世にも奇妙な裁判事例のようです
原作付き短編。
他にも紹介したいエピソードがあったんだが原書がどっか行っちまった。
他にも紹介したいエピソードがあったんだが原書がどっか行っちまった。
1.
( ^ω^)「おっおっおっ。ハンバーガーおいしいお」
( ^ω^)ムシャムシャムシャ バクバクバク
('A`)「お前、毎日毎日食いすぎだろ……jstk。体に悪いぞ」
( ^ω^)「どうってことないお。ブーンはハンバーガーが大好きなんだお」
ブーンは体重122キロの誰もが認める大デブである。
週に四~五回はこうしてハンバーガーを貪り食うのが彼の習慣だ。
( ^ω^)モリモリ ガツガツ モッシャラモッシャラ
( ^ω^)ムシャ……
( ゚ω゚)「アッー! 心臓いてええええ!! むっちゃいてえええええ」
世 に も 奇 妙 な 裁 判 事 例 の よ う で す
(原作 ハヤカワ文庫『訴えてやる! 大賞』 ランディ・カッシンガム)
FILE1 ピザは食後にダイエットフードを食えば痩せると思っている
2.
誰も驚かないと思うがブーンはある日、心臓発作で倒れた。
高カロリー、高脂肪、高塩分濃度のものを食べまくってたんだから、まあ当然だ。
そして退院後……
(;´ω`)「まったく、死ぬかと思ったお」
('A`)「災難だったな。まあお前もこれに懲りて、今日からまともな食生活をだな……」
( ^ω^)ムシャムシャムシャ ガツガツガツ
(;'A`)「ってまたハンバーガー食ってんのかよ!!」
( ^ω^)「おっおっおっ。なあに、かえって免疫がつく」
('A`)「死にたいのかお前? マックが体に悪いなんて誰でも知ってるだろ……」
( ^ω^)「ブーンは大丈夫だお」
暴飲暴食、麻薬、運動不足、コンドームなしのセクロス。
人は誰しもこういう「自分は大丈夫」という無根拠な自信で寿命を縮める。
3.
案の定……
( ^ω^)「ふう、ちょっとトイレ休憩……」
( ゚ω゚)「ブ、ブーンの……ブーンの黄金水が、泡立ってるお!!!!」
糖尿病で二度目の発作を起こす。
普通ならばここで流石に悔い改めて生き方を変えようとか思うだろう。
だがそこはアメリカクオリティ、彼はどこまでもアホだった……
( ^ω^)「ブーンがデブになったのも病気になったもの、みんなハンバーガーが悪いんだお」
(#゚ω゚)「だからファストフードの店を訴えて治療費を請求するお!!」
(;'A`)「えええええ!? 何でそうなるの?」
(#゚ω゚)「マックもケンタッキーもバーガーキングも、自分の店の食べ物がどれだけ危険か
ブーンに教えてくれなかったお! これは向こうに非があるに決まってるお!」
('A`)(こいつ自分が食ってるものを見てなかったのか?)
4.
もちろんファストフード店に行ったことがある人なら知ってるだろうけど、大抵この手の
店には各商品のカロリーが表示されたパンフやポスターがある。
またインターネットのHPにも載っている。
にも関わらずブーンはあれだけ食っておいて「店側は客に商品の危険性を知らせなかった」と
言いたいのだ。
つまり、こうして欲しかったってこと。
('、`*川「いらっしゃいませ! ご注文は何でしょう」
( ^ω^)「えーとビッグマックとポテトとコーク、両方ともMでもらうお」
('、`*川「かしこまりました! ではお会計の前に……」
¬⊂('、`*川 チャッ
(;^ω^)「ひぎい!! 銃!?」
¬⊂('、`*川「お読み」
(;^ω^)「え?」
5.
¬⊂('、`*川「メニューに書かれてるカロリーの数字を読み上げろってんのよこのピザ」
(;^ω^)「は、はいいいい!!
