長岡速報

 
 
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ジョルジュ

Author:ジョルジュ
心母少女最終話更新
完結おめでとうございます。
08/03

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( ^ω^)ブーンと心母少女のようです4 

3 名前: ◆tOPTGOuTpU Mail: 投稿日: 08/03/24(月) 23:37:12 ID: dkjtdKi50


4.少女の朝


一九九五年、六月十四日。日曜日の朝九時。


梅雨に入り、連日のように雨粒が地上に押し寄せていた。

この日も朝から憂鬱な曇り空で、いまだ降ってはいないが、昼頃には小雨になるらしい。


内藤家の一室にて、思い悩んでいる少女が椅子に座っていた。

鏡台を前にして、しきりに髪の毛をセットしている。


ζ(゚ー゚*ζ「う~ん……」


三十分ちかく掛けてようやく髪型を作り上げているのだが、まるで顔は晴れていなかった。

雨が降り湿気が増せば、このゆるいウェーブも途端に強くうねくってしまうだろう。

せっかくのセットが、瞬時にして台無しになってしまうかもしれない。

そう思うと、少女は心を沈ませた。


……これで髪の毛が変になったら、私の顔ももっと変に見えるだろうなぁ……。


ハァーっと溜息をついた辺りで、「コンコン」とドアの叩く音が聞こえたので、少女は振り返った。


 


 


続き →

( ^ω^)ブーンと心母少女のようです3 

30 名前: ◆tOPTGOuTpU Mail: 投稿日: 2008/03/19(水) 22:44:54.43 ID: JAO+O/oE0

3.霊視ショウ


・・


・・・


( ^ω^)「……というわけでして、とにかく、えー……皆様の発展も、これからを祈ってですお……

      とにかく、乾杯!!」


その掛け声の後に、騒ぎ立てるようにして「乾杯!」という異口同音の声が響いた。


若干へどもどしてしまったが、無事に挨拶を終わらせることが出来、ホっとしながらで内藤は壇上から降りた。

席につくと、フゥと声を漏らす。

秘書が素早く「大丈夫ですか」と声を掛けると、内藤は「いや平気だお」と呟いた。


(;^ω^)「緊張するんだお……」


「あの、霊視ショウですか?」


(;^ω^)「そうだお」


内藤はコクリと頷いた。


 


続き →

( ^ω^)ブーンと心母少女のようです2 

11 名前: ◆tOPTGOuTpU Mail: 投稿日: 2008/03/19(水) 22:16:32.53 ID: JAO+O/oE0

2.挨拶風景(第一章)


内藤ホライゾンは六十を迎えた現在では、肝臓が弱っており、アルコールを強く嗜むことが出来ない。

若い頃は酒豪でならしただけあって、酒はしたたかに所有しているのだが、

この有様では「酒も可哀想だ」とのことで、自らの六十周年パーティーに、殆どを無償で放出することにしたのだった。


そのため、マジシャンの前座も終わり会場の明かりが点いた今では、多くの客が上等な酒を味わっていた。

食前ということもあり、大体はカクテルやウイスキーが好まれたが、

食後の秘蔵のコニャックを待ち侘びている人間も大勢居た。

だが、肝心の主役がレッドアイを片手にしているので、慌ててそれを頼む者も少なくなかった。


ホテルのパーティー・ルームが会場なだけあって設備やクオリティは安定しており、

主催者も心置きなくパーティーを楽しめた。


主役である内藤ホライゾンは、会場の隅の円卓に、鷹揚な様子でついていたのだが、

場全体が立食パーティーめいた雰囲気になってきた辺りで、秘書と共に席を立った。


その瞬間、パーティーの参加者は一斉にそちらを向き、遠くの者は会釈をし、

近くの者はぞくぞくと内藤に近寄って来た。


 


続き →

( ^ω^)ブーンと心母少女のようです1 

1 名前: ◆tOPTGOuTpU Mail: 投稿日: 2008/03/19(水) 22:01:40.93 ID: JAO+O/oE0

1.明けるステージ(プロローグ)


会場の照明が落とされてから間もなくして、ステージを閉ざした臙脂色の緞帳が静かにそよいだ。


観客のどよめきが止み、そうして意識がステージに向けられた辺りになると、

いよいよ緞帳は震えながら昇っていき、


隠された舞台を今、露わにした。


銀色のスポットライトが円光を作り舞台の中央を照らすと、途端に白煙と共にシルクハットを被ったマジシャンが姿を現した。

観客の迎えの拍手に対し、ピエロめいたお辞儀の身ごなしをすると、拍手は更に強まっていった。


高尚なハープのアルペジオが会場に響き渡る。


観客は騒ぐのをやめて、マジシャンの存在すら忘れてしまいそうになるほどに、その音色に聞き入ってしまう。


ステージの右脇で、長い黒髪を一束に結ったアジア美女がハープを優雅に奏でており、

このBGMが、録音でないことを観客は知る。


 


 


続き →

从゚∀( ´_ゝ`从'ー'从あそぶようです(^ω^ )∀゚*) 第一回 

8 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/07/16(水) 20:03:25.58 ID:v+U2KhWAO
四月。

VIP町の郊外。
春の訪れを教えてくれる風が生まれた。
暖かで気持ちいい日差しをいっぱい浴びながら、風は閑静な住宅街を吹き抜けていく。

道ばたでしゃんと背中を伸ばしてたタンポポが、ふんわり撫でられおじぎした。

物干し台のお子さまパンツは、吹き飛ばされてふわりふわりと空高く。

入学式を終えた中学校をすり抜けて、ついでに新しいスカートをふわりとさせて、風はなおもまっすぐはしる。


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