mesimarja
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(`・ω・´)はゲームをさせられるようです
2 名前: ◆z7nz6NFgOY :2009/12/24(木) 22:06:01.99 ID:sukhorfVO

――――――――――――――

 弟のショボンは預かった

 夜八時にVIP公園へ

――――――――――――――





シャキンは目を疑った。


学校から帰ってきたらポストに入っていた手紙。


ただ、特に深く考えはしなかった。


(`・ω・´)(まぁ、ショボンの悪戯だろう)


そう考えたから


3 名前: ◆z7nz6NFgOY :2009/12/24(木) 22:07:13.83 ID:sukhorfVO
午後六時



いつもなら夕飯を食べている時間帯だ。


両親は旅行中だから居ないのは昨日と同じ。





しかし

あの食いしん坊のショボンが


時間には几帳面なショボンが連絡すら寄越さないとは。

5 名前: ◆z7nz6NFgOY :2009/12/24(木) 22:08:18.53 ID:sukhorfVO
シャキンは少し焦りを感じた。


深呼吸をしてショボンの携帯に連絡を入れる。


(`・ω・´)(出ろ……出てくれ!)




長い、長い十数秒のコール音の後に聞こえた言葉は



『留守番電話サービスセンターに接続いたします……』




(`・ω・´)「くそっ!」

6 名前: ◆z7nz6NFgOY :2009/12/24(木) 22:10:08.69 ID:sukhorfVO
ここで先程の手紙の存在を思い出した。


(`・ω・´)(ショボンの悪戯では、ないのか?)







ショボンの学校や友人に連絡を取り終えた午後七時には
嫌な思いがシャキンの全身を覆っていった。




(`・ω・´)(まさか……誘拐?)

7 名前: ◆z7nz6NFgOY :2009/12/24(木) 22:11:49.79 ID:sukhorfVO
(`・ω・´)(何故だ? 何故なんだ!)


シャキンは考えれば考える程、わからなかった。



ショボンが誘拐される理由も
自分が呼ばれる理由も
なにもかもが







警察に電話はしたが

(-@∀@)「どうせ家出でしょう? では、忙しいので失礼」

と取り合ってもらえない。

8 名前: ◆z7nz6NFgOY :2009/12/24(木) 22:13:51.33 ID:sukhorfVO
気付くと指定時刻の十分前だった。


(`・ω・´)「行くしかない、か」



VIP公園は家の近くにある公園で
ショボンと良く遊んだ場所でもあった。




シャキンは急いでVIP公園へと向かった。

9 名前: ◆z7nz6NFgOY :2009/12/24(木) 22:15:57.59 ID:sukhorfVO
夜中の公園は昼間とは別の表情を見せていた。

公園内は昼間の騒がしさは見当たらず、耳が痛くなる程の沈黙が辺りを支配していた。



(`・ω・´)「誰か、居るのか?」


そう尋ねると一部の闇が動き、何者かが出てきた。



/ ゚、。 /「シャキン様、ですね?」


黒い服で身を包んだ長身の女がそこに立っていた。

10 名前: ◆z7nz6NFgOY :2009/12/24(木) 22:17:32.88 ID:sukhorfVO
(`・ω・´)「ショボンは無事なのか?」

/ ゚、。 /「こちらへ」


長身の女に促されるまま公園を出て、黒塗りの車に乗せられた。目隠しを着用するよう促された後、何かを飲まされた。






(`・ω-´)「いったい――」


何を飲ませたのかを
お前が誰なのかを
何処へ行くのかを
弟の安否を

聞きたい事は沢山あるのに


襲い来る眠気は意識を手放す事を強要した。

12 名前: ◆z7nz6NFgOY :2009/12/24(木) 22:20:13.44 ID:sukhorfVO
―――――――――――――――――――――


どの程度眠っていたのだろう。
頭がボーッとする。




すると不意にあの女の声がした。


/ ゚、。 /「到着致しました」




目隠しを外され、車を降りると、目の前に巨大な屋敷があった。


(`・ω・´)(洋風の古い建物だな……十九世紀って感じか)

