川 ゚ -゚)はにゃんこのようです
- 5 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします(長野県):2008/09/15(月)
15:22:28.82 ID:/dkxmLSj0 ID:
- 主な登場人物
川 ゚ -゚) クー
たまにこの子が主人公で無くなる事もあるのです。
それもそれで、違う見方をする事ができるのではないでしょうか?
( ^ω^)御主人様(ブーン)
ポニョのAAを見た時、そのあまりの衝撃に
クーのようにポニョのAAの夢を見た記憶があります。
('A`)ドクオ
今回彼は歯を痛めます。
野良猫ってどうやって歯を磨いているのでしょうかね
川д川ブーンの仕事のお友達
着物姿で会社に行く人って実際いるんでしょうかね
もし居たら死ぬ前に、一度は見て見たいものです。
ハハ ロ -ロ)ハ科学者と猫ζ(゚ー゚*ζ
科学者の研究というものは常にリスクがあると聞きます。
爆発が起きても、この科学者さんは懲りずにまた爆発させるのだろう
注意 ※ このお話はSF(すこし不思議)な物語です
- 6 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします(長野県):2008/09/15(月)
15:23:46.49 ID:/dkxmLSj0 ID:
- 海ってどんな所?
( ^ω^)「あー久しぶりに海いきてぇお…」
テレビのチャンネルをまわしていた御主人様が、海と呼んだものすごい量の水の画面で動きを止めた。
その水の多さは、近所の小川以上で向こう岸が見えない。
( ^ω^)「でも一人で海にいくのはさびしいお…行くならツンさんも誘おうかお…」
川;゚ -゚)「ほっ…私は連れてかれないで済みそうだ」
(*^ω^)「クーもきっと海を見たら喜びそうだお」
川 - ) ゚ ゚
御主人様は立ち上がると、タンスの中から水着を取り出した。そしておもむろに服を脱ぎはじめ、水着を装着する。
(;^ω^)「うーん…少し下っ腹が気になるお」
御主人様がよく履いているトランクスなるものの形をした水着の上に
御主人様の贅肉が覆いかぶさるように乗っかっている。
(;^ω^)「うーむ…なんか恥ずかしいお…こんな腹は」
自分の肉を掴みながらため息交じりに呟く御主人様。
そう言えば私も運動不足で肉が余っていた事があったっけなぁ…
(*^ω^)「よーし!こうなったら運動して筋肉をつける事にするお!」
がんばれ、御主人様〜
- 7 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします(長野県):2008/09/15(月)
15:24:33.59 ID:/dkxmLSj0 ID:
- 夕焼け、美しいもの…そしてその美しさを忘れてしまうもの
('A`)「あー、いつの間にか夕方か〜」
川 ゚ -゚)「夕焼けって綺麗だよね…私は好きだな」
(,,゚Д゚)「でもさー、しょっちゅう見てるからどうでもよくなってきたぜ」
(´・ω・`)「たまに見ると、なんて綺麗なんだって思うけどね〜」
('A`)「わりぃ、野良はしょっちゅう見てるから…夕日なんて」
(´・ω・`)「まあでも、綺麗だとは思わないかい?」
ショボンの声にドクオは溜息をつきながら、どうでもいいよと漏らす。
私達飼い猫と野良は違うのかなぁ?
数日後
('∀`)「おい見ろ!夕焼けだぞ…綺麗だよな〜」
(´・ω・`)「そう?なんか見慣れちゃってどうでもよくなっちゃった」
(,,゚Д゚)「馬鹿だな〜それでも綺麗だとは思わないのか〜?」
川 ゚ -゚)「夕焼けって綺麗だなぁ…」
('∀`)「だよなだよな!いや〜綺麗だ!」
夕焼け…それは美しさを忘れ、また思い出すものなんじゃないかなぁ?
- 9 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします(長野県):2008/09/15(月)
15:26:35.70 ID:/dkxmLSj0 ID:
- ぽーにょぽーにょぽにょ…
(;^ω^)「ぶはwwwなんだおこのAAは…どこがポニョなのかわからねぇお」
パソコンを見ていた御主人様が笑い声まじりに、少し声のトーンを高めに呟いた。
私はそのポニョとやらを見るために、御主人様の膝上に移動した。
(;^ω^)「クーも見たいのかお?」
マウスのクリック音が聞こえ、変な画像が現れた。
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川;゚ -゚)「ひぎぃ…カオスなりぃ」
怖い!とにもかくにも怖い!
私は急いで膝上から飛び降りると、寝床にしている毛布の上で丸くなった。
その夜の事だった…。
- 10 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします(長野県):2008/09/15(月)
15:27:10.17 ID:/dkxmLSj0 ID:
- 「ふはははは…矮小なる子猫よ!我は最強にて最悪の存在…ポニョだ!」
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ポニョ「我を敬えそして称えよ猫共よ…今宵より我々魚族は猫を奴隷にし…ゆくゆくは人間をも支配してくれよう」
川 ; -;)「ぽ…ポニョ様ばんざ〜い」
(lil'A`)「ばんざ〜い…ばんざ〜い」
辺りを見回すと、ドクオやハイン達がお地蔵さんを拝むように頭を何度も垂れていた。
私はそれを見てドクオ達と同じように、ポニョを称えながら頭を垂れる。
川 ; -;)「うぅ…怖いよぅ…助けて御主人様…」
从;゚∀从「な、泣くなクー!きっといつか助けが来てくれるって!」
川 ; -;)「ほ、本当?」
从;゚∀从「た、たぶんな…」
- 12 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします(長野県):2008/09/15(月)
15:27:40.95 ID:/dkxmLSj0 ID:
- ハインの言葉に私は少し安心し、なんとか泣きやむ事ができた。
しかし…
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ポニョ(笑)「ええい、我は腹が減ったぞ…そこの雌猫よ、我に食われる事を誇りに思え…そして死ね」
ポニョが不気味な笑い声を上げながら近寄ってくる。
私は急いで逃げようとしたが、なぜか体がまったく動かない。
川 ; -;)「ひっ…あぁ…」
ポニョの大きな口がさらに大きく開き…そして…
川 ;д;)「いやぁああああああ!」
(;^ω^)「ぶほっ!ど、どうしたんだおクー…そんなに鳴いて」
夢だったらしい…御主人様が私を抱き上げ、背中をさすってくれた。
お願いします御主人様…今日だけは一緒に寝てください。
- 14 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします(長野県):2008/09/15(月)
15:31:05.68 ID:/dkxmLSj0 ID:
- 新たな隣人
ハハ ロ -ロ)ハ「今日、近所にこしてきたハローです、よろしくお願いします」
( ^ω^)「おっおっ、ご親切にどうもですお、僕は内藤、ブーンとでも呼んでくださいですお」
ハハ ロ -ロ)ハ「そりゃご親切に…See You」
(*^ω^)「おっおっ…綺麗な人だお」
ハハ ロ -ロ)ハ「よし…とりあえずは挨拶は終わったようだな…出てきていいぞデレ」
ハローが手まねきすると、近くの茂みから一匹の猫が現れる。
ζ(゚ー゚*ζ「なんで私を隠す必要があったんですか博士?」
ハハ ロ -ロ)ハ「家の近くに、猫が爪を研いでいた痕があったからな…お前が猫と会話するとばれる恐れがあるからな」
デレと呼ばれた猫は左手を顎にあて、少し考え込み。
ζ(゚ー゚*ζ「そうれもそうですね博士」
ハハ ロ -ロ)ハ「うむ…この静かな田舎街なら多少爆発音が響いても平気だろうし、お前が人間に戻れる薬の開発もはかどりそうだよ」
ζ(゚ー゚*ζ「それは素晴らしいですね博士!」
ハハ ロ -ロ)ハ「科学に不可能という文字は存在しないのだ」
腰に手をあて笑い声を上げるハロー、そんな彼女に、周囲の家から冷たい視線が集まっていた。
- 15 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします(長野県):2008/09/15(月)
15:33:10.13 ID:/dkxmLSj0 ID:
- 歯が痛い、歯が痛い、とっても痛い!
