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( ゚∀゚)僕たちは大量殺人者のようです(*゚∀゚) 2008.10.14
…足音が聞こえる
──ピチャ…
水分の塊を跳ね飛ばすことによって起きたその音は、少しずつ小さく、闇へと消えていった。
──ポピチャ…ポタ…
足音とは違う、もう一つの音が、僕の髪から垂れる雫によって起こるそれの音が聞こえる。
─あぁ、今日は雨だなぁ。
( ´_ゝ`)が(´<_` )の見舞いにくるようです 2008.09.21
男の名前はブーンといい、知人の見舞い品と思われる果物の入った箱を下げて、
隣を歩く、まだ幼さの残る少女に向かって話し掛けている。
( ^ω^)「死者21名、負傷者50名・・・ほんとにひどい事故だったおね。
・・・弟者の様子はどうだお?」
弟者というのはブーンの隣を歩く少女、妹者の兄であり、今現在この病院に入院している。
友人であるブーンは、妹者と共に、電車の脱線事故で怪我をした彼の見舞いにやってきていた。
l从・∀・ノ!リ人「怪我の方は順調に回復してるのじゃ。
ただ・・・」
言葉に詰まり、顔を曇らせる妹者。
( ^ω^)「・・・やっぱり、記憶はまだ戻らないのかお?
∬´_ゝ`)姉者がプロポーズをするようです 2008.09.21
夕刻の赤い日差しをバックに伸びる二つの影。
いつもと同じ帰り道なのにこんなに幸せなのは
隣にいる人のお陰なのかもしれない。
自然と繋がれた右手と左手に温かな熱を感じながら
私は改めて今日、一世一代の告白をしようと自分自身に激励を送った。
∬´_ゝ`)姉者がプロポーズをするようです
二人だけの秘密のようです 2008.09.21
夕方。
住宅街の中程に、滑り台やブランコ、
それと木組みのシンプルなベンチが置かれている小さな公園があった。
子供達は帰った後なのかあちこちにおもちゃが放置され、
公園には滑るように夜の空気が流れ込み始めている。
どこかから、カラスの鳴き声が聞こえて来ていた。
そんな物悲しい雰囲気の中、ベンチの上に二人の男が座っていた。
鼻が高く、背が高く、糸目で、まるで鏡あわせのよう。
二人の男は、これまたまったく同じ格好で地面に視線を落とし、
お互いに相手の顔を見る訳でもなく、ぼそぼそと話し合っていた。
(´く_` )「こんにちは」
( ´_>` )「あぁ。今晩は……の時間じゃないか?」
(´く_` )「まぁいいじゃないか。細かい事は気にするな」
旧知の仲のような、でもまるっきりの初対面のような。
表現しがたい雰囲気が二人を包み、その何とも言えない雰囲気のおかげで、
二人はおのずと小声になってしまっているらしい。
妹者は幸せを振りまくようです 2008.09.21
l从・∀・;ノiリ「どうしようなのじゃー」
ピンクの可愛らしい着物を着て、ふいよふいよと空を飛ぶ少女が一人。
時々電柱や塀に座り込んでは、 うーん とうなり、手元の紙を見て悩んでいる様子。
彼女は新米座敷童。
親玉の座敷女さんの元から、一人前の座敷童となるための修行の旅に出たばかりの女の子です。
座敷童なんて、適当な家に入ってそこで幸せを振りまけばいいと思っている方も多いでしょう。
でも、座敷童の力は悪用されたり、使い方を間違えると大変な事になりかねません。
なので立派な座敷童となるには、力の正しい使い方を覚えるために厳しい修行を積まなければいけないのです。
l从・∀・#ノ!リ「一年間の…家族の収入が…180万円以下の家に行くべし… そんなのわかるかっ!」
l从・∀・ノ!リ人「でも試験をパスしないと立派な座敷童になれないのじゃ……」
少し高く昇って辺りを眺め回してみますが、そう簡単に貧乏そうな家は見つかりません。
ため息一つ。雲と一緒に宛も無く、女の子はふらふらと漂っていました。
無心になって空を飛んでいると、旅立ちのときのやり取りを思い出します。