7 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/04/07(金) 22:36:00.91 ID:9QQsoGUh0
ξ゚听)ξ「さっきの奴らがまた追ってくるかもしれないから気をつけ方がいいわ。」

( ^ω^)「さっき振り切ったからしばらくは大丈夫だお。」

ブーンの自転車が信号待ちしていると横の車道で黒い車も信号待ちをしていた。

ξ゚听)ξ「ブーン!来たわよ!」

(;^ω^)「げっ!いつの間に!しつこいお!」

ブーンは自転車を反転させると全力でペダルを漕いだ。
黒い車から降りたばかりの黒服達は立ち往生していた。

(;^ω^)(ふぅ・・・。これですぐには追いつかれないと思うお・・・。
でも、これじゃあうかつに歩道を走れないお。まいったお。)



8 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/04/07(金) 22:38:04.24 ID:9QQsoGUh0
ブーンはビルの間の路地で自転車を止めた。

ξ゚听)ξ「ちょっと、何休んでるのよ。急いでよ。」

( ^ω^)「ちょっと待ってお。」

ブーンは作業着の腕の部分に付いているポケットから携帯端末を取り出し、液晶画面に地図を表示させた。

( ^ω^)(えーと、車道沿いの歩道以外のルートでシベリア重工に行くには・・・。)

ブーンは液晶画面でルートのチェックしていた。

( ^ω^)「よしっ!ルートは決まったお。ちょっと難しいけど時間も節約できるお。」

ブーンは自転車のサドルに跨るとツンを乗せて出発した。



9 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/04/07(金) 22:41:14.20 ID:9QQsoGUh0
ブーンはビルの間の路地などを最大限に活用し、できるだけ車道には出ないように進んだ。
そのため、黒い車に見つかることはなかった。やがてブーン達は中央公園の前にやってきた。

( ^ω^)(ここまでは何とかみつからなかったお。)

ブーンは中央公園の中へ自転車で入っていった。中央公園の中には色とりどりの花が咲いていた。

ξ゚听)ξ「へー、こんな綺麗な場所があるんだ・・・。」

ツンは思わず声を漏らした。

( ^ω^)「ここはこのオフィス街のオアシスだお。」

花が咲いている花壇のエリアを通り過ぎたブーンの自転車は下りの階段の前で止まった。
階段の数は30段以上。階段の下にも公園が広がっていた。

ξ゚听)ξ「階段を降りるのね。」

( ^ω^)「そうだお。この階段を降りればあとちょっとでシベリア重工だお。
僕が自転車を担いで降りるからツンは一旦降りてお。」

ブーンがツンにそう言いながら振り返るとこちらに向かって走ってくる黒服が視線に入った。



10 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/04/07(金) 22:42:15.80 ID:9QQsoGUh0
(;^ω^)「ええっ!ここまで来るのかお!」

ξ゚听)ξ「ちょ、ちょっとどうするのよ?」

( ^ω^)「しょうがないお。しっかり掴まっててだお。」

ξ゚听)ξ「えっ!?」

ブーンはツンを乗せたまま自転車で階段を降りていった。階段の段差とぶつかる自転車のタイヤ。
自転車はガンガンと上下に揺れ、ツンが悲鳴を上げているがブーンはおかまいなしにペダルを漕いで、
階段をものすごいスピードで降りていった。
無事に階段を降りきったブーンはそのあとも全力で自転車を走らせ、公園の中から出た。

( ^ω^)「ふーっ、何とか逃げ切ったお。」

ξ゚听)ξ「・・・。」

( ^ω^)「どうかしたかお?」

ξ゚听)ξ「・・・おしりがすごく痛い。」

( ^ω^)「僕も痛いお。2つに割れちゃったお。」

ξ゚听)ξ「・・・。」


12 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/04/07(金) 22:47:57.72 ID:9QQsoGUh0
中央公園から出たブーン達は、やがてシベリア重工のビルに到着した。
シベリア重工のビルの正面入り口の前でブーンは自転車を止めて降りた。

( ^ω^)「じゃあ、ちょっと用事済ませてくるから待っててお。」

ξ゚听)ξ「次はちゃんと私をミムラ駅に連れて行ってね。」

( ^ω^)「わかったお。じゃ、ちょっと行ってくるお。」

ブーンはビルの中に入っていった。



13 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/04/07(金) 22:50:04.56 ID:9QQsoGUh0
シベリア重工の部長室。ブーンはモララーにデータディスクを渡した。

( ・∀・)「ご苦労様。ブーン君はいつも速いし、確実に届けてくれるから安心できるよ。」

( ^ω^)「ありがとうございますですお。これからも『運び屋ニュー速』をよろしくですお。」

( ・∀・)「また何かあったらよろしく頼むよ。」

( ^ω^)「はいですお。」

ブーンはモララーに一礼すると部長室を出た。



14 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/04/07(金) 22:51:22.76 ID:9QQsoGUh0
シベリア重工のエレベーターの中でブーンは考えていた。

( ^ω^)(あのツンって女の子はなんで黒服に追われてるのかお?
まあ、ミムラ駅にまで連れて行けばいいかお。あんまり変なことに首突っ込むのはやめようだお。)

ブーンがシベリア重工のビルから出るとツンが黒服達に取り押さえられていた。

( ^ω^)「ツ、ツン!」

ξ゚听)ξ「ブーン!!」

ブーンは全力でツンの元へ走っていったが黒服達はツンを黒い車に乗せて去っていってしまった。




つづけ


前へ  次へ

一覧へ