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( ^ω^)は巨大ロボットを操縦するようです 第1話
- まとめ
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1 :名も無きAAのようです:2012/04/15(日) 01:04:26 ID:n.kWS84w0
― 西暦20XX年 ―
突如として地球に現れた謎の存在『怪獣』の攻撃により、人類は未曾有の大打撃を受けていた。
次々に壊滅させられていく都市。逃げ惑う人々。
絶望の日々に終止符を打ったのは、ある『兵器』の登場であった。
それは、全ての少年の夢と希望を具現化した、馬鹿げた『兵器』。
2 :名も無きAAのようです:2012/04/15(日) 01:06:15 ID:n.kWS84w0
『巨大ロボット』である。
.
3 :名も無きAAのようです:2012/04/15(日) 01:07:30 ID:n.kWS84w0
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
( ^ω^)は巨大ロボットを操縦するようです
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
┏ ┏
第壱話 出撃!歯車王!
┛ ┛
.
4 :名も無きAAのようです:2012/04/15(日) 01:11:45 ID:n.kWS84w0
<ウー…ウー…
( ^ω^)「!」
('A`)「ブーン!非常警報だ!」
( ^ω^)「聞こえてるお!怪獣が出たんだおね!?」
('A`)「いや、違う。お前の部屋にお母さんが入った」
( ゚ω゚)「うわああああああ!!!非常事態だああああああああああ!!!」
ドタドタドタ
('A`)「ふう…ブーン一家の平和はわしが守った」
ξ゚⊿゚)ξ「ねぇ、いい加減自分の部屋に親が入ったら警報が鳴るってシステム止めない?」
川 ゚ -゚)「私は構わないぞ。親父が入ってきても困る」
('A`)「三対一だな。残念ながらお前の提案は却下だ、ツン」
5 :名も無きAAのようです:2012/04/15(日) 01:17:12 ID:n.kWS84w0
ここは『秘密株式会社内藤重工』。
巨大ロボットの生産から操縦、果てはメンテナンスまでを担当する株式会社である。社員は以下の四名。
( ^ω^) 内藤ホライゾン
愛称ブーン。内藤重工の若社長である。担当はパイロット。
('A`) 鬱田ドクオ
内藤重工開発課課長。担当は機械整備。
ξ゚⊿゚)ξ 津野ツン
内藤重工営業課課長。担当は部品調達。
川 ゚ -゚) 素直クー
内藤重工経理課課長。担当は経理。
6 :名も無きAAのようです:2012/04/15(日) 01:21:23 ID:n.kWS84w0
彼らは日夜、粉骨砕身の精神で地球の平和のために戦っているのである。
(;^ω^)「ふー…なんとか危険物の隠蔽には成功したお」
ξ゚⊿゚)ξ「危険物ねぇ…」
('A`)「アダルトグッズなんて危険物以外の何物でもないだろ」
川 ゚ -゚)「というか、何故見つかるようなところに隠すんだ?」
( ^ω^)「や、いざという時に手が伸びるところに置いてるから…」
ξ;゚⊿゚)ξ「どういう『いざ』に対応しようとしてんのよ?」
('A`)「そりゃ色々あるだろ。それこそ怪獣とかよ」
川 ゚ -゚)「もっと持ち出すべき物があるだろう」
('A`)「ねぇ」
ξ;゚⊿゚)ξ「ないのかよ!」
7 :名も無きAAのようです:2012/04/15(日) 01:24:32 ID:n.kWS84w0
<ウー…ウー…
(;^ω^)「うわ!また侵入者かお!?」
(;'A`)「いや、違う!これは!」
ξ゚⊿゚)ξ「怪獣?」
(;゚A゚)「俺 の 家 の 方 だ ! ! !」
ドタドタドタ
ξ゚⊿゚)ξ「…ここからドクオの家までどれくらいだっけ?」
