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4 : ◆j0VQcv9RTo :2008/11/30(日) 23:23:53.08 ID:MLVc5xhe0
文化祭まで残り一週間。 1人、2人と飲み込む闇は、足元から、背後から、襲いかかる。 さらに深い闇を伴って… ~七不思議 其の六怪~ 兄者の死から、一週間が経った。 あの後ショボンは酷く狼狽し、茫然自失の状態だったが 内藤が半ば引きずるようにして屋上を去った。 結局、後に教師が発見し、兄者の思惑通りに『自殺』という事で片付けられた。 しかし、弟者の落胆は見ていられないほどだった。 数日前にあった葬式では人目もはばからずに大声で泣き、痛々しいほど憔悴しきった顔をしていた。 内藤、ショボンは葬式では肩身の狭い思いで終始座っていたが 兄者の姉に声をかけられたときは、胸を締め付けられる思いだった。 たとえ自分達のせいではないにしても、 ――止められたかもしれない。助けられたかもしれない。 そんな思いがショボンの胸には渦巻いていた。 6 : ◆j0VQcv9RTo :2008/11/30(日) 23:24:55.50 ID:MLVc5xhe0 ――そして、いつしか文化祭まで一週間。 しかし、七不思議の主謀『高岡ハイン』は一週間も待ってはくれないだろう。 何をするかも分からない以上、早く手を打つべきだ。 そんな事を考えながら朝の坂道をだらだらと登っていく。 内藤も、最近はツンに了承を得たらしくショボンと一緒に登校するようになった。 ツンも兄者の事でそれなりに気を使ったのだろう。 とはいっても、真相は知らないのだ。女の勘とは怖いものだ。 ( ´ω`)「…」 (´・ω・`)「…」 2人とも終始無言で歩く。 兄者の死によって、2人には恐怖と悔恨の念にかられていた。 次は、自分かもしれない。 ショボンは恐れる。 人が怪我をしたり死ぬことが、簡単な事に思われてきている。 だから、怖い。自分が簡単に死んでしまうことが。 そして、また助けられずに目の前で人が死ぬことが、怖い。 7 : ◆j0VQcv9RTo :2008/11/30(日) 23:25:59.85 ID:MLVc5xhe0 (´・ω・`)「…どうするんですか?『高岡ハイン』の事は」 永遠に続きそうな沈黙を先に終わらせたのは、ショボンだった。 それは、単純に沈黙が痛かっただけではなく、これ以上の犠牲者を出さないため。 ( ´ω`)「…呼び出して、直球勝負しかないんじゃないかお?」 (´・ω・`)「呼び出して、会ってどうするんですか?」 内藤は俯いて、たっぷり30秒悩む。 本気で困っているようだ。眉間にしわも寄っている。 ( ^ω^)「…まず殴る。そしてとっ捕まえて先生に突き出す、かお?」 内藤の目には、ここ数日には無かった光があった。 ( ^ω^)「あと、なんでこんな事をしなきゃならなかったのか、聞きたいお」 その目は、決意に満ちた目。 しかし、どこか陰のある光を宿した目。 (´・ω・`)「今日、呼びますか…?」 昇降口を入った直後に、内藤は無言で頷く。 ショボンは、すぐに調べておいた靴箱に手紙を入れる。 ――新たな惨劇のスイッチが、カチリと音を立てた。 8 : ◆j0VQcv9RTo :2008/11/30(日) 23:26:26.10 ID:MLVc5xhe0 ******************************* ―VIP総合病院 病室にパソコンの音キーを打つ音が響く。 (´<_` )「…来たか」 パソコンがメール受信を知らせる。 待ち望んでいたメールに、弟者は胸が高鳴るのを感じた。 ここ数日は泣き暮らしてきた。 しかし、昨日兄者の机の上に自分宛の手紙を見つけてからは、泣かないと決心した。 無理して出させてもらった葬式でも、醜態をさらしてしまった。 天国なんてものがあるとしたら、兄者は大笑いしているんだろうな。 