13 名前: ◆z7nz6NFgOY :2009/12/24(木) 22:21:46.83 ID:sukhorfVO
/ ゚、。 /「こちらです」


言われるがままに玄関を入り、長い廊下を抜けると、ある部屋に通された。







その部屋は黒を基調としており、様々な美術品が飾られていた。


/ ゚、。 /「この部屋でしばらく待機をお願いします」


そう言うと長身の女は部屋を出て行き、部屋にはシャキン1人となった。

14 名前: ◆z7nz6NFgOY :2009/12/24(木) 22:23:21.66 ID:sukhorfVO
―――――――――――――――――――――


十分は待っただろうか。


だが一向に呼ばれる気配が無い。



(`・ω・´)(暇だ)



シャキンは暇を持て余したので
部屋を見回すと、ある棚が目に付いた。


(`・ω・´)「これは――コイン?」


その棚には世界各国の硬貨が所狭しと並べられていた。

15 名前: ◆z7nz6NFgOY :2009/12/24(木) 22:26:14.89 ID:sukhorfVO
シャキンは外国旅行の経験が無いために
いつかアメリカへ行きたいと思っていた。

父親から貰った1セント硬貨はシャキンの大事な宝物だ。



(`・ω・´)「やっぱり1セント硬貨は良い」







その棚の硬貨を見ていると



(`・ω・´)「……あれ?」



もちろん日本の硬貨も飾られていたが―――

17 名前: ◆z7nz6NFgOY :2009/12/24(木) 22:30:10.25 ID:sukhorfVO
コンコン


/ ゚、。 /「シャキン様、準備が整いましたのでこちらへどうぞ」

(`・ω・´)「あ、あぁわかった」


(`・ω・´)(誰の差し金か知らんが
       さっさとショボンと家に帰ろう)



だが

確かに




確かに1円玉は無かった。


(`・ω・´)(なんで1円玉は無いのだろう?)

18 名前: ◆z7nz6NFgOY :2009/12/24(木) 22:31:49.80 ID:sukhorfVO
通された部屋には男が座っていた。



( <●><●>)「こんばんは」



その男もまた黒い服を着ていて、大きな目が印象的だ。



(`・ω・´)「弟は無事なのか?」

( <●><●>)「今は無事です」


(`・ω・´)(今は、か)

19 名前: ◆z7nz6NFgOY :2009/12/24(木) 22:33:41.21 ID:sukhorfVO
(`・ω・´)「何が目的でこんな事をしたんだ?」

( <●><●>)「それは私達の主人のみが知ってます」

(`・ω・´)「――お前達の主人は誰なんだ?」

( <●><●>)「それはお答えできません」


(`・ω・´)(必要なこと以外は喋ってくれないのか)





(`・ω・´)「俺やショボンをどうするつもりだ?」



すると長身の女が口を開いた。

/ ゚、。 /「それでは説明致します」

21 名前: ◆z7nz6NFgOY :2009/12/24(木) 22:37:47.29 ID:sukhorfVO
/ ゚、。 /「シャキン様には2種類のゲームをしていただきます」

/ ゚、。 /「2ゲーム中、1ゲームでも勝ったならば
      ショボン様と共に家へ送らせていただきます」

(`・ω・´)「そんなことは知るか。
       早くショボンと共に家へ帰してくれ」

/ ゚、。 /「残念ながら勝負を受ける以外の選択肢は
      シャキン様にはありません」





( <●><●>)「そしてゲームに一度も勝てなかったならば」

/ ゚、。 /「もう陽の目を見ることは無いでしょう」

(#`・ω・´)「何故だ! なんで殺されなきゃいけないんだ!
        一体俺達が何をしたって――」

( <●><●>)「お黙り下さい
       こちらには弟さんがいるんですよ?」

22 名前: ◆z7nz6NFgOY :2009/12/24(木) 22:40:23.34 ID:sukhorfVO
/ ゚、。 /「大丈夫です。成績優秀なシャキン様なら」

(;`・ω・´)「くっ……」


(#`・ω・´)(俺は相手に従うしか無いのか!)





