(´・ω・`)ショボンは勇者を導くようです

3 ◆L66fmP/Ue6 :2008/01/03(木) 19:50:29.15 ID:OmsJtZVdO
僕が生まれた時、世界は混沌の時代を迎えていた。

誰もが世界の展望に深い不安を抱き、
希望よりも絶望を見出だしていた。

そして、僕の父親はそれを誰よりも喜んでいた。

何故なら、僕の父親は世界を混沌に陥れた張本人だったからだ。

 
4 ◆L66fmP/Ue6 :2008/01/03(木) 19:51:46.57 ID:OmsJtZVdO
僕の父親は残虐性で他の追随を許さないほどの極悪非道だった。

気にいらない奴は殺せばいいとか、気まぐれで町一つ吹っ飛ばすとか、まあ最低な奴だったが、

僕の回りでは絶賛されていた。


そして、そんな父親は僕に英才教育を施した。

もちろん、「残虐性」における「英才」教育だ。

僕はそんな父親の教育と、父親そのものを、へどが出るほどクソつまらないと感じていたが、
何しろ奴は世界最強だったので、手も足も出ない僕は内心うんざりしながら父親の手ほどきを受け、
残虐性を身につけていくフリをしていた。

 
5 ◆L66fmP/Ue6 :2008/01/03(木) 19:53:38.05 ID:OmsJtZVdO
しばらくして。

父親は死んだ。
というより殺された。

父親を殺したのは一人の人間で、
馬鹿みたいに強かったらしい。

でも、ウチのクソ親父も世界最強だったので、二人は相打ちして両方とも命を落としたと聞いた。


父親の部下が大慌てでそれを僕に伝えに来たとき、僕はざまぁみろ、と思った。

 
9 ◆L66fmP/Ue6 :2008/01/03(木) 19:56:16.61 ID:OmsJtZVdO
部下達が盛大な葬式を上げているとき、僕はそれを冷めた目で見ると同時に、
あのバカバカしい「えいさいきょういく(笑)」から解放された事に喜びを感じていた。


が、それもつかの間だった。

 
10 ◆L66fmP/Ue6 :2008/01/03(木) 19:58:42.36 ID:OmsJtZVdO
(;´∀`)「ショボン様ー!」

(´・ω・`)「何さ」

僕が生まれてこの方数える程しか外へ出ていない住み処の中、僕の部屋でエロゲーを楽しんでいたその時、
元父親の部下で、現「自称」僕の部下であるモララーが焦りを浮かべた表情で扉を開けた。

 
11あ、モララーではなくモナーでした :2008/01/03(木) 20:00:18.73 ID:OmsJtZVdO
(;´∀`)「少しお耳に入れたいことが……」

(´・ω・`)「今セクロスシーンだから後にしてくれない?」

(;´∀`)「いえ、出来れば今、聞いていただきたいのですモナが」

(´・ω・`)「……分かったよ」

僕は画面に映る、全裸で恍惚の表情を浮かべている眼鏡っ娘に一時的に別れを告げて、
モナーの方を向いた。

 
13 ◆L66fmP/Ue6 :2008/01/03(木) 20:03:49.85 ID:OmsJtZVdO
(´・ω・`)「で、何?」

(;´∀`)「実はですモナね……ま……いえ、ショボン様の父上様の命を奪った男に……」

(´・ω・`)「もったいぶらずにさっさと言ってよ、萎える」

(;´∀`)「スイマセン、少々ショッキングな内容で……」

(´・ω・`)「どんな内容だって、言うの躊躇ってたら一緒じゃないのさ」

(;´∀`)「は……。
その憎き人間が……、子孫を作っておりましたモナ」

 
14 ◆L66fmP/Ue6 :2008/01/03(木) 20:06:44.56 ID:OmsJtZVdO
(´・ω・`)「……そんなどうでもいい事を言う為に僕の至福の時を止めたのなら、
ぶち殺される覚悟は出来てるよね?」

(;´∀`)「いえ、本題は、その子孫達が貴方様を倒そうとしているらしいということなのですモナー」

(´・ω・`)「はぁ?また何で?」

( ´∀`)「それは、ショボン様は紛うことなき魔王の血を引いていらっしゃるのですモナから……」

モナーが言った言葉に、僕の耳がピクリ、と動いた。

 
16 ◆L66fmP/Ue6 :2008/01/03(木) 20:08:43.15 ID:OmsJtZVdO
(´・ω・`)「魔王、ね。
こんなエロゲとニコ動とラノベと漫画だけが生き甲斐の引きこもりが、
魔王と名乗って何の得になるのやら」

( ´∀`)「重要なのは体裁ではありませんモナ。
貴方様はあの大魔王のご子息……」

(´・ω・`)「はいはい分かった分かった。
用事は済んだでしょ、早く出ていってよ」

( ´∀`)「……お言葉ですがショボン様。
呑気に遊んでいらっしゃる場合ではないと存じ上げますモナ」

 
18 ◆L66fmP/Ue6 :2008/01/03(木) 20:12:21.79 ID:OmsJtZVdO
(´・ω・`)「……んもー、しつこいなあ。
僕に何をしろっていうのさ」

( ´∀`)「すぐさまその子孫らを滅ぼすべきモナかと」

(´・ω・`)「何で?話と僕の記憶が正しければ、
その子孫達とやらはどれだけ早く子作りして、どれだけ早く早産で生まれても、
まだティーンエイジの青春真っ盛りじゃないの?
いくらなんでもまだ来ないでしょ」

( ´∀`)「懸念は早めに無くしておくべきですモナ。
ましてや相手は大魔王様を相打ちとはいえ屠った人間の子孫ですモナ」

(´・ω・`)「……しつこいなぁ」

 
20 ◆L66fmP/Ue6 :2008/01/03(木) 20:14:38.99 ID:OmsJtZVdO
バカバカしい。

一体全体この僕が何をしたと言うのだ。

住み処からほとんど出たことの無い引きこもり。
趣味はさっきも言った通り、ゲーム全般とニコ動とプラモデル作りと読書(主にラノベと漫画)。
時々性欲発散。

そんな人間として考えれば底辺な僕を、たかだか血統の問題で、長い旅の末に殺すなんて、
ご苦労な事をしたがるものだ。

 
21 ◆L66fmP/Ue6 :2008/01/03(木) 20:16:52.29 ID:OmsJtZVdO
( ´∀`)「貴方はいずれ大魔王様の意志を継ぎ、世界を手に入れられるお方ですモナ。
邪魔者は容赦無くお切り捨てになってこそ、大魔王様もお喜びに……」

(´・ω・`)「いい加減うるさいぞ、モナー」

僕は少し口調を険しくして言った。

(´・ω・`)「僕の前であのクソ親父の話をするな。
二度とだ。いいな。
分かったら失せろ。本当にぶち殺されたいのか?」

モナーは少し苦い顔をして、「失礼しました」と言って去って行った。

 
22 ◆L66fmP/Ue6 :2008/01/03(木) 20:18:22.92 ID:OmsJtZVdO
(´・ω・`)「……全く」

僕は溜め息をついて後ろに寝転んだ。

何が世界征服だ、くだらない。

そんなことするくらいなら、メイド服を世界制服として、全女性にその着用を絶対義務付ける方がよっぽど素晴らしい。

大体、僕は根本的にあのクソ親父と何処かが違うと常々思っていたのだ。
そして多分そのカンは正しいだろう。

 
24◆L66fmP/Ue6 :2008/01/03(木) 20:20:26.02 ID:OmsJtZVdO
クソ親父のように無駄な殺生は好まないし、他人を屈服させて服従させようとも思わない。