(;A;)「いでででで…歯がいたい〜」
(;゚Д゚)「どうしたドクオ!頬っぺたを押さえて」
ギコがドクオの右頬を見ると、そこは痛々しく腫れあがっていた。
( ФωФ)「それは虫歯だな…食後に歯を磨かないからそうなるんだ」
('A`)「とりあえずどうにかしてくれ〜」
( ФωФ)「う〜む、そうだ…吾輩の飼い主の父親が動物病院の医者だったな」
('A`)「お前いつのまに飼われてたんだよ」
( ФωФ)「あの川に落ちた後、助けてくれた子供達の家に住んでいる」
(,,゚Д゚)「ああ( ><)と(*‘ω‘ *)か」
( ФωФ)「うむ…男の子の方はビロードと言って、女の子のほうはちんぽっぽだ」
('A`)「どうでもいいから助けてくれえええええ!」
( ФωФ)「ああそうだったな…それでは行こうドックン」
(*゚Д゚)「うはっ面白そう!俺もついていこう」
('A`)「くっ…他人の不幸は蜜の味か!」
- 16 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします(長野県):2008/09/15(月)
15:34:15.28 ID:/dkxmLSj0 ID:
- 三人は立ち上がると、田園地帯を抜けちらほらと家がまばらに建っている住宅街へとたどり着いた。
家と家との間が結構遠く、都内の密集地帯とは比較できないほどだ。
そんな住宅街と呼べない住宅街を歩いていると。
川 ゚ -゚)「珍しいな、皆がでかけるなんて」
クーと出会った。彼女はギヌと呼ばれている、少し年をとった犬となにやら話し込んでいた。
(,,゚Д゚)「実はよ〜ドクオの奴が歯ぁ悪くしてさぁ…今から動物病院とかいう所に行くんだ」
川;゚ -゚)「なっ…なんと勇気がある…私は、あそこに怖くていけないぞ」
('A`)「な…なんかいるのか!?」
川;゚ -゚)「うむ…見たことない動物が結構沢山いたし、それに」
(;'A`)「それに?」
川;゚ -゚)「ち…注射と呼ばれる奴が物凄く痛いんだ」
('A`)「…ロマネスク、僕痛いの我慢する」
( ФωФ)「なにを馬鹿な事を言っているのだ」
< ゚ _・゚>「ドクオ君、ロマネスク君の言うとおりだ…早く抜かなければ、注射の何倍もの痛みが君を襲う事になる。
一時の痛みと、抜ける限り永続する痛みに縛られるのなら…どちらがお得かね?」
(;A;)「うぅ…分かったよ!注射ぐらい我慢するよ!だから早くどうにかしてくれ!」
川;゚ -゚)「が…がんばれドクオ〜」
- 18 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします(長野県):2008/09/15(月)
15:40:07.45 ID:/dkxmLSj0 ID:
- ギヌの住んでいる家からまた少し先に進むと、今度はクーの家と、それに隣接するようにたつハインの家が現れた。
クーの家とハインの家は、このへんにある家に比べるととても新しく、新型と呼ばれる雰囲気が漂っていた。
从 ゚∀从「おっ、ドクオ達じゃん…たまり場以外におでかけなんて珍しいな〜」
( ФωФ)「実はドックンが虫歯になってな…吾輩の飼い主の親の許へ連れていくつもりなのだ」
从 ゚∀从「へぇ…ロマネスクって飼われてたんだ…んで、その飼い主の親ってなにしてるん?」
(,,゚Д゚)「動物病院だって」
動物病院、その名を聞いた途端ハインの動きが『ピタリ』と止まってしまう。
そして、徐々に体を震わせ始めた。
从;゚∀从「どどどど…動物病院だって!?」
(;'A`)「どどどど…童貞ちゃうわ!」
从 ;∀从「ドクオォ…お前の事は忘れないからなぁ…グスッ」
(;'A`)「ええええ!?一体なにが起きるんだよ!注射か?注射なのか!?」
从;゚∀从「そんなんじゃねぇ…もっと恐ろしい奴がいるんだ…そいつは人間なんだがな…
白衣に身を固めて、変な手袋をして…俺の体を触りまくって…そして…そして…」
(*ФωФ)「まさか…犯されたのか!?」
从;゚∀从「いや…流石にそれはないが…と、とにかくすごく怖かったんだ!」
(lil'A`)「なんかくらくらしてきた…」
- 19 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします(長野県):2008/09/15(月)
15:41:14.98 ID:/dkxmLSj0 ID:
- ハインの念仏の見送りを受けた三人、だがドクオの体は恐怖と歯の痛みに蝕まれ、歩くのも困難になってきていた。
そんなドクオを、ギコとロマネスクが抱え、ロマネスクの家へと懸命に向かっていった。
その途中であった…。
ζ(゚ー゚*ζ「あれ?君達って前からここにいる人?」
( ФωФ)「そうだが…君は?」
ζ(゚ー゚*ζ「私はデレ…最近ここに引っ越してきたの、よろしくね」
(lil'A`)「よ…よろしく…」
ζ(゚ー゚;ζ「だ…大丈夫?なんか顔色悪いけど」
(,,゚Д゚)「今から動物病院行く途中なんだ」
ζ(゚ー゚;ζ「そ…そうなの…気を付けてね」
デレは三人に手を振ると、どこかへ走り去ってしまった。
その姿に頬を染める男が一人
(*ФωФ)「か…かわいかったなギコ」
(,,゚Д゚)「ん?あ、あぁうんそうだな…それより早く運ぼうぜ」
('A`)「うふふ…あはは…お花畑が見える〜」
(;ФωФ)「ど…ドックン!そっちに言っちゃダメだ!」
('A`)「クーたんが…僕に手を振っているんだ…」
- 20 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします(長野県):2008/09/15(月)
15:42:01.73 ID:/dkxmLSj0 ID:
- あまりの痛みと恐怖心のせいか、幻覚を見始めるドクオ。
そんなドクオを二人は懸命に引きずり、ついにロマネスクの家へとたどり着いたのだ。
( ><)「あ、にゃんにゃんが帰ってきたんです」
(*゚Д゚)「へぇ…おまえにゃんにゃんって呼ばれてるのか」
(;ФωФ)「うむ…名付け親はあの子だ」
(*‘ω‘ *)「にゃんにゃんどうしたんだっぽ?その猫はお前の友達かっぽ?」
(;ФωФ)「助けてくれ飼い主!俺の友達のドックンがピンチなのだ」
身振り手振りでドクオの様子を伝えるロマネスク。
そんな彼を、子供達はただ黙って見ていた。そして…
( ><)「ああ、きっとこの子たちにもご飯をあげて欲しいって言ってるんです」
(*‘ω‘ *)「なるほど、仲間想いのいい奴だっぽ!」
(;ФωФ)「違う違う、飯なんかどうでもよいのだ!ドックンを助けてくれ」
ビロード視点
(*ФωФ)「にゃあにゃあ、ふにゃあ、にゃうん」
( ><)「にゃんにゃんが喜んでいるんです!」
(#ФωФ)「ちがーう!」
- 22 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします(長野県):2008/09/15(月)
15:44:03.44 ID:/dkxmLSj0 ID:
- またまた視点
(*ФωФ)「にゃーん」
( ><)「かわいい奴なんです」
(#ФωФ)「こ の ガ キ!!」
(*‘ω‘ *)「あ…なんかこの猫変だっぽ…右頬が腫れてるっぽ」
ドクオを抱き上げるちんぽっぽ、彼女は無理やりドクオの口をこじ開けると中を覗く
