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川 ゚ -゚)は探しているようです

1 ◆2z7bKNbsWo :2014/02/24(月) 23:00:34 ID:rpim4zdM0
こんばんは
長らく間をあけてしまってすまんこってすたい

完結までもっていくべくがんばるです
あと三話くらい、全27話の作品になりそうです

こっちでじっくりひっそり投下していくです


まとめてくだすっている神サイト様
boonsoldier.web.fc2.com/sagasu.htm

136 同志名無しさん :2014/03/13(木) 21:56:06 ID:s7Hwe/XI0

 だがやはり、それだけの注意を払っていても、タンブルストンの鷹のような目を欺くことはできなかった。


 本部から二騎が脱出していくのをタンブルストンが目撃したのは、
 彼がちょうど、植民地軍の歩兵横隊を突っ切って、城壁側に抜け出てきた時だった。

 彼は、丘の上の植民地軍本部から、二つの騎馬の影が走り出たのを見るや、
 部下の近衛騎兵を率いて、敗走する植民地軍の歩兵を迂回し、二騎を追撃する運動をとりはじめた。

 タンブルストンが本当にやりたいことは、青い服の植民地兵をいたずらに殺戮することではないのだ。


 会戦の勝敗には一切興味がないとでも言うがごとくのこの行動に、
 彼に付き従う騎兵たちは驚いたが、
 戦線後方から望遠鏡でその様子を眺めていたフィレンクト将軍は、一つ小さく頷いたのみだった。