川 ゚ -゚)「全力で走って十五分ってところだな」
( ^ω^)「ドクオの体力じゃ倍はかかるお」
ξ゚⊿゚)ξ「もうどうしようもないな」
( ^ω^)「うん」
8 :名も無きAAのようです:2012/04/15(日) 01:27:26 ID:n.kWS84w0
一時間後。
('A`)
( ^ω^)「どうだったお?」
('A`)「顔見てわかれ」
ξ゚⊿゚)ξσ「ブサイク」
('A`)「正解」
川 ゚ -゚)「どうやら死に目には会えなかったらしいな」
('A`)「それも正解」
( ^ω^)「まぁそう気を落とすなお。給料日までもうすぐだし」
('A`)「俺はこの会社に入って以来給料日が楽しみだったことがないんだが」
(;^ω^)「う…面目ない」
川 ゚ -゚)「経理担当としても面目ない」
ξ゚⊿゚)ξ「全然面目ない顔してないけど」
9 :名も無きAAのようです:2012/04/15(日) 01:29:37 ID:n.kWS84w0
<ウー…ウー…
( ^ω^)「やたら非常警報の鳴る日だおね」
ξ゚⊿゚)ξ「毎日一回は必ず鳴ってると思うけど…」
川 ゚ -゚)「今度はなんだ?開発課長殿」
('A`)「うむ。怪獣だ」
( ^ω^)「ふーん」
ξ゚⊿゚)ξ「なんだ怪獣かぁ」
川 ゚ -゚)「そうか」
('A`)
( ^ω^)
ξ゚⊿゚)ξ
川 ゚ -゚)
10 :名も無きAAのようです:2012/04/15(日) 01:32:42 ID:n.kWS84w0
( ゚ω゚)「怪獣じゃねぇかああああああああああああああああああ!!!」
ξ;゚⊿゚)ξ「怪獣じゃねぇかああああああああああああああああああ!!!」
川 ゚ -゚)「そうだな」
( ゚ω゚)「そういう非常事態はもっと緊迫した顔と声色で言えお!!!」
('A`)「ごめん」
ξ;゚⊿゚)ξ「出動準備出動準備!!!」 グイグイ
川 ゚ -゚)「押すな。ちゃんと準備はやる」
( ^ω^)「先にコクピット乗ってるお!」
('A`)「あいよ。ほれ、起動キー」
ポイ
パシッ
( ^ω^)「受け取ったお!」
11 :名も無きAAのようです:2012/04/15(日) 01:36:45 ID:n.kWS84w0
プシュー
( ^ω^)「よっ、と」
プシュー
『認証開始……認証中……認証終了』
『パイロットを内藤ホライゾンと認証』
『起動キーを挿入してください』
( ^ω^)「お!」
グイ カチャ
『起動キー認証』
『出撃命令を待ってください』
( ^ω^)「……」
13 :名も無きAAのようです:2012/04/15(日) 01:41:29 ID:n.kWS84w0
('A`)「よーし、出撃準備だ」
ドサッ
『巨大ロボット出撃マニュアル ~出撃直前編~』
ξ;゚⊿゚)ξ「はぁ…相変わらずとんでもない量ね…この出撃直前点検マニュアル…」
('A`)「巨大ロボットの出撃に際しては法律遵守でお願いいたします。とよ」
川 ゚ -゚)「うちのような零細企業にとっては悪法もいいところだ、全く」
ξ゚⊿゚)ξ「愚痴ってても仕方ないわね。やりましょ!」
('A`)「はいはい」
川 ゚ -゚)「担当はいつも通りでいいな?」
ξ゚⊿゚)ξ「当然!出撃直前点検開始します!」
('A`)「オーバー」
川 ゚ -゚)「右に同じ」
14 :名も無きAAのようです:2012/04/15(日) 01:43:00 ID:n.kWS84w0
( ^ω^)
『出撃命令を待ってください』
( ^ω^)
『出撃命令を待ってください』
( ^ω^)
『出撃命令を待ってください』
( ^ω^)
『出撃命令を待ってください』
( ^ω^)
『出撃命令を待ってください』
( ^ω^)
『出撃命令を待ってください』
( ^ω^)
『出撃命令を待ってください』
( ^ω^)
『出撃命令を待ってください』
15 :名も無きAAのようです:2012/04/15(日) 01:46:12 ID:n.kWS84w0
~一時間後~
( -ω-) zzz...
