January 02, 2011

( ^ω^)ブーンはモンスターハンターのようです 第7話

7 : ◆bUYB7.cOOs :2010/08/19(木) 20:30:02.28 ID:/34BEVIjO

第七話「ドスランポスを狩猟せよ!」



―――ポッケ村―――

ブーンが“ドスギアノス”を倒した翌朝、彼はまっすぐにでぃの元へと向かっていた。
新たに紹介してもらえるようになった依頼を請けに行くためである。

( ^ω^)「おはようございますお、村長さん!
      早速依頼を請けに来ましたお!」

(#゚;;-゚)「おはよう、ブーン殿。
     ……昨日の今日で、休まなくて平気なのかい?」

( ^ω^)「体には元気が漲っておりますお」

(#゚;;ー゚)「ふふっ…。
     よし、なら……新しい地域に、行ってみるかい?」

( ^ω^)「新しい地域?
      何処ですかお?」



9 : ◆bUYB7.cOOs :2010/08/19(木) 20:32:04.56 ID:/34BEVIjO

でぃの言っている事は、なんとなくは分かる。
雪山以外の場所での依頼をこなしてみないか、という事だろう。

しかし、その場所がブーンには、全く見当がつかない。

(#゚;;-゚)「雪山の次は『密林』地域と『砂漠』地域の依頼を紹介してるんだけど…。
     まぁ、砂漠地域は暑かったり、寒かったりで厳しい環境だから、まずは密林地域の依頼を紹介しようかね」

そう言って紹介された依頼には、先日狩ったモンスターの名が。

(;^ω^)「“ドスランポス”…?
      あれ? 昨日倒し…おー…??」

頭を捻るブーンを見ておかしそうに微笑むでぃ。

(#゚;;ー゚)「ふふ、昨日ブーン殿が倒したのは“ドスギアノス”だろう?
     こっちは“ドスランポス”。同じ鳥竜種の、“ランポス”達のリーダーさ」

(;^ω^)「“ドスギアノス”みたいのとまた戦うんですかお…」



10 : ◆bUYB7.cOOs :2010/08/19(木) 20:34:05.09 ID:/34BEVIjO

昨日の“ドスギアノス”戦も、あれは〈閃光玉〉という道具を利用したから勝てたようなもので。
完全に自分の実力だったとは思っていない。

(#゚;;-゚)「そうなるねえ…。
     でも、一度勝った相手と戦う様なもの。自信を持ってやってみるといいさ」

(;^ω^)「おー、頑張りますお…」

でぃと別れ、まず向かう先は、二人の師匠の家。
密林での狩りの事や、“ドスランポス”についての情報を得る為だ。




11 : ◆bUYB7.cOOs :2010/08/19(木) 20:36:03.57 ID:/34BEVIjO

―――ポッケ村・ギコ、しぃ宅―――

ギコ達の家に着いたブーンは、玄関の扉を軽くノックする。
すぐに家の中から、はーい、と答える女性の声が聞こえてきた。
しぃは在宅しているみたいだ。

間もなく扉が開かれ、しぃが顔をみせる。

(*゚ー゚)「あれ、ブーン君?
     今日はどうしたの?」

( ^ω^)「おはようございますお、しぃさん! ちょっとお話を伺いたくて…。
      ギコさんも、いらっしゃいますかお?」

(;゚ー゚)「うーん、ギコ君、朝早くに出かけちゃったんだよー…
     私だけで良ければ、お話聞くけど…」

( ^ω^)「お、ありがとうございますお」



12 : ◆bUYB7.cOOs :2010/08/19(木) 20:38:01.28 ID:/34BEVIjO

上がって、としぃに促され、二人の家に入れてもらう。

ちらりと、装備をしまう棚が見えた。
そこにはいくつかの片手剣がしまわれていた。

(*゚ー゚)「そこ、座って」

( ^ω^)「失礼しますお」

(*゚ー゚)「お茶とか飲むー?」

( ^ω^)「あ、お構い無くですお」

二人は、背もたれのついた椅子に腰を下ろす。

(*゚ー゚)「で、何の話が聞きたいの?」

( ^ω^)「これから密林の依頼をこなしに行くんですけど…
      何か、注意点とかがあれば教えて頂きたいですお」



13 : ◆bUYB7.cOOs :2010/08/19(木) 20:40:05.82 ID:/34BEVIjO

これから向かう場所の情報を聞いてみる。

(*゚ー゚)「うーん、密林は…… 木がおい茂ってて、見通しが悪い場所があるかなー…
     あと、“ランゴスタ”も多くて、うっとうしいかも知れないね」

“ランゴスタ”とは、簡単に言えば大きな蜂のモンスターだ。
その大きさは、小さいものでもブーンの身長の三分の一程。
大きい個体は、ブーンの身長の半分以上の大きさにもなる。

