January 02, 2011
( ^ω^)ブーンはモンスターハンターのようです 第10話
第十話「小さな仲間、アイルーたち」
―――ポッケ村・ブーン宅―――
( ^ω^)「あ、〈回復薬〉が少ないお」
狩りに使う道具を整理していると、必須の品である〈回復薬〉の在庫が少なくなっていた事に気付く。
( ^ω^)「んー…
他にはないおね」
早速、買い出しに向かった。
―――ポッケ村―――
( ^ω^)「おいすー、ビロード!
〈回復薬〉を八個くらい下さいお」
( ><)「ブーン君、いらっしゃいなんです!
〈回復薬〉八個で、480z(ゼニー)になるんです!」
彼は、ブーンの友人の一人であるビロード。
親友とまでは言えないけれども。
ブーン達と同年代で、ハンターにはならず、家業である狩猟具の商店を手伝っている。
( ^ω^)「はい、お代だお」
( ><)「ちょうどのお預かりなんです!」
代金と引き換えに、品物を受け取る。
( ^ω^)「お? 〈薬草〉なんて買って無いお?」
(*><)b「おまけなんです!」
(*^ω^)「お、ありがとうだお!」
( ><)「頑張って下さいなんです!」
ビロードのちょっとした心遣いが、ブーンの気持ちを暖める。
ふと、品物を確認する。
( ゚ω゚)「…〈回復薬〉、七個しか入ってないお」
どこか抜けた所もあるのが珠に傷だった。
ちゃんと品物を受け取った後、自宅へと戻るブーン。
ところが、自宅の前方に、大きな荷物を持った女性を見つけた。
( ^ω^)「おー、凄い荷物だお…」
何となく気になったので、話かけてみる事にする。
( ^ω^)「こんにちはですおー…」
('、`*川「あら? 君はどなた様?」
( ^ω^)「ブーンと言いますお。
一応、ハンターをやってますお」
その女性は、ハンターという言葉に反応を見せる。
('、`*川「君、ハンターなの? んー……
まだ、駆け出しかしらね」
その女性は、ブーンの身なりを見ただけで、駆け出しである事を言い当てる。
(;^ω^)「どうして分かったんですかお」
('、`*川「そりゃ、君まだ若いし。
それに、凄腕のハンターって、なんと言うか…オーラ? みたいな物があるのよ」
( ^ω^)「僕にはそれが無かったと」
('、`*川「そう言う事。
紹介が遅れたわね。
私はペニサス。 それで、私がやっている事は―――」
言葉を話しながら、荷物を開く。
すると、中から現われた物は。
「「「僕たちの斡旋をしてくれているんですニャ!」」」
( ゚ω゚)そ「お!?」
見た目は猫の獣人族、アイルーたちだった。
人の言葉も話す事ができる上に、手先はかなり器用でもある。
( ^ω^)「? どういう事ですかお?」
('、`*川「ちょっと長くなるけど、一通り教えておきましょうか」
その後、ペニサスさんから聞いた話を掻い摘まんで自分なりに纏め、頭に叩き込んでいく。
ハンターの実力に合わせて、一度に雇えるアイルー達の数が変わるということ。
給料については、キッチンアイルーには、料理を作ってもらう時に。
オトモアイルーに関しては、彼らはハンターの元に狩りの技術を学びにきている様なので、給料等は気にしないでいいのだとか。
( ^ω^)「お、そういえば厨房ならありますお!」
('、`*川「そう! それなら、この子達の中からそれぞれ一人ずつ、連れて行ってあげてね」
( ^ω^)「うーん…」
アイルー達にも様々な個性があり、自分にあったアイルーを見極める必要があった。
( ^ω^)「うん、じゃあ彼女と、彼でお願いしますお」
ブーンが選んだ二人。
ノリ, ^ー^)li「はい、分かりました!
