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語られなかった話をしよう
1
:
同志名無しさん
:2016/03/22(火) 19:54:59 ID:hjvFwpMM0
少しだけ付き合ってくれると嬉しいな。
2
:
同志名無しさん
:2016/03/22(火) 19:58:33 ID:hjvFwpMM0
o川*゚ー゚)o「この紅茶美味しいね」
( ・∀・)「そうかい? そうなのかもね」
( ・∀・)「だって此処は君が望んだ場所だから。君の望むように、君の為に出来た場所だから」
o川*゚ー゚)o「またわけのわからないこと言ってる」
( ・∀・)「分からないなら分かったふりをしてみるといい。幾分かマシになるさ」
o川*゚ー゚)o「ふーん」
( ・∀・)
o川*゚ー゚)o
o川*゚ー゚)o「紅茶、美味しい」
( ・∀・)「うん」
3
:
同志名無しさん
:2016/03/22(火) 20:05:30 ID:hjvFwpMM0
tik tak
tik tak...
o川*゚ー゚)o「ねぇ」
( ・∀・)「うん」
o川*゚ー゚)o「何か喋ってよ」
( ・∀・)「そうだね。ならば話す、とはどういうこと――」
o川*゚ー゚)o「もういい」
( ・∀・)「…………」
o川*゚ー゚)o「折角寝坊せずに登校出来たと思ったら君しかいないし……口を開いたらよくわかんない話しかしないし」
tik tak
tik tak...
o川*゚ー゚)o「たいくつ」
( ・∀・)
o川*>д<)o「たーいーくーつー!」
4
:
同志名無しさん
:2016/03/22(火) 20:12:27 ID:hjvFwpMM0
o川*゚ー゚)o「大体なんなの君って」
( ・∀・)「なんなの?とは?」
o川*゚ー゚)o「全部だよ。ぜーんぶ」
o川*゚ー゚)o「なんなのその格好。キザったらしいタキシードなんか着ちゃって。それにそのシルクハットもなんか間抜けでダサいし……」
(;・∀・)
o川*゚ー゚)o「ずっと言おう言おうと思ってたんだけど、その喋り方も仰々し過ぎてなんか気持ち悪いよね」
(;;・∀・)
o川*゚ー゚)o「あっ! 分かった! 君ってマジシャン!? 学校で出し物する予定だったとか? 大変だよねぇ、手品師って売れないとこういうところでしか仕事させてもらえないもんねぇ」
(;・∀・)「もうやめてくれ! 僕はマジシャンじゃないし喋り方は癖なんだ! 本気で落ち込むよ!」
5
:
同志名無しさん
:2016/03/22(火) 20:21:48 ID:hjvFwpMM0
o川*゚ー゚)o「普通に喋れるじゃん
o川*^ー^)o「やっぱりカッコつけてたんだー? それ周りから見たらほんっっとに痛いからやめた方がいいよー? ねぇ、ねぇってば、聞いてる?」
(;・∀・)「君は見た目に反して性格がよろしくないみたいだね」
o川*>д<)o「最近のJKはシタタカなんですぅー」
tik tak
tik tak...
o川*゚ー゚)o「でもさ、でもさ。ぼく、君の手品本当に凄いと思うよ」
o川*゚ー゚)o「さっきも何も無いところから紅茶出してくれて。しかもその紅茶もすっごく美味しかったし」
( ・∀・)「喜んでくれて嬉しい限りだ」
o川*^ー^)o「えっへへ、きゅーちゃんはご満悦なのです」
( ・∀・)「笑った顔がとても素敵だね」
o川;゚ー゚)o「うわ……ちょっと口説き文句としては寒すぎませんか……」
( ・∀・)「…………」
6
:
同志名無しさん
:2016/03/22(火) 20:31:21 ID:1ZW2pCHI0
ゆゆさんじゃん!今まで読んだブーン系の中で一番面白いわ
7
:
同志名無しさん
:2016/03/22(火) 20:44:56 ID:aU.EviFg0
tik tak
tik tak...