弟者はそんなことを考えながら、隣の病室の男にメールを送信する。 本当なら、こんなことはしたくない。というか、出来ないだろう。 弟者は、それを分かっていながらも送信のボタンを押した。 もう後戻りは絶対に出来ない。 9 : ◆j0VQcv9RTo :2008/11/30(日) 23:27:41.25 ID:MLVc5xhe0 十数分後、弟者の病室の前で何かがぶつかる音。 少し遅れてノックの音。 (´<_` )「どうぞ」 ドアが開き、細身の男が姿を現す。 ――それは、兄弟が苦しめた人物、2人の罪を体現する人物。 ("A")「今更、なんの用事があるんだ?次は耳でも潰そうってのか?」 ドクオが、立っていた。 手には、白い杖、罪の象徴。 (´<_` )「謝ってもどうしようもないのは分かってる、許してくれとはとても言えない」 (#"A")「あぁ。その通りだ!だが、お前は無事でいて俺は盲目だ! お前を恨まない道理なんてないだろ!?」 弟者は少し目線を逸らす。 しかし、ここで退いては何も出来ない。 10 : ◆j0VQcv9RTo :2008/11/30(日) 23:28:03.71 ID:MLVc5xhe0 (´<_` )「いくらでも俺の事を恨んでくれてもかまわない。 だが、さっきのメールの提案は、お前にも悪い提案じゃないだろう?」 ("A")「…」 ドクオは少し考え込む。 (´<_` )「現に、あんたはここに来たんだ。『提案』を聞いた上でな」 ("A")「…少し待ってろ」 苦々しげにそう言って、ドクオは自分の病室へ戻っていった。 12 : ◆j0VQcv9RTo :2008/11/30(日) 23:28:59.76 ID:MLVc5xhe0 1、2時間後、ドクオが自前のノートPCを持って弟者の病室を再び訪れる。 訝しげな顔をする弟者の横で手探りでPCを起動する。 ("A")「文章の読み上げソフトってのがあってな。メールと文書の作成なら簡単に出来る」 まぁ、普段は誰かに読んでもらうんだがな、 と呟いて一枚の文書ファイルを開く。 ("A")「読みしか聞けないから誤字は我慢してくれ。お前の『提案』とやらを具体化してみた」 そこには、ぎっしりと文字が並べられている。 (´<_`;)「こいつは凄い…」 最後まで読んだ弟者は、感嘆の息を漏らす。 ("A")「お前の『提案』に協力する。その代わり終わったら俺はお前の敵だ」 (´<_` )「…おk。その提案を呑もう」 そして2人は話し合いを始めた…。 新たな惨劇へと、物語は繋がり始める―― 14 : ◆j0VQcv9RTo :2008/11/30(日) 23:29:23.51 ID:MLVc5xhe0 ******************************* 昼休み、内藤とショボンは心霊研部室に来ていた。 ( ^ω^)「…それじゃあ、確認するお」 静かに、内藤が話し始める。 ( ^ω^)「僕が、屋上でハインを待ち受ける。 その間、ショボンは給水棟の陰に隠れているんだお」 ショボンが、緊張した顔でゆっくりと頷く。 ( ^ω^)「そこで、話を聞けるなら話してもらうし、襲い掛かってきたなら…」 一呼吸置いて ( ^ω^)「ダッシュで逃げるお!」 15 : ◆j0VQcv9RTo :2008/11/30(日) 23:29:58.45 ID:MLVc5xhe0 しかし、そこでショボンが異議を唱える。 (´・ω・`)「待ち受ける役割、僕の予定じゃなかったんですか?」 そう、朝にも話し合ったのだが、 その時はショボンが待ち受けていた方が囮になりやすいから という理由で、ショボンが待ち受ける役になったのだ。 ( ^ω^)「…危なすぎるお。相手はショボンを殺そうとしてるんだお?」 内藤は怪訝な顔をする。 しかし、ショボンは引き下がろうとしない。 (´・ω・`)「効果が高いなら、多少のリスクは負った方がいいと思うんですよ」 その瞳は真っ直ぐに内藤を見つめ、 何か、考えがある。