えーと、ビッグマック545kc、ポテト454kc、コーク127kcですお」
('、`*川「きっちり理解できたわね? では合計で770円になります。お持ち帰りで?」
食いたいものを食うだけ食ってしかも金をふんだくろうという脳味噌まで脂肪で出来てなきゃ
思いつかないであろうこの裁判、他のピザどもも加わり、ファストフード業界を相手に
集団訴訟の形で裁判所に訴状が提出された。
ブーンの言い分はこうだ。
(#^ω^)「ファストフード業界は消費者への情報提供を怠ったお!」
アメリカ人全部はバカで字も読めないし自分で飯を食うのは危険すぎると言ってるも同然だ。
彼が勝訴すれば、マックでハンバーガー一個買うにも契約書にサインすることになる。
「わたしはこれを食べることによって起きるいかなる健康被害にも文句を言いません」って。
6.
( ´ ∀ ` )「むふーんむふーん、これはおいしいモナ。金銭的な意味で。
モナーも裁判起こしていっちょ大儲けするモナ」
毎日マックで飯を食って体重が180キロにもなった十五歳の少年を始め、ピザたちは
このブーンの訴訟に大いに関心を示した。
おこぼれに預かろうと同じような裁判を各地で起こしたのだ。
幸い裁判所はそこまでアホではなく、彼らの訴えを棄却した。
それでも裁判を起こすピザが後を絶たなかったため、ニューメキシコ州ではとうとう
こんな法案が提出された。
原文は長ったらしいので割愛するがつまり「デブるのは自分の責任法」だ。
デブになった理由をファストフードやレストランのせいにして、訴訟を起こしては
ならないってわけ。
FILE1 おしまい
7.
-2000年8月12日、ウェストバージニア州ティーズバレー-
とある酒場で兄者はしこたま酒を流し込んでいた。
(*´_ゝ`)「うーい、酔っぱらった酔っぱらった」
(´・ω・`)「あんた飲みすぎじゃないかい?」
(*´_ゝ`)「うるへー、もっと注げYO」
(´・ω・`)「やれやれ。ほらよ」
(*´_ゝ`)グビグビグビ
(´<_` )「そんなに飲んで大丈夫か、兄者」
('A`)「奢らねーぞ」
(*´_ゝ`)「ウヒョヒョ、最高に気分がイイ。ツンが美女に見えるぜ」
ξ;゚⊿゚)ξ「失礼ね、わたしはいつだって美女よ! あんたそろそろ帰りなさい」
FILE2 酒は飲んでも……
8.
从 ゚∀从「ゲロっても介抱しねーからな」
(*´_ゝ`)「チッ、しゃあねえ。金もあんまりねえし帰って寝るか……」
兄者は酒場を出た。
( ´_ゝ`)「うー、さみい!」
こりゃあちょっと暖まってから帰ろうかな……と思っていると、酒場の向かいにある
レストランに目が行った。
レストランの前には搬入中らしいトラックがエンジンをふかしたまま停車している。
( ´_ゝ`)「うーんと……」
一方、こちらはレストラン店内。
トラックの運転手モララーは商品の引き渡しをしていた。
9.
( ・∀・)「えー、そいじゃ証明書にサインを……」
川 ゚ -゚)「ん、御苦労さん」
( ・∀・)「毎度! じゃあまた明日」
( ・∀・)「さあて、次の運搬先は……」
車を出す同時に、タイヤ越しにイヤな感触が……
ぐにゅっ!!
( ・∀・)「ん!? 何か踏んだぞ。まいったな、猫かな?」
慌ててトラックから飛び出し、車体の下を見てみると……
( _ゝ )
(;・∀・)「う、うわああああ!! 何だこいつ、何でこんなとこにいるんだ!?
やっべえ、踏んじまったよ!」
10.
兄者が何故トラックの下に潜り込んでいたのかは、今をもってして謎だ。
古い格言に「酔っぱらった時の罰はシラフの時に受ける」とある。
兄者はシラフになる前に特大の罰を食らってしまったのだった。
警察は当然のごとく事故と断定。
一人のアホな酔っぱらいが起こした間抜けな事件として片付き、モララーは何のお咎めも
なかったのだが……
( ・∀・)「やれやれ、ひどい目に遭った」
、@#_、_@
( ノ`)「ちょっと待ちな!」
( ・∀・)「ん? あんた誰」
、@#_、_@
( ノ`)「あたしは兄者の母親だよ! この事件……あんたが悪い!!」
(;・∀・)「えええええええ!?」
、@#_、_@
( ノ`)「あんたの勤め先も悪いしレストランも悪いし酒場も悪い!」
(;・∀・)(ほとんど全部じゃねーか)
11.
