429 名前:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします :2014/03/12(水) 20:59:28.36 ID:kGGmZI7z0

タカラギコ探偵事務所。

ハートランドシティの片隅に構えられたこの事務所は、ひとりのデュエリストによって経営されている。

( ,,^Д^)「……ふう。いい朝ですね」

窓際の席でコーヒーを飲むこの男こそが、所長のタカラギコである。
25歳という若さにして経験はまあそれなりに豊富、デュエルストーカー・デュエル猫探し・デュエル浮気調査など数々の依頼をこなしてきた。

( ,,^Д^)「……いい朝なんですけどねー」

ぐるりと椅子を回転させて、タカラは室内に向き直る。
部屋の中央に置かれたソファーには、ひとりの男が座っていた。

( ;Д;)「ああああああああああああああああタカラあああああああああああああああああああああああああああああああ」

ガチ泣きである。
大の男がガチ泣きである。

(;,,^Д^)「依頼があって来たんなら、さっさと要件話してほしいんですが……」


彼の探偵事務所には、今日も様々な客が訪れる……





デュエル探偵( ,,^Д^)のようです



1話:デュエル探偵登場! 血塗られた光の騎士!


430 名前:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします :2014/03/12(水) 21:00:03.36 ID:kGGmZI7z0

( ;Д;)「ウッ……うっ……」

(;,,^Д^)「……あの、どうしたんですか?」

( ;Д;)「頼む! 一生のお願いだ! この事件の犯人を突き止めてくれ!」

( ,,^Д^)「……」

もう25だというのに、臆面もなく泣きじゃくるこのみっともない男の名はプギャー。
タカラとは古い友人で、こんなザマでも警察官だったりする。

( っД^)「……殺しの事件があったんだ」

( ,,^Д^)「ああ、それですか。その事件を僕に解いてほしいt」

( #^Д^)「それですかじゃねえよ!! あの超人気アイドルデュエリスト、ミセリさんが殺されたんだ! なのにお前は何だ『ああそれですか』って!! なんで平気でいられんだよこの事態に!!」

ミセ*゚ー゚)リ ←ミセリさん(故)
↑超人気アイドルデュエリスト

( ,,^Д^)「……はあ、そうですか……」

プギャーはミセリの大ファンだった。
アイドルの追っかけなどタカラにはまるで理解できない趣味であり、この件について2人は何度も衝突を繰り返している。
なので。プギャーの口からミセリの名前が出るや否や、タカラはひどく渋い顔をした。

( ,,^Д^)「その事件については知ってますよ、ニュースでよくやってますし」

( ;Д;)「ああ……俺はこの事件に関するニュースを見るたび涙が止まらなくなるんだよ……クソっ……」

( ,,^Д^)「……わかったので、要点だけかいつまんで話してください」


プギャーの話はこうだ。


・1週間前、超有名アイドルデュエリスト:美澤ミセリが自宅で息絶えているのが発見された。
・死亡推定時刻は前日の夜。
・死因はデュエル。致命傷となったのは腹部の刺傷で、傷が背中まで貫通しているため、そこそこ刃渡りのある刃物を持つモンスターが凶器だと思われる。
・ミセリ宅のストレージは犯人によって荒らされており、部屋には無数のカードが散乱。
・死体の右手には1枚のカードが握られており、さらにその側には血で書かれた小さな文字が残されていた。



431 名前:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします :2014/03/12(水) 21:02:25.73 ID:kGGmZI7z0

( ,,^Д^)「血で書かれた文字。ダイイングメッセージってやつですか」

( ^Д^)「そのとーり……これだ」

そう言うと、プギャーは1枚の写真を取り出した。
______

 D 1000 d↓

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
今際の際に書いたものなので、当然といえば当然だが、のたくるミミズのような字だ。
読むのに少し時間がかかる。

( ,,^Д^)「D、1000、d↓……って、そのまま読んでいいんですかね」

(;^Д^)「俺に聞かれても困るんだって。何一つわかんねーからお前のとこへ来たってのに」

( ,,^Д^)「……死体が握っていたカードというのは?」

( ^Д^)「セイクリッド・プレアデス」

《セイクリッド・プレアデス》
エクシーズ・効果モンスター
ランク5/光属性/戦士族/攻2500/守1500
光属性レベル5モンスター×2
1ターンに1度、このカードのエクシーズ素材を1つ取り除いて発動できる。
フィールド上のカード1枚を選択して持ち主の手札に戻す。
この効果は相手ターンでも発動できる。

( ,,^Д^)「プレアデス……ですか」

( ^Д^)「ミセリさんが使ってたのは水属性デッキ。おそらく相手のカードだろうと思われる」

( ,,^Д^)「ということは、犯人は光属性デッキを使っていた、と。これが凶器なんですかね」

タカラはまじまじとカードイラストを見つめる。
星騎士が左手に握っているのは、剣のようにも見える武器。

( ^Д^)「とりあえず警察はその方向で捜査を進めてる……」


一通り話し終わったところで、プギャーはおいおい泣きだした。

( ぅД;)「今でも思い出す……あの日はミセリさんのデュエル握手会があったんだ。俺も有給取って参加したんだよ」

432 名前:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします :2014/03/12(水) 21:02:58.31 ID:kGGmZI7z0

( ;Д;)「……俺が……俺があの時不吉な予感を感じ取っていればあああああああああああああああああああ」

( ,,^Д^)(うぜえ)

( ぅД^)「……握手会の後、関係者各位で打ち上げをする予定だったらしいんだが、ミセリさんは『人を待たせているから』と断っている」

( ,,^Д^)「ふむ。それはそうと、握手会ってどういうものなんです?」

( ^Д^)「会場に集まったファン同士で潰し合っ……デュエルして、最後まで立っていた3人がミセリさんと握手&デュエルできる」

( ,,^Д^)「あ、行けば全員握手できるってわけじゃないんですね」

( ^Д^)「公平を期すために私的なデッキの使用は禁止されてて、ミセリさんも含めて握手会参加者は全員受付で購入したストラクチャーデッキを使う。
      まあ、ストラクが握手券みたいなもんだ。握手会シーズンが来るたびにファンがこぞって研究するからここだけ独自のメタゲームが形成されてる」

(;,,^Д^)「……殺伐とした世界なんですねー」

( ^Д^)「俺なんて毎回毎回上位に食い込んでるせいか今回は開始直後いきなり屈強な男たちに包囲されて実質1vs13のバトルロイヤルを……」

( ,,^Д^)「あーはいはい。結果はどうだったんですか?」

( ^Д^)「3位だよ。クソっ、プロが紛れ込んでなきゃ1位は確実だったのに」

( ,,^Д^)「……プロ?」

( ^Д^)「握手会の時期だけストラクの売り上げが爆発的に上がるから、それに目を付けたとこがあるんだと。プロを送り込んで、ひとつの番組にしようと考えたらしい」

( ,,^Д^)「へー、色々考えるもんですね」

( ;Д;)「少しでも長くミセリさんとデュエルしたかったのに、あいつらが控えてたからか一瞬で片付けられちまったよ。ワンキルだぜワンキル……ミセリさぁーん……」

( ,,^Д^)「……そのプロデュエリストというのは?」

( ^Д^)「セイクリッド斉藤とアンチライトニング盛岡。事件当日に被害者と接触しており、どちらもアリバがない。こいつらが事件の容疑者だ」



433 名前:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします :2014/03/12(水) 21:03:25.01 ID:kGGmZI7z0

( ^Д^)「まずセイクリッド斉藤。顔は間違ってもイケメンとは言えないし、性格はとても陰湿だ。
      しかしデッキは爽やかな星騎士、デュエルも正々堂々と強い。そのギャップが売りで、人気もそこそこ」

↓とても陰湿な性格

(・∀ ・) ←セイクリッド斉藤

↑間違ってもイケメンとは言えない

( ^Д^)「が、しかし……陰湿なのはテレビ用のキャラ作りってわけじゃなく、むしろ素の性格なんだって話があってな。
      実際、女性デュエリストの何人かがこいつのストーカー被害に遭ったって話も聞く。ミセリさんもその被害を受けていた」

( ^Д^)「まあ、ミセリさんは相手にしなかったみたいだけどよ。斉藤のほうは結構根に持ってたらしいぜ」

( ,,^Д^)「動機はあるってことですか」

( ^Д^)「ああ。あいつの陰湿さはヤバいからな、デュエル殺人くらいしてもおかしくない。いや、むしろあいつが犯人に違いないと俺は……」

( ,,^Д^)「すいません、できれば私怨は抜きにしてくれたほうが聞きやすいです。もうひとりの容疑者については?」


(´・_ゝ・`)←アンチライトニング盛岡


( ^Д^)「ミセリさんと同じアカデミアを出ていて、学生時代から今に至るまでそれなりに親交はあったらしい。
      昔は『愛すべきデッカス盛岡』って芸名でデュエル芸人やってたみたいだが、番組の企画でデュエルの腕を買われてプロ入り」


(´・_ゝ・`)←旧名:愛すべきデッカス盛岡


(;,,^Д^)「すごい芸名ですね」

( ^Д^)「《フォトン・ストリーク・バウンサー》とか《セイクリッド・プレアデス》みたいな、自分の行動を阻害するモンスターが大っ嫌いらしくてよ。
      芸人時代からそういう芸風で売ってて、今も思想信条は変わっていない。プロ入りするにあたってデッキと芸名は変えたみたいだが」

( ,,^Д^)「ふむ」

434 名前:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします :2014/03/12(水) 21:03:59.46 ID:kGGmZI7z0

( ^Д^)「今使っているデッキは光属性への対策カードを積み込んだメタデッキ。
      《プレアデス》とか《バウンサー》とか、あの手のカードは光属性多いからな」

( ^Д^)「というわけで、思想の面からもデッキの面からもこの男が《セイクリッド・プレアデス》を使うとは考えにくい」

( ^Д^)「だから今はセイクリッド斉藤の周辺を徹底的に洗ってるんだが、なかなか決定的な証拠が出ないもんで……」prrrrr

( ^Д^)「と、電話だ。ちと失礼」

( ,,^Д^)「……ふーむ」

突然の電話にプギャーが席を立つ。
それを待つ間、タカラはプギャーの持ってきたいくつかの書類に目を通した。

( ,,^Д^)「《イーグル・シャーク》、《パンサー・シャーク》、《ゲイザー・シャーク》、《伝説の都 アトランティス》、《海竜−ダイダロス》……」

被害者が死亡時に使っていたデッキの写しである。

( ,,^Д^)「《デモンズ・チェーン》、《強化蘇生》、《グレイモヤ不発弾》……永続ばっかりですね。エクストラデッキは……」


《水精鱗−ガイオアビス》 《迅雷の騎士ガイアドラグーン》 《FA−クリスタル・ゼロ・ランサー》 《No.19 フリーザードン》 《No.19 フリーザードン》
《バハムート・シャーク》 《バハムート・シャーク》《No.17 リバイス・ドラゴン》《FA-ブラック・レイ・ランサー》 《深淵に潜む者》
《No.101 S・H・Ark Knight》 《No.101 S・H・Ark Knight》 《氷結界の龍 トリシューラ》 《氷結界の龍 グングニール》 《氷結界の虎王 ドゥローレン》