(*‘ω‘ *)「汚ねぇっぽ、こいつきっと虫歯だっぽ」
( ><)「じゃあ、お父さんに見てもらうんです」
(*‘ω‘ *)「それがいいっぽ」
ドクオを連れたちんぽっぽは、家の隣にある、彼等の父の仕事場にドクオを連れていく。
その後ろからはロマネスクとギコが、ドクオがどうなるのかを見たくてついて来ていた。
( ><)「おとうさーん、にゃんにゃんのお友達の猫が虫歯なんです」
( <●><●>)「ワカッテマス、その腫れた頬を見れば虫歯だということは」
父と呼ばれた男は、ハインの言うとおり白衣を着ていて、ただならぬ雰囲気を放っていた。
( <●><●>)「では、麻酔をして一気に抜いてしまいましょう」
- 23 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします(長野県):2008/09/15(月)
15:45:03.46 ID:/dkxmLSj0 ID:
- 鉄で出来たテーブルのように寝かされたドクオに、注射をすると。
子供達の父親のワカッテマスは、ドクオの歯を抜こうと彼の口を開いた。
(;ФωФ)「ドクオは大丈夫なのだろうか…」
(;゚Д゚)「と…とりあえず見守るしかねぇだろ…」
そして…
( A )「ぎゃああああああああああああ!」
絹を裂くような悲鳴が聞こえ、ワカッテマスが汚れた歯を一本持っていた。
('A`)「あれ?別に痛くねぇや…なんで悲鳴あげたんだろう」
歯が抜けて痛みが無くなったのか、ドクオがのっそりと起き上がる…だが
( <●><●>)「ついでに予防注射もしておこう」
(;'A`)「えっ…なにそれ?注射っていった!?ちょ…まっ…」
プス、正確にはこんな音など聞こえなかったが、遠くで見ていたロマネスクとギコにはその音が文字で見えた気がした。
ワカッテマスが注射をし終えると、今度はギコとロマネスクを同時に抱き上げる。
( <●><●>)「君達も予防注射をしておきましょう」
(;ФωФ);゚Д゚)「えっ!えっ!?」
その日、ワカッテマスの病院からは、二匹の猫の絹を裂くような鳴き声が聞こえたらしいのです。
- 25 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします(長野県):2008/09/15(月)
15:48:19.48 ID:/dkxmLSj0 ID:
- 科学の力は偉大なのだ!
ハハ ロ -ロ)ハ「できたぞおおおおおお!」
ζ(゚ー゚*ζ「本当ですか博士!?」
ハハ ロ -ロ)ハ「そうだ!これを飲めば君は人間に戻る事ができるぞ!」
そう言ってハローはデレに小さな小瓶を渡す。
その中には少量の緑色の液体が入っていた。
ζ(゚ー゚*ζ「ついに…人間に戻れるのですね!」
ハハ ロ -ロ)ハ「うむ…ひと思いに飲み干してくれ!」
ぐびりぐびりと、音をたてて液体を飲み干すデレ、そして!
ζ(゚−゚*ζ「は…博士!」
ハハ;ロ -ロ)ハ「ど、どうしたデレ!?まさか…」
ζ(゚ー゚*ζ「すごいです博士!人間には戻れませんでしたが胃腸の調子がよくなりました」
ハハ;ロ -ロ)ハ「ワッツ?」
ζ(゚ー゚*ζ「私が胃腸の調子が悪いと知って、人間に戻れなかった時に胃腸がよくなる薬を作ってくれたんですね」
ハハ;ロ -ロ)ハ「あー…あぁうん…実はそうなんだ!」
ζ(゙ー゙*ζ「ハロー博士…大好きです」
- 26 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします(長野県):2008/09/15(月)
15:54:16.23 ID:/dkxmLSj0 ID:
- 人間とおしゃべりできる猫って、私はとても憧れるし、素敵だと思うんだ。
川 ゚ -゚)')「ちょりーす」
(´・ω・`)「やぁクーちゃん、君も呼ばれたのか」
从 ゚∀从「一体話ってなんだよドクオ」
その日、私はドクオに呼ばれ溜まり場へ足を運んだ。
すでにたまり場には皆が集まっており、後はドクオの大事なを聞くだけだった。
('A`)「うむ…実はな、この街で不思議な雌猫を見かけたんだ…」
川 ゚ -゚)「不思議?」
('A`)「その雌猫はな、俺が虫歯で苦しんでいる時に出会ったんだが…
この前たまたま、夜の散歩をしていたら、なんとその猫が眼鏡をかけた金髪の女と喋っていたんだ!」
_,
从 ゚∀从「あのなぁドクオ…いまさらそんな話、ガキでも信じねぇぞ」
(;'A`)「嘘じゃねぇ嘘じゃ!本当に喋ってたんだ…えーとな」
(*'A`)「ハロー博士、今晩は何を食べるんですか?」
('ロ-ロ`)「う〜む、コンビニでスパゲティでも買ってこようかと思うんだ」
(*'A`)「ああ…私が元に戻れたらお料理をさせてあげられのに」
('A`)「って感じにな」
- 27 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします(長野県):2008/09/15(月)
15:55:19.62 ID:/dkxmLSj0 ID:
- 川 ゚ -゚)「へぇ…」
( ФωФ)「……それはひょっとして冗談で言っているのか?」
(;'A`)「冗談ちゃうわ!本当に喋ってたんだって」
(´・ω・`)「なぁ、狼少年って話知ってるか?」
('A`)「ああ、あれだろ?月を見ると狼になっちゃう子供だろ」
(;´・ω・`)「ちげぇよ、嘘つきの子供の話だよ!嘘つき野郎の話なんか信じられねぇって話」
(;'A`)「嘘じゃねぇって!本当なんだよ!嘘だと思うならついてこいよ!俺が問いただしてやっから」
そう言うとドクオは尻尾でついてこいと合図を送り、私達は互いに「仕方がないか」と呟き
ドクオの後を追う事にしたのだ。
('A`)「ここ、この家だ」
しばらく歩き、たどりついた場所は私の家の近くの家だった…
しかし、改めてその家を見ると、少し変な感じがするような家だった。
まず第一に大きな煙突、そして庭には見たことのない草や花が囲いの中に生えていた。
川 ゚ -゚)「うーむ、見れば見るほど不思議な家だなぁ」
(;´・ω・`)「うへ、なんかネバネバする草触っちゃった」
从 ゚∀从「あっ猫ジャラしだ」
('A`)「お前らなにしてんだ」
- 28 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします(長野県):2008/09/15(月)
15:57:03.44 ID:/dkxmLSj0 ID:
- ドクオに叱られて私達は、彼がいう人間と会話する猫を探し始めた。
家の周りを一周してもその猫は結局見つからなかったが、開いている窓を発見した。
('A`)「よっしゃあの窓から入ろうぜ」
( ФωФ)「どうやって?」
その窓は2階にあり、とてもじゃないが私達ではとうてい入れっこなかった。
('A`)「信じれば…きっと飛べるはず!」
从;゚∀从「いやいやいや、無理だから!俺達ただのにゃんこだから」
('A`)「俺は…不可能を可能にするにゃんこになる!」
ドクオが助走をつけてジャンプをした。
しかし、いくらジャンプをしても2階へ届く事はなかった。
川;゚ -゚)「……」
(;'A`)「ぜぇ…はぁ…もう…だめぽ」
ドクオはついに力尽きはて、その場に倒れこんでしまった。
私達は仕方なくドクオを担いでその家を後にする。
