1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/10/28(日) 20:36:19.80 ID:CwodBpoB0
2018年 2月3日 16時00分 実験開始――。
2 名前:1 投稿日:2007/10/28(日)
20:38:04.86 ID:CwodBpoB0
――16時01分 機関室――
目を覚ますと、自分の体すら目視できない、完全な暗闇だった。
体に当たる冷たい金属の感触から、自分が倒れていることを知った。
(;^ω^)「……おーい」
立ち上がった男は、か細い声で誰かに呟く。
声が壁に反射し、くぐもって反響した。
そのことで自分がいる場所が室内であることに気がつく。
(;^ω^)「……」
ここが何処であるのか、何故ここにいるのか。
間の抜けた顔を引き締め、必死に記憶の糸をたぐり寄せるが、その答えは見つからない。
5 名前:1 投稿日:2007/10/28(日)
20:38:49.96 ID:CwodBpoB0
彼の名前はブーン。今年で二度目の大学一年生を送る、二十歳の学生だ。
ブーンはふと思いつき、携帯をもっていないかポケットを探った。
携帯も財布も見つからなかったが、代わりにペンのようなものが入っていた。
それはペンライトだった。
( ^ω^)「う……眩しいお」
ペンライトの光が金属に反射し、一瞬だけ目がくらむ。
映し出されたものは、太った毛虫のようなフォルムの、不格好なV型多気筒エンジンだった。
6 名前:1 投稿日:2007/10/28(日)
20:41:37.80 ID:CwodBpoB0
――同時刻 バハデッキ・B259室――
テラスから見える景色を見て、男は自分がいる場所が海の上の、船の中だということを理解した。
空は薄暗く、そろそろ日が暮れ始める時刻だということがわかる。
部屋においてある二つのベッドと、部屋の広さ、豪華さから、この船が大型フェリーだということも察した。
( ・∀・)「何がどうなってんだよ……」
彼の名前はモララー。十九歳のフリーターだ。
中学校を卒業してから進学することもなく、バイトで生計を立ててふらふらと生活していた。
進学しなかったのは、彼が規則に縛られることを極端に嫌う性格をしていたからだ。
( ・∀・)「ちっ、めんどくせえ……めんどくせえな」
気がついたら、見知らぬ海の上の、見知らぬ大型船の中。
この異常な状況を打破すべく、ひとまず豪華な客室の中を一通り物色し始めた。
7 名前:1 投稿日:2007/10/28(日)
20:43:19.03 ID:CwodBpoB0
( ・∀・)「……どうも、くせえな」
モララーは部屋を物色している内に、部屋から感じる不自然さ、違和感を感じ始めていた。
クローゼットや引き出しは空で、置いてある電話機も線が繋がっていない。
時計や時間がわかるようなものも何一つ置いていない。
部屋の電気はつかず、試しにズボンのベルトの金属部分をコンセントに突っ込んでみたが、何も感じなかった。
つまりこの船、少なくともこの部屋は、大型客船であるにも関わらず電気が通っていないということである。
( ・∀・)(まさか廃船って訳じゃねえだろう。部屋の内装は完璧で、細かいところまで掃除がされている)
( ・∀・)(誰かを出迎える為に、直前に掃除したって感じだ。しかし余計なものは全て取り除かれている……)
( ・∀・)(誰かが何らかの理由でこの状況を作り、誰かが何らかの理由で俺をここに放り込んだ)
( ・∀・)「……全ては意図的。何者かの”意図”で……か。むかつくぜ、そういうの」
独り言のように呟くモララー。
ひょっとすると、それは独り言では無かったのかも知れない。彼は気がついていたのだろうか。
自分が、大勢の監視者に見られていることに。
8 名前:1 投稿日:2007/10/28(日)
20:45:25.47 ID:CwodBpoB0
――同時刻 フィエスタデッキ――
ξ;凵G)ξ「何よ……何なのよ……一体何がどうなってるのよ!」
暗闇の中、童顔の女がヒステリックに叫んでいた。
壁に声が反響し、言葉は尾を引いて消えていく。
彼女の名前はツン。ブーンと同じ二十歳で、モララーと同じフリーターだ。
可愛らしく巻いたツインテールは、今は少しほつれ、乱れていた。
