787 名前:名も無きAAのようです :2014/08/18(月) 02:13:44 ID:Q5R1HOns0
( ^ω^)「夏と言えば!熱い日射し!」

( ^ω^)「夏と言えば!体を撫でる潮風!!」

( ^ω^)「そう!夏と言えば海しかないお!!」

(*^ω^)「と言うわけでみんなで海に行こうお!!」





( ゚∀゚)「今年の熱中症の死者って何人だっけ?」

( ´_ゝ`)「確かかなりの数だったよな」

(*゚ー゚)「なんだかんだ言って今年の残暑も厳しいよね」

( ^ω^)「聴けお」








( ^ω^)「聴けお」

788 名前:名も無きAAのようです :2014/08/18(月) 02:15:14 ID:Q5R1HOns0



「酒の肴は馬鹿話のようです」

   

    番外編 1杯目



『酒の肴は怪談話のようです』



.

789 名前:名も無きAAのようです :2014/08/18(月) 02:18:42 ID:Q5R1HOns0
( ´_ゝ`)「つ―か海なんか行ってどうすんだよ。あんなもんDQNとリア充の巣窟じゃね―かよ」

( ゚∀゚)「人がやけに多いし、おまけに潮風で体中ベタベタするし」

(;*゚ー゚)「やっぱり日焼けが気になるよね……この歳で水遊びしても楽しくないし、ナンパも怖いし」

(#^ω^)「あんたらもうちょい夏を楽しむ努力をしろお!この引きこもり集団めが!!」

( ´_ゝ`)「オタク集団なんか総じて引きこもりだろうが」

( ゚∀゚)「つ―か夏を楽しむってなんだよアホが。今日みたいに休日に内藤ん家で飲んでるだけでいいじゃね―か」

(*゚ー゚)「うん。私も結構現状で満足してるよ?」

(;^ω^)「え―……でもせっかくだからどこか出かけたいとか思わないかお?海がダメなら山とかは?」

790 名前:名も無きAAのようです :2014/08/18(月) 02:20:17 ID:Q5R1HOns0
( ´_ゝ`)「歩くのしんどいから却下」

( ^ω^)「……BBQ」

( ゚∀゚)「服に臭いがつくだろうがアホが」

(#^ω^)「……花火!」

(*゚ー゚)「この前、地元の友達とやったばかりなんだ」

(#^ω^)「なんなんだお!!なんなんだお!?」

(;´_ゝ`)「いやお前がなんなんだよ?」

( ゚∀゚)「大方こいつのことだから、漫画やら映画やらに影響されて青春(笑)を満喫したくなったんじゃね―の?」

(*゚ー゚)「ブーンってそういうのに影響受けやすいからね」

( ´_ゝ`)「つ―かわざわざ外出なんかしなくたって夏っぽい事なんかいくらでも出来るだろうが」

(*゚ー゚)「うん。蝉の声や風鈴の音を聴きながらお酒を飲むのも夏ならではだもんね」

791 名前:名も無きAAのようです :2014/08/18(月) 02:21:22 ID:Q5R1HOns0
(;^ω^)「う―……そりゃそうかもしれないけど、やっぱりイベント的な事やりたいお!」

( ´_ゝ`)「俺は外出したくないから家で出来るイベントな」

( ゚∀゚)「ベランダで向かいのマンションにロケット花火ぶちこむとかは?」

( ^ω^)「捕まるわ」

(;*゚ー゚)「家でイベントって無理があるんじゃないかな?」

(;^ω^)「だからお出掛けしようって行ってるんだお―」

( ゚∀゚)「あっならアレだアレ!稲川淳二のやつ!!」

( ´_ゝ`)「誰それ?」

(*゚ー゚)「怪談の人?」

( ^ω^)「怪談?」

792 名前:名も無きAAのようです :2014/08/18(月) 02:23:07 ID:Q5R1HOns0
( ゚∀゚)「よ―するに恐い話しようぜって事だよ。本当は百物語やりて―けどそれはダルいからよ。まあ十分夏っぽいだろ?」

(*´_ゝ`)「お―それなら外出ないで済むな。賛成賛成」

(;^ω^)「え―なら肝試しとかの方がよくないかお?」

(#゚∀゚)「夏の夜なんか害虫の楽園じゃね―かよ」

(*゚ー゚)「私も怪談大会くらいならやってみたいかも。4人だから大会って程でもないけど」

( ´_ゝ`)「んじゃそうしようぜ。つってもまだ明るいからな―」

( -∀゚)「とりあえず今はまだ5時だから7時くらいになったらにするか―?」

(*゚ー゚)「そうだね。その間にお酒とかご飯とか買い出し済ませちゃおうか?」

793 名前:名も無きAAのようです :2014/08/18(月) 02:29:09 ID:Q5R1HOns0
( ゚∀゚)「う―し。そうすっか!ほらほら買い出し行くぞ野郎共!!」

(;´_ゝ`)「うへ―結局外に出るのかよ」

(*゚ー゚)「買い物ばっかりは仕方ないよ」

( ゚∀゚)「そうそう。うだうだ行ってね―でちゃっちゃと済ませちまおうぜ―」







( ^ω^)「ナチュラルに僕を無視して行動するの止めてくれない?」


……

……

794 名前:名も無きAAのようです :2014/08/18(月) 02:30:12 ID:Q5R1HOns0







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 (i,)
  |_|







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795 名前:名も無きAAのようです :2014/08/18(月) 02:31:26 ID:Q5R1HOns0
PM7:30




