82 名前:ブーンがモデル事務所 :2006/01/14(土) 18:05:52.86 ID:ZADY7iuZ0
ピザ子の話はこうだった。
ツンと知り合ったのはこの街のホストクラブ。
ピザ子がそのお店で遊んでいると、裏口の方に女の子が見えた。
ホストクラブで働いているのは男性だけのはずなのに変だな?と思い見ていると
なんと数人の男性がその女の子を殴り始めた。
ビックリしたピザ子は席にいたホストに理由を聞いてみると
「売り掛けを払わないから」 とのこと。
売り掛け=ツケにしてそのお店で遊んだり飲み食いした料金のこと。
でもあの子はお店で見かけたことがない。
ピザ子は自称NO.1常連だから、お客の中に知らない顔はいないはず。
何か別の理由があると思っていたら、帰りに道で偶然その女の子を見かけた。
83 名前:ブーンがモデル事務所 :2006/01/14(土) 18:06:25.30 ID:ZADY7iuZ0
興味本位で声をかけて殴られたわけを聞いてみたら
「今週の分の支払いを待ってくれ、と頼みに行ったら断られたのよ」 と彼女は言った。
そんなに支払いが?
そう聞いたピザ子にツンは教えてくれた。
ホストクラブの売り掛けは約500万円。
それ以外にも借金があり、毎月50万円ずつ支払っている。
借金を作ったのは妹と父。
父は働かず、酒を飲んでは暴れる毎日。
妹は中学生なのにホストクラブにはまり、売り掛けを増やしていったということ。
母は夜の街に出て少しでも借金を返そうと毎日頑張って働いている。
ツン本人は、内気で夜のお店では働けない。
毎日朝から晩まで工場で働いてるけど、それでも収入が少なくて
借金の返済にはとてもじゃないけど間にあわないということ。
サラ金の返済は月に1回だけど、ホストクラブの借金は週払いだということ。
84 名前:ブーンがモデル事務所 :2006/01/14(土) 18:07:11.46 ID:ZADY7iuZ0
ピザ子「それで、あのバイトに誘ったのよ」
( ^ω^)「そうだったのか・・・」
ピザ子「それより・・・ねぇ本当に抜かなくていいの?」
( ^ω^)「話が聞けたからそれだけで十分だお」
ピザ子「でも、なんか申し訳ないわ」
( ^ω^)「きゅ、急にしおらしくなってどうしたんだおwww」
ピザ子「まだ時間あるし、お口で抜いてあげるね!」
( ^ω^)「ちょwwwwいいおwwww」
85 名前:ブーンがモデル事務所 :2006/01/14(土) 18:07:43.21 ID:ZADY7iuZ0
ピザ子「じっとしてて・・・」
(*^ω^)「あ・・・・そんな・・・・そこは・・・ああ・・・」
ジリリリリリリリリ
ピザ子「あ、お時間です。どうもありがとうございました!」
( ^ω^)「ちょwwwww中途半端wwwwwこれどうしてくれるんだおwwww」
ピザ子「また来てね♪ブヒ」
( ^ω^)「萎えたお・・・」
でも今日は少しだけどツンの話が聞けて良かった。
ピザ子に見送られて僕はお店を後にした。
87 名前:ブーンがモデル事務所 :2006/01/14(土) 18:10:26.94 ID:ZADY7iuZ0
翌朝
( ^ω^)「今日はいい天気だお!張り切ってお仕事に行くお!」
((((;^ω^)「しまった!僕まだ童貞だお」
今日はAVの撮影のできるようなレベルの女の子が面接に来ないことを祈って
ブーンは会社に向かった。
(;^ω^)「困ったお・・・」
( ^ω^)「そうだ、臨時休業にするお!会社に行ってもどうせ僕1人だけだお」
(*^ω^)「今日こそ脱童貞だお!!!!」
昼間の繁華街は、夜とは違って明るい雰囲気だ。
買い物に来た若いカップルや、田舎から東京見物に来た団体なども見かける。
89 名前:ブーンがモデル事務所 :2006/01/14(土) 18:11:07.16 ID:ZADY7iuZ0
( ^ω^)「何も見るところなんかないのによく来るお」
(゚∀゚)「ブーンさんじゃないっスか!」
( ^ω^)「あ、昨日はありがとうだお」
(゚∀゚)「いい子いたっスか?」
( ^ω^)「うん。君の言ってたピザ山ハットちゃんを指名したんだけどね」
(゚∀゚)「きぃぃぃぃぃぃ!!あれほどあの子は指名しないでって言ったのに!!」
(;^ω^)「いや、違うお。指名はしたけど何もしてないお!話をしただけだお!」
(゚∀゚)「そんないい訳が通用すると思ってるんスか!密室に男女が2人きりっスよ!」
(;^ω^)「いや、本当に何もしてないんだお」
(゚∀゚)「信じられないっス!!」
(;^ω^)「あんまり大声出さないで欲しいお」
道行く人々がクスクス言いながら2人の横を通り過ぎる。
90 名前:ブーンがモデル事務所 :2006/01/14(土) 18:12:05.50 ID:ZADY7iuZ0
(゚∀゚)「あー!もう。ブーンさんに教えたの失敗だったなー!」
(;^ω^)「話をちゃんと聞いて欲しいお」
その時ブーンの目に信じられないものが映った。
(;^ω^)「ツン!!!!」
確かにあれはツンだった。
そう確信したブーンは彼女の消えたビルの角をめがけて走り出した。
(゚∀゚)「ちょっとー!!今度ヘルスVIP☆STARに行く時は誘ってくださいねー!」
ブーンの耳にはもう何も届かない。
ブーンがビルの角を曲がると、そこにはツンがいた。
( ^ω^)「ツン・・・・」
ξ゚听)ξ「・・・・」
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