mesimarja
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川 ゚ -゚)クーは漫画家志望のようです
2 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/05(水) 18:10:44.95 ID:BD2goqwX0

川 ゚ -゚)「ふー、今日もたくさん描いた」

川 ゚ -゚)「これはもうジャンプに載ってアニメ化するレベルだわ」

川 ゚ -゚)「自分の才能が怖い……」

ブブブブ ブブブブ

川 ゚ -゚)「おっと、編集部から電話だ。デビューのお知らせか」



3 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/05(水) 18:13:21.89 ID:BD2goqwX0

川 ゚ -゚)「もしもしりんこー。デビュー日時の決定ですか?」

('A`)「違いますよ」

川 ゚ -゚)「じゃあ何? アニメ化?」

('A`)「先日送っていただいたネームなんですけど」

川 ゚ -゚)「ああ、あの超大作異能力伝奇バトルね」

('A`)「言いにくいのですが、はっきりいってつまらないです」

川 ゚ -゚)「あぁん?」

5 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/05(水) 18:15:33.46 ID:BD2goqwX0

川 ゚ -゚)「え?おかしいでしょ。あれめっちゃ自信作なんだけど」

('A`)「そう言われても……」

川 ゚ -゚)「え、えっちゃ燃えるし間違いなく売れる作品なんだけど」

('A`)「いや、いきなり一話目から設定入れすぎて読者に優しくないですし……」

川 ゚ -゚)「設定表見る? めっちゃ繊密に世界観書きこまれてるから」

('A`)「いやですから、そういう膨大な設定は小出しにしてくださいよ。
    ていうか、それだけじゃないんですよ」

川 ゚ -゚)「まだ何かあんの?」


6 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/05(水) 18:18:50.25 ID:BD2goqwX0

('A`)「展開が急すぎます。イベントも何もないのに主人公がヒロインと仲良くなってたり
    各キャラの動機が意味不明です」

川 ゚ -゚)「いや、だからね、主人公とヒロインは幼い頃に結婚の約束してるの。
     そういうの読者好きでしょ?」

('A`)「いやいやいや、だったらプロローグで描いてくださいよ、その場面」

川 ゚ -゚)「そのプロローグは最終話にもってくるんですー。
     エピローグを第ゼロ話にするんですー。常識で考えないでくれよ、編集者ならさー」

('A`)「はぁ、そうだったんですか。でも、それはさておきコレやっぱり載せられませんよ」

川 ゚ -゚)「何でよ」

9 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/05(水) 18:21:22.36 ID:BD2goqwX0

('A`)「あの、一つ言ってもよろしいでしょうか?」

川 ゚ -゚)「だから何よ。早く早く、こっちだって暇じゃないんだから」

('A`)「これ、るろう伝奇のパクリですよね?」

川 ゚ -゚)「は? どこが?」

('A`)「いや、設定かぶりすぎですよ。能力の使い方とか」

川 ゚ -゚)「参考にしただけですー。ほら、この最初に出てくる敵キャラの能力とか違うっしょ」

('A`)「それ、悪魔でヒーローの主人公の能力に似てますね」

川 ゚ -゚)「インスパイアですー」

10 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/05(水) 18:23:40.08 ID:BD2goqwX0

('A`)「まずいですよ、ここまで露骨じゃ」

川 ゚ -゚)「今ある漫画だって昔の作品の継ぎ接ぎだろ?
     だったら別にいーじゃんトレスってるわけでもあるまいし」

('A`)「これは読者からしたらパクったと言われても言い訳できませんよ」

川 ゚ -゚)「大丈夫、マガジンでワンピースやってるやん」

('A`)「いや、あれとこれとは別でしょう」

川 ゚ -゚)「は?どこが?あんな三流漫画家より絶対私のが上だし。
     あれが許されるなら私のも許されるし」

12 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/05(水) 18:25:04.69 ID:BD2goqwX0

('A`)「デビュー前から何言ってるんですか。
    とにかく、これはボツです。やり直してください」

川 ゚ -゚)「はぁー? 私それ描くのに一週間費やしたんですけどー。
     ボツとかありえないんですけどー」

('A`)「ボツです」

川 ゚ -゚)「いいの?」

('A`)「はい?」

川 ゚ -゚)「他社にもってっちゃうよ」

('A`)「他社でも同じような反応だと思いますが……」

川 ゚ -゚)「進撃の巨人やっちゃうよ」


14 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/05(水) 18:27:09.39 ID:BD2goqwX0