内藤にそう思わせるのに充分だった。 ( ^ω^)「……分かったお。でも危なくなったらすぐ逃げるお」 ショボンは、力強く頷いた。 16 : ◆j0VQcv9RTo :2008/11/30(日) 23:30:25.14 ID:MLVc5xhe0 ――放課後 屋上には、男が1人。 そして夕陽に照らされたその人物から長く伸びた影。 (´・ω・`)(もうすぐ…約束の4時か) ショボン緊張していた。 もしもの事があったら、だとかついつい悪い方向に考えてしまう。 兄者の件もあり、屋上に来るのがトラウマになりそうだ。 そう考えながら、内藤のいるはずの方向を見やる。 │ω^)b 階段の小さな建物の陰から内藤が親指を立てている。 焦って『すぐ隠れてくれ』と身振り手振りで伝える。 内藤はすぐに引っ込んだが、ショボンは内心気が気ではない。 (;´・ω・`)(あの人に緊張感は無いのか…) 内藤が再び顔を出し、ショボンがまたボディーランゲージを始めた瞬間 ――屋上のドアの開く音がした。 17 : ◆j0VQcv9RTo :2008/11/30(日) 23:31:11.38 ID:MLVc5xhe0 …・・・・・・時間は少し遡り、内藤たちが屋上へと出向く30分ほど前 (´<_` )「…準備はいいか?ドクオ」 弟者は、無線の向こうへ声をかけた。 場所は、2の3の教室。 弟者は、病院を抜け出して学校へ来ていた。 ハインに気付かれないように、細心の注意を払ってここまで来たが、 心配の種は考え出せばキリがない ”あぁ。おkだ” 向こうでドクオも緊張しているのだろう、声が少し震えている。 18 : ◆j0VQcv9RTo :2008/11/30(日) 23:34:32.31 ID:MLVc5xhe0 (´<_` )「お前が緊張してどうするんだ。家にいるくせに」 ”うるせー” (´<_` )「まぁ、もしもの時は110番くらいは頼むぞ」 ベレッタM8045クーガー。無線機。そして鉛弾。 ドクオから借りたサバイバルゲーム用の武器だ。 ”一応言っとくが、人は殺せないぞ” (´<_` )「当たり前だ。そこまでやるつもりは無い」 ”…まぁ、俺も死んでるわけじゃないからな” ドクオの皮肉に弟者は薄く笑って屋上へ向かう。 (´<_` )「作戦、決行だ」 弟者は無線に向かって一言告げると、歩き始めた。 19 : ◆j0VQcv9RTo :2008/11/30(日) 23:39:04.70 ID:MLVc5xhe0 ******************************* ドアが開く一瞬、ショボンの体は全ての機能を停止してしまったのではないかと思うほど 力が入らなくなった。 しかし、倒れることなくいられたのは、内藤がいる安心があったからだろう。 (;´・ω・`)「っ!」 屋上へと足を踏み入れたのは、 (´<_` )「なんだ、お前らか」 弟者だった。 (;´・ω・`)「…え?なんであなたが?」 (´<_` )「お前らの目的と同じだと思うんだがなぁ」 弟者の手には銃が握られている。 流石に本物ではないだろうが、嫌が応にも緊張感は高まる。 (;´・ω・`)「ハイン…ですか」 (´<_` )「はは」 分かってんじゃないか、そう言い終わる前に 弟者の背後のドアが静かに開く。 そこには― 20 : ◆j0VQcv9RTo :2008/11/30(日) 23:39:30.86 ID:MLVc5xhe0 从'ー'从「あれれー?屋上に人が大勢いるよー?」 1人の少女が、正面から夕陽を浴びて、立っていた。 21 : ◆j0VQcv9RTo :2008/11/30(日) 23:40:37.15 ID:MLVc5xhe0 (;´・ω・`)「(あれが…ハインですか?)」 (´<_`;)「(分からん。基本的にコンタクトをとってたのは暗いとこだったし 直接話すのは兄者だったしな…少し似てる…気がする程度だ)」 2人がひそひそと小声で話していると、少女はそれを不思議そうに見つめた後 ゆっくりとこっちへ近づいてきた。 