93 名前: 10の人 ◆TySE9jrDkw 投稿日: 2006/04/16(日) 12:58:02

ブーン 端島 端村 00:58

ブーンと稲恵は暗い山道を通り、村の入り口あたりで止まっていた。

「で、あなたはもう奴らに殺されかけたの?」

「うん、死体の中に何か黒い物が入り込んだんだお。」

ブーンはそう言いながら村の方を見た。

村はかつて人がいた頃の風景をそのままに廃墟と化していた。

しかしブーンはある事に気づいた。

ある一件の廃屋の中から誰かが出てきた。

稲恵は廃屋から出てきた何かの気配に気づきブーンの頭を鷲づかみにしてしゃがみ込んだ。

「んおっ!!何をするだぁー!!」

「静かに…」

そう言うと稲恵は辺りを見回し始めた。


94 名前: 10の人 ◆TySE9jrDkw 投稿日: 2006/04/16(日) 12:58:35

「一体なにが…アッー!!」

ブーンは目をこすろうと目を閉じたらいきなりラジオのチューナーを合わせるときのノイズのような音。
マイクのハウリングのようなつんざくような高い音。
それが頭の中で反響を起こして鳴り響いている。

そこから一気に誰かの視界が映像のように映し出された。

誰かが汚い軍手で狙撃用狩猟銃を持っている、もう一人は笑いながら辺りを見回していた。

ブーンは目を開けて辺りを確認した、
向こうには汚い軍手で猟銃を持っている男と笑いながらライトで辺りを照らしている男がいる。

「あなた…もう幻視が使えるようになったの…?」

稲恵はそうブーンに質問した

「え?」

「他人の視界をさっき見たでしょう…。」

ブーンは辺りを警戒しながら稲恵の話を聞き始めた。


95 名前: 10の人 ◆TySE9jrDkw 投稿日: 2006/04/16(日) 13:00:15


須田擬古也 ??? ??:@@

ここは…何処だ…?

暗い…床一面には赤い水が…

「楽しき君の虐殺劇も今回は一時これでおしまい、またいるべき世界へとかえってください。」

誰だ…?

「君が新たな人柱を見つけるまで。」

…人柱…?

「壊れる前に現実の世界へと帰りなさい。」


96 名前: 10の人 ◆TySE9jrDkw 投稿日: 2006/04/16(日) 13:00:46





       永遠の歯車を止めただけの少年よ。    




                            

             
そう誰かが呟くと地面からけたましい音が聞こえて少年はそのまま気を失ってしまった


97 名前: 10の人 ◆TySE9jrDkw 投稿日: 2006/04/16(日) 13:01:17


擬古也「う…ここは一体」

少年はそう呟くと起きあがり辺りを見回した。

いくつものマンションが絡まり合い、マンションとマンションとつなぐ階段はボロボロになっていた。

擬古也「ここは…端島?」

彼は一度廃墟関係のサイトでこの島の事は半分くらいは知っていた

擬古也「しかし生で見れるなんて…」

ふと擬古也は足を止めて考え始めた

自分は何しにここへ来たのだろう?

それがいまいち思い出せないのであった。

擬古也「まっ、どうせしばらくしたら思い出すだろ…たぶん…」

擬古也は不安そうに言いながら団地エリアへと入っていった。


98 名前: 10の人 ◆TySE9jrDkw 投稿日: 2006/04/16(日) 13:04:26



―――――――――さぁ…今再び大地に咆吼が鳴り響いた―

     再び異界への扉が開かれる――――――――――――――


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