285 名前: ◆tHHHpZL76g :2006/02/03(金) 11:45:21.92 ID:AaVqIqO70
( ^ω^)「ZzZ…」
少年「・・・ねえ
( ^ω^)「Zzz…」
少年「ねえったら!」
少年は声を上げてブーンに呼びかけた。
ブーンは疲れていたのか、川にかかる橋の橋脚の下で野ざらしだというのに、
深い眠りについていたのでなかなか目を覚ますことはなかった。
自分の呼びかけになかなか反応を示さないブーンに業を煮やした少年は、
声だけでなくアクションでブーンを起こすことにしたのか、ブーンの肩をつかんでゆすり始めた。
少年「ねえ!オジさんったら!」
( ^ω^)「・・・フガッ」
286 名前: ◆tHHHpZL76g :2006/02/03(金) 11:51:17.68 ID:AaVqIqO70
少年は橋脚にもたれかかりながら寝ていたブーンに、
足を抱えて屈み込むようにして視線を合わせて会話を始め直した。
少年「オジさん、こんなところで何してるの?」
(;^ω^)「な、何って、え?君、ええ!?なんで僕が見えてるんだお・・・?」
少年「(やっぱりヘンな人なのかな・・・)何ヘンなこと言ってるのさ」
( ^ω^)「え、えー・・・と、疲れていたから寝てたんだお」
少年「寝てたって、こんなところで?オジさん、家は?」
(;^ω^)「(最近は少年少女を狙う犯罪者が多いのに、随分物怖じしない子だお・・・)」
少年のまるで職務質問をするかのような詰問に少しだけ気圧されるブーン。
( ^ω^)「それより今は平日・・・金曜日の昼なのに、君こそ学校はどうしたんだお?」
しかしすぐに冷静さを取り戻し、少年の質問の切っ先を取って返した。
少年「創立記念日でお休みだよ。そんなことより、僕の質問に答えてよ」
しかしすぐにブーンへ質問の刃が突きつけられる。
( ^ω^)「・・・いお」
少年「え?」
( ^ω^)「なんでもないお!」
ブーンがそう言うが早いか否か、ブーンは立ち上がり、少年を背にしてあっという間に走り去った。
少年「ちょ、待ってよっつーか速ぇ!!・・・行っちゃった。
・・・あのオジさん、なんで全身タイツなんか着てるんだろう」
287 名前: ◆tHHHpZL76g :2006/02/03(金) 12:01:42.63 ID:AaVqIqO70
5分ほど全力でブーンして、さきほどの橋から随分離れた所にある公園にブーンはやってきた。
(;^ω^)「ゼーゼー・・・ゲホゲホ、ゲホッ!」
急な全力疾走を続けた上、急に止まったせいで咳き込むブーン。
( ^ω^)「・・・ここまで来たらもう見つからないだろうお」
近くを見渡すと、ちょうど手ごろなベンチがあったので、
ブーンはそこに浅く腰掛けて、しばらく足を伸ばして休むことにした。
( ^ω^)「それにしてもあの子、なんで僕が見えたんだろうかお?
あんな年の子にまで、VIPの奴らの息がかかってるとは思えないんだけどお・・・」
『創立記念日』と少年は自分がそこに居られた理由を答えたが、
果たして小学校に創立記念日はあるのだろうかと少しブーンは疑問に思った。
何の気無しに空を仰ぐと、昼である時刻だというのに、月くらいは見えるんじゃないだろうかというくらい
空が透明な青さであることに気が付いた。
( ^ω^)「・・・空ってものすげー青かったんだお・・・」
体の芯から疲れが取れていくような気がしたが、それも束の間のことだった。
少年「捕まえた」
288 名前: ◆tHHHpZL76g :2006/02/03(金) 12:19:31.11 ID:AaVqIqO70
(;^ω^)「・・・迂闊だったお、ボーッとしてたんだお」
少年「オジさん、いい加減答えてよ。一体オジさんは何者なの?芸人?」
背後から少年に近づかれ、あっという間にベンチにロープでグルグル巻きにされて
ショボーンとするブーンの前に少年が立ちはだかり、先ほどの尋問が続いていた。
まだブーンはこの少年をただの一般人と信じるには早すぎるが、
いい加減ウソでもいいから何かしら答えないとこの尋問が一生続く・・・
例え逃げたとしてもまた追いつかれる気がしたので話をすることにした。
( ^ω^)「僕は内藤ホライゾン。・・・お笑い芸人じゃないお」
少年「ヘンな名前。江戸川コナン?限界フォルテッシモ?椎名林檎?」
(#^ω^)「こいつブッ殺すお」
290 名前:どうにかなるようです(タイトル未定) ◆tHHHpZL76g :2006/02/03(金) 12:52:49.01 ID:AaVqIqO70
ベンチに縛り付けられたまま、ベンチごとゆすりながら少年に突進を試みたブーンだったが、
ベンチの足がブーンの足にぶつかってそのままバランスを崩し、顔から地面に倒れ込んだ。
少年「あれ、顔から砂地に突っ込んだのに全然破れてない・・・それ、何でできてるの?」
ベンチを背負ってうつぶせになったブーンの体を引っ張りながら少年が言う。
(;^ω^)「ちょ、やめ、ちょ!!やめるお!それ地毛っつーか皮フだお!」
少年「えー!白人とは言うけど、こんな真っ白い皮フ、聞いたことないよ」
ブーンの言葉に驚きながらもまだ少年はブーンの頭頂部を引っ張る。
(;^ω^)「・・・話が進まねーお」
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