从'ー'从「ねぇねぇ。なにしてるの?誰か待ってるの?」 (;´・ω・`)「え?…あ、人を待ってるんですよ」 後ろに手を組んで、笑顔で近づいてくる。 从'ー'从「へー。それってさぁ…」 少女は、上目遣いで弟者を見上げる。 次の瞬間 同一人物とは思えないほど目は見開き、口の端が吊り上る。 邪悪、としか形容のしようがないくらいに般若のごとく嗤う。 22 : ◆j0VQcv9RTo :2008/11/30(日) 23:40:59.81 ID:MLVc5xhe0 从 ゚∀从「俺の事だよなぁ?」 空気が、変わった。 23 : ◆j0VQcv9RTo :2008/11/30(日) 23:41:51.14 ID:MLVc5xhe0 恐怖、だろう。 そう形容するしかなかった。 一瞬背中に怖気が走った、体が動かなくなるくらいに。 その少女――ハインが後ろに組んだ手を前に持ってきた時、反応できたのは、 そして、その手に銀の刃を確認できたのは、弟者だけだった。 (´<_`;)「危ない!」 弟者は咄嗟にショボンを突き飛ばし、自分も一緒に倒れこむ。 ナイフは、咄嗟に出したエアガンの当たって滑り、ブレザーの袖が少し切り裂かれたのが分かった。 从 ゚∀从「っち。はずしたか」 舌打ちをして2人のほうへ向き直るハイン。 ナイフを向けて、再び間合いを詰める。 (´<_`;)「…」 弟者の額に嫌な汗が浮かぶ。 しかし、それは恐怖からではなかった。 (´<_`;)(痛み止めが切れてきたか…) 腹の傷は癒えきっていない。 だから勝手に病院を抜け出してわけだが。 24 : ◆j0VQcv9RTo :2008/11/30(日) 23:42:30.76 ID:MLVc5xhe0 从 ゚∀从「んー?弟者君どうしたのかなー?」 甘ったるい、厭な声で語りかけるハイン。 ニヤリ、と厭な笑いを浮かべ、ナイフを持った右手を振り上げる。 从 ゚∀从「動けないんだよねー?俺のつけた傷で」 (´<_`;)「くっ…」 从 ゚∀从「チャンスに遠慮する必要ないよな?」 ハインのナイフが、弟者の左胸へと近づいていく。 30cm 10cm 5cm 胸に触れ―― 25 : ◆j0VQcv9RTo :2008/11/30(日) 23:43:10.77 ID:MLVc5xhe0 弟者の胸に触れるか触れないかのところで、ハインの手が止まる。 ( ^ω^)「はい、アウトー」 内藤が、ハインの右手首をしっかりと掴んだ。 呑気な声でしばし呆然としていたハインは、我に返る。 从#゚∀从「あぁ!?お前何でいるんだ!?」 ( ^ω^)「もちろん『解いてる』人間だからだお」 内藤はしてやったり、といった顔でハインを見つめる。 从#゚∀从「クソ野郎!離せこのっ!」 無茶苦茶に右腕を振り回すハイン。 しかし、流石に男子の力にはかなわないのか、 しっかりと後ろ手に捻られ、ナイフを取り落とす。 (´・ω・`)「先輩、ナイスですけど、遅いです」 (;^ω^)「悪かったお、でもあのタイミングじゃなきゃ忍び寄れなかったお」 (´<_`;)「いたんなら最初から止めてくれ。おかげで死にそうだったよ」 2人に一気に話しかけられ、平謝りの内藤。 その間、ハインは不気味なほどに静かにしている。 26 : ◆j0VQcv9RTo :2008/11/30(日) 23:45:59.77 ID:MLVc5xhe0 从 ゚ー从「…」 (´<_` )「どうした?悔しくて声も出ないのか?ざまぁないな」 从 ゚ー从「…お前ら、俺が主謀だと思ってるんだよなぁ?」 (´<_` )「お前が、俺を刺して、兄者を追い詰め、ショボンを殺す計画を立てた。 どう考えてもお前が主謀としか思えないんだが?」 (´・ω・`)「…」 しかし、首謀者がこうも易々と自らの姿をさらすだろうか。 しかも相手が最低でも2人以上と分かっている状態で、だ。 