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373 : ◆OwJQwsENTI :2006/03/08(水) 09:22:56.75 ID:lCKUkdSA0
けいこりぃの腹は順調に大きくなっていった
('A`)「だんだん腹が目立つようになってきたな」
(σ_σ,)「そうね
最近は動くのがわかるのよ」
('A`)「ほう
すごいもんだな」
(σ_σ,)「生命の神秘を感じるわね」
('A`)「ああ、そうだな
どれだけ科学が発展しても生命に勝る発見はされないだろう」
(σ_σ,)「そうよ
最先端の科学技術を持ってしても、細胞一つ創り出すことができないわ」
376 : ◆OwJQwsENTI :2006/03/08(水) 09:27:33.86 ID:lCKUkdSA0
ある日、パインがドクオの家に遊びに来た
(6 ・ 」・)「よう
お腹の子は元気か?」
(σ_σ,)「元気よ
最近は、タシのお腹を蹴ったりするわ」
けいこりぃは嬉しそうに、そう話す
(6 ・ 」・)「ドクオももうすぐ一児のパパかー」
パインはドクオのほうを見ながら、ニヤニヤしていた
('A`)「そうなるわけだな
なんか、あまり実感がないよ
俺が親になるなんて・・・」
(6 ・ 」・)「誰でも最初はそんなもんさ
男は腹を痛めて生むわけじゃないからな」
>377 : ◆OwJQwsENTI :2006/03/08(水) 09:31:05.08 ID:lCKUkdSA0
(σ_σ,)「そうよ
痛い思いをするのは女なんだから」
(6 ・ 」・)「それにしても、だいぶお腹が目立つようになったな
あと、どれくらいで生まれるんだ?」
(σ_σ,)「出産予定日は来月よ」
(6 ・ 」・)「おお!
もうすぐじゃないか!」
('A`)「実はそうなんだ」
(6 ・ 」・)「妊婦さんはゆっくり座っておけよ
胎児に悪いぞ」
(σ_σ,)「ええ、気をつけるわ
なんといっても待望の赤ちゃんだからね」
けいこりぃはそう言いながら、腹を優しく撫でた
384 : ◆OwJQwsENTI :2006/03/08(水) 09:42:12.56 ID:lCKUkdSA0
いよいよ出産予定日まであと1週間となった
この頃になるとけいこりぃはソファに座っている時間が長くなった
('A`)「もうすぐだな」
(σ_σ,)「ええ
無事に生まれてくれるといいんだけど・・・」
マタニティルックに身を包んだけいこりぃは心配そうに腹を見た
('A`)「大丈夫、きっとうまくいくさ」
(σ_σ,)「そうね
きっと健康な子が生まれてくるわ」
('A`)「ああ
天使のような子供が生まれてくるさ」
ドクオはけいこりぃの手を強く握り励ました
385 : ◆OwJQwsENTI :2006/03/08(水) 09:45:52.43 ID:lCKUkdSA0
(σ_σ,)「うっ!?」
けいこりぃが突然うめき声をあげた
('A`)「どうした!?」
ドクオは心配そうにけいこりぃの背中をさする
(σ_σ,)「お、お腹が・・・痛い・・・」
けいこりぃはうずくまりながら答えた
('A`)「何!?
まさか陣痛か!」
(σ_σ,)「うう・・・い、痛い・・・」
('A`)「・・・そんな、まだ予定日まで1週間もあるぞ」
けいこりぃの腹痛は治まる様子がない
ドクオは急いで救急車を呼んだ
388 : ◆OwJQwsENTI :2006/03/08(水) 09:50:35.77 ID:lCKUkdSA0
けいこりぃは産婦人科に運ばれた
(σ_σ,)「頑張って赤ちゃん生んでくるね」
台車で運ばれながら、けいこりぃは笑顔を作り、ドクオに微笑んだ
('A`)「ああ、頑張ってくれ」
ドクオはけいこりぃの差し出した手を両手で握り締めた
けいこりぃは分娩室へと運ばれていった
と、同時に扉の上のランプが点灯した
('A`)(神よ、どうかけいこりぃと赤ん坊の命を助けてくれ・・・)
ドクオはこのとき初めて神というものに祈った
390 : ◆OwJQwsENTI :2006/03/08(水) 09:53:02.63 ID:lCKUkdSA0
出産はなかなか終わる様子がなかった
('A`)(・・・まだか
もうすでに4時間も経っている・・・)
ドクオは何やら嫌な胸騒ぎがした
('A`)(心配しても仕方ない
とにかく落ち着いて朗報を待とう)
ドクオは立ってウロウロしていたが、廊下のベンチに腰掛けた
('A`)「頑張ってくれ、けいこ・・・」
ドクオはひとり呟いた
391 : ◆OwJQwsENTI :2006/03/08(水) 09:56:27.21 ID:lCKUkdSA0
やがて赤く燈っていたランプが消えた
と、同時に医師が出てきた
('A`)「先生、けいこと赤ん坊は・・・」
医師「先ほど、赤ちゃんは無事生まれました
ただ、多少早産なので、すぐに保育器に移し、今、栄養を与えています」
('A`)「・・・と、いうことは」
医師「母子共に無事ですよ」
('A`)(よかった・・・)
ドクオは医師の言葉を聞いて、全身の力が抜けていくのを感じた
403 : ◆OwJQwsENTI :2006/03/08(水) 10:08:16.43 ID:lCKUkdSA0
ドクオとけいこりぃは子供は女の子で、多少体重が少なかったが、比較的元気そうに見えた
('A`)(無事に生まれてくれてよかった)
ドクオは保育器の中で安らかに眠る自分の子供を見て、安堵した
しばらくして、けいこりぃの状態も多少落ち着いたので、ドクオはけいこりぃの
入院している病室へ見舞いに行った
('A`)「体は大丈夫か?」
(σ_σ,)「ええ、お陰様で」
('A`)「大変だったろう」
(σ_σ,)「ほんと、死ぬかと思うぐらい痛かったわよ
途中で何回絶叫したことか・・・」
けいこりぃはそういうとクスっと笑った
('A`)「もし男が出産を経験したとしたら、あまりの痛みに死んでしまうらしいからなあ」
405 : ◆OwJQwsENTI :2006/03/08(水) 10:12:49.31 ID:lCKUkdSA0
けいこりぃの側に赤ん坊はまだいなかった
('A`)「そういえば子供はまだ保育器の中かな?」
(σ_σ,)「ええ、もう少し成長するまでは安全の為にってお医者さんが言ってたわ」
('A`)「そうか
まあすぐに出てくるさ」
(σ_σ,)「ねえ、アナタ・・・
アタシ赤ちゃんの名前を考えたんだけど」
('A`)「ほう
どんな名だ?」
(σ_σ,)「奈々にしようと思うの」
('A`)「うん、良い名前だな
奈々にしよう」
(σ_σ,)「きっとアタシに似て、将来美人になるわよ」
(ヽ^ω^)ブーンが精神病になったようです 第九部 第五十五話
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