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94 :感情喰う ◆OTZxCCpfj .:2007/07/19(木) 18:12:37
11『浮き輪』
('A`)「今から話すのは、俺の友人から聞いた話だ」
話を始める前に、ドクオが意を直すように言った。
今更なんだ、と2人は怪訝な顔を浮かべる。
(´・ω・`)「なんだい改まって」
('A`)「本当にあった事か。それは定かじゃあねぇが、
その友人が言うには“体験談”だそうだ……」
そこまで言うとドクオは、深く息を吸い、吐き出し、また深く吸った。
('A`)「……」
(´・ω・`)「……」
時間が止まる。
早く吐き出せよ、と心で思いながら、ショボンも釣られて息を止めた。
('A`)「……」
(´・ω・`)「……」
95 :感情喰う ◆OTZxCCpfj .:2007/07/19(木) 18:13:55
('A`)「……ふぅ」
(´・ω・`)「……ふぅ」
('A`)「……まぁ、それを念頭に置いて、今から言う話を聞いて欲しいって事だ」
('A`)「時は中世」
(;´・ω・`)「中世!?」
('A`)「VIP帝国はその領土を増やす為、村々を焼き払い……」
(;´・ω・`)「いやいやいやいや、ちょっと待てよ!」
('A`)「……何?」
(;´・ω・`)「おかしいでしょ中世って!!
15世紀とか16世紀だよ!? その人500才なの!?
ていうか絶対体験談じゃないじゃん!! どんな生き証人だよ!!」
( ^ω^)「ショボン」
(;´・ω・`)「え?」
( ^ω^)「黙れお」
(´・ω・`)「あ、あぁ……すまない」
96 :感情喰う ◆OTZxCCpfj .:2007/07/19(木) 18:14:53
('A`)「……続き話してもいいか?」
( ^ω^)「おk」
(´・ω・`)(中世……)
('A`)「VIP帝国は自分達に歯向かうものは許さなかった。
だが決して民に優しい環境でもなく、帝国への不満は少なくはなかった」
(´・ω・`)(VIP帝国ってどこだよ……)
('A`)「VIP帝国の領土は馬鹿みたいに広い。
帝国兵の監視も行き当たらない村もあるわけだ」
('A`)「その村の名は糞スレ村。人口100人にも満たない、小さな村さ」
(´・ω・`)「……」
('A`)「その糞スレ村では日夜、帝国への反乱を企てる者が居た――――」
(;^ω^)「くそっ! 帝国め……。
過度な税を取りやがって……!」
(´・ω・`)「……へ?」
('A`)「名をマルボロ。
母を帝国兵に殺され、復讐の為に反乱を企てる男」
(;^ω^)「許すまじVIP帝国……!!」
97 :感情喰う ◆OTZxCCpfj .:2007/07/19(木) 18:15:35
(´・ω・`)「いや、ブー……え? 何コレ?」
('A`)「マルボロは寝る事もせず、ただひたすらに反乱の策を考えていた。
そんな時、ある吉報が彼の耳に入る」
( ^ω^)「なに!? VIP町で王の公衆演説だと!?」
('A`)「そう。
城下町であるVIP町で、ほとんど人前に出る事のない王が現われる。
当然マルボロはこの機会を見逃す事なく、仲間を集め王討伐を決めたのだった――――」
(´・ω・`)「もはや話じゃねぇよ……」
(;^ω^)「誰か!! 誰か俺と一緒に、王を討とうという人間はいないか!!」
('A`)「マルボロは糞スレ村を駆け回り、仲間を探した。
村一番の屈強な男、村一番のアルファベット職人、村一番の死ねない男……色々尋ねた」
(´・ω・`)「村二番の死ねない男、見てみてぇよ……」
('A`)「しかし、帝国兵の力の強大さは有名で、結局村から討伐兵は出なかった……」
(´・ω・`)「マルボロカワイソス」
( ^ω^)「で・も・大丈夫~♪」
(´・ω・`)「ミュージカルだったのか……」
98 :感情喰う ◆OTZxCCpfj .:2007/07/19(木) 18:16:59
( ^ω^)「僕・は・一人・ででも~♪
帝国兵を~皆・殺・し・に~してやるお~♪」
('A`)「マルボロは歌い踊りながら、VIP町を目指した。
その足音がリズムを刻み、その心音が歌を奏でる」
(´・ω・`)「……」
('A`)「そのままマルボロは風となって消えていきましたとさ……」
99 :感情喰う ◆OTZxCCpfj .:2007/07/19(木) 18:17:31
('A`)「これで俺の話は終わりだ」
(´・ω・`)「……お題は?」
('A`)「皆の輪から、浮く。
浮く、輪。浮き、輪。浮き輪……」
('∀`)「……ってね」
言い終わるとドクオはおもむろに立ち上がり、ズボンとパンツを脱いだ。
そのまま蝋燭の前まで行くと尻を向け、屁を放つ。
('A`)「熱ッ……」
ドクオの放屁により蝋の火は消え、11本目の話は終わりを告げた。
('A`)「次はセミな」
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