至って平々凡々な平和主義者なのだ。

それが何の因果か魔王の息子に生まれ、ウン代目魔王継承者ときたもんだから笑えない。

僕は引きこもりで十分だ。

 
25 ◆L66fmP/Ue6 :2008/01/03(木) 20:23:35.50 ID:OmsJtZVdO
……ただ、だからといって僕を殺しに来る輩を放っておいたら、
それこそ先代の魔王、クソ親父と同じ轍を踏むハメになってしまうだろう。

それはそれで困る。

僕の部屋にはまだ未プレイのゲームや未読の漫画、ラノベがうず高く積まれたままなのだ。

少なくともこれらを満喫するまでは絶対死ねないし、これから発売されるであろう新ゲームや新刊の為にもなるだけ生きていたい。

となれば、殺すとまではいかなくとも、何とかしなくては行けない。


(´・ω・`)「何か良い案は無いものかなぁ……」

思案していると、再び部屋のドアが開いた。

 
26 ◆L66fmP/Ue6 :2008/01/03(木) 20:25:44.59 ID:OmsJtZVdO
川 ゚ -゚)「失礼致します」

入ってきたのは僕の世話係兼その他色々を担当している部下の一人、クーだった。

川 ゚ -゚)「昼食をお持ちしました」

(´・ω・`)「ああ、うん。
そこに置いておいて」

川 ゚ -゚)「……どうかなされましたか?
何か不満でも?」


(´・ω・`)「いや……」

川 ゚ -゚)「性欲の発散を望まれておられるなら、ふつつかながらお相手をさせて頂きますが」

一般にサキュバスと呼ばれている種族である彼女は、恥ずかしげも無くそう言い放った。

(´・ω・`)「……それはまた今度で良いや……」

僕は断る。
確かにさっきまではそういう気分ではあったが、
今はもうそんな気分にはなれなかった。

 
27 ◆L66fmP/Ue6 :2008/01/03(木) 20:26:27.95 ID:OmsJtZVdO
川 ゚ -゚)「では何がご不満なのですか」

彼女は頭も切れるし、魔術を使わせれば、一応は魔王である僕に匹敵するほどの力を持つエリート魔族だが、
時々融通が聞かないのが玉に傷だ。

こういう場合は適当に話をずらしてしまうに限る。

(´・ω・`)「クーは、さ」

川 ゚ -゚)「はい」

(´・ω・`)「僕がこんな魔王で良いと思う?」

 
28 ◆L66fmP/Ue6 :2008/01/03(木) 20:26:57.75 ID:OmsJtZVdO
ある意味僕の事を僕以上に知っているであろう彼女にそんな質問をしたすぐ後、
僕は質問する内容をもっとか考えるべきだったと後悔した。

クーは僕が最も信頼している、
言わば側近だ(モナーも立場的にはそうだが、彼は僕に伝統的な魔王であることを強要する節があって、あまり好きではない)。

だから彼女の事は気に入っているし、
彼女は思ったことはハッキリと言うタイプだから、
彼女にもモララーと同じようなあり方を要求されたら、
僕は少し凹む。

 
29 ◆L66fmP/Ue6 :2008/01/03(木) 20:27:42.22 ID:OmsJtZVdO
しかし、彼女の返答はそんな悩みなど一蹴してしまった。

川 ゚ -゚)「よろしいのでは?」

(´・ω・`)「え?」

川 ゚ -゚)「私はショボン様の魔王としてのあり方について、
どうのこうのと、言うつもりなどありません」

(´・ω・`)「……そう、か」

川 ゚ -゚)「はい。
ショボン様がどのような生活をお送りになられるおつもりでも、
例え誰にも知られないような場所でひっそりと暮らそうとも、
私は何処までも付いていきます」

そう言って彼女は少しはにかんだ。

そして、僕は少し、いやかなり嬉しい気持ちになりながら、
突然閃いた。

(´・ω・`)「そうか……!」

川 ゚ -゚)「どうかなされましたか?」

(´・ω・`)「……少し手伝ってくれ、クー。
面白いこと思い付いた」

川 ゚ー゚)「……もちろん、喜んで」

 
32 ◆L66fmP/Ue6 :2008/01/03(木) 20:29:14.05 ID:OmsJtZVdO
( ´∀`)「本当ですモナか、ショボン様!」

(´・ω・`)「うん、マジマジ。
ちゃっちゃと世界征服しちゃうから、さっさと準備して」

(*´∀`)「おお……。
このモナー、この日をどれほど待ち望んだか……!」

ゴメンよ、モナー。
本当はそんなつもりさらさら無い。

 
33 ◆L66fmP/Ue6 :2008/01/03(木) 20:31:29.88 ID:OmsJtZVdO
モナーの嬉しさは半端無かったらしく、
軍は瞬く間に編集され、世界征服に向け動き出した。

僕の率いる魔王軍は、実にスムーズかつ順調に侵攻を開始した。

 
34 ◆L66fmP/Ue6 :2008/01/03(木) 20:32:10.34 ID:OmsJtZVdO
(´・ω・`)「あ、一つ命令ね」

( ´∀`)「は。何でしょうか」

(´・ω・`)「必要以上に街ブッ壊したり大虐殺とかすんなよ。
街は僕の恐ろしさを思い知らせるために適度に壊していいけど、人は出来る限り殺すな」

( ´∀`)「と、申しますと……?」

(´・ω・`)「あんな奴らでも多少の労働力にはなるだろ?
世界征服したら、それなりに奴隷が必要になるんだから、
出来る限り生かしておけばいい」

( ´∀`)「分かりました……では、そのように」

(´・ω・`)「頼んだよー」

 
35 ◆L66fmP/Ue6 :2008/01/03(木) 20:34:38.55 ID:OmsJtZVdO
(´・ω・`)「……クー。そっちの方はどう?」

川 ゚ -゚)「順調です」

(´・ω・`)「OK。引き続きよろしく」

川 ゚ -゚)「畏まりました」

 
37 ◆L66fmP/Ue6 :2008/01/03(木) 20:36:31.55 ID:OmsJtZVdO
僕の思惑は、軍の世界侵攻とは別の場所で静かに進んでいた。



それからしばらくして、軍は世界中を侵攻し、適度な具合で世界をドンヨリとさせた。

あまりやり過ぎても困る。

僕の目的はそこにあらずだ。

そしてそれから更にもうちょっとしばらくして、
一息ついてエロゲーをしていた時にクーから知らせが入った。

 
40 ◆L66fmP/Ue6 :2008/01/03(木) 20:39:16.12 ID:OmsJtZVdO
川 ゚ -゚)「ショボン様。
大方シミュレートが終わりました」

(´・ω・`)「おお、出来たの?
「勇者ご一行 適当にレベルアップしつつ人々を救いながら世界中を回る魔王打倒の旅ガイド」」

川 ゚ -゚)「はい。後は臨機応変に微調整していけばよろしいかと」

(´・ω・`)「ご苦労様。
念のため聞くけど、誰にも知られてないだろうね?」

川 ゚ -゚)「勿論です。
その辺に抜かりはありません」

 
41 ◆L66fmP/Ue6 :2008/01/03(木) 20:41:43.60 ID:OmsJtZVdO
ここら辺でバラしてしまおうか。

僕の目的はただ一つ。

勇者に魔王……つまり僕を倒させることだ。

それも完璧な形で。
今や世界中に蔓延る魔物共を、流星のごとく現れた伝説の血を引く勇者がバッサバッサと薙ぎ倒し、
苦しむ全ての人々を救い、そして諸悪の根源である魔王を倒す。

