261 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/02/12(日) 02:38:28.87 ID:V096F5JBO
(;^ω^)「も、漏れるお〜!」
ブーンは勢いよくトイレへ駆け込んだ。
そして便器に腰掛ける。
(;^ω^)「はぁはぁ…ま、間に合ったお…」
そしてある約束を思い出した。
─前日
ξ゚听)ξ「明日は買い物の約束、まさか忘れてないでしょうね?」
(;^ω^)「(完全に忘れてたお…)も、もちろん覚えてるお」
ξ゚听)ξ「ふーん、ならいいけど。いい?絶対遅れたらダメよ。遅れたらぶち殺すからね』
そうだった。今日はツンと買い物の約束をしていたのだった。慌てて時計を確認する。
( ^ω^)「約束の時間は17:00…」
(;^ω^)「ゲッ!あと5分しかないお!」
ここから約束の駅前には距離だけだと走って4分ほど…
信号は一つ。
仮に信号で足止めされると考えて残された時間は…
( ^ω^)「あと…24秒!」
こうして24時間より長い24秒が始まった──
275 名前:261の続き :2006/02/12(日) 02:58:43.43 ID:V096F5JBO
落ち着け…まずは落ち着くんだ…
ブーンは状況を確認する。
( ^ω^)「(今放便した量から考えると8割は終了した…)」
だが残りの2割が問題だ。なかなか出て来ない。諦めるか…しかし健康に害を成すかもしれない。
21…20…
(;^ω^)「考えてる時間はないお!」
ブーンは全神経を集中して肛門に力を込める。括約筋が激しく運動し、遂に!
( ^ω^)「で、出たお…」
18…17…
だがまだまだ油断はしていられない。この後には尻を拭き、パンツとズボンを上げ、ベルトを絞める作業が残っているのだ。
( ^ω^)「とりあえずは第一ミッションクリアだお」
(;^ω^)「後は…な─!」
か、紙がない!そんなバカな!
これは偶然か!?それとも何者かによる陰謀なのか!?
14…13…
(;^ω^)「な、何か…」
ブーンは周りを見渡す。すると便器の影にあった物、それは─
( ^ω^)「トイレットペーパーの芯!」
ブーンは急いでこれを開き始める。
そしてそれを尻に挟んでトイレを脱出した!
もちろんパンツを履いている時間や流している暇などない。
そして隣りの個室に駆け込む。
(;^ω^)「こ、ここは紙があるお…!」
10…9…
277 名前:275の続き :2006/02/12(日) 03:13:18.93 ID:V096F5JBO
ブーンはドアを閉めるのも忘れて、立ったまま尻を拭く。だが…
(;^ω^)「キレが悪いお…!」
こんな時に限ってキレが悪いとはツイてない。
(;^ω^)「おおおおおお!!!!!」
ブーンは紙を次から次へと巻き取り、肛門を擦る。摩擦で切れ痔になるかもしれないが、それどころではない。
6…5…
残り3秒!
多少不快感が残るが仕方ない。ブーンはパンツと共にズボンを引き上げた。
そしてベルトを閉め、手を洗う事も忘れて出口へ走り出す。
2…1…
(;^ω^)「ま、間に合ったおー!」
一目も気にせず大きな声を上げるブーン。たった24秒…人生で言えば一瞬だろうが、
ブーンはまさにこの24秒を完全に生き抜いたのだ。
( ^ω^)「後は駅まで走って…」
ピピピピ…ピピピピ…
携帯が鳴った。
(;^ω^)「もしもし…?つ、ツンかお!?まだ約束の時間じゃ…」
『あ〜、ちょっと遅れるから。待ってなさいよ』
それだけ言われて電話は切られた。
( ^ω^)「…………」
ブーンは恐らく一生で最も有意義な24秒を、そして無駄な24秒を体験した。
完
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