(*゚ー゚)「早めに夕飯食べたら調度いい感じに暗くなってきたね」

( ´_ゝ`)「んじゃそろそろ始めっかね?」

( ゚∀゚)「おし!んじゃまず、ルールを確認するぞ。1人ずつ怪談をしていって……」

( ´_ゝ`)「1番ショボい話をしたやつが1番恐い話をしたやつに今日の飲み代を奢るんだったよな?」

(*゚ー゚)「夕飯も一緒に買ったから結構な額になったね。全部で約5000円だから1人あたり大体1200円くらいかな」

( ^ω^)「話の長さや喋り方にルールは無いけど大きい声出して驚かすのは無しだお。お隣さんに怒られちゃうお」

( ´_ゝ`)「電気消す?一応ロウソク買っといたけど」

( ^ω^)「ん―ロウソクつけるのはいいけど、酒こぼしたら面倒だから照明は豆電球だけつけといてくれお」

796 名前:名も無きAAのようです :2014/08/18(月) 02:33:32 ID:Q5R1HOns0
( ´_ゝ`)「了解っと」カチャッ

( ゚∀゚)「つ―か今日の酒については内藤に任したけどよ―、なんだこりゃ?……よなぐに?焼酎か?」

( ^ω^)「泡盛だお。なんかさっきのスーパーで沖縄フェアやってたみたいで買っちゃったんだお」

( ゚∀゚)「ああなんか入り口の方でやってたな、そういや。それだったらビールもオリオンにしとけば良かったな」

( ´_ゝ`)「スーパードライ派の俺に死角は無かったな」

(;゚∀゚)「本当に好きだなお前。それ金属臭くない?」

( ^ω^)「まあまあ、とりあえず『与那国』注ぐお―」トクトク

(* ゚∀゚)「サンキュー。んじゃ改めて始めるとすっか!」

( ´_ゝ`)「最初は誰だ?じゃんけん?」

(*^ω^)「おっ!!僕から行くお!!」

( ´_ゝ`)「なんだなんだ?買い出しまでは散々渋ってた癖に自信あり気だな?」

(*゚ー゚)「ちょっと期待出来そうだね」

797 名前:名も無きAAのようです :2014/08/18(月) 02:37:29 ID:Q5R1HOns0
(*^ω^)「おっおっおっ……僕の話術でみんなを恐がらせてやるお!!」




……これは『とある村』に未だに残る伝説みたいな話だお。
昔の人はやけに妖怪だとか守り神だとかを信じる人が多かったお。
天狗に河童、祟りや神隠し。そんなメジャー所だけでなく、その『村』には村人全てが信じる存在があったんだお。

……それは『イマキヨさん』という(#゚∀゚)「はいスト―――――ップ!!」


(#゚∀゚)「テメェそれは世にも奇妙な物語の丸パクリじゃね―かよ!!」

(;^ω^)「えっ!?なんで知ってるんだお!?」

「イマキヨさんって名前までそのままだったからね」

798 名前:名も無きAAのようです :2014/08/18(月) 02:38:43 ID:Q5R1HOns0
(*^ω^)「おっおっおっ……僕の話術でみんなを恐がらせてやるお!!」




……これは『とある村』に未だに残る伝説みたいな話だお。
昔の人はやけに妖怪だとか守り神だとかを信じる人が多かったお。
天狗に河童、祟りや神隠し。そんなメジャー所だけでなく、その『村』には村人全てが信じる存在があったんだお。

……それは『イマキヨさん』という(#゚∀゚)「はいスト―――――ップ!!」


(#゚∀゚)「テメェそれは世にも奇妙な物語の丸パクリじゃね―かよ!!」

(;^ω^)「えっ!?なんで知ってるんだお!?」

(;*゚ー゚)「イマキヨさんって名前までそのままだったからね」

799 名前:名も無きAAのようです :2014/08/18(月) 02:40:58 ID:Q5R1HOns0
( ´_ゝ`)「あれだろ?なんか急にイマキヨさんってオッサンに取り憑かれて、んで色々言っちゃいけないワードがあって、それを破ったからイマキヨさんの数がどんどん増えてって、最終的に取り憑かれた本人もイマキヨさんになるやつ」

(;^ω^)「オチまで言わないでくれお!!」

( -∀-)「つ―かあんだけ自信満々だったのにこの様かよ。何かシラケたわ……ビール飲も」プシュッ

( ´_ゝ`)「別にパクるのはいいけど丸パクリは止めろよな。聴いてるこっちもつまらんし。あっ泡盛って美味いな」ロックゴクゴク

(*゚ー゚)「与那国って与那国島で作ってるのかな?意外と飲みやすいね」水割りチビチビ

(;^ω^)そ「既にいつもの飲み会モードになってるお!?」

800 名前:名も無きAAのようです :2014/08/18(月) 02:44:20 ID:Q5R1HOns0
( ゚∀゚)「お前の糞つまんね―話のせいだろうがボケ。あ―やっぱり俺は泡盛よりビール派だな。黒ラベルうめ―」ゴクゴク

(;^ω^)「うぅ……なら取って置きだったもう1個の怪談を披露するお!!その名も『恐怖!雪山の遭難!!』」

(;*゚ー゚)「……ねえブーン。もしもの話なんだけど」

( ´_ゝ`)「お前もしやその話って遭難した4人が山小屋に避難して、睡眠による凍死を防ぐ為に1人ずつ部屋の角で眠り始めて」

(;*゚ー゚)「1人が起きている状態で、一定の時間が経ったら右隣の角の人を起こして、また時間がたったらその右隣を……って繰り返すお話じゃないよね?」

(;^ω^)「……あ……泡盛美味しいお―」ロックゴクゴク

(;-∀-)「ダメだこりゃ。こいつ怪談の素質ね―わ」ゴクゴク

(;*゚ー゚)「その話ってさっきのイマキヨさんよりも有名だよね?」チビチビ

(#´_ゝ`)「お前さ―メジャーなやつしか知らないのかよ。このままじゃ空気悪くなっちまうわ」

801 名前:名も無きAAのようです :2014/08/18(月) 02:46:35 ID:Q5R1HOns0
(#^ω^)「う―!!そこまで言うなら次は兄者君の番だお!!僕たちをビビらせてみるお!!」ゴクゴク

(;´_ゝ`)「え―八つ当たりじゃん……まあ、別にいいけどよ。そんな怖くは無いと思うぜ?実話系だし」

(*゚ー゚)「兄者君の体験談なの?」チビチビ

( ´_ゝ`)「いや、俺の姉貴の話だ。そもそも俺の家は4人兄弟で姉者だけはやたら歳が離れててな。まあ俺が中学生の頃から働いてたんだ」

( ゚∀゚)「またお前の所の兄弟は覚えやすい名前だなw」

( ´_ゝ`)「やかましい。んでその姉者なんだが、昔は自宅から近い所でキャバ嬢をやってたらしいんだ」

( ´_ゝ`)「水商売って基本帰りが遅いだろ?この怪談はその帰り道での話さ……っと、とりあえずロウソクつけなきゃな」

802 名前:名も無きAAのようです :2014/08/18(月) 02:47:32 ID:Q5R1HOns0





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 (i,)
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――踏切――





.

