早撃ちのようです
2010/09/11 Sat 10:21
496 :いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2010/07/20(火) 22:32:56 発信元:119.173.155.170
目にも止まらぬ早撃ち投下します。
497 :いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2010/07/20(火) 22:36:08 発信元:210.153.84.200
シベリアンモンキーとの対決ですねわかります
498 :いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2010/07/20(火) 22:38:29 発信元:119.173.155.170
早撃ちのようです
世界が荒廃してから二十余年が経った。
人は、水を求めて西へ、食糧を求めて西へ。
冬を耐え忍ぶために西へ、あるいは猛暑を逃れるべく西へ移動した。
東や北や南にも何人かが移動したが、大半がタイガースファンだったのだ。
途中で地球を一周したことに気付いたファンはカーネル像を壊した。
かつてアメリカ大陸と呼ばれた地域にも、濃厚な死の臭いが満ちていた。
乾いた大地に点在する街々。
そこには、二人の男達。
<ヽ`∀´>「連弾の狼、モララーと見受けたニダが」
( ・∀・)「・・・」
<ヽ`∀´>「チンモクは肯定と受け取るニダ」
人々が何をおいても優先したのは、人間の純粋な感情だった。
暴挙に出るものもあった。強奪を繰り返すものもあった。
<ヽ`∀´>「ウリはニダー。勝負するニダ」
このマント姿の「無法者」は、感情を露わにして互いを確かめようとしていた。
499 :いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2010/07/20(火) 22:39:10 発信元:119.173.155.170
照りつける太陽の下、ニダーとモララーが向かい合っていた。
風が強いな、とモララーは目を細めて思う。
( ・∀・)「不毛な」
<ヽ`∀´>「昔の人間はこういったそうニダ。『抜きな、どっちが早いか試してみようぜ』と」
( ・∀・)「単純な好奇心からの力比べ、と?」
ニダーの首肯を認めて、モララーが腰を軽く落とした。
マントの下で手がわずかに動く。
<ヽ`∀´>「それでこそEM」
( ・∀・)「・・・」
かさ、と草の塊が二人の中間で跳ねた。
<ヽ`∀´>「!」(・∀・ )
マントが翻り、彼らの腰が露わになる!
陰部を完璧に露出した腰部が!!
500 :いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2010/07/20(火) 22:39:52 発信元:119.173.155.170
(#・∀・)「ハァアアアアアア」
<#ヽ`∀´>「ヌアアアアアア」
コスコスコスコスコスコスコス
(何をしているかは描写するに憚られます)
(*・∀・)「ハァアアアアアアアアッ ホアァァアァアアアッッ」
<*ヽ`∀´>「オホッ オホッ オホッッ」
コスコスコスコスコスコスコス
(何故顔が赤くなっているかは語るに難い)
――――ドピショーン
(端的に申せば「発射」)
勝者は背を向けた。
敗者を眺め続ける意味などないからだ。
モララーがその場を後にしようと歩み始めていた・・・。
503 :いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2010/07/20(火) 22:40:33 発信元:119.173.155.170
<;;ヽ`∀´>「そんなっ、もう!?」
( ・∀・)「・・・ふっ」
残されるニダーは萎びた銃を右手に愕然とした。
いくらなんでも早すぎる。
しかも、男根――否、弾痕を見るに三発。
<;;ヽ`∀´>「どういう手品ニダ」
依然固まったニダーをひとつとして振り返らず、モララーが応える。
( ・∀・)「そんなことはどうでもいい。就職した方がいいですよ、資格はありますか? 社会に出て何ができます? あなたを雇うメリットは?」
ドギャァァ<;;ヽ`∀´>ァァァァァァン
「ぐああ!! 職のことはいうなあああ!!」
これが彼らの勝負。
早くヌキ、撃つ。
単純明快、性欲絶倫、賢者降臨、酒池肉林。
ちなみにそれっぽい単語を並べただけで、これらに意味はない。
だが、間違いなくニダーの矜持は叩き折られ、賢者に人生を諭されたことで苦悩を抱えることになる。
無法者たり得る精神を持つ者はこうして競い、淘汰される。
(性欲が)弱ければ負け、(性欲が)強ければ勝つ。
純粋な力比べこそがEjaculating Menのアイデンティティ――!!
505 :いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2010/07/20(火) 22:40:59 発信元:210.153.84.17
待て待て待て待てwwwww
506 :いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2010/07/20(火) 22:41:24 発信元:124.146.175.165
は、速い……!
