575 名前:ドクオに彼女ができない訳 :2006/03/15(水) 08:34:08.20 ID:VCEoiVtL0
それからは少し会話に入れてもらえることができたが、女の子のファッションについて
全くと言っていいほど無知だった僕は、話についていけなくて、結局また黙ってしまった。

(;^ω^)「(まぁ仕方ないお…)」

そして時計の針が16時を指した頃、やっと店を出ることになった。

(;^ω^)「お尻が痛くなったお」

2人はまだキャーキャー言いながら何か話している。
よくそんなに話題があるものだ。
そしてレジの前に来た時、しぃが僕に言った。

(*゚ー゚) 「ご馳走様でした」

(;^ω^)「え?」

(*゚ー゚) 「また来ましょうね」


576 名前:ドクオに彼女ができない訳 :2006/03/15(水) 08:37:47.53 ID:VCEoiVtL0
(#^ω^)「お前とは来ねーお!!!」

僕にそんなことが言えるはずもなく、僕は3人分の会計を済ませて店を後にした。

(;^ω^)「本当に僕は何をしに来たんだお…」



その後も2人に引っ張りまわされ、コツコツとバイトで貯めたお金を吸い取られ

(*゚ー゚) 「やっぱりこのクレープおいしくないからいーらない」 ポイッ

(#^ω^)「!!」

(*゚ー゚) 「うわー!ツンの彼氏の今の顔きもっ」

(#^ω^)「!!」

なんてこともあり、僕は疲れきって家へ帰った。

( ´ω`)「もうこんなデートは嫌だお…」


577 名前:ドクオに彼女ができない訳 :2006/03/15(水) 08:40:25.93 ID:VCEoiVtL0

プルルルルルル

ξ゚听)ξ「ごめんね、私もしぃには何も言えなくて」

( ´ω`)「友達は大事にしないといけないお」

家に着くなりツンから電話が来たが、あまりの疲れに僕は何を話したか覚えていない。
そして今タイトルを確認してビックリした。

ドクオに彼女ができない訳と書いてある。
すっかりドクオのことは忘れていた。

ここでタイトルを変えてもいいですか。
そうはいきませんね、どうにかドクオの話に持っていけるように頑張ります。
保守代わりなんで、あんまり期待しないで下さい。

思いがけず長くなってすみません。

( ´ω`)「言い訳だお…」


580 名前:ドクオに彼女ができない訳 :2006/03/15(水) 08:46:52.60 ID:VCEoiVtL0

そして別の日の放課後、僕らはいつものハンバーショップに立ち寄る。

('A`)「なんで俺彼女できねーんだろ」

( ´ω`)「なんでですかねー」

('A`)「最近お前すげー疲れてるな」

( ´ω`)「そうですかお」

( ´・ω・`)「覇気がないな」

('A`)「それにしても彼女欲しいな〜、こんなにカッコイイのになー、俺」

( ´・ω・`)「ね〜」

( ´ω`)「みんな幸せそうだお」


581 名前:ドクオに彼女ができない訳 :2006/03/15(水) 08:49:44.03 ID:VCEoiVtL0
ドクオはこのまま真実に気付かずに生涯を過ごすかもしれない。
しぃは元々あんな性格で、何も悪い事をしたと思っていないらしい。
ツンも男はああやって黙ってついてきて、女の子の話をニコニコ聞いて
金だけ払うのが当たり前だとおもっているらしい。

( ´ω`)「僕は真面目すぎるのかお…」

僕は幸せについて考えた。

( ´ω`)「楽しく生きてる人が1番幸せなんだお…」

僕は気付いてしまった。

( ´ω`)「自分のことだけ考えて周りに迷惑かけても、それに気付かないって幸せなんだお」

でもいつかどこかで真実に気付いて傷つくのは本人かもしれない。
それを事前に食い止めるのは友達の役目ではないのか?

