March 04, 2011
( ゚∀゚)ガラクタ魔王のようです 第十一話
雨音が戻ってくると、肌に当たる雨粒の感覚、冷たさも戻ってきた。
現実が重く心にのしかかる。
( ∋ )
_
( ∀ )(僕は、僕はまた大事なものを、失ってしまった)
涙は雨と共に流れていった。
ただ心に流れ込んでくる深い悲しみは、せき止められたまま流れていかない。
##### ガラクタ魔王のようです #####
第十一話「宿命螺旋と禁じられたお人形遊び」
('、`*川「もっと広い所でやらない?」
( ><)ノパ⊿゚)<_プー゚)フ「!」
('、`*川「ここじゃやりにくいでしょう」
確かに闘うにはダイニングは狭すぎた。
またテーブルに突っ伏したままのフォックスに危害が加わる恐れもある。
<_プー゚)フ「いいだろう。中庭に出る。おまえらも来い」
エクストは隅で固まっているミセリたちに移動を促した。
ミセリがまた何か言いそうになっていたが、モララーがそれを制した。
13 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/03/03(木) 22:06:24.63 ID:0kzeBQqB0
( ;・∀・)「今は従おう。逃げるチャンスはいくらでもある」
ミセ*゚-゚)リ「逃げるなんてとんでもない!
あいつら全員鼻血出るまでぶん殴ってやらないと気が済まないわよ!」
(;'∀`)「い、今は大人しくしようぜ。ほら俺を見ろよ。借りてきたネコみたいだろ」
ミセ* - )リ「クックルがやられたんだよ!?」
ζ( 、 *ζ「……」
ミセ* -;)リ「本当はどんだけ殴っても、殴り足んないよ……」
デレはミセリの肩にそっと手を置いた。
俯いたミセリはデレの胸の中に飛び込み、声を殺して泣いた。
( ;><)「あのぉ、そろそろ中庭に移動するんで、君たちにもちょっと動いてもらいたいんですけど」
ζ(゚、゚*ζ「わかってるわよ!」
ミセ* - )リ「今行く!」
(。><)「びぇぇん! ごめんなさい!」
全員が中庭に移動すると、ペニサスと魔族たちは中庭の噴水前で対峙した。
ミセリたちはまた遠巻きに様子を見守っている。
何も出来ない自分が、ミセリは悔しかった。
<_プー゚)フ「おまえ、何者だ。魔王の部下なら魔族かと思ったが」
('、`*川「魔王の部下じゃねェよ。誰の部下でもない」
<_プー゚)フ「どちらにしろ、刃向かう者は容赦しない」
( ><)「そうなんです! 僕らにはもう、時間が……」
ノパ⊿゚)
<_プー゚)フ
彼らはせっぱ詰まっていた。
そんな彼らを見ながら、ペニサスは興味無さそうにあくびした。
<_プー゚)フ「ヒート。いけ」
( ;><)「え!?」
ノハ*゚⊿゚)「切り込み隊長ヒート! いっきまーす!」
(><; )「どうしていっつもヒートなんですか!」
<_プー゚)フ「おまえ戦闘向きじゃないし」
(><; )「さっき(クックル)あんなに頑張ったのに!」
ノハ*゚⊿゚)「魔界最強の右ストレート! お見舞いしてやるッス!」
拳を振り上げ、猛然とペニサスに向かっていく。
('ー`*川「戦いはボクシングじゃねんだよ」
薄笑いを浮かべているペニサスが、ようやく動いた。
ノハ;゚⊿゚)「!」
彼女の攻撃方法にヒートは思わずたじろいだ。
その一瞬の隙に、ヒートに攻撃がたたき込まれる。
ノハx⊿x)「ぎにゃ!」
まともに攻撃を喰らった彼女は、空中で何度も回転しながら地面に激突した。
こうやって吹っ飛ぶのは本日二度目だ。
( ii><)「なんですかアレ……」
<_プ-゚)フ「本で見たことがある。ありゃあ危なすぎて禁じられた魔術の類だ」
('ー`*川「カモ~ン、どこから攻めてきてもいいよぉん」
<_プー゚)フ「お言葉に甘えて、三人でやるぞ」
( ;><)「了解です!」
ノハx⊿x)「りょうかひ」
にじり寄る三人に対し、ペニサス"たち"は戦闘態勢を取った。
雨は激しさを増していく。
## ## ## ##
_
( ∀ )(僕は間違っていたのか)
( ∋ )
ジョルジュはクックルの前からずっと動けないでいた。
_
( ∀ )(僕は、僕は……!)
