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( ^ω^)ブーンが七不思議に巻き込まれるようです

1 以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします :2011/03/18(金) 19:56:12 ID:BbxohlHA0

それは、突然訪れる。

音もなく、気配もなく、

平凡な日常を壊してゆく。

どんなに嘆こうと、

どんなに祈ろうと、

2 以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします :2011/03/18(金) 19:56:49 ID:BbxohlHA0



運命が変わることはない。

3 以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします :2011/03/18(金) 19:57:16 ID:BbxohlHA0



( ^ω^)ブーンが七不思議に巻き込まれるようです

4 以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします :2011/03/18(金) 19:58:01 ID:BbxohlHA0



    第一話



もみじの木が夕日によってさらに赤く染まる。
ここは、真っ赤な落葉が敷き詰められた通学路。
冷たい風が吹く中、VIP学園高等学校の生徒たちは家路についていた。

ξ゚⊿゚)ξ「ねぇ、ブーン」

愛らしい容姿の少女が、隣を歩くちょっと太めの少年に話しかける。

( ^ω^)「なんだお?」

ξ゚⊿゚)ξ「うちの学校の七不思議って知ってる?」

少年はやや意外そうに、津出ツンの顔を見る。
ツンは占いや都市伝説の類はあまり好いていない、と彼は認識していた。

( ^ω^)「知ってるけど…」

ξ゚⊿゚)ξ「ふーん」

5 以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします :2011/03/18(金) 19:58:49 ID:BbxohlHA0

サク、サク、と落ち葉を踏む音がする。

( ^ω^)「…なんでそんな事聞くんだお?」

ξ゚⊿゚)ξ「いや…つー達にこっくりさんをやらないかって誘われたから」

こっくりさん。 
VIP学園の七不思議では最も有名なものであろう。
聞けば答えてくれる、願えば叶えてくれる。 
そんな、どこにでもある都市伝説。

( ^ω^)「で、やるのかお?」

ξ゚⊿゚)ξ「…うん」

少年は面食らい、思わずえっ、と声をもらす。

( ^ω^)「なんか、ツンがそんな事するなんて意外だお」

少年がそう言った瞬間、ツンは思わず立ち止まり、顔を真っ赤にして俯いてしまった。

ξ////)ξ「べ…別にいいじゃないの!たまには面白そうだし!!」

少年はやや不思議そうに首を傾げる。

( ^ω^)「ふーん、そっかお」

6 以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします :2011/03/18(金) 19:59:35 ID:BbxohlHA0

ξ////)ξ「じゃ、女子寮はあっちだから」

そう言って、ツンは目の前の十字路を右に曲がる。

( ^ω^)「男子寮もそっち…」

ツンは少しだけ振り向き、より一層顔を赤くした。

ξ////)ξ「ば、ばいばい!」

そうしてツンは走り去っていった。

( ^ω^)「なんなんだお…まったく」

少年は、一人寂しくもみじの絨毯を歩き始めた。

7 以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします :2011/03/18(金) 20:00:30 ID:BbxohlHA0
そうして歩くこと10分、少年は男子寮の棟の群の中にいた。

VIP学園は全寮制である。
寮は1棟で約100人が住んでおり、男子寮は6棟ある。
つまり、男子生徒は約600人在籍しているのだ。

少年は、4号館、と書かれた扉を開ける。
ちなみに1,2号館は1年生、3,4号館は2年生、5,6号館は3年生の棟となっている。

( ^ω^)「ただいまー」

靴を脱ぎ、玄関にほど近いロビーを覗く。
ロビーは15人掛けの大きな机が7つある、この寮最大の部屋である。
食事、集会、そして憩いの場として、この部屋は機能している。

('A`)「おう、ブーン、おかえり」

貧相な顔と体をした少年が、ブーンを出迎える。
ブーンはロビーを見渡し、あまり見知った顔がいないことに気付く。

8 以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします :2011/03/18(金) 20:01:23 ID:BbxohlHA0

( ^ω^)「ドクオ、他のみんなは?」

('A`)「兄者は部屋に篭ってPCいじってる
   ロマはランニングでモララーはデートだってよクソッタレ」

( ^ω^)「おっお、みんな相変わらずだおね」

('A`)「はぁ…まあ座ろうぜ」

そう言って、ドクオとブーンは玄関から少し離れた席に着く。
ロビーは4分の1くらいがうまっていて、うるさくもなければ静かでもない、ある種の喫茶店のような雰囲気であった。

('A`)「でさ…」

ドクオは少し真剣そうにブーンを見つめる。

( ^ω^)「なんだお?」

('A`)「お前、最近どうなの?」

9 以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします :2011/03/18(金) 20:01:59 ID:BbxohlHA0

