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 89 :いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2011/05/01(日) 11:11:09.43 発信元:180.10.31.44 
 
 ('A`) (静かだなぁ) 
 
 しんしんと降る雪をただ何も考えずに見る。この静かな時間をただ無為に過ごすという最高の日々。 
 人々はあまり来ない。一時わらわらとやってきては、一夜の楽しい馬鹿騒ぎを終えてまた帰っていくのだ。 
 帰っていく場がたとえ不毛な地だとしても、彼らはそこに行かずにはおれない、無謀で愚かな人々。 
 
 ('A`) (そういう人と飲み明かすってのも……オツだけどね) 
 
 雪上に指したウォッカのビンを見てそう思う。彼らの愛ほどに暖かいものはない。ウォッカよりも熱いのかもしれない。 
 無償の奉仕なんてものは、やっていくうちに存在意義を見失い、だんだんと愚痴を吐かずにはおれなくなる。そりゃあキツイからね。 
 アウシュビッツで犠牲になりたくない人の身代わりになった神父がいたそうだが、そこまでの聖人はあまりいない。 
 
 ('A`) (まあ結局は、したいかしたくないか、楽しいか楽しくないかだよな) 
 
 ちなみにその神父――コルベ神父は飯抜きで五日間も餓死せずにいたとか。愛ってすごい。神って意外にいるかもね。 
 いつの間にか雪は強さを増し、ウォッカのビンはすでに銀世界に飲み込まれていた。――帰るか、仕事場に。 
 俺は腰を上げる。よっこいしょ、と。 
 
 ('∀`) 「まァ、ゆっくりのんびりやろうぜ……自分なりのリズムだ、リズムリズム」 
 
 こんな独り言をこんこんと言いふらす自分って基地外か変人の類なんだろうなぁ、と振り返って苦笑する。 
 ここ、シベリアに人は来ない。静かに眠り、静かに酔い、静かに働く静かな町。 
 酔っ払いと変人と糞真面目の三重奏。誰もが疲れれば返ってくる母親の町。 
 
 ('A`) 「みんな真面目過ぎんだよな……」 
 
 ふぁ、と俺は呆けたあくびを一つ。 
 さて、氷割り窟にでも戻りますか。 
 
 
 90 :いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2011/05/01(日) 14:30:41.23 発信元:218.110.240.98 
 
 シベリアはただ受け入れるだけ…… 
 乙、いいものを読めた 
 
 91 :いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2011/05/01(日) 19:31:04.46 発信元:210.136.161.68 
 
 いいね 
 
 
 
 92 :いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2011/05/01(日) 21:39:14.03 発信元:180.10.31.44 
 
 ( ^ω^) 「お?」 
 
 自分の保守一レスに対して評価がついている。しかも好評。これはいったいどういうことか。 
 もしかして地震雷家事親父の予兆かそれとも舞城王太郎が覆面を脱ぎ捨てるのか倉知淳が長編を出すのか。 
 後ろ二つなら面白いけれども、前だったらシャレにならねえ。ていうかもう地震火事は起こっているし。親父は管か。 
 
 ( ^ω^) 「……おーん」 
 
 シベリアならずともVIPまでブリザードが吹き荒れている。人々は難しい顔して議論を繰り返す。 
 なんだかツマンネーな、と思うのは僕だけなのだろうかという不安にアイデンティティー吹っ飛ばされそう。ブリザードやべえ。 
 だからこそ、こんな表面的に地の文があるだけで何もかもぐちゃぐちゃな一レスが真冬の焚き火並みに暖かいのだろうか。 
 だとしたらそれはたぶん――すごく寂しいことだよ。 
 
