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( ^ω^)が拳の王となるようです |
- 9 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/12/04(土) 19:42:33.01 ID:e+ze5D2JO
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( ^ω^)(――世の中、武器でも使わなきゃ満足に闘えない弱者ばかりだ) ( ^ω^)(真の強者は、己の拳のみで勝利を掴む者) ( ^ω^)(俺は、真の強者になる) ( ^ω^)(この拳で敵を捩伏せる) ( ^ω^)(――拳の、王になる) ξ゚⊿゚)ξ「こらこらブーン君、お昼寝の時間でしょ。 ジャングルジムから下りて、みんなとお昼寝しましょうね」 ( ^ω^)「くくく……」 ――内藤ホライゾン、あだ名、ブーン。 5歳―― ( ^ω^)が拳の王となるようです
- 13 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/12/04(土) 19:54:01.87 ID:e+ze5D2JO
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(´・ω・`)「ブーンくん、どこ行ってたの?」 ( ^ω^)「ショボンか。何、己の胸に決意を固めただけよ」 (´・ω・`)「? どういうこと?」 ( ^ω^)「ふ、幼子には理解し難いか」 ξ゚⊿゚)ξ「ブーン君も幼子でしょ。はい、お布団かぶって寝ましょうね」 ( ^ω^)「眠くなどない」 ξ゚⊿゚)ξ「もう……じゃあ、ブーン君が寝るまでお話でもしようか」 ( ^ω^)「そんな子供だまし、我には効かぬ」 ξ゚⊿゚)ξ「いいから。――むかーしむかし、あるところに――」 ~数分後~ ( ‐ω‐)ウツラウツラ ξ゚ー゚)ξ「よしよし」
- 14 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/12/04(土) 20:04:39.65 ID:e+ze5D2JO
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~園庭~ キャーキャー ワーワー (;A;)「えーん、えーん」 ( ^ω^)「どうした、ドクオ」 (;A;)「ブランコ、順番なのに、並んでたのに」 ( ^ω^)「解せぬ」 (´・ω・`)「ドクオくんがブランコに乗る番だったのに、ニダーくんが、わりこんだの」 ( ^ω^)「愚図が。ちんたらしているからそうなるのだ」 (;A;)「うう……」 ( ^ω^)「……待っていろ。今、俺が奪い返してやる」 (;A;)「え……」 ( ^ω^)「――この、拳で、な」
- 18 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/12/04(土) 20:07:38.12 ID:e+ze5D2JO
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:(#::#)ω;):「あの野郎ブランコから飛び蹴りしてきやがった」 (;´・ω・`)(弱―――――――!!!!!)
- 20 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/12/04(土) 20:14:17.98 ID:e+ze5D2JO
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ξ゚⊿゚)ξ「はい、おとなしくしてね」 (#::#)ω;)「いた、痛い、消毒液痛い」 (;A;)「ブーン、痛い? ごめんね、おれが弱いから、ごめんね」 ξ゚⊿゚)ξ「ほら、ブーン君が痛がると、ドクオ君の心も痛くなっちゃう」 (#::#)ω;)「む……」 (#::#)ω⊂)グシグシ (#::#)ω^)「ふん、こんなもの、屁でもない」 (;A;)「ほんと?」 (#::#)ω^)「俺はお前と違って強いのだ」 (;A;)「良かった……」 ξ゚ー゚)ξ「ん、えらいね」
- 25 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/12/04(土) 20:19:05.61 ID:e+ze5D2JO
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~それからそれから~ <#;#)∀;(##>「ドクオごめんニダ」 (;'A`)「えっ、……え? ニダーくん? 顔がパンパンだけど」 <#;#)∀;(##>「ツンせんせいに怒られたニダ」 :(;^ω^): :(;´・ω・`): ガタガタガタガタブルブルブルブル :(;'A`):
- 28 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/12/04(土) 20:30:18.03 ID:e+ze5D2JO
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~夕方~ (゚、゚トソン「ショボン」 (*´・ω・`)「あ、ママー」 (゚、゚トソン「先生、今日もありがとうございました」 ξ゚⊿゚)ξ「いえいえ。お仕事お疲れ様です。 ショボン君は今日もいい子でしたよ」 (゚ー゚*トソン「あら。ショボン、えらいですね」 (*´・ω・`)「えへへ。先生、またね」 ξ゚ー゚)ξ「また明日ー」 (*´・ω・`)「ブーンくん、またあした!」 ( ^ω^)「うむ」 カラカラ ピシャン ξ゚⊿゚)ξ(……今日も、ブーン君が最後まで残ったか)
- 30 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/12/04(土) 20:36:40.70 ID:e+ze5D2JO
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ξ゚⊿゚)ξ「ブーン君、先生と遊ぼっか」 ( ^ω^)「軟弱な女と何をして遊べというのだ」 ξ#゚ー゚)ξ (;^ω^)「せんせー積木しよー!!」 カチ カチ カチ カチ … ξ゚⊿゚)ξ(もう、外も真っ暗……) ( ^ω^)「……」 ξ゚ -゚)ξ、(ブーン君、寂しそう) カラカラ (*^ω^)「!」 (;ФωФ)「すまん、ブーン! 待ちくたびれたであるか!」 ( ^ω^)「ふんっ、あと少しで、この女を俺のものにするところだったのにな」 (;ФωФ)「妙なこと言うな! 先生、すみません」 ξ゚⊿゚)ξ「いえいえ」
- 35 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/12/04(土) 20:48:31.70 ID:e+ze5D2JO
