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62 : まじツン ◆ZjpJQshsRo :2007/07/16(月) 01:56:03
人それぞれには目標というか、夢みたいなそんな道しるべってあるだろう?
それってある意味灯火だとおもうんだよ。
いや、別にこれでお題を消化したって言うわけじゃないんだ。
ただ、話の道筋として最初に話しておいたほうがいいんじゃないかとおもってね。
それでその灯火が君たちにも、もちろんあるとおもうんだ。
何が君たちの灯火になっているかはぼくはわからないけどね。
ドクオ、そんなものないとか言わないでよ。
それじゃこの話が終わってしまうじゃないか。
ちょっと、ブーンまでそれならそれでショボンにむりやり付き合わされた
百物語が終わるからせいせいするとか言わないでくれよ。
いくらなんでも悲しすぎるじゃないか。ぼく泣いちゃうよ?掘っちゃうよ?
うん、すまない。話が大幅に脱線したね。
こののお題を出しての百物語ということだけど、今回のこの灯火に関しては
お題以前からぼくが知っていた話なんだ。
その話をこれからしようとおもう。
そう、前述した通りぼくの話の中で出てくる灯火というのは、
人が心の中に持っている目標というか夢見たいなものについての話なんだ。
それじゃ物語を始めようか
63 : まじツン ◆ZjpJQshsRo :2007/07/16(月) 01:56:31
【夢、売ります】
怪しげな看板を目の前にマルタスニムは瀬川は、しかしその看板が気になり歩みを止めた。
( ^^ω) 「夢を売るってなんだホマ?そもそもそんなものは自分が持つものホマ」
他人に与えられた夢、ましてやそれが売られた夢なんかあるものか。
現実味がわかないが、看板からは離れられない。
奥に目を向けると古ぼけた店が見える。
興味本位でマルタスニムは瀬川の足はその店へと向かっていた。
( ^^ω) 「ぼろっちい店ホマ。夢を売って生活なんかできるホマ?」
ここまで来た以上、ひやかしでも店の中に入ってみようと思い、店の引き戸を開けた。
( ^^ω) 「ごめんくださいホマ」
店の外も古ければ店の中も古く、カウンターと思わしきテーブルといすが二つ。
古い駄菓子屋の店内の商品棚を全部とっぱらた所にそれらがおかれているような雰囲気。
しばらくすると店の奥から声が聞こえた。
64 : まじツン ◆ZjpJQshsRo :2007/07/16(月) 01:56:59
川 ゚ -゚) 「いらっしゃい」
古ぼけた店にはとても似合わない妙齢の女性が顔を出した。
20代後半から30代前半だろうか。
年相応の色気を持ち、その服装も魅力を大きく引き出していた。
( ^^ω) 「外の看板を見たホマ。本当に夢を売っているホマ?」
川 ゚ -゚) 「ああ。それがこの店の唯一の商品だからな」
この店にそれ以外売れるものでもあるとおもうのか?とも取れる口調で女性は言いう。
その態度にマルタスニムは瀬川は少し遺憾を示すも、どうせ冷やかしだからと
受け流し自分の疑問を相手にぶつけた。
( ^^ω) 「本当に夢を売っているホマ?そもそもその夢って何ホマ?」
川 ゚ -゚) 「夢は夢さ。君にも一つや二つ夢があるだろう?」
( ^^ω) 「ホマホマ!もちろんあるホマ」
川 ゚ -゚) 「その夢を私は売っているのさ」
正直意味がわからなくなり混乱するマルタスニムは瀬川。
自分が持っている夢を売る?
