692 名前:( ^ω^)がおじさんにさよならをするようです :2006/02/14(火) 02:48:28.78 ID:d5im6ue10
('A`)「ブーン、親に電話しなくっていいのか?」
( ^ω^)「・・・いいお」
('A`)「・・・心配させちゃいけないぞ」
( ^ω^)「・・・僕には親なんていないお」
('A`)「・・・そんなこと言うもんじゃないぞ」
( ^ω^)「・・・・・・」
( ^ω^)「・・・僕の両親はもうこの世にはいないんだお」
('A`)「・・・すまなかったな」
693 名前:( ^ω^)がおじさんにさよならをするようです :2006/02/14(火) 02:48:55.43 ID:d5im6ue10
煙草に火をつけた。
( ^ω^)「いいお、もう気にしてないお」
おじさんは大きく息を吸い込んで、紫煙を吐いた。
('A`)「・・・いくつの時の話だ?」
( ^ω^)「去年だから13の時だお」
('A`)「じゃあ今は14なんだな」
棚の上の写真の視線が自分に向けられている気がしてならなかった。
694 名前:( ^ω^)がおじさんにさよならをするようです :2006/02/14(火) 02:49:20.02 ID:d5im6ue10
('A`)「・・・なぁ」
ブーンは手の爪をいじくっていた視線をおじさんに向けた。
('A`)「・・・一緒にすまないか?」
(;^ω^)「・・・え?」
('A`)「学校にも行けないし、家に帰っても一人」
( ^ω^)「・・・」
('A`)「俺は働いてるし、今はこうやって一人身だ」
('A`)「今よりいい生活ができるんだ」
( ^ω^)「・・・でも」
( ^ω^)「悪いお・・・」
695 名前:( ^ω^)がおじさんにさよならをするようです :2006/02/14(火) 02:49:53.59 ID:d5im6ue10
('A`)「・・・子供にこんな気を使わせる時代って悲しいな」
('A`)「俺は、ブーンと一緒に住みたいんだよ」
( ^ω^)「・・・・・おじさん」
ああ、おばさんにも最初こう言われた。
( ^ω^)「・・・僕、」
おばさんは僕を外には出してくれなかった。
( ^ω^)「・・・」
おばさんはお風呂に入ることも衣類を洗濯することさえも許してくれなかった。
696 名前:( ^ω^)がおじさんにさよならをするようです :2006/02/14(火) 02:50:59.32 ID:d5im6ue10
('A`)「・・・」
('A`)「ブーン、」
('A`)「俺はお前を捨てないし、壊さないし、縛りはしない」
('A`)「・・・ダメかな?」
目の前に理想郷があった。
まるで天国のように煌々と光を放っているように見えた。
697 名前:( ^ω^)がおじさんにさよならをするようです :2006/02/14(火) 02:51:22.21 ID:d5im6ue10
そして、
いつの間にかにまた泣いていた。
( ;ω;)「・・・よ、よろしくお願いしますだお」
ここからおじさんとの生活が始まった。
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