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ノル゚⊿゚) オカ研が真実を探すようです

1 以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします :2010/08/24(火) 19:10:07 ID:2BNUJGqcO
適当に投下しちゃいます。読む場合も適当にどうぞ
あと逃走確率92%の連載(予定)です


※酉キーは紛失しちゃいましたが、一応↓の続編になっておりま

('、`*川 新聞部が嘘吐きを探すようです
 まとめ:オムライスさん
  ttp://vipmain.sakura.ne.jp/end/429-top.html

2 以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします :2010/08/24(火) 19:13:31 ID:2BNUJGqcO
何故そうなのか、知ろうとしても分からない事。

ノル#゚⊿゚) 「それが"不思議"ですわッ!!」

ボクらを指差しながら、先輩はそう言っ……もとい、叫んだ。

ノル ⊿ ) 「しかし……例えそう定義されている事だとしても――――」

顔を伏して肩を震わせてたかと思うと、

ノル#゚⊿゚) 「――――解明し、その謎を解く事ッ!! 不思議との闘いッ!!
      それがオカルト研究会ッ!! 通称オカ研ですわァ――――ッ!!!!」

突然机に足を乗せ、右手を力強く握りながら叫ぶ。
あまりの大声に、ビリビリと震える窓。凄く……うるさいです。

l从;・д・ノ!リ 「……」

あの妹者がポカンと口を開けたまま、何も言えずに唖然としている。
普段は人を呆気に取る側の彼女なのだが、それが取られる側に回ると何も出来ない。

この世は弱肉強食なんだと痛感した。

3 以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします :2010/08/24(火) 19:15:34 ID:2BNUJGqcO
ノル*゚⊿゚) 「しかし2人も来てくれるとは……嬉しいですわッ!
      これでこのオカ研も安泰、去年よりも遥かな謎を解いてみせますわァッ!!」

l从・∀・ノ!リ人「帰る」

*(;‘‘)*「えぇッ!?」

先輩はノリノリなのに、ボクの友人は冷めきっていた。
そもそもとして、ボクをココに誘ったのは彼女なのだが……。

l从・∀・ノ!リ人「んじゃこの子は置いてくから、好きに使ってくれていいのじゃ」

そんな事を言い、ちょこちょこと駆けて教室を出ていった。

*(‘‘)*「え……ちょ」

ノル゚⊿゚) 「……」

*(;‘‘)*「あ……」

目が合う。ヒジョーに気まずい。

ノル ⊿ ) 「まぁいいですわ。
      去る者は追わず、来る者は拒まずがモットーですので」

さっきまでの熱は何処へやら、そんなテンションで言う。

4 以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします :2010/08/24(火) 19:18:05 ID:2BNUJGqcO
ノル゚⊿゚) 「とりあえず、貴女のお名前を伺いますわ」

*(‘‘)*「えと、沢近ですわ。あ、いえ、沢近です……」

感染った。

ノル゚⊿゚) 「私はヒート。会長でよろしくてよッ!」

なんなんだろうこの人は。口調もそうだし、一人称がワタクシだし。
突然テンション上がるし、吠えるように叫ぶし。

とにかく濃い、濃すぎるよ……。





#1「オカ研の謎」

5 以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします :2010/08/24(火) 19:20:28 ID:2BNUJGqcO
会長は不思議な人だ。

ノル*゚⊿゚) 「UFOですわッ!!」

と言い、鳥を追い掛ける。

ノル;゚⊿゚) 「宇宙人の襲来ですわァッ!?」

と、震度2程度の地震に驚いていた。

そんな事を放課後、ボクの友人に話すと……

l从・∀・ノ!リ人「頭おかしいのじゃ」

と、簡潔に言われた。バッサリだ。

その後、部活に向かう彼女と別れ、オカ研の会室へ。
と言っても放課後の空き教室を、その時間だけ使う程度のモノだけど。

*(;‘‘)*「……辞めたいんだけどなァ」

辞めたいけど、辞めさせてくれない。というか切り出せない。会長はマイペースすぎる。
オカ研に入ってから1週間。計3回顔を出したが、その中でまだ会長の名字すら聞けていない。

6 以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします :2010/08/24(火) 19:22:30 ID:2BNUJGqcO
メールアドレスとか以前に、あの人が携帯を持ってるのか、それすらも分からない。
何も聞く暇を与えられず、校内中を引きずり回され不思議探しだ。そして何事もなく日が暮れ帰宅だ。