しばらく一人で叫んでいたツンは、それが何の意味も成さないことを悟ると静かになった。
深呼吸をした彼女は、ふとジーンズのポケットの違和感に気がついた。
ξ゚听)ξ「……? ポケットに何か……?」
ジーンズの薄いポケットの中に、固い棒状の”何か”の感触があった。
9 名前:1 投稿日:2007/10/28(日)
20:46:47.26 ID:CwodBpoB0
その”何か”を取り出し、いじくっている内に、ぱっと辺りが明るくなる。
それは大きさの割に高性能なペンライトだった。
ξ゚听)ξ「良かった……これで明かりが」
そこまで独り言を呟いたとき、ツンは惜しげもない叫び声をあげた。
ペンライトの光に人の姿が映し出されたのだ。
慌てて後ろに下がったツンは、またもや正体不明の”何か”に足をひっかけて転ぶ。
ξ;゚听)ξ「な、な、な、何!?」
さっとペンライトの光を向けると、それは重そうなバーベルだった。
落ち着いて周りを見渡すと、他にもダンベルやら自転車やら、名前がわからないが一度は見たことあるような
スポーツ器具が所狭しと並んでいた。
10 名前:1 投稿日:2007/10/28(日)
20:47:56.93 ID:CwodBpoB0
ξ;゚听)ξ「……フィットネスクラブ……?」
ツンがいた場所は、体を鍛えたい者たちが肉体に負荷をかけるべく集まる場所、トレーニングジムだった。
ξ;゚听)ξ「はっ……!」
呆然とするツンは、先ほど見た人影のことをようやく思いだし、その方向にペンライトを向けた。
ξ゚听)ξ「……ああ……」
ペンライトに映し出されたのは、鏡の中でペンライトをこちらに向ける、ツンの姿だった。
12 名前:1 投稿日:2007/10/28(日)
20:49:35.43 ID:CwodBpoB0
――16時05分 プラザデッキ――
(;`・ω・´)「ふぅ……ふぅ……」
暗闇のプラザデッキを、端から端まで、ペンライトの光だけで往復している者がいる。
歩く度に膨れたお腹が上下に揺れていた。季節は冬だというのに既に汗だくである。
彼の名前はシャキン。二十八歳の地方公務員だ。
(;`・ω・´)「ふぅ……誰もいないのか……」
プラザデッキの中央のホールに置かれているソファーにどかんと腰を下ろし、しばらくは荒い呼吸を続けていた。
ペンライトの電池残量が気になったので、スイッチを切って背広のポケットにしまう。
再び訪れる完全な暗闇に、彼は心細さを感じていた。
(;`・ω・´)「ここは一体どこなんだ……くそ、どうして私がこんな目に……」
先ほどから彼はこの状況について愚痴ばかり漏らしていた。
13 名前:1 投稿日:2007/10/28(日)
20:50:43.07 ID:CwodBpoB0
有名な国立を出て、公務員試験を合格してから、仕事に明け暮れる毎日だった。
努力を重ねれば必ず良い地位を、褒美を与えられる。
それは彼の二十八年の人生で学んだ教訓、信条、絶対的な真実、のはずだった。
だから彼はこの理不尽な事態に、恐怖よりも戸惑いよりも、怒りを感じていた。
イレギュラーを何よりも嫌う生真面目な性格だということも、その怒りに繋がっていた。
(#`・ω・´)「ああああああああああ!」
怒りが頂点に達したのか、シャキンはソファーから立ち上がり、腹の底から叫んだ。
彼の叫びはホールの吹き抜けをおおいに響かせ、しばらくの間辺りに余韻が残った。
14 名前:1 投稿日:2007/10/28(日)
20:52:01.80 ID:CwodBpoB0
――16時06分 エメラルドデッキ・階段前――
「ああああああああああ!」
(;-_-)「ひぃ!」
階段の前で、下から響いた突然の叫び声に彼は短い悲鳴をあげた。
エメラルドデッキはプラザデッキの一つ上の階。つまり吹き抜けの上の階だ。
(;-_-)「はわわわわわわ……」
彼は慌ててペンライトの光を消し、目の前の階段を手探りで上がっていった。
18 名前:1 投稿日:2007/10/28(日)
20:55:22.60 ID:CwodBpoB0
彼の名前はヒッキー。今年で十五歳になった彼は、小学生の頃から引きこもりであった。
引きこもりに明確な理由があった訳ではなかった。
ただ親が離婚したり、友達が出来なかったり等、それらしい出来事はあるにはあった。
