74 名前:( ^ω^)の学校であった怖い話 :2006/03/32(土) 19:35:12.47 ID:Ixc2mdloO
「今度のvip新聞は心霊特集を組もうと思う」
荒巻部長の突然の提案に僕は、
はぁ、としか答える事が出来なかった。
荒巻部長が、僕の気の無い返事を無視して言葉を続ける。
「夏休みに旧校舎が壊される事になってな。
それを記念して、と言っちゃあおかしいが。で、どう思う?」
「それは…まぁ。
で、僕は何をすればいいんですかお?
まさか、心霊スポット巡りとか…」
荒巻部長がわざわざ僕に相談するという事は、なにか頼みたい事があるに違いない。
が、僕は心霊スポットなどには行きたくなかった。
「いや、お前には怖い話を聞きに行ってもらいたいんだ。
…この学校にまつわる七不思議を、な」
…七不思議?ずいぶん懐かしい単語だ。
それより、この学校にそんな物があるとは…。
「もう語り部は用意してあるから。
土曜の六時。
この部屋で」
78 名前:( ^ω^)の学校であった怖い話 :2006/03/32(土) 19:36:39.77 ID:Ixc2mdloO
さすが荒巻部長。きちんとした根回しだ。…あれ?
「んじゃ頼んだぞ、突撃隊長」
「あの…部長は来てくれるんですおね?」
「ん?…まぁ、顔くらいは出すかも」
なんという事だろうか。
入部して初めて大任を受けたんじゃないだろうか。
信頼…されているのかもしれない。
僕は期待と不安が入り交じった気持ちで土曜を待った…。
79 名前:( ^ω^)の学校であった怖い話 :2006/03/32(土) 19:40:12.12 ID:Ixc2mdloO
土曜日。六時。
「よし、行くお」
僕は部室の前で深呼吸を数回し、気合いを入れて扉を開けた。
ガラッ……
その瞬間、僕の気合いは何処かに吹っ飛んでしまっていた。
いきなり十二個の目玉が一斉に僕を貫いたのだ。
円形のテーブルに六人の男女。
空席は二つ。…二つ?
まだ、来ていないのだろうか?
「あの…あなたは新聞部の人?
それとももう一人?」
空気に呑まれてしまっている僕に、女の子が声をかけてくれた。か…可愛い。
「ぼ、僕は新聞部の内藤ですお。
みなさん、本日はよろしくお願いしますお」
僕の挨拶に六人が頭を下げてくれた。
82 名前:( ^ω^)の学校であった怖い話 :2006/03/32(土) 19:42:52.52 ID:Ixc2mdloO
今から怪談をするせいか、梅雨時の湿気のせいかは、わからないが、空気が重たく冷たく僕に重圧をかけてくる。
ふと窓の外を見れば曇天模様。
それに、この部屋の雰囲気としたら…。
誰も言葉を発しないし、最後の一人も来る気配は皆無だ。
時間だけがゆっくりと過ぎて行く…。
「…なぁ、もう始めね?
俺、約束があんだよな」
静寂をブチ壊す低くどすの効いた声。
…確かに、このまま待っていても埒が開かない。
それに、これ以上この空気にさらされていると自分もどうにかなってしまいそうだった。
決断は素早く冷静に。
荒巻部長の言葉だったか?
「わかりました。
それじゃ、僕から時計周りでお願いします」
また、六人がうなずく。
「んじゃ、俺からだな」
一人が足りないまま、七不思議が始まる…。
一人目( ゚∀゚)
二人目川 ゚ -゚)
三人目('A`)
四人目( ´∀`)
五人目(´・ω・`)
六人目ξ゚听)ξ
七人目????
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