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( ^ω^)性欲豚がオトナのお店に入り浸るようです 第3話 

68 :名も無きAAのようです:2012/03/28(水) 23:10:41 ID:A3rmqHOoO

VIP県のお遊びスポットと言えば県庁所在地であるビップ市、その隣街のビップラ市。

そして他県とのバイパスの役割を果たすニューソク、丁度VIPの中心辺りに位置する若者の街シベリア。

昨今の風営法の強化の煽りを受け、繁華街の大通りからは風俗店の看板がおおっぴらには出せなくなっている。
だがしかし確かにそこには存在しているし、楽しめる人は楽しめるようになっているのだ。
こんな下品な世界にも、大切なのは一歩踏み出す勇気らしい。


今日はモララーの誘いで、ブーンとショボンはシベリアにきている。


69 :名も無きAAのようです:2012/03/28(水) 23:14:45 ID:A3rmqHOoO
( ^ω^)性欲豚がオトナのお店に入り浸るようです

その三「性欲豚、ホテヘルに行く」

71 :名も無きAAのようです:2012/03/28(水) 23:33:04 ID:A3rmqHOoO
( ・∀・)「……はぁ……」

( ・∀・)「えっちしたい」

( ^ω^)「何をいきなり」

( ・∀・)「あ、ごめん、口癖」

(´・ω・`)「最悪の口癖だねそれ……」

( ・∀・)「うっせぇなあ、ブーンの『お腹空いたお』みたいなもんだ」

(´・ω・`)「なるほど。気を抜いたら言っちゃうんだね」

( ^ω^)「貴様らァ……」

73 :名も無きAAのようです:2012/03/28(水) 23:42:47 ID:A3rmqHOoO
( ・∀・)「しかしまぁ……な、ここ最近マジでご無沙汰なんだよ」

(´・ω・`)「? 彼女と?」

( ・∀・)「ああ。最近ヤらせてくれないんだよ」

( ^ω^)「死ねお」

( ・∀・)「はいはい。体目当てではないのになぁ、なかなか束縛が激しいもんだ」

(´・ω・`)「君は遊びすぎなんだよ」

( ・∀・)「えー?そんな事ないけどなぁ」

( ^ω^)「死ねお」

( ・∀・)「うるせぇ童貞」

( ・∀・)「!」

( ^ω^)「ぐぬぬ……ぬ?」

( ・∀・)「そうだ」

( ^ω^)「?」

( ・∀・)「ブーンお前、童貞捨てにいかね?」


74 :名も無きAAのようです:2012/03/29(木) 00:02:16 ID:fliDzFNAO
(;^ω^)「えー、やだお。初体験が風俗とか……」

( ・∀・)「童貞が変なプライド持ってんじゃねえよ。いいかブーン、一つだけアドバイスしよう」

( ^ω^)「……?」



( ・∀・)「素人童貞は、恥ずかしくない!!」

( ^ω^)

(´・ω・`)

( ・∀・)「『素人童貞は、恥ずかしくない』!!」ババーン


( ^ω^)「……お、おぉ……」


75 :名も無きAAのようです:2012/03/29(木) 00:14:51 ID:fliDzFNAO

( ・∀・)「いいかブーン、得てしてこの素人童貞というものは下に見られがちだ」

( ・∀・)「童貞捨てたいが為に金はたく、変な性知識や性経験がつき実戦がうまくいかない……そんな幻想に囚われて」

( ・∀・)「誰もが性根を曇らせるんだ」

( ^ω^)「し……性根」

( ・∀・)「そうだ、性根だ。エロいやつが馬鹿にされる世の中だから、みんなここを燻らせてる」

( ・∀・)「男は誰だってヤりたいんだ。畏まって、賢ぶって、かっこつけて、それでもしかしヤりたいんだ」

( ・∀・)「素直になるんだ。素直でいいんだ。お前だって2回風俗にいったが、言ってみろ」

( ・∀・)「最後まで……ヤりたいだろ?」

(;^ω^)「う……」

( ・∀・)「だろ?」

(;^ω^)「……そりゃまあ、ヤりたいです」


76 :名も無きAAのようです:2012/03/29(木) 00:23:14 ID:fliDzFNAO
( ・∀・)「そうだ。それでいいんだ。で、お前だってそりゃあいつか好きな女抱ければそれが最良だろう」

( ・∀・)「しかし。それで童貞をうまく捨てられると思うな」

( ・∀・)「実際にお前、ピンサロじゃイケなかったんだろ」

(;^ω^)「お、おお……」

( ・∀・)「それがもしその好きな女とのセックスで起きたらどうするつもりだ」

( ・∀・)「言っとくがセックスとオナニーの快感は別種だ。快感と満足感の比率がまるで違う」

( ・∀・)「緊張がその比率に当てはまらず失敗する童貞も多い。初めてはむしろ経験豊富なお姉さんにお願いした方がいいんだよ」

(;^ω^)「……なるほど」

( ・∀・)「それが風俗だから、何を恥じる事がある。堕ちるんじゃない、むしろお前は踏み出すんだ」

( ・∀・)「大事なのは、踏み出す一歩!素人童貞なんて、踏み出せない童貞の言葉だ!」

( ^ω^)「お……おお……!!」

( ・∀・)「さぁ繰り返せブーン、素人童貞は恥ずかしくない!!」

( ^ω^)「……素人童貞は恥ずかしくない」

( ・∀・)「そうだ!」


77 :名も無きAAのようです:2012/03/29(木) 00:28:38 ID:fliDzFNAO

( ・∀・)「素人童貞は恥ずかしくない!!」

( ^ω^)「素人童貞は恥ずかしくない……」

( ・∀・)「素人童貞は恥ずかしくない!!」

( ^ω^)「素人童貞は恥ずかしくない!!」


( ・∀・)「素人童貞は恥ずかしくなァァァい!!」

( ^ω^)「素人童貞は恥ずかしくなァァァァァァァァァァァァァァァァァい!!!!」

( ・∀・)b「よっしゃホテヘル行くぞブーーーーーン!!!」

( ^ω^)b「どんと来いやぁぁぁぁぁぁ!!!!」





<ミテ、アノ人達恥ズカシイワ……
<アンナ大声デ……クスクス……


(´・ω・`)(……周りの視線がロンギヌス……)

79 :名も無きAAのようです:2012/03/29(木) 00:51:40 ID:fliDzFNAO
( ^ω^)「……で、ホテヘルってなんだお?」

( ・∀・)「ああ、そっから説明するか。ホテルヘルスの略さ」

( ^ω^)「ホテルヘルス……」

( ・∀・)「ホテルで奉仕して貰うのさ」

( ^ω^)「お。でもなんでわざわざそこに……?」

( ・∀・)「残念ながら最近は風営法だか売春防止法だかのせいで本番を出来る場所が極端に少ない」

( ・∀・)「VIP県ならあったとしても……あれだ、ビップ市の下町のビッパー新地辺りか」

( ^ω^)「お……あれ?じゃあホテルも本番まで出来ないんじゃ」

( ・∀・)「ふふ……そこが違うのさ」

( ・∀・)「確かにホテヘルは表向きは本番行為禁止……だが」

( ・∀・)「出来やすいんだよ。ホテルという個室形態だけに、女を交渉すれば……最後まで」

( ^ω^)「な、なんだtt(ry」

81 :名も無きAAのようです:2012/03/29(木) 01:02:44 ID:fliDzFNAO
( ・∀・)「まぁデリヘルでも同じ事は言えるんだがな、密室だし」