しかしそれらはただの後付に過ぎず、彼が引きこもったのは、いわば引きこもりの才能とでもいうか、
天性の引きこもりだったから、というのが一番の要因である。
(;-_-)「家に帰りたい……家に帰りたい……家に帰りたい……」
這うようにしてどんどん階段をのぼっていくヒッキーは、やがて鉄の扉に頭をぶつけた。
ペンライトを取りだし、そっと明かりをつけると、回転式の取っ手が目に映った。
(;-_-)「やった! 外に出られる!」
19 名前:1 投稿日:2007/10/28(日)
20:56:58.05 ID:CwodBpoB0
彼は円形の取っ手を急いで回し、回らなくなるまで回した後、力をこめて前に押した。
重そうだった鉄の扉は、わりかし簡単に開けることが出来た。
冷たい外の冷気が、ヒッキーの顔を強ばらせる。
(;-_-)「……え?」
甲板に出たヒッキーが見たのは、見渡す限りの、水平線だった。
そこで彼は初めて気がついた。
ここが海のど真ん中の、船の中で、そう簡単に、帰ることが出来ない場所だということを。
24 名前:1 投稿日:2007/10/28(日)
20:58:32.92 ID:CwodBpoB0
――16時07分 アロハデッキ・A159――
A159室のバルコニーから、水平線を眺めてため息をつく男がいた。
この男は先ほど反対側にあるA154室で水平線を見てから、この部屋にやってきたのだった。
( ´∀`)「この船はどこにいるんだモナ……」
見渡す限りの大海原に漂流するフェリー。
考えただけでも寒気がする思いだった。
( ´∀`)「誰もいないのかな……ああ、家が心配だモナ」
26 名前:1 投稿日:2007/10/28(日)
20:59:38.90 ID:CwodBpoB0
彼の名前はモナー。
農家で生まれた彼もまた、農業で生活を営んでいた。
今年で三十六歳になり、二十九歳の時に生まれた娘は、もう小学校に入学している。
娘の名前はレモナ。
穏和で物静かなモナーとは正反対の性格をしていて、やんちゃで元気な子であった。
( ´∀`)「……はあ、寒くなってきたモナ。他の階に行ってみよう」
闇が支配するフェリーの中に戻ってきた彼は、ペンライトの心細い光で、階段を探し始めた。
28 名前:1 投稿日:2007/10/28(日)
21:01:55.25 ID:CwodBpoB0
――16時10分 ドルフィンデッキ・ステージ上――
大きなステージと、それをぐるっと囲むように配置された客席があった。
二百近い客席は、全て空席である。
このドルフィンデッキはフェリー内でショーがある時などに使用されるデッキだ。
普段はきらびやかなスポットライトで眩しいこのデッキも、今は吸い込まれそうな暗闇で覆われている。
その真っ暗なステージの中央で、一人自作した詩を歌っている男がいる。
( ^Д^)「イヤァ! 舞い降りた天使の嬌声♪ 舞い上がる電子の歓声♪ 俺のソウルがここで完成♪」
ペンライトを床に置き、スポットライト代わりで自分を照らしていた。
30 名前:1 投稿日:2007/10/28(日)
21:03:53.54 ID:CwodBpoB0
このドルフィンデッキにも電気は供給されていないので、壁も見えない暗闇の中でのオンステージである。
彼はこのデッキで目を覚まし、ペンライトの光でステージを見つけた途端、そこで歌い始めたのだった。
( ^Д^)「フー! センキューフォーリッスン!」
一通り歌い終わると、ばたんとその場に倒れた。
客がいないので、拍手もアンコールも当然聞こえない。
それでも彼は満足だったらしく、誇らしげな顔でにやついていた。
このような大きなステージで歌うことが、彼の夢だったのだ。
彼の名前はプギャー。二十三歳で、定職にも就かずふらふらと生活していた。
単なる夢追い人のフリーターだが、彼は自分のことをミュージシャンだと思っている。
31 名前:1 投稿日:2007/10/28(日)
21:05:07.74 ID:CwodBpoB0
( ^Д^)「あー気持ちよかった。誰かいたらもっと良かったんだけどな」
この異常事態でここまで落ち着いていられるのは非常に希であろう。
別に彼は何が起こっているか把握している訳ではなく、まあ何とかなるだろう、という楽天的な考えのもと、
今までの二十三年間を過ごしてきたので、ここでもそれが発揮されているというだけである。