ブーンは目をぱちくりさせる。
つぶらな瞳が小動物みたいでちょっと可愛いな、とドクオは一人思った。

( ^ω^)「おー…何が?」

('A`)「何が?…だと」

ドクオが少しだけ低い声で言う。
ブーンは何も心当たりがなく、ますます混乱した。

(;^ω^)「いや、僕にはまったくわからんお」

('A`)「そっか、そうだよな…ブーンだもんな…」

うんうん、とドクオは一人頷く。

10 以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします :2011/03/18(金) 20:02:50 ID:BbxohlHA0

(;^ω^)「何がだお?」

('A`)「いいや、いずれ分かるよきっと」

ドクオははぁ、とため息をつく。
こいつ息くせぇな、とブーンはちょっとだけ思った。

('A`)「それよりちょっと化学教えてほしいんだけどさぁ」

( ^ω^)「お、いいお」

ドクオは鞄からノートと参考書を取り出し、机に広げる。

('A`)「ここなんだけど……」

( ^ω^)「あぁ、ここは……」

11 以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします :2011/03/18(金) 20:03:26 ID:BbxohlHA0




こうして、少年たちの日常は回る。

突然の終幕など、知らずに。

12 以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします :2011/03/18(金) 20:04:13 ID:BbxohlHA0



     第二話



ブーンが事件を知ったのは、ツンと一緒に帰った日から2日経ってからだった。

(; ^ω^)「ツ、ツンが居なくなった!?」

ブーンの席の周りには2人の少年がいた。

( ・∀・)「渡辺もらしい」

('A`)「椎名も今日は学校休みだってさ」

端正な顔立ちの少年は、ドクオの方を見つめる。

( ・∀・)「えっ、つーも居なくなったのか?」

('A`)「俺だって知らんさ、モララー」

( ´_ゝ`)「ショックで学校に行きたくないんだと」

ああ、おはよう、と挨拶をし、背の高い少年はブーン達の輪に加わる。

13 以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします :2011/03/18(金) 20:05:00 ID:BbxohlHA0

( ・∀・)「おはよう兄者
      つーはなんだって?」

( ´_ゝ`)「2人は遊びにいくって言ったきり帰ってきてないらしい」

ブーンは青ざめている。
それを見て、でもな、と兄者は付け加える。

( ´_ゝ`)「つーも言ってたが、あの2人がそうやすやすと拉致されるはずがない
      夕方にでもひょっこり顔を出すさ」

うんうん、とドクオとモララーが頷く。

('A`)「なんせ津出は空手で県体優勝、渡辺は剣道で関東ベスト8だもんな
   大丈夫だよ、ブーン、すぐ戻ってくるさ」

(;^ω^)「……お、そうだお」

そうは言うものの、ブーンの顔は青いままであった。

14 以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします :2011/03/18(金) 20:05:54 ID:BbxohlHA0



「こっくりさん」

一昨日のツンの言葉。

こっくりさんで、神かくし?

そんなこと、あるわけがない。
ただの都市伝説なんだから。


分かってはいる。

けど……

15 以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします :2011/03/18(金) 20:06:50 ID:BbxohlHA0

チャイムが鳴る。
ブーンの席の周りにいた3人がそれぞれの席に着くと、教室の前の扉から綺麗な女性がツカツカと入ってきた。

川 ゚ -゚)「おはよう」

教卓の上に出席簿をどん、と置く。

川 ゚ -゚)「もう知っているかとは思うが、津出と渡辺が行方不明だ
     何か、些細な事でも良いから、知ってることがあったら言って欲しい」

それと、と付け加える。

川 ゚ -゚)「椎名は休みだ
     あの2人と仲が良かった分、ショックも大きいのだろう
     ……お前ら、分かってるよな?」

最後にちょっとだけ声を低くし、教室を見渡す。
おそらくは気を使え、余計なことはするな、ということなのだろう。

川 ゚ -゚)「まぁ、あの2人なら大丈夫だとは思うが……
     それじゃ、朝の連絡するぞ」

その後の話など、ブーンの耳に入る訳がなかった。

16 以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします :2011/03/18(金) 20:10:26 ID:BbxohlHA0
ちょっと修正後に保存し忘れていた箇所がありました。
すみませんが、一旦投下中断します。

17 以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします :2011/03/18(金) 20:21:40 ID:BbxohlHA0
投下再開します

18 以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします :2011/03/18(金) 20:22:59 ID:BbxohlHA0

