25 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/04/07(金) 23:04:41.64 ID:9QQsoGUh0
しばらく悩んでいたブーンだったがやがて諦めたように口を開いた。

( ^ω^)「・・・自転車にはもう乗れないお。タクシーでミムラ駅まで行ったらどうかお?」

ブーンはツンに提案した。

ξ゚听)ξ「車は危ないわよ。またあいつらが追ってきたら信号で止まったらすぐにつかまるし。」

( ^ω^)「ああ、そうだお。」

ブーンはしばらく考え込むと話し始めた。

( ^ω^)「・・・ちょっとだけ遠回りになるけど運び屋の会社に戻って代わりの自転車借りるお。それでいいかお?」

ξ゚听)ξ「わかった、それでいいわ。」

ブーンは自転車を手で押しながら足早にツンと一緒に街中を進み、運び屋の会社に向かった。



26 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/04/07(金) 23:05:24.46 ID:9QQsoGUh0
ブーンとツンが移動している途中、ブーンがツンに話しかけた。

( ^ω^)「そういえば、あの黒服達は何者だお。今まで逃げ回っていて聞く暇もなかったお。」

ξ゚听)ξ「私を数時間拘束したいだけみたいね。」

( ^ω^)「なんで拘束したいのかお?」

ξ゚听)ξ「今日、隣の都市のオタケーシティーにあるスカイホールでヴィップインダストリアルの新製品の発表会があるのよ。
その発表会に私を行かせたくないんじゃないかしらね。」

( ^ω^)「なんでだお?」

ξ゚听)ξ「私がヴィップインダストリアルの化学部門の部長だからじゃないかしら。」

(;^ω^)「えっ!?ツンってヴィップインダストリアルの部長なのかお?」


28 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/04/07(金) 23:06:30.02 ID:9QQsoGUh0
ξ゚听)ξ「ええ、そうよ。今日の発表会で発表する製品は私の自信作なのよ。
だから何者かが私に行かせないように妨害してるんでしょうね。」

( ^ω^)「うーむ、なるほどだお。」

ξ゚听)ξ「ほんとは会社の前に新製品を載せたトレーラーと護衛車が来てそれに乗る予定だったんだけどね。
交通事故で道路が封鎖されちゃって動けないからミムラ駅で待つことになったのよ。」

( ^ω^)「あー、それでミムラ駅まで行きたいのかお。」

ξ゚听)ξ「そういうこと。で、ビルから出たら運び屋がいたから乗せていってもらおうと思ったのよね。」

( ^ω^)「そこでいきなり黒服達が来たわけかお。」

ξ゚听)ξ「そう。いちおう用心はしてたんだけどまさか会社の前に堂々とやってくるとは思ってなかったわ。」

( ^ω^)(それほどまで必死で中止にさせたい発表会って何かお・・・。)

ブーン達が話しながら歩いていると『運び屋ニュー速』の店の看板が見えてきた。



29 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/04/07(金) 23:07:09.83 ID:9QQsoGUh0
( ^ω^)「あそこが僕の働いている会社だお。」

ブーンは自転車を止めると『運び屋ニュー速』のドアを開けた。ツンとブーンは店の中に入った。
店の中は駐輪場のエリアと事務所のエリアに分かれていた。
事務所のエリアにいる社長のショボンが椅子に座りながらパソコンを使ってデータ入力を行っていた。

( ^ω^)「社長、ただいまですお。」

ブーンの声を聞いたショボンがパソコンを動かしている手を止め、椅子から立ち上がりブーンの方へやってきた。

(´・ω・`)「おかえりブーン。仕事は無事におわったかい。」

( ^ω^)「はいですお。ヴィップインダストリアルの仕事は終わりましたお。
でも、この人をミムラ駅に連れて行く仕事を新しく受けたんですお。」

ツンがショボンに会釈した。



30 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/04/07(金) 23:08:23.48 ID:9QQsoGUh0
(´・ω・`)「じゃあ、行ってくればいいんじゃない?何で店に戻ってきたの?」

( ^ω^)「それが自転車が壊れちゃって新しいのを借りに来たんですお。」

(´・ω・`)「今日は自転車の整備の日だから使ってないのは全部整備工場に持って行っちゃったよ。」

(;^ω^)「えっ!ここには今1台もないんですかお?」

(´・ω・`)「ないよ。って昨日言ったじゃない。」

(;^ω^)「・・・忘れてたお・・・。」

(´・ω・`)「ぶち殺す。」

(;^ω^)「・・・。」

ξ゚听)ξ「ブーン、どうするのよ?」



31 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/04/07(金) 23:08:53.94 ID:9QQsoGUh0
(;^ω^)「え、えーと。とりあえず自転車を直すしかないお・・・。」

(´・ω・`)「それしかないね。どれどれ。」

ショボンは外に置いてあったブーンの自転車を店内の駐輪場に運んだ。
しゃがみこんでタイヤなどのチェックを行うショボン。

(´・ω・`)「こりゃ駄目だ。かなり酷いね。すぐには直らないよ。
だいたいどんな乗り方したらこんなボロボロになるのか知りたいよ。」

ξ゚听)ξ「まいったわね・・・。」

(;^ω^)(・・・ヤバス。)




つづけ


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