741 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/03/16(木) 00:14:29.33 ID:w4GzKxVC0
(;^ω^)「ど、どうしたお?」

ξ*゚听)ξ「どうしたじゃないわよ!いきなりいなくなるなんて!」

(;^ω^)「ご、ごめんお・・・でも今調べ物があるんだお・・・」

ξ*゚ -゚)ξ 「あんたの部屋で?」

(;^ω^)「そうだお・・・」

ξ*゚ -゚)ξ「ふーん・・・それならあたしもあんたの部屋に連れてってよ!」

(;^ω^)「えげっ?」

ξ(゚、 ゚*ξ「べ、べつに寂しいとかそういうんじゃないけどね!
      そ、そうよ!ここじゃあまりに暇だわ!連れてって!」

(;^ω^)「あうあう・・・」

ξ*゚听)ξ「あの料亭の水槽、まだ返してないでしょ?あれ使いなさい!」

(;^ω^)「う〜ん・・・でもあれ狭くないかお?」

ξ*゚听)ξ「いいから!さっさと用意する!」

(;^ω^)「は、はいだお!」
⊂二二二(;^ω^)二⊃ブーン

ξ*゚ -゚)ξ「狭くたっていいもん・・・一人よりは・・・」


742 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/03/16(木) 00:18:39.20 ID:w4GzKxVC0
ブーンは空の水槽を二階の自室に設置すると、せっせとバケツの水で水槽を満たし、
塩を入れ、最後にツンを抱きかかえて二階に向かいました。

(;^ω^)「よっこらよっこら・・・」

ξ;゚ -゚)ξ「お、重い?」

(;^ω^)「そんなこと・・・ツン!息止めるお!喋るなお!!」

ξ*゚ -゚)ξ「??・・・ああ・・・あんたたちは呼吸と発声を同じ器官を使ってやってるからね。
       あたしは今息とめてるわよ?」

(;^ω^)「な、なるほどだお・・・」

ξ*゚听)ξ「ちょっと!いつまで息とめてればいいのよ!!はやくはやく!」




743 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/03/16(木) 00:19:29.04 ID:w4GzKxVC0
(;^ω^)「よっこらよっこら・・・」

どぼんっ

ξ*゚听)ξ「きゃっ!ちょっとあんた!もう少し丁寧に・・・」

ξ;゚听)ξ「ちょっとちょっと!塩分が多いわよ!」

(;^ω^)「ひーひー・・・我慢してお・・・」

ξ;゚ -゚)ξ「そうしたいところだけど・・・あたしたちは丁度いい濃度じゃないと生きられないの・・・」

(;^ω^)「それを早く言うお!行って来るお!!」

⊂二二二(;^ω^)二⊃ブーン

ξ*゚ -゚)ξ「ごめんね・・・ブーン・・・」


744 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/03/16(木) 00:20:58.12 ID:w4GzKxVC0
( ^ω^) 「こんなもんでどうかお?」

ξ*゚ -゚)ξ「うん。丁度いい塩加減になったわ・・・その・・・」

ξ(゚、 ゚*ξ「あ、ありがとね・・・」

( ^ω^) 「どういたしましてだお!」

ξ*゚ -゚)ξ「・・・ん?ねぇブーン、あの木の箱の中にあるの、「本」ってヤツじゃない?」

( ^ω^) 「そうだお。ツンは物知りだお!」

ξ*゚ -゚)ξ「読んでみたいなぁ・・・水槽、あそこまで移動できる?」

( ^ω^) 「お安い御用だお」

がらがらがら

ξ(゚、 ゚*ξ「あ、ありがと・・・」

( ^ω^) 「じゃあ僕は調べ物があるから、本読んでるといいお。濡らしちゃだめだお。」

ξ*゚听)ξ「はーい」


746 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/03/16(木) 00:22:42.38 ID:w4GzKxVC0
ξ*゚ -゚)ξ「えっと・・・人魚姫?これにしようかな・・・」

ブーンが本棚の中を確認しなかったのは失策でした。
エロ本はベッドの下だったので安心しきっていたのです。
「人魚姫」といえば、アンデルセンの書いた名作ですが、
それは人魚の悲劇を描いたものでした・・・

ξ*゚ -゚)ξ「(ふんふん・・・人魚のくには塔を何本も縦につなげた長さより深い深海に・・・
       ま、割と水面近くにもいるんだけどね・・・)」

ξ;゚ -゚)ξ「(あ、あ、王子様の船が難破しちゃうわ!)」

ξ;゚ -゚)ξ「(この子人間でしょ!?助けないと・・・あたしが助けないと・・・
        ブーンが死んじゃう!!)」

いつしかツンは、人魚姫を自分に重ね、王子様をブーンと重ねていました。


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