ご主人様、これからよろしくお願いしますにゃ!」
キッチンアイルーとして雇う事した、ジャンヌというアイルーの女の子に。
( ´∀`)「これからよろしくですモニャー」
一方、狩りについてきてもらえるオトモアイルーには、モナーというアイルーの男の子を選んだ。
('、`*川「本当なら紹介料をもらうとこなんだけど、今回はいいわ。
その子達を任せたわよ!」
( ^ω^)「はい、ありがとうございますお!」
立ち去って行くペニサスを見届ける。
( ^ω^)「さぁ、さっそく家に上がるといいお!」
ノリ, ^ー^)li「はいです(モ)ニャ!」(´∀` )
いきなり、家の住人が二人も増えた。
これからは賑やかになりそうだと思うと、不思議と顔を綻ばせている自分がいた。
―――ブーン宅・厨房―――
ブーン宅に備え付けられたキッチンに入るやいなや、あちこちを一通り見渡すジャンヌ。
ノリ, ^ー^)li「なかなか広くて、使い勝手が良さそうですにゃ」
( ^ω^)「それはよかったお!
キッチンなんて余り使わないから…」
ノリ, ^ー^)li「ここを、自由に使わせてもらって良いんですかにゃ?」
( ^ω^)「おっ! もちろんだお!」
ジャンヌに、どこに何の調理道具があったかを教える。
もともと調理道具などは数える程しか持っていなかった為、それもすぐに終わる。
ノリ, ^ー^)「そうですにゃ!
早速、食事を作らせていただいて良いですかにゃ?」
( ^ω^)「お、もちろんだお!」
ノリ, ^ー^)「私だけじゃ、たいした物はお作り出来ませんけれどにゃ…」
断りを入れつつ、調理を始める。
包丁を使い食材を切る音や、火をかけた鉄板で食材を炒める音が聞こえてくる。
それと共に漂ってくる匂いが、ブーンの食欲を刺激する。
ノリ, ^ー^)li「出来ましたにゃ。
質素な物で申し訳ないですが…」
運ばれて来た物は、白米にお吸い物、主菜である肉と野菜の炒め物だった。
( ^ω^)「いただきますお!」
白米を口に運び、咀嚼する。
それを吸い物で胃に流し込む。
吸い物は、この家にあった物で作られたとは思えぬ程、深みのある味がした。
炒め物に箸を伸ばす。
食材は、残っていた有り合わせの物。
だが、炒め物もまたしっかりと味がついていて、ご飯を食べるペースが上がる。
みるみるうちに料理はブーンの胃袋へ収まっていき、あっという間に平らげてしまった。
( ^ω^)「ご馳走さま、ですお」
自然と両の手を合わせ、座ったままお辞儀をする。
やや大袈裟な行動だが、それだけ満足出来る料理だった。
ノリ, ^ー^)li「お味の方は、如何でしたかにゃ…?」
( ^ω^)「すごく、美味しかったお!
また作って欲しいお!」
ノリ, ^ー^)li「はい、喜んでですにゃ!」
十分に食事を取った事で、スタミナがついたブーン。
ジャンヌに代金を渡した後、すぐに向かうのはモナーの元。
( ^ω^)「お待たせしたお」
( ´∀`)「旦那さんですかモニャ。
どうしたんですモニャ?」
( ^ω^)「今から狩りに行きたいから、早速ついて来てもらいたいんだお」
( ´∀`)「! 把握したモニャ!
準備するので、旦那さんも準備をしてくるといいですモニャ」
いそいそと準備を始めるモナー。
その様子を確認した後、ブーンも狩りの準備を済ませ、でぃの元へ向かった。
―――ポッケ村・中心部―――
( ^ω^)「こんにちはですお!
