('∀`)鬱ナせぇるすまん 『 わるいゆめ 』
2010/10/20 Wed 19:29
439 :('∀`)鬱ナせぇるすまん:2010/10/20(水) 02:27:16 ID:fmKu4dI60
私の名前は喪鬱毒造、人呼んで鬱ナせぇるすまん
ただのせぇるすまんじゃございません
私が取り扱う品物は“ココロ” 人間のココロでゴザイマス・・・
この世は老いも若きも男も女もココロの寂しい人ばかりそんなみなさんのココロのスキマお埋めします
いえお金は一銭もいただきませんお客様が満足されたら、それがなによりの報酬でゴザイマス・・・
さて今日のお客様は・・・
/w(イ‘.ー‘ノハ 「なるべく早く帰ってきてね~」
( ´ー`) 「わかった~」
( ´ー`) 白根 仁 24歳 工場勤務
【わるいゆめ】
オーホッホッホ・・・・・・
440 :以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/10/20(水) 02:28:48 ID:LE9g6QHU0
久しぶりじゃん?
441 :わるいゆめ:2010/10/20(水) 02:30:11 ID:fmKu4dI60
ヌルポ製菓シベリア工場にて
(ν・ω・)ν 「なぁ白根、今日の呑みにいかないか?」
( ´ー`)y━・~ 「すみません、家で妻が待ってますので遠慮します」
(ν・ω・)ν 「そうかわかった、あぁ煙草一本くれ」
( ´ー`) 「いいですよ、それでは」 ガチャン
(ν・ω・)ν━・ 「はぁ…」
(・↓・) 「いやぁ白根先輩は相変わらず愛妻家ですねぇ」
(ν・ω・)ν━・~ 「付き合い悪いよなぁ」
(・↓・) 「しょうがないですよ、あのひとは奥さん第一ですから」
(ν・ω・)ν━・~ 「そうか…ならお前で我慢するわ、行こうぜ」
(・↓・) 「すいません、実はオレも用事あるんですよ、だから今日は帰ります」
(ν・ω・)ν━・ 「はぁマジかよ…」
442 :わるいゆめ:2010/10/20(水) 02:31:13 ID:fmKu4dI60
アパートにて
( ´ー`) 「ただいま~」
/w(イ‘.ー‘ノハ 「おかえり、今日は早かったね」
( ´ー`) 「華菜が早く帰ってきてって言うから早く帰ってきたよ」
/w(イ‘.ー‘ノハ 「いやーん、本気にしたの?でも嬉しい!」
( ´ー`) 「先に風呂入るね」
/w(イ‘.ー‘ノハ 「ええ~それよりご飯にしようよ~、お風呂はあとで一緒に入ればいいしさ~」
( ´ー`) 「それもそうだね、今日の晩飯は?」
/w(イ‘.ー‘ノハ 「秋刀魚だよ」
( ´ー`) 「良いねぇ、秋って感じがするよ」
443 :わるいゆめ:2010/10/20(水) 02:33:02 ID:fmKu4dI60
( ´ー`) 「いい湯だったな」
/w(イ‘.ー‘ノハ 「洗い物するね」
( ´ー`)y━・~ 「わかったー」 スパー
/w(イ‘.ー‘ノハ 「ねぇ、煙草値上げしたしさぁ、そろそろ禁煙したらどう?」
(;´ー`)y━・ 「そ、そうだね!そのうちね!」 ケシケシ
( ´ー`) 「あれ?こんな吸ったっけなぁ、灰皿一杯になったから捨てといて~」
/w(イ‘.ー‘ノハ 「あとで捨てとく~」
( ´ー`) 「ふぅ、今日も疲れたな…」ゴロリ
/w(イ‘.ー‘ノハ 「おつかれさま~、ちゅっ」
(*´ー`) 「ちょ、恥ずかしいよ~」
/w(イ‘.ー‘ノハ 「誰も見てないから平気だよ~」
―――しかし、二人の様子を窓からのぞく男がいた・・・!