137 同志名無しさん :2014/03/13(木) 21:57:12 ID:s7Hwe/XI0

 林の中に入った二騎の騎馬を、タンブルストンは追い続けた。

 余分な装備を捨てるよう部下に指示し、自らもピストルとサーベル以外の防具はかなぐり捨て、
 可能な限り身軽な姿となって、追撃を行なった。

 
 その甲斐もあってか。
 先を行く二騎の騎馬を直視で確認するまでに、そう長くはかからなかった。

138 同志名無しさん :2014/03/13(木) 22:01:38 ID:s7Hwe/XI0

 ドクオは、タンブルストンの接近に気づいていた。

 かなりの数の騎馬の音がする。
 それが、地鳴りのように、後ろから不気味に迫ってきていたのだ。

(;ФωФ)「艦長、後ろに敵です! ありゃニューソク近衛騎兵ですぜ!!」

('A`)「わかってる。うるせぇ音が聞こえてるぜ」

 ドクオは後ろを振り返った。
 木々の間から、いくつもの派手な装飾のついた騎馬の影が、ちらちらと見えている。

('A`)「くそっ…もう追手に追いつかれたか。
   やはり、二人乗りでは、馬足が落ちて逃げ切れんか!」

 ドクオとロマネスクは、さらに馬の腹を蹴り、速度を上げようとしたが、
 二人の乗る馬は、もうとうに限界いっぱいの力を出していた。


 小川にかかる橋を渡ったところで、ドクオは再び振り返った。
 彼我の差は、さらに縮まっていた。

 そして、近衛騎兵たちの先頭に立って馬を駆っている将校の顔が、はっきりと見えた。
 やはり、タンブルストンだった。

139 同志名無しさん :2014/03/13(木) 22:03:17 ID:s7Hwe/XI0

('A`)「ロマネスク!」

( ФωФ)「ホイ、艦長!」

 ドクオはロマネスクの返答を待たず、握っていた手綱を、併走する彼のほうに放り投げた。

('A`)「こいつは任せた! お前が逃がせ!!」

 そして自らは鐙を蹴って、馬の背から、飛んだ。


 彼のひょろりと細長い体は、後ろ向きのまま宙を舞い、
 そのまま埃っぽい林の地面に、砂煙をたてて、転がり落ちた。

140 同志名無しさん :2014/03/13(木) 22:04:09 ID:s7Hwe/XI0

(;ФωФ)「って、えええええええええええええええぇぇっ!!」

 投げられた手綱を受け取って、気を失ったアーネムだけを乗せた馬を引き、
 ロマネスクは困惑を顔一面に浮かべながら、それでも自分の馬は、しっかりと走らせ続けた。

(;ФωФ)「か、艦長おおおぉぉぉぉぉ!!!」

 声をフェードアウトさせながら、二騎の騎馬は、道の向こうに木々に隠れて、やがて見えなくなっていった。

141 同志名無しさん :2014/03/13(木) 22:08:42 ID:s7Hwe/XI0

 地面に転がったドクオは、背中に受けた衝撃の激痛に悶えていた。
 霞む視界に、間近にまで接近した近衛騎兵隊の姿が映りこんでいた。

 先頭を行く、タンブルストン。

 普段はめったに表情を変えない彼も、
 この時ばかりはさすがに驚きを浮かべて、地面に横たわるドクオに視線を向けていた。

 騎兵隊は疾走の速度を緩めなかった。

 林の中の狭い未舗装路を、ドクオは、塞ぐようにして倒れている。
 タンブルストンの馬は、その障害物を踏みつけにすることを嫌った。
 そして、それを飛び越えようとして、大きくジャンプした。


 ドクオは地面に横たわったまま、息の出来ないほどの苦痛に歯ぎしりしながら、
 ベルトに挟んだピストルに手をかけ、引き抜くことなく、銃口だけを真上に向けて、引き金を引いた。

 銃声が鳴り、光のさえぎられた馬体の下を、発射炎が一瞬明るく照らし出した。
 柔らかい鉛の弾丸は、ドクオを飛び越えようとするタンブルストンの馬の腹に、まともに命中した。

 悲痛な馬のいななきが響き渡り、
 弾丸を腹にくらった馬は、全力疾走の勢いのまま前に一回転して、
 それから、地面をすべりつつ、横倒しに倒れた。

 馬上のタンブルストンの体は宙に浮き、道の先、潅木の茂みに放り出された。

142 同志名無しさん :2014/03/13(木) 22:09:37 ID:s7Hwe/XI0

「た、隊長!!」 

 後続する近衛騎兵たちが、落馬したタンブルストンのまわりに集まった。

 タンブルストンはすぐに灌木の中から起き上がった。
 そして、部下の騎兵たちに、

(´<_` )「逃がすな、アーネムを追え! 絶対に捕らえろ!!」

 と、大声で指示を喚いていた。

 近衛騎兵たちはどうしたものか少し逡巡していたようだが、
 タンブルストンが何度か同じ命令を繰り返すと、再び隊伍を組み馬を駆って、追撃を再開した。

 十数騎の駆ける音が、林の向こうに、ゆっくりと遠ざかって行った。

143 同志名無しさん :2014/03/13(木) 22:10:19 ID:s7Hwe/XI0

 ドクオは呻きながら起き上がった。
 全身をしたたかに地面に打ったので、体のどこもかしこもが痛んでいた。

 一方のタンブルストンも、左肩をかばいながら灌木の中から抜け出て、
 びっこを引くようにして、一歩一歩、ドクオのほうに歩み寄ってきた。


 二人は互いに目線を離すことなく、距離はじりじりと詰められた。

144 同志名無しさん :2014/03/13(木) 22:10:59 ID:s7Hwe/XI0

 間合いに入る前に、タンブルストンは足を止めた。
 そして、騎兵用のサーベルを引き抜き、構えた。

('A`)「おい、やめろ、タンブルストン。
   こうなった以上、俺たちがここで争う理由は無い」

(´<_` )「…ふん。
     ドクオ。貴様はそれで、兄者を守ったつもりか?」

 タンブルストンは、構えた剣を下ろさなかった。
 じりじりと、僅かに、彼はドクオのほうに向かって歩を進めた。

 それでドクオも、海上での斬り合いに使う重い闘剣を抜き、構えた。 

('A`)「ロマネスクは馬の名手だ。おまえらの重装騎兵では追いつけまい」

145 同志名無しさん :2014/03/13(木) 22:12:28 ID:s7Hwe/XI0

(´<_` )「仮に、逃げおおせたとして」

 タンブルストンはそこで、足を止めた。

(´<_` )「お前は、兄者の立場を、より悪くしているだけだ!」

 気合と共に、彼は鋭く、ドクオの喉先を突いた。

 ドクオは剣をからめ、突きを打ち下ろすと、返して相手の小手を切りに掛かった。

 タンブルストンはそれに応じて軽いパリィでいなし、刃先を向けなおし、
 相手の懐へと一歩足を進めた。

 バックステップで間合いをとるドクオ。
 タンブルストンはすかさず反対足を進め、もう一段距離を詰めるようとするが、
 ドクオのフェイントを受けて、受けの姿勢で前進を止めた。

