709 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/01/15(日) 20:19:14.04 ID:JGv5ayPJ0
(;^ω^)「はぁはぁ……もうおってこないお」
(;^ω^)「この通りは化け物が一切いないお、もとから人通りも少なかったし……」
(*゚ー゚)「こんにちわ」
(;^ω^)「…………」

 見知らぬ女の子が突然話しかけてきた。
(;^ω^)(フラグかお?)
(*゚ー゚)「あら、突然すぎたかしら? でも、大抵の物事は唐突なものよ?」
(;^ω^)「えっと、君は?」
(*゚ー゚)「しぃ、よ」


710 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/01/15(日) 20:19:57.09 ID:JGv5ayPJ0
(;^ω^)「しぃ、か。……まぁ、いいお。最近は化け物が増えてきたからさっさと
       帰ったほうがいいと思うお」
(*゚ー゚)「なぜ、こんなことになったのかしらね?」
(;^ω^)「はなしを聞いてくれないお……」
(*゚ー゚)「あなたが変わったのかしら? それとも周りが変わってしまったのかしら?」
(*゚ー゚)「なぜ化け物が多い中、あなたは私と会えたのか」
(*゚ー゚)「なぜ私はあなたの前に姿を現したのか」
(*゚ー゚)「なぜ、私とあなたは、この場所で出会ったのかしら?」
(;^ω^)「どういうことだお……あ」
 
 良く見渡せば、そこは内藤が車にひき逃げされた場所だった。
 昼間の、ツンの笑顔が蘇る。なぜか、内藤にはそれが遠い幻想のような気がした。

(;^ω^)(わけわからないお、家に帰ればツンが笑顔で待っていてくれるはずだお)
(;^ω^)「ちょwwwわけわから………」

 そこに、しぃの姿は消えていた。

(;^ω^)(「大抵の物事は唐突なものよ?」「それとも周りが変わってしまったのかしら?」
       「なぜ私はあなたの前に姿を現したのか」)
 
 浮かんでは消えるしぃの言葉。
(;^ω^)「ちょ・・・・・・わけわからないお………」

 家に帰っても、そこにツンの笑顔は無かった。


735 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/01/15(日) 21:24:51.87 ID:9EijwpwH0
(´・ω・`)「ねぇ、ドクオ」
('A`)「なんだよ」
(´・ω・`)「ツンが放心状態だからって、エッチなことしてないだろーね」
('A`)「してねーよ!!」
(´・ω・`)「どうだか」

 タクシーを運転するドクオと、助手席で書類片手に進行方向を見つめるショボン。二人が向
かっているのは街の中心街にあるスクランブル交差点だった。

(´・ω・`)「あ、そこ右に曲がって」
('A`)「たっく……なんでオレがこんなこと」
(´・ω・`)「ところで君、イカ臭いよ」
('A`)「!!!!」
(´・ω・`)「あぁ……そういえば僕スルメイカ買ったんだっけ。でも最近のは包装開け
     なくても臭いがするらしいね」
('A`)「…………」
(´・ω・`)「ま、写真にとったりする以外なら多めに見るけどね。ほどほどにしないと、
      意識を取り戻したツンがイカ臭さでぶっ倒れたら元も子も……」
('A`)「この立体駐車場にとめればいいんですね!!」

 ドクオのタクシーは立体駐車場の一番上に止められた。ショボンはすぐにタクシーをおり、手すりから
下を眺める。
 そこからは丁度スクランブル交差点が見れた。

('A`)「どうしたんだ?」
(´・ω・`)「まぁまぁ、見てればわかるよ」


737 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/01/15(日) 21:25:11.20 ID:9EijwpwH0
(^ω^)「ツン帰ってこないお……」
(^ω^)「二日も経っているのに……どこに行ったお……」
(^ω^)「窓の外を見ても化け物ばかりだし」
(^ω^)「幸い僕の存在に気づいてる様子はないけど」

 そういえば、と内藤はインターネットについないで、こないだ自分で作ったスレッドを
検索してみた。すでにDat落ち。【テラ】街の中が怪物だらけ【ヤバス】、ちゃんと画像のうp
したはずなのに、100いかないうちにスレッドは落ちてしまった。

 ドンドン!!

(^ω^)「ツ、ツンかお!!」
 
 内藤はなんの躊躇いもなくドアをあけた。

(sヌr」@^:)「アsjhldk」
([\sfs\)「dソイhr」
(;^ω^)「テテtッテtッテtt、テラヤバス」

 ドアは二人で固められている。窓から抜け出すこともできない。

(;^ω^)「どうするお……」
([\sfs\)「sdhsl;ンl;ss;オ!!!」

 化け物が何か細長い機械を取り出すと、そこに声を出した。「オレだ、ドクオだ」

(;^ω^)「ど、どういうことだお?」


738 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/01/15(日) 21:25:26.77 ID:9EijwpwH0
化け物がもう一人に渡す。「それで、僕がショボンなわけだが、わかるかい?とり
あえず、内藤。落ち着いてきいてくれ。バーボンはないが、諦めて欲しい」