('A`) 「……」
('A`) 「見るからに平和な家庭ですねぇ、でもきっとココロの奥にドロドロしたモノがあるはずですよ」
444 :わるいゆめ:2010/10/20(水) 02:35:48 ID:fmKu4dI60
朝
( ´ー`) 「じゃあ行ってくるね」
/w(イ‘.ー‘ノハ 「行ってらっしゃ~い」
( ´ー`) トコトコ
しばらく歩くと……
('A`) 「オーホッホッホ、幸せそうな顔してますねぇ」
(;´-`) 「(なんだこの親父は…)なんですか急に」
('A`) 「いえいえ、決して怪しい者ではゴザイマセン、こういう者です」サッ
(;´-`) 「ココロのスキマお埋めします…もうつどくぞう…」
('A`) 「ええ、ワタシは現代人の悩めるココロを救済をするセールスマンなのです」
445 :わるいゆめ:2010/10/20(水) 02:37:10 ID:fmKu4dI60
(;´-`) 「ははーん宗教だな、そういうの興味ありませんから、では急ぎますので」
('A`) 「そんな怪しげな宗教の勧誘では無いのでご心配なく、ワタシはただあなたにひとつ忠告したいだけなのです」
(;´-`) 「忠告?なんですか?」
('A`) 「今まで通りの生活を続けてください、そうすればあなたは幸せな人生が歩めますよ」
(;´-`) 「……なに言ってるんだアンタは、あなたに言われなくたって僕は幸せですよ」
('A`) 「そうですかねぇ、一見平和な毎日を送ってるつもりでもふとしたきっかけでその平和が崩壊することはよくありますからねぇ」
(#´-`) 「さっきからなにが言いたいんだよ!うちの家庭は平和だ!それでは!」タタタタッ
白根は不快な気分のまま、会社へ急いだ
('A`) 「あの人はなにも分かっていませんねぇ、まぁそのうち気づくでしょう、あの人が言う平和が、まやかしだと言うことを」
446 :わるいゆめ:2010/10/20(水) 02:38:03 ID:fmKu4dI60
ヌルポ製菓シベリア工場にて
(・↓・) 「おはようございま~す」
( ´-`) 「うーっす」
(・↓・) 「あれ~白根さん、なんか機嫌悪そうっすね、なんかあったんですか?」
( ´-`) 「ああ、実はな…」
白根は今朝の喪鬱とのやり取りをすべて話した
(・↓・) 「そりゃ朝から災難っすね、きっと宗教の勧誘かなんかじゃないですか」
( ´-`) 「まぁそれはオレもそう思ったんだけど違うって言うんだよなぁ」
(・↓・) 「ああっと今日はほわっちょ先輩は休みみたいですよ」
(;´-`) 「そうなの?なんで?」
(・↓・) 「風邪みたいっす」
(;´-`) 「うわぁ、ほわっちょさんいないのか~、ツイてないなぁ…」
キーンコーンカーンコーン
(・↓・) 「あっ時間ですよ、行きましょ」
( ´-`) 「そうだな……」
447 :わるいゆめ:2010/10/20(水) 02:39:35 ID:fmKu4dI60
昼
( ´-`) ~♪
(・↓・) 「あれどうしんですか?帰るんすか?」
( ´ー`) 「ああ、実は午後休なんだ」
(・↓・) 「白根さんが有給使うなんて珍しいですねぇ、なんかあったんですか?」
( ´ー`) 「課長が休め休めってうるさいんだよ、だからたまには休もうかなって」
(・↓・) 「ああなるほど、でもどうせなら1日休とればよかったのに」
( ´ー`) 「いやあうちワイフを驚かせてやろうと思ってさ、急に帰ってきたらビックリするだろ?」
(・↓・) 「サプライズってやつですね、奥さん喜ぶんじゃないですか」
( ´ー`) 「そうだと良いんだけどな、じゃあお先に」
(・↓・) 「お疲れ様で~す」
448 :わるいゆめ:2010/10/20(水) 02:40:20 ID:fmKu4dI60
アパートの部屋の前にて
( ´ー`) 「えへへ、急に帰ってきたから華菜ちゃんびっくりするだろうなぁ」
ドアノブに手を伸ばす、しかし―――
( ´ー`) (ちょっと待てよ、玄関から入るのは芸が無さすぎるな、だったら…)
( ´ー`) (……窓から入るか!)
そう思いつくと白根はアパートの裏へと回る
( ´ー`) (裏から入るなんてまるで泥棒だな…)
アパートの裏へ回り部屋の中を覗く
449 :わるいゆめ:2010/10/20(水) 02:42:46 ID:fmKu4dI60
( ´-`) (ん?)
部屋を覗くとそこには布団が敷いてあり、華菜がこちらに背を向けて寝ていた、しかも―――
(;´-`) (なんで寝てるんだ?しかも裸……)
すると視界の外から……
(ν・ω・)ν
(;´-`) (えっ!ほわっちょさん!?な、なんで僕の家に!?)
(ν*・ω・)ν
/w(イ*‘.ー‘ノハ
二人は裸で抱き合っていた
(;´-`) (……あ、あ、そんな、二人はデキてるのか)
白根は目撃してしまったのだ、浮気の現場を・・・!
