30 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/01/07(土) 14:16:32.75 ID:R1jD5V/J0
( ^ω^)「・・・・・・・・・・・」
彼の名は内藤、友達が一人もいないいじめられッ子だった
そして彼は学校が終わるとすぐにある木の下でボーッとしていた
それが内藤の日課でもあった
( ^ω^)「立派な・・・立派な桜の木だお・・・・」
ξ゚听)ξ「あなた・・・いつもこの桜の下にいるわね」
( ^ω^)「だ・・・誰だお!!」
ξ゚听)ξ「私はツン、隣・・・座ってもいいかしら?」
( ^ω^)「・・・・おk」
これがブーンとツンの初めての出会いだった
彼らは話していく内にお互い友達がいないということを知りました
二人はお互いに自分の似たところを見たのだろう
すぐに仲良くなれました
31 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/01/07(土) 14:21:47.38 ID:R1jD5V/J0
それから数年間、ツンと内藤は常に一緒に遊んでいました
いつもいつも学校が終わると木の下で
( ^ω^)「ツンwww早く登ってくるおwww」
ξ゚听)ξ「ま、待ってよ!!・・・ったく、なんで私が木登りなんて・・・」
ξ゚听)ξ「ゼェ・・・ゼェ・・・・」
( ^ω^)「ほら、これを見るおwww」
ξ゚听)ξ「あ・・・・・・・」
それはとてもキレイな景色でした
地面からじゃ全然見えない景色が木の上ではキレイに見渡せました
ξ゚听)ξ「綺麗・・・・・・」
( ^ω^)「この木はずっとこうやってこの景色を見渡してるんだお」
ξ゚听)ξ「立派な木ですもんね・・・・」
ツンと内藤は毎日その景色を見るようになりました
そんなある日のこと
32 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/01/07(土) 14:26:52.36 ID:R1jD5V/J0
そう、それは中学1年生。お互い男と女を意識し始める年頃
( ^ω^)「ツンは学校どうなんだお?」
ξ゚听)ξ「・・・ダメ、やっぱり内藤以外の人とは話せない」
( ^ω^)「そうかお・・・・僕もそうだったお・・・」
ξ゚听)ξ「・・・・・・」
( ^ω^)「僕らは何があってもいつも一緒だおwww」
ξ゚听)ξ「・・・・ずっと一緒に居てくれるよね?」
( ^ω^)「当たり前だおwwwwツンと僕は常に一緒だおww」
ξ///)ξ「ドキッ)あ・・・ありがと。」
( ^ω^)「??どうしたんだお??なんか顔が赤いお」
ξ///)ξ「そんなことないわよ・・・///」
僕らが離れ離れになるなんてありえない
そう2人は思っていた。
33 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/01/07(土) 14:32:07.94 ID:R1jD5V/J0
( ^ω^)「え?・・・引っ越すのかお??」
ξ゚听)ξ「うん・・・・・」
( ^ω^)「どこまで行っちゃうんだお?」
ξ゚听)ξ「とても遠いところ・・・・」
( ^ω^)「・・・・・・・・・・・」
Wル゚听)「ツンー!!そろそろ行くぞー!!」
ξ゚听)ξ「・・・・・パパが呼んでるわ」
( ^ω^)「・・・・・・・・・」
ブルルルルルルッ
車は走り去っていく、ツンは窓から顔をだしてこう言い残していった
ξ゚听)ξ「私!!私必ず戻るから!!!」
ξ゚听)ξ「桜の木の下で会いましょう!!」
( ^ω^)「・・・・・・・・・」
ブーンは心の中で何か決心をした
36 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/01/07(土) 15:05:47.51 ID:R1jD5V/J0
( ^ω^)「・・・・・・・・・・」
あれから数年、内藤は就職をしてもなお休みの日、休憩時間
暇な時間があれば木の下でのんびりしていた
( ^ω^)「・・・・・・・・・・」
木が好きなだけじゃなくて
ツンが好きだから、ツンを待ち続けるために
(,,゚Д゚)「待てゴルァ!」
(*゚ー゚)「キャッキャッ」
( ^ω^)「・・・昔のツンと僕を見てるみたいだお」
37 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/01/07(土) 15:08:46.78 ID:R1jD5V/J0