( ,,^Д^)「……筋金入りの水属性デッキ、と」

( ^Д^)】「はい、はい。わかった。おう、じゃあそういう方向で……あん? 途中から? あー、まあ一応覚えとく。はい、んじゃ、はい」

( ^Д^)「……握手会ではミセリさん自身もストラク使うって言ったよな。そのことについてだが」

( ^Д^)「あの日の握手会、ミセリさんはいつも通り【海竜神の怒り】を使うはずだったんだが。なぜか予選の途中でデッキを変更しているらしい」

( ,,^Д^)「何のデッキにですか?」

( ^Д^)「巨竜の復活」

[ STRUCTURE DECK ―巨竜の復活― ]

435 名前:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします :2014/03/12(水) 21:04:28.82 ID:kGGmZI7z0

(;,,^Д^)「……正直、印象の薄いデッキなので、どんな構築だったかは記憶にないんですが……まあ、それはともかく」

( ,,^Д^)「ミセリさんがそのデッキを使うというのは、異様なことだったんですか?」

( ^Д^)「そりゃそうだよ。そもそもの話、ミセリさんが遊戯王を始める時、最初に買ったのが海竜神の怒りだったんだ。
      今使ってる水属性デッキも、ベースはあくまで海竜神の怒り。ストラクの改良を繰り返して、ずっと同じデッキを使ってる」

( ,,^Д^)「なるほど、そういう設定のアイドルというわけですk」

( #^Д^)「ちげ――――よ!! 実際に学生時代は《海竜神−ネオダイダロス》を切り札に据えたデッキで好成績を……」

(;,,^Д^)「……失礼しました。それで、電話の内容はそれだけですか?」

( ^Д^)「いや、もうひとつ。現場付近を徹底的に捜索した結果、側溝の中から1枚のカードが見つかったってよ。汚れてはいるが、血痕が付着している」

( ,,^Д^)「そのカードというのは」

( ^Д^)「《輝光子パラディオス》」

《輝光子パラディオス》
エクシーズ・効果モンスター
ランク4/光属性/戦士族/攻2000/守1000
光属性レベル4モンスター×2
1ターンに1度、このカードのエクシーズ素材を2つ取り除き、
相手フィールド上に表側表示で存在するモンスター1体を選択して発動できる。
選択したモンスターの攻撃力を0にし、その効果を無効にする。
また、フィールド上のこのカードが相手によって破壊され墓地へ送られた時、
デッキからカードを1枚ドローする。

( ^Д^)「これで決まりだ。このパラディオスも犯行に使われたものだとすれば! ランク4とランク5を併用する光属性デッキといえば……」

プギャーは机を叩いて立ち上がる。

( #^Д^)「【セイクリッド】しかねーだろう! こうしちゃいられねえ、すぐ本部に戻って……」

( ,,^Д^)「あ、ちょっと待ってください」

( ^Д^)「ん?」

( ,,^Д^)「最後まで残った3人は、君と2人のプロデュエリストって話でしたよね。彼ら2人は何のデッキを使ってました?」

( ^Д^)「どっちがどっちだったかは覚えてないが、デビルズゲートとマシンナーズコマンドを見たのは覚えてる」

( ,,^Д^)「ふむ」

(;^Д^)「……もういいか? んじゃ俺は行くぞ!」

( ,,^Д^)「はーい……」


走り去るプギャーの背を見送ると、タカラはパソコンを立ち上げた。

( ,,^Д^)「さて。なんて名前でしたっけ……」

436 名前:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします :2014/03/12(水) 21:05:16.47 ID:kGGmZI7z0
――――――


【デュエル取調室】

( #^Д^)「パラディオスからお前の指紋が出た! 知らねえとは言わせねえぞ、神海竜ギシルノドンでダイレクトアタック!」

(;・∀ ・)LP:2400→100「だから知らねーって……ぐわあああああああああああああ!?!?」

( #^Д^)「おら、いい加減吐いちまえつってんだろうが! いつまでこんなデュエル続ける気だ!」

(;・∀ ・)「ぐ……だ、だから、ほんとに知らねえんだよ!」

( ^Д^)「とぼけんじゃ……」prrrrrr

( #^Д^)「……ちょっと待ってろ!」



( ^Д^)】「何かわかったのか? できれば手短に済ませてほしいんだけど」

『そうですが、取り込み中でしたか?』

( ^Д^)】「まあ、今デュエル聴取の最中なんだが……」

(^Д^ )チラッ


(#・∀ ・)「俺の指紋が付いてるっつーなら、そりゃ俺のカードだからだよ! 俺はカードを渡しただけだ! 冤罪だ冤罪!」


(^Д^ )】「……というわけで。斉藤の指紋が取れたから照合してみると《プレアデス》《パラディオス》に付着した指紋と一致した。
       が、本人は容疑を否認。『以前、ミセリさんとお近づきになりたくて、自分のデッキからカードを何枚かプレゼントしたことがある』つってな」

『ふむ……』

( ^Д^)】「どうにも決め手に欠けるんだ。そっちは何かわかったのか?」

『わかるにはわかりましたが、こちらも決め手には欠けるので……』


437 名前:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします :2014/03/12(水) 21:05:53.57 ID:kGGmZI7z0


( ,,^Д^)「……これ以上は、デュエルで調べるしかないでしょう」



―――――――



(´・_ゝ・`)「……刑事さんに呼ばれて来たつもりだったのですが。こちらの方は?」

( ^Д^)「信頼できる人間です」

( ,,^Д^)「どうも。早速ですが、アンチライトニング盛岡……いえ、盛岡デミタスさん。僕とデュエルしてもらえませんか?」

(´・_ゝ・`)「は?」

( ,,^Д^)「美澤ミセリさん殺害事件について、あなたに容疑がかけられています」

(;^Д^)「おいこら、いきなりすぎるだろうが!」

(´・_ゝ・`)「……なんというか、率直に物を言う人ですね」

( ;^Д^)「すいませんすいませんほんとすいません。いや、悪いやつじゃないんですよ、ほんと」

( ,,^Д^)「正直なところ、こちらもかなり行き詰っていまして……。新たな手掛かりを得るには、やはり関係者に片っ端からデュエルを申し込むしかないと」

(´・_ゝ・`)「最近流行りの決闘捜査というやつですか。……協力しないと、心象が悪くなったりするんですかね」

( ;^Д^)「すみませんねーほんと……」

デミタスはしぶしぶデュエルディスクを構えると、ケースからデッキを取り出した。

( ,,^Д^)「ああ。そういえば、ひとつ聞きたいことがあったんです」

デッキをディスクへセットするより前に、タカラが指を1本立てる。

( ,,^Д^)「あなたは、芸人時代とプロ時代で使うデッキが異なっています。そのデッキは、どちらの?」

438 名前:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします :2014/03/12(水) 21:06:33.74 ID:kGGmZI7z0

(´・_ゝ・`)「そこまで調べたのなら、わかるでしょう。いつも使っているデッキと同じですよ。プロリーグで使っているものと、ね」

( ,,^Д^)「ふむ。まあ確かに、フェルグラントドラゴンでプロリーグを勝ち抜くのは大変でしょうからね」

(´・_ゝ・`)「……」

( ^Д^)(……どーいうこと?)

( ,,^Д^)「プロデビューするにあたってデッキを変えた、君はそう言いましたね。けど実際は違います。
       あなたの経歴やデュエルログを軽く調べさせてもらいましたが、デビュー直後はまだ芸人時代と同じデッキ、同じ芸名を使っていた」

( ,,^Д^)「しかし勝率は芳しくなく、しばらく後に芸名ごとデッキを大幅変更。それ以降はそこそこの勝率をキープし、人気も出るようになりました」

(´・_ゝ・`)「……それが何か?」

( ,,^Д^)「いえ、プロの世界と言うのは世知辛いものなんだなあ、と。では、始めましょうか」









( ,,^Д^)「「デュエル!!」」(´・_ゝ・`)





439 名前:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします :2014/03/12(水) 21:07:17.57 ID:kGGmZI7z0

( ,,^Д^)「僕の先攻らしいですね。ドローはできませんか……」

( ,,^Д^)「となると、モンスターとリバースカードを1枚ずつセットして、これでターンを終了します」


(´・_ゝ・`)「ならば私のターン。ドロー」

(´・_ゝ・`)「……ふむ、私もモンスターを1体セット。リバースカードを1枚出し、これでターンエンドと行こう」

・TURN 2- 終了
( ,,^Д^) 手札:3枚 LP:8000
場:裏守備 伏せ:1枚

(´・_ゝ・`) 手札:3枚 LP:8000
場:裏守備 伏せ:2枚


( ,,^Д^)「では僕のターン、ようやくドロー。魔法カードを発動、封印の黄金櫃」

( ,,^Д^)「デッキから嵐征竜−テンペストを除外しましょう。で、この瞬間テンペストの効果を発動。
       このカードが除外されたことによって、デッキから風のドラゴン:アボイド・ドラゴンを手札に」

( ,,^Д^)「そしてそのまま、アボイド・ドラゴンを召喚!」

《アボイド・ドラゴン》
星4/風属性/ドラゴン族/攻1900/守1200
このカードの召喚は無効化されない。
このカードが召喚に成功したターン、
相手はカウンター罠カードを発動できない。

( ,,^Д^)「これであなたはカウンター罠を使えなくなります……まあ、どのくらい効いてるのかわかりませんけど」

(´・_ゝ・`)「……」

( ,,^Д^)「ともあれ、裏守備モンスターを反転召喚。九蛇孔雀です、バトルフェイズへ」

( ,,^Д^)「九蛇孔雀で、その裏守備モンスターを攻撃!」

(´・_ゝ・`)「わずか攻撃力1200のモンスターで。このモンスターが何か、読めているとでも?」

( ,,^Д^)「そんなところです」


440 名前:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします :2014/03/12(水) 21:07:54.44 ID:kGGmZI7z0

( ,,^Д^):《九蛇孔雀》@ATK 1200
(´・_ゝ・`):《裏守備》→《シャインエンジェル》@DEF 700

(´・_ゝ・`)「シャインエンジェルは破壊されるが、効果でデッキからもう1体のシャインエンジェルを特殊召喚」

( ^Д^)(いつもならここで攻撃を止めるところだが……)

( ,,^Д^)「まあ、調査に際しては、こちらから踏み込まないと始まりませんからね」

(´・_ゝ・`)「難儀なものですね、探偵という肩書きは」

( ,,^Д^)「そうでもないですよ? アボイドドラゴンで、シャインエンジェルを追撃!」

( ,,^Д^):《アボイド・ドラゴン》@ATK 1900
(´・_ゝ・`):《シャインエンジェル》@ATK 1400

(´・_ゝ・`)LP:8000→7500「破壊され……効果発動。デッキから、光属性、かつ攻撃力1500以下のモンスターを特殊召喚する」

( ^Д^)(これが本命だ……何が出てくる?)

