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177 : ◆OwJQwsENTI :2006/03/10(金) 17:04:26.31 ID:oQFCEq3m0
ブーンは診療部長の適切な投薬により、徐々に妄想や幻覚といった症状は沈静化してきた
それにともない、周囲の人間とのコミュニケーションも徐々にではあるが、可能となってきた
ある日、ツン看護部長がブーンの病室に入ってきた
ξ゚⊿゚)ξ「ブーン君、入るわよ」
(ヽ^ω^)「ああ、どうもですお」
ξ゚⊿゚)ξ「血圧と体温を測るわね」
(ヽ^ω^)「はいですお」
ツン看護部長はなれた手つきで素早く血圧計を用意し、ブーンの手に巻きつけた
ξ゚⊿゚)ξ「きついかしら」
(ヽ^ω^)「ちょっときつかいもですお」
ξ゚⊿゚)ξ「じゃあ少し緩めるわね」
ツン看護部長はブーンに笑顔を見せることもなく、たんとんと業務をこなす
180 : ◆OwJQwsENTI :2006/03/10(金) 17:08:25.59 ID:oQFCEq3m0
ξ゚⊿゚)ξ「ふむ、体温と血圧は正常ね
具合の方はどうかしら?」
(ヽ^ω^)「薬を飲むと、眠気がひどいですお
あと、食欲もわかなくて、ご飯があんまり食べれませんお」
ξ゚⊿゚)ξ「なるほどね」
(ヽ^ω^)「あと、便秘がひどくて辛いですお」
ξ゚⊿゚)ξ「わかったわ
じゃあ下剤と食欲を増やす薬を出してもらうように先生に言っておくわ」
(ヽ^ω^)「はいですお」
189 : ◆OwJQwsENTI :2006/03/10(金) 17:13:09.64 ID:oQFCEq3m0
ξ゚⊿゚)ξ「眠くなったら寝たらいいわよ」
(ヽ^ω^)「わかりましたお」
ξ゚⊿゚)ξ「じゃあ、行くわね
お大事に」
(ヽ^ω^)「どーもですお」
( ゚∀゚)「ああ、看護部長、ここにいたんですか」
ジョルジュ医師が、看護部長がブーンの病室にいることを発見して中に入ってきた
ξ゚⊿゚)ξ「何か御用ですか?」
195 : ◆OwJQwsENTI :2006/03/10(金) 17:26:31.34 ID:oQFCEq3m0
( ゚∀゚)「少しお話したいことが・・・」
ξ゚⊿゚)ξ「わかりました」
ツン看護部長とジュルジュ医師が病室からでていこうとした時、ブーンが聞いてきた
(ヽ^ω^)「カーチャンは・・・
カーチャンは今どうしているんですかお?」
ツンはその場に立ち止まり、しばらく動きが止まっていたが、やがてブーンの方を振り返って答えた
ξ゚⊿゚)ξ「・・・お元気よ」
そう話すツンの表情は珍しく笑顔だった
209 : ◆OwJQwsENTI :2006/03/10(金) 18:04:00.23 ID:oQFCEq3m0
(ヽ^ω^)「じゃあ、なんでカーチャンは病院に来ないのですかお?」
ξ゚⊿゚)ξ「・・・お母さんはとても遠い所にいるのよ
だから、今は逢えないわ」
ツンの口元は笑っていたが、目は悲しげだった
( ゚∀゚)「・・・看護部長」
ξ゚⊿゚)ξ「はい
じゃあ行くわね・・・」
看護部長は病室から出て行った
(ヽ^ω^)「・・・」
静寂が訪れた室内で、ブーンは枕元の犬のぬいぐるみを手に取った
首輪の部分には母がつづった短い手紙が差し込んである
(ヽ^ω^)(・・・カーチャン)
ブーンはその手紙を開き、じっといつまでもいつまでも見つめ続けた
外から赤い夕日が、ブーンの病室内に差し込んできた
(ヽ^ω^)ブーンが精神病になったようです 第十部 第五十八話
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