47 名前: 10の人 ◆TySE9jrDkw 投稿日: 2006/03/21(火) 23:25:40
後半
毒男 船内カフェ「バロス」 18:00
船内は暗くなっており、非常用電灯が唯一の光だった。
エンジン音も微かだが聞こえている。毒男は重いまぶたを上げて辺りを見回した。
「一体どうなってるんだ…全然思い出せない…」
すると厨房から声が聞こえてきた。
「?…誰か居るのか?」
毒男は持っていたライトの電灯で厨房を照らしながら入っていった。
48 名前: 10の人 ◆TySE9jrDkw 投稿日: 2006/03/21(火) 23:26:11
厨房はひどく荒れており、まな板には上の包丁入れから落ちてきた包丁が刺さっていた。
「一体どうなってるんだ…まるで地震が起きたような被害だな…」
するとすぐ右端に何かが落ちた様な音が聞こえた。
毒男はライトのスイッチを蛍光灯に切り替え右端を照らした。
毒男、ブーン、ショボン達の持ってるライトは蛍光灯、点滅灯、電灯の三つの機能が備わっている。
そこにあったのはガシャポンの入れ物だった。恐らく上の階にあった物が何かの拍子に下に落ちたのだろう。
毒男は気にせず奥を進もうとすると毒男の靴がステンレスの入れ物を蹴ってしまった。
49 名前: 10の人 ◆TySE9jrDkw 投稿日: 2006/03/21(火) 23:26:48
するとさっき聞こえた声が急に聞こえなくなり、奥から電灯の光が見えた。
毒男はこの時危機感を感じ、とっさに物陰に隠れた。
電灯の主はどうやらこの船の船員らしく、手にはどこから拾ってきたのか、官給スコップを持っている。
しかし顔は異様に青ざめており、目からは血の涙を流していた。
(なんだあれは…?人なのか…?でもこれは確実だ…)
このままだと確実に見つかって殺される…!!
50 名前: 10の人 ◆TySE9jrDkw 投稿日: 2006/03/21(火) 23:27:18
毒男は辺りを見回して何か使える物はないかと辺りを見回した。
するとさっきのガシャポンの容器に目をやった。
(………一応可能性はあるな。)
毒男はガシャポンの容器を手にするとスコップを持っている男の背後にある通路めがけて投げた。
容器はそのまま厨房を飛び出し通路で二回バウンドしてそのまま転がっていた。
男は後ろを振り返った。
「……ふっふっふっ…」
男は笑い声を静かにあげるとライトを通路の方に向けた。
(今がチャンス!)
毒男はしゃがみ走りで男の背後を静かに、そして素早く厨房を出た。
地図 _____________________
通路 ・←ガシャポン容器 →ショッピングモール
_┏――――――― 男 ―――――――‐┓ ̄ ̄ ̄
扉 ('A`) =3 | |
| ̄| | ̄| |_______|
|___| |___,| 毒男が隠れてた場所
|物音をたてやすい様な物が錯乱〕 |
|_________________  ̄|
|_________________〕↓カフェ「バロスWWW」
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