(`・ω・´)「ならば、何をするんだ。さっさとしろ」

( <●><●>)「そうですね……これはどうでしょう」


そういうと男は一箱のトランプを取りだし、中を見てから1枚のカードを引き抜いた。


( <●><●>)「このカードは何か当てて下さい」









(`・ω・´)「は?」

23 名前: ◆z7nz6NFgOY :2009/12/24(木) 22:42:31.23 ID:sukhorfVO
(`・ω・´)「何を言っているんだ。
       無造作に選んだカードを当てろ、だと?
       無理に決まってる!」


( <●><●>)「1回とは言いません。5回の機会があります」


(#`・ω・´)「1回も5回も似たようなもんだ!」






(`・ω・´)「大体こんなことをして何になるんだ」

( <●><●>)「当てる気が無いならそれでも結構です」

(;`・ω・´)「弟か……卑怯だと思わないのか?」

( <●><●>)「主人の命です」

(;`・ω・´)(こいつには何を言っても無駄か……)

24 名前: ◆z7nz6NFgOY :2009/12/24(木) 22:45:10.48 ID:sukhorfVO
(`・ω・´)「何か……何かヒントはないのか?」

( <●><●>)「ヒントをお教えした後に解答出来るのは、1回のみになります」

(;`・ω・´)「なっ――」




無造作に選んで5回か
ヒントを得ての1回か



果たしてどちらが有利なのか

25 名前: ◆z7nz6NFgOY :2009/12/24(木) 22:48:20.62 ID:sukhorfVO
(;`・ω・´)(仕方ないな……)

(`・ω・´)「――ヒントをくれ」

( <●><●>)「わかりました」




( <●><●>)「このカードは主人が嫌いなカードです」





(`・ω・´)「ふむ」

( <●><●>)「……」

(;`・ω・´)「え? ヒント終わり?」

( <●><●>)「はい」

26 名前: ◆z7nz6NFgOY :2009/12/24(木) 22:51:56.93 ID:sukhorfVO
(#`・ω・´)「わかるか! お前の主人の好みなんぞ知るか!」

( <●><●>)「お答え下さい」


シャキンは今すぐ男を殴りたかった。

しかし弟を人質に取られては何も出来ない。







ならば

弟を助けるには

2%に満たない確率に賭けるしか――



(`・ω・´)「……クラブのエース」

27 名前: ◆z7nz6NFgOY :2009/12/24(木) 22:54:11.52 ID:sukhorfVO
( <●><●>)「残念、外れです」

/ ゚、。 /「シャキン様、1敗となります」

(#`・ω・´)「おい、待てよ!
        もしかしてこの後も運試しなんじゃないだろうな?」

( <●><●>)「成績優秀なあなたなら大丈夫のはずです。
       それに乱暴な物言いは控えていただきたい」

(#`・ω・´)「……」




(#`・ω・´)「じゃあ今のカードを教えろ」

( <●><●>)「少なくともエースではありません」

(#`・ω・´)「……」



/ ゚、。 /「では次のゲームに移りたいと思います」

28 名前: ◆z7nz6NFgOY :2009/12/24(木) 22:56:48.59 ID:sukhorfVO
/ ゚、。 /「次のゲームの説明を致します」

/ ゚、。 /「このゲームはカードの山札からカードを1枚ずつ取り
      そのカードの色が赤か黒かを当てていただきます」

(#`・ω・´)「それじゃ運じゃないか! 運で命を賭けろ、というのか!」

/ ゚、。 /「山札はこちらが用意したトランプを
      1回リフルシャッフルしてから設置します」

(#`・ω・´)「聞いているのか!」

/ ゚、。 /「先攻か後攻、何枚当てるか等は、その都度決めていただきます。
      5回勝った方がこのゲームの勝者です」

(#`・ω・´)「おい!」

( <●><●>)「運が良ければいいんです」

(#`・ω・´)「簡単に言うな!」


( <●><●>)「今まで我慢してきましたが」


( <●><●>)「 う る さ い で す 」

(;`・ω・´)「――ッ」

29 名前: ◆z7nz6NFgOY :2009/12/24(木) 22:59:01.88 ID:sukhorfVO
( <●><●>)「それでは始めましょう
       まずトランプが無造作に並んでいるか確認をお願いします」

(`・ω・´)っ[[[]

(`・ω・´)(ハート、クラブ、ダイヤ、クラブ、ダイヤ、スペード……)

