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( ^ω^)ブーンが復讐の感染をさせるようです


第4話

6 : ◆R38CE/IWYU :2006/11/25(土) 15:41:51.77 ID:gyAiEhOF0
生存
( ・∀・) ( ´∀`) ('A`)
( ゚∀゚) 从゚∀从('、`*川( ´ー`) ミ,,゚Д゚彡
(*‘ω‘ *)( ´_ゝ`)(´<_` )
(-_-) ( ^Д^) \(^o^)/(’e’)
(´・ω・`)

死亡
教員 ( ゚д゚ ) / ,' 3
生徒 从'ー'从 (=゚ω゚)ノ( ><)( ,_ノ` )y━・~~~
   ( ,,゚Д゚) <ヽ`∀´>ξ゚听)ξ

憑依(内藤が中にいる者)
(*゚ー゚)


7 : ◆R38CE/IWYU :2006/11/25(土) 15:43:24.14 ID:gyAiEhOF0
南校舎 一階−二階間階段

(;゚∀゚)「ハッ……ハ……うぇっ……」

血が足りない、目が霞む。

そこで階段というのはあまりに酷なルート。

(;-_-)(はは……流石に貧血か、逃げ切れる!)

一足先に一階へ降り立ったヒッキー、ルートは三つある。

・自分から見て左側、昇降口がある&北校舎へ行くルート
・後ろ、家庭科室一直線ルート
・前……一年生教室が並ぶ廊下

(;-_-)(家庭科室ルートは行き止まり……北校舎の方へ戻ってもいいが
     一階はあの兄弟が降りていった……挟み撃ちにされると厄介だ……)

だとしたら道は一つ、前だ。

(;-_-)(それにしても……)

ここら一帯が妙に煙たい。
空気がピンクががっているのは気のせいなのだろうか。


10 : ◆R38CE/IWYU :2006/11/25(土) 15:45:37.57 ID:gyAiEhOF0
二階南校舎・視聴覚室前廊下

(’e’)「長岡に取り憑いた内藤……つっても凄いスピードで下に降りていったようわぁ〜」

既に我々\(^o^)/ミウシナッタ

( ´ー`)「ふふーん、こいつを見ろワトソン君」

シラネーヨの指は長岡の通った床を指した。
その方向に二人の首が動く。

示した先は……血の道標。

( ´ー`)「そう、血の跡!こいつを辿って行けば長岡……いや内藤を追えるーヨ!!」

(’e’)「目 暮 警 部 現 る ! !」

( ´ー`)「え……目暮レベルですかそうですか」

\(^o^)/「バーローwwwwwwwwww」

( ´ー`)(こりゃ案外英雄への道は近いかもしれないな……)

脇の脇役だった自分におさらば。
さぁ新しい道を切り開こう!思ったその時がスタートラインだ!
爆発寸前の妄想は進研ゼミのキャッチフレーズのようだった。


13 : ◆R38CE/IWYU :2006/11/25(土) 15:48:39.27 ID:gyAiEhOF0
(;-_-)(うっ……)

廊下の隅に緑色の塊があった。
感染者だ。内藤に捕まえられたか、下手に逆らったか。
とにかく今は逃げる事だ。
死にたくなかったら生きる事だ、生きるためには死なない事だ。

(;゚∀゚)「待……て……」

ポタポタと床に落ちる赤。
階段を降り終えた長岡は前を向く、遠ざかるヒッキー。

(;-_-)(一年三組……一年四組……っ!)

通過点を確認、一年六組まで行けば後は二階への階段。
そこでまた差は広がる、引き離す事が出来る。

(;-_-)(一年五組ッ……一年六組!!)