(;ФωФ)「結局、人間と話す猫は見つからなかったな」
从 ゚∀从「つーかそんな猫、常識的に考えて居るわけねぇし」
心の底で私は、そんな猫がいたらいいなぁと思っているのは秘密なのです。
- 31 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします(長野県):2008/09/15(月)
15:58:49.07 ID:/dkxmLSj0 ID:
- 寝るのは大好きだ、できれば一日中寝ていたいぐらいです。
( ^ω^)「クー!起きるんだお!ごはんの時間だお」
午後、辺りはいつのまにか暗闇が覆い始めていた。
そんな中丸くなって寝ていた私を御主人様が叩き起す。
( ^ω^)「ほーら、今日はクーの大好きなにぼしと缶詰だお〜」
体をゆさゆさと揺らす御主人様、私は寝ぼけ眼で立ち上がると、大きな欠伸を一つした。
( ^ω^)「早く起きるおクー!煮干し食べちまうお」
私の頭をくしゃくしゃと撫でる御主人様。
( ^ω^)「おっおっ、猫は本当に寝るのが大好きだお」
川 ゙ -゙)「…………」
今度は頭をぽんぽんと叩かれる。
川#゙ -゙)「……」
( ^ω^)「僕もクーみたいに一日中寝ていたいお」
川 ゚ -゙)「……」
溜息をついた御主人様は、私を抱き上げ煮干しを食べさせてくれた。
人間は忙しくよく動き回っている。けれど、私達のように一日中寝ていることはない。
でも…いくらよく寝ているからといって、寝てる最中に起こすのはやめてください…。
- 33 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします(長野県):2008/09/15(月)
16:03:40.34 ID:/dkxmLSj0 ID:
- それは不思議なパン
('A`)「おい知っているかお前ら?メロンの味がするメロンパンってのがあるらしいぞ」
川;゚ -゚)「え?メロンパンってメロンの味がするからメロンパンじゃないのか?」
(,,゚Д゚)「いや、それがどうも違うみたいなんだ」
('A`)「俺の友人から聞いた話なんだが…なんでもそのメロンパンは中にメロンの味のするクリームが入ってるらしい」
川;゚ -゚)「な…中にメロンの味がするクリームだと?」
('A`)「なんでもメロンと同じ緑色をしたクリームらしいんだ」
川;゚ -゚)「して…そのメロン味のするメロンパンはうまいのか?」
(´・ω・`)「っていうかさ、メロンって名前と形は知ってるけど、どんな味すんの?」
川 ゚ -゚)「さぁ」
('A`)「俺も知らない」
(,,゚Д゚)「俺も!」
(´・ω・`)「おいまてやこら」
川 ゚ -゚)「でも、この前メロンを食べていた御主人様は、なんともうまそうな顔をして頬張っていたぞ」
('A`)「じゃあ、きっとうまいんだ」
美味しいものは数あるけど、まだまだ私の知らない味は沢山あるのです。
だから、今度御主人様がメロンを食べていたら、私も食べてみようと思うんだ。
- 34 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします(長野県):2008/09/15(月)
16:04:48.43 ID:/dkxmLSj0 ID:
- 私は怖いものが大嫌いです。
それは突如ハインが言ったのでした
从 ゚∀从「おまえらー!肝試ししようぜえええ!」
川 ゚ -゚)「肝試し?」
从 ゚∀从「おうよ!夜中に墓場を歩くんだ!」
(´・ω・`)「なんでまたそんな事を」
川;゚ -゚)「そ、そうだよ…おばけなんか出たらどうするんだよ」
从 ゚∀从「お化けなんかいやしねぇんだよ!」
(li'A`)「お…おば…おばばばばばば」
(;ФωФ)「ど、どうしたドックン!」
_,
从 ゚∀从「まさか…怖いのかドクオ」
(li'A`)「どどどどど、童貞ちゃうわ!」
(;ФωФ)「おちつけ!誰もお前が童貞だとは聞いていないぞ!」
(li'A`)「そそそそうか…お、俺は化けなんか…こわ、怖くないぞぉ!」
そう言うドクオの足は、先ほどからずっとぶるぶると震えている。
それを見て、私の足もぶるぶると震え始める。
- 35 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします(長野県):2008/09/15(月)
16:05:29.41 ID:/dkxmLSj0 ID:
- 从 ゚∀从「どうしたクー?」
ハインの言葉に、私はドキンとして心臓が飛び出そうになるほど驚いた。
从 ゚∀从「もしかして、お前も怖いのか?」
川li゚ -゚)「どどどどど、童貞ちゃうわ!」
从;゚∀从「こんな露骨に恐怖心を現すとは」
川li゙ -゙)「ここここここ、怖くなんかぁ…怖くなんか…」
从;゚∀从「おちつけクー!」
('A`)「クーたんが脅えている…」
(*'A`)「か、かわいい」
(;ФωФ)「あっドックン!」
川li゚ -゚)「ひぎゃあああ!」
突然ドクオに抱きつかれた私は、思わず悲鳴をあげてしまった。
('A`)「ごめんクーたん…あまりにも脅えていたから…」
川 ; -;)「う…うん…」
何故か涙がぼろぼろと流れ出す。それが恥ずかしくって何故か悔しくって
私は複雑な気持ちのまま、家の中で夜が来るのを待っていた。
- 37 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします(長野県):2008/09/15(月)
16:06:40.25 ID:/dkxmLSj0 ID:
- 夜、御主人様が寝た頃に、居間の窓ガラスを誰かが引っ掻く音が聞こえてきた。
私は近くで寝ている御主人様を起こさないように立ちあがると、居間へと向かった。
从 ゚∀从「おこんばんわ〜いくぞクー!」
昼間に泣いた時、私は悔しさに負けて川#゚ -゚)「絶対いくからな!」と言った事を今さらになって後悔した。
猫用の出入り口から私は出ると、皆と合流した。
从 ゚∀从「今度は泣くなよクー」
川#゚ -゚)「むっ、泣くわけないじゃないか!」
そう言う私は、自分の足がぶるぶると震えている事については言わなかった。
表面では強がっているが、内心では怖くて怖くて仕方がないのです。
(li'A`)「くくくく…クーたんは…おおおおお、俺が守る!」
ドクオも同じかなと思っていたが、彼は恐怖心を露にしていた。
(,,゚Д゚)「馬鹿だな〜お化けなんかいるわけないじゃないか…だいたい非科学的すぎるだろ」
( ФωФ)「まったくだ…我が友人ながら情けないぞドックンよ」
('A`)「うるせー、怖いものは怖いんだよ!なぁクーたん」
川 ゚ -゚)「うん」
川;゚ -゚)「あっ!」
思わずドクオに釣られてしまった。
- 38 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします(長野県):2008/09/15(月)
16:07:15.94 ID:/dkxmLSj0 ID:
- 从 ゚∀从「おーい着いたぞー」
そのまましばらく無言で歩いていたら、突然ハインが足を止めた。
彼女が指さす先には、いまにも何かが出そうなお墓だった。
(li'A`)「ぱねぇ」
(´・ω・`)「じゃあ、ペアを作って一周しようぜ」
