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512 : ◆vUsDOjbm1w :2006/02/13(月) 01:15:11.74 ID:akY5Kxsr0
ブーンは今も薄暗い通路のような部屋を歩き続けていた
いまだに終わりは見えてこない
前にも後ろにもあるのは、静かな闇であった
( ^ω^)(今、何時なんだお?)
一体どれくらい歩いたのだろうか
ブーンには永遠とも感じるほどの長い長い時間が経っていた
514 : ◆vUsDOjbm1w :2006/02/13(月) 01:19:22.69 ID:akY5Kxsr0
ブーンは延々と変わることのない空間にい続けていたが、ブーン自身には変化が出てきた
(;^ω^)(気のせいか、ものすごく息苦しいお・・・
疲れてきたのかお?)
ブーンは息を吸うために大きく深呼吸しなければならなかった
( ´ω`)(なんだか頭がボーってとしてきたお・・・)
ブーンは考え事をすることがしんどく感じるようになってきた
( ´ω`)(なんだか小さい頃の事が頭に浮かんでくるお)
519 : ◆vUsDOjbm1w :2006/02/13(月) 01:28:54.97 ID:akY5Kxsr0
ブーンは息苦しく、頭が混濁してきた様な感じに疲れ、壁にもたれ掛かって休んだ
ブーン目をつぶって自然と頭に浮かんでくる昔の思い出に心を委ねた
( ´ω`)(幼稚園の時は楽しかったお
トーチャンは、よく近くの雑木林に虫をとりに連れて行ってくれたお)
ブーンは父が連れて行ってくれた夏の雑木林の虫取りのことを懐かしく感じた
( ´ω`)(トーチャンは僕が木の根っこでつまんでこけた時に、背におぶってくれて
走って家まで戻ってくれたお
トーチャンの背中は大きかったお・・・)
531 : ◆vUsDOjbm1w :2006/02/13(月) 01:42:06.90 ID:akY5Kxsr0
シーンは変わり、幼稚園で皆で歌を歌っているシーンが浮かんできた
外は真っ暗で、教室にはろうそくの火が静かにまたたいていた
その中で幼稚園の保母さんが、手を叩きながら笑顔で歌っていた
皆隣の子達と手を繋いで、保母さんの歌に続いて、歌を歌っていた
保母さん「真っ赤なお鼻の~♪
トナカイさんは~♪」
保母さんは「真っ赤なお鼻のトナカイ」を歌っていた
幼稚園のクリスマス会のようである
子供たちは皆隣の子と手を取り合って輪になって、先生と一緒に歌っていた
ブーンも一生懸命覚えた歌詞を思い出しながら歌っていた
( ^ω^)「暗い夜道はピカピカの~♪
お前の鼻が役に立つのさ~♪」)
532 : ◆vUsDOjbm1w :2006/02/13(月) 01:46:29.82 ID:akY5Kxsr0
ブーンは初めてのクリスマス会に心を躍らせていた
( ^ω^)「先生にプレゼントあげるお」
保母さん「まあ、ありがとう!