( ^Д^)「……ZZzz」
歌い疲れたのか、彼はステージ上で大の字に寝転がったまま、寝息を立て始めた。
33 名前:1 投稿日:2007/10/28(日)
21:06:46.05 ID:CwodBpoB0
――16時12分 カリブデッキ――
ドルフィンデッキの一つ上のデッキである、カリブデッキで、一つずつ客室のドアを開けて回る男がいた。
こうすれば部屋の窓から差し込む光が廊下まで行き届くので、ペンライトの電池を節約出来るというわけだ。
メタリックな仕様のレザーコートを着ている、その男の名前は、クックル。
三十三歳で、職業は格闘家だった。
分厚いレザーコートの下に隠された肉体は、極限まで鍛え上げられた屈強な筋肉である。
無表情だが、目つきは鋭く、彼はいつも怒っているような顔をしている。
( ゚∋゚)「ん、なんだこの部屋は?」
右舷側の一番前にある客室、C101号室の前で、クックルは呟いた。
それは奇妙な光景であった。
35 名前:1 投稿日:2007/10/28(日)
21:08:48.55 ID:CwodBpoB0
同じカリブデッキの他の客室のドアは、ごく普通のホテルのドアと何ら変わりない。
いや、鍵がついていない分、普通のホテル以下のセキュリティだ。
しかしC101号室のドアにはいくつもの鍵がつけられていて、どうやらそれがコンピュータで制御されているようなのだ。
機械仕掛けのドアは、廊下の内装と全く不釣り合いで、このドアだけ別の場所から切り取った空間のように見えた。
クックルは中に誰かいるかノックをして確認したが、いくら待っても返事は返ってこない。
無理矢理力でこじ開けようともしたが、人の力でどうこうなる代物ではなかった。
36 名前:1 投稿日:2007/10/28(日)
21:09:44.25 ID:CwodBpoB0
( ゚∋゚)「ふう……仕方ない。この部屋は諦めるか」
力任せではどうにも出来ないことは、すぐに諦めるという癖がクックルにはあった。
クックルはC101号室前を離れ、中央の階段まで行き、そこで立ち止まる。
( ゚∋゚)「下に下りるか、上に上がるか……」
階段の前で少しの間考えた後、彼は下に下りることを決断した。
37 名前:1 投稿日:2007/10/28(日)
21:10:41.61 ID:CwodBpoB0
――16時13分 ドルフィンデッキ・リフト前――
川 ゚ -゚) 「……歌が止んだみたいだな」
ドルフィンデッキの停止したリフトの前で、彼女はそっと呟いた。
精悍な顔立ち、落ち着いた表情から、知性と気品を漂わせる。
整った目鼻立ちや、スタイルの良さは、見る者全てを惹きつける、芸術的な美しさを兼ねそろえていた。
ツンとはまた違ったタイプの美人だった。
39 名前:1 投稿日:2007/10/28(日)
21:12:15.11 ID:CwodBpoB0
彼女の名前はクー。二十六歳で、定職にはついていない。
川 ゚ -゚) 「向こうか……行こう」
ペンライトのスイッチをつけ、彼女はステージのある方へ歩き出す。
少し進んだ先に、明かりが見えた。
明かりの正体はクーが持っているのと同じペンライトで、明かりに照らし出されているのは、
ステージの中央で大の字に寝転がっているプギャーだった。
40 名前:1 投稿日:2007/10/28(日)
21:13:26.47 ID:CwodBpoB0
――16時18分 軍艦VIP――
ブーンたちのいるフェリーから二十キロ離れた地点の海に、大型の軍艦が一隻、太平洋を漂っていた。
古いタイプの軍艦だが、中に搭載されているコンピュータは全て最新型である。
その軍艦の一室で、この実験は詳細に記録、監視されていた。
中央の大型モニタがいくつも分割されて、フェリーの中の様子を映し出している。
ほとんど暗視カメラの映像なので、全体が緑がかっていた。
周りにはいくつもの計算機と、小型のモニタ、ウィンドウが並んでいた。
ウィンドウの前には一人ずつ軍服を着た研究員が座っている。
41 名前:1 投稿日:2007/10/28(日)
21:15:02.33 ID:CwodBpoB0
その内の一人が、書類に目を通していた司令に向かって、実験の経過を報告していた。
研究員1「試験体01から09、全て覚醒しました。作戦はフェイズ2に移行します」