('A`)「……素直さん。落ち着いてください。あなたはまだ駆け出しなんですよ?」

川 ゚ -゚)「なに?年齢?私が16歳だからってなめてんの?」

('A`)「そうじゃありません。むしろ10代でこの画力は素晴らしいです」

川 ゚ -゚)「でしょ?だったら早く載せろ。もう親戚にはジャンプ内定って言いふらしちゃったんだから」

('A`)「いや知りませんよ。とにかく、載せたいならもっと練りこみましょう。
    もう一度、打ち合わせをして新企画を」

川 ゚ -゚)「ついてこれんの?」

('A`)「はい?」

川 ゚ -゚)「私のレベルについてこれんの?」

15 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/05(水) 18:28:58.97 ID:BD2goqwX0

('A`)「……おっしゃってる意味がよく分からないんですが」

川 ゚ -゚)「フゥー」

('A`)「……あの」

川 ゚ -゚)「ドクオさん何歳?」

('A`)「27歳ですが」

川 ゚ -゚)「ふーん。じゃあもう感性息してないんじゃない?」

('A`)「はい?」

川 ゚ -゚)「若い感性」

('A`)「……いえ、腐っても編集者ですから、大丈夫です」

川 ゚ -゚)「大丈夫って保証あんの?27歳編集者が私の企画についてこれる保証」


18 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/05(水) 18:30:53.94 ID:BD2goqwX0

('A`)「では、こうしましょう。一度、打ち合わせをして、私を試していただけないでしょうか?」

川 ゚ -゚)「へえ」

('A`)「素直さんの頭の中に、どんな企画があるのか教えていただきたいですし」

川 ゚ -゚)「ふーん。いい心がけじゃん。まあ私の中にあるアイデアは金よりも重いからね」

川 ゚ -゚)「石油みたいなもんよ」

('A`)「はあ」

川 ゚ -゚)「なるほどなるほど。ドクオさんも、一発掘り当てたいわけだ。編集者として」

('A`)「そうですね」

20 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/05(水) 18:33:01.18 ID:BD2goqwX0

川 ゚ -゚)「まー、私も鬼じゃないよ。私の才能を一番に見抜いた褒美として
     他社に持っていくのはやめてあげる」

('A`)「ありがとうございます」

川 ゚ -゚)「独占したいもんね、金を産む白鳥は」

('A`)「ええ」

川 ゚ -゚)「偉大な漫画家を担当したとなれば、編集者としても鼻高々でしょ?」

('A`)「そうですね」

川 ゚ -゚)「社長狙ってんの?」

('A`)「はい?」

川 ゚ -゚)「次期社長。ま、私がさせてあげるんだけど」

23 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/05(水) 18:34:55.26 ID:BD2goqwX0

('A`)「それは頼もしいです」

川 ゚ -゚)「ふー。はいはいはい……。しょうがないな。
     ドクオさんの土下座に敬意を示して、ボツは飲んであげよう」

('A`)「ありがとうございます。それでは、打ち合わせなのですが」

川 ゚ -゚)「今からそっちいくわ」

('A`)「はい?」

川 ゚ -゚)「暇だから今からそっちいくわ。私せっかちなの知ってるでしょ?」

('A`)「初耳です」

25 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/05(水) 18:36:44.78 ID:BD2goqwX0

川 ゚ -゚)「とにかく紅茶用意して待ってて。ストレートね」

('A`)「あの、今からだとスケジュールが」

川 ゚ -゚)「なに? そういう態度なの?」

('A`)「え?」

川 ゚ -゚)「フー」

川 ゚ -゚)「漫画家のアイデアってさ、生ものなわけ」

('A`)「はあ」

川 ゚ -゚)「鮮度が命なわけ」

('A`)「ええ」

川 ゚ -゚)「ドクオさん漫画に命かけてる?」

29 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/05(水) 18:38:52.77 ID:BD2goqwX0

('A`)「それは、まあ、好きでやってる仕事ですし」

川 ゚ -゚)「だったらさ、将来社会現象をおこす漫画家がわざわざそっちに行くって
     言ってるんだから」

川 ゚ -゚)「答えはイエスしかないでしょ? 編集者として」

('A`)「……分かりました。では、お待ちしております」

川 ゚ -゚)「10分でいくから急いで用意しといて」

プツ ツーツーツー

川 ゚ -゚)「うーっし、ネタ考えるか」

31 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/05(水) 18:40:54.81 ID:BD2goqwX0

川 ゚ -゚)「あれがこーなってあーなってじゅこーんばこーん」

川д川「姉さん、製作中?」

川 ゚ -゚)「あ、貞子おかえりー」

川д川「ただいま」

川 ゚ -゚)「ネタ考え中だよーん。貞子も打ち合わせ?」

川д川「うん。新作の打ち合わせ」

川 ゚ -゚)「どうなのよ新作は。ラノベ」

川д川「それが、なかなか担当さんと意見があわなくて」

川 ゚ -゚)「食い物にされてるね」

川д川「え?」

33 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/05(水) 18:42:32.10 ID:BD2goqwX0