*(‘‘)*「……今日こそ言おう」

辞めます、と。だってこんな気持ちで続けているんじゃ、会長にだって悪い。
あの人は、オカ研の活動が好きだからこそ、やっているんだ。

でなきゃ職員室に財宝があると叫んで突入したりしない。

……し、しないはずだ。会長は別に、頭おかしいとかじゃ無いはずだ。

*(;‘‘)*「ふぅ……辞めます、辞めます、辞めます」

部活と同好会、この学校はそれぞれ1つずつ入る事ができる。
妹者ちゃんと違い、私は部活には所属していない。いわゆる帰宅部だ。

とはいえ暇なわけじゃあ決してなくて、アルバイトとかで忙しいのだ。
1人でゆっくりと、家でゴロゴロしたいのだ。

*(‘‘)*「よしッ!」

決心がついた。やってやれ、ヘリカル。ガツンと言ってやれ、ヘリカル。

7 以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします :2010/08/24(火) 19:25:28 ID:2BNUJGqcO
*(‘‘)*「失礼しますッ!!」

意気込み教室に。しかし

*(‘‘)*「……、……居ねぇ」

そこはもぬけの殻。

日の差し込む教室には、ただ綺麗に整列させられている数十の机と、同数の椅子があるだけ。
でも、会長から渡された『オカルト探索日予定表』という紙には、今日の日付に花丸が付いている。

*(;‘‘)*「今日は……中止……?」

会長の名字も知らない。クラスだって知っちゃあいない。
ボクには会長が今学校に居るのか、今日居たのかすらも分からないのだ。

……帰ろう。

そう思い踵を返す
。勝手ながら、空の会室に向ける背の中には、不快感に近い気持ちがあった。

確かに今日の目的は、辞める事を宣告する為だった。
もしかしたらボクの前までの態度には、そんな雰囲気があったかもしれない。

しかし、そうだとしても、少しくらいの配慮があってもいいんじゃないだろうか。

8 以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします :2010/08/24(火) 19:27:27 ID:2BNUJGqcO
会長はいつも人を振り回すタイプなんだろう。そういった人に耐性が無いわけじゃない。
けど、オカ研の活動内容に疑問を持つボクからすれば、その会長の勝手さを飲み込みながら進んで行く理由はない。

なんとも自分勝手な結論だ。たった1回の、こんな出来事でここまで思うのも、自分でも子供過ぎるとは思う。

*(‘‘)*「でも……楽しくないし」

前提が必要なのだ、何事も。





夜10時過ぎ。お風呂も入りご飯も食べた。
後は布団に潜ってTVでも見ながら、眠くなるのを待つだけ。

待つだけ……だった。

*(‘‘)*「なにぃー?」

電話。下にいる母からの声だ。

誰だろう、こんな時間に。
ボクに用がある知り合いなら、もちろん携帯に掛けてくるだろう。

9 以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします :2010/08/24(火) 19:31:29 ID:2BNUJGqcO
ならば下でボクを待つのは、ボクに用があるけれど、ボクの携帯番号を知らず、ボクの家に電話をした、ボクの知り合いに近い人。

『私ですわッ!』

ヒートですわッ!と続く2発目の音撃波は、無意識に離した受話器により遠くから聞こえた。

*(;‘‘)*「会長……? なんで家の番号を……」

『私が知らない物は数多とあれどッ! 調べられない物は存在しないのですわッ!!』

*(;‘‘)*「なんですかそれ……」

凄いんだか、凄くないんだか。

『それより今ッ! よろしくって!?』

*(‘‘)*「え、今ですか? もしかしなくても、オカ研ですよね……」

『勿論、今日は花丸が付いていたでしょう? 普段は只の赤丸なのにッ!』

予定表の事だろう、手元にはないが。

10 以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします :2010/08/24(火) 19:39:09 ID:2BNUJGqcO
『つまりッ! 今日は特別な日ッ!
 貴女には我が魂、オカルト研究会が誇る真の姿を御覧に入れて差し上げてくれますわッ!!』

