721 名前:( ^ω^)がおじさんにさよならをするようです :2006/02/14(火) 03:04:32.12 ID:d5im6ue10
・・・さ・・・・・ん・・



・・じ・・・さ・・・・・ん・・・



( ;ω;)「おじさん!!!!!」


看護婦「心肺復活しました!!!」



酷く唇が乾燥していた。


( ;ω;)「おじさん!!死んだらダメだお!!!」



722 名前:( ^ω^)がおじさんにさよならをするようです :2006/02/14(火) 03:05:01.89 ID:d5im6ue10
('A`)「・・・ブ・・・・ン・・」


おじさんは痩せ細った腕でブーンの手を掴んだ。


( ;ω;)「・・・何だお?」



('A`)「・・・ひ・・きだ・・・・・し・・・」


ブーンはおじさんが手を離さないように引き出しを開けると、封筒が出てきた。



('A`)「・・・よ・・・・・ん・・で・・・」





封筒を開けると、よれよれの字が並んでいた。


723 名前:( ^ω^)がおじさんにさよならをするようです :2006/02/14(火) 03:05:24.87 ID:d5im6ue10
『ブーンへ』


『初めて手紙をブーンに書いている』

『最後にはなりたくないが、多分そうなるだろうと思う』


『まず、謝りたい』

『俺は約束をしたはずだった』



『お前を捨てないってな』



『俺はまだ諦めてはいない』


『でも、もしかしたら、』




おじさんの手に僕の涙が落ちた。



724 名前:( ^ω^)がおじさんにさよならをするようです :2006/02/14(火) 03:05:54.63 ID:d5im6ue10
『もしかしたら、約束を守れないかもしれない』


『ごめんな、ブーン』



手紙を持つ手が震える。


『本当にブーンが来てから楽しかった』


『暖かかった』



『ありがとう、ブーン』




『頼みたいことが1つある』


726 名前:( ^ω^)がおじさんにさよならをするようです :2006/02/14(火) 03:06:28.68 ID:d5im6ue10
( ;ω;)「・・・お、」


涙が溢れるのを堪えながら。



( ;ω;)「おとうさん!!!!!!!!!!」

















『いい加減お父さんと呼んでくれないか?』



727 名前:( ^ω^)がおじさんにさよならをするようです :2006/02/14(火) 03:07:02.72 ID:d5im6ue10
おとうさんの葬儀で僕は泣くことができた。


おとうさんの遺骨を前に僕は大泣きできた。


僕におとうさんは暖かさをくれた。



('A`)「・・・あ・・・・り・・・が・・・・・と・・・」



おとうさんの死に顔は笑顔だった。


728 名前:( ^ω^)がおじさんにさよならをするようです :2006/02/14(火) 03:07:38.53 ID:d5im6ue10
僕は今日も線香を五本刺して仕事に出かける。


( ^ω^)「おとうさん、おとうさんの奥さんに息子さん」


( ^ω^)「お父さん、お母さん」



( ^ω^)「行ってくるお!!!」





今日はおもちゃの展示会で忙しいようだ。


おとうさんのセーターはちょうどいいサイズだった。


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