川 ゚ -゚)「編集者ってのは甘やかすとすぐ適当なことばっかやるもんだよ」

川д川「そ、そうかな」

川 ゚ -゚)「貞子もさー、打ち切りくらったからって足元見られてんだよ」

川д川「そんなことないと思うけど……」

川 ゚ -゚)「企画なんて一個でいいんだよ。一個持ってって強引に通せばいいの」

川д川「20本は最低でも考えろって言われたけど……」

川 ゚ -゚)「かーっ! 素人にありがち。サラリーマン的発想! 虫唾がはしるぜ」

35 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/05(水) 18:45:32.21 ID:BD2goqwX0

川д川「な、なんでそう思うの?」

川 ゚ -゚)「いい? 編集者からしたら出版なんて数打ちゃあたるかもしれないけど、
     特にラノベはそうかもしれないけど、創り手からしたらコレ!っていうのがそんなにねえ
     ぽんぽん出るわけないっしょ?」

川д川「うーん、そうだね」

川 ゚ -゚)「だから、数出しても無駄。一本だけで充分なの。オーケー?」

川д川「でも、読者のニーズとかがあるし、そういうのは編集者さんのほうが詳しいんじゃ」

川 ゚ -゚)「だめ、だめ、だめ。今の若い編集者なんて漫画を育って入社したゆとりばっかだから
     過去作のテンプレにとらわれ過ぎてて二番煎じの量産工場長だから」


37 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/05(水) 18:47:43.53 ID:BD2goqwX0

川д川「斬新なものは売れないよ、姉さん」

川 ゚ -゚)「あぁー嘆かわしい。打ち切られたからって俗世に染まってしまうとは」

川д川「ある程度は狙っていかないと手にとってもらえないよぅ」

川 ゚ -゚)「貞子、芸術家として一言いっておく」

川д川「な、なに?」

川 ゚ -゚)「突き抜けなさい。やがて時代が追いつく時がくるだろう……」

川 ゚ -゚)「つーわけで打ち合わせ行ってくる。あ、やべ遅刻だまぁいいか」

38 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/05(水) 18:49:28.57 ID:BD2goqwX0

出版社

川 ゚ -゚)「内線1番っと」

ぷるるる

「はい、株式会社VIP……」

川 ゚ -゚)「あ、私だけど」

「はい?」

川 ゚ -゚)「私だけど」

「素直先生ですね。少々お待ち下さい。毒田にお取次ぎいたします」


40 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/05(水) 18:50:56.97 ID:BD2goqwX0

('A`)「おまたせして申し訳ありません」

川 ゚ -゚)「ほんとだよ。次から入り口で待機してなさい」

('A`)「ははは。じゃあ、こちらへどうぞ」

ぼふん

川 ゚ -゚)「うむ。良いソファーだ」

('A`)「えーと、それじゃあ企画書を……」

川 ゚ -゚)「ない」

('A`)「え?」

川 ゚ -゚)「おっと、嘘嘘。あるよ」

トントン

川 ゚ -゚)「ここにな」

('A`)「頭の中ですか」

44 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/05(水) 18:53:08.74 ID:BD2goqwX0

川 ゚ -゚)「で、どれから聞きたい?一つしかないけど。超大作。これはやばいヒット間違いなし」

('A`)「えーっと、どんな構想なのでしょう」

川 ゚ -゚)「まず、プロローグで主人公が車にはねられて死ぬ!」

('A`)「はあ」

川 ゚ -゚)「え?って思ったでしょ」

('A`)「そうですね。プロローグで主人公が死んだらびっくりしますね」

川 ゚ -゚)「実はそれが狙いなのよ」

('A`)「そうですか」

川 ゚ -゚)「で、主人公が目を覚ますとそこは謎の学校!」

('A`)「ほうほう」

45 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/05(水) 18:56:03.03 ID:BD2goqwX0

川 ゚ -゚)「校内を散策する主人公……と、ここでヒロインともう一人適当なピザに出会う!」

('A`)「はい」

川 ゚ -゚)「突如謎の怪物が! な、なんだこいつは! ピザが死ぬ!」

('A`)「いきなり退場ですか」

川 ゚ -゚)「恐怖に怯えるヒロイン!主人公手を握って逃げる!」

('A`)「ハラハラしますね」

川 ゚ -゚)「何なんだ! こいつは一体何なんだ! 悪い夢ならさめてくれ!」

(´・ω・`)「あ、素直さん打ち合わせにきてたんだ」
('A`)「すみません編集長。ちょっと騒がしくなります」
(´・ω・`)「もう慣れたよ。あとはよろしく」

川 ゚ -゚)「編集長じゃま! 気が散るからどっかいけ!」

(´・ω・`)「すみません……」

47 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/05(水) 18:58:44.54 ID:BD2goqwX0