( ∋ )zzz
_
( ;゚∀゚)「僕は誰も守れえええええええええ!?」
( -∋-)
_
( ;゚∀゚)
( -∋-)
_
( ゚∀゚)(幻覚、か?)
( -∋-)「ムニャ……お代わりはいらないのですか……ムニャ」
_
( ;゚∀゚)「クックル!」
ジョルジュはすぐにクックルに駆け寄り、心臓に耳を当てた。
どれだけ近づいても魔力は感じられない。
しかし心臓の鼓動をはっきりと感じ取れることができた。
彼は生きていた。
_
( ;゚∀゚)「クックル! 目を覚ませ!」
( -∋-)「んぐ……む」
( ∋゚)「む、魔王様……?」
_
( ゚∀゚)「生きてる、よな?」
( ゚∋゚)「?」
_
( ∀ )「はは、よかった。本当によかった」
( ゚∋゚)「は、はあ」
クックルは頭を抱えながら、辺りを見回した。
自分がどうして森の中にいるのかわかっていないようだった。
_
( ゚∀゚)「記憶はあるか?」
( ;゚∋゚)「わ、わかりません。一体、どうして私は……!」
間をおいてから、抜けていた記憶が蘇ってきた。
ふざけた調子の魔族たちがやってきて、その中の一人と闘い、負けた。
その後―――
( ゚∋゚)「私は、長髪の魔族から、魔術をかけられました」
_
( ゚∀゚)「魔術、そうか。なるほどな」
( ゚∋゚)「どういうことでしょうか?」
_
( ゚∀゚)「眠りの魔術をかけられたんだ。それも強力なやつを。
一時的な昏睡状態になり、体の機能が最低限まで低下した。
それで一切の魔力を感じなかったんだ」
( ゚∋゚)「そうでしたか―――不甲斐ない執事で申し訳ありません」
_
( ゚∀゚)「いや、優秀だ! 生きていたからな」
( ゚∋゚)「それはそうと魔王様。魔族たちはあなたを狙っています」
_
( ゚∀゚)「とうとう刺客が来たか。城が危ない。戻ろう」
( ゚∋゚)「城の者は私に任せて下さい」
_
( ゚∀゚)「なに?」
クックルは立ち上がろうとしたが、まだ魔術が効いているらしく、足下はふらついていた。
( ゚∋゚)「やつらは、強いです。私たちの手には負えない」
_
( ゚∀゚)「どのくらい強い。遠慮せずに言うんだ」
( ゚∋゚)「四人の中、最も弱い者で、あなたと同程度の魔力を感じました」
ジョルジュは一瞬目を見開いたが、すぐに冷静を取り戻した。
_
( ゚∀゚)「そう言われても、そいつらは城に行ったんだろう。
ミセリさんたちが危ない。僕は行くよ」
( ゚∋゚)「なりません!」
クックルは強い意志でジョルジュを引き留めた。
決して城にいる者たちの命を軽視している訳ではなく、あくまでもジョルジュを守りたかったからだ。
彼の気持ちはジョルジュにもわかっていた。
_
( ゚∀゚)「君を殺さなかったのは君が魔族だからかもしれない。
人間相手なら、どう出るかわからないんだぞ」
( ゚∋゚)「やつらの目的はあなたです。
フォックスという者が、しきりにあなたの名前を口にしていました。
おそらく、あなたを殺して次の魔王になるつもりなのでしょう」
_
( ゚∀゚)「え……」
( ゚∋゚)「あなたに対しての殺意は明確にしているのです。
みすみす、あなたを殺させるような真似は私には」
_
( ゚∀゚)「待て! フォックスという者が、四人の中にいたのか?」
( ゚∋゚)「え?」
_
( ゚∀゚)「長髪の魔族がフォックスという名前だったんだな!?」
( ;゚∋゚)「は、はい」
ジョルジュはクックルから目を逸らした。
_
( ∀ )「そうか、彼だったのか」
( ゚∋゚)「知っておられるのですか」
ジョルジュはクックルの顔を見ようとはしなかった。
あらぬ方を向いて、呟くようにいった。
