387 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/01/17(火) 09:09:02.19 ID:fqoeuarJ0
( ^ω^)が愛に目覚めたようです
( ^ω^)「・・・ バルス」
かつて、( ^ω^)は自分の記憶を消した。
悲しい過去を捨て去るために。
昼間 雲が少し見える晴れ。
さわやかな風の音が気こえる。
そこに、ぽつんと一人。
( ^ω^)「ブーンは空も飛べるはずだお」
「ブーンは手を広げるだけで幸せだお」
「ブーンはただ風に向かって走るのが好きだお」
( ^ω^)「・・・・独り言はつらいお」
( ^ω^)「・・・・・・・・(シュタタタタタタ)」
( ^ω^)「・・・・・・・・・・(シュタタタタタタ)」
(;^ω^)「無言はつらいお!
話し相手が欲しいお」
「探すお」
388 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/01/17(火) 09:15:48.57 ID:fqoeuarJ0
しかしここはモンゴルのような何もない平原。
人を探すこと約4日と1時間23分
( ^ω^)「!」
( ´・ω・)「・・・?」
( ^ω^)「ぶーんだお」
( ´・ω・` )「・・・ぶち殺すぞ」
( ^ω^)Σ
ブーンはスリーパーホールドをかけつつ再び挨拶をする。(首絞めです)
( ^ω^)「ぶーんだお はじめましてだお」
( ´゚ω゚)「は、はぢめまじで・・ぐぷっ」
( ^ω^)「答えてくれればいいんだお(パッ」
(;;;;;´;ω;`)「ぜー、はー、ぜー、はー、」
ショボーンは今、人生で一番辛い客人にあってしまった。
( ^ω^)「からくないお、クリーム味だお」
( ´・ω・)「人の心を読まないで・・ショボーンですよろしく。
何か用ですか?」
389 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/01/17(火) 09:17:38.32 ID:fqoeuarJ0
( ^ω^)「よろしくだお。 話し相手が欲しかったお」
( ´・ω・` )「俺暇じゃないz」
( ^ω^)「何か言ったお?」
腕が絡みついている。
( ´;ω;`)「なんでもないです」
( ^ω^)「じゃあいいお。
これまで人に会えなくてさびしかったお
気が付いたら何もない原っぱに一人だったお
水も米も無く方角もわからず大変だったお
そうそう2日目に見かけたヤモリあれはすぐ逃げて何もできなかったお
それから3日目の最初に会ったトラはいきなりあくびをするから首の骨折ってやったお
次にあったキリンのかかと落としは効いたおそれから・・・(ry」
----30分後----
( ^ω^)「やっと君に会えたお。話のわかる人で助かったお。ブーンもうれしいお」
( ´@ω@`)「クラクラ)そ、そうですね」
( ´@ω@`)「立ち話もなんですからそこの喫茶で休憩しませんか」
( ^ω^)「ここ平原のど真ん中だお?」
( ´・ω・`)「あなたの後ろ、町の入り口です」
( ^ω^)「だお?おお!やっと見つけたお水と米が食えるお
初日の夜なんか我慢のし過ぎで(ry」
( ´・ω・`)「とにかく続きは喫茶で」
ショボーンに押されながらブーンは町に入る。
390 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/01/17(火) 09:20:12.96 ID:fqoeuarJ0
街は今時のビル街で、道路は舗装され
主にバイクが行き交っている。
草原とは違い雑踏があり騒がしい。
街に入ってすぐ喫茶店があり 二人は店内へと進む。
しぃ喫茶店
テーブルに着く二人
注文を聞きにくる店員
(*゚ー゚)「ご注文は?」
( ´・ω・`)「コーヒー一つとサンドイッチ」
( ^ω^)「チャーハン」
( ´・ω・`)「ちょwww」
(*゚ー゚)「ありますよ」
( ´・ω・`)「え」
( ^ω^)「お願いするお」
(*゚ー゚)「かしこまりました」
391 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/01/17(火) 09:22:22.92 ID:fqoeuarJ0
食事が運ばれ、
チャーハンにがっつくブーン
とりあえずコーヒーをすするショボーン
少し間をおいて
( ^ω^)「ここ、なんていう街だお?」
( ´・ω・`)「ギーロッポンです」
( ^ω^)「ふーん」
( ^ω^)「越後屋ばっかり見えるお」
( ´・ω・`)「商店が栄える街ですから」
( ^ω^)「ふーん」
( ^ω^)「ショボーンはギーロッポンに詳しいのかお?」
( ´・ω・`)「地元です。・・・話の続きしないんですか?」
( ^ω^)「話ならもう終わったお。腹ごしらえだお。」
( ´・ω・` )
ショボーンは少し悲しくなった。
( ´・ω・`)「じゃあ話し相手をやめても」
( ^ω^)「それは話が別だお」
( ´・ω・`)「なんで・・僕用事があるんですけど」