*(;‘‘)*「会長、言葉遣い間違って『今すぐ校門に集合ですわァッ!!』ます……」

ブツッと……切れた。私も切れそうだ。
こんな夜中にあんな大声で何考えてんだか。それに……

*(‘‘)*「今から校門集合って、まさか……」

母がどうしたの?と尋ねるが、友達から、と適当に返し2階の自室へ。

しかし会長、間違いなく校内に侵入する気だ。絶対そうだ。間違いない。
どうやら携帯で掛けて来たようだし、かけ直すという手もあるが……。

*(‘‘)*「直接言おう、会って直接……」

あの人を咎めてやる。





ノル#゚⊿゚) 「遅いですわッ! 15分もこの私を待たせて、まだ春先ですのよッ!?」

*(;‘‘)*「会長……! ボリューム落としてください……!」

11 以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします :2010/08/24(火) 19:41:40 ID:2BNUJGqcO
腕組みした彼女はフンッと鼻息をつけると、ボクを睨みつける。
とりあえずは謝って宥めて……それからだよね、ウン。

*(‘‘)*「遅れてすいませんでした……」

ノル゚⊿゚) 「許すッ! さァ行きますわよ!!」

*(;‘‘)*「ちょッ」

ボクの腕を掴み会長は、校門に手を掛ける。

*(;‘‘)*「駄目ですって! いくら在校生でも、不法侵入で犯罪ですよ……!?」

流石の会長でも、そんな事は知ってる筈だ。わかっててやっているんだ、この人。
それでも良心に、そのモラルに訴えかける。

ノル゚⊿゚) 「幽霊が取り憑く事に許可を取らないように、私にもそれは不要なのですわ」

こいつ……駄目だこいつ……。

12 以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします :2010/08/24(火) 19:43:20 ID:MRGvLXMU0
このヒートは新しい
支援だ

13 以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします :2010/08/24(火) 19:47:37 ID:2BNUJGqcO
*(‘‘)*「オカ研の真の姿って、不法侵入ですか」

校門を飛び越え、校舎裏まで駆け足で来たボク達。
会長は1階、家庭科室の窓の鍵を開けたまま帰ったそうで、今まさにそこから入ろうとしている。

ノル゚⊿゚) 「この程度、誰でもやっていますわ」

*(‘‘)*「そのわりには、随分と静かですけど……」

遠目からだけど、職員室の明かりは灯っていた。ならば事務室にも誰かしら入ってるだろう。

それでも学校の外、そして中も暗く、不気味に静か。

ノル゚ー゚) 「これで同罪ですわ」

振り向き、窓を静かに閉めるボクに会長が言う。
月明かりに照らされた顔は楽しそうで、怖いとか思わないのかな、この人。

*(;‘‘)*「……はァ」

何やってるんだろう。あっさり着いて来て。

ボクのため息や、緊張感も感じやしないだろう、会長は早速懐中電灯を点けると、部屋を抜け出て行く。
ボクはと言うと変わらず、後に続くだけ。自主性とか、無いのか。

14 以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします :2010/08/24(火) 19:49:24 ID:2BNUJGqcO
*(‘‘)*「何処へ……」

ノル゚⊿゚) 「沢近さん……この学校には七不思議がありませんの」

まあ、そういう事もあるだろう。
ていうか七不思議って大体4つ5つで途切れてるイメージあるし、きっちりとした七不思議が語られてる学校の方が珍しいんじゃ。

しかし会長は立ち止まり、やれやれと息を吐きながら言う。

ノル゚⊿゚) 「七不思議こそ青春の味ですわ。
      これくらい残って無くて、何が学び屋ですの?」

無茶苦茶だ……そんなので青春を謳歌するくらいなら、バンドでも組みたいよ。

ノル゚⊿゚) 「無いなら創る。人間はそうして文化を築いてきたのですわ」

とある教室まで来た会長は足を止め、扉の引き手を照らした。

*(‘‘)*「創るって……七不思議をですか?」

また妙な事を言い出したぞ……。

ノル゚⊿゚) 「そう。獣とは違う、人にのみ与えられた英知をフル活用ですわ」

アンタが人類を語るな。獣に謝れ。

15 以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします :2010/08/24(火) 19:52:18 ID:2BNUJGqcO
ノル゚⊿゚) 「歴史とは積み上げられたもの……七不思議も同じですわ」