(´・_ゝ・`)「ヴァイロン・キューブ」

《ヴァイロン・キューブ》
星3/光属性/機械族/攻 800/守 800 【チューナー】
このカードが光属性モンスターのシンクロ召喚に使用され墓地へ送られた場合、
デッキから装備魔法カード1枚を手札に加える事ができる。

( ,,^Д^)「装備魔法をサーチするチューナーですか。何を加えて何を出すつもりで?」

(´・_ゝ・`)「焦らなくても、私のターンが来ればわかりますよ」

( ,,^Д^)「いや、わからないから聞いてるんです」


ヴァイロン・キューブは砕け散った。


(´・_ゝ・`)「……なに?」

( ,,^Д^)「速攻魔法:スワローズ・ネストを発動しました」

441 名前:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします :2014/03/12(水) 21:08:24.38 ID:kGGmZI7z0

( ,,^Д^):《ガスタ・コドル》@ATK 1000
(´・_ゝ・`):《ヴァイロン・キューブ》@ATK 800

( ,,^Д^)「フィールドの鳥獣族:九蛇孔雀を、デッキの鳥獣:ガスタ・コドルと入れ替え、追撃……」

( ,,^Д^)「あと、九蛇孔雀がリリースされたので、ここでも効果発動。デッキから幻獣機ウォーブランを手札に加えました」


《九蛇孔雀》
星3/風属性/鳥獣族/攻1200/守 900
フィールド上のこのカードがリリースされ墓地へ送られた場合、
自分のデッキ・墓地から「九蛇孔雀」以外の
レベル4以下の風属性モンスター1体を選んで手札に加える事ができる。
「九蛇孔雀」の効果は1ターンに1度しか使用できない。

  ↓

《スワローズ・ネスト》
速攻魔法
自分フィールド上に表側表示で存在する
鳥獣族モンスター1体をリリースして発動する。
リリースしたモンスターと同じレベルの
鳥獣族モンスター1体を自分のデッキから特殊召喚する。

  ↓

《ガスタ・コドル》
星3/風属性/鳥獣族/攻1000/守 400
このカードが戦闘によって相手モンスターを破壊し墓地へ送った時、
自分のデッキから守備力1500以下の
サイキック族・風属性モンスター1体を特殊召喚する事ができる。


(´・_ゝ・`)LP:7500→7300「……なるほど、信頼できる人間というのは本当らしい」

( ,,^Д^)「さらに言うと、コドルが戦闘破壊を成し遂げたことで効果を発動。デッキから、ジェノミックス・ファイターを特殊召喚します」

《ジェノミックス・ファイター》:星6/風属性/サイキック族/攻2200/守1100 【チューナー】


442 名前:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします :2014/03/12(水) 21:08:52.42 ID:kGGmZI7z0

( ,,^Д^)「では、追い打ちを受けてもらいましょう!」

( ,,^Д^):《ジェノミックス・ファイター》@ATK 2200
(´・_ゝ・`):《ダイレクトアタック!》@LP 7300

鋭い爪を持つおっさんの拳が、デミタスの顔面を砕かんと迫る。
が、

(´・_ゝ・`)「ゴーストリック・フロストを特殊召喚!」

虚空から現れた雪だるまによって、その攻撃は阻まれた。

(´・_ゝ・`)「相手モンスターの直接攻撃時。このモンスターを手札から裏守備表示で特殊召喚して、攻撃モンスターを裏側表示にする」

【( ,,^Д^)】
《アボイド・ドラゴン》 ☆4
《ガスタ・コドル》 ☆3
《ジェノミックス・ファイター》→《裏守備》

【(´・_ゝ・`)】
《裏守備(→ゴーストリック・フロスト)》

( ,,^Д^)「……」

タカラは手札を見てしばらく考える。

(;^Д^)(まずいな、チューナーがひっくり返された。アボイドとコドルじゃエクシーズもできねーし……)

( ,,^Д^)「しょうがないですね。ターンエンドです」

・TURN 3- 終了
( ,,^Д^) 手札:4枚 LP:8000
場:アボイド・ドラゴン ガスタ・コドル 裏守備 伏せ:なし

(´・_ゝ・`) 手札:2枚 LP:5100
場:裏守備 伏せ:2枚


443 名前:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします :2014/03/12(水) 21:09:19.25 ID:kGGmZI7z0

(´・_ゝ・`)「私のターン、ドロー。……うむ、流石は我がデッキ。素晴らしいドローだ」

( ,,^Д^)(む……?)

(´・_ゝ・`)「ゴーストリック・フロストを反転召喚。そして……」

(´・_ゝ・`)「リバースカード、オープン。通常罠、ギブ&テイク」

《ギブ&テイク》
通常罠
自分の墓地に存在するモンスター1体を
相手フィールド上に守備表示で特殊召喚し、
そのレベルの数だけ自分フィールド上に表側表示で存在する
モンスター1体のレベルをエンドフェイズ時まで上げる。

(´・_ゝ・`)「私の墓地のモンスター1体、シャインエンジェルを守備表示で特殊召喚する……そちらの場に」

【( ,,^Д^)】
《アボイド・ドラゴン》 ATK:1900
《ガスタ・コドル》 ATK:1000
《裏守備》
《シャインエンジェル》 ☆4

【(´・_ゝ・`)】
《ゴーストリック・フロスト》 ☆1 → ☆5

( ^Д^)「ギブ&テイク……? なんだそりゃ」

( ,,^Д^)「リーサルウェポンあたりとのコンボ用じゃないですか?」

( ^Д^)「ああリーサル……」

( ^Д^)「……リーサルウェポンって何だ?」

(;,,^Д^)「え、知らなかったんですか? 光属性のアンチデッキといえば、アレしかないでしょうに」

( ^Д^)「アレって……」

444 名前:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします :2014/03/12(水) 21:09:49.28 ID:kGGmZI7z0

(;^Д^)「……!」

首をかしげていたプギャーは、デミタスの場に現れたモンスターを見てゆっくりと目を見開いた。
右に3本左に2本、合計5本の腕を生やし、そのすべての手に刃物を握った、容赦など欠片もなさそうなロボット――


(´・_ゝ・`)「A・O・J サウザンド・アームズ」


《A・O・J サウザンド・アームズ》
星4/闇属性/機械族/攻1700/守 0
このカードは相手フィールド上の全ての光属性モンスターに
1回ずつ攻撃できる。
このカードが光属性以外のモンスターと戦闘を行う場合、
そのダメージ計算前にこのカードを破壊する。


(;^Д^)「A・O・J……!」

( ,,^Д^)「そういうことですよ。となれば当然、あの伏せカードも見当がつく」

(´・_ゝ・`)「リバースカード、オープン。永続罠――」


(´・_ゝ・`)「 D N A 移 植 手 術 !」


――場のすべてのモンスターは光属性となる!


( ,,^Д^)「というわけで、ここからは相手の土俵ってわけです」

タカラが肩をすくめる横で、プギャーは険しい顔をしていた。

(;^Д^)「……」

( ,,^Д^)「どうしました?」

(;^Д^)(《プレアデス》も《パラディオス》も光属性縛り、だから犯人は光属性使いだとばかり思っていたが……!)

( ,,^Д^)「たぶん違うと思いますけどね」

(;^Д^)「いや、まだ何も言ってない……」

445 名前:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします :2014/03/12(水) 21:10:21.56 ID:kGGmZI7z0

(´・_ゝ・`)「装備魔法、ブレイク・ドローをサウザンド・アームズに装備。これにより、サウザンド・アームズがモンスターを破壊するたびに私はドローが可能となる」

(´・_ゝ・`)「では。サウザンド・アームズは、光属性モンスター相手なら何度でも 何 度 で も 攻撃を行うことができる」

( ^Д^)「けど、攻撃力はたった1700!」

( ,,^Д^)「……今それを言いますか?」

( ^Д^)「え?」

(´・_ゝ・`)「それを補うのがこのカード。これこそがA・O・Jの極意……マジックカード、発動。シャイニング・アブソーブ!」

(;^Д^)「げ……!?」

《シャイニング・アブソーブ》
通常魔法
相手フィールド上に表側表示で存在する
光属性モンスター1体を選択して発動する。
自分フィールド上に表側攻撃表示で存在する
全てのモンスターの攻撃力はエンドフェイズ時まで、
選択したモンスターの攻撃力分アップする。

【(´・_ゝ・`)】
《ゴーストリック・フロスト》 ATK:800 → 2700
《A・O・J サウザンド・アームズ》 ATK:1700 → 3600

【( ,,^Д^)】
《アボイド・ドラゴン》 ATK:1900 【光】 ←←←
《ガスタ・コドル》 ATK:1000 【光】
《裏守備(ジェノミックス・ファイター》 DEF:1100
《シャインエンジェル》 DEF:700 【光】

(;^Д^)「いやちょっと待て、これヤバくねえか!?」

(´・_ゝ・`)「ヤバいかもしれないね。ゴーストリック・フロストで裏側のジェノミックスファイターを撃破!」

( ,,^Д^)「……まあ、破壊されますね」

(´・_ゝ・`)「さらにサウザンド・アームズの攻撃。1回目、シャインエンジェルを我が元へ!」

( ,,^Д^)「当然破壊されますね」


446 名前:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします :2014/03/12(水) 21:10:53.13 ID:kGGmZI7z0

