297 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/12(木) 20:59:58.88 ID:aMfis93D0
('A`)「風邪ぇ?」
ξ ゚?゚)ξ「らしいよ」
('A`)「仮病じゃねーの?」
(´・ω・`)「そんなドクオじゃあるまいし」
(#'A`)「何気にオレは皆勤賞でしたー、残念!」
(´・ω・`)「何をムキになってるの?」
(#'A`)「…こ、こいつ」
ξ ゚?゚)ξ「あいつだけは風邪ひかないと思ったんだけどね」
(´・ω・`)「そうだよね、バカは風邪ひかないって言うし」
(´・ω・`)「ね、皆勤賞君」
(#'A`)「てめぇ、ブッコロ?!!」
302 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/12(木) 21:02:25.78 ID:aMfis93D0
ガラッ
「……」
「内包くんのクラスはここでいいのかな?」
(´<_`;)「な、内包? 内藤ならいますけど」
「あぁ、そうだそうだ内藤。で、どこかな」
(´<_` )「あ、今日は休みですよ」
「何? そうなのか、残念だ」
(´<_` )「まぁ、話があるなら、いつも一緒にいる奴らがいますから」
(´<_` )「おーい、ショボン」
(´・ω・`)「ん?」
(´<_` )「お客さんだ」
303 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/12(木) 21:03:55.06 ID:aMfis93D0
川 ゚ -゚)「ども」
(´・ω・`)「…へぇ」
ξ ゚?゚)ξ「…」
('A`)(なんでオレじゃなくてショボンなんだ…)
307 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/12(木) 21:09:33.00 ID:aMfis93D0
[(*´ω`*)]「……」
久しぶりに風邪をひいた
原因は分かってる、疲れている身体を酷使して
深夜に裸で自家発電に及んだせいだろう
……バカだ、本当にバカだ
[(*´ω`*)](でも大分楽になってきたお…)
[(*´ω`*)] (あとはヘリカルが大人しくしてくれれば)
今日の朝は大変だった
ヘリカルが看病すると言って聞かず
よくしぼれてもないタオルを顔面の上に置いたり
身体を拭こうとして全身水浸しにされたり
[(*´ω`*)](あのせいで、悪化した気がしないでもないお…)
[(*´ω`*)](とりあえず、今日は大人しくしてるお)
[(*´ω`*)](あぁ、せっかくだから、素直さんに今日会いたかった…)
309 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/12(木) 21:11:06.58 ID:aMfis93D0
ガチャリ
川 ゚ -゚)「お邪魔します」
[(^ω^ *)]「………はっ?」
ξ -?-)ξ「お邪魔しまーす」
(;'A`)「お邪魔します」
(´・ω・`)「お邪魔するよ」
[(^ω^;)]「え!? 何でみんな!? つーか、素直さん!!!?」
310 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/12(木) 21:13:48.81 ID:aMfis93D0
川 ゚ -゚)「私がどうかしたか?」
[(^ω^;)]「あ、いや、な、なんで我が家に…?」
ξ -?-)ξ「お見舞い」
[(^ω^;)]「素直さんも…?」
ξ -?-)ξ「そー」
[(^ω^;)]「さ、さいでっか…」
[(^ω^;)](何か、有無を言わせない雰囲気が…)
[(^ω^;)](はっ!!? まさか、まだ昨日のこと怒ってるとか!?)
312 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/12(木) 21:15:04.54 ID:aMfis93D0
シー…ン
川 ゚ -゚)「…」
ξ ゚?゚)ξ「…」
(;'A`)「…」
(´・ω・`)「…」
(;'A`)「あ、オレ、飲み物でも買ってこようかなぁ…」
('A`;> グイッ
⊂(´・ω・`)「…」
('A`;)「(なにすんだよ、ショボン)」
(´・ω・`)「(1人で逃げるな)」
(´・ω・`)「ボクも行こうかな」
(´・ω・`)「素直さん、ツン、何がいいかな?」
313 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/12(木) 21:17:43.28 ID:aMfis93D0
川 ゚ -゚)「ブラックコーヒー」
ξ ゚?゚)ξ「梅昆布茶」
(´・ω・`)「わぁ、2人とも渋ーい」
(´・ω・`)「内藤は水ね」
[(^ω^;)]「何か扱い酷いお!? ボク、病人だお!?」
(´・ω・`)「日頃の行いってやつさ」
(´・ω・`)「(ほら、行け、ドクオ)」
('A`;)「(わ、分かったよ)」
314 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/12(木) 21:19:14.09 ID:aMfis93D0
バタン
[(^ω^;)]「…」
川 ゚ -゚)「…」
ξ ゚?゚)ξ「…」
シー……ン
[(^ω^;)](つ、辛い!? 何故だか空気が重いお!?)
ξ ゚?゚)ξ「あ、そうだ、ブーン」
ξ ゚?゚)ξ「これ、今日のプリント、机の上に置いとくね」
[(^ω^ *)]「あ、ありがとうだお」
川 ゚ -゚)「…?」
315 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/12(木) 21:21:10.29 ID:aMfis93D0
川 ゚ -゚)「ブーン?」
川 ゚ -゚)「なんだ、出頭くんはブーンというのか?」
[(^ω^;)]「それはあだ名ですお」
[(^ω^;)]「ちなみにボクの名前は内藤、それ読み方次第じゃ“でがしら”ですお」
川 ゚ -゚)「そうか、すまない」
川 ゚ -゚)「なんでブーンなんだ?」
[(^ω^ *)]「それは…」
ξ -?-)ξ「昔っから、こいつが走るときの口癖が『ブーン』だからよ」
[(^ω^;)]「だお」
316 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/12(木) 21:22:56.31 ID:aMfis93D0
川 ゚ -゚)「へぇ」
川 ゚ -゚)「じゃあ、私もブーンと呼ぼうかな」
!?
[(^ω^;)]「へ?」
川 ゚ -゚)「あだ名とは、友人同士が呼び合うのに使うのが普通だろ?」
川 ゚ -゚)「ダメかな」
[(^ω^;)]「いえ、いえいえいえいえいえいえいえ!! ダメじゃないですお!!!」
川 ゚ -゚)「そうか」
川 ゚ -゚)「残念ながら、私はあだ名がないが…」
ξ ゚?゚)ξ「VIP高校の暗殺者、スナイパーオブVIPってあだ名があるみたいよ」
川 ゚ -゚)「…ほぉ」
[(^ω^;)](ちょっ!!? ツン―――!?)
318 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/12(木) 21:25:28.96 ID:aMfis93D0
川 ゚ -゚)「知らなかったが、中々パンチの効いたあだ名だな」
川 ゚ -゚)「アサシンク?なんてのはどうだ?」
川 ゚ -゚)「現行が一本書けそうじゃないか」
ξ ゚?゚)ξ「おほほっ、そうかしら」
川 ゚ -゚)「キミの名前は?」
ξ ゚?゚)ξ「ツンよ、ツンデレ」
川 ゚ -゚)「チョイ? チョイギレ?」
ξ#゚?゚)ξ「全然違うわーい!!!」
[(^ω^;)](あわわわわわ!? なんでこんな状況にぃぃぃ!!?)
320 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/12(木) 21:27:09.56 ID:aMfis93D0
バターン!!
(;'A`)「へぃ、お待ちぃ!!」
(´・ω・`)「はい、ブラックコーヒーと梅昆布茶」
(´・ω・`)「あと、水」
川 ゚ -゚)「ありがとう」
ξ ゚?゚)ξ「…ありがと」
[(^ω^;)](た、助かった…)
(´・ω・`)「わー内藤くん、凄い汗だねー、これはタオルで拭かないと?」
(´・ω・`)「おーっと、このタオル、もうぬるいぞー」
(´・ω・`)「早く取り替えようー、ツンデレさん、一緒にきてくださいー」
ξ ゚?゚)ξ「え、1人で行けば…」
(´・ω・`)つ「場所分かんないから、ほらっ」
ξ;゚?゚)ξノシ「ちょっ、っと、まだお茶飲んでない……」
322 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/12(木) 21:28:23.62 ID:aMfis93D0
バタン
[(^ω^;)]「…」
川 ゚ -゚)「…」
(;'A`)「…」
川 ゚ -゚) ズズーッ
川 ゚ -゚)「香りが浅い」
(;'A`) ガーン
327 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/12(木) 21:32:48.90 ID:aMfis93D0
ξ;゚?゚)ξ「ちょっと、ショボン」
(´・ω・`)「さて、新しいタオルと水か」
ξ ゚?゚)ξ「ショボンってば!」
(´・ω・`)「…」
(´・ω・`)「らしくないよ?」
ξ ゚?゚)ξ「…え?」
(´・ω・`)「あんな風に素直さんを挑発するのは」
ξ ゚?゚)ξ「…っ、べ、別に挑発してたつもりじゃ…」
(´・ω・`)「じゃあ、あれかな、嫉妬してたとか」
ξ#゚?゚)ξ「何を…!!」
(´・ω・`)「キミは、内藤が好きだろ?」
ξ ゚?゚)ξ「…――」
ξ;゚?゚)ξ「ば、バカなこと言わないでよ」
328 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/12(木) 21:34:10.51 ID:aMfis93D0
(´・ω・`)「そうかな」
(´・ω・`)「ボクに言わせれば変な意地を張ってるキミのほうがバカさ」
ξ#゚?゚)ξ「…言うじゃない」
(´・ω・`)「言うよ、友達だからね」
(´・ω・`)「あれじゃあ、内藤が困るだけさ」
(´・ω・`)「キミへの印象もきっと悪くなる」
ξ;゚?゚)ξ「…むっ」
(´・ω・`)「やるなら正々堂々と、正面きってやったほうが、きっとすっきりするよ?」
ξ ゚?゚)ξ「…」
ξ -?-)ξ「…」
ξ -?-)ξ「ホント、…――冗談もほどほどにして欲しいわね」
(´・ω・`)「…ツン」
330 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/12(木) 21:35:33.24 ID:aMfis93D0
ξ ゚?゚)ξ「はい、タオル」
(´・ω・`)「おっと」
ξ ゚?゚)ξ「氷は冷蔵庫の中段右、水は分かるわよね」
(´・ω・`)「あぁ」
(´・ω・`)「随分と詳しいね」
ξ ゚?゚)ξ「…幼馴染だからね」
ξ ゚?゚)ξ「……これでも、ずっと前からあのバカを見てきてるのよ」
(´・ω・`)「…」
ξ ゚?゚)ξ「ほらっ、行った行った」
(´・ω・`)「はいはい」
331 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/12(木) 21:36:46.57 ID:aMfis93D0
<…
<…青春ね
ξ;゚?゚)ξ「お、おばさま!?」
<ホライゾンもいい友達を持って、うぅぅぅ…
<今夜は赤飯よ?!!