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( ФωФ)「いつもいつも助かってるのである」 ξ゚ー゚)ξ「ブーン君は面白い子だから、私も楽しいです。 それに、今日は、いじめられちゃったお友達を 助けてあげようとしたんですよ」 (*ФωФ)「ほう! えらいぞブーン! さすが、我輩の子である!!」 (*^ω^)「な、撫でるな。子供扱いするんじゃない!!」 ξ*゚ー゚)ξ クスクス (;ФωФ)「あ……これはお恥ずかしいところを」 ξ*゚ー゚)ξ「いいえ。 悪いことをしたら叱って、良いことをしたらたっぷり褒めてあげて下さい。 子供にとって、それが一番良いですから」 ( ФωФ)「むう、成る程。ではブーン、今日のご飯はお前の好きな唐揚げにしよう」 (*^ω^)「……親父にしては、気がきくではないか」 ( ФωФ)「何なのその言い方……。では、失礼します」 ξ゚ー゚)ξ「はい。また明日ね、ブーン君」 ( ^ω^)「俺と会えるのを楽しみにしているがいい」 カラカラ ピシャン
- 39 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/12/04(土) 21:04:22.33 ID:e+ze5D2JO
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ξ゚ー゚)ξ ξ゚⊿゚)ξ「……」 ξ-⊿-)ξ(――杉浦ロマネスクさん。ブーン君の、本当のお父さんじゃ、ない) ξ-⊿-)ξ(ブーン君のあの振る舞いは、強がりなのかな) ξ-⊿-)ξ(赤ちゃんの頃に御両親を亡くして……寂しいのかもしれない) ξ-⊿-)ξ(それでも、捻くれずに、いい子に育ってる。……ちょっと変な子だけど) ξ-⊿-)ξ(きっと、杉浦さんの育て方が良かったのね) ξ-⊿-)ξ(私も、ブーン君が優しいまま育ってくれるよう、頑張らなきゃ) (*ФωФ)⊃⊂(*^ω^)
- 42 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/12/04(土) 21:13:52.87 ID:e+ze5D2JO
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ワーワー キャーキャー 川 ゚ -゚)「……」キィ、キィ ( ^ω^)「むっ、珍しくブランコが空いているな」 川 ゚ -゚)「!」 (´・ω・`)「あ……」 ( ^ω^)「どうしたショボン」 (´・ω・`)「クーちゃんだ」 川 ゚ -゚)「……」 (´・ω・`)「……そっか、だからブランコあいてるんだ……」 ( ^ω^)「何故クーがいるとブランコが空くのだ」 川 ゚ -゚)「……」 (´・ω・`)「……えっと」
- 44 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/12/04(土) 21:17:02.34 ID:e+ze5D2JO
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川 ゚ -゚)「……」スクッ タタタタタ…… ( ^ω^)「……園の中に入ってしまった」 ( ^Д^)「あいついなくなったぜ。やっとブランコであそべるなwwプギャーwwwww」 _ ( ゚∀゚)「だなーwwwww」 ( ^ω^)「……お前ら、どういうことだ」 ( ^Д^)「だってあいつ気味悪いもんwww暗くてさーwwwww」 _ ( ゚∀゚)「ちかくに寄ると、ネクラがうつるwwwww」 (´・ω・`)「……」 ( ^ω^)「……」 ( ^Д^)「んだよ、じっと見てwwwww」 ( ^ω^)「……女々しいな」ボソッ _ ( ゚∀゚)「あ?」
- 49 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/12/04(土) 21:30:36.16 ID:e+ze5D2JO
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( ^ω^)「たかだか無口な女に、そうも怯えるとはな」 (#^Д^)「何だって!?」 (;´・ω・`)「ぶ、ブーンくん……」 ( ^ω^)「『根暗で気味悪くて恐いから』近寄らないのだろう? 逃げてるだけではないか」 ( ^ω^)「男はな、すぐ隣に恐るべき脅威が居たとしても!」 ( ^ω^)「まったく動じず、そこに鎮座し、腕組み豪快に笑ってやるものだ!!」 _ (#゚∀゚)「てめえ!!」 「――そ、そうだ!」 ( ^ω^)「!」 (;'A`)「く、クーちゃんが、おまえらに何かしたわけでもないのに、 お、おまえら、か、かか、かってにバカにして! 男らしくないぞ!」 (#^Д^)「……こいつら、うっぜえ……」
- 51 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/12/04(土) 21:33:39.75 ID:e+ze5D2JO
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( ^ω^)「……くくく、ドクオ、見直したぞ」 (;'∀`)「へ、へへ……おれ、ブーンみたいになりたいんだ……」 ( ^ω^)「良かろう。ならば――」 ( ^ω^)「手始めに、奴らを懲らしめてやろうではないか。 ――拳でな」 (;'A`)「お、おう!!」 (#::#)ω;)「何なの? ブランコから飛び蹴りするの流行ってるの?」 (##)A;)「痛いよう……」 (;´・ω・`)「きみたちってヤツは……」
- 58 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/12/04(土) 21:43:12.86 ID:e+ze5D2JO
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川 ; -;) ξ゚⊿゚)ξ「みんな、クーちゃんとあんまりお話ししないから、 クーちゃんのこと、よく知らないだけなのよ。 クーちゃんが悪いんじゃないからね?」 川 ; -;)) コクン (;´・ω・`)「せんせー! せんせー!」 川 ; -;)「!」 ξ゚⊿゚)ξ「どうしたの?」 (;´・ω・`)「ブーンくんとドクオくんがケガした!」 (#::#)ω;)「これは敗北などではない。勝利への道の一部だ」 (##)A;)「わかった……」 ξ;゚⊿゚)ξ「あーあー」 川;゚ -゚) アワアワ
- 62 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/12/04(土) 21:51:31.13 ID:e+ze5D2JO