(´・_ゝ・`)「シャインエンジェルの効果により、私の場に2体目のヴァイロン・キューブを特殊召喚」

( ,,^Д^)「……」

(´・_ゝ・`)「ブレイクドローで1枚引く。では、サウザンド・アームズ2回目の攻撃! ガスタ・コドルを破壊する!」

サウザンド・アームズが2本の左腕でそれぞれ剣と斧を振るう。
コドルは両翼を切り落とされ、悲鳴と共に地面へ落ちた。

(;,,^Д^)LP:8000→5400「っく……っ!」

(´・_ゝ・`)「ブレイクドローで1枚引く。3度目の攻撃、アボイド・ドラゴンを両断する!」

今度は右の三本腕で、長短さまざまな剣を振り回す。
アボイド・ドラゴンは四分割されて消滅した。

(;,,^Д^)LP:5400→3700「……まだまだ」

(´・_ゝ・`)「ブレイクドローで1枚引く。ではラストだ、ヴァイロン・キューブのダイレクトアタック!」

(;,,^Д^)LP:3700→2900「……割と効きましたよ。割とね……」

(´・_ゝ・`)「割とで済むかな。メインフェイズ2、レベル4のサウザンド・アームズにレベル3ヴァイロン・キューブをチューニング」

(´・_ゝ・`)「シンクロ召喚。ヴァイロン・デルタ!」

《ヴァイロン・デルタ》
星7/光属性/天使族/攻1700/守2800
チューナー+チューナー以外の光属性モンスター1体以上
このカードが表側守備表示で存在する場合、
自分のエンドフェイズ時に自分のデッキから
装備魔法カード1枚を選択して手札に加える事ができる。

( ^Д^)「ん? いや、そいつってシンクロ素材が光属性じゃないと出せないんじゃ」

デミタスは無言でDNA移植手術を指差した。

(;^Д^)「……すんませーん」

(´・_ゝ・`)「この瞬間ヴァイロン・キューブの効果発動。光属性のシンクロに使われたため、デッキから装備魔法……重力砲を手札に加える」

(´・_ゝ・`)「ゴーストリック・フロストを裏側守備表示にして、エンドフェイズに移行」

(´・_ゝ・`)「ヴァイロン・デルタの効果発動。デッキから、装備魔法ブレイク・ドローを手札に。これでターンエンドだ」


447 名前:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします :2014/03/12(水) 21:11:29.33 ID:kGGmZI7z0
・TURN 4- 終了
(;,,^Д^) 手札:4枚 LP:2900
場:なし / 伏せ:なし

(´・_ゝ・`) 手札:5枚 LP:7300
場:ヴァイロン・デルタ 裏守備 / 魔法・罠:DNA移植手術(光)


( ,,^Д^)(パワーツールではなく、デルタ。デッキ内の装備魔法が少ないか、確実に加えたいカードがあるからか)

( ,,^Д^)「(いずれにせよ……)僕のターン、ドロー!」

( ,,^Д^)「守備力2800は少しばかりキツいですね。いつもなら電光千鳥でも出すんですが」

(;^Д^)「あ、移植手術のせいで風縛りが出せないのか…!」

( ,,^Д^)「今は守る局面ってことです。モンスターを1体守備表示で出し、リバースカードを2枚セット。これでターンを終了しましょう」

・TURN 5- 終了
( ,,^Д^) 手札:2枚 LP:2900
場:裏守備 / 伏せ:2枚

(´・_ゝ・`) 手札:5枚 LP:7300
場:ヴァイロン・デルタ 裏守備 / 魔罠:DNA移植手術(光)


(´・_ゝ・`)「私のターン、ドロー」

(´・_ゝ・`)「そちらが守る局面にあるなら、こちらとしては攻め時なのだろう。ヴァイロン・デルタをリリース」

( ,,^Д^)「……はい?」

(´・_ゝ・`)「A・O・J エネミー・キャッチャーをアドバンス召喚」

《A・O・J エネミー・キャッチャー》
星6/闇属性/機械族/攻1800/守1800
このカードが召喚に成功した時、
相手フィールド上に裏側守備表示で存在するモンスター1体を選択して
エンドフェイズ時までコントロールを得る事ができる。

(;,,^Д^)「げ……!?」

448 名前:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします :2014/03/12(水) 21:11:58.18 ID:kGGmZI7z0

(´・_ゝ・`)「そしてこの時――」

(;,,^Д^)「それは許せない! 永続トラップ! デモンズ・チェーンをオープンします! エネミー・キャッチャーの行動を封じる!」

(´・_ゝ・`)「……ふむ、ここで止めてくるか。ならばゴーストリック・フロストを反転召喚し、魔法カード発動。アイアンコール」

(´・_ゝ・`)「墓地のヴァイロン・キューブを攻撃表示で特殊召喚する」

【(´・_ゝ・`)】
《A・O・J エネミー・キャッチャー》 ☆6
《ゴーストリック・フロスト》 ☆1
《ヴァイロン・キューブ》 ☆3 [チューナー]

( ,,^Д^)(……止めようと思えば止められますが……)

(´・_ゝ・`)「レベル6のエネミー・キャッチャー、レベル1のゴーストリック・フロスト。この2体に、レベル3ヴァイロン・キューブをチューニング!」

(´・_ゝ・`)「決戦兵器の完成だ……シンクロ召喚。レベル10、A・O・J ディサイシブ・アームズ!」

《A・O・J ディサイシブ・アームズ》:星10/闇属性/機械族/攻3300/守3300

(´・_ゝ・`)「シンクロ召喚に成功したことで、ヴァイロン・キューブの効果発動」

( ^Д^)「ん? いや、そいつの効果ってシンクロ先が光属性じゃないと発動しないんじゃ」

デミタスは無言でDNA移植手術を指差した。

(;^Д^)「……すんませーん」

( ,,^Д^)「装備はともかく、本体は通しません! リバースカード、月の書を発動。ディサイシブ・アームズを裏側表示に!」

(´・_ゝ・`)「だがキューブの効果は生きている。新たな装備魔法、ミスト・ボディを手札に」

(´・_ゝ・`)(……素材の段階で月の書を使えば、シンクロ自体を止められたはずだが。デモンズチェーンもエネミーキャッチャーに撃っているし……)

(´・_ゝ・`)「……何であれ、このターンこれ以上やることはない。ターン終了だ」

・TURN 6- 終了
( ,,^Д^) 手札:2枚 LP:2900
場:裏守備 / 魔罠:デモンズ・チェーン(対象不在)

(´・_ゝ・`) 手札:5枚 LP:7300
場:裏守備 / 魔罠:DNA移植手術(光)

449 名前:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします :2014/03/12(水) 21:12:27.19 ID:kGGmZI7z0

( ,,^Д^)「僕のターン、ドロー! このスタンバイフェイズ、黄金櫃で除外したテンペストが手札に加わります」

( ,,^Д^)「では行きましょう、裏守備モンスターを反転召喚。このモンスターは……」

《ぴよコッコ》
星1/風属性/鳥獣族/攻 300/守 200
リバース:デッキからレベル5以上のチューナー1体を特殊召喚できる。

( ,,^Д^)「ぴよコッコ! リバース効果により、デッキからレベル5のチューナー:こけコッコ(仮)を特殊召喚です。そして、手札から幻獣機ウォーブランを召喚!」

【( ,,^Д^)】
《ぴよコッコ》 ☆1
《こけコッコ(仮)》 ☆5 [チューナー]
《幻獣機ウォーブラン》 ☆1 [チューナー]

( ,,^Д^)「レベル1:幻獣機ウォーブランで、レベル1:ぴよコッコをチューニング」

( ,,^Д^)「シンクロ召喚。チューナー+非チューナー、レベル2:フォーミュラ・シンクロン!」

( ^Д^)「……お?」

( ,,^Д^)「召喚したので1枚ドロー。さらに追加でウォーブランの効果! 機械族のシンクロに使われたため、幻獣機トークンを特殊召喚!」

( ,,^Д^)「この効果は強制発動する上、発動するとこのターンこれ以降は風属性モンスターしか特殊召喚できなくなる……の、で・す・が」

【( ,,^Д^)】
《フォーミュラ・シンクロン》 ☆2 [シンクロ/チューナー]
《こけコッコ(仮)》 ☆5 [チューナー]
《幻獣機トークン》 ☆3

(´・_ゝ・`)「これは……」

( ,,^Д^)「さあ! 楽しい楽しい加速の時間です。レベル5:こけコッコ(仮)でレベル3:幻獣機トークンをチューニング!」

( ,,^Д^)「シンクロ召喚。チューナー+非チューナー、今はただの踏み台に過ぎない、レベル8:スターダスト・ドラゴン!」

フォーミュラ・シンクロンとスターダスト・ドラゴン、見慣れた2体が場に並ぶ。

450 名前:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします :2014/03/12(水) 21:15:10.38 ID:kGGmZI7z0

( ,,^Д^)「レベル2/シンクロ:フォーミュラ・シンクロンで、レベル8:スターダスト・ドラゴンをチューニング!」

( ,,^Д^)「シンクロ召喚! シンクロチューナー+星屑、レベル10! 風属性のMaxレベル、10!」


( ,,^Д^)「 シ ュ ー テ ィ ン グ ・ ス タ ー ・ ド ラ ゴ ン ! 」


《シューティング・スター・ドラゴン》
星10/風属性/ドラゴン族/攻3300/守2500
シンクロモンスターのチューナー1体+「スターダスト・ドラゴン」
以下の効果をそれぞれ1ターンに1度ずつ使用できる。
●自分のデッキの上からカードを5枚めくる。
このターンこのカードはその中のチューナーの数まで
1度のバトルフェイズ中に攻撃する事ができる。
その後めくったカードをデッキに戻してシャッフルする。
●フィールド上のカードを破壊する効果が発動した時、
その効果を無効にし破壊する事ができる。
●相手モンスターの攻撃宣言時、このカードをゲームから除外し、
相手モンスター1体の攻撃を無効にする事ができる。
エンドフェイズ時、この効果で除外したこのカードを特殊召喚する。


(´・_ゝ・`)「だが、シューティングスターの攻撃力は3300。ディサイシブアームズの守備力も3300だ」

(´・_ゝ・`)「その上、効果もギャンブル性が高い。そんなモンスターをなぜこの局面で?」

( ,,^Д^)「まあ、博打は博打なんですが。ここらで多少の無理を通さなきゃ、アドバンテージ差が縮まらないでしょう? ライフも、カードも」

(´・_ゝ・`)「……なるほど」

( ,,^Д^)「ここは強気に出る場面です、シューティングスタードラゴンの効果発動!」

                                                           ア ク セ ラ レ ー シ ョ ン
( ,,^Д^)「デッキの上5枚を確認し、チューナーがあればその数だけ攻撃できる……行きます、 運 ゲ ー 開 始 !!」


タカラが5枚のカードを引いた。
勝敗を決める運命の5枚、それを上から順に裏返す。

( ,,^Д^)(3枚出れば僕の勝ち……まあ出るとは思いませんが、それでなくとも2枚は欲しい! お願いしますよ僕のデッキ!)

タカラの引いた5枚、それは!