後は曲がり角を越えて階段……

('A`)「――――――あ……?」

そこで意識が途切れた。


19 : ◆R38CE/IWYU :2006/11/25(土) 15:54:22.04 ID:gyAiEhOF0
(;^Д^)「ド、ドクオ!?」

先に階段を降りて行った心の友(?)が突然倒れた。
何かに激突したような鈍い音を廊下に響かせて。

混乱するプギャーだったが、
階段を降りると何があったかすぐ理解出来た。

(;^Д^)「ヒッキー……?」

曲がり角を突然飛び出してきたヒッキーとドクオが衝突したようだ。
共に怪我は無いが、軽く気絶しているようであった。

「やれやれだぜ」とか思っていると、向こう側の階段付近から擦れた声が届いた。

(;゚∀゚)「プ……プギャー……ッア……そいつ捕まえろ!!」

声が弱々し過ぎて何を言っているか分からない、
プギャーはそれよりも大量の出血の方に目が行った。

(;^Д^)「ななな……長岡か……オーイ!どうしたんだその血!!」

  |
(;゚∀゚)「馬鹿……俺はどうでもいいから早くそいつを……」

(;^Д^)「……アレ……あいつ頭にバットなんて生えてたっけ……?」


24 : ◆R38CE/IWYU :2006/11/25(土) 15:59:05.85 ID:gyAiEhOF0



ガァン!



砕けた音。
砕ける生命。


(;^Д^)「は……?」

(’e’)「内藤討ち取ったりぃ!」

倒れた長岡の後ろから現れたのはバットを持ったクラスメート。

(;^Д^)「セントジョーンズ……?」

自分の向こうで起こる悲劇。
目の良いプギャーは誰が誰に対してどんな事をしたのかという映像が鮮明に映った。

(;^Д^)「何やってんだよ!!」

激走するプギャー。
一年六組……一年五組四組三組……


26 : ◆R38CE/IWYU :2006/11/25(土) 16:05:41.45 ID:gyAiEhOF0
内藤\(^o^)/シトメタ

( ´ー`)「よくやったーヨ!てか結構近くにいたーヨ……」

(;゚∀゚)「……あっ……あ……」

痛い

( ´ー`;)「ゲッ!まだ生きてやがるーヨ内藤の奴!!」

内藤……?

\(^o^)/「これは直ちに殺すしかありませんね、ここでトドメを刺さないと
      また次の被害者が出ると思われます、えい殺せやれ殺せ」

こいつら俺と内藤を間違えて……?

