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川 ゚ -゚)滅びの美のようです 2008.07.21
彼女は表情一つ変えることなく、俺に言ってきた。
俺はその彼女のクールさが大好きだ。が、これではまだ不十分だ。
俺は、右手に持った果物ナイフを逆手に持ち変え、振り上げる。
咄嗟にかわされてしまったが、彼女の衣服の一部を割くことに成功した。美しい。
彼女の表情に、焦りが生まれる。
川;゚ -゚)「もし、お前がそれで私を殺そうとしているのなら、今ならまだ間に合う。それを下ろせ」
しかし、ここは袋小路。無駄の一言に尽きる。
ただ、彼女の性格としてはありえないその表情が、ひたすらに美しい。
俺は、意識的に頬を引き上げ、他人から見て不気味な笑み、もしくは、狂った笑みを作り上げる。
そしてもう一度、当たるか当たらないかギリギリのところを狙い、ナイフを振るう。
しかし、何故かそれは彼女の腕の皮膚を掠めた。混乱しすぎて前に出てきてしまったのだろうか。
ハハハ、普段の彼女とは思えない、なんとも美しい光景だ。
……。そろそろ飽きたな。
ナイフを逆手から普通の持ち方に変え、表情を作るのもやめる。
そして、そのナイフを
自分自身の頚動脈にあて、まっすぐ横にスライドさせる。
川;゚ -゚)「……え?」
真っ赤に染まる彼女と、暗くなる視界。どうやら、自分の命が砕ける瞬間というのは見えないもののようだ。
手の感覚が消え、身体全体の感覚が麻痺し、深い闇に意識が沈み始め――
お題
・滅びの美
タイトルがつけられていなかったので、それっぽいのをこちらでつけました
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