451 名前:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします :2014/03/12(水) 21:15:40.39 ID:kGGmZI7z0


1枚目:ガスタの神裔 ピリカ/☆3

2枚目:調星師ライズベルト/☆3

3枚目:プライドの咆哮/通常罠

4枚目:幻獣機テザーウルフ/☆4



( ,,^Д^)



(´・_ゝ・`)



( ^Д^)



(;,,^Д^)(……せめて、せめて1回は……!)



( ,,^Д^)チラッ



452 名前:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします :2014/03/12(水) 21:16:24.45 ID:kGGmZI7z0



             風  霊  神







               降  臨




5枚目:風霊神ウィンドローズ/☆8


(#,,^Д^)「(ちょっと勘弁してくださいよー!)墓地のアボイドドラゴンと九蛇孔雀を除外して嵐征竜−テンペストを特殊召喚!」

(#,,^Д^)「で! 魔法カード、フォースを発動! シューティングスターの攻撃力を半分にして、その分をテンペストの攻撃力に加える!」

【( ,,^Д^)】
《シューティング・スター・ドラゴン》@ATK 3300 → 1650
《嵐征竜−テンペスト》@ATK 2400 → 4050

(#,,^Д^)「4050になったテンペストで、ディサイシブ・アームズを打ち崩しまーす!!」

( ,,^Д^):《嵐征竜−テンペスト》@ATK 4050
(´・_ゝ・`):《裏守備》→《A・O・J ディサイシブ・アームズ》@DEF 3300

( ,,^Д^)「悲しいことにシューティングスターは攻撃できません。これでターンを終了します」

・TURN 7- 終了
( ,,^Д^) 手札:2枚 LP:2900
場:シューティング・スター・ドラゴン 嵐征竜−テンペスト / 魔罠:デモンズ・チェーン(対象不在)

(´・_ゝ・`) 手札:5枚 LP:7300
場:なし / 魔罠:DNA移植手術(光)



453 名前:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします :2014/03/12(水) 21:16:50.87 ID:kGGmZI7z0

( ^Д^)「けどまあ、シューティングスター出すだけは出せたんだ。流れはお前にに向いてるはず!」

(´・_ゝ・`)「私のターン。ドロー」

(´・_ゝ・`)「シューティングスタードラゴンか。強力で美しいモンスターだ」

( ,,^Д^)「それはどうも」

(´・_ゝ・`)「A・O・J アンノウン・クラッシャーを召喚」

《A・O・J アンノウン・クラッシャー》
星3/闇属性/機械族/攻1200/守 800
このカードが光属性モンスターと戦闘を行った時、
そのモンスターをゲームから除外する。

( ,,^Д^)「……ん?」

(´・_ゝ・`)「重力砲とミスト・ボディを装備、攻撃力を400上げてシューティングスターに攻撃を仕掛ける!」

(;,,^Д^)「お……おおおおおおおおおおおおおおお!?」

灰色のゾウを模したマシンが、シューティング・スターに体当たりを仕掛ける。

( ,,^Д^)「っ、シューティングスタードラゴンの効果発動! このカードを除外して攻撃を無効に……」

(´・_ゝ・`)「重力砲を装備したモンスターと戦闘を行う時、相手モンスターの効果は無効となる!」

(;,,^Д^)「わーーーーーーーー!?」

(´・_ゝ・`):《A・O・J アンノウン・クラッシャー》@ATK 1600
( ,,^Д^):《シューティング・スター・ドラゴン》@ATK 3300

突進してくるアンノウン・クラッシャーをシューティングスターは蹴り飛ばそうとする。
が、その蹴りはアンノウンクラッシャーのボディをすり抜けてしまった。

(´・_ゝ・`)LP:7300→5600「まあ、返り討ちに遭うが……ミストボディを装備したモンスターが戦闘破壊されることはない」

(´・_ゝ・`)「そして。DNA移植手術によって光属性となっているシューティングスターは、アンノウンクラッシャーと戦闘を行ったため除外される!」

態勢を崩したシューティングスターに2対の象牙が突き刺さる。
続けて鼻先から放たれた白いエネルギー弾を受け、シューティングスターはあっけなく消滅した。

( ,,^Д^)(……攻撃すらできずに沈んでしまった……)

454 名前:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします :2014/03/12(水) 21:17:21.64 ID:kGGmZI7z0

(´・_ゝ・`)「アンノウン・クラッシャーはアンチ光属性モンスター。この場においては無敵の壁だ」

( ,,^Д^)「……」

(´・_ゝ・`)「私はこれでターンエンド」

( ,,^Д^)「テンペストは手札に戻ってきます……」

・TURN 8- 終了
( ,,^Д^) 手札:3枚 LP:2900
場:なし / 魔罠:デモンズ・チェーン(対象不在)

(´・_ゝ・`) 手札:3枚 LP:5600
場:A・O・J アンノウン・クラッシャー / 魔罠:DNA移植手術(光) 重力砲(→アンノウンクラッシャー) ミスト・ボディ(→アンノウンクラッシャー)

( ,,^Д^)「僕のターンです。ドロー」

(´・_ゝ・`)「さて」

( ,,^Д^)「?」

(´・_ゝ・`)「ここまでのデュエル、私と君はそこそこいい勝負をしていると言えるだろう。だが、未だにわからないんだよ。君が何を言いたいのか」

( ,,^Д^)「……と言いますと?」

(´・_ゝ・`)「なぜ我々はこんなデュエルをしているのか。君は一体、何をもって、私に疑いの目を向けるのか」

( ,,^Д^)「……」

(;^Д^)「……」

そう語るデミタスの瞳には、わずかながら殺気がこもっていた。
冤罪だったらこのまま殺す。そう言わんばかりの、デュエリスト特有の殺気。

そんな殺気を前にして、タカラは引いたカードを見た。

( ,,^Д^)「……いいでしょう、ここから本題に入ります」

(´・_ゝ・`)「本題?」

( ,,^Д^)「覚星師ライズベルトを召喚!」

455 名前:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします :2014/03/12(水) 21:17:54.17 ID:kGGmZI7z0

《覚星師ライズベルト》
星4/風属性/サイキック族/攻1500/守1500
1ターンに1度、フィールド上に表側表示で存在する
モンスター1体を選択して発動できる。
選択したモンスターのレベルを1つ上げる。
この効果は相手ターンでも発動できる。

( ,,^Д^)「召喚直後に効果発動。自身のレベルを1つ上げます」

( ,,^Д^)「そして速攻魔法:緊急テレポート! デッキからレベル3以下のサイキック、レベル3:調星師ライズベルトを特殊召喚」

《調星師ライズベルト》
星3/風属性/サイキック族/攻 800/守 800
このカードが特殊召喚に成功した時、
フィールド上に表側表示で存在するモンスター1体を選択して発動できる。
エンドフェイズ時まで、選択したモンスターのレベルを3つまで上げる。

( ,,^Д^)「ダブルライズベルトとか、かっこつけてみちゃったりして。調星師ライズベルトの効果発動」

( ,,^Д^)「場のモンスター1体のレベルを……そうですね、2つ。2つ上げます」

(´・_ゝ・`)(ランク5のエクシーズ……何を狙う?)

( ,,^Д^)「レベルを上げるのはアンノウン・クラッシャー! レベル3から5になります!」

(;^Д^)「え、そっち!?」

( ,,^Д^)「ええ。調星ライズベルトをリリースして、速攻魔法:エネミーコントローラー! アンノウン・クラッシャーのコントロールを頂きます!」

(´・_ゝ・`)「……なるほど」

( ,,^Д^)「さらに、墓地からライズベルトとアボイドドラゴンを除外。手札の嵐征竜−テンペストを特殊召喚!」

【( ,,^Д^)】
《A・O・J アンノウン・クラッシャー》 ☆5 / ATK 1600
《覚星師ライズベルト》 ☆5 / ATK 1500
《嵐征竜−テンペスト》 ☆7 / ATK 2400

(´・_ゝ・`)「総攻撃というわけだ。だが、私のライフはまだ100残る」

( ,,^Д^)「ええ。ですから、総攻撃とは行きません」

(´・_ゝ・`)「は?」

456 名前:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします :2014/03/12(水) 21:18:23.24 ID:kGGmZI7z0

( ,,^Д^)「探偵のデュエルは真実とのデュエル。戦う相手は、目の前のデュエリストだけじゃない」

( ,,^Д^)「遠のいていく真実こそが、真に戦うべき相手! 僕は、レベル5:覚星師ライズベルト&アンノウン・クラッシャーでオーバーレイ!」

( ,,^Д^)「エクシーズ召喚!」


( ,,^Д^)「レベル5光属性モンスター×2――ランク5: セ イ ク リ ッ ド ・ プ レ ア デ ス ! 」


《セイクリッド・プレアデス》
ランク5/光属性/戦士族/攻2500/守1500
光属性レベル5モンスター×2
1ターンに1度、このカードのエクシーズ素材を1つ取り除いて発動できる。
フィールド上のカード1枚を選択して持ち主の手札に戻す。
この効果は相手ターンでも発動できる。


(;´・_ゝ・)「……!?」

( ,,^Д^)「顔色が変わりましたね。どうしました?」

(:゚Д゚)「え、いや、なんで、お前が……」

( ,,^Д^)「いや君じゃないですよ。なんでそっちが驚いてるんですか」

(;^Д^)「いや、いや、え……??」

( ,,^Д^)「……。光属性デッキでなくとも、《DNA移植手術》を使うのであれば、《セイクリッド・プレアデス》を召喚できる」

( ,,^Д^)「つまり、アンチライトニング盛岡が再び捜査線上に浮かび上がる……と、思ったのでしょうが」

( ^Д^)「DNA移植手術の効果はフィールド全体に及ぶ……」

( ,,^Д^)「そう。ということは?」

(;´・_ゝ・)「……」


( ,,^Д^)「あなたが【A・O・J】使いであると知っていれば、被害者にも《セイクリッド・プレアデス》を使うことは可能だったんですよ」



457 名前:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします :2014/03/12(水) 21:18:57.34 ID:kGGmZI7z0

(;´・_ゝ・)「……バカバカしい。そんなもの、彼女の対戦相手が私であればの話、結論ありきの話じゃないか。何の証拠にもならない!」

( ,,^Д^)「他にも怪しい点はあるんですがね。彼女のエクストラデッキとか」

( ^Д^)「エクストラデッキ?」

( ,,^Д^)「いくつか不自然な点があったでしょう?」


《水精鱗−ガイオアビス》 《迅雷の騎士ガイアドラグーン》 《FA−クリスタル・ゼロ・ランサー》 《No.19 フリーザードン》 《No.19 フリーザードン》
《バハムート・シャーク》 《FA−ブラック・レイ・ランサー》《バハムート・シャーク》《No.17 リバイス・ドラゴン》《深淵に潜む者》
《No.101 S・H・Ark Knight》 《No.101 S・H・Ark Knight》 《氷結界の龍 トリシューラ》 《氷結界の龍 グングニール》 《氷結界の虎王 ドゥローレン》


