25 名前:魔法少女ツン1 :2006/01/08(日) 18:57:07.71 ID:IO9iZW420
vip魔法学校

ξ゚听)ξ「どうして、どうして卒業させてくれないんですか!」

(´・ω・`)「……確かに君は魔法の腕もいいし、テストの点だって悪くない」

ξ゚听)ξ「だったらどうして!」

(´・ω・`)「ツン……君には魔法使いとして一番大切なものが欠けている」

ξ゚听)ξ「一番、大切なもの……?」

(´・ω・`)「うむ」

ξ゚听)ξ「でも、だからってなんで人間界なんかに!!」

(´・ω・`)「まあ、別に卒業したくないなら行かなくてもいいんだけどね」

ξ゚听)ξ「う、ぐ……」

(´・ω・`)「意地を張らず早く行くことだね。期限はあの木の花が散るまでだ」

ξ゚听)ξ(あの木の花……まだ蕾だけど咲いて散るのは時間の問題)
ξ゚听)ξ「……行ってきます」

(´・ω・`)「気を付けてね。ああそうそう、これは選別だ。」

こうしてツンは魔法学校を卒業するために不本意ながらも人間界へと降りていった。


39 名前:魔法少女ツン2 :2006/01/08(日) 19:26:39.12 ID:IO9iZW420
人間界

ξ;゚听)ξ「……って降りてきたのはいいけど、なにすればいいのかわかんないわ」
ξ゚听)ξ「そうだ、ショボ先生がくれた餞別! なにが入ってるんだろ……」

「入門 押し掛け魔法少女  これであなたもドラちゃんに!」

ξ;゚听)ξ「なにこれ……表紙からして胡散臭い本ね」
ξ゚听)ξ「……でも、ショボ先生がわざわざこれをくれたってことは、この本に書いてあることを実践しろってことなのかしら」

ツンはその頼りない本をペラペラとめくって読んでいった。

ξ゚听)ξ「……まあ、要は馬鹿な人間の家に無理矢理住み着いて宿代浮かせってことかしらね」


⊂二二二( ^ω^)二⊃ブーン


ξ゚听)ξ「あ。あの人間なんか良さそう。ものは試しね。本の通りにやってみよう」


42 名前:魔法少女ツン3 :2006/01/08(日) 19:51:52.28 ID:IO9iZW420
【ブーン宅】
⊂二二二( ^ω^)二⊃ブーン

ドガガガガガガガッ
ツンは特大の魔法で窓を破ってブーンの家に侵入した。

( ^ω^)「ちょwww なんだおw 煙くてブーンができないおwww」

ブーンしていたせいですでにグチャグチャになっていた部屋は、ツンの魔法によってもはや原型をとどめてはいなかった。もうもうと煙が漂う中、ツンは片手で本をめくり決めゼリフを確認した。

ξ゚听)ξ(どうして私がこんな恥ずかしい台詞を! いや、がまんがまん。全ては卒業のために! よし!)
ξ゚听)ξ「あたし、魔法少女ツン☆ 魔法の国からやってき……」

( ^ω^)「処女?! 処女かお! ブーンも童貞だお!」

ξ///)ξ「ちょwww 処女じゃなくて少女よ!」

( ^ω^)「なんだ肉便器かおwww」

ξ///)ξ「ちょwww だれが肉便器よ!」


43 名前:魔法少女ツン3.5 :2006/01/08(日) 19:52:24.30 ID:IO9iZW420
( ^ω^)「じゃあ処女かお?」

ξ゚听)ξ「処女に決まってんでしょ!」

( ^ω^)「うはっwww たまらなすwwwww」

ξ///)ξ「ってなに言わせるのよ! もういや!」

ツンはブーンを突き飛ばして部屋から逃げて行った。

( ;^ω^)「ちょww やり逃げかおwww 部屋片してくお!」
( ^ω^)「これじゃ寝られないお……ドクオの家にでも行くお」


60 名前:魔法少女ツン4 :2006/01/08(日) 20:47:06.98 ID:IO9iZW420
ξ゚听)ξ「なんなのよあいつ。ホンットに最悪! 今度会ったらただじゃ済まさないんだから!」

ξ゚听)ξ「ああ、もう。こんなとこでグズグズしてらんない。次は〜……あそこにしよう!」


【ドクオ宅】
('A`)「そりゃあ酷い目にあったな」

( ^ω^)「全くだお。今度会ったらただじゃすまないお!」

('A`)「ああちょっときつく注意した方がいいかも知れないな」

( ^ω^)「ぎったぎたのめっためただお! ……でも」

('A`)「あ?」


61 名前:魔法少女ツン4.5 :2006/01/08(日) 20:47:51.53 ID:IO9iZW420
( ^ω^)「な、なんでもないおwww」

('A`)「んだよ」

(;^ω^)「……と、トイレ借りるお!」

⊂二二二( ^ω^)二⊃ブーン


( ^ω^)「…でも、ちょっと可愛かったお」


77 名前:魔法少女ツン5 :2006/01/08(日) 21:53:15.15 ID:IO9iZW420
カラララッ。
ドクオの家の窓は鍵が閉まっていなかったので、ツンは魔法を使わずに普通に窓を開け侵入した。

ξ゚听)ξ(さっきみたいにならないように今度は一気に言っちゃおう!)
ξ゚听)ξ「あたし、魔法少女ツン☆ 魔法の国からあなたを幸せにするためにやってきたの。なんでも願いを言ってね♪」