川 ゚ -゚)「はぁ、はぁ。ひとまず空き教室に逃げ込んだ」

('A`)「落ち着きましたね」

川 ゚ -゚)「お互いに自己紹介」

('A`)「はい」

川 ゚ -゚)「と、ここでキーパーソン出現。第二ヒロイン登場。あ、不思議系の子ね」

('A`)「不思議系、と」カリカリ

川 ゚ -゚)「彼女は言った。ここは死後の世界。ここで生き延びれば元の世界に帰れる!」

('A`)「……あー」

川 ゚ -゚)「学校には武器が隠されている!それを使って怪物を倒す!怪物を倒すとポイントが増えて
     百ポイントたまれば元の世界に戻れ――」

('A`)「あの、ちょっといいですか?」

49 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/05(水) 19:00:39.69 ID:BD2goqwX0

川 ゚ -゚)「なに?」

('A`)「それガンツですよね?」

川 ゚ -゚)「は?どこが?」

('A`)「いやまんまじゃないですか。ABも混ざってるし」

川 ゚ -゚)「いや違うから。オリジナルだから。三年かけて構想したから」

('A`)「どこらへんにオリジナル要素が」

川 ゚ -゚)「ふっふっふ」

('A`)「なんです?」

川 ゚ -゚)「言っちゃっていいの? ネタバレになるよ」

('A`)「お願いします」

川 ゚ -゚)「なんと実はヒロインが主人公とは生き別れの妹!」

('A`)「……」

川 ゚ -゚)「……」

('A`)「え?それがオリジナル要素なんですか?」

51 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/05(水) 19:02:41.12 ID:BD2goqwX0

川 ゚ -゚)「うん」

('A`)「いや、素直さん。そういうことじゃなくて、設定に出してくださいよオリジナルを」

川 ゚ -゚)「予想外の展開じゃん」

('A`)「いや、その展開は良くても、大前提がかぶりすぎです。ガンツとABと」

川 ゚ -゚)「ガンツを超える」

('A`)「いやいやいや、ポイント制とかもうオマージュどころじゃないですよ」

川 ゚ -゚)「しつこいね君も」

('A`)「なんども言ってますが、この作品ならではのポイントを入れてくださいよ」

川 ゚ -゚)「そんな新人賞の選評シートの常套句は聞きあきた」

54 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/05(水) 19:04:45.10 ID:BD2goqwX0

('A`)「……わかりました。それはストックとして置いておいて
   別のものを、もうひとつゼロから作ってみませんか? まったく違うジャンルで」

川 ゚ -゚)「えー、例えば?」

('A`)「恋愛ものなんてどうです?素直さんの描く女の子は可愛いですから」

川 ゚ -゚)「あー、恋愛ね。無理」

('A`)「なぜです?」

川 ゚ -゚)「いやほら、16歳の女子高生が描いた恋愛~ってなんかあれじゃん。ケータイ小説っぽい」

('A`)「そうですか?」

川 ゚ -゚)「私はやっぱりバトルなんだよね、バトル。少年誌だし」


55 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/05(水) 19:06:33.37 ID:BD2goqwX0

('A`)「最近は恋愛ものの人気も増えてますよ」

川 ゚ -゚)「嫌いなんだよね」

('A`)「はい?」

川 ゚ -゚)「なんか少年誌でチャラチャラした恋愛もの載ってるとイライラする。
     マガジンでやってた陸上部のgdgd恋愛のやつとか」

('A`)「はぁ。あ、じゃあお色気ラブコメはどうでしょう?」

川 ゚ -゚)「お色気?きみ本気で言ってる?」

('A`)「本気ですが」

川 ゚ -゚)「金の卵を汚す気か!」


59 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/05(水) 19:09:20.68 ID:BD2goqwX0

('A`)「お色気は素直さんの画力ならキャラ人気がでやすいと想いまして」

川 ゚ -゚)「あれか。16歳美人女子高生がお色気かいてたら作者人気で~みたいな
     グラドルみたいなキャッチコピーを帯に付ける気か!ふざけるなぁ!」

('A`)「すみません。じゃあ、お色気はなしで」

川 ゚ -゚)「当然だ。もっとあれだよ、少年誌らしいバトルを描かせなさい」

('A`)「バトルですかぁ……いや、素直さん。正直、素直さんってバトルを描くの
   あまり得意ではないですよね?」

川 ゚ -゚)「は? どこが? 私バトル大好きだし。バトルマニアだし」

('A`)「いや、だって前回の作品も能力バトルなのに駆け引きも何もない
   力押しのバトル漫画だったじゃないですか」


62 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/05(水) 19:12:53.93 ID:BD2goqwX0