 二人の短く浅い吐息が、向き合った。

146 同志名無しさん :2014/03/13(木) 22:15:27 ID:s7Hwe/XI0

(´<_` )「ふん。独立だと。
     あの愚かな考えは、お前が兄者に吹き込んだのだろう。…植民地軍には、その力も無いくせに。
     なぜ兄者は、お前のような者の言うことを聞いたのか。なぜ兄者は、お前に従うのか」

('A`)「おい、なんか誤解してないか?
   アーネムは別に俺の言うことを聞いたんじゃないぞ。
   あれは、あいつが自分で考えて、自分で決め…」

(´<_` )「ばかな。それは、ありえん」

 タンブルストンは自信に満ち溢れた調子で、ドクオの言葉を即座に否定した。

(´<_` )「あのお方が、自分の考えを持つことなど、ありえない」

('A`)「……なに?」

147 同志名無しさん :2014/03/13(木) 22:20:02 ID:s7Hwe/XI0

 謎めいたタンブルストンの言葉に戸惑ったドクオを、鋭い斬撃が襲った。
 ドクオは右向きの受けでそれを払い、こんどは自分の腕を伸ばして、自分の刀で突こうとした。

 そうと見て取るや、タンブルストンは半身で闘剣をやりすごしざま、掬い上げて相手の手首に切りかかった。
 ドクオはその予想外の攻撃をナックル・ガードで受け止めて、また素早くあとずさり、間合いを取り直した。

 そのすきにタンブルストンは突きを入れた。
 バランスを崩しかけたドクオが、時間稼ぎに刀をからめてきたところに、
 十字に切り結んだ剣をぐっと下向きに力を加えて、ドクオを押し倒そうとした。

 かろうじて後ろ足の踏ん張りが間に合ったドクオは、下になった受け刀を押し返し、タンブルストンに抵抗した。

 鍔迫り合いとなった二人の絡み合った刀は、じわじわと上から押し付けられて、下がっていく。 
 力は、タンブルストンのほうが強いようだ。

(´<_` )「…お前などには到底わかるまい。私だけが知ることだ。
      兄者の、闇だ。それは底知れぬものなのだ」

('A`)「闇、だと…」

 たがいに押し合う二人の顔は、たがいの息のかかる距離しか離れていない。

(´<_` )「そうだ。捨てられ、疎まれ、孤独のみを友として過ごした者の持つ、闇だ。
     闇は、否定の力なのだ。
     他人を否定し、自分自身をも否定し、世界のすべてを無価値にする、力だ」

148 同志名無しさん :2014/03/13(木) 22:21:59 ID:s7Hwe/XI0

 だしぬけにドクオが、この場には不釣り合いな声で笑い出した。
 タンブルストンはびっくりして身を引いた。
 最後に打ち合わされた鋼どうしが澄んだ金属音を立て、鍔迫り合いが終わった。

('A`)「ハッ! おい、てめぇ、知らねぇみたいだから教えてやる!
   あいつはな、昔のあいつとは、もう違うんだ!」

(´<_` )「なに…?」

('A`)「あいつはな、あいつは…。なぜだか知らねぇし、不思議な事だがな。
   皆から愛されてんだよ! 今や、このヴィップの皆からな!!」

(´<_` )「ばっ…! あ、あの兄者が!?」

('A`)「うん、信じられねぇのは無理ねぇと思うわ、俺だって不思議だよ。
   でもよ、もう、違うんだよ。あいつ、好かれてんの。マジで。
   誰からも愛されずたらい回しにされて、私生児の厄介者だったあいつとは、もう違うの」

(´<_` )「う、嘘だ。嘘だな。そうか、そうやって兄者の耳に毒を流し込んだんだな。
     神かけて…兄者を一番知るのはこの私だからな、この私が信じられないことは…」