(´・ω・`)「でもデリヘルってだいたいレベル低いんだよね」

( ・∀・)「そ。比べてホテヘルは何故だかレベルが高めだから俺はホテヘルが好きだ」

( ^ω^)「なるほど」

( ・∀・)「だから、うまくいけば10000ちょっとでそれなりに可愛い姉ちゃんを抱けちまうんだよ」

( ^ω^)「お……にわかに信じられないお……」

( ・∀・)「もちろんフツーは禁止だから、腕によるんだが……」

( ・∀・)「向こうも女の子だから、大抵は発情しちまうのさ」

( ^ω^)「それって※ただしryがつくんじゃ」

( ・∀・)「いや、そーでもないさ。ただ単に性欲強い女、リピーターが欲しい女、いろいろある。こっちがうまく口出せばコロッといけるさ」

( ^ω^)「う、うおお……」

( ・∀・)「現に俺はホテヘルは、文字通り十中八九最後までヤってるぜ」


( ^ω^)「おおおおぉ……」


82 :名も無きAAのようです:2012/03/29(木) 01:13:42 ID:fliDzFNAO
( ^ω^)「ち、ちょっとご教授願いたいお」

( ・∀・)「おk。まずホテルに行くんだ」

( ・∀・)「まずはパネルを見て女の子を選ぶ……しかしパネルはあまり信用ならんから直感で選ぶしかないな」

( ^ω^)「なんで?」

( ・∀・)「プリクラみたいなもんだと思っとけ」

( ^ω^)「あぁ……」

( ・∀・)「そういうパネルマジックが起きないように女の子の写真を数枚見せてくれるとこがあるから、そういう店は良店と言えるな」

( ・∀・)「……で、女の子を選んだら料金を払う。部屋代と料金が一緒にの店あるし後で払う店もあるから注意な」

( ^ω^)「はい」

( ・∀・)「んで、部屋に行き待つ……まぁ店によってはエレベーターから一緒に部屋にいくとこもあるけど」

( ・∀・)「そして部屋で女の子と話すわけだが……ここからが本番だな」

( ^ω^)「……ごくり」

84 :名も無きAAのようです:2012/03/29(木) 01:27:13 ID:fliDzFNAO
( ・∀・)「この会話が命だ。ここで好感を持たせれば何とかなる」

( ・∀・)「俺は3パターンの方法で攻める」

( ^ω^)「3ッ……?」

( ・∀・)「ああ。まず1【君だから攻撃】」

( ^ω^)「!?」

( ・∀・)「女の子にこう言ってやるのさ」

( ・∀・)「『正直、今日は友達との付き合いで仕方なく来たからあんまり乗り気じゃなかったんだけど』」

( ・∀・)「『君を見て気分が変わったわ』……とかな」

( ^ω^)「うおお!!すげェ!まさに女の子をたぶらかしてる感じがするお!」

( ・∀・)「ふふ、これだ。特別意識を持ってると思わせるんだ」

( ・∀・)「こうしていつもと違うんだオーラを出せばいい。これの成功率は70%ってとこか」

( ^ω^)「やべぇお!!2回に1回はかなり期待持てるじゃないかお!」

( ・∀・)「確かにな。俺はこの攻め方が好き……だが」

( ・∀・)「お前にはこれを勧めよう。その2、【うぶ攻め】」

( ^ω^)「う、うぶ攻め!?」

( ・∀・)「文字通り、童貞アピールだ。『実は、俺、童貞だから……慣れてないんだ、こういうの』」

( ・∀・)「『恥ずかしくてさ、少しでも経験してみたくて……』なんて少し余裕ない表情で言うんだ」

(;^ω^)「い、いいのかお?キモがられないかお?」

( ・∀・)「考えてもみろ、相手の女は毎日30代くらいのオッサン連中の相手が多い」

( ・∀・)「そんな中で20のうぶい童貞が来て……自分が開花させていくそいつの性欲……」

( ・∀・)「そうやって最後まで転ばせる頃には、向こうから『入れてあげようか?』なんて聞いてくるかもな」

( ^ω^)「おおおおお!」


85 :名も無きAAのようです:2012/03/29(木) 01:35:22 ID:fliDzFNAO
( ・∀・)「その3、これは悲しくなるからホントの最終手段だ」

( ^ω^)「リーサルウェポンってやつかお……なんだお?」

( ・∀・)「その3、【金】」

( ^ω^)

( ・∀・)「『もう1万やるから最後まd』」

( ^ω^)「もういい。もういいお。続き言わないで」

( ・∀・)「なんだ、助言いらないの?」

( ^ω^)「いらねーお。なんか必殺技伝授された気分でウキウキしてた僕が馬鹿だったお。むしろウキウキを返せ」

( ・∀・)「仕方ないだろ、実際問題これが最高なんだ」

( ・∀・)「女は金の為にそんな仕事してるわけだからな」

( ^ω^)「切ない……」

( ・∀・)「まぁこんな3種使わなくても、雰囲気で持ってけるから、頑張れ」

( ^ω^)「お、おお……」

(´・ω・`)「まぁ頑張りなよブーン。僕も最後まで出来た事あるからさ」

( ^ω^)「まじ?」

(´・ω・`)「うん。自分の事を17っつったけどね」

( ^ω^)「なるほど……パターン2かお……」

87 :名も無きAAのようです:2012/03/29(木) 01:47:47 ID:fliDzFNAO


( ・∀・)ノ「何はともあれ、そうと決まれば行くぞホテヘルー!」

( ^ω^)ノ「おー!」

( ・∀・)ノ「素人童貞はー!?」

( ^ω^)ノ「恥ずかしくなーい!!」

(´・ω・`)「……」


( ∵)( ∵)( ∵)というわけでキャッチの兄ちゃんに交渉(∵ )(∵ )(∵ )

(=゚ω゚)ノ「ホテヘルねぇ……」←キャッチのお兄さん。どこかで見た事ある気がするのは気のせいだよ!

(=゚ω゚)ノ「確かにあるよぅ。まぁ平均して13000ってとこかな」

( ・∀・)「まじかーしかし俺ら金欠だしなー(チラッ チラッ」

(=゚ω゚)ノ「ぬぬぬ……12000……いや、11000でどうですかよぅ?」

( ・∀・)「やれば出来んじゃーん!よし、さっそく行くか!」

(=゚ω゚)ノ「おお、もっと値切られたらどうしようかってとこでしたよぅ……まったく、キャッチ使い荒すぎっすよ兄さん方……」

( ・∀・)「悪いね。しかしまぁ、また声かけるからさ。ここらへんよくうろつくし」

(=゚ω゚)ノ「そうして貰えたら嬉しいよぅ」

( ^ω^)(毎度、コミュ力凄いなこいつ……)

(´・ω・`)(集団で話持ち掛ければ値切り易いとはいえ、こんな臆面無くやれるのは大したもんだよ……)

89 :名も無きAAのようです:2012/03/29(木) 01:55:59 ID:fliDzFNAO
( ・∀・)「……で、ちなみに」

( ・∀・)「今からいけるとこは、最後までヤれるの?」

(;゚ω゚)・:∴ブッ

(´・ω・`)(こういうの、よく聞けるよね)

(;^ω^)(思わぬ不意打ちだお……びびって吹いた……)

(=゚ω゚)ノ「……まぁ、僕は1度……」

( ・∀・)「ほう。女の子のレベルは高い?」

(=゚ω゚)ノ「それは保証しますよぅ」

( ・∀・)「期待しとくぜ」

(=゚ω゚)ノ「へへ……ここですよぅ」

( ∵)「こんばんは。この人達がお客さん?」

(=゚ω゚)ノ「はい。11で」

( ∵)「うん、了解」

(=゚ω゚)ノ「では兄さん方、僕はこのへんで」

( ・∀・)「うん、ありがとな」

( ^ω^)「ありがとだお」

(´・ω・`)「ばいばーい」

( ∵)「ではどうぞ、こちらへ……」


用意されたのは、フツーのホテル。
見た目から何から、完全にフツーのホテルだ。

( ^ω^)(……フツーすぎだお。看板もないし)

(´・ω・`)(看板は出しちゃいけないのさ。法律で決まってんだ)

( ^ω^)(なるほど……)


90 :名も無きAAのようです:2012/03/29(木) 02:05:52 ID:fliDzFNAO
( ∵)←ちなみにこちらがホテヘル受付のお兄さん。どこかで見ry

( ∵)「じゃ、こちらに……」

ホテルに入ってまず、応接室のソファに座らされる。
こんなところの雰囲気も、やはりただのホテルだ。
ショボンからホテヘルは摘発されにくいから多いと聞いたが、納得がいく。