今日h(#゚;;-゚)「今日は“ドスゲネポス”の狩猟依頼が届いているよ」
( ^ω^)「………」
(#゚;;-゚)「………たまには茶目っ気を出してみたかったんだ」
犯行の動機を供述するでぃ。
(#゚;;-゚)「“ゲネポス”は、鳥竜種の仲間さ。
爪や牙には麻痺毒があるから、気を付けるんだよ」
(;^ω^)「麻痺… それはまた厄介だお…」
(#゚;;-゚)「地域も砂漠だから、暑さ対策はしっかりとね」
( ^ω^)「分かりましたお」
依頼を受注し、一度自宅へと戻る。
モナーを連れて来る為だ。
以前、狩猟した“ギアノス”や“ランポス”と同じ鳥竜種ならば、ギコたちに話を伺う必要はないだろう。
( ^ω^)「モナー、準備出来たかお?」
( ´∀`)「ばっちりですモニャ」
忘れ物はないかを確認し、家を出る。
( ^ω^)「じゃあジャンヌ、行って来るから留守を任せていいかお?」
ノリ, ^ー^)li「もちろんですにゃ。
お気をつけて、行ってらっしゃいませ、ですにゃー!」
見送りの言葉を掛けてもらえる事が新鮮で、ちょっぴりこそばゆい様な気持ちで、ブーン達は砂漠へと向かって行った。
―――砂漠・ベースキャンプ―――
( ^ω^)「これと、これと、これと、これ!」
いつもの様に〈応急薬〉、〈携帯食料〉、〈携帯砥石〉、それらに加えて〈クーラードリンク〉を青い支給品ボックスから取り出す。
( ^ω^)「そういえば、モナーは暑いのは平気なのかお?」
〈クーラードリンク〉を飲みつつ、ふと気になった事を聞いてみる。
( ´∀`)「アイルーはみんな、暑さも寒さも平気モニャ。
モナは、マグマだってへっちゃらモニャ」
(;^ω^)「………マジかお」
( ´∀`)「まじモニャ。
でも、マグマが平気なアイルーは少ないモニャね」
そんな事を話つつ、ベースキャンプを発って行った。
―――砂漠・エリア2―――
(;^ω^)「こんな広いとこから捜すのって、よくよく考えたら大変過ぎるお…」
辺りを見回すと、以前のように“ガレオス”が砂漠を泳いでいる。
しかし、岩場を沿って進んだ先に見える、洞窟の入口付近。
そこに、時折飛び跳ねつつ動き回る小型モンスターの影が見える。
飛び跳ねて動き回る、と言うのは鳥竜種特有の動き。
( ^ω^)「あの洞窟が怪しいお」
洞窟に向けて駆け出すブーン。
しばらく走ったところで、今はモナーがいる事を思い出す。
(^ω^;)彡「やば、モナーはついてこれてるのかお!?」
(゚ω゚ )「なん…だと……」
視線の先には。
( ´∀`)「モーニャモニャモニャ…」
砂漠に座り込み、のんびりと休んでいるモナーの姿があった。
急いでモナーの元まで掛け戻る。
(# ^ω^)「なにやってんだお。
今は狩りの途中だお?」
( ´∀`)「アイルーは自由気ままモニャ。
戦う時は戦うし、休みたい時は休む。
こればっかりは、全てのアイルーに言える事モニャよー…」
毛づくろいをしながらくつろぐモナーに対し、そうかお、とだけ吐き捨て、ブーンは先に進んでしまう。
程なくして、洞窟の入口についたブーンは、剣を抜き、警戒しつつ中へと入って行った。
―――砂漠・エリア4―――
岩崖の中の洞窟。
奥に続く道が見える。
その先からは冷たい風が吹き込んでくるため、恐らくは以前通過したエリア6にでも繋がっているのだろう。
もっとも、そんな事を気にしていられる状況ではないようだが。
(;^ω^)「お…」
洞窟に一歩踏み込んでみれば。
そこは、“ゲネポス”の巣だった――――
確認出来るだけでも5体はいる。
さらに、岩の壁上に出来た空洞からも、絶え間なく鳴き声が聞こえてくる。
(;^ω^)「これだけ多いと厄介だお…」
黄色の体色をもつ鳥竜種、“ゲネポス”たちも侵入者の存在に気付き、一斉にけたたましい程の威嚇声を上げる。
(;^ω^)「うわ、ちょっ!」
次々と襲いかかる“ゲネポス”達の勢いに押されるブーン。
ブーンも【ドスバイトダガー】で応戦するも、仕留める前に次の攻撃が飛んでくる。
(;^ω^)「こうも数が多いと反撃出来ないお!」