また、真の脅威は毒針にあり。
一たび毒を打たれると、体が痺れて動けなくなってしまう。

(;^ω^)「お、気を付けますお」

(*゚ー゚)「あ、それとねー」

( ^ω^)「お?」

しぃが、言葉を続ける。



14 : ◆bUYB7.cOOs :2010/08/19(木) 20:42:03.97 ID:/34BEVIjO

(*゚ー゚)「たまn……
     …、所持品に余裕があるなら、色々と見て回るといいよー」

( ^ω^)「? わかりましたお」

妙な間が気になったが、特に気にしなくていいだろう。

(*゚ー゚)「うん、それくらいかなー。
     雪山みたいに寒い所も無いし、そう言った意味では戦いやすい所だよ!」

( ^ω^)「お、わかりましたお。
      わざわざありがとうございましたお!」

(*゚ー゚)「頑張ってねー!」

席を立ち、軽く一礼してからしぃ達の家を出る。

その後、密林へ向かう為に村を歩いていると、背に金属の槌を背負った少年を見つける。



16 : ◆bUYB7.cOOs :2010/08/19(木) 20:44:04.66 ID:/34BEVIjO

( ^ω^)「こんにちはだお、ドクオ!
      これから依頼をこなしに行くのかお?」

背後から声をかけると、少年は一瞬、ビクリとした反応を見せ、そっとこちらに振り向いた。

(;'A`)「ぶ、ブーンか…
    そうだよ、これから初のクエストさ…」

どうやら、緊張している様だった。
初めてのクエストなら、無理もないのかも知れない。

( ^ω^)「あんまり気負うなお、物品収集なら簡単だお?」

(;'A`)「確かにそうだが、緊張するものは緊張するんだよ」

そう言いながら、背にした槌、【ウォーハンマー】の柄を握る。

(;^ω^)「村にいる今から警戒してどうするんだお」

(;'A`)「う、うっせ!」



17 : ◆bUYB7.cOOs :2010/08/19(木) 20:46:05.81 ID:/34BEVIjO

その後は、ドクオは雪山、ブーンは密林と目的地が違う為、村から出た後ドクオと別れる。

目的地である密林までは距離がある為、“ポポ”と同じくらいの体格をもつ草食動物、“アプトノス”に引かせた車を利用して密林へと向かった。



―――密林・ベースキャンプ―――

雪山の湖とはまた違った景色をもつ湖のほとりに、ベースキャンプが設営されている。

休憩用の簡素なベッドの乗った船が湖に突き出しており、その先では魚釣りをすることが出来るようだ。

また、船から出ると、正面には高い崖。
左右には、崖を迂回する様に道が伸びている。



18 : ◆bUYB7.cOOs :2010/08/19(木) 20:48:05.06 ID:/34BEVIjO

ブーンは、ここにも設置されている二つの箱の青い方の箱を開き、支給品を回収する。

( ^ω^)「初めての地区だし、〈地図〉は必須だおね。
      後は〈応急薬〉と〈携帯食料〉、〈携帯砥石〉に…
      げ、〈閃光玉〉が支給されてないお」

これでは、前回“ドスギアノス”を撃破した戦法は使えない。

(;^ω^)「うーん…
      まぁ、これがあるし、頑張るお」

そう言いながら、円盤状の道具をポーチにしまう。

( ^ω^)「じゃあ…
      エリア1から見ていくかお」

ブーンは地図を片手に、船を出て右手の道へと進んでいった。



20 : ◆bUYB7.cOOs :2010/08/19(木) 20:50:06.15 ID:/34BEVIjO

―――密林・エリア1―――

このエリアは木が鬱蒼と茂り、先が目視しにくくなっている。
だが、辺りには温厚な草食動物、“アプトノス”達がのんびり草を食んでいる様子から、強大なモンスターは居なさそうだ。