川’∀’)「あ、あの・・・その・・・・」
川*’∀’)「つ、付き合ってください!!」
( ^ω^)「だが断る」
川’∀’)「・・・・な、なんでですか!!」
( ^ω^)「大切な人を待ってるんだお」
川><)「っっ〜!!過去にしばられないでください!やめてください!」
( ^ω^)「なぁに、かえって免疫力がつく」
( ^ω^)「・・・・・・・・・・」
昔のブーンなら友達ができると喜んでいたんだろう
しかしなぜか断ってしまった
それは・・・・たぶん・・・・・
( ^ω^)「・・・・・・・!!」
38 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/01/07(土) 15:14:05.09 ID:R1jD5V/J0
(;^ω^)「な、何をしてるんだお!!!」
< `∀´>「この木を切るニダ!ここには高層ビルが建つニダ!!」
(;^ω^)「やめてほしいお!!この木は切らないでほしいお!!」
< `∀´>「ただの一社員にそんなこと言われても知らないニダ」
< `∀´>「よし!!さっさと切っちゃうニダ!!」
ズサッ
( ^ω^)「・・・・・・・・・」
< `∀´>「「ウェーハッハ!!何のまねニダ!!」
( ^ω^)「この木を切るならまず僕を切ってほしいお」
< `∀´>「なぁにぃ?」
( ^ω^)「お前じゃ話にならないお、社長呼んで来いお」
< `∀´>「ファビョーン!!ぶ、侮辱されたニダ!!」
39 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/01/07(土) 15:17:39.43 ID:R1jD5V/J0
それからブーンは木の前に座り込んで一歩も動こうとしなかった
( ^ω^)「・・・・・・・・・・・・・」
(´・ω・`)「やぁ、どうしました?」
( ^ω^)「・・・この木が切られそうになってるお」
(´・ω・`)「この木が・・・ですか」
( ^ω^)「この木は僕が子供の頃からあった木なんだお
( ^ω^)「切るなんて絶対許さないお」
(´・ω・`)「・・・・・・この木がそんなに大切なんですか?」
( ^ω^)「・・・それに子供の頃にある約束をしたんだお」
(´・ω・`)「ほぅ、約束ですか」
ブーンはツンとの約束のことを通りすがりの男の人に話した
通りすがりの男の人はそれを聞いた後黙って去っていった
41 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/01/07(土) 15:48:50.84 ID:R1jD5V/J0
( ^ω^)「・・・・・・・・・・・」
< `∀´>「・・・・あ、やっぱり居たニダ」
( ^ω^)「木は絶対切らせないお」
< `∀´>「そのことニダ」
( ^ω^)「??」
< `∀´>「ビル建設は取りやめ、この木ももう切らないニダ」
( ^ω^)「え!?」
< `∀´>「伝えたニダ、失礼するニダ」
< `∀´>「伝えてきましたニダ」
(´・ω・`)「そうか・・・・ご苦労さん」
< `∀´>「失礼するでありますニダ!」
ガチャ バタン
(´・∀・`)「フフ・・・内藤君の話を聞いてしまったらビルなんて
(´・∀・`)「立てられないじゃないか・・・・・
(´・ω・`)「がんばれよ・・・・内藤君・・・・」
42 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/01/07(土) 15:53:08.92 ID:R1jD5V/J0
( ^ω^)「・・・・・・・・・・」
それからブーンはずっと待ち続けた
何年たっても木の下で
数十年後
( ^ω^)「・・・・・・・・あ」
( ^ω^)「ぉ・・・・・おぉ・・・・・」
ξ゚听)ξ「内藤・・・・さん・・・・ですか・・・・?」
( ^ω^)「ツン・・・・・わし・・・いや、僕だお・・・!」
その時木が大きく揺れた
それと同時に二人は昔のように若返った
二人は再会を喜び、抱きしめあった
( ^ω^)「もう・・・・・もう離さないお!」
ξ;;)ξ「えぇ・・・・・・大好き!!」
それは木が見せた幻か・・・・それとも・・・・・
ブーンの桜色舞うころ 〜fin〜
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