803 名前:名も無きAAのようです :2014/08/18(月) 02:48:59 ID:Q5R1HOns0
姉者が働いている店は自宅から徒歩20分くらいの比較的近い所にあった。

基本的にそういう水商売の店では送迎車がついて車で自宅近くまで送ってくれるものなんだが、姉者は酔い覚ましの為に歩いて帰るのが日課だったんだそうだ。

まあ、深夜に女の1人歩きだなんて今考えりゃ危険極まりない訳だが、腕っぷしの強い姉者からしてみればど―でもよかったんだろうな。

うちの家系の女共はどうにも凶暴でな。
その中でも姉者は某レディースの元総長をやってた程の強者なんだわ。


――まあそれはそれで怖いっちゃあ怖い話だお。

804 名前:名も無きAAのようです :2014/08/18(月) 02:58:56 ID:Q5R1HOns0
ハハッまあな。……っと話が反れたな。

まあ、この話はその帰り道の話なんだ。
その帰り道にはどう頑張っても避けては通れない踏切があってだな?
別に電車がしょっちゅう通る訳でもないのに1度降りたら何故か10分くらい上がらない開かずの踏切な訳なんだよ。

と言っても姉者の帰りは基本的に終電後。
よっぽど早く店が終わらない限り踏切に引っ掛かる事は無かった訳だわ。

だけどその日は店でトラブルが有ったんだかで異様に早く帰れる事になったらしいんだ。
そんなもんだから、偶然にも姉者はその開かずの踏切に引っ掛かっちまったんだよな。




……まあ、今考えれば偶然なのかも怪しいけどな。

805 名前:名も無きAAのようです :2014/08/18(月) 03:01:46 ID:Q5R1HOns0
∬#´_ゝ`)「ったく!この踏切長いのよね……せっかく早く店終わったのに嫌になるわ」


そんな開かずの踏切にイライラしている姉者の後ろにふっと人の気配がた。


( ‘∀‘)


気になった姉者が振り向くと、そこには見知った顔の女の子が居たそうだ。


∬´_ゝ`)「あら……?ガナーよね?高校の時の」

( ‘∀‘)「……流石さん?久し振りだね」

∬*´_ゝ`)「久し振りじゃない!!何年ぶりかしら!?」


その子はガナーさん。
姉者の高校時代の同級生だったそうだ。
高校時代は快活……っつ―か乱暴っつ―か狂暴っつ―か。
まあ!とにかく!めちゃめちゃ明るい姉者とは対照的に、ガナーさんっていうのは目立たなくて大人しい女の子だったそうだ。

806 名前:名も無きAAのようです :2014/08/18(月) 03:03:33 ID:Q5R1HOns0
普通に生活してりゃ一見、何の接点も無さそうな2人だったんだが偶然にも、姉者とガナーさんは卒業までの3年間、同じクラスだったそうだ。
だからタイプが違う人間とは言え、それなりに話はしていた。

ただまあ、特別仲が良かったって訳ではないそうなんだが。


――アヒャw俺様と内藤みたいな感じか?


さあな?お前ら程、仲良くは無かったんじゃね?

ただ、まあさ。そこはやっぱり昔の知り合いってだけで嬉しくなるだろ?
だから姉者もテンションが上がったらしく色々と話込んだらしいんだわ。

卒業してからどうしてた?だとか、高校時代の友達とは連絡取ってるか?だとか。

まあ、そんな感じで話してたらあっという間に10分以上経っちまってさ。
踏切が上がったんだわ。

807 名前:名も無きAAのようです :2014/08/18(月) 03:05:57 ID:Q5R1HOns0
∬*´_ゝ`)「あっ!やっと上がったわね!!さあガナー行きましょ!!」

( ‘∀‘)「……ごめん姉者さん。私はそっちじゃないの」

∬´_ゝ`)「??」


姉者は一瞬、ガナーさんの言ってる事が分からなかったらしい。

そりゃそうだよな。
踏切を越える必要が無いんだったらわざわざ姉者と一緒に踏切が上がるのを待ってる必要なんか無い訳だしな。

ただ、姉者はすぐに
「ガナーさんは踏切の近くで自分を見付けたから近寄っただけなんだろう」
って解釈して、そんなに深く考えなかったらしいんだわ。


∬´_ゝ`)「ああ、なんだ。あんたの家ってこっち側じゃなかったのね。長話に付き合わせてごめんなさいね」

808 名前:名も無きAAのようです :2014/08/18(月) 03:13:47 ID:Q5R1HOns0
( ‘∀‘)「ううん……楽しかったよ。ありがとう、姉者さん」

∬*´_ゝ`)「私もよ!近い内に同窓会やるみたいだからそこで会いましょう!!じゃあね!!」

(  ― )「……ばいばい」


笑顔の姉者に対して別れ際のガナーさんは、やけに悲しそうな顔をしていたらしい。
姉者も多少は気になったらしいんだが特に深く考える事無く、そのまま帰路についたんだとさ。

まあ、あの人って適当だからな―本当。



――それからどうなったの?