僕は5分間、自問自答を繰り返して、ついにドクオに言った。


582 名前:ドクオに彼女ができない訳 :2006/03/15(水) 08:52:28.11 ID:VCEoiVtL0
( ^ω^)「お前はブサイクだお」

(;'A`)「……」
( ´・ω・`)「……」


そして次のデートの時、またついてこようとしたしぃにも言った。

( ^ω^)「お前は空気が読めないんだお」

(*゚ー゚) 「……」


そして振り返ってツンにも言った。

( ^ω^)「お前みたいな女いらねーお」

ξ゚听)ξ「……」


584 名前:ドクオに彼女ができない訳 :2006/03/15(水) 09:01:54.33 ID:VCEoiVtL0
ブサイクだと言い放つとドクオは泣き崩れた。
本当に気付いていなかったらしい。

しかし、ドクオよりもショボンが僕に食ってかかってきた。

( ´・ω・`)「なんてこと言うんだ、お前なんて友達じゃねーよ」

そして僕は友達を失くした。
彼女も失くしたので僕は1人ぼっちだ。

( ^ω^)「でも僕は間違ってないお」

それから、僕は学校で 『人の気持ちの分からない冷たい男』 と噂され
誰とも仲良くならなかった。

( ^ω^)「でも負けないお!」


586 名前:ドクオに彼女ができない訳 :2006/03/15(水) 09:08:03.22 ID:VCEoiVtL0

それから2年。
卒業と同時にツンは金持ちの男と結婚したことを耳にした。
少しショックだったけど、もう彼女は過去の女だ。
そう思っていたのに、偶然出会ってしまった。

ξ゚听)ξ「あれ?ブーンじゃない、お久しぶり」

( ^ω^)「ツン…」

ツンは相変わらず可愛かった。
今は金持ちのところに嫁いでセレブな人妻を満喫しているのだろう。

ξ゚听)ξ「今の旦那は、うちの試験に通った我慢強い男なのよ」

( ^ω^)「え?」

ξ゚听)ξ「私、内緒にしてたけどVIP商事の娘なの」

(;^ω^)「VIP商事ってあの日本有数の大企業かお?」

ξ゚听)ξ「婿養子を探してたんだけどね、あなたは残念だったわ…」

(;^ω^)「がーん」


587 名前:ドクオに彼女ができない訳 :2006/03/15(水) 09:12:38.44 ID:VCEoiVtL0
ツンと別れて僕がとぼとぼと歩いて帰っていると、前から見覚えのある人が歩いてきた。

( ´・ω・`)「やぁ」

(;^ω^)「久しぶり…だお…」

( ´・ω・`)「良かったらこれ、あげるからおいでよ」

いきなりショボンが僕に手渡してきたのはコンサートのチケットだった。

( ^ω^)「TVは見ないから誰だかわからないお…」

( ´・ω・`)「まぁ時間を作ってぜひ来てくれ、急いでるから失礼するよ」

そう言うとショボンは黒塗りの高そうな車に乗り込み、どこかへ行ってしまった。

(;^ω^)「えええ、成功したのかお…」


588 名前:ドクオに彼女ができない訳 :2006/03/15(水) 09:12:55.02 ID:VCEoiVtL0
僕は更なるショックを受けてやっとのことで家に着き
久しぶりにTVをつけてみた。
するとまた懐かしい顔がそこにあった。

(*゚ー゚) 『この靴にこのカバン合わせちゃうなんてセンスないわね』

(;^ω^)「えええ」

テロップを見ると 【毒舌しぃのファッションチェック】

(;^ω^)「ええええ」

(*゚ー゚) 『今度、15冊目の本も出るから買ってよね』


589 名前:ドクオに彼女ができない訳 :2006/03/15(水) 09:13:11.89 ID:VCEoiVtL0
僕が気分が悪くなってチャンネルを変えると音楽番組をやっていた。

(;^ω^)「あ、ショボンのくれたチケットのバンドだお…」

そこには女の子にキャーキャー言われながら登場するバンドのメンバーが映っていた。

司会者『今や、キモカッコセクシーで大人気のボーカルのドクオさんにお話を聞きます』

('A`)『俺カッコイイっすから』

(;^ω^)「ええええええええええええええ」

('A`)『俺の才能に気付いてずっとついてきてくれたマネージャーのショボンに感謝してます』

(;^ω^)「………」

人生は理不尽だ。


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