1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/01/17(火) 19:55:00.52 ID:P2ub07bO0
( ^ω^)「・・・寒いお・・・。今日もゴミ箱あさってもなんにもなかったお・・・・。」
彼はブーン。一応は23歳、社会人。だがひとつほかの人とは違った。住む家がない。
俗に言うホームレス。朝起きたら気温の寒さに震え、夜は寒さに耐えながら寝る。
そんな生活をしていた。
( ^ω^)「よりによって今日寒波が来るなんてついてないお・・。しょうがない、今日はもう寝るお・・・。」
寒さの中、ブーンは薄い毛布をかぶり、橋の下の土手で静かに横になった。
ここまで読んで「つまんなさそう」と思ったら、
今後もう見ないことをお勧めします。
5 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/01/17(火) 20:12:47.41 ID:P2ub07bO0
翌日。寒さであの世のお迎えが来る前にブーンは目覚めた。
( ^ω^)「・・・・おはようだお・・・といっても誰もいないけどお・・・。」
目の前には川。後ろにはジョギングをしてる若者。誰一人ブーンには気づかない。
( ^ω^)「・・・・腹減ったお。とりあえず食べ物探そうお・・・。」
ブーンはよろよろと立ち上がった。ここ二日は川の水ぐらいしか口にしていない。
( ^ω^)「・・とりあえずなんか取ったときのために調理用具くらいは探すお。」
ブーンは、近くのゴミ箱をあさった。
ブーンがこんな生活を始めたのはつい一週間ほど前だ。いうなればホームレスの新米。
理由は両親の死。一家心中を図ったが、幸か不幸かブーンだけ生き残ってしまったのだ。
最初は所持金でコンビニなどで食糧をまかなっていたが、すでにもう一銭もない。
( ^ω^)「・・・お、これは使えそうだお。」
手にしているのはライター。つけると、ちゃんと火も出る。
( ^ω^)「よく見たらここ、宝の山だお!こりゃいいお!」
ブーンは夢中でゴミの山をあさった。
7 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/01/17(火) 20:17:11.04 ID:P2ub07bO0
>>4スマソ、社会人だったという設定で。
>>6いや、書いてたんだが。
( ^ω^)「とりあえずこれだけ集まったお。」
いろいろ漁った結果、以下のものが手に入った。
・ライター
・お菓子の空き缶(鍋用に)
・ナイフ
・博多の塩(未開封のまま捨てられていた)
( ^ω^)「これだけあれば調理はできるお。さて、次は食いもんさがしだお。」
ブーンは、おもむろに辺りを見回す。すると、
( ^ω^)「お?あそこに魚がいるお!捕って食うお!」
見ると、川の真ん中あたりに鮭らしき魚がいる。
( ^ω^)「このナイフで捕ってみせるお!だてに学生時代に先生にチョークを投げ返してはいないお!」
ブーンは振りかぶり、ナイフを投げた。
バジャッ!
見事命中。刺さった鮭はしばし痙攣していたが、すぐ動かなくなった。
( ^ω^)「二日ぶりの食事だお〜。」
ブーンはどう調理するか迷うが、ナイフはおろか包丁でさえうまく捌けないので、
とりあえず茹でることにした。
( ^ω^)「空き缶に川の水汲んで・・。ライターで点火だお!・・・・・と思ったけど、
点火させる物がないお・・・。」
ライターのみでは茹でるどころか沸騰さえできない。何か燃えやすいものが必要だった。
( ^ω^)「しょうがないお・・・・。またあさるお。」
そういって、またゴミ箱をあさり始めた。そして、テストのような紙を見つけた。
9 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/01/17(火) 20:27:53.03 ID:P2ub07bO0
>>8いや、まだ続きあるよ。今日で落ちちゃうだろうけど・・・。
( ^ω^)「テストの紙かお?うわ、しかも7点って・・・。おれでも1桁は取ったことないお。
確かにこれじゃ親には見せられないお・・・。」
そんなことを言いながら、ライターの火をテストに近づける。
最初ちりちり言っていたが、やがて一角が燃え始めた。
消えない程度に息を吹きかけると、あっという間に火は紙を燃やしていった。
(;^ω^)「・・・あ、忘れてたお。このままじゃ消えちゃうお。まだまだ紙が必要だったお。」
ブーンはあわてて、またゴミ箱あさりを始めた。
こういうことに慣れてないブーンは、まだ行動がぎこちない。
まあ、慣れているほうがおかしいのか。それは謎だが。
( ^ω^)「・・・ふう・・・・何とか火は消えずにすんだお・・・。」
火は新たな紙の追加でさらに大きくなっていた。そこにブーンは
木の枝で固定した鮭をかざした。
( ^ω^)「・・・ああ・・・久しぶりに嗅ぐにおいだお・・。」
鮭からいい匂いが漂ってくる。鮭から脂が落ちると、煙が立ち昇り、よりいっそう匂いが増す。
( ^ω^)「そろそろ焼けてきたお。」
鮭を枝からはずしてナイフでほぐすと、温かい湯気とともに、
ピンク色のおいしそうな身が見えた。
( ^ω^)「こりゃうまそうだお!おれ料理人の才能があるお!」
11 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/01/17(火) 20:41:39.94 ID:P2ub07bO0
>>10なにが「もっぱらコレ」なの?
