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lw´‐ _‐ノvその道の先には桜がきっと、のようです |
- 3 名前: ◆HAaUyuY2Cg :2011/04/14(木) 19:00:22.77 ID:OcCB/8G+O
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【ぷろろーぐ】 小さな掌が、一つ。その上に、一枚のカケラ。 小さな小さな、桜のカケラ。 lw´‐ _‐ノv「……みじめ」 少女が歩くその道は、桜並木と呼ばれるそれで。 綺麗だね、そんな言葉が辺りに散らばる。 lw´‐ _‐ノv「散った桜は、寂しいね」 テクテクと歩く少女の足元、泥まみれの桜が一つ。少女は黙ってそれを拾い、ふっと笑った。 lw´‐ _‐ノv「散っちゃえば、忘れられるだけ」 ――まるで、わたしみたいだね。 少女が捨てたその言葉。それを聞くのは、辺りを舞う暖かな風ばかり。 桜並木の綺麗な道を、少女は一人、俯いて歩く。 その姿は、誰の目にも留まっていなくて――
- 4 名前: ◆HAaUyuY2Cg :2011/04/14(木) 19:02:24.50 ID:OcCB/8G+O
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lw´‐ _‐ノvその道の先には桜がきっと、のようです
- 8 名前: ◆HAaUyuY2Cg :2011/04/14(木) 19:07:05.07 ID:OcCB/8G+O
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【第一話:綺麗な一人】 暖かい春の日、笑い声が響く校舎の中。休み時間に走り回る少女が二人。 (>、<トソン「きゃー!!」 lw´‐ _‐ノv「待てー」 楽しそうに追いかけっこをする、二人。 (゚、゚トソン「楽しいね」 lw´‐ _‐ノv「そうだねぇ」 とても仲良しな、二人。 (゚、゚トソン「こりゃまいったね。トソンちゃん、のど渇いた」 ひらひらの赤いスカートに、綺麗なロングの黒髪を靡かせ走る、小学四年生にしてはやけに美人な、トソンが一人。 lw´‐ _‐ノv「汗でも飲む?」 同じくスカートと長い黒髪を靡かせるも、どこか幼いシューが一人。
- 9 名前: ◆HAaUyuY2Cg :2011/04/14(木) 19:08:31.78 ID:OcCB/8G+O
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(゚、゚トソン「飲むわけないだろバカ」 lw´‐ _‐ノv「シューの汗はクリームだよ。これぞまさにシュークリーム。なんちて」 (゚、゚トソン lw´‐ _‐ノv (゚、゚トソン「」 lw´‐ _‐ノv「」 (゚、゚トソン「いやなんか喋れよ」 lw´‐ _‐ノv「てへっ」 とても仲良しな二人はいつも、喋ってはふざけ喋ってはふざけ。
- 10 名前: ◆HAaUyuY2Cg :2011/04/14(木) 19:11:33.76 ID:OcCB/8G+O
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(>、<トソン「逃っげろー!!きゃー!!」 lw´‐ _‐ノv「待てー」 (゚、゚トソン「いや、待って」 lw´‐ _‐ノv「ん?」 (゚、゚トソン「シュー、いつもテンション低くない?」 lw´‐ _‐ノv「だってさ」 (゚、゚トソン「うん」 lw´‐ _‐ノv「わたしとトソンちゃん、向いてる方向が違うよ」
- 11 名前: ◆HAaUyuY2Cg :2011/04/14(木) 19:13:22.19 ID:OcCB/8G+O
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(゚、゚トソン lw´‐ _‐ノv (゚、゚トソン lw´‐ _‐ノv lw´‐ _‐ノv (゚、゚トソン (゚、゚トソン「たしかに!!」 lw´‐ _‐ノv「トソンちゃんいつも『逃げろー』って言いながらわたしに向かって走ってくるよ。わたしは『待てー』って言いながら」 (゚、゚トソン「言いながら?」 lw´‐ _‐ノv「避ける」 (゚、゚トソン「えっ避けられてんの? ていうか気付かないトソンちゃんってどうかしてる」
- 13 名前: ◆HAaUyuY2Cg :2011/04/14(木) 19:15:50.44 ID:OcCB/8G+O
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lw´‐ _‐ノv「逃げる時の顔して?」 lw´‐ _‐ノv (゚、゚トソン lw´‐ _‐ノv (>、<トソン (>、<トソン lw´‐ _‐ノv (>、<トソン (>、<トソン「えっ、いつまでやるの?」 (>、゚トソン (゚、゚トソン (゚、゚トソン「…………まじか」
- 14 名前: ◆HAaUyuY2Cg :2011/04/14(木) 19:18:02.47 ID:OcCB/8G+O
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(゚、゚トソン「こりゃまいったね。さすがのトソンちゃんもこれはちょっくら怒るかもしれない。トソンちゃんが怒ったら凄いよ? もうね、アミューズメントパークがジュラシックパーク。 魔王からはっていうかトソンちゃんからは魔王でも逃げられない。今のはメラではない!! メラゾーマだ!! とか言ってシューをビビらせる。あれ? メラゾーマではない? ん? まぁいいやとにかくトソンちゃんはちょっくら怒っ――」 lw´‐ _‐ノv「飴あげる」 (>、<トソン「ありがとう!! シュー大好き!!」 lw´‐ _‐ノv「美味しいね」 (゚、゚トソン「……米の味がする」 とてもとても仲良しな二人。 これが、一つの日常の姿。 【綺麗だけど馬鹿なトソン】
- 15 名前: ◆HAaUyuY2Cg :2011/04/14(木) 19:19:48.86 ID:OcCB/8G+O
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【第二話:イチャイチャする二人】 ( ^ω^)「ツン!! 給食だお!!」 ふくよかってかデブな少年が一人。 ξ^⊿^)ξ「ほんっとにブーンはカッコイイわね。大好き!」 ツンと呼ばれた巻き糞娘が一人。 ( *^ω^)「ドゥフフ。ブーンもツンが大好きだお! 一緒に食べるお!」
- 16 名前: ◆HAaUyuY2Cg :2011/04/14(木) 19:22:27.26 ID:OcCB/8G+O
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ξ゚⊿゚)ξ「嫌よ。近寄んなデブ。社会のゴミ」 ( ;ω;)「……お……おぅ……」 ξ^⊿^)ξ「ブーン泣かないで。あたしはブーンが大好きよ!!」 ( ^ω^)「おっおっお」 ξ゚⊿゚)ξ「笑うなデブ鳴くなブタ今すぐラーメンのダシになれ」 ( ;ω;)「……ぐふぅ」 ξ^⊿^)ξ「ブーン大丈夫? ブーンの好きな制服プレイ、する? 小学四年生だけど、大人になってみる?」 ( ^ω^)「おっおっおっ。するおするお!!」 ξ゚⊿゚)ξ「お前の笑顔マジうんこだな。可哀想だ。お前がっていうかお前の親が可哀想だ。働かないし飯ばっか食ってパソコンいじってぶくぶく太る。マジで可哀想だ。 お前に人権必要ないんじゃね? 社会の歯車になって必死に頑張ってる人に土下座しろカス」 ( ^ω^) ξ゚⊿゚)ξ
- 17 名前: ◆HAaUyuY2Cg :2011/04/14(木) 19:25:36.15 ID:OcCB/8G+O