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ξ゚⊿゚)ξ「はい、ちょっと染みるよー」 (#::#)ω;)「お前は『ちょっと』という言葉の意味を知っているのか?」 ξ゚⊿゚)ξ「消毒液やってー、絆創膏貼ってー。 はい次、ドクオ君ね」 (##)A;)「うー……しみる……」 ξ;゚⊿゚)ξ「……あっ、絆創膏足りない……」 川;゚ -゚)「!」 川;゚ -゚) ゴソゴソ 川;゚ -゚)⊃[□] パッ ξ゚⊿゚)ξ「あ、クーちゃん絆創膏持ってるの? 分けてもらっていい?」 川;゚ -゚)) コクコク (##)A;)「ありがと……」 (#::#)ω^)「備えあれば憂い無し。褒めてやろう、クー」 川 ゚ -゚)「!」 川*゚ -゚) テレテレ
- 70 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/12/04(土) 22:03:15.78 ID:e+ze5D2JO
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ξ゚⊿゚)ξ「で、今度は何があったの? ドクオ君まで怪我して……」 (´・ω・`)「ブーンくんたちね、クーちゃんを悪く言ったプギャーくんたちと ケンカしたの」 川 ゚ -゚)「!!」 ξ゚⊿゚)ξ「……あら」 (#::#)ω^)「あやつらの心根の腐った言葉と笑い声が耳障りだっただけだ」 (##)A`)「ブーン、すごく怒ってたよ」 ξ゚ー゚)ξ「……そう。かっこいいね、2人共」 川 ゚ -゚)「……」クイクイ (#::#)ω^)「何だ」 川 ゚ -゚)「……ぁ」 川*; -;)「ぁ、ありがとう……」 (#::#)ω^)「別にお前のためにしたわけではないわ」 ξ゚⊿゚)ξ「こーら」 (#::#)ω^)「……どういたしまして」
- 71 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/12/04(土) 22:12:56.86 ID:e+ze5D2JO
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(##)A`)「クーちゃん、いっしょにあそぼう」 川*ぅ -;)) コクコクコクコク (´・ω・`)「なにしてあそぶ? おそとに行く?」 川*゚ -゚)「ん、んと、えっと……」チラチラ (##)A`)「ブロック?」 川;*゚ -゚)「ぶ、ブーンくんたちがあそびたいやつでいい……」 (#::#)ω^)「……あの馬鹿共のせいで体が痛む。 外で駆け回るのは遠慮したいな。 ――室内で、"神々の創造破壊遊戯(ブロック遊び)"でも、するか」 川*゚ -゚)「! う、うん!」 ξ゚ー゚)ξ「……ふふ」
- 75 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/12/04(土) 22:18:52.53 ID:e+ze5D2JO
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ξ゚⊿゚)ξ「じゃ、みんな仲良く遊んでてね。 先生はちょっとプギャー君達をシメt……叱ってくるから」 (#::#)ω^)「シメてくるって言いかけなかったか」 ξ^⊿^)ξ「ん?」 (#::#)ω^)「何でもないお!」 :(;##)A`): :(;´・ω・`): ガクガクガクブルブルブル :川;゚ -゚):
- 77 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/12/04(土) 22:29:00.57 ID:e+ze5D2JO
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~夜~ (;ФωФ)「また最後か……すまん、ブーン」 ( ^ω^)「のろまめ」 ξ゚ー゚)ξ「今日はですね、女の子をカクカクシカジカ」 (*ФωФ)「おお、えらいである!」 (*^ω^)「……ふん」 (*ФωФ)⊃⊂(*^ω^)テクテク (*ФωФ)「我輩自慢の子であるよ、ブーン」 (*^ω^)「……おっおー」
- 82 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/12/04(土) 22:39:38.21 ID:e+ze5D2JO
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(*^ω^)「だって、ロマ、言ってたお……。 男は強くなれって……。強くなれば、弱い人を助けられるって……。 だから、僕、強くなりたいんだお……」 ( ФωФ)(素になっておる……眠たいのであるな) (*^ω^)「ロマは強いお。僕を助けてくれたお。 僕、ロマみたいになるお……」 (*ФωФ)「……ははは、そうであるか」 (*^ω^)「おー……」 ( ФωФ)「ブーン、おんぶしてやるである」 (*^ω^)「おんぶ……」 (*^ω( ФωФ)「よいしょ」 (*^ω( ФωФ)テクテク テクテク (*‐ω( ФωФ)テクテク テクテク スヤスヤ (*‐ω( ФωФ)テクテク テクテク (*‐ω( ФωФ)「……実の息子ではないのに、こうも可愛いものであるか」 (*‐ω( ФωФ)「強くなるであるよ、ブーン」
- 87 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/12/04(土) 22:52:41.95 ID:e+ze5D2JO
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( ;ω;)『いたいお、いたいお』 ――この愚図が ( ;ω;)『おーん、おーん』 ――泣くな! うるさいったらありゃしねえ! ( ;ω;)『お、お……うー……』 ――ったく、姉さんの子供だからって引き取るんじゃなかったよ ――おいガキ、お前のせいで、お前の親は死んだんだよ ――そのせいで俺達まで困ってんだ ――全部お前のせいなんだぜ ――わかってんのか? ( ;ω;)『ご、ごめ、なさい、お……』 ――俺が良いって言うまで、そこで正座してろ ( ;ω;)『おーん……』
- 90 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/12/04(土) 23:01:56.76 ID:e+ze5D2JO
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ピンポーン ――ちっ、誰か来たな。おとなしくしてろよ、クソガキ ( ;ω;)『うう……』 ガチャ バタン! ガタッガタン ギャアギャア ガタガタッ ( ;ω;)『……なんだお……?』 ドタドタ バン!! ( ФωФ)『……見付けた』 ( ;ω;)『おっ……!?』 ( ФωФ)『君がホライゾンであるな。……傷だらけではないか』 ( ;ω;)『だ、だれですかお……?』 ( ФωФ)『杉浦ロマネスク。……君の母親の、弟である』
- 91 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/12/04(土) 23:13:14.94 ID:e+ze5D2JO
