('A`)ぼくはきみを知らないようです(^ω^)
1 :1 ◆LityCZBDlk
:2008/02/01(金) 03:39:46.62 ID:vFYjYCAu0
- ――ぼくは、だれ?
ここは、どこ?
なんだろう、あったかいな。
ここは、あったかい。ここから動きたくないな。
「………!」
誰かがなにか叫んでる。
ぼくを呼んでる?
向こうのほうがここよりあったかそうだ。
ぼくを呼んでる人はぼくを知ってるのかな。向こうに行きたいな。行きたいよ。
…でも、ぼくはそっちへ行けないよ。
だって、
ぼくはきみを知らないんだ――
〜('A`)ぼくはきみを知らないようです(^ω^)〜
-
2 :1 ◆LityCZBDlk
:2008/02/01(金) 03:51:21.43 ID:vFYjYCAu0
- 「…オ…ドクオ!」
ん…
「ドクオ!起きるおこの童貞!」
…童貞?童貞だと?
確かにそうだが言われると腹立つんだよこのヤロォォォォぶっとばしてやらああ
あああ
ガバッ
('A`)「うおおおおお!!!……あれ?」
(^ω^)「やっと起きたかお」
('A`)「ブーン…」
ここは…
-
3 :1 ◆LityCZBDlk
:2008/02/01(金) 03:52:11.79 ID:vFYjYCAu0
- ここは、間違いなくブーンの家。
ビデオやらゲームやらがそこらじゅうに広がっていて男の一人暮らしを匂わせる
6畳の部屋だ。
俺はここを知っている。
むしろ知りすぎている。ブーンは隠しているつもりらしいがあいつのお気に入りAV
の場所はすべて把握しry
(^ω^)「ドクオうなされてたお?なんか嫌な夢でも見たお?」
…夢?ああ、さっきのは…夢か。
('A`)「俺、うなされてたのか」
そういえば背中がひんやりして気持ち悪い。汗をかいたらしい。
夢だったのか…ああ、そうだよな。
やっと夢と現実の区別がついてきたらしい。
頭がはっきりしてきた。
-
5 :1 ◆LityCZBDlk
:2008/02/01(金) 03:53:21.93 ID:vFYjYCAu0
- (^ω^)「まったく、人の家で寝るなお」
('A`)「もういいじゃねえかそんなの」
(^ω^)「よくないお!ドクオがいると邪魔で部屋を片付けられないんだお!」
('A`)「うそつけ!いつも俺に片付けさせてるくせになにをry」
(^ω^)「そういえば、ドクオは今日はなにしに来たんだお?」
('A`)「え?…えっと……っておい!お前話題を変えry」
(^ω^)「そのポケットから出てる紙はなんだお?」
('A`)「え?ああ、これ?これは…」
ん、なんだこれ。
こんなの持ってきた覚えはないぞ。
-
6 :1 ◆LityCZBDlk
:2008/02/01(金) 03:54:26.22 ID:vFYjYCAu0
- 紙をポケットから出す。メモのようだ。
カサカサ…
メモを開いてブーンと一緒に書いてある文字を覗き込む。
………
('A`)「お、おい…」
(^ω^)「…」
そのメモには
黒のペンで書きなぐられた文。
――おめでとうございます!
あなたは1億人に1人の選ばれた存在です。
今から24時間後、あなたの記憶を頂戴しに伺います。
あなたは、人生をリセットできるのです。
人生研究会より
-
10 :1 ◆LityCZBDlk
:2008/02/01(金) 03:57:34.77 ID:vFYjYCAu0
- 書いてあるのは、それだけだった。
('A`)「…なんだこれ」
(^ω^)「意味わかんないおw」
なんだよ、一瞬びっくりしちゃったじゃねえか。
手書きでいたずらメモだと?
なんというアホ。
('A`)「ばかかwww」
(^ω^)「面白いいたずらだおw」
ブーンの家に来る途中に誰かに入れられたのか?
ポケットに入れるなんて高度な技使いやがってw
-
11 :1 ◆LityCZBDlk
:2008/02/01(金) 04:00:28.13 ID:vFYjYCAu0
- (^ω^)「でも…」
('A`)「ん?」
(^ω^)「これ、実はホントだったらどうするお?w」
('A`)「え…」
え…ホントだったら…?