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( ^ω^)「よし、給食たべるお!!」 ξ゚⊿゚)ξ「うん!!」 この二人、よくわからないツンデレごっこでいつも遊んでいるそうです。 ( ^ω^)「今日はカレーだお!!」 ξ゚⊿゚)ξ「長ゼリフ言ったから疲れたわ」 ( ^ω^)「ツンの人参貰うお」 ξ゚⊿゚)ξ「じゃあブーンのジャガイモ貰うわ」 ( ^ω^)「おっおっおっ」 ブーンの嫌いな食べ物はジャガイモで、ツンの嫌いな食べ物は人参だそうです。
- 18 名前: ◆HAaUyuY2Cg :2011/04/14(木) 19:27:55.54 ID:OcCB/8G+O
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――はいブーン、あーん。 ――おっおっおっ。あーん。美味しいおっ! ――ねぇ、あたしにも。あーんして? ――うんだお! あーん。 ――美味しい。お返しよ。あーん。 ――おっおっおっ。あーん。 あーん。あーん。あーん。あーん。
- 19 名前: ◆HAaUyuY2Cg :2011/04/14(木) 19:32:20.83 ID:OcCB/8G+O
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lw´‐ _‐ノv「うぜぇ」 カレーをかけず、山盛りの米だけを食べるシューが言う。 (゚、゚トソン「トソンちゃんもうぜぇって思った」 米の無い、山盛りのカレーだけを食べるトソンも言う。 間。 (゚、゚トソン「おい待てや。うんこかコレ。米返せ」 lw´‐ _‐ノv「食べるの?」 (゚、゚トソン「食べるわ!!」 lw´‐ _‐ノv「あげない」 (゚、゚トソン「どっひゃー!!」 あーん。あーん。あーん。 これも、一つの日常の姿。 【イチャイチャしてうぜぇブーンとツン】
- 21 名前: ◆HAaUyuY2Cg :2011/04/14(木) 19:37:29.47 ID:OcCB/8G+O
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【第三話:そっくりな二人】 4-2と書かれた教室の中、昼休みに肩を寄せる二人の姿。 (´・ω・`)「ねぇ兄ちゃん。算数の問題がわからないんだ」 (`・ω・´)「なんだって? このシャキン様に言いたまえよショボン君」 気の弱そうな顔と、気の強そうなそれ。そっくりだけどどこか違う、双子の姿。 (´・ω・`)「いち、に、さん、よん、ご、ろく、なな、はち、きう、じう」 (`・ω・´)「ん?」 (´・ω・`)「なんで?」 (`・ω・´) (`・ω・´)「えっなにが?」
- 23 名前: ◆HAaUyuY2Cg :2011/04/14(木) 19:40:17.84 ID:OcCB/8G+O
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(´・ω・`)「小さい『ゆ』が言えない」 (`・ω・´)「」 ――問題ちがうやん、お前の脳みそがおかしいだけやん。 言いたいけど言えないもどかしさ。シャキンは少し、大人になった。 同じ日に産まれた二人だが、シャキンはショボンを踏み台にして、大人になる。 (>、<トソン「きゃー!」 lw´‐ _‐ノv「待てー!」 (`・ω・´)「トソンの太もも、なめなめしたい」 大人に、なりすぎる。 (´・ω・`)「僕はシューちゃんの鎖骨を布団の中でちゅぱちゅぱしたい」 ショボンは、末期。 (`・ω・´)「可愛いなぁ」 (´・ω・`)「可愛いねぇ」
- 25 名前: ◆HAaUyuY2Cg :2011/04/14(木) 19:44:43.14 ID:OcCB/8G+O
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(`・ω・´)「あ、ショボン」 (´・ω・`)「?」 (`・ω・´)「シューと、ちゅぱちゅぱに、小さい『ゆ』入ってるぞ」 (´・ω・`)「そうだね」 (`・ω・´)「言えるじゃないか。さすが賢いショボンだ!! 大好き!!」 (´・ω・`)「言えるよ。で?」 (`・ω・´)「えっ」 (´・ω・`)「兄ちゃん、馬鹿なんじゃない? ボク恥ずかしいよ。ボクお外で昆虫殺す遊びしてくるね。ついてこないでね。ばいばい」 (`・ω・´)「あ、ショボ――」 ぴしゃりとドアが閉まって、ショボンは消えた。 (`;ω;´)「……ひ……ひぐぅ……」 シャキンは一人、涙を流すばかり。
- 26 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/14(木) 19:44:46.81 ID:FvZ4OtmeO
- シャキショボ可愛いと思ったら変態だった
- 28 名前: ◆HAaUyuY2Cg :2011/04/14(木) 19:47:56.64 ID:OcCB/8G+O
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lw´‐ _‐ノv「シャキン君泣いてる」 (゚、゚トソン「あいつトソンちゃんの太もも狙ってるんだよ。気持ち悪いね。舐めるとかありえない」 lw´‐ _‐ノv「ゴキブリ舐めた方がマシだよね」 (゚、゚トソン「そうそう」 lw´‐ _‐ノv「お米、食べよう」 (゚、゚トソン「ほんと好きだね」 (゚、゚トソン「っておいゴキブリよりはマシだろトソンちゃんの太もも。そこそこだろ!? そこそこな太ももだろ!? 違う?」 lw´‐ _‐ノv「お腹すいた」 (゚、゚トソン「がびょーん」 女は色んな意味で逞しい。 これはこれで、一つの日常。 【そっくりだけど頭のイカれっぷりはちょっと違う、シャキンとショボン】
- 29 名前: ◆HAaUyuY2Cg :2011/04/14(木) 19:50:43.16 ID:OcCB/8G+O
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【第四話:青春な二人】 掃除の時間、教室の中、箒を構えて対峙する二人。 ( ・∀・)「フサギコ、お前は僕には敵わない」 一人は、その涼しい顔に乗せた、感情の見えない氷の如き瞳で、相手を刺す。 ミ,,゚Д゚彡「言うじゃねぇかモララー」 一人は、怒りのオーラを全身に纏い、その出で立ちは炎の如く、相手の心を焼き尽くす。 ( ・∀・)「育ち方が違うんだよ、貧乏人が」 ミ,,゚Д゚彡「雑草は強いんだぜ? ま、頭のネジが吹き飛んだテメェには一生かかっても理解できねぇがな」 ( ・∀・)「猿のくせに吠えるなよ。部屋の隅で乾パンかじってキーキー鳴いてろ」 ミ,,゚Д゚彡「テメェは金に群がる馬鹿な女の犬にでも成り下がってろよ。ヨダレ垂らして腰振ってろ、邪魔しねぇからさ」
- 30 名前: ◆HAaUyuY2Cg :2011/04/14(木) 19:54:04.29 ID:OcCB/8G+O
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氷と炎、龍と虎、っていうか犬と猿。 ジリジリと、二人の距離は狭まる。 ( ・∀・)「どうやっても、お前とは仲良くなれないな」 ミ,,゚Д゚彡「はっ、テメェと仲良しになるつもりなんかサラサラねぇよ」 ( ・∀・)「なら」 ミ,,゚Д゚彡「ああ」 ――いざ、参る!! どちらが叫んだか、同時に地を蹴り駆け出す二人。 ( ・∀・)「ふんっ!!」 ミ,,゚Д゚彡「おらぁぁぁぁぁぁっ!!」 同時に振り下ろされた、箒。それは互いの頭を打ち抜く。
- 31 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/14(木) 19:55:43.58 ID:HXc59o1/0
- 打ち抜いたら駄目だろwwwwwwwwwwww
- 32 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/14(木) 19:56:02.51 ID:FvZ4OtmeO
- 思ってたより青春だったwww
- 34 名前: ◆HAaUyuY2Cg :2011/04/14(木) 19:57:54.40 ID:OcCB/8G+O
