143 名前: ◆MSf3aMYBGM :2006/01/30(月) 17:09:49.83 ID:NU9TukER0
新しい計画は、行動を伴うものだった。

(#^ω^)「ゲテモノを集めて、ツンの家のポストに入れてやるお」

僕はまず、そのゲテモノを集めるためにペットショップへと出向いた。

( ^ω^)「なんだお・・・可愛い犬猫しかいないお・・・」

普通の街のペットショップで、ゲテモノを入手するのは困難だった。
なので、僕は自分で採りに行くことにした。

僕が最初に探していたのは、カエル。
女の子はカエルやヘビが苦手だろうと思ったからだ。
ただヘビは、僕も苦手なので採るのは諦めた。

(;^ω^)「カエルもなかなか見つからないお・・・」

結局僕はカエルを諦めて、スーパーで魚を買った。

(;^ω^)「これも腐らせればゲテモノだお」


144 名前: ◆MSf3aMYBGM :2006/01/30(月) 17:10:07.26 ID:NU9TukER0
それから僕は、毎日スーパーで魚を買ってきてはベランダに放置した。

(#^ω^)「ある程度たまったら、あの女の家のポストに入れてやるお」

実はツンは実家暮らしなので、家のポストは誰が開けるかわからない。
それでもツンが開けることもあるであろう可能性を信じて
5日ごとに僕はツンの家へと向かった。

(;^ω^)「うえwwww臭いおwwwwでも臭い方がショックが大きそうだから頑張るおwww」

ビニール袋を通り越して魚の腐臭がする。
深夜にツンの家に出向いては、僕はそれをポストに入れ続けた。

それは1ヶ月続けた。


145 名前: ◆MSf3aMYBGM :2006/01/30(月) 17:10:24.40 ID:NU9TukER0
( ^ω^)「そろそろ泣きついてくる頃だお」

僕の計画では、そろそろツンが怖くなって僕に相談してくるはずだった。
けれども、ツンからの連絡は一向になかった。

(#^ω^)「新しい男に相談してるのかもしれないお」

そう思うと、僕は余計に復讐心を燃やすのだった。

(#^ω^)「もっとヒドイことしてやるお」

今まで平和な日常を過ごしてきたせいもあって、僕はなかなか復讐の方法を思いつかなかった。
悩みに悩んで、3ヵ月後

( ^ω^)「僕が直接行くのが1番の復讐だお」

僕はツンの家へと向かった。


146 名前: ◆MSf3aMYBGM :2006/01/30(月) 17:10:45.59 ID:NU9TukER0
(#^ω^)「新しい男のこと、いっぱい聞きだしてやるお!!」

ピンポーン

ξ( 'ー`)ξ「はい・・・」

ツンの母親が出てきた。
僕の頭の中ではツンが出てくることになっていたので、少し焦った。

ξ( 'ー`)ξ「内藤くん・・・お久しぶりね・・・」

(;^ω^)「お・・・お久しぶりですだお!!!」

ξ( 'ー`)ξ「ツンに会いに来てくれたのね、ありがとう」

お礼を言われる筋合いはない。
僕がまだツンと付き合っていた当時は、この家にも散々遊びに来ていたので母親も快く迎えてくれた。
でも今は、ツンは別の男と付き合っているはず。

別れた彼氏に家に来られて、ありがとうと言うなんて・・・


147 名前: ◆MSf3aMYBGM :2006/01/30(月) 17:11:07.52 ID:NU9TukER0
ξ( 'ー`)ξ「内緒にしてたはずなのに、誰かに聞いてしまったのね」

そう言うと、ツンの母親はいつものリビングではなく、奥の和室にブーンを通した。

ξ( 'ー`)ξ「今、お茶入れてきますね」

母親の言葉とこの状況を不思議に感じていた僕は、落ち着いて座ることができず
ただグルグルと部屋を歩き回っていた。

( ^ω^)「この部屋に入るのは初めてだお・・・」

キョロキョロ周りを見まわすと、新しい仏壇が目に入った。

(;^ω^)「こ・・・これはツンの写真???なんでこんなところに???」

慌てている僕を気にすることなく、ツンの母親はお茶を持って部屋に入ってきた。

ξ( 'ー`)ξ「どうぞお飲みになって。ツンもきっと喜んでるわ」

(;^ω^)「これはどういうことですかお??」

僕は事態が飲み込めなかった。


148 名前: ◆MSf3aMYBGM :2006/01/30(月) 17:11:27.35 ID:NU9TukER0
ξ( 'ー`)ξ「ツンに口止めされてたんだけど・・・せっかく内藤くんが来てくれたからお話するわね」

ツンの母親は、静かに話し始めた。

それは、ツンが不治の病に侵されていたこと、それを知った僕が悲しまないようにと別れたこと
僕がツンを嫌いになって早く新しい恋人を作れるように、わざと冷たい事を言って別れたこと・・・

ξ( 'ー`)ξ「でもその後に内藤くん、1度電話くれたでしょう?」

僕は何も答えられない。

ξ( 'ー`)ξ「あれは最後の一時帰宅の時でね、あの子、すごく喜んでたわ」

僕は震えていた。

ξ( 'ー`)ξ「でも次の日に様態が悪化しちゃってね、病院に戻ったのよ」

僕がツンのことを思い出した日だ。

ξ( 'ー`)ξ「それから3日後に・・・・ね・・・」

僕は立っていられなくなり、その場にしゃがみ込んだ。

ξ( 'ー`)ξ「伝染病じゃないんだけど、珍しい病気でね、何も知らない近所の人に嫌がらせされたりしたのよ。
                 でも大丈夫よ、本当に伝染病じゃないから、内藤くんには感染してないからね」


149 名前: ◆MSf3aMYBGM :2006/01/30(月) 17:11:58.74 ID:NU9TukER0






僕は・・・・・・・・・何をしていたのだろう・・・・・・・・・






ξ( 'ー`)ξ「あの子と少し話してあげてくれる?私は席をはずすから」

そう言って立ち上がろうとしたツンの母親に

(;^ω^)「また来ます」

そう一言だけ言って僕はその家を後にした。


150 名前: ◆MSf3aMYBGM :2006/01/30(月) 17:12:24.00 ID:NU9TukER0
街はいつもと変わらず騒がしい。
ツンの好きそうなケーキ屋は、相変わらず繁盛してるようだ。

そのケーキをツンに届けることは、僕にはもうできない。




僕はこれからどこへ行けばいいのだろう。




僕は・・・・・・僕は・・・・・・・・


                           【ξ゚−゚)ξツン】  完


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