ああ、もちろん続きがあるんだ。

ガナーさんと姉者が再会してから半年後、近くのホテルで高校の同窓会があったんだ。

もちろん、酒と祭事が大好きな姉者は即参加。
旧友達との再会を心から楽しんでいた時、あることに気付いたんだそうだ。

809 名前:名も無きAAのようです :2014/08/18(月) 03:16:43 ID:Q5R1HOns0
∬´_ゝ`)「そう言えばガナー来てないわね」

リi、゚ー ゚イ`!「ガナーってあの目立たない感じの?」

∬´_ゝ`)「そうそう。半年くらい前に会ったのよ。ちゃんと同窓会に来いって言ったのに」

リi、゚ー ゚イ`!「あ―そう言えば私も1年くらい前に見かけたな―」

(゜д゜@「あらやだ!私も最近会ったわよ!確かあの、開かずの踏切の所で!」

リi、゚ー ゚イ`!「あっ私も踏切近くだ」

∬´_ゝ`)「ふ―ん。やっぱりあいつの家って踏切に近いのね―。ならここだってそんな遠くないんだから来ればいいのに」


そんな感じで何人かの友人とガナーさんの話をしてる時、後ろから誰かが近づいて来たんだ。

810 名前:名も無きAAのようです :2014/08/18(月) 03:19:06 ID:Q5R1HOns0
( ´W`)「……君達」

(゜д゜@「あらやだ!先生じゃない!!」

∬´_ゝ`)「あら、お久し振りですね先生!」


それは姉者達の担任、シラヒーゲ先生だった。
懐かしい恩師との再会を喜ぶ姉者達だったんだが、どうにも先生の顔色は暗かったんだ。


∬´_ゝ`)(……?)

( ´W`)「今、ガナー君の名前が聞こえたが……?」

∬´_ゝ`)「ええ、ガナーが来てないな―って話をしてました。最近よく見掛けるのにな―って」

( ´W`)「よく……見掛ける?」

(゜д゜@「あらやだ!先生ご存知無いの!?私達最近よくガナーさんを見掛けるのよ!!場所は……」

( ´W`)「……踏切の近くかい?」

リi、゚ー ゚イ`!「あっ!やっぱり先生も知ってたんだ?」

811 名前:名も無きAAのようです :2014/08/18(月) 03:25:08 ID:Q5R1HOns0
( ´W`)「そうか。君達も知っていたのか」

∬´_ゝ`)「いや、知ったのは最近なんですけどね。まさかガナーがあんな近くに住んでいるだなんて」

( ´W`)「……何を言っている?」

( ´W`)「……彼女は、踏切の近くに住んでいる訳ではないんだ」

リi、゚ー ゚イ`!「?? そうなの?」

(゜д゜@「あらやだ!その割には私達よく会うけど!!」

( ´W`)「もう……住んでないよ」

∬´_ゝ`)「もう?」

( ´W`)「知っているだろう?君達も。彼女はもうあそこには住んでない」

( ´W`)「ただ、あそこから離れられないだけなんだ」

( ´W`)「彼女を縛り付けているのは未練なのか恨みなのか。それは決して私達には分からないけれど」

∬´_ゝ`)「……へ?」

( ´W`)「彼女はずっと前に、あの踏切で」

812 名前:名も無きAAのようです :2014/08/18(月) 03:26:43 ID:Q5R1HOns0








「――亡くなっているんだから」







.

813 名前:名も無きAAのようです :2014/08/18(月) 03:28:28 ID:Q5R1HOns0







 (
   )
  i  フッ
  |_|






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815 名前:名も無きAAのようです :2014/08/18(月) 03:58:38 ID:Q5R1HOns0
(;*゚ー゚)「……本当に実話?」

( ´_ゝ`)「っぽいな。家に帰ってPCで調べたらガナーさんの死亡記事が残ってたし。ちなみに同窓会の5年前に、踏切へ飛び込みだそうだ。」

(;^ω^)「うわ―……マジでかお」

( ゚∀゚)「怖いっつ―か、驚きの方が大きいかもなwオチが弱え―しwアヒャヒャヒャww」

(;*゚ー゚)「何人も見かけてるっていうのがまた、リアルだよね」

( ´_ゝ`)「まあ、我ながらそこまで怖い話じゃね―けども内藤のよりはマシだろ?」

(;^ω^)「うぅ……」

( ゚∀゚)「おう。現状では文句無しの1位だな」

816 名前:名も無きAAのようです :2014/08/18(月) 04:01:49 ID:Q5R1HOns0
( ´_ゝ`)「次はアヒャか?しぃちゃんか?」

( ゚∀゚)「俺様はトリ―!っつ―訳でしぃちゃんな!?アヒャw」

(;*゚ー゚)そ「えっ!?私!?」

( ゚∀゚)「おうおう気負いすんなって!今更どんなつまんね―話をしたところで、ど―せビリは内藤なんだからよww」

( ^ω^)「この野郎」

(*゚ー゚)「ん―じゃあ私もそんな恐くないし短いけど実話でいい?」

(;゚∀゚)「うげっ!?実話続きかよ……トリの俺様が辛くなるぜ」

( ´_ゝ`)「お前は文句言うな。で、しぃちゃんの実体験の話?」

(*゚ー゚)「うん、一応そうなるのかな?でもメインは私のお母さんの話なんだけどね」

( ´_ゝ`)「お母さん?」

( ^ω^)「あ、ロウソクつけるお」

817 名前:名も無きAAのようです :2014/08/18(月) 04:05:00 ID:Q5R1HOns0




  .,、
 (i,)
  |_|




――千客万来――




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819 名前:名も無きAAのようです :2014/08/18(月) 04:49:29 ID:Q5R1HOns0
私のお母さんって元々少し変わってる人なんだよね。
お洗濯してるかと思えば、なんとな―く宙を見ながらボ―っとし始めたり、料理してるかと思えば急に1人言喋り始めたり……

まあ、娘の私から見てもかなり変な人だったんだけど、もうず―っと一緒に暮らしてる訳だからすっかり慣れちゃったんだよね。

だからあんまり気にして無かったんだ。






……ちゃんと聞いておけばあんなに怖い思いしなくて済んだのにな―。

820 名前:名も無きAAのようです :2014/08/18(月) 04:56:20 ID:Q5R1HOns0
今日よりも暑くて、蝉も沢山鳴いてたのを未だに覚えてるよ。
忘れもしない、2年前の8月の事。

私がバイトから帰って来た時のお話ね。


(*゚ー゚)「ただいま―」

(#゚;;-゚)「あら、お帰り―」


こんな感じでいつも通りお母さんに帰宅の挨拶をして、私は自分の部屋に閉じ籠ったの。

私は1人っ子だしお父さんは確か出張で1週間近く家には帰らないから、家には私とお母さんだけ。
お母さんはいつも通りキッチンで夕飯の仕度をして、私は部屋で本を読んだり絵を描いたりしていつも通り時間を潰してたの。

そしたらね……

821 名前:名も無きAAのようです :2014/08/18(月) 04:57:56 ID:Q5R1HOns0
「あら、いってらっしゃ―い」

(*゚ー゚)「??」


……って聞こえたの。もちろんお母さんの声でね?