 ( ^ω^) 「なんか自己嫌悪さえ感じるおね……」 
 
 周りには面白い作品さえいっぱいあるっていうのに。僕の作品なんか「あったの(笑)?」で済む話なのだ。 
 皆は青白い顔をして言う。「もっとまじめにやれ」。僕はその空気が気に入らず、一人幼稚な主義に従ってオナニーを続けている。 
 もう少し明るい顔して踊りましょう皆さん。じゃないと、こんなダンスホールに来た意味がないですよ。壁の花じゃあもったいないほどあなた方は美しい。 
 
 「おいブーン、仕事仕事」 
 
 ドアの向こうからドクオの年中過労死一歩手前な声が聞こえてくる。ドクオの顔は、きっと今の皆に似ている――はずだ。 
 僕はパソコンに早くも別れを告げ、氷割の作業用の服・用具を取り出しにかかる。さよなら暖房、俺のあついしぼうは歯が立たんぜ。 
 サボり中断、きっと今日は親方のおごりでベロンベロンになるだろうから――きっと明日までPCたんとはお別れだろう。 
 
 「なーにサボろうとしてやがんだ、早く出て来い。お前はもう包囲されている」 
 
 ( ^ω^) 「うるせーお。サボり魔のお前にモーニンコールされる日が来るとは思ってもいなかったお」 
 
 皮肉には皮肉を。僕はドアを開けて外に出る。いつもと変わらない景色とひょろりとしたドクオ、そしてうっすらと射す太陽。綺麗だった。 
+
 93 :いやあ名無しってほんとにいいもんですね[sage]:2011/05/01(日) 22:09:32.75 発信元:111.89.140.2 
+
 こういうの大好きだわ 
 
 
 
 96 :いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2011/05/02(月) 18:46:26.76 発信元:180.10.31.44 
 
 (-@∀@) 「連呼されるのって好きじゃないな。……というか嫌い」 
 
 ただひたすらに氷をかち割る作業の中、ポツリとアサピーさんが呟く。彼にかかればどんな言葉も世界の心理みたいな香りを持つようになる。 
 アサピーさん31歳、寡黙で真面目。きれいな奥さんと肉体労働者にはもったいないような冴え渡る頭脳を持つ。ウォッカを五杯以上飲むと突然ぶっ倒れる。 
 そんな彼が一言発すれば、氷窟は死んだようにに静かになる。皆が皆、新しい名言を次か次かと待ち構えているのだ。 
 
 (-@∀@) 「昔僕は、数学が嫌いだった。ばっちりな成績の中の、ただ一つの汚点たりえた」 
 
 ふんふん。で、最初の言葉とどう繋がるんだい?皆の顔はそういっている。無論僕も。親方でさえ。 
 
 (-@∀@) 「『証明せよ』って言葉さ……幼稚な反体制主義が好きだった僕は、その言葉に吐き気を覚えた」 
 
 アサピーさんは誰の方向を見るでもなく呟き続ける。今からしてみれば、愚の骨頂、恥の極みなんだけどね、と。 
 僕らは今まさに、神様が隣にいるのを知ったかのように真剣な面持ちで次の言葉を待つ。だが無論彼は多くを語らない。彼は寡黙だからだ。 
 
 (-@∀@) 「最近、僕らは誰彼ともなく『終わった』『終わった』と言うよね。まるで見えない敵から恋人を守るかのように」 
 
 それが怖いんだ。彼の福音は快進撃を続ける。きっとね、気付かないうちに僕らはこの言葉に縛り付けられているんじゃないか? 
 僕は不意に胸の奥に、ちぎり捨てたラブレターを見つけたような、嫌な気持ちになった。ドクオもいつも以上に顔をゆがめて、苦しそうだ。 
 プラシーボ効果って、きっと言葉にもあるんだよ……言葉はいわば、目に見えないお薬なんだ。人を癒せるし殺せる。彼の長広舌ははてしない。 
 