(`・ω・´)「無造作みたいだな」

( <●><●>)「それではトランプを2つにして……」

(`・ω・´)「……」

( <●><●>)「? どうしました?」

(;`・ω・´)「いや、イカサマとかはしないかと」

( <●><●>)「それではあなたがシャッフルをして下さい」

(`・ω・´)「あぁ、わかった」

30 名前: ◆z7nz6NFgOY :2009/12/24(木) 23:00:27.38 ID:sukhorfVO
シャキンは手渡された2つの束をシャッフルをした。

1回束を切った所で男にトランプを渡した。



( <●><●>)「山札が整ったので始めます。
       先行と後攻、どちらにしますか?」

(`・ω・´)「じゃあ様子見で後攻」

( <●><●>)「わかりました。
       ではもう一度確認をします」

31 名前: ◆z7nz6NFgOY :2009/12/24(木) 23:01:44.07 ID:sukhorfVO
( <●><●>)「まず赤か黒か宣言します。」



そういうと男は山札から一枚カードをめくった。
スペードの5だ。



( <●><●>)「もし黒と宣言していたなら成功です」

(`・ω・´)「何枚成功したら勝ちだ?」

( <●><●>)「そうですね……5回連続成功、にしましょうか」

(`・ω・´)(2の5乗……32回に1回か)


( <●><●>)「今引いたのでこのカードは無効にします
       では始めましょう」

32 名前: ◆z7nz6NFgOY :2009/12/24(木) 23:02:59.54 ID:sukhorfVO
こうしてゲームは始まった。




初めは両者とも当たり外れを繰り返していた。






が、しかし中盤に差し掛かった頃


( <●><●>)「おお、運が良いですね」


男は5回連続で色を当てた。

33 名前: ◆z7nz6NFgOY :2009/12/24(木) 23:04:48.49 ID:sukhorfVO
(`・ω・´)「くそっ!」


一方シャキンは3回連続が限界だった。


(`・ω・´)「次だっ! 次をやるぞ!」

( <●><●>)「わかりました。2回戦を始めましょう」



そういうと男は懐からトランプを取りだしてシャキンに渡した。



( <●><●>)「無造作か確認をお願いします」

(`・ω・´)っ[[[]

(`・ω・´)(スペード、ハート、スペード、ダイヤ、クラブ、ダイヤ……)

(`・ω・´)「問題ないな」

( <●><●>)「では、シャッフルはあなたがしますか?」

(`・ω・´)「あぁ」

35 名前: ◆z7nz6NFgOY :2009/12/24(木) 23:06:31.04 ID:sukhorfVO
シャキンは手渡された2つの束をシャッフルして男に返した。


(`・ω・´)(両方底は赤か……
       まあわかっても意味ないけどな)




(`・ω・´)「今回は何回にするんだ?」

( <●><●>)「そうですね……
       7回連続成功に増やしてみますか」

(`・ω・´)(急に多いな……128回に1回か)

36 名前: ◆z7nz6NFgOY :2009/12/24(木) 23:07:55.16 ID:sukhorfVO
( <●><●>)「では先攻と後攻どちらに?」

(`・ω・´)「今回は先攻で行こうと思う」

( <●><●>)「わかりました。では、ゲーム開始です」

(`・ω・´)「これは――赤」





こうして2回戦が始まった。

37 名前: ◆z7nz6NFgOY :2009/12/24(木) 23:09:16.31 ID:sukhorfVO
今回は両者終盤まで多くて4回連続成功だった。




しかし


( <●><●>)「そろそろ本気を出しましょう」


そう、男が言った直後






(;`・ω・´)「!」


( <●><●>)「本気を出せばこんなもんです」






男が7回連続で色を当てた。

39 名前: ◆z7nz6NFgOY :2009/12/24(木) 23:29:09.26 ID:sukhorfVO
( <●><●>)「もう後が無くなってしまいましたね」

