396 名前:ドクオが小説を書くようです。(1/6) :2006/05/04(木) 01:15:12.17 ID:kJYmqSNf0
俺は、空想が得意だった。
主に退屈な授業中とか、布団の中で考えてたな。
自分で作った設定なのに、いつの間にか話に引き込まれて
眠れないなんて事なんてのもある。バカみたいだよな。

でもさ、たまに思うんだよ。
自分が作った話を、誰かが聞いたらどう思うんだろうって。
その誰かが聞いて『元気が出た』とか『面白かった』って言ってくれたらさ、
俺がこうやって授業中に寝てるのも、無駄じゃないんだよな――

――――いて。


('A`) 「・・・・・・」

(´・ω・`)「俺の授業中に寝んなや。ぶちころすぞ。」

俺の額にはアザができ、そばにはチョークが転がっていた。


397 名前:ドクオが小説を書くようです。(2/6) :2006/05/04(木) 01:15:49.60 ID:kJYmqSNf0
〜学校からの帰り道〜


('A`) 「いてて・・・・あの糞狂死が」

(*゚ー゚)「そのぐらい、ツバで治るって。私が舐めてあげようか?」

(*'A`) 「え・・・べっべっべべべべつにいいよ」

(*゚ー゚)「ドクオ君の為なら、いくらでも舐めてあげるわよ」

そう言うと彼女は、俺に近づいてきた。いい香りだ。
手さえ繋いだ事ないのに、こんな事が許されるのだろうか?
彼女はベロを使い、俺の額を舐める。糸引いてる。
もっももももももうだめだ。俺は彼女の唇を奪い――――
(妄想は中断されました。続きを読むにはワッフルワッフルと書いて下さい)


俺は妄想を一時中断し、現実へと帰ってきた。
『彼女』はどこにもおらず、隣には心配しているブーンがいた。

( ^ω^)「・・・・・一人でニヤニヤして大丈夫かお?
      今日の授業中もボーッとして、何か悩み事かお?」

('A`) 「なぁに、心の傷が痛むのさ」

上手くごまかしたつもりだったが、それでもブーンはしつこく聞いてきた。


398 名前:ドクオが小説を書くようです。(3/6) :2006/05/04(木) 01:16:20.48 ID:kJYmqSNf0
( ^ω^)「それは大変だお。ツバ付ければ治るお!」

('A`)   「バーローwwwwww」

( ^ω^)「本当にボーッとしてるお。どうしたんだお?」

・・・ブーンになら、話してもいいかもしれない。
俺は、自分の空想の世界の事を話した。
その中では自分は医者だったり、元ニートだったり・・・・とにかく色々だった。
話し始めると、自分でも不思議なほど止まらなくなる。
即興で作った話や、じっくりと蓄えていた話・・・・
頭の中で、色々な空想が浮かんでは消えていった。

ブーンは俺の話に相槌を打ってくれたり、
ブーンの空想話もしてくれた。すごく面白かった。
今まで、これほど早く家に着いたと感じた事はない。

( ^ω^)「あ、ちょっと待つお」

そう言うと、ブーンはカバンからノートを引っ張り出した。
1ページ破り、ペンで何やら書き始めた。
その紙切れを、俺に渡してきた。


400 名前:ドクオが小説を書くようです。(4/6) :2006/05/04(木) 01:16:48.27 ID:kJYmqSNf0
その紙切れには、こう書かれていた。


(ブーン系小説練習&総合案内所 http://ex14.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/xxxxxxxxxx/l50)


('A`)「何だこれ。URL?」

( ^ω^)「ここにアクセスするお。きっと、ドクオなら楽しめるお」

家に帰り、さっそくパソコンを立ち上げた。
紙切れに書かれたアドレスを打ち込む。2ch?vip?
wktkしながらEnterキーを押す。

―――なるほど、そういう事か。

('A`)「とりあえず、まとめサイトでも見てみるかな」


401 名前:ドクオが小説を書くようです。(5/6) :2006/05/04(木) 01:17:13.62 ID:kJYmqSNf0
まとめサイトには、実に様々な小説が繰り広げられていた。
同じキャラでの話なのに、作者により微妙な作風の違いがあり、
俺はその小説に魅入った。批判や煽りもあったが、
読むには大して気にならなかった。

('A`)「・・・すげぇ」

それが嫉妬心なのかは分からない。ただ、相手の空想を覗くと
自分の空想も晒したくなる。

俺には残念ながら、文才はない。
だが、脳内で今も繰り広げられている空想を誰かに伝えたい。
例えそれが自己満足でも仕方がない。自己満足なのだから。

・・・俺にも書けるだろうか?


402 名前:ドクオが小説を書くようです。(6/6) :2006/05/04(木) 01:17:39.28 ID:kJYmqSNf0
―――それから数日後、ドクオはキーボードで文章を打ち込み始めた。


                         完


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