(;^ω^)「もう、流れのままだお」

 ショボンらしき化け物とドクオらしき化け物。内藤はいつでも逃げられるように身構えながら、
二人の話を聞いた。


739 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/01/15(日) 21:25:43.38 ID:9EijwpwH0
(sヌr」@^:)「不幸中の幸いというべきか……、君がツンを傷つけたのがよかった」
(;^ω^)「僕が、ツンを傷つけた? そんなことするわけがないお」
([\sfs\)「lb;オでh:p」ケpf、wp」クォン:fw!!!」
(;^ω^)「わ、わ、な、なんだお」
(sヌr」@^:)「ドクオが怒るのは気にしないでくれ。ともかく問題は係わり合いということなんだ」
(;^ω^)「どういうことだお?」
(sヌr」@^:)「正直、わけのわからない話だが、聞いてくれ。これは予想だが、君をひき逃げした
       犯人も、おそらく君と同じ現象を味わっていたんだと思う」
      「けれども、どうやって知ったかわからないけど、どうやらこれは精神的なもの
       じゃなくて、呪術的、ってゆーのかい? そういう類に近いんだ」
      「犯人は、それを理解した。そして、それは悪意を誰かにぶつけることで
       解消されるらしいんだ」
(;^ω^)「わ、わけわからないお」
(sヌr」@^:)「こうやって君が現在、機械で変換された音を正常に聞けるのはツンに悪意を
       ぶつけた結果。もしかしたら君は五感にかかわる全てがおかしくなっていた
       かもしれない」
(;^ω^)「そ、そうなのかお」
(sヌr」@^:)「ともかく、僕としてはこの状況を変えるには、おい、どうせ近くにいるんだろ!!!」
(*゚ー゚)「みつかっちゃった」


740 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/01/15(日) 21:26:17.94 ID:9EijwpwH0
('A`)「お、おい、化け物……」
(´・ω・`)「内藤には、僕達が同じように見えていたんだろうね」
(sゲ*エgjym゚ーrjhrstンrs゚)「それで、私になんの用?」
(´・ω・`)「内藤の症状を解消してあげてほしい」
(sゲ*エgjym゚ーrjhrstンrs゚)「いいわよ」
(´・ω・`)「え?」
(sゲ*エgjym゚ーrjhrstンrs゚)「なによ、まるで拒否されるのが当たり前だと思ってたみたいな反応ね」
(´・ω・`)「い、いや。いいんだ、それならそれでありがたい」
(sゲ*エgjym゚ーrjhrstンrs゚)「でも、条件があるわ」
(´・ω・`)「……なんだ?」
(sゲ*エgjym゚ーrjhrstンrs゚)「どうして、君はいろいろとわかったの?」
(´・ω・`)「簡単なことさ」

・・・・・・・立体駐車場

('A`)「なんだ、こいつは?」
(´・ω・`)「どうだい? なかなかありえないだろう?」
('A`)「スクランブルの中心だけ、なんで空間があいてるんだ?」
(´・ω・`)「さて、なぜだろうか」
(´・ω・`)「誰一人として気づかない。誰一人として意識を向けない。無視されている側
     からすれば、それらは全て悪意だろうね」
(´・ω・`)「近年稀に見る、奇形児だったらしいよ、そこで死んだ子」
(´・ω・`)「存在すらも人間とは程遠い奇形だったんだから、なかなかSFちっくだね」


741 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/01/15(日) 21:26:37.10 ID:9EijwpwH0
(´・ω・`)「ま、後は勘さ」
(sゲ*エgjym゚ーrjhrstンrs゚)「ふーん………まぁ、なんか満足しきれないけど、別にいいわ」
(sゲ*エgjym゚ーrjhrstンrs゚)「さて、どうやって直すかだけど」
(sゲ*エgjym゚ーrjhrstンrs゚)「ま、簡単よ。風邪みたいなものよ、自己回復」
(sゲ*エgjym゚ーrjhrstンrs゚)「私自身がウィルスみたいなもんだから。とりあえず、因子は
             消しておくから、後はまぁ、二日くらいで正常になるわよ」


(;^ω^)「すごい取り残されたお」
(*゚ー゚)「あきらめなさい」
(*゚ー゚)「それじゃ、ツンは大切にね」


742 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/01/15(日) 21:36:54.60 ID:9EijwpwH0
〜〜〜二日後〜〜〜

(^ω^)「ショボンにドクオ!!! 本当にちゃんと治ったお!!」
(´・ω・`)「よかったね」
('A`)「うんうん、よかったよかった……」
(^ω^)「ともかく、ツンにあいたいお!! なんか傷つけちゃったみたいだし」
('A`)「オレん家に行こう、タクシーに乗れ!!」

(´・ω・`)「イカ臭くないだろうね」
('A`)「てめぇに言われてから我慢しているよ」
(^ω^)「はやくあいたいお、あって謝るお」

(´・ω・`)「内藤を見ればツンも意識が回復するだろう……」

・・・・・・ドクオ家

ξ゚听)ξ「…………」
( ω )「ツン…………」
(^ω^)「ごめんお…………」
ξ゚听)ξ「な、ないとう? ブーン?」
(^ω^)「ブーンなんて、最近呼ばなかったのに」
ξ゚听)ξ「ブーン!!! よかった!!!!」
('A`)「よかったな……」
(´・ω・`)「うん」

ξ゚听)ξ「でも、なにこの気持ち悪い世界……ここはどこ?」
(;^ω^)「ど、どういうことだお?」


743 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/01/15(日) 21:37:16.97 ID:9EijwpwH0
ξ゚听)ξ「内藤の姿も声もはっきりしている。けど、ここは、地獄なの? 見るもの全てが
      気持ち悪い。内臓の中にいるみたい……」
ξ゚听)ξ「それに、なんなのこの臭い……」
ξ゚听)ξ「内藤……すごくおいしそうな臭い……」
(;^ω^)「ど、どうしたんだお?」

 ソッと、ツンが内藤の首筋を舐める。
(;^ω^)「ひゃお!!!」
ξ゚听)ξ「おいしい……」
ξ゚听)ξ「食べちゃお・・・・かな」


(*゚ー゚)「忘れちゃいけないわよね」
(*゚ー゚)「うふふふふ」
(*゚ー゚)「味覚・嗅覚・一部の視覚は完全におかしくなっちゃって」

(*゚ー゚)「みんな、食べられちゃえ」


その1へ

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