( ,,^Д^)「《No.19 フリーザードン》。《FA−クリスタル・ゼロ・ランサー》の登場で評価を上げたカードですが、彼女は水属性デッキの使い手ですよ?」

( ,,^Д^)「フリーザードンは単体の性能で言うと産廃スレスレのカードなんですから、そんなものを2枚も使う必要はないでしょう。
       《No.94 極氷姫クリスタル・ゼロ》や《No.73 激瀧神アビス・スプラッシュ》。彼女のデッキなら、これらのカードが使えたはず」

(;´・_ゝ・)「……」

( ,,^Д^)「後は《バハムート・シャーク》が2枚あるのに、肝心の水属性ランク3は《リバイス・ドラゴン》の1体のみとか、そのあたりですかね」

( ,,^Д^)「なんか変じゃないですか? まるで……普段水属性デッキを使わない人が、慌てて横から手を加えたような。そんな風に見えませんか?」

(;´・_ゝ・)「私に聞かないでもらえるかな」

( ,,^Д^)「これは失礼。ですがそもそもの話、プギャー君が考えたように」

(#,,^Д^)「あなたがプレアデスを使った可能性も、まだ残っているんですから……ねッ! テンペストとプレアデスでダイレクトアタック!」

動揺するデミタスの眼前に、テンペストに騎乗したプレアデスが迫る。

(;´ _ゝ )LP:5600→2200→700「ぐ……ああああああああああああああああああああ!?」

プレアデスの一撃をその身に受けると、デミタスはがくりと崩れ落ちた。


458 名前:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします :2014/03/12(水) 21:19:24.04 ID:kGGmZI7z0

(;´ _ゝ )「く……斉藤、斉藤はどうした。パラディオスから指紋が出たと、刑事が電話で言っていたじゃないか」

( ,,^Д^)「あれもなかなか強力なカードですからね。プレアデス以外にも、何枚か光属性エクシーズを投入していたんじゃないですか?」

( ,,^Д^)「ともかく。何であれ、あなたへの容疑が深まったのは確かです。徹底的に調べられれば、真実が明るみに出るのは時間の問題かも知りませんよ」

(;´ _ゝ )「……」

( ,,^Д^)「では、プレアデスの効果発動。オーバーレイユニットを1つ使い、僕の場にずっと残っていたデモンズ・チェーンを手札に戻します」

( ,,^Д^)「そして改めてリバースカードをセット。これでターンは終了です」

・TURN 9- 終了
( ,,^Д^) 手札:0枚 LP:2900
場:セイクリッド・プレアデス(*1) 嵐征竜−テンペスト / 伏せ:1枚

(´・_ゝ・`) 手札:3枚 LP:700
場:なし / 魔罠:DNA移植手術(光)


(´ _ゝ `)「……私の、ターン……!!」

( *^Д^)「おお……!! 相手のライフはもう700! プレアデスとデモチェで防御は万全! 一気に形勢逆転じゃねーか!」

( ,,^Д^)「大事なことを忘れてませんか?」

( ^Д^)「え?」

( ,,^Д^)「プレアデスを使用したのが、犯人ではなく被害者だったとすると。その場合、ミセリさんを殺害した凶器は別のカードだということになります」

( ^Д^)「……そういえば」

( ,,^Д^)「さらに言うと、プレアデスは相手の行動を強力に阻害するモンスター。それがあったにも関わらず、被害者は殺害されている。となると」


( ,,^Д^)「犯人には『プレアデスを無視して』被害者を殺害する手段があったということ。そしておそらく、そのカードこそが本当の凶器」


(#´・_ゝ・)「A・O・J コズミック・クローザーを特殊召喚!!」


459 名前:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします :2014/03/12(水) 21:19:51.60 ID:kGGmZI7z0

《A・O・J コズミック・クローザー》
星8/闇属性/機械族/攻2400/守1200
相手フィールド上に、光属性モンスターを含む2体以上のモンスターが存在する場合、
このカードは手札から特殊召喚できる。

( ,,^Д^)「緩めの条件で特殊召喚できるモンスター。バウンスしてもしょうがないですね」

(#´・_ゝ・)「さらにもう1枚……2体目のコズミック・クローザーを特殊召喚!」

(;^Д^)「レベル8が2体!」

【(´・_ゝ・`)】
《A・O・J コズミック・クローザー》 ☆8
《A・O・J コズミック・クローザー》 ☆8

(#´・_ゝ・)「私は! レベル8のコズミック・クローザー2体でオーバーレイ!」

(#´・_ゝ・)「2体のモンスターで、オーバーレイネットワークを構築……! エクシーズ召喚!!」

(#´・_ゝ・)「我が半身を捧げた竜よ! かの魂は鎧となりて、すべてを撥ね付け、すべてを防ぐ!」

(#´゚_ゝ゚)「私を守れ!! 守 っ て く れ !!! 神竜の騎士! フ ェ ル グ ラ ン ト よ !!!!」

《神竜騎士フェルグラント》
ランク8/光属性/戦士族/攻2800/守1800
レベル8モンスター×2
1ターンに1度、このカードのエクシーズ素材を1つ取り除き、
フィールド上に表側表示で存在するモンスター1体を選択して発動できる。
このターン、選択したモンスターの効果は無効になり、
このカード以外のカードの効果を受けない。
この効果は相手ターンでも発動できる。

( ^Д^)「神竜騎士フェルグラント……! そうか、こいつなら! こいつならプレアデスの上を行くことが」


460 名前:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします :2014/03/12(水) 21:20:17.20 ID:kGGmZI7z0

(;^Д^)「……っ!?」

プギャーが驚きに口を閉ざした。
《フェルグラント》の握る刀に、血がべっとりとこびり付いていたからだ。

( #^Д^)「やっぱり……お前が!! お前が殺したのか!」

(#´・_ゝ・)「ああ、そうさ。もっとも! このデュエルは私の勝利で決着する……決着させる! そうなれば次はお前の番だ!」

(;^Д^)「い……!?」

(#´・_ゝ・)「私が勝てば、真実を知る者は他にいなくなる。勝てばよいのだ、勝てば!!」

( ,,^Д^)「簡単に言いますけどね、僕だってそう簡単に殺されてやる気はないですよ」

(´・_ゝ・`)「わかっているとも。死者蘇生!」

(;,,^Д^)「げっ」

(;^Д^)「そんなものまで!?」

(#´・_ゝ・)「決戦兵器――再起動! A・O・J!  デ ィ サ イ シ ブ ・ ア ー ム ズ !!」

《A・O・J ディサイシブ・アームズ》
星10/闇属性/機械族/攻3300/守3300
チューナー+チューナー以外のモンスター2体以上
相手フィールド上に光属性モンスターが存在する場合、
1ターンに1度、以下の効果から1つを選択して発動できる。
●相手フィールド上にセットされたカード1枚を選択して破壊する。
●手札を1枚墓地へ送る事で、
相手フィールド上の魔法・罠カードを全て破壊する。
●自分の手札を全て墓地へ送る事で、
相手の手札を確認してその中から光属性モンスターを全て墓地へ送る。
その後、この効果で墓地へ送ったモンスターの攻撃力の合計分のダメージを相手ライフに与える。

(´・_ゝ・`)「ディサイシブアームズの効果発動! 手札のブレイク・ドローを捨てて、貴様の魔法・罠カードすべてを破壊!!」

( ,,^Д^)「すべてと言っても1枚ですが……発動します。デモンズ・チェーン! ディサイシブ・アームズの効果を無効に!」

(#´・_ゝ・)「知ったことか……!! バトルフェイズ! フェルグラントでプレアデスを 刺 殺 する!」


461 名前:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします :2014/03/12(水) 21:20:45.08 ID:kGGmZI7z0

( ,,^Д^)「……セイクリッド・プレアデスの効果発動! オーバーレイユニットを1つ使い、神竜騎士フェルグラントを手札に」

(#´゚_ゝ゚)「 知 っ た こ と か と 言 っ て い る !! フェルグラントの効果発動、プレアデスの効果を無効とする!」

(´・_ゝ・`):《神竜騎士フェルグラント》@ATK 2800
( ,,^Д^):《セイクリッド・プレアデス》@ATK 2500

(;,,^Д^)LP:2900→2600「く……ッ!!!」

(#´・_ゝ・)「私はこれでターンエンド……! さあ、返せるものなら反撃してみろ!!」

( ,,^Д^)「……テンペストが手札に戻ってきます!」

・TURN 10- 終了
( ,,^Д^) 手札:1枚 LP:2600
場:なし / 魔罠:デモンズ・チェーン(→ディサイシブアームズ)

(´・_ゝ・`) 手札:0枚 LP:700
場:神竜騎士フェルグラント(*1) A・O・J ディサイシブ・アームズ / 魔罠:DNA移植手術(光)


( ,,^Д^)「僕のターン、ドロー! ……モンスターを1体守備表示で出してターンエンド!」

(´・_ゝ・`)「壁はそれ1枚でいいのか? テンペストを出さずに生き残れるとでも!?」

(#´・_ゝ・)「私のターン。ドロォォォォォーーーーー!!」

(´・_ゝ・`)「……チッ、リバースカードを1枚セット! バトルフェイズ、フェルグラントで守備モンスターを攻撃!」

( ,,^Д^)「破壊されますが、ドラゴンフライです! デッキからさらなるドラゴンフライを特殊召喚!」

(#´・_ゝ・)「クソ……ッ!!!(ディサイシブアームズで攻撃してもライフは残る……)」

(´・_ゝ・`)「ターンエンド!」



477 名前:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします :2014/03/12(水) 22:21:26.89 ID:kGGmZI7z0


( ,,^Д^)「僕のターン……ドロー!」

( ,,^Д^)「……ドラゴンフライは守備表示にして、チューナーモンスター:幻獣機オライオンを召喚!」

( ,,^Д^)「さらに! 墓地の覚星師ライズベルトとガスタ・コドルを除外し、手札のテンペストを特殊召喚!」

( ,,^Д^)「レベル2:幻獣機オライオンでレベル7:嵐征竜−テンペストをチューニング!」

( ,,^Д^)「シンクロ召喚。チューナー+非チューナー、レベル9:浮鵺城! 守備表示です!」

( ,,^Д^)「そしてこの瞬間、オライオンが墓地に送られたことで幻獣機トークン1体を特殊召喚する!」

【( ,,^Д^)】
《ドラゴンフライ》@DEF 700
《浮鵺城》@DEF 3000
《幻獣機トークン》@DEF 0

(;^Д^)「な、なんとか壁は増やしたか……!」

(#´・_ゝ・)「姑息な手を……!!」

( ,,^Д^)「ターンエンド!」

・TURN 13- 終了
( ,,^Д^) 手札:0枚 LP:2600
場:ドラゴンフライ 浮鵺城 幻獣機トークン / 魔罠:デモンズ・チェーン(→ディサイシブアームズ)