507 :いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2010/07/20(火) 22:41:43 発信元:119.173.155.170
(´・ω・`)「フッ」
そのEMを笑う男が一人。
( ・∀・)「なんですか、あなたもやろうっていうんですか?」
冷静沈着な表情でチンを摘みながらマントを戻すモララー。
しかし、その眼に油断は見られない。
(´・ω・`)「めっそうもない」
演技っぽく両肩をすくめた男も、また旅人の装いだ。
(´・ω・`)「見事な手前だ。さすが連弾の狼」
( ・∀・)「止めてください。僕が望んだ名前じゃあない」
そういいながら、連弾の狼の銃は暴発した。
狼の銃は、嬉しい時ついつい出しちゃう悪い子だった。
(´・ω・`)「ヒュー so,strong.」
( ・∀・)「ご用件は」
間断なく連射しながらモララーは尋ねる。
絶倫だ。
(´・ω・`)「――EMS出場のお誘いにね」
508 :いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2010/07/20(火) 22:42:27 発信元:119.173.155.170
モララーがそこまで聞いて、より一層強く発射した。
地面が抉れ、街の外まで地面が削られていった。
( ・∀・)「EMSだって……!?」
モララーの息子がこれほどまでに大興奮するEMSとは?
現れた男は一体? モララーのタマはどういう作りなのか?
そして、この話にオチはちゃんとつくのか?
続く
510 :いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2010/07/20(火) 22:44:04 発信元:119.173.155.170
目にも止まらぬ早撃ち支援ありがとうございました。
リボルバーが六発装填できるので、6レスに収めてみました。
さあ、どうして追いつけた人はいるのだろうか(反語)。
509 :いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2010/07/20(火) 22:43:09 発信元:124.146.175.166
えーと……この早漏さんめ☆彡
511 :いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2010/07/20(火) 22:44:09 発信元:61.198.252.202
続くなwwwwww
512 :いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2010/07/20(火) 22:44:49 発信元:119.245.203.2
す、すげえ…
513 :いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2010/07/20(火) 22:45:19 発信元:210.153.84.7
早撃ちマックを思い出した
514 :いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2010/07/20(火) 22:52:49 発信元:124.146.174.3
大作の予感
515 :いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2010/07/20(火) 23:01:31 発信元:121.2.98.95
oh...
517 :いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2010/07/20(火) 23:23:53 発信元:222.0.75.154
>(´・ω・`)「ヒュー so,strong.」
黙れwwwwwwwwwww
乙!
※↓9/11更新分
232 :いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2010/09/10(金) 23:32:44 発信元:116.65.53.233
復活おめでとうございます。
目にも止まらぬ早撃ち投下します。
240 :いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2010/09/10(金) 23:37:33 発信元:121.2.98.95
早撃ち……だと……
234 :いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2010/09/10(金) 23:33:50 発信元:116.65.53.233
突如現れた(´・ω・`)に対し、動揺を隠せない( ・∀・)。
彼は荒廃したアメリカで生きるEM(Ejaculating Man)であった。
(´・ω・`)の口から発せられた「EMS」の言葉に( ・∀・)の息子はサンライトイエローオーバードライブ。
発射されたマスキュリンなエナジーにより抉れた地面。噴き出す温泉がその村の名物になるのはまた、別の話。
連弾の狼モララーはEMSの解説をまともにするのか。
そして、これにオチは付くのか。
早撃ちのようです
235 :いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2010/09/10(金) 23:35:49 発信元:116.65.53.233