地形を頭に叩き込む為に、地図と照らし合わせながらエリアを歩いて周る。

( ^ω^)「お? 地図では繋がってるのに…」

地図によれば、このエリア1はベースキャンプ、エリア2、そしてエリア9と繋がっているらしいのだが、エリア9への道が見当たらない。

(;^ω^)「どうしたもんかおー…
      ………あ」

ふとした拍子に上に視線を向けると、切り立った崖の上に道が続いているように見える。

( ^ω^)「登ることは出来なさそうだから、上から降りてくるしか出来ないってことだおね」

とはいえ、その高さはブーンの身長など比べ物にならず、降りる時にはかなりの衝撃を覚悟する必要がありそうだ。

確認を終えたブーンは、エリア2へと向かう事にする。



21 : ◆bUYB7.cOOs :2010/08/19(木) 20:52:03.35 ID:/34BEVIjO

―――密林・エリア2―――

エリア1のように、木が生い茂ってはおらず、見晴らしのよいエリアになっている。
また、障害物もなく広いエリアであるため、大型モンスターと戦う際はとても戦い易いだろう。

( ^ω^)「お、〈薬草〉見つけたお」

手早く〈薬草〉を摘み採る。

( ^ω^)「こっちには〈青キノコ〉もあるお」

特定の成分の吸収効率を高めてくれる、〈青キノコ〉。
その効果から、多くの薬の元となる。

( ^ω^)「……よし、作ってみるかお」

手元には〈薬草〉と〈青キノコ〉。
小型の鍋と火を用意し、鍋に水筒の水を注ぎ、火にかける。
水が沸騰したら〈青キノコ〉とすり潰した〈薬草〉を入れ、少しの間煮詰める。

後はビンを置き、布をかぶせ、〈青キノコ〉を取り出した後、出来た薬を注ぐ。
布で細かいくずを取り除き、フタを閉めれば〈回復薬〉の完成だ。



22 : ◆bUYB7.cOOs :2010/08/19(木) 20:54:02.40 ID:/34BEVIjO

(* ^ω^)「お、上手く出来たお」

その出来栄えは、満足のいくものだった。
この〈回復薬〉をあとビン3つ分ほど調合し、再び探索に戻る。

このエリアには、エリア1への道の他、エリア3と、エリア5へ繋がる道がある。

( ^ω^)「順番に周っていくお」

そう言って、エリア3へと向かう。



23 : ◆bUYB7.cOOs :2010/08/19(木) 20:56:03.82 ID:/34BEVIjO

―――密林・エリア3―――

( ^ω^)「おぉ、これはいい景色だお…」

樹木の乱立する場所に、少し開けた湖岸があるエリア3。
湖岸は砂浜のようになっており、まるで海にいるかの様な感覚を覚える。

湖の中心部には島の様になっている場所があり、晴れている今なら水が引き、砂の道が現れるため歩いて渡る事が出来る。

( ^ω^)「ここはどんな地形に…って、このエリアは要所だお」

ブーンが要所と言ったのは、このエリア3から向かう事が出来るエリアが多いからだ。

今、ブーンがやってきたエリア2のほか、ベースキャンプと隣接したエリアである、エリア4からもくる事が出来る。

また、洞窟の中へと向かう入口が2ヶ所あり、それぞれエリア7とエリア8へと繋がっている。

洞窟の入口の脇にある道へ進めば、先ほど話に上がったエリア9へと行くことができるし、晴れていて、水位が下がった状態ならば中島となっているエリア10へと渡る事ができるのだ。