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( ;ω;)『ろま……?』 ――おい、兄貴! 久々に顔見せたかと思えば、何なんだよ! ( ФωФ)『久々に顔を見たかと思えば……とんだ屑に成り下がっていたな、弟よ』 ――姉さんの葬式にも来なかった癖に……! ( ФωФ)『我輩は親父に嫌われているからな、 姉さんが死んだことさえ知らされなかったである。 ――さて、ホライゾンは我輩が引き取らせてもらう』 ――はあ? ( ФωФ)『生前から姉さんは言っていた。 もしも自分達に何かあったら、我輩に息子を任せると。 決してお前に渡してはならぬと。 その「もしも」が現実になったことに気付くのが、遅れてしまったがな』 ――今更何を―― ( ФωФ)『何なら姉さんが書いた書面も見せてやるぞ。 ……ホライゾン、おいで』
- 94 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/12/04(土) 23:21:08.90 ID:e+ze5D2JO
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( ;ω;)『お……』 ――ふざけんじゃねえよ!! ( ФωФ)『……』 バキィッ ( ;ω;)『おっ!?』 ――い、ってぇ……! ( ФωФ)『兄に向かって椅子を振りかぶるか。 とことん見損なったぞ、この阿呆が』 (#ФωФ)『……分かるか! 貴様が武器を持とうと、我輩の拳には敵わぬ! 貴様の身勝手な我が儘が、 我輩の、大事な甥を――否、「子供」を守る力に敵う筈がないのだ!!』
- 98 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/12/04(土) 23:34:18.71 ID:e+ze5D2JO
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( ФωФ)⊃⊂( ^ω^)テクテク ( ФωФ)『……ホライゾン』 ( ^ω^)『はいお』 ( ФωФ)『姉さん……お前の母は、とても体が弱かった。 お前を産んだことで、たしかに死んでしまう程に衰弱した』 ( ФωФ)『だが、彼女は、自分の命が危ういことを知っていながらお前を産んだ』 ( ФωФ)『自分の身をなげうっても、お前に、この世界を見せてやりたかったのだ』 ( ФωФ)『……どちらにせよ、姉さんは長生き出来ぬ体であったからな』 ( ^ω^)『……よく、わかんないですお……』 ( ФωФ)『お前が産まれた「せい」で死んだのではない』 ( ФωФ)『お前が産まれた「おかげで」、喜びの中に死ねたのだ』 ( ФωФ)『ホライゾンは、姉さんに最大の幸せをあげたのであるよ』
- 101 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/12/04(土) 23:44:41.37 ID:e+ze5D2JO
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( ФωФ)『そして、君の父は、心がとても弱い人だった。 妻を失って正常を保てるような人では、なかったのである』 ( ФωФ)『彼が自ら命を絶ったのは、彼自身の、弱さのせいだ』 ( ФωФ)『それでも、お前を道連れにはしなかった』 ( ФωФ)『彼も、お前を愛していたのである。 絶望の中にも、お前を想う気持ちはあったのだ』 ( ФωФ)『だーれも、お前のせいで不幸になった者など、いないであるよ』 ( ^ω^)『……』 ( ФωФ)『分かったであるか?』 ( ^ω^) ( ;ω^) ( ;ω;)『……はいお』
- 111 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/12/04(土) 23:53:51.99 ID:e+ze5D2JO
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( ФωФ)『体が弱い人や、心が弱い人。 そんな人達が、世界にはとても多い』 ( ФωФ)『だから強くなるである、ホライゾン』 ( ФωФ)『体も心も強ければ、弱い人を守り、助けることが出来る』 ( ФωФ)『何より、自分を守れる』 ( ФωФ)『いいであるか?』 ( ;ω;)『……つよく、なるお……』 ( ;ω;)『ぼく、つよくなるお……』 ( ФωФ)『……うむ。やはり、お前は姉さんの子である』 ( ФωФ)『強い心は、最初から備わっていたであるな――』
- 118 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/12/05(日) 00:04:14.28 ID:GMBJgpWuO
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~園庭~ キャーキャー ワーワー 川*゚ -゚) セッセ セッセ (´・ω・`)「クーちゃん、砂でお城作るの上手だね」 川*゚ -゚) テレテレ グシャッ!! 川;゚ -゚)(;´・ω・`)「!!」 (#゚;;-゚)「……ごめん、足元、みてなかった」 (;´・ω・`)「う、うそつき! 今、しっかりこっち見て……」 (#゚;;-゚)「ふん」 川 ; -;) (#゚;;-゚)「なに泣いてんの。泣けば、なんでも丸くおさまるとおもってんの?」
- 123 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/12/05(日) 00:10:50.50 ID:kqJi/X9jO
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(*'A`)「ショボン、クーちゃん、水もってk……」 (;'A`)「! どうしたの!?」 ( ^ω^)「何やらきな臭いな」 (;´・ω・`)「今、でぃちゃんがクーちゃんのお城をこわしたんだ」 (#゚;;-゚)「あやまったじゃん」 (;´・ω・`)「でも!」 川 ; -;) フルフル (;´・ω・`)「クーちゃん……」 川 ; -;)「も、もういっかい、つくる……」 (#゚;;-゚)「せーぜーがんばれば?」スタスタ 川 ; -;) (#´・ω・`)「……なんなんだよ、あの子! プギャーたちよりイジワルだ!」 ( ^ω^)「……」
- 130 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/12/05(日) 00:16:21.16 ID:kqJi/X9jO
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(#゚;;-゚)「……」キィキィ ( ^ω^)「お前」 (#゚;;-゚)「!」 (#゚;;-゚)「なに、あの子のしかえし? ブランコから飛び蹴りしてあげようか」 (;^ω^)「やめろよ……何なのそれ流行ってんのマジで」 (#゚;;-゚)「で、なに?」 ( ^ω^)「何故あんなことをした?」 (#゚;;-゚)「……たまたまだってば」 ( ^ω^)「……」 (#゚;;-゚)「あっち行ってよ」 ( ^ω^)「……クーが羨ましいのか」 (#゚;;-゚)「……!」