(;´-`) 「……」
白根は二人に気付かれぬよう、そっとその場を離れた
450 :わるいゆめ:2010/10/20(水) 02:43:50 ID:fmKu4dI60
アパート前の路地裏に着くと白根はその場で茫然となった
(;´-`) 「なんで…なんで浮気なんかを……」
まさか自分の妻が浮気をしてるなんて―――
そんなことは夢にも思っていなかった
(;´-`) 「ああああ……」
さっき見た裸で抱き合う二人がいつまでも頭から離れない
しばらくすると妻の裏切り行為に怒りが沸々とわいてきた
(#´-`) (くそお!なんでオレを裏切るんだ!オレがなにしたって言うんだ!)カンッ!
白根は怒りのあまり近くにあった空き罐を蹴っ飛ばした
(#´-`) 「はぁ…はぁ…」
空き罐を遠くへ蹴ったあと、白根はその場に座り込んだ
(;´-`) 「華菜ぁ……華菜よぉ…」
もうなにも考えたくない―――白根は頭を抱え肩を落とした
するとそんな白根にある男が声をかけてきた
('A`) 「オーホッホッホ、白根さん、相当荒れてますねぇ」
451 :わるいゆめ:2010/10/20(水) 02:45:06 ID:fmKu4dI60
(;´-`) 「あ、あんたは今朝の…」
('A`) 「喪鬱です、どうも」
(;´-`) 「僕になんの用ですか、今はそっとしといてくださいよ…」
('A`) 「おやおや、奥さんを寝とられたことがだいぶショックのようですね」
(;´-`) 「えっ!なんでそのことを…!」
('A`) 「ワタシは忠告したはずですよ、普段通りの生活をしてくださいと」
(;´-`) 「ううう……」
たしかに、喪鬱の言うとおり有給なんか取らずに普段通り仕事をすれば良かった
そんなことしなければ妻の浮気の浮気を目撃せずに済んだのに―――
白根は自分がした行為を激しく後悔した
('A`) 「でもまだ幸い奥さんに気付かれずにすみましたね」
(;´-`) 「……そうですね」
('A`) 「こんなトコでうなだれてるのもなんですし、ちょっと呑みに行きませんか?」
(;´-`) 「……はい」
452 :わるいゆめ:2010/10/20(水) 02:46:00 ID:fmKu4dI60
BAR バロ巣
( ´W`)つ□ タンッ
(;´-`) 「どうも……」
('A`) 「しかし白根さん驚いたでしょう、奥さんの情事を目撃したのですから」
(;´-`) 「そりゃもう、信じられませんでしたよ…はぁ…」
(;´-`)つ□ トンクッ
ウォッカを勢いよく呷る、いつもより酒がまずく感じた
(;´-`) 「酒を呑まなきゃやっていけませんよ……」
('A`) 「ドンドン呑んでください、奥さんとはいつからのお付き合いで?」
( ´-`) 「高校時代からの付き合いです」
('A`) 「なるほど、ご結婚はいつなさったのですか?」
( ´-`) 「去年です、ある程度生活に余裕が出来たら結婚しようと思いましてね」
453 :わるいゆめ:2010/10/20(水) 02:47:01 ID:fmKu4dI60
( ´-`) 「しかしなんで僕の妻は浮気なんかしたんでしょうか?僕に魅力が無いんでしょうか?」
('A`) 「そういうわけではないですよ白根さん、原因はもっと他のところです」
( ´-`) 「他の…別に金銭面でも生活面でも苦労掛けてるつもりは無いんですけどねぇ
そりゃ家は狭いですが住みにくいわけではないですし……」
('A`) 「いいえ違うます、もっと別なことです」
( ´-`) 「喪鬱さん教えてください、原因は何なんですか?僕には皆目見当もつきません」
('A`) 「それはご自身で考えてください白根さん」
(;´-`) 「ううう、そうですか……」
(;´-`) (自分で考えろって言われてもなぁ……他になにかあるかな……)
(;´-`) 「……」
(;´-`)つ□ (ダメだ!考えてもなにも浮かばないや!)トンクッ
再びウォッカを強く呷った
(;´-`) (くそお…頭が痛くなってきた……)
454 :わるいゆめ:2010/10/20(水) 02:48:05 ID:fmKu4dI60
('A`) 「まぁゆっくり考えてください、時間はたっぷりありますので」
(;´-`) 「そうですか……」
('A`) 「でも白根さん、あなたはまだ運が良いほうですよ」
(#´-`) 「運が良いってどこがですか!?馬鹿にしてるんですか!?」
ついカッとなり語気を荒げてしまった
('A`) 「落ち着いてください白根さん、運が良いと言ったのはあなたが浮気を目撃したのを奥さんにはまだバレていないからです」
(;´-`) 「バレてないですけどしかし…!」
('A`) 「だからこれからもバレずに過ごしてください、そうすれば今までと変わらず平和な生活を送れますよ」
(;´-`) 「でも妻が浮気してると知ってしまった今、妻と以前のような生活が送れるか不安です……」
('A`) 「大丈夫、あなたならできます、今まで通り奥さんと接してくださいね」
(;´-`) 「……」
455 :わるいゆめ:2010/10/20(水) 02:48:53 ID:fmKu4dI60
白根家
(;´-`) 「ただいま…」
/w(イ‘.ー‘ノハ 「おかえりー!どうしたの?遅かったね!」
(;´-`) 「ああちょっとね…呑んできた…」
/w(イ‘.ー‘ノハ 「連絡ぐらいいれてよね、心配しちゃったよ~」
(;´-`) 「ごめん…次からはちゃんと連絡いれるよ」
/w(イ‘.ー‘ノハ 「ずっと待ってたんだからね!」
(#´-`) (何が待ってただ!白々しい…!)
