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67 名前: ◆Zb08y4eL/Y[] 投稿日:2011/04/17(日) 20:05:16 ID:C66oNMnQO [2/61]
( ・∀・)の王国のようです
‐夢一話‐
ショボンの憂鬱
.
68 名前: ◆Zb08y4eL/Y[] 投稿日:2011/04/17(日) 20:09:30 ID:C66oNMnQO [3/61]
………ょう……
か…ちょう……
( ∵)「艦長!」
(´・ω・`)「む……。」
どうやら居眠りをしてしまったらしい。
69 名前: ◆Zb08y4eL/Y[] 投稿日:2011/04/17(日) 20:11:25 ID:C66oNMnQO [4/61]
(´・ω・`)「ビコーズか。どうした。」
私の艦、原子力潜水艦「VIP」は今、着々と目的地に向け進航している。
光も届かず音の存在しない深い深い深海。
余りある時間と、自慢の柔らかい革張りの椅子が私を眠りへと誘った。
( ∵)「目的地到着まで二時間を切りました。
最終ブリーフィングが有りますので、三十分後第二艦橋会議室にお願いします。」
約二時間。
私は居眠りどころか、睡眠と言って良いほど眠っていたようだ。
70 名前: ◆Zb08y4eL/Y[] 投稿日:2011/04/17(日) 20:13:01 ID:C66oNMnQO [5/61]
安眠してしまった自分を恥ずべきか、艦を任せられるほどの部下に恵まれた事を誇るべきか。
( ∵)「考古学者からの説明があります。
遅れることの無いようお願いします。」
完璧な敬礼をして、ビコーズは艦長室から立ち去った。
始まりは、一つの発見から始まった。
「現代文明最大の発見」の文字が各誌一面に躍り出てから一週間。
たったの一週間で調査隊が組まれ、私の艦は出発した。
この一週間は多忙を極め、ほとんど睡眠時間を取れなかった。
71 名前: ◆Zb08y4eL/Y[] 投稿日:2011/04/17(日) 20:16:05 ID:C66oNMnQO [6/61]
(´・ω・`)「……ふう。」
いつの間にか消えていた葉巻に火を着けて、一服。
ため息と共に紫煙は吐き出された。
思えば、こんなに落ち着くのは久し振りだな。
記者会見や書類に追われ、一服する時間も取れなかった。
たまったもんじゃない。
ワケのわからない発見より、キューバの空気に酔いしれる方が何倍も有意義だ。
72 名前: ◆Zb08y4eL/Y[] 投稿日:2011/04/17(日) 20:17:50 ID:C66oNMnQO [7/61]
何より腹立たしいのはあの考古学者だ。
なんでも、代々考古学者の家庭に産まれたただのボンボンだそうだ。
そして、今回の過密スケジュールを組んだ張本人。
アイツの無駄な張り切りで、ここまでストレスを溜め込むハメになった。
このプロジェクトに心血を注いでいるらしい。
20そこそこの若僧が、功を急いで成果が挙げられるものか。
時計にちらりと目をやると、頃合の時間になっていた。
(´・ω・`)「……またしばらく吸えなくなるな。」
名残惜しいが、ぎゅ。と力を込めて火種を潰し、部屋を後にした。
73 名前: ◆Zb08y4eL/Y[] 投稿日:2011/04/17(日) 20:19:59 ID:C66oNMnQO [8/61]
( ´_ゝ`)「ショボン艦長ぉ。」
(´・ω・`)「おお。流石か。」
廊下でばったり部下の流石と出会った。
私自慢の部下の一人だ。
(´・ω・`)「良い顔をしてるじゃないか。
どうした?」
( ´_ゝ`)「ええ。調査団に弟が参加しているんです。
兄貴として良い所を見せたくて。」
流石は普段からふざけた態度をとる男だ。
適当な態度とは裏腹に、やることはしっかりやる事から、信頼あるムードメーカーとして一躍かっている。
74 名前: ◆Zb08y4eL/Y[] 投稿日:2011/04/17(日) 20:22:09 ID:C66oNMnQO [9/61]
他愛もない会話をしていたお陰で、いつの間にか会議室へたどり着いていた。
ドアノブを掴み一息溜め息を吐いてから、扉を開き席に着く。
( ∵)「それでは、ブリーフィングを始めます。」
どうやら私達が最後だったらしく、早々に会議が始まった。
( ∵)「まず始めに、考古学者殿からお願いします。」
ビコーズの合図に合わせ、嫌みなほど高価そうなスーツを身に纏った若者が壇上に上がる。
分厚い資料を置き、爽やかな笑顔を振りまきながら話し始めた。
75 名前: ◆Zb08y4eL/Y[] 投稿日:2011/04/17(日) 20:22:42 ID:C66oNMnQO [10/61]
( ・∀・)「紹介いただいた考古学者班リーダー、モララーです。
早速、『アトランティス文明調査作戦』の説明をはじめます。」
彼の笑顔でも、私の苛立ちは治まらなかった。
続く
( ・∀・)の王国のようです 第二話
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