o川*゚ー゚)o「…………誰もこないね」
( ・∀・)「そうだね」
o川*゚ー゚)o「うーん……今何時?」
o川;゚ー゚)o「八時半!? ……って、これ、時計の針秒針しか動いてないじゃん……」
( ・∀・)「そうだね」
o川*゚ー゚)o「そうだねって……知ってたんなら教えてよ……スマホスマホ……」
o川*゚ー゚)o日
o川;゚ー゚)o日
o川;゚ー゚)o「スマホの時計も止まってる……」
( ・∀・)「そうだね」
o川;゚ー゚)o「うっそーん。これ買い換えたばかりなのに……もう壊れちゃった……? 電波も圏外じゃん、最悪……」
( ・∀・)
o川;゚ー゚)o
o川;゚ー゚)o「……紅茶ちょうだい」
( ・∀・)「お安い御用さ」
8
:
同志名無しさん
:2016/03/22(火) 20:55:44 ID:aU.EviFg0
tik tak
tik tak...
o川*゚ー゚)o「お腹すいたね……」
( ・∀・)「何か食べるかい?」
o川*゚ー゚)o「えっ、食べ物も出せるの? 出して出して! ぼくピザが食べたい!」
( ・∀・)「はい、おあがり」
o川*゚ー゚)o「うわぁ! ほんとに出てきた! しかも湯気立ってる! あっっつあつ!」
o川*^ー^)o「いただきまーす! ……って」
o川;゚ー゚)o「毒とか……入ってないよね?」
( ・∀・)「紅茶十杯も飲んでおいて何を今更……」
o川;゚ー゚)o「毒味しなさい!」
( ・∀・)「いや僕は別に――」
o川*>д<)o「いいから一緒に食べるの!!」
9
:
同志名無しさん
:2016/03/22(火) 21:14:45 ID:ubgvlAe.0
モララーかっけー!支援
10
:
同志名無しさん
:2016/03/22(火) 21:30:09 ID:aU.EviFg0
tik tak
tik tak...
o川*゚ー゚)o「美味しかった」
( ・∀・)「それは良かった」
o川*゚ー゚)o「うん!」
( ・∀・)
o川*゚ー゚)o
( ・∀・)「……僕の顔に何かついてるかい?」
o川*゚ー゚)o「ピザの切れ端がついてる」
(;ノ∀・)「――っ!」
o川*^ー^)o「えっへへへ! うっそだよぉ!」
(;・∀・)「君ってやつは……」
三三o川*゚ー゚)o「引っかかってやんのー!」
(;・∀・)「なっ、おい! どこに行くつもりなんだい!?」
o川*^ー^)o「外だよ! 退屈だし誰も来ないし、散歩しようよ!」
11
:
同志名無しさん
:2016/03/22(火) 21:46:28 ID:aU.EviFg0
zig zag
zig zag...
o川*゚ー゚)o「いい天気だねぇ」
( ・∀・)「いい天気だ」
o川*゚ー゚)o「君は天気の中でどれが一番好き?」
( ・∀・)「僕は君が好きな天気が好きだよ」
o川*゚ー゚)o「へーぇ、じゃあぼくが好きな天気当ててみてよ!」
( ・∀・)「晴れ、だろう。今こんなに喜んでるんだから」
o川;^ー^)o「あっちゃ〜……きゅーちゃんやっちゃった……」
( ・∀・)「まぁ、君が何も言わずとも分かるけどね」
o川*゚ー゚)o「またまたぁ。そんなとこまでマジシャン気取らなくてもいいのに」
(;・∀・)「気取ってないからね」
o川*^ー^)o「ダサいからやめる努力しなよ?」
(;・∀・)「もうなんとでも言ってくれ……」
12
:
同志名無しさん
:2016/03/22(火) 22:01:09 ID:aU.EviFg0
zig zag
zig zag...