すでに自分が夢を持っているそれを売るというのだろうか。
65 : まじツン ◆ZjpJQshsRo :2007/07/16(月) 01:57:32
( ^^ω) 「自分の持っている夢を売るっていう意味がわからないホマ」
おもった疑問をそのまま口に出す。
女性は口元をほころばせその疑問に対して答えた。
川 ゚ -゚) 「そのままさ。君の持っている夢を売る。
夢が現実になるといえばいいか。
しかし夢をかなえるとは違うんだ」
禅問答のような答えが返ってきて、ますます混乱する。
こんな店に来るんじゃなかったと後悔したマルタスニムは瀬川は
早めに話を切り上げ店を後にしようとした。
( ^^ω) 「よく意味がわからないホマ……話を聞いて興味もなくなったホマ
失礼しましたホマ」
別れの旨をつげ、マルタスニムは瀬川は店の引き戸に手をかける。
川 ゚ -゚) 「君の夢は、君をバカにした人たちを見返すことか」
66 : まじツン ◆ZjpJQshsRo :2007/07/16(月) 01:57:56
自分の心の内を読まれたのか。
引き戸を開けかけたマルタスニムは瀬川の手が止まる。
( ^^ω) 「なんでわかったホマ!!」
川 ゚ -゚) 「客として訪れてくれた人の夢はわかるさ。
それくらいできなければ商売にならない。
何せこれだけ怪しいものを売っているんだからな。
いかに信用してもらうかにかかっているのさ」
マルタスニムは瀬川は生まれつき顔に奇形が及んでおり、
それがもとにいじめられてきた。
人よりほんのちょっと違うというだけでいじめられる世界に
何度自殺を考えたかはわからないが、
そのために気が弱くなっており自ら命は絶てなかった。
女性の一言により、とたんに看板の内容が現実味を帯びたことを知り、
自分の今までと夢の具体的な内容を打ち明けていた。
川 ゚ -゚) 「ふむ、わかった。夢を売ることはできる。
だが、どのような結果になっても取り消しはできないことに注意してくれ」
( ^^ω) 「あいつらを見返させられるならいいホマ!!本当にできるホマ?」
川 ゚ -゚) 「できる。見返させることはな」
67 : まじツン ◆ZjpJQshsRo :2007/07/16(月) 01:58:20
見返させることはできるということにマルタスニムは瀬川は興奮し、
その言葉の不自然な部分には気づかなかった。
見返させること"だけ"はできるという言葉の意味に。
( ^^ω) 「お願いするホマ!!今すぐ見返したいホマ!!」
川 ゚ -゚) 「わかった。それでは商談成立ということでいいかな」
( ^^ω) 「OKホマ!!お金なんか気にしないホマ!30年ローンでも払うホマ!!」
川 ゚ -゚) 「お金などいらないよ。君からは他のものをもらう」
( ^^ω) 「ホマ?とくに上げられるものはないと思うホマ……
臓器とかは勘弁ホマ!折角楽しくなって来たのにまだ死にたくないホマ!!」
川 ゚ -゚) 「そんなものはいらないよ。安心して欲しい」
( ^^ω) 「ホマホマ!!」
とんとん拍子に話は進んでいった。
気づけば契約を終え、にっこり笑うマルタスニムは瀬川の姿があった。
川 ゚ -゚) 「もう一度言っておくぞ。すでに契約は終えてしまったが、
取り返すことはできないからな」
( ^^ω) 「わかっているホマ!!もう街で見かけてもバカにされないホマ?」
川 ゚ -゚) 「ああ。契約が成立した時点でな」
( ^^ω) 「ありがとうだホマ!!」
川 ゚ -゚) 「こちらこそ」
68 : まじツン ◆ZjpJQshsRo :2007/07/16(月) 01:58:45
店の外にでると、今までとは世界が変わったような感じがする。
これまでにない清々しい気分で帰路につくも
さっそく見返すことができているのかが気になり、自宅へ最寄の道ではなく
いじめていたやつらが普段いるであろうコンビニの前を通ることにした。
「おい、は瀬川!!」
聞き覚えのある声に、体に染み付いてしまったいやな記憶から直立不動になってしまう
マルタスニムは瀬川。
しかしあの店でのことを信じて声のある方へ顔を向けてみる。
( ^^ω) 「なんで俺お前のことバカにしていたんだろうな。本当ごめんな」
そこには鏡の前で見ているのと寸分変わらない自分の顔があった。
自分に謝られているが声は違う。
録音した自分の声は違って聞こえるともいうけど、明らかに違う。
だってこの声はバカにしていた……
69 : まじツン ◆ZjpJQshsRo :2007/07/16(月) 01:59:08
( ^^ω) 「お前誰ホマ?」
( ^^ω) 「は?何言ってるんだよ。は瀬川のことバカにしてたのは悪かったよ
そんな言い方しないでくれよな?」
( ^^ω) 「そうだぜ、は瀬川。こいつも悪いとおもってるし、
俺もすまなかったとおもってる」
( ^^ω) 「なぜホマの顔をしているホマ!!お前も、お前も!!」
( ^^ω) 「なぜ……?って、俺はいつも通りの顔だし、は瀬川もいつも通りの顔じゃないか」
( ^^ω) 「そんなことないホマ!お前ら今度はそんないじめかたをするホマ!?」
( ^^ω) 「少し落ち着けよは瀬川、俺たちは何も変わっちゃいないぜ?