( ∵)「では、女の子を選んでいただくわけですが……ちょっとお待ちを」

( ^ω^)「?」

そう言って受付の兄さんはポケットからあるものを取り出し、操作し始めた。
それは僕もよく見覚えがあるもの。

( ・∀・)「……PSP?」

(´・ω・`)「なるほど、そこに女の子のパネルが入ってるんだ?」

( ∵)「はい。たまに外で呼び込む時なんかにもこれを見せる時がありましてね」

会話を交わしながらも十字キーでかちかちと操作。
画面にはフォルダ分けされた画像群が呼び出される。

それをスライドショーのように滑らせ、見せてくれる。

( ∵)「今ならこの子と、この子と……この子……と、この子。あと30分ほど時間をいただけばこの子なんかも」

( ^ω^)「……」

その中に。

『ミセ*゚ー゚)リ』

( ^ω^)「お……この子可愛いお……」

( ∵)「お、兄さんこの子で?」


91 :名も無きAAのようです:2012/03/29(木) 02:14:03 ID:fliDzFNAO
( ^ω^)「うーん……」

しかし、他の子もそれなりに可愛い。
モララーの言うパネルマジックのせいかも知れないが、ホントに平均レベルが高く、迷ってしまう。
しかしまぁ、この子が一番優しそうに見えたのに、ショボンとモララーを置いて即決した。

( ^ω^)「うん、この子で」

( ・∀・)「早いなブーン。タイプだったか?」

( ^ω^)「そんなとこだお」

(´・ω・`)「まじか。僕も狙ってたんだけどなぁその子……」

( ∵)「はい。では他の兄さん方は……」




( ^ω^)「さぁ、後は待つのみか」

( ・∀・)「いいかブーン。絶対に手やフェラで満足すんじゃねえぞ。どうにか本番まで漕ぎ着けてやれ」

(´・ω・`)「69とかをお願いして、やんわり攻めたりしても効果的だよ」

( ・∀・)(´・ω・)「捨ててやれ、童貞!」

(;^ω^)「おお……!!!」


戦いが、始まる。


92 :名も無きAAのようです:2012/03/29(木) 02:28:49 ID:fliDzFNAO

~数分後~

( ∵)「では最初に兄さんから……」

(;^ω^)「は、はいお」

(´・ω・`)「楽しんどいでー」

( ^ω^)「お!」

( ∵)「ではこちらに」

( ^ω^)「はいだお」

兄さんに連れられて、来たのはエレベーター。
2つあるうちの右のエレベーターの前に待たされる。

( ∵)「では、こちらのエレベーターに」

( ^ω^)「お」

どきどきが止まらないとはこの事。
僕はこの瞬間、初恋を発症した皮かむりのガキになる。

そして、ぴんぽん、と。

エレベーターが開く。

( ^ω^)「……」

ミセ*゚ー゚)リ「……どうも♪」

(;^ω^)「……」

(;^ω^)(か)

(;^ω^)(わ)

(;^ω^)(いいいいいいいいい!!!!)

当たりも当たり。大当たりだった。


93 :名も無きAAのようです:2012/03/29(木) 02:43:46 ID:fliDzFNAO
そしてエレベーターはゆっくりと閉まる。

ミセ*゚ー゚)リ「こんばんわだね……今日はお友達と?」

(;^ω^)「あ、うん……ち、ちょっとはずかしいんだけどさ」

ミセ*゚ー゚)リ「?」

(;^ω^)「僕、童貞で……その、経験ないならしとけ、って友達が……」

ミセ*゚ー゚)リ「なるほど♪」

(;^ω^)「……まぁ正直、ぼく乗り気じゃなかったんだけど」

(;^ω^)「まさか君みたいな可愛い女の子がいると思わなくて……その」

(;^ω^)「……興奮して」

ミセ*゚ー゚)リ「……」

ミセ*^ー^)リ「……ふふ、ありがと」

(;^ω^)「お」

とっさにモララーに頂いたパターン1とパターン2を組み合わせてみたが、好調のようだ。
緊張しても意外と口が回ってくれるものだ。
これを勇気と言っていいのかどうかはわからないが。

ミセ*゚ー゚)リ「じゃあさ、お礼に……」

( ^ω^)「え」

がしりと顔を捕まれた時には既に、顔を寄せられていた。

ミセ* ー )リ「ちゅー♪」

そして、たっぷりとキスをされた。
耳に、頬に、下顎に。唇に。


ミセ* ー )リ「たっぷり、尽くしてあげるね」

( *;ω;)(うおおおおおおおおお!!!!)

正直、興奮しすぎて涙が出そうだった。


94 :名も無きAAのようです:2012/03/29(木) 03:04:07 ID:fliDzFNAO

そしてエレベーターが開く。

ミセ*゚ー゚)リ「じゃあ、こっち来て」

( ^ω^)「お……」

部屋へ連れられて、中に入る。

ホントにどこにでもあるホテルの一室、だがしかしそれも全て淫靡に見える。

ミセ*゚ー゚)リ「じゃあ……シャワーあびる?無しで?」

( ^ω^)「無しで。入ってきたし」

ミセ*゚ー゚)リ「りょーかい」

これもモララーに教わったのだが、時間を無駄にしない為の嘘だ。

ちなみに今回のコースは35分だが、このシャワータイムがその35分に含まれる場合と含まれない場合がある。
そこで用心に越した事はないので、こう言った方がいいわけだ。

( ^ω^)「じゃあ……」

ミセ*゚ー゚)リ「うん、服、脱ごうか」

脱いでいく。
自分も、女の子も。

可愛い黒色の下着。
小ぶりな胸。
スリムな腰回り。

可愛い顔。

完璧だ。

そして僕は、この子を抱く。
なんとしても抱いてやる。


( ^ω^)(卒業してやる……)

そう。

素人童貞は、恥ずかしくない。


95 :名も無きAAのようです:2012/03/29(木) 03:06:42 ID:fliDzFNAO

( ^ω^)(がんばってやる!)

ミセ*゚ー゚)リ「じゃあ……」

ミセ*゚ー゚)リ「あ」

( ^ω^)「?」





ミセ;*゚ー゚)リ「そう言えば言うの忘れてたけど、いま生理中なんだよね……だから生理用品の糸、ちょっと垂れててさ……」

( ^ω^)

ミセ;*゚ー゚)リ「だから69とかはちょっと出来なくなってるんだ……ホントごめんね」

( ^ω^)

( ^ω^)


( ^ω^ )


( ;ω; )


96 :名も無きAAのようです:2012/03/29(木) 03:15:17 ID:fliDzFNAO


(´・ω・`)「……で、フツーに抜いてもらってシャワーで洗ってもらって帰ってきたのwww」

( ^ω^)「うん……」

(´・ω・`)「お前の顔見て生理きた事にしたんじゃないのwwww」

( ^ω^)「いや、実際にタンポンの糸、見せてもらった……」

(´;ω;`)「wwwwwwちょっと進歩wwwwだねwwwwww腹いてぇwwwww」

( ^ω^)「笑いすぎだお……ショボンは最期まで出来たのかお……」

(´・ω・`)「うん。向こうも意外と乗り気だったよ」

( ^ω^)「うらやましいお……」

( ・∀・)「……」

( ^ω^)「で、なんでモララーは放心中なん?」

(´・ω・`)「うん」

(´・ω・`)「フェラ中にだんだん相手の化粧が崩れて、中身がお母さんに似てたんだって」

( ^ω^)「……」

( ;∀;)「途中までっ……途中まで可愛かったのにっ……筑紫っ……!!」

( ^ω^)「なんか僕、勝った気分だわ」

(´・ω・`)「僕も」


おしまい。


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( ;ω;)ζ(;ー;*ζ残念な事になったようです その2 

29 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/18(火) 02:37:32.51 ID:PJzlPi/sO

('、`;川「それで」

( ^ω^)「おkおk。ショボンが選んだなら安心だお」

ζ(゚ー゚*ζ「お薬、作ってあげるよ。勿論お金はいらないわ」

('、`*川「本当!?」

聞いた途端、少女の表情が晴れやかな物になった。
胸の前で手を合わせて精一杯喜びを表現している。
デレは立ち上がり、安堵しきっている少女に次の言葉を投げ掛けた。

ζ(゚、゚*ζ「確かにお金はいらないけど……」

('、`*川「?」


30 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/18(火) 02:38:36.11 ID:PJzlPi/sO