_
( ゚∀゚)「彼は古い友人だよ」
## ## ## ##
戦いは泥仕合に近づいていた。
( ><)「おうち帰りたい……」
ノハ;゚⊿゚)「アレと闘うのがいやなんスけど」
<_プー゚)フ「俺だって嫌だぜ。文句言うな」
('ー`*川「ちょっとぉ、まだ私には一撃も入ってないわよ」
ビロードとヒートは精神的に疲弊していた。
ペニサスの扱う技がよほど嫌なのだろう。
从'ー'从('ー`*川( `ー´)
彼女の両端には、腐った肉体が浮遊している。
その内女の方は首の骨が折れているらしく、動く度に不安定に頭が揺れ、おかしな角度に曲がった。
男の方は内蔵がえぐり取られており、また全身に空いた穴から向こう側が覗けた。
ペニサスはこれらの肉体を使い、エクストたちと闘っている。
彼女の言う通り、エクストたちの攻撃はペニサス自体には届いていない。
全て彼女の操り人形が受け止めていた。
ノハ;゚⊿゚)「なんなんスかアレは!」
<_プー゚)フ「魔族の秘法を使ったんだ」
( ;><)「死体みたいです!」
<_プー゚)フ「その通り。ありゃあ魔力で動く屍体だ。
死んだやつの肉や骨を食って体内に取り込み、魔力を使って実体化させる。
さらに"血肉の持ち主"の魔力はそのまま自分のものにできるって技だ」
ノハii゚⊿゚)「く、食った……? 死んだ人を? 気持ち悪いッス!」
( ii><)「歩くR18指定なんです!」
('、`#川「失礼ね! 人の両親を気持ち悪いなんて言わないでくれる!?」
ノハ;゚⊿゚)「いや人形じゃなくておまえが……親!? いやあああああああああ!」
( ;><)「やめて! トラウマになるからやめて!」
<_プー゚)フ「これ以上闘ったらゲロで虹をつくっちまうぜ……」
ノハ;>⊿<)「お願いだからもう倒れてえええ!」
ヒートが拳を振り上げて突進する。
彼女はこれ以外の攻撃方法を知らなかった。
('、`*川「パパー! いじめられちゃうよ!」
( `ー´)「むうん!」
ノハ;゚⊿゚)「ひあ!」
飛び込んできたヒートに対し、人形♂が彼女の腕を掴み、振り回してぶん投げた。
空中で制御が効かなくなたヒートは、中庭の噴水の中に突っ込んだ。
こうやって吹っ飛ぶのは本日三度目だ。
( ;><)「あれって自動制御なんですか!?」
<_プー゚)フ「って感じに見えるが」
('ー`*川「ありがとうパパ」
( `ー´)
('ー`*川「うん、うん。気をつけるよ」
<_プー゚)フ「たぶん違う。ほら、人形ごっことかやるやついるだろ。あれと同じだ」
(。><)「自作自演……びえええええええ」
魔族たちは戦士喪失しかけていた。
戦力だけ見れば魔族たちに分があるのだが、魔族たちの心はとっくに折れている。
ミセii゚-゚)リ「ふ、フレーフレー。ペ・ニ・サ・ス……」
ζ(゚、゚;ζ「が、がんばってぇー……」
味方もどうすればいいかわからない。
('、`*川「―――!」
戦況が変わったのは、二階に強い魔力の気配を感じたときからだ。
ペニサスが二階のダイニングの方を振り返ったと同時に、
ダイニングの壁が爆破し、爆煙の中から人影が飛び出してきた。
爪#'ー`)「ドチクショウのクソ馬鹿共がぁ―――!!!」
('、`;川「キャッ! ママ!」
从'ー'从「はぁい」
目を覚ましたフォックスは、その場で最も強い魔力を放っていたペニサスに向かって飛び込んだ。
しかし彼が懐に入るよりも先に、人形♀がペニサスたちを包む結界を張る。
爪#'ー`)「クソ馬鹿無駄なんだよぉ!」
フォックスが魔力を凝縮して結界を叩く。
強力な結界がぐにゃりと歪み、たった一撃でかき消えてしまった。
('、`;川(強い!)