この事件、どういうわけだか母者だけが兄者に責任がないと考えたらしい。
間違った愛情の典型だな。
母者が言うには
①レストラン トラック運転手モララーに対し、ちょうど兄者の行き先を塞ぐ形で
駐車するように強制した。
川;゚ -゚)「意味不明だ……何でそんなこと強制しなきゃいけない?」
②モララー 発車前に車の下を調べるべきだった
(;・∀・)「車を出す前に必ず車の下を調べる奴なんか見たことねーよ!」
③トラックを所有するモララーの勤め先
(;・∀・)「何が何だかわからない……」
12.
④酒場 兄者がベロベロに酔う前に酒を飲ますのを止めさせるべきだった
(;´・ω・)「ちょっと待て、飲ませるのを止めたから兄者は酒場を出たんだぞ!」
息子を失ったのは確かに悲劇だけど、それを言うならモララーだって人を殺してしまった。
今後いつまでもいつまでも夜うなされることになるだろう。
彼こそ心身的ストレスで母者を訴えてもおかしくないんだが……
、@#_、_@
( ノ`)「とにかくあの場にいた全員には兄者の命を守る責任があったんだよ!」
( ・∀・)「本人には何の責任もなかったって言いたいのか……」
兄者の責任はアルコールに溶けて消えてしまったとさ。
(*裁判の結果は原書に書いてないので不明)
FILE2 おしまい
13.
-ニュージャージー州ムーアズタウン ムーアズタウン高校-
( ><)「……というわけなんです。では問題なんです!
それじゃカタワーさん、この数式を解くのにもっとも適切な公式は?」
(゚q 。川「あうあうあーwwwwww ぱしろへんたすwwwww」
( ><)「正解なんです。よくできたんです」
(゚q 。川「あうあうあーwwwwww」
高校三年生のカタワーは池沼にも関わらず大変優秀な生徒で、校内でもトップの成績を誇る。
大学適性試験でも比類ない結果を出し、ハーバード大学から入学を許可された文句なしの
優等生である。
彼女は卒業生総代(あの卒業式で宣誓とか読み上げたりする役で、就職とかに有利に働く
……んじゃないかなあ、多分)に選ばれたのだが……
FILE3 ヤダヤダヤダわたしだけじゃなきゃヤダヤダヤダ!!
14.
しかし校長は彼女を総代に選ぶことにちょっと不満だった。
/ ,' 3「うーん、優秀なことには間違いないんじゃがのう」
(゚、゚トソン「どうかなされましたか、校長?」
/ ,' 3「ほれ、彼女は池沼じゃろ」
(゚、゚#トソン「校長!」
/ ,' 3「いや、差別的な意味ではないぞ。成績に補正がかかっとるじゃろ、つまり」
カタワーは池沼なので一部の授業を免除されており(体育とか)、またいくつかの授業を
自宅で受けることを許されていた。
また手がかかる生徒ということで教師から特別な扱いを受けていたし、試験時間の延長しても
もらっていた。
彼女が大変な努力家であることは確かだが、これじゃあちょっと……
/ ,' 3「不公平……という気がせんでもないじゃろ」
15.
/ ,' 3「完璧に近い成績を取った生徒は他にも二人おるのよ。
彼らが不満を持つことは必至じゃろ?」
(゚、゚トソン「う、う~ん……」
/ ,' 3「どうしたもんかの」
(゚、゚トソン「……あっ! じゃあ、こうしましょうよ。
卒業生総代を三人にしちゃえばどうですか?!」
/ ,' 3「COOL! それじゃ、全員まとめて総代じゃ」
アメリカの良いところはこういう融通が利くところだ。
これが日本なら「ダメだからダメ」で終わりだろうけど。
ところが……
(゚、゚トソン「……というわけなの、カタワーさん。どうかしら?」
(゚q 。#川「差別差別差別差別差別差別差別差別差別差別差別差別だぁああああ!!!」
16.