放課後、ブーンは部活を休み、兄者の部屋を訪れた。

( ´_ゝ`)「で、聞きたいことって何だ?」

兄者はドアを締め、ブーンをベットに座らせ、自分はベットの脇にある椅子に座る。
寮は基本的に2人部屋であるが、兄者のルームメイトは不在であった。

( ^ω^)「うん……」

ブーンは俯き、何か悩んでいるようだった。

( ´_ゝ`)「何だ?とりあえず言ってみろよ」

ブーンが顔を上げる。

19 以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします :2011/03/18(金) 20:25:09 ID:BbxohlHA0

( ^ω^)「兄者、今日つーに何か変なところなかったかお?」

( ´_ゝ`)「特にはないけど……」

しいて言うなら、と兄者は付け加える。

( ´_ゝ`)「変なところがなかったとこかな……」

( ^ω^)「へ?」

ブーンは、よく分からないようで、ぽかんと口を開ける。

( ´_ゝ`)「いや、そんなにショックを受けているって声音では無かったんだよ」

まぁ、あの2人の事だからそんなに心配してないのかもな、と兄者は言う。

( ´_ゝ`)「だからお前もそんなに思い詰めるなよ」

( ^ω^)「おーん……」

20 以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします :2011/03/18(金) 20:30:41 ID:BbxohlHA0

それでもまだ何かを悩んでいるブーンを見て、兄者はちょっと不思議に思う。

( ´_ゝ`)「何か、まだ聞きたいことでもあるのか?」

ブーンは一層何か言いづらそうにしている。

( ´_ゝ`)「どんな事でもいいから言ってみろ
      俺に気を使う必要なんてないんだから」

( ^ω^)「うん……凄くくだらないことなんだけど」

はぁ、とブーンはため息をつく。
そんなブーンを、兄者は静かに見守る。

( ^ω^)「兄者は、うちの学校の七不思議知ってるか?」

21 最後、知ってるかお?ですね :2011/03/18(金) 20:36:10 ID:BbxohlHA0

兄者は少しキョトン、とする。

( ´_ゝ`)「ああ、知ってるが」

( ^ω^)「こっくりさん、校庭、保健室、踊り場の鏡、屋上、プール……」

( ´_ゝ`)「そして、七不思議なのに六つしかないこと、だな」

ブーンは軽く頷く。

( ^ω^)「失敗したらどうなるかも、知ってるかお?」

( ´_ゝ`)「ああ、神かくし、だろ?
      ……それがどうした?ツンはそういうこと嫌いだろ?」

ブーンが言わんとすることを察し、兄者は眉間にしわを寄せる。

( ^ω^)「……一昨日、ツンがつー達にこっくりさんに誘われたって言ってたお」

22 以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします :2011/03/18(金) 20:38:43 ID:BbxohlHA0

( ´_ゝ`)「へぇ、珍しいこともあるんだな
      もちろんツンは断ったんだろ?」

いや、とブーンは首をふる。
兄者は驚いたように、細い目を見開く。

( ´_ゝ`)「え、ツンがこっくりさんやるって言ってたのか?」

( ^ω^)「……言ってたお」

( ´_ゝ`)「そうか……
      でも、たかが七不思議だからな、神隠しなんてあるかよ」

( ^ω^)「でも、拉致とか、そういう事の方がありえないんだお!」

確かに、と兄者は心の中で笑う。

( ´_ゝ`)「まあ、お前の気持ちは分からんでもないが」

はぁ、とため息をつき、ブーンの肩を軽く叩く。

( ´_ゝ`)「きっと気が動転してるんだよ、部屋に戻って早めに寝ろ」

23 以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします :2011/03/18(金) 20:39:52 ID:BbxohlHA0

そうして、兄者は立ち上がる。

( ^ω^)「うん……そうかもしれんお」

ブーンも立ち上がり、ドアに手を掛ける。

( ´_ゝ`)「あ、そういえば」

( ^ω^)「なんだお?」

( ´_ゝ`)「つーには聞いてやるなよ」

( ^ω^)「分かってるお」

ブーンはドアノブをひねり、部屋から出る。

兄者の言う事も、もっともだ。
自分はどうかしているんだ。
部屋に戻って寝よう、起きた頃にはきっとツンは戻ってきてるさ。

そう思い、ブーンは自らの部屋へと向かった。

24 以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします :2011/03/18(金) 20:42:38 ID:BbxohlHA0
今日の投下は、これで終わりです。
酷評でもなんでも良いので感想下さい。

25 以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします :2011/03/18(金) 21:09:22 ID:Aj3hTkokO
乙。
私的には続きが楽しみ

26 以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします :2011/03/18(金) 21:12:56 ID:Lnd7KtMsO
学校の七不思議と都市伝説は別物かなーなんて思ったり思わなかったり

しかし淡々としててジャパニーズホラーの雰囲気びんびんだな
布団かぶって待機しとくわ

27 以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします :2011/03/19(土) 15:49:22 ID:ij.6GYL60
元ネタとかある?