('A`)「フン。一年間のブランクってのは、寂しいな」

 ドクオは言って、そして、言い過ぎたかと、少しの後悔を覚えた。

 というのも、対峙するタンブルストンの表情が、今までみたこともないような
 恐ろしく、そしておぞましいものへと、変化したからだ。

149 同志名無しさん :2014/03/13(木) 22:22:55 ID:s7Hwe/XI0


 裂帛の気合と共に、タンブルストンが激しい突きを繰り出してきた。
 ドクオはかろうじて左にかわし、後ろに引くのがやっとだった。

 姿勢を立て直す一瞬の間も、タンブルストンは容赦しなかった。
 力強い斬撃の繰り返しに、ドクオも連続した受けで応じざるをえなかった。

( <_  )「兄者を、返せ」

('A`)「返せだと? それが本音か? 
   お前こそ、いい加減にあいつを、あいつ自身に返したらどうだ!」

 剣戟は、一層激しさを増していた。

 ドクオもタンブルストンも、互いに幼少の頃から、正式な剣の訓練を受けていた。
 だから、実力はほぼ互角だった。

 剣を持つ腕を体から離した体勢で、
 鋭く正確な攻防が、いつはてるともなく続いていた。

150 同志名無しさん :2014/03/13(木) 22:25:26 ID:s7Hwe/XI0

 押されているのは、ドクオだった。

 体格の差か、腕の差か。はたまた、思いの差か。
 彼は一歩一歩、力強く荒々しい攻撃を受けるたびに、ステップを後ろに下げざるを得なかった。


 木の根が、唐突に、二人の剣戟に終止符を打った。

 すり足で一歩下がろうとしたドクオの靴に、地面から飛び出た木の根が引っかかった。

 その隙を見逃すタンブルストンではなかった。
 渾身の力で、隙だらけのドクオに、タンブルストンは重いサーベルを振り下ろした。

 それは十文字に受けたドクオの剣をすさまじい力で叩き折り、
 体勢を崩したドクオは、衝撃で後ろに飛ばされ、
 後ろにあった大きな木の幹に、その体をしたたかに打ち付けた。

151 同志名無しさん :2014/03/13(木) 22:26:42 ID:s7Hwe/XI0

 大木の根元に座りこみ、噎せ込むドクオ。
 その前に、サーベルを片手にしたタンブルストンが、ゆらりと近づいた。

 タンブルストンは、激戦を物語るあちこち刃の欠けたサーベルを、ドクオの目の前に突きつけて、言った。


(´<_` )「ドクオ海尉。これでわかっただろう。私が、正しいのだと。
     兄者を守れるのは、私だけなんだと」


 もはや声も無く、荒い息を繰り返して、
 ドクオは、迫るタンブルストンを、その剣の影を眺め上げていた。

152 同志名無しさん :2014/03/13(木) 22:29:19 ID:s7Hwe/XI0

 ふと、二人の耳に、人の話し声と、多くの足音が聞こえてきた。
 声は、二人にも聞きなじみのある人物のものだった。


 二人は同時に、音のしたほうを振り向いた。


(´<_` )「あれは…!」


 それは、フサの声だった。

 無数の植民地軍の兵士たちが、フサに率いられて、林の道を駆けていた。

 武器や装備がふれあう、がちゃがちゃというやかましい音がいくつも聞こえてくる。
 それは、ドクオの指示どおり残兵をまとめあげたフサが、植民地軍の大勢の兵士を率いて、
 林の道をこちらに向かって、徒歩で駆けてくる音だったのだ。

153 同志名無しさん :2014/03/13(木) 22:30:00 ID:s7Hwe/XI0
五.