( ^ω^)「はぁ・・・こんなうまい飯生まれて初めてだお・・・。」
そんなはずはないと思うが、自分が苦労して作ったものは格別うまいという。
ブーンも、自分が作った飯のうまさに感動していた。
( ^ω^)「ふう・・・・あっ!全部食べないで一応半分くらい明日に残しておくお!
最悪、食料が見つからなくても食いつなげるお!」
そういって、半分を空き缶に放り込んだ。
( ^ω^)「とりあえずお腹いっぱいになったお。なんだか疲労も取れたみたいだし、
ちょっとそこら辺散歩してくるかお。」
ブーンは、橋の下の草陰にナイフなどを隠して、散歩に出かけた。
こっからちょい空きます。
16 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/01/17(火) 21:02:48.23 ID:P2ub07bO0
>>12そういう意見は大歓迎です。こんなの書いてるけど、
自分は一応家あるんで、ホームレスの気持ちを推測でしか書けないんで。
もなさんどんどん案下され。
町は人だらけだった。どっちを向いても人。男女を問わず、道を行きかっている。
ふと、ブーンは思ってしまう。あの人たちも、一歩間違えばホームレスになっていたんだ、と。
現在ブーンはホームレスだ。前の職は辞めた。辞めた矢先、一家心中が起きた。
一家心中じゃないにしろ、なにかあったら誰でもホームレスになってしまう。
なのに、人は俺たちを「家がない卑しい人たち」と見る。
一回なってみろって。周りの目が痛いのが分かるよ。
そんなことを考えても、誰に言うわけでもない。ブーンは、ただ歩くだけだ。
ふと、細い路地に目を留める。ゴミ箱らしきところから、ダンボールがはみ出ている。
( ^ω^)「・・・これ、使えるかもしれないお。もらっていくお。」
傷が少々目立つが、なんら問題なかろう。ブーンは、それを持って川に帰った。
18 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/01/17(火) 21:21:00.75 ID:P2ub07bO0
ブーンは川に着いた。ブーンは、早速ダンボールを組み立て始めた。
( ^ω^)「住むかどうかは別として、いろいろもの入れるのとかに使えるお。
いいもん手に入れたお。」
こういう作業は慣れているブーン、てきぱきと組み立てる。
( ^ω^)「できたお!」
出来上がったダンボールはよれよれではあるがしっかり組まれていて、
充分もの入れとして使える。
( ^ω^)「これでまた便利になったお。じゃあ、そろそろ昼食にするかお。」
ブーンはまた川を探すが、今日は魚がいない。
( ^ω^)「・・・魚が無理となると・・・雑草でも食うかお。それとも、
またゴミをあさるかお・・・。」
ゴミをあさる。もう日常茶飯事となったこの行動。すると・・・・
( ^ω^)「・・・・お?お、お金だお!」
なんと、ゴミ箱の底に500円玉が落ちている。誰かの不注意か、遊び心か。
そんなことはどうでもいい。なんにしろブーンは、500円を手に入れた。
( ^ω^)「やったお!久々のお金だお!」
小躍りするブーン。何を買うか迷っているのか。
500円なら、コンビニで弁当くらいは買える。
( ^ω^)「とりあえず、コンビニで弁当買ってくるお。」
20 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/01/17(火) 21:30:40.34 ID:P2ub07bO0
>>19すいませぬ、私も必死でして・・。
店員「・・海苔弁当ひとつ、420円になります。」
ブーンは、500円玉を出す。
店員「80円のおつりです。」
80円が渡される。あっという間に、500円が80円になってしまった。
店から出るブーン。とりあえず、この弁当をどうしようか考えていた。
( ^ω^)「このまま食って、半分残すという手もあるけど、なんか長期保存できる
方法はないかお。」
ブーンは考える。そして、ある方法を思い出す。
( ^ω^)「そうだお。真空状態にすると、菌も入らないから腐らないってのを
聞いたことがあるお。やってみるお。」
・・・・とりあえずこれで終わりです。次スレ立てると怒られるので。
読んでくれた皆さん今までありがとうございました。では、さよなら。
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