その言葉を聞き、司令は短く「わかった」と言った。
元軍人にて、今回の実験の総指揮をとるこの男の名は、フィレンクト。
短く刈り上げた頭に、鋭い目つき、尖った顎、こけた頬、引き締まった肉体が、彼が元軍人であることを主張している。
(‘_L’)「00の状態はどうだ?」
潰れた喉から出るような荒れた声で、傍でキーボードを操作している研究員に尋ねた。
研究員は手早くキーボードを打ち込み、出てきたパラメータを一瞥してからフィレンクトに言った。
42 名前:1 投稿日:2007/10/28(日)
21:16:32.20 ID:CwodBpoB0
研究員2「極めて安定しています。外界から強い刺激でも無い限り、覚醒はまずありえません」
(‘_L’)「うむ。では予定通り、00はフェイズ3移行と共に覚醒させる」
研究員2「了解しました」
その時フィレンクトの横から、別の研究員が近づいてきた。
束になった資料を手に持っている。
研究員3「司令。試験体リストの作成が終わりました」
(‘_L’)「仕事が早いな。ご苦労」
手渡された資料には、実験に投入されている被験者、つまりブーンたちの情報が記載されていた。
資料は実験の為のものではなく、別の用途で使用されるものなので、少々遊びが交じっている。
43 名前:1 投稿日:2007/10/28(日)
21:18:00.14 ID:CwodBpoB0
その資料では、各被験者の肉体的、精神的、社会的ステータスを、A〜Fの六段階表記で表していた。
被験者01
( ・∀・) :モララー 19歳 フリーター 【2.5倍】
知性:A
運動能力:A
容姿:A
性格:F
地位:E
運:C
被験者02
(`・ω・´)
:シャキン 28歳 公務員 【11倍】
知性:C
運動能力:F
容姿:E
性格:D
地位:B
運:F
45 名前:1 投稿日:2007/10/28(日)
21:20:00.05 ID:CwodBpoB0
被験者03
( ^Д^) :プギャー 23歳 フリーター 【6倍】
知性:E
運動能力:B
容姿:B
性格:B
地位:E
運:D
被験者04
川 ゚ -゚) :クー 26歳 無職 【5倍】
知性:A
運動能力:C
容姿:A
性格:D
地位:F
運:C
被験者05
(-_-) :ヒッキー 15歳 引きこもり 【16倍】
知性:E
運動能力:E
容姿:D
性格:E
地位:F
運:B
47 名前:1 投稿日:2007/10/28(日)
21:20:51.70 ID:CwodBpoB0
被験者06
( ´∀`):モナー 36歳 農家 【7倍】
知性:D
運動能力:C
容姿:C
性格:B
地位:C
運:E
被験者07
( ^ω^):ブーン 20歳 学生 【13倍】
知性:D
運動能力:C
容姿:C
性格:C
地位:D
運:A
被験者08
( ゚∋゚):クックル 33歳 格闘家 【3倍】
知性:D
運動能力:A
容姿:D
性格:D
地位:C
運:F
49 名前:1 投稿日:2007/10/28(日)
21:23:02.62 ID:CwodBpoB0
被験者09
ξ゚听)ξ:ツン 20歳 フリーター 【10倍】
知性:C
運動能力:E
容姿:A
性格:C
地位:E
運:E
被験者00
( <●><●>) :ワカッテマス 42歳 医者 【2倍】
知性:F
運動能力:A
容姿:B
性格:F
地位:A
運:B
(‘_L’)「ん? この○倍って、何のことだ?」
フィレンクトが尋ねると、研究員は愉快そうにうっすら笑う。
研究員「トトカルチョの倍率ですよ。データに基づく倍率を出して欲しいと、”神さま”たちから要望があったようなので」
実験の裏で、有権者たち、”神さま”が、誰が生き残るかでトトカルチョをしているのは、フィレンクトも知っていた。
50 名前:1 投稿日:2007/10/28(日)
21:24:14.46 ID:CwodBpoB0
フィレンクトは、もう一度資料に目を落とし、各被験者たちの倍率を見てみた。
能力値から推測された数値らしく、能力の低い者ほど倍率が高くなっているようだった。
ぺらぺらと資料をめくっていくと、最も倍率の低いパターン、つまり、最も確率の高いパターンが
資料の一番最後に記載されていた。
――全員死亡した場合 【1.2倍】
続く