/w(イ‘.ー‘ノハ 「あれどうしたの?会社でなんかあった?」
(;´ー`) 「えっ、いやなにもないよ!」
/w(イ‘.ー‘ノハ 「そう、ならいいけど、ご飯出来たから早く上がって」
(;´-`) 「う、うん(怒りが顔に出ちゃうな…)」
456 :わるいゆめ:2010/10/20(水) 02:50:46 ID:fmKu4dI60
/w(イ‘.ー‘ノハ 「今日も秋刀魚だよ~」
(;´-`) 「ホントだ……」もぐもぐ
/w(イ‘.ー‘ノハ ぱくぱく
(;´-`) (いつ頃からほわっちょさんと浮気し始めたんだろうなぁ……) むしゃむしゃ
/w(イ‘.ー‘ノハ ぱくぱく
(;´-`) (以前家に連れてきたことあったけど、あのあとだろうな…)もぐもぐ
/w(イ‘.ー‘ノハ ポリポリ
(#´-`) (しかしあのときの華菜の表情、オレには見せたことないよな…くそお!なんでオレが悔しがらなきゃいけないんだ!)ポリポリ
/w(イ‘.ー‘ノハ 「あ、仁くんおかわりいる?」
(;´-`) 「え?あ、うん」
457 :わるいゆめ:2010/10/20(水) 02:51:29 ID:fmKu4dI60
/w(イ‘.ー‘ノハ 「はい」
(;´-`) 「ありがとう…」
/w(イ‘.ー‘ノハ ぱくぱく
(;´-`) (あぁ、メシの味も分からねェ…くそお…)ぱくぱく
/w(イ‘.ー‘ノハ 「なんか今日は静かだね」
(;´-`) 「そ、そうかな?いつもどおりだと思うけど…」
/w(イ‘.ー‘ノハ 「だって仁くんいつもは晩御飯のときは会社であったこととかしゃべるじゃん」
(;´ー`) 「ハハハ、実は舌の裏に口内炎が出来てるんだよ……見る?」
/w(イ;‘.ー‘ノハ 「いや、やめとくよ!考えるだけで痛い痛い!」
(;´ー`) 「だからあんましゃべりたくないんだよ、痛いから」
/w(イ‘.ー‘ノハ 「そうなんだなぁ~、じゃあ今日はキス出来ないねぇ~」
(;´ー`) 「ハハハ……」
(#´-`) (今日は好きなだけしただろ!ほわっちょさんと!くそっ!)もぐもぐ
458 :わるいゆめ:2010/10/20(水) 02:52:23 ID:fmKu4dI60
次の日 ヌルポ製菓シベリア工場にて
( ´-`) 「おはよう」
(・↓・) 「おはようございま~す、なんか元気無いッスね」
( ´-`) 「ああちょっとな(昨日は眠れなかったぜ…)」
(・↓・) 「ひょっとして夫婦喧嘩ですか?珍しいッスね」
( ´ー`) 「そんなんじゃネーヨ(会社では華菜と顔を合わせなくてすむから安心する…)」
(ν・ω・)ν 「うーっす」
(・↓・) 「あっほわっちょさんおはようございます」
Σ(;´-`) (うわっ!この人のこと忘れてた!)