ζ(゚、゚*ζ「けど、お金じゃない物を頂戴ね」

('、`*川「お金じゃない物?」

少女は聞き返した。
デレは小さく頷いて言葉を続ける。

ζ(゚、゚*ζ「うん。今回の依頼なら君の命で払って貰おうかな」

恐ろしい事をサラリとデレは言い放った。
少女は理解出来ず、ただ困惑している。
それを見てブーンは咳払いを一度し、デレへと注意をした。

( ^ω^)「デレ、言い過ぎだお。もっと優しく」

ζ(゚ー゚*ζ「あらあら、いっけなーい」


31 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/18(火) 02:39:49.24 ID:PJzlPi/sO

まるで反省をしていない様子のデレは、少女が分かるように説明する。

ζ(゚、゚*ζ「お金はいらないの。これは分かるよね?」

('、`*川「うん」

ζ(゚、゚*ζ「その代わりになる物を、この店では頂いてるの」

('、`*川「代わりになる物?」

ζ(゚ー゚*ζ「そう。今回は君の命で支払って貰うの」

('、`;川「私の命……」

ζ(゚ー゚*ζ「君が死ぬ代わりにお母さんは助かる。どう? 安い買い物でしょう?」

('、`;川「……………」


32 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/18(火) 02:41:26.24 ID:PJzlPi/sO

少女は朧気に理解したのか黙りこくり、視線を地面に落とした。
母親を助ける代価は己の命。
どう? 安い買い物でしょう───。

沈黙を続ける少女を見下ろし、デレは笑顔で付け加えた。

ζ(゚ー゚*ζ「君はまだ小さいから、今回だけ特別に安くしてあげる」

ζ(゚ー゚*ζ「今回だけ、ね。君は死んでも幽霊になれる」

('、`*川「幽霊……」

ζ(゚ー゚*ζ「うん。君はずっとお母さんの側に居られるよ」

死しても尚、永遠に母親の側に居る事が出来る。
価値を計れない幼き少女は、悪魔の囁きに耳を傾けてしまった。

34 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/18(火) 02:42:27.49 ID:PJzlPi/sO

('、`*川「それで良いので、お願いします……」

少女は顔を上げて承諾した。
デレとブーンは視線を合わせて微笑む。

ζ(゚ー゚*ζ「ありがとう。これに君の名前を書いてくれるかな」

デレはカウンターに置いてある一枚の紙とペンを少女に差し出した。
それらを受け取り、少女が紙に目を通す。
この国の言語では無い、難解な文字が所狭しと並んでいる。

ζ(゚、゚*ζ「ここね」

デレが中腰になって、紙の一部分を指でトントンと示した。
一筋の線が引いてある。この上に名前を記すのだろう。


35 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/18(火) 02:44:14.78 ID:PJzlPi/sO

('、`*川「はい」

店内の隅にあった木製の椅子を机代わりにして、少女はサインをする。
子供らしい、読み辛い文字が紙に描かれて行く。

('、`*川「いとう、………!?」

最後の文字を書き終えたと同時、少女の身に異変が起きた。
視界が白くボヤけ、凍える寒さが全身を襲う。
細い足は震え、立っている事すら困難なようだ。

( 、 ;川「あ」

小さく一言漏らし、少女は後ろへと倒れ込む。
薄れ行く意識の中で少女は、笑う夫婦の姿を見た様な気がした。

(  ω )ζ( ー *ζ

37 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/18(火) 02:45:40.85 ID:PJzlPi/sO

 ごりごりごりごりごりごりごりごりごりごり。

何かを磨り潰している音が少女の耳の奥に響く。
酷く耳障りで、少女は頭痛を覚えた。

(-、-*川「…ん」

少女が徐に目を開ける。
気だるげに眼を擦り視界を鮮明にさせる。
先ず、少女の目に映ったのは天井の木目だった。

('、`*川「ここは?」

次に、少女は身体を起こして周囲を見回した。
薄暗い部屋に、古めかしい箪笥、テーブル、椅子が置かれている。
何処かの民家のベッドに少女は寝かされていたようだ。

('、`;川「……………」

壁を見遣れば二つの扉。

39 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/18(火) 02:47:34.98 ID:PJzlPi/sO

気味の悪い音と、部屋の暗さに少女は怖くなった。
ベッドから降り、辺りを窺いながら一つの扉を目指す。
ドアノブに手を伸ばしたその時、扉は勝手に開いた。

('、`;川「え?」

焦る少女は、扉の向こうに入り恐る恐る見渡す。
埃の臭いが漂う部屋に木製の棚が並べられている。
そこには奇妙な形をした生物が入ったガラス瓶が置かれていた。

('、`;川「何…これ…………」

ガラス瓶の中。この世の物では無い生物達が蠢いていた。
すくみ、立ち尽くす少女は背後に気配を感じ取った。

('、`;川「っ!?」

41 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/18(火) 02:49:01.20 ID:PJzlPi/sO

( ^ω^)「おはようだお」

少女が驚き振り向いた先にはブーンが立っていた。
知っている人間の登場により少女は胸を撫で下ろした。

('、`;川「すみません。私、寝てしまったみたいですね」

( ^ω^)「そんな事は別に良いんだお。
       今、調合が済んだからデレに君の家まで届けさせたお」

('、`*川「本当ですか!?」

先程までの音は薬を調合していた音だったのか。
目を爛々と輝かせ、少女はブーンへと歩寄る。
だが、ブーンの片手に持っている物を見て少女の歩は止まった。

(゚、゚;川「─────」

45 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/18(火) 02:50:23.83 ID:PJzlPi/sO

絶句した少女の目に飛び込んだ物、それは自分の頭だった。
首から下は無く、血がポタポタと垂れ落ちている。
ブーンは掴んでいた頭を軽く放り投げた。

ゴロゴロと、少女の足元にそれは転がって行く。

( ^ω^)「君の身体を磨り潰したお。
       そこに此処にある生物と調合したお」

少女の耳にはブーンの言葉は届かない。
わなわなと震えて足元を見ると、己の顔が少女を睨んでいた。

(゚、゚;川「ひっ!!」

短く大きな悲鳴を上げて少女は駆け出す。
ブーンの脇を通り、一目散に部屋から去って行った。


46 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/18(火) 02:51:28.45 ID:PJzlPi/sO

( ^ω^)「……………」

部屋に残ったブーンはゆっくりと歩き始めた。
そして、少女の顔を拾い上げ空に翳す。

( ^ω^)「お」

苦痛で歪んだ顔を暫し眺めた後、強く握り締めた。
すると、大きな破裂音と共に部屋中に血が飛び散った。
白衣を血で汚したブーンが、ポツリと静かに呟く。



( ^ω^)「お代、確かに頂戴したお」

49 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/18(火) 02:52:36.45 ID:PJzlPi/sO

('、`;川「ハァッ……ハァッ………」

少女は薬屋を出て、急いで自分の家へと向かっている。
空は橙色、買い物袋を提げた主婦達で道はごった返している。
必死に走っていると、角から出て来た人とぶつかりそうになった。

('、`;川「わわっ!?」

少女はぶつかる……筈だった。
しかし、ぶつかる事なく少女の身体はスッとすり抜けた。

(゚、゚;川(……………)

『君は死んでも幽霊になれる』
少女の脳内にデレの言葉が蘇る。
石畳の道を歩く人達は、少女の身体を次々とすり抜けて行く。

52 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/18(火) 02:54:08.26 ID:PJzlPi/sO

頭を振って、少女は再び足を動かせた。

('、`;川(お母さんさえ大丈夫なら……!)