 (-@∀@) 「そんな薬をみんなが持っているってことを、みんな忘れているんだ。……今日のお話は終わり。さぁ、労働に勤しもう」 
 
 一瞬の沈黙の後、ブラボー、と誰かが叫んだ。その言葉を口火にして、鳴り止まない拍手と歓声が絶え間なく続いた。 
 ドクオも、もちろん僕も拍手と冷やかしの口笛を送った。ヒューヒュー、こんなあったまのいいお婿さんをもらえた嫁さんは幸せだ。 
 きっと今日は親方が返してくれないだろう、べろんべろんになるまで。それも良いな、僕は冷やかされて照れるアサピーさんを見てそう思った。 
 97 :いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2011/05/02(月) 21:53:08.49 発信元:123.108.237.28 
 ブーン系を始まらせるのは君だ ってことかね 
 
 書き溜めやってみようかなぁ… 
 
 
 
 459 :いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2011/06/19(日) 02:06:22.41 発信元:122.17.208.194 
 
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 460 :>>459:2011/06/19(日) 18:04:06.12 発信元:180.10.41.42 
 
 大掃除の途中、懐かしいものを見つけた。ハタキを揺らす手を止めて、少し皺くちゃになったそれを見つめた。 
 静かな場所がいるな、ふとそう思った。この家の中で一番静かで、落ち着ける場所といえば……。 
 僕は二回へ上がり、一番奥の部屋、そのドアを開けた。ここはまだ掃除していない。埃臭いカーペットの上をそっと歩き、窓を開けた。 
 
 窓からは、真っ青な海と、双子であるかのように雲ひとつなく、青い空が見えた。春の終わりの、少し湿った空気が部屋に入り込む。 
 僕は窓際に腰を下ろして、再びそれ、しわくちゃの写真を見直した。 
 懐かしく、そしてもう手にすることのできないきらめきを伴ったその集合写真は、僕の心をしんと冷やした。 
 
 ( ^ω^)「This sudden fear has left me trembling/Cause now it seems that I am out here on my own/And I'm feeling so alone……」 
 
 最近聞いたばかりの洋楽を口ずさんで、揺れ動く心を落ち着かせる。けれど、彼らの笑顔はもう帰ってきやしないんだ。 
 最近は静かに本を読んでばっかりで、まともに悪酔いもドンチャン騒ぎもできない。 
 どいつもこいつも、うっかり大人になって難しい顔ばっかりしている。自らその叫ぶ口を縫い付けて、仕事に黙々と打ち込むのだ。 
 
 ( ;ω;) 
 
 不意に、鼻の奥が熱くなって、目のふちから涙がこぼれた。 
 別に、何も考えずに、騒いで、笑って、ふざけてもいいじゃないか。頭を空っぽにして、お花畑をそこに生やしても。 
 服の端でグジョグジョになった顔をぬぐって、いつものさわやかな顔を取り戻した。僕は一つの決心をしたのだ。 
 
 ( ^ω^)「さ、忙しくなるお……」 
 
 今からやることは沢山ある。旧友への電話、会場の予約、食料の確保……、てんやわんやの日々になりそうだ。 
 それもまあ、いいじゃないか。僕はシニカルに笑った。てんてこ舞いの探偵みたいで。かっこいいぜ、僕。 
 さて、友人の電話番号はどこに書いたかなあ。写真を窓辺にそっと置いて、僕は立ち上がった。 
 
 そうだ、すっかり空気が抜けているだろうけど……、自転車があったはずだ。それで、すぐに酒屋に行こう。 
 もう一回、集合写真を撮ってやるんだ。もう皆、酒がのめる年頃だしね……、皆で海のバーベキュー大会なんてどうだろう。 
 窓からは、潮の香りがした。夏が始まる。僕は駆け出した。 
 
 
 463 :いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2011/06/19(日) 21:23:44.64 発信元:111.89.140.2 
 
 >>460乙 
 初期のシベリア短編シベリアン・ノスタルジア(仮題)や、草を生やすようですを思い出したわ 
 
 
 464 :いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2011/06/20(月) 10:45:20.17 発信元:124.146.174.50 
 
 胸がいっぱいになるいい1レス短編だ