ξ;゚?゚)ξ「いや、せめてお粥とかにしてあげてください」
335 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/12(木) 21:40:14.02 ID:aMfis93D0
頭がぼぅっとする
さっきまで素直さんとツンが意味不明なバトルを繰り広げていたが、何だったんだろうか
薬のせいか、急に眠気が襲ってくる
[(^ω^ *)]「……お」
[(^ω^ *)]「…2人ともお見舞いありがとうだお」
川 ゚ -゚)「…ん、いや」
('A`)「明日、何かおごれよな」
[(^ω^ *)]「おっおっ、分かったお」
[(´ω` *)]「……ちょっと眠たくなってきたから」
[(´ω` *)]「…ツンとショボンが来たら……起こしてくれお」
('A`)「あいよ」
336 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/12(木) 21:43:20.72 ID:aMfis93D0
[(* -ω- *)] スピー…
川 ゚ -゚)「…」
('A`)「…」
川 ゚ -゚)「17時50分……、ご臨終です」
(;'A`)「いや、ちげーし! てか、すげー不謹慎なギャグなんですけど」
川 ゚ -゚)「おぉ、キミは突っ込んでくれるか」
川 ゚ -゚)「これをやると皆、悲しそうな顔で俯いて、突っ込んでくれないんだ」
川 ゚ -゚)「お見舞いギャグとしては中々のものだと思うんだが」
(;'A`)「時と場所を考えろよ」
(;'A`)(なんだこの人…? オレのイメージだと、もっとこう知的で鋭いナイフみたいな人だと…)
川 ゚ -゚)「…すいません」
(;'A`)「そんな風に謝られるとこっちが悪いように感じるんだけど」
337 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/12(木) 21:44:37.21 ID:aMfis93D0
川 ゚ -゚)「いや、何故か私は人を不快にさせてしまうことが多いようだ」
川 ゚ -゚)「さっきのマジギレくんに然り、キミに然り」
(;'A`)「…」
川 ゚ -゚)「ブーンだけかな、私を受け入れてくれたのは」
('A`)「…」
('A`)「ちょっと聞いていいですか?」
川 ゚ -゚)「どうぞ」
('A`)「正直な話、内藤のこと…、どう思ってます?」
川 ゚ -゚)「どう、というと?」
(;'A`)「え、あの、いや、好きとか嫌いとか、やや嫌いとか、爆弾とか…」
342 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/12(木) 21:45:57.85 ID:aMfis93D0
川 ゚ -゚)「好きだぞ」
川 ゚ -゚)「アイラブーンだ」
(;'A`)「え…」
川 ゚ -゚)「アイラブーン」
(;'A`)「いや、上手いことと思ってるみたいですけど、そこまでじゃないですよ?」
川;゚ -゚)「なんだと…!?」
343 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/12(木) 21:48:01.31 ID:aMfis93D0
(;'A`)「…内藤のことが好き、ですか」
川 ゚ -゚)「ん? あぁ、好きだが」
(;'A`)「それはどれぐらい…?」
川 ゚ -゚)「比較対象がないから分からんな」
(;'A`)「あー、えっと、自分の一番好きなものと比べてってことで…」
川 ゚ -゚)「…」
川 ゚ -゚)。oO( ( ^ω^)T ( ∵) )
+ ←はるか彼方
川 ゚ -゚)。oO( / 、. ) ガタンッ
( ^ω^)
川 ゚ -゚)「ミジンコ?」
(;'A`)「ミジンコ!!?」
346 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/12(木) 21:50:22.02 ID:aMfis93D0
(;'A`)(内藤すまねぇ……、お前の恋は……、終わった……)
(;'A`)「随分と辛辣っすね」
川 ゚ -゚)「そうか? かなり厳選したんだが」
(;'A`)(厳選…!! 厳選してミジンコ!!)
(;'A`)「ひ、比較対象のものって何ですか?」
川 ゚ -゚)「人形だ」
('A`)「へ?」
川 ゚ -゚)「昔から人付き合いは苦手でね」
川 ゚ -゚)「いつも人形とばかり遊んでいたんだ」
('A`)、「…へぇ」
('A`)「人形っすか」
川*゚ -゚)「うむ」
川*゚ -゚) 「そして最近ハマってるのが、これだ」
つ( ∵)
347 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/12(木) 21:51:39.95 ID:aMfis93D0
川*゚ -゚)「可愛いだろ?」
('A`)「…」
('A`)「…」
('∀`)「えぇ、可愛いですね」
・ω・`)(ドクオ、演技派だなぁ)
゚?゚)ξ(……)
348 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/12(木) 21:53:02.36 ID:aMfis93D0
川*゚ -゚)「それでな…、ここのギミックが…、こうで…」
('∀`)「凄いっすね」
川*゚ -゚)「ここをな…、こうすると…、羽が…」
('∀`)「凄いっすね」
川*゚ -゚)「隠しボタンの…、ここを押すと…、豹変を…」
('∀`)「凄いっすね」
('∀`;)(ショボンー、ツンー、まだなのかー!!)
・ω・`)(…入れないな)
゚?゚)ξ(…入れないわね)
355 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/12(木) 22:09:14.42 ID:aMfis93D0
…
……
………
「ねぇ!」
「あ、あんたの名前は?」
「ないとう、…ほら…?」
「わかんね」
「そうだ」
「ブーン! ブーンがいいわ!」
「だって、よくブーンって言ってるじゃない」
「ち、ちがうし」
「まえから声かけようなんて思ってないし」
356 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/12(木) 22:10:53.09 ID:aMfis93D0
「ま、いいわ」
「わたし?」
「わたしはツン!」
「チョンじゃねぇよ、なぐるぞ」
「ほら」
「あくしゅだよ、あくしゃ」
「あ、手ふいてね」
「えへへ」
「またいっしょに、遊ぼうね」
「イヤそうな顔すんな」
357 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/12(木) 22:12:52.90 ID:aMfis93D0
……パチッ
[(*´ω`*)]「…」
随分と昔の夢を見た気がする
未だ熱っぽい身体を動かして、横を見ると
川*゚ -゚)「でな…、実は…、まだ2つも変身を残してて…」
(ヽ'∀`)「凄いっすね」
熱く人形について語る素直さんと、やつれた姿のドクオがそこにいた
362 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/12(木) 22:15:09.21 ID:aMfis93D0
[(´ω` *)]「…」
[(^ω^ *)](よし、もう一回寝よう!)
そう決めて、再び布団に身を沈めると…
*(‘‘)*「にぃにぃ、ごはんだよー!!」
悪魔がやってきた
363 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/12(木) 22:16:51.55 ID:aMfis93D0
*(‘‘)*「あれ、ツンちゃんにまゆげの人、ここで何やってるの?」
ξ;゚?゚)ξ「ん? あぁ、いや、ちょっとタオルを取りにね」
(´・ω・`)(眉毛の人…)
*(‘‘)*「ふ?ん」
*(‘‘)*「にぃにぃ、今日のごはんは、お赤飯のおかゆだよ?!」
[(^ω^;)]「せ、赤飯のお粥!?」
しまった
寝たふりをしなきゃいけなかったのに
ξ;-?-)ξ「おばさま…、確かにお粥だけど…」
(´・ω・`)「うん、どろっとしてて実に生々しいね」
364 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/12(木) 22:18:32.24 ID:aMfis93D0
*(‘‘)*「あ、ドクちゃん、こんばんわー」
(ヽ'∀`)「おぉぅ、相変わらず可愛いね」
*(‘‘)*「やっだー、そんな本当のこと♪」
[(^ω^;)]「ドクオ、死にそうな顔で人ん家の妹口説くの止めてくれるかお?」
*(‘‘)*「んと…?」
川 ゚ -゚) 「どうも」
つ( ∵)ノシ
――*(‘‘)*―ヘ√v―
― そのとき、ヘリカルは確信した!! この女は危険だと!!
今のうちに排除しなければ、足元を掬われるのは自分だと!!