もしくは、2人相手でも充分に1人で対抗できると思った? (´・ω・`)「首謀者が…別にいるって事?」 从 ゚ー从「…さぁなぁ。別に俺が首謀者でもいいけどなぁ」 (´<_` )「まぁ、いいさ。こいつに聞けば分かる事だ」 弟者はそう言うと、近くに落ちていたハインのナイフを拾い上げ、 ハインの方へと近寄ると、刃を手の甲に押し付け、力を入れずに引く。 从;゚∀从「ッ!」 ハインの手の甲に紅い一筋の先が入る。 27 : ◆j0VQcv9RTo :2008/11/30(日) 23:46:15.98 ID:MLVc5xhe0 (´<_` )「痛いか?なぁ、痛いのか?俺はもっと痛かったぞ? 兄者は俺よりもっと痛かったんだぞ?心も痛かったんだぞ?」 弟者は、他の3人が口を挟む暇も無いほどの速度で喋り続ける。 異常、異様、そんな言葉が最もしっくり来るだろうか。 さっきまでのハインとは別の恐怖を感じる喋り方、 精神に異常をきたしてるのではないか、いや、確実に異常だろう。 弟者以外の3人はその場に凍り付いていた。 (゚<_゚ )「もっとだ。まだ足らない。まだまだ痛くないだろ? なぁ、何とか言ったらどうなんだ?さぁさぁ!さぁ!さぁ!さぁ!」 弟者が、今度は反対の手に今度はさっきよりも深い傷を入れる。 血が滴り、コンクリートにドロリとした紅が円を描いて拡がっていく。 (;´・ω・`)「ちょ、ちょっと弟者さん!」 ショボンが慌てて後ろから羽交い絞めにして止めようとするが、 ものすごい力で振り払われる。 (゚<_゚ )「死ね氏ね死ね死ね!償え!貴様がぁ!償ええええぇぇぇぇ!」 从 ;∀从「や…やめ…あぁ…」 もはや弟者の目は正気のソレではなく、 血走った目、傷口が開き服を真っ赤に染めながら、 ハインにナイフで襲い掛かる。 28 : ◆j0VQcv9RTo :2008/11/30(日) 23:46:40.76 ID:MLVc5xhe0 弟者が右手を振り上げる。 ハインが横に転がる。 弟者が右手を振り下ろす。 ハインが更に横に転がるが、ブレザーの肩の部分が少し切られる。 同じ事を繰り返し、屋上のフェンスの方へとどんどん近づいている。 (;´・ω・`)「弟者さん!!ハインさん!」 (゚<_゚ )「償ええええぇぇぇぇあ゙あぁぁ!」 ハインがフェンス際へ追い詰められる。 その目からは大量の涙を零し、もう逃げる気力すらないように見える。 (゚<_゚ )「あ゙に…じゃ…かt…つぐn…」 从 ;∀从「やめ…たすけ…ご…」 弟者が止めと言わんばかりに大きくナイフを振り上げる。 ――ナイフが、ハインの体に深々と刺さった。 29 : ◆j0VQcv9RTo :2008/11/30(日) 23:47:20.49 ID:MLVc5xhe0 从 ;∀从「あ゙あ゙ああぁ゙あ゙ああ゙ぁぁあぁ!!」 灼熱の棒を押し当てられたかのように、熱く、鋭い痛みがハインを襲う。 (゚<_゚ )「ツグ…え……ヅぐあエ…」 弟者は更にハインを刺す刺す刺す刺すサスサスサスサスサスサスさすサす ショボンはその場から一歩も動けずにただ、見ていることしか出来なかった。 自分は、目の前で人を死なせたくないと思っていたはずなのに。 目の前で、紅い肉片に変わっていく女を、刺す男を、見ていることしか出来なかった。 30 : ◆j0VQcv9RTo :2008/11/30(日) 23:47:50.62 ID:MLVc5xhe0 (;^ω^)「ショボン!」 屋上へのドアが開いた。 内藤と、後ろに続く渋沢。 _、_ (;,_ノ` )y━・~「弟者!!やめろ…弟者!」 いつの間にか、内藤は職員室へ走っていたようだ。 しかし、タイミングが遅すぎた。 向こうの方で渋沢が弟者を押さえつけようとする音、 内藤がショボンの肩をゆすり、かける声も、 それらは全て、ショボンの耳には届かなかった…。 其の六怪 了 其の七怪へ続く。 コメント
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