626 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/03/18(土) 20:46:03.89 ID:n6P8680D0
お題:アイスクリーム

ブーンはVIP製菓アイス開発部の課長さんです。

(;^ω^)「・・・」
にゅるりんにゅるりん・・・

(;^ω^)「で、できたお!ソフトクリーム青野菜味だお!」

最近の健康志向の風潮をうけて、ヘルシーなアイスを作るのが彼の仕事です。

ξ*゚听)ξ「ブーン!できたの?」

(;^ω^)「部長!できましたお!食べてみてくださいお!」

ξ;゚听)ξ「どれどれ・・・うげーーー!!なんつー味だ!!」

(;^ω^)「あうあう・・・」

ξ#゚听)ξ「こんなの作り続けてあんたよく課長になれたわよね!やり直し!!」

ブーンの作るアイスがツン部長に却下されたのは、これで100回目です。

ブーンは悲嘆にくれながら帰宅しました・・・


627 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/03/18(土) 20:47:37.60 ID:n6P8680D0
(;^ω^)「ふぅ・・・帰宅してもまだまだ仕事だお・・・」

ブーンは冷凍庫を空けます。中にはアイスがみっちり詰まっていました。

(;^ω^)「もう一ヶ月はアイスしか食べてないお・・・僕の体はアイスで出来てるようなもんだお・・・」

その時・・・
ぼとっ

(;^ω^)「!?」

ブーンが手にしたアイスが床に落ちました。ブーンの右手もろとも・・・

(;^ω^)「不健康な食生活してたから組織がもろくなってきたんだお・・・ふんぐぬぬぬ・・・」
にゅっ

(;^ω^)「はぁはぁ・・・なんとか再生したお・・・
      さっき落とした右手ももったいないから食べることにするお・・・」


629 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/03/18(土) 20:48:44.08 ID:n6P8680D0
ブーンが分離した右手を皿に盛り付けているとき・・・
ぴんぽーん

( ^ω^) 「ん?だれだお?はーいお!」

ξ*゚ -゚)ξ「ぶ、ブーン・・・その・・・さっきは言い過ぎたわ・・・ごめんね・・・」

(;^ω^)「部長!こんなところではなんですお!ささ、上がってお!」

ξ*゚ -゚)ξ「悪いわね・・・じゃ、おじゃましまーす!」

ツンはリビングに通されて、そこで皿に盛られた白い物体に目を止めました。

ξ*゚ -゚)ξ「ブーン・・・これアイスでしょ?家でもがんばってたんだね・・・これってあんたが作ったやつ?」

(;^ω^)「え?・・・まあある意味そういうことになりますお・・・」

ξ*゚ -゚)ξ「そうなんだ・・・ちょっと味見していい?」

(;^ω^)「うぇっ・・・止めた方が・・・」

ξ*゚听)ξ「勤務時間外なんだから、まずくたって怒らないわよ!いただきまーす!」

(;^ω^)「あうあう・・・」

ξ;゚听)ξ「うげーーーー!!なんつー味だ!!」


630 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/03/18(土) 20:49:58.82 ID:n6P8680D0
(;^ω^)「あわわわ・・・」

ξ;゚听)ξ「こんなおいしいアイス・・・いえ、食べ物食べた事ないわ!まさに神の味よ!!!」

ぴぽぱぽ・・・

(;^ω^)「な、なにしてますかお?」

ξ*゚听)ξ「しゃ、社長ですか!?ツンです!ついにブーン君が至高のアイスを完成させました!
       すぐブーン君の家に!!」

(;^ω^)「ちょwwwwなにをwwwwww」

こうしてツンは電話をかけまくり、ブーンの家には取締役会が勢ぞろいしました。

社長「で、ツン君。そのアイスはどこにあるのかね?」

ξ*゚ -゚)ξ「え・・・っと・・・さぁブーン、さっきのアイスもっと持ってきてちょうだい!」

(;^ω^)「ぶひぃぃぃ!!」

専務「いやぁ・・・ついにブーン君がやってくれたか!楽しみだ!」

(;^ω^)「ちょ・・・ちょっとまっててくださいお・・・」

ブーンはいそいそとキッチンに向かいます。


631 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/03/18(土) 20:51:22.94 ID:n6P8680D0
ぼとっ
(#^ω^)「ふんぐぬぬぬ・・・」
ぼとっ
(#^ω^)「うおおおおおーーーー!!」

社長「さっきからブーン君はなにを唸っているのかね?
    まさかアイスって彼のう●こじゃあるまいなwwwww」

専務「社長も冗談がお好きでwwwお、来たようですな!」

(;^ω^)「はぁはぁ・・・おまたせしましたお・・・」

社長「そんなに緊張しなくてもいいぞwwじゃ、早速いただこうか・・・
   うげーーーー!!なんつー味だ!!一瞬浄土が見えた!!」

専務「かかか・・・神の味だ・・・コレを売り出したら当社は日本一・・・
    いや、アイス世界際王手にだってなれますぞ!」

社長「ツン君、さっそく近日中に臨時株主総会を開いて、
    アイス開発部に追加予算を組んでもらおう!
    その席ではブーン君のアイスを出してくれたまえ!」

(;^ω^)「ちょwwwおまえら待てwwww」


633 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/03/18(土) 20:52:29.76 ID:n6P8680D0
━株主総会━
筆頭株主「なんじゃこりゃぁぁぁ!!わしはもう食うべきものは食った!いつ死んでもかまわんぞ!」

大株主「これは予算の再編を急がねばなりませんな!」

ξ*゚听)ξ「ありがとう御座います!さぁブーン、このアイスについて説明を!」

(;^ω^)「えっと・・・あの・・・」

ξ*゚听)ξ「なに小さくなってんのよ!緊張しなくてもいいんだからね!」

(;^ω^)「いや・・・小さくなったのはそういうわけじゃ・・・」

株主総会で、アイス開発部には大きな予算が組まれましたが、
なぜかブーンのアイスを量産することができません。しかたないので、
その製法を知っているブーンが、密室にこもってアイスを作り続けました。


634 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/03/18(土) 20:54:15.27 ID:n6P8680D0
ξ*゚听)ξ「100グラム10万円でも飛ぶように売れてるわ!ブーン!がんばって!」

(;^ω^)「はいお!じゃ、一人っきりにしてくださいお!」

ξ*゚ -゚)ξ「ねえ、どうして一人じゃないと作れないの?」

(;^ω^)「なんでもだお!とにかく一人にしてくださいお!」

その後、まったく製造が追いつかないので値段を釣り上げましたが、
客足は遠のくどころか、ますます増えていきます。


635 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/03/18(土) 20:54:56.67 ID:n6P8680D0
ξ*゚ -゚)ξ「ブーン!3キロ追加よろしく!」

(;^ω^)「はいお!」

ξ*゚ -゚)ξ「ブーン・・・なんかちっちゃくなってない?」

(;^ω^)「そんなことないお!作るから、一人にしてくださいお!」

ξ*゚ -゚)ξ「ブーン!5キロ追加!!」

(ω)「はいお!」

ξ*゚ -゚)ξ「ブーン!2キロ追加!」

( )「はい・・・お・・・」

ξ*゚ -゚)ξ「ブーン!今日最後のお客さんよ!3キロおねがい!」

o「・・・ぃ・・・ぉ・・・・」

ξ*゚ -゚)ξ「ブーンお疲れ様!ってブーンどこ?」

ブーンは失踪したということです。おわり


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