お前を見直したっていうだけだよ」
( ^^ω) 「ああ、それ以外のところは変わってないのに。変なこというな」
おかしい。
どう見ても自分と同じ顔で違う声が聞こえる。
確かに見返してやりたいと思っていたやつらと同じ声だが、その声の主は自分の顔。
事態を飲み込めず、まずはその場から逃げ出そうと試みるマルタスニムは瀬川。
( ^^ω) 「お、お前らこれ以上ホマをバカにするなホマ!!」
はき捨て、その場をかけて行く。
( ^^ω) 「なんかおかしいな。は瀬川のやつ」
( ^^ω) 「まったくだな」
70 : まじツン ◆ZjpJQshsRo :2007/07/16(月) 01:59:37
確かに自分をいじめていたと思われる存在が自分に対する扱いが変わった。
しかし、なぜ自分と同じ顔をしているのだろう。
確認すべく、先ほどの店へと足を向ける。
「は瀬川君!!」
自分を呼ぶ声が聞こえる。
密かに思いを寄せていた子の声が聞こえ、
この子も自分を見直してくれているとうれしくなり、声がするほうに目を向けた。
( ^^ω) 「は瀬川君、気づいていると思うけど、今までごめんね。
は瀬川君のいいところ、いっぱいあるのになんでだろう。
は瀬川君のことバカにしてて……」
( ^^ω) 「お前……お前もホマをバカにするホマ!?」
( ^^ω) 「え?は瀬川君、何を言っているの?」
( ^^ω) 「うるさいホマ!!黙れホマ!!!」
意中の子の顔も自分の顔。自分の顔からあの可愛い声が聞こえた。
これはきっと夢なんだ。
そもそもあんなお店は夢の中だから現れたもの。
早く覚めるようにと自分の体を責めるも、ただ痛みが残るのみ。
ほどなく、店の看板が見える。
マルタスニムは瀬川は、急ぎ引き戸に手をかけ力一杯戸を開く。
71 : まじツン ◆ZjpJQshsRo :2007/07/16(月) 02:00:01
( ^^ω) 「どういうことホマ!!みんなホマの顔になっているホマ!!」
川 ゚ -゚) 「見返すことはできたのだろう?」
( ^^ω) 「そ、それは……でもおかしいホマ!!」
川 ゚ -゚) 「おかしくはないさ。私は確かに"見返すことはできる"と言った」
( ^^ω) 「見返すことができてもなんか違うホマ!!」
川 ゚ -゚) 「贅沢をいうものじゃないよ。君はその条件に納得し、契約もしたんだ」
( ^^ω) 「そんなの無効ホマ!!契約破棄ホマ!!」
川 ゚ -゚) 「どのような結果になっても取り消しはできないとも伝えたはずだ。
それに君からはすでに対価を頂いたしな」
( ^^ω) 「汚いホマ!!ちゃんと説明がなかったホマ!!!」
川 ゚ -゚) 「私は君に聞かれたことには全て答えた。君が聞かなかっただけだ」
( ^^ω) 「うう……これならいじめられている方がよかったホマ……
みんなホマと同じ顔……」
川 ゚ -゚) 「どうあっても取り消すことは無理だな。
それに対価も頂いてしまった後だし」
( ^^ω) 「対価……何を奪ったホマ!?」
川 ゚ -゚) 「奪ったとは人聞きが悪いが……」
川 ゚ー゚) 「君の希望だ」
72 : まじツン ◆ZjpJQshsRo :2007/07/16(月) 02:00:16
(´・ω・`) 「ま、いくらイケメンや美人でも自分の周りが自分と同じ顔をしているのは
気持ちのいいものじゃないだろうしね」
(;'A`) 「俺、看板見つけても絶対近寄らないことにするわ」
( ^ω^) 「都市伝説だお。ショボンの作り話だお」
(´・ω・`) 「その割にはブーンはぷるぷるしてるね」
(;^ω^) 「そそそそそそそんなことないんだぜ?」
(;'A`) 「でもそんな店、ないよな?」
(;^ω^) 「ある分けないお」
(´・ω・`) 「さぁ?それはどうだろう」
(´・ω・`) 「さて、次はブーンか。お題はどうしようかな……」
( ^ω^) 「お手柔らかに頼むお」
(´・ω・`) 「よし。それじゃあ花火にしようか。夏だしね」
人それぞれには目標というか、夢みたいなそんな道しるべってあるだろう?