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しかし、二人には決定的な違いがあった。 ( ・∀・)「痛っ」 モララーの頭には、箒のフサフサした部分が。 ミ,, Д 彡「」 そしてフサギコの頭には、箒の棒の部分が。 あっという間にフサギコは物言わぬソレとなり。 ( ・∀・)「あ、ごめん」 ミ,, Д 彡「」 ( ・∀・)「ごめ、ごめんね? 痛かった?」 ミ,, Д 彡「……痛かった。凄く痛かった」 ( ・∀・)「ほんとごめんね。御詫びに何でもするから、訴えないでね。パパ医者だから、訴えられたら困る。ほんと何でもするからさ、言って」 ミ,, Д 彡「なんでも?」 ( ・∀・)「うん」
- 35 名前: ◆HAaUyuY2Cg :2011/04/14(木) 20:00:58.40 ID:OcCB/8G+O
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ミ,, Д 彡「なら、殴らせろ」 ( ・∀・)「えっ嫌だ」 ぷちっと一つ、響いた音があった。 ミ,,;Д;彡「嘘つくなよテメェ!! めちゃくちゃ痛いんだぞゴルァ!! 殴る!! 殴る!! 絶対殴る!!」 ( ・∀・)「えっ、ちょ、待っ――」 ぱしん、と音を鳴らし、フサギコがモララーを殴る。箒のフサフサしたとこで。 ( ・∀・)「……別に痛くないんだけど」 ミ,,;Д;彡「うるせぇ!! 箒のフサフサしたとこの力をナメんな!! 『フサギコ君の髪って箒のフサフサしたとこみたいだね』って言われた俺の気持ちがテメェにわかるのか!? わかんねぇだろぉよ金持ちには!! 散髪行きてぇよぉぉぉ!! うわぁぁぁぁぁぁん!!」 ぱしん、ぱしん、ぱしん、ぱしんぱしんぱしんぱしんぱしんぱしん。 (;・∀・)「痛……くは無いけどチクチクする。あ、なんかジワジワくる。ジワジワジワジワ、くる。きちゃう。あれ? あれ?」
- 37 名前: ◆HAaUyuY2Cg :2011/04/14(木) 20:04:03.74 ID:OcCB/8G+O
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ぱしんぱしんぱしんぱしんぱしんぱしんぱしんぱしんぱしん。 ( ;∀;)「やめろよー。やめてよー。パパに言うぞ!! なんか大人の力でお前の家潰すぞ!! うわぁぁぁぁぁぁん!!」 泣き叫ぶ二人は、いつの間にか殴り合って。 次第にそれはクラス全体の迷惑になった。 (゚、゚トソン「ちょっとそこの男子っていうかゴミ二人。ちゃんと掃除してよねっ」 lw´‐ _‐ノv「さっさとトソンちゃんを焼却炉に棄ててきてよねっ」 言われ、手を止め、シューとトソンの顔を見るゴミ二人。
- 40 名前: ◆HAaUyuY2Cg :2011/04/14(木) 20:08:54.02 ID:OcCB/8G+O
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( ;∀;)「トソンたん!! この毛むくじゃらの猿やっつけて!! 僕ちんもうダメなの!! トソンたんのパンツの中はまだ毛むくじゃらじゃあないかな? 見せて!!」 ミ,,;Д;彡「あ、シュシュだ可愛い凄く可愛い。箒の棒のとこで頭叩かれて痛いんだ。だからちょっと俺の股間にある箒にシュシュの優しさをちょうだい」 (゚、゚トソン「このクラス、変な人ばっかだね」 lw´‐ _‐ノv「トソンちゃんを筆頭にね」 変態だらけのクラスメイト。 基本は鬱陶しくて、時々楽しい。 (゚、゚トソン「シュー、ちょっとさすがに酷くない? トソンちゃん泣くよ? いいの?」 lw´‐ _‐ノv「だめ」 (゚、゚トソン「わかった泣かない。トソンちゃん泣かない」 lw´‐ _‐ノv「偉いね」 (゚、゚トソン「ありがとう」 素敵な素敵な、一つの日常。 【色んな意味で青春真っ盛りなモララーとフサギコ】
- 41 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/14(木) 20:10:22.07 ID:FvZ4OtmeO
- 変態だらけwww
- 43 名前: ◆HAaUyuY2Cg :2011/04/14(木) 20:10:59.67 ID:OcCB/8G+O
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【第五話:陽が沈む時】 オレンジに染まる帰り道、シューとトソンは二人で歩く。 lw´‐ _‐ノv「ねむい」 (゚、゚トソン「今日は色んなことがあったね」 大人ではない二人の歩幅は狭い。 ゆっくりゆっくり、道を歩く。 lw´‐ _‐ノv「明日、体育あるね」 (゚、゚トソン「トソンちゃんはドッジボールがしたいな」 lw´‐ _‐ノv「たぶんわたし、トソンちゃんを執拗なまでに狙う。わたしの中の誰かが『トソンを殺れ』って叫んでる」 (゚、゚トソン「えっ怖い」
- 44 名前: ◆HAaUyuY2Cg :2011/04/14(木) 20:12:49.46 ID:OcCB/8G+O
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lw´‐ _‐ノv「ねるねるねるねは~~ねればねるほど~~イッヒ!! う~~ま~~い~~」 (゚、゚トソン「えっ、ちょ、どうしたの? 大丈夫?」 lw´‐ _‐ノv「面白いね」 (゚、゚トソン「やべぇコイツまじで頭の中お花畑だ」 lw´‐ _‐ノv「ふふふ」 小さく響いた、笑い声が一つ。 (゚、゚トソン「相変わらず笑うの下手くそだね」 lw´‐ _‐ノv「個性だよ」 (゚、゚トソン「シューは普通に笑うと絶対可愛いのに」 lw´‐ _‐ノv「ま、トソンちゃんには負けるけどねっ」 (゚、゚トソン「ま、トソンちゃんには負け――おいセリフ取るな。トソンちゃんの見せ場だぞ、ここ」 lw´‐ _‐ノv「褒めてるんだよ」 (゚、゚トソン「ありがとう」 ふふふと、シューはまた笑う。その笑顔が、トソンのいう可愛いそれだったのかは、誰にもわからない。シューと並んで歩いていたトソンが、足を止めていたから。
- 45 名前: ◆HAaUyuY2Cg :2011/04/14(木) 20:16:05.00 ID:OcCB/8G+O
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( 、 トソン「ねぇ」 lw´‐ _‐ノv「なに?」 声をかけられ振り返ったシューは、いつもとは違うトソンの表情に気付く。 楽しそうで、でも哀しそうな―― (^、^トソン「トソンちゃんね」 笑顔。 lw´‐ _‐ノv「うん」 ――転校、するんだ。 ややあって、そうなんだ、と返された言葉。二人はそのまま、帰り道を歩く。黙って、何も言わずに。
- 47 名前: ◆HAaUyuY2Cg :2011/04/14(木) 20:17:47.46 ID:OcCB/8G+O
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二人が大人だったなら、もっと上手な伝え方があっただろう。 大人ではない二人だからこそ、あまりにも不器用なそれで。 狭い歩幅が作る小さな足跡は、次第に別れて。 陽が沈む時、二つだった影は、陽が沈んだ時、一つと一つ。 バイバイの言葉が教えたのは、楽しくて素敵だった日常の、終わり。 【不器用なサヨナラの言葉】
- 51 名前: ◆HAaUyuY2Cg :2011/04/14(木) 20:22:05.67 ID:OcCB/8G+O
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【第六話:その言葉の意味】 一年が過ぎ、また暖かい春が来て、シューは五年生になった。 ( ^ω^)「シューちゃん、一緒に遊ぶお」 ξ゚⊿゚)ξ「今日はリアル罵り合いをして遊びしょう」 lw´‐ _‐ノv「うん」
- 52 名前: ◆HAaUyuY2Cg :2011/04/14(木) 20:23:17.96 ID:OcCB/8G+O