o川*゚ー゚)o「ここも誰もいないね」
( ・∀・)「平日昼間の公園なんてこんなものじゃないのかい?」
o川*゚ー゚)o「コンビニも、本屋も、スーパーも駅もだーれもいなかった」
( ・∀・)「いいじゃないか」
o川*゚ー゚)o「ちっとも良くないよ。おかしいよ」
( ・∀・)「怖いかい?」
o川*゚ー゚)o「んーん」
( ・∀・)「いい子だ」
o川*゚ー゚)o「頭触ったらセクハラで訴えるからね」
(;・∀・)そ
o川*゚ー゚)o「嘘だよ」
( ・∀・)「嘘か……」
o川*゚ー゚)o「うん、嘘」
( ・∀・)
o川*゚ー゚)o
( ・∀・)「つかみどころがない子だね」
o川*^ー^)o「君も人のこと言えないよーだっ」
13
:
同志名無しさん
:2016/03/22(火) 22:18:47 ID:aU.EviFg0
squeak squeak
squeak squeak...
o川*゚ー゚)o「ねぇねぇ」
( ・∀・)「なんだい」
o川*゚ー゚)o「君はさ」
o川*゚ー゚)o「ぼくのこと知りたい?」
( ・∀・)「知りたいよ」
o川*゚ー゚)o「どれくらい?」
( ・∀・)「全部」
o川*゚ー゚)o
( ・∀・)
o川*゚ー゚)o「言ってて恥ずかしくない?」
( ・∀・)「どうだろうね」
o川*゚ー゚)o「あれ、困らないんだね?」
( ・∀・)「最初から困ってなんかいないさ」
o川*゚ー゚)o「嘘つき」
( ・∀・)「嘘じゃないよ」
14
:
同志名無しさん
:2016/03/22(火) 22:38:44 ID:aU.EviFg0
squeak squeak
squeak...
o川*゚ー゚)o「ぼくさ、保健室登校してたんだ」
( ・∀・)「うん」
o川*゚ー゚)o「なんでだと思う?」
( ・∀・)
o川*゚ー゚)o
( ・∀・)「僕の口から語ってもいいことなのかい?」
o川*゚ー゚)o「…………」
( ・∀・)
o川*゚ー゚)o「君は不思議な人だね」
( ・∀・)「よく言われるよ」
o川*゚ー゚)o「だろうね。ぼくさ……」
o川*゚ー゚)o「レイプされちゃったの。学校の先輩に」
( ・∀・)「うん」
o川*゚ー゚)o「この話聞きたい?」
( ・∀・)「聞きたいよ」
o川*゚ー゚)o「酷い人」
( ・∀・)「君が望むなら酷い人になるさ」
15
:
同志名無しさん
:2016/03/22(火) 22:52:51 ID:exxG5y9I0
すげー面白い、乙!
ゆゆさん、投下一旦終了ならツイッターでもいいけど、こっちでも報告してくれよなー
16
:
同志名無しさん
:2016/03/22(火) 23:14:39 ID:QZJjP2c.0
モララーがいい具合にとりとめが無くて良いね
ながらで書いてる?
17
:
同志名無しさん
:2016/03/22(火) 23:23:02 ID:aU.EviFg0
ながらで書いてる。あ、あと多分今日は終わりっす。もう今更だけどほぼ生首ssの練習がてら書いてるから恥ずかしいしスレであんまし名前出さないでね。多分そんなに長くないからすぐ終わると思う。
18
:
同志名無しさん
:2016/03/22(火) 23:25:43 ID:QZJjP2c.0
乙
練習だったか
面白かったし続きも待ってる
19
:
同志名無しさん
:2016/03/23(水) 22:35:45 ID:3e1DG0qA0
( ・∀・)「語られなかった話をしよう。他でもない、君自身が」
o川*゚ー゚)o「ぼくが?」
( ・∀・)「そうさ」
( ・∀・)「ほら、チョコレートの雨が降ってきた」
o川*゚ー゚)o「うん」
( ・∀・)「そのまま食べるには甘過ぎる。でも、とても綺麗だ。包み紙を開けてごらん?」
o川*゚ー゚)o「わぁ……っ」
( ・∀・)「綺麗だね。人はそれを夢と呼ぶんだ。ほら、行こう。何も怖がることはないよ」
o川;゚ー゚)o「でもぼく、何も準備してないし……」
( ・∀・)「なに、必要ないさ。ほら腰を上げて。旅立つのに必要なものなんて、ポケットにチョコレートを三粒入れておけば事足りるのさ」
20
:
同志名無しさん
:2016/03/23(水) 22:38:31 ID:cYvjYK6M0
ボクっ娘ってメンヘラ感半端ないよね
21
:
同志名無しさん
:2016/03/23(水) 22:47:42 ID:3e1DG0qA0
zoom zoom!