28 以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします :2011/03/22(火) 10:06:07 ID:VZjOThJMO
続き読みたいからいなくならないでね

29 以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします :2011/03/23(水) 15:01:29 ID:/r61o0jAO
続きはまだかね?

30 以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします :2011/03/23(水) 15:16:47 ID:V9qrWYxg0
これは良作の予感
続きを全裸で待たせてもらう

31 以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします :2011/03/24(木) 22:09:55 ID:W9GGAtBI0
>>25->>30
ありがとうございます!

>>26
これから気をつけます。
>>27
なんとなくmissingを意識していたりはします。
>>30
何かしら履いてください。

では、投下します。

32 以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします :2011/03/24(木) 22:10:51 ID:NpXauBUI0
支援

33 以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします :2011/03/24(木) 22:11:33 ID:W9GGAtBI0
 

     第3話


夕暮れの赤く染まった教室。
少女が3人、一つの机を囲むようにして座っていた。

(*゚∀゚)「十円玉に紙、これだけで良いんだよね」

短髪の少女が、机の上のものをまじまじと見つめる。

从'ー'从「うん」

ミディアムヘアの少女が頷く。
紙には鳥居のマーク、ひらがなの「あ」から「ん」、「はい」、「いいえ」と書いてあり、鳥居の上には十円玉が乗っている。

ξ゚⊿゚)ξ「何か、緊張するわね…」

(*゚∀゚)「何いってんの!今回はツンのためにやるんだからね!」

从'ー'从「そうだよぉ〜、ツンちゃんが主役なんだから」

34 以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします :2011/03/24(木) 22:12:26 ID:W9GGAtBI0
はぁ、とツンは小さくため息をつく。

ξ゚⊿゚)ξ「こんなものに付き合わせて悪いわね、つー、渡辺」

つーはニッと笑い、渡辺は微笑む。

(*゚∀゚)「なんだか面白そうだしさぁ」

从'ー'从「私、こういう七不思議とかちょっと興味あったし」

それに、付け加える。

从'ー'从「内藤くんとの事も気になるし、ね」

つーが大きく頷く。
その瞬間、ツンの顔が赤くなる。

ξ////)ξ「うっ……」

35 以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします :2011/03/24(木) 22:13:07 ID:W9GGAtBI0

从'ー'从「ツンちゃん、素直になれないから」

(*゚∀゚)「だから、こっくりさんにお願いするんだね!」

ξ////)ξ「そ、そうよ!しょうがないじゃない!」

なかばやけくそで応答するツン。
そんな彼女を見て、つーと渡辺は顔を合わせて笑う。

(*゚∀゚)「あひゃひゃwww
     ツンがこっくりさんをやるなんてまったく思わなかったよ」

从'ー'从「ほんとだよね、あんなに都市伝説とか占いとか嫌いだったのに」

ξ////)ξ「い、いいじゃないの!たまには!」

ツンはより一層赤くなる。
つーと渡辺は二人で笑いあった。

36 以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします :2011/03/24(木) 22:13:48 ID:W9GGAtBI0

ひとしきりツンをいじったところで、そいじゃ、とつーは切り出した。

(*゚∀゚)「そろそろ始めようか」

从'ー'从「そうだね」

ξ゚⊿゚)ξ「う、うん…」

そうして3人は右手の人差し指を十円玉に乗せる。

(*゚∀゚)「準備はいい?」

渡辺とツンは肯定の返事をする。
じゃあ始めるよ、とつーは言って、深く息を吸う。

(*゚∀゚)「こっくりさんこっくりさん、おいでなさい」

何も変化は、ない。

37 以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします :2011/03/24(木) 22:14:25 ID:W9GGAtBI0

(*゚∀゚)「こっくりさんこっくりさん、おいでなさい」

ふ、と十円玉が動く。
もちろん、誰も力を入れていない。
人差し指はただ置いてあるだけである。

ξ;゚⊿゚)ξ「き……来た」

从'ー'从「ツンちゃん、静かに」

(*゚∀゚)「こっくりさんこっくりさん、願いを叶えてくれますか?」

十円玉が動く。

答えは、「いいえ」。

38 以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします :2011/03/24(木) 22:15:00 ID:W9GGAtBI0