(;`・ω・´)「そんな……有り得ない……」

( <●><●>)「今から3回戦を始めますか?」

(;`・ω・´)「いや……少し時間をくれ……」

( <●><●>)「かしこまりました
       それではしばらくしたらまた来ます」

(;`・ω・´)「……」

( <●><●>)「成績優秀なあなたならば次は大丈夫ですよ」


そう言い残すと男は女と部屋を出た。


部屋にはシャキン1人となった。

41 名前: ◆z7nz6NFgOY :2009/12/24(木) 23:33:25.37 ID:sukhorfVO
(;`・ω・´)(次に負けたら……死)


まだ若いシャキンにとって死とは縁の無い物だった。

それが急に現実味を帯びたのだ。

(;`・ω・´)(なんで俺がなんで俺がなんで俺が)



しかしそんな事を思ってもただ時間が過ぎるだけだった。

44 名前:>>40無作為は抽出する物のイメージが強い ◆z7nz6NFgOY :2009/12/24(木) 23:39:39.81 ID:sukhorfVO
(;`・ω・´)「なんで俺がなんで俺がなんで俺が」


何回そう思っただろうか。



その時、シャキンはあることに気付いた。



(`・ω・´)(なんで、か)





(`・ω・´)(不可解な事が、いくつかある)


そう

1つはあの男が本気を出す、と言ってから7回連続で成功したこと。


(`・ω・´)(トリックか何か有るに違いない)

45 名前:>>432つ目のゲームが5回勝負です ◆z7nz6NFgOY :2009/12/24(木) 23:42:43.49 ID:sukhorfVO
そしてもう1つは


(`・ω・´)(あの男といい、女といい、何で……)






 何 故 成 績 優 秀 を 強 調 す る の か





(`・ω・´)(別に俺より成績が良い奴はいるはず)


シャキンの学業成績かなり良いが
トップというわけでもない。


(`・ω・´)(ならば成績云々はいったい……)

(`・ω・´)(それより何故無理矢理やらされた命を賭けたゲームが運次第なんだ?)

46 名前: ◆z7nz6NFgOY :2009/12/24(木) 23:44:41.84 ID:sukhorfVO
(`・ω・´)(成績云々で、かつ、命懸け――か)




シャキンはある1つの結論を出した。







(`・ω・´)(このゲームは運じゃなく、実力で勝てるはずだ)

47 名前: ◆z7nz6NFgOY :2009/12/24(木) 23:47:25.61 ID:sukhorfVO
(`・ω・´)(しかし最初のゲームは確実に運だよな……)



そこでシャキンはある疑問を思い出した。



(`・ω・´)(そういえば最初の部屋に1円玉が無かったな……)



これがゲームのヒントになるのだろうか?

しかしあの男はエースではない、と言っていた。
それに1セントだってあった。


(`・ω・´)(1円が他の硬貨と違うこと――)






(`・ω・´)(――アルミか?)

(`・ω・´)(ということは――)

48 名前: ◆z7nz6NFgOY :2009/12/24(木) 23:49:42.93 ID:sukhorfVO
(`・ω・´)(今やってるゲームはどうだろうか)


カードに印でも付けていたのか?
しかしあの男はそんなことはしそうにない。






(`・ω・´)(最初から考えてみよう)


まずトランプを2回とも自分に確認させた。

あの時本当に無造作だったのか。


(`・ω・´)(次はちゃんと確認しないといけないな)

51 名前: ◆z7nz6NFgOY :2009/12/24(木) 23:51:27.01 ID:sukhorfVO
そして自分にリフルシャッフルをさせた。


(`・ω・´)(俺はパーフェクトシャッフルなんて出来ないし――いや、まてよ)


リフルシャッフルをする際に



男から渡された束は2回とも



2つだ。





それに2回目に渡された束の底は同じだった。



(`・ω・´)(なにか意味があるのか?)

53 名前: ◆z7nz6NFgOY :2009/12/24(木) 23:53:14.75 ID:sukhorfVO
次に回数と先攻後攻を決めた。


(`・ω・´)(回数はおそらく関係ないだろう)

(`・ω・´)(しかし先攻も後攻も関係有るのだろうか?)