それってある意味灯火だとおもうんだよ。
いや、別にこれでお題を消化したって言うわけじゃないんだ。
ただ、話の道筋として最初に話しておいたほうがいいんじゃないかとおもってね。
それでその灯火が君たちにも、もちろんあるとおもうんだ。
何が君たちの灯火になっているかはぼくはわからないけどね。
ドクオ、そんなものないとか言わないでよ。
それじゃこの話が終わってしまうじゃないか。
ちょっと、ブーンまでそれならそれでショボンにむりやり付き合わされた
百物語が終わるからせいせいするとか言わないでくれよ。
いくらなんでも悲しすぎるじゃないか。ぼく泣いちゃうよ?掘っちゃうよ?
うん、すまない。話が大幅に脱線したね。
こののお題を出しての百物語ということだけど、今回のこの灯火に関しては
お題以前からぼくが知っていた話なんだ。
その話をこれからしようとおもう。
そう、前述した通りぼくの話の中で出てくる灯火というのは、
人が心の中に持っている目標というか夢見たいなものについての話なんだ。
それじゃ物語を始めようか
63 : まじツン ◆ZjpJQshsRo :2007/07/16(月) 01:56:31
【夢、売ります】
怪しげな看板を目の前にマルタスニムは瀬川は、しかしその看板が気になり歩みを止めた。
( ^^ω) 「夢を売るってなんだホマ?そもそもそんなものは自分が持つものホマ」
他人に与えられた夢、ましてやそれが売られた夢なんかあるものか。
現実味がわかないが、看板からは離れられない。
奥に目を向けると古ぼけた店が見える。
興味本位でマルタスニムは瀬川の足はその店へと向かっていた。
( ^^ω) 「ぼろっちい店ホマ。夢を売って生活なんかできるホマ?」
ここまで来た以上、ひやかしでも店の中に入ってみようと思い、店の引き戸を開けた。
( ^^ω) 「ごめんくださいホマ」
店の外も古ければ店の中も古く、カウンターと思わしきテーブルといすが二つ。
古い駄菓子屋の店内の商品棚を全部とっぱらた所にそれらがおかれているような雰囲気。
しばらくすると店の奥から声が聞こえた。
64 : まじツン ◆ZjpJQshsRo :2007/07/16(月) 01:56:59
川 ゚ -゚) 「いらっしゃい」
古ぼけた店にはとても似合わない妙齢の女性が顔を出した。
20代後半から30代前半だろうか。
年相応の色気を持ち、その服装も魅力を大きく引き出していた。
( ^^ω) 「外の看板を見たホマ。本当に夢を売っているホマ?」
川 ゚ -゚) 「ああ。それがこの店の唯一の商品だからな」
この店にそれ以外売れるものでもあるとおもうのか?とも取れる口調で女性は言いう。
その態度にマルタスニムは瀬川は少し遺憾を示すも、どうせ冷やかしだからと
受け流し自分の疑問を相手にぶつけた。
( ^^ω) 「本当に夢を売っているホマ?そもそもその夢って何ホマ?」
川 ゚ -゚) 「夢は夢さ。君にも一つや二つ夢があるだろう?」
( ^^ω) 「ホマホマ!もちろんあるホマ」
川 ゚ -゚) 「その夢を私は売っているのさ」
正直意味がわからなくなり混乱するマルタスニムは瀬川。
自分が持っている夢を売る?
