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6 名前: ◆xh7i0CWaMo :2008/10/06(月) 23:08:40.47 ID:Hry+4DKa0
第三話『拒に棲むひとびと』 川 ゚ -゚)「この女が、何故こんな風になってしまったかを、説明してやろうか」 出刃包丁を持ったパラノイド女しぃと、自称魔法少女、自称ブーンの想像物クー。 存在しないはずの存在二人が数メートルの距離を置いて対峙している。 ブーンとドクオは何も出来ずにただただ立ち竦み経緯を眺めるばかりだ。 川 ゚ -゚)「この女、確かに実在の人物を愛していたんだよ。 ただ、それはブーンじゃない」 (;^ω^)「どういう、ことだお?」 川 ゚ -゚)「奴が愛していた男は違う人間だ。 ただ、彼女の意識の中でその男のいるべき居場所に、貴様が居座った。 だから、奴はその男ではなく、ブーンを自分の思い人であるかのように、錯覚した」 (* ー )「……」 しぃは何も言わない。顔全体を歪め、笑っている。おそらくはクーの台詞など耳に入っていないのだ。 彼女が渇望するのはただブーンの声。ただ、それすらクーによれば、真の望みでは無いという。 そんな馬鹿な、と一蹴出来ればどれほど楽だろう。 (;^ω^)「そんな……ば……か、」 川 ゚ -゚)「馬鹿馬鹿しい存在じゃないか、この女は。お前にとって」 実際しぃはブーンを自分の想い人だと信じ込んでいる。 そして実際、しぃはそのために今、出刃包丁片手に渡り廊下に屹立しているのだ。
81 : ◆xh7i0CWaMo :2008/09/22(月) 23:39:07.92 ID:peSmYiXI0
第二話『ネガティブアンハッピー・出刃包丁エッヂ』 前話にてクーの存在と自らのより詳しい身体状況を調べることを決意したブーン。 しかし彼如き高校生に出来ることなどあまりにも少ない。 とりあえず父親のパソコンを無断使用して検索してみたりもしたが、 出てくる情報はすでに常識となっていることや、あまりに突飛なうわさ話ばかりである。 早々に飽きたブーンがマインスイーパに勤しんでいると、夕食を告げる母親の声が聞こえてきた。 日常が通過して、夜中になる。 ごく普通の高校生であるブーンが明日の予習などという真面目なことをするはずもなく、 夜中は大抵マンガを読んだりゲームをしたりして過ごす。 たまに宿題があればそれをこなすが、ほとんど適当である。 今日もいつも通りベッドの上でマンガを読んでいると、机の上の携帯電話が音を立てて震えた。 ( ^ω^)「……おー」 呻くような声を出してブーンはのそのそと携帯を掴む。 メールが一件。開いてみて、ブーンの目は点になった。 『もしかして私のこと嫌いになった?』 ( ^ω^)「……は?」
29 : ◆xh7i0CWaMo :2008/09/22(月) 22:32:19.19 ID:peSmYiXI0
第一話 『限りなく想像に近い実在』 その奇妙な能力、あるいは病気をブーンが患ったのは半年ほど前のことになる。 この物語において、彼は人間であるという設定だ。 人間ということはつまり、食事をとるし排泄する。種々の生理現象をごく普通に行う。 睡眠もその一つだ。彼はごく普通の体質の持ち主なので、一日に七時間程度の睡眠を要する。 人間であるから彼は夢を見る。その夢は多分に漏れず混沌としている。 悪夢を見る回数は年を経る毎に減った。だが、それでも見る夢の不条理さは以前と変化無い。 何の前触れもなく彼が罹った病とは、夢に没入してしまうと言うことだ。 つまり、彼が夢を見ている時、彼の姿は現実から消失する。 病気を持って以来、彼はほぼ毎回のように夢を見るので、 睡眠時は大抵この世にいないということになる。 だから授業中にうっかり眠ってしまうと非常に危険だ。 彼の姿がこの世から消える。当然教師はそれに気付く。ああまたあのバカは寝ているのかと知る。 おもむろにペンを動かし、彼の平常での態度を記録する。成績に影響する。 居眠りは以前からの悪癖だったため、病に患ってからも改善されることが無い。 なお、この病気は別に彼独特のものではない。 少数ではあるが、世界各地で同じ症状が報告されている。 つまり、彼が『世界で一人、選ばれた人間』とか、別にそういうわけではないのだ。今のところ。 以上の説明を一行でまとめるとこうなる。 ブーンは夢を見ているとき、現実世界から姿が消える。
1 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/09/22(月) 22:03:23.85 ID:peSmYiXI0
プロローグ 『メイド・イン・パラダイム』 act.1『宇宙戦艦バルバトス』 (,,゚Д゚)「これが……最後の、任務になるだろう」 戦艦『バルバトス』艦長Aは眼前に集合した乗務員に向かって言った。 彼の背中には巨大なディスプレイがある。 そこでは今まさに宇宙空間で行われている、 地球とXXXXXXXXXX星との最終戦争が映し出されていた。 (,,゚Д゚)「我が艦に司令部からの命令が下された……。 可及的速やかに敵艦への突貫を行え、と」 重々しく言い放った彼の言葉に、乗務員全員が色めき立った。 現在、地球軍は圧倒的に不利な状況に立たされている。 この『バルバトス』もつい先程まで前線で戦っていたため、至る所にダメージを受け、 装備していた弾丸も尽きてしまい、補給のために一時後退しているのだ。 (‘_L’)「そ、そんな。では、し、司令部は我々に死ねとおっしゃるのですかっ」 砲撃手Aが声をあげた。それに呼応するかのように、他の乗務員達も一斉に喚き始める。 中には泣き出す奴、壁を殴り出す奴までいてえらい騒ぎだ。 (,,゚Д゚)「静かにしろ!」 艦長Aが一喝する。 (,,゚Д゚)「戦況は極めて不利だ……事態を打開するには、こうするしかない……!」
2 : ◆tOPTGOuTpU :2008/09/20(土) 00:51:19.63 ID:+VVRoW+j0
18.絶望的な愛 ・・ ・・・ 川#゚ -゚)「ふざけんな!」 クーはおもむろに目の前の相手を突き飛ばした。 その相手ははでな尻餅をつくと、痛がる様子でもなく、ただクーを見上げて冷ややかに笑っていた。 川#゚ -゚)「……なにがおかしい」 从 ゚∀从「いや、別にねェ」 ハインリッヒは呟きながら、けだるそうに立ち上がった。 クーに一歩つめよると、口元の薄い笑みが夕日にあてどなく照らされる。 从 ゚∀从「でもさぁ、こればっかりは教えてあげないとカワイソウだろう?」 川 ゚ -゚)「……なにが可哀想なんだよ」 殺気が押し殺され、かわりに冷徹な表情をうかべたクーは、 さらに言葉を続けて、 川 ゚ -゚)「お前達が"可哀想"なんて言葉を使っていいはずがないんだよ」 从 ゚∀从「そんな差別はいらんっしょ」 |
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