- 132 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/12/05(日) 00:20:21.29 ID:kqJi/X9jO
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(#゚;;-゚)「……なに言ってんの」 ( ^ω^)「お前はいつも1人きりだ。 この間までのクーのように」 (#゚;;-゚)「……」 ( ^ω^)「羨ましいのか? 友達が出来たクーが」 (#゚;;-゚)「――そんなんじゃない!!」 タッタッタッタ… ( ^ω^)「……ふむ」
- 134 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/12/05(日) 00:27:22.26 ID:kqJi/X9jO
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~家~ ( ФωФ)「でぃちゃん? ……というと……あの傷だらけの子か」 ( ^ω^)「うむ」 ( ФωФ)「皆が言うには、いつも駆け回っていて元気がいいとか」 ( ^ω^)「たしかに、やたら走り回っているのは見る」 ( ФωФ)「そのおかげで生傷が絶えないそうである」 ( ^ω^)「たしかに、やたら転ぶ――」 ( ^ω^)「……だが……」 ( ФωФ)「?」 ( ^ω^)「……」
- 136 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/12/05(日) 00:34:25.51 ID:kqJi/X9jO
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ξ゚⊿゚)ξ「みんな、今日は文字の練習として、お父さんやお母さんに手紙を書きましょう」 (´・ω・`)「クーちゃん、字、きれいだね」 川*゚ -゚) テレテレ ( ^ω^)「ふん。俺には敵わんな」 (´・ω・`)「漢字だ! すごーい」 ('A`)「でも、『す』と『ま』が左右反対だ」 ( ^ω^)「男は細かいことは気にしない」 川*゚ -゚) クスクス
- 138 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/12/05(日) 00:42:07.24 ID:kqJi/X9jO
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(#゚;;-゚)「……」グシャグシャ ポイッ (#゚;;-゚) ガタッ ξ゚⊿゚)ξ「でぃちゃん、どこ行くの?」 (#゚;;-゚)「こんなのより、外であそぶほうがいいもん」 ξ゚⊿゚)ξ「でも――」 (#゚;;-゚)「……こんなの、やだ」 ξ゚⊿゚)ξ「でぃちゃ……」 ガラッ ピシャン タタタタ… ξ;゚⊿゚)ξ「行っちゃった……。……みんな、いい子にして待っててね。 先生はでぃちゃん追い掛けるから」 カララ パタン (´・ω・`)「変な子」 川;゚ -゚) アワワ ( ^ω^)「……」
- 141 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/12/05(日) 00:50:26.38 ID:kqJi/X9jO
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(#゚;;-゚)「……」ポンポン ξ゚⊿゚)ξ「でぃちゃん……」 (#゚;;-゚)「……」 ξ゚⊿゚)ξ「砂で、お城作ってるの?」 (#゚;;-゚)「……」 ξ゚⊿゚)ξ「……上手だね」 (#゚;;-゚)「……ょ」 ξ゚⊿゚)ξ「ん?」 (#゚;;-゚)「クーちゃんのほうが、うまいよ」 ξ゚⊿゚)ξ「そうなんだ」 (#゚;;-゚)「うん……」
- 147 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/12/05(日) 00:55:47.34 ID:kqJi/X9jO
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ξ゚⊿゚)ξ「……どうして、お手紙書きたくないの?」 (#゚;;-゚)「……」 ξ゚⊿゚)ξ「……」 「――素直になれないのだろう」 (#゚;;-゚)「……!」 ( ^ω^)「お前、正直に話すのが苦手なのだな」 ξ゚⊿゚)ξ「ブーン君」 ( ^ω^)「ここに、先程貴様が丸めて捨てた、書きかけの手紙がある」ピラリ (;゚;;-゚)「ちょっ……か、かえしてよ!!」
- 150 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/12/05(日) 01:06:14.13 ID:kqJi/X9jO
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( ^ω^)「『かわいがって』……書かれているのは、それだけだ」 (;゚;;-゚)「……っ」 ξ゚⊿゚)ξ「かわいがって?」 ( ^ω^)「お前の親は、恐らく、あまりお前に構ってくれないのだろう」 ( ^ω^)「だから――お前は、怪我をする。 親の気を引きたくて、わざと」 (# ;;- )「……」 ( ^ω^)「俺には分かる。……かつて、お前と同じだった」 ( ^ω^)「わざと転んで、怪我をして、泣いて。 ……だが、そうすると、『奴ら』は俺を叱った。うるさいと」
- 153 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/12/05(日) 01:16:01.31 ID:kqJi/X9jO
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( ^ω^)「お前の親は、お前が怪我をすると怒るのか?」 (# ;;- )「……おこらないよ。 でも、はじめは、心配してくれたけど……最近は、またか、って顔する」 (# ;;- )「わかんない。パパもママも、わたしのこと、好きじゃないの?」 (# ;;- )「いっぱいケガしても、もう、気にならないの?」 (# ;;- )「どうやったら――わたしを、かわいがってくれるの?」 ξ゚⊿゚)ξ「……でぃちゃん……」 ( ^ω^)「……お前は、素直になれない。 だから親に直接言えないし、いつも1人でいるのだな」 (# ;;- ) ( ^ω^)「どうやらそれは、親譲りのようだ。 ――安心しろ。お前の親は、お前を愛している」 (#゚;;-゚)「……え……?」 ( ^ω^)「親も、素直になれないだけだ。 でなければ、始めだけとはいえ心配などするものか」 ( ^ω^)「それでも信じられないなら――そうだな、ちょっと耳を貸せ」 (#゚;;-゚)「……?」