幽霊という存在になっても尚、少女は母親の安否を心配している。
息咳吐いて、階段を下り、橋を渡り、自分の家へと急いで向かう。
町民は少女の存在を知り得る筈も無く、平和な日常を過ごしている。

('、`;川「着いた……」

やがて、少女は町外れに建っている小屋へと辿り着いた。
一般の家屋より遥かに小さく、壁には所々穴が開いている。

そろりと、朽ち果てた扉を開けた。
家の中には病気が治った、元気な母親が居る筈である。

55 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/18(火) 02:55:42.49 ID:PJzlPi/sO

だが、少女が見た光景は凄惨な物であった。
鉄の臭いが立ち込める部屋に人が倒れている。
窓から射し込む橙色の光が、その姿を淡く照らし出す。
母親が床に倒れ、大量の血を流し絶命していたのだ。

(゚、゚;川「あ、あ、あ…………」

声にならない声を出し、少女はその場に崩れ落ちた。
元気になっていると信じていた母親が死んでいる。
声を上げず、涙も流さず、放心状態になる少女。

ζ(゚ー゚*ζ「あーあ、残念だったね」

デレの明るい声が部屋中に余す所無く染み渡る。
少女のすぐ横にデレは立っていたのだった。

60 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/18(火) 02:57:17.16 ID:PJzlPi/sO

ζ(゚ー゚*ζ「ほら、見て見て」

座り込む少女の肩に腕を回し、デレが母親を指差す。
少女は焦点の定まらない虚ろな目で母親を眺めた。

ζ(゚ー゚*ζ「病気はちゃんと治ったんだけどね。
      君が命を差し出したって言ったらこうなっちゃった」

( 、 *川「……」

ζ(゚ー゚*ζ「ごめんねー」

デレの声には全く謝罪の念が込められていない。

ζ(゚、゚*ζ「残念だけど、永遠に独りで生きてね」

デレはそう言うと、少女から離れて外へと出て行った。
一人残された少女は、ようやく声を上げた。

( 、 *川「ははは────」


62 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/18(火) 02:58:37.90 ID:PJzlPi/sO

夜空からブーンとデレは一軒の小屋を見下ろしている。
夫婦の背中には黒い羽がそれぞれ伸ばされている。

( ^ω^)「残念だったお」

ζ(゚ー゚*ζ「ね」

( ^ω^)「助けたかったんだけど」

ζ(゚ー゚*ζ「どこで間違ったのかな」

『間違っていたのは少女の方だ、僕達は何も悪く無いじゃないか』
『私達はただ待っていただけだよ』
夫婦は腹を抱えて大声で嗤う。
そんな夫婦へと一羽のコウモリが舞い寄って来た。

( ^ω^)「ショボン。また頼むお」

ζ(゚ー゚*ζ「今度はもっと可哀想な人を連れて来てね」

65 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/18(火) 02:59:53.29 ID:PJzlPi/sO

ある国にはどんな病気でも治してしまう薬師夫婦が住んでいるそうだ。




興味が湧いた方は一度、尋ねてみては如何だろうか。




 ───貴方の人生が残念な結果に終わらぬ内に。





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( ;ω;)ζ(;ー;*ζ残念な事になったようです その1 

3 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/18(火) 02:15:37.88 ID:PJzlPi/sO

女王、クー・ル・アザトース四世が統治するVIP国。
その国の城下町に、小さな薬屋を営む夫婦が住んでいた。
太陽光が余り届かない、暗い路地裏に店を構えている。


( ゚ω゚)「おっおっ!! デレ、出るおおおおおぉぉぉぉぉぉぉ!」


ζ(////*ζ「ん…やぁっ! ブーンのせーし! ちょうらああぁぁい!!」


夫婦はベッドの上で一生懸命に勤めていた。





4 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/18(火) 02:16:36.12 ID:PJzlPi/sO

(  ω )「イクウウウゥゥゥゥッッッ!!!」

叫ぶとブーンは、激しく動かせていた腰をピタリと止めた。
生温かい液体がデレの膣内へと注がれて行く。

ζ(////*ζ「ハァハァ……たくさん…出てる……」

子宮内に流れる精液の感触に、デレは大きく身体を震わせた。
そして、ブーンが息子を引き抜こうとするのを、
両足でがっちりと彼の身体を挟んで制止した。

ζ(////*ζ「も、もう少し、このままが良い……」

(*^ω^)「デレ……」





5 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/18(火) 02:17:36.95 ID:PJzlPi/sO

甘い囁き声に欲情し、ブーンのモノは再び元気を取り戻す。
それから、ゆっくりとピストン運動を開始した。

ζ(////*ζ「んっ………」

デレが小さな声を漏らした。
剛直なペニスが彼女の膣壁を拡張し擦りあげる。

(*^ω^)「デレの中気持ち良いお」

ζ(////*ζ「ば、ばかぁ……んっ!?」

デレの身体が大きく仰け反った。
突然、ブーンの腰の振りが大きく且つ、速くなったからだ。

ζ(////*ζ「もっと優し……! ああんっ!」





6 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/18(火) 02:18:45.08 ID:PJzlPi/sO

ブーンは親指で、デレのピンク色の乳首をコリコリと弄くる。
腕を掴んで止めさせようとするが、下半身を襲う快感で力が入らない。
デレは諦めて、己の欲望に身を任せる事にした。

(*^ω^)「エッチな音、聞こえるかお?」

ζ(////*ζ「はぁはぁ……?」

ブーンは一旦動きを止め、デレに問いかける。
室内に二人の荒い息遣いだけが響く。
疑問の表情を浮かべているデレを見てブーンは微笑んだ。
そして、

ζ(////*ζ「きゃっ!?」

ペニスでデレの膣奥深くを力強く叩き付けた。


7 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/18(火) 02:19:42.58 ID:PJzlPi/sO

予期してなかった衝撃にデレは大きく目を見開いた。
目尻にうっすらと涙を溜めている。

ζ(////*ζ「い、痛いよぉ……」

(*^ω^)「ごめんだお。でも、ほら」

そう言って、先程と同様の強さで膣奥を連続で突く。
すると愛液のクチュクチュという音が聞こえた。

(*^ω^)「デレはこんなに感じて、エッチな娘だお」

ζ(////*ζ「うぅー……………」

赤く染まった頬を膨らませ、デレが可愛い唸り声を上げる。
ブーンは乳房から指を離してデレの顔の横に添えた。


8 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/18(火) 02:20:50.84 ID:PJzlPi/sO

(*^ω^)「そろそろイカせて貰うお」

ζ(////*ζ「………うん」

一つ頷くと、デレは布団のシーツをギュッと握り締めた。
ブーンがそれを確認すると、デレの両足を抱え上げて、
今までよりも激しく、力の限りピストン運動を始めた。
ギシギシとベッドは軋み、デレの形の良い胸が上下に揺れる。

ζ(////*ζ「んっ! すごっ……い……。私もイッちゃいそう!!」

デレが一心不乱にブーンの身体を抱き寄せた。
密着した二人は互いに高みを求め、我を忘れて乱れる。

10 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/18(火) 02:21:32.94 ID:PJzlPi/sO



(# ω )「い、イクおおおぉぉぉぉっっ!!!」


ζ(////*ζ「私もイッちゃうよおおおぉぉぉ!!!」


二人の意識は真っ白な世界へと飛んだ。


 ─────。


11 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/18(火) 02:22:38.26 ID:PJzlPi/sO

( ^ω^)「・・・・ふう」

ζ(゚ー゚*ζ「・・・・ふう」

数分後、服を着て椅子に座って本を読む二人が居た。
両者共に、徳を積んだ賢者のような表情をしている。

( ^ω^)「『何故、人は生きるのだろうか』」

ζ(゚ー゚*ζ「『終の時に、あぁ、生きて来て良かったな、と思う為よ』」

( ^ω^)「ふむ」

( ^ω^)(分からん)

ζ(゚ー゚*ζ(何? 今の)

13 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/18(火) 02:23:39.79 ID:PJzlPi/sO

ブーンは本を閉じて、真剣な面持ちで口を開いた。

( ^ω^)「薬は大成功だお。通常の人間なら恐らく効果は一生」

デレも本を閉じて、ブーンの方へと顔を向けた。

ζ(゚ー゚*ζ「そうね。…えっと、ドクオさんからの依頼だっけ」

( ^ω^)「だお。僕達が使っても媚薬の効果は抜群だったお」

ζ(////*ζ(……)

少し前の情交を思い出し、デレは顔を赤らめた。
そんなデレを無視してブーンは商売話を始めた。

( ^ω^)「用途は想像が付くお。というか、そんなのどうでも良いお」

15 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/18(火) 02:24:53.09 ID:PJzlPi/sO

