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821 : ◆OwJQwsENTI :2006/03/11(土) 23:16:01.77 ID:hXlWiZ2b0
(ヽ^ω^)(よく見えないお・・・)
窓からは紅いランプの色が光っているのだけが見える
(ヽ^ω^)(ランプの光を見るとカーチャンが病院に運ばれた時のことを思い出すお)
ブーンは母が救急車で病院に運ばれていった日のことを思い出した
(ヽ^ω^)「きっとカーチャンは病気が治って元気に暮らしているんだお
僕も早く病気を治して、またカーチャンと一緒に暮らせるように頑張るお」
ブーンは元気な母の姿を思い浮かべた
(ヽ^ω^)「カーチャン・・・
早くカーチャンと一緒に暮らしたいお」
ブーンは暮れゆく夕日を見つめながら、一人呟いた
826 : ◆OwJQwsENTI :2006/03/11(土) 23:20:45.12 ID:hXlWiZ2b0
院長達は警察の事情聴取を受けた後、県立の救急救命センターに向かった
(*゚ー゚)(まこと君・・・
自殺なんて嘘よね・・・
せっかく良くなったところだったのに・・・)
院長の車でバロス病院から救急救命センターに向かったが、車内は誰もしゃべることがなく
車のタイヤがだすノイズだけが車内に響いていた
( ’_’)「・・・」
('A`)「・・・」
外はすっかり暗くなっていた
830 : ◆OwJQwsENTI :2006/03/11(土) 23:27:24.03 ID:hXlWiZ2b0
30分ほどして救急救命センターに到着した
院長は受付に行き、係の者に話しかける
('A`)「すいません、バロス精神科病院の者ですが、夕方こちらに運ばれた
患者の遺体の確認に来ました」
受付「ああ、少々お待ち下さい」
受付は電話機で誰かを呼んでいるようだった
3人が側の座椅子にかけていると一人の白衣を着た男性がやってきた
男「すいません
お待たせしました
私はここの医師で、遺体安置室の管理を担当している者です
さっそく患者の遺体へ案内しましょう」
('A`)「宜しくお願いします」
836 : ◆OwJQwsENTI :2006/03/11(土) 23:33:08.33 ID:hXlWiZ2b0
4人は静かに館内を歩いていった
途中で忙しそうに看護婦が通り過ぎていく
救急救命センターには常に生死の境を彷徨っている患者がやってくる
スタッフ達は皆、バタバタしていた
男「安置所は地下にあります」
4人はエレベーターに乗り、地下3階に降りていった
チン・・・
地下2階でエレベーターの下降が止まる
ガコン・・・
エレベーターの扉が開かれ、地上よりも多少薄暗い通路が目の前に展開された
男を先頭に4人はエレベーターを降り、地上と異なり全く音のない廊下を進んだ
カツカツと4人が歩く足音だけが不気味に辺りに響く
しばらく歩くと、男がある部屋の前で止まった
839 : ◆OwJQwsENTI :2006/03/11(土) 23:38:14.23 ID:hXlWiZ2b0
男「こちらです」
男は白衣のポケットから鍵を取り出し、部屋のドアの施錠を解いた
男「どうぞ」
扉が開かれ、院長達は部屋の中に入る
入った瞬間、冷たい空気が頬を刺す
部屋の中心には台座があり、そこには顔に白い布を被せられ、横たわっている遺体があった
男が遺体に近づいていき、顔の布に手をかけた
男がおもむろに布を取ると、そこには土色のまことの顔があった
(*゚ー゚)「まこと君・・・」
844 : ◆OwJQwsENTI :2006/03/11(土) 23:46:39.13 ID:hXlWiZ2b0
男「直接の死因は、こちらの傷口からの出血によるものです」
男はまことの首筋にできた切り傷を指差した
('A`)「他に傷はありませんでしたか?」
男「ありませんでした」
(*゚ー゚)「なんで自殺なんか・・・」
しぃ看護婦長は目に涙を浮かべてまことの顔を見つめた
(*゚ー゚)「今まで生きてきて辛かったでしょ・・・
やっとまこと君の本当の人生が始まるはずだったのに・・・
これからだったのに・・・」
しぃ看護婦長はまことに囁きかけた
しぃの目からこぼれ落ちる涙がまことの頬を濡らした
(ヽ^ω^)ブーンが精神病になったようです 第十部 第六十話
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