ようするにド〇クエのストーリー再現だ。
それも超イージーモード。

最後に、僕は倒された振りをして適当に逃げ、
素晴らしきノーバディキャンストップ引きこもり生活へと入るのだ。

正に一石二鳥。

モナー達には悪いが、僕は夢と欲望を捨てられない男だ。

 
43 ◆L66fmP/Ue6 :2008/01/03(木) 20:43:06.07 ID:OmsJtZVdO
(´・ω・`)「分かった。
……いやー、結構骨が折れるもんだね、魔王ってのは」

川 ゚ -゚)「それはそうでしょう。
他に類を見ないほどのワンマン経営者ですから」

(´・ω・`)「経営者って……。
まぁいいや。
後はアッチが「勇者」になるのを待つばかりかな」


そして、それは大して先の事ではなかった。

 
44 ◆L66fmP/Ue6 :2008/01/03(木) 20:45:53.93 ID:OmsJtZVdO

(;´∀`)「魔王様ー!」

僕が呑気にあくびをかますと、モナーが部屋に飛び込んで来た。

(´・ω・`)「君が血相を変えて飛び込んで来た理由を当てて見せよう。
「皆の希望を背負い、勇者が立ち上がったのだ!!」 ジャジャーン!!」

(;´∀`)「そ……その通りですモナ」

 
47 ◆L66fmP/Ue6 :2008/01/03(木) 20:48:21.11 ID:OmsJtZVdO
−−−VIP城下街−−−

J( 'ー`)し「ブーンや、貴方も今日でもう16歳。
魔王を倒すべく旅立つ時がきたわ」

( ^ω^)「うはwwwwおkwwww
魔王なんてフルボッコにしてやんおwwwww」

J( 'ー`)し「まずは王様に挨拶しておいで。
出来る限りお金をせびって旅立つのよ」

( ^ω^)「分かったおwwww」

 
49 ◆L66fmP/Ue6 :2008/01/03(木) 20:50:30.59 ID:OmsJtZVdO
−−−VIP城−−−

/ ,' 3「おお、ブーンよ。よく来た。
お前もとうとう旅立つ時が来たか。
お前の父親は勇敢な戦士であった。
あやつのお陰で世界は一時の平和を得たのだ。
しかし!今や新たな闇がこの世界w( ^ω^)「いいから金よこせ」

 
50 ◆L66fmP/Ue6 :2008/01/03(木) 20:53:55.27 ID:OmsJtZVdO
/ ,' 3「……ほれ」

( ^ω^)「ちょwwwwwおまwwwww50ゴールドてwwww
こんぼう買うので精一杯だおwwwww」

/ ,' 3「布の服もやる」

( ^ω^)「何でwwwwそこら辺とかお前の両脇とかに立ってる兵士の方がよっぽど立派な装備持ってるおwwwww」

/ ,' 3「うるさい!いいからとっとと魔王倒してこんか!」

( ^ω^)「ひでぇwwwwこれから地獄の道のりを行く勇者に対する仕打ちかおwwww」

 
51 ◆L66fmP/Ue6 :2008/01/03(木) 20:55:58.00 ID:OmsJtZVdO
( ^ω^)「ちっ、シケた王様だお……。
まぁ、グダクダ言っても仕方ないおw
酒場で仲間捜すおwwww」

−−−ラウンジの酒場−−−

( ^ω^)「うぃーす、仲間探しに来ましたおーw」

( ,,゚Д゚)「らっしゃい!どんな仲間をお探しかな?」

( ^ω^)「取り敢えずムチムチ巨乳でちょっとドジッ娘な全身タイツの僧侶ちゃんは譲れないおwwwww」

 
53 ◆L66fmP/Ue6 :2008/01/03(木) 20:56:47.45 ID:OmsJtZVdO
( ,,゚Д゚)「じゃあワタナベちゃんだな。
おーい、ワタナベちゃーん!」

从'ー'从「ふぇぇ、頑張ります〜」

( ^ω^)「うはwwww文句なしwwww
後は魔法使いだおw」

( ,,゚Д゚)「魔法使いは今一人しかいないんだよ」

( ^ω^)「どんな魔法使いかおwwww
カワイイ娘希望wwww」
('A`)「うぃーす、魔法使いのドクオでーす」

( ^ω^)「……」

 
54 ◆L66fmP/Ue6 :2008/01/03(木) 20:58:04.07 ID:OmsJtZVdO
( ^ω^)「……まぁ、メジャーなパーティーに魔法使いは必須だし、
僕の引き立て役と考えれば悪くないおw
最後は……」

ξ#゚听)ξ「待たんかオドリャア!!」

( ゚ω゚)「あべし!」

ξ#゚听)ξ「こらブーン、私を置いていくとはいい度胸ね」

(;^ω^)「ツ、ツン……!」

 
55 ◆L66fmP/Ue6 :2008/01/03(木) 20:58:43.70 ID:OmsJtZVdO
(;^ω^)「だ、大丈夫だお!
実を言えばツンを今から誘いに行こうかと思っていたところなんだお!」

ξ゚听)ξ「その割にはそんな気配微塵も感じられないわね」

(;^ω^)「そんなことないお!
ツンの殺人けn……武闘術は是非とも必要だお!」

ξ*゚听)ξ「そ……そこまで言うなら、仕方なくついていってあげるわ!」

 
56 ◆L66fmP/Ue6 :2008/01/03(木) 20:59:10.58 ID:OmsJtZVdO
( ^ω^)「……ふぅ、まぁ無難なパーティーが完成したお……。
後は魔王ブッ飛ばすだけwwww楽勝wwwww
皆行くおー!」

ξ゚听)ξ从'ー'从「おー!」('A`)

 
59 ◆L66fmP/Ue6 :2008/01/03(木) 21:02:17.58 ID:OmsJtZVdO
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−


(´・ω・`)「よーし、ようやく役者が揃ったな」

( ´∀`)「どうなされますモナか、ショボン様!」

(´・ω・`)「どうもこうも、まずは様子見だろうが。
勇者クンとやらがどれほどの器か、ちょっと遊んでやろうじゃないか。
ねぇ、参謀クー殿?」

川 ゚ -゚)「ええ」

( ´∀`)「……そうおっしゃられるなら……」

 
60 ◆L66fmP/Ue6 :2008/01/03(木) 21:05:44.09 ID:OmsJtZVdO
(´・ω・`)「ああ。引き続き軍の統轄よろしく。
具体的な世界中の魔物の配置はこっちから指定する。
あ、勇者クン達の情報だけは完璧に収集しておけよ」

( ´∀`)「了解いたしましたモナー」

部屋を出ていったモナーの背中に、僕は心の中でそっと呟いた。

ゴメンよモナー。多分1番の被害者は君達だ。

(´・ω・`)「さて、始めようか」

 
61 ◆L66fmP/Ue6 :2008/01/03(木) 21:06:12.40 ID:OmsJtZVdO
勇者一行−−−道中−−−

( ^ω^)「雑魚などこんぼうでも楽勝だおwwwwフルボッコwwww」

从'ー'从「ふぇぇ、回復しまぁ〜す!」

ξ#゚听)ξ「ウッダラァ!!スッダラァ!!」

('A`)「ナンタラカンタラ……火の精霊よ……力を!
……って唱えてる間に戦闘終わってら……ウツダシノウ」

 
63 ◆L66fmP/Ue6 :2008/01/03(木) 21:09:00.73 ID:OmsJtZVdO
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