〈閃光玉〉があれば話は違うのだろうが、無い物をねだっても仕方が無い。
盾を活用させ、少しずつ攻撃を加えていき、1、2体の“ゲネポス”を仕留める。
だが、状況にあまり変わりはない。
(;^ω^)「一体、どれだけ潜んでるんだお…――――!?」
ふと、“ゲネポス”達の動きが変わる。
無秩序に動き回っていた“ゲネポス”が統制された動きに変わる。
(;^ω^)「ここで来たのかお…!」
“ゲネポス”たちのリーダーであり今回の狩猟目標、“ドスゲネポス”。
他の鳥竜種のリーダーと変わらず、頭に立派なトサカをもち、体格も一回り大きい。
“ドスゲネポス”は離れた位置で鳴き声を上げ、“ゲネポス”たちの指揮をとる。
統率が取られ、より合理的に。
より確実に獲物を仕留める為の動きになる。
ブーンの腕に、“ゲネポス”が噛み付いた。
(メ ω )「お…っ!?」
力が抜け、地に倒れ込む。
傷は小さいものだったが、“ゲネポス”は速効性の高い麻痺毒を持つ。
噛み付かれた時に流し込まれたのだろう。
:(;メ ω ):。o(しくじったお…)
数の暴力に押され、今は身体が痺れて動けない。
“ドスゲネポス”が直々にブーンを仕留めようと駆け寄ってくる。
:(メ ω ):
今までの経験が全く活かせていなかった。
洞窟に入り、数が多いと確認したその時に一度引き返せばよかったのだ。
ブーンの元に寄って来た“ドスゲネポス”が、ブーンの首を噛み千切ろうとした、その時だ。
ブーンの頭のわきの地面が盛り上がり。
そして、何かが飛び出した。
( ´∀`)「モニャーン!」
:(メ ゚ω゚):。o(えぇ…)
地面より現われたのは、モナー。
( ´∀`)「さて、一暴れするモニャ」
構える武器は、アイルー達が愛用するにゃんにゃん棒。
突然現われたモナーに、一体の“ゲネポス”が襲いかかる。
嘴が迫って来ると、その嘴に飛び乗り、すぐに飛び上がる。
噛み付くために伸ばした嘴を踏み台にされ、“ゲネポス”はモナーを見失ってしまう。
“ゲネポス”の遥か上から降ってくるモナー。
(# ´∀`)「モニャ!!」
にゃんにゃん棒で、“ゲネポス”の頭部を殴る。
思わぬ攻撃を受けた“ゲネポス”が後ずさる。
( ´∀`)「今度はこれでいくモニャ」
懐から取り出した物体。
それは。
(メ ^ω^)。o(〈小タル爆弾〉かお!?)
アイルーたちは武器だけでなく、爆弾も器用に使いこなすのだ。
( ´∀`)「ほいさっ」
放り投げた爆弾は、標的の“ゲネポス”の上方を、弧を描いてとんでいく。
その爆弾に気を取られた“ゲネポス”。
( ´∀`)「余所見してちゃダメモニャ」
その隙をついて、モナーが殴りかかる。
再び不意を疲れた“ゲネポス”が後ずさり、距離を取る。
しかし、これもモナーの狙い通りだった。
先ほど、モナーが放った爆弾は“ゲネポス”の気を反らす為に投げた訳ではない。
あくまで、攻撃を続ける為に放ったのだ。
思い切り攻撃してやれば、鳥竜種、ゲネポスは後ずさり、距離を取る。
その事を頭に入れた上での攻撃だった。
足元で爆弾が炸裂し、その爆風で吹き飛ばされた“ゲネポス”は力尽きる。
(;メメ´∀`)「モニャ!?」
しかし、一体倒したとてこの状況は変わらない。
モナーも“ゲネポス”の数に押され始める。
(#メ^ω^)「僕の事を忘れてないかおー!?」
いつの間にやら痺れから解放されたブーンが、モナーの前に立ち、【ドスバイトダガー】を振るう。
(メメ´∀`)「思ったより早く麻痺が取れたモニャね」
ブーン自身、そう思っていた。
恐らく、“ゲネポス”の麻痺毒は速効性に特化させる変わりに、持続性が失われたのだと思う。
もっとも、麻痺させた直後に数を以て仕留める為、持続性は必要無かったのだろうが。
(#メ^ω^)「おおっ!」
次々と襲いかかる“ゲネポス”を迎撃するブーン。
(#メメ´∀`)「モニャ!」
ブーンが仕留め切れなかった“ゲネポス”にとどめを刺すモナー。
(メ ^ω^)。o(モナー、なかなか上手くやってくれてるおね…!)