(゚q 。川「ふざけんなよwwwwww総代はわたし一人に決まってんだろwwwww
あwwきwwらwwかwwなww差ww別wwwww」
カタワーは裁判所に差別を申し立てる訴訟を起こし、自分の学校を訴えた。
「わたし一人だけが一番じゃなきゃヤダ」ってことだ。
(゚q 。川「あ、ついでにお金下さい。270万ドルね」
/ ,' 3「え、ええええええ!?!?」
(゚、゚;トソン「何でそうなるの!?」
(゚q 。川「わたしの屈辱に対する賠償が20万ドルwwww
あんたらへのおしおき(懲罰的損害賠償)に250万ドルwwww」
(゚、゚;トソン「学費か税金から払うことになるんだけど、それ……」
当然ながら校内における彼女の評判は暴落し、あらゆるメディアはこぞって彼女を批判した。
17.
障害を克服し頂点に立ったのは彼女が頑張ったからだ。これは間違いない。
でも……
(゚q 。川「その評価をわたし一人が独占しなけりゃ意味ないしwwwww
ついでに金も欲しいしwwwww」
ってのはあんまりじゃない?
ところが、ところが……
| ^o^ | わたし が さいばんちょう です
| ^o^ | はんけつ を よみあげます
(゚q 。川 ドキドキ
/ ,' 3 ワクワク
(゚、゚トソン テカテカ
| ^o^ | ちしょう が ただしい
/ ,' 3(゚、゚トソン「ええええええええええ!?!?」
18.
(゚q 。川「あひゃひゃひゃひゃwwwwwwうーっひっひっひwwwwwwwww
総ww総wwのww座wwいwwたwwだwwきwwwwwwwwwwwwww
ゴwwチwwにwwなwwりwwまwwすwwwあうあうあーwwwww」
障害者は少なくとも強欲という点において健常者と変わりないと、今ここに証明された。
かくして彼女はただ一人卒業生総代に選ばれたのだった。
が、しかし、これで丸く収まるワケがない。
「あいつうぜーよな」
( ´_ゝ`)(´<_` )ヒソヒソ ヒソヒソ
「金と名声がすべてかよ」
ヒソヒソ ヒソヒソ ξ ゚⊿゚)ξζ(゚ー゚*ζ
「かっこ悪ぅい、あんなのと一緒にされたくなーい」
もはやカタワーの地元での評判は修復不可能なまでに傷つけられてしまった。
19.
さーらに更に。
(゚、゚トソン「……ん? んんん?」
/ ,' 3「どうかしたのかね、トソン君」
(゚、゚トソン「カタワーさんの過去のレポートを見てたんですけどね、ほらこれ」
/ ,' 3「……何と、パクりか!?」
彼女が地元の新聞に投稿したレポートに剽窃が発見されたのだ。ナンテコッタイ
カタワーの言い分は……
(゚q 。川「パクりじゃねーよwwww ただ出典書いてなかっただけじゃんwww」
(゚、゚トソン「それパクりって言うんじゃん」
/ ,' 3「大体お前、学校に対してあれだけ『規則を守って総代は一人にしろ』って言ってたじゃろ」
(゚、゚トソン「あなた習いましたよね、出典を必ず書くように、それはレポートの規則ですって」
(゚q 。;川「うぐ、うぐぐぐぐ」
20.
結局彼女は卒業席を欠席。
おまけに卒業はしたものの行くところがなかった。
ハーバード大学が彼女の入学資格を取り消したためだ(そりゃ、あんだけ騒ぎを起こせばね)。
さて、別の裁判で請求されていた270万ドルだが、カタワーはこれも手に入れそこなった。
(゚q 。川「和解に応じてやってもいいよwwwwwあうあうあーwwwww」
/ ,' 3「結構。六万ドルで手を打とう」
(゚q 。川。o O(弁護士費用が4万5千ドルかかったから……取り分は1万5千ドル……)
自分の評判をことごとく失墜させ、同級生には影口を叩かれ、ハーバード大の入学資格を
取り消され(これはパクリの方が大きかっただろうけど)、卒業生総代最大の役目である
卒業式の宣誓と引き換えに一万五千ドル。
これは……得な取引だったのか?