ノハ*゚⊿゚)「流石はボス! あの人形に恐れもせずに闘ってるッス!」
( *><)「カッコイイんです!」
爪#'ー`)「あぁ!? 人形!?」
爪ii'ー`)「ええええぇぇぇなにアレ。すげえこえぇ」
<_プー゚)フ「見えてなかっただけかよ―――ッ!」
('、`;川「やばい。やばい。怖いよ」
从'ー'从
('、`;川「わかってる。でもどうしたら」
( `ー´)
('、`*川「うん、そうね。それしかない」
('、`*川(逃げよう。私が死んだら計画どころじゃ無くなる)
爪'ー`)y‐「おい。今逃げようとしたな?」
('ー`;川「え、え? 知らないよ。全然知らないよ」
爪'ー`)y‐「正直闘いたくはねえが、これから先おまえが邪魔になるかもしれねえ。
ちょっとばかり、死んでもらうぜ」
優勢を保っていたペニサスに初めて焦りが生じる。
爪'ー`)y‐「疑わしきは罰する。それが出来なかったから、俺はここにいるんだ」
「それは僕のことか」
爪'ー`)y‐「―――そうだぜ」
声の聞こえた方を、全員が振り向く。
エクストたちは息を呑み、ミセリたちはぱっと顔を明るくした。
ミセ*゚ー゚)リ「遅いよ……馬鹿」
_
( ゚∀゚)「すまない。誰か怪我はしていないか?」
ミセ*゚ー゚)リ「うん、大丈―――」
_
( ;゚∀゚)「大変だ! 内蔵が取れてる人がいる! ああ、首の骨が折れてる人も!
早く手当しないと!」
<_プー゚)フ「うん、あれ手遅れ」
爪'ー`)y‐「ジョルジュ。久しぶりだな」
ノパ⊿゚)「え?」ζ(゚-゚*ζ
ミセ*゚-゚)リ「久しぶり?」(>< )
( ;・∀・)「顔なじみだったのか」
_
( ゚∀゚)「古い友人だ」
爪 ー )y‐「友人か」
爪#'ー`)y‐「まだそんなクソ下らねえことヌカしてんのかよ」
_
( ゚∀゚)「下らないなんて思っていない。今も昔も、君は友達だよ」
爪#'ー`)「上等だ! 上等だよジョルジュ! 友達が、殺しにきてやったぜ!」
二人は至近距離でにらみ合った。
フォックスの目は憎しみに満ちている。
彼を見るジョルジュは、悲しそうな顔をしていた。
爪#'ー`)「強くなった。俺は強くなったぜ」
_
( ゚∀゚)「ああ。見違えるようだ」
爪#'ー`)「全てはお前を殺すため。ロマネスクさんの仇を取るんだ」
_
( ゚∀゚)「ああ。君は間違っていない」
爪# ー )「すかしてんじゃねえぞ、クソ馬鹿が!」
「駄目です魔王様!」
( ;゚∋゚)「闘ってはいけません!」
ミセ*゚ー゚)リ「クックル!?」
('∀`)「鳥復活! 鳥復活!」
爪#'ー`)「おまえが死ねば、みんなが助かるんだ!」
フォックスの魔力はその場の空間が歪んでしまうほど強大なものだった。
最大の魔力を込めた攻撃が、ジョルジュの眼前にまで迫る。
_
( ゚∀゚)「えい」
爪'ー"(「おぼごっ!!!!!」
ジョルジュが平手でフォックスを叩くと、つむじ風を巻き起こしながらフォックスは空に吹き飛んでいった。
<_プー゚)フ ノパ⊿゚) ( ><) えええええええええええええええ
ミセ*゚-゚)リ えええええええええええ ζ(゚-゚*ζ
('A`)( ・∀・)えええええええええええええええええええええええ
( ゚∋゚) ええええええええええええええええええええええええ
< えええええええええええぇぇぇぇ(ドップラー)