ヘリカルは確信したのだっ!!!( ナレーション:( ・∀・) ) ―
369 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/12(木) 22:22:26.66 ID:aMfis93D0
*(‘‘)*「ふぅ…ん」
*(‘‘)*「まぁまぁ、いいおんなね」
川 ゚ -゚)「どうも」
*(‘‘)*「でも…」
[(^ω^ゞ*(‘‘)*「にぃにぃに、手を出すのだけは、やめてもらえるかしら?」
[(^ω^ゞ*(‘‘)*「これは、わたしの、お・と・こだから」
[(;^ω^)「ちょっ、待て!! お前何言ってんだ!!! バカ!!!」
*(‘‘)*「いやん、にぃにぃ、もっといつもみたいに、くちきたなくヘリカルをののしっていいよ」
[(;^ω^)「おま!? ざけんな!! あぁ、違うんです!!
この子、ちょっと脳がビックバンアタックしてて…」
(ヽ'∀`)「…」ユラリ
[(;^ω^)「ド、ドクオ?」
373 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/12(木) 22:25:03.53 ID:aMfis93D0
(ヽ'∀`)「…内藤」
(ノA; )「もう、お前とは絶交だ!!! うわーんっ!!!」
[(;^ω^)「ちょっ、ドクオ!!?」
(´・ω・`)「…全く、めんどくさい奴だなぁ」
(´・ω・`)「そろそろボクらもお暇しようかな」
(´・ω・`)「ね、ツン、クーさん」
ξ;゚?゚)ξ「あ…、うん」
川 ゚ -゚)「そうだな、随分と遅くなってしまった」
374 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/12(木) 22:26:33.35 ID:aMfis93D0
(´・ω・`)「それじゃあ、帰るよ」
(´・ω・`)「お大事にね、内藤」
[(;^ω^)「ちょっ!!!」
[(^ω^ゞ*(‘‘)*ノシ「バイバーイ♪」
結局、ボクは次の日も休んだ
379 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/12(木) 22:28:14.45 ID:aMfis93D0
川 ゚ -゚)「それじゃあ、私はここで」
ξ ゚?゚)ξ「…じゃあ」
(´・ω・`)「また明日」
ξ ゚?゚)ξ「…じゃ、私の家すぐそこだから」
(´・ω・`)「…」
ξ ゚?゚)ξ「…」
(´・ω・`)「…宣戦布告はしないの?」
ξ;゚?゚)ξ「は!? なんでよ」
(´・ω・`)「なんで、ってこのままじゃ、内藤取られちゃうよ?」
(´・ω・`)「下手すりゃ妹さんに」
ξ ゚?゚)ξ「…」
ξ -?-)ξ、「別に、興味ないもの」
380 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/12(木) 22:29:59.10 ID:aMfis93D0
(´・ω・`)「本当に?」
ξ ゚?゚)ξ「くどい」
(´・ω・`)「じゃあ、ボクも狙っちゃおうかなぁ」
ξ;゚?゚)ξ「え゛」
(´・ω・`)「ははっ、冗談だよ冗談」
゚)ξ「…」
(´・ω・`)「…冗談だってば」
382 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/12(木) 22:31:44.43 ID:aMfis93D0
ξ -?-)ξ、「と、ともかく私は関係ないの!」
ξ ゚?゚)ξ「勝手に決め付けないんでくれる?」
(´・ω・`)「何を?」
ξ;゚?゚)ξ「…わ、私がブーンのこと、…好き、だって…」
(´・ω・`)「自信あるんだけどなぁ」
ξ;゚?゚)ξ「どっからその自信はくるのよ!」
(´・ω・`)「よく見てるからさ」
ξ ゚?゚)ξ「何をよ?」
(´・ω・`)「秘密」
ξ ゚?゚)ξ「ちょっと、言いなさいよ、気になるじゃない」
(´・ω・`)「そうだね、そのうち言うよ」
(´・ω・`)「じゃ、また明日ね」
ξ ゚?゚)ξ「…」
ξ ゚?゚)ξ「…なんなのよ、もう」
388 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/12(木) 22:35:24.46 ID:aMfis93D0
翌々日
すっかり熱は冷め、清々しい気分で学校へと向かう
授業は終わり
いつもの場所、いつもの面子で
いつもの練習が始まる
ξ ゚?゚)ξ「こんなところに呼び出して何の用?」
( ^ω^)「…」
ξ ゚?゚)ξ「何? 用がないなら帰るわよ?」
(;^ω^)「…」
( ^ω^)、「…」
ξ ゚?゚)ξ「…」
( ^ω^)「好きです! ボクと付き合ってください!!」
ξ ゚?゚)ξ「…」
ξ;゚?゚)ξ「…ぅ」
390 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/12(木) 22:37:16.13 ID:aMfis93D0
('A`)「へぇ、上手くなったじゃねぇか」
ξ ゚?゚)ξ「…!」 ハッ
('A`)「なぁ、ショボン」
(´・ω・`)「…」
(´・ω・`)「うん、そうだね」
( ^ω^)「ツン、どうかしたお? 顔色が悪いお?」
ξ;゚?゚)ξ「…っ」
ξ;-?-)ξ「どうもしないわよ! 顔が悪いのはあんたでしょ、失礼ね!」
( ;ω;)「おぅ…、またハートブレイクショットな一撃を…」
ξ;゚?゚)ξ「…ぁ」
391 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/12(木) 22:38:53.58 ID:aMfis93D0
(´・ω・`)「ははっ、相変わらずだね」
(´・ω・`)「内藤、それぐらいで傷ついてたら本番はもっとヘコむことになるかもしれないよ?」
( ;ω;)「ショボンまで!?」
( ;ω;)「オロローン、ボクの味方はドクオだけだお?」
(;'A`)「えぇい、寄るな!! 気持ち悪い!!」
ξ;゚?゚)ξ「…」
ξ -?-)ξ、「…」
(´・ω・`)「…」
394 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/12(木) 22:40:40.83 ID:aMfis93D0
なんだろう
なんだか違和感を感じる
結局、その日はそれを引き摺ったままの解散となり
なんともいえない感じになってしまった
(´・ω・`)「じゃ、ボクとドクオはここで」
('A`)「また明日なー」
( ^ω^)ノシ「バイブー」
ξ ゚?゚)ξ「…」
( ^ω^)「…?」
398 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/12(木) 22:43:27.61 ID:aMfis93D0
やっぱり変だ
特にツン
いつもなら、パフェをがっつり食う彼女だが
今日はチーズケーキを半分ぐらい食べたところで、フォークが止まっていた
( ^ω^)「…」
ξ ゚?゚)ξ「…」
( ^ω^)「…」
ξ ゚?゚)ξ「…」
( ^ω^)(はっ!! ……もしかして?)
ξ ゚?゚)ξ「…」
(^ω^ )「…ツン!!」
ξ;゚?゚)ξ「は、はぃ!!?」
401 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/12(木) 22:45:14.66 ID:aMfis93D0
(^ω^ )「…」
ξ;゚?゚)ξ「…っ」
(^ω^ )「ダイエット、かお?」
ξ#-?-)ξつ)ω^)・∴
ツンは階級を上げたほうがいいと思う
これは2階級制覇を狙える
404 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/12(木) 22:48:18.83 ID:aMfis93D0
ξ#゚?゚)ξ「なに? 最近、太ったって言いたいわけ?」
(;^ω^)「ち、違うお!!」
(;^ω^)「何か今日、ツンの様子が変だから…」
(;^ω^)「パフェも食べてなかったし…」
(;^ω^)「階級を落とすのかなって…」
ξ ゚?゚)ξ「…階級?」
( ^ω^)「いや、なんでもないです」
ξ ゚?゚)ξ「…」
ξ ゚?゚)ξ「そんなに変だった、私?」
( ^ω^)「いや、ドクオとかは気づいてなかったと思うお」
ξ ゚?゚)ξ「…そう」
( ^ω^)「でも、やっぱり変だお」
( ^ω^)「知ってるお?、こーゆーときのツンは何か隠し事をしてるんだお?」
ξ;゚?゚)ξ「んな!? べ、別にしてないわよ!!」
405 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/12(木) 22:50:29.62 ID:aMfis93D0
( ^ω^)「怪しいお?」
( ^ω^)「見える?見えるお?」
ξ;゚?゚)ξ「…何がよ」
( ^ω^)「今日のパンツは、水色と白のボーダーだお!」
ξ;//?/)ξ「!! なんでそれ知ってんのよ!!!」
( ^ω^)「さっき倒れたときに見たお」
( ^ω^)「ほら、ツンのことはなんでも分かるお?」
( ^ω^)「隠し事は良くないお、話すお」
ξ - )ξ「……ィ」
( ^ω^)「お? 聞こえないお」
ξ - )ξ「…この」
ξ#゚?゚)ξ「変態がぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」
内藤ホライゾン享年16歳
その日、ボクは輝くお星様になりました
408 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/12(木) 22:52:17.33 ID:aMfis93D0
+ キラッ
('A`)「お、流れ星……かな」
(´・ω・`)「随分と大きいけど」
('A`)「お祈りしとこう」
(´・ω・`)「ヒート先生が振り向いてくれますように、かい?」
('A`)「…」
('A`)「嫌な奴だね、ホント」
(´・ω・`)「まぁね、性格ひん曲がってるから」
('A`)「詐欺だよな」
(´・ω・`)「何が?」
('A`)「オレ悪い人、お前良い人って構図が」
(´・ω・`)「外面はいいからね」
('A`)「自分で言うなよ」
413 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/12(木) 22:55:53.53 ID:aMfis93D0
('A`)「…」
(´・ω・`)「…」
('A`)「お前は願掛けしなくていいのか?」
(´・ω・`)「何が?」
('A`)「とぼけんなよ」
(´・ω・`)「そうだね」
(´・ω・`)「ボクは臆病だから」
(´・ω・`)「願掛けなんかじゃ安心できないのさ」
('A`)「…」
('A`)「いくらデータを集めても、人の気持ちなんて分かりゃしねぇぞ」
(´・ω・`)「いいこと言うね、ドックン」
(´・ω・`)「ボクもそう思う」
('A`)「ドックン言うな」