(・↓・) 「風邪は治ったんですか?」
(ν・ω・)ν 「おう、1日寝てたらすっかり良くなったわ」
(#´-`) (何が寝てただ馬鹿野郎…!くそお…こんな男のどこがいいんだ…)
459 :わるいゆめ:2010/10/20(水) 02:52:59 ID:fmKu4dI60
休憩中 喫煙所にて
(;´-`)y━・~ 「……」
(・↓・) 「白根さん今日はやけに煙草を吸う回数が多いですね」
(;´-`)y━・~ 「そうか?別にいつも通りだと思うけど」
(・↓・) 「だってこの前、煙草が値上げするから数を減らすって言ってましたよね」
(;´ー`)y━・~ 「はは、あれは無かったことにしてくれ」
(・↓・) 「煙草は体に悪いですよぉ」
(;´-`)y━・~ 「そうだな…(もうほっといてくれと…)」
ガチャン
(ν・ω・)ν 「う~疲れたな」
460 :わるいゆめ:2010/10/20(水) 02:54:07 ID:fmKu4dI60
(#´-`)y━・~ (クッ…!)
(・↓・) 「なんか大変みたいですね」
(ν・ω・)ν 「いやぁいま水漏れの修理してんだよ、まいっちゃうよホント」
(・↓・) 「へぇ、寒そうッスね、直ったんですかそれで?」
(ν・ω・)ν 「まだまだ、ちょっと一服しようと思ってな」
( ´-`)y━・~ 「……」
(ν・ω・)ν 「白根よ、このあと水漏れの修理手伝ってくれないか?」
(;´-`)y━・~ 「えっ!?僕ですか!?」
(ν・ω・)ν 「黒田じゃまだ頼りないからな」
(・↓・) 「へへ、サーセン」
(;´-`)y━・~ 「うぐ……(この人と二人っきり…)」
461 :わるいゆめ:2010/10/20(水) 02:55:07 ID:fmKu4dI60
(ν・ω・)ν 「ここだよここ」
( ´-`) 「ひどいですね…パッキンが腐ってるんじゃないですか?」
(ν・ω・)ν 「そうだと思うんだけどねぇ…」
(#´-`) 「……」
(#´-`) (くそお…問い詰めてやりたい…!なんでオレの妻に手を出したかを問い詰めたい!)
(ν・ω・)ν 「♪♪」
(#´-`) (首を絞めて、思いっきり罵倒して、気が済むまでボコボコにしてやりたい!)
(ν・ω・)ν 「ちょっと俺の道具箱に入ってるモンキー取って」
(#´-`) (……このモンキーレンチでほわっちょの頭を!)
が、込み上げる衝動をぐっと我慢し、そっとほわっちょにモンキーレンチを渡す
(;´-`) 「(発散してどうする…ここであいつをぶっ飛ばしてもむなしいだけだ…畜生…)どうぞ…」
(ν・ω・)ν 「おうサンキュ」
(;´-`) 「……」
462 :わるいゆめ:2010/10/20(水) 02:56:20 ID:fmKu4dI60
休憩所
(ν・ω・)ν 「ふぅ疲れた」
(;´-`) 「……」
(・↓・) 「お疲れです、白根さん相当お疲れのようですね」
(;´-`) 「ああ、まあな…」
(ν・ω・)ν 「水漏れ修理が思ったより難航してな」
(・↓・) 「大変だったですねぇ」
(;´-`) 「あ、時間なので僕はもう帰ります、それでは」
(・↓・) 「もうこんな時間か……」
(ν・ω・)ν 「またカミさんに会うために早く帰るのか!相変わらずお熱いねぇ!」
(#´-`) 「……それじゃ、お先に失礼します!」
463 :わるいゆめ:2010/10/20(水) 02:57:15 ID:fmKu4dI60
2週間後 BAR バロ巣
(#´-`) 「マスターもう一杯!」
('A`) 「今日も呑みますねぇ」
(#´-`) 「当たり前ですよ!呑まなきゃやってられないですよ!」
('A`) 「どうです最近は?奥さんとは上手くいっていますか?」
(#´-`) 「まぁ以前のように接してるつもりですが、そろそろ限界です…!」