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( ^ω^)「ツンはほんとにバカだお」 ξ゚⊿゚)ξ「ブーンは将来、社会のゴミになるわね。あ、もうなってるか。ごめんなさいね社会のゴミ。ゴミにゴミと言うのは犬に犬と言うくらい当たり前な事で失礼よね」 ( ^ω^)「ツンはほんとにほんとにバカだお」 ξ゚⊿゚)ξ「あー、誰かマジで燃やしてくんねーかなこのゴミ。こんな奴に呼吸させるのが無駄だわ。削減すべきは、まずこういったゴミでしょ。なにやってんのよ政治家は。ゴミを、燃やせ。よく燃えるわよこのゴミは、デブだし」 ( ^ω^)「ツンはほんとにほんとにほんとにほんとにバカでバカでバカな女の子だお」 ξ゚⊿゚)ξ「バカしか言えないのかデブ。まぁブタが頑張って二足歩行してるんだもんね。いっぱいいっぱいなのよね。ブタがバカしか言えない事を責めるのは可哀想ね。ごめんなさいねブーン(笑)あたし、心から謝るわ(笑)」 ( ;ω;)「……おっ。ツンの……ツンのバカっ」 ξ゚⊿゚)ξ「あれ? シューがいない」 ( ;ω;)「あ、ほんとだお。どこ行ったおシューちゃん」 ξ゚⊿゚)ξ「泣くなよブタ。お前の涙はマジで――」
- 53 名前: ◆HAaUyuY2Cg :2011/04/14(木) 20:25:05.24 ID:OcCB/8G+O
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※ 教室から遠く離れた校庭の隅、芝生の上で三角座りをする、シューの姿。 lw´‐ _‐ノv「別に、気を遣わなくていいのに」 寂しくないよ、と言いたげなその言葉を、聞く者は誰もいなくて。 ( ・∀・)「あ、シューたんだ!! 今日のパンツは何色かな? 見せて!!」 ミ,,゚Д゚彡「レストランの『本日のオススメ』の所に『シュシュの汗』ってのがあったら、飲むね俺は。一時間くらいかけて味わって、飲む。きっとクリーミーで美味しいんだろうなぁ。飲みたいなぁ。シュシュ、パンツ見せて!!」 校庭の真ん中で、なぜか全裸になって暴れ回る犬と猿が、遠くに見えるシューに向かって叫ぶ。 lw´‐ _‐ノv「気持ち悪いねぇ」 続く言葉は何も無い。一年前は有ったものが、今はもう無い。
- 55 名前: ◆HAaUyuY2Cg :2011/04/14(木) 20:27:51.69 ID:OcCB/8G+O
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(´・ω・`)「シューちゃんシューちゃん。聞きたい事があるんだ」 そこに、突如現れたショボン。 (`・ω・´) と、その他。 lw´‐ _‐ノv「なぁに?」 (´・ω・`)「パパからもらったクラリネットをとっても大事にしてるなら、どうして壊しちゃうの? バカなの?」 lw´‐ _‐ノv「そうだねぇ」 (`・ω・´)「さすがショボンだ。着目点がとても――」 (´・ω・`)「空は青いけど、どうして緑じゃないのかな? ボクは緑が好きなんだ。どうして空は青いのかな? どうして?」 lw´‐ _‐ノv「そうだねぇ」 (`・ω・´)「なぁショボ――」
- 56 名前: ◆HAaUyuY2Cg :2011/04/14(木) 20:30:04.48 ID:OcCB/8G+O
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(´・ω・`)「ボクは虫が好きなんだ。彼らは小さいのにとても逞しい。それに比べて人間はなぜこんなにもちっぽけなんだろうね。生物は小さければ小さいほど強い。人間はどうしてこんなに大きくなったんだろうね。弱さのアピールだよ。不思議で仕方ないよ」 lw´‐ _‐ノv「そうだねぇ」 (`・ω・´)「虫の話ですか。実はこのシャキン様、この一年間ずっとショボンに無視され――」 (´・ω・`)「パパとママがえっちをしたからボクが産まれたけど、じゃあボクとママがえっちをしたら誰が産まれうんたらかんたらちんちんかいかい」 lw´‐ _‐ノv「そうだねぇ」 (`・ω・´)「少女時代のソヒョンめっちゃ可愛い」 (´・ω・`)「人は、儚いね。ボクがなにより不思議に思うのは、人はどうして成せる事を成せないと決めつけてうんたらかんたらノムノムモッチョ」 lw´‐ _‐ノv「そうだねぇ」 (`・ω・´)「最近、寝る前にYouTubeでソヒョンの動画絶対観る。ノムノムモッチョ可愛い。ソヒョンと結婚したい」 (´・ω・`)「さすが、シューちゃんは賢いね。どっかのバカな兄ちゃんとは全然違うよ。有益な会話を楽しめた。ありがとうシューちゃん」 lw´‐ _‐ノv「そうだねぇ」 (`;ω;´)
- 59 名前: ◆HAaUyuY2Cg :2011/04/14(木) 20:33:45.34 ID:OcCB/8G+O
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バイバイと言って、ショボンとその他は去っていった。 lw´‐ _‐ノv「バイバイ、ねぇ」 シューが思い出したのは、誰かの笑顔と、その言葉。 ある賢い人が、言った。 「親友とは、何度会ったかではなく、何度遊んだかでもなく、何度想ったか」 朝と夜を何度迎えても、シューが想うのはトソンのことばかり。シューにとってのトソンは、紛れもないそれで。 それにしては余りにも淡白な別れだったと、気づくにはシューは幼すぎて。 lw´‐ _‐ノv「今ごろ、何してるのかなぁ。わたしがいなくて寂しがってないかな。トソンちゃんは、子どもだから」 暖かい風に投げたその言葉は、ただ空へと溶けるばかりだった。 【懐かしいのは、その笑顔】
- 60 名前: ◆HAaUyuY2Cg :2011/04/14(木) 20:36:42.26 ID:OcCB/8G+O
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【第七話:すれ違った、道】 桜の花が咲き乱れる春の日、シューはとうとう六年生になった。 lw´‐ _‐ノv「……ねむい」 教室の中、ぼーっとしているシューがいる。 ( ^ω^)「ツン、今日の放課後買い物に行くお。映画観るかお? 奢るお」 ξ゚⊿゚)ξ「ケーキが食べたい。でも奢られるのはキライ。女の子の分までお金を出すのが優しさとは限らないのよ、ブーン」 (`・3・´)「ソヒョンちゅっちゅ。可愛いソヒョンちゅっちゅ。ソヒョンのあらゆる写真にちゅっちゅしたい」 (´・ω・`)「アインシュタイン、皇帝ユリウス、武田信玄。ボクはどんなタイプの偉人になろうかな」 ( ・∀・)「サッカーしようぜ。僕なら右足だけでお前に勝てるよ」 ミ,,゚Д゚彡「言うじゃねぇか。だったら俺は右手しか使わねぇ。反則ってなぁにぃ? 貧乏人だからわかんねぇよ」 少しずつ、周りは変化している。
- 61 名前: ◆HAaUyuY2Cg :2011/04/14(木) 20:38:59.71 ID:OcCB/8G+O
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lw´‐ _‐ノv「なんでクラスメイト同じ人ばかりなんだろ」 そういえばあの子とも、入学した時からずっと同じクラスだったと、今更思い出した。 今のシューは無視をされたり、イジメられたりしているわけではない。 ただ、シューは変化しないから。いつまでも、誰かの影を追っているから。 いつの間にか、シューは独りぼっち。 ピンク色の桜の花びらが、少しずつ灰色になってゆく。 シューはそれになんとなく気付いてはいたけれど、何も、出来なかった。
- 64 名前: ◆HAaUyuY2Cg :2011/04/14(木) 20:41:44.81 ID:OcCB/8G+O