(´・_ゝ・`) 手札:0枚 LP:700
場:神竜騎士フェルグラント A・O・J ディサイシブ・アームズ / 伏せ:1枚 魔罠:DNA移植手術(光)


(#´・_ゝ・)「所詮、その場その場で壁を増やしているだけだ! そんな自転車がいつまで続く!!」

( ,,^Д^)「負けるわけにはいかないんですよ。一度は闇に消えかけた真実を、僕は今掴むことができたんです」

(#,,^Д^)「その真実を抱えたまま、再び闇へ消えるなど……そんなことは許されない!」

(#´・_ゝ・)「……私のターン!! A・O・J コアデストロイを召喚!」

《A・O・J コアデストロイ/》
星3/闇属性/機械族/攻1200/守 200
このカードが光属性モンスターと戦闘を行う場合、
ダメージ計算を行わずそのモンスターを破壊する。

(;^Д^)「小型カタストル……! このままだとヤバいぞ!」

462 名前:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします :2014/03/12(水) 21:21:29.85 ID:kGGmZI7z0

( ,,^Д^)「ですが、僕の場には浮夜城がいます!」

《浮鵺城》
星9/風属性/機械族/攻 0/守3000
チューナー+チューナー以外のモンスター1体以上
このカードがシンクロ召喚に成功した時、
自分の墓地からレベル9モンスター1体を選択して特殊召喚できる。
このカードがフィールド上に表側表示で存在する限り、
召喚・特殊召喚されたレベル8以下のモンスターは、
そのターンには攻撃できない。

( ,,^Д^)「レベル3のコアデストロイは、このターンの攻撃に参加できない!」

(#´・_ゝ・)「 そ れ が どうしたあああああああ!! フェルグラントの効果発動! オーバーレイユニットを1つ使い、ディサイシブ・アームズを対象に効果を使う!」

(#´・_ゝ・)「このターン、ディサイシブ・アームズの効果は無効化される……が! それと引き換えに、他のカード効果を一切受け付けなくなる!!」

(;^Д^)「デモンズチェーンが!」

(#´・_ゝ・)「バトルフェイズ、フェルグラントで幻獣機トークンを攻撃!」

神竜の力を宿した騎士が、鮮血に塗れてしまった剣で、ホログラムのデコイを両断する。

( ,,^Д^)「破壊されます」

(#´・_ゝ・)「ディサイシブ・アームズで浮鵺城を攻撃!!」

対光属性最終兵器、最強の固定砲台が、宙に浮く巨大城を叩き落す。

( ,,^Д^)「破壊されます…」

(#´・_ゝ・)「コアデストロイでドラゴンフライを攻撃し、ダメージ計算を行わず効果破壊!!!」

浮鵺城の残骸がフィールドに降り注ぐ。
タカラに残された最後の壁も、効果を使うことなく消えた。

( ,,^Д^)「破壊されます……」

(#´・_ゝ・)「どうだ……これで!」



463 名前:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします :2014/03/12(水) 21:22:12.21 ID:kGGmZI7z0


( ,,^Д^) 手札:0枚 


(#´・_ゝ・)「手札は尽きた!」


場:なし / 魔罠:デモンズ・チェーン(→ディサイシブアームズ)


(#´・_ゝ・)「フィールドに残されたのは、ただ1枚のデモンズ・チェーンのみ!」


( ,,^Д^) LP:2700


(#´・_ゝ・)「ライフポイントはフェルグラントの一撃で刈り取れる範囲にある!」

( ,,^Д^)「僕のターン、ドロー。…ん?」

(#´・_ゝ・)「そしてDNA移植手術がある今、貴様にはコアデストロイの露払いすら止められん!」

( ,,^Д^)「……浮鵺城とドラゴンフライを除外して、墓地からテンペストを特殊召喚」

(#´・_ゝ・)「そのしぶといだけの虚弱竜と、今ドローした1枚で! 何ができると言うのだね!!」

(;^Д^)「……」

(#´・_ゝ・)「また守備モンスターでも出すか? だがなあ、墓地の風属性は残り5枚! テンペストだっていつまでも蘇るわけじゃあない!」

( ,,^Д^)「そうですね。あなたの負けです」

(#´・_ゝ・)「その通り! 貴様の――」

(´・_ゝ・`)「……は?」

464 名前:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします :2014/03/12(水) 21:22:39.89 ID:kGGmZI7z0

-cemetery-
1.《封印の黄金櫃》
2.《スワローズ・ネスト》
【3.九蛇孔雀】
【4.ジェノミックス・ファイター】
5.《月の書》
【6.スターダスト・ドラゴン】
7.《フォーミュラ・シンクロン》
8.《フォース》
9.《緊急テレポート》
10.《エネミーコントローラー》
11.《セイクリッド・プレアデス》
【12.ドラゴンフライ】
【13.幻獣機オライオン】


( ,,^Д^)「そうですね、5枚です。ようやくです。これで、ようやく――」


(#,,^Д^)「 決 着 の 薔 薇 が 花 開 く !」

(;´・_ゝ・)「――!!」

( ,,^Д^)「僕の墓地には風が5枚! よって手札から降臨するのは、風霊神――――――ウ ィ ン ド ロ ー ズ ! !」


《風霊神ウィンドローズ》
星8/風属性/鳥獣族/攻2800/守2200
このカードは通常召喚できない。
自分の墓地の風属性モンスターが5体の場合のみ特殊召喚できる。
このカードが特殊召喚に成功した時、
相手フィールド上の魔法・罠カードを全て破壊する。
「風霊神ウィンドローズ」のこの効果は1ターンに1度しか使用できない。
このカードがフィールド上から離れた場合、
次の自分のターンのバトルフェイズをスキップする。

465 名前:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします :2014/03/12(水) 21:23:16.70 ID:kGGmZI7z0

( ,,^Д^)「ウィンドローズの効果発動! 相手フィールド後衛に置かれた、すべての魔法・罠カードを 破 壊 す る !!」

(;^Д^)「おお……ッ! これなら……」

(;´・_ゝ・)「……だが! だが、風霊神ではディサイシブに勝てない! フェルグラントとも相打ちだ! そしてコアデストロイは対光属性においては無敵……」

【(´・_ゝ・`)】
《A・O・J ディサイシブ・アームズ》 ATK:3300 【闇】
《神竜騎士フェルグラント》 ATK:2800 【光】
《A・O・J コアデストロイ》 ATK:1000 【闇】

【( ,,^Д^)】
《風霊神ウィンドローズ》 ATK:2800 【風】
《嵐征竜−テンペスト》 ATK:2400 【風】

(;´・_ゝ・)「む……て、き……」

( ,,^Д^)「……DNA移植手術は、伏せてあった《聖なるバリア−ミラーフォース−》と一緒に吹き飛びました」

(;´・_ゝ・)「あ……」

( ,,^Д^)「あなたが嫌った光属性。《DNA移植手術》まで使って、無関係なカードまで巻き込んで。そうまでして憎んだ光属性は」

( ,,^Д^)「今、このフィールドには、もう……あなたが半身と呼んだ、フェルグラントしかいないんですよ」

(;´・_ゝ・)「……フェルグラント……」

デミタスはフェルグラントに目を向けるが、騎士は主に背を向けたままで、振り返ろうとはしなかった。
決着が近いこの局面において、もはやフェルグラントに出る幕はない。
それを知っている神竜騎士は、目を閉じ、ゆっくりと剣を下ろした。

( ,,^Д^)「決着です。風霊神ウィンドローズで、A・O・J コアデストロイを――――攻撃!」

( ,,^Д^):《風霊神ウィンドローズ》@ATK 2800
(´・_ゝ・`):《A・O・J コアデストロイ》@ATK 1200


(´・_ゝ・`):LP 700→ 0





......

466 名前:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします :2014/03/12(水) 21:24:23.05 ID:kGGmZI7z0
デュエルに負けたデミタスは、魂が抜けたようにへたり込んでいた。
ぶつぶつとうわごとのように語る。

(´・_ゝ・`)「……ミセリと私は、同じ時期に遊戯王を始めたんだ」

(´・_ゝ・`)「私は巨竜の復活を、ミセリは海竜神の怒りを、それぞれ最初のデッキに選んで……」

(´・_ゝ・`)「今思うと、なんであんなものを最初に選んだんだろうな。あんな微妙なモンスターを」

(´・_ゝ・`)「ただ見た目が好きだからという理由で選んで、そのままずるずる使い続けて。いつの間にか、私は『フェルグラントを愛する男』なんてことになってしまっていたよ」

( ,,^Д^)「……」

(#´・_ゝ・`)「……あいつが悪いんだ。私の苦労も知らないで……!!」





――――――――――――



(´・_ゝ・`)「光と闇の竜が破壊されたことで、墓地からフェルグラントドラゴンを特殊召喚。効果発動! 墓地のモンスターを指定し……」

(・∀ ・)「セイクリッド・プレアデスの効果発動! フェルグラントドラゴンを手札に戻す!」


ノパ听)『フェルグラントドラゴンが手札に戻ってきてしまったァ――――!! これではもう1度アドバンス召喚しないと効果が使えないぞ!?』


(・∀ ・)「あんたの番組見てたころから思ってたけど、つくづく燃費わりーよな、そいつ」

(´・_ゝ・`)「……」


.....



467 名前:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします :2014/03/12(水) 21:25:07.27 ID:kGGmZI7z0

(´・_ゝ・`)「魔法発動、死者蘇生! 墓地からフェルグラントドラゴンを……」

( ,'3 )「おっと、風紀宮司ノリトの効果発動! 死者蘇生は無効だ!」

(;´・_ゝ・)「く……!」



(´・_ゝ・`)「レッドアイズ・ダークネスメタルドラゴンの効果! 墓地かフェルグラントを」

( ,'3 )「おおっと、今度はCX風紀大宮司サイモンの効果発動! そいつを守備表示にして効果を無効にする!」


ノハ*゚听)『愛すべきデッカス盛岡、超絶風紀委員中嶋の前に手も足も出ないィ――――!!! やはり名前の通りのデッカスなのか!? 粛清されてしまうのかァ!?』


(#´・_ゝ・)「……クソッ!」



.........