どうしよう…
そう考えだすとビビりだす俺。
チキンな俺。
そう、俺はキングオブチキン。
-
13 :1 ◆LityCZBDlk
:2008/02/01(金) 04:01:40.57 ID:vFYjYCAu0
- ('A`)「いや、信じねーけどなwww」
(^ω^;)「…声が裏返ってるお」
('A`)「…」
(^ω^)「まあでも、実際こんなのは嘘っぱちだお。ドクオ、怖いなら24時間一
緒にいてやるお?w」
('A`)「おいおい、俺が怖いだって?そんなことは絶対に120%天地がひっくり
かえってもあり得ないが今日は帰るのめんどくさいから泊まっていこうかな。」
(^ω^)「…素直じゃないお」
ブーンいいやつw
-
15 :1 ◆LityCZBDlk
:2008/02/01(金) 04:04:49.98 ID:vFYjYCAu0
- (^ω^)「さて、今は午後12時だお。ドクオ、明日のこの時間までなにするお?
w」
('A`)「とりあえずさっきのメモは信じねーけど、とりあえず腹減ったからとりあ
えず昼飯とりあえず食いにいこうぜとりあえずな!」
(^ω^)「…もうなにもつっこまないお」
俺とブーンは、
昼飯を食うために2人でサイゼリヤへ向かった。
-
16 :1 ◆LityCZBDlk
:2008/02/01(金) 04:06:34.64 ID:vFYjYCAu0
- チリンチリーン
(*゜∀゜)「いらっしゃいませ!2名様でよろしいですか?」
('A`)「あ、はい」
俺ら2人のいつもの場所、窓際の4人席に案内され座る。
(^ω^)「もうここ僕らの指定席だおw」
('A`)「だなw」
(*゜∀゜)「ご注文お決まりでしょうか?」
('A`)(^ω^)「ドリア」
これも定番。だって安いじゃんw
-
17 :1 ◆LityCZBDlk
:2008/02/01(金) 04:07:23.55 ID:vFYjYCAu0
- (^ω^)「あ、やっぱり1個半熟卵つきで頼むお」
(*゜∀゜)「かしこまりました!」
戻っていくウエイトレス。
('A`)「なんだ、珍しいな」
(^ω^)「おっおっ」
しばらく他愛ない話をしていると、料理が届いた。
(*゜∀゜)「こちらドリアでございます」
(^ω^)「あ、僕だお」
('A`)「え?」
ドリアがブーンの前に置かれる。
自動的に半熟卵つきのドリアは俺の前に。
-
18 :1 ◆LityCZBDlk
:2008/02/01(金) 04:08:36.42 ID:vFYjYCAu0
- ('A`)「おい…」
(^ω^)「今日は半熟卵おごってやるお」
('A`)「ラッキーwww…じゃなくて、いきなりなんだよ気持ち悪い」
(^ω^)「別に、気分だおwドクオ半熟卵好きだお?」
まあ俺は半熟卵が大好物なわけだが。
-
19 :1 ◆LityCZBDlk
:2008/02/01(金) 04:09:00.46 ID:vFYjYCAu0
- きっとブーンなりに俺が怖がってるのを紛らわせてるつもりなんだろう。なんと
いう親友。
俺はいい友達を持ったな…
でも、本当に24時間後に記憶を奪われてしまったら、俺はブーンを忘れてしま
うのだろうか。
親友を忘れてしまうのか…?
それだけは、嫌だ。
-
21 :1 ◆LityCZBDlk
:2008/02/01(金) 04:11:34.84 ID:vFYjYCAu0
- 昼飯を食べおわると、さっさとブーンの家へ向かう俺たち。
('A`)「あ」
(^ω^)「なんだお?」
('A`)「ちょっと先に帰っててくれよ、俺寄りたいとこあるんだ」
(^ω^)「なんだお、また僕を置いて1人でアキバのライブ行くのかお?そうはい
かないお!僕も行くお!」
('A`)「いや、違うから!ってゆーかライブ誘ったのにお前が来なかったんだろ!い
いから先帰ってろよ」
(^ω^)「…あのときはバイトだったんだお…わかったお…」
トボトボと帰っていくブーン。
-
23 :1 ◆LityCZBDlk
:2008/02/01(金) 04:13:30.60 ID:vFYjYCAu0
- ('A`)「ふう」
あぶねーあぶねー!
ブーンについてこられちゃ困るってんだ!