(;゚∀゚)「え?」

从;'ー'从「あれ?」

ξ;゚⊿゚)ξ「は?」

普通なら、普通のこっくりさんなら「はい」と答えてくれるはず。
七不思議の言い伝えでは、そう言われていた。

なのに答えは「いいえ」。
3人は、顔を見合わせ息を飲む。

(*゚∀゚)「こっくりさんこっくりさん、理由を教えてくれませんか?」

「はい」。

十円玉は肯定を示した。

39 以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします :2011/03/24(木) 22:15:36 ID:W9GGAtBI0
そしてまた、動き出す。

「ほ」

「し」

「い」

ξ;゚⊿゚)ξ「欲しいって…」

(*゚∀゚)「こっくりさんこっくりさん、何が欲しいのですか?」

十円玉は動く。

40 以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします :2011/03/24(木) 22:16:22 ID:W9GGAtBI0
 
 
 
 
「か」

「ら」

「だ」

41 以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします :2011/03/24(木) 22:17:08 ID:W9GGAtBI0
 
 
 
 
その瞬間、少女たちは椅子から崩れ落ちた。

42 以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします :2011/03/24(木) 22:19:26 ID:W9GGAtBI0
 
 
 

     第四話
 
 
 
 
ブーンが起きたのは、午前5時半であった。

( ^ω^)「中途半端な時間に起きちゃったお……」

ルームメイトであるドクオは、隣のベットでまだいびきをかいている。
最初の頃は眠れない時もあったほどの酷いいびきであるが、今はもうすっかり慣れてしまった。

枕元の携帯に手を伸ばす。
メールも、着信も、ない。

( ^ω^)「ツン……」

昨日の兄者の言葉を思い出す。

きっと戻ってくる。
悩んでいても仕方がない。

43 以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします :2011/03/24(木) 22:26:09 ID:W9GGAtBI0

( ^ω^)「……気晴らしに、ランニングでもするかお」

ブーンはジャージに着替え、静かに階段を降りた。


外はまだ暗かった。
男子寮の群れは、交通量の少ない県道に面している。
街路樹がたくさん生えており、歩道も広い。

そう、絶好のランニングスポットなのだ。

軽くストレッチをし、体をほぐす。

44 以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします :2011/03/24(木) 22:26:46 ID:W9GGAtBI0

( ^ω^)「はーっ」

肺の中の空気を全て出し尽くすほどに息をはき、深く、深く、吸う。
そして、走り始めた瞬間、

「ブーン!」

後ろからの唐突な呼びかけ。
高い、女性特有の声。

なんだか勢いを削がれた気がし、不本意ながらも立ち止まって振り返る。

( ^ω^)「……お、つーかお」

予想外の顔に少々困惑する。

(*゚∀゚)「おはよう」

45 以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします :2011/03/24(木) 22:27:46 ID:W9GGAtBI0
 
( ^ω^)「もう、大丈夫かお?」

(*゚∀゚)「うん
    それより、ブーンに言いたい事があるんだ」

ブーンは、きょとんとしてつーを見つめる。
言いたい事?思い当たる節はない。

( ^ω^)「お?」

(*゚∀゚)「ツンと渡辺は、もう戻ってこないよ」

(;^ω^)「……は?」

いきなりの発言に言葉を失う。
意味が分からない。ブーンの顔にはそう書いてあった。

(*゚∀゚)「2人とも、もう向こう側」

46 以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします :2011/03/24(木) 22:28:30 ID:W9GGAtBI0
 
そんなブーンの様子を見て、満足気に微笑む。
向こう側……?まさか、死………

(;^ω^)「いやいや……自分が何言ってるんだかわかるかお?」

ふふ、とつーは笑う。

(*゚∀゚)「分かってるよ、私は至って正常」

明るい声で言う。
呆然と立ち尽くしているブーンを尻目に、つーは両手を広げてくるくると回る。
そして、楽しそうに口を開く。

(*゚∀゚)「生贄は3体捧げられた
     術師には魂が宿り、
     扉は開かれ、
     1つめの儀式は終わる」

小鳥の囀りのようであった。
ブーンは思わす聞き惚れてしまうが、同時に発せられた言葉に恐怖する。
普通の女子高生の口から、生贄、魂などの言葉が出るだろうか?