川;゚ -゚)「ペア!?皆一緒にいくんじゃないの?」
私はショボンの言った言葉を疑い、問いただした。
しかし…
从 ゚∀从「皆でいったら面白くないだろー、ペアにきまってんじゃんペアに」
なんだか意識が遠のきそうになったが、かろうじて持ち直した。
ペア決めはクジで決まり、こうなった。
1番 ('A`)&( ФωФ) ペア 2番 从 ゚∀从&(,,゚Д゚) ペア 3番 川 ゚ -゚)&(´・ω・`) ペア
(#'A`)「おめー、クーたんになんかしたら殺すからな」
(´・ω・`)「ふふふ…なにもしないが、彼女が僕に抱きついてくるかもね」
なにやら不吉な会話を耳にした。
進行ルートは話し合いで決まり、お墓の右側を進むルートAと真ん中を進むBルート、
おどろおどろしい小さな祠がある恐怖のCルートである。
- 39 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします(長野県):2008/09/15(月)
16:07:50.63 ID:/dkxmLSj0 ID:
- 从 ゚∀从「俺のチームはBルートか」
ルート決めもクジでおこなわれた。
その結果、私達はルートAになった。ドクオ達は恐怖のルートCである。
(´・ω・`)「そう言えばクーちゃん、僕達のいくAルートには大きなお墓があるんだよ」
川;゚ -゚)「えっ!?」
(´・ω・`)「そんな怖がらなくても大丈夫だよ…いざとなれば僕が君を守るから」
ドクオが鬼のような形相でショボンを睨みつけていた。
心なしか彼を紫色のオーラが包み込んでいる気がする。
从 ゚∀从「そんじゃいこうぜー」
ハインの言葉に私達は歩きだし、指定されたルートを進むことになった。
鈴虫の鳴き声だけが聞こえる通り道、お墓の近くには林があり「ごろすけほっほ」と梟の鳴き声も聞こえる。
川;゚ -゚)「ぶるぶる…ち、近くによってもいいかショボン」
(*´・ω・`)「うはおkwwww」
なんか気持ち悪いなぁ…
(*´・ω・`)「さぁ…行こうクーちゃん」
逆にショボンが密着するように近寄って来た。
しかも、息が荒いのだ。
- 42 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします(長野県):2008/09/15(月)
16:10:53.05 ID:/dkxmLSj0 ID:
- 川;゚ -゚)「そ…それにしても何か出てきそうな雰囲気だ」
辺りを見回すと明かり一つない真っ暗な場所、虫の鳴き声や鳥の鳴き声
それ以外に音は何一つ聞こえる事はないのです。
(*´・ω・`)「はははは!なにが出てきても僕が君を守ってあげるさ」
川;゚ -゚)「あ…あぁ」
頼もしいのやら頼もしくないのやら…抱きついたらいまにも襲われそうな、そんな雰囲気を出しているショボンである。
川;゚ -゚)「もうすぐゴールか…」
ショボンの言っていた大きなお墓の横を通り、後は一直線に進めばゴールだ。
そんな時、目の前に青白い靄のようなものが広がる。
川;゚ -゚)「しししししししし、しょぼーーーーーん!」
(*´・ω・`)「ど、どうしたんだい?ただの靄だって」
私の悲鳴にも動じないショボン、私は彼の言うとおり深呼吸をすると靄を見た。
しかし、靄は徐々に輪郭をはっきりさせ、カランコロンと足音をたてていた…そして
川;゚ -゚)「ししししししょぼおおおおおおおおん!!」
(*´・ω・`)「どうしたんだいク……」
(´゚ω゚`)「ふぎゃあああああああああああああ!」
ショボンが物凄い勢いで駆けてゆく。
- 44 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします(長野県):2008/09/15(月)
16:12:13.43 ID:/dkxmLSj0 ID:
- 私は彼の叫び声で腰を抜かしてしまい、その場にへたり込んでしまった。
川 ; -;)「ひっ…こここ…こないで!」
目の前にいる白い服を着た女の人が、長い髪を揺らしながら私に近寄ってくる。
川д川「猫…か…」
女の人の異常なまでにまっ白い両手が私の頬を撫でる。
川д川「ふふふ…脅えてるの?」
川 ; -;)「ご…御主人様ぁ…」
川д川「飼い猫なんだ…へぇ…」
川 ; -;)「や…やだ…」
川д川「……」
川 ; -;)「……」
女の人はなにも語らず、縮こまる私をずっと見つめていた。
川д川「うはっwww超かわいい」
一瞬なにが起きたか分からなくなる。女の人は先ほどから頬をあからめ
私の頭を優しく撫でてくれていた。しかし、その手はとても冷たくひんやりしている。
川*д川「あんたーどこから来たの?飼い主様が心配してるわよー」
- 46 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします(長野県):2008/09/15(月)
16:13:00.53 ID:/dkxmLSj0 ID:
- とりあえず足を見てみた。
しっかり地面にたつ女の人は、下駄を履いている。
そして白い着物と青く長い髪の毛。
川*д川「かわいいリボンねぇ〜よしよし」
女の人は私を抱き上げると、地面に置いてあったスーパーの袋からビーフジャーキーを取り出し
封を切ると、欠片を私に一つくれた。
川*д川「お食べ猫ちゃん」
川;゚ -゚)「あ、ありがとうございます」
一口口に含み、もごもごと顎を動かす。
ビーフジャーキーは硬いので、顎がたるくなってしまうからあまり好きじゃない…けれど食べないと命が危ない予感がするのです。
川д川「聞いてよ猫ちゃん…私ね着物屋の娘なんだけど…
冬でも着物を着てろって親が言うのよ…学校いくにも着物、会社いくにも着物…
おかげで冷え症になって困ってるのよねー」
なにやら愚痴を言い始める女の人、とりあえず幽霊でない事を確認できたが
それなら何故この人は、こんな所を歩いているのだろう…そういえばショボンはどこに行ってしまったのだろう
川д川「あーあ…家もあんたみたいなかわいい猫を飼いたいなぁ…」
女の人は私を地面におくと、大きなため息をつく。
私が飼い猫でなければ、この人は私を連れて行きそうな予感がしたが、飼い猫であったためなんとかなった。
- 47 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします(長野県):2008/09/15(月)
16:13:51.29 ID:/dkxmLSj0 ID:
- 川д川「じゃあね猫ちゃん」
女の人は私に手を振ると、皆が待っているであろうゴール地点へと向かっていった。
私は、しばらく地面に座り込み一息ついていた。そんな時だった。
「ぎょえええええええ!」
ドクオの悲鳴が聞こえてきた。
「ひゃあああああああああ!!」
次にハインの悲鳴、それからも悲鳴はどんどん増えていき、同時に幾つか遠ざかっていく。
私はゆっくりと立ち上がりゴール地点へと走って向かった。
そこには、先ほどの女の人と口をぱくぱくさせているハイン、そしてドクオがいた。
川*д川「かっわい〜」
('A`)「あうあうあ〜」
从゚ 。゚从「おークーじゃないかーげんきかーおれはーげんきだー」
川;゚ -゚)「ハイーン!!」
从゚ 。゚从「それでなーさいれんがよんかいなるとなーみなごろしするんだぞー」
