25 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/14(土) 01:34:23.25 ID:
9sBITA0e0 朝。私は寝床から起き上がる。
体中が不快な汗に覆われていて、シャツがべっとりと肌に張り付いていた。
昨夜、街中を走り回り猛獣型怪人を捕まえて部屋に入り、カレーを大目に作り隣におすそ分けに行ったところ、
ドクオがアルバイト先から貰ってきた(と聞いた)鯛の尾頭付きを三人で笑いながら箸で突きあっていたので、猛獣型怪人を玄関先にそっと置いてきた。
私は胸中を巡りまわる様々な思いを思い切り押さえつけ、カレーライスを食べた。二杯目は卵を入れた。一心不乱にスプーンを口に運ぶ機械と私は化したのだ。
そうして、そのまま後ろに倒れこんで寝てしまっていたのか。
テーブルがあり、すぐ後ろに布団を敷いている自分の部屋の内装に惚れ惚れしながら、壁に立てかけてある棺桶を一瞥した。
テーブルの上を見る。
カレーの入った鍋の蓋を開けると異臭が私の鼻に飛び込んできた。この蒸し暑い部屋のせいで腐ったのだ。
まだまだ大量に余っている、固体と液体が混ざり合ったような茶色い摩訶不思議な存在に蓋をして、私はリモコンを手に取った。
テレビをつける。起きたらテレビをつけるのが毎朝の習慣だった。
すると弾けるような曲調と力強い男性ヴォーカルが耳に飛び込んできた。
画面では端正な顔立ちをした男女が変身を開始して、お馴染みの五色に身を包んでいた。
<_プー゚)フ「我々は画面を通してではなく、ノンフィクションで拳を交えているわけだからなあ……」
私たちの現実的ヒーローと画面の向こう側の虚構的ヒーローはほとんど変わりなかった。
決め台詞があり、武器があり、必殺技があり、巨大ロボットがいる。そして悪を蹴散らす。
勿論、この番組を制作しているのはヒーロー機関に属しているものたちである。
28 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/08/14(土) 01:39:32.04 ID:
9sBITA0e0 <_プー゚)フエクストプラズマンの憂鬱のようです
#2「流行り病」
さぁ、染まっていく 皆様に
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