('A`) 「おやおや、相当フラストレーションが溜まってるみたいですねぇ」
(;´-`) 「もう辛いですよ…妻と一緒にいるだけで胃がムカムカして、吐き気がするんです…」
('A`) 「ほうほう」
(;´-`) 「かといって会社に行くとあいつがいますからね、もう休まる暇が無いですよ」
('A`) 「なるほど、八方塞りですなぁ」
(;´-`) 「もう生きた心地がしません、なんか悪い夢でも見てるようです…」
464 :わるいゆめ:2010/10/20(水) 02:59:12 ID:fmKu4dI60
('A`) 「白根さん、今が一番つらい時期です、ここを乗り切れば、あとはもう慣れてなにも感じなくなりますよ」
(;´-`) 「でも……」
('A`) 「割り切るのですよ白根さん、この人はもう他の男のモノなんだと割り切ってしまえば楽になりますよ」
(;´-`) 「そんなの無理ですよ…だって僕は妻を愛してますし」
('A`) 「だったら離婚すべきです、このままだとあなたがダメになってしまいます」
(;´-`) 「離婚なんて嫌です!やっと手にした幸せを手放したくありません!」
('A`) 「だったら早く割り切ったほう賢明ですよ、今の状況に」
(;´-`) 「うう……」
('A`) 「愛してるから一緒にいたい、でも一緒にいるのは辛い、その葛藤が白根さんを苦しめてるのですよ」
(#´-`)つ□ 「くそっ!なんでオレがこんな目に合わなきゃいけないんだ!」トンクッ
('A`) 「そうです、呑むのです、呑んでなにかも忘れるのです」
(#´-`) 「くぅ~っ!!」
465 :わるいゆめ:2010/10/20(水) 03:00:36 ID:fmKu4dI60
(#´-`) 「ただいま…」
/w(イ‘.‐‘ノハ 「おかえりぃ、また呑んできたの?」
(#´-`) 「……あぁ」ヨロヨロ
/w(イ;‘.‐‘ノハ 「ちょっとグデングデンじゃない!なんか会社であったの?仕事で失敗したとか?」
(#´-`) 「そういうわけじゃないよ……もう寝る」
/w(イ‘.‐‘ノハ 「そう……じゃあ布団まで連れてくね」
(#´-`) 「いいよ自分で行くから!」
/w(イ‘.‐‘ノハ 「いいからほらっ!」グッ
(#´д`) 「触んなッ!!!」バン
/w(イ;‘.‐‘ノハ 「キャッ!なにすんのよ!」
(#´д`) 「オレに触れんなって言ってんだよこの尻軽女がっ!」
466 :わるいゆめ:2010/10/20(水) 03:02:02 ID:fmKu4dI60
/w(イ;‘.‐‘ノハ 「え……?」
(#´-`) 「オレは知ってるんだぞ…!オマエとほわっちょが浮気してるってことを!」
/w(イ;‘.‐‘ノハ 「えっ、な、なに言ってんの?そんなわけ……」
(#´-`) 「オレは見たんだよしっかりとこの目でオマエらが裸で抱き合ってるトコをな…!」
/w(イ;‘.‐‘ノハ 「あ、あ、あ、なんで…」
(#´д`) 「なんでじゃねーよ!!よくぞオレを裏切ったな!許さない!もう許さないからな!」
/w(イ;‘.д‘ノハ 「誤解だよ!仁くんの勘違いだよ!」
(#´д`) 「言うに事欠いて勘違いだと!ふざけんな!殺してやる!」ギューッ
怒り狂った白根は妻の首をきつく締めあげる
/w(イ; .д ノハ 「く、く、苦しい……」
(#´-`) 「死ねぇ……」ギューッ
467 :わるいゆめ:2010/10/20(水) 03:03:17 ID:fmKu4dI60
/w(イ; .д ノハ 「あ…あ…」
(#´-`) 「お前がオレを裏切ったのが悪いんだ……」ギューッ
/w(イ; .д ノハ 「……ッ」
(#´-`) (死ね死ね死ね!)
が、その時、白根の行為を遮るように電話がけたたましく鳴りだした・・・・・・!