川;゚ -゚)「ハイン!しっかりするんだ!」
私は仕方なくハインの頬を猫パンチする。
从'∀`从「あばばばばば」
- 48 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします(長野県):2008/09/15(月)
16:14:42.11 ID:/dkxmLSj0 ID:
- 恐怖のせいかハインが壊れてしまった。
ドクオは先ほどから女の人に抱きあげられ、死人のような声を出している。
川;゚ -゚)「あああ…こんなになってしまって…」
_
从 ゚∀从o彡°「おっぱいおっぱい!」
川;゚ -゚)「えええ!?おっぱいならお前にもついてるだろ」
从゚∀。从「ちんぽっぽ!ぽぽんちちちんぽ!」
川;゚ -゚)「おーい!帰ってこーい!」
从 ゚∀从「はっ!俺はなにをしてたんだ」
ハインが正気を取り戻した。
川;゚ -゚)「おおハイン!大丈夫だったか」
从 ;∀从「クー!聞いてくれ!幽霊が幽霊がぁ…」
川;゚ -゚)「ゆ、幽霊とはあの人の事か?」
私が女の人を指さすと、ハインが恐る恐る指の先に視線を向けた。
从;゚∀从「あば…あば…あばばば」
从'∀`从「あばばばばばばば!」
川;゚ -゚)「ハイーーーーン!!!!」
- 49 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします(長野県):2008/09/15(月)
16:15:28.69 ID:/dkxmLSj0 ID:
- どうやらフラッシュバックを引き起こしてしまったようだ。
私をハインを何度かゆらしたが、ハインは相も変わらずあばばば言っている。
川;゚ -゚)「ど、ドクオはどうしたんだろう」
私は女の人を見た、そこにはぐったりしているドクオを抱き上げた女の人が
スーパーの袋片手に墓場を後にする所だった。
川;゚ -゚)「ど…ドクオ〜」
私の脳内にドクオと先ほどの女の人が現れる。
川д川「くかかかか!今日は猫鍋でも食べてやろう」
女の人は、煮えたぎる緑色の液体の入った、ドクロマークの壺の中にドクオを入れる。
(;A;)「ぎゃーーー!助けてー!」
脳内でドクオの断末魔が響き渡る。
川∀川「くけけけけけ」
同時に女の人の笑い声も。
川 ; -;)「ど…ドクオ…ぐすっ」
私は両手を合わせ、ドクオの冥福を祈った。
そして数日がたった。
溜まり場では、あの日の事は禁句になり、皆浮かない顔をしていた。
- 50 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします(長野県):2008/09/15(月)
16:19:08.35 ID:/dkxmLSj0 ID:
- (,,゚Д゚)「あーなんかつまんねぇなぁ…ドクオ〜」
(´・ω・`)「ドクオは…もういないんだよ」
(,,゚Д゚)「あ、そうだった…まあ別にあいついなくてもいいよな」
( ФωФ)「だな、繁殖のライバルも減った事だし」
どうやら浮かない顔をしていたのは私だけのようだ。
皆ドクオが居なくなったのをいい事にぼろくそ言っている。
(´・ω・`)「そう言えばさ、ハインの奴どうしたんだ?」
从 ゚∀从「〜♪」
ハインは先ほどから蝶を追いかけている…あの日からハインはちょっとおかしくなっていた。
从 ゚∀从「あっ!お前らドクオに捧げる鎮魂歌を思いついたぜ!」
前言撤回、いつものハインです。
从 ゚∀从「どくお〜どくお〜きもくてばかだけど〜俺達はお前をわすれ〜な〜い」
(´;ω;`)「さ…最高のレクイエムだね…ドクオも地獄で喜んでるよ」
川;゚ -゚)「て、天国じゃないのか?」
(,,゚Д゚)「あいつが天国いけるわけねぇし」
酷いなぁ…
- 54 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします(長野県):2008/09/15(月)
16:21:18.13 ID:/dkxmLSj0 ID:
- ( ФωФ)「それよりクー、そろそろ発情期じゃないのか?是非吾輩の子を身ごもってもらいたいのだが」
(,,゚Д゚)「馬鹿言うなよクーは俺と合体するんだ」
(´・ω・`)「調子こいてんじゃねぇぞks、クーちゃんは俺のものだ」
川;゚ -゚)「ち、近寄ってくるなよ!」
从#゚∀从「おい!なんで俺にはアプローチしねぇんだよ」
(´・ω・`)「だって…ねぇ」
(;゚Д゚)「ねぇ」
(;ФωФ)「うむ…」
从#゚∀从「てめぇら…覚悟するんだな…」
(´・ω・`)「よっしゃ、ハインはお前らにあげるから、クーちゃんは俺に任せろ」
「まてぇい!」
突如たまり場に怒鳴り声が響き渡る。
私は体を起こし声のした方を見ると、そこには少し太り体格がよくなったドクオがいた。
('A`)「クーたんは…俺のものだ!」
(;ФωФ)「い…生きていたのか」
- 55 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします(長野県):2008/09/15(月)
16:22:04.60 ID:/dkxmLSj0 ID:
- ('A`)「俺が死ぬと思ったのか?甘いぞ…甘いぞロマネスク!」
(;ФωФ)「ぐぅ…ライバルが一人減ったと思ったのだが」
('A`)「ふふふ…クーたんは俺のものだ…お前らなんかに渡せるはずがなかろうに!」
(´・ω・`)「ちっ、空気読めよてめぇ」
('A`)「さあクーたん、俺の胸に飛び込んでくるんだ」
川 ゚ -゚)「それは遠慮する」
('A`)「そ…そんな、こんなにもクーたんを愛してるというのに」
从 ゚∀从「俺は?」
('A`)「それは遠慮する」
从#゚∀从「殺す!ころーす!」
(,,゚Д゚)「なら俺がもらってやろう」
从*゚∀从「まじ?」
(*゚Д゚)「う そ」
ブチ…ハインの方からそんな音が聞こえた気がした。
私がハインを見ると、そこにはギコを血祭りにあげているハインがいた。
- 56 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします(長野県):2008/09/15(月)
16:22:44.06 ID:/dkxmLSj0 ID:
- 川 ゚ -゚)「なぁ…ドクオ、あの女の人はなんだったんだ?」
('A`)「あぁ、普通に人間だったぞ…他にはおっぱいおっきかったぐらいかな」
川 ゚ -゚)「おっぱいの事は聞いてないが…まあ、ドクオが無事に戻ってきてくれて嬉しいよ」
(*'A`)「えっ、クーたん…そんなに俺の事を」
川 ゚ -゚)「そういうわけじゃないけど」
私は立ち上がりドクオを抱きしめた。(気持ちだけ)
実際は彼の頬をやさしく撫でただけなのだが。
(*'A`)「くくく、クーたああああああん!」
川;゚ -゚)「わ…わぁ!来るなドクオ」
君が帰ってきた事を喜ぶ気持ちに嘘はありません…
('∀`)「ただいまだよおおお!クーたん」
川 ゚ー゚)「御帰り…ドクオ」
- 57 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします(長野県):2008/09/15(月)
16:23:20.44 ID:/dkxmLSj0 ID:
- 御主人様は会社という所に出かけている。
会社ってどんなところなんだろう?