最後に男が連続成功をした。


(`・ω・´)(おそらく開始当初はわざと間違えていたのだろう)




(`・ω・´)(そういや1回目は説明でカード1枚が無効になったが……)

54 名前: ◆z7nz6NFgOY :2009/12/24(木) 23:54:48.47 ID:sukhorfVO
(`・ω・´)(考えられることは全て考えた)





あとは







(`・ω・´)(ぶっつけ本番しかない)

55 名前: ◆z7nz6NFgOY :2009/12/24(木) 23:56:16.80 ID:sukhorfVO
ガチャ


( <●><●>)「そろそろ3回戦を始めてもよろしいですか?」

(`・ω・´)「あぁ、始めよう」


( <●><●>)「それでは、トランプが無造作に並んでいるか確認を」

(`・ω・´)っ[[[]


(`・ω・´)(ダイヤ、スペード、ハート、クラブ、ハート、クラブ――ッ!)







(`・ω・´)(良く見たら色は交互になっているじゃないか!)

56 名前: ◆z7nz6NFgOY :2009/12/24(木) 23:58:28.78 ID:sukhorfVO
元々のトランプには仕掛けがすでにしてあったのか。



(`・ω・´)「あぁ、大丈夫だ」

( <●><●>)「それではリフルシャッフルを――」

(`・ω・´)「俺がしても良いか?」

( <●><●>)「ええ、構いませんよ」




そう言って渡されたのは

2つのカードの束。


もちろん底は

(`・ω・´)(クラブとスペード、両方黒か)





(`・ω・´)(この状態でリフルシャッフルをしたら――)

57 名前: ◆z7nz6NFgOY :2009/12/24(木) 23:59:58.70 ID:sukhorfVO
( <●><●>)「それでは先攻後攻は――」

(`・ω・´)「俺が後攻で良いか?」


( <●><●>)「――構いませんよ。それでは忘れたかもしれないのでもう一度確認を」

(`・ω・´)「いや、しなくていい」


(;<●><●>)「――わかりました」




(`・ω・´)「それと今回は連続10回な」



(;<●><●>)「……」

(`・ω・´)「ほら、早く引けよ」





こうして3回戦が始まった。

58 名前: ◆z7nz6NFgOY :2009/12/25(金) 00:01:43.52 ID:fIFvVxjnO
結果は










シャキンが開始10枚目にして勝利した。

59 名前: ◆z7nz6NFgOY :2009/12/25(金) 00:05:29.89 ID:sukhorfVO
( <●><●>)「――よくわかりましたね」

(`・ω・´)「あぁ、元々カードの色が交互になっていたのがわかったからね」



( <●><●>)「何故後攻を?」

(`・ω・´)「・交互になっている状態
       ・2つの束の底は同じ色
       そんな状態でリフルシャッフルを一回すると」



( <●><●>)「後攻の色は先攻と逆の色になる」

(`・ω・´)「そう、だからお前は1回目は説明し直して実質後攻になった」

61 名前: ◆z7nz6NFgOY :2009/12/25(金) 00:11:24.18 ID:fIFvVxjnO
( <●><●>)「見破られるとは思いませんでした」

( <●><●>)「それでは――」


(`・ω・´)「あと1つ目のゲームだが
       お前の主人が嫌いなカードは






           ハートのキングか?」




( <●><●>)「……理由は?」

62 名前: ◆z7nz6NFgOY :2009/12/25(金) 00:14:13.20 ID:fIFvVxjnO
(`・ω・´)「まず通された部屋の硬貨の中に1円玉が無かった」

(`・ω・´)「しかし1が嫌いなら1セントも無いはず。
      ならば1円玉の特徴は何か」


(`・ω・´)「1円玉はアルミで出来ていて――」

( <●><●>)「アルミの元素番号は13」



(`・ω・´)「元素番号は中々わからなかったがそれくらいしか知ってるものが無かった」

63 名前: ◆z7nz6NFgOY :2009/12/25(金) 00:15:21.61 ID:fIFvVxjnO
(`・ω・´)「次にマークだが、嫌いな色を部屋の基調にする馬鹿はいない」