zoom zoom!!
o川*゚ー゚)o「すっごい! 空飛んでるよ!」
( ・∀・)「手を離すんじゃないよ。綿菓子の地面に落ちたくなかったらね」
o川*^ー^)o「わぁっ! ほらあそこ! ビルがカラフルになってくよ!」
( ・∀・)「嫉妬が無くなった建物はああやってキャンディーに包まれるのさ」
o川*゚ー゚)o「食べられるの!?」
( ・∀・)「そのまま舐めるには少し甘過ぎるかもしれないね。でも君が望むなら、きっと美味しいはずさ」
o川*^ー^)o「すごぉいっ! 君って一体何者!? ぼくこんなのはじめて!」
( ・∀・)「なんだと思う?」
o川*^ー^)o「絵本から飛び出してきた魔法使い!」
( ・∀・)「はは、君が望むのならそうなのかもしれないね。ほら、あそこを見てごらん? あの一番高いビルに行こう。そしたらきっともっと幸せになれるはずさ。そぅれっ!」
22
:
同志名無しさん
:2016/03/23(水) 23:01:47 ID:3e1DG0qA0
o川*゚ー゚)o「わぁ…………」
( ・∀・)「どうだい? 世界一高いところから見下ろす景色は」
o川*゚ー゚)o「すっごく綺麗! 建物はカラフルで、クッキーの道路に綿菓子の地面! 夢なら覚めないでほしいくらい!」
( ・∀・)「これは夢なんかじゃないんだよ。ほら、見てごらん。太陽がじきに沈む」
( ・∀・)「夕陽の光が飴細工の架け橋となって、月と結ばれるんだ」
o川*゚ー゚)o「そしたらどうなるの?」
( ・∀・)「語られなかった話が始まるんだ」
( ・∀・)「ぐしゃぐしゃに踏みつけられ、石を投げられ、無かったことにされた可哀想なお話が、救われるんだ。わかるかい?」
o川*^ー^)o「うん!」
( ・∀・)「よろしい。分かったふりが上手くなってきたね」
( ・∀・)「そら、始まるよ。語られなかった話を、未だ苦しみの中にいる彼女らの手を取ってあげるんだ」
23
:
同志名無しさん
:2016/03/23(水) 23:13:08 ID:3e1DG0qA0
ぼくは手を伸ばした。
夕陽から伸びた架け橋は、ぼくの指の隙間から溢れて、五線譜を描く。
語られなかった話が、ぼくの門出を祝うように、その五線譜の上を滑る。
「とても、痛かったんだよ」
チョコレートの雨はすっかり止んでいて、代わりに降ってきたものは、音だった。
見える筈がないそれが、何故だかぼくにははっきりと見えていた。
その形がどういったものなのか。
それを正しく言い表す言葉を、ぼくは持っていない。
「×××が――ぼくの中でね、だから――」
魔法使いさんは、柔らかな笑みを浮かべたまま、時折ぼくの話に合いの手を打つように、深く頷くだけだった。
「だから、ぼくは殺したんだよ」
繋がれた架け橋に引っ張られて、月が顔を出す。
悲しい顔をしていた。
だから、ぼくは月に向けて手を伸ばした。
この指が彼に届いて、その涙を拭えたらいいのにと、思った。
24
:
同志名無しさん
:2016/03/23(水) 23:17:59 ID:SdS60ll60
ゆゆさんって誰かと思ったら今楽か!