明日はブーンの誕生日だからな、プレゼントでも買っていってやろう。
あのメモがなくても、どっちにしろ俺は今日泊まるつもりだったんだ。0時きっ
かりにお祝いしてやるぜw
プレゼントはフィギュアかなんかだな。あいつの好きなキャラを買おう。あとケ
ーキもな、あいつは生クリームが苦手だから、チョコケーキにしてやろう。
-
24 :1 ◆LityCZBDlk
:2008/02/01(金) 04:14:14.52 ID:vFYjYCAu0
- なんか俺男友達に対してこんなウキウキして気持ち悪いけど気にしない。
あいつは俺の親友だからな。
それに…
嫌な予感もしてるんだ。
あのメモを信じてるわけじゃないけど…俺は怖いんだ、たった1人の友達を失う
のが…
-
27 :1 ◆LityCZBDlk
:2008/02/01(金) 04:18:33.97 ID:vFYjYCAu0
- ―――――……
「やーい!ちびちびー」
「またお前50m走ビリだっただろ!だっせw」
小学生のころは、ただのいじられ役だったんだ。
でも一緒に遊んでたりもしたから、俺は嫌われてないと思ってた。
-
28 :1 ◆LityCZBDlk
:2008/02/01(金) 04:18:52.05 ID:vFYjYCAu0
- ―――――……
「おい、汚いからくんな」
「ちょっと、私の机に触んないでよ」
だが中学にあがると、どんどんエスカレートしていった。
「ドクオくうーんお金もってない?w」
金もよく巻き上げられた。
「お前、存在がうざいんだよね」
リンチされたこともあった。
でも、俺には友達がいた。
-
30 :1 ◆LityCZBDlk
:2008/02/01(金) 04:20:49.88 ID:vFYjYCAu0
- (^ω^)「ドクオ、一緒に弁当食べるお!」
ブーンだった。
クラスは違ったけど、ブーンはたまに俺のクラスに来て話し相手をしてくれたん
だ。
小学生のころから一緒に遊んでて、俺を避けないのはブーンだけだった。
ブーンがいるから俺は毎日登校できた。
-
35 :1 ◆LityCZBDlk
:2008/02/01(金) 04:25:58.84 ID:vFYjYCAu0
- 高校に行く気にもなれた。
ブーンと同じところに行きたかったけど、俺は頭が悪すぎた。
しょうがないから家の近くの偏差値の低い高校に通った。
だけど…
―――――……
「なにおまえwオタク?w」
「うけるんですけどーwww」
「きもw」
友達は1人もできなかった。
-
36 :1 ◆LityCZBDlk
:2008/02/01(金) 04:26:22.59 ID:vFYjYCAu0
- 暴力とかはないけど、俺は中学のときよりも辛かった。
しゃべる相手がいないから。
一緒に弁当を食べる人がいないから。
ブーンがいないから。
俺はそのまま高校を中退した。
今はニートだけど、友達にいつでも会えるから、俺は今幸せなんだ。
-
42 :1 ◆LityCZBDlk
:2008/02/01(金) 04:30:35.65 ID:vFYjYCAu0
- ('A`)「おっと、思い出にひたりすぎたな」
そろそろ帰ろう。
ブーンの住むアパートへと向かう。
ガチャ
('A`)「ただい…」
ガチャガチャガチャガチャ
('A`)「鍵閉めてんじゃねーよハゲ!」
ガチャリ
(^ω^)「防犯対策だお」
-
43 :1 ◆LityCZBDlk
:2008/02/01(金) 04:32:11.39 ID:vFYjYCAu0
- ('A`)「別に盗られて困るよーなもんないだろ…」
(^ω^)「今まで秘密にしてたけど…この部屋の下には巨大な金庫が隠されてるん
だお…」
('A`)「あ、鍋の材料買ってきてやったから夕飯鍋にしようぜ」
(^ω^)「……鍋はそこの棚に入ってるお」
-
52 :1 ◆LityCZBDlk
:2008/02/01(金) 04:39:16.23 ID:vFYjYCAu0
- 野菜をぶつ切りにしてほおりこむ。
肉、ほおりこむ。
うどん、ほおりこむ。
ぐつぐつぐつ…
ぱくっ…
('A`)「うめえwww」
(^ω^)「あったまるおー」
('A`)「これぞ男の料理www」
-
53 :1 ◆LityCZBDlk
:2008/02/01(金) 04:40:08.30 ID:vFYjYCAu0
- 鍋をつつきながらアニメの話やらゲームの話やらAVの話やらしていたら
('A`)「あれ、もう10時か」
ブーンがなにやらごそごそしている。
(^ω^)「さて、そろそろあれの出番だお」
('A`)「ん?…おお!酒じゃないか!」
(^ω^)「ワインだお」
('A`)「そんな高級なものをwww」
(^ω^)「僕が生まれた年のワインだお。母さんが高校卒業祝いにくれたんだお。
」
('A`)「思い出深すぎるwww」
-
55 :1 ◆LityCZBDlk
:2008/02/01(金) 04:41:42.92 ID:vFYjYCAu0
- (^ω^)「今日開けることに決めたお」
('A`)「いいのか?そんな大切なもの…普通嫁ができたら一緒に飲んだりするもん
じゃry」
(^ω^)「いいお!今日は飲んで騒ぐお!」
('A`)「いえ〜っい!www」
なんでブーンが今日そんなに機嫌がいいのか知らないけど、
俺たちは高級なワインを一口一口丁寧に味わいながら飲みだした。
('A`)「うwwwめwwwえwww」
-
56 :1 ◆LityCZBDlk
:2008/02/01(金) 04:42:46.84 ID:vFYjYCAu0
- (^ω^)「思い出の味がするお」
('A`)「どんな味だよwww」
('A`)「おっと」
あっというまに11時50分。
あと10分じゃねーか!