(´・ω・`)「勇者一行、配備した魔物は撃退……と……順調だなぁ」

川 ゚ -゚)「ショボン様」

(´・ω・`)「どうした」

川 ゚ -゚)「勇者一行がカテイの街に到着したようです」

(´・ω・`)「うん。モナーから聞いた。
12時間前に到着でしょ?予定通りじゃないか」

川 ゚ -゚)「ええ。
しかし一つ問題が……」

 
64 ◆L66fmP/Ue6 :2008/01/03(木) 21:09:55.81 ID:OmsJtZVdO
(´・ω・`)「何?」

川 ゚ -゚)「どうやら彼ら……というよりは勇者が、なのですが、
自分の立場を盾にして民家に不法侵入し、さらにはタンス、壷の中身を奪っているらしいのです」

(´・ω・`)「ハァ?
……マジで?」

川 ゚ -゚)「マジです」

 
65 ◆L66fmP/Ue6 :2008/01/03(木) 21:11:06.37 ID:OmsJtZVdO
−−−カテイの街−−−

( ^ω^)「おいすー!ちょっと失礼しますおー!」

村人「だ、誰だアンタ!」

( ^ω^)「お?僕が誰だか知らないのかお?
世界を救う唯一無二の存在、勇者ブーンだお!」

村人「あ、アンタがあの!?」

( ^ω^)「イエース。ザッツライトだおー。
つー訳で勇者に協力お願い申し上げるお。
取り敢えず役に立ちそうなものは全部貰っていくおーwww」

村人「ちょwwww」

 
66 ◆L66fmP/Ue6 :2008/01/03(木) 21:11:38.73 ID:OmsJtZVdO
ξ゚听)ξ「ブーン!勝手に民家入って何してたのよ!」

( ^ω^)「いや、困ったことが無いか聞いてきたんだお。
僕は勇者だお。
困った人は助けるのが当たり前だお!」

ξ゚听)ξ「じゃあその金貨袋はなによ」

( ^ω^)「これは話を聞いた民家の人が是非とも役立てて欲しいと渡してくれたんだお。
断ったんだけど無理矢理押し付けられちゃって返すに返せなかったお」

ξ゚听)ξ「そう……大事に使わないとね」

( ^ω^)「モチロンだお!」

 
67 ◆L66fmP/Ue6 :2008/01/03(木) 21:13:36.73 ID:OmsJtZVdO
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

(´・ω・`)「なんちゅー奴だ……」

そんな事をし続けたらやがて勇者の信用はがた落ちになってしまう。
そうなると僕の計画も危うい。
不安因子はあってはならないのだ。

(´・ω・`)「……今度奴らが向かうの何処だっけ?」

川 ゚ -゚)「ガイド通りこのまま行けばシネマの村かと」

(´・ω・`)「……モナー呼んで」

 
68 ◆L66fmP/Ue6 :2008/01/03(木) 21:16:38.89 ID:OmsJtZVdO
( ´∀`)「何かご用でしょうかモナ?」

(´・ω・`)「今すぐシネマの村にあるタンスと壷からありとあらゆる物を強奪してこい」

( ´∀`)「は?それはまたどうして……?」

(´・ω・`)「人間共の僕に対する恐怖感というものが薄い気がする。
それが気に食わない。
少し物理的に教えてやる必要がある」

( ´∀`)「それならば何故シネマの村からだけ強奪を……?」

(´・ω・`)一気にやるよりはジワジワとやった方がいい。
そういったことはすぐに噂になるからな。
強奪を実施しない街もそんな噂が流れれば恐怖を感じるだろ?
勿論効果が薄いと思ったら全ての街で後々実施するが、
労力は少なく、効果は高いに越したことはないさ」

( ´∀`)「なるほど……!」

 
70 ◆L66fmP/Ue6 :2008/01/03(木) 21:19:08.49 ID:OmsJtZVdO
(´・ω・`)「後は勇者に対するちょっとした嫌がらせだ。
僕と言う存在がいかに世の中を操っているか教えてやる……。
さてモナー……、何か問題でも?」

( ´∀`)「い、いえ!直ぐさま魔物達に実行させますモナ!」

(´・ω・`)「人は殺すなよ。
恐怖感を与える相手がいなくなっては無意味だからな」

( ´∀`)「かしこまりましたモナ!」

(´・ω・`)「……クー、悪いけどさ、強奪した物は後で全部返しておいて」

川 ゚ -゚)「了解です」

 
72 ◆L66fmP/Ue6 :2008/01/03(木) 21:20:23.23 ID:OmsJtZVdO
−−−シネマの街−−−

( ^ω^)「おいすー!勇者にご協力よろーwwww」

村人「悪いが……魔物達に全て奪われてしまったよ」

( ^ω^)「な、何だってー!
おのれ……魔王め……!」

 
75 ◆L66fmP/Ue6 :2008/01/03(木) 21:21:43.67 ID:OmsJtZVdO
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−


(´・ω・`)「言い忘れてたけど、武具屋や道具屋は襲わなくていいよ」

(;´∀`)「え?」

(´・ω・`)「良いから。あそこは勇者の邪魔をする必要のない場所なんだよ」

 
77 ◆L66fmP/Ue6 :2008/01/03(木) 21:23:52.06 ID:OmsJtZVdO
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−


( ^ω^)「……そうだ!
武具屋や道具屋に協力を仰げばよかったんだお!!
うはwwwww僕天才wwwww」

−−−シネマの街−武器屋−−−

トル〇コ「あ?武器よこせ?」

( ^ω^)「そうだおw
魔王を倒す為には勇者である僕に相応しい強力な武器が必要だおwww
だから協力してくれおwww」

トル〇コ「は?金も払わず持って行く気かお前?」

( ^ω^)「固い事言うなおwww」

トル〇コ「……お前ちょっとバックヤード来い」

( ^ω^)「お?取って置きの武器でもくれるのかお?w」

 
78 ◆L66fmP/Ue6 :2008/01/03(木) 21:25:41.51 ID:OmsJtZVdO
( #)ω(#)「……」

ξ;゚听)ξ「ど、どうしたのよブーン!」

从;'ー'从「ふぇぇ〜、顔面が原型を止めてないよ〜?
今の私だと治すのに一日は掛かりそう……」

('A`)「俺よりブサイクな奴初めて見たぜ……生きる希望が湧いて来たな」

( #)ω(#)「ちょっと……まさか彼らがダンジョンに潜って、売る為の武器を探してるとはつゆ知らず、
調子にのってしまったお……」

ξ゚听)ξ「はぁ……?」

 
79 ◆L66fmP/Ue6 :2008/01/03(木) 21:28:01.89 ID:OmsJtZVdO
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

(´・ω・`)「ふぅ……まさかアッチが略奪行為に及ぶとは予想外だった」

川 ゚ -゚)「一般の民どもは防犯対策に対する意識が希薄な連中ですから。
おまけに奪っていく相手が勇者とあっては、彼らも強気になれないのでしょう。
そんじょそこらの兵士より百戦練磨であろう武器屋達は別ですが」

