63 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/03/21(火) 23:49:04.68 ID:nLP/zJK00
ちんぽたわー
---というイワクつきの建物がある。
何処か高名な大先生が設計したものらしいが、詳しいことは俺も知らない。
外観は”ちんぽたわー”というふざけた名前とは裏腹な壮麗な外観だ。
---近代的芸術作品だな
俺はそう思った。俺が”ちんぽたわー”について知ったのは最近だ。
ある知人の紹介でそのイワク付の建物について知ったのだがこの建物の中がかなり変わっている。
まず出入り口がない。
ない、というよりも存在していないといった方が言いのだろうか。
ドアといったものがない。まるでキャラメルの箱みたいだ。
では、どうやって入るのかというと壁がどんでん返しのようになっている。
壁を押すとくるりと壁が”どんでん返し”するのだ。まるで忍者屋敷だ。
はいってみるとさらに驚くことがある。
部屋がない。仕切りがない。真っ白な世界だ。
---どうなっていやがるんだ?ここは。
一瞬よろめき後ろへ。壁にもたれる・・・はずだったのだが。
壁もなくなっている。つまり真っ白な世界に閉じ込められたのだ。
「!!!」なんなんだここは??
しばらくすると巨大な文字があたりを覆う。
”ちんぽたわースレ”
”ここはちんぽたわーに迷い込んだかわいそうな>>1をイジメルスレです”
---何なんだここは???
ここは?一体?どこ?
俺の疑問は反芻し繰り返されやがて俺自身も文字になって行くのが見えた・・・
END
78 :( ^ω^)ブーンがちんぽたわーの謎を解くようです :2006/03/22(水) 00:55:58.30 ID:uqsBW3GQ0
ニュー速市のほぼ真ん中にそびえる塔。
人呼んでちんぽたわー。
あっても役に立たない、そんな意味を込めて皆がこの塔のことをそう揶揄する。
(ちんぽは実際役に立つのだが…)
もう既に街の背景となってしまったちんぽたわー。
人々はもう見向きもしない。
一方内藤は日ごろからこの謎の塔の存在意義を解明したいと思っていた。
あの、巨大で淫猥な形をした塔のことを…。
(^ω^ )「きっとあの塔には何か意味があるんだお。」
退屈な授業を無視して窓の外を眺める。
何百年も前の人がしたことなんて本当にどうでも良かった。
('A`)「おいー、さっきから退屈そうだな、ずっと窓眺めて。」
横の席に座るドクオがだるそうに話しかける。
彼もまた、退屈な授業に興味など微塵もなかった。
(^ω^ )「ドクオはあの塔は何のためにあると思うお?」
('A`)「あんなもん政府のセクハラか大自然の勃起だろ。意味など無いね。」
そう冗談交じりにドクオは返す。それは―――半分本当だった。
三年前『それ』は突然僕らの町に現れた。
最初はニュースなどでもモザイク付でアナウンサーいじめのいいネタだったが、そんなのも半月もすれば飽きられていく。
そしていつだって対応が遅いのはお役所だ。みんなが飽きた頃に重要文化財なんかにしやがる。
その特殊性で他の市から県の恥とまで言われるようになったニュー速市。
皆が忘れたくなるのも当然だった。
81 :( ^ω^)ブーンがちんぽたわーの謎を解くようです :2006/03/22(水) 01:18:03.40 ID:uqsBW3GQ0
( ^ω^)「頂上まで行けばきっと何かいいことがあるお。ドクオは放課後付き合うお。」
('A`)「えぇ〜!マンドクセ。」
( ^ω^)「じゃあうまい棒100本でどうかお?」
その後何とかドクオを言いくるめ、うまい棒50本とFF12を貸すことで合意。
内藤は学校が終わるのがwktkで、残りの授業は持ち物表なんかを書いて過ごした。
何回か先生に注意されたが、そんなことで反省するような真面目な生徒ではなかった。
放課後、ちんぽっぽたわーの前で待ち合わせをする二人。