手元にクラッカーを隠し持ち、
プレゼントとケーキの入ったバッグを引き寄せる。
準備は万端だw
-
59 :1 ◆LityCZBDlk
:2008/02/01(金) 04:43:53.81 ID:vFYjYCAu0
- (^ω^)「…さてと、今日はとっても楽しかったお。ありがとう、ドクオ。」
('A`)「…え?」
…バレたか?
と、手に持っているクラッカーをさっと奥へ隠す。
(^ω^)「ドクオ、お別れだお」
-
66 :1 ◆LityCZBDlk
:2008/02/01(金) 04:48:16.61 ID:vFYjYCAu0
- ('A`)「え…ちょ、ブーン?」
(^ω^)「…」
ピンポーン、
インターホンが鳴る。
ブーンは立ち上がり、玄関のドアを開ける。
そこには、全身黒のスーツを着た男が3人。
-
67 :1 ◆LityCZBDlk
:2008/02/01(金) 04:49:06.57 ID:vFYjYCAu0
- 「ブーン様、この度はおめでとうございます。わたくし、人生研究会の者です。
手紙で申しました通り、貴方の記憶をお受け取りに参りました」
(^ω^)「…はい、わかっていますお」
('A`)「…おい」
ちょっと待てよ、なにを言ってるんだ?
('A`)「…おい!」
-
68 :1 ◆LityCZBDlk
:2008/02/01(金) 04:49:28.72 ID:vFYjYCAu0
- 記憶を奪われるのは俺だろ?
なんでブーン様って…
しかもなんで今なんだ?
('A`)「……ブーン?」
(^ω^)「…ごめん、ドクオ」
え?
ってゆーか
人生研究会は存在したのか?
もうわけがわからない…
-
70 :1 ◆LityCZBDlk
:2008/02/01(金) 04:51:09.93 ID:vFYjYCAu0
- ('A`)「どういうことだ、説明してくれ…俺は…俺は」
気が動転して、うまくしゃべれない。
(^ω^)「…人生研究会から手紙がきたのは、本当はぼくなんだお」
ブーンは俺に白い封筒を渡してきた。
俺は震える手で封筒から手紙を取り出した。
('A`)「…ブーン…様、この度はおめでとうございます…あなたは…」
-
72 :1 ◆LityCZBDlk
:2008/02/01(金) 04:51:58.07 ID:vFYjYCAu0
- ――あなたは、1億人に1人の選ばれた存在です。
世界中の人たちの中から選ばれたのです。
あなたは、人生をリセットすることができます。
24時間後、あなたの記憶を頂戴しに伺います。
尚、リセットは必ず行わせていただきます――
('A`)「人生…研究会より…」
(^ω^)「ぼくは、今から24時間前に、この手紙をもらった。」
-
73 :1 ◆LityCZBDlk
:2008/02/01(金) 04:53:04.67 ID:vFYjYCAu0
- ('A`)「…」
(^ω^)「1人で見たとき…とても怖かったお。嘘だと思いたかった。
でも、朝のバイトに行くときわかったんだお…僕は監視されていた。あとをつけ
られていたんだお。
怖くて…怖くて仕方なかったお。
帰ってからドクオが来て、すごく嬉しかったお。だから、ドクオが寝てる間に…
僕がメモを書いて入れたんだお」
('A`)「…どうして…どうしてだよ…」
-
75 :1 ◆LityCZBDlk
:2008/02/01(金) 04:55:01.89 ID:vFYjYCAu0
- (^ω^)「ごめんお、ドクオが怖がりなの知っててやったお、ぼくは…」
('A`)「ちがう!」
(^ω^)「!」
('A`)「なんで…相談してくれなかったんだよ…俺…まだおまえになんにもしてね
えよ!」
(^ω^)「…ドクオ…」
('A`)「いつも…いつも俺はお前に助けられて…助けられてばっかりで…お前に借
りばっか作って…」
(^ω^)「…」
-
76 :1 ◆LityCZBDlk
:2008/02/01(金) 04:55:31.80 ID:vFYjYCAu0
- ('A`)「俺、おまえになにひとつ喜べるようなことしてやってないのに!それなの
に…!