『出撃命令を待ってください』
( -ω-) zzz...
『出撃命令を待ってください』
( -ω-) zzz...
『出撃命令を待ってください』
( -ω-) zzz...
『出撃命令受理。起動キーをONに入れてください』
( -ω-) zzz...
『起動キーをONに入れてください』
( -ω-) zzz...
『起動キーをONに入れてください』
( -ω-) zzz...
『起動キーをONに入れてください』
16 :名も無きAAのようです:2012/04/15(日) 01:49:15 ID:n.kWS84w0
( -ω-) zzz...
『起動キーをONに入れてくださξ#゚⊿゚)ξ『起きろデブがあああああああああああああああああ!!!』
( ゚ω゚)「のわあああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!」
ξ#゚⊿゚)ξ『何気持ち良さそうに寝てんのよ!!!とっくに点検完了してるっつーの!!!』
(;^ω^)「ご、ごめんだお…」
('A`)『いいからさっさと起動キー入れろって』
川 ゚ -゚)『横で騒がれてる私たちの身にもなってくれ』
( ^ω^)「了解!歯車王、出撃するお!」
ξ#゚⊿゚)ξ『帰ってきたら説教だからね!』
(;^ω^)「勘弁してくれお…」
ゴゴゴゴゴ…
17 :名も無きAAのようです:2012/04/15(日) 01:53:30 ID:n.kWS84w0
ガシャン!!!
┌──┐
∪ |::━◎┥∪
V| |V
|:日 日:|
└┬┬┘
亠亠
秘密株式会社内藤重工製造乙型巨大ロボット
形式名:BR-GK01
通称:歯車王
18 :名も無きAAのようです:2012/04/15(日) 01:57:09 ID:n.kWS84w0
( ^ω^)「各システムオールグリーン!歯車王、目標に向けて前進!」
ξ゚⊿゚)ξ『やってやりなさい!』
( ^ω^)「あったりまえだお!」
('A`)『あー…盛り上がってるとこ悪いんだが』
( ^ω^)「なんだお?」
('A`)『目標ってどれのことよ?』
( ^ω^)「え?」
川 ゚ -゚)『周りを見てみろ』
|::━◎┥ ウィーン…
┝◎━::| ウィーン…
( ^ω^)
( ^ω^)「怪獣いねぇ…」
20 :名も無きAAのようです:2012/04/15(日) 02:01:52 ID:n.kWS84w0
ξ;゚⊿゚)ξ『ちょ、どういうことよ!?』
('A`)『もちっとよく見てみろ』
( ^ω^)「スギウラの人たちが忙しなく動いてるのが見えるお…」
ξ;゚⊿゚)ξ『また!?なんなのよあいつら!』
('A`)『スギウラロボティクス。日本の巨大ロボット産業のトップを牽引する大企業様』
ξ#゚⊿゚)ξ「そーいうことを聞いてるわけじゃないっつーの!」
川 ゚ -゚)『どうやらもう事後処理に入ってるらしいな。さすがは大企業』
(;^ω^)「ていうかどんどん仕事早くなってないかお?あの会社…」
('A`)『ま、年商も右肩上がりらしいからな。羨ましいこった』
川 ゚ -゚)『とりあえず帰還しろ、内藤。邪魔だ』
(;^ω^)「了解…」
ξ#゚⊿゚)ξ『もー!!あんっっっっっっっっっっっっっなに時間かけて点検したのにー!!』
22 :名も無きAAのようです:2012/04/15(日) 02:08:10 ID:n.kWS84w0
― 西暦21XX年 ―
突如として地球に現れた謎の存在『怪獣』の攻撃により、人類は未曾有の大打撃を受けていた。
のは、昔の話。
世界の技術は皆様もご存知の通り目覚しい成長を遂げ、今や巨大ロボット市場は大きなマーケットとなっていた。