僕の予想以上に、勇者という存在は厄介なものらしい。

(´・ω・`)「まぁ、これで適度に苦労しつつ旅を続けるでしょ……。
さて……エロゲーエロゲー……と」

 
81 ◆L66fmP/Ue6 :2008/01/03(木) 21:31:11.23 ID:OmsJtZVdO
次にモナーが血相を変えて飛び込んで来たのは、
僕がラノベ片手にクーと勇者の今後の進路について話し合っている時だった。

(´・ω・`)「んー、となるとこっち回らせてからそっちに行かせた方が良くない?」

川 ゚ -゚)「それもアリですが、どちらかと言えばこちらを先に……」

(;´∀`)「ショボン様ー!」

(´・ω・`)「……いちいち叫びながら入ってくるなよ、もー……」

(;´∀`)「申し訳ありませんモナ、しかし……」

(´・ω・`)「用件だけ簡潔に述べろ」

( ´∀`)「……勇者がバロス砦を突破し、保管して置いた、
履けば大河をひとっとびできる程の跳躍力を得られるリンクブーツを奪われてしまいましたモナ」

 
83 ◆L66fmP/Ue6 :2008/01/03(木) 21:34:23.72 ID:OmsJtZVdO
ちょっと前−−−バロス砦−−−

<ヽ`∀´>「ニダーァァァァ!」

( ^ω^)「食らえ、ニダー!
必殺Vの字切り!!」


ブーンのこうげき!

ニダーに5のダメージ!

ξ#゚听)ξ「ウッダラァ!!スッダラァ!!」

ツンのこうげき!

ニダーに250のダメージ!

从'ー'从「ふぇぇ〜、癒したまえ〜、癒したまえ〜!」

ワタナベはかいふくまほうをとなえた!

('A`)「ナンタラカンタラ……風の精霊よ!力を!」

ドクオのはじめてのまほう!

ニダーに80のダメージ!

('A`)「やった……初めて役に立った……というか間に合った……」

 
84 ◆L66fmP/Ue6 :2008/01/03(木) 21:35:19.75 ID:OmsJtZVdO

<ヽ`∀´>「アイゴォォ〜!
おのれ憎き勇者どもめ、損害と賠償を」

( ^ω^)「黙れエラ張り魔人」

ブーンのこうげき!

<;`∀´>「アイゴォォォォォ〜!!」

ニダーに5のダメージ!

うんよくニダーはたおれた!

( ^ω^)「ふぅ、僕の前ではいかなる魔物も赤子同然だおwww
さぁて、宝箱の中身はいただくおーwwww」

ブーンはたからばこをあけた!

ブーンはリンクブーツをてにいれた!

( ^ω^)「うはwwwリンクブーツゲットwwwこれであの大河を越えられるおwwww
まともにお金を貯めて装備買い揃えた甲斐があったおwwww」

 
87 ◆L66fmP/Ue6 :2008/01/03(木) 21:37:46.70 ID:OmsJtZVdO
−−−魔王城−−−

(´・ω・`)「はい、説明込みの報告お疲れ。
下がっていいよ」

(;´∀`)「な、何か策を講じないのですモナか?」

(´・ω・`)「ん〜、あそこ守ってたのはニダーだったよね……。
アイツ倒せる位強くなってるなら、そろそろ配備する魔物達のレベルも上げないとダメかな。
後は引き続きこの調子でいいよ」

( ´∀`)「はっ……」

(´・ω・`)「う〜ん、ようやく勢いづいてきたかな」

川 ゚ -゚)「そうですね」

 
90 ◆L66fmP/Ue6 :2008/01/03(木) 21:38:18.02 ID:OmsJtZVdO
−−−サーバーの森−−−

( ^ω^)「お?」

メタルなまもののむれがあらわれた!

( ^ω^)「お!これは経験値高そうだおwww」

メタルなまものAはにげだした!

メタルなまものBはにげだした!

メタルなまものCはに(ry

メタルな(ry

(#^ω^)「……UZEEEEEEEEEEEEE!!!
アイツら一体何しに一々現れるんだお!?」

 
92 ◆L66fmP/Ue6 :2008/01/03(木) 21:41:58.42 ID:OmsJtZVdO

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−


川 ゚ -゚)「……と勇者が憤慨し、ふて腐れて一度は旅立った街にまた帰ってしまいました」

(´・ω・`)「確かに同情の余地はあるなぁ。
アイツら逃げるときの素早さ半端ないし」

 
94 ◆L66fmP/Ue6 :2008/01/03(木) 21:45:58.37 ID:OmsJtZVdO

(;´∀`)「……で、どーにかならないかと」

(´・ω・`)「うん。出来れば敵前逃亡は銃殺刑くらいの意気込みで」

( ´∀`)「しかし彼らのモットーは「やり逃げ」と「嫌がらせ」ですモナから……。
逃げてはいけないとなると猛反対が……」

(´・ω・`)「こう言え。
「魔王直々にブチ殺されるか、勇者に真っ向勝負挑むかどっちがいい?」とな」

 
97 ◆L66fmP/Ue6 :2008/01/03(木) 21:47:21.49 ID:OmsJtZVdO

−−−再びサーバーの森−−−

メタルなまもののむれがあらわれた!

(;-ω-)「またかお……
どうせすぐ逃げるんだお……?」

メタルなまものAはしょじじょうでにげだせない!

メタルなまものBはしょじじょうでにげだせない!

メタルなまものCはしょじじょうで(ry

メタルな(ry

( ^ω^)「……UMEEEEEEEEEEEEE!!
一体どうしたんだおwwwww
全く逃げなくなったおwwwww」

 
98 ◆L66fmP/Ue6 :2008/01/03(木) 21:47:54.53 ID:OmsJtZVdO
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−


(´・ω・`)「うーん、あまり強くなりすぎても困るから、メタル系は配備数減らすか……」

川 ゚ -゚)「それがよいかと」

 
103 ◆L66fmP/Ue6 :2008/01/03(木) 21:52:48.65 ID:OmsJtZVdO
−−−まだまだサーバーの森−−−

( ^ω^)「とぉりゃあ!」

ブーンのこうげき!

まものAはたおれた!

('A`)「!」

まものBのこうげき!

('A`)「危ない!」

从>ー<从「ふぇっ!?」

まものB「ガアアアァ!」
('A`)「光の障壁よ!悪しき力を反射したまえ!」

まものBのこうげきははねかえった!

まものBはたおれた!

从'ー'从「ふぇぇ〜、ドクオくんありがとう〜」

(*'∀`)「い、いやぁ……」

( ^ω^)「……」

 
104 ◆L66fmP/Ue6 :2008/01/03(木) 21:53:52.25 ID:OmsJtZVdO
−−−ハルヒの街−武具屋−−−

( ^ω^)「新しい街に着いたから、早速新しい装備買ったおwwww
これはツンの分だおwww」

ξ゚听)ξ「まぁ悪くないわね」

( ^ω^)「これはワタナベちゃんの分www」

从'ー'从「ふぇぇ〜、ありがとう〜」

('A`)「あれ?俺の新しい装備は?」

( ^ω^)「無いお」

('A`)「……」

( ^ω^)「無いお」

 
106 ◆L66fmP/Ue6 :2008/01/03(木) 21:55:21.14 ID:OmsJtZVdO
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−