47 以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします :2011/03/24(木) 22:29:14 ID:W9GGAtBI0
 
(*゚∀゚)「私が言いたいのは、それだけ
    まぁ、応援してるからさ、頑張ってね」

ばいばい、を小さく手を振り、つーは女子寮のほうに歩いて行ってしまった。

応援?まったく意味が分からない。
しかし、これ以上聞いてはいけない気がする。
もし聞いてしまっていたなら、ツンがどうなってしまったか嫌でも知ることになっていただろう。
真実を知るくらいなら、いっそのこと聞かないほうが良い。
どんなにわずかであろうと、希望を持っていられる。

小さくなっていくつーの後ろ姿を、見えなくなるまで目で追いかけ続けた。

48 以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします :2011/03/24(木) 22:29:58 ID:W9GGAtBI0
 
あっという間に放課後になってしまった。
授業や休み時間の記憶が殆ど無い、こんな事は初めてだった。

しかし、流石に今日は部活に行かなくては、とブーンは思う。
大会も近く、このまま休んで体を鈍らせたままではならない。
気分は乗らないが仕方がないだろう。

ウェアに着替え、グラウンドに出る。

从 ゚∀从「おう、内藤」

トラックでは、スラっと背の高い少女が屈伸をしていた。
全身が程良く引き締まっており、両性的な雰囲気を醸し出している。

( ^ω^)「お、高岡先輩、こんにちはですお」

49 以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします :2011/03/24(木) 22:30:37 ID:W9GGAtBI0
 
3年生の高岡ハインリッヒ。

VIP学園は全国的にもそこそこ有名な進学校である。
だから、普通3年生の秋にもなれば、部活動に出る者はまずいない。

しかし高岡は陸上部に参加して走り続ける。
本当に走ることが好きなんだな、とブーンは思う。
自分も好きではあるが、3年生になって部活に出るか、と聞かれれば、絶対に出ないと答えるだろう。

高岡の近くに行き、自身も準備運動を始める。

( ^ω^)「先輩、他の部員は?」

从 ゚∀从「杉浦と田中はもう外周に出てるけど、他はまだ来てねぇ」

VIP学園の陸上部は規模がとても小さい。全部員数は高岡も含め14。
それもそうだ。VIP学園に陸上をするために来る者はいない。

50 以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします :2011/03/24(木) 22:31:24 ID:W9GGAtBI0
 
伸脚しながら、高岡は口を開く。

从 ゚∀从「あー……あれだって、内藤
      高2で2人行方不明だって?」

高岡の顔をちらっと見て、俯く。 

( ^ω^)「……お、らしいですお」

必死に平静を保とうとしているが、動揺は隠しきれていない。
そんなブーンの様子を見て、高岡はしまった、と思う。

从;゚∀从「……なんか、悪いこと聞いちゃったみたいだな」

( ^ω^)「いえ、そんな事ないですお」

51 以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします :2011/03/24(木) 22:31:54 ID:W9GGAtBI0
 
明らかに沈んでいるブーンに、高岡は掛ける言葉もなかった。
というか、高岡までも動揺してしまっていた。

从;゚∀从「んじゃ、先行くわ」

どうすれば良いのか分からず、高岡はぎこちない動きでトラックを走り始めた。

周りに集まり始めた部員に挨拶しながらも、ブーンの頭の中はつーの言葉でいっぱいだった。

52 以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします :2011/03/24(木) 22:33:09 ID:W9GGAtBI0
 
 
 
     幕間 
 
 
 
( ´_ゝ`)「弟者、野球しようぜ!」

それは、暑い夏の日であった。
兄者は自室の部屋をばん、と勢いよく開け、宿題に励む双子の弟にそう言い放った。

(´<_` )「ルールも知らないくせに……」

( ´_ゝ`)「知らなくても出来る」

(´<_` )「無理だろjk……
      それより兄者、夏休みの宿題終わったのか?」

( ´_ゝ`)「そんな母者みたいな事言うなよ」

53 以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします :2011/03/24(木) 22:33:30 ID:W9GGAtBI0

(´<_` )「小5にもなってだらしないな」

( ´_ゝ`)「いや、お前の方こそ小5にしてはじじ臭すぎる」


    \\\
   (⌒\  ∧_∧
    \ ヽヽ( ´_>`)
     (mJ     ⌒\
      ノ ∩弟 / /
     (  | .|∧_∧OKOK!!!
  /\丿 | (   ;)冗談だってwwwwww
 (___へ_ノ ゝ__ノ

54 以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします :2011/03/24(木) 22:34:03 ID:W9GGAtBI0

( ´_ゝ`)「じじ臭いは禁句、と」

(´<_` )「で、遊ぶか?」

( ´_ゝ`)「遊んでやっても良いけど……」

   \\\
   (⌒\  ∧_∧
    \ ヽヽ( ´_>`)
     (mJ     ⌒\
      ノ ∩弟 / /
     (  | .|∧_∧嘘嘘!!!
  /\丿 | (   ;)遊んでください弟者様!!!!
 (___へ_ノ ゝ__ノ

55 以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします :2011/03/24(木) 22:34:36 ID:W9GGAtBI0