ブーン君は優しいのね」
(*^ω^)「えへへだお」
ブーンは優しくて綺麗な保母さんが大好きだった
536 : ◆vUsDOjbm1w :2006/02/13(月) 01:58:48.91 ID:akY5Kxsr0
やがて、幼稚園の景色がぼやけていった
次に浮かんできたのは小学校の入学式だった
演壇の前で白髪が混じったメガネをかけたにこやかな中年の男性が何やら話していた
(;^ω^)(心細いおカーチャン)
ブーンは見知らぬ同年の児童達の中でドキドキしていた
やがて教室に移動して、自分の席に座った
(;^ω^)(ドキドキするお)
ブーンは生まれて初めての学校の教室に入り、緊張していた
( ▽) 「君が隣りの男子?」
( ^ω^)「そうみたいだお
僕はブーンだお」
( ▽)「アタシはアヤだよ」
隣同士の席になった二人はモジモジしながらも、少しずつ話をした
541 : ◆vUsDOjbm1w :2006/02/13(月) 02:15:06.29 ID:akY5Kxsr0
J(‘ー`)し「ブーンちゃん朝よ
早く起きて」
( ^ω^)「学校楽しみだお」
J(‘ー`)し「ブーンちゃんは学校大好きなのね」
( ^ω^)「友達いっぱいできて、楽しいお!」
J(‘ー`)し「そろそろ家出ないといけないよ」
( ^ω^)「いってきますお」
542 : ◆vUsDOjbm1w :2006/02/13(月) 02:19:06.89 ID:akY5Kxsr0
<ヽ`∀´>「ブーン、誕生日会やろうぜ!」
( ^ω^)「うん
皆、僕の家に来てお」
( ▽)「アタシも行くー」
(*^ω^)「アヤちゃんも来てお」
ブーンの誕生日会にはクラスの皆が来てくれた
「ハッピバースデートゥーユー♪」
(*^ω^)「皆ありがとうだお
うれしいお」
552 : ◆vUsDOjbm1w :2006/02/13(月) 02:54:16.84 ID:akY5Kxsr0
ブーンは小学校3年生になった
( )「ブーン、実はトーチャンとカーチャン、ブーンにプレゼントがあるんだ」
( ^ω^)「何だお?」
J(‘ー`)し「ウフフ」
( )「この子だよ」
父が両手に抱えていたのは、小さな子犬だった
U゚∀゚U「ワンワン!」
(:*^ω^)「あー、ワンコだお!」
( )「今日から、この子も家族の一員だぞ」
(:*^ω^)「わーい!
ワンコ欲しかったんだお!
ありがとうだお!」
J(‘ー`)し「ちゃんと面倒みるんだよ」
553 : ◆vUsDOjbm1w :2006/02/13(月) 02:57:53.62 ID:akY5Kxsr0
( ^ω^)「おまえはポチだお」
U゚∀゚U「ワン!」
( ^ω^)「かわいいお!
仲良くするお」
ブーンはポチの世話を熱心にした
ブーンはポチを散歩に連れて行った
( ▽)「あー、子犬だ
カワイー!」
(*^ω^)「ポチだお」
( ▽)「ポーチ!
おいで!」
554 : ◆vUsDOjbm1w :2006/02/13(月) 03:00:26.62 ID:akY5Kxsr0
ブーンはアヤとクラス替えをしても同じクラスだった
( ▽)「かわいいねー」
(*^ω^)「よかったらいつでも遊びに来るお」
( ▽)「えー、いいのー?
ポチー、仲良くしてね」
U゚∀゚U「ワンワン!」
556 : ◆vUsDOjbm1w :2006/02/13(月) 03:04:21.97 ID:akY5Kxsr0
ブーンはずっと思い出にふけっていたが、ふと笑い声が聞こえてきた
今まで自分の足音以外、この付すぐらい通路には何も聞こえなかったのに、初めての別の音だった
( ´ω`)(何だお?)
ブーンは目を開けて、音の聞こえてくるほうを向いた
「きゃははは」
子供の笑い声であるようだ
558 : ◆vUsDOjbm1w :2006/02/13(月) 03:07:21.31 ID:akY5Kxsr0
闇のほうから足音が聞こえてくる
どうも複数の子供達の足音のように聞こえた
ブーンは闇のほうをじっと見ていた
しばらくすると二人の子供と一匹の犬が走ってきた
( ´ω`)(!!
あれは小学生の頃の僕とアヤちゃんだお!
それにポチだお!)
走ってきたのは小学生のブーンとアヤ、それとポチだった
559 : ◆vUsDOjbm1w :2006/02/13(月) 03:09:25.69 ID:akY5Kxsr0
彼らは壁にもたれて座っているブーンの前を通り過ぎていった
( ´ω`)(なんて無邪気で楽しそうな顔をしているんだお)
やがて、彼らはもう一方の闇の中に消えていった
笑い声と足音はやがて聞こえなくなり、再び静寂が訪れた
ブーンは再び目を閉じた
(ヽ゚ω゚)ブーンが精神病になったようです 第三部 第二十話
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