ヴィップ軍本部付総会計長 クー海尉


部族連合の王にしてトゥーロン族戦士長 デレ

 親愛なるデレ、挨拶に費やす時間が無いため、非礼は許して欲しい。
 そして、きみたちの土地に勝手に上がりこんだ我々白人が勝手ばかりして、本当にすまなく思う。
 しかし君は、我等が懐かしの父、ショボンがいっていた言葉を覚えているだろうか。
 人間は決してわかりあえないとする彼の言葉は、現実に根拠を持つ、筋が通ったものだった。
 これは確かな事実だ。すなわち我々は、タンブルストンの裏切りに遭ったのだ。


ζ(゚ー゚*ζ「タンブルストン卿!? 裏切り!?」

 デレは思わず声を上げて、フサを見た。
 フサは目顔で続きを読むように促した。

154 同志名無しさん :2014/03/13(木) 22:32:05 ID:s7Hwe/XI0

 我々植民地の軍隊は、いま、ニューソク本国の軍隊と戦争状態にある。タンブルストンは本国軍に走った。
 あれほどアーネム公に忠誠を尽くしていた彼が、だ。だが、ここでつらつらと恨み言を言っても始まらない。
 そこで私は単刀直入に君に用件を切り出そうと思う。
 デレ、すまない。君は、君自身の身と、ブーンを守ってほしい。友人として、切にお願いする。
 我々は敗北した。いま、美しいニューソクタウンの城壁から眼下に見えるのは、
 ちりぢりになって敗走していく植民地兵の姿だ。ニューソクタウンは本国軍の手に落ちる。
 この植民地の首都が、もうすぐタンブルストンの手に落ちる。私たちの力では、もう、ブーンを守ることができない。
 あいつはブーンを殺そうとしている。それを抑えていたのはアーネムだ。しかし、アーネムは戦いに負けた。

 タンブルストンは、きっと君たちの村へ行く。そして、奴は自らの信念を貫き、やりたいことをやるだろう。
 逃げてくれ、デレ。目的を果たすためなら、奴はきっと君たちの村を焼きもしよう。
 目的を果たすために義兄を滅ぼしたあいつだ。自らの思いを実現するためには、手段を選ぶまい。

 デレ、逃げてくれ。君たちも、君たちの同朋も、危険だ。
 あいつの手の届かない所へ。この広大な大陸の、安全な場所へ、逃げてくれ。





 手紙はここで終わっていた。
 なおも続けようとする筆跡もあったが、それは紙の中途で、乱雑に途切れていた。

 デレが読み終えたと見るや、フサが息せき切って声をかけた。

ミ,//Д゚彡「まあ、そういうことなんだ。
      デレ、頼む。今すぐ部族のみんなを連れて、ブーンと共に逃げてくれ。
      そして、各地に点在するお前の同胞たちにもこのことを知らせて、共に逃げて……」

155 同志名無しさん :2014/03/13(木) 22:33:21 ID:s7Hwe/XI0

 フサはここで、いったん言葉を切った。 

 それは、デレが恐ろしい表情になっていたからだ。
 そこには、つきあいの長いフサでも、今まで見たことも無かったような迫力が備わっていた。

ミ,//Д゚彡「デレ、俺たちは…」

 激したデレは、激しい口調でフサをさえぎって、言葉をぶつけた。

ζ(゚−゚*ζ「おまえたちは、バカだ!
      おまえたちは、船でこの土地にやってきた。そして、最初は、私たちを殺した。
      つぎにラウンジを殺した。つぎにブラゲを殺した。
      それで最後には、自分たちニューソク人同士で、殺しあったというのか!!」

156 同志名無しさん :2014/03/13(木) 22:35:52 ID:s7Hwe/XI0

 フサは、何もいえなかった。

 デレの圧倒的な威圧感は、いまや部族連合の王としての威厳が備わったものだったし、
 なによりフサは、倫理的な正義は、自分たちより彼女の言葉のほうにあると感じていた。

ζ(゚−゚*ζ「そんなに殺しが好きなら、好きなだけ殺すがいい!
       われわれを奥地へ、奥地へと追いやって、おまえたちだけの世界でな!!」

 デレは叫んだ。

 フサはやはり、何も言えなかった。
 動くことすら躊躇われ、ただ、馬上で視線を落とし、座っていた。


 彼女は、怯えるブーンの手を取って促すと、
 フサを振り返ることなく、自分たちの村へと駆け戻っていった。



第二十六話 ここまで――

157 同志名無しさん :2014/03/13(木) 22:36:58 ID:DihzEroM0
乙!!