417 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/12(木) 22:58:36.29 ID:aMfis93D0
(´・ω・`)「ボクはさ、そうしないと不安でしょうがないんだ」
(´・ω・`)「ボクは周りを囲って囲って囲って、相手を燻りだす」
(´・ω・`)「そういうスタンスだから」
('A`)「ふー…ん」
(´・ω・`)「期待外れだった?」
('A`)「別に…」
('A`)「オレは頭が悪いから、データ集めたり出来ないけどよ」
('A`)「あの人の気を引くためだったら何でもするぜ」
(´・ω・`)「…わざと授業中に居眠りしたり?」
(´・ω・`)「逆効果な気がするけどなぁ」
('A`)「うるせー」
('A`)「ある日、いつも居眠りしてるオレに対して言うんだ
『おい、ドクオ、お前は居残りだ!! 先生が……手取り足取り教えてあげるぞ♪』ってな」
(´・ω・`)「最後のほうは妄想入ってるよね、確実に」
('A`)「うるせー、つーの」
420 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/12(木) 23:00:39.92 ID:aMfis93D0
('A`)「…おぅ、家だ」
(´・ω・`)「何だかんだで結構話しちゃったね」
('A`)「…」
('A`)「なぁ、ショボン」
(´・ω・`)「ん?」
('A`)「やっぱさ、好きな女には好きって言ったほうがいいぞ」
(´・ω・`)「…」
('A`)「スタンスが云々とかじゃなくてさ」
('A`)「そっちのほうが、男らしいじゃん」
(´・ω・`)「…」
(´-ω-`)「はぁ…、まったくこの男は…」
(´・ω・`)「勝ち目のない戦いを挑んでどうなるっていうんだい」
(´・ω・`)「ボクはできる限り勝率を上げたいだけさ」
423 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/12(木) 23:04:36.96 ID:aMfis93D0
('A`)「勝率ね…」
('A`)「でも、それは“いい人”を演じるってことじゃねぇだろ?」
(´・ω・`)「…」
('A`)「かっこ悪くたって、意地汚くたっていいさ」
('A`)「好きなんだろ?」
(´・ω・`)「…」
('A`)「…」
(´-ω-`)「さぁ……、どうだろうね」
426 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/12(木) 23:08:39.14 ID:aMfis93D0
翌日、びっくりすることがあった
素直さんから手紙をもらったのだ
(; ゚ω゚)「…」
しかも、古風なことに下駄箱に投函されてた
内容は『クー キトク スグカエレ』
全くもって意味不明である
(;^ω^)「危篤って、病院とかなのかお?」
( ^ω^)「…まぁ、一応、教室に行ってみるかお」
( ^ω^)(ショボンからクラスは聞いてるんだけど、行くのは初めてだお…)
( ^ω^)「えっと…、ここかお」
( ^ω^)「失礼しますー」
429 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/12(木) 23:10:41.24 ID:aMfis93D0
( ´_ゝ`)「はいはい?」
( ^ω^)「あのぅ、ここに素直クールさんは?」
( ´_ゝ`)「っ!!」
男の顔が一瞬で強張る
ヤバイ、これはプロの目つきだ
( ´_ゝ`)「クー様に何の様だ?」
(;^ω^)「ひぃ…」
(;^ω^)(クー様?)
そういえば、ドクオが最初の方で…
>>('A゚)「聞いた話だと……、奴の周りには…親衛隊がいるらしい……」
あぁ、思い出した、あれだ
431 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/12(木) 23:12:48.98 ID:aMfis93D0
(;^ω^)「い、いや、何でもないですお?」
(;^ω^)「ほなさいなら」
( ´_ゝ`)つ「待て」
<; ^ω^)「いやぁぁぁぁ!!」
< ^ω^)「…」
( ´_ゝ`)「…?」
< ^ω^)「てか、弟者 (´<_` )? こんなところで何してるんだお?」
( ´_ゝ`)「…ん? なんだ、お前、弟者の知り合いか」
( ^ω^)「お? おぉ??」
( ´_ゝ`)「オレは兄者、あいつの双子の兄だ」
(;^ω^)「兄ちゃんなんていたのかお!?」
433 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/12(木) 23:17:05.32 ID:aMfis93D0
そんなわけで
( ´_ゝ`)「へぇ、なんだあんたが『ブーン』かい」
( ゚∋゚)「思ったよりも、小さいわね」
( ^Д^) 「こんな奴がクー様のお気に入り…」
(;^ω^)「は、はぁ…」
秘密倶楽部『クー様愛好会』に拉致られてしまったわけです
弟者の兄貴、筋骨隆々の男に、あと…
あれ、こいつどっかで見たことあるな
434 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/12(木) 23:18:39.98 ID:aMfis93D0
( ^ω^)「あ、あのぉ…」
( ´_ゝ`)「なんだい?」
( ^ω^)「素直、いや、クー様はボクのことをなんと…?」
( ゚∋゚)「いい友人、だそうよ」
( ^ω^)、「あ、はぁ」
やっぱ、そうっすよねー
(# ^Д^) 「んだてめぇ、不服なのかよ!?」
(;^ω^)「い、いえ、決してそういうわけじゃ」
( ゚∋゚)=つ )Д^)・∴
436 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/12(木) 23:20:50.88 ID:aMfis93D0
( ゚∋゚)「客人に失礼よ」
<す、すいませんでした…
(; ゚ω゚)「…」
今、壁をぶち抜いて廊下まで突き抜けましたよ?
(; ゚ω゚) ガクガクブルブル
( ´_ゝ`)「おい、クックルやりすぎだ。怯えてるじゃないか」
( ゚∋゚)「あら、ごめんなさい」
( ゚∋゚)「でも、クー様が認めた御仁でしょう?」
( ゚∋゚)「きっと腕も立つんでしょうね」
(; ゚ω゚)「え? あ、いや、ボクは…」
( ´,_ゝ`)「…ふっ」 ニヤリ
( ´_ゝ`)「そりゃそうさ、お前が束になっても敵わんぞ」
うぇぇぇっ!? 何言い出すのこの人!!?
441 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/12(木) 23:27:22.07 ID:aMfis93D0
(;^ω^)「あはっ、あはははははっ」
(;^ω^)「やだなぁ、なに言ってるんですか、2人ともw」
( ゚∋゚)
( ´_ゝ`)
( ^ω^)「うわぃ、目がマジだ」
死ぬな、そう諦めかけたそのとき
勢いよく扉が開いた
川 ゚ -゚)「…」
<きゃー、バトル展開よバトル展開!!
<能力ものかしら!? それとも現代バトル!?
<まさかの学園もの!? 鉄拳で殴られたいわぁ!!
そこに現れたのは、素直さんと、きゃいきゃい やかましい女達だった
442 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/12(木) 23:29:04.96 ID:aMfis93D0
(;´_ゝ`)「っ!? クー様!!」
(;゚∋゚)「…!?」
川 ゚ -゚)「女どもが騒いでいるから何かと思えば…」
川 ゚ -゚)「さて…」
川 ゚ -゚)「兄者、ブーンに何をするつもりだったのかな?」
(;´_ゝ`)「…」
(;´_ゝ`)「ナニをするwww なんちゃって」
川 ゚ -゚)つ´_ゝ`) ガシッ
+ <あすべるっ !!?
川 ゚ -゚)
⊂ 彡
さようなら兄者さん
445 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/12(木) 23:30:48.60 ID:aMfis93D0
川 ゚ -゚)「クックル…、お前は?」
(;゚∋゚)「…」
(;^∋^)「わたし、分かんなーい☆」
川 ゚ -゚)つ゚∋゚) ガシッ
++ < とるめきあっ!!?
川 ゚ -゚)
⊂ 彡
さようならクックルさん
2人とも綺麗なお星様になりました
446 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/12(木) 23:34:52.89 ID:aMfis93D0
川 ゚ -゚)「ブーン、大丈夫か」
(;^ω^)「おっおっ、助かりましたお」
<えぇ!? なになにどーゆーこと!?
<きぃぃ、そこのぷよまん! クー様から離れなさいよ!!
<クー様ぁ! そいつは一体どこのどいつなんですか!?
川 ゚ -゚)「ブーンか? ブーンは――…」
川 ゚ -゚)「私の大切な人だ」
( ^ω^)
ぷよまんとか言われたけど、そんなことはどうでも良かった
え、何これ
愛の告白? 告白しちゃう前に、されちゃったとか?
いやいやいやいや、かゆ…うま?
448 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/12(木) 23:37:23.98 ID:aMfis93D0
ガバッ
(;^ω^)「…っ」
( ^ω^)「おっ? おぉ!?」
川 ゚ -゚)「起きたか?」
(;^ω^)「……素直さん?」
目が覚めたのは、保健室
ベットに寝かされていた
川 ゚ -゚)「急に倒れたからびっくりしたぞ」
川 ゚ -゚)「もう一度聞くが、大丈夫か?」
(;^ω^)「…大丈夫ですおー」
頭がクラクラする
全然大丈夫じゃなかった
それもこれも、素直さんの科白のせいだ
452 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/12(木) 23:39:42.86 ID:aMfis93D0
( ^ω^)「あの、素直さん」
( ^ω^)「手紙なんですけど…」
( ^ω^)「『クー キトク スグカエレ』って…」
川 ゚ -゚)「あぁ、あれか? 『私が (ブーンの家に)着とくから すぐ帰れ』って意味なんだが」
川 ゚ -゚)「分かりづらかったかな」
(;^ω^)「分かりづらいというか、なんで電報形式なんですお?」
川 ゚ -゚)「味があるかなと、思って」
(;^ω^)「確かに味がある、うん、味はあるよ、味は」
川 ゚ -゚)「まぁ、いいさ」
川 ゚ -゚)「出掛ける前に騒ぎに気づいて良かった」
川 ゚ -゚)「入れ違いになるところだったな」
( ^ω^)、「…」
453 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/12(木) 23:42:10.76 ID:aMfis93D0
( ^ω^)(――はっ!?)
