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('A`)傘は一つしかないようです川 ゚ -゚) 2008.07.27
職員室のドアを開け、貸し出し当番の先生に声をかける。
(´・ω・`)「ん?鬱島か、えらく遅い時間まで残ってたんだな」
('A`)「ちょっと調べ物をしてまして」
(´・ω・`)「そうか、なかなか感心なことだな」
('A`)「どうも」
ふと時計を見たら針は7時を指していた。
えらく時間がかかってしまったなと思いながら傘置きを見る。そこには古ぼけた黒い傘が一本だけささってあった。
(´・ω・`)「急に雨が降ってきたからな、マシなやつは部活帰りの生徒がみんな借りていってしまったよ」
('A`)「まあ雨がしのげればそれでいいですよ」
傘を開いてみる、骨が1本折れ、所々破れてる部分も少しあるものの家までの短い距離を帰るぐらいなら全然問題はなかった。
('A`)「じゃあこれ借りていきます」
(´・ω・`)「ん、じゃあ貸出票にクラスと名前書いといてくれ」
('A`)「はい」
さっと貸出票にクラスと名前を書き職員室を出た。
俺は下足室に向かい、靴を履き替える
外を見ると雨はやむどころか更にその威力を増して降り続けている。
俺は軽くため息をつきつつ下足室を出ようとした。
('A`)「ん?」
下足室の出口に人影が見える。
川 ゚ -゚)
('A`)「あれは……」
同じクラスの素直クーさんだ。
頭脳明晰、運動神経抜群、容姿端麗と三拍子揃ったまさに完璧な人。
それ故に思いを寄せている男子も多い、勿論俺も例外ではなかった。
('A`)「(雨宿り……してるんだよな?)」
憂鬱そうに雨空を見上げる彼女の手に傘はなかった。
川 ゚ -゚)「……」
('A`)「(待てよ、もしかしてこれはチャンスというやつか?)」
瞬間的に頭の中を色んな妄想が駆けめぐる。
颯爽と現れ傘を貸して自分は走っていくパターン。
なんとか口説き落とし相合い傘で帰るパターン……etc.
色々と考えるがここで気付く。まずは話しかけなければいけないのではないだろうか。
……駄目だ。第一関門が困難すぎる。
自慢じゃないが生まれてこのかた勉強一筋。勉強が友人であり、恋人な俺にはハードルが高すぎる。
('A`)「(でももったいねえよなー)」
俺は何とかハードルを下げようと心の中で念じる。
またとないチャンスだ、今しかない、モタモタしてたら他の男に取られるぞ、男を見せろドクオ。
微妙にハードルが下がりつつある。この調子ならいけるんじゃないだろうか。
しかし人生そんなに甘くはない。
('A`)「(そういや俺口下手じゃん)」
悲しきかな幼い頃からあまり他人と関わらなかった俺は事務的な会話以外では極端に口下手だった。
気持ち悪がられたらどうしよう、引かれたらどうしよう、最悪無視されるかも知れない。
またもや俺の中のハードルが上がり始めた。
('A`#)「(うぬぬぬぬぬぬぬぬ)」
ぐっと傘を握りしめて葛藤を続ける。
いける。駄目だ。いける。駄目だ。いける。駄目だ。
花占いのように単純な二言だけが心の中でひらひらと舞い落ちていく。
こんなのは初めてだ。ただ声をかけるかかけないかでここまで悩むなんて。
俺の友人、数学の公式や、国語の文法は授業やテストでは頼もしいのにこんな時にはアドバイスさえくれやしない。
まったくもって無意味なものと化している。
川 ゚ -゚)「おい、そんなところで何をしてるんだ?」
('A`;)「ふわへっ?」
まさかの事態だった、向こうから声をかけてくるなんて。
おかげでおもわず変な声が出てしまった。たぶん間抜けな顔もしてただろう。
川 ゚ -゚)「同じクラスの鬱島だろう?そんなところで突っ立って何をしてるんだ?」
('A`;)「あっ、いや、俺はいいっ今からかかっ帰ろうと」
川
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