158 同志名無しさん :2014/03/13(木) 22:37:45 ID:s7Hwe/XI0
というわけで今日の投下はここまでです。
リアタイ遭遇にびっくり。
読んでくだすってる方にはいつもありがとうございますです、執筆の原動力です

さてようやく次回は最終回となります
例によっていつになるかはわからんとですがすまんこってすたい…

それではまたー!

159 同志名無しさん :2014/03/13(木) 22:40:25 ID:.AUMGMY20
タンブルストンの真の目的皆に教えてやれよクーと思わんでもない
何にせよ乙!

160 同志名無しさん :2014/03/13(木) 22:45:25 ID:LZcqH6Sc0
おつ!
楽しみに待ってるよ〜

161 同志名無しさん :2014/03/13(木) 22:49:57 ID:k91mIoJo0
乙です!

162 同志名無しさん :2014/03/13(木) 23:27:26 ID:JcTomc/I0
おつー ふっと更新したら来てたからびっくりしたよ

163 同志名無しさん :2014/03/14(金) 03:19:30 ID:xXu26MKcO
伝説の逃亡作品の続きが来たと聞いて今三話まで読んだ 
まだ先は長いが頑張って読む

164 同志名無しさん :2014/03/16(日) 12:32:31 ID:8EmjmvzcO
追いついた、最終話に期待

165 同志名無しさん :2014/04/23(水) 00:21:10 ID:PychZiws0
まだか
まだなのか
これが生きる楽しみだと言うのに

166 同志名無しさん :2014/05/03(土) 10:00:52 ID:WALvgNJ20
かなりおもしろい
物語は終盤か?

167 同志名無しさん :2014/05/17(土) 01:22:02 ID:kNDJbI2sO
いろんなブーン系を読み漁ってきたけど、あなたの作品には一際強く惹かれる
あなたの作品を一生読んでいたい。これが恋か!

168 同志名無しさん :2014/05/17(土) 23:47:52 ID:xWFASm3Q0
俺も追いついた
最終話に期待

169 同志名無しさん :2014/05/21(水) 22:30:15 ID:th6hEkSg0
最終話楽しみに待っています!

170 同志名無しさん :2014/08/31(日) 17:32:28 ID:qzT6Db920
面白過ぎる。続き待ってます

171 同志名無しさん :2014/11/02(日) 21:29:12 ID:MnP2vk..0
ほんと面白いな
待ってるよ

172 同志名無しさん :2015/01/26(月) 22:01:46 ID:b90afuQQ0
なんの!まだ待つぞ!

173 同志名無しさん :2015/02/21(土) 02:57:48 ID:Xyo2EHsU0
なんの!なんの!

174 同志名無しさん :2015/07/14(火) 20:20:42 ID:581eWseI0
なんの!なんの!なんの!

175 同志名無しさん :2015/07/16(木) 18:49:03 ID:Al4r/44E0


176 同志名無しさん :2015/10/02(金) 01:59:58 ID:ekOra0L.0
俺は待ってるぜ

177 同志名無しさん :2015/12/10(木) 12:48:56 ID:e86zlgQI0
僕も待ってます

178 同志名無しさん :2015/12/11(金) 21:22:37 ID:wh2lN5FI0
気長に待つぜ

179 同志名無しさん :2016/01/14(木) 01:08:10 ID:qsR1MlKQ0
偶然見つけて、1話から一気に読み終わっちまった
いつになるか分からないが、最終話待ってる
頑張ってくれ

180 同志名無しさん :2016/01/30(土) 01:14:47 ID:mWBuu46w0
まだまだ待つで

181 同志名無しさん :2016/02/06(土) 04:01:13 ID:MATIVxjQ0
ブーン系もとい川 ゚ -゚) にハマったきっかけの作品

182 同志名無しさん :2017/03/07(火) 00:54:51 ID:IaUoLR5k0
今度こそ待ってる

183 同志名無しさん :2017/04/24(月) 15:04:13 ID:UNDEaoy20
芸さんとこから消えたけどもう書かないの?

184 同志名無しさん :2017/04/24(月) 21:20:57 ID:2JQyRWUo0
あら残念ね

185 同志名無しさん :2017/07/19(水) 16:58:27 ID:Aegplu.k0
(ラスト一話にまとまらなくても)ええんやで


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