スポンサーサイト --.--.--

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
('A`)ドクオの罪のようです 2008.07.06
罪とは何ですか?
人が人を殺しても、それは、他の生物の間では
普遍的な、日常茶飯事なことではないのですか?
誰かが言った。
罪とは何ですか?
('A`)ドクオの罪のようです
ドクオは、夕日色に焼けた自分の家を見て安堵した。
やっと帰ってきた。これでもう安心だ。
生まれた時から引きずる足を、精一杯動かして玄関についた。
学校の鞄からカギを取り出しながら、今日一日を思い出す。
('A`)「今日も」
('A`)「馬鹿にされたなぁ……」
カギの回り切る手応えを感じて、ノブに手を掛ける。
その時ドクオの手に小さな電流が流れた。
('A`)「っ…。ついて、ないなぁ……」
自宅に戻り、鞄を投げ、うまく動かない足にイラつきながら、
部屋着に着替えるためにズボンを脱ぐ。
瞬間、油断したドクオの片足は、ズボンに引っ掛かり、
(;'A`)「うおっと!!!」
ベッドの縁にその頭をぶつけた。
(;'A`)「いってぇ~……」
痛みに悶え、床を転げ回る。
痛みを緩和しようと額をさする手に、何かを感じた。
(;'A`)「…あれ…?」
('A`)「血……」
('A`)「……」
(;A;)「…ぇっ……うっ……」
(;∀;)「…ははは……あっはははは……!!!」
(;A;)「あはははははは!!!!」
J('‐`)し「…あら。ドアが開いてる。帰ってきてるのね、ドクオ」
ドアを開けて、家に入れば、学校指定の靴があった。
J('‐`)し「ドクオ、ただい」
「あははは!…はは!」
一階にある彼の部屋からは、酷く悲しい笑い声が響いた。
珍しく聞く息子の笑い声に、嬉しさを感じながらそのドアを開く。
J( 'ー`)し「どーしたのよ、ドクオ」
(;A;)「あはひはははは!!!ああああああ…ぅえ!」
彼は、泣いていた。
目、鼻、額。あらゆる液体を流しながら、こちらを見た。
(;A;)「えぐっ…うう……」
とっさに母親は。
脊髄反射のように母親は。
彼が生まれた時から、いや、彼といっしょに
「産まれて来ざるを得なかった」ルールを吐き出した。
J(#'‐`)し「泣いちゃいけません!!!」
その一言は、彼を壊したんだ。
(#;A;)「あああああああああああ!!!るせえ!!!」
トランクス姿の彼は、手当たり次第に、
まくら、丸まったティッシュ、靴下、プリント、
そして奇声を投げ血を投げた。
(#;A;)「おまえぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!」
J(#'‐`)し「人のせいにするんじゃないよ!私は何にも」
(;∀;)「お前だよおぉああああ…はははははは!!!」
(;∀;)「…は…はは…!は…」
(;A;)「うぅ……っぐ……ぇ…」
J('‐`)し「だから……どうしたの?」
血を流す理由のわからない母親は、
さきほどから無口な息子に、傷の手当てをしながら問いかけた。
('A`)「……」
彼の頬にある涙の跡がまっすぐなのに気付いた母親は、
息子の目がとてめ濁っていることにも気がついた。
ドクオの目は、こんなにも濁っていたかしら…。
J(#'‐`)し「言わないと、わからないのよ!」
ドクオの目に、怒りの灯が宿った。
('A`)「お前」
J(#'‐`)し「な……なによ」
('A`)「お前」
はっと、母親は、このケースが過去に幾度も有ることを思い出す。
J(;'‐`)し「ア…アンタ…足のせい…なの…」
(;A;)「ぅぅぅぅぅぅ…うっ…ううう…」
(;A;)「ねえ…なんで僕だけ」
学校では「俺」なのにな、と考えながら、禁句を吐き出した。
(;A;)「足が動かないの?」
(;A;)「もう学校で馬鹿にされるのは、いやなんだ」
(;A;)「う………!うう…くそ!!!くそおおぉ!!!」
息子は、強く、強く、自身の足を叩いた。
アザだらけの足を、強く、強く。
J(;'‐`)し「アンタ…自分でやったの!?」
J(;'‐`)し「答えなさい!!!」
(;A;)「馬鹿にされるのは、いやだよおぉ……」
母親は、息子の足に、明らかに
「蹴り」によるアザがあるのを見つけた。
J('‐`)し「私…の…せいな…の?」
J(;‐;)し「ごめ……っ…ん…ね…」
(;A;)「もう馬鹿っに………されっ…たくない…」
J(;‐;)し「ドクオっ……ごめ…気付…て…あげられ…なくて」
「ごめんね………!」
心の奥に、しまってあったその言葉を。
J(;‐;)し「普通に産んであげられなくて、ごめんね」
その夜、親子は、「罪」を認めあった。
母親は、普通を産めなかったことを。
息子は、物を投げたことを。
息子は、自分の存在を。
「産まれてきて」
「ごめんね」
……。
「いいえ…産まっ…て…きて…っくれて…」
「ありがとう……」
J(;‐;)し「あなたが私の、幸せ、なの」
終わり
COMMENT
トラックバック
トラックバックURL:
(copyボタンはIEのみ有効です)