すでに自分が夢を持っているそれを売るというのだろうか。
65 : まじツン ◆ZjpJQshsRo :2007/07/16(月) 01:57:32
( ^^ω) 「自分の持っている夢を売るっていう意味がわからないホマ」
おもった疑問をそのまま口に出す。
女性は口元をほころばせその疑問に対して答えた。
川 ゚ -゚) 「そのままさ。君の持っている夢を売る。
夢が現実になるといえばいいか。
しかし夢をかなえるとは違うんだ」
禅問答のような答えが返ってきて、ますます混乱する。
こんな店に来るんじゃなかったと後悔したマルタスニムは瀬川は
早めに話を切り上げ店を後にしようとした。
( ^^ω) 「よく意味がわからないホマ……話を聞いて興味もなくなったホマ
失礼しましたホマ」
別れの旨をつげ、マルタスニムは瀬川は店の引き戸に手をかける。
川 ゚ -゚) 「君の夢は、君をバカにした人たちを見返すことか」
66 : まじツン ◆ZjpJQshsRo :2007/07/16(月) 01:57:56
自分の心の内を読まれたのか。
引き戸を開けかけたマルタスニムは瀬川の手が止まる。
( ^^ω) 「なんでわかったホマ!!」
川 ゚ -゚) 「客として訪れてくれた人の夢はわかるさ。
それくらいできなければ商売にならない。
何せこれだけ怪しいものを売っているんだからな。
いかに信用してもらうかにかかっているのさ」
マルタスニムは瀬川は生まれつき顔に奇形が及んでおり、
それがもとにいじめられてきた。
人よりほんのちょっと違うというだけでいじめられる世界に
何度自殺を考えたかはわからないが、
そのために気が弱くなっており自ら命は絶てなかった。
女性の一言により、とたんに看板の内容が現実味を帯びたことを知り、
自分の今までと夢の具体的な内容を打ち明けていた。
川 ゚ -゚) 「ふむ、わかった。夢を売ることはできる。
だが、どのような結果になっても取り消しはできないことに注意してくれ」
( ^^ω) 「あいつらを見返させられるならいいホマ!!本当にできるホマ?」
川 ゚ -゚) 「できる。見返させることはな」
67 : まじツン ◆ZjpJQshsRo :2007/07/16(月) 01:58:20
見返させることはできるということにマルタスニムは瀬川は興奮し、
その言葉の不自然な部分には気づかなかった。
見返させること"だけ"はできるという言葉の意味に。
( ^^ω) 「お願いするホマ!!今すぐ見返したいホマ!!」
川 ゚ -゚) 「わかった。それでは商談成立ということでいいかな」
( ^^ω) 「OKホマ!!お金なんか気にしないホマ!30年ローンでも払うホマ!!」
川 ゚ -゚) 「お金などいらないよ。君からは他のものをもらう」
( ^^ω) 「ホマ?とくに上げられるものはないと思うホマ……
臓器とかは勘弁ホマ!折角楽しくなって来たのにまだ死にたくないホマ!!」
川 ゚ -゚) 「そんなものはいらないよ。安心して欲しい」
( ^^ω) 「ホマホマ!!」
とんとん拍子に話は進んでいった。
気づけば契約を終え、にっこり笑うマルタスニムは瀬川の姿があった。
川 ゚ -゚) 「もう一度言っておくぞ。すでに契約は終えてしまったが、
取り返すことはできないからな」
( ^^ω) 「わかっているホマ!!もう街で見かけてもバカにされないホマ?」
川 ゚ -゚) 「ああ。契約が成立した時点でな」
( ^^ω) 「ありがとうだホマ!!」
川 ゚ -゚) 「こちらこそ」
68 : まじツン ◆ZjpJQshsRo :2007/07/16(月) 01:58:45
店の外にでると、今までとは世界が変わったような感じがする。
これまでにない清々しい気分で帰路につくも
さっそく見返すことができているのかが気になり、自宅へ最寄の道ではなく
いじめていたやつらが普段いるであろうコンビニの前を通ることにした。
「おい、は瀬川!!」
聞き覚えのある声に、体に染み付いてしまったいやな記憶から直立不動になってしまう
マルタスニムは瀬川。
しかしあの店でのことを信じて声のある方へ顔を向けてみる。
( ^^ω) 「なんで俺お前のことバカにしていたんだろうな。本当ごめんな」
そこには鏡の前で見ているのと寸分変わらない自分の顔があった。
自分に謝られているが声は違う。
録音した自分の声は違って聞こえるともいうけど、明らかに違う。
だってこの声はバカにしていた……
69 : まじツン ◆ZjpJQshsRo :2007/07/16(月) 01:59:08
( ^^ω) 「お前誰ホマ?」
( ^^ω) 「は?何言ってるんだよ。は瀬川のことバカにしてたのは悪かったよ
そんな言い方しないでくれよな?」
( ^^ω) 「そうだぜ、は瀬川。こいつも悪いとおもってるし、
俺もすまなかったとおもってる」
( ^^ω) 「なぜホマの顔をしているホマ!!お前も、お前も!!」
( ^^ω) 「なぜ……?って、俺はいつも通りの顔だし、は瀬川もいつも通りの顔じゃないか」
( ^^ω) 「そんなことないホマ!お前ら今度はそんないじめかたをするホマ!?」
( ^^ω) 「少し落ち着けよは瀬川、俺たちは何も変わっちゃいないぜ?