FILE3 おしまい
( ^ω^)「おっおっおっ。ハンバーガーおいしいお」
( ^ω^)ムシャムシャムシャ バクバクバク
('A`)「お前、毎日毎日食いすぎだろ……jstk。体に悪いぞ」
( ^ω^)「どうってことないお。ブーンはハンバーガーが大好きなんだお」
ブーンは体重122キロの誰もが認める大デブである。
週に四~五回はこうしてハンバーガーを貪り食うのが彼の習慣だ。
( ^ω^)モリモリ ガツガツ モッシャラモッシャラ
( ^ω^)ムシャ……
( ゚ω゚)「アッー! 心臓いてええええ!! むっちゃいてえええええ」
世 に も 奇 妙 な 裁 判 事 例 の よ う で す
(原作 ハヤカワ文庫『訴えてやる! 大賞』 ランディ・カッシンガム)
FILE1 ピザは食後にダイエットフードを食えば痩せると思っている
2.
誰も驚かないと思うがブーンはある日、心臓発作で倒れた。
高カロリー、高脂肪、高塩分濃度のものを食べまくってたんだから、まあ当然だ。
そして退院後……
(;´ω`)「まったく、死ぬかと思ったお」
('A`)「災難だったな。まあお前もこれに懲りて、今日からまともな食生活をだな……」
( ^ω^)ムシャムシャムシャ ガツガツガツ
(;'A`)「ってまたハンバーガー食ってんのかよ!!」
( ^ω^)「おっおっおっ。なあに、かえって免疫がつく」
('A`)「死にたいのかお前? マックが体に悪いなんて誰でも知ってるだろ……」
( ^ω^)「ブーンは大丈夫だお」
暴飲暴食、麻薬、運動不足、コンドームなしのセクロス。
人は誰しもこういう「自分は大丈夫」という無根拠な自信で寿命を縮める。
3.
案の定……
( ^ω^)「ふう、ちょっとトイレ休憩……」
( ゚ω゚)「ブ、ブーンの……ブーンの黄金水が、泡立ってるお!!!!」
糖尿病で二度目の発作を起こす。
普通ならばここで流石に悔い改めて生き方を変えようとか思うだろう。
だがそこはアメリカクオリティ、彼はどこまでもアホだった……
( ^ω^)「ブーンがデブになったのも病気になったもの、みんなハンバーガーが悪いんだお」
(#゚ω゚)「だからファストフードの店を訴えて治療費を請求するお!!」
(;'A`)「えええええ!? 何でそうなるの?」
(#゚ω゚)「マックもケンタッキーもバーガーキングも、自分の店の食べ物がどれだけ危険か
ブーンに教えてくれなかったお! これは向こうに非があるに決まってるお!」
('A`)(こいつ自分が食ってるものを見てなかったのか?)
4.
もちろんファストフード店に行ったことがある人なら知ってるだろうけど、大抵この手の
店には各商品のカロリーが表示されたパンフやポスターがある。
またインターネットのHPにも載っている。
にも関わらずブーンはあれだけ食っておいて「店側は客に商品の危険性を知らせなかった」と
言いたいのだ。
つまり、こうして欲しかったってこと。
('、`*川「いらっしゃいませ! ご注文は何でしょう」
( ^ω^)「えーとビッグマックとポテトとコーク、両方ともMでもらうお」
('、`*川「かしこまりました! ではお会計の前に……」
¬⊂('、`*川 チャッ
(;^ω^)「ひぎい!! 銃!?」
¬⊂('、`*川「お読み」
(;^ω^)「え?」
5.
¬⊂('、`*川「メニューに書かれてるカロリーの数字を読み上げろってんのよこのピザ」
(;^ω^)「は、はいいいい!!