結果として企業間の競争も激化の一途を辿っていくこととなり、弱肉強食の様相を呈していったのである。
23 :名も無きAAのようです:2012/04/15(日) 02:13:24 ID:n.kWS84w0
('A`)「オラーイ、オラーイ」
ガチャン…
( ^ω^)「ただいまー」
ξ゚⊿゚)ξ「おかえりー」
ξ#゚⊿゚)ξ「じゃ、ねーよ!!学校帰りか己は!!」
(;^ω^)「ご、ごめんなさい!」
川 ゚ -゚)「まぁそう荒ぶるな。お茶だ」
( ^ω^)「ありがとだお」
ξ#゚⊿゚)ξ「もー、ほんっと気に入らないわスギウラのやつら!ちょっとばかし右肩上がりだからって!」
('A`)「ちょっとどころじゃねぇけどな」
川 ゚ -゚)「うちも平坦ではあるんだがな」
(;^ω^)「低空飛行で平坦じゃ意味ないお…」
25 :名も無きAAのようです:2012/04/15(日) 02:22:37 ID:n.kWS84w0
ξ-⊿-)ξ「…すぅ」
ξ゚⊿゚)ξ「はぁ…」
ξ゚⊿゚)ξ「よし。落ち着いた」
('A`)「しっかしやっぱスギウラはすげーな。怪獣出現から出動までの平均タイム三十秒だってよ」
川 ゚ -゚)「あの点検マニュアルを三十秒でか」
ξ゚⊿゚)ξ「一体何人で点検してんだって話よね…」
( ^ω^)「人数もそうだけど設備もうちとは雲泥の違いだと思うお…」
川 ゚ -゚)「ま、今更だけどな」
('A`)「そうそう。つーかこれだけ格差があるのに生き残ってるだけ俺らはマシだぜ」
( ^ω^)「ほぼ内職で生き残ってるようなもんだけどお」
ξ゚⊿゚)ξ「…あのさ。私から一つ、提案なんだけど」
26 :名も無きAAのようです:2012/04/15(日) 02:24:47 ID:n.kWS84w0
( ^ω^)「なんだお?」
ξ゚⊿゚)ξ「うちの財政を圧迫してる一番の原因ってなんだかわかる?」
川 ゚ -゚)「当然歯車王だろ」
ξ゚⊿゚)ξ「そうよね。それはみんなわかってるわよね」
( ^ω^)「だからなんだって言うんだお?」
('A`)「……」
ξ゚⊿゚)ξ「ほんとあんたって察しが悪いのね…要するに私が言いたいのはね、ブーン」
27 :名も無きAAのようです:2012/04/15(日) 02:25:40 ID:n.kWS84w0
┌──┐
∪ |::━◎┥∪
V| |V
|:日 日:|
└┬┬┘
亠亠
「歯車王を売っちゃいましょうよってことよ」
28 :名も無きAAのようです:2012/04/15(日) 02:27:17 ID:n.kWS84w0
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
( ^ω^)は巨大ロボットを操縦するようです
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
┏ ┏
第壱話 出撃!歯車王!
┛ ┛
┏
終
┛
31 :名も無きAAのようです:2012/04/15(日) 02:33:40 ID:n.kWS84w0
┏
次回
┛
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
( ^ω^)は巨大ロボットを操縦するようです
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
┏ ┏
第弐話 歯車王、売るよ
┛ ┛
.
目次へ
第2話へ→

- [2012/04/15 20:10]
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