Σ(;´-`) 「うわっ!なんだこんな時間に!?」
一瞬首を絞める手が緩んだ
/w(イ;`.д´ノハ 「かはっ!かはっ!」
(;´-`) 「あ……!」
468 :わるいゆめ:2010/10/20(水) 03:04:31 ID:fmKu4dI60
/w(イ;.д;ノハ 「ゴホッ!ゴホッ!ゴホゴホッ!」
(;´-`) 「……」
/w(イ;.‐;ノハ 「……ゴベンナザイ…ゴベンナザイ…ゴホッ…」
(;´-`) 「……」
/w(イ;.‐;ノハ 「ちょっとした出来心だったのぉ……別に裏切ったわけじゃないの…」
(;´-`) 「くっ…」
/w(イ;.‐;ノハ 「うぐうぐ…」
(;´-`) 「……ちょっと頭冷やしてくる」
/w(イ;.‐;ノハ 「どこ行くの?」
(;´-`) 「散歩だよ、散歩、それじゃ」
ガチャン
/w(イ;.‐;ノハ 「……」
469 :わるいゆめ:2010/10/20(水) 03:05:49 ID:fmKu4dI60
近所の公園にて
(;´-`) 「ああもう最悪だよオレは…!」
(;´-`) (酒に酔ってるとは言え、妻を絞め殺そうとするなんて…)
(;´д`) 「人間失格だよオレは・・・くそお・・・」
(;´‐`) 「とにかく帰って話しあおう、これからのことを…」
|A`) ジーッ
470 :わるいゆめ:2010/10/20(水) 03:07:32 ID:fmKu4dI60
(;´-`) 「ただいまー、華菜ちゃ~ん」
シーン…
(;´-`) 「あれ?いないのか?華菜ちゃんいるかい?」
しかし返事は帰ってこない
(;´-`) 「風呂にもいないし、トイレにもいない…出かけてるのか?」
(;´-`)つ】 ピッピッピ
(;´-`)】 「……」
『おかけになった電話は電波の届かない 場所にあるか、電源が入っていないため・・・・・・』
(;´-`)つ】 ピッ
(;´-`) 「なんで出ないんだ…ひょっとしてなんかあったんじゃ…ん?」
ふと白根が居間のテーブルに視線を向けると、あるモノが眼に入った
471 :わるいゆめ:2010/10/20(水) 03:08:47 ID:fmKu4dI60
(;´-`) (便箋だ…なんか嫌な予感がする…)
白根は便箋を手に取り、書いてある文章を読む
(;´-`) 「!!」
そこには簡潔にこう書いてあった
『さようなら 華菜 』
(;´-`) 「あああ…そんなぁ…」
白根はその場に崩れ落ちた
(; - ) 「なんで…なんで出てくんだよぉ…」
この部屋にはもう彼女はいない、残ったのはどうしようもない喪失感だけだった
(; - ) 「……」
('A`) 「オーホッホッホ」
472 :わるいゆめ:2010/10/20(水) 03:10:09 ID:fmKu4dI60
(;´-`) 「も、喪鬱さん!?な、なぜここに!?」
('A`) 「白根さん、とうとう我慢できずに彼女に詰め寄ってしまったみたいですね」
(;´-`) 「酔った勢いでつい……」
('A`) 「あれだけ我慢しろと言ったのに…奥さんが出ていくのもしょうがないことですよ」
(;´-`) 「でもなんで僕がこんな目に合わなきゃいけないんですか!?なにも悪いことしてないのに!」
('A`) 「……」
(;´-`) 「いままで妻の為にどんなことでもやってきました!苦労掛けないように必死に働いて給料稼いでるし
寂しくさせないように家には早く帰ってますし、家事だって出来るだけ手伝いましたし!」
('A`) 「……」
(;´-`) 「僕らは幸福な暮らしを送ってたはずなんです!」
('A`) 「白根さん、あなたは幸せと思っていても、必ずしも相手が幸せとはいえないのですよ」
(;´-`) 「え…」
473 :わるいゆめ:2010/10/20(水) 03:12:24 ID:fmKu4dI60
('A`) 「あなたはことあるごとに平和だ平和だと言っていましたよねぇ」
(;´-`) 「えぇ、そうです、平和な関係を築いてましたよ」
('A`) 「しかし奥さんにとってはその平和が、ただただ退屈だったのではないですか?」
(;´-`) 「退屈……」
('A`) 「ええ、平和というものは簡単に言えばなにもないということなのです、そんな日常に奥さんは飽き飽きしてたのです」
(;´-`) 「そんな……」
('A`) 「あなたが彼女の為に頑張れば頑張るほど、彼女は物足りなさが増していったのですよ」
(;´-`) 「良かれと思ってたのに…」
('A`) 「そんな退屈な日常にうんざりした彼女は、ささいなスリルを求めてほわっちょさんに近づいたのです
そしてちょっとした火遊びのつもりだった行為が、いっきに燃え上がってしまったようですなぁ」
(;´-`) 「……もういいです喪鬱さん、もうすべて理解しました」
474 :わるいゆめ:2010/10/20(水) 03:14:46 ID:fmKu4dI60
(;´-`) 「要するに僕と一緒にいるのがつまらないってことですよね、なるほど、そりゃ彼女も愛想尽かしますよ」
('A`) 「いえ、そういうわけではありません、最初は彼女も楽しかったはずです、
しかし結婚をしてあなたが安定を求めるようになってから段々と刺激を感じなくなったのでないですかねぇ」
(;´ー`) 「……で、でも彼女ならきっといつか帰ってくるはずですよ、冗談だよって言いながら」
('A`) 「残念ながら彼女は一生あなたのもとへ帰ってきませんよ、彼女は今頃ほわっちょさんと遠い異国へ旅立ってるのではないですか」
(;´ー`) 「ハハハ、そうすか、なるほどね……」
('A`) 「白根さん、そう気を落とさないでください、これはしょうがないことなのです」
(;´-`) 「もうダメです僕は…このままずっと悪い夢から醒めないみたいです、それならいっそ死んでしまいたいです」
('A`) 「大丈夫ですよ白根さん、ワタシがその悪い夢から解放させてあげましょう」
(;´-`) 「なにをする気ですか?」
m9('A`) 「救済ですよ!!」
ド―――m9('∀`)―――ン!!
