February 24, 2011
浮遊追想のようです
( <●><●>)「…」
彼は 見つめている
じっと じっと
ベッドの下の、ほんの数センチの闇を
浮遊追想のようです
夜のガスパールのようです ―スカルボの哄笑のようです―
Scarbo
夜に渡っていく小悪魔の笑い
スカルボの哄笑のようです
February 23, 2011
夜のガスパールのようです ―終わらぬ縄目のようです―
*注意*
今夜の投下にはグロテスクな表現が含まれます
苦手な方は読むのをお控えください
Le Gibet
吊られたのは、一人の女
終わらぬ縄目のようです
夜のガスパールのようです ―('A`)と水の精のようです―
夜のガスパール
Gaspard de la Nuit
Ondine
水の精は雨とともに
('A`)と水の精のようです
February 21, 2011
( ^ω^)ブーン達はジェット世代のようです
へたっぴが自信満々でやることで後続に勇気をもたせるラモーンズ的なアレ
パンクならばゲリラ参加だろう
※音楽祭出展作品
元ネタは"ギターウルフ"の『ジェットジェネレーション』
ブーン達は自分達がまだもっと未熟な時期――小学校の時から、自分達はジェット世代だとしっかり認識していた。
気に入らないモノは破壊すべきだと思っていたし、その反面で各人は好きなものには異常なまでに執着した。
ジョルジュ長岡はポルノ写真を蒐集することに情熱を燃やした。
ドクオは盗撮が趣味だった。流石兄弟は楽器いじりばかりしていた。
そして、内藤ホライズンは強くなりたかった。
「ツンはね。あのね。強い人が好きなの」
幼き頃の記憶ほど強く刷り込まれるものはない。
内藤ホライズンは強さを求める理由を、幼稚園の時に好きだった娘が"そう言った"からだとは記憶していない。
が、その記憶の断片は彼の脳裏にびっしりと刻印され、最早消すこともままならないものとなっていた。
いつの頃からか、彼らは集い始めた。
ジェット機のように、ただ、目標まで一直線に、走るために。
――チーム名を決めないか?
ある日、ドクオはそう言った。
流石兄者が「ジェット ジェネレーション」と答えた。
特に意味はない。
なんとなく豪そうだ、と、いうことだ。
それでも彼らクソガキ連中は、薄々ながらジェット思想というものを理解していた。
「わかった。俺達は今日からジェット ジェネレーションだ」
拳を突き上げて、叫んだ。
「「「「「ジェット ジェネレーション!!」」」」」
( ^ω^)ブーン達はジェット世代のようです
February 20, 2011
('A`)おしりをかじらなければ虫になるようです
(;゚A゚)「はっ……はぐっ、はぐおおおああああ!!」
(;゚A゚)「何だ、何だこれ……! く、苦しい……ぐああああああああ!!」
――病院――
(´・ω・`)「これは……!」
(;'A`)「せ、先生、俺は一体何の病気に!?」
(´・ω・`)「おしりかじり虫病です!」
( ^ω^)自殺ウサギについての告白のようです
「ブーン系音楽短編フェス」参加作品です。
モチーフ曲は、
C.ドビュッシー作曲 「前奏曲第一巻 第八曲『亜麻色の髪の乙女』」
です。
本来ならば歌詞、曲にまつわるエピソード、その曲の持つ意味等々を題材とするのがセオリーだと思いますが、
この作品はそういったことを全く考えていません。
ふいんきです。ふいんき。
最初に言っておきますが、この曲の通り、落ちも薄ければ山も薄いです。
それでも宜しければ、僕のオナニーにお付き合いください。
爪 ゚Ⅳ〉禁じられた契約のようです
人の欲は尽きない
金を 富を 地位を 権力を
人を 心を 体を 命を
“永遠”という 夢物語すらも
人は欲する
人は手を出す
たとえそれが 禁じられたものだとしても
爪 ゚Ⅳ〉禁じられた契約のようです
禁じられた契約/フレディ波多江とエレハモニカ
/ ,' 3 荒巻老人は80代にして妻以外の女性を愛したようです
とっくに日も暮れた、午後10時。
尾富商店街の中にある居酒屋「ぎこ」。
賑わう店内には、5つのテーブル。
どのテーブルの上にも料理や酒が置かれており、
それを飲み食いしながら大人達がわいわいと雑談している。
あるテーブルには、仕事帰りのサラリーマン達。
あるテーブルには、デート中の恋人達。
それぞれグループは出来ているが、しかし、誰もが隣のテーブルにちょっかいをかけたり
料理を分けてもらったりと、テーブル毎のテリトリーなどまるで無視していた。
というのも、この町の住人は皆、
何年、何十年もの付き合いがある顔なじみ同士だからだ。
この店に来る者全員が飲み仲間と言っても過言ではない。
( ^ω^)ブランニューサンセットのようです
夏の終わり。
いくらか冷たくなった潮風が、肌を撫でる。
聞こえるのは、静かな波の音。
空気が揺れる音。
背後の道路を通り過ぎる、自動車やバイクの排気音。
眼前に広がる浜辺には、誰もいない。
打ち捨てられたボートの亡骸がいくつか、棺桶のように横たわっているだけだ。
沖に並ぶテトラポットの群れが、悲しげに波を受ける。
少ない海鳥たちが、彼らの上で翼を休める。
他には何もない。
誰もいない。
誰も泣かない。
喋らない。
浜を一望する駐車場の柵に寄り掛かって、煙草に火をつける。
湿気と微風のせいで、安物のライターは、なかなか命を灯してはくれなかった。
ようやく溢れだした煙を一息吸って、空に向かって吐きだす。
疲れ切った夕日が海の藻屑となるまで、まだしばらく時間があった。