255 名前:二人目 川 ゚-゚) :2006/04/02(日) 09:26:21.65 ID:NoLoT5ADO
二人目だった。ごめ。


三年C組のクーデレ、という。
以後よろしく。

ところで内藤君、君はしぃ、という女の子を知っているか?

そうか、知らないか。
ならば、君のクラスは何組だ?

何故君がしぃの事を知らない?
同じクラスなのにな。

まぁいい、どうせ君などは他人に目を向ける余裕などは無いのだろう。
ところで内藤君、この世あらざる者の存在は信じているか?

そうか。
君にはその存在が見えるのか?

嘘を吐け。



256 名前:二人目 川 ゚-゚) :2006/04/02(日) 09:28:01.83 ID:NoLoT5ADO
見えるのならば、今、この瞬間に平静を保っていられるはずが無い。
それでも見えると言い張るならば、君は人間ではなく悪魔に違いない。
…もう一度聞く。
今、しぃはこの部屋に居るのか?

貴様…。
しぃを殺しておいてよくもそんな事言えるな!

今更とぼけるか?
しぃははっきり言っていたよ。
内藤ホライゾンは憑かれている、とな。
そんなしぃを、貴様は殺した。
いじめていじめていじめ貫いただろう?
しぃは、ガソリンを被って自殺したよ。
貴様が殺したも同然なのだよ?



257 名前:二人目 川 ゚-゚) :2006/04/02(日) 09:29:42.90 ID:NoLoT5ADO
「す、すみませんお!
全部冗談ですお!
僕には、僕には何も見えませんお!」

そうだ、軽い冗談のつもりだった。
それに僕はしぃさんなど本当に知らない。

「もう、遅い」

感情を殺した女の声が僕の脳内に無情に響く。
クーデレさんがゆっくり立ち上がった。
僕は恐怖で動けない。
その手にカッターナイフを握り締めている事を確認しても。

「悪魔め、殺してやる」

ゆっくりと僕に死が近づいてくる。




258 名前:二人目 川 ゚-゚) :2006/04/02(日) 09:36:20.82 ID:NoLoT5ADO
チキチキチキチキ。

カッターナイフが耳障りな音を立てて刃がその姿を表した。

「やめろっ!!」

クーデレさんの隣に座っていた男がいきなりクーデレさんに飛び掛かった。
僕も我に返り、続けてクーデレさんに飛び掛かる。

「なんだ貴様らは!」

争う音、悲鳴……。
男二人には適う筈なく、クーデレさんは地面に組み伏せられていた。
その時、クーデレさんの口に黒い靄のようなものが渦巻いているの僕は確かに見た。

憑かれていたのは彼女だったのか…。

「うわあっ!」

クーデレさんを押さえ付けていた男が、弾き飛ばされた。
僕に来るか、と思ったがそのまま彼女は部室から出ていってしまった…。




259 名前:二人目 川 ゚-゚) :2006/04/02(日) 09:37:02.47 ID:NoLoT5ADO
「どうする?…まだ続けるのか?」

こんな事があった後で、まだ怪談を続けるなんて、正気じゃない。

「…三人目の方、お願いしますお」

やはり僕も憑かれているのかもしれない。
そして、この場に居る皆もまた。

空席は三つ。
二人目終了。


三人目('A`)


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