いつものお母さんの1人言にしては大きいから、なんとな―く気になってキッチンまで覗きに行ったんだ。


(*゚ー゚)「お母さ―んどうしたの?」

(#゚;;-゚)「あれ?しぃ、あなた何でまだ家にいるの?」

(*゚ー゚)「?? さっきバイトから帰って来た時に声かけたじゃん」

(#゚;;-゚)「え?いやそれは知ってるけど。あなた今コンビニかどっかに行ったんじゃ無かったの?」

(;*゚ー゚)「なに言ってるの?私、帰って来てからは家から出てないよ」

822 名前:名も無きAAのようです :2014/08/18(月) 04:59:42 ID:Q5R1HOns0
私はお母さんの言ってる意味が分からなかったし、何だかお母さんも釈然としない表情でブツブツ1人言いながら考えてたみたい。
「でも確かに玄関が……」
とか言ってたような気がする。
もうあんまり覚えてないけどね。

そしたら急に、何だか1人で納得したような表情になって……


(#゚;;-゚)「しぃ。あなた今日は1階の物置部屋で寝なさい」


って言い出したの。突然だよ?
私にしてみれば急にそんな事言われても訳も分からないし、物置部屋をわざわざ片さなきゃいけないのも面倒だし。

色々文句言って反抗はしてみたんだけど結局押しきられちゃって……


――アヒャw相変わらずしぃちゃんは押しに弱いよなww

――こらこら、茶々入れるなお。

823 名前:名も無きAAのようです :2014/08/18(月) 05:01:30 ID:Q5R1HOns0
あはは。でも実際押しきられちゃったしね。
結局その日は物置部屋に布団を敷いて寝ることになっちゃったの。

でも、夜になっていざ寝ようと思っても、いつもと違う部屋だと中々落ち着かないからやっぱり寝付けなくってさ……
結局11時に布団に入ったのに深夜の2時頃まで寝れなかったの。


(;*-ー-)「全然寝れないよ―……明日は朝から予定あるのに」

(*-ー-)「……」

(*゚ー゚)「……お母さんももう寝てるし」

(*゚ー゚)「よし。御手洗い行くついでに、やっぱり自分の部屋で寝ちゃおう」

824 名前:名も無きAAのようです :2014/08/18(月) 05:04:53 ID:Q5R1HOns0
私は煩くならないように廊下を移動してそのまま御手洗いに行ったの。
それでその足で自分の部屋の前まで来たんだけど、何だかちょっと違和感があったんだよね。


(*゚ー゚)(……あれ?ドアが少しだけ開いてる?私、ちゃんと閉めたと思うんだけど、お母さんかな?)

(*゚ー゚)(……)

(;*゚ー゚)(……泥棒だったりして)

(*-ー-)(……)

(*゚ー゚)(……そんな訳無いかw家には盗まれて困る物なんてそんな無いしね)

825 名前:名も無きAAのようです :2014/08/18(月) 05:07:53 ID:Q5R1HOns0
(*゚ー゚)「もしも―し、誰か入ってますか―?」ボソッ

(*^ー^)「……なんてねw」ガチャ



……私は、今でもあの時の事を忘れないよ。
きっとこの先も……一生。





( <●>   <●   <●>)






(;*゚ー゚)「へ?」

826 名前:名も無きAAのようです :2014/08/18(月) 05:10:45 ID:Q5R1HOns0
( <●><●>)( <●><●>)( <●><●>)( <●><●>)( <●><●>)( <●><●>)( <●><●>)( <●><●>)( <●><●>)( <●><●>)( <●><●>)( <●><●>)( <●><●>)( <●><●>)( <●><●>)( <●><●>)( <●><●>)( <●><●>)( <●><●>)( <●><●>)( <●><●>)( <●><●>)( <●><●>)( <●><●>)( <●><●>)( <●><●>)( <●><●>)( <●><●>)( <●><●>)( <●><●>)( <●><●>)( <●><●>)( <●><●>)( <●><●>)( <●><●>)( <●><●>)( <●><●>)( <●><●>)( <●><●>)( <●><●>)( <●><●>)( <●><●>)( <●><●>)( <●><●>)( <●><●>)( <●><●>)( <●><●>)( <●><●>)( <●><●>)( <●><●>)( <●><●>)( <●><●>)( <●><●>)( <●><●>)( <●><●>)( <●><●>)( <●><●>)( <●><●>)( <●><●>)( <●><●>)( <●><●>)( <●><●>)( <●><●>)( <●><●>)( <●><●>)( <●><●>)( <●><●>)( <●><●>)( <●><●>)(<●><●>)( <●><●>)( <●><●>)(<●><●>)( <●><●>)( <●><●>)( <●><●>)( <●><●>)( <●><●>)

827 名前:名も無きAAのようです :2014/08/18(月) 05:12:17 ID:Q5R1HOns0








「きゃああああああああ!!!」








.

828 名前:名も無きAAのようです :2014/08/18(月) 05:16:08 ID:Q5R1HOns0








  (
   )
  i  フッ
  |_|







.