会長は言う。坦々と静かに。しかし熱を込め。

七不思議とは、積み重なった七ツの怪が織り成す、セプテット、スピリチュアル・ミステリー。
7つが揃った時初めて意味を成す、芸術、至高の不思議。

ノル ⊿ ) 「しかしッ……それをブチ壊す不届き者がッ……この学校には、存在しますわッ……!」

ヤバイ。引き手に添えた、会長の左手が騒いでる。つられて扉もガタガタと唸り出す。

「絶対叫ぶ」
ボクは思わず周囲を警戒した。真っ暗で何も見えないんだ、それよりやる事があるだろうと。

しかし会長は、いつまでも予想に反する御人。意外にも静かにゆっくりと、扉を開けた。

ノル゚⊿゚) 「此処が奴らのアジト……悪の総本山ですわ」

会長が室内を、懐中電灯の細い明かりを流すようにして照らす。
それで確認できる限りココは普通の……資料室?にしか見えないけど。

16 以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします :2010/08/24(火) 19:56:41 ID:2BNUJGqcO
*(‘‘)*「何の部屋なんですか、ここ?」

ノル゚⊿゚) 「新聞部の、部室ですわ」

*(;‘‘)*「新聞部……? 新聞部が七不思議を……その、解明したんですか?」

ノル゚⊿゚) 「奴らはハイエナ、書けるネタならなんでも食いつきますわ」

ボクの学校では毎週金曜日に、学校新聞が校内に掲示、配布される。
それを行うのが新聞部。内容といえば取り留めのないもので……あまり面白い訳でもない。

それでもボクは入学してから、1つ年が上がった今でも、毎号それを読んでいる。
というより、強制的に読まさせられている。

ボクの友達が、その新聞部に所属しているのだ。

ノル゚⊿゚) 「まぁ、正確には前年度の部長が、ですわね。
      今年の3月に卒業した前部長が、驚異的な七不思議ハンターでしたわ」

*(;‘‘)*「七不思議ハンター!?」

ダサっ!

ノル*゚⊿゚) 「しかしッその部長も今はおらず、現部長は巨乳なだけのオマヌケさん……!」

今がチャンス、と呟いた会長は、闇の中でフフフと笑った……。

17 以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします :2010/08/24(火) 19:56:48 ID:eusBC.EoO
何で髪型変なの?ノパ⊿゚)
もみあげ?

18 以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします :2010/08/24(火) 19:58:27 ID:2BNUJGqcO
しかし、夜中に学校に忍び込んで、まさかこんな話をして終わるなんて、そんなつもりも無いだろう……。
ボクは恐る恐る、会長の真の目的に迫る。

*(;‘‘)*「それで、今日は何かを……する、つもりなんですか?」

ノル*゚⊿゚) 「当然ですわッ! 今日は金曜の夜、奴らが新聞を作るのは来週の月曜から……。
      つまりッ! 今日起こした不思議を、連中にフル調査させる事ができるんですわッ!」

また、変な事を言う。

*(;‘‘)*「調査させるって……これってオカルト"研究会"ですよね?」

ノル゚⊿゚) 「研究は終わりました」

終わってたァーッ!

ノル*゚⊿゚) 「だからこそ発表するんですわッ! その研究をッ! 努力の成果をッ!
      そう! まるで夏の陽射しの下、栄光を目指し戦う甲子園球児達の様にッ!!」

*(‘‘)*「もう死んで詫びて下さい」

本格的に手遅れだ、この人。

19 以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします :2010/08/24(火) 19:59:23 ID:2BNUJGqcO
ノル゚⊿゚) 「さて、今回は沢近さん、貴女に花を持たせてあげますわ。
      新人ながらも貴女は、この3日でその資格を身につけた筈ですもの」

*(‘‘)*「は?」

会長は新聞部部室の中を2、3歩進み、辺りを物色するように見渡しながらボクに告げた。

ノル゚ー゚) 「この憎き連中の部屋に、何か不思議を忍ばせるんですの。奴らは週明けに
      それに気付き、調べる。しかし種は出ず、この学校には1つ目の謎が生まれるんですわ」

*(‘‘)*「……まさかそれを、七不思議が出来上がるまでやるつもりですか?」

その通り。闇から聞こえたのは、自慢げな声。

オカルト研究会の実態……というより会長の目的が分かった。
もうただの馬鹿だ。七不思議を潰されたという逆恨みで、新聞部に挑戦しようとしてる……。

ノル゚⊿゚) 「なんでもいいんですのよ? 従来通りのオカルトでも、その発展でも。
      ぶっちゃけファイル2、3個持ってくくらいでも構いませんわ」

*(‘‘)*「最後ただの窃盗じゃないですか……」

後輩に何やらせようとしてるんだこの人は。3年生としての誇りは……無いか。

20 以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします :2010/08/24(火) 20:01:06 ID:2BNUJGqcO
*(‘‘)*「大体こんな仕返しみたいな事、筋違いですよ。前の部長さん、もう居ないんでしょう?」