先に着いたのはドクオだった。
('A`)「あいつ遅いな…。ドタキャンされたら俺情けなくて自殺するぞ…。」
ドクオは学生服のまま、ドクンドクンと脈打つ禍々しい塔の前に立っていた。
( ^ω^)「遅くなってすまないお!用意に時間が掛かったお。」
内藤は―――重装備、一言でそう言い表せる。
どこかの国の軍服、工事現場の安全ヘルメット、ロープに杭、果てはポーションなんか持っていやがる。
ポーションでファイト一発でもする気だろうか、手を振られたこっちが恥ずかしくなってくる。
('A`)「…FF12に騙された…。」
うなだれるドクオを無視し、塔に手を掛ける内藤。塔には所々に凹凸があり、
ロッククライミング(足場が大きいのでそれ程でもないが)の要領で登ることが出来る。
ドクオも足りない筋肉を振り絞り、登り始めた。
85 :( ^ω^)ブーンがちんぽたわーの謎を解くようです :2006/03/22(水) 01:37:36.11 ID:uqsBW3GQ0
塔には中ほどにあまりにもいい加減な入り口がある。マリオの世界みたいな。
そこまでは約30m、ビルの八階分はあるだろう。
だんだん下の景色が遠くなる。
登るにつれて足場も悪くなり、塔が打つ脈で滑りそうになる。
('A`)「これはもう駄目かも分からんね。」
ドクオが弱音を吐き始める。
だが、普段ロクに運動しないドクオがここまで来たことに驚くべきだろうか。
( ^ω^)「もう少しだお…。うっ!」
なんと内藤が足を踏み外し、両手で掴まっている。
その手は塔から滲み出てくる汗で濡れて、なんかもうやばい感じだ。
ドクオは内藤の横まで上り、どうしたらいいか尋ねた。
('A`)「おい!いま落ちたら確実にあぼんだぞ!どうして欲しいか言え!」
( ^ω^)「うっ、ドクオの体と僕の体を繋いで、引っ張ってくれお。」
ドクオは手の震えと格闘しながら何とか胴体をロープで結ぶ。
そして引っ張り上げようとした―――が、ドクオの力ではどうにも持ち上げられない。
( ^ω^)「こ、これを…。」
そう言って内藤はポーションを渡す。
ドクオは自暴自棄になりながらも、一本を飲み干した。
('A`)「ぐおぉぉぉぉ!」
その瞬間だった。ちんぽたわーが大きく脈打ち、内藤とドクオを広い足場まで押し上げたのは。
90 :( ^ω^)ブーンがちんぽたわーの謎を解くようです :2006/03/22(水) 01:56:54.79 ID:uqsBW3GQ0
入り口の前で二人はしりもちをつく。
急に笑みがこみ上げてきて、二人は大声で笑った。
内藤は立ち上がり、VIPサイコー!などと叫ぶ―――はずだったが、
二人の胴体を結ぶロープの存在を忘れていた。
内藤が前につんのめり、ドクオの胴体が引っ張られる。
(;^ω^)「モ、モルスァー!!!!!!!!!!!!!!」
だが間一髪のところで二人は止まった。
少し呼吸を整え、街を眺める。
人が―――ゴミのようだ、そうムスカは言ったが、そんなことは無い。
目下に点のように見える人々は、ちゃんと地面に足をつき、精一杯その日を生きていた。
遠くの夕日が眩しい。
まるで無謀なことをする内藤たちをあざ笑うかのように光線を浴びせてくる。
遠くのお寺で鐘が鳴る。
それによって、内藤はもうあまり時間が無いことに気付いた。
( ^ω^)「そろそろ中に入るかお。時間もあまり無いみたいだお。」
('A`)「そうか、じゃあ入ろう。」
二人は薄暗い、イカ臭い内部へと入っていった。
内部は壁伝いに螺旋階段になっている。
つまづきそうになって壁に手を付くと、グニャグニャと手がめり込む。
('A`)「うへぇ、テラキモス」
そんなことを言っているうちに一番上まで辿り着いた。
ドア。カチカチのちんぽのような硬度である。内藤はノブをひねり、中へ入る…。
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