先ほどの出来事で、モナーの実力を宛てにはしていなかったブーン。
だが、実際に共に戦ってみると、ブーンの戦いに合わせて動いてくれている。
(メメ´∀`)「しゃがむモニャ!」
(;メ^ω^)「おっ!?」
直後、後方から爆発音が聞こえてくる。
後ろから飛び掛かってきた“ゲネポス”を、爆弾で攻撃したのだ。
(;メ^ω^)「おっ、すまんお」
(メメ´∀`)「モニャモニャ」
始めこそ不安の影がかかっていた二人の関係も、今となっては気にする必要はなく。
むしろ、二人の相性は抜群だったようだ。
次々と取り巻きの“ゲネポス”を撃破していき、残る数も少なくなったその時、異変に気付く。
(;メ^ω^)「お…?
“ドスゲネポス”は何処行ったお!?」
戦いのどさくさに紛れ、姿を消した“ドスゲネポス”。
〈ペイントボール〉をぶつける余裕は無かった為、完全に見失ってしまう。
(;メ^ω^)「また捜さないと…」
ブーンが当ても無く駆け出そうとしたその時、モナーが軽くブーンを制する。
(メメ´∀`)「ちょっと待つモニャよ。
少しの間、ここで休んでるといいモニャ」
(;メ^ω^)「お?」
一体何故、と問い掛ける前に地面の下へと消えていくモナー。
先ほど、このエリアにやってきた時も地面の下から現われた。
アイルーたちは、案外地面を掘り進んだ方が移動は速いのかも知れない。
(;メ^ω^)「…とりあえず出来る事でもやっとくかお」
ポーチから支給された〈携帯砥石〉を取り出す。
そして、先の交戦で刃こぼれを起こした【ドスバイトダガー】を研ぎつつ、モナーを待つ事にした。
それから程無くして、地面の一点が盛り上がる。
続けて土が払われ、モナーが顔を現した。
(メメ´∀`)「“ドスゲネポス”を見つけたモニャよ。
エリア1のオアシスで休んでいたモニャ」
(*メ^ω^)「おっ、凄いお! ありがとうだお!」
(メメ´∀`)「モニャ」
“ドスゲネポス”の居場所が分かったので、すぐにエリア1へと向かうブーン。
さぁ行くお、とモナーに声を掛けても返事が無い。
(^ω^メ;)彡「まさか…」
(メメ´∀`)
そこには、地面に寝そべり、頬杖をついてくつろぐモナーの姿があった。
(メ ^ω^)o(まぁ、モナーに助けられたし、これからは気にしないでおくお)
それに、“ドスゲネポス”の居場所を捜してきてもくれた。
その事からも、狩りをないがしろにしている訳では無い事が分かる。
(^ω^ メ)「じゃ、僕は先に行ってるお」
(メメ´∀`)「モニャ~」
やる気の無い返事を返し、なおもくつろぐモナーを置いて、
ブーンは一人、エリア1へと向かっていった。
―――砂漠・エリア1―――
以前は通過するのみだった、砂漠の一角のオアシス。
ここに、身を休める“ドスゲネポス”と、取り巻きの“ゲネポス”が数体いた。
(メ ^ω^)「子分も少ないし、やるなら今がチャンスだお」
剣を構え、一気に駆け出す。
最初は身を隠しつつ近付こうかとも考えたが、障害物もなく、見張りがいる状態だとすぐに見つかってしまう。
なら、始めから全力疾走した方がいい。
(#メ`ω´)「おっ!」
先ずはジャンプからの振り降ろしで、一体の“ゲネポス”を即死させる。
駆け寄ってくる残りの“ゲネポス”たちは一斉にブーンに攻撃を繰り出す。
(#メ゚ω゚)「どりゃぁぁぁぁあ!」
剣を突き出し、片足を軸に身体を回転させる。
深手を与える事は出来ないが、“ゲネポス”達への牽制としては十分だった。
臆し、怯んだ“ゲネポス”へ駆け寄り、何度か斬撃を加え、仕留める。
そこに、別の個体が襲いかかってくるが。
( ´∀`)「モニャーン!」
再び地中から現われたモナーによって、“ゲネポス”の攻撃は阻止される。
“ゲネポス”と戦いつつ“ドスゲネポス”に目を向けると。
(;メ^ω^)そ「おっ!?