支援するぜ
25
:
同志名無しさん
:2016/03/23(水) 23:34:22 ID:3e1DG0qA0
「君は優しい子だ」
魔法使いさんは、伸ばしたぼくの手を、両手で優しく包んでくれた。
降り注ぐ音が光を帯びて、飴を、チョコレート、クッキーを、溶かしてゆく。
「君は優しい。だから望んだんだね。誰も人を傷付けることのない世界を」
世界で一番高いビルもやがて、飴細工を剥がされ、内側の亀裂が剥き出しになった。
空は真っ暗で、月はずっと泣いているから、彼の光は世界を照らすにはほんの少しだけ頼りなかった。
「誰も傷付くことのない世界を、君は望まなかったんだ。誰もひとを傷付けることのない世界を、君は強く願った」
架け橋が折れる。
と同時に、ぼくは自分の身体が緩やかに落下するのを感じた。
世界で一番高いビルは、ぼくが望んでなかった何かから逃げるように、崩れ落ちてゆく。
「ほら、この手を掴んで」
差し出されたその手を、ぼくは強く握り締めた。
26
:
同志名無しさん
:2016/03/23(水) 23:36:13 ID:3e1DG0qA0
具合悪くなってきたからちと休憩。寝てしまったらまた明日。
27
:
同志名無しさん
:2016/03/24(木) 00:58:40 ID:mJPoLdhY0
ストーリーが動いてきて面白い、乙
28
:
同志名無しさん
:2016/03/24(木) 18:49:32 ID:6nWEu/QM0
「怖いかい?」
魔法使いさんの顔が、見えない。
温かいその手は、暗渠の黒を汲み上げたような深い闇から伸びている。
その向こうにある彼の顔が、どんな表情を貼り付けているのかを、ぼくは知っている。
「怖くないよ」
世界が崩れ落ちる。
月は涙を落とし、地上に波紋が広がる。
音が、降り注ぐ音が弾けては消える。
「ほら、見てごらん。世界が動きだす。空回っていた時計の針が前に進むんだ。これは君が望んだことなんだよ」
自由落下を続けるぼくの身体を何処か遠くに吹き飛ばそうと、闇の底から風が吹き付ける。
ぼくは、握り締めた手を更に強く握った。
「そう、それでいい。下を見てはいけないよ。手を離してはいけない。大丈夫。世界は君が思うよりも優しいんだ」
29
:
同志名無しさん
:2016/03/24(木) 18:50:07 ID:6nWEu/QM0
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30
:
同志名無しさん
:2016/03/24(木) 18:50:58 ID:6nWEu/QM0
君は誰も人を傷付けることのない世界を望んだんだ。
誰も傷付くことのない世界ではなくて、ね。
君にはその違いが分かるかい? うん、分かったふりが上手だ。それでいいんだよ。
まだ誰も、何も分からないんだ。
もしかしたら、誰一人としてたった一つ、簡単で大切なことでさえも、理解することなんて出来ないのかもしれないね。
恐れてはいけない。
物語を読み進めることを。何も得ぬままに、その歩を進めることを。扉を開くことを。
それが生きるということなんだよ。
え? 生きることに疲れたらどうしたらいい、だって?
そうだね、難しい質問だ。
立ち止まって泣いても、誰も手を差し伸べてはくれない。
許しを乞うて跪いても、誰も許してはくれない。
だから、ね? なんとなく、目に付いたものに向かって、歩いてみよう。
目を閉じて、世界にその身を委ねるんだ。
奇跡なんて起こしてくれない。
でも世界は優しいんだ。
自分には何も出来なくても、世界は君をきっと其処に運んでくれる。
綺麗な音が鳴る方に――――
31
:
同志名無しさん
:2016/03/24(木) 18:51:44 ID:6nWEu/QM0
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32
:
同志名無しさん
:2016/03/24(木) 18:52:36 ID:6nWEu/QM0
o川*゚ー゚)o むくり
川う-∩) ぐしぐし
o川*゚ー゚)o「…………?」
o川*゚ー゚)o「夢……?」
o川*゚ー゚)o「学校……? 時計……は……動いてる」
o川*゚ー゚)o「ねぇ」
o川*゚ー゚)o「君は誰?」
( )
o川*゚ー゚)o「がっこ……まだ誰も来てないの?」
o川*゚ー゚)o「魔法使いさん……は……?」
( )「知る必要はない。じきに全てわかる」
33
:
同志名無しさん
:2016/03/24(木) 18:53:14 ID:6nWEu/QM0
さぁ――――
.