ノル#゚⊿゚) 「新聞部は新聞部ですわッ! 奴らを叩き潰し、無能集団としらしめなければ私の気が済みませんのよッ!」

姿は朧げにしか見えないけれど、その言葉から、確かに感じた。
会長が怒っている……怨みのような情も持ちながら、だ。

*(;‘‘)*「……何か、あったんですか?」

ノル ⊿ ) 「奴は……あの女は……ッ」


ノル;⊿;) 「私が仕掛けた七不思議をバッタバッタと薙ぎ倒して解明したくせにッ! 1つも新聞には載せなかったんですわァッ!!」

*(‘‘)*「帰ります」

待ってェ!と、足元に抱き着かれた。

もうただの阿呆だ。七不思議を叩き潰されたという逆恨みで、新聞部に挑戦……もとい、嫌がらせしようとしている。
付き合えるか、そんな事。

ノルう⊿;) 「だ、大体……あの女は……ウゥッ……去年のパン消失事件の時もォ……この私を蔑ろにッ……」

*(‘‘)*「……パン消失事件」

会長の鳴咽の中から流れたフレーズが、ボクの脳内を駆け巡る。

21 以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします :2010/08/24(火) 20:03:02 ID:2BNUJGqcO
去年の秋頃……ボクが1年生の時だ。文化祭の前辺りに、そんな事件があった。
購買部のパンが、人前から忽然と姿を消した、名前そのままの珍妙な事件。

*(‘‘)*「あれって結局、なんだったんですか?」

ノル゚⊿゚) 「……わかりませんわ」

ゆっくりと立ち上がった会長。さっきまでの覇気はもう、すっかり失せていた。

ノル゚⊿゚) 「私だって一生懸命調べましたわ。それでも……結局何も、分からなかった」

ボクも新聞部の友達……妹者に、事件の事を何度か尋ねた事がある。
でも守秘義務がどうとかではぐらかされ、次第にボクからも興味が失せていた。

最初は大々的に取り上げていた新聞の紙面からも、自然とその話題は消えていたし。

ノル゚⊿゚) 「でも私は……新聞部は何か事件の秘密を知っていると踏んでいますわ」

*(‘‘)*「それって、何か根拠とかあるんですか?」

会長がフッと鼻で笑う。

22 以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします :2010/08/24(火) 20:04:44 ID:2BNUJGqcO
ノル゚ー゚) 「私のオカルトレーダーに狂いはなくってよ!」

まぁ元が狂ってる以上、狂いようもないだろう……。

ノル゚⊿゚) 「何か言いまして?」

*(;‘‘)*「いえ別に……」

流石に今のは怒るのか。

ノル゚⊿゚) 「……沢近さん。私の今回の真の目的は、パン消失事件の真相究明ですの」

*(;‘‘)*「真相って……だから新聞部が知ってるとは限らないですし……」

ノル#゚⊿゚) 「私のオカルトレーダーが信用できなくって!?」

あなたの全てが信用できません。

*(;‘‘)*「か、仮に知っていたとしても、どうやって聞き出すんです?」

ノル゚ー゚) 「その為の七不思議ですわ!」

会長は懐中電灯をくるくると弄り回しながら、自らの計画を吐き出した。

23 以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします :2010/08/24(火) 20:06:30 ID:2BNUJGqcO
ノル゚⊿゚) 「奴らとて、仮にも謎の真相を究明せんとする者……」

