24 名前: 10の人 ◆TySE9jrDkw 投稿日: 2006/03/08(水) 23:48:27

第三話「過去」

モナー VIPブライトウィン号甲板 2:55

モナーは甲板の騒ぎを駆けつけその様子を見た。

「ん?誰ですか?」

一人の作業員らしき男性がいち早くモナーに気づいた。

「モナは警察です。死体を見せてもらいませんか?」

「警察ですか、それならどうぞ。」

作業員と船員達は死体をモナーに見せた。

「……う〜ん、溺死のほかにも刺し傷があるモナ…これは本土に戻って詳しい解倍を…」

すると奥からライオットガン(ショットガンの強化版)を背負った警備員が出てきた。

「誰だあんた?警察か?」

「そうだけど、あなたは一体だれモナ?」

「俺の名前はジョルジュ、この船の警備隊長って所かな。」

そう言うとジョルジュは警備員達に死体を人目の付かない所に置くよう命令した。

「ところであんたの名前は…」

「モナの名前はモナーだモナ。階級は巡査だモナ。」

モナーも自己紹介をした。

「じゅあモナー、ちょっと船長室へ一緒に行ってくれないか。」

そう言うとジョルジュは真っ暗な船内に入っていった。

「船長室?」

モナーはジョルジュについて行く事にした。


25 名前: 10の人 ◆TySE9jrDkw 投稿日: 2006/03/08(水) 23:49:07


ジョルジュ VIPブライトウィン号 船長室 3:05

船長室は甲板から歩いて10分位歩いていける場所にある。

モナーとジョルジュはライトをつけて船長室へと向かった。

船内は0時になるとショッピングセンターなどは閉店し、真っ暗になる。

二人の歩く音だけが船内に響く。

「船長室は奥にある階段を下りてすぐ横にある。」

そう言うとジョルジュは奥の扉を照らした。

扉の前には何本もの赤いレーザシャッターが張り巡らされている。

「レーザシャッターを付けるなんて…結構厳重モナね…」

「朝昼は赤外線レーザーセンサーを張り巡らしているんだ。船長室を通り過ぎた後に警備員専用武器庫があるからな。」

そう言うとジョルジュは無線を取り出した。

「監視室、こちらジョルジュ、どうぞ。」

「こちら監視室、暗号をどうぞ。」

「5XPONA‐6MLK。」

ジョルジュがそう言うとしばらく経ってからレーザーシャッターが消えて、奥へ進めるようになった。

「ほー。そんな難しい暗号よく記憶できるモナね。」

「まぁな、もし忘れたとしても横の端末機に専用パスワードかカードを入れても入れるけどな。」

ジョルジュはレーザーシャッターが張り巡らされていたすぐ横にある端末機を電灯で照らしながら言った。

「さぁてと、行くとするか。」

そう言うとジョルジュは扉を開けて奥へと進んだ。モナーもその後に続いた。

扉を開けたらすぐに階段があり、モナーは階段を照らしながら手すりを持って階段を下りた。

「結構暗いモナ…」

そう言いながらモナーは歩いているとジョルジュが

「いんや…普段はちゃんと電灯がついている筈なのに…」

と不安そうに言いながら二人は船長室の前に着いた。


26 名前: 10の人 ◆TySE9jrDkw 投稿日: 2006/03/08(水) 23:49:50

「船長、ジョルジュと警官一人入ります。」

そう言いながらジョルジュは扉を開けた。

オァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!!!!

その瞬間、船長室の光で照らされた二人の後ろから怒号なのか悲鳴なのかも判別できないうなり声が聞こえた


ジョルジュ&モナー&マニー「!?」

二人は同時に振り向いた。

後ろにいたのは光に当たる顔を両手で伏せながら今もなお奇声を発している男性がいた。

最初モナーは体格がでかいと思っていたが黒い服を何重にも着ているためそう見えたのだ。

男は顔を隠しながらそのまま左の武器庫へと逃げていった。

「待つモナ!!」

そう言いながらモナーはニューナンブを手に持ち男を追っかけた。

「一体誰だあいつは…?」

マニーは恐る恐るジョルジュに聞いた。

「とりあえず船長は私と一緒に部屋にいましょう。」


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