(’e’)「全員武器を構えよ、ボコボコにするようわぁ〜」

(;゚∀゚)「……お……れじゃ……」

違うだろ……俺じゃないだろ……


27 : ◆R38CE/IWYU :2006/11/25(土) 16:07:12.71 ID:gyAiEhOF0
「あーッ!財布めーっけ!!」



「お前が犯人だったのかよー!!」



「な、なんで……?嘘だよ……」



「僕じゃないんだよ!違うよ!信じてくれよ!!」










ダレカシンジテクレヨ……







28 : ◆R38CE/IWYU :2006/11/25(土) 16:08:13.21 ID:gyAiEhOF0






















信じてもらえないのは辛いなぁ……

ごめんなぁヒッキー



30 : ◆R38CE/IWYU :2006/11/25(土) 16:11:48.67 ID:gyAiEhOF0
( ´ー`)「よし、内藤排除完了!」

足元にはグチャグチャになった『何か』。

赤いだけだ。

内藤にやられた感染者とほとんど変わらない肉塊。

(#^Д^)「テメェ!!」

( ´ー`)「あ――――――おお見ろよプギャー、内藤は殺s……

シラネーヨが吹っ飛ぶ。
他の二人は目の前で起きた突然の出来事にただ呆然としていた。

(#^Д^)「お前ら……何やってんだよ……」

震える拳、紅潮する顔。

(;’e’)「何って内藤を倒したまでで……」





「僕がどうかしたのかお?」


32 : ◆R38CE/IWYU :2006/11/25(土) 16:17:15.40 ID:gyAiEhOF0
(;^Д^)「――――――!」

(;’e’) \(;^o^)/「え……?」

階段から降りてきたのは想像もしていない者だった。
セーラー服、スカート、小柄な身体に艶のある髪。

(*゚ー゚)「チャオ」

( ´ー`)「あば……あばばばっばばばばばばっばばばっばば!!!111
     しぃさん!コレ見てくだしぁ!このボクが内藤を始末しましたぁ!!」

(;^Д^)「お、おい!」

プギャーの鉄拳を食らい倒れた男が、その姿を見るや否やデレデレし始める。

(*゚ー゚)「へー、シラネーヨ君って強いんだぁ……」

( ´ー`)「惚れた!?惚れ直した!?」

(*゚ーω^)「いや別に」

シラネーヨの顔に本日二度目の拳が突き刺さる。
吹き飛び倒れたかと思いきや、次の瞬間にはもう緑に腐り始めていた。


36 : ◆R38CE/IWYU :2006/11/25(土) 16:23:04.14 ID:gyAiEhOF0
('A`)「ん……あぁ……なんか頭がガンガンすr……」

何があったのかよく分からん、最後にみた光景は確か……

('A`)「ヒッキー……?」

そいつは倒れていた。
そしてこの時点でようやく気づいた。

('A`)「そうか俺とこいつがぶつかって――――――」



「うわぁあああああああああああああ〜!!」


(;'A`)「な……何?この断末魔……」

ふと向かい側を見る。
見てはいけない、だが見なければならない、でも見たくはない

それがあった。


39 : ◆R38CE/IWYU :2006/11/25(土) 16:28:08.79 ID:gyAiEhOF0
(;’e’)「っ……ぬぅ……」

シラネーヨに続きセントジョーンズが崩れる。
跡形もなく、かける情もなく。

(*゚ー゚)「さて……順当に行けば次は……」

人生\(;^o^)/オワタ

(*゚ー゚)「分かってるじゃないかお」

(;^Д^)「ま……待てよ内藤……その前に俺が相手だ……」

(;'A`)「プギャー!!」

遠くからの声、声の主は分かっている。

(;^Д^)(ドクオの奴目ぇ覚ましたか……見てろよ)

(*゚ー゚)「ドクオ……?まぁ死にたがってるなら……お望みどおりに」

目線がプギャーの方へ、腐りきったその眼が。

(;^Д^)「見せてやるよ……これが内藤攻略法だ!!」

(*゚ー゚)「……?」


40 : ◆R38CE/IWYU :2006/11/25(土) 16:31:44.72 ID:gyAiEhOF0
(#^Д^)「エンガッチョ!!」

腕をクロスして胸に当てる、これがプギャーの言う攻略法のようだ。

(#^Д^)「感染ゲームつったらコレだろ!
どーだ内藤!ざまーみろ、おちんちんびろーん!!」

(;^o^)
(;'A`)

(*゚ー゚)「流石の僕もそりゃ引くお……」

(;'A`)(…………あいつ馬鹿だ……)

(#^Д^)「ほぅら攻撃でも何でもしてみろ!」

(*゚ー゚)「うん……しますけど……なんかすまんこ」






張り切っていたそのお方は、安らかにお亡くなりになった。



48 : ◆R38CE/IWYU :2006/11/25(土) 16:37:38.58 ID:gyAiEhOF0
(*゚ー゚)「次……待たせて悪かったお……」

\(;^o^)/「し……死にたくないれす!!
       ボボボックがお前に何をしたというのでしゅか!!」

(*゚ーω^)「何もしてないのに苦しむ……理不尽だろお?
     僕もそうやって苦しみながら生きてきたんだお……」

('A`)「待てよ……」

二人の間に割り込んできたのはドクオ、息を切らしながらも内藤を睨みつける。

(*゚ー゚)「ドクオ……反抗さえしなければ君だけは助けてやってもいいと考えてるんだお、
    生きるチャンスを棒に振ってまで僕に逆らうというのかお?」

('A`)「……俺だって生きたい、寧ろ死にたくない」

(*゚ー゚)「じゃあじっとしてるがいいお」

('A`)「……俺はな、お前にこんな事して欲しくないんだよ」



50 : ◆R38CE/IWYU :2006/11/25(土) 16:41:08.71 ID:gyAiEhOF0
('A`)「やられたらやりかえすだけが復讐の形なのか?
   もっと別の方法を探せよ!そして勝手に自殺なんかするなよ!!」