( <●><●>)「赤の2択は?」


(`・ω・´)「これは憶測も入るが
       硬貨集めてるのにダイヤが嫌いはないだろう、と思った」



( <●><●>)「……」




「もういいよ、ワカッテマス」

64 名前: ◆z7nz6NFgOY :2009/12/25(金) 00:16:49.36 ID:fIFvVxjnO
部屋のドアが開くと、ある青年が入ってきた。



( ・∀・)「もう彼は全てわかっているよ」

( <●><●>)「はっ、それでは失礼致します」



(`・ω・´)「お前が主人か?」

( ・∀・)「あぁ。すまないね、いきなりこんな事をさせて」

(`・ω・´)「どうして俺やショボンを?」

( ・∀・)「暇潰しだよ」

(`・ω・´)「――なに?」

65 名前: ◆z7nz6NFgOY :2009/12/25(金) 00:18:55.99 ID:fIFvVxjnO
( ・∀・)「この歳で父親の跡を継いだが
      実際僕にはすることが無いんだよ」

(`・ω・´)「経営とかは良いのか?」

( ・∀・)「あいにく部下も僕も優秀でね。
      たまに今回の様なことをしてたが完全に解いたのは君が初めてだ」



(`・ω・´)「……以前にもこんなことをやっていたのか?」

( ・∀・)「暇だったからね。
      まあ帰り際にお金を渡したらみんなあっさり退いていったよ」

(`・ω・´)「じゃあ陽の目が見れないっていうのは……」

( ・∀・)「本気にさせる冗談さ」

(;`・ω・´)「……」

66 名前: ◆z7nz6NFgOY :2009/12/25(金) 00:20:32.34 ID:fIFvVxjnO
なんでだろうか。


どこかこの男は


哀しそうに見えた。






(`・ω・´)「ショボンはどうした?」

( ・∀・)「君の弟君なら夕飯を食べて今車の中で寝ているよ」

(;`・ω・´)「それは……迷惑かけたな」

67 名前: ◆z7nz6NFgOY :2009/12/25(金) 00:22:51.58 ID:fIFvVxjnO
ああ、そうか。


目の前にいるこの男は



( ・∀・)「さぁ、君たちを送らせよう。
     君たちはいくら欲しいんだい? いくらでも払うよ」


(`・ω・´)「いや、金はいらない。ただ……」

( ・∀・)「?」




この男は




孤独なんだ。

68 名前: ◆z7nz6NFgOY :2009/12/25(金) 00:24:36.91 ID:fIFvVxjnO
(`・ω・´)「お前が友人になってくれればいい」


( ・∀・)「……」



(`・ω・´)「その歳で暇なら友人と呼べる友人はいないんじゃないか?」



( ・∀・)「まぁ確かにね。
      昔の友人すら継いでからの付き合いが悪い」

70 名前: ◆z7nz6NFgOY :2009/12/25(金) 00:26:22.19 ID:fIFvVxjnO
(`・ω・´)「俺も命懸けといえどゲームを考えてた時は面白かったしな。
       あれはお前が考えたんだろ?」

( ・∀・)「あぁ、君に全部解かれたけどね」



(`・ω・´)「お前が作ったゲームをもっと解きたくなった」

( ・∀・)「なんだか僕も君に解いて欲しくなったよ」


      ガシッ
(`・ω・´)∽(・∀・ )

71 名前: ◆z7nz6NFgOY :2009/12/25(金) 00:27:46.55 ID:fIFvVxjnO
(`・ω・´)「そういえばなんで13が嫌いなんだ?」

( ・∀・)「13日の金曜日に跡を継いだからさ」






(`・ω・´)「「wwww」」(・∀・ )






この2人が世間を驚かせる事をしでかすのは
まだまだ先のお話



(`・ω・´)はゲームをさせられるようです

終わり

52 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/24(木) 23:51:28.13 ID:zCheWxZg0
この作品




地の文いらなくね?

74 名前: ◆z7nz6NFgOY :2009/12/25(金) 00:31:07.74 ID:fIFvVxjnO
一言言わせて貰います



ごめんなさい
なんかすいません



この作品は初めて
・地の文
・ギャグ以外
で書いてみたが……


予想以上に駄目だwww
>>52が的確過ぎるwww



もっと練習積みます


すいませんでした

コメント

カードが交互なんて1回目引いた瞬間にわかった
さすがに嫌いなカードはわからんかったが
[2009/12/27 12:03] URL | #- [ 編集 ]


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