お前は俺のこと忘れちゃうのかよ…」
(^ω^)「……」
研究会「そろそろお時間です。リセットを行わせていただきます」
-
80 :1 ◆LityCZBDlk
:2008/02/01(金) 04:57:57.95 ID:vFYjYCAu0
- ('A`)「ちょ…待っry」
(^ω^)「ドクオ」
('A`)「!」
(^ω^)「助けられていたのは、僕の方だお。1人暮らしの僕の家に、いつも遊び
にきてくれたお。なんにも言わないのに、夕飯の材料買ってきてくれたお。鍋奉
行だお。
なにより、今日、ぼくのためにプレゼント買ってきてくれたお」
('A`)「!!!」
-
82 :1 ◆LityCZBDlk
:2008/02/01(金) 04:58:26.78 ID:vFYjYCAu0
- (^ω^)「ドクオはわかりやすいおwクラッカー持ってるのバレバレなんだおwプ
レゼントもバッグからラッピングがちょっと見えてるんだおw」
('A`)「…」
(^ω^)「ありがとう、ドクオ」
('A`)「最後に…プレゼント渡させてくれよ…」
研究会「お時間です。只今より、記憶の消去を行います」
-
85 :1 ◆LityCZBDlk
:2008/02/01(金) 05:00:02.28 ID:vFYjYCAu0
- 研究会がなにやらブーンの頭にコードつきの器具をとりつけている。
('A`)「ブーン、誕生日おめでとう」
次々とコードだらけになっていくブーンに、プレゼントの箱を渡す。
(^ω^)「…開けていいお?」
('A`)「ああ」
-
86 :1 ◆LityCZBDlk
:2008/02/01(金) 05:00:26.97 ID:vFYjYCAu0
- がさがさ…
(^ω^)「これは…僕が欲しかったフィギュア!!ありがとうドクオ!」
('A`)「ああ…」
(^ω^)「うれしい…うれしいお…もう思い残すことはないお…って思い残すこと
もできないおwおっおっw」
無理に笑うブーンを俺は直視できない。
研究会「カウントはじめます」
-
88 :1 ◆LityCZBDlk
:2008/02/01(金) 05:01:58.63 ID:vFYjYCAu0
- 「5、4」
(^ω^)「ドクオ…」
「3」
('A`)「ん?」
「2」
(^ω^)「ぼく…」
「1」
(^ω^)「ぼくドクオのこと忘れたくないお!!!!!!!」
「0!」
バリバリバリバリバリバリ!!!
-
90 :1 ◆LityCZBDlk
:2008/02/01(金) 05:02:59.13 ID:vFYjYCAu0
- 俺の体に、電流が流れた。
('A`)「く…っ」
俺は、0のカウントと同時にブーンにはりついていたコードをぶった切った。
バチバチ…シュウウウ…
周りが煙たい。
ブーン、ブーンは大丈夫か?
