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270 :( ゚∀゚)は本気出して考えるようです 1/6:2008/08/28(木) 11:06:56.07 ID:v+k2LQsD0
走馬燈というのは、くるくる回る。 俺がこの世のすべての女性を獣+人÷2状態にするにはどうすれば良いか本気出して考えてる途中も、そいつの走馬燈は、くるくる回る。 筈。 ( ^ω^)「おっおっお、どっちだおー?」 ('A`)「シロアリ」 ( ^ω^)「おっ!」 目を閉じたブーンが此方を向いて、ぴょんと段差を飛び降りる。 たしん、と履き潰されたスニーカーが屋上のコンクリートに叩き付けられた。 ぱちり、と瞳を開けてブーンは俺とドクオを見る。 ( ^ω^)「おっおー!もう一回するお!」 走馬燈ごっこ、と言うものを知っているだろうか。 用意するものは、三階立てくらいの、屋上にでれて、転落用のフェンスなんかが無い建物、と暇人数名。 一人が屋上の縁にたち、目を閉じてくるくる回って、もう一人に呼びかけてもらいそちらに向かって飛び降りる。 すると、緊張で脳内麻薬が分泌されているため落下時間を長く感じ、屋上から転落したと錯覚した脳味噌が走馬燈を回し始める。 が、走馬燈が回り始める頃には屋上の床に足が着く、という、ちょっと危ない遊びだ。 それを、ブーンと俺とドクオはやっていた。 ( ^ω^)「どっちだお?」 ('A`)「ムカデ」 ( ^ω^)「おっ、おっ」 たしん、とまたブーンが床に着地する。もいっかいもいっかいと縁に上って、またぐるぐるやりだした。 くるくると回っている。 ( ;^ω^)「ま、回りすぎて気持ち悪くなってきたお……どっちへ飛べばいいお?」 さっきから害虫の名前でブーンに呼びかけていたドクオは、黙っている。 呼ばないのか?と視線に込めて見遣っても、返答は無かった。 黙って、何時も通りぼやっとした瞳でブーンを見ている。 月明かりだけが嫌に眩しい屋上で、その目は酷く虚ろに見えた。 ブーンは俺たちに背を向けて、虚空に向かって話しかけ続ける。 ( ^ω^)「どっちだおー? 何か言えお。このまま飛んで良いのかお?」 この遊びを始めたとき、直ぐさま失敗だと悟った。 疑心暗鬼の緊張を利用した遊びだから、俺たち『友達』の言うことを全く疑わないブーンには全く通用しないのだ。 何の緊張もなくドクオの呼び掛けの方に向かって飛び降りる。 走馬燈は、見えていない。 275 :( ゚∀゚)は本気出して考えるようです 3/6:2008/08/28(木) 11:12:02.95 ID:v+k2LQsD0 ( ^ω^)「ドクオー?ジョルー?何か言えお、早くー。降りて良いのかおー?」 痺れを切らしたのか、一歩、踏み出そうとする。 やばい、落ちる。 止めようと俺が走り出すと、後ろで静かな声がした。 ('A`)「ゴキブリ」 ドクオの声だった。壁に背中を付け、格好付けて腕を組んでいる。 _ ( ;゚∀゚)「落ちるぞ!」 その声に釣られて、叫ぶ。 ( ^ω^)「おっお」 くるりと振り返ったブーンは、何時も通り笑っていた。 目は、開いている。 ( ^ω^)「ジョルが叫ぶから、吃驚して目ぇ開けちゃったお」 ブーンがくるくると笑った。 俺は氷水をぶっかけられたような気分でその様子を見ていた。ドクオも隣でため息を吐いている。 月明かりに冷や汗が光っていた。 ふらふらした足取りでブーンは此方に戻ってくる。 276 :( ゚∀゚)は本気出して考えるようです 4/6:2008/08/28(木) 11:13:11.59 ID:v+k2LQsD0 ( ^ω^)「これ詰まらんお。何が楽しいんだお?」 _ ( ゚∀゚)「お前が規格外なんだよ、色々と」 ( ^ω^)「そうなのかお? って言うかドクオ、いちいち呼びかける言葉をゴキブリとかそんなんにすんなお」 ('A`)「別にいいじゃん」 いや良くないだろ、と思いつつドクオを見ると、「じゃあ次俺するわ」と腕を解いたところだった。 え、何これ順番なの? この次は俺の番なの? ( ^ω^)「おっおー、任せとけお」 ('A`)「おう」 忍び込んだ学校の屋上、破れたフェンスの隙間に立ったドクオは、なんだか自殺志願者に見えた。 もちろん靴は履いたままだけれど。 くるくるふらふらと頭が揺れる。 ドクオは踊りを踊るように段差の上でくるくると回る。 五回を過ぎた辺りで俺はまた女性だけを獣+人(ryを考え出す。 278 :( ゚∀゚)は本気出して考えるようです 5/6:2008/08/28(木) 11:14:45.71 ID:v+k2LQsD0 ( ^ω^)「おっ、こっちだおー」 見えていないと分かっているのに、ブーンはぶんぶんと両手を振りまくった。 ('A`)「っほ」 跳躍の音。 ポケットに手を突っ込んだまま、たしんとドクオが床に降り立つ。 ゆっくりと目を開いて、ぱちぱちと何度か瞬きをした。 _ ( ゚∀゚)「走馬燈、見えた?」 ('A`)「みえんかった」 ちくしょーつまらん、もっかいだもっかい、と段差を登り、くるくると回り出す。 ( ^ω^)「こっちだおー」 獣の種類は統一しようかどうかと言う思考に埋もれつつ、くるくると回る影を見つめて、 ('A`)「あ」 ( ^ω^)「あ」 _ ( ゚∀゚)「あ」 人が消える瞬間を見た。 279 :( ゚∀゚)は本気出して考えるようです 6/6:2008/08/28(木) 11:15:26.88 ID:v+k2LQsD0 悲鳴の代わりに、どぐしゃ、と言う鈍い音が聞こえる。 (;^ω^)「どどどドクオ?!」 _ ( ;゚∀゚)「……え?は?……え?!」 ブーンが走り出す。それに釣られて走りながら、妙に冷静に救急車を呼ぼうか逃げようか下の其れを処理しようか、どれが一番楽な結果になるか、本気出して考えていた。 (´・ω・`)ブーン系小説練習&総合案内所のようです ttp://yutori.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1219826854/ コメント
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