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※ lw´‐ _‐ノv「ねぇママ、今日学校でね~~」 「そうなの。楽しそうね」 家に帰って、温かい晩御飯を食べながら、シューは喋る。 lw´‐ _‐ノv「ブーン君は優しくて、ツンちゃんはしっかりしていて、シャキン君はよくわからない、ショボン君もなんか変。モララー君とフサギコ君は変態だったのに最近カッコよく見えて困る。学校、楽しいよ」 嘘か強がりか優しさか、シューの口から出る言葉はとても弾んだそれで。 「楽しいのはわかったから、ご飯食べなさい」 lw´‐ _‐ノv「おかわり」 「あー、違う。ご飯だけじゃなくて、おかず、食べなさい」 lw´‐ _‐ノv「お米、すき」 「もう」
- 66 名前: ◆HAaUyuY2Cg :2011/04/14(木) 20:45:17.97 ID:OcCB/8G+O
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シューには父親がいない。シューが小さかった頃に亡くなって、写真を見ないと顔を思い出す事も難しい。 lw´‐ _‐ノv「おかわり」 「うん。おかず、食べなさい。ね?」 だけど、父親がいなくなって、寂しかったのは覚えている。 父親がいなくなった昔と、大好きなあの子がいなくなった今。 その二つをシューは知らず知らずに重ねていて。 ――パパはいつかきっと帰ってくる。 そんな想いがあって、そして、それが叶わない事も知っている。 だから、大好きなあの子の事を想っても、きっと帰ってはこないのだろうと、想う。だけど、信じたい。そんな想いがぶつかり合って、シューの心はギリギリの状態でいて、日常を楽しもうとしていた。 lw´‐ _‐ノv「おかわり」 「もうこのバカ娘嫌だ。我が家のお米の消費量がえげつない。バカ娘の栄養の偏りが凄まじい。女手一つで娘を育てるってほんと大変」 lw´‐ _‐ノv「ねぇママ、おかわり」 「……はいはい。おかず、食べなさい」 lw´‐ _‐ノv「てへっ」 「もうヤダこの子」
- 67 名前: ◆HAaUyuY2Cg :2011/04/14(木) 20:48:13.49 ID:OcCB/8G+O
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lw´‐ _‐ノv「あ、そうだ。消しゴムが無い。ちょっと買いに行ってくる」 「おかず、食べてからね」 lw´‐ _‐ノv「もぐもぐ」 「……偉いね」 lw´‐ _‐ノv「ごちそうさま。美味しかったよ、ママ。行ってきます」 「気を付けてね。すぐ帰ってくるのよ」 はーいと言って、シューは家を出る。 lw´‐ _‐ノv「ちょっと寒い」 薄暗くなってきた中、テクテクと道を歩いて、閉まりかけの小さな文房具店へ向かう。 消しゴムを一つ買って、店を出る。 その時だった。 「塾、疲れたねー」 聞こえてきた声。
- 70 名前: ◆HAaUyuY2Cg :2011/04/14(木) 20:53:15.97 ID:OcCB/8G+O
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絶対に忘れない、懐かしい声。 (゚、゚トソン「お腹すいたー」 「なんか食べて帰る?」 整った顔立ちと、綺麗な黒髪。明るい声と、その歩き方。 lw´‐ _‐ノv「……あ」 店から出て立ち止まるシューに向かって、知らない人達と一緒に歩いてくる、トソンがいた。 lw´‐ _‐ノv「……ッ!!」 一気に胸が熱くなるのを感じて、シューは声をかけようと、踏み出した。 (゚、゚トソン「私、お金無いんだ。家も遠いし。帰るよ」 「そっかぁ」 lw´‐ _‐ノv「わた……し?」 途端、俯いて駆け出すシュー。懐かしい親友の横を通りすぎ、懐かしいはずだった親友に振り返りもせずに、走った。
- 73 名前: ◆HAaUyuY2Cg :2011/04/14(木) 20:57:28.32 ID:OcCB/8G+O
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(゚、゚トソン「あれ?」 「ん?」 (゚、゚トソン「今の――」 その先は、シューの耳には届かなくて。 ※ lw´ _ ノv「……はぁ、はぁ」 家に帰ってきたシューは、自分の部屋に入って、ベッドに飛び込む。 lw´ _ ノv「変わっ……ちゃった……なぁ。そりゃ……そうだよ、ね」 枕に顔を埋めて、布団をギュッと握って、何かを必死に堪えるシュー。 lw´ _ ノv「昔は自分の事……トソンちゃんって……言ってたのにね」 悲しいのか、苦しいのか、悔しいのか、その感情の表し方が、シューにはわからない。
- 74 名前: ◆HAaUyuY2Cg :2011/04/14(木) 21:00:21.65 ID:OcCB/8G+O
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服が破けそうになるくらいに胸をギュッと握って数時間、シューはずっとそのままで。 落ち着いて、最初に浮かんだのは―― lw´‐ _‐ノv「ママに『ただいま』って言うの忘れてた。明日、謝ろう」 母の顔。 lw´ _ ノv「ママが作るご飯は、美味しいなぁ。わたしは幸せ、だよね」 寂しさを殺す様に呟いて、目を閉じて、シューは深い眠りの中に、沈んでいった。 【君に背を向けて走った道は暗く】
- 76 名前: ◆HAaUyuY2Cg :2011/04/14(木) 21:02:01.75 ID:OcCB/8G+O
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【第八話:灰色の桜】 次の日から、シューはすっかり沈んでしまって、見渡す景色の全てから、色が消えた。 ( ^ω^)「シューちゃん、おはようだお」 lw´‐ _‐ノv「……うん」 ( ^ω^)「……?」 明らかな変化があって、ブーンは戸惑う。 しかし、大して仲が良いわけではないから、わからない。 ( ^ω^)「シューちゃんは、よくわからないお」 悪意を孕んだつもりは無いその言葉。 それが、今のシューにはとても痛いもので。
- 77 名前: ◆HAaUyuY2Cg :2011/04/14(木) 21:04:52.40 ID:OcCB/8G+O
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lw´ _ ノv「トソンちゃんって、覚えてる?」 ( ^ω^)「あー、懐かしい名前だお!! そんな子もいたおね。今どうしてるお?」 lw´ _ ノv「……ッ……しらないっ」 ( ^ω^)「んー?」 シューの中にある、一つの想い。 ――いつか必ず、誰かを忘れてしまう日が来る。 lw´ _ ノv(こわい) トソンの事を、忘れてしまう日が来るんじゃないか。 パパの事、クラスメイトの事、あんなに美味しいご飯を作る、大好きなママの事も。 いつか自分は、忘れるんじゃないか。忘れてしまうんじゃないか。 そして、忘れた事すらも忘れてしまって、笑うんじゃないか。とても醜い笑顔で。 そんな想いが、シューの心の深い部分に、根付いた。
- 80 名前: ◆HAaUyuY2Cg :2011/04/14(木) 21:08:04.10 ID:OcCB/8G+O
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そしてなにより、自分が誰かに忘れられてしまうのが、恐かった。 lw´ _ ノv(こわい、こわい、こわい) ――だったらもう、誰とも仲良くなんかなりたくない。 後ろ向きに走った感情は足を止めたりせず。シューの心を、蝕んだ。
- 82 名前: ◆HAaUyuY2Cg :2011/04/14(木) 21:10:42.13 ID:OcCB/8G+O
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【友達、親友。いつから? いつまで?】
- 83 名前: ◆HAaUyuY2Cg :2011/04/14(木) 21:12:43.67 ID:OcCB/8G+O
