356 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/03/17(金) 21:53:56.71 ID:mIhOFtxH0
お題:勇気と日本酒

むかしギリシアのイカロスは、高い塔に閉じ込められ、脱出の方法を考えていました。

(;^ω^)「そ、そうだお!鳥の羽を蝋燭でかためて、翼をつくればいいんだお!」

数日後
⊂二二二( ^ω^)二⊃「やった!できたお!これで脱出できるお!」

ブーンが脱出しようとするのを見て、いっしょに閉じ込められていた人たちが騒ぎ出しました。

ξ*゚听)ξ「ちょっとブーン!あんた一人で脱出する気!?」

川;゚ -゚)「わたしも連れてってくれ!」

(*゚ー゚)「お願い!ブーンくん!」

('A`) 「おれたち友達だろ!」

日本酒「こんなところで人生おわりたくないよ!」

そして数日後・・・


358 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/03/17(金) 21:55:38.66 ID:mIhOFtxH0
(;^ω^)「蝋で固めた翼にみんなを練りこんだお!これで脱出するお!」

ξ*゚听)ξ「やったわブーン!はやく脱出しましょう!」

左の羽の中からツンの声が聞こえました。

('A`) 「さ、あとはブーンの腕力しだいだぜ!たのむぞ!」

右の羽の中からドクオの声が聞こえました。

日本酒「俺はお前と友達で本当によかったよ!」

尾翼の中から日本酒の声が聞こえました。

みんなの思いが羽の中からブーンの腕に伝わり、その力は勇気になりました。

⊂二二二( ^ω^)二⊃「いくお!ブーン!!」

ブーンは見事大空に羽ばたいたのです。


359 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/03/17(金) 21:56:16.65 ID:mIhOFtxH0
( ^ω^) 「どこまでも飛べそうだお!そうだ!太陽にいってみるお!」

ξ*゚ -゚)ξ「太陽って近くで見たことないわ!楽しみ!」

('A`) 「まてまてブーン。それより地上に降りるのが先決だろ?」

(*゚ー゚)「何言ってるの?太陽みてみたいよ!」

川;゚ -゚)「わたしはいやだ・・・熱そうだし・・・」

日本酒「ははは!そんなに熱かったら俺をぶっかけて冷やせばいいさ!」

( ^ω^) 「ブーン!!」

('A`) 「おいブーン!だめだ聞いちゃいない!」

( ^ω^) 「ブーン!」

やがて太陽の熱で翼の蝋が溶け始めました。


361 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/03/17(金) 21:56:57.58 ID:mIhOFtxH0
ξ*゚听)ξ「やばいわ!みんな!ブーンの腕にしがみつくのよ!」

('A`) 「いやだ!おれは脱出するぜ!あばよ!」

ぴゅ〜
(;'A`) 「しまった!俺は飛べな・・・」
ずご〜ん!

(;^ω^)「あうあう・・・右腕の浮力が落ちたお!」

川;゚ -゚)「熱い!熱すぎる!もうだめだ!」

ぴゅ〜
川;゚ -゚)「しまった!私・・・」
ずご〜ん!

(;^ω^)「うわわ!右腕の浮力がゼロになったお!」

(;゚ー゚)「このままじゃ墜落しちゃうよ!私だけでも脱出しなくちゃ!」

ぴゅ〜
(;゚ー゚)「しまっ」
ずご〜ん!


362 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/03/17(金) 21:58:33.63 ID:mIhOFtxH0
(;^ω^)「もうだめだお・・・かくなる上はツン、日本酒、いっしょに墜落心中だお!」

ξ;゚听)ξ「ブーン!あきらめちゃだめ!あんたならできるわ!
      散っていった同期の桜のためにも、死ぬわけにはいかないのよ!」

日本酒「まだ左翼のツンと尾翼の俺が残ってるんだ!俺たちを信じろ!」

(#^ω^)「そうだったお!うおおおおおおおお!!!」

そしてついにブーンたちは太陽に到達しました。ブーンは日本酒をかけて太陽を
冷やすと、それを翼に練りこみ、強力な浮力を得ました。
こうしてブーンとツンは、地上に降り立つことに成功したのです。


勇気は奇跡を起こすというおはなしでした。ちなみに日本酒は中身が無くなって死にました。
                                            ━Fin━


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