(´<_` )「じゃ、神社でかくれんぼしよう」

( ´_ゝ`)「2人でか?」

(´<_` )「他に友達でもいるのか?」

( ´_ゝ`)「いない」

          ∧_∧
    ∧_∧  (´<_`  ) ・・・・
   ( ´_ゝ`) /  ⌒i
   /   \/    | |
  /      \|     |
__(__ニつ__⊂ニ_)__ | .|____
             (u ⊃

56 以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします :2011/03/24(木) 22:35:08 ID:W9GGAtBI0
 
( ´_ゝ`)「じゃー弟者にはいるのかよ」

(´<_` )「いないから2人で遊ぶんだろjk」


   ああ   ∧_∧
    ∧_∧  (´<_`  ) 流石だよな俺ら
   ( ´_ゝ`) /  ⌒i
   /   \/    | |
  /      \|     |
__(__ニつ__⊂ニ_)__ | .|____
             (u ⊃

57 以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします :2011/03/24(木) 22:35:36 ID:W9GGAtBI0
 
( ´_ゝ`)「じゃ、裏の神社に行くか」

(´<_` )「おう」

   /⌒ヽ /⌒ヽ
  ( ´_ゝ`∩( ´_>`∩ 神社じゃワッショイ
  (つ  ノ (つ  ノ
  ヽ ( ノ ( ヽノ 
  (_)し' し(_)

58 以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします :2011/03/24(木) 22:36:12 ID:W9GGAtBI0
        、,,                           ,
        `、`゙'''ー=============================ー'''゙´ノ
         `ゝl!i!li!lil!il!ili!lil!i!li!lil!il!ili!lil!i!li!lil!il!ili!lil!i!li!lil!il!ili!イ´
          |=|_|^|_|_|_|_|_|_|_|_|_|_|_|_|_|_|_|_|_|_|_|_|_|_|_|_|_|^|=|
          |=|_|^|_|_|_|_|_|_|_|_|_|_|_|_|_|_|_|_|_|_|_|_|_|_|_|_|_|^|=|
          |=|_|^|_|_|_|_|_|_|_|_|_|_|_|_|_|_|_|_|_|_|_|_|_|_|_|_|_|^|=|
          |=|_|^|_|_|_|_|_|_|_|_|_|_|_|_|_|_|_|_|_|_|_|_|_|_|_|_|_|^|=|
        ,.r''"=|_|^|_|_|_|_|_|_|_|_|_|_|_|_|_|_|_|_|_|_|_|_|_|_|_|_|_|^|=`゙'、,,
      ,.r''"=/^|^|^|^|^|^|^|^|^|^|^|^|^|^|^|^|^|^|^|^|^|^|^|^|^|^|ヽ=`''、,,
   __,.r''"=/^|^|^|^|^|^|^|^|^|^|^|^|^|^|^|^|^|^|^|^|^|^|^|^|^|^|^|^|^|^|^|=`゙''-、__.;i;';.
:、;;`、エ@=@=@=@=@=@=@=@=@=@=@=@=@=@=@=@=@=@=@=@=@=@エr''´.;i;';.
;i;';.:;;:、;<__人__>-------<=二二二二二二二二二=>-------<__人__>.;i;';.Y;:;;::
:;;::、;;:。; |□|田田田田田||.(;;;)(;;;)(;;;)(;;;)(;;;)(;;;) ||田田田田田|□|;:。;:;;::。;:;;::、
`;`;;i`.:;:i..''|| :田田田田癶||ロロ|    .§. .   .. . |ロロ||癶田田田田 .||'`,:'':'`:Y:'';;::,:'':';:
`;i`.;` ;;i`´.||〒〒〒〒(:::::)ロロ|   .,--§--.、   .|ロロ(:::::)〒〒〒〒';.,,;;`;;i':';:;..,,:'':';:;"
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二三_-==-_─ ̄三─≡ ̄-:::::/: : : : : : : : : : : ヽ::::.-==-_─-==-_─三─≡-==-_
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59 以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします :2011/03/24(木) 22:36:39 ID:W9GGAtBI0
 
( ´_ゝ`)「着いたぞ弟者」

(´<_` )「ああ」

( ´_ゝ`)「じゃ、お前が鬼な」

(´<_` )「ああ
      …って」

   \\\
   (⌒\  ∧_∧
    \ ヽヽ( ´_>`)
     (mJ     ⌒\
      ノ ∩弟 / /
     (  | .|∧_∧じゃんけん!!!
  /\丿 | (   ;)じゃんけんしようか!!!!!
 (___へ_ノ ゝ__ノ