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【第九話:嘘が、糸をほどいた日】 春が過ぎ、夏を追い越して秋になり、冬を迎えたある日のこと。 lw´‐ _‐ノv「……さむい」 「大丈夫?」 布団の中、真っ赤な顔をして苦しそうに息を洩らす、シューがいる。 「明日も学校休もうね」 lw´‐ _‐ノv「……うん」 「リンゴ向こうか? ゼリー食べる? アイスがいいかな?」 lw´‐ _‐ノv「……お……お米」 「まーた、この子ったら。リンゴ剥くよ」 lw´‐ _‐ノv「……えへ……へ」 下らない冗談を飛ばすのが好きなシューの心が休まるのは、母の前だけで。
- 84 名前: ◆HAaUyuY2Cg :2011/04/14(木) 21:14:39.32 ID:OcCB/8G+O
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「それにしても、もう三日も学校休んでるのに、噂のブーン君やツンちゃん? その他大勢のお友達、誰もお見舞いに来てくれないね」 lw´ _ ノv「……ッ!!」 「忙しいのかなぁ。来てくれたら嬉しいね」 lw´ _ ノv「そう……だね」 精一杯の、嘘。しかしそれは、もう限界で―― 「早く元気になって、お友達と沢山遊ばなく――」 lw´ _ ノv「……いないよ」 「ん?」 リンゴを剥く音が響く部屋の中。 塗り固めた嘘が、少しずつほどけてゆく。 lw´ _ ノv「友達なんて、いない」 「え?」 lw´ _ ノv「ブーン君もツンちゃんも、その他大勢も……わたしの事なんて……気にしてない」 「……なに、言ってるの?」
- 86 名前: ◆HAaUyuY2Cg :2011/04/14(木) 21:17:33.89 ID:OcCB/8G+O
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lw´ _ ノv「ごめんね、ママ。わたしはすごく、寂しい人。『楽しい』って嘘ついて、ほんとはなにも楽しくない。友達の作り方が、わからない。ダメな娘で……ごめんなさい」 「……」 lw´ _ ノv「ママは美味しいご飯を作ってくれるのに、わたしはダメな娘だから、友達一人、作れない。ごめんね、ママ。ごめんなさ――」 ぱしん、と一つ、頬を打つ音が鳴って、シューの言葉を止めた。
- 87 名前: ◆HAaUyuY2Cg :2011/04/14(木) 21:19:28.66 ID:OcCB/8G+O
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「なんでそんな事を言うの?」 lw´ _ ノv 「友達がいないから、何? 何が悪いの?」 lw´ _ ノv「……だって」 「確かにアンタは強情で意地っ張りでわけわかんない事を言うけど、それを消し去るくらい、可愛いんだよ。世界一可愛い、私の娘だよ。ただ、他の人に比べて友達を作るのが下手くそなだけじゃない」 lw´ _ ノv「そうなの?」 「そう。何? アンタはスポーツが下手くそな人がいたら『ダメな奴だ』って笑うのかい?」 lw´ _ ノv「……笑わない」 「それとおんなじ。友達を作るのが下手くそっていう個性を持った。普通の女の子だよ」 lw´ _ ノv「そう……なんだ」 ――ほんっとに、バカな子だねぇ。 いつの間にか母は泣いていて。シューの頭を優しく撫でる。
- 88 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/14(木) 21:21:18.46 ID:FvZ4OtmeO
- お母さん…!!!
- 89 名前: ◆HAaUyuY2Cg :2011/04/14(木) 21:23:08.56 ID:OcCB/8G+O
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「そんなバカな事を言ってたら、天国のパパに笑われるよ?」 lw´ _ ノv「パパは……わたしの事……覚えてるかな?」 「当たり前じゃない!! ほんとアンタはめんどくさい娘ねぇ。バカな上にめんどくさいなんて、お母さん泣いちゃうよ」 lw´‐ _‐ノv「もう泣いてるよ」 「またそうやって……この子ったら」 ぺちん、と額を叩く音。 lw´*‐ _‐ノv「へへへ」 「もう今日は休みなさい。アンタの為に剥いたリンゴだけど、もうお母さんが食べちゃうからね。バカな事を言った罰!!」 lw´‐ _‐ノv「病人を二回も叩いた上にリンゴも食べさせないなんて、パパが知ったらなんて言うかな?」 「……この子は……ほんと、バカ娘」 言って、リンゴを置いて部屋から出ていった母。 lw´*‐ _‐ノv「ありがとう、ママ」
- 92 名前: ◆HAaUyuY2Cg :2011/04/14(木) 21:26:03.95 ID:OcCB/8G+O
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少しだけ心が軽くなったシューは、そのまま眠った。 優しさであり、甘えでもあるシューの苦しみ。 それは、大人から見ればとても些細なもので。 忘れるという事はやはり恐いままだけれど、友達がいないのは辛いままだけれど、その感情を我慢しないと、母の前だけではありのままの自分でいようと、決めた。 【誰よりも自分を愛してくれる人】
- 94 名前: ◆HAaUyuY2Cg :2011/04/14(木) 21:27:58.59 ID:OcCB/8G+O
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【最終話:大切な親友】 小さな掌が、一つ。その上に、一枚のカケラ。 小さな小さな、桜のカケラ。 lw´‐ _‐ノv「……みじめ」 少女が歩くその道は、桜並木と呼ばれるそれで。 綺麗だね、そんな言葉が辺りに散らばる。 lw´‐ _‐ノv「散った桜は、寂しいね」 テクテクと歩く少女の足元、泥まみれの桜が一つ。少女は黙ってそれを拾い、ふっと笑った。 lw´‐ _‐ノv「散っちゃえば、忘れられるだけ」 ――まるで、わたしみたいだね。 少女が捨てたその言葉。それを聞くのは、辺りを舞う暖かな風ばかり。 桜並木の綺麗な道を、少女は一人、俯いて歩く。 その姿は誰の目にも留まっていなくて――
- 95 名前: ◆HAaUyuY2Cg :2011/04/14(木) 21:29:31.75 ID:OcCB/8G+O
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※ 広い広い体育館の中、行われているのは、入学式。 lw´*‐ _‐ノv「制服……可愛い」 赤いスカーフを巻いて、紺のセーラー服に身を包むシューの姿。どうしてか、その頬を朱に染めて。 ( ^ω^)「校長の話、長いお」 ξ゚⊿゚)ξ「静かにしないと怒られるよ」 ( ^ω^)「ツン、制服似合うお」 ξ//⊿//)ξ「ぶぶぶぶぶぶぶぅんの制服すすすすすがたも、すすすすすすステキィ」 ( ^ω^)「キモいお」 ξ#゚⊿゚)ξ「あ?」 (;^ω^)「ごめんだお」 いちゃいちゃいちゃいちゃ、見知った顔が、二つ。
- 96 名前: ◆HAaUyuY2Cg :2011/04/14(木) 21:31:47.24 ID:OcCB/8G+O
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( ・∀・)「部活、どうする? 俺は野球部だ。サッカー飽きた」 ミ,,゚Д゚彡「俺も野球かなぁ。でもグローブ高いしなぁ。甲子園とか行ったら金かかって母ちゃん泣くしなぁ」 ( ・∀・)「おい猿、甲子園は高校だ。使ってないグローブあるからやるよ。金も無いなら、俺がやるよ」 ミ,,゚Д゚彡「マジで? でもやめとくよ。友達に物とか金とか貰うのは、ちょっとな」 ( ・∀・)「友……達? はっ、下手くそな猿が金が無いからって言い訳されんのが一番ムカつくんだよ。黙って受け取れ、猿が」 ミ,,゚Д゚彡「テメェほんと性格悪いな。鬱陶しいけど受け取ってやるよ。金持ちにはわからん雑草魂教えてやる。犬みたいに床ペロペロして三年間みじめに過ごせ」 ( ・∀・)「はっ」 ミ,,゚Д゚彡「へっ」 やたら青春な、二人もいる。