えーと、ビッグマック545kc、ポテト454kc、コーク127kcですお」
('、`*川「きっちり理解できたわね? では合計で770円になります。お持ち帰りで?」
食いたいものを食うだけ食ってしかも金をふんだくろうという脳味噌まで脂肪で出来てなきゃ
思いつかないであろうこの裁判、他のピザどもも加わり、ファストフード業界を相手に
集団訴訟の形で裁判所に訴状が提出された。
ブーンの言い分はこうだ。
(#^ω^)「ファストフード業界は消費者への情報提供を怠ったお!」
アメリカ人全部はバカで字も読めないし自分で飯を食うのは危険すぎると言ってるも同然だ。
彼が勝訴すれば、マックでハンバーガー一個買うにも契約書にサインすることになる。
「わたしはこれを食べることによって起きるいかなる健康被害にも文句を言いません」って。
6.
( ´ ∀ ` )「むふーんむふーん、これはおいしいモナ。金銭的な意味で。
モナーも裁判起こしていっちょ大儲けするモナ」
毎日マックで飯を食って体重が180キロにもなった十五歳の少年を始め、ピザたちは
このブーンの訴訟に大いに関心を示した。
おこぼれに預かろうと同じような裁判を各地で起こしたのだ。
幸い裁判所はそこまでアホではなく、彼らの訴えを棄却した。
それでも裁判を起こすピザが後を絶たなかったため、ニューメキシコ州ではとうとう
こんな法案が提出された。
原文は長ったらしいので割愛するがつまり「デブるのは自分の責任法」だ。
デブになった理由をファストフードやレストランのせいにして、訴訟を起こしては
ならないってわけ。
FILE1 おしまい
7.
-2000年8月12日、ウェストバージニア州ティーズバレー-
とある酒場で兄者はしこたま酒を流し込んでいた。
(*´_ゝ`)「うーい、酔っぱらった酔っぱらった」
(´・ω・`)「あんた飲みすぎじゃないかい?」
(*´_ゝ`)「うるへー、もっと注げYO」
(´・ω・`)「やれやれ。ほらよ」
(*´_ゝ`)グビグビグビ
(´<_` )「そんなに飲んで大丈夫か、兄者」
('A`)「奢らねーぞ」
(*´_ゝ`)「ウヒョヒョ、最高に気分がイイ。ツンが美女に見えるぜ」
ξ;゚⊿゚)ξ「失礼ね、わたしはいつだって美女よ! あんたそろそろ帰りなさい」
FILE2 酒は飲んでも……
8.
从 ゚∀从「ゲロっても介抱しねーからな」
(*´_ゝ`)「チッ、しゃあねえ。金もあんまりねえし帰って寝るか……」
兄者は酒場を出た。
( ´_ゝ`)「うー、さみい!」
こりゃあちょっと暖まってから帰ろうかな……と思っていると、酒場の向かいにある
レストランに目が行った。
レストランの前には搬入中らしいトラックがエンジンをふかしたまま停車している。
( ´_ゝ`)「うーんと……」
一方、こちらはレストラン店内。
トラックの運転手モララーは商品の引き渡しをしていた。
9.
( ・∀・)「えー、そいじゃ証明書にサインを……」
川 ゚ -゚)「ん、御苦労さん」
( ・∀・)「毎度! じゃあまた明日」
( ・∀・)「さあて、次の運搬先は……」
車を出す同時に、タイヤ越しにイヤな感触が……
ぐにゅっ!!
( ・∀・)「ん!? 何か踏んだぞ。まいったな、猫かな?」
慌ててトラックから飛び出し、車体の下を見てみると……
( _ゝ )
(;・∀・)「う、うわああああ!! 何だこいつ、何でこんなとこにいるんだ!?
やっべえ、踏んじまったよ!」
10.
兄者が何故トラックの下に潜り込んでいたのかは、今をもってして謎だ。
古い格言に「酔っぱらった時の罰はシラフの時に受ける」とある。
兄者はシラフになる前に特大の罰を食らってしまったのだった。
警察は当然のごとく事故と断定。
一人のアホな酔っぱらいが起こした間抜けな事件として片付き、モララーは何のお咎めも
なかったのだが……
( ・∀・)「やれやれ、ひどい目に遭った」
、@#_、_@
( ノ`)「ちょっと待ちな!」
( ・∀・)「ん? あんた誰」
、@#_、_@
( ノ`)「あたしは兄者の母親だよ! この事件……あんたが悪い!!」
(;・∀・)「えええええええ!?」
、@#_、_@
( ノ`)「あんたの勤め先も悪いしレストランも悪いし酒場も悪い!」
(;・∀・)(ほとんど全部じゃねーか)
11.