24 : ◆bUYB7.cOOs :2010/08/19(木) 20:58:05.53 ID:/34BEVIjO

(;^ω^)「覚えきれないお…」

一度で覚えきるのは難しいと判断したブーン。
エリア4へ向かう事はせずに、洞窟の中であるエリア8へと向かった。



―――密林・エリア8―――

洞窟の中ではあるが、天井の所々からは日が差し込み、明るくなっている。

( ^ω^)「お、明るいお…おおっ!?」

突然、足元の感覚がなくなり、下へと落下してしまうブーン。

( ゚ω゚)「ぐえっ」

落下した地点には風化した骨くずや木などが敷き詰められていたために、怪我はなかった。

だが、目の前には一頭のモンスターが。

“ギアノス”たちは薄い青の体色だったが、目の前の“ランポス”は、濃い青の体色に、血の様に赤い爪。

そして、この個体は爪と同じように赤いトサカを持っていた。



26 : ◆bUYB7.cOOs :2010/08/19(木) 21:00:03.58 ID:/34BEVIjO

大きなトサカ。
それが意味する事は。

(;^ω^)「いきなり親玉のお出ましかお…!」

ブーンの叫びに答えるかのように、威嚇の鳴き声をあげる“ドスランポス”。
対して、ブーンも【アサシンカリンガ】を抜き、構える。

駆け向かってくる“ドスランポス”の、横なぎに振られた爪を、身を後ろに軽く反らせて躱す。
続け様に襲いくる爪は盾を構えて受け止め、受け流す。

(;^ω^)「主導権を握られてたまるかお!」

反撃に出ようと【アサシンカリンガ】を振るうが、“ドスランポス”はバックステップで難なく躱す。
その直後に高く跳躍した“ドスランポス”は、赤い爪をブーンに振り下ろす。



28 : ◆bUYB7.cOOs :2010/08/19(木) 21:02:01.69 ID:/34BEVIjO

(;゚ω゚)「やばいお!」

躱すために体をのけ反らせるが、勢いが余って倒れこんでしまう。

(; ω )「いっ…お!?」

そんなブーンを見下ろし、爪でブーンの首を一突きにしようと、腕を突き出す“ドスランポス”。

(;゚ω゚)「っ!」

体を捻り、何とか躱す。
“ドスランポス”の爪が、地面の岩に突き刺さる。

それを引き抜く時に出来た間に立ち上がり、体制を立て直す。

(;^ω^)「“ドスギアノス”を倒した時の動きを再現出来れば…」

ブーンが言っているのは、〈閃光玉〉を使わずに戦っていた時の動き。
相手の攻撃を躱しつつ、相手の死角に潜り込むことができた、あの動きの事である。



29 : ◆bUYB7.cOOs :2010/08/19(木) 21:04:03.32 ID:/34BEVIjO

考えている間に、“ドスランポス”が飛び掛かってくる。

( ^ω^)。o(あの時は…躱しながら前に出たお)

転がるように、右前方へ飛び込む。
直後、ブーンがいた場所に“ドスランポス”の爪が振り下ろされた。

ブーンはというと―――


――上手く“ドスランポス”の死角に潜り込む事に成功したようだ。

( ^ω^)「上手くいったお!」

【アサシンカリンガ】の柄を強く握りしめる。

(# `ω´)「仕掛けていくおッ!」

剣を振りかぶり、がら空きの背中へと振り下ろす。



30 : ◆bUYB7.cOOs :2010/08/19(木) 21:06:03.02 ID:/34BEVIjO

振り抜き、返すように斬りつける。

すぐにこちらに向き直してくる“ドスランポス”の頭を、盾の面で殴る。

(# `ω´)「おおぉぉぉぉ!!」

思わぬ攻撃を受け、よろついた“ドスランポス”にジャンプ斬りで追い討ちをかけた。

これがかなりの深手となったようで、“ドスランポス”は、じり、と後ずさりをしたあと、ブーンに背を向け逃亡を始めた。

(;^ω^)「ちょ、逃げるのかお!?
      待てお!」

ブーンも、逃げた“ドスランポス”を追撃する形で、エリア6へと移動した。



31 : ◆bUYB7.cOOs :2010/08/19(木) 21:08:06.56 ID:/34BEVIjO

―――密林・エリア6―――

洞窟の中でありながら、植物が茂っているこのエリアは広い空間となっていて、岩の壁には空洞が出来ている場所もある。

隅の一部には骨が詰まれていて、中央が少し窪んでいる事から、何か大型モンスターの寝床になっているのだと推測できた。

そんなエリアの中心で、ブーンを待構えているかのように佇む“ドスランポス”

