42 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/04/07(金) 23:24:18.07 ID:9QQsoGUh0
第4話「追撃」




ヴィップインダストリアルの部長であるツンが新製品の発表会前に謎の黒服集団に襲われた。
ツンは新製品のダイアニウムで作られた自転車(ママチャリ)で運び屋のブーンと共に黒服達から逃げ出した。

( ^ω^)「ふー、ここまで来れば大丈夫だお。」

黒服たちから逃げ切ったブーン達はビルの間の路地に自転車を止めて休憩していた。

( ^ω^)「ツン、とりあえず、これからどうするかお?」

ξ゚听)ξ「ちょっと待ってね。」

ツンは携帯電話を取り出すとしばらく話をしていた。そして、携帯電話を切るとブーンに話し始めた。

ξ゚听)ξ「オタケーシティーのスカイホールの方では発表会の準備がもうできてるみたいね。発表会自体は行うことになったわ。」



43 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/04/07(金) 23:25:38.75 ID:9QQsoGUh0
( ^ω^)「じゃあ、直接向かうしかないお。」

ξ゚听)ξ「そうね。だからブーンに連れて行って欲しいんだけどいいかしら。」

( ^ω^)「乗りかかった船だお。最後まで付き合うお。」

ξ゚听)ξ「ありがとう。」

( ^ω^)「でも、トレーラーが放置状態になってるのは大丈夫かお?」

ξ゚听)ξ「あのトレーラーには自転車の他にもダイアニウムでできた製品がたくさん入ってたから持って行きたかったんだけどね。
でもまあ、会場には昨日からいくつか置いてあるからいいか・・・。」

( ^ω^)「そういえばあのトレーラーは何でトラックが当たっても無傷だったのかお?」

ξ゚听)ξ「ああ、あのトレーラーもダイアニウムで出来てるのよ。」

( ^ω^)「・・・なるほど、だから無傷なのかお。すごい金属だお。」



44 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/04/07(金) 23:26:29.99 ID:9QQsoGUh0
ξ゚听)ξ「そうね。ダイアニウムで戦車とか戦闘機とか作ったら大変なことになるわね。」

( ^ω^)「そうかっ!だから黒服達が必死なのかお。」

ξ゚听)ξ「そういうこと。まあ、私は軍事目的じゃなくて車の交通事故の軽減とか平和的な使い方を望んでいるんだけどね。」

そう言うとツンは少し寂しそうな顔をした。

( ^ω^)「じゃ、そろそろ行こうだお。」

ξ゚听)ξ「うん。」

ブーンは携帯端末を取り出すとオタケーシティーにあるスカイホールまでの場所をチェックし始めた。

ξ゚听)ξ「あ、ナビゲーションシステムなら自転車にもあるわよ。」

そう言うとツンは自転車のハンドルの真ん中にある液晶画面の下にあるボタンを押した。
液晶画面が表示され周辺の地図が表示された。


46 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/04/07(金) 23:28:47.79 ID:9QQsoGUh0
( ^ω^)「おお、すごいお。自転車にナビゲーションシステムがついてるお。」

ξ゚听)ξ「荒巻がついでだからってつけたみたい。」

(;^ω^)「えっ?荒巻って荒巻部長のことかお?」

ξ゚听)ξ「そうよ。」

(;^ω^)「荒巻部長と知り合いかお?」

ξ゚听)ξ「うん、後輩よ。」

(;^ω^)(ツンは何気にすごい人だお・・・。)

ブーンは自転車のサドルに跨った。後部座席にツンが座る。
ブーンはハンドルの中央にある液晶画面でオタケーシティーにあるスカホールまでのルートをチェックした。

( ^ω^)「よし、じゃあ出発だお。」

ξ゚听)ξ「うん。」

ブーンはペダルを力強く漕ぎはじめた。



47 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/04/07(金) 23:29:34.59 ID:9QQsoGUh0
その頃、シベリア重工の部長室。モララーと兄者が立ちながら会話していた。

( ・∀・)「・・・それでおめおめとツンに逃げられたわけか。」

( ´_ゝ`)「申し訳ありません。」

兄者は頭を深く下げた。しばらく思案していたモララーが口を開いた。

( ・∀・)「・・・しょうがないな、私も行こう。ダイアニウムの発表会は何としても中止させる。
ヴィップインダストリアルが我が社よりも先を進むのは社長も快く思っていない。」

( ´_ゝ`)「わかりました。では、地下に車がありますのでそれで出発しましょう。」

部長室を出ようとドアに向かったモララーだったがいきなり立ち止まった。

( ・∀・)「まあ、いちおう持って行くか。」

モララーはそう言うと机に戻り、引き出しから拳銃を取り出すとスーツの内ポケットに入れた。


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