('A`)「ブーン?」
-
92 :1 ◆LityCZBDlk
:2008/02/01(金) 05:04:21.15 ID:vFYjYCAu0
- うっすらブーンの姿が見える。
('A`)「ブーン、大丈夫か?」
(^ω^)「…」
研究員「あなた、なんてことをしてくれるんですか!おい、消去は成功したのか?」
研究員2「わ…わかりません…」
('A`)「おい、ブーン!」
(^ω^)「……?」
-
94 :1 ◆LityCZBDlk
:2008/02/01(金) 05:05:20.76 ID:vFYjYCAu0
- ('A`)「…おい、俺…俺がわかるか」
(^ω^)「だ…れ?」
('A`)「!!」
研究会「!!」
(^ω^)「ここ…はどこ…?」
研究会「どうやら成功のようですね。ある程度言葉は喋れますから、この先、1
人で生きていくことは可能だと思います。さあ、帰りましょう。」
-
95 :1 ◆LityCZBDlk
:2008/02/01(金) 05:06:05.40 ID:vFYjYCAu0
- コードを片付け、帰っていく3人。
研究員3「この記憶はどのくらいの値段で売れますかね!」
研究員2「シッ!だまれ」
('A`)「……」
(^ω^)「あなた…だ…れ?」
いつのまにか部屋には俺とブーン2人。
2人でいるといつもうるさくてしかたなかったのに、今は信じられないほど静か
だ…
-
98 :1 ◆LityCZBDlk
:2008/02/01(金) 05:07:06.24 ID:vFYjYCAu0
- ('A`)「ブーン!ブーン!俺だよ!わかるか!俺だ!ドクry」
(^ω^)「…うるさい」
('A`)「!」
(^ω^)「出て…いけ」
('A`)「…」
ああ…ブーンはもう俺のことを知らないのか…
俺は…本当に1人になってしまったのか…
-
99 :1 ◆LityCZBDlk
:2008/02/01(金) 05:07:47.66 ID:vFYjYCAu0
- (^ω^)「…」
ああ…どうしよう、
ブーンがいなかったら俺は…
もう死ぬしかないのか…
ああ…鬱だ…死のうかな…
('A`)「…帰るか…」
じゃあな、ブーン。
-
103 :1 ◆LityCZBDlk
:2008/02/01(金) 05:10:20.98 ID:vFYjYCAu0
- びくん!
('A`)「ブーン!?」
びくんびくん!
確かに、ブーンの体が震えている。
びくんびくんびくんびくん!
(^ω^)「おぶあっ!」
('A`;)「…」
(^ω^)「…あれ、ドクオ?」
('A`)「…ブーン!記憶が…記憶が戻ったのか!?」
(^ω^)「夢を…見ていたお」
-
107 :1 ◆LityCZBDlk
:2008/02/01(金) 05:12:01.42 ID:vFYjYCAu0
- 話を聞くと、
ブーンはとってもあたたかいところにいたそうだ。
真っ白で、なにもなくて、とても居心地がよかったらしい。
でも、俺の声が聞こえた。
ブーンは俺の声をなつかしく感じて、声の方向に行こうとした。
でも…
その声が自分を呼ぶ声じゃなかったらって思うと、怖くてこれなかったんだ。
知らない人だったら嫌だから。
だけど…ブーンは戻ってきた。
-
109 :1 ◆LityCZBDlk
:2008/02/01(金) 05:12:26.03 ID:vFYjYCAu0
- ('A`)「どうして戻ってこれたんだ?」
(^ω^)「常日頃修行をしてるからだおwww」
('A`)「…」
(^ω^)「(声が聞こえたとき…ドクオの顔が見えたんだお。ドクオ、泣いてたお。
ドクオが悲しむ顔を笑った顔にしたくてしたくてたまらなくなって、つい声の方
向に走ってしまったんだお)」
('A`)「(それにしても、俺が見た夢と似てるな…以心伝心ってやつかw)」
-
110 :1 ◆LityCZBDlk
:2008/02/01(金) 05:12:51.10 ID:vFYjYCAu0
- (^ω^)「…ドクオ、さみしい思いさせてごめんお?」
('A`)「別にさみしくなんか別にお前なんか別にどーでも別にな!」
(^ω^)「…素直じゃないお」
さあ、
さっき渡し忘れたケーキを一緒に食べようか。
きみのだいすきなチョコレートケーキだよ。
2人でいるときが、いちばん心があったかいね。
―END―
126 :1 ◆LityCZBDlk
:2008/02/01(金) 05:31:36.18 ID:vFYjYCAu0
- とりあえずあとがき的な。
今回初めて小説かいたけど、たのしかった!
期待してくれるとすごいうれしい。
うち女だから男の事情とかあんまりわかんなくてけっこう適当だったけど
みんな気にならなかったみたいでよかったw
ブーンの顔の方が気になってたみたいだけどwww
支援してくださった方ありがとう!
コメントしてくださった方ありがとう!
まとめてくれる方ありがとう!
最後まで読んでくれた皆さんありがとう!!
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