川 ゚ -゚)「覚醒して俺つえええええ主人公無双はカタルシスの塊じゃまいか」

('A`)「覚醒にしても伏線ははってないですし、バトルばかりじゃ読者は疲れます。
    日常シーンをもっと挟まないと」

川 ゚ -゚)「私は異能力が描きたいの!12歳のときから溜め込んだ異能力メモがあるの!」

('A`)「異能力バトルは本当に難しいジャンルですよ。もう少し後でも」

川 ゚ -゚)「じゃあ何描かせたいのさ。恋愛お色気以外で」

('A`)「日常系なんてどうです?」

川 ゚ -゚)「は?日常系?」

('A`)「はい。素直さんSDキャラも書けますよね。ほのぼのとした作風でも」

川 ゚ -゚)「HU・ZA・KE・RU・NA! 日常系なんて少年誌漫画じゃねっつつつつ!」

64 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/05(水) 19:16:37.39 ID:BD2goqwX0

('A`)「素直さんならいい日常系が描けると思うのですが……」

川 ゚ -゚)「あれね、日常系って何が面白いん?バトルも悪役もないしただキャラが
     だらだらだらだら、牛乳とってーこれミルクやー同じやーby幼女、とか
     漫画なめとんのかっつつつつ!」

('A`)「頭を使わないでよめますし、読者をあまり選ばないから手に取りやすいんですよ」

川 ゚ -゚)「そんなん大きいお友達しか買わねーお! 幼女可愛いよフヒヒな読者なんて
     漫画みてねーで仕事しろー!」

('A`)「小さかろうと大きかろうと読者は読者です。お客様ですよ」

川 ゚ -゚)「あれだ、私オタクじゃないから」

('A`)「はい?」

川 ゚ -゚)「私、芸術家だから。やめてーねえそんな枠にはめるのー」

67 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/05(水) 19:18:45.49 ID:BD2goqwX0

('A`)「うーん……でも一度描いてみては」

川 ゚ -゚)「帰る!」

('A`)「え?」

川 ゚ -゚)「気分を害した。まさか天下のVIPがここまで堕落していたとは、失望した」

('A`)「はあ」

川 ゚ -゚)「もうおたくとは仕事をしない!電話もでない!メールも見ない!
     じゃあの!」

タッタッタッタ……

('A`)「ふう」

(´・ω・`)「おつかれ。打ち合わせどうだった?」

('A`)「ぼちぼちです」



71 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/05(水) 19:21:45.11 ID:BD2goqwX0

素直家

川 ゚ -゚)「日常系とかほんまないわー。ブログレベルの漫画とかないわー」

川д川「あ、姉さんおかえり。打ち合わせどうだった?」

川 ゚ -゚)「全然ダメ。よりによって日常系描けとかぬかしおった」

川д川「日常系かぁ。ラノベとかアニメで今はやってるもんね」

川 ゚ -゚)「ダラダラ会話だけ書いて何がおもしろいん? イミフイミフ」

川д川「うーん、あるあるネタとか、ギャグを挟んだりして登場人物を気に入ってもらえれば
    永遠に物語がまわせるから。それに、読者のハードルが低いし」

川 ゚ -゚)「読者のゆとり化かー。怖いわーゆとり嫌やわー」

川д川「あ、私企画通ったよ」

川 ゚ -゚)「うっそ。どんなジャンル?」

川д川「えっとね、学園ハーレムラブコメ」

川 ゚ -゚)「えー! 何その石を投げれば当たりそうなジャンルは」

73 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/05(水) 19:24:22.68 ID:BD2goqwX0

川д川「やっぱり、読者からしたら手に取りやすいから……」

川 ゚ -゚)「ハーレムとかもうテンプレだわー。主人公はどんなん?」

川д川「特に個性のないギャルゲーみたいな主人公だよ」

川 ゚ -゚)「あちゃー! まさにテンプレィト! 個性はどこいった!」

川д川「その枠の中で、好きな風に書いてるから……」

川 ゚ -゚)「いやそれ安牌だけどさー。でっかいヒットにはならないよ?
     第一、ハーレムってだけで女性読者突き放してるし」

川д川「まず売れないと生活が出来ないし……」

川 ゚ -゚)「いやまだ貞子14歳やん。未成年じゃん」

76 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/05(水) 19:27:52.76 ID:BD2goqwX0

川д川「あのね、私、デビュー出来た時は本になるってだけで嬉しかったけど……
    人間の欲に限りってないんだね。
    次は、売れたいって思うようになっちゃって」

川 ゚ -゚)「それで学園ハーレムラブコメ?」

川д川「とりあえず表紙に美少女書いて帯にハーレム入れておけば一定数は出るから。
    そのあとは実力次第だけど」

川 ゚ -゚)「いやー、なんかそれラノベの枠にはまりすぎだわー。
     個性をいかさなきゃー。編集者に飼い殺しですかー?」

川д川「……デビューもしてない姉さんに言われたくないよ」

川 ゚ -゚)「なに?」

川д川「姉さんって口ばっかりで、全然わかってない。
    商業は好き勝手書いて売れるほど甘くないんだよ」

82 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/05(水) 19:32:03.65 ID:BD2goqwX0

