上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
8 名前: ◆4.NA2eiVng :2010/12/28(火) 01:40:09.68 ID:6pdhAZTyO
前回までのあらすじ。
世界の頂点に神が立つこの世界。
神のお膝元である世界首都「VIP」で謎の襲撃事件が発生した。
それはモララーの復讐の始まりだった。
( ・∀・)と六つの銃弾のようです
第二話
:標的
3 名前: ◆4.NA2eiVng :2010/12/28(火) 01:35:19.16 ID:6pdhAZTyO
一の弾丸
???
モデル:?
能力:?
兵装:?
二の弾丸
???
モデル:?
能力:?
兵装:?
三の弾丸
( Φ ..Φ)
モデル:蛇
能力:エネルギー操作
兵装:レヴィアタン・スタッフ
6 名前: ◆4.NA2eiVng :2010/12/28(火) 01:37:01.97 ID:6pdhAZTyO
四の弾
???
モデル:?
能力:?
兵装:?
五の弾
???
モデル:?
能力:?
兵装:?
六の弾
???
モデル:?
能力:?
兵装:?
9 名前: ◆4.NA2eiVng :2010/12/28(火) 01:42:16.59 ID:6pdhAZTyO
ランタンから漏れる光のみが暗闇を照らしていた。
( ・∀・)「あー…この角を?
…右ですね。」
VIPの地下、下水道に一人の声が響く。
携帯出来るような通信機器などの無いこの世界で、一人で喋る姿は奇妙でしかなかった。
( ・∀・)「で、このハシゴを登る、と。
はい。ですね。もう着きます。」
腕に力を込めて押し上げると、マンホールは簡単に開いた。
10 名前: ◆4.NA2eiVng :2010/12/28(火) 01:44:03.69 ID:6pdhAZTyO
―√そこで待っとくといいお。迎えを送ったお。√ ̄
モララーの耳に直接声が響いた。
モララーが出た場所は、所謂スラム街と呼ばれる場所の一角だった。
布切れで身をくるんだ老人がモララーに気が付いたが、何も見ていないかのように目を伏せた。
すでに太陽が地平線からが顔を出し、朝靄に包まれる。
11 名前: ◆4.NA2eiVng :2010/12/28(火) 01:46:18.18 ID:6pdhAZTyO
息をぐっ。と吸い込む。
幸い返り血を浴びること無く帰還出来たお陰で、汚れの少ないひんやりとした空気が肺を満たした。
( ・∀・)「…はぁ」
シラネーヨ殺害によりVIPに残る標的は、神と七大天使のみとなる。
つまり、計画の第一段階が終了した事を意味する。
この吐いた息は一息入れるためなのか。それとも…
12 名前: ◆4.NA2eiVng :2010/12/28(火) 01:48:21.01 ID:6pdhAZTyO
思考の渦に呑まれ、背後から迫る影に気づかなかった。
(;・∀・)「!?」
モララーは背中に衝撃を受け、地面に転がった。
(;・∀・)「なんで蹴るんですか!
ドクオさん!」
('A`)「ボケッとしてんじゃねえよクソガキ。
コケたらすぐ構えろ。せめてもう一歩後ろに跳べ。
いつ命を狙われてもおかしくない立場にいる事を自覚しろ。
蹴られるのが嫌なら肩に手でも置いてやろうか?」
15 名前: ◆4.NA2eiVng :2010/12/28(火) 01:50:04.46 ID:6pdhAZTyO
ドクオを呼ばれた中年の男は黒いスーツに身を包み、手をポケットに突っ込んだままモララーを罵倒した。
(;・∀・)「いえ、手は止めて下さい。
マジで。絶対。
以後気を付けます…」
('A`)「……。
行くぞ。」
( ・∀・)(こんのオッサンめ…)
モララーは急いで立ち上がり、ズカズカ進んでいくドクオに追いかけた。
18 名前: ◆4.NA2eiVng :2010/12/28(火) 01:52:57.92 ID:6pdhAZTyO
(*^ω^)「おおお!!
