上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
102 名前: ◆Ymtt.Y6YOc [ミスったorz] 投稿日:2011/03/08(火) 23:07:46.20 ID:5XgX5um60 [42/52]
( ´∀`)「戸籍を売って欲しいモナ」
( ^ω^)「戸籍、ですかお?」
たまにくるVIPからの依頼。
そのほとんどは、実在する戸籍を取得できないかという依頼だ。
それは、例えば免許の資格失効時に役に立つ。
もちろん、それは単純に犯罪者のVIPが欲しがるケースも存在する。
( ^ω^)「わかりましたお」
( ^ω^)極悪ビジネス('A`)のようです
第四話 「戸籍」
109 名前: ◆Ymtt.Y6YOc [ミスったorz] 投稿日:2011/03/08(火) 23:15:00.73 ID:5XgX5um60 [43/52]
一言に戸籍と言っても、どんな戸籍でもいいというわけではない。
依頼される戸籍の一番条件は、綺麗な戸籍ということだ。
その綺麗差は依頼者による。
犯罪暦さえなければそれでいいという人から、精神病に通院暦がある人はだめ、等の条件を出される。
次に、年齢がだいたい合っていること。
20代の人が40代の戸籍を使用することはできない。
今回の依頼者はモナーの息子。
どうやら大きな犯罪を侵してしまったらしい。
まぁ大犯罪者の息子じゃ仕方ないか
( ^ω^)「あいつがいるお」
内藤は携帯電話を開き、モララーに電話を掛けた。
( ^ω^)】「おっおー、調子はどうだお?」
111 名前: ◆Ymtt.Y6YOc [ミスったorz] 投稿日:2011/03/08(火) 23:21:03.80 ID:5XgX5um60 [44/52]
( ^ω^)「やあ、久しぶりだお」
(;)・∀・)「頼む、早く売ってくれ」
( ^ω^)「金は?」
(;)・∀・)「また、貸してくれ、頼む」
( ^ω^)「貸すのはできないお」
モララーが怒りを顕わにしたが、内藤はお決まりの笑顔を崩さなかった。
( ^ω^)「でも、渡すのは可能だお」
(;)・∀・)「どういうことだ?」
( ^ω^)「おー?モララーの持ってるものが欲しいんだお」
(;)・∀・)「持ってるもの?もう何もないさ、知ってるだろう?」
113 名前: ◆Ymtt.Y6YOc [] 投稿日:2011/03/08(火) 23:23:55.76 ID:5XgX5um60 [45/52]
( ^ω^)「戸籍だお」
満面の笑みで言った言葉に、モララーは凍りついた。
(;)・∀・)「こ、戸籍?」
( ^ω^)「モララーは車の免許持ってないおね?」
(;)・∀・)「持ってないが、なぜ?」
( ^ω^)「モララーは犯罪暦はないおね」
(;)・∀・)「あ、あんたのおかげで」
( ^ω^)「おっお、200万で買い取るお」
(;)・∀・)「は?」
( ^ω^)「これから海外旅行をしない、免許等資格を取らない、結婚をしない」
( ^ω^)「これだけで、100万だお」
116 名前: ◆Ymtt.Y6YOc [] 投稿日:2011/03/08(火) 23:27:58.83 ID:5XgX5um60 [46/52]
( ^ω^)「おっと間違えた200万だお」
(;)・∀・)「……」
(;)・∀・)「……それ、最高額か?」
意外と簡単に食いついてきた。
流石にカモされ続けただけはある。
少しは学習したのだろう。
( ^ω^)「おっお、借金を消した上で200万、これでどうだお?」
破格の300万の条件に、唾を飲む音が聞こえた。
( ^ω^)「どうするお?」
(;)・∀・)「……戸籍だぞ?足りないな」
それでいい。
つまり、金次第では売る決心をしたということなのだから。
118 名前: ◆Ymtt.Y6YOc [] 投稿日:2011/03/08(火) 23:33:35.37 ID:5XgX5um60 [47/52]
( ^ω^)「これが上限だお、無理なら他をあたるお」
わざとらしく足音を立て、立ち去ろうとする。
モララーが内藤を呼び止めれば、この売買は成立する。
もし、呼び止められなければ、モナーとの商談は断るしかない。
20そこらで戸籍を売る気になるほど堕ちた、家族のいないものなど、なかなか探し出せることではない。
(;)・∀・)「待て」
(;)・∀・)「無理とは言ってない」
( ^ω^)「……」
(;)・∀・)「わかった、その条件で手を打とう」
( ^ω^)「……おっお」
( ^ω^)「薬はどうしますかお?一本三万円になりますが」
(;)・∀・)「ははっ、取引の後だぞ?ただでくれたっていいだろう」
まぁ、少しは華をもたせるか――そんな気持ちで一本、モララーに渡した。
120 名前: ◆Ymtt.Y6YOc [] 投稿日:2011/03/08(火) 23:37:22.61 ID:5XgX5um60 [48/52]
( ^ω^)「じゃあ、着いて来てくれお」
そして、ブーンと一緒にモナーの屋敷に連れてこられたモララーは黒服の男にさらわれた。
( ´∀`)「ほっほ、ありがとうございます」
( ^ω^)「彼は?」
( ´∀`)「いやいや、重複した戸籍持ちが、この世に二人いても厄介です」
( ^ω^)「それは、確かにそうですお」
にこやかに頷き、しかししっかりと用件は伝える。
( ^ω^)「代金のほうは?」
( ´∀`)「私は思うのですよ」
モナーはお茶をすすり、柔和な笑みを浮かべる。
対する内藤も笑顔だ。
123 名前: ◆Ymtt.Y6YOc [] 投稿日:2011/03/08(火) 23:43:08.12 ID:5XgX5um60 [49/52]
( ´∀`)「ほら、秘密を知られてる関係ってのは、あまり良くないんじゃないかって」
( ^ω^)「おっお」
( ^ω^)「他言はしませんお」
内藤も出されたお茶をすすった。
後ろには黒服が待機している。
( ´∀`)「すごい方だ。怖くないのですか?」
( ^ω^)「お?」
気づかない振りをして、笑みを返した。
( ´∀`)「死ぬことですよ」
( ^ω^)「怖いですお」
( ^ω^)「でも、無駄死にはしないと思いますお」
128 名前: ◆Ymtt.Y6YOc [] 投稿日:2011/03/08(火) 23:49:08.81 ID:5XgX5um60 [50/52]
その言葉に、周りの者は少しの距離をとった。
動かない内藤に対し、銃を構えるモナー。
( ´∀`)「入った時に武器の確認はしたはずですが?」
( ^ω^)「武器は持ってませんお」
ならどうやっても無駄死にではないか?
( ^ω^)「この商売、金を踏み倒せると思ったら終わりなわけです」
( ´∀`)「ほお」
( ^ω^)「だから、僕は仲間にここ来ることを伝えた」
( ^ω^)「まぁ、僕の仲間はそこまで優秀じゃないお」
にこやかな笑みを浮かべる両者は真っ直ぐに対峙する。
( ^ω^)「でも、金を払わなかったことを後悔させるだけの力はあるはずだお」
( ´∀`)「アサピー」
突如、モナーは黒服の一人の名前を呼んだ。
130 名前: ◆Ymtt.Y6YOc [] 投稿日:2011/03/08(火) 23:50:27.08 ID:5XgX5um60 [51/52]
( ´∀`)「お金を準備しなさい」
そして、内藤は解放された。
モララーと共に
( ^ω^)極悪ビジネス('A`)のようです
第四話 「戸籍」 終了
( ^ω^)極悪ビジネス('A`)のようです 終
スポンサーサイト