXOP0
~A,D,100頃~ ローマの七丘最高峰にて
(メ^ω^)「ツーン!!!」
ξ゚⊿゚)ξ「もう! 遅いわよ! って、アンタまた怪我をして・・・」
(メ^ω^)「お! こんくらい全然平気だおwww ブーンは剣闘士なんだからへっちゃらなんだおwww」
ξ゚⊿゚)ξ「まったく! 心配してあげてるのに・・・ そんなことより、何よ? こんなところまで呼び出して」
(メ^ω^)「お・・・ ツン、よく聞いてほしいお 次の闘技が終わったら、結婚してほしいお!」
ξ///)ξ「えっ! ば、ばかばか! アンタ何言って・・・」
(メ^ω^)「ツン、ブーンは本気なんだお それが終わったら、剣闘士はやめるお ツンに心配かけたくないんだお」
ξ゚⊿゚)ξ「ブーン・・・」
ξ゚ー゚)ξ
193 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/01/15(木) 18:04:30.06 ID:BLmBeXOP0
ξ゚⊿゚)ξ「アンタ他の仕事ちゃんとできるの~?」
(;^ω^)「お・・・ そ、そこは頑張るお・・・ で、でも!」
ξ゚ー゚)ξ(まったく・・・ アンタがいれば、それでいいんだから・・・)
( ^ω^)「お? 何か言ったかお?」
ξ;゚⊿゚)ξ「な、なんでもないわよ! さ、さっさと行ってきなさい! もうそろそろ闘技場に集合でしょ?」
(;^ω^)「アッー! いかんお! 遅刻するお! じゃ、じゃあツン! また後で!」
ξ゚⊿゚)ξノシ「さっさと行ってらっしゃーい!」
195 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/01/15(木) 18:05:13.75 ID:BLmBeXOP0
( )「知ってる? また皇帝が新しい獣を捕まえてきたの・・・」
( )「ああ あの獰猛な生き物だろ? なんでも捕まえるのに20人以上犠牲が出たとか・・・」
( )「それが今夜! 闘技場に投入されたんだってさ! 見物だったんだろうなー」
( )「俺、見ちゃったんだけどさ、もうみんな一瞬で引き裂かれてたんだよね・・・ とても見れたモノじゃ・・・」
( )「なあなあ! 今日の闘士、全滅だってさ!」
( )「あ~ やっぱりか 気分悪くなっちゃって途中で抜けてよかった・・・」
197 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/01/15(木) 18:06:25.89 ID:BLmBeXOP0
~A,D,1300頃~ 黄金の小麦畑にて
ξ゚⊿゚)ξ「・・・うん! 今日の仕事も完璧ね!」
( ^ω^)「ツンさん、あちらにまだクワが残ってありますお」
ξ;゚⊿゚)ξ「い、いけない! 早く片付けないと領主様に怒られ・・・って!」
ξ゚⊿゚)ξ「ブーンさん?! ダメよ!騎士のアナタがこんなところに!」
( ^ω^)「ツンさん、今は水車小屋で牛の世話をしていた頃のブーンじゃだめかお?」
ξ゚⊿゚)ξ「もうっ・・・ 怒られても知りませんからね?」
( ^ω^)「おっおw 怒られてるのは慣れてるおw
所詮ブーンは力があったから補充で騎士になっただけだおw
本当の騎士とは程遠いんだおw」
ξ゚⊿゚)ξ「それでも、お城に入れるだけいいじゃないですか 私たち農奴は、今日もワラの中で眠るんですから
騎士ならさぞ美味しいものも食べられるんでしょうね~」
( ^ω^)「そう言うと思って、今日は果物を持ってきたんだお! 一緒に食べるお!」
ξ;゚⊿゚)ξ「だ、だめよ! アタシにはそんなモノもったいな・・・」
ξ;゚⊿゚)ξ「あ・・・」
198 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/01/15(木) 18:07:10.71 ID:BLmBeXOP0
( ^ω^)「おっおっw やっぱりツンはそうでなきゃダメだおwww 無理して言葉使いを直さなくたっていいおw」
ξ゚⊿゚)ξ「あーあ せっかくおしとやかに決めてたのにな~ まったく、さっさと分けなさい!