( ^ω^)「問題は」

ζ(゚ー゚*ζ「何を頂くか、ね」

二人は一瞬、下卑た笑みを溢した。

この夫婦が営む店、表向きは普通の薬局である。
しかし裏では、神の所業とも呼べる薬の作成を請け負っていた。
不治の病を治す薬、身体を強化する薬…などなど。

これらは金貨では売られていない。
奇跡を手に入れるには、それ相応の代価が必要なのだ。

( ^ω^)「…寿命を五年程、頂こうかお」

ζ(゚ー゚*ζ「ふふ、それくらいで良いかも」


16 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/18(火) 02:26:09.94 ID:PJzlPi/sO

( ^ω^)「おっおっおっお!」

ζ(゚、゚*ζ「くす…………」

ブーンは己の膝を叩いて高笑いをした。
デレは口に手を当てて笑いを堪えている。
二人の様はまるで、悪魔のようだった。




( ^ω^)「さぁてと、『本業』に戻るかお」

ζ(゚ー゚*ζ「『本業』……。そうだね」

二人は本を机に置いて、椅子から立ち上がった。
衣紋掛けに掛けられている白衣を手に取って袖を通す。


薬屋『VIP』の開店である。


17 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/18(火) 02:27:40.70 ID:PJzlPi/sO

木造の質素な薬屋の店内は埃の匂いが漂っていた。
デレはカウンターに立ち、客が訪れるのを待っている。
後ろの方ではブーンが机に向かい、薬草を磨り潰し調合している。

( ^ω^)「ごりごりごりごり」

ζ(゚ー゚*ζ「…………………」

( ^ω^)「ごーりごーりごーりごーり」

ζ(゚、゚*ζ「…………………」

(#^ω^)「腕が痺れるううううぅぅぅ!!!」

ζ( 、 ;ζ(うるさいなぁ……)

19 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/18(火) 02:28:46.81 ID:PJzlPi/sO

待てど暮らせど、客は一向に来店しない。
入り組んだ道の中に店がある所為なのだが。

ζ(-o-*ζ「ふぁーあ…」

「あの………………」

デレが大きな欠伸をしていると何処からか高い声がした。
弱々しい女の子の声。デレがキョロキョロと辺りを見渡す。

ζ(゚、゚*ζ「?」

「こっちです…」

声がした方向へとデレは見遣る。カウンターの下だ。
デレが身を乗り出すと、小さな客が居た。


20 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/18(火) 02:30:21.64 ID:PJzlPi/sO

('、`*川「こんにちは……」

ζ(゚、゚*ζ(…………)

五歳くらいの少女。
安そうな白いスカートとシャツを来ている。
幼い少女には似合わない薄幸さが、何処か滲み出ていた。
しばし沈黙していたデレだが、営業スマイルを作り接客をする。

ζ(゚ー゚*ζ「こんにちは。お使いかな?」

デレが聞くが少女は俯いて答えない。
すりこ木の音だけが静かな店内に響く。

ごりごりごりごりごり。


21 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/18(火) 02:31:36.53 ID:PJzlPi/sO

ζ(゚ー゚*ζ「どうしたの?」

もう一度、デレは少女へと言葉を掛ける。
だが、少女は暗い表情を保ったまま答えない。

('、`*川「…………」

このままでは埒が開かないと、デレはカウンターから出た。
そして、少女の側でしゃがみ込んだ。
同じ目線の高さになって安心したのか、少女は重い口を開いた。

('、`*川「……あの、お母さんを」

ζ(゚ー゚*ζ「ん?」


22 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/18(火) 02:32:42.46 ID:PJzlPi/sO

( 、 *川「お母さんを」

少女の声は震え、語尾は尻すぼみになって行く。
デレは、少女の頭を優しく撫でて落ち着かせる。

ζ(゚ー゚*ζ「お母さんを?」

( 、 *川「…………けて」

すりこ木の音が止んだ。
店内に在るのは涙を流す少女の掠れた声。
その中で、少女は大きな声を出した。

(;、;*川「お母さんを助けて下さい!」

 ────残念だ。


23 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/18(火) 02:33:57.51 ID:PJzlPi/sO

暫くして、ブーンが腰を上げてカウンターに立った。
腕を組んで少女へと喋り掛ける。

( ^ω^)「君のお母さんは何の病気なんだお?」

(;、;*川「分かんない……黒くなって、とてもしんどそうで……」

少女の断片的な言葉を捉えて、ブーンは『ああ』と理解した。

( ^ω^)「それは、病院のお仕事だお」

ζ(゚、゚*ζ「…残念だけど、きちんとした処置が必要な病気なの」

少女の母親は致死率の高い流行病を患っているのだ。
一介の薬屋に治せる病気ではない。
薬師夫婦は、病院に連れて行く事を少女に強く勧めた。


24 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/18(火) 02:34:45.04 ID:PJzlPi/sO

しかし、

(;、;*川「私の家……貧乏だから……」

少女は切実な問題を突き付けた。

(;^ω^)「そう言われてもだお」

ζ(゚ー゚;ζ「うーん……」

ブーンとデレは返答に困り果てる。
だが、次の少女の言葉で夫婦の様子は一変した。

(;、;*川「でも、ここならお金が無くても助けてくれるって聞いたから……」

( ^ω^)「誰に?」

ζ(゚ー゚*ζ「どなたに?」

26 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/18(火) 02:36:23.57 ID:PJzlPi/sO

ブーンは眉をピクリと動かせ、デレは少女に詰め寄る。
夫婦の顔は笑ってこそはいるが、得体の知れない不気味さがあった。
少女は雰囲気の変わり様に若干逃げ腰になるが、
余程母親を助けたいのか、毅然とした態度を取った。

('、`;川「……しょぼくれた顔のおじさんに」

ζ(゚ー゚*ζ「ショボン。あはは、今度はいたいけな少女を狙ったのね」

( ^ω^)「あいつの性格の悪さは異常だお」

少女には夫婦の言っている事はよく分からなかったが、
とても嬉しそうな事だけは、顔を眺めて分かった。


その2へ→
目次へ

从 ゚∀从はヒーローになれなかったようです 第5話 

79 :名も無きAAのようです:2012/03/13(火) 19:14:19 ID:XOADpTqw0
( ^Д^) ……

( ^Д^) ……何故だ?

从 ∀从 ニヤッ

(;^Д^) 何故能力が発動しない!?

从 ゚∀从 あははははははははははははははは!

从 ゚∀从 ちゃんと発動したさ、お前の能力はよ!

从 ゚∀从 俺の頭と胸の間には確かに強い斥力が働いた

(;^Д^) だったら……

从 ゚∀从 だったらどうして俺の首は繋がったままなのでしょうか?

从 ゚∀从 答えは簡単。俺が何かしたからだよ


80 :名も無きAAのようです:2012/03/13(火) 19:15:36 ID:XOADpTqw0
从 ゚∀从 斥力とはつまり物体同士が離れようとする力

从 ゚∀从 それを打ち消すには逆方向へ同じだけの力をかけてやればいい

从 ゚∀从 そこで活躍するのが俺の能力だ

从 ゚∀从 物体に任意の方向から圧力をかける能力

(;^Д^) てめぇ、まさか……

从 ゚∀从 俺の能力、それはこの世界で最もありふれた能力の一つ……

(;^Д^) な、な……

从 ゚∀从 念動力!

(#^Д^) な訳あるかコラァァァァ!


81 :名も無きAAのようです:2012/03/13(火) 19:16:20 ID:XOADpTqw0
(#^Д^) 俺は今まで何人もの念動力者を千切り殺してきた!

(#^Д^) 弾丸の軌道をねじ曲げる奴や巨石で押し潰そうとしてくる奴……

(#^Д^) 遠隔操作でトラップを起動させる奴なんかも居た……

(#^Д^) だけどなぁ、俺の斥力に匹敵するパワーを出せる奴は一人もいなかった!

(#^Д^) 全員俺が触れるだけでバラバラの生ゴミになっちまうんだよ!

(#^Д^) てめぇは念動力者じゃねぇ

(#^Д^) ただの念動力者が俺の能力を打ち消せるわけがねぇんだ!