お前を見直したっていうだけだよ」
( ^^ω) 「ああ、それ以外のところは変わってないのに。変なこというな」
おかしい。
どう見ても自分と同じ顔で違う声が聞こえる。
確かに見返してやりたいと思っていたやつらと同じ声だが、その声の主は自分の顔。
事態を飲み込めず、まずはその場から逃げ出そうと試みるマルタスニムは瀬川。
( ^^ω) 「お、お前らこれ以上ホマをバカにするなホマ!!」
はき捨て、その場をかけて行く。
( ^^ω) 「なんかおかしいな。は瀬川のやつ」
( ^^ω) 「まったくだな」
70 : まじツン ◆ZjpJQshsRo :2007/07/16(月) 01:59:37
確かに自分をいじめていたと思われる存在が自分に対する扱いが変わった。
しかし、なぜ自分と同じ顔をしているのだろう。
確認すべく、先ほどの店へと足を向ける。
「は瀬川君!!」
自分を呼ぶ声が聞こえる。
密かに思いを寄せていた子の声が聞こえ、
この子も自分を見直してくれているとうれしくなり、声がするほうに目を向けた。
( ^^ω) 「は瀬川君、気づいていると思うけど、今までごめんね。
は瀬川君のいいところ、いっぱいあるのになんでだろう。
は瀬川君のことバカにしてて……」
( ^^ω) 「お前……お前もホマをバカにするホマ!?」
( ^^ω) 「え?は瀬川君、何を言っているの?」
( ^^ω) 「うるさいホマ!!黙れホマ!!!」
意中の子の顔も自分の顔。自分の顔からあの可愛い声が聞こえた。
これはきっと夢なんだ。
そもそもあんなお店は夢の中だから現れたもの。
早く覚めるようにと自分の体を責めるも、ただ痛みが残るのみ。
ほどなく、店の看板が見える。
マルタスニムは瀬川は、急ぎ引き戸に手をかけ力一杯戸を開く。
71 : まじツン ◆ZjpJQshsRo :2007/07/16(月) 02:00:01
( ^^ω) 「どういうことホマ!!みんなホマの顔になっているホマ!!」
川 ゚ -゚) 「見返すことはできたのだろう?」
( ^^ω) 「そ、それは……でもおかしいホマ!!」
川 ゚ -゚) 「おかしくはないさ。私は確かに"見返すことはできる"と言った」
( ^^ω) 「見返すことができてもなんか違うホマ!!」
川 ゚ -゚) 「贅沢をいうものじゃないよ。君はその条件に納得し、契約もしたんだ」
( ^^ω) 「そんなの無効ホマ!!契約破棄ホマ!!」
川 ゚ -゚) 「どのような結果になっても取り消しはできないとも伝えたはずだ。
それに君からはすでに対価を頂いたしな」
( ^^ω) 「汚いホマ!!ちゃんと説明がなかったホマ!!!」
川 ゚ -゚) 「私は君に聞かれたことには全て答えた。君が聞かなかっただけだ」
( ^^ω) 「うう……これならいじめられている方がよかったホマ……
みんなホマと同じ顔……」
川 ゚ -゚) 「どうあっても取り消すことは無理だな。
それに対価も頂いてしまった後だし」
( ^^ω) 「対価……何を奪ったホマ!?」
川 ゚ -゚) 「奪ったとは人聞きが悪いが……」
川 ゚ー゚) 「君の希望だ」
72 : まじツン ◆ZjpJQshsRo :2007/07/16(月) 02:00:16
(´・ω・`) 「ま、いくらイケメンや美人でも自分の周りが自分と同じ顔をしているのは
気持ちのいいものじゃないだろうしね」
(;'A`) 「俺、看板見つけても絶対近寄らないことにするわ」
( ^ω^) 「都市伝説だお。ショボンの作り話だお」
(´・ω・`) 「その割にはブーンはぷるぷるしてるね」
(;^ω^) 「そそそそそそそんなことないんだぜ?」
(;'A`) 「でもそんな店、ないよな?」
(;^ω^) 「ある分けないお」
(´・ω・`) 「さぁ?それはどうだろう」
(´・ω・`) 「さて、次はブーンか。お題はどうしようかな……」
( ^ω^) 「お手柔らかに頼むお」
(´・ω・`) 「よし。それじゃあ花火にしようか。夏だしね」
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