34 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/04/11(火) 23:17:01.21 ID:X2WYpFl60
(´・ω・`)「じゃあ、ブーンも役者をやってくれることになったしさっそく稽古を続けよう。」

(*゚ー゚)「それじゃあ、最初から読みにしよっか。」

('A`)「そうだな。ブーンには脚本読みながら台詞覚えていってもらわないと駄目だしな。」

( ゚∀゚)「やべっ、俺まだ台詞全然覚えてないぜ。」

ξ゚听)ξ「私はだいたい入ってるかな。」

(*゚ー゚)「ツンはいつも台詞覚えるのはやいよねー。」

(´・ω・`)「よし、じゃあ1幕から読みをはじめよう。」

( ^ω^)「わかりましたですお。」

全員が脚本の最初のページを開く。
しかし、ブーンだけは輪の中に座っているだけで何もしなかった。



35 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/04/11(火) 23:17:31.17 ID:X2WYpFl60
(´・ω・`)「あれ?ブーン、脚本忘れた?」

( ^ω^)「あ、いや、持ってきてますお。」

(´・ω・`)「じゃあ、出しなよ。読みを始めるよ。」

( ^ω^)「えーと、台詞は全部覚えてきたですお。」

( ゚∀゚)「えっ!まじかよ」

(*゚ー゚)「ブンブン、すごーい。」

('A`)「俺でもまだ3分の1くらいしか覚えてないのに。」

ξ゚听)ξ「やる気だけはあるみたいね。」



36 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/04/11(火) 23:18:30.70 ID:X2WYpFl60
(´・ω・`)「ブーン、すごいなあ。」

( ^ω^)「いえいえ、僕は素人なんでできるだけ皆の足を引っ張らないように、
出来ることはできるだけやろうと思っていますお。」

(´・ω・`)「そうか。ブーンのやる気を感じられてすごく嬉しいよ。
でも、読みで『駄目出し』とかするかもしれないから脚本は出しといてね。」

( ^ω^)「だめだし?」

('A`)「演出家は役者に対してここはこうした方がいいっていう感じで注意点を指摘をするんだ。
その指摘のことを『駄目出し』って言うんだ。」

( ゚∀゚)「それで、その指摘を脚本に直接書き込んだ方がすぐに見直せるから、
脚本は出しておいた方がいいってことだな。」

( ^ω^)「なるほどですお。」



37 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/04/11(火) 23:19:06.02 ID:X2WYpFl60
(*゚ー゚)「ほら、これが私の脚本だよー。」

しぃはそう言うと自分の脚本をブーンに開いて見せた。
しぃの台詞の横の空白には鉛筆でビッシリと『ゆっくりしゃべる』や『少し溜めてからしゃべる』
などショボンからの指摘が書き込んであった。

( ^ω^)「ふむふむ、こーいう風に書き込んでいけばいいのかお。」

ブーンは鞄から脚本と筆箱を取り出した。

( ^ω^)「準備OKですお。」

(´・ω・`)「よし、じゃあはじめよう。」

VIPNOTEの読みがはじまった。



38 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/04/11(火) 23:20:34.39 ID:X2WYpFl60
さすがに台詞を完璧には覚えきれていなかったブーンだったが、
他の役者からのフォローが入るとすぐに思い出していた。
そして、読みは最後の10幕まで続いた。

( ^ω^)「VIPNOTEが恐ろしいんじゃない。VIPNOTEを使うものが恐ろしいんだ。
私達は人間の本当の恐ろしさを今知ったのです。」

ブーンの最後の台詞が終わりVIPNOTEの読みが終わった。役者達は少し驚いた顔をしていた。

(*゚ー゚)「ブンブン、すごーい。たまにかんだりしてるけどほとんど覚えてるねー。」

('A`)「俺達もうかうかしてられないな。」

( ゚∀゚)「まあ、俺は後半にスパートかけるからな。」

(´・ω・`)「よし、じゃあ駄目出しするよー。」

和やかな雰囲気が一気に緊張感のある空気に変わった。
みな鉛筆を握り締め、ショボンの言葉を待つ。


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