从 ゚∀从 悪いが俺は「ただの」念動力者じゃないんでね

(#^Д^) ……は?


82 :名も無きAAのようです:2012/03/13(火) 19:17:15 ID:XOADpTqw0
从 ゚∀从 弾丸の軌道をねじ曲げる、巨石で押しつぶす、トラップの遠隔操作……

从 ゚∀从 「ただの」念動力ってのは素敵な能力だねぇ、ヒーローっぽくて

从 ゚∀从 どれも俺の能力じゃ不可能なことだ

( ^Д^) (確かにこいつは何らかの物体を動かして戦うなんてことはしていない)

( ^Д^) (俺の能力を打ち消し、空を飛び、あとは……)

(;^Д^) (いや、待て、一つだけ明らかにおかしいことがある)

(;^Д^) (こいつはどうして手足を千切られてこんな長時間生きてられるんだ?)

(;^Д^) (普通ならとっくに失血死しているはずだ……どうして……どうして……はっ!!)

(;^Д^) (……どうして手足の切断面から血が流れていないんだ!?)

(;^Д^) (そうかわかったぞ、こいつの能力!)


83 :名も無きAAのようです:2012/03/13(火) 19:18:53 ID:XOADpTqw0
(;^Д^) 俺の能力を打ち消し、空を飛び、血液を体内に押し留め……

(;^Д^) お前はお前自身に対してしか能力を発動していない!

从 ゚∀从 よくわかったな、大正解だ。教えてやるよ

从 ゚∀从 俺の能力は念動力!

从 ゚∀从 ただしその対象は自身とその体液に限られる!

从 ゚∀从 対象が限られている分、精度も馬力も他の奴らとは桁違いさ!

从 ゚∀从 お前が生み出す斥力を打ち消すなんてヘでもねぇ

(;^Д^) だ、だが、それならなぜ四肢を千切られた時に抵抗しなかった!?

(;^Д^) お前の言っていることが本当なら簡単に防げた筈だ!

从 ゚∀从 ふん、右腕の時は完全に不意を突かれたからな。抵抗する前にやられちまったよ

(;^Д^) じ、じゃあ残りの三本は?

从 ゚∀从 どうしてわかっていたのに防がなかったかって?

从 ∀从 それはな……


84 :名も無きAAのようです:2012/03/13(火) 19:19:37 ID:XOADpTqw0
从#゚Д从 お前を確実にブチ殺してやるためだよ!!

(;^Д^) ヒイッ!?

(;^Д^) へ、へっ、その体で何ができる芋虫女!やれるもんならやってみやがれ!

(# Д ) 腕がないんじゃあ銃もナイフも使えn……グハッ!

おいおい、何か勘違いしてるんじゃねぇか?胴体から離れようと手足は俺の体の一部だぞ?
俺が能力を発動すると、男の背後にあった俺の右足は真っ直ぐに飛来し……
その爪先が男の背中に突き刺さった

从#゚∀从 楽に死ねると思うんじゃねぇぞ!

男によって千切られた手足が宙に浮き、男の前後左右にそれぞれ位置取る
一瞬間をおいて、時速120キロの砲弾が男目掛けて四方から放たれる


85 :名も無きAAのようです:2012/03/13(火) 19:20:34 ID:XOADpTqw0
(;^Д^) う、うわぁぁぁぁぁぁ!

男は床を叩いて飛び上がることでこれを回避した
すかさず手足の軌道を変えて男を追うが、次は天井と自身に能力を発動したらしい。逃げられた
それを追いかけると次は壁、そして天井、床、壁と飛び回り、なかなか攻撃が当たってくれない
だが……

(;^Д^) へっ、馬力も精度も桁違い!?笑わせるな!

(;^Д^) この程度の攻撃、俺にかかりゃあ簡単に避けられるんだよ!

(; Д ) 所詮念動力者は念動力s……グエッ!

从#゚∀从 また忘れてやがるぜ……阿呆が

从#゚∀从 こっちは銃も持ってるって言っただろうが!

从#゚∀从 俺くらいの精度がありゃ千切れた手で引き金を引くくらい、ワケねぇんだよ!

从#゚∀从 オラ!その邪魔くせぇ両手を封じさせてもらうぞ!

千切れた手を操作し、男の両手首を握らせる
それをそのまま床に押し付けると……足をバタつかせて脱出を試みているようだ。鬱陶しい

从#゚∀从 ついでに両足もだ!磔になりな!

男の両足首を腿と脹脛で挟むようにして拘束する
身動き一つとれなくなった男は、それでも攻撃的な態度を崩さない


86 :名も無きAAのようです:2012/03/13(火) 19:21:21 ID:XOADpTqw0
(# Д ) 離しやがれ!ブチ殺してやる!

(# Д ) 大体テメェもこの状態で何ができるってんだ!手も足も塞がってやがるぜ!

(# Д ) 諦めなこのダルマ女!所詮テメェなんかじゃ俺を殺すことは出来ねぇんだよ!

从# ∀从 うるせぇな、黙って死ね

俺は男の目の前に移動し、大きく口を開く
その瞬間、男の表情が一変し、恐怖に染まる。察しがいいな、糞野郎
銃や千切れた手足じゃお前を殺す感覚が味わえないからな、こうしてやる

(((; Д ))) あ……やめ……助……

震える男の喉笛に噛みつき、そのまま引き千切った


87 :名も無きAAのようです:2012/03/13(火) 19:22:08 ID:XOADpTqw0
男は最初こそ苦悶の表情を浮かべて藻掻いていたが、ある時ふと糸が切れたように静かになった
しかし、それは最早俺にとってはどうでもいいことだった


从 ∀从 総理の野郎、夢見させやがって……

死体の山、真っ二つにされた仲間、気を失った少女、千切れた手足……

从 ∀从 言ったじゃねぇか、だから俺はヒーローになれねぇんだよ

从 ∀从 こんなもん……

从 ∀从 こんなもん、ヒーローの戦いじゃねぇ

諦めよう。叶わぬ夢なら見ないほうがいい
刺客に怯えながら政府の手先として過ごす人生、それが俺にはお似合いなんだ
手足を能力で無理矢理繋げ、三つの大きな荷物を持ち、首相官邸へと帰還した


88 :名も無きAAのようです:2012/03/13(火) 19:22:53 ID:XOADpTqw0
( ゚д゚ ) 認めん

从;゚∀从 はぁ!?

( ゚д゚ ) 成功の暁にはお前をヒーローにするというのが俺とお前の間の約束だ

( ゚д゚ ) ヒーローは約束を破らない。認めん

从#゚∀从 お前……報告書読んでそんな事言ってんのか?

( ゚д゚ ) うむ、確かにお前の戦闘スタイルはヒーローのそれとは言い難い

( ゚д゚ ) 敵を磔にして噛み殺すなんて、むしろヒール寄りだ

( ゚д゚ ) しかしその件についてはお前と初めて会った時に話を聞いている

( ゚д゚ ) その上で私から持ちかけた約束だ。反古にすることはできん

从#゚∀从 ……この石頭が


89 :名も無きAAのようです:2012/03/13(火) 19:23:40 ID:XOADpTqw0
( ゚д゚ ) 石頭はどっちだ

从#゚∀从 あ?

( ゚д゚ ) 自分の戦闘スタイルがヒール寄りだからヒーローにはなれないだと?

( ゚д゚ ) ヒーローらしくないならヒーローらしくなるように努力すればいい

( ゚д゚ ) かの「英雄」ヒロユキもはじめは人外の化け物として人々から虐げられた

( ゚д゚ ) 首が飛んでも胸に大穴が空いても即座に再生し戦う彼に恐れをなしたのだろう

( ゚д゚ ) それでも彼は正義のヒーローとして戦い続け、次第に民衆の支持を得……

( ゚д゚ ) ついにはニューソクの「英雄」として語り継がれる存在になったのだ

( ゚д゚ ) お前はどうするハインリッヒ高岡、その程度の障害でヒーローを諦めるのか?

从 ∀从

( ゚д゚ ) 誰もが愛する正義のヒーローに、なりたいとは思わんか?