( ^ω^)「独り言は辛いお ブーンもついていくお」
( ´・ω・`)「困ります」
( ^ ω ^ ) 「きにするなお」
( ´;ω;`)「・・・はい」
二人は割り勘で店を後にし、ブーンがショボーンについていく。
ショボーンは上司になんて言おうか悩んでいた。
392 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/01/17(火) 09:24:31.74 ID:fqoeuarJ0
町外れの山の中腹
黒っぽい汚れにまみれた人々が忙しそうに働いている。
山にはぽっかりと開いた入り口が一つあり、
人の出入りが一番激しい場所だ。
( ´・ω・`)「僕はここで石炭堀りをしているんです」
( ^ω^)「それをどうするんだお?」
( ´・ω・`)「バイクの燃料です」
(;^ω^)「時代錯誤だお」
( ´・ω・`)「? それしか燃料はありません。」
(#゚∀゚)「アーヒャヒャヒャ !! コウゥルァ!そこぉ!今日は重役出勤かぁああ?」
突然現れたのは現場監督のアヒャ監督。
ショボーンの上司。
( ´・ω・`)「・・・申し訳ありません」
(#゚∀゚)「ざけんじゃねーぞてめー!次やったら首djからな!さっさと仕事しろアヒャヒャ!」
( ^ω^)「・・・・・・・・・・厳しいひとだお」
( ゚∀゚)「なんだおめー、部外者は立ち入り禁止だぞアヒャ」
( ^ω^)「・・・・・・・・・」
( ゚∀゚)「おいショボーン、こいつ何とかしろアヒャヒャ」
( ^ω^)「その腕もぎ取って」
( ´・ω・`)「待って待ってまてまてまてまて」
(#゚∀;)「あだだだだだだだ!!」
(#゚∀゚)「コロス!」
( ^ω^)「じゃ足も一本もっていくお」
( ´;ω;`)「ストーップ!」
( ゚∀゚)「・・・・・・・・・・・・」
アヒャ監督、足を折られる前に気絶してる。
394 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/01/17(火) 09:27:28.54 ID:fqoeuarJ0
( ´・ω・`)「あー、やっちゃった。」
( ^ω^)「首絞めといたから記憶トンでるお 気にしなくていいお」
( ´;ω;`)「余計悪いよ しょうがないもう行こう。」
坑道内
( ^ω^)「まっくらだお」
汗のにおいとよくわからないにおいが充満しています。
近くに何人か人がいるのがわかります。
( ´・ω・`)「いまから掘るからはなれてて」
Now breaking --しばらくブレイク工業でお待ちください-- ( ゚∀゚)
(ヽ□=□))
> >
(;^ω^)「(ごほっごほっ)むせるお」
( ´・ω・`)「そういうとこだから」
照明が点いた。
裸電球を何箇所かにつけてるだけなので少し暗めだが
それでもありがたい明かりだ。
光に照らされて新たに二人の顔が見えてきた。。
395 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/01/17(火) 09:30:08.48 ID:fqoeuarJ0
兄( ´_ゝ`)「俺らもせっせと仕事ですよ、と」
弟( ´_>`) 「坑内でも2chとは 流石だよな俺ら」
兄( ´_ゝ`)「時に弟者、こんなものを掘り当てたわけだが」
弟( ´_>`) 「・・・・ ダイヤモンド?しかもカット済み」
兄( ´_ゝ`)「苦節2年、ついに俺たちに運が回ってきたって事だ」
弟( ´_>`)&( ´・ω・`)「原石以外で見つかるなんてありえないです」
と、ここで兄者は10本のダイナマイトを出し
兄( ´_ゝ`)「というわけで、監督には内緒でここいらで一気に発破をかけようと思う」
弟(;´_>`) 「ダイヤも吹っ飛ぶぞ兄者」
兄( ´_ゝ`)「なぁに、ダイヤの鉱脈を見つけたんだ。奥の方にもっとざっくりがっぽりどっさりあるぞ」
弟(;´_>`) 「欲におぼれるとは流石だな」
そこに割って入るブーン
( ^ω^)「ぶーん」
兄( ´_ゝ`)「わ」
( ´・ω・`)「ブーンさん、あまり騒がないで」
( ^ω^)「他にすることないんだお こういうときは空気がにごってても走るのが一番だお
ぶーん」
兄( ´_ゝ`)「! そうか。
ブーンさん?にはこのまま走り回ってもらおう。
そこで俺がわざとガス漏れを叫ぶ、そして坑内のみんなを避難させてからダイナマイトでボンッだ」
弟( ´_>`) 「本気か」
兄( ´_ゝ`)「本気だ」
弟( ´_>`) 「・・・もはや何も驚かん」
396 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/01/17(火) 09:32:06.39 ID:fqoeuarJ0
( ´・ω・`)「ガスってプロパンですか?」
( ´_ゝ`)「違う。天然ガスだ。山の中だろうが地理的におかしかろうがとにかく天然ガスならば ばれない。
やるぞ。
ブーンさんよろしく。」
( ^ω^)「? ぶーん」