832 名前:名も無きAAのようです :2014/08/19(火) 00:20:18 ID:h9mTukvE0
(;^ω^)「……」

(;´_ゝ`)「……」

(;゚∀゚)「……マジで?」

(;*゚ー゚)「うん……実話なんだよね」

(;^ω^)「え?……要するに、しぃちゃんの部屋に沢山のお化けが居た。って事なのかお?」

(;*゚ー゚)「多分ね。私はパニックになっちゃって部屋から飛び出した後は記憶が曖昧なんだ」

(;´_ゝ`)「じゃあ……幻覚とか?」

(*゚ー゚)「私もそうかと思ったんだけど違うみたい。後からお母さんに確認したんだけど……」

833 名前:名も無きAAのようです :2014/08/19(火) 00:24:10 ID:h9mTukvE0
(;*-ー-)「お母さんって、いわゆる『視える』人らしいんだよね」

(;´_ゝ`)「あ―……だから1人言とか多かったの?」

(;*゚ー゚)「そうみたい。しかも私の部屋って霊道?っていうのがあるらしくてね。御盆の時期になるといつもより沢山お化けが来るらしくて……」

(;^ω^)「あ―それで部屋で寝るなって言ってたのかお」

(;゚∀゚)「霊道通ってる盆の時期。おまけに時刻は丑三つ時って……ある意味数え役満じゃね―か」

(;´_ゝ`)「しぃちゃんのお母さんもハナから素直に教えてくれりゃあいいのにな」

(;*゚ー゚)「うん。後からお母さんと話をしたら……」


……


……

834 名前:名も無きAAのようです :2014/08/19(火) 00:27:23 ID:h9mTukvE0
(#゚;;-゚)『なんかね、今日しぃが帰って来てすぐに玄関のドアが閉まる音が聞こえたのよ』

(#゚;;-゚)『時期も時期でしょ?しかもポルターガイスト起こす程の力を持ってる霊って結構珍しいじゃない?だから部屋には行かないようにって言ったのよ』

(#゚;;-゚)「……え?害?無いんじゃないの?知らないけど」

(#゚;;-゚)「だってもうすっかり視えなくなったわよ?今?今は家の中に霊達は1人も居ない状態よ」

(#゚;;-゚)「普段は多くても5、6人なんだけどね―。あの時は多かったわね」

(#゚;;-゚)「そんな怖がる事無いわよ。こういう時はプラスに考えなきゃ!」

(#^;;-^)「考えようによっては、しぃは霊にもモテモテってことじゃない!流石私の娘よ!!」


……

……

836 名前:名も無きAAのようです :2014/08/19(火) 00:30:33 ID:h9mTukvE0
(;*-ー-)「……って言われました」

(;゚∀゚)「なあ?しぃちゃんのお母さんって馬鹿なのか?」

(#^ω^)「こら!」

(;*゚ー゚)「まあ……確かに少し抜けてはいるよね」

( ´_ゝ`)「ちなみにその後お化けは?」

(*゚ー゚)「私はあの後すぐに部屋を移ったからそれからは視てないよ。お母さんは未だに1人言多いけどね」

(;-∀゚)「根本的にゃあ解決してね―のかよ……質悪いな」

(;^ω^)「ま、まあ!とにかく怪談としては間違いなく良作だお」

(;´_ゝ`)「実話っていうのが嫌だよな。やっぱり幽霊って居るもんなんだな」

( ^ω^)「だお。……さてさて最後は!」

837 名前:名も無きAAのようです :2014/08/19(火) 00:33:59 ID:h9mTukvE0
(*゚ー゚)「トリのアヒャ君の番だね!」

(;゚∀゚)「うげ―……しぃちゃんの後は辛いわ。俺の話ぜんっぜん恐くね―もん」

( ´_ゝ`)「トリやるって言ったのはお前だろ?早くしろよ」

( ゚∀゚)「へいへい、分かりましたよっと。あっ!ちなみに有名な話だからな」

(*゚ー゚)「私達も知ってる?」

( ゚∀゚)「ああ、確実に知ってる筈だぜ……アヒャw」

( ´_ゝ`)「内藤の二の舞にはなるなよ」

( ゚∀゚)「当たり前だろwさてさて……」

( -∀゚)「俺様がこれから語る怪談は、ある青年の話だ。実話かは知らね―。でも有名だからなあ、実際どうなんだろうな」

(゚∀゚ )「……あ、内藤―ロウソク用意して―」

(#^ω^)「自分でやれお!……ったく」

838 名前:名も無きAAのようです :2014/08/19(火) 00:34:53 ID:h9mTukvE0







  .,、
 (i,)
  |_|






――公衆便所――




.

846 名前:名も無きAAのようです :2014/08/19(火) 22:22:16 ID:3Qdzxqz20
話の主人公は普通の青年だ。
大学受験に失敗して、予備校とバイトに明け暮れる。
まあそんな感じの、どこにでもいる普通の男の話さ……


事の始まりは予備校の帰り道だった。
いつもだったら予備校の後は、15分くらいゆっくり歩いてバイト先に向かうんだが、その日に限って急な腹痛に襲われちまってな?
どうにもバイト先まで持ちこたえられそうも無かったんだ。

かといって、わざわざ予備校までトイレを借りに戻ったら今度はバイト先まで走って行かなきゃならならくなる。
……俺だったらそこら辺でしちまうけどなw律儀な奴だわな?アヒャヒャww

847 名前:名も無きAAのようです :2014/08/19(火) 22:23:29 ID:3Qdzxqz20
――アヒャ君……

――おいおい。話戻してくれ―。


おっと、失礼w
まあ、こんな感じで困り果ててた時にな?
あるものが男の目に止まったんだよ。
それは周りの木の影になってるせいで目立たない、小さな公園だった。

もちろん目的は遊具で遊ぶためじゃないぜ?
公園には必ず設置してある筈の公衆便所。
切羽詰まって、すぐさま公園に入った男は公衆便所を探した。
するとパッと見た感じ、小さな公園にしちゃあ小綺麗なトイレを見付けたんだわ。
結局そこでササっと用をたして、さあバイト先に向かいましょうって時になって、ある違和感を感じたんだわ。


(;・−・ )(……何で誰も居ないんだ?)