モララーおかえりだお!!」
先程、モララーの耳に聞こえたものと同じ声が響いた。
二人が地下にひっそりと存在するバーに入ると、にこやかな店主が迎え入れた。
モララーは服を掛け、挨拶をそこそこにカウンターに腰掛けた。
ドクオは棚から勝手にボトルを取り出した。
( ・∀・)「霧、ありがとうございました。ブーンさん。
ナイスタイミングです。」
21 名前: ◆4.NA2eiVng :2010/12/28(火) 01:54:51.90 ID:6pdhAZTyO
( ^ω^)「ギコが来たときは本気で焦ったお。
よくやったお。モララー。」
モララーは、ふとドクオの方に視線を送った。
が、ドクオは目すら合わせなかった。
彼は口から出かけた言葉を飲み込んだ。
「アンタは何も言わないんだな」、と。
23 名前: ◆4.NA2eiVng :2010/12/28(火) 01:56:11.42 ID:6pdhAZTyO
このバーの店主、ブーンは水を操る。
空気中に漂う水分を駆使し、霧を発生させたり、振動させる事により耳に直接声を送る事も出来る。
また、水に魔法効果を加え、薬のようなものまで作れる。
ドクオも同様に能力を持っている。
しかし、それが天使を宿しているからなのか、悪魔を宿しているのか。
それとも全く別の能力なのか。
彼は全く知らない。
二人は深く教えてくれなかった。
26 名前: ◆4.NA2eiVng :2010/12/28(火) 01:58:36.61 ID:6pdhAZTyO
それでもモララーは二人を信じている。
目的を同じとしているから。
命の恩人なのだから。
('A`)「…さてクソガキ。」
ドクオはモララーに向けて言った。
( ・∀・)「…クソガキって呼ばないでください。」
モララーは不満を露わにした。
('A`)「クソガキにクソガキっつって何が悪い。
聞け。次の標的の話だ。」
29 名前: ◆4.NA2eiVng :2010/12/28(火) 02:00:42.63 ID:6pdhAZTyO
………
メタトロン城の最上部。
神の間の中心に位置する玉座の前に、ロマネスクは跪いていた。
( ФωФ)「…以上が、昨日までの報告です。
…主よ。」
被害状況、ギコが入手した敵の能力など、この騒動の詳細を神に伝えた。
玉座に腰掛ける主と呼ばれた男は、少し目を閉じた後口を開いた。
(´・ω・`)「………。なるほど。
話を聞く限り、協力者の存在は確実だね。」
30 名前: ◆4.NA2eiVng :2010/12/28(火) 02:02:21.67 ID:6pdhAZTyO
( ФωФ)「なぜ、そう思われるのですか…?」
ロマネスクは続きを促した。
(´・ω・`)「術式と能力から考え得るに、敵は召喚術士だ。
まぁ僕の知らない術式だけど。
レヴィアタンの名を冠していたんだよね?
エネルギー操作と霧を発生させる能力の両立は考えにくい。」
主の言葉の中の、一つの単語が引っかかった。
( ФωФ)「召喚術士と言いますと……」
(´・ω・`)「そうだね。
十年前に潰した、あの村の生き残りだね。はは。
どこで見逃したんだか。」
32 名前: ◆4.NA2eiVng :2010/12/28(火) 02:04:03.00 ID:6pdhAZTyO
「ゴキブリは卵まで潰さないと、しつこいもんだよ。あはは。」
部屋には沈黙が流れた。
(´・ω・`)「さてロマネスク。
次回の『宣教』の予定はいつだったかな?」
( ФωФ)「…はっ。
一週間後、ラウンジ国サンダルフォン城で行われる予定です。
それが一体……?」
33 名前: ◆4.NA2eiVng :2010/12/28(火) 02:06:19.53 ID:6pdhAZTyO
(´・ω・`)「うん。次のダイオードが狙われるはずだからね。」
………
('A`)「次の標的はガブリエルのダイオードだ。」
金属製のキセルから煙を吸いながらハッキリと言った。
吐き出された煙はその場に止まり、やがて薄く消えていった。
('A`)「ダイオードの能力は、資料見たんなら覚えてるな。」
36 名前: ◆4.NA2eiVng :2010/12/28(火) 02:08:37.49 ID:6pdhAZTyO
( ・∀・)「神の告知…洗脳能力ですよね。
もちろん頭に入れてます。」
モララーは間髪入れずに答えた。
('A`)「蹴られずに済んで良かったな。
アイツは声を媒体に洗脳をする。
大勢に声を聞かせる洗脳作業の『宣教』が、一週間後サンダルフォン城で行われる。
そこを叩く。」
ダイオードを叩けば洗脳が解けるわけではない。
が、洗脳を止めなければ世界を変えられない。
そこから数時間、作戦内容が伝えられた…。
37 名前: ◆4.NA2eiVng :2010/12/28(火) 02:10:40.15 ID:6pdhAZTyO
………
(´・ω・`)「まぁ対策はこんな感じでヨロシク。」
( ФωФ)「は。ではワカッテマスを呼んで参ります。」
ロマネスクはマントをひるがえして立ち上がった。
(´・ω・`)「頼んだよ。
ゴキブリ程度に僕の手を煩わさないでね。」
( ФωФ)「は。主の御心のままに。」
38 名前: ◆4.NA2eiVng :2010/12/28(火) 02:12:21.39 ID:6pdhAZTyO
ロマネスクはそう言い残し、部屋を後にした。
「人は…ゴキブリでは無いである…」
神の間から離れた廊下で、誰にも聞こえない呟きがあった。
続く
( ・∀・)と六つの銃弾のようです 第三話
スポンサーサイト