( ^ω^)「さぁ、このまま倒してみせるお」

武器を構えるブーンを一瞥した“ドスランポス”は、突如けたたましい鳴き声をあげる。



32 : ◆bUYB7.cOOs :2010/08/19(木) 21:10:01.27 ID:/34BEVIjO

しかし、それは轟竜の咆哮に比べると可愛いもので、鼓膜が破れてしまいそうな音量、という訳でもない。
恐らく、自らを奮い立たせる為の雄叫びのようなものだろう。

手負いの“ドスランポス”が、ブーンに向かっていく。

(;^ω^)「馬鹿の一つ覚えかお……」

真直ぐに突っ込んでくる事しかしない“ドスランポス”の攻撃を横へのステップで軽く躱すと、ブーンの背中に鈍い痛みが走る。
ブーンはそのまま飛ばされ、地面を転がる。

(;メ ω )「いっつ……
     な、何が……」

確かに、自分は“ドスランポス”の攻撃を躱した筈。
顔をあげると、その答えが目に映る。

(メ;^ω^)「さっきの雄叫びは―――
      ――仲間を呼んでいたのかお!?」



33 : ◆bUYB7.cOOs :2010/08/19(木) 21:12:02.29 ID:/34BEVIjO

赤い大きなトサカをもつ“ドスランポス”を囲うように。
何処からか、“ドスランポス”の子分といえる“ランポス”達が集まっていた。

その数、八頭。
圧倒的な数だった。

(;メ^ω^)「一体、何処から!?」

盾を構えつつ、様子を伺っていると。
壁の空洞から、また一頭の“ランポス”が飛び出てきて、“ドスランポス”を筆頭とした群れに加わる。

これで、十対一。

(;メ^ω^)「時間をかけると、増えていくのかお…」

この状況を打開する策は―――



34 : ◆bUYB7.cOOs :2010/08/19(木) 21:14:05.60 ID:/34BEVIjO

(メ;^ω^)「かなり無理があるけど、やるしかないおね……」

そう言って、ポーチから円盤状の道具を取り出す。

そして、“ランポス”達の群れへと駆け出した。

“ドスランポス”は指揮を取っているのか、群れの奥で動かずに、規則的に鳴き声を上げ続けている。

一頭の“ランポス”の攻撃を躱し、円盤を投げ付ける。
狙うは、“ドスランポス”の足元。

(メ;^ω^)。o(気付かれたら終わりで…
       しかも、“ドスランポス”まで辿りつけなくても終わりって何なんだお…)

円盤は、ブーンの狙い通りの場所で止まる。
そして、“ドスランポス”が円盤に気付いた様子はない。

(メ ^ω^)「よし、後は…!」

この“ランポス”達を切り抜けるだけとなる。



35 : ◆bUYB7.cOOs :2010/08/19(木) 21:16:01.75 ID:/34BEVIjO

(#メ`ω´)「切り抜けるお!」

二頭目の“ランポス”の爪を躱し、首を一撃で斬り落とす。

三頭目と四頭目は、連携した攻撃を繰り出してくる。
上から一頭が飛び掛かり、下からは一頭が噛み付いてくる形だ。

(#メ゚ω゚)「どけぇぇぇッ!!」

まず、下からくる“ランポス”の脳天を目掛けて【アサシンカリンガ】を投げ付ける。
剣は、上手く頭に突き刺さり、下の一頭が倒れる。

上からくる“ランポス”は、盾を使って殴り飛ばす。



36 : ◆bUYB7.cOOs :2010/08/19(木) 21:18:04.08 ID:/34BEVIjO

倒してはいないが、距離を作る事はできた。

間髪を入れず五頭目が向かってくる。
倒れている“ランポス”に突き刺さっている剣を引き抜き、その勢いを保ったまま斬りつける。
“ランポス”が怯み、動きが止まったその横を駆け抜けた。

次は六頭目と七頭目、八頭目と、三頭を相手にしなくてはいけないようだ。

(#メ゚ω゚)「ッ!」

三頭はそれぞれ、左、右、上からブーンに向かっていく。

(メ ^ω^)「やっぱりそうきますおねー」

予想がついていたため、後ろへ一度バックステップを取ることで難なく躱す。

三頭が一ヶ所に集まった瞬間に、一番近い“ランポス”を斬りつけながら駆け抜け、抜き去る。



39 : ◆bUYB7.cOOs :2010/08/19(木) 21:20:01.24 ID:/34BEVIjO

残るは“ドスランポス”と、護衛らしき一頭の“ランポス”。

“ランポス”が嘴を突き出し、ブーンに噛み付こうとする。

(#メ`ω´)「邪魔するなお!」

突出た嘴を足で思い切り蹴り上げる。
上を向くような体制になった“ランポス”の首を横薙ぎに斬り落とす。

“ドスランポス”は少し後ろに下がり、距離を取ろうとする。
だが、今のブーンは対して気にはしなかった。
何故なら、ブーンの目的は先ほど投げた円盤に近付くことだからだ。

