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100 : ◆3m0SptlYn6 :2007/07/19(木) 20:57:58
('A`)「あ、今思い出したんだけど、
俺の知り合いに若年性白血病の奴がいたんだ」
(;^ω^)(またお前かお…)
('A`)「まぁ、ありきたりなんだが、親同士が友達で、
産まれた病院から一緒の奴だった」
目の前に並んでいる無数のロウソクが、一瞬揺らめいた気がした。
・
・
・
そいつが白血病だと判ったのは3歳の頃。
医者には、10歳のまでは生きられないと言われてたらしい。
( ・∀・)「ドッくん、今日はなんのゲームする?」
モラ君は12歳になっていた。
101 : ◆3m0SptlYn6 :2007/07/19(木) 20:58:30
なかなか家を出ることが出来なかったモラ君は、
友達は俺だけ。
遊ぶ時も殆んど部屋でゲームばっかりだった。
( ・∀・)「また、僕の勝ちだね」
モラ君はゲームがすっげぇ上手くて、
俺が勝った記憶なんて殆んどない。
そんなモラ君も、体調が良いときは学校に来ていたが、
最近、体調を崩して休みが続いていた。
( ・∀・)「ドッくん……明日も…その…」
「明日も遊ぼうね」
これが、いつもの俺らの別れの挨拶だった。
モラ君は髪の毛がない。
抗生剤の副作用ですべて抜け落ちている。
学校で、授業中も帽子の着用を認められている唯一の存在だった。
102 : ◆3m0SptlYn6 :2007/07/19(木) 20:58:49
そんなある時、俺はモラ君から告白された。
( ・∀・)「ねぇドッくん。好きな人っている?」
当時、俺は男女関係に疎く、好きと言える人はいなかった。
そしてモラ君に、「クラスのツンちゃんの事が好き」
と告白されたんだ。
正直、どうにもならないと思ったけど、
どうにかしてあげたい。
って思った。
矛盾してるけどな、はは
それから、モラ君の改造計画が始まったんだ。
帽子が似合うカツラを探して、オシャレな服も買った。
二人のお年玉が全部無くなっちゃったけど。
103 : ◆3m0SptlYn6 :2007/07/19(木) 20:59:07
_
ノノ・∀・)
そうして全部着用したモラ君は、
元の素材が良かったんだろう。
格好良かった。
_
ノノ;・∀・) 「ま、ま、前から好きでした。
友達になってください」
ξ;゚⊿゚)ξ「……」
あまり人と話すのは得意じゃなかったモラ君。
彼なりの精一杯の言葉だった。
ξ//⊿//)ξ「よ、喜んで」(カッコイイ……)
こうしてモラ君の友達が二人に増えた。
あの時のモラ君の笑顔は、今も忘れられない。
104 : ◆3m0SptlYn6 :2007/07/19(木) 20:59:24
三日後
告白?したその翌日にモラ君は容態が急変して、
二日間昏睡し、そのまま逝ってしまった。
告白の翌日、学校でツンちゃんがこう言っていた
ξ*゚⊿゚)ξ「昨日ね!すっごいカッコイイ人から声かけられたんだー」
モラ君は、ツンちゃんと友達になった。
ξ゚⊿゚)ξ「でも、連絡先聞いてなかったなぁ……」
だけどツンちゃんはモラ君とは友達になって無かったんだ。
・
・
・
('A`)「なぁ…モラ君は幸せだったのかな?」
(# ^ω^)「モラ君だと気付かないなんて、その女の子は酷いお!」
(´・ω・`)「確にその女の子は酷いと思うけど、
モラ君は幸せだったんじゃないかな?」
('A`)「何故……そう思う?」
105 : ◆3m0SptlYn6 :2007/07/19(木) 20:59:49
(´・ω・`)「だってさ、人間ってなんとなく毎日を生きてるじゃん?」
( ^ω^)「確かに……」
(´・ω・`)「でも、モラ君は短い人生ながらも、
最後に納得のいく死を迎えられたと思うんだ」
('A`)「一方通行の納得だけどな」
(´・ω・`)「いいじゃない、一方通行でもさ。
彼の12年間はなんとなくじゃなく、精一杯生きたんだろう」
('A`)「短い人生でも、なんとなく生きてる俺より、
モラ君の方が幸せだったのかもな」
(´・ω・`)「セミだってさ、何年も一人で土の中で過ごして、
成虫したら7日間の命を精一杯生きるんだよね」
( ^ω^)「ショボン、物知りだお!」
(´・ω・`)「セミなんかを引き合いに出しちゃって失礼だとは思うけど、
生き様は皆一緒だと思うんだ」
( ;ω;)「おっ……生きてる今が大事なんだおね」
(´・ω・`)「僕達人間は、一番不幸せな生き物なのかもね」
('A`)「……」
( ^ω^)「……」
106 : ◆3m0SptlYn6 :2007/07/19(木) 21:00:04
('A`)「まぁ全部、作り話なんだけどな」
(´・ω・`)「……」
(# ^ω^)「てめーは俺を怒らせた!」
その時、ショボンが窓から外を指差して言った。
(´・ω・`)「お、『浴衣』を着た綺麗なお姉さんが」
(*^ω^)「どこどこ?」('A`*)
だがショボンは明るく振る舞うドクオの頬に、
一筋の涙が流れたのを見逃さなかった。
窓から吹き込んだ風で、ロウソクの火が一本
フッ と消えた
残り87本
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