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(´・ω・`)喫茶「さーせん」のようです クル*゚ー゚)ミ 2008.10.13
カランカラン――
今日も扉の鐘が鳴る。
ここはVIPタウンのとある喫茶「さーせん」。
(´・ω・`)「いらっしゃい。」
僕はマスターのショボン。さて、今日のお客は
クル*゚ー゚)ミ「アルバイト、させてください!」
(;´・ω・`)「……」
珍客だった。
さぁ、あなたも見届けましょう。
ちいさな喫茶で起こる、ちいさなお話の行方を……
(´・ω・`)喫茶「さーせん」のようです クル*゚ー゚)ミ
(;´・ω・`)「いや、まぁ、募集したいのは山々だけどさ。」
クル*゚ー゚)ミ「何か問題でも?」
(;´・ω・`)「給料とかあるじゃないか。」
クル*゚ー゚)ミ「無給でかまいません!」
(;´・ω・`)「いや、あのね……」
川 ゚ -゚)「良いじゃないか、マスター」
(;´・ω・`)「クー!?」
彼女はクー。この喫茶のシェフだ。漆黒の髪を後ろで無造作に束ねている、痩身の女性。
川 ゚ -゚)「無給で働くといっているのだし。猫の手も借りたいのだろう?」
そう言う彼女の口元は心なしか笑っているようだった。
(´・ω・`)「……ま、それもそうだね。よし。」
クル*゚ー゚)ミ「雇ってくれますか!ありがとうございます!」
(´・ω・`)「悪いけど、すぐに働いてもらうからね。いいかい?」
クル*゚ー゚)ミ「はい!どんとこいです!」
意気揚々と奥に向かってゆく……あれ?
(;´・ω・`)「……名前聞いてないや。お名前は?」
クル*゚ー゚)ミ「森野クルミです!」
(´・ω・`)「クルミ、か。」
確かに淡い茶色の髪は胡桃を思わせる。
クル*゚ー゚)ミ「あ、」
何かを思い出したように振り向くクルミ。
(´・ω・`)「?」
クル*゚ー゚)ミ「クーさんはもしやマスターのお嫁s」
(´・ω・`)「ぶち殺すぞ」
クル;゚ー゚)ミ「さーせん」
たしかにクルミはよく働いた。明るい性格もあってか、お客さんからからの受けもよかった。ただ……
川 ゚ -゚)「なにを危惧しているんだマスター?」
(´・ω・`)「……これで無給で訴えられないかと」
川;゚ -゚)「馬鹿か……」
(´・ω・`)「……」
カウンターからフロアを望む。丁度クルミが注文を聞いていた。緩くウェーブした栗色の髪に、はじけるような笑顔。一部にファンが居ると言うが、あながち信じられない話でもない。
川 ゚ -゚)「いい子じゃないか」
紫煙をくゆらせながら感想を漏らす。
(´・ω・`)「厨房は禁煙だよ」
ひょいと煙草を取り上げる。クーは不服そうな顔をしているが衛生上致し方ない。
(´・ω・`)「ニコチンじゃなくて肌のためにもカロチンのほう採ったr」
川 ゚ -゚)「ふざけるな」
(;´・ω・`)「さーせん」
――秋も色づき始めた頃のこと。
(´・ω・`)「ほんとに辞めちゃうのかい?」
川 ゚ -゚)「寂しくなるな……」
クル*゚ー゚)ミ「ほんとにごめんなさい……」
(´・ω・`)「仕方ないよ。僕らに拘束力はないしね」
川 ゚ -゚)「あぁ。またいつでも来てくれ。楽しみにしている。」
クル*゚ー゚)ミ「……もう来れないかもしれません」
(´・ω・`)川 ゚ -゚)「?」
クル*゚ー゚)ミ「あたし、実は死病にかかってて、予定では、後一月の命なんです。」
クル*゚ー゚)ミ「だから、死ぬ前に夢だった、バーテンの仕事ってしてみたくて……」
クル*゚ー゚)ミ「ここの喫茶は、いつも暖かな空気でいっぱいだったから。憧れのお店だったんです。」
クル*;ー;)ミ「だから、本当に、ありがとう、ございました……っ!」
カランカラン――
(´・ω・`)「……」
川 ゚ -゚)「……」
(´・ω・`)「なぁ、クー」
川 ゚ -゚)「ん?」
(´・ω・`)「彼女は僕らに、笑顔と客、と言う贈り物をしてくれたよな」
川 ゚ -゚)「そう、だな。」
(´・ω・`)「僕らは彼女に、なにをあげれたんだろうね」
川 ゚ -゚)「……」
残そう。彼女の居た証を。その言葉がでたのは、至極当たり前だった気がする。
――やぁマスター。おや、あの栗色の子は?
――辞めちゃったのかい。残念だね……。
――結構好みだった……あ、いや、嫁には言わないでくれ。
――あ、あぁ。じゃ、コーヒーを。
――あれ?コーヒーの豆変えた?香りがいつもと違うね……
――おや?この味は……。
(´・ω・`)「胡桃、さ。」
FIN
お題
・喫茶「さーせん」
・くるみ
(´・ω・`)喫茶「さーせん」のようです クル*゚ー゚)ミ
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