川 ゚ -゚)「ショボン様」

(´・ω・`)「ん?どったの?」

川 ゚ -゚)「勇者一行がハルヒの街にてもう一週間滞在しております」

(´・ω・`)「え?……うわホントだ……。
耐久積みゲー消化レースやってたから気付かなかったなぁ……
でもなんで?」

川 ゚ -゚)「ハルヒの街にはカジノがあります。
勇者がそれにハマってしまった模様です。
しかも負け続けで資金難に陥っているようで……」

 
107 ◆L66fmP/Ue6 :2008/01/03(木) 21:59:51.69 ID:OmsJtZVdO

−−−ハルヒの街−カジノ−−−

(#^ω^)「ああああ!!
クッソまた負けたああああああ!!!」

ξ;゚听)ξ「運が無いってレベルじゃないわね」

(#^ω^)「まだまだこれからだお!!
フザケんじゃねぇお!!」
从'ー'从「ふぇぇ、でももうお金がないよう?」

( ^ω^)「ドクオ」

('A`)「あい」

( ^ω^)「お前内臓売ってこいお」

('A`)「……えぇ〜……」

 
110 ◆L66fmP/Ue6 :2008/01/03(木) 22:03:37.15 ID:OmsJtZVdO
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

(´・ω・`)「……アイツ本当に勇者?」

川 ゚ -゚)「それは疑いの余地無く」

(´・ω・`)「……モナー呼んで」

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

( ´∀`)「ハルヒの街を襲えと?」

(´・ω・`)「うん。
街にはカジノがあるだろう?
気に食わないね」

( ´∀`)「つまりカジノを壊してこい、とおっしゃられるモナ?」

(´・ω・`)「そう」

( ´∀`)「分かりましたモナー」

 
111 ◆L66fmP/Ue6 :2008/01/03(木) 22:04:06.88 ID:OmsJtZVdO

(´・ω・`)「クー」

川 ゚ -゚)「はい」

(´・ω・`)「モナーがカジノを襲いに向かわせた魔物達に、
追加報酬とか何とか適当な事いって金握らせろ。
モナーには黙っておくようにとも伝えておけ」

川 ゚ -゚)「了解しました」

 
114 ◆L66fmP/Ue6 :2008/01/03(木) 22:06:05.62 ID:OmsJtZVdO
−−−深夜−ハルヒの街−−−

村人「た、大変だぁ!魔物達がカジノを襲ってるぞ!!」

魔物A「ブッコワセーブッコワセ-」

ξ゚听)ξ「大変!行くわよ!皆!」

(#^ω^)「全く……夜中に来やがって。
人の迷惑考えろってもんだお」

('A`)「お前が言うなよ……」

 
115 ◆L66fmP/Ue6 :2008/01/03(木) 22:06:51.06 ID:OmsJtZVdO
( ^ω^)「最後っ!」

まものZはたおれた!

( ^ω^)「……ふぃー、終ったお……」

ξ゚听)ξ「夜が明けちゃったわね……」

从'ー'从「ふぇぇ、お疲れさまでした〜」

( ^ω^)「てか、コイツら金たくさん持ってるおwwww
これで資金が出来たおwwww」

('A`)「良かった、内臓売らずにすんで」

 
116 ◆L66fmP/Ue6 :2008/01/03(木) 22:07:41.76 ID:OmsJtZVdO
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

(;´∀`)「ショボン様、送った魔物達は全滅だモナ……」

(´・ω・`)「あら〜。
でもまぁカジノはブチ壊せたんでしょ」

(;´∀`)「そ、それは当然ですモナ」

(´・ω・`)「ならいいよ。ご苦労様」

 
117 ◆L66fmP/Ue6 :2008/01/03(木) 22:08:32.43 ID:OmsJtZVdO
(´・ω・`)「さて、これで資金も何とかなるでしょ」

川 ゚ -゚)「そうであると願いたいものですが。
それとショボン様、少しばかり今回の特別な魔物の配備によって、計画に穴が」
(´・ω・`)「ありゃ。マジで?」

川 ゚ -゚)「しかも、侵攻が比較的進んでいない地域で人間達の武装蜂起が起きまして、これの鎮圧にもてこずっています。
このまま行くと侵攻が間に合わず……」

(´・ω・`)「成る程。勇者達の行き先を誘導出来なくなる、か」

川 ゚ -゚)「はい」

(´・ω・`)「んー、軍が人間を鎮圧するまで勇者を足止め出来れば良いんだよね」


川 ゚ -゚)「そうです」

(´・ω・`)「……んじゃ僕が行くわ」

 
121 ◆L66fmP/Ue6 :2008/01/03(木) 22:11:20.97 ID:OmsJtZVdO

川 ゚ -゚)「ショボン様直々に……ですか」

(´・ω・`)「うん。積みゲー消化にもちょっと飽きたし、身体動かしたいなーと思ってたし。
数年振りに外へ出てみたいしね」

川 ゚ -゚)「そんな理由で魔王が目の前に現れたら勇者達はビックリするでしょうね」

(´・ω・`)「大丈夫。手加減するし、魔王モードで行くから。
そうだなぁ……アイツらの持ち物教えて」

川 ゚ -゚)「リストがこちらに」

(´・ω・`)「……オッケー、適当に芝居打ってちょっといじめてくるよ」

川 ゚ -゚)「行ってらっしゃいませ」

 
122 ◆L66fmP/Ue6 :2008/01/03(木) 22:12:44.89 ID:OmsJtZVdO

−−−道中−−−

( ^ω^)「うはwwwwカジノぶち壊しやがった魔物退治したときにも感じたけど、
あの美味しいメタルな魔物のお陰で力がみwwなwwぎwwっwwてるおwwwww
出て来る奴出て来る奴雑魚すぎwwww」

ξ゚听)ξ「!……今そこで何かが動いたわよ」

( ^ω^)「おkwwwww魔物なら勇者様が引導渡してやんおwww」



(´・ω・`)「どーもー」



( ^ω^)「」

ξ゚听)ξ「」

从'ー'从「」

('A`)「」



(´・ω・`)「魔王でーす」

 
128 ◆L66fmP/Ue6 :2008/01/03(木) 22:15:35.59 ID:OmsJtZVdO

(゚A゚)「ぎゃああああああ!!
でたあああああ!!!」

从;'ー'从「ふぇぇ〜大変だよ〜」

ξ;゚听)ξ「と、唐突過ぎるわよ!
大人しく魔王城で待ってなさいよ!!」

(´・ω・`)「君達……いや、貴様らが遅すぎて退屈極まりなかったものでな。
少しばかり遊んでやろうと思ってきてやったぞ」

ξ;゚听)ξ「じ、上等よ!返り討ちにしてやるわ!」

从;'ー'从「ふぇぇ〜」

('A`)「やるしかないのか……」

( ゚ω゚)「」

 
132 ◆L66fmP/Ue6 :2008/01/03(木) 22:17:37.77 ID:OmsJtZVdO
ξ;゚听)ξ「ブーン!なに呆けてんのよ!」

(;^ω^)「……ハッ!
ち、ちょっと驚いただけだお!
魔王なんて楽勝だお」

(´・ω・`)「ふーん」

僕は近くにあった一本の木に軽く手をかざした。

ショボンのバイオ!

木が瞬く間に腐食し、ボロボロになって弾けるように砕けた。

あのクソ親父に叩き込まれた技だが、こういったモノだけがアイツが僕に残した唯一の財産だろう。

……ともかく、僕のちょっとした手品程度のつもりの力に、勇者一行は息を呑んだ。

 
136 ◆L66fmP/Ue6 :2008/01/03(木) 22:19:49.67 ID:OmsJtZVdO
ブーンたちはすくんだ!