で?お城の調子はどうなの? なんだか最近、領主様の具合も悪いみたいだけど・・・」
( ^ω^)「お・・・ ちょっと体調を崩しているらしいお・・・ ブーンの周りも咳き込んでる人が多いし・・・
それに、なんだか騎士団長殿の体があざだらけなのも気になるお・・・」
ξ゚⊿゚)ξ「ちょっと心配ねえ・・・ ブーン、アンタは平気なの?」
( ^ω^)「ぜんぜんへっちゃらだおw ブーンは体だけは丈夫なんだおwww」
ξ゚⊿゚)ξ「もうっ! 心配してやってんのよ? アンタってドンくさいとこあるし、失敗ばっかだし・・・
ま、元気そうで何よりだわ これなら当分死ぬことはなさそうだしw」
( ^ω^)「おっおw ツンと暮らすまでは絶対死なないおw」
ξ///)ξ「ア、アンタまだそんなこと覚えてたの?!」
( ^ω^)「もちろんだお! ちゃんとお給料も貯めてるし、準備はばっちりだおw
じゃ、そろそろブーンはいくお! ツンも仕事頑張るんだお!」
ξ゚⊿゚)ξ(ふう・・・ 小さい頃の約束を覚えてるなんて、アイツもいいとこあるじゃない・・・)
200 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/01/15(木) 18:07:52.14 ID:BLmBeXOP0
川;゚ -゚)「ツン! 早く逃げるんだ! 火の手がもうそこまできている!」
ξ;⊿;)ξ「イヤよ! まだブーンが!ブーンが・・・!」
川;゚ -゚)「生き残っていたとしても、もう無理だ! 黒死病が蔓延していた城勤めの奴らは全滅なんだよ!」
ξ;⊿;)ξ「でも! まだ生きているかもしれない! 苦しんでいるかもしれないのに・・・!」
川;゚ -゚)「クソッ・・・いくら伝染病だからって焼き払うだなんて! どうかしてるぞ!皇帝!
私たちは城にいなかったから幸いなもの、全く関係のない農奴にまで危害を加えるとは・・・」
川 ゚ -゚)「さあ逃げるぞ! とにかく、修道院まで走るんだ!」
ξ;⊿;)ξ「離して!! ブーン!ブーーーーーーーーン!!!!!」
202 名前:さるったのでp2カキコ[sage] 投稿日:2009/01/15(木) 18:09:14.31 ID:6Nf1uo9OP
~A,D,1920頃~ 闇にまぎれる酒場にて
(`・ω・´)「ツン これ、あそこのヒゲ面に」
ξ゚⊿゚)ξ「はいはい! で、これがあの炭鉱夫ね!」
( ーωー)「~♪」
ξ゚⊿゚)ξ(綺麗なサックスの音色・・・)
(,,゚Д゚)「おいねーちゃん! こっちにも酒くれや!」
ξ;゚⊿゚)ξ「は、はい! ただいま!」
( ^ω^)(・・・)
( ・∀・)「こっちにもウイスキーちょうだいね~」
ξ;゚⊿゚)ξ「はーい!」
204 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/01/15(木) 18:10:03.32 ID:6Nf1uo9OP
ξ゚⊿゚)ξ「ふう、やっとひと段落したわ・・・ あ、お疲れ様です。これ、お水です」
( ^ω^)「あ、ありがとうございますお こうしてボクが演奏できるのも、ここの隠れ酒場のお陰だお」
ξ゚ー゚)ξ「いえいえw お礼なら父に言ってくださいw 父がアナタを見つけたんですもの」
( ^ω^)「黒人のボクはこういった隠れた場所でしか演奏できないんだお・・・ でもいつか、必ず表舞台に立って、そしてその時は・・・」
ξ゚⊿゚)ξ「?」
( ^ω^)(アナタを、迎えに来ますお・・・)
(,,゚Д゚)「あんちゃん! 次の曲演奏してくれや!」
( ^ω^)「はいはーい! まかせろお! ・・・じゃ、また後で」
ξ゚ー゚)ξ「ふふ・・・ もう人気者ね・・・」
207 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/01/15(木) 18:11:05.76 ID:6Nf1uo9OP
(`・ω・´)「・・・また、KKKの奴らだそうだ」
ξ⊿)ξ「・・・」
(`・ω・´)「そう、気を落とすな 次は私たちかもしれないんだ」
ξ⊿)ξ「パパ・・・どうして、彼は死ななきゃならなかったの・・・?」
(`・ω・´)「・・・ここも、移動する時かな」
ξ⊿)ξ「どうして・・・どうしてなのよ・・・!」
ξ;⊿;)ξ「彼は! ただサックスが吹ければそれでいいって! それ以上望むものはないって!