川 ゚ -゚)「へー。言うじゃないか。自己正当化の八つ当たりか?」

川д川「姉さんは自分の趣向ばかり押し付けて、読者のことを全然考えてない。
    市場には求められてるものがあるんだよ。それを書かなきゃ売れないの」

川 ゚ -゚)「バカめ。それはいいわけだ。芸術家たるもの、常に新しいものを描かなきゃ生きていけないぞ。
     新しいものを当てるのは難しいけれど、当たれば一発イノベーション、革命だ」

川д川「いいね、姉さんは才能があるってうぬぼれることができて。
    私は才能がないって分かってるから、売れてる作品の巻き直ししかできない」

川 ゚ -゚)「才能ないって言っちゃう時点で芸術家向いてないね。OLになって玉の輿狙えば?」

川д川「姉さんはもっと現実をみなよ。姉さんの画力程度の人間ならごまんといるよ。
    それも、構成力だって姉さんより上の人だっている」


85 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/05(水) 19:36:49.75 ID:BD2goqwX0

川 ゚ -゚)「甘いな。私の漫画は私にしか描けない。
     この前提がある限り私の代わりはいないのだ。つまり私天才。私最高」

川д川「いつまでもそんな傲慢な考えだからデビュー出来ないんだよ!
    自分にしか描けない漫画? そんなの、とっくの昔に誰かが思いついたアイデアなんだよ!」

川 ゚ -゚)「おいおい、八つ当たりもいい加減にしろ。売れない芸術家の嫉妬は見てて悲しいぞ」

川д川「嫉妬!? はっ、笑っちゃう。なんで私が姉さんに嫉妬しなきゃならないの。
    デビューも出来てない姉さんを」

川 ゚ -゚)「お前、あこがれのラノベデビューできたのに、全然楽しそうじゃないね」

川д川「楽しいよ!? でも売れたらもっと楽しい! 目立ちたい! 評価されたい!
    だからハーレムでも何でも書く! 私の言ってることおかしい!?」

川 ゚ -゚)「書きたいから書いるんじゃなくて目立つために書いてるのか。
     こりゃ売れんわ」

川д川「なっ……!」

87 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/05(水) 19:39:59.35 ID:BD2goqwX0

川 ゚ -゚)「お前、デビューする前はこう言ってたよねー。
     子供を笑顔にしたいから児童文学作家めざすって」

川д川「そ、それは……」

川 ゚ -゚)「畑違いのラノベでデビューしたら、夢は欲望にのまれましたか」

川д川「ね、姉さん! 言っていいことと悪いことがあるよ!」

川 ゚ -゚)「私は曲げないよ、自分の信念を」

川д川「え……」

川 ゚ -゚)「私は血沸き肉踊るバトルを描きたい。友情努力勝利の
     少年漫画らしい少年漫画を描きたい」

川 ゚ -゚)「だから編集にも媚を売らない。
     譲れない物があるんだよ」

川д川「譲れない物……」

90 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/05(水) 19:43:51.85 ID:BD2goqwX0

川 ゚ -゚)「例えばさ、編集の言われた通りに売れるものを書いて書いて書いて、
     それでちょっと売れたとして、後に残るものはなに? 金?」

川д川「……」

川 ゚ -゚)「そんなはした金なら、リーマンやったほうが断然効率いいよね。
     そうなったら、何で書くのって話になるでしょ」

川д川「それは……」

川 ゚ -゚)「描きたいもん描いて売れなくても、作品は残るよ。
     それで、自分の描きたいものを少しでも好きだって言ってくれる人がいたら」

川 ゚ -゚)「作家を、漫画家をやっててよかったって思えるよね」

川д川「……そう、だけど」

川 ゚ -゚)「自分を信じなよ。安易に売れてるジャンルに逃げるんじゃなくて
     自分が第一人者になるんだ、ってくらいの気持ちで、自分の書きたい路線を貫きなよ」


94 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/05(水) 19:45:46.25 ID:BD2goqwX0

川д川「……姉さん」

川 ゚ -゚)「なんじゃい」

川д川「私、もう一回、担当さんに書きたいものを提案してみる」

川 ゚ -゚)「うむ」

川д川「私は萌え萌えな作品じゃなくて、しっかりした児童文学が書きたい。
    ライトノベルでも、それは出来るはずだと思う」

川 ゚ -゚)「そうだ。自分を信じろ!」

川д川「姉さん、ありがとう。私、大切なものを見失うところだった」

川 ゚ -゚)「うん」

川д川「私、ちょっと出版社までいってくる」

バタン! だだだだ……


川 ゚ -゚)「頑張れよ、貞子。ようし、私もがんばるぞ!」

95 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/05(水) 19:47:51.27 ID:BD2goqwX0

プルルルル

「はい、株式会社VI……」

川 ゚ -゚)「私だ早くドクオにつなげ!」

「素直先生ですね。少々お待ちください」

がちゃり

('A`)「お世話になっております。ドクオです」

川 ゚ -゚)「打ち合わせだ!」

('A`)「はい?」

川 ゚ -゚)「今からそっちいくぞ!準備をしておけ!」

('A`)「はぁ、分かりました」

がちゃん!