- 98 名前: ◆HAaUyuY2Cg :2011/04/14(木) 21:33:47.04 ID:OcCB/8G+O
-
(`>3<´)「ソヒョンたんちゅっちゅ。ソヒョンたんの脚綺麗すぎるからちゅっちゅ。ノムノムモッチョちゅっちゅ」 (´・ω・`)「どうして制服なんか着る必要があるのだろうね。まるで無意味だよ。他国の私服で労働している企業の利益を見てごらんよ。自ずと答えはわかるはずだよ。ほんと馬鹿だね人間って」 どこで間違ったのか、おかしな二人もいる。 そして―― (゚、゚トソン「やっほ、元気? シュー」 lw´‐ _‐ノv「え?」 シューの後ろに、懐かしい人。 「ちょっと通りますよ。っていうかね、わたくし校長先生ですがね、まぁね、わたくしの話、誰も聞いてないっていうね。悲しいね。校長先生、泣いちゃう。ふぇーん。まぁ、64歳のジジイですがね、ふぇーん。では、さよなら」 懐かしい懐かしい、人が居た。
- 99 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/14(木) 21:35:34.14 ID:FvZ4OtmeO
- 校ちょ…いや、トソン…
- 100 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/14(木) 21:37:48.70 ID:pro0Tcoz0
- トソン……
- 101 名前: ◆HAaUyuY2Cg :2011/04/14(木) 21:38:24.91 ID:OcCB/8G+O
-
※ 入学式が終わって、校舎の中庭で向かい合って立つ二人。ここにも、桜の花が咲き乱れている。 lw´‐ _‐ノv「なん……で?」 (゚、゚トソン「いやね、トソンちゃんは私立の中学校に行くつもりだったんだけど、もう周りの人達が頭良くて頭良くて頭良くて頭良くてさ、だから」 lw´‐ _‐ノv「だから?」 (>、<トソン「逃げ出してきちゃった!!」 lw´‐ _‐ノv「えっ」 (゚、゚トソン「とにかく、またよろしくね」 間があって響いた、嬉しそうな返事が一つ。
- 102 名前: ◆HAaUyuY2Cg :2011/04/14(木) 21:40:29.49 ID:OcCB/8G+O
-
lw´‐ _‐ノv「そういえば『私』って言わないの?」 (゚、゚トソン「なんで?」 lw´‐ _‐ノv「いや、一回、見た」 (゚、゚トソン「あ、やっぱりあれシューだったんだ!! 声かけてよバカ!! アホ!! ウンコ!!」 lw´‐ _‐ノv「えっそんなに怒るの? ごめんね」 (゚、゚トソン「あんな人達の前でトソンちゃんなんて言ったらあれだよ? トイレでフルボッコだよ。こわいこわいあーこわい」 lw´‐ _‐ノv「こわいね」 (゚、゚トソン「とにかく」 lw´‐ _‐ノv「ん?」
- 105 名前: ◆HAaUyuY2Cg :2011/04/14(木) 21:42:52.51 ID:OcCB/8G+O
-
(゚、゚トソン「寂しかったよ、シュー」 lw´‐ _‐ノv「……わたしも」 (゚、゚トソン「待って。なんかシューがしおらしくて恐い」 lw´‐ _‐ノv「ん?」 (゚、゚トソン「大人しくて可愛くて、しおらしい大和撫子みたいなキャラは、トソンちゃんだよ? シューには似合わないよ。 なんでそんな大人しいの? なんかされた? もしかして、痴漢? レイプ? えっヤダ恐い大丈夫? 誰をやっつける? ねぇねぇねぇねぇねぇねぇねぇねぇねぇねぇねぇねぇねぇ」 lw´‐ _‐ノv「桜、綺麗だね」 (゚、゚トソン「ほんとだ!!」
- 106 名前: ◆HAaUyuY2Cg :2011/04/14(木) 21:44:23.79 ID:OcCB/8G+O
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lw´‐ _‐ノv「色が無かったなぁ。ずっと」 (゚、゚トソン「なんで?」 lw´‐ _‐ノv「親友が、いなくなったから」 (゚、゚トソン「えっ誰? トソンちゃんよりも仲良い人いるの? 紹介して!! 埋めちゃうよ、その人」 lw´*‐ _‐ノv「……わかってるくせに」 (^、^*トソン「へへへ」
- 107 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/14(木) 21:45:43.16 ID:pro0Tcoz0
- 埋めちゃう……
- 108 名前: ◆HAaUyuY2Cg :2011/04/14(木) 21:46:11.57 ID:OcCB/8G+O
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――ただいま、シュー。 ――おかえり、シュー。 ――トソンちゃんはほんと寂しか――っておい!! シューちゃんいよいよ分身しちゃいましたかそうですか。トソンちゃんの事はガン無視ですかそうですか。 ――ふふふ。 幼かった少女が二人、今やっと肩を並べて。 寂しかった。その一言でかつての様に、素敵な素敵な、日常に。 風に揺れる桜の花びら達がそっと、二人の再会を祝福していた。 【おかえりなさい、大好きなトソン】
- 109 名前: ◆HAaUyuY2Cg :2011/04/14(木) 21:48:10.84 ID:OcCB/8G+O
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【えぴろーぐ】 (゚、゚トソン「おいブタとクソ」 ( ^ω^)「ん?」 ξ゚⊿゚)ξ「え? って誰がクソだコラ」 (>、<トソン「またよろしくね!!」 ( ^ω^)ξ゚⊿゚)ξ「誰だっけ?」 (゚、゚トソン lw´‐ _‐ノv「挽き肉」
- 110 名前: ◆HAaUyuY2Cg :2011/04/14(木) 21:50:06.00 ID:OcCB/8G+O
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( ^ω^)「あ、シューちゃんおいすー。また三年間よろしくだお」 ξ゚⊿゚)ξ「シューは制服がほんとよく似合うわね。お人形さんみたい」 lw´*‐ _‐ノv「ありがとう」 (゚、゚トソン「ちょっと待ってトソンちゃん忘れられてる。いやその前に挽き肉ってなんだコラ。もはや生きてないし」 lw´‐ _‐ノv「まぁまぁ気にしない気にしない。一休み一休み」 (゚、゚トソン「そっか。一休み一休み。あ、アイツら!!」
- 111 名前: ◆HAaUyuY2Cg :2011/04/14(木) 21:52:45.56 ID:OcCB/8G+O
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( ・∀・)「いやー入学式とか長すぎて眠いな」 ミ,,゚Д゚彡「ほんとだなー」 (゚、゚トソン「おい犬と猿。久し振――」 lw´‐ _‐ノv「トソンちゃんだよ。覚えてる?」 ( ・∀・)「あ、シューたんだ可愛い」 ミ,,゚Д゚彡「ほんとだシュシュ可愛い制服めっちゃ似合う撫で回したい」 (゚、゚トソン (゚、゚トソン「いやいやいやいやいやいやいやいや!! いやいやいやいやいやいやいやいや!! 無視? トソンちゃん無視されてんの? ていうかシューは相変わらずセリフ泥棒だね」 lw´‐ _‐ノv「桜、綺麗だねぇ」 (゚、゚トソン「ほんとだ!! 二回目!!」
- 117 名前: ◆HAaUyuY2Cg :2011/04/14(木) 22:12:26.29 ID:OcCB/8G+O
-
(`゚β゚´)「れろれろれろれろ!! ソヒョンたんれろれろれろれろ!! 少女時代みんな纏めてれろれろれろれろ!! でもやっぱりソヒョンたんの太ももれろれろれろれろれろれろれろれろ!!」 (´・ω・`)「入学式というのはもっと科学的根拠に基づいてやるべきであって、今のままでは単なる雄と雌の交流の場でしかなくそれはつもり合コンの延長だということ。ふん、無益だね」 (゚、゚トソン lw´‐ _‐ノv「凄いでしょ、あの二人」 lw´‐ _‐ノv (゚、゚トソン