なのに・・・! なんで殺されなきゃならなかったのよ!
こんなに・・・大事そうにサックスを守っていただけなのに・・・」
(`・ω・´)「それが、社会というものだ ・・・強くならなければならない」
ξ⊿)ξ「せめて・・・名前だけでも・・・知っておけば・・・」
210 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/01/15(木) 18:12:23.59 ID:6Nf1uo9OP
~A,D,2009~ 死者を弔う園にて
( ^ω^)「ドクオが亡くなって、もう5年・・・ 入り口の若木も、もう立派になったお・・・」
ξ゚⊿゚)ξ「ドクオさん、今日はあなたが大好きだったお酒を持ってきたわよ」
( ^ω^)「生きていればいろんなことができるのに、死んでしまったら何にもできなくなってしまうお・・・
それに、いつか必ず忘れ去られてしまうお・・・」
ξ-⊿-)ξ「・・・」
ξ゚⊿゚)ξ「ねえ、ブーン アンタは死んでしまったらそれで終わりだと思う?」
( ^ω^)「お・・・ だって、死んだら食べることも、話すことも、・・・こうして一緒にいることもできないお
遺された者は悲しみに暮れるけど、それもいつしか立ち直り、そして忘れられていってしまうお・・・」
ξ゚⊿゚)ξ「死が必ずしもその人の価値をなくしちゃうとは限らないわよ」
( ^ω^)「お?」
ξ゚⊿゚)ξ「もしブーンが死んでも、アタシはきっと、ブーンのこと忘れないもの」
(*^ω^)「お・・・」
213 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/01/15(木) 18:13:27.14 ID:6Nf1uo9OP
ξ゚⊿゚)ξ「死んでしまっても、心は残るわ
心は廻り廻って、また必ず、廻り合える
だから、後悔しない たとえ死んでもね」
ξ゚⊿゚)ξ「そう、アタシは思うのよ」
( ´ω`)「でも、ツンが死んでしまうのは悲しいお・・・」
ξ゚⊿゚)ξ「そりゃあアタシだって、大切な人が亡くなるのは悲しいわ
だから、悲しみを吹き飛ばすぐらいの想い出を作るのよ
想い出があれば、人は強くなれる そう信じてるの」
( ´ω`)「お・・・」
ξ゚ー゚)ξ「さ、いつまでもションボリしてちゃ、ドクオさんに失礼だわw」
( ^ω^)「お!」
ξ゚⊿゚)ξ「そうそう! やっぱりアンタはそうでなくっちゃね!
さ、行くわよ! 今日はアンタの好きなカレーにしようかしら!」
( ^ω^)「おっおっw じゃ、ドクオ また来るお!」
216 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/01/15(木) 18:14:47.68 ID:6Nf1uo9OP
ブーンと一緒にいるから、アタシは大丈夫
アタシは絶対、ブーンを置いて死んだりしない
辛いときも、悲しいときも、心が繋がっていれば立ち直れる
だって
また、廻り合えるから
ξ゚⊿゚)ξは廻り合うようです 終
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