('A`)「……え……あ……」

ξ゚听)ξ「………」

('A`)「……マン…」

ξ///)ξ「いやっ」

言うと同時にツンはドクオに魔法を放った。
ドカッ
ドクオは寸でのところで避けたが、もし当たっていたら命はなかったかも知れない。
シュウシュウと音を立てながら黒こげになった畳が煙を上げていた。


78 名前:魔法少女ツン5.5 :2006/01/08(日) 21:54:08.36 ID:IO9iZW420
('A`)「……な、なんだよ!」

ξ///)ξ「そんな女の子に向かって、ま、マママママ、マンだとかチンだなんて!」

('A`)「いや、チンは言ってな……」

ξ///)ξ「きゃああああああああっ!」

バシュッドカドカドカ!
ツンは顔を伏せたままドクオの部屋に魔法を放ちまくった。

('A`;)「わあああああああああああっ!」
( ^ω^)「ど、どうしたお! 大丈夫かお! あっ」

ξ゚听)ξ「ああっ! さっきの!」

('A`)「ん? なんだ知り合いか?」

( ^ω^)「ボケてる場合じゃないお。僕の部屋をメチャクチャにしたやつだお!」


81 名前:魔法少女ツン6 :2006/01/08(日) 22:08:54.32 ID:IO9iZW420
ξ゚听)ξ「ここで会ったが百年目よ! 覚悟しなさい!」

( ^ω^)「ちょwww 恨む覚えはあっても恨まれる覚えはな……」

ガガガガガガガガッ ドガアアアンッ

ξ;;)ξ「もういや、こんなとこ!」

ツンはひとしきり魔法を打ち終えるともう窓とは呼べないであろう穴から飛び出し逃げて行った。


83 名前:魔法少女ツン6.5 :2006/01/08(日) 22:10:16.16 ID:IO9iZW420
(;)ω(;)「もういやなのはこっちだお。でも、でも……」

('A`)「あちちち。おい、ブーン大丈夫か? とんでもないやつだな、本当に…」

(;)ω(;)「でも、あの子、泣いてたお」

('A`)「……?」

(;)ω(;)「僕行ってくるお!」

('A`)「えっあっ、おい!」

⊂二二二( ;)ω(;)二⊃ブーン





('A`;)「つか、どうすんだよこの部屋……賃貸なんだぞ…」


87 名前:魔法少女ツン7 :2006/01/08(日) 22:24:18.97 ID:IO9iZW420
ξ゚听)ξ「もういや! なんで人間ってああも下品なのかしら。あんな下等な生物と会話したかと思うと吐き気がしちゃう!」

キュルルルルル
ξ///)ξ「やだっ。お腹が…ッ!」

ひゅぅと冷たい風がツンの肌をなでた。
気づけばもう日は沈み星が見え始めている。
家々から漂う夕食の香りがツンの空腹にしみた。

ξ;;)ξ「……おうちに帰りたい。お父さん、お母さん……」

行く当てのないツンは人気のない道をトボトボと歩いていた。そこへ、




⊂二二二( ;)ω(;)二⊃ブーン

ξ;;)ξ「きゃああああああああああああああああああっ!!!! 化けものおぉぉぉ!!」

(;)ω(;)「ちょwww ひどすwwww 」


98 名前:魔法少女ツン8 :2006/01/08(日) 22:56:39.66 ID:IO9iZW420
ξ゚;)ξ「な、なによ! まだ魔法が受けたりないって言うの?!!」

(;)ω(;)「ちがww ブーンはマゾだけどあれは勘弁だおwww」

ξ゚听)ξ「へ、変態! 近寄らないで!!」

(;)ω(;)「落ち着くお! ぼくは何もしないお! ていうか今までなにかしてきたのは君の方だお!」

ξ;゚听)ξ「う……うるさいわね! とっとと私の前から消えないと魔法で……ッ」

ツンはブーンに魔法を放とうと構えた。

(;)ω(;)「やめるお!! ブーンはまだセクロスもしてないお! 死にたくないお!」

ξ゚听)ξ「……吹き飛ばしちゃうんだから!!」

ふしゅう〜

ブーンは目をつぶり頭をかばうようにして伏せたが、何秒待っても魔法はこなかった。


101 名前:魔法少女ツン8.5 :2006/01/08(日) 23:04:37.58 ID:IO9iZW420
(;)ω(;)「ど、どうしたお?」

ブーンが顔を上げると同時に、
キュルルルル
という可愛らしい音がツンのお腹が聞こえた。

ξ///)ξ「え? あ……。きょ、今日のところはこれくらいで勘弁してあげるわ!」

(;)ω(;)「……ひょっとしてお腹空いてるお?」

ξ゚听)ξ「す、空いてなんかないわよ!」

(;)ω(;)「でもお腹……」

ξ゚听)ξ「鳴ってなんかないわよ! ……キュルルルル」
ξ///)ξ「あ……」

(;)ω(;)「…………じゃあ、ブーンはお腹が空いたから帰るお。さよならだお。」

ξ///)ξ「ちょ、ちょっと! そ、そんなに私と一緒に食べたいって言うなら、付き合ってあげないこともないけど?」


⊂二二二( ;)ω(;)二⊃ブーン

ξ゚听)ξ「って、ちょwww 待ちなさいよー!」

ツンはブーンを追って走った。ブーンもツンがついて来られるように少しだけゆっくりブーンをした。


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