- 155 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/12/05(日) 01:20:48.81 ID:kqJi/X9jO
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~夕方~ (,,゚Д゚)「でぃ、帰るぞ」 (#゚;;-゚)「……パパ」 ξ゚⊿゚)ξ「でぃちゃん、ほら」 (#゚;;-゚)「うん……」 (,,゚Д゚)「?」 ξ゚⊿゚)ξ「今日、文字を書く練習で、お手紙を書かせたんです」 (,,゚Д゚)「ふうん……ぐしゃぐしゃだな……」ガサガサ (,,゚Д゚)「……」 (,,゚Д゚)「『かわいがって』?」 ( ^ω^)「それがお前の娘の、一番正直な気持ちだ」ヌッ (,,゚Д゚)「うわっびっくりした」
- 160 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/12/05(日) 01:29:43.93 ID:kqJi/X9jO
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( ^ω^)「怪我をするほど元気なのは、たしかに親からすれば、 多少不安はあれど喜ばしいことだろう。 傷が元気の良さの象徴となるからな」 ( ^ω^)「だが――その怪我が、自ら付けるものとなれば話は別だ」 ( ^ω^)「途端に、それは目に見える叫び声となる」 (#゚;;-゚)「……」 ( ^ω^)「お前は何も言われなくとも、人の気持ちが分かるのか?」 ( ^ω^)「お前が子供のとき、頭を撫でられなくとも、褒められなくとも、 親の愛を信じて疑わなかったのか?」 (,,゚Д゚)「――!」 ( ^ω^)「想っているだけで、愛は伝わるものだと言うのか?」 ( ^ω^)「……まるで、でぃ本人のようにぼろぼろになってしまった手紙」 ( ^ω^)「そこに書かれた言葉こそ、こいつの真実の気持ちだ」 ( ^ω^)「よく考えることだな」
- 165 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/12/05(日) 01:40:40.73 ID:kqJi/X9jO
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(;,゚Д゚)「……あ……」 ( ^ω^)「ほら――手紙は、受け取ったら返事をするものだろう」 (,,;Д;)「あ、ああ……でぃ、でぃ……!」 (#゚;;-゚)「パパ……」 (,,;Д;)「ごめん、ごめんな……父さん、好きとか、愛してるとか…… そういうのを言うのが、苦手なんだ。なんだか、恥ずかしくて……」 (,,;Д;)「そうだよな、みんながみんな、しぃみたいに、 俺の意図を汲んでくれるわけじゃない……」 (,,;Д;)「しぃの子だからとか、家族だからとか、俺、甘えてた……。 ごめん、でぃ、……大好きだ。 いつも、お前のこと、大事に思ってるよ……」 (#゚;;-゚)「……うん」 (*゚;;-゚)「わたしも、パパと同じだよ……」
- 166 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/12/05(日) 01:44:57.65 ID:kqJi/X9jO
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ξ゚ー゚)ξ「すごいじゃない、ブーン君」 ( ^ω^)「ふん。 放っておいたら、でぃの奴、またクーにちょっかいかけてただろうからな」 ( ^ω^)「そしたらクーが泣いて、結局面倒なことになるだろう」 ξ゚ー゚)ξ「そういうことにしといてあげる」 ξ゚ー゚)ξ(……しかし……) ξ;゚ー゚)ξ(この子、本当に5歳児なのかしら……)
- 169 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/12/05(日) 01:52:10.56 ID:kqJi/X9jO
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川 ゚ -゚) ポムポム (´・ω・`)「うわあ、今までで一番おっきなお城だ! すごいよクーちゃん、新記録!」 川*゚ -゚) ホコラシゲー (#゚;;-゚)「クーちゃん」 川;゚ -゚)「!!」 (#´・ω・`)「また壊しにきたの?」 (#゚;;-゚)「……」 (#゚;;-゚)「いっしょにあそんで、いい?」 (;´・ω・`)「――え」 (#゚;;-゚)「だめ?」 (´・ω・`)「……クーちゃん、どうする?」 川 ゚ -゚)「……」 川*゚ -゚)「……いいよ」
- 172 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/12/05(日) 02:00:51.13 ID:kqJi/X9jO
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(#゚;;-゚) ポムポム 川 ゚ -゚) ポムポム (#゚;;-゚)「……わたしね」 川 ゚ -゚)「?」 (#゚;;-゚)「いつもひとりぼっちで……さみしかったけど、 クーちゃんもひとりぼっちだったから、安心してた」 川 ゚ -゚)「……」 (#゚;;-゚)「でも、クーちゃん、ブーンくんたちとなかよくなったでしょ? ……うらやましかった。クーちゃんだけ、ずるいって思った」 (#゚;;-゚)「……いじわるして、ごめんね」 川 ゚ -゚)「……」 川 ゚ -゚)「おこってないよ」 川*゚ー゚)「だから……ともだち、なろう」 (*゚;;-゚)「――うん!」
- 174 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/12/05(日) 02:09:56.61 ID:kqJi/X9jO
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~夜~ ξ゚⊿゚)ξ「今日は一段とお迎えが遅いね」 ( ^ω^)「親父は、俺を養うために頑張っているからな……。 仕方のないことよ」 プルルルル プルルルル ξ゚⊿゚)ξ「あら電話」ガチャ ξ゚⊿゚)ξ】「はい、VIP保育園です」 『――ツン先生であるか! 我輩、杉浦である!』 ξ゚⊿゚)ξ】「あ、杉浦さん。どうなさいました?」 ( ^ω^)「親父?」 『実は仕事をどうしても抜けられそうになくて……。 大変申し訳ないが、ブーンを家まで送ってはもらえぬか』 ξ゚⊿゚)ξ】「構いませんよ、もう残ってるのはブーン君だけですし」 『ありがたい! 今度お礼をするである! 家の鍵はブーンが持っているから、送るだけで良い。 ――っとっと、戻らねば。いつもすまない、ありがとうである。では!』 プツッ ツー、ツー
