143 名前:( ^ω^)達は都市に生きる様です :2006/03/20(月) 01:38:21.87 ID:aS2MClsCO
ここはあるマンションの一室、都心のマンションという事かそれなりにさっぱりしていて小綺麗な感じであり、
やや狭いながらも便利に暮らせるよう家具がレイアウトされている。
部屋の真ん中ではこの部屋の主が慌ただしく動き回っており、都会の朝らしい印象をうける。
ξ ゚听)ξ「ああ!また目覚まし消しちゃった!今日も遅刻するわけにはいかないってのに!」
ξ ゚听)ξ「もう!なんでこんな時に限ってキーが見つからないのよ!」
部屋の主、或る製薬会社に就職して半年ほどになるOLのツンはしばらくゴタゴタしていたが、
やがてキーを見つけてまた慌ただしく部屋から出て行った。
チャリン
ドアからでた瞬間にそんなかすかな音がツンの足下で響いたが、
ドアの勢いよく閉まる音にかき消され、ツンがそれに気付く事はなかった。
ξ ゚听)ξ「ギリギリ間に合うかな…。」
144 名前:( ^ω^)達は都市に生きる様です :2006/03/20(月) 01:40:05.82 ID:aS2MClsCO
さて、朝の同じ時刻、少し離れたマンションでは散らかった部屋で
ツンと同年齢くらいの男がノソノソと布団から身を起こしていた。
( ^ω^)「フアア、何処かの誰かさんおはようだお。」
( ^ω^)「今日は週末だから仕事は休みだお、商店街にでも行こうかお」
( ^ω^)「きっとドクオも暇してるだろうから誘うお。」
この部屋の主、ブーンは携帯を少し手を伸ばして取る。
トゥルルルル…トゥルルルル…
コール音がしばらく続いた後、やっとドクオは電話にでた。
('A`)「なんだ、土曜日の朝に俺を叩き起こしやがって。」
( ^ω^)「うはwwwwwwwwwスマンカッタ。ところで、今日商店街にでも行かないかお?」
('A`)「何が悲しくて男二人で、まさかくそみそ目的(ry」
( ^ω^)「ぶちころすぞ」
('A`)「冗談だって、でも何買いに行くんだ?」
( ^ω^)「ナイフが欲しいんだお。ドクオなら詳しそうだと思って」
('A`)「ナイフか…まあいいだろ。どうせ俺も暇だし」
( ^ω^)「おk、じゃあ1時間後にビッパ駅前で」
('A`)「把握した」
電話を切り、ブーンはやはりノソノソと最低限の準備だけして外に出て行った。
145 名前:( ^ω^)達は都市に生きる様です :2006/03/20(月) 01:42:05.10 ID:aS2MClsCO
( ^ω^)「おいすー」
('A`)「お、きたか。」
(*^ω^)「ドックン待った?」
(*'A`)「そんな、今来たばっかだよw」
( ^ω^)「それなんてエロゲwwwwwwwww」
('A`)「俺らキメェwwwwwwwww」
( ^ω^)「さ、行くかお。」
('A`)「おう、ナイフならあそこの店がな…」
二人は落ち合ってから程なくして連れ添って歩いて行った、往来には人々が少しずつ増えてきている。
〜数時間後〜
( ^ω^)「もう薄暗いお」
('A`)「ああ、本当だ。」
( ^ω^)「男二人のデートもいいもんだおwwwwwwww」
(*'A`)「それじゃあこれからが本番だなwww」
( ^ω^)「くそみそ展開ktkrwwwwwwwww」
('A`)「まあ俺はそろそろ帰らなきゃな」
( ^ω^)「へぇ、まあ用事も終わったし僕も帰るお。
ドクオは家に帰って予約録画しわすれたア二メでも見てればいいお」
('A`)「なぜそれをwwwwwwwww」
二人はしばらく朝の様なやりとりをしていたが、やがてどちらともなくバラバラに道を歩いていった、ブーンはナイフの入った箱を手に持っている。
146 名前:( ^ω^)達は都市に生きる様です :2006/03/20(月) 01:42:53.47 ID:aS2MClsCO
ブーンは家路を歩いている。と、薄暗やみの中わずかに光る何かを見つけた様である。
近寄ってそれを拾いあげる。
( ^ω^)「なんだおこりゃ」
( ^ω^)「…鍵?まさかこのマンションの?」
ブーンは道路の右側の簡素なマンションを見る、玄関にセキュリティがある訳でもなく、
外側の階段を伝って部屋に行くという言うなればアパートに近い感じである。
( ^ω^)「086って彫ってあるお。きっとこれは部屋番だお。」
