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シュールに生きる二人のようです 2008.09.28
lw´‐ _‐ノv「お兄ちゃんがどこか行っちゃわないように、こんな足切り取っちゃった方が良いよね?」
シュールがリストカットの跡が付いた腕を私に延ばして来ました。
ご丁寧にもカッターを持って。
――シュールに生きる二人のようです
( <●><●>)「シュール」
lw´‐ _‐ノv「何かな」
( <●><●>)「これ面白くないです」
lw´‐ _‐ノv「ヤンデレごっこが?」
首を傾げながら尋ねるシュール。
私はこくりと頷きます。
lw´‐ _‐ノv「君もそう思ったかワカッテマス」
( <●><●>)「第一ヤンデレも何も理解不能な世界ですから」
lw´‐ _‐ノv「それに君は私の兄でも無いからね」
( <●><●>)「大体腕切る必要あるんですか?」
彼女の腕にはリストカットの跡があり、それは本当に切り付けた跡でした。
lw´‐ _‐ノv「無いよねぇ、何かやりたかったからかもしれないよ」
( <●><●>)「面倒臭い理屈ですね」
lw´‐ _‐ノv「ほう」
一体いつからこのボロアパートの一室で二人で過ごすようになったのでしょう。
ああ、思い出した。
lw´‐ _‐ノv『やあ隣人、私は思うのだよ、一人一部屋借りるより、二人で一部屋借りる方が良いんじゃ無いかって』
そんな風に転がり込んで来たのがシュールでした。
lw´‐ _‐ノv「お腹空いた、羊かんとプリンと米買って来る」
( <●><●>)「行ってらっしゃい」
なんて言って出て行った直後、彼女は帰って来ました。
( <●><●>)「おかえりなさい」
lw´‐ _‐ノv「いやまだ行ってない、それよりこっち来なさいな」
おいでおいでと手を動かしてシュールは私を呼びました。
つられて外へ出て行くと、階段の近くにシュールがいました。
( <●><●>)「どうしましたか?」
lw´‐ _‐ノv「ああ、これこれ」
‐lw´‐ _‐ノv‐
lw´‐ _‐ノv「カマキリが交尾してる」
私はカマキリを指差して言った。
醜く蠢くぎちぎちしたそれを指差して。
( <●><●>)「困りましたね」
lw´‐ _‐ノv「どうしてだい?」
( <●><●>)「この辺に卵生み付けられたらうちまで来ますよ」
lw´‐ _‐ノv「本当だ」
( <●><●>)「そういえばカマキリの交尾の後はメスがオスを食うそうですよ」
lw´‐ _‐ノv「へえ」
私はしゃがんで、交尾の真っ最中であるカマキリを弾いて落とした。
二階からだから死ぬかも。
lw´‐ _‐ノv「私達も交尾でもする?」
あっはんうっふん、ってね。
私がスカートを摘みながら言うと、ワカッテマスは顔を歪めた。
( <●><●>)「却下」
lw´‐ _‐ノv「ふうん」
( <●><●>)「さあ行ってらっしゃい」
lw´‐ _‐ノv「お母さん行って来ます」
普通の男なら食い付いてきそうだけど。
きっとワカッテマスは男じゃない、でもナニが付いてるから女でもない。
人間じゃないのか、なるほど。
きっとギョロ目だからトンボが進化してアイツになったんだ。
そんな事を考えながらスーパーに着いて私は目的の品を買う。
途中彼に会って明日家に来ると約束しておいた。
‐( <●><●>)‐
lw´‐ _‐ノv「ただいまお母さん」
( <●><●>)「お帰りなさい馬鹿娘」
lw´‐ _‐ノv「人参とタバスコとチーズ買ってきた、あと米」
( <●><●>)「そうですか」
最初に言ってた二つはどうなったのかは聞かない事にします。
lw´‐ _‐ノv「あ」
( <●><●>)「あ?」
lw´‐ _‐ノv「明日の晩ご飯は、おいどんが作るでごわす?」
( <●><●>)「疑問系ですか」
lw´‐ _‐ノv「まあ多分そうなるよ」
( <●><●>)「じゃあちょっと出かけて来ます、夕ご飯待ってて下さい」
私は出かける準備を始めます。
lw´‐ _‐ノv「どこ行くの?」
( <●><●>)「薬局に」
lw´‐ _‐ノv「何でかな?」
( <●><●>)「胃薬買いに」
lw´‐ _‐ノv「じゃあ水虫薬も買う?」
( <●><●>)「買いません、じゃあ行ってきます」
lw´‐ _‐ノv「行ってらっしゃい」
そして翌日、シュールは誰かを連れて来ました。
ガタイの良いお兄さんです。
( ФωФ)「えっと……兄弟の方かな、我輩は杉浦ロマネスクだ、よろしく」
感じの良い人です。
きっとシュールの恋人でしょう。
「さ、こっち来て」
( ФωФ)「うむ、今行くぞ」
シュールの部屋から腕だけが伸びて来ます、正直腕だけは気持ち悪いです。
杉原なんとかさんはすぐにシュールの部屋に行きました。
それから少し経つと、何やら声が聞こえてきました。
大方交尾でもしているのでしょう。
あっはんうっふん、ってね。
気晴らしに外でも出ましょうか。
( <●><●>)「ふむ、おいしいですね」
lw´‐ _‐ノv「ふふん、これで名誉返上さ」
( <●><●>)「貴方が馬鹿だという事は、ワカッテマス」
私が帰った頃にはもう、三浦なんとかさんは居なくなってました。
代わりにほかほかご飯と肉料理でシュールが出迎えてくれました。
シュールの飯が旨いとはこれいかに。
( <●><●>)「そういえば、この肉は何肉ですか?」
lw´‐ _‐ノv「んー? 人肉だよおいしいだろ」
( <●><●>)「ほう、人肉とな」
lw´‐ _‐ノv「この前ワカマス君が言ってたじゃない」
( <●><●>)「私が――ああ、カマキリ」
lw´‐ _‐ノv「そうそれ」
『そういえばカマキリの交尾の後はメスがオスを食うそうですよ』
まさに人間版カマキリの交尾です。
馬鹿かこいつ。
( <●><●>)「三原さんが犠牲になりましたか」
lw´‐ _‐ノv「犠牲じゃない、これも生きる為」
( <●><●>)「で、掃除はしましたか?」
lw´‐ _‐ノv「実はね、してないんだよ」
( <●><●>)「後で手伝いますから、ちゃんとやりなさい」
lw´‐ _‐ノv「はーい」
人は一度人肉を食べたら忘れられない、とか聞くので心配です。
私もめでたく人食いですか。
<ヽ<●><●>>「おいチョパーリ! ウリを認めないというニカ!?」
lw´‐ _‐ノv「この聖なる妖精の花園を汚す者は伝説の妖精王――シュールが許さない」
( <●><●>)「シュール」
lw´‐ _‐ノv「何かな」
( <●><●>)「これつまらないです」
lw´‐ _‐ノv「やっぱりそうかな? ワカッテマス」
――シュールに生きる二人のようです 終わり
お題
・伝説の妖精王
・妖精の花園
・リストカット
・「お兄ちゃんがどこか行っちゃわないように、こんな足切り取っちゃった方が良いよね?」
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