( ^ω^)「ただいまだおー」
午後、御主人様が家に帰ってきた。
( ^ω^)「あっ、狭いから気をつけて欲しいお」
どうやら今日はお客がいるらしい、ツンさんかなぁ?
私はこたつの近くで丸くなると、御主人様が入ってくるのを待つ。
( ^ω^)「クー、ただいまだお〜」
川 ゚ -゚)「御帰りなさい御主人様」
( ^ω^)「ほら、この子が僕の家で飼ってる猫だお」
御主人様がそう言うと、御主人様の後ろからツンさんではない女性が現れた。
私の瞳に映ったその女性は…
川д川「あれ…この子、ブーンさんの飼い猫だったんですか?」
( ^ω^)「お?面識があったのかお」
川д川「えぇまぁ、おいでおいでクーちゃん」
着物を着た女性の手が伸びる、私は恐る恐るその手に触ると、抱きあげられた。
- 59 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします(長野県):2008/09/15(月)
16:25:38.93 ID:/dkxmLSj0 ID:
- 川*д川「かわいー、ちょっと臆病な所がかわいいです」
( ^ω^)「そう言えば、貞子ちゃんの家で飼ってる猫はどんな性格してるのかお?」
川д川「なんか自由気ままでして、2〜3日に一度帰ってくるような猫です。
顔もなんかやる気が感じられないような顔をしていまして」
ドクオだ。
あのまま連れていかれて飼われてしまったようだ。
そう言えばたしかに、貞子さんはドクオが言うとおりおっぱいがおっきい
(;^ω^)「そりゃまた、気難しそうな猫だお」
川*д川「無愛想な所がかわいくて」
(;^ω^)「そ、そうなのかお」
こたつに腰掛けた貞子さんは、冷え性で冷たくなった手で私を撫で始める。
背筋がぞっとするってこういう感じなのかなぁ?
川*д川「今度、ブーンさんの家に連れてきますね」
(*^ω^)「おっおっ、それは嬉しいお」
家にドクオがやって来るらしい、家の中を見たらドクオはどんな反応をしてくれるのかなぁ
- 60 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします(長野県):2008/09/15(月)
16:26:47.33 ID:/dkxmLSj0 ID:
- ハインの午後
ξ ゚听)ξ「はぁ…また体重が増えたわ…」
マイクロダイエットを片手に溜息をつくツン。
ダイエットのためにビリーズブートキャンプ、マイクロダイエットを始めたが
どれも長続きせず、少し体重が落ちては元に戻るという悪循環を繰り返している。
从 ゚∀从「なんだ、また増えたのか…今度はなんのダイエットすんだろうな〜
また皆に教えてやんないとなー」
ξ ゚听)ξ「これじゃあいけないわね…今度こそ本気ださないと」
そういうとツンは立ち上がりテレビをつける。
そこには甘いケーキの番組がやっており、ツンの瞳を釘付けにする。
ξ ゚听)ξ「だ、ダイエットは明日でもいいかしら…ビリー隊長」
ビリーズブートキャンプのDVDを片手に溜息をつくツン。
それを見てハインは大きなため息を一つこぼすのだった。
从 ゚∀从「うん、駄目だねこりゃ…御主人様は一度デブにならないと分からないと思うんだ」
そう言うとハインは、ロマネスク主催のビリーズブートニャンプを思い出す。
普段温厚な彼だが、このニャンプを始めると、鬼のように正確が変わる。
尻を蹴り飛ばされながら走った田んぼ道、いつか御主人様もそうなればいいのだとハインは密かに思っていた。
ξ ゚听)ξ「よーし、ケーキ買ってこよう」
それが現実のものになるのもそう遠くはないかも知れない…。
- 61 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします(長野県):2008/09/15(月)
16:27:58.48 ID:/dkxmLSj0 ID:
- 科学者の秘密
ハハ ロ -ロ)ハ「よおおし!ついに出来たぞ……ついに出来たぞおおお!」
ζ(゚ー゚*ζ「そ、その薬を飲めば私はついに人間に戻れるのですね?」
ハローの右手に握られている青い薬を見つめるデレ。
ハハ ロ -ロ)ハ「いや、残念だがこの薬は個人的な理由で作った薬だ」
ζ(゚ー゚*ζ「個人的な理由ですか?」
ハハ ロ -ロ)ハ「うむ…この薬を月に一度飲まないと私は苦しむ事になるのだ
しかも、この薬は作るのが大変難しくてな…」
ζ(゚ー゚*ζ「そ、そんな凄い薬を作っていたとは…一体なんの苦しみから逃れるためですか?」
ハハ ロ -ロ)ハ「そ、それは…言いにくいのだが」
ζ(゚ー゚;ζ「あ、生理用ですか…ごめんなさい…」
ハハ ロ -ロ)ハ「いや、猫アレルギー用の薬」
ζ(゚ー゚*ζ「……」
ζ(;ー;*ζ「ね、猫になっちゃってごめんなさい博士…」
ハハ ロ -ロ)ハ「気にするな、たかがアレルギーだ…されどアレルギーなのだが」
ζ(;ー;*ζ「……」
- 62 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします(長野県):2008/09/15(月)
16:28:28.30 ID:/dkxmLSj0 ID:
- 結婚、それは他人と他人が愛し合い、永久の愛を誓うものなのです
でも…
(*^ω^)「あぁ…ツンさんと結婚したいお…気持ちだけがどんどんと溢れていっちゃうお」
天気のよい日曜日の昼下がり、ご主人様は、昨日御近所さん達と出かけた時に撮った
ツンさんの顔写真を片手に喜んでいた。
(*^ω^)「ツンさんとぎしぎしあんあんできれば、僕に思い残す事はないお…」
川 ゚ -゚)「うーん、この前より酷くなってるなぁ」
(*^ω^)「ツンさん…あぁツンさあああん…ぶひぃ」
きもいなぁ御主人様…
(*^ω^)「ツンさんと結婚したら…ツンさんは内藤ツンになるのかお…最高だお!」
川 ゚ -゚)「ということは、私は内藤クーなのか…もし御主人様とツンさんが結婚したら…
ハインも内藤ハインになるのかぁ…」
私はふとハインを脳裏に浮かべる。
どっちが先に生まれたか分からないけど、きっと私は妹扱いされるのだろう。
別にそれは嫌じゃないけど…
(*^ω^)「ツンさんと〜結婚したいんだお〜」
御主人様が私を構ってくれなくなりそうなのが、ちょっと悲しいのです。
- 69 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします(長野県):2008/09/15(月)
17:03:40.35 ID:/dkxmLSj0 ID:
- ゲーム
その日は朝から御主人様はゲームをやっていた。