(´・_ゝ・`)LP:3200→1200「死皇帝の陵墓で2000ライフを払い創世神を通常召喚! 効果発動、墓地のモンスター1体を」

( ´ー`)「おっと、フォトン・ストリーク・バウンサーの効果発動! その効果を無効にして1000ポイントのダメージを与える!」

(;´・_ゝ・`)LP:1200→ 200「ぐわあ……ッ!! だ、だが、まだライフは」

( ´ー`)「俺のターン。魔法カード発動、火の粉」


(;´ _ゝ `)LP:200→ 0「ぐわあああああああああああああああああああああああ!?」


ノハ*><)『 こ れ は ひど――――――――い!!! 長いプロ史上、火の粉で死んだ奴が果たしていただろうか! いやいない! 愛すべきデッカス盛岡屈辱の敗退ィ――!!!』


(´ _ゝ `)「……」



―――――――

(#´ _ゝ `)「私が……私がどんな気持ちでフェルグラントを捨てたと思っている! どんな気持ちで今のデッキを手に取ったと思っている!」

(#´ _ゝ `)「何も知らないくせに……私の気持ちを何も知らないくせに、あいつは……! 握手会のあと、私を呼び出して……」



468 名前:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします :2014/03/12(水) 21:25:43.57 ID:kGGmZI7z0


―――――――――


(´・_ゝ・`)「まさか仕事で君に会うとは思わなかったよ。なかなか楽しかった、ストラク杯というのも悪くないものだ」

(´・_ゝ・`)「で。こんな夜更けに、いったい何の用だい?」

ミセ*゚ー゚)リ「……どうしちゃったの?」

(´・_ゝ・`)「え?」

ミセ*゚ー゚)リ「あなた、今日、使わなかったでしょ。ストラクチャー杯なのに、巨竜の復活を使わなかった」

(´・_ゝ・`)「ああ……まあ、仕事でまでフェルグラントを使うことはないだろう」

ミセ*゚−゚)リ「嘘! 私知ってるもの。あなた、プロリーグでも全然昔のデッキを使わなくなったわ」

ミセ*゚−゚)リ「今日の握手会で確信した。あなたは、フェルグラントドラゴンを捨ててしまったのね」

ミセ*゚−゚)リ「私が召喚したフェルグラントドラゴンを見て、あなたは何も言わなかった。表情ひとつ変えなかった」

(´・_ゝ・`)「……ミセリ、落ち着いて」

ミセ*゚−゚)リ「ううん、落ち着いてられないよ。あなたは自分を見失ってる……」


ミセ*゚ー゚)リ「デミタス、私とデュエルして」





.......



469 名前:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします :2014/03/12(水) 21:26:43.11 ID:kGGmZI7z0


.......


ミセ*゚ー゚)リ「セイクリッド・プレアデスでD.D.チェッカーを攻撃、破壊! 私のデモンズチェーンも一緒に墓地へ行くよ」

ミセ*゚ー゚)リ「さらにプレアデスの効果発動、ディサイシブアームズはエクストラデッキへ!」

(;´・_ゝ・)「ぐ……バカな。そんなバカな。そんなはずが!」

(;´・_ゝ・)「なぜ君がそのカードを! なぜ君がそんなカードを!! 君が……君まで! 君ですら!」

(;´ _ゝ `)「君ですら、僕を見てくれないというのか! 僕の夢を! 僕の魂を! ロクに見ようともしないで!!」

(#´ _ゝ `)「蚊でも払うみたいに!! 僕の半身を! 僕の夢を! 払いのけようというのか!!」

ミセ*゚−゚)リ「……私は、これでターンエンドだよ」



――――――

(#´・_ゝ・)「あいつは!! あいつは僕のポリシーに対して、偉そうに説教をかましやがった上に……」

(#´・_ゝ・)「よりにもよって、あんなカードを使いやがった!! 僕への当てつけ、それだけの理由で!!!!


――――――

(´・_ゝ・`)「……君だけは、わかってくれてると思っていたのに」

(#´・_ゝ・`)「……許せない……!! 私は、コズミッククローザー2体でオーバーレイ!!!」

(#´・_ゝ・`)「出でよ、神竜騎士フェルグラントをエクシーズ召喚!」

ミセ*゚ー゚)リ「……」

(´・_ゝ・`)「どうだ……。これこそが私の編み出した新戦術! これなあらばプレアデスに干渉されずにフェルグラントを出せる。
        ありとあらゆる妨害を無視して、フェルグラントを場に出せる!!」

470 名前:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします :2014/03/12(水) 21:27:11.43 ID:kGGmZI7z0

ミセ*゚ー゚)リ「そのカードだけは、入れてたんだね。エクストラデッキに」

(´・_ゝ・`)「なに?」

ミセ*゚ー゚)リ「昔から色々言ってたよね。カウンター罠は相手へのリスペクト精神を欠くカードだとか、
      プレアデスやバウンサーは相手のことを考えないモラルに欠けるカードだとか。だから自分は使わないって、そう言ってた」

ミセ*゚ー゚)リ「……だから、あなたは迷ってた。神竜騎士フェルグラントを使うかどうか」

(´・_ゝ・`)「……」

ミセ*゚ー゚)リ「結局、使うことにしたんだね」

(´・_ゝ・`)「当然。これが、私のフェルグラントへの愛だ」

ミセ*゚ー゚)リ「違うでしょ?」

(´・_ゝ・`)「は?」

ミセ*゚ー゚)リ「このデュエルで、やっとわかったよ。あなたは別に、フェルグラントドラゴンが、神竜騎士フェルグラントが好きなわけじゃない」

(´・_ゝ・`)「……なんだと?」

ミセ*゚ー゚)リ「結局のところ、あなたは自分のデュエルを邪魔されることが我慢ならない。それだけなのよ、だからプレアデスが嫌いなんでしょう?」

(´・_ゝ・)「黙れ」

ミセ*゚ー゚)リ「妨害されるのは嫌だけど、自分が妨害するのはいいんだ。そうだよね、それが自分のやりたいことだから」

(#´・_ゝ・`)「……黙れ!!」

ミセ*゚ー゚)リ「あなたは結局、自分が気持ちよくデュエルしたいだけだったんだ」

(#´・_ゝ・`)「……黙れ!! フェルグラント!!! そいつを、そいつを―――――」 




.........


(´・_ゝ・`)「気が付くとデュエルは終わっていて、目の前のミセリは血まみれだった」

( ,,^Д^)「それで、隠蔽工作を始めたと」

471 名前:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします :2014/03/12(水) 21:27:47.66 ID:kGGmZI7z0

(´・_ゝ・`)「手袋をはめたところで、プレアデスの存在に気付いたよ。ミセリのデッキであんなものが使えるはずはない、このままでは私が疑われる。
       しかし、死後硬直というやつか、それとも意識があったのか。パラディオスは回収したが、プレアデスは奴の手から離れなかった」

(´・_ゝ・`)「だからストレージを漁った。水属性のエクシーズを探して、とっさにそれらしいカードを入れた。
        エクストラデッキが15枚ぴったりに揃ってあれば、異物であるプレアデスは当然他人のカードとみなされるだろうと、そう考えて」

(´・_ゝ・)「だが、パラディオスを落としてしまったのは痛恨のプレイングミスだった。
       あれさえなければ、疑われることもなかったのだろうか。あなたは一体、いつから私を疑っていたんだ?」

( ,,^Д^)「……さあ。いつからでしょうね?」








―――――――――――

事件解決から数日後。
タカラギコ探偵事務所に来ていたプギャーは、ふと顔を上げ、タカラに聞いた。

( ^Д^)「そーいや、あのダイイングメッセージは何だったんだ?」

( ,,^Д^)「ああ、あれですか」

472 名前:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします :2014/03/12(水) 21:28:20.42 ID:kGGmZI7z0

( ^Д^)「盛岡のやつも、まったく触れようとしなかったし。謎だ」

( ,,^Д^)「彼は、メッセージの意味に気付かなかった……いや、気付けなかったようですから。教える必要はないと、そう思いまして」

( ^Д^)「お前にはわかるのか?」

( ,,^Д^)「わかるも何も、そのまんまですよ。見比べれば一発ですってのに……」

タカラは2枚のカードを取り出した。
それらを交互にまじまじと見て、プギャーが大きく溜息をつく。

(;^Д^)「そんだけの話かよ……」

( ,,^Д^)「ええ、それだけの話です」

( ,,^Д^)「……それだけの話にも、気付けなくなっていたんですかねー」



473 名前:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします :2014/03/12(水) 21:29:05.20 ID:kGGmZI7z0
―――――――


ミセ;‐ )リ「ッ……っ、はぁ、はぁ……」

ミセ;‐ )リ「……ダメ、だった、ね。慣れないカード、使うから、かな……ごめんね」

ミセ;‐ )リ「痛……つー……」

ミセ;ー )リ「……ふふっ」





......


ミセ*゚ー゚)リ『素直に喜べばいいのに。よかったじゃん忘れられてなくて』

(´・_ゝ・`)『いや、よくない。そもそも進化前…進化? 進化なのか? いやそんなのはどうでもいい。
        元ネタと何らシナジーがないのに、関連カードですなんて顔をされても困る。素材にすると蘇生できなくなるんだぞ』

(´・_ゝ・`)『というか、そもそも守備力下がってるじゃないか。なんで進化…進化なのか? ともかく不思議でならない。
        なんでエクシーズして守備力が下がるんだ。僕はあの2800/2800という均整の取れた数字に美しさを感じていたというのに』

ミセ*^ー^)リ『ふふっ』

(;´・_ゝ・`)『いやなんで笑ったの』

ミセ*゚ー゚)リ『えー、だって』

ミセ*´・ー・`)リ『ランク8エクシーズを出せる方向にデッキを改修したいのだが、なにぶんその方面には疎くてね。買い物に付き合ってもらえないか』

ミセ*^ー^)リ『って言ってきたの、そっちだったじゃーん。私だってランク8は詳しくないのに』

(´・_ゝ・`)

( ´・_ゝ・)『……』

ミセ*゚ー゚)リ『ほんと、素直に喜べばいいのに。まさか今になって関連カードが出るなんて思ってもみなかったでしょ?』

( ´・_ゝ・)『……否定はしない』

ミセ*^ー^)リっ)´;・_ゝ・)

..............

474 名前:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします :2014/03/12(水) 21:29:32.45 ID:kGGmZI7z0


ミセ* ー )リっ D 「ふふ……」

ミセ* ー )リっ D 1000...「……」


ミセ* ー )リっ



《フェルグラントドラゴン》:星8/光属性/ドラゴン族/攻2800/守2800

《神竜騎士フェルグラント》:ランク8/光属性/戦士族/攻2800/守1800








デュエル探偵( ,,^Д^)のようです おわり


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