川 ゚ -゚)「うっし、今度は行ける! ネームを土産にもってってやるか!」

しゃしゃしゃしゃしゃ!

川 ゚ -゚)「出来た!よしいくぞう!」


99 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/05(水) 19:50:10.66 ID:BD2goqwX0

出版社

('A`)「これが30分で描いたネームですか」

川 ゚ -゚)「どうだ最高だろう。やはり、私はバトルだな」

('A`)「うーん、やっぱり日常系描きませんか? 四コマとか」

川 ゚ -゚)「ふ」
川 ゚ -゚)「ざ」
川 ゚ -゚)「け」

川 ゚ -゚)「るなー!」

('A`)「素直先生、音量大きいです」

川 ゚ -゚)「載せろ!載せたらわかる。読者は本物をわかるっつつつつ!」

('A`)「……わかりました、こうしましょう」

川 ゚ -゚)「なに?」

('A`)「まず日常系を描いてください。それを載せます。
    素直先生の読みなら、アンケートも下の方になるはずですよね」

100 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/05(水) 19:51:44.54 ID:BD2goqwX0

川 ゚ -゚)「ふん。試してみろということか」

('A`)「はい。ちょうど赤丸VIPのほうで読み切りの枠があいてまして」

川 ゚ -゚)「いーだろう。ただし、それがダメだったら」

('A`)「ええ、わかってます。バトルものでいきましょう」

川 ゚ -゚)「分かった。ただし、私は日常系なんてサザエさんくらいしか知らないし
     絶対売れないと言っておくからな! 首も覚悟しておけ!」

('A`)「はぁ」


104 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/05(水) 19:54:43.44 ID:BD2goqwX0

再び素直家。

川 ゚ -゚)「ふー。よしよし、とりあえず説得完了」

川 ゚ -゚)「とりま糞つまらん日常系とやらを描いて、さっさとバトルバトルだ」

かきかきかき

川 ゚ -゚)「あー、しかし描きたくないものを描くのはだるいなー。
     もう適当でいいよ」

かきかきかき

川 ゚ -゚)「男一人に全員女。はいはいハーレムハーレム。
     お色気イベントも露骨に挟んでやれ」

川 ゚ -゚)「うわ、これあざとすぎwww絶対売れないわーていうか軽蔑するわー」

川 ゚ -゚)「これを私の名で出したら名前が汚れる。別ペンネームでやろ」

川 ゚ -゚)「はいはい風呂風呂。ようじょようじょ」

川 ゚ -゚)「ちょっといい話風にしときゃいいんだろ?」

川 ゚ -゚)「はいできたー。もうこれでいいよ。送っとこ」

106 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/05(水) 19:57:01.25 ID:BD2goqwX0

翌日

川 ゚ -゚)「できたぞ」

('A`)「ありがとうございました。面白いのでこれを載せようと思います」

川 ゚ -゚)「絶対クソだから。ペンネームかえといてね。そこらへん不祥事やめてね」

('A`)「はい、わかりました。それでは」

自宅。

川 ゚ -゚)「ほんとに分かってんのかね、あの27歳独身編集者は」

川д川「あ、姉さん!」

川 ゚ -゚)「貞子。どうした?」

川д川「私の企画通ったよ! 担当さんを3時間も説得してようやく」

川 ゚ -゚)「おー、まじか!」

111 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/05(水) 19:58:56.86 ID:BD2goqwX0

川д川「うん。カテゴリーエラーだって言われたけど、私譲らなかったよ」

川 ゚ -゚)「えらいぞ、貞子。それでこそ真の芸術家だ」

川д川「姉さんのほうはどう?」

川 ゚ -゚)「完璧だ。くだらん日常系の読み切りをのせた後、バトル漫画だ」

川д川「あははw少し譲歩したんだ」

川 ゚ -゚)「少しだけな。ま、発売日を待っていろ。最高につまらんからw」

川д川「うん、楽しみにしてるw」

川 ゚ -゚)「まさにあざといとはこのこと!みたいな作品だからw」

115 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/05(水) 20:01:10.10 ID:BD2goqwX0