また逃げるかお!?」
( ´∀`)「時間稼ぎするモニャよー」
再び逃走を図っていた“ドスゲネポス”だったが、今度はモナーが足止めに向かう。
( ´∀`)「モニャ!」
にゃんにゃん棒を振るい、“ドスゲネポス”の頭部を殴る。
小さな生き物、アイルーの攻撃によるものと分かった“ドスゲネポス”は、モナーと対峙する。
“ドスゲネポス”が爪を振るう。
モナーは四つん這いになり、体制を低くして躱す。
そのまま“ドスゲネポス”に接近し、飛び上がって再び“ドスゲネポス”の頭部を狙う。
だが、“ドスゲネポス”も嘴でモナーを迎え撃とうと構えていたようで、モナーの攻撃より一瞬早く、その小さな生き物を払い飛ばす。
(#メ´∀`)「痛いモニャ!」
“ドスゲネポス”の横に回り込む。
素早い動きで、“ドスゲネポス”はモナーを見失ってしまう。
その時、“ドスゲネポス”の視界の隅に小さな影が映る。
それを引き裂こうと爪を振るう“ドスゲネポス”。
引き裂いた『それ』は、爆発を起こす。
モナーの放った爆弾により、片方の爪が使い物にならなくなった“ドスゲネポス”。
戸惑う“ドスゲネポス”の頭部に、今度は本物のモナーが飛び掛かる。
(#メ´∀`)「モニャァァァ!」
武器を掲げ飛び上がり、落下の勢いを加えた一撃が“ドスゲネポス”の頭部に命中する。
しかし、仕留めるには到らない。
オトモアイルーは、あくまでも支援。
狩りの主役は――――
(#メ`ω´)「おおぉぉぉぉぉぉぉぉお!」
――――ハンターだ。
モナーの後を追う様に。
モナーと同じ動きで。
しかしモナーとは比べ物にならない威力を誇るブーンの一撃が、“ドスゲネポス”を捉えた。
頭部を縦に断ち斬る。
“ドスゲネポス”の頭部は両断され、見るも無惨な状態だ。
(メ ^ω^)「ふぅ、終わったお」
(メ ´∀`)「モニャ」
“ドスゲネポス”から素材として使えそうな部位を剥ぎ取り、モナーを連れ、村への帰路についた。
―――ポッケ村・中心部―――
(#゚;;-゚)「うん、無事みたいだね。
これが今回の報酬だよ」
(メ ^ω^)「ありがとうございますお!」
村に着くと、すぐにでぃに報告をし、報酬を受け取る。
(メ ^ω^)「さぁモナー、帰るおー」
(メ ´∀`)「モニャ!」
そして、モナーと共に自宅へと戻って行った。
―――ポッケ村・ブーン宅―――
ノリ, ^ー^)li「お帰りなさいませ、ご主人様!」
(;メ^ω^)「おっ!?」
玄関の扉を開くと、ジャンヌの出迎えを受ける。
(;メ^ω^)。o(どこぞの喫茶店みたいな出迎えだお)
装備を外しつつ、そんな事を考える。
(メ ^ω^)「……モナー」
(メ ´∀`)「モニャ?」
(メ ^ω^)「今回の狩猟は、モナーがいなかったら達成出来なかったお」
(メ ´∀`)「………」
続く言葉を静かに待つ、モナー。
(メ ^ω^)「今日は、ありがとうだお。 そして…
これからよろしくお!」
(メ ´∀`)「…モニャ!」
この瞬間、小さな、頼れる相棒が出来た。
これからの狩りが、益々楽しくなりそうだと心躍らせるブーンだった。
第十話 end