( ^ω^)「返さなきゃだお、お礼があるかもしれないし…」
ブーンはマンションの階段を上って行く。
やがて目的の086号室に辿り着いた。
( ^ω^)「wktk」
ピンポーン
( ^ω^)「………」ピンポーン
( ´ω`)「…なんだ、いないのかお」
( ^ω^)「仕方ない、ドアノブに乗せときゃいいかお」
……と、ブーンの視線がドアノブを捉える。そしてブーンの中によからぬ考えがよぎった。
( ^ω^)「ちょっとはいっちゃおうかお…どうせ留守だお」
ブーンは恐る恐る鍵穴に鍵を差し込むと、ドアを開けてしまった。
147 名前:( ^ω^)達は都市に生きる様です :2006/03/20(月) 01:44:16.15 ID:aS2MClsCO
……暗い部屋に電気が灯る。
( ^ω^)「綺麗な部屋だお、女の人の部屋かお」
ブーンは最初の引け腰はどこにいったのか、部屋を歩き回ってみる、靴は上着のポケットにいれている。
( ^ω^)「なんか他人の部屋を見るのって楽しいお」
と、ブーンが部屋の中を楽しそうに見ていた時、足音が近付いてきた。
(;^ω^)「うわっ!!ど…どうしようだお!この部屋の人だったら…」
鍵は扉の外に置き、鍵はかけてある。
ブーンはさっきまでとは一転してあせりだした。
ξ ゚听)ξ「…あれ?……鍵?。」
ξ;゚听)ξ「朝落しちゃってたのか、誰にも拾われないで良かったわー」
ガチャ
部屋は朝出て行った時のまま、静かに主を迎えいれた。
ξ ゚听)ξ「ふう…。今日も疲れたけど、まだ寝るには早いわねー」
(;^ω^)(早く寝てくれだお…!!)
ブーンは突然の部屋の主の帰宅に焦り、咄嗟に隠れた場所はベッドの下であった。
(;^ω^)(出るに出れない…どうしようだお…)
ξ*゚听)ξ「あー、暇ねー、忙しいのもなんだけど」
(#^ω^)(じゃ寝ろよ!!)
148 名前:( ^ω^)達は都市に生きる様です :2006/03/20(月) 01:46:18.76 ID:aS2MClsCO
ピンポーン
奇妙な形で二人が同棲している部屋にチャイムが響いた。
ξ ゚听)ξ「あ、はーい」
( ^ω^)(くっ…出れない…)
程なくしてツンは同世代の女性を連れて部屋に戻ってきた。
(*゚ー゚)「おじゃましまーす」
(;^ω^)(増えんのかお!!こりゃ脱出は難しいお…)
ブーンの必死の祈りも通じず、二人は寝そうにない。
二人は会話を楽しみ、所々でブーンは吹きそうになるのを必死にこらえなければならなかった。
(*゚ー゚)「あはははは、何それ〜www」
ξ*゚听)ξ「でしょ〜wwwwww」
(*゚ー゚)「ちょっと鏡借りるね」
ξ*゚听)ξ「あ、そこの壁にかけてあるから」
( ´ω`)(もう悪い事しないお…)
(*゚ー゚)「……ねぇ、ツンちゃん?」
急にしぃが口を開く。
ξ ゚听)ξ「え?」
(*゚ー゚)「コンビニ行かない?ちょっと欲しい物があって」
ξ ゚听)ξ「え〜めんどくさいよ〜」
(*゚ー゚)「いいじゃない、行きましょう。」ξ;゚听)ξ「ちょっ、わかったから引っ張らないで」
(*゚ー゚)「あ、ごめんね」
半分無理やりにしぃはツンを外に出す、そして階段を下る音。
( ^ω^)(!!チャンスだお!)
149 名前:( ^ω^)達は都市に生きる様です :2006/03/20(月) 01:47:01.54 ID:aS2MClsCO
ガチャ!
ブーンは慌ただしくドアを開けて自宅の方へ逃げる様に走って行く。
( ^ω^)「良かった…、なんとか脱出できたお!」
やがてブーンの姿は夜の闇に溶けて行った。
(*゚ー゚)「良かった……」
ξ ゚听)ξ「一体どしたの?コンビニは?」
(*゚ー゚)「落ち着いて良く聞いて、鏡にね、ベッドの下に男が潜んでいるのが映ってたの。」
ξ;゚听)ξ「ええ!?」
(*゚ー゚)「とにかく…無事で良かった…」
ξ*゚听)ξ「ありがと…しぃちゃん…」
やがて大家を呼んで二人は部屋に戻る、ベッドの下の男は案の定消えており、ナイフが残されてるだけだった……。
( ^ω^)「あれ?ナイフどこいっちゃったんだお?」
こうして都会の夜は更けていくのだった…。
( ^ω^)達は都市に生きる様です 完
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