( ^ω^)(やけに静かだと思ったら、先生はいないのかお?)
(;^ω^)(って、ことは今、保健室に2人っきりなのかお!?)
(;^ω^)(…これは)
これは
(;^ω^)「…」
( ^ω^)「素直さん」
川 ゚ -゚)「ん、なんだ?」
――チャンスだ
455 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/12(木) 23:43:39.06 ID:aMfis93D0
なんのために今まで練習してきたのか
なんのために恥を忍んで友人に協力してもらったのか
( ^ω^)「…」
(;^ω^)(やべぇ)
(;^ω^)(声が出ねぇおwwww)
川 ゚ -゚)「…?」
(;^ω^)(頑張れ、頑張れ、ボク)
(;^ω^)(気合だ!! 気合だ!! 気合だー!!!)
(;^ω^)「……!!」
川 ゚ -゚)「大丈夫か、顔真っ赤だぞ?」
458 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/12(木) 23:45:23.72 ID:aMfis93D0
なんのために
それは
(;^ω^)「…素直さん」
(;^ω^)「…ボクは、今から、すごぉく大事な話をしますお」
川 ゚ -゚)「そうか、ならば心して聞こう」
( ^ω^)「スー…ハー…」
( ^ω^)「…」
( ^ω^)「素直さん!」
川 ゚ -゚)「だから、なんだつ?の」
( ^ω^)「ボクは、あなたが――!!」
このときのために
461 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/12(木) 23:47:50.36 ID:aMfis93D0
ξ ゚?゚)ξ「ブーン、遅いわね」
('A`)「何やってんだろうなぁ」
(´・ω・`)「…」
ξ ゚?゚)ξ「なんだかさぁ…」
ξ ゚?゚)ξ「もうあの2人もいい感じだし」
ξ ゚?゚)ξ「この特訓必要ない気がするのよねー」
('A`)「…そうかねぇ」
(´・ω・`)「…」
ξ ゚?゚)ξ「そーよ」
(´・ω・`)「ツンは、それでいいのかい?」
ξ ゚?゚)ξ「…何が?」
(´・ω・`)「内藤と素直さんが、くっ付いてもいいのかい?」
ξ ゚?゚)ξ「…」
465 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/12(木) 23:49:44.03 ID:aMfis93D0
ξ -?-)ξ、「別に、私は関係ないし」
ξ ゚?゚)ξ「好きなもん同士くっ付くことに、何の不都合があるのよ」
(´・ω・`)「…」
ξ ゚?゚)ξ「言っとくけどね」
ξ ゚?゚)ξ「ブーンはただの幼馴染、何も思ってないから」
ξ ゚?゚)ξ「じゃなきゃ、こんな馬鹿げたこと付き合うわけないでしょ」
(´・ω・`)「本当に?」
ξ ゚?゚)ξ「本当よ」
(´・ω・`)「……そっか」
(´・ω・`)「なら、その言葉を信じるよ」
('A`)「…」
ξ ゚?゚)ξ「…?」
466 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/12(木) 23:51:27.43 ID:aMfis93D0
(´・ω・`)「内藤、来ないねぇ」
ξ ゚?゚)ξ「…そうね」
('A`)「…」
(´・ω・`)「…」
(´・ω・`)「ツン、お願いがあるんだけど、いいかな」
ξ ゚?゚)ξ「え? う、うん、別にいいけど」
(´・ω・`)「実は、ボクにも好きな人がいてね」
(´・ω・`)「その人に告白しようと思うんだ」
ξ;゚?゚)ξ「うぇ!? そうなの!?」
ξ ゚?゚)ξ「誰、ウチの子?」
(´・ω・`)「うん、ウチの子」
ξ ゚?゚)ξ「へぇ…」
(A` )「…」
474 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/12(木) 23:56:17.81 ID:aMfis93D0
(´・ω・`)「それでさ、ボクも内藤みたいに告白の練習をしたいんだ」
ξ ゚?゚)ξ「え?」
(´・ω・`)「付き合ってくれないかな」
(´・ω・`)「後で、パフェおごるからさ」
ξ;゚?゚)ξ「…いいけど」
(´・ω・`)「ありがとう」
ξ ゚?゚)ξ、「ショボンは、そんなタイプじゃないと思ってたけど」
(´・ω・`)「人は見かけによらないんだよ」
477 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/12(木) 23:57:33.81 ID:aMfis93D0
(´・ω・`)「…」
ξ;゚?゚)ξ(成り行きでこうなっちゃったけど…)
ξ;゚?゚)ξ(まぁ、ショボンがやりたいって言うならしょうがないか…)
ξ ゚?゚)ξ(あれ……、ドクオは?)
(´・ω・`)「…ツン」
ξ;゚?゚)ξ「あ、ごめんごめん」
ξ ゚ -゚)ξ、「…」
ξ ゚?゚)ξ「こ、こんなところに呼び出して何の用?」
(´・ω・`)「…」
ξ ゚?゚)ξ「…何? 用がないなら帰るわよ?」
(´・ω・`)「…」
(´・ω・`)「…」
(´-ω-`)「…」
478 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/12(木) 23:58:48.81 ID:aMfis93D0
(´・ω・`)「好きです。…ボクと、付き合ってください」
ξ ゚?゚)ξ「…」
ξ;゚?゚)ξ(なんだかやけに真剣で……、ドキドキするなぁ)
(´・ω・`)「…」
ξ ゚?゚)ξ、「…」
ξ ゚ー゚)ξ「いいわ…」
(´・ω・`)「返答は、ツン自身の言葉で頼むよ」
ξ ゚?゚)ξ「…え?」
ξ ゚?゚)ξ「……どういう意味?」
482 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/13(金) 00:00:13.53 ID:GPr1/6/I0
(´・ω・`)「そのままの意味だよ」
ξ;゚?゚)ξ「……え?」
(´・ω・`)「キミはいつも内藤を見てたから、気付かなかっただろうけど」
(´・ω・`)「ボクは、ずっとキミを見てた」
(´・ω・`)「好きだ、―――ツン」
486 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/13(金) 00:01:31.41 ID:GPr1/6/I0
言え
言え
言うんだ、ボク!!
( ^ω^)「ボクは、あなたが――!!」
( ^ω^)「好きです!! ボクと…、ボクと付き合ってください!!」
川 ゚ -゚)「…」
( ^ω^)「…」
川 ゚ -゚)「…」
492 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/13(金) 00:03:22.68 ID:GPr1/6/I0
( ^ω^)「あ、あの…、素直さん…?」
川;゚ -゚) ダラダラダラダラ
川;゚ -゚)つ^ω^;)「おぁ!?」 ガシッ
+ < ばるすっ!!?
