証券 K.2nd:総合短編

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ξ゚⊿゚)ξ私達は後継者のようですζ(゚ー゚*ζ   2008.09.24



目の前に筒状の培養装置がいくつかある。
緑色をした、培養液で満たされているもの。
そして、私の周りも、それで満たされている。

部屋は薄暗い。
ただただ、とても巨大なモニターだけが光っている。
きっと、あれがなければ真っ暗だろうなあ、と思う。

モニターに、人影ができた。
髭をたっぷりと蓄えた、白髪の腰が曲がった老人だ。
右から入って、真ん中で止まった。
そして、モニターの前にある、よく分からないボタンを押した。


私の周りを満たしていた、緑の培養液が抜けていく。
そして、空気が私に触れる。私の頭から体、足へと、少しずつ。
別に培養液中に居たときだって、足は付いていたから特に違和感はない。

筒状の培養装置が二つに割れる。
モニターの前の老人がこちらへやってくる。
そして、その老人は口を開いた。

おはよう、私の後継者達、と。

もうひとりのようです。    2008.09.24


僕は、そう、僕はいま、布団の上で膝を抱えています。
理由はたいしてありません、ただ、なんだか寂しいんです。

太ももから膝へかけての平らなラインに胸を押し付け、腕をだらりと前へ投げ出して膝の小僧に顎をのっける。
指先にこつんと当たるのは、折り畳み式の携帯電話。

何故か選んでしまった赤い携帯を持ち上げて開けば、片手でかちかち。
画面の明かりが手首を照らして、ぼんやり傷が浮かび上がる。
VIPでようです検索。時間が時間だからか、あまりスレがありません。

僕は三角座りから胡座に体制を変えて、本棚にもたれ掛かります。
天井を見上げてみるけれど、そこには電気のついていない蛍光灯しかない。


はずなのに



('A`)「よう、俺」



もうひとりのようです。


墓参りへ向かうようです   2008.09.21

随分と前の事。小学校で宿題を出された。
自分の名前の由来を聞いてくるようにと言う、在り来たりな物だった。


(´<_` )「母者。なんで俺は『弟者』なの?」

 @@@
@#_、_@    
 (  ノ`) 「そりゃあ、姉者がいるからさ」

(´<_` )「そうか」


その時はその答えに納得した。自分でもそうだと思っていたから。
だけど今考えると、少しおかしいような気がしないでもない。

子供を複数作る事前提で姉者にあのような名前を付けたのならば、
俺は兄者と命名されるべきだったんじゃないかと。

( ´_ゝ`)コピーバンドに興味があるようです(´<_` )   2008.09.21

( ´_ゝ`)コピーバンドに興味があるようです(´<_` )

※作者の脳内に音楽知識はありません
 出てくる音楽知識に関してツッコミどころがあった場合、
 速やかに作者に述べてください


( ´_ゝ`)「なあ弟者」

(´<_` )「なんだ兄者」

( ´_ゝ`)「『みっちー☆びこーず』って知ってるか?」

兄弟の人生のようです   2008.09.20


「少し俺の話を聞いてくれないか」


「ある所に、そっくりな顔をした双子の兄弟がいたんだ」

「双子の兄弟は昔から、己の特性をいかして、うまい事やってきた」

「兄の方はなんにでも手を出し、飲み込みも早かった。だがすぐに飽きて他の物に気をとられてしまう」

「弟の方は、昔っから好奇心が少なくてな。だが、大器晩成型というんだろうか。しっかり取り組めば絶対に上達する事が出来た」


「んー……」


「二人とも自分の得意な事はよく理解して、うまくやってきてるつもりだった」

「兄は大人になってからも色々な物に手をつけたがるその性格から、様々な職種についた」

「自分の想像力を発揮して世界を変えるのが楽しかったんだろうな」

「そのうちプロデューサーになった兄は、奇抜なアイディアを量産し、今までのテレビ界をがらりと変えた」

「彼の受け持つ番組は高視聴率をたたき出した。少ない予算で大きく元を取る事も、評判の種となった」

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