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3 :◆TARUuxI8bk:2008/06/01(日) 02:46:51.78 ID:24V73Bg10
第三話 ― 作戦会議前編、討伐されるのはどちら ( ゚д゚ )「隊長隊長、隊長はトールヒルの噂話信じてます?」 会合を終えた兵士達が次々出て行く休憩所に、少しハイトーンな男性の声が響く。 若々しいその声には緊張感が無く、ただでさえ重々しい軍用施設の空気には不似合いなものだった。 一言で言えば、更に少し悪く表現するなら、やかましいという単語がそれに当て嵌まる。 隊長と呼ばれた方の男性はかなり年老いており、椅子に腰掛けたまま眠るように頭を沈めている。 どちらも軍服を身に着けているが、老いた兵士の方は服の迷彩色が薄れ、年季を感じさせる傷が所々に見受けられる。 老兵からの返答は無い。 若い兵士はそれを気に掛けた様子もなく、一人で喋くり始めた。
149 :◆TARUuxI8bk:2008/05/25(日) 23:15:57.91 ID:bLG+B6IJ0
第二話 ― 白い朝に再会、メイドと鏡と遅れた混乱 ああ、顔も知らない父さん、母さん。 僕は煮込んだりとかそういう感じでアレコレされて食べられてしまうのでしょうか。 ああ、顔も知らない弟よ、妹よ。 僕はあなたがたの声すら思い出せないままで死んでしまうのでしょうか。 ああ、顔も知らない恋人…は果たして、僕にいたのでしょうか。 故郷に帰って暖かいお布団で眠りたい。それがどこなのかも忘れてしまったけれど。 あんな城、次生まれ変わったらもう絶対行かないお。 僕はそう堅く、胸に誓ったのだった。おしまい。 / ,' 3「諦めてはいかんぞ」 154 :◆TARUuxI8bk:2008/05/25(日) 23:19:21.12 ID:bLG+B6IJ0 うは?おじいたん何してんの? / ,' 3「おじいたんではない、師匠と呼べ。 それより聞け小童よ、お前はこんな志半ばでポックリと逝ってしまって良いのかと」 そりゃ嫌に決まってるお。だけど腰抜けちゃったし、逃げたりとかムリだったもんお。 きっと僕がこうしてる間にも、もっともっと怖くてオワタな展開が続いてるんだお。 / ,' 3「諦めてはいかん。要はネバギバやね。諦めてはいかんのよ」 ええー。ネギトロも何も僕ただの人間ですお。 だって何か、こう、あの男の人とか。それっぽい感じだったじゃんお。 / ,' 3「あらあら…うふふ…」 あ、ああ!待って師匠、遠ざかって行かないで! どこに行くんですかお!僕を一人にしないで下さいお! ……ああ、めのまえがまっしろに―――
1 :◆TARUuxI8bk:2008/05/25(日) 21:21:51.18 ID:bLG+B6IJ0
愚かな科学者が手に手を取り合い、危篤な開発が発展し続けた時代。 戦に使われるものだけが進化し、進化し、ひたすらに進化したその末。 例えば女性だけに感染する細菌。例えば小指程度の大きさをした爆弾。例えば人間の体を基に作られた殺戮兵器。 そんなものが「沢山」という単位では数えられない勢いで生み出された世界。 戦、戦を! 戦、戦を! 戦を、戦を、世界に戦を! ―――最早科学者は盲目の域にあった。戦は愛されるべき、最も尊重されるべきが当然。 しかしその時代の流れをことごとく無視し、ただ過ぎていく日々を各々の思うままに過ごそうとする者達が存在した。 科学者を含めた人民すべての自由が許されないこの時代に、彼らは戦場に赴こうとせず、武器すら持たなかった。 何故なら、彼らは。 「人民」である事を否定し、否定されたからだ。 |
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