542 :( ^ω^)殺人クラブ:2006/04/05(水) 23:25:30.92 ID:CZLhXZBoO
懐中電灯、それに殺人クラブのノート、武器としては頼り無いが、筆記用具を持ち、僕は新聞部の部室を出ようとした。
が、僕の足は止まった。
…足音?
微かにだが、確かに足音が聞こえる。
そしてそれは、確実に部室の方へ近づいて来ていた。
どうする?
とりあえず、深呼吸。
動揺を押さえるんだ。
そして今、自分が何をすればいいか、考えろ。
545 :( ^ω^)殺人クラブ:2006/04/05(水) 23:27:51.01 ID:CZLhXZBoO
もう、ドアのすぐ側まで来ている。
あと、三歩。
後ろに下がる。
二歩…。
息を止める。
――今だ!
僕はドアが開く瞬間に駆け出し、侵入者に全力で体当たりをした!
「ぶっへぇっ!?」
間抜けな声をあげて侵入者が廊下に転がった。
このデブは…ショボンか。
鈍痛を訴える肩を押さえながら、僕は未だ立ち上がる事の出来ないショボンに近付き、思い切り無防備な腹を蹴った。
「うぼっ!うげぇ…」
ショボンは体を折り、悶絶している。
僕は構わず何度も何度も踏み付けた。
546 :( ^ω^)殺人クラブ:2006/04/05(水) 23:35:03.53 ID:CZLhXZBoO
「やめてくれっ!僕は君を助けに来たんだ!」
今更何を言っているんだ、このデブは。
「解毒剤は、何処かお」
僕は出来うる限り冷酷に言い放った。
「し、知らないよ…。
あ、荒巻が隠したんだ!
僕も探すの手伝うよ!」
ショボンは涙をボロボロこぼしながら懇願してくる。
見苦しいデブめ。
548 :( ^ω^)殺人クラブ:2006/04/05(水) 23:43:00.06 ID:CZLhXZBoO
「助けに来るのに…武器はいらないお?」
廊下に転がったショボンのバット。
ショボンがひぃ、と小さい悲鳴をあげた。
これは、使えるな。
僕はバットを拾うとショボンの足に向かって振り下ろした。
骨の砕ける音が手に伝わってくる。一瞬後にショボンが凄まじい声を出す。
「うっぎゃあぁぁー!!」
――殺しはしない。
僕はこいつらとは違うんだから。
足を封じれば何も出来ないだろう。
僕は尚も大声で泣き喚くショボンに背を向けた。
さて、何処に行こうか。
残り時間は二時間二十分
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