- 175 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/12/05(日) 02:15:58.31 ID:kqJi/X9jO
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ξ゚⊿゚)ξ「ブーン君、今日は先生と帰りましょ。お家の鍵は持ってる?」 ( ^ω^)「うむ」 ξ゚⊿゚)ξ「じゃ、ちょっと待ってね。ちゃちゃっとお仕事終わらせるから」 ~~~~~ ξ゚⊿゚)ξ⊃⊂( ^ω^)テクテク ξ゚⊿゚)ξ「最近めっきり冷え込んできたわねー」 ( ^ω^)「こんなもの、適温の内よ」 ξ゚⊿゚)ξ「ふふ、そうですか。 ――風邪引かないようにしなきゃね」 ( ^ω^)「俺は強い。風邪など引かぬ」 ξ゚ー゚)ξ「そう。羨ましいな」
- 182 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/12/05(日) 02:23:12.99 ID:kqJi/X9jO
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( ^ω^)「ここを右に抜ければ近道だ」 ξ゚⊿゚)ξ「右ね。……真っ暗。ちょっと恐いな」 ( ^ω^)「俺がついているだろう」 ξ゚ー゚)ξ「そうだったわ。なんて頼もしいのかしら」 ξ゚⊿゚)ξ⊃⊂( ^ω^)テクテク テクテク ξ゚⊿゚)ξ「ねえ、ブーン君」 ( ^ω^)「何だ」 ξ゚⊿゚)ξ「私って、良い先生やれてるかな?」 ( ^ω^)「……唐突だな」 ξ゚⊿゚)ξ「ブーン君に比べたら、私、何も出来てない気がするの」 ( ^ω^)「……」 ξ゚⊿゚)ξ「こんな私がみんなの先生で、いいのかな……」
- 186 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/12/05(日) 02:35:15.38 ID:kqJi/X9jO
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( ^ω^)「……優しくて、厳しくて……とても強い」 ( ^ω^)「親父に負けないぐらい、良い人だと思うぞ」 ξ゚⊿゚)ξ「……そっか」 ξ*゚ー゚)ξ「ブーン君がそう言うなら、先生、自信出てくるよ」 (*^ω^)「……」 ――ガサガサッ!! ξ;゚⊿゚)ξ「!?」 (;・∀・)「ひ、ひひひ……運がいい、俺の好みど真ん中な女だ……!」 ( ^ω^)「……?」 (;・∀・)「おっと、子持ちか? そんな歳には見えねえが……ったく、ビッチが。 まあいい、フヒッ、お、おい、女、こっち来い」
- 189 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/12/05(日) 02:48:05.22 ID:kqJi/X9jO
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ξ;゚⊿゚)ξ「あ、あなた、誰ですか……? 一体何を――」 (;・∀・)「この状況で分かんねえのか?」 (;*・∀・)「――ああ、見れば見るほど可愛いな。たまんねえ……」 ξ;゚⊿゚)ξ「……っ」 ξ;゚⊿゚)ξ「ブーン君、逃げて!」 ( ^ω^)「なっ……」 ジャキッ!! (#・∀・)⊃+―「おおっと動くなよガキ!」 (;^ω^)(――ナイフ……!) (#・∀・)「女が抵抗したり逃げる素振りを見せたりすれば、ガキを刺す。 ガキが逃げれば、女を刺す」 (#・∀・)「坊や、こいつが死んでもいいのかい」 ξ;゚⊿゚)ξ「くっ……!」 (;^ω^)「卑怯な……」 (#・∀・)「卑怯でも構わねえ! 童貞を最悪なレベルでこじらせっとこうなるんだ! お前は将来こうなるんじゃねえぞガキィ!!」
- 195 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/12/05(日) 02:55:19.56 ID:kqJi/X9jO
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ξ;゚⊿゚)ξ ξ;-⊿-)ξ「……ブーン君。目を閉じて……耳を、塞いでて」 (;^ω^)「先生――」 ξ;゚ー゚)ξ「だ、大丈夫。大丈夫だから……」 (;^ω^)「……!!」 (;*・∀・)「ひひっひひひ! いい子だ!」 (; ω )(先生、泣きそうだった。戦わないと。あいつを倒さないと) (; ω )(だが――倒せるか? 勝てるのか?) (; ω )(同年代のプギャー達にさえ負ける俺が、ナイフを持った大人に) (; ω )(俺は、俺は……) (; ω )(……弱い――)
- 197 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/12/05(日) 03:00:00.66 ID:kqJi/X9jO
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――……分かるか! 貴様が武器を持とうと―― ( ω ) ξ;-⊿-)ξ (;*・∀・)「さ、さあ、服を脱g――」 (#^ω^)「――待つお、この屑野郎!!」
- 199 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/12/05(日) 03:11:47.20 ID:kqJi/X9jO
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(#・∀・)「……ああ?」 ξ;゚⊿゚)ξ「ぶ、ブーン君!?」 (#^ω^)「武器を持たなきゃ満足に闘えない弱者が! 真の強者に勝てると思ってるのかお!」 (#・∀・)「漫画の読みすぎか? チビ! ガキが出しゃばんじゃねえ!!」 (#^ω^)「――お前が武器を持とうと、僕の拳には敵わない! お前の身勝手な我が儘が! 僕の、大事な先生を守る力に敵う筈がないんだおぉおおお!!!!!!」 ――ゴズン!! ( ∀ ) (#^ω^) ξ;゚⊿゚)ξ ξ;゚⊿゚)ξ「……玉……」 ( ∀ )「それは……アカンて……」
- 206 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/12/05(日) 03:21:14.73 ID:kqJi/X9jO
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~それからそれから~ __[警] ∧∧ ( ) (;∀;) ( )Vノ ) | | >< (*ФωФ)「えらいである、ブーン!」 (*^ω^)「おー……」 ξ*;ー;)ξ「ありがとう……大好きよ、ブーン君」 (*^ω^)「先生が助かって良かったお」 (*ФωФ)「今日は唐揚げパーティーである!!」 (*^ω^)「本当かお!」 (*ФωФ)「先生も是非」 ξ*゚ー゚)ξ「ええ、喜んで」