うらぶれた酒場に二人はいた。
砂っぽい床を踏みしめ、主人にテキーラを注文する。
間もなくカウンターテーブルを滑ってグラスが届く。
二人はグラスを取り損ねて走って追いかけたが、床に落ちて注文し直した。
名も知らぬ男はそれを小さくあおった。
連弾の狼モララーは、テキーラを股間の銃にぶっかけ、ようく丹念に、愛しさを垣間見せながらすりこんだ。
一戦交えた後、また外から帰ってきた時はよく手と銃を洗い消毒する。
これは荒廃した世界では重要なことだった。
ちなみに銃はむずむずとするほどよい刺激に暴発した。
( ・∀・)「EMS……あのEMS?」
酒場の主人の顔面を撃ちヌキながらモララーはいう。
(´・ω・`)「もちろんというべきか、君も若いが知っているようだね」
下半身の萎びたリトルボーイを風にはためかせながら、モララーは目を細めた。
彼の表情からは、「疑わしい」という心持が見てとれた。
( ・∀・)「しかしあれは機関がなくなって……」
(´・ω・`)「そう、思うかい?」
リトルボーイひゅるりらり……セイセイ。
連弾の狼のタマがひゅひゅんと、セイセイセイ。
一呼吸置いて、セイセイセイなモララーが目を見開いた。
237 :いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2010/09/10(金) 23:36:59 発信元:116.65.53.233
( ・∀・)「それじゃあ、まだあるのか。Evil Musculine System(小悪魔系男子システム)が」
男はパチリと愛らしくウィンクをして、口をすぼめた。
乙女のような口調で、甘く言葉を紡ぐ。
(´・ω-`)「……あなたもわたしも小アクマ☆マッスル」
( ・∀・)「――ムキムキキュートなあなたが好き★……」
彼らの発した呪文はEMSの合言葉。
荒廃してしまった世界を、たった五年とは言え、完全なる統治下に置いた機関の掛け声。
アメリカにおいて人々が生き永らえたのは、EMSの功績であるとされている。
EMSとはイタズラっぽい性格・ちょっと意地悪・えくぼがキュート・筋肉質な男子の集団である。
点々と離れた街を支える食糧は彼らが育てたものだった。
EMSのメンバーが汗水鼻水を垂らして、栄養の枯渇した土地を湿潤なものにした。
荒野に漂うどことないキナくささはEMS汁と呼ばれるものの名残である。
( ・∀・)「まさかまだ存在していたとは」
(´・ω・`)「かろうじて、ね。一時はほぼ完全な壊滅状態だったよ」
男は――ショボンは、遠い目をする。
(´・ω・`)「でも、彼らは負けなかった。大規模な環境変化に対応し得る小悪魔テクニックでね」
241 :いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2010/09/10(金) 23:38:30 発信元:116.65.53.233
彼らならあるいは、とモララーが頷いた。
替えのテキーラを脇の消毒のためにすりこみながら、連弾の狼は目をつむった。
( -∀-)
思い返される彼らの分厚い背中、優しく逞しい胸板、タンクトップからはみ出る毛、毛、毛、縮れた毛が四本。
――もう、会えないと思っていた……。
( ・∀・)「そしてEvils Musculine Stage(小悪魔系男子ステージ)開催に?」
(´・ω・`)「そう。話というのは他でもない。あなたには選抜、いや、決闘に参加してもらいたい」
EMSを構成する屈強な男たちは、何をおいても強い精神力を求められた。
肉体などいくらでも作り変えられるが、どうして精神もそうだと言い切れるのか?
照りつける太陽の下、皆の笑顔のため井戸を掘り続けるのはスコップでも、筋肉でもない。
不屈の精神、笑顔を絶やさぬサービス精神、つまりはそういう信念なのである。
故に彼らEMSは求めた。
強い精神力――否、強い性欲を持つ、えくぼが可愛い男子を。
故に彼らEMSは開催する。
より洗練された男子を世界復興に招くために。
( ・∀・)「正直驚いたよ。まさか僕らのヒーローからオファーとはね」
(´・ω・`)「あなたのズバ抜けたスタミナ、冷静な行動、そして、えくぼ。世界はあなたの全てを待っている」
もとい、EMSが、だ。
ショボンは小さく付け加えると、テキーラを煽った。
242 :いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2010/09/10(金) 23:39:23 発信元:219.111.65.150
なんなんだ、この淡々としたカオスは……
243 :いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2010/09/10(金) 23:39:23 発信元:124.146.174.81
ksmsな香りがプンプンするぜ……
244 :いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2010/09/10(金) 23:39:56 発信元:116.65.53.233
連弾の狼は沈黙した。
酒場の主人が顔に受けた汁を瓶詰めにして神棚に飾っても、なお彼は黙っていた。
彼の心に、複数の感情が渦巻いていた。
性欲、疑念、憧憬、性欲、性欲、性欲、興奮、歓喜、憤り。あと性欲。