('A`)「……帰っていいですか」

ξ;゚听)ξ「……馬鹿言ってんじゃないわよ」

('A`)「でもツンさん正直帰りたいでしょ」

ξ;゚听)ξ「う……」

从;'ー'从「ふぇぇ〜」

( ゚ω゚)「」←軽く漏らした

 
141 ◆L66fmP/Ue6 :2008/01/03(木) 22:22:45.14 ID:OmsJtZVdO
(´・ω・`)「さて、本番行くぞ」

僕は軽く構える。

と同時にオーラをブワッと出してみた。

久しぶりに出してみたが、結構思い通りに出せた自分に驚く。

が、勇者達はそれを気にかける暇は無いらしい。

 
147 ◆L66fmP/Ue6 :2008/01/03(木) 22:26:25.68 ID:OmsJtZVdO
武闘家らしき女の子は構えてはいるものの完全に腰が引けており、
魔法使いの男は杖を握りしめたまま震えが止まらない。
これでは魔法詠唱など無理だ。

僧侶のかわいらしい女の子は涙を浮かべながら「ふぇぇ〜」と言っており、
勇者な至っては、もはや勇者としての威厳が0である。
股間から液体漏れてますよ〜、勇者さーん。

 
148 ◆L66fmP/Ue6 :2008/01/03(木) 22:28:11.98 ID:OmsJtZVdO
まぁ、取り敢えず誰かに一発キツいの叩き込んでおけば、
暫くは街に留まらざるをえなくなるだろう。

(;゚ω゚)「ウオオオオ!!」

(´・ω・`)「お?」

そんな事を考えていたら、意外にも勇者が突っ込んで来た。

股間を見て笑われたのが悔しかったのだろうか。

ともあれ前言は撤回するべきのようだ。

代わりに……。

 
150 ◆L66fmP/Ue6 :2008/01/03(木) 22:30:13.19 ID:OmsJtZVdO

(;゚ω゚)「ダアアアアアアっ!!」

ブーンのこうげき!

(´・ω・`)「あらよっと」

しかしこうげきははずれた!

(´・ω・`)「ほいさ」

ショボンのジゴスパーク!

( ゚ω゚)「アババババ!!」

ブーンに9999のダメージ!

ブーンに9999のダメージ!

ブーンに9999のダメージ!

 
154 ◆L66fmP/Ue6 :2008/01/03(木) 22:31:03.23 ID:OmsJtZVdO

ブーンに9999のダメージ!

ブーンに9999のダメージ!

ブーンに9999のダメージ!

ブーンに9999のダメージ!

ブーンに9999のダメージ!

ブーンに9999のダメージ!

ブーンに9999のダメージ!

ブーンに9999のダメージ!

ブーンに9999のダメージ!

ブーンに9999のダメージ!

ブーンに9999のダメージ!

ブーンに9999のダメージ!

ブーンに9999のダメージ!

ブーンに9999のダメージ!

ブーンに9999のダメージ!

 
167 ◆L66fmP/Ue6 :2008/01/03(木) 22:34:34.69 ID:OmsJtZVdO

ξ;凵G)ξ「もう止めて!ブーンのライフはとっくに0よ!」

(´・ω・`)「HA☆NA☆SE☆って、誰にも掴まれてない、と」

僕はそこで勇者に稲妻を喰らわせるのを止めた。

(  ω )「……」

黒焦げとまではいかない。
全治一週間位はやったけれど。

まぁ、勇者だし。大丈夫大丈夫。

 
174 ◆L66fmP/Ue6 :2008/01/03(木) 22:37:30.77 ID:OmsJtZVdO

(´・ω・`)「さて、次は貴様ら……」

僕はそこで言葉を区切る。
苦い顔をする。

(´・ω・`)「くっ……、何だ、これは……!」

適当な台詞と共に後ずさる。

そこで僧侶の女の子が首から掛けているロザリオをエスパーっぽい力で発光させながら浮かせる。

(´・ω・`)「それは……!まさか!」

ショボンはひるんだ!

 
176 ◆L66fmP/Ue6 :2008/01/03(木) 22:38:57.62 ID:OmsJtZVdO
ロザリオを僧侶の女の子の首から外して、さらに高く浮かせ、さらに輝かせる。

(´・ω・`)「……今回はここまでにしよう。
だが、次回会う時は貴様達が死ぬ時だ……!」

こんな感じだろうなー、という捨て台詞を吐いて、僕は去る体制に入る。

その直前に、ロザリオを破裂させる。

大事なものだったらごめんよ。

そして僕は瞬時に僕の部屋に帰った。

 
182 ◆L66fmP/Ue6 :2008/01/03(木) 22:41:16.10 ID:OmsJtZVdO

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−


部屋にはクーが待っていた。

川 ゚ -゚)「お帰りなさいませ」

(´・ω・`)「ただいま。
……どうだった?
僕の「一回きり使える秘められた力を持ったロザリオに怯んで逃げる魔王」の演技」

川 ゚ -゚)「違和感はなかったかと」

(´・ω・`)「そう。良かった良かった」

即席にしては中々だろうと自分でも思った。

(´・ω・`)「さて、これで間に合いそう?」

川 ゚ -゚)「はい。わざわざありがとうございました」

(´・ω・`)「うい。じゃあ積みゲー消化に戻ろっと」

 
186 ◆L66fmP/Ue6 :2008/01/03(木) 22:44:36.28 ID:OmsJtZVdO
−−−ブーンざまぁwwwwから暫くして−カソクの街−宿屋−−−

( -ω-)「う……」

ξ゚听)ξ「ブーン……、良かった、目が覚めた……!」

( ^ω^)「……僕は一体……」

ξ゚听)ξ「……魔王にやられたのよ」

 
189 ◆L66fmP/Ue6 :2008/01/03(木) 22:47:19.69 ID:OmsJtZVdO
( ^ω^)「魔王……、魔王はどうなったんだお?」

ξ゚听)ξ「それが、ワタナベちゃんが付けていたロザリオが突然光りだして、魔王を追い返したの。
ワタナベちゃん、蘇生魔法も成功させたのよ。
感謝なさい」

从'ー'从「ふぇぇ、私もビックリしたよ〜」

( ^ω^)「……僕は……負けたのかお」

ξ゚听)ξ「ブーン……」
('A`)「正直スカッとした」

 
193 ◆L66fmP/Ue6 :2008/01/03(木) 22:49:21.51 ID:OmsJtZVdO
(  ω )「悪いけど……しばらく……一人にしてくれお」

ξ゚听)ξ「……行きましょ」

从'ー'从「ふぇぇ、めげちゃダメだよ〜」

 
196 ◆L66fmP/Ue6 :2008/01/03(木) 22:50:13.63 ID:OmsJtZVdO
−−−布団の中−−−

( ^ω^)「くっそー、魔王め……。
……でもまぁ、しばらくこうやってへこたれたふりしていれば、
ツンもワタナベちゃんも優しくしてくれるおwwww

( ^ω^)「それに、転んでもタダじゃ起きないおwwww
見てるがいいお、クソッタレ魔王めwwwww」

−−−−−−−−−−−

川 ゚ -゚)「……と、凹んでいるようで凹んでいないようです」

(´・ω・`)「まぁ、力の差は思い知っただろうし、
これで一念発起してくれるよう祈るよ」

 
206 ◆L66fmP/Ue6 :2008/01/03(木) 22:55:01.62 ID:OmsJtZVdO
それから暫く、勇者の旅はこちらの計画通り順調に進んだ。

