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2 名前: ◆K8iifs2jk6 []:2009/07/19(日) 21:38:26.53 ID:uiWys+l20
何の為に剣を振るうのか?
何の為に戦うのか?
守る為に戦い続け、その果てに敗れた俺達は何をするべきなのか?
例えば、俺は未だに戦い続けている。国の、仲間の、そして恋人の為に。
共に戦ってきた仲間は守る為の戦いで死んでしまい、国は失われた。
では、彼等は一体何の為に死んだのだろうか?
あいつらの死は、何の為であったのだろうか?
己の守りたい物を守る為に命を懸け、命を失った奴らの魂は何処へと行くのだろうか。
何処へも行けない。
彼等が守りたかった国は失われたのだから。
帰るべき場所が失われてしまったのだから。
それらを失ったのは、俺達、生き残った者にも変わりはない。
恐らく、これはあの戦いを生き残った俺達の義務とも呼べるのだろう。
俺は帰るべき場所を奪われた英霊たちの為、
俺の帰りを待つ彼女の為、剣を振るい続ける。
戦争は終わった。
だが、俺の戦いは未だ終わらず、
義務は果たしておらず、戦意は失われることは無い。
守るべきものがある限り。
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- 2011/10/06(木) 13:28:02|
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10 名前: ◆K8iifs2jk6 []:2009/07/04(土) 23:10:49.82 ID:Ow43I5pw0
強者とは、どのような者なのであろうか?
私は強者を知っている。
それは例えば英雄であったり、
例えば国を失った兵士であったり、
例えば古参兵であったり、
例えば馴れ馴れしい狙撃兵であったり、様々だ。
だが、強さとは何であるかは知らない。
何故強くなれるのか、どうあれば強くあれるのか、分からない。
だだ、彼等が強いと言うことだけは分かる。
過去に、私は強くなろうとしたことがある。
強くなってみせようとしたことがある。
そうして私は一つの答えへと辿り着いた。
彼等の強さの源、強さの理由を理解した。
きっと彼等は、今なお修練を重ねている身なのだと。
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- 2011/10/06(木) 13:25:08|
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3 名前: ◆K8iifs2jk6 []:2009/06/29(月) 22:52:03.96 ID:+Mf/PStT0
私はこの国が好きだ。
包み隠さず、恥じらうことも無しに、私は素直にそう言うことが出来る。
私は私が生まれ育った国が好きだ。妹達や両親と共に過ごす家が好きだ。
生憎、無神経な性格とこの無愛想な表情のせいもあって、
あまり友人は多い方ではないが、数少ない私の友が、私はとても大好きだ。
だから、私は戦争をすることを躊躇わなかった。
この国と、この国に住まう者と、私の家族を守る為ならば、
どんな非情な命令も行えて、また、命じられた。
淡々とそれをこなしていく内に、戦争は終結した。
私は、これほどまでに手古摺るとは思ってもいなかった。
それもそうだろう。世界中の国を相手にたった一国が、誰が6年も耐えると予測する?
軍人の家系の娘である私は、少しばかり賢いつもりであったが、これには驚いた。
そして、今なお抗い続ける者達がいることにも。
あの亡国の兵士は、この亡国の兵士達を、どう見ているのだろうか?
「俺は機械だ」
無表情で、感情を窺わせない表情で言う彼は、
ただ与えられた命令を果たし続けている。立ちはだかる者が、例え元戦友であろうとも。
―――――命令を下さい。
人として朽ち果てたお前がそう言うのならば、望むのならば私は、
命じてやろう――――――
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- 2011/10/06(木) 13:21:14|
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2 名前:VIPがお送りします[]:2009/06/23(火) 22:38:43.67 ID:DGuHNx3u0
この国は本当にくだらない。
街並みは古く、技術は古く、文化は古く、
何もかもが祖国の十年も前の、昔の姿と変わりなかった。
初めてここに訪れた時、タイムスリップしたのだと錯覚してしまう程に。
だが、こんな国が、この程度の国が、
祖国を滅ぼした国の一つであるのだと言うのだから、侮れん。
まあ、要は覆い囲んでタコ殴りにしてやった。
そういう戦いが出来たからだという、奇跡の結果なのだが。
祖国の住民達には、この運良く勝利を得た古臭い国に落ち延びた者達もいる。
……住み難いことだろうな。
文明のレベルが、違い過ぎる。
しかし、援助という名の“首輪”から逃れた者も、中にはいる。
戦士として、兵士として、ゲリラとして戦い続けている者が、
そう言う奴らの大勢なんだが……。
奴らは国の為に戦う。俺もまた、戦っている。まだ、戦っている。
全ては国の為に。俺の全ては愛した人の為に。
生き残ったニューソク人の為に、仲間の為に、戦い続ける。
首輪を付けて戦う者もいる。
俺には、奴の気持ちが分からない。
何故なら、猫には首輪など必要ないのだから―――
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- 2011/10/06(木) 13:10:39|
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4 : ◆K8iifs2jk6 :2009/06/20(土) 21:14:44.08 ID:h1LJb/Jm0
国の為に戦った。
国を守る為に、そこに住んでいる人を守る為に。
俺には友達や仲間と言うべき人はいなかった。恋人もいなかった。
でも、それでも。守るべきで物、守りたいと思う気持ちがあったことに変わりはない。
母親と行った街中の映画館。
俺は、そこが大好きだった。そこを他国の爆撃機が爆破し、粉砕し、
母と歩いた街に死体が転がることを思うと、ぞっとする。
守りたい、今までを。守りたい、これからを。
正直に言ってしまえば、俺の人生なんて物は、
さして恵まれた物でも無いし、俺自身大した人間でも無い。
けど、だけれど。守りたいと言う気持ちはあった。
戦い続けていく中で、俺は一つの物を得た。
戦友。
しかし、守りたかったものは失われてしまった。亡びてしまった。
戦いの果てに、戦友達は死んでしまった。亡くなってしまった。
―――――戦友は亡び、国は亡んでしまったが。
されど亡国の兵士は下された命令を復唱し、
軋む心で、機械で出来た身体で戦い続ける――――――
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- 2011/10/06(木) 13:06:29|
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