60 以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします :2011/03/24(木) 22:37:23 ID:W9GGAtBI0
 
( ´_ゝ`)「負けたほうが鬼な」

(´<_` )「当たり前だ」

( ´_ゝ`)「じゃーんけーん」

( ´_ゝ`)v 「ポン」 o(´<_` )

( ´_ゝ`)「くそっ」

(´<_` )「じゃ、隠れるから、10数えろ」

( ´_ゝ`)「おう」

( ´_ゝ`)「いーち、にーぃ、さーん……」

( ´_ゝ`)「……じゅうっ!さあ、どこだ」

( ´_ゝ`)「おーとーじゃぁー」

( ´_ゝ`)「どーこーじゃぁー」

61 以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします :2011/03/24(木) 22:37:59 ID:W9GGAtBI0
 
……  

(;´_ゝ`)「はぁ、はぁ……もう3時間はたったぞ」

(;´_ゝ`)「家帰ったのか?」

(;´_ゝ`)「……腹、減ったな」

(;´_ゝ`)「…………帰るか」

/ ̄ ̄\         
 ̄|田 ..| ̄      ( ´_ゝ`)
   ̄ ̄           (<  ≡≡≡ スイー

( ´_ゝ`)「ただいまー」

62 以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします :2011/03/24(木) 22:38:28 ID:W9GGAtBI0
 
           @@@
          @# _、_@
           (  ノ` ) 兄者ぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!
         /´,_m^ `ヽ
         〈 (_n ̄)ィ   〉
         ヽ_(y';、,!,/  ノ
           |ヽ、__/〈
          /|  !,   ヽ
         〈 |   |`ヽ、 `i,
          ヽ/   ノ   i  ,〉
          ノ  ,./ヽ   |   |
     /^ヽ_/   ヽ、)   i  ,!
     し/´ ∧_∧/⌒'i (  ヽ
      ゝ (;´_ゝ`),ノi ノ \__,)
      /  ノ  ,r-っ (ノヽ,,> 
     〈_ ̄ ̄ メ  ))  ギブギブギブ!!!!

63 以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします :2011/03/24(木) 22:38:49 ID:W9GGAtBI0

@@@
@#_、_@
 (  ノ`)「お前こんな時間までどこ行ってたんだい!!」

(;´_ゝ`)「とりあえず離してぇぇぇぇぇぇぇ」

@@@
@#_、_@
 (  ノ`)「ふぅ……はいよ」

(;´_ゝ`)「それより母者、弟者帰ってきてない?」

64 以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします :2011/03/24(木) 22:39:17 ID:W9GGAtBI0
 
@@@
@#_、_@
 (  ノ`)「弟者?誰だいそれは」

(;´_ゝ`)「変な冗談は止めてよ、一緒にかくれんぼしてたらいなくなったんだよ」

@@@
@#_、_@
 (  ノ`)「あたしゃ弟者なんて人知らないよ、友達かい?」

(;´_ゝ`)「えっ?」

l从・∀・ノ!リ人「あにじゃおかえりなのじゃー」

(;´_ゝ`)「妹者、弟者見なかった?」

l从・∀・ノ!リ人「おとじゃ?だれじゃそれ?」

(;´_ゝ`)「……は?」

65 以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします :2011/03/24(木) 22:40:01 ID:W9GGAtBI0
 
気味悪がる母者押しのけ、兄者は自室の扉を勢い良く開ける。

(;´_ゝ`)「嘘だろ……………」

2段だったベット。
2つあった勉強机。
2つあったランドセル。
 
 
全てが、1つになっていた。

66 以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします :2011/03/24(木) 22:40:43 ID:W9GGAtBI0
  
  
  
いつもより広く感じる部屋には、蝉の鳴き声だけが響いていた。

67 以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします :2011/03/24(木) 22:42:53 ID:W9GGAtBI0
支援ありがとうございます。

今日はこれで終わりです。
次回遅くなるかもです。

食器洗ってくるので、もし質問あったらどうぞ。

68 以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします :2011/03/24(木) 23:02:58 ID:W9GGAtBI0
 
へんじ が ない
ただの しかばね の ようだ

それでは。。。

69 以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします :2011/03/24(木) 23:52:27 ID:Rwm2jsMAO
お、おおお…なんか異様に怖いんだけど


70 以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします :2011/03/31(木) 22:01:37 ID:vKPeO.lc0
こええ

しえんぬ

72 以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします :2011/06/28(火) 17:13:25 ID:TBGxTIXAO
まだかね

73 以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします :2011/06/29(水) 22:55:38 ID:9uKCUi/6O
うおっ懐かしっ


待 っ て ま す よ


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