*(‘‘)*「会長よりは立派に勤めを果たしていますね……」

ノル*゚⊿゚) 「そんな連中の前にッ! さっぱり分からない謎が7つッ! そしてその謎の答えを知る者っ!!」

どうなるかはわかりますわよね!
ボクを指差しながら会長がそう言うけど……答えない。答えたくない。

ノル*゚⊿゚) 「交換ですわッ! 奴らの真実と私達の真実、その交換ッ!!」

もうこの人……オカルトやる人間として最低ランクだろ……。

ノル#゚⊿゚) 「……奴らは事件の謎を解明しておきながら、その答えを隠した。
      どんな事情があろうがなかろうが、私は隠し事が大嫌いなんですのッ!!」

*(;‘‘)*「厄介すぎるクレーマーですね、会長……」

でも……少しだけど、会長の気持ちは分かる気がした。

新聞部ならあの事件の事について何か知っているんじゃないか、そう思うのも無理はない。
ボクも妹者から何か聞けるんじゃないかなって、あの頃は思っていたし。

元から妹者は感情の起伏が激しい、簡単に言うと気分屋だ。
事件直後にはやる気を見せ、その調査に私だって借り出していた彼女。

24 以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします :2010/08/24(火) 20:08:43 ID:2BNUJGqcO
それが冬が訪れる辺りから、もうその話はしなくなっていた。
でも、文化祭で乱闘騒ぎがあったり、ある生徒が行方不明になったり、あげく、この学校の屋上から飛び降り自殺した生徒まで出た。

たった1、2ヶ月の間に、どう考えたって起こりすぎだ、事件。
それなのに妹者ちゃんは、パン事件と関係あるの?と問う私の質問には答えず、露骨に不機嫌になる事もあった。

隠されてる。そう思うとちょっと辛い。
勿論彼女にだって事情がある、話したくない事や、話せない事だってあるだろう。

それでも彼女とは、小学校からの付き合いだ。
でも彼女がボクにするのは、振り回す事。

今に始まった事じゃないけれど、このオカ研だって妹者が言い出した話だ。
結果ボクだけが残されて、何故か会長に気に入られている。

ノル゚⊿゚) 「私はオカルト研究会の、その会長としてッ! ……真実を暴いてみせますわ」

その方法は目茶苦茶だけどね……ていうか犯罪。
まぁ、それでも、もしかしたら面白いかもしれない。

七不思議とか、オカルトって嫌いじゃない。だから今日まで残れたんだ。

この活動は、少なくとも昨日までの校内をただ走り回り、周りから白い目で見られる事より何倍もマシな筈。

25 以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします :2010/08/24(火) 20:10:26 ID:2BNUJGqcO
あの不思議の種明かし、そして妹者への仕返しとして。

*(‘‘)*「……わかりました。会長、やりましょう」

ノル*゚⊿゚) 「沢近さん……!」

*(‘‘)*「でも、これは卑怯ですよ会長。やるならやるで、ボクはもっとちゃんと、
     正々堂々と謎を残したいです。……七不思議を創りたいんです」

オカルト研究会の活動内容としては、まあ意味不明。
だけど、ま、ウチの会長が言うんだし、しょうがないや。


勝負だ新聞部。





#1「オカ研の謎」END





続く

26 以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします :2010/08/24(火) 20:14:42 ID:2BNUJGqcO
1話終了。投下は疲れる事を思いだした

>>17
喋り方や性格が従来と違いすぎるので、AAを改悪してみた
でもモミアゲに見えたようでよかったよかった

その辺りの伏線も……回収できたらいいなァ

27 以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします :2010/08/24(火) 21:01:31 ID:26V0dbyoO
え、嘘吐き?
マジで?

28 以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします :2010/08/24(火) 21:01:45 ID:CMzgp4mUo
乙とだけ

29 以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします :2010/08/24(火) 21:43:51 ID:mgyajSdY0
乙乙
続きまっとる

30 以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします :2010/08/24(火) 22:01:52 ID:YMBt//6oO
おつ!

31 以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします :2010/08/24(火) 22:53:11 ID:POPqtSDI0
乙〜
8%に賭けとくぜ

32 以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします :2010/08/24(火) 23:08:34 ID:O//lUVAIO

期待してる

33 以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします :2010/08/24(火) 23:16:24 ID:2Kcj1Iqo0
乙ですのッ!

34 以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします :2010/08/26(木) 10:41:11 ID:s4XGk/yk0
うおおおおおおおおおおおお新聞部の続きなんてあったのかあああああああああああ

乙!

35 以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします :2010/08/27(金) 23:50:20 ID:9X0ObCvk0
好きだあああああああああああああ!
俺は!いつでも待ってるから!
一話乙!次も楽しみにしてるんだぜ!

36 以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします :2011/03/13(日) 18:46:57 ID:M48noiUw0
ブーン系有名作者は地震と津波で死ね。ブーン系有名作者は地震と津波で死ね。ブーン系有名作者は地震と津波で死ね。
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37 以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします :2011/07/23(土) 01:00:11 ID:V69tmDlY0
まだ0%じゃないっ!!!!!!!!!!


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