从 ∀从 ……チッ


90 :名も無きAAのようです:2012/03/13(火) 19:24:22 ID:XOADpTqw0
( ゚д゚ ) まあ、なりたくないと言ったところで約束は約束。無駄なことだがな

( ゚д゚ ) では、次の司令だ。傷が治り次第この場所に向かってくれ


                    n
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   .;。 :;;:、;,.ロロ.ロロ.|ロi.| |ll |ll |ll |ll |.|H |.ロロ ;;,Yi;';.,';
   ,.;;:。 ;ソ ┴ ┴┴ ヒニ三三三三三ニ.ヨ┴┴;、;;:l。'';
   , -'": : _,,.-‐''" : : : : : : /: : : : : i: : : : : : : : : `゙''ー-、,_';
                                  」



( ゚д゚ ) VIP水族館。国内最大のアミューズメント施設だ


92 :名も無きAAのようです:2012/03/13(火) 19:34:24 ID:XOADpTqw0
おまけ ヒーロー図鑑その2

( ̄ー ̄)

「英雄」ヒロユキ

1000年ほど前に実在したニューソクの歴史的ヒーロー
能力は肉体再生。どれだけ深い傷を負っても一瞬で再生したらしい
65歳で逝去。死因は癌


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从 ゚∀从はヒーローになれなかったようです 第4話 

64 :名も無きAAのようです:2012/03/08(木) 17:57:02 ID:QE2T4R4I0
从; ∀从

( ^Д^) おー痛そ。その足じゃもう動けねぇな

躱し損ねた
なんとか致命傷こそ免れたが、両足をやられた
……が、まだまだ

从; ∀从 ……へっ

从#゚∀从 こんなんで俺を止められると思うなよ!

(;^Д^) なっ……!

足が潰れたから何だってんだ。こちとら空を飛べんだよ
縦幅10mはある作業場の天井スレスレまで飛び上がり、銃を構える
ナイフが効かねぇなら鉛玉だ。その不愉快なニヤケ面に風穴開けてやる


65 :名も無きAAのようです:2012/03/08(木) 17:57:55 ID:QE2T4R4I0
从#゚∀从 オラ!死ねやオラ!

(#^Д^) ……っクソが!当たりやがれ!

戦況は膠着。お互いに撃って、躱して、撃っての繰り返しが続いた
しかし、全く進展が無いわけではない。男の能力について、少しわかった事がある
まず一つ、奴が釘を飛ばすには2つのステップが必要なこと
右手で釘を構え、左手で胸を触る。これが成立して初めて釘を撃ち出すことができる
そしてもう一つ、撃ち出す釘の本数と速度の関係
本数が少ないほど、釘は高速で撃ち出されるらしい。恐らく質量の問題だ
考えてみればさっき俺が吹っ飛ばされた時、奴も俺と同じように吹っ飛ばされていた
撃ち出す物の重さによって、速度や反動の大きさが変わってくるのだろう

ここから導き出される奴の能力……

从 ゚∀从 ……斥力

( ^Д^) ピクッ

どうやら正解なようだ
恐らく奴の能力は自身と対象との間に斥力を発生させるというもの
その予備動作として左手で胸を、右手で対象を触る必要があるのだろう
そうと分かればやることは一つだ


66 :名も無きAAのようです:2012/03/08(木) 17:58:48 ID:QE2T4R4I0
从 ゚∀从 こうされると困るんだろう?

(;^Д^) クッ、それは!

懐から取り出だしたりますは手榴弾。男に向かって投下する
せいぜい逃げ回りやがれ。お前の能力じゃ爆風まで防ぐことはできないだろ?

(;^Д^) この……糞がァ!

弾くのを諦めた男は転がるようにして爆風を避けた。そうそう、それが正解
でもこれで終わりと思ってんじゃねぇだろうな?俺は不死身の野郎と戦う場合も想定して来てんだ
手榴弾の蓄えは十分にあるぞ

从 ゚∀从 まだまだ続くよ、なんてな!オラオラ、走れ走れ!

(;^Д^) お、おお、おおおおおおおおおおおお!?

男は逃げる、逃げる、よく逃げる。爆風を躱すことに全神経を集中しているようだ
ところで大事な事を忘れちゃいないか?


67 :名も無きAAのようです:2012/03/08(木) 17:59:39 ID:QE2T4R4I0
(; Д ) があっ!

从 ゚∀从 爆発に気を取られちゃいかんねぇ、こっちは銃も持ってるんだぜ?

从 ゚∀从 ……おー痛そ。その足じゃもう動けねぇな

仕返しだ、糞野郎
さて、勝負も決まった所で、あいつらはどうしてるかな?

(; A )

……呼吸はあるようだ。気を失ってるだけか

o川 д )o

こっちもか、帰りどうしよ

从 ゚∀从 まあいい、終わらせるか

从 ゚∀从 手榴弾が二つ。お前の能力じゃ2つのものを同時に弾くことはできないだろ?

(  Д ) ……!?

从 ゚∀从 じゃあな

そう言って俺は、手榴弾を投下した


68 :名も無きAAのようです:2012/03/08(木) 18:00:26 ID:QE2T4R4I0
(# Д ) ナ……メ……てんじゃねぇぞオラァ!

男が右手で地面を叩いた瞬間、その体が飛び上がった
しまった、自身と床の間に斥力を……

(#^Д^) 邪魔だ!

男は両手を伸ばし、左手で手榴弾を一つ掴み、そして残る一つに右手で触れた
その瞬間、二つの手榴弾は弾かれたように明後日の方向へ飛んでいってしまった
手榴弾を突破した先にあるのは、もちろん俺の体
慌てて銃を構えるが間に合わない

( ^Д^) お前がどういう勘違いをしているのかは知らんが

( ^Д^) 俺の能力は左右の手で触れた物の間に斥力を発生させるというもの

( ^Д^) こんな感じでな!

そう言って男は右手で俺の右肩を、左手で右手首を掴んだ


69 :名も無きAAのようです:2012/03/08(木) 18:01:08 ID:QE2T4R4I0
――ぶつり。という音が聞こえた
その後に激しい痛み。バランスを崩した俺は地面に向かって真っ逆さま
着地の瞬間何とか能力を発動し、転落死だけは免れることが出来た

从; ∀从 あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あああぁぁぁぁぁぁ!

( ^Д^) 痛ぇか?我慢しやがれ。お前の仲間はもっと痛い思いしたんだぞ

( ^Д^) なんせ上半身と下半身がサヨナラだ!

……そうだ、釘を飛ばす程度の能力でドクオをあんなふうに出来るはずがない
少し考えればわかることだったはずだ

( ^Д^) 返事くらいしてくれよ、寂しいじゃねぇか

( ^Д^) そんな悪い子にはもう少し苦しんでもらおうか

――ぶつり。聞き覚えのある音だ

――ぶつり。三回目

――ぶつり。四回目

( ^Д^) ダルマ人間の出来上がり、ってなあ!


70 :名も無きAAのようです:2012/03/08(木) 18:02:10 ID:QE2T4R4I0
( ^Д^) 気分はどうだい?

从; ∀从

( ^Д^) 返事くらいしろ、って言っただろうが

从; ∀从 ガッ、あああああああぁぁぁぁぁぁぁぁ!

男は笑いながら切断面に釘を刺し始めた
糞野郎、絶対に許さねぇ。殺す、殺してやる

( ^Д^) 命乞いでもしてみるか?専用オナホにでもなってくれるなら考えてやるぜ?

从; ∀从 殺せるもんなら殺してみろ糞野郎

从; ∀从 お前の相手をするくらいなら犬に抱かれた方がマシだね

(#^Д^) ……ああそうかい、死ね

そう言って男は左手を俺の胸に、右手を俺の頭に置いた


71 :名も無きAAのようです:2012/03/08(木) 18:05:33 ID:QE2T4R4I0
今日の分おしまいです
バトルものの難しさを思い知りました


72 :名も無きAAのようです:2012/03/08(木) 18:08:33 ID:QE2T4R4I0
おまけ ヒール図鑑その1

( ^Д^)

「モザイク」プギャー

左右の手で触れたものの間に斥力を発生させることが出来る
撃ち殺すより千切り殺す方が好きらしい
好物はダブルソーダ(分かれるから)


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