川;゚ -゚)
⊂ 彡
川;゚ -゚)「…はっ!?」
川;゚ -゚)「あ、あれー…?」
ボクの初めての告白は、大空へと消えた
500 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/13(金) 00:06:10.63 ID:GPr1/6/I0
(;メ^ω^)「……おぉう」
(;メ^ω^)「まさか、ぶん投げられるとは…」
(;メ^ω^)「……予想外です」
投てき点からおおよそ300m
体育倉庫のマットレスの上で、ボクは覚醒した
よかった、マットの上で本当によかった
(;メ^ω^)「…」
(メメ ^ω^)「…ボクは」
(メメ ^ω^)「……フラれたのかお」
返事は聞けていないから、よく分からないけど
ぶん投げてOKなんて話は聞いたことがない
…やっぱりフラれたのかな
そう考えるとちょっと涙目になってきた
503 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/13(金) 00:07:46.35 ID:GPr1/6/I0
(メメ ;ω;)「…おっ」
(メメ ;ω;)「…」
ダメだ
泣きそう
(メメ ∩ω∩)「おおっ!!!」
(メメ ^ω^)「泣かないお、まだ断られたわけじゃないお」
(メメ ^ω^)「また素直さんに聞いてみるお」
よし、決めた
でも今日は無理、身体が痛い
顔を拭いて、痛む腰を引きずりながら体育倉庫を出た
( ^ω^)「…ん?」
そんなとき
視界の隅に、見慣れた後ろ姿が映った
504 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/13(金) 00:09:11.18 ID:GPr1/6/I0
( ^ω^)「……ツン?」
泣いてた
後ろ姿だけど、分かった
確かに、ツンは泣いていた
(;^ω^)「ちょっ、ツン!!」
ξ ? )ξ「…っ!?」
(;^ω^)「おっ? 逃げるなお!!」
ξ ? )ξ「…こっち来んな!!」
(;^ω^)「いや、そう言われましても…」
ξ ? )ξ「あっち行け!!」
(;^ω^)「やだお!!」
ξ ? )ξ「なんでよ!!」
(;^ω^)「ツンが、泣いてるからだお!!!」
ξ ? )ξ「…――っ」
508 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/13(金) 00:10:23.36 ID:GPr1/6/I0
(;^ω^)「つ、捕まえたお…」
ξ ? )ξ「…」
(;^ω^)「ツン、一体どうしたんだお?」
ξ ? )ξ「…」
(;^ω^)「…ツン?」
ξ ? )ξ「…ッィ」
( ^ω^)「お?」
ξ#゚?゚)ξ「うっさいわね!! 気安く名前を呼ばないでよ!!」
(;^ω^)「お…、す、すいません」
泣いてたと思ったツンは怒ってた
しかも、ものすごく
513 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/13(金) 00:12:46.18 ID:GPr1/6/I0
ξ#゚?゚)ξ「大体、全部あんたが悪いのよ!」
ξ#゚?゚)ξ「告白するのに友達に協力してもらおうだなんて、それでも男か!!」
(;^ω^)「おぉ…、一応男でごめんなさいだお…」
ξ#゚?゚)ξ「いつまでもウジウジしてさ、小さい頃からちっとも変わってない!!」
ξ#゚?゚)ξ「でっかいガキよ!!」
(;´ω`)「……返す言葉もありません」
ξ#゚?゚)ξ「あんたが……」
ξ ? )ξ「……あんたが全部悪いのよ…」
(;^ω^)「…ツン? どうしたお?」
(;^ω^)「お腹痛いのかお? 生理かお?」
(;^ω(メ)「ツン? 黙ってちゃ分かんないお…」
ξ ? )ξ「…」
515 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/13(金) 00:14:07.60 ID:GPr1/6/I0
ξ ? )ξ「……ショボンから告白されたの」
ξ ? )ξ「好きだって」
( ^ω^)
(;^ω^)「えええええええええ!!!?」
ξ ? )ξ「…うるさいわね」
(;^ω^)「え、ちょっと…、そんな、ショボンが!? 」
(;^ω^)「なんで!?」
ξ ? )ξ「知らないわよ、そんなの」
(;^ω^)「あ、え……、それで、ツ、ツンは?」
ξ ? )ξ「断ったわよ」
(;^ω^)「ちょっ、なんで!?」
(;^ω^)「ショボンはすごい良い奴だお! ツンも知ってるお!?」
(;^ω^)「いや、そりゃあ、ちょっと変な性癖持ってたりするけど
そんなのチャラにするぐらい良い奴だお!」
(;^ω^)「何か嫌なことされたのかお!?」
519 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/13(金) 00:15:33.50 ID:GPr1/6/I0
ξ ? )ξ「そんなことあるわけないでしょ」
(;^ω^)「じゃあ、どうして、断ったんだお!?」
ξ ? )ξ「……どうしてって」
ξ#゚?゚)ξ「あんたが好きだからに決まってんでしょ!!!」
( ^ω^)
( ^ω^)「…は?」
527 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/13(金) 00:17:34.00 ID:GPr1/6/I0
ξ ゚?゚)ξ
ξ;゚?゚)ξ「…はっ!?」
(;^ω^)「えっとツンさん、……何かな……ドッキリ?」
ξ;゚?゚)ξ「あ、いや…」
ξ;゚?゚)ξ「嘘! 嘘、嘘、嘘!! 今のなし!!!」
(;^ω^)「いや、なしって言われても…」
ξ;゚?゚)ξノシ「わー!! 忘れろー!!! 忘れろー!!!」
533 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/13(金) 00:18:52.21 ID:GPr1/6/I0
(;^ω^)「…ボクのことが、……好き?」
ξ;//?/)ξ「……っ!!」
ξ;//?/)ξ「う、うるさぁぁぁぁぁい!!!」
「がはぁっ!!!?」
結局のところ
告白しても、告白されても
ボクは空の旅に出かけることになるみたいだ
537 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/13(金) 00:20:49.50 ID:GPr1/6/I0
('A`)「よっ」
( メ)ω・`)「やぁ」
('A`)「…うわぁ、ひでぇな」
( メ)ω・`)「うん、すごく痛い」
('A`)「んで、結果は?」
( メ)ω・`)「…見ての通りさ」
('A`)「…はっw」
('A`)「情けねぇな」
( メ)ω・`)「そだね」
('A`)「…」
('A`)「…なんで告白することにしたんだ?」
( メ)ω・`)「酷いなぁ、ドクオがやれって言ったんじゃないか」
('A`)「そうだけどよ」
545 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/13(金) 00:23:56.39 ID:GPr1/6/I0
( メ)ω・`)「…」
( メ)ω・`)「なんでだろうね」
( メ)ω・`)「自分でもよく分からないや」
( メ)ω・`)「…まぁ、得てしてそういうもんじゃないのかな」
('A`)「…」
('A`)「かもな」
( メ)ω・`)「…データ、役に立たなかったなぁ」
('A`)「オレに譲ってくれれば、有効活用してやるぜ?」
( メ)ω・`)「200万」
(;'A`)「高すぎだろ!?」
547 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/13(金) 00:25:50.36 ID:GPr1/6/I0
自室の机に向かい、頭を抱え込む
ボクは、悩んでいた
いや、悩むというのも変な話だと思う
ボクは素直さんが好き
告白までした、それだけは間違いない
(;^ω^)「う?…ん」
ただし、その正式な返事は受けていない
そして、ボクもツンに返事はしていなかった
(;^ω^)「…」
(;^ω^)「こんなこと日記に書けないお…」
550 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/13(金) 00:27:33.84 ID:GPr1/6/I0
色々な考えが頭の中をぐるぐると駆け巡る
素直さんに断れたら…
ツンの申し出を受けたら…
その中に、狡賢い考えも浮かんでくる
(;^ω^)「ダメだお、そんなこと…」
(;^ω^)「そんなの最低だお……」
(;^ω^)「…」
でも
別に、今すぐ返事をしなくてもいいかな…
( ^ω^)「…」
素直さんの返事を聞いたあとにでも…
551 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/13(金) 00:28:48.32 ID:GPr1/6/I0
色々な考えが頭の中をぐるぐると駆け巡る
素直さんに断られたら…
ツンの申し出を受けたら…
その中に、狡賢い考えも浮かんでくる
(;^ω^)「ダメだお、そんなこと…」
(;^ω^)「そんなの最低だお……」
(;^ω^)「…」
でも
別に、今すぐ返事をしなくてもいいかな…
( ^ω^)「…」
素直さんの返事を聞いたあとにでも…
555 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/13(金) 00:30:03.87 ID:GPr1/6/I0
バタン!!
*(‘‘)*ノ「にぃにぃ、あそぼ!!」
(;^ω^) ビクッ!!
(;^ω^)「ヘリカル…、にぃにぃは忙しいから自分の部屋で」
=*(ノ‘‘)*ノ「どすこいきっさ!!」
*(‘‘)*)ω^)・∴「じゅでーむっ!?」
ヘリカルのバンザイアタックが決まり
ボクは本棚へ頭から突っ込んだ
(;^ω^)「おま……、下手すりゃ死んでたお?」
*(‘‘)*「んもぅ、にぃにぃったらソーローなんだから」
( ^ω^)「うん、それ使い方違うから」
559 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/13(金) 00:31:31.14 ID:GPr1/6/I0
パサッ
( ^ω^)「…うん?」
衝撃のせいか本棚から、一冊の古びたノートが落ちてきた
( ^ω^)「…」
( ^ω^)「…これは」
( ^ω^)「……昔の日記かお」
*(‘‘)*「きちゃない字?」
(;^ω^)「うるさいお!!」
( ^ω^)「日付は、ちょうど7年前……小学生の頃かお」
561 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/13(金) 00:32:55.62 ID:GPr1/6/I0
…
……
………
「はい、これ」
「何って、日記よ、日記」
「日記しらないの?」
「…」
「…いい?」
「これに、その日にあったことを書くのよ。分かる?」
「なんで…って」
「…なんでだろ?」
「うっさい笑うな」
563 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/13(金) 00:34:35.83 ID:GPr1/6/I0
「あれよ、きっとあとで読むのよ」
「ふーん、こんなことがあったんだー」
「へー、なつかしなー……って、なにニヤニヤしてんのよ」
「だから、はい」
「あした、書いて持ってきなさいよ」
「これはこうかん日記っていって、書いたあとこうかんするのよ」
「だれと、って…」
「わたしよ!! わたし!! こ・の・まんじゅう顔が?!!!!」
564 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/13(金) 00:36:04.89 ID:GPr1/6/I0
( ^ω^)「…」
*(‘‘)*「にぃにぃ、なに笑ってるの?」
( ^ω^)「いや、ちょっと昔を思い出してただけだお」
( ^ω^)(…そうだったお)
( ^ω^)(元々はツンとの交換日記として始めたんだお)
( ^ω^)(ボクの字も汚かったけど、ツンも相当なものだったお)
( ^ω^)(最初交換したとき、ノートが開かないと思ったら糊付けされていたこともあったお)
( ^ω^)(見せたくないなら、交換しなきゃいいのに…)
( ^ω^)(ツンは口下手だけど…)
( ^ω^)(日記の中では割と素直で……)
( ^ω^)「…」
572 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/13(金) 00:38:16.59 ID:GPr1/6/I0
( ^ω^)(いつだったけな、交換しなくなったのは…)
( ^ω^)(中学に上がった頃だったかお)
( ^ω^)(なんだかお互いに気恥ずかしくなって、止めたんだお…)
( ^ω^)(……)
( ^ω^)(あの頃はツンのこと、気になってたかもしれないお…)
( ^ω^)(……)
じゃあ、今は?