今や、魔王の魔力以外なにも感じられないほど、ジョルジュの魔力は凄まじかった。
これほどまでの魔力を持っていたことは、クックルでさえ知らなかった。
( ><)「嘘だ。僕と同じくらいの魔力のはずです。テロップでもそう書いてあったんです……。
詐欺です。これは詐欺です」
ノパ⊿゚)「どう考えてもビロちんと一緒じゃないッス。アリとメテオくらいの差があるッス」
_
( ゚∀゚)「君たちはどうする」
<_プー゚)フ「あ、自分らはあの、適当に帰るんで、はい。お疲れっす……」
( ゚∋゚)(魔王様は常に隠しておられたんだ。あまりにも魔力が強すぎるから、周りの者を気遣って……。
いつからだろう。まさか、最初から……?)
―――ガーゴイルさん、初めまして
( ;゚∋゚)(力の使い方を知らなかったんじゃない。力を抑えながら闘う術を知らなかったんだ!)
ミセ*´ー`)リ「うおおおおおモフモフさせろおおおおおお!」
ζ(‘ー‘*ζ「よかったですわ! モフモフですわー!」
もふもふもふもふ
( ゚∋゚)「……」
< へへへ。効いたぜ
<_プー゚)フ「! フォック」
瓜;;゚ーメ)「腕は落ちてねえな。ジョルジュ」
<_プー゚)フ「ス……か?」
ノハ;゚⊿゚)「新手の人形ッス!」
('、`*川「私は知らんよあんなキモい人形は」
_
( ;゚∀゚)「ご、ごめんフォックス。君相手に、力を抑えながら闘うのは辛いから」
瓜;;゚ーメ)「手加減される方がむかつくんだぜ」
_
( ゚∀゚)「それにしても、派手にやらかしたね」
そこら中の壁に穴が空き、中庭の地面にはいくつもえぐれた痕が残っていた。
瓜;;゚ーメ)「挨拶代わりさ。テメーがのほほんと暮らしてるってのも気に入らなかった。
誠実なやつだと思ってたのに、人間の女まで囲ってやがるしな」
_
( ;゚∀゚)「そ、それは―――ああ、言い訳できないよ。確かに脳天気だったかもしれない。
君が今までずっと苦しんできたというのに」
瓜;;゚ーメ)「安心しろ。コトが大きくなったのは最近だ」
_
( ゚∀゚)「コト?―――そうだ、君は僕を殺しにきたと言っていたが、それはおそらく、本当なんだろう」
瓜;;゚ーメ)「おうよ」
_
( ゚∀゚)「本当に復讐だけなのか。なにか、別の事情があって来たんだろう」
瓜;;゚ーメ)「話が早くて助かるぜ」
ノハ;゚⊿゚)(魔王に捕まって処刑されたりしないかなあ)ドキドキ
( *><)(新しいボスになってくれないかなあ)ワクワク
ミセ*゚-゚)リ「魔王様、どうなってるの?」
_
( ゚∀゚)「―――説明してくれ。僕だけじゃない。みんなにだ」
( ゚∋゚)
('、`*川
ζ(゚ー゚*ζ
( ・∀・)
`)
瓜;; ーメ)「時間が無いんだ。また大勢の魔族が無駄に死んじまうんだ」
瓜;;゚ーメ)「魔王大戦が、また始まろうとしてるんだよ」
ジョルジュとクックルの表情が大きく変わった。
苦痛を耐えているような、苦しい表情をしている。
_
( ∀ )「そうか。やっぱり、始まってしまうのか」
ミセ*゚-゚)リ「ねえ、わかるように説明してよ」
瓜;;゚ーメ)「魔王を決める魔族同士の戦争だ」
ミセ;゚-゚)リ「あ―――」
以前、クックルから聞いたことがあったので、それですぐに理解できた。
ミセ;゚-゚)リ「魔王様はここにいるじゃん!」
瓜;;゚ーメ)「俺たちの本分は戦い! 魔族を統一し、そして上界へ攻め込む!