この事件、どういうわけだか母者だけが兄者に責任がないと考えたらしい。
間違った愛情の典型だな。
母者が言うには
①レストラン トラック運転手モララーに対し、ちょうど兄者の行き先を塞ぐ形で
駐車するように強制した。
川;゚ -゚)「意味不明だ……何でそんなこと強制しなきゃいけない?」
②モララー 発車前に車の下を調べるべきだった
(;・∀・)「車を出す前に必ず車の下を調べる奴なんか見たことねーよ!」
③トラックを所有するモララーの勤め先
(;・∀・)「何が何だかわからない……」
12.
④酒場 兄者がベロベロに酔う前に酒を飲ますのを止めさせるべきだった
(;´・ω・)「ちょっと待て、飲ませるのを止めたから兄者は酒場を出たんだぞ!」
息子を失ったのは確かに悲劇だけど、それを言うならモララーだって人を殺してしまった。
今後いつまでもいつまでも夜うなされることになるだろう。
彼こそ心身的ストレスで母者を訴えてもおかしくないんだが……
、@#_、_@
( ノ`)「とにかくあの場にいた全員には兄者の命を守る責任があったんだよ!」
( ・∀・)「本人には何の責任もなかったって言いたいのか……」
兄者の責任はアルコールに溶けて消えてしまったとさ。
(*裁判の結果は原書に書いてないので不明)
FILE2 おしまい
13.
-ニュージャージー州ムーアズタウン ムーアズタウン高校-
( ><)「……というわけなんです。では問題なんです!
それじゃカタワーさん、この数式を解くのにもっとも適切な公式は?」
(゚q 。川「あうあうあーwwwwww ぱしろへんたすwwwww」
( ><)「正解なんです。よくできたんです」
(゚q 。川「あうあうあーwwwwww」
高校三年生のカタワーは池沼にも関わらず大変優秀な生徒で、校内でもトップの成績を誇る。
大学適性試験でも比類ない結果を出し、ハーバード大学から入学を許可された文句なしの
優等生である。
彼女は卒業生総代(あの卒業式で宣誓とか読み上げたりする役で、就職とかに有利に働く
……んじゃないかなあ、多分)に選ばれたのだが……
FILE3 ヤダヤダヤダわたしだけじゃなきゃヤダヤダヤダ!!
14.
しかし校長は彼女を総代に選ぶことにちょっと不満だった。
/ ,' 3「うーん、優秀なことには間違いないんじゃがのう」
(゚、゚トソン「どうかなされましたか、校長?」
/ ,' 3「ほれ、彼女は池沼じゃろ」
(゚、゚#トソン「校長!」
/ ,' 3「いや、差別的な意味ではないぞ。成績に補正がかかっとるじゃろ、つまり」
カタワーは池沼なので一部の授業を免除されており(体育とか)、またいくつかの授業を
自宅で受けることを許されていた。
また手がかかる生徒ということで教師から特別な扱いを受けていたし、試験時間の延長しても
もらっていた。
彼女が大変な努力家であることは確かだが、これじゃあちょっと……
/ ,' 3「不公平……という気がせんでもないじゃろ」
15.
/ ,' 3「完璧に近い成績を取った生徒は他にも二人おるのよ。
彼らが不満を持つことは必至じゃろ?」
(゚、゚トソン「う、う~ん……」
/ ,' 3「どうしたもんかの」
(゚、゚トソン「……あっ! じゃあ、こうしましょうよ。
卒業生総代を三人にしちゃえばどうですか?!」
/ ,' 3「COOL! それじゃ、全員まとめて総代じゃ」
アメリカの良いところはこういう融通が利くところだ。
これが日本なら「ダメだからダメ」で終わりだろうけど。
ところが……
(゚、゚トソン「……というわけなの、カタワーさん。どうかしら?」
(゚q 。#川「差別差別差別差別差別差別差別差別差別差別差別差別だぁああああ!!!」
16.