34
:
同志名無しさん
:2016/03/24(木) 18:53:55 ID:6nWEu/QM0
( ^ω^)「語られなかった話をしよう」
.
35
:
同志名無しさん
:2016/03/24(木) 18:54:45 ID:6nWEu/QM0
一日目 終了
.
36
:
同志名無しさん
:2016/03/25(金) 02:20:54 ID:RscbnEhY0
いいね、乙
37
:
ゆゆ
◆AdHxxvnvM.
:2016/05/10(火) 02:27:47 ID:ouaRnFsA0
tick tack
tick tack...
o川*゚ー゚)o「お腹すいたね」
( ^ω^)「知らんお」
o川*゚ー゚)o「別にどうにかしてって頼んだわけじゃないじゃん」
( ^ω^)「すいてない」
o川*゚ー゚)o「…………」
( ^ω^)
o川*゚ー゚)o「ねぇねぇ」
( ^ω^)「うるさい」
川う-∩) ぐす
( ^ω^)「泣き真似したってダメだお」
38
:
ゆゆ
◆AdHxxvnvM.
:2016/05/10(火) 02:28:28 ID:ouaRnFsA0
川う-∩)
( ^ω^)「くどい」
川う-∩)
( ^ω^)
o川*゚ー゚)o
( ^ω^)
o川;゚ー゚)o
( ^ω^)「ちっ……」
川う-∩)
( ^ω^)「構ってちゃんかお。死ねお」
39
:
ゆゆ
◆AdHxxvnvM.
:2016/05/10(火) 02:29:04 ID:ouaRnFsA0
tick tack
tick tack...
o川*゚ー゚)o「ねぇねぇおじさん」
( ^ω^)「しばくぞ」
o川;゚ー゚)o「語られなかった話しようって言ったのはそっちじゃん」
( ^ω^)
o川;゚ー゚)o「三時間も何もしないで黙ってたら頭おかしくなっちゃうよ」
( ^ω^)
o川;゚ー゚)o
( ^ω^)「…………」
o川;゚ー゚)o「…………」
( ^ω^)「……おじさんじゃない」
o川;゚ー゚)o
o川;^ー^)o「変なおじさん」
40
:
ゆゆ
◆AdHxxvnvM.
:2016/05/10(火) 02:29:43 ID:ouaRnFsA0
ding-dong
ding-dong...
o川*゚ー゚)o「もう六時だよ」
( ^ω^)「うん」
o川*゚ー゚)o「うん、じゃなくてさ」
( ^ω^)「うん?」
o川*゚ー゚)o「イントネーションの問題じゃなくて」
( ^ω^)「…………」
o川*゚ー゚)o「いつまでこうしてるの? ぼくもう退屈で死んじゃいそうなんだけど」
( ^ω^)「別に強制はしてないお。嫌なら帰ればいい」
o川;゚ー゚)o「へ?」
41
:
ゆゆ
◆AdHxxvnvM.
:2016/05/10(火) 02:31:06 ID:ouaRnFsA0
o川;゚ー゚)o「帰っていいの?」
( ^ω^)
o川*゚ー゚)o「え〜〜〜〜〜……」
( ^ω^)
o川*゚ー゚)o「じゃ、じゃあ……ぼく帰るね?」
( ^ω^)
o川;゚ー゚)o「ほんとのほんとに帰っちゃうからね? きゅーちゃん帰っちゃうよ?」
( ^ω^)
o川*゚ー゚)o
o川*゚ー゚)o「……変なおじさん」
( ^ω^)「…………」
o川;゚ー゚)o「…………」
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