彼も荒野をさすらいのEMとして生き抜いてきた人間だ。
スレた人間性が、ショボンの言葉を簡単には鵜呑みにはさせない。
似たような噂ならいくらでも聞いてきた。
EMSの残党を名乗り、搾取を繰り返すクズどもは絶えなかったのだ。
その度に連弾の狼はマントを翻らせ、おふくろさんを風に揺らして荒野を走った。
そんなはずはない。
でも、もしかしたら。
その気持ちはいつも裏切られてきた。
消滅させてきた組織は両手両足の指、ついでに自慢の銃をカッチカチに立てても数えきれない。
同時に、ショボンの話を信じたい気持も強く湧いた。
何故か。
(´・ω・`)
彼の瞳に宿る光、マントから覗く毛、そして体臭。
それらがEMSのメンズのそれとひどく似ていたからだ。
彼がそういうならば、という淡い期待の中、モララーは揺れていた。
245 :いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2010/09/10(金) 23:41:01 発信元:218.179.196.3
性欲多いな……
246 :いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2010/09/10(金) 23:41:47 発信元:116.65.53.233
揺れていた……いや、揺れ始めた。
始めはちょっとした眩暈のような揺れだった。
しかし、違う。
「大地が」唐突に揺れ始めたのだ。
(´・ω・`)「!」(・∀・ )
酒場の内装は突如訪れた激震により、崩壊し始める。
しかめつらでポーカーに興じていた男共は「キャッ」と悲鳴を上げてテーブルの下に隠れた。
まったくの余談だが、アメリカ人は地震というものを生涯ほとんど体験しないため、震度3で発狂するといわれている。
モララーは持ち前のバランス感覚で膝のクッションを使い、ショボンを見据えた。
ショボンも何が何だか分からないという顔をしていた。
その時、地響きのような音声が鼓膜を激しく叩いた。
「連弾のォ!! 狼ってのはァ!! どこのどいつで、えっと、どこにいるんだオラァァァ!!」
話がまとまってない状態で口を開いてはいけない。
( ・∀・)「何故僕が……!?」
初めてショボンが合点がいったという風に眼付を鋭くした。
(´・ω・`)「まさか、EMSを始めようというのか!!」
駆けだしたショボンの後を追い、モララーも走り出した。
248 :いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2010/09/10(金) 23:43:22 発信元:124.146.174.81
「キャッ」っておいwwwwww
247 :いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2010/09/10(金) 23:42:48 発信元:116.65.53.233
二人が酒場から転がり出ると、先ほどまでなかった「山」が目の前にそびえていた。
「山」の頂点がぐるりと回り、モララーを見据える。
( ´∀`)「てめええええが連弾のォォ、狼かぁぁ!! ……あっ……狼かモナー!!」
取ってつけたような語尾を発しながら、「山」が立ちあがった。
大木と呼んでも、なお太い二本脚が地面をそれぞれ踏みしめた。
( ・∀・)「う、っお!!」
怪物のような巨体を持つ男は鼻息荒く、既に銃は臨戦態勢だ。
しかも根元にぶら下げた弾倉のデカさ、黒さ、垂れ具合と言ったら子供のクジラほどもあった。
(´・ω・`)「まだEMSは開催されていないはずだ! 一体何のつもりだ、モナー!」
( ´∀`)「俺が、やりたい時に、決闘して、ヌく! それだけだモナー!!」
(ところで声が大きすぎてほとんど聞き取れないのはまだしも、唾を飛ばされるのはキツイですよね)
モララーが麻痺してしまった耳の痛みに、顔をしかめながら考える。
( ・∀・)(どうやら、EMSの選抜は嘘ではないらしいな)
そして、連弾の狼は笑った。
面白い、受けて立とうじゃないか、と。
マンにひとつでも可能性があるのなら、きチンと僕は戦ってやる。
「彼」に会えるかもしれないなら、やってやるさ。
巨人と狼が対峙し、露出した下半身の銃をシゴき出す――――!!!
249 :いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2010/09/10(金) 23:44:10 発信元:116.65.53.233
お久しぶりでした。
続くのか続かないのか分からないものですが、次回からは避難所かもしれません。
今回は前置き一発、本編は前回通り六発でした。
支援ありがとうございました。
251 :いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2010/09/10(金) 23:47:16 発信元:124.146.174.197
I couldn't even draw……支援が追い付かねぇ。相変わらず、まるで荒野の風のように自由な奴だ。
乙。
252 :いやあ名無しってほんとにいいもんですね:2010/09/10(金) 23:47:55 発信元:219.111.65.150
なっ……このタイミングで続くだと……
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