(; - ) 「うわあああああああああああ!!!!!」
475 :わるいゆめ:2010/10/20(水) 03:24:14 ID:fmKu4dI60
数日後
(・↓・) 「いやぁ、白根さんの家で呑むの久々ッスね」
( ´ー`) 「そうか?結構頻繁に連れてきてる気がするけど」
(・↓・) 「オレの記憶だと1年ぶりッスよ」
( ´ー`) 「よく覚えてるなお前、仕事もそれぐらい覚えろよ」
(;・↓・) 「そ、それはまた別問題ッスよ、しかし白根さんの奥さんに会うの久方ぶりッスね」
( ´ー`) 「おいおい手ェ出してみろ、この世に生まれたことを後悔するぞ」
(;・↓・) 「大丈夫、心配しないでください、オレにそんな勇気無いッスから!」
( ´ー`) 「そうこうしてるうちに着いたな」
ガチャン
( ´ー`) 「ただいまー、客連れて来たぞー!」
476 :わるいゆめ:2010/10/20(水) 03:29:55 ID:fmKu4dI60
(・↓・) 「おじゃましまーす」
( ´ー`) 「華菜ァ、後輩の黒田連れてきたぞー」
/w(イ.^ー^ノハ
( ´ー`) 「いらっしゃいだってよ、良かったな、覚えててもらって」
(;・↓・) 「えっ!?えええ、し、白根さん!?これが奥さんッスか!?」
( ´ー`) 「そうだよ、なに興奮してんだよ?」
/w(イ.^ー^ノハ
(;・↓・) 「興奮とかじゃないっすよ!白根さんボケてるんですか?」
( ´ー`) 「ボケてネーヨ、なに言ってんだお前?」
/w(イ.^ー^ノハ
( ´ー`) 「ほら華菜だって笑ってるぞ」
(;・↓・) 「だ、だ、だってそれ…!」
(;・↓・) 「人形じゃないですかっ!!」
477 :わるいゆめ:2010/10/20(水) 03:38:02 ID:fmKu4dI60
( ´ー`) 「ハハハ、お前もう酔っぱらってるのか?」
(;・↓・) 「オレは今思いっきり素面ですよ!」
( ´ー`) 「もうこんなやつほっとこうぜ華菜」
白根は人形の肩を引き寄せる
/w(イ.^ー^ノハ
( ´ー`)y━・~ スパー
(*´ー`) 「華菜……オレは幸せだ…」
/w(イ.^ー^ノハ
(*´ー`) 「愛してるよ…」
(;・↓・) 「白根さん……」
(*´ー`) 「……」
('A`) 「彼女のマガイモノを抱いて、良い夢を見続けてくださいね白根さん」
('∀`) オーホッホッホ・・・・・・ 【わるいゆめ】 完
478 :('∀`)鬱ナせぇるすまん:2010/10/20(水) 03:40:45 ID:fmKu4dI60
以上です、なんか久々で緊張しましたね
しかし地の文を書くのは難しいですね
質問、指摘等お願いします
479 :以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/10/20(水) 03:47:20 ID:LE9g6QHU0
乙だぞ
今回はなんだかタッチが違った風だな
480 :以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/10/20(水) 05:14:54 ID:UG.XH89E0
`・+。*・ (´・ω・`) 久しぶり!!!
。*゚ 。☆―⊂、 つ 原因は妻なのに夫が壊れる…一方的ながらも笑セらしいモヤモヤ感がでてました
。*゚ : ヽ ⊃ (けど本音言えば妻にも「夫壊れて妻も介護で路頭に迷う」くらいの制裁与えて欲しかった)
`+。**゚**゚ ∪~
481 :以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2010/10/20(水) 10:54:32 ID:QbXefhb.o
乙
今回凄く苦労の後が見える
しかし現実にありそうでこの旦那は切ない…
コメント
いままでのより断然面白かった。乙!