('A`)「将来モララーの奴より偉くなって見返すとか……
   どんな分野でもいいから努力して一番になるとか……それじゃ駄目なのか!?」

(*゚ーω^)「よく言うお……そういうの……でもいじめられっ子の気持ち分かってないお」

('A`)「何……」

(*゚ーω^)「そんな物は復讐とは言わないお……ただただ奴らに制裁を、それだけだお」



(*゚ーω^)「『今出来る復讐を今のうちに』『奴らが僕を忘れる前に、僕が奴らを忘れる前に』」



(*゚ーω^)「それだけだお」

('A`)「そうか……」

(*゚ーω^)「じゃあどいてくれお」

('A`)「嫌だ」


53 : ◆R38CE/IWYU :2006/11/25(土) 16:43:25.66 ID:gyAiEhOF0
('A`)「俺がどいたらこいつが殺されるだろう?」

\(;^o^)/「あ……わわわわわわ……」

ドクオの後ろで立ち尽くす腰抜け――――オワタは逃げる力も無く、呆然としている。

('A`)「俺はお前が正しいなんて思わないし、だから言って……」

(*゚ー゚)「ドクオ……一言いいかお?」



ドサッ



しぃが倒れる、腐りながら。腐臭を放ちながら。

(;'A`)「は……?」

\(^o^)/「僕のやっている事に意味を求めるなお」

――――――!!

内藤は後ろにいた。否、後ろにいた者になった。


61 : ◆R38CE/IWYU :2006/11/25(土) 16:48:39.95 ID:gyAiEhOF0
首が回らない、後ろを振り向きたくない。

いるから、内藤がいるから、自分が守っていた人間はもういないから。

俺は誰も守れなかったから。

「ドクオ……」

囁く、内藤が囁く。

耳元で、俺の耳元で。


(;'A`)「…………」

(^o^)「そもそも『いじめ』自体が深い意味のあるモンじゃないお
    ある日ある時、突発的に、ほんの些細な事で起きるんだお……」

(;'A`)「そのほんの些細な事が原因でお前は死んだんだぞ……」

(^o^)「だから、ある日ある時突発的に僕が蘇って、
    いじめ返している……ただそれだけ……そこに違いがあるのかお?」

(;'A`)「く……」

突っ込みたい事は沢山ある、だが言葉が出てこない。


63 : ◆R38CE/IWYU :2006/11/25(土) 16:53:47.25 ID:gyAiEhOF0
(^o^)「次は無いお」

そう忠告すると、内藤はくるりと背を向けて歩いて行った。
出席簿を取り出しペンを持つ。

長岡〆
シラネーヨ〆
セントジョーンズ〆
プギャー〆
しぃ〆

(^o^)「ああ、そういえば忘れてた」

ツンデレ〆

元はと言えばコンピュータ室でツンデレの死体を目撃、
そして床に残った血痕を辿っていたら、長岡をリンチしている三人を見つけたのだった。

(^o^)「後は――――――……」



(;'A`)「――――――!」


忘れていた。


67 : ◆R38CE/IWYU :2006/11/25(土) 16:56:06.99 ID:gyAiEhOF0
(;'A`)「ヒッキー!!」

(;-_-)「う……ん……?」

何があったんだ?
ツンデレを殺して、長岡に追われて、曲がり角で……

(;-_-)「えーと……気絶していて……?それから……」

(^o^)「殺された……っていうシナリオだったおwwwwwww」

(-_-)「あーそうそう殺され……」











69 : ◆R38CE/IWYU :2006/11/25(土) 17:02:05.05 ID:gyAiEhOF0
一階北校舎・技術作業室

(´・ω・`)「ノコギリね」

手に持っていた物を床に置く、赤い床に。

(´<_` )「聞き分けいいんだな、でこの状況を説明してくれ」

( ´_ゝ`)「ねー、弟者―……俺目ぇ開けても大丈夫?怖いんだけど」

(´<_`;)「ずっと閉じてたんかい!開けろ開けろ!」

( ´_ゝ`)「いっせーのーで……」

見ないほうが良かった。
飛び散った血に人間の腕、足、骨、脳味噌?
その中心に立つ男、神々しくも見える。

(;´_ゝ`)「ウボボボボボェェ!!!」

(´・ω・`)「……で。何か?」

(´<_` )「何人殺したんだ?何のために?」


73 : ◆R38CE/IWYU :2006/11/25(土) 17:08:43.62 ID:gyAiEhOF0
(´・ω・`)「ここにいる分で二人、付いて来た伊藤('、`*川
     と、偶然そこの廊下を通りかかったフサミ,,゚Д゚彡」

