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5 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/08(土) 21:26:04.91 ID:UzVVMHDB0
J( 'ー`)し ♪
( ) ノパ⊿゚)キャッキャツ
| | ( )ノ凸
僕が会社にいる間は、娘の世話は私の母に頼んでいる。
母はまだまだ元気で、性格もやさしいので僕も安心して預けることができた。
普段、僕よりも母と過ごす時間のほうが長いので、ヒートは僕より母にべったりのようだ。
7 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/08(土) 21:28:33.08 ID:UzVVMHDB0
ノハ-⊿-)zZZJ( -ー-)しzZZ
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ |
|
|
|
 ̄O O ̄ ̄ ̄| | | ̄ ̄ ̄
○○
この前も、自分がくたくたになって仕事から帰ってきたら、
一枚のタオルケットを母と娘が仲良くかぶって寝ていた。
風邪をひくと悪いので、毛布を上からかけてやったが。
8 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/08(土) 21:29:03.62 ID:UzVVMHDB0
(;^ω^) /
( )  ̄|
三 @@@ |
それから数日がたったある日。
僕は珍しく早く仕事が終わり、五時までには帰るつもりで
全速力で帰宅していた。
11 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/08(土) 21:31:11.67 ID:UzVVMHDB0
( ゚ω゚) ̄|
(つ と) |
| |||
自宅の玄関のドアの前に到着し、にこにこの笑顔で「ただいま」と開ける。
しかし、そこに遭った光景に自分は目を疑った。
13 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/08(土) 21:32:45.32 ID:UzVVMHDB0
J( 'ー`)し J( 'ー`)し
( )つ\ノハ;⊿;)/と( )
| | ( ) ||
なんと、居間で”二人”の母が娘の両手を持って引っ張りあいこしていたのだ。
僕は最初乱視か何かと思って、一旦目を閉じ、それからもう一度前を見た。
けれど、やはりそこには、姿かたちが何もかも同じな二人の母がいた。
16 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/08(土) 21:34:00.40 ID:UzVVMHDB0
(;^ω^)
( )
もうわけが分からない。
僕はこの場から逃げ出したくなったが、娘の泣き叫ぶ声を聞き我を取り戻した。
このままではいけない。ヒートを助けなければ。
18 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/08(土) 21:35:54.62 ID:UzVVMHDB0
(;^ω^)
( )つ―|ニニニフ
このうちのどちらかが偽物だ。少し危険な賭けだが、
僕は台所に走り包丁を手に取ると、母たちに向けて突きつけた。
これは脅しだ。
21 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/08(土) 21:37:40.00 ID:UzVVMHDB0
J( 'ー;)し
( )
:|;....::;.:. :::;.. .....
すると次の瞬間、僕から見て右側の母が、驚いたような顔をした後、
わっと泣き出し、砂細工のようにさらさらと消えてなくなった。
24 名前:すまん、半ながらだからこの辺から遅くなる[] 投稿日:2008/03/08(土) 21:44:41.31 ID:UzVVMHDB0
( ^ω^)
( )
| || J(;'ー`)し ノハ;⊿;)
( ) ) ( \)ニニ: ( )
残った母は、へなへなと床に倒れこんだ。
僕は、その場にずっと佇んでいた。
ヒートは、まだしくしくと泣き続けている。
30 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[sage] 投稿日:2008/03/08(土) 21:48:16.64 ID:UzVVMHDB0
( ^ω^)「いったい何があったんだお?」
J( 'ー`)し「分からないの。ヒートちゃんが泣いてるから慌てて居間に行ってみたら
もう一人の私が、ヒートちゃんを引っ張ってて……」
( ^ω^)「……」
幽霊か、怪物か。
この超常現象の謎は、いくら考えても解けはしなかった。
なのでとりあえず僕たちは、就寝することにした。明日は休みだからちょうどいい。
32 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/08(土) 21:50:51.70 ID:UzVVMHDB0
(;^ω^)[]) / ([](・∀・ ) ξ-⊿-)ξつ )
( ) / ( ) | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
次の日の正午ごろ。
病院から連絡があった。妻のツンが心臓発作で死んでいたそうだ。
今朝発見されていたころには既に死後10時間以上経っていたらしい。
36 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/08(土) 21:58:14.89 ID:UzVVMHDB0
ξ-⊿-)ξ
( )つ[]
|||
( ) )
ツンは発見された時、メモ書きを固く握っていた。
それには、消え入りそうな歪んだ字で
「こどもにあわせて」とだけ書かれていたそうだ。
40 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/08(土) 22:01:49.34 ID:UzVVMHDB0
△
ξ゚⊿゚)ξ
| |
\|
y
ξ-⊿-)ξ
僕は確信した。
あのもう一人の母は、ツンだったのだ。ツンは死後、ヒートに
会いたくて、母の姿で会いに行ったのだ。
43 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/08(土) 22:03:52.76 ID:UzVVMHDB0
J( 'ー`)し J( 'ー`)し
( )つ\ノハ;⊿;)/と( )
| | ( ) ||
そして、黄泉の国(あの世とか天国とか)にヒートを連れていき、
一緒に暮らそうと思ったのだ。
しかし、ヒートを守るため包丁を突きつけた僕に押され、そのまま一人で逝ったのだろう。
45 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/08(土) 22:07:54.91 ID:UzVVMHDB0
――――――0―――――――
( ^ω^)。oO
( )
これらはあくまで僕の憶測である。
しかし、間違ってはいないはずだ。
根拠は、ないけれど。
49 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/08(土) 22:16:21.66 ID:UzVVMHDB0
( ^ω^) ? |
( )ノパ⊿゚) |
| || ( ) | ̄ ̄ ̄
それからは、僕は度々ヒートをツンの墓へと連れて行った。
しかしヒートは母がどういう人物だということが理解できていなかった。
一歳の頃に別れたのだから当然と言えば当然である。
50 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/08(土) 22:19:13.41 ID:UzVVMHDB0
( ^ω^)
( )
| ||
( ) )
それでも、僕はヒートを墓に連れて行く。
それが、僕からツンへのプレゼントなのだから。
終わり
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