1 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/04/10(月) 21:32:18.97 ID:RKy+wJtF0
春の陽気な暖かい平日の朝。ブーンの部屋の目覚まし時計の音が鳴った。
布団の中からもぞもぞと手を出したブーンは目覚まし時計の目覚まし機能をオフにした。
( ^ω^)(うーん、今日はバイト休むことするお・・・。)
ブーンはそのまま布団の中で2度寝をはじめた。
気持ちよく布団の中で夢の世界を楽しんでいると枕の側に置いてるあるブーンの携帯電話が鳴り始めた。
( ^ω^)「・・・ん、誰だお・・・こんな朝っぱらから・・・。」
ブーンは電話に出た。電話の相手はバイト先であるレンタルビデオショップの店長だった。
(;^ω^)(アッー!!バイト休むって連絡するの忘れてたお!)
店長は声を聞いてもすぐにわかるくらいカンカンに怒っていた。
ブーンは布団から跳ね起きて店長に言い訳しようとした。
しかし、ブーンには何も言わせない威圧が電話の向こうの店長から感じられた。
「おまえは何度無断欠勤したら気がすむんだっ!」などの怒りの言葉をブーンにぶつけた後に、
「おまえは今日でクビだ。」という言葉を残して店長は電話を切った。
2 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/04/10(月) 21:33:00.74 ID:RKy+wJtF0
(;^ω^)「バイトクビになっちゃったお・・・。」
店長の説教を長々と聞いていたブーンはすっかり目が覚めていた。
(;^ω^)「またやっちゃったお・・・。」
ブーンは携帯電話を握り締めながら呆然としていた。
やがてブーンは布団の上に大の字に寝転んだ。
( ^ω^)「あ〜あ、大学卒業したのに何やってんだお・・・。」
ブーンは天井を見ながら呟いた。
( ^ω^)「やっぱり就職しておけばよかったのかお・・・。」
3 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/04/10(月) 21:34:25.50 ID:RKy+wJtF0
その時、のお腹の音が鳴った。
( ^ω^)「お腹減ったお。何か食べようかお。」
ブーンは起き上がると布団をたたんで押入れに片付ると台所へ向かった。
トーストとコーヒーで遅めの朝食をとるブーン。
ボーっとTVを見ながらブーンはトースをかじっていた。
その時、ブーンの携帯電話が鳴り始めた。
( ^ω^)「あれ?こんな時間に誰から電話だお?」
ブーンは首をかしげながら携帯電話に出た。
(´・ω・`)「もしもし、こちらショボンですけど。ブーンかい?」
電話の向こうからは懐かしい声が聞こえてきた。
4 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/04/10(月) 21:34:57.75 ID:RKy+wJtF0
( ^ω^)「あっ!ショボン先輩どうしたんですかお?」
(´・ω・`)「ブーン、久しぶりだね。就職しないでニートやってるそうじゃない。」
( ^ω^)「あ、いや、ニートじゃなくてフリーターなんですお。」
今日バイトがクビになったのでニートに逆戻りしたのだが、
ブーンの小さな見栄は自分をニートとは思わせたくなかった。
(´・ω・`)「まあ、どっちでも同じだよね。」
( ^ω^)「・・・で、今日は何の用ですかお?」
6 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/04/10(月) 21:35:40.10 ID:RKy+wJtF0
(´・ω・`)「僕、今劇団の座長をやってるんだよ。
で、もうすぐ公演があるだけど役者が1人、交通事故で入院しちゃったんだよ。」
( ^ω^)「それは大変ですお。」
(´・ω・`)「で、代役をブーンにやって欲しいんだよ。」
(;^ω^)「ええっ!?僕がですかお?」
(´・ω・`)「うん、そうだよ。」
(;^ω^)「僕、劇なんてやったことないですお?」
(´・ω・`)「まあ、細かいことは僕が全部教えるから大丈夫だよ。」
7 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/04/10(月) 21:36:40.51 ID:RKy+wJtF0
(;^ω^)(うーん、僕に役者なんてできるのかお?。)
(´・ω・`)「どうせニートなんでしょ?暇持て余してるなら何かやった方がいいよ。」
(;^ω^)「い、いや僕はニートじゃないですお・・・。」
(´・ω・`)「まあ、とりあえず稽古は見に来てよ。それからどうするか決めたらいいから。」
(;^ω^)「・・・。」
(´・ω・`)「来たらエロDVDをいっぱい貸してあげるよ。」
( ^ω^)「喜んで行きますおっ!」
8 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/04/10(月) 21:38:19.21 ID:RKy+wJtF0
ブーンはショボンに教えられた公民館の前に来ていた。
( ^ω^)「エロDVDにつられてきてしまったお・・・。
まあ、でも行くだけいって断ればいいお。そして、エロDVDは借りる。これでOKだお。」
公民館の中からショボンが出てきた。
(´・ω・`)「来てくれてありがとう。こっちで稽古してるよ、おいで。」
ショボンはそう言うと公民館の中へブーンを連れて行った。
公民館の中には施設利用者が書いてあるホワイトボードがあった。
そこには『第2会議室(17:00〜21:00):劇団VIP』と書いてあった。
(´・ω・`)「第2会議室で稽古してるんだよ。」
( ^ω^)「・・・劇団VIPがショボンさんの劇団ですかお?」
(´・ω・`)「うん、そうだよ。」
ショボンとブーンは第2会議室へ向かって歩き始めた。
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