848 名前:名も無きAAのようです :2014/08/19(火) 22:24:21 ID:3Qdzxqz20
その日は土曜日。そして時刻は昼過ぎ。
普通ならガキ共がキャッキャする時間だっつ―のに、人っ子1人見当たらなかったんだわ。
いくらこの公園が目立たないっつっても住宅地が近いこの場所に誰も居ないっつ―のは、不思議を飛び越えて不気味ですらあったんだよな。

けどまあ、バイトの時間が迫っていた男は違和感を感じながら公園を後にしたんだわ。



……んで、バイト先の飲食店でな。
ピークも過ぎたから洗い物を片付けながらその公園の事を話してたんだわ。


( ・−・ )「今日変な公園に行ってさ」

|(●),  、(●)、|「どこの?」

( ・−・ )「予備校近く」

849 名前:名も無きAAのようです :2014/08/19(火) 22:26:00 ID:3Qdzxqz20
|(●),  、(●)、|「へ?あんな所に公園なんか在ったの?」

( ・−・ )「そうそう。めっちゃ目立たないんだけどさ。そんでそこの公園なんだけど……」

( ゚д゚ )「おい」


談笑に割り込んできたのはバイト先の先輩だった。
基本無口で堅物なもんだから注意でもされるのかと思った男はすぐ平謝りしたんだ。
だけどな、意外にもその先輩が会話に混ざってきたんだよ。


( ゚д゚ )「……その公園って、4丁目の小綺麗な所の事か」

( ・−・ )「あっそうです。先輩も行った事あるんですか?」

( ゚д゚ )「……まあな」

850 名前:名も無きAAのようです :2014/08/19(火) 22:27:18 ID:3Qdzxqz20
( ・−・ )「あそこって何か変な感じですよね。薄ら寒い気配がするっていうか、不気味なくらいに静かっつ―か」

( ゚д゚ )「……悪いことは言わない」

( ・−・ )「はい?」

( ゚д゚ )「あそこにはもう行くな。いや、近づくな」

(;・−・ )「え?何でですか?」

( ゚д゚ )「……あそこはな」










( ゚д゚ )「『出る』んだよ」

851 名前:名も無きAAのようです :2014/08/19(火) 22:30:00 ID:3Qdzxqz20
……とまあ、普段は糞真面目な先輩からそんな事言われちまったもんだからよ。
職場では冗談言わないで下さいよ―って笑ってた男だったんだが、先輩の真剣な眼差しにすっかりビビっちまってw
以降、男はその公園に近付かないようにしていたんだ。

まあ、もともとその公園の存在を知らなかったもんだから、特に行かなくなったからって支障が出るわけでも無かったしな。
1ヶ月もすりゃ男の頭の中から、その公園の事は消えてたんだわ。








……だけどなあ、まあそのまま終わる訳は無いんだよな。

852 名前:名も無きAAのようです :2014/08/19(火) 22:30:49 ID:3Qdzxqz20
3ヶ月後だ。それから3ヶ月経ったんだ。

いつも通り予備校帰りにバイト先に向かう道中の事。
前回は腹を下してあたふたしていた男だったんだが、今度はションベンしたくなったんだ。
それこそ、そこら辺でやっちまえって話なんだが……まあ、変に倫理観が強い男には土台無理な話。
とりあえず我満なんか出来そうも無く、どっかの家で便所を借りるしかないかと考えていた時、男はあの公園を思い出したんだ。


(;・−・ )(あそこの公衆便所なら……)


先輩の話を聞いてから避けていた公園だったが、切羽詰まっていた男は急ぎ足で公園内の公衆便所に向かったんだ。
公園に入ってすぐ、例の小綺麗な便所の前までたどり着いて、男は安堵の溜め息をもらした。

だけどその時、ふと何かの気配を感じて振り返ったんだ。

853 名前:名も無きAAのようです :2014/08/19(火) 22:31:51 ID:3Qdzxqz20
(    )「……」

( ・−・ )(……あっ、今日は人がいるのか)


振り向いた先では、ガタイのいいオッサンがベンチに腰掛けているだけだった。
そんな時になって、いまさら先輩の言葉を思いだしてちょっとだけ不安になった男は、オッサンの足下を確認したんだよ。

何でそんな事したかって?
幽霊だったら足が無いって信じこんでたからなw
だから足がちゃんと有るかどうかを確認したんだとさ。

ただまあ幽霊がベンチに腰掛けてる訳も無く、直ぐに目の前のオッサンが普通の人間だって分かったんだ。
とりあえず安心した男だったんだが、ふと気付くとオッサンがこっちをじぃっと見てるんたわ。

854 名前:名も無きAAのようです :2014/08/19(火) 22:35:56 ID:3Qdzxqz20
まあ無理もないよな。
初対面どころかたまたま近くに居合わせた男が急に自分の事を怪訝そうな目でジロジロ見詰めてた訳だからよ。
普通の人間だったら喧嘩売られてんのかってイラつくわな。

しかも運の悪いことにそのオッサンがガッシリとした大柄な男でさ。
ツナギを着こなしてる悪っぽいオッサンだったもんだからよ。
尿意なんか引っ込んじまって、男はすっかりビビっちまったんだよな。

そしたらそのオッサンがよ―。
急につなぎのジッパーを下ろし始めたんだわ。
懐から凶器でも出してくんのかとガクブルしてた男だったんだけどよ、その表情は一瞬で驚愕に変わったんだよな。
だってよ、そのオッサン……




(;・д・ )「なっ……!?」




ツナギの下には何も着てなかったんだからな。

855 名前:名も無きAAのようです :2014/08/19(火) 22:36:41 ID:3Qdzxqz20
絶句する男。
そしてそんな男を鋭い視線で見詰めながらさ、オッサンは一言。

たった一言だけ、こう言ったんだよ……









.

856 名前:名も無きAAのようです :2014/08/19(火) 22:37:21 ID:3Qdzxqz20








N| "゚'` {"゚`lリ「や ら な い か」







.

857 名前:名も無きAAのようです :2014/08/19(火) 22:38:11 ID:3Qdzxqz20








  (
   )
  i  フッ
  |_|







.