( ^ω^)「…」
*(‘‘)*「にぃにぃ?」
( ^ω^)「ちょっと、出かけるお」
*(‘‘)*「どこに?」
( ^ω^)「ツンのところ」
574 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/13(金) 00:40:06.06 ID:GPr1/6/I0
その日の空は、とても澄んでいて
満月が柔らかく辺りを照らしていた
( ^ω^)「…」
ξ ゚?゚)ξ「…」
ξ ゚?゚)ξ「…こんなところに呼び出して何の用?」
(;^ω^)「お…」
(;^ω^)「…」
息が詰まるのが分かった
澄んだ空気が逆に辛かった
だけど
しっかりと応えなければならないと思った
577 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/13(金) 00:41:56.04 ID:GPr1/6/I0
(;^ω^)「…ツ、ツン」
ξ ゚?゚)ξ「…」
(;^ω^)「…」
ξ ゚?゚)ξ「…なに?」
(;^ω^)「…あ」
頑張れ、気合だ、気合があれば何でもできる!
たぶん
(;^ω^)「ツン、その…!!」
(;^ω^)「ツンとは昔からいつも一緒で…」
(;^ω^)「バカやって、怒られて、それでも、一緒にいて…」
(;^ω^)「でも、あの……だから……」
ξ ゚?゚)ξ「…」
ξ ゚?゚)ξ「バッカじゃないの?」
あれ?
580 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/13(金) 00:43:10.71 ID:GPr1/6/I0
(;^ω^)「おぉ?」
ξ ゚?゚)ξ「セリフ、間違えてんじゃないわよ」
ξ ゚?゚)ξ「『好きです。付き合ってください』でしょ?」
(;^ω^)「……あ、あぁ」
ξ ゚?゚)ξ「そんなんじゃ、素直さんに告白できないわよ?」
(;^ω^)「…っ」
( ^ω^)「……告白は、した、お」
ξ ゚?゚)ξ「…」
ξ ゚?゚)ξ「…結果は?」
( ^ω^)「…ぶっ飛ばされたお」
ξ ゚?゚)ξ「……ふられたの?」
(;^ω^)「…よく分かんないお」
ξ -?-)ξ「…そう」
582 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/13(金) 00:44:25.42 ID:GPr1/6/I0
ξ ゚?゚)ξ「ねぇ、ブーン」
( ^ω^)「お?」
ξ ゚?゚)ξ「…告白の練習、付き合ってよ」
(;^ω^)「…え、だってもう」
ξ -?-)ξ「違うわよ、あんたじゃなくて…」
ξ ゚?゚)ξ「私の」
583 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/13(金) 00:45:59.04 ID:GPr1/6/I0
(;^ω^)「…」
ξ ゚?゚)ξ「…」
夜の公園
そこにいるのは、ボクとツン
月の光を背にして立つ彼女の表情は分からない
(;^ω^)「…こ、こんなところに呼び出して何の用だお?」
ξ ゚?゚)ξ「…」
どうしてこんなことになったのか
自分でもよく分からない
(;^ω^)「な、何だお? よよよ用がないなら…」
ξ ゚?゚)ξ「…」
(;^ω^)「ないなら…」
ξ ゚?゚)ξ「…」
586 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/13(金) 00:47:38.67 ID:GPr1/6/I0
上手く言葉を紡げない
怖かった
彼女を言葉を聞くのが
気持ちが揺れてしまいそうで、とっても怖かった
(;^ω^)「ない、なら…」
ξ - -)ξ「…」
ξ ゚ー゚)ξ「好きよ、ブーン」
そんなボクの心情を知ってか知らずか
ツンの声はとっても優しくて
少しだけ涙が出そうになった
ボクが
ボクがすべきことは――…
589 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/13(金) 00:48:59.08 ID:GPr1/6/I0
(;^ω^)「…」
( ^ω^)、「…」
( ^ω^)「ごめんだお」
告白の―――…返事だ
ξ - -)ξ「…」
594 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/13(金) 00:52:03.88 ID:GPr1/6/I0
( ^ω^)「…」
( ^ω^)「…」
(;^ω^)「…」
(;^ω^)「…」
(;^ω^)「…あの、ツン」
ξ -?-)ξ「上ぉ出来じゃない」
(;^ω^)「…お」
ξ -?-)ξ「まだ返事もらってないんでしょ?」
ξ -?-)ξ「今のあんたなら、きっと良い返事もらえるわよ」
( ^ω^)、「…あ、ありがとうだお」
599 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/13(金) 00:54:14.11 ID:GPr1/6/I0
ξ ゚?゚)ξノシ「ほりゃ、帰るぞ」
( ^ω^)「…」
( ^ω^)「…ツン、ボクは」
ξ ゚?゚)ξ「…」
( ^ω^)「ボクは、ツンのこと――…」
ξ -?-)ξ「パフェ」
( ^ω^)「は?」
601 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/13(金) 00:55:34.96 ID:GPr1/6/I0
ξ ゚?゚)ξ「パフェよ、パフェ、ロマのパフェ」
ξ ゚?゚)ξ「おごりな、向こう一週間」
(;^ω^)「ちょっ!? なんでだお」
ξ ゚?゚)ξ「なんでも」
(;^ω^)「り、理不尽だお!?」
ξ - -)ξ「……世の中、大体そんなもんよ」
(;^ω^)「…うぇぇぇ!?」
泣き言を言いながら、家路に着く
2人で歩くその道は
満月の光に照らされて、とても綺麗だった
602 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/13(金) 00:56:54.17 ID:GPr1/6/I0
運命の日
寝起きは最悪だった
(;´ω`)(…結局、あのあと一睡もできなかったお)
はやる気持ちを抑え、きちんと身支度をして学校に向かう
教室で待っているのは、いつもの面子
('A`)
ξ =?=)ξ
(□)ω・`)
(;´ω`)「うわっ!!!?」
(;´ω`)「み、みんな、どうしたお…?」
604 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/13(金) 00:58:05.88 ID:GPr1/6/I0
('A`)「お前も、大分やべぇぞ」
(;^ω^)「…むっ、気合を入れればなんとか」
(;^ω^)「唯一無事そうなのはドクオだけかお」
('A`)「まぁな」
('A`)「ツンは寝不足、ショボンは熊にベアナックル食らったらしい」
('A∋― = ドスッ
('A゚)「あぎゃあああああ!?」
(;^ω^)「どこからともなく、フォークが!?」
ξ ゚?゚)ξ「物騒な世の中よね」
(;^ω^)「…」
606 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/13(金) 00:59:20.57 ID:GPr1/6/I0
ξ -?-)ξ「…はぁ、眠ぅ」
( ^ω^)「…」
ξ ゚?-)ξ「…」
ξ -?-)ξ「気合入れていきないよ」
(* ^ω^)「…おっ!」
ξ ゚?゚)ξ「さて、私は寝ようかな…」
(□)ω・`)「あ、ボクも」
ξ ゚?゚)ξ「変なことしたら、ぶっ殺すからね」
(□)ω・`)「死なない程度に気をつけるよ」
( ^ω^)「…」
607 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/13(金) 01:00:37.23 ID:GPr1/6/I0
ツンも、ショボンも、('A゚)も
普段通り
でも、ちょっとだけ変わった気がする
( ^ω^)(みんな、ずっとこのままで、ってわけにはいかないお)
ボクもそうだ
顔を叩いて、気合を入れると
ボクは素直さんの教室へと向かった
( ^ω^)(教室へと来たのは、いいけどまた絡まれたりしたら厄介だお…)
( ^ω^)(でも、もう授業始まっちゃうし…)
( ^ω^)(えぇい、突入だお!!)
611 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/13(金) 01:02:10.45 ID:GPr1/6/I0
ガラッ
( ^ω^)「たのもー!!!」
( ^ω^)「…」
移動教室だった
(;^ω^)「誰もいないとか…、どんだけ空回りなんだお……」
(;^ω^)「はぁ、出直すかお…」
614 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/13(金) 01:03:38.32 ID:GPr1/6/I0
川 ゚ -゚)「おや」
(;^ω^)「へひっ!?」
(;^ω^)「す、素直さん!!?」
この人は、本当に心臓に悪い
川 ゚ -゚)「ブーンか」
川 ゚ -゚)「ここにいるということは、私に用と考えていいかな?」
(;^ω^)「そ、そうですお」
617 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/13(金) 01:05:01.62 ID:GPr1/6/I0
(;^ω^)「…」
( ^ω^)「…昨日の返事、聞きにきましたお」
川 ゚ -゚)「…」
川 ゚ -゚)「…」
川 ゚ -゚)「……?」
…この人、忘れてないですか?