そして
赤丸VIP発売日

( ´∀`)「今週の読み切り日常系面白いじゃなイカ」

( ^ω^)「モナーもそう思うかお? 僕もだいぶこれはきてると思うお!」

( ゚∀゚)「キャラがいいよな、キャラが。可愛い女の子いっぱいいるし」

( ´∀`)「この風呂シーン最高でゲソ。エロになりすぎず、かつ幼女の美しさが出てるゲソ」

( ^ω^)「ギャグセンスもアリだお。僕、アンケートはこれ一番にするお!」

( ゚∀゚)「俺も俺も!」

( ´∀`)「僕もだゲソ」



119 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/05(水) 20:02:46.69 ID:BD2goqwX0

川 ゚ -゚)「あー、発売から一週間たったけど暇だわー」

ぷるるる

川 ゚ -゚)「はいこちらニート」

('A`)「もしもし、素直先生ですか?」

川 ゚ -゚)「お、なになに? アンケきた?」

('A`)「はい」

川 ゚ -゚)「ダントツだっただろ?w」

('A`)「ええ。ダントツです。今までに類を見ない差です」

川 ゚ -゚)「ほらなー。やっぱりなー。だから私はバトルを」

('A`)「何言ってるんですか、ダントツでトップですよ」



川 ゚ -゚)「え?」

124 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/05(水) 20:05:36.23 ID:BD2goqwX0

出版社

('A`)「これが素直先生の作品に届いたアンケートです」

川 ゚ -゚)「うわ、多っ! なにこれきもちわる!」

('A`)「内容を見てください」

『ほのぼのしてて良かった! 続き希望です!』
『もっと読みたい』
『ファンになりました。連載希望です!』

川 ゚ -゚)「お……すご……」

('A`)「編集会議の結果、素直先生の読み切りを連載にしたいと編集部の意見が一致したのですが
   どうしますか?」

川 ゚ -゚)「……うーむ、しかし……」

('A`)「読者も望んでいます」

川 ゚ -゚)「……じゃあ、もう少しだけな? その後バトルだからな?」

('A`)「はい」

127 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/05(水) 20:08:30.37 ID:BD2goqwX0

数ヵ月後

('A`)「単行本ですが、重版決定です」

川 ゚ -゚)「うそ、まじ?」

('A`)「すごい売れ行きです。これはアニメ化もいけますよ」

川 ゚ -゚)「いやー、ないない。すぐ飽きるだろう」

('A`)「この調子でお願いします」

一方。

川д川「あの、新作書きました」

('、`*川「また児童文学路線ですか。企画を通した覚えはないんですけど」

川д川「読んでください!面白いはずですから!」

('、`*川 「この前の作品もそんなこといって打ち切りだったじゃないですか。
      困りますよ、貞子先生」

川д川「うう・・・」

川д川(まけるもんか。私は私の書きたいものを書くんだ)

134 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/05(水) 20:15:17.75 ID:BD2goqwX0

――数年後。
とあるテレビ番組。

「本日は、累計1200万部を突破した人気漫画、VIP! の作者
 素直先生におこしいただきました」

川 ゚ -゚)「いやぁどうもどうも」

「先生、ずばり、作品を描く時はどんなお気持ちで描かれていらっしゃるのですか?」

川 ゚ -゚)「そうですね……なんていうんだろう。こう、キャラクターの親の視線にたって
     このキャラならこうするだろうな、っていうことの積み重ねなんですよね、日常系の漫画って」

スタジオ「「おぉ~」」

川 ゚ -゚)「だから、日常系は簡単とは思ってほしくないです(笑)
     空気っていうか……キャラを愛せない人には描けないジャンルですね」

川 ゚ -゚)「漫画家志望の人は、キャラに愛をもつこと。これを重視しよう、とアドバイスしておきますね」

「素直先生、ありがとうございます。最後に、読者に対してメッセージをお願いします」

川 ゚ -゚)「そうですねー…‥じゃあ、一言だけ」

川 ゚ -゚)「私の作品は私一人で作ったものじゃない。みなさんと一緒に作った作品なんです。
     だから、これからもどうぞよろしくお願いいたしますw」


終わり

36 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/05(水) 18:46:10.31 ID:R69PlRze0
20本は水増ししすぎだろwwwww
8本プロット作って全部ボツとかマジで死ねって思う
インデックスみたいな感じでいきましょうよ^^じゃねーよクソ編集が!

145 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/05(水) 20:26:12.14 ID:BD2goqwX0
あとがき

読んでくれた人乙でした。
この話はフィクションです
ではでは

>>36
8本ボツくらいは普通じゃなイカ?
ラノベならジャンルである程度振り落とされるしのう

150 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/05(水) 20:36:17.84 ID:BD2goqwX0
貞子ちゃんは売れないです

>>149
書いたような気ガス


156 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/05(水) 21:49:12.86 ID:xXECP9cL0
http://mesimarja.blog74.fc2.com/blog-entry-1513.html
これか
やっぱり同一人物だったのか

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