兄( ´_ゝ`)「”ガスだ!ガスが漏れた!天然ガスだみんな逃げろ!”」
兄者の掛け声とブーンの走る姿に釣られ、作業員たちは慌てて道具を捨てて駆け出し、
外へと逃げ出した。
坑内は流石兄弟とショボーンとブーンの4人
兄( ´_ゝ`)「うまくいったな。」
( ´・ω・`)「何か僕たちものすごく悪いことしているような」
兄( ´_ゝ`)「いまさら遅い、さ、セットしたぞ、導火線も点けた 俺たちも行くぞ」
ところが。
バチッ
( ^ω^)「わっ真っ暗だお」
弟( ´_>`) 「爆発を警戒して電気を落としたんだ。ここは坑道の奥だから出口も見えない」
( ´・ω・`)「えええええええ」
兄( ´_ゝ`)「火を消さないと」
弟( ´_>`) 「先日トリビアで導火線はなかなか消せないと教わったばかりな上に
水もハサミも持ってないぞ。10本もセットするとは絶望的だな兄者」
兄( ´_ゝ`)「導火線の火が見える その逆に向かって走れ!出口がある!曲がり道だが道は一本だ!」
( ´・ω・`)「二人ともそんな長い台詞話してる暇ないですよ」
兄( ´_ゝ`)&弟( ´_>`)&( ´・ω・`)「うわあああああ」( ^ω^)「ぶーん」
轟音
そして崩落
・・・・・・・・・・・・・・
397 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/01/17(火) 09:35:33.90 ID:fqoeuarJ0
出口付近までこぎつけたものの
ショボーンは背中を瓦礫にはさまれて動けない。
( ´・ω;`)「お、おもい。・・
兄(;´_ゝ`)「なんてこった。」
弟(;´_>`)「三人でどかしてみよう。」
( ^ω^)「・・・・・・・・・・・・・・・・・」
弟(;´_>`)「どうした、早く手伝え!」
兄(;´_ゝ`)「・・・・手足が震えている」
弟(;´_>`)「え?」
兄( ´_ゝ`)「あいつには無理だ、立ったまま気を失っている
二人で何とかするしかない」
弟(;´_>`)「・・・・・・・・」
兄者と弟者がショボーンの瓦礫に全体重をかける
兄( ´_ゝ`)&弟( ´_>`)「せーのっ!!」
ガコッ
動かない
兄(;´_ゝ`)「だめか、弟者 何か手はないか」
弟(;´_>`)「兄者も何か考えろ」
( ^ω^)「・・・・・・・・・・・・・・・・・」
ブーンのこころ
( ^ω^)どこかでみたお
( ^ω^)おもいだせないお
( ^ω^)でも、なにかあったお
( ^ω^)大事なことだお。
( ^ω^)わからないお。体が動かないお。
398 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/01/17(火) 09:37:06.69 ID:fqoeuarJ0
( ^ω^)でも、このままじゃショボーンがまずいお。
( ^ω^)動くんだお!いつものように走り回って動くんだお!
(;^ω^)なんで動けないんだお!どうかしてるお!
(;^ω^)動くお!動くお!動けおーーーー!
(;"ω")―――!!うっ!
ブーンの脳裏にフラッシュバック。
地震。
トンネル。
瓦礫。
大切な人。
;;;;;;)<「”私よりも他の人を助けなさい””早く!”」
選択。
そして死。
後悔。
( ^ω^)「・・・消したはずなのに 、戻ってきたお・・・・
大切な人を死なせたお・・・・ 」
( ^ω^)「ショボーンを助けるお!」
399 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/01/17(火) 09:38:22.64 ID:fqoeuarJ0
場面変わって現実
( ^ω^)「ブーン」
兄( ´_ゝ`)&弟( ´_>`)「せーのっ!!っておわぁ!」
流石兄弟を後ろから突き飛ばす形でブーンが瓦礫にぶつかった。
ゴゴ、ガコッ
瓦礫がずれ、ショボーンの体が自由になる。
( ´・ω;`)「助かった けど痛い」
( ^ω^)「病院へ連れて行くお!」
言うが早いかショボーンを背に乗せ ブーンは
( ^ω^)「空も〜飛べ〜るはず〜ぶ〜ん」
飛んだ。軽く1km。
( ´゚ω゚`)「おおおぉぅぅおおおうおう!?」
( ^ω^)「ぶ〜ん」
400 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/01/17(火) 09:39:47.57 ID:fqoeuarJ0
・・・・・・・・・・・・・・・・
病院に運ばれたショボーンは
何とか命を取り留めた。
それから月日がたって・・・
( ´・ω・`)「ブーンさん・・・」
( ^ω^)「別に気にしなくていいお。ぶ〜ん」
( ^ω^)「ブーンは空も飛べたお」
( ^ω^)「ブーンは手を広げるだけで幸せだお」
( ^ω^)「ブーンはただ風に向かって走るのが好きだお」
( ^ω^)「話し相手がいればいいんだお ぶ〜ん」
( ´・ω・`)「ありがとう」
( ^ω^)「ぶ〜ん」
終
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