- 208 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/12/05(日) 03:27:47.06 ID:kqJi/X9jO
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(*^ω^)「うれしいお……――ふあぁ……」 ( ФωФ)「眠いか。家に着くまで、我輩の背中で寝るといい」 (*‐ω^)「そうするお……」 (*‐ω( ФωФ)「よっこらショット」 (*‐ω( ФωФ)「さ、スーパーで材料を買っていくである」 ξ*゚ー゚)ξ「はい!」 (*‐ω( ФωФ)テクテク テクテク (*‐ω( ФωФ)テクテク… (*‐ω( ФωФ)(――姉さん、義兄さん) (*‐ω( ФωФ)(あなたたちの子供は、とても強い子に育っているであるよ)
- 211 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/12/05(日) 03:38:22.26 ID:kqJi/X9jO
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( ^ω^)「ブランコで遊ぶおー」 (´・ω・`)「ブーンくん、しゃべり方変わったねー」 ( ^ω^)「言葉で強がる必要は無いって分かったんだお」 川*゚ -゚)「……そのしゃべりかたのが、好き……」 ( ^ω^)「そうかお?」 (#゚;;-゚)「ブーンくん、ブーンくん!」 ( ^ω^)「ん? でぃ、どうしたお?」 (#゚;;-゚)「ドクオくんが、年長さんにオモチャを取られた」 (##)A;)「とりかえそうとしたけど、負けちゃった……」 ( ^ω^)「おっお。自ら立ち向かうなんて、成長したお、ドクオ」 (##)∀;)「へへ……がんばったよ、おれ」 ( ^ω^)「それじゃあ――後は、僕に任せるお。 僕の拳で、取り返してやるお」
- 212 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/12/05(日) 03:41:49.84 ID:kqJi/X9jO
-
――僕は、強い、拳の王になるんだお!! (#::#)ω^)「ブランコ撤去しない?」 ξ;゚⊿゚)ξ「あらまあ……」 ( ^ω^)が拳の王となるようです おわり
- 214 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/12/05(日) 03:44:19.58 ID:kqJi/X9jO
-
終わった! 長い! ごめん! 疲れた! ブーンは全身全霊で玉を殴り抜きました! 質問・指摘などありましたらお願いします!
- 216 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/12/05(日) 03:46:24.71 ID:mEEYhuqtO
- >>214前もブーンが子供のやつ書いてた?
- 226 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/12/05(日) 03:56:55.23 ID:kqJi/X9jO
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>>216 書いてないと思う。いや書いた内に入るのかな? 主人公ではないが、子供ブーンが出てる作品は書いたよ。乗っ取りで。 てか最近乗っ取ってばっかりだ
- 230 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/12/05(日) 04:16:09.64 ID:kqJi/X9jO
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そうだ、ちょっと自分の中でもやもやしてることがあるから書いておく。 懺悔とも言えるかもしれん。 この作品に関係ないし、見苦しい内容だから読み流してくれて構わん。 数日前、総合でとある話題になったとき、俺は自分が書いた作品を引き合いに出した。 さも「読んだ側」のような書き方で。 後になって思えば、まるで自演で宣伝したような形になってた。自分で引いた。 話題の発端が発端だったんで、他人の作品を出すのはためらわれたんだ。 それにタイトルで検索してもヒットしないし、まとめも無さそうだから、 宣伝にはならないと思ってた。 んで、作者アピールするのもウザがられそうだから読者の立場として書いた。 でも、いやらしい書き方だったと我ながら思う。 いつか過去ログとか見返した人が俺の書き込みをIDで特定して、 「こいつ自演しやがったな」と思われたらと考えると、恐ろしくなった。 自業自得なんだけどwww だから、この場を借りて言い訳してみた。 長々とごめんね。どうしても言いたかった。 不快になった人がいたら、申し訳ない。
- 227 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/12/05(日) 03:57:37.70 ID:b2y5Z0QB0
- 乙
特定しますた
- 229 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/12/05(日) 04:01:11.05 ID:96Dymu5M0
- たまには…休んでもいいのよ?
- 231 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/12/05(日) 04:39:48.64 ID:1lmkIWjjO
- そのいざこざはともかく、この作品も自分にとってはすごく面白かったということは確かだよ
誰が過去に何をしたか気にせず作品を楽しんでる俺勝ち組wwwwwww
- 232 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/12/05(日) 04:59:10.04 ID:kqJi/X9jO
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>>226の書き込みだけで特定出来るとか凄いな、みんな…… >>229 これからも乗っ取り甲斐がありそうなスレがあったら乗っ取っていく所存です >>231 そう言ってもらえるとありがたい。 今のところ誰も気付いてなさそうだったから、 下手すりゃコレ薮蛇状態なんだがwww とりあえず、すっきりした 長々とお付き合いいただきありがとうございました 眠すぎて死にそう。おやすみなさい
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コメント |
とても面白かったです
[2011/03/17 19:31]
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