(メ^ω^)「よし……
      〈シビレ罠〉起動ッ!」



41 : ◆bUYB7.cOOs :2010/08/19(木) 21:22:03.59 ID:/34BEVIjO

ブーンが円盤をいじると、その円盤の周囲に電流が発生する。

そしてその電流は、少し距離を取った“ドスランポス”の足元にまで届く。

すると、突然“ドスランポス”が苦しそうに鳴き声を上げ始める。

(メ ^ω^)「上手くいったお…!」

ブーンが使用した道具は、〈シビレ罠〉という道具だ。
地面に仕掛けて起動すると、周囲に電流が流れる。
その電流に脚が触れたモンスターは、その電流の影響で、短い間ではあるが自由を奪われるのだ。

(#メ^ω^)「これで……決めるおッ!!」

動きを封じられた“ドスランポス”に斬りかかる。

倒していない“ランポス”達が集まってくる前に仕留めなくてはいけないため、チャンスは一撃のみだろう。



43 : ◆bUYB7.cOOs :2010/08/19(木) 21:24:03.29 ID:/34BEVIjO

(メ ^ω^)「やっぱり、狙いは首しかないおね…!」

一撃で息の根を止められる場所と言えば、頭、首、心臓の三ヶ所しかないだろう。

だが、頭は高くて届かない。
心臓は位置が分からない。

ならば、狙える場所は首しかなくなるのだ。

(#メ`ω´)「どうだおぉぉッ!」

渾身の力で、首を斬る。
だが、斬り落とす事は出来なかった。

(;メ^ω^)「だ、駄目だったかお…?」

ブーンも、“ランポス”達も、身動き一つ取れずに“ドスランポス”に視線を向ける。

注目の“ドスランポス”は―――





――――肺に残った空気を吐き出し、地に倒れる。

“ドスランポス”を、仕留めたのだ。



44 : ◆bUYB7.cOOs :2010/08/19(木) 21:26:03.16 ID:/34BEVIjO

その様子を確認した“ランポス”達は、蜘蛛の子を散らす様に退散していく。

残ったのは、ブーンと、“ドスランポス”や“ランポス”の亡骸だけとなった。

(;メ^ω^)「ふぅ…、だいぶハードだお…」

軽く一息つくブーン。
その後、いつもの様に小型のナイフを使い、亡骸から素材として使えそうな部位を一通り剥ぎ取り、村へと帰っていった。



―――ポッケ村―――

(ヽ^ω^)「村長さん、“ドスランポス”の狩猟をこなして来ましたお…」

(#゚;;-゚)「うん、お疲れ様…って、ブーン殿、なんだかやつれてないかい…?」

(ヽ^ω^)「気のせいですお」

でぃに、依頼完了の報告を済ませ、報酬を受け取る。

自宅へと戻ろうかと思ったその時、ドクオが雪山から戻ってきた。



45 : ◆bUYB7.cOOs :2010/08/19(木) 21:28:02.87 ID:/34BEVIjO

(ヽ^ω^)「お疲れ様だお、ドクオ」

('A`)「ああ、疲れたなー…」

ドクオも、なんだか疲れきった様子だった。
しかしドクオは、でも、と言葉を続けて。

(*'A`)「……簡単な依頼だったのに、達成感が凄いなぁ…!」

目を輝かせ、気持ちを全面に現すドクオ。

(* ^ω^)「やっぱり、そうだおね。
      モンスターの狩猟になると、また凄い達成感があるお!」

(*'A`)「羨ましいぜ。
    早く俺もモンスターと戦ってみたいぜ…!」

先ほどまでの疲れが、一気に吹き飛んだかのように。
さらに強大なモンスター達との戦いに思いをはせる二人だった。



第七話 end



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