(゚q 。川「ふざけんなよwwwwww総代はわたし一人に決まってんだろwwwww
あwwきwwらwwかwwなww差ww別wwwww」
カタワーは裁判所に差別を申し立てる訴訟を起こし、自分の学校を訴えた。
「わたし一人だけが一番じゃなきゃヤダ」ってことだ。
(゚q 。川「あ、ついでにお金下さい。270万ドルね」
/ ,' 3「え、ええええええ!?!?」
(゚、゚;トソン「何でそうなるの!?」
(゚q 。川「わたしの屈辱に対する賠償が20万ドルwwww
あんたらへのおしおき(懲罰的損害賠償)に250万ドルwwww」
(゚、゚;トソン「学費か税金から払うことになるんだけど、それ……」
当然ながら校内における彼女の評判は暴落し、あらゆるメディアはこぞって彼女を批判した。
17.
障害を克服し頂点に立ったのは彼女が頑張ったからだ。これは間違いない。
でも……
(゚q 。川「その評価をわたし一人が独占しなけりゃ意味ないしwwwww
ついでに金も欲しいしwwwww」
ってのはあんまりじゃない?
ところが、ところが……
| ^o^ | わたし が さいばんちょう です
| ^o^ | はんけつ を よみあげます
(゚q 。川 ドキドキ
/ ,' 3 ワクワク
(゚、゚トソン テカテカ
| ^o^ | ちしょう が ただしい
/ ,' 3(゚、゚トソン「ええええええええええ!?!?」
18.
(゚q 。川「あひゃひゃひゃひゃwwwwwwうーっひっひっひwwwwwwwww
総ww総wwのww座wwいwwたwwだwwきwwwwwwwwwwwwww
ゴwwチwwにwwなwwりwwまwwすwwwあうあうあーwwwww」
障害者は少なくとも強欲という点において健常者と変わりないと、今ここに証明された。
かくして彼女はただ一人卒業生総代に選ばれたのだった。
が、しかし、これで丸く収まるワケがない。
「あいつうぜーよな」
( ´_ゝ`)(´<_` )ヒソヒソ ヒソヒソ
「金と名声がすべてかよ」
ヒソヒソ ヒソヒソ ξ ゚⊿゚)ξζ(゚ー゚*ζ
「かっこ悪ぅい、あんなのと一緒にされたくなーい」
もはやカタワーの地元での評判は修復不可能なまでに傷つけられてしまった。
19.
さーらに更に。
(゚、゚トソン「……ん? んんん?」
/ ,' 3「どうかしたのかね、トソン君」
(゚、゚トソン「カタワーさんの過去のレポートを見てたんですけどね、ほらこれ」
/ ,' 3「……何と、パクりか!?」
彼女が地元の新聞に投稿したレポートに剽窃が発見されたのだ。ナンテコッタイ
カタワーの言い分は……
(゚q 。川「パクりじゃねーよwwww ただ出典書いてなかっただけじゃんwww」
(゚、゚トソン「それパクりって言うんじゃん」
/ ,' 3「大体お前、学校に対してあれだけ『規則を守って総代は一人にしろ』って言ってたじゃろ」
(゚、゚トソン「あなた習いましたよね、出典を必ず書くように、それはレポートの規則ですって」
(゚q 。;川「うぐ、うぐぐぐぐ」
20.
結局彼女は卒業席を欠席。
おまけに卒業はしたものの行くところがなかった。
ハーバード大学が彼女の入学資格を取り消したためだ(そりゃ、あんだけ騒ぎを起こせばね)。
さて、別の裁判で請求されていた270万ドルだが、カタワーはこれも手に入れそこなった。
(゚q 。川「和解に応じてやってもいいよwwwwwあうあうあーwwwww」
/ ,' 3「結構。六万ドルで手を打とう」
(゚q 。川。o O(弁護士費用が4万5千ドルかかったから……取り分は1万5千ドル……)
自分の評判をことごとく失墜させ、同級生には影口を叩かれ、ハーバード大の入学資格を
取り消され(これはパクリの方が大きかっただろうけど)、卒業生総代最大の役目である
卒業式の宣誓と引き換えに一万五千ドル。
これは……得な取引だったのか?
FILE3 おしまい
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