そのために魔王が必要なのに、上界に留まったまま何もしない魔王なんていないも同然だ!
百年余りはなにも無かった。平和だった。だがな、最近また魔族が割れだしたんだ。
おまえも名前を聞いたことがあるだろう? 流石兄弟とハインだ。
奴らが別々に徒党を組んで、魔王大戦を始めようとしている」
( ;゚∋゚)「流石兄弟とハイン!」
先の魔王大戦で幹部だった者たちである。
彼らが敵対したとなると、魔王大戦の話は如実に現実味を帯びてくる。
_
( ゚∀゚)「えっと……サスガ?」
瓜;;゚ーメ)「やつらの恐ろしさを知ってるなら……え、知らない?」
_
( ゚∀゚)「ごめん」
瓜;;゚ーメ)「マジかよ。ロマネスク軍の幹部の二人だよ。え、うそ、知らない?」
_
( ゚∀゚)「コック長の名前なら覚えてるんだけど、幹部の人はちょっと……」 →( ´∀`)コック長
瓜;;゚ーメ)「なんでコックは覚えてんだよ。戦争に興味なさ過ぎだろおまえ」
<_プー゚)フ「わかっただろ。俺たちがなにをしたかったのか」
_
( ゚∀゚)「ああ。僕を殺して魔王になり、魔王大戦をやめさせる。
それが出来なかったときは」
ジョルジュは空を仰いだ。
いつの間にか雨があがっている。
瓜;;゚ーメ)「おまえを連れて、魔界へ行く」
ジョルジュは酷く冷静な自分が不思議だった。
無意識に、今日という日を覚悟していたのかもしれない。
ギュ
_
( ゚∀゚)「え?」
ミセ* - )リ「……」
いつの間にか隣にいたミセリが、ジョルジュの服の袖をつまんでいた。
彼が不思議そうに見つめると、意識を取り戻したかのようにミセリは手を離した。
ミセ*゚-゚)リ「あ、ご、ごめん」
_
( ゚∀゚)「……とりあえず、みんなシャワーを浴びよう。
雨は好きだけど、濡れるのは嫌いだ」
曇天の隙間から少しずつ日が差してきたが、心は一様に暗かった。
フォックスが小さく「クソ馬鹿」と呟いたが、誰に向けていったものなのか、彼自身わからなかった。
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この記事へのコメント
1. Posted by 頼む、無事でいてくれ April 16, 2011 02:13

待ってるぞ
2. Posted by December 31, 2012 13:52
ずっとずっとずっと待ってます
3. Posted by May 04, 2013 21:50
え、この作者ってもしかして…。
まあ気のせいだな。誰だって二年くらい放置しちゃうさ、スランプあるよね。
続き待ってるよ。貴重なおっぱい言わないジョルジュ出てるしね。
まあ気のせいだな。誰だって二年くらい放置しちゃうさ、スランプあるよね。
続き待ってるよ。貴重なおっぱい言わないジョルジュ出てるしね。