勇者フルボッコから、多分旅路の半分位何事も無かった気がする。

ご都合主義?
僕の手腕が良かったんだよ。

 
207 ◆L66fmP/Ue6 :2008/01/03(木) 22:55:25.86 ID:OmsJtZVdO
−−−それから暫くした後−魔王城−−−

川 ゚ -゚)「ショボン様、勇者一行がブラクラの迷宮から帰還したようです」

(´・ω・`)「おお〜。
しかしまぁ、うちのクソ親父が創った鬼畜ダンジョンをよくこんな短期間で制覇したな。
150階もあるから、もうちょいかかると思ってたけど」

川 ゚ -゚)「彼等も成長したということでしょう」

 
208 ◆L66fmP/Ue6 :2008/01/03(木) 22:56:44.53 ID:OmsJtZVdO
−−−ブラクラの迷宮−入り口−−−

( ^ω^)「やったおー!
ついにブラクラの迷宮最下層にあった伝説の龍を呼ぶ笛、
「クオリティリコーダー」を手に入れたお!」

ξ゚听)ξ「これで魔王城に行ける……。
長かったわね……」

('A`)「何だかんだ言ってやってきたなぁ」

从'ー'从「ふぇぇ、後一息、がんばろ〜」

( ^ω^)「でも、取り敢えず今日は休息を取るお。
流石に疲れたお……」

ξ゚听)ξ「そうね、宿屋に行きましょ」

 
210 ◆L66fmP/Ue6 :2008/01/03(木) 22:57:20.09 ID:OmsJtZVdO
−−−ロボゲの街−宿屋−−−

('∀`)「あ゛〜、何日振りのベッドだろうwww」

从'ー'从「ずっとダンジョンの石畳で野宿だったもんねぇ」

( ^ω^)「おっと、寝る前に冒険の書に記録しないと……」

( ^ω^)「冒険の書〜冒険の書〜っと」

( ^ω^)「……」

(;^ω^)「……」

(^ω^)

 
220 ◆L66fmP/Ue6 :2008/01/03(木) 23:01:21.25 ID:OmsJtZVdO
ξ゚听)ξ「どうしたの、ブーン」

(;^ω^)「……ないお」

ξ゚听)ξ「何が?」

(;^ω^)「僕の冒険の書が……」

ξ゚听)ξ从'ー'从「な、」('A`)

(´・ω・`)「何だって〜!?」

川 ゚ -゚)「状況から考えるに、恐らくブラクラの迷宮の中で落としたものと……」

(´・ω・`)「最後の最後にやってくれたな……」

 
224 ◆L66fmP/Ue6 :2008/01/03(木) 23:03:28.69 ID:OmsJtZVdO
川 ゚ -゚)「冒険の書は勇者が解読不可能の文字列によって、
自身の足跡を記し、自身の存在を確立するためのモノです。
それを無くしたとなると……」

(´・ω・`)「勇者クンは死んだも同然、か」

川 ゚ -゚)「そうなります」

(´・ω・`)「しかしよりによって地下150階もあるダンジョンで落とすとは……」

川 ゚ -゚)「ダンジョン内は光がない漆黒の空間です。
捜索は困難を極めるでしょう」

 
226 ◆L66fmP/Ue6 :2008/01/03(木) 23:04:14.07 ID:OmsJtZVdO
(´・ω・`)「テンション一気に下がったな……あんの馬鹿野郎め……ブチ殺すぞ……?」

川 ゚ -゚)「言っても仕方ありません。
どうなされますか?」

(´・ω・`)「諦めよ」

おしまい

 
231 ◆L66fmP/Ue6 :2008/01/03(木) 23:05:13.21 ID:OmsJtZVdO

(´・ω・`)「ってのは面白くもない冗談になっちゃうなぁ」

(´・ω・`)「どうするったて、見つかるのを待つしかないだろう」

 
244 ◆L66fmP/Ue6 :2008/01/03(木) 23:07:37.74 ID:OmsJtZVdO
−−−再びブラクラの迷宮−−−

ξ;゚听)ξ「またこのダンジョンに入るなんて……」

('A`)「軽く拷問だな」

从'ー'从「ふぇぇ、仕方ないよ〜」

( ^ω^)「ワタナベちゃんモエスwwww」

ξ#゚听)ξ「……」

 
247 ◆L66fmP/Ue6 :2008/01/03(木) 23:08:46.66 ID:OmsJtZVdO


ξ#゚听)ξ「行くわよ」

( #)ω^)「……うぃっす」

('A`)「光よ!」

ドクオのまほうでつえにひかりがともった!

('A`)「よし……これである程度は見えるはずだ」

ξ゚听)ξ「最後に記録したのは何階だったっけ」

('A`)「確か帰りがけの35階位……」

ξ゚听)ξ「それでも35階か……」

( ^ω^)「大丈夫だおwww前向きに探すおwww」





( #)ω(#)「……前が見えねぇ」

ξ#゚听)ξ「手探りで探せ」

 
253 ◆L66fmP/Ue6 :2008/01/03(木) 23:11:29.84 ID:OmsJtZVdO
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

(´・ω・`)「で、三日間経過、と」

川 ゚ -゚)「難航しているようですね」

(´・ω・`)「仕方ない、探しに行くか」

川 ゚ -゚)「お供します」

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−


(´・ω・`)「で、五日経過。
……これは参った」

川 ゚ -゚)「本格的に絶望感が漂ってきましたね」

(´・ω・`)「言ってる場合かい。
しかしまぁ、これは面倒な事になっ……と」

向こうから明かりがやってきて、僕はとっさに隠れた。

 
254 ◆L66fmP/Ue6 :2008/01/03(木) 23:12:47.59 ID:OmsJtZVdO

('A`)「ないなぁ」

从'ー'从「ふぇぇ〜、ないねぇ〜」

(´・ω・`)「危うく鉢合わせするところだったな……」ボソッ



( -ω-)「おー……これもうダメかもしれんね……」

ξ;゚听)ξ「何馬鹿な事言ってんのよ!」

ツンのかいしんのいちげき!

(;^ω^)「おっふぅ!……ってアレ?
何だか違和感……」

( ^ω^)「あ゛」

ξ゚听)ξ「」

从;'ー'从「」

('A`)「」

 
260以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/03(木) 23:16:32.64 ID:OmsJtZVdO

勇者が武闘家の女の子に殴られた脇腹から取出したるは冒険の書。

(´・ω・`)「殺意が湧いた」

川 ゚ -゚)「同意ですね」



( ^ω^)「ああ、そうか、あの時にξ#゚听)ξ「いつどこで貴様がそれをどんな理由で脇腹に入れたか知らんがそんな事覚えておけやァァァァ!!」

( ゚ω゚)「オルファンッ!!」

('A`)「てか着替えろよ……」

从'ー'从「ふぇぇ、ばっちいよ……?」

(´・ω・`)「……ブチ殺すぞ……全く」

 
266 ◆L66fmP/Ue6 :2008/01/03(木) 23:19:31.55 ID:OmsJtZVdO
何はともあれ、旅路に支障は無かった。

ああ。無かったとも。

あのクソッタレが何日も脇に入れていた冒険の書が汗に滲んで、
「め」と「ぬ」、「は行」と「ば行」と「ぱ行」の区別がつかなくなっていて大変だったりとか、
クーと僕でそれを直す羽目になったとかあったけどね。

死ねばいいのに。

 
268 ◆L66fmP/Ue6 :2008/01/03(木) 23:20:46.25 ID:OmsJtZVdO





そして待ちに待った時は来たのだ。

 

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