- 120 名前: ◆HAaUyuY2Cg :2011/04/14(木) 22:16:00.36 ID:OcCB/8G+O
-
lw´‐ _‐ノv (゚、゚トソン (゚、゚トソン lw´‐ _‐ノv (゚、゚トソン (゚、゚トソン「あ、ごめんちょっと飛んでたってシューいないし!!」 (゚、゚トソン (゚、゚トソン「えっ……まじかー」
- 121 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/14(木) 22:17:14.64 ID:pro0Tcoz0
- シャキンww
- 122 名前: ◆HAaUyuY2Cg :2011/04/14(木) 22:17:42.00 ID:OcCB/8G+O
-
lw´゚、゚ノv「トソンちゃん飴あげる」 (>、<トソン「ありがとう!! シュー大好き!!」 lw´‐ _‐ノv「わたしも」 (゚、゚トソン「って流れになるんじゃないのか!!」 (゚、゚トソン (゚、゚トソン「シュー見つけたーー!! 嬉しいーー!!」
- 123 名前: ◆HAaUyuY2Cg :2011/04/14(木) 22:20:22.96 ID:OcCB/8G+O
-
lw*^ー^ノv「ふふふ」 (゚、゚トソン「あ!! あ!!」 lw´‐ _‐ノv「ん?」 (゚、゚トソン「今わらっ――」 lw´‐ _‐ノv「気のせいだよ」 (゚、゚トソン「そっか」
- 124 名前: ◆HAaUyuY2Cg :2011/04/14(木) 22:21:46.68 ID:OcCB/8G+O
-
大好きな親友がいて、とても素敵な日々があった―― (゚、゚トソン「え? ブーン君達と仲良くできないとか、そんな事で悩んでたの?」 lw´‐ _‐ノv「うん」 (゚、゚トソン「トソンちゃんなんか無視されたよ無視!! トソンちゃんは無視していいってこと? シューとは普通に話してるんだから、ブーン君達は普通に友達だよ?」 lw´‐ _‐ノv「そうだね」 (゚、゚トソン「うん」 (゚、゚トソン (゚、゚トソン「今の『そうだね』は、どっちへの返事?」 lw´‐ _‐ノv「はて?」
- 126 名前: ◆HAaUyuY2Cg :2011/04/14(木) 22:23:45.76 ID:OcCB/8G+O
-
一度、離れてしまった親友がいて、少女はとてもとても苦しんだ―― (゚、゚トソン「シューはめんどくさい女の子だね」 lw´‐ _‐ノv「ママにも言われた」 (゚、゚トソン「シューのママは絶対大変だよ。トソンちゃんにはなれない」 lw´‐ _‐ノv「なれないよ?」 (゚、゚トソン「知ってるよ!! シューはほんっとに子どもなんだから」 lw´‐ _‐ノv「ま、このトソンちゃんの方がずっとずっと子どもだけどねっ」 (゚、゚トソン「ま、このトソンちゃんの方がずっとずっと子どもだけ――っておい!! セリフ取るなっていうか言わないし子どもじゃないし!!」 lw´‐ _‐ノv「はて?」
- 127 名前: ◆HAaUyuY2Cg :2011/04/14(木) 22:27:37.45 ID:OcCB/8G+O
-
そして今、少女の傍には大好きな親友がいて、また素敵な日々が始まる。 (゚、゚トソン「ねぇ」 lw´‐ _‐ノv「ん?」 (゚、゚トソン「友達ってさ、自分から動かないと見つからないよ」 lw´‐ _‐ノv「?」 (゚、゚トソン「そうなんだよ。『こんな友達が欲しい』って言ってるだけじゃダメなんだよ」 lw´‐ _‐ノv「そうなんだ」 (゚、゚トソン「みんなと、楽しい毎日が過ごせたらいいね」 lw´‐ _‐ノv「そうだね」 (゚、゚トソン「友達、いっぱい作ろう?」 lw´‐ _‐ノv「うん」 (゚、゚トソン「よし、じゃあ行こう!! ブタとかクソとか青春二人とかゴミ二匹とか、みんな友達になっちゃおう!!」
- 128 名前: ◆HAaUyuY2Cg :2011/04/14(木) 22:31:53.46 ID:OcCB/8G+O
-
差し出された、小さな手。 桜がいつかは散ってしまうのと同じ様に、この手もいつかまた、離れるのかもしれない。 だけど―― lw*^ー^ノv「うん!!」 少女が笑顔で握ったその手の温もりは、ずっとずっと、消えないもの。 それはきっと、風に揺れる桜の花びら達の様に、心の奥底にいつまでもいつまでも残っていて―― (゚、゚トソン「おいこらブタとクソ、一緒に遊ぼうぜ」 lw´‐ _‐ノv「桜、綺麗だねぇ」 (゚、゚トソン「えっ、いや、うん、え? ほんとだ!! 三回目!! いやもうシューはマイペースなんてもんじゃない。マイ地球、マイ世界。マイワールドだよほんと」 lw´‐ _‐ノv「楽しそうだねトソンちゃん」 (゚、゚トソン「誰のせいだよ!!」
- 129 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/14(木) 22:34:12.37 ID:FvZ4OtmeO
- シューが笑った
- 130 名前: ◆HAaUyuY2Cg :2011/04/14(木) 22:34:32.52 ID:OcCB/8G+O
-
思い出した時、ふふふと一つ、笑えるんだって。 桜並木のその道は、見えない未来へ続くけれど、振り返った時、今の思い出が未来を頑張る力になるんだって。 だから少女はずっとずっと、素敵な日々を過ごせるんだってさ――
- 131 名前: ◆HAaUyuY2Cg :2011/04/14(木) 22:37:42.93 ID:OcCB/8G+O
-
lw*^ー^ノvその道の先には桜がきっと咲いていて、めんどくさい少女をいつまでもいつまでも見守っているようです 【おしまい】 (゚、゚トソン「いや、あれ? トソンちゃんが主役じゃないの?」 lw*^ー^ノv「ちがうよ」 (゚、゚トソン「まじかー、っていうか可愛いけど誰だよ」 lw*^ー^ノv「桜、綺麗だねぇ」 (゚、゚トソン「ほんとだ!! 四回目!! もういいよ!!」 lw*^ー^ノv「楽しいね」 (゚、゚トソン (^、^*トソン「そうだね」 lw*^ー^ノv 【ほんとうに、おしまい】
- 133 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/14(木) 22:41:01.44 ID:FvZ4OtmeO
- 乙!!
みんな幸せになって良かったwww
- 134 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/14(木) 22:41:08.06 ID:pro0Tcoz0
- 乙!!
かわいいみんなかわいい ハッピーエンドでよかった!!
- 136 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/14(木) 22:46:04.48 ID:Sgd7my9OO
- >>>135だが でかすぎすまん
 http://c2.upup.be/dFrxAQcAOD
- 138 名前: ◆HAaUyuY2Cg :2011/04/14(木) 22:57:00.93 ID:OcCB/8G+O
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[あとがき] 最後の最後でさるorz 四ヶ月か五ヶ月ぶりになりますが、色々取り戻したくて最初に書いた【lw´‐ _‐ノv意地っ張りが~】に似せた世界観にしました。悪く言えば幼稚な、こういう世界観はほんと書きやすい。 今回はちょっと短めにしましたが、次はもっと長いやつ書こう。 少女時代のソヒョンの可愛さハンパない。 長時間、支援や感想などありがとうございました!楽しかったです。 >>136 ありがとう! ツンめっちゃ可愛い!そして箒www 保存した!感謝です。 あんまり絵を貰う事が少ないから、鳥肌立つw。 では、またどこかで~。 ありがとうございました!
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