( ;ω;)「…あ、あの、ボク……、昨日、あなたに、告白を…」
泣きたく…
てか、泣けてきた
623 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/13(金) 01:07:39.96 ID:GPr1/6/I0
川 ゚ -゚)「あ、あぁー」
川 ゚ -゚)「思い出した」
川 ゚ -゚)「その節はすまんかった」
( ;ω;)「すまんって、ダメってことですかお」
川;゚ -゚)「あ、いや、そういうわけじゃないんだが…」
川 ゚ -゚)、「なんせ、ああいう経験は初めてでな…
取り乱してしまった、すまんな」
( ^ω⊂)「…グスッ」
( ^ω^)「あ、いえ、…慣れてますから」
川 ゚ー゚)「そうか、良かった」
(;^ω^)「それで、あの……返事をまだ聞いてないんですが……」
627 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/13(金) 01:09:03.51 ID:GPr1/6/I0
川 ゚ -゚)「ん、あぁ、そうだな」
川 ゚ -゚)「…コホン」
川 ゚ -゚)「昨日、色々調べてみた」
川 ゚ -゚)「なんせ、告白なんてされるのは初めてだったからな」
(;^ω^)「そ、そうなんですかお?」
川 ゚ -゚)、「そういうことには、とんと縁がなくてね」
川 ゚ -゚)「好きな者同士が、一緒にいること」
川 ゚ -゚)「それが恋人というものだろう?」
(;^ω^)「おおよそ、それで間違ってないと思いますお」
川 ゚ -゚)「なるほど」
川 ゚ -゚)「つまり、私はブーンが好きなのだから、恋人といって差し支えはないのかな?」
( ^ω^)
635 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/13(金) 01:10:42.86 ID:GPr1/6/I0
( ^ω^)「…もう一回ゆっくりと言ってもらっていいですかお?」
ボクは慎重派だった
川 ゚ -゚)「スローか? 難しい注文だな」
川 ゚ -゚)「つ?ま?り?…」
(;^ω^)「普通のテンポでいいですお!」
川 ゚ -゚)「そうか?」
川 ゚ -゚)「私とブーンは、恋人といって差し支えない」
川 ゚ -゚)「そう言ったんだが」
( ^ω^)「…」
川 ゚ -゚)「…?」
(;^ω^)「ママママママジっすかお!!?」
川 ゚ -゚)「マママママママジだ」
641 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/13(金) 01:13:29.99 ID:GPr1/6/I0
どこからともなく光が差し込んでくる
暖かい
春だ、冬だけど人生の春だ
川 ゚ -゚)「だけどな」
しかし、そこには
そんな幻想を打ち砕く、痛烈な彼女の一撃が待っていた
645 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/13(金) 01:14:56.54 ID:GPr1/6/I0
川 ゚ -゚) 「私には、ビコーズという恋人がいるんだ」
つ( ∵)
川 ゚ -゚) 「二股はできない、ごめんなさい」
つ( ∵)
( ω ) ゚ ゚
春は終わって、氷河期がきた
短い
あまりも短い春だった
656 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/13(金) 01:16:42.55 ID:GPr1/6/I0
( ω )「お…」
( ω )「そ、そうですかお…」
( ω )「…あははは」
( ω )「そりゃそうですよね」
( ω )「二股なんていけないですお?…」
フラフラと扉の方へ歩いていく
川 ゚ -゚)「ん…?」
川 ゚ -゚)「おい、そっちは窓…」
素直さんの声は聞こえなかった
もう何も聞こえなかた
ボクは人生そのもののように、窓から墜落した
659 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/13(金) 01:18:30.50 ID:GPr1/6/I0
ξ -?-)ξ「…ほんっとに」
ξ ゚?゚)ξ「バカね」
(´・ω・`)「バカだね」
('A`)「バカだな」
(´・ω・`)「いくらなんでも、ドクオに言われたくはないよね」
(#'A`)「うるせぇよ!!」
(;^ω^)「全く、面目ないですお…」
VIP総合病院の一角
ボクは足を骨折して、そこに入院することになった
まぁ、骨折だけですんだのが、不幸中の幸いである
664 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/13(金) 01:19:59.25 ID:GPr1/6/I0
ξ ゚?゚)ξ「しかし、まぁ…」
ξ ゚?゚)ξ「断られたとはいえ、自殺を図ろうだなんて…」
ξ ゚?゚)ξ「どんだけ、メンタル弱いのよ、あんた」
(´・ω・`)「ツンは、人のこと言えないよね」
ξ ゚?゚)ξ「あらぁ、ショボンくん、最近随分絡んでくるじゃなぁい」
ξ ^?^)ξ「死にたいのかな?」
(´・ω・`)「死にたくはないね、とりあえず」
('A`)「…お前変わったな」
(´・ω・`)「吹っ切れましたから」
(;^ω^)「ボクを無視して話を進めないでくれお!」
668 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/13(金) 01:21:19.01 ID:GPr1/6/I0
(´・ω・`)「ん、あぁ、そうそう」
(´・ω・`)「今日は特別ゲストが来てるんだ」
( ^ω^)「へ? …ゲスト?」
(´・ω・`)「どーぞー」
川 ゚ -゚)「どうもー」
(;^ω^)「ぶ―――――っ!!!」
川 ゚ -゚)「人の顔を見て吹き出すとは、失礼だな」
(;^ω^)「い、いや、そういうわけじゃないんですお!」
(;^ω^)「てか、なんで素直さんがここに!?」
川 ゚ -゚)「見舞いに来ちゃいけなかったか?」
(;^ω^)「あ、いえ!! そんなことないですお!!」
671 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/13(金) 01:22:38.73 ID:GPr1/6/I0
ξ ゚?゚)ξ「なに、テンパってんのよ」
(;^ω^)「だ、だって…」
('A`)「あ、椅子っす」
川 ゚ -゚)「どうも」
川 ゚ -゚)「あ、そうだ、ドドリアくん、今度はビコーズのフォルムチェンジが発表されたんだ」
(;'A`)「いや、もう勘弁してください
てかドドリアって誰ですか、ドしか合ってないっすよ?」
(;^ω^)「…」
(´・ω・`)「どうだい、ボクの粋な計らい」
(;^ω^)「これって粋なのかお」
ξ ゚?゚)ξ「ま、ウジウジするのをなくすのには、ちょうどいいんじゃない」
(;^ω^)「随分と荒療治だお…」
672 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/13(金) 01:23:57.50 ID:GPr1/6/I0
「ほら、このストリップフォームっていうのが凄いんだ」
「いや、だから勘弁してください」
「ブーン、早くパフェおごりなさいよ」
「太るよ?」
「殺すわよ」
「てか、ボク歩けないお」
「そういえば、ドクオ、ヒート先生にふられたんだって?」
「ちょっ!!? なんで知ってんだよ、お前!?」
「ボクの情報力は、学校一だよ?」
「パワーアップしてるお…」
675 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/13(金) 01:25:11.87 ID:GPr1/6/I0
「そうか、それなら、チョモランマくんを慰める会を開かないといけないな」
「なんだよ、それ!? てか、誰だよそれ!!?」
「じゃ、みんなでファミレス行きましょ」
「いや、だからボク歩けないって行ったお!!?」
「賛成?」
「そこ!! 賛成するなお!!!」
680 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/13(金) 01:27:00.54 ID:GPr1/6/I0
こうして
ボクの一世一代の告白は幕を閉じた
最終的には、皆との関係はほとんど変わっていないんだけど
それでも、告白して良かったと思う
後悔は……少しだけしてるけど
良かったんだと言い聞かせることにする
○月x日
681 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/13(金) 01:28:21.37 ID:GPr1/6/I0
………
……
…
( ^ω^)「…お」
( ^ω^)「昔の日記なんて読むもんじゃないお…」
(;^ω^)「恥ずかしくて、顔から火が出そうだったお」
( ^ω^)「一世一代かの告白、かお」
( ^ω^)「まぁ、確かにあれは一生物だったかしれんね」
(*‘ω‘ *)「パパ? なによんでるっぽ?」
( ^ω^)「お? 日記だお、にっき」
(*‘ω‘ *)「にっき?」
( ^ω^)「そうだお」
( ^ω^)「昔のパパが書いたものだお」
685 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/13(金) 01:29:42.06 ID:GPr1/6/I0
(*‘ω‘ *)「むかしのパパ?」
( ^ω^)「だお」
(*‘ω‘ *)「んー…」
(*‘ω‘ *)「むかしのパパはかっこよかったの?」
(;^ω^)「今がカッコ悪いみたいに言わないで、欲しいお」
( ^ω^)「…」
( ^ω^)「カッコ良かったお、今もだけど」
(*‘ω‘ *)「へー…」
(;^ω^)「なんという醒めた反応」
( ^ω^)「これでも、パパはモテモテだったんだお?」
688 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/13(金) 01:31:07.71 ID:GPr1/6/I0
(*‘ω‘ *)「ビロードくんや、ワカッテマスくんよりも?」
( ^ω^)「うん、誰かなその野郎どもは?」
( ^ω^)「あとで、パパにそいつらの住所教えてくれお」
(*‘ω‘ *)「やー」
(;^ω^)「愛娘に手を出す不当な輩め…!! この手でギッタンギッタンにしてやるお」
(*‘ω‘ *)「それで、ほんとうにかっこよかったの?」
(;^ω^)「華麗にスルーされたお」
( ^ω^)「本当だお」
(*‘ω‘ *)「ほんとうのほんとう?」
( ^ω^)「本当の本当だお」
693 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/02/13(金) 01:34:13.82 ID:GPr1/6/I0
(*‘ω‘ *)「ふぅ…ん」
(*‘ω‘ *)「ママにきいてこようーっと」
(;^ω^)「タンマ、それだけはやめて!!!」
バタバタと愛娘を追いかけるボク
こういった日常もまた、日記の1ページとなる
この日記は、もう何冊目になるだろう
糊付けされたボロボロのノートは、今でもボクの一番の宝物だ
( ^ω^)ブーンが告白するようです おしまい
714 名前: ◆SEOMSVVqUg :2009/02/13(金) 01:40:52.73 ID:GPr1/6/I0
終わったぞー
はいもうバレバレですね
ミスター誤字です
こんばんは
リアル体験ではありません
ハチクロを読んでたら、なんだか無性に片思いの恋愛物を書きたくなったので
勢いだけで書きあげました
無駄に長いのはご愛嬌
誰とくっついたかは、オレの一番好きなAAとくっつきました
作品の中の扱いで判断してください
質問等なければ、ここで失礼します
支援等ありがとうございました
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- 2009/02/15(日) 00:28:31|
- ブーン系小説(短編)
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