92 :( ^ω^)ブーンがちんぽたわーの謎を解くようです :2006/03/22(水) 02:17:09.85 ID:uqsBW3GQ0
トンネルを抜けるとそこは不思議の国でした。

―――そんなことは無く、普通の部屋でした。

周りを見渡すと、可愛い家具と、部屋を埋め尽くさんばかりのぬいぐるみによって、
ここの住人が女の子であるということが推理できた。

謎だ。どうしてこんな所に居る?どうやって生活している?この塔は一体何なのだろう?

その答えを見つける為には、住人を探さなくてはならなかった。
部屋を見渡し、物色する二人。

( ^ω^)「家電製品があるって事は電気が通ってるらしいお。」
('A`)「いや、この塔の脈動でまかなってるんじゃまいか。」
( ^ω^)「お、こんな所に日記帳があるお。なになに…?」

今日は曇りのち晴れ、今日もいい気分。
町の人は今日もあわただしく動き回っています。
私は……ちょっとうらやましい。
人から珍しがられるのは疲れる。
だけど普通に友達と遊びたい…。友達もいないけど。
神様は―――なんで私をこんな風にしたんだろう。
答えは見つからない。
でも今日も私は生きている。

( ;ω;)「ドクオ…これ…、切ないお。」
('A`)「ああ、本当だ。しかしどこに居るんだ…。」

その時、内藤は、自分の頭の上に小さな取っ手があることに気付いた。


97 :( ^ω^)ブーンがちんぽたわーの謎を解くようです :2006/03/22(水) 02:41:52.07 ID:uqsBW3GQ0
どうやら更に上があるらしい。
内藤たちはゆっくりとその取っ手を引く。

飛び込んできたのは夕闇の色。
紺色の空に散りばめられた輝く星。
とうとう一番上に着いた。

( ^ω^)「きれいだお。ドクオも来るお。」
('A`)「おお、綺麗だな。」

内藤は真下にあった椅子を使い、屋上に上半身を出す。
あたりを見渡すと―――、いた。
カリの形に斜めになった屋上。その縁に座って遠くを眺める少女。
どうやらこちらに気付いたらしく、振り返る。

(*‘ω‘ *)「ちんぽっぽ ぼいんっ」

逆光で顔はよく見えないが、女の子らしい声であった。
内藤たちは外へ出る。

( ^ω^)「こんばんは、だお。」
('A`)「こんばんは。」
(*‘ω‘ *)「はじめまして。私はちんぽっぽっていうの。ここに来た人はあなたたちが初めてよ。
       だじから私の初めてのお客さん。それじゃあお茶でも入れるね…。」

そう言ってちんぽっぽは扉から中へ降りる。
続いて内藤とドクオも。


100 :( ^ω^)ブーンがちんぽたわーの謎を解くようです :2006/03/22(水) 03:05:45.00 ID:uqsBW3GQ0

紅茶のいい匂いが漂ってくる。
さっきまで嫌が応にも嗅がされていたイカ臭い匂いとは正反対だ。

(*‘ω‘ *)「はい、どうぞ。」

そういってテーブルの上にみかんの入った器と紅茶を置く。
内藤たちは少し熱めの紅茶をすすり、ちんぽっぽの方を向いた。

('A`)「ところで聞きたいんだが、どうしてこんなところに居るんだ?」
(*‘ω‘ *)「えーと、長くなるけど、ずっと前はもっと遠くの地方に家族と住んでたの。でもあるとき政府の人が来て、
      お前たちは貴重な種族だから保護しなければ、って言って両親を連れて行ったわ。私はまだ幼かったから
      こういう形で保護されたんだけど、両親は研究材料になったんだと思う。」
(#^ω^)「な、何だってー!!!?政府の奴らゆるせないお!今から助けに行くお!」
(*‘ω‘ *)「多分もう死んでる。生きてたらメールか手紙をくれるはずだもの。」
('A`)「そうか、それは気の毒だ…。聞いてすまなかった。」
(*‘ω‘ *)「ううん、いいの。私はこのことを人に話すのが自分の役目だと思ってるから。」

しばしの沈黙。
その静寂を破ったのは内藤だった。

( ^ω^)「政府もうまいことを考えるお。普通こんな所に入ってくる人はいないお。」
(*‘ω‘ *)「そうね、しかも木の葉を隠すなら森、こんな中に人が居るとは思わないものね。」
('A`)「そうだな。だが政府の奴らはどこから入って来るんだ?」
(*‘ω‘ *)「多分あなたたちは途中から階段を使ったでしょ?下へ向かうと外からは見えない扉があるのよ。」

そんなものがあるとは気が付かなかった。
まあ気付いていたら隠し扉の意味が無いわけで。


103 :( ^ω^)ブーンがちんぽたわーの謎を解くようです :2006/03/22(水) 03:30:21.73 ID:uqsBW3GQ0
( ^ω^)「でもこれで分かったんだから、いつでも遊びに来られるお。」
('A`)「そうだな。」
(*‘ω‘ *)「え、本当に?また来てくれるの…?」
( ^ω^)「あたりまえだお。ちんぽっぽと僕らはもう友達だお。」

その言葉を聞いて、急にちんぽっぽは泣き出した。

(*‘ω‘ *)「わ、私ね、寂しかったの。ずっと一人きりで。寂しかったよぉ…。」

泣きじゃくるちんぽっぽの背中をさすり、慰めるドクオ。
ちんぽっぽはティッシュで鼻をかむ。
少し呼吸が落ち着いてから、ちんぽっぽはみかんを食べた。

('A`)「今度来る時はもっといっぱい連れてくるさ!君が寂しくならないように。」
( ^ω^)「ツンとかと仲良くなれそうだお。それにここが嫌なら逃げちゃえばいいんだお!」
(*‘ω‘ *)「ありがとう、内藤君、ドクオ君。私、もう泣かないわ。きっと次は笑顔で迎えるね。」

―――帰りは楽だった。というか心が弾んでいたからかもしれない。
帰り際、メアドと電話番号を交換した。そのメモを内藤は強く握る。
そして次の目的が出来た。今度は思いっきりちんぽっぽを楽しませてあげよう。
そして、いつか彼女をあの閉じた世界から開放してやろう。
頭の中はキラキラと輝く未来でいっぱいだった。

ちんぽたわーは無駄なんかじゃなかった。
それどころかすばらしい出会いがあった。
内藤とドクオだけが、ちんぽっぽたわーを知っている。
でも、誰かが知っていれば彼女は救われる。
そう―――、人間は互いを知り合って生きていくものなのだから。

おしまい。


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