( ^ω^)「うはwwwSDK強すぎだろJK」
御主人様の隣に落ちていたゲームの入っているパッケージ、そこにはサイレン2という名前が書かれていた。
テレビを見ると、そこには刀を振り回す男が、黒いへんなもやしのような者を切り裂いていた。
川;゚ -゚)「うーん…なんか、主人公らしき人間がやたら強いなぁ」
刀を振り回す男は、時たま「おーい」とか叫びながら、寄ってきた敵らしき連中をばさばさと切り捨てる。
( ^ω^)「おっおっ、こりゃ新記録かもしれんお」
御主人様のコントローラーを動かす指を速度が上がる。
( ^ω^)「こいつを倒せば新記録だおおおおお!」
突然画面に女性の顔をした犬が現れた。
川li゚ -゚)「ひぃぃぃ!!!」
だが、犬はすぐに切り捨てられ、次の場面にうつって少しするとタイムオーバーになった。
( ^ω^)「ふひひひwww新記録だお…」
こ、怖いよぅ…ポニョより酷いトラウマになりそうだよぉ…
- 71 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします(長野県):2008/09/15(月)
17:06:04.61 ID:/dkxmLSj0 ID:
- 科学者さん家のねこ
その日、私は以前ドクオが言っていた人間としゃべる猫を探しに、ご近所の家の庭に入った。
辺りを見回すと、ガラス窓が少し開いていて、私はいけない事だとは思いながら不法侵入をした。
川 ゚ -゚)「とくにこれといって変わった物はないなぁ…」
家の中を見て廻りながら歩く。
しかし、目に着くのはテレビやタンスに冷蔵庫といった、どこのご家庭にもあるものばかり…だが!
目の前に現れた、地下へ続く階段だけはどこのご家庭にもそうあるものではない。
川*゚ -゚)「きっと…きっとこの下に人間とおしゃべりできる猫が」
私は唾をごくりと飲み込むと、ゆっくりと階段を下りていった。
階段をおりきると、そこには木で出来た机と、その上に沢山のガラスで出来た器や色とりどりの液体が入っている器があった。
川 ゚ -゚)「うーん、人間とおしゃべりする猫はどこかなぁ…」
私はキョロキョロと辺りを見回しながら奥へ奥へと向かった。
しかし、すぐに行き止まりになり、この部屋に誰もいない事を告げる。
川 ゚ -゚)「誰もいないのかぁ…」
私は溜息をつき階段へと向かった。
川;゚ -゚)「あれ…なんか地面が揺れてるぞ…」
それは突然の出来事だった。
- 72 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします(長野県):2008/09/15(月)
17:06:39.83 ID:/dkxmLSj0 ID:
- 川;゚ -゚)「あわわわわ!」
床がぐらぐらと揺れはじめ、机の上からガラスの器や液体が降り注いできた。
私はそれをけんめいに避け、ようやく揺れが収まった。
川*゚ -゚)「やった全部避けれたぞ!」
ガチャン!
突然頭に鈍い痛みが広がり、毛が濡れてゆく。
薄れゆく意識の中で、私はイタチの最後っ屁なるものを食らったのかなと思った。
ζ(゚ー゚*ζ「博士、地震がありましたね」
近所のコンビニの近く、ハローとデレは、夕食を買いにコンビニへ来ていた。
ハハ ロ -ロ)ハ「地震ぐらいどうという事はない、さて帰ろうか」
自転車の前かごにデレを乗せると、その隣にオニギリのはいった袋を置く。
ハハ ロ -ロ)ハ「さあ!帰るぞ」
自転車のペダルを踏み、家へ向けて疾走するハロー、前かごで風を受けるデレも気持ちよさそうな顔をしている。
ζ(゙ー゙*ζ「風が気持ちいいですね博士」
ハハ ロ -ロ)ハ「そうだな…こっちはあんま気持ちよくないけど」
上り坂を全力でペダルを踏み上りきるハロー、額には汗がうっすらと浮かび、呼吸もとても荒い。
- 73 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします(長野県):2008/09/15(月)
17:07:55.03 ID:/dkxmLSj0 ID:
- しばらくして家につくと、ハローは鍵を開け家の中へと入る。
ハハ ロ -ロ)ハ「むぅ…薬品のにおいがするな…地震でおっこちて割れたのかもしれないな」
ζ(゚ー゚*ζ「それは大変ですねハロー博士」
ハハ ロ -ロ)ハ「とりあえず薬品の被害状況の確認だ!」
地下へ続く階段を駆け降りるハロー、その後ろからはデレもちゃんとついてくる。
ハハ;ロ -ロ)ハ「ガッデム!」
目の前に広がる光景は想像以上に酷かった。
床には液体が広がりまるで水面の小さな海のようになっていた。
ζ(゚ー゚;ζ「は…ハロー博士!大変です!」
モップを取り出したハローにデレが大声で叫ぶ。
それを聞いたハローは急いでデレの許に向かった。
そしてそこに居たのは…
ζ(゚ー゚;ζ「は…博士…この子は一体?」
ハハ;ロ -ロ)ハ「さあ…私はお前以外に助手を取った覚えはないが…」
そう言うとハローは、目の前で気絶をしている猫を抱き上げた。
川 ゙ -゙)「ひととはなす…ねこ…みぃつけた…」
- 74 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします(長野県):2008/09/15(月)
17:10:35.23 ID:/dkxmLSj0 ID:
- なんかふわふわした感触がするの…
目を開いてもぼやけてはっきりと見ることができない…
目の前にいるのは、御主人様じゃない…あなたは誰?
「クー」
でも、懐かしい声がするの…遠い昔、どこかで聞いた事のある声…
「クー…おはよう」
あなたはだあれ?
- 75 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします(長野県):2008/09/15(月)
17:11:16.10 ID:/dkxmLSj0 ID:
- < ゚ _・゚>「今回はここまでです」
川 ゚ -゚)「次回に続くんじゃないかなぁ?」
ξ ゚听)ξ「でも作者は規制に巻き込まれてVIPに書き込めません…」
(´・ω・`)「え?じゃあなんで書き込んでるかって?実は田舎にいるんだよこれが」
( ^ω^)「しかも規制でモチべがかなりダウンしているから、前回よりも話の数が少ないお…」
('A`)「まあ、1ヶ月たてば規制解除されると思うのでその時にまた会いましょう」
( ><)「という事で…またまた」
川 ゚ー゚)「次回に続くんじゃないかな?かな?」
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