861 名前:名も無きAAのようです :2014/08/20(水) 00:04:50 ID:CxbztX7w0
(*^ω^)「……wwww」

((* ー ))「……ヒッw…」笑い堪えてる

(* ゚∀゚)「アヒャヒャヒャヒャwwww」

(#´_ゝ`)「なんでいきなり『くそみそテクニック』挟んでくるんだよガチホモ野郎が!!」

(* ゚∀゚)「俺はバイセクシャルだっつ―のwいや―怪談やるって決めてから、ど―してもこの話したかったんだわww」

( ^ω^)「まあ面白かったけど……怪談では無いおw」

((* ー ))「…ww…………ヒッヒッ!w……」ツボった

(;´_ゝ`)「こいつの事だから何か仕掛けてくるとは思ったが……いくらなんでも酷いだろうが」

862 名前:名も無きAAのようです :2014/08/20(水) 00:07:33 ID:CxbztX7w0
(* ゚∀゚)「いいじゃんいいじゃんウケたんだからwこりゃ俺様が優勝か?」

( ^ω^)「それだけはね―おw」

((* ー ))「………w……ヒッ……ヒヒヒッ!wwww」ツボから抜けない

(;´_ゝ`)「とりあえず内藤はしぃちゃんに水汲んでやれ」

……

……


(;*゚ー゚)「……なんかごめんね」お水ゴクゴク

( ゚∀゚)「いやいやwそこまでウケたならむしろ嬉しいわww」

( ^ω^)「とりあえずは一段落だお。……あっ久々の泡盛美味しい」チビチビ

864 名前:名も無きAAのようです :2014/08/20(水) 00:09:35 ID:CxbztX7w0
( ´_ゝ`)「つ―かよく考えたら泡盛ってアヒャ飲めなくね?」ゴクゴク

( ゚∀゚)「まあ、ゆっくりなら大丈夫だろ……苦手だが」チビチビ

( ^ω^)「おっ?アヒャ君は焼酎だけじゃなくて泡盛も苦手なのかお?」

( ゚∀゚)「はあ?だから焼酎が苦手なんだっつ―の!」

( ^ω^)「??」

( ´_ゝ`)「内藤。そもそも泡盛っつ―のはそもそも焼酎の仲間なんだよ」

(;^ω^)「えっ!?そうだったのかお!?」

(*゚ー゚)「あっなんか私も聞いたことあるよ。確か乙類なんだよね」

( ゚∀゚)「なんでしぃちゃんがそんな事知ってるんだ?」チビチビ

(*゚ー゚)「ギコさんが焼酎大好きだからさ。もちろん泡盛も……あっやっぱり美味しい」

( ゚∀゚)「ああなるほど」チビチビ

865 名前:名も無きAAのようです :2014/08/20(水) 00:12:36 ID:CxbztX7w0
( ^ω^)「知らなかったお……まあ確かに味は近いけど」チビチビ

( ´_ゝ`)「まあ普通に沖縄産の焼酎だ。原料は多少特殊だが」ゴクゴク

( ゚∀゚)「あ―まあたまに飲むのにはいいな。前に内藤の家で飲んだ古酒より飲みやすいし」チビチビ*第1話参照

( ´_ゝ`)「ありゃ度数ヤバかったしな……さてと」

(*゚ー゚)「そろそろ誰の話が1番だったか決めよっか?」

(;^ω^)「あの―やっぱりビリは僕かお?」

( ´_ゝ`)「当たり前だろうが」

( ´ω`)「お―……今月厳しいのに」

( ´_ゝ`)「せ―の!で誰が1位か一斉に決めようぜ」

( ゚∀゚)「おっけ―」

( ´_ゝ`)「んじゃいくぞ?」




(#´_ゝ`)「……せ―の!」

866 名前:名も無きAAのようです :2014/08/20(水) 00:15:10 ID:CxbztX7w0







( ^ω^)「しぃちゃんだお!」

(*゚ー゚)「アヒャ君!」

(#゚∀゚)「しぃちゃん!」

( <●><●>)「ちくわ大明神」

(#´_ゝ`)「しぃちゃん!」






.

867 名前:名も無きAAのようです :2014/08/20(水) 00:16:45 ID:CxbztX7w0
( ^ω^)「おお!しぃちゃんが優勝だお!!」

( ´_ゝ`)「まっ当然だな」

(;゚∀゚)「あちゃ―駄目だったか……」

(*゚ー゚)「私は結構好きだったよ?」

( ´_ゝ`)「つ―かアヒャもアヒャであれで1位狙うのは無謀だろ」

( ^ω^)「だおw」

(#゚∀゚)「てめ―が言うんじゃね―よビリっけつ!!」

(;^ω^)「酷いお!」

(*´_ゝ`)「ははははははw」

(* ゚∀゚)「アヒャw」

(*^ー^)「うふふ」

(*^ω^)「おっおっおっおっw」

868 名前:名も無きAAのようです :2014/08/20(水) 00:20:01 ID:CxbztX7w0







(*´_ゝ`)「……」

(* ゚∀゚)「……」

(*^ー^)「……」

(*^ω^)「……」






.

869 名前:名も無きAAのようです :2014/08/20(水) 00:21:06 ID:CxbztX7w0










「「「「ぎゃああああああああああ――!!!」」」」








.

871 名前:名も無きAAのようです :2014/08/20(水) 00:22:03 ID:CxbztX7w0







  (
   )
  i  フッ
  |_|






.

872 名前:名も無きAAのようです :2014/08/20(水) 00:42:52 ID:CxbztX7w0
今日の1杯


与那国30度
種類…泡盛


マイルドですっきりとした飲み口の泡盛。
泡盛自体が焼酎の一種なので、焼酎が好きな人なら美味しく頂ける。
泡盛にしてはアルコール度数も低いので初心者にもおすすめ。
可能であれば美しい琉球ガラスのグラスで頂いて欲しい。




( <●><●>)「30度が美味しいと感じたら古酒(クースー)にも挑戦して頂きたいですね。あなたが気に入るのはワカッテマス」


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