(´<_` )「…………」

(´・ω・`)「金槌で殴った後、生の骨と脳味噌が見たくてノコギリを使ったんだけど
     やっぱり本より実際見たほうが……」

(´<_` )「いきなりお喋りになったな……だが今聞いているのは『動機』だ」

弟者はそいつから明らかにただ者じゃない雰囲気を感じ取っていた。

普通じゃない。
どんな理由があろうとクラスメートをバラバラにして脳を引っ張り出す事など
ありえない、あってはならない。

――――こいつバケモノだ――――

(´・ω・`)「僕はただ内藤が怖いだけだ、殺されるのは真っ平御免だしね」

――――こいつバケモノかと思ったら結構普通の感覚持ってた――――

(´<_` )「……いや、内藤は俺だって怖い!
      それと二人を殺すのに何の関係があるのかって聞いてるんだ!!」

(;´_ゝ`)(うむ……うんこ漏らしたとは言い難い空気になってきたぞ……)



96 : ◆R38CE/IWYU :2006/11/25(土) 20:41:38.36 ID:gyAiEhOF0
生存
( ・∀・) ( ´∀`) ('A`)从゚∀从
(*‘ω‘ *)( ´_ゝ`)(´<_` )
(-_-) (´・ω・`)


死亡
教員 ( ゚д゚ ) / ,' 3
生徒 从'ー'从 (=゚ω゚)ノ( ><)( ,_ノ` )y━・~~~
   ( ,,゚Д゚) <ヽ`∀´>ξ゚听)ξ( ゚∀゚)
( ´ー`) (’e’) ( ^Д^) (*゚ー゚)
   ('、`*川ミ,,゚Д゚彡

憑依(内藤が中にいる者)
\(^o^)/


98 : ◆R38CE/IWYU :2006/11/25(土) 20:42:47.24 ID:gyAiEhOF0






そいつは天才少年だった。






「ショボン!またあんた父さんの書斎に入って……」

「だって学校の教科書はつまんないんだもん」

「……つくづく思うわ……こんな事ならあんたに『庶凡』なんて付けるんじゃなかった」

「名前はどうでもいいよ、それよりそこの一番上の棚にある本取って」

「この哲学なんちゃらって奴?全部英語で書いてあるわよ……」

「うん、いいよ」



100 : ◆R38CE/IWYU :2006/11/25(土) 20:46:11.08 ID:gyAiEhOF0
('、`*川「ショボンくぅん……私怖いよぉ……」

(´・ω・`)

('、`*川「でもショボン君が一緒なら勇気が湧いてくる……」

(´・ω・`)

('、`*川「何処かに隠れるの?そこの技術作業室なんてどう?」

(´・ω・`)

('、`*川「あちゃー……鍵閉まってる……私職員室から取ってくるね!」

タッタッタッタ……

(´・ω・`)

バキッ……バキバキバキバキッ

(´・ω・`)

タッタッタッタ……

('、`*川「ハァッ……鍵取ってきたよ……あれ?なんでドアが開いt

ガァン


103 : ◆R38CE/IWYU :2006/11/25(土) 20:53:11.00 ID:gyAiEhOF0
ミ,,゚Д゚彡「み……見たぞ!」

(´・ω・`)「……何処の家政婦ですか?」

ミ,,゚Д゚彡「伊藤を……伊藤をその金槌で殴ったろ!倒れてるじゃねぇか!!」

格好をつけて単独行動していたが寂しくなり、偶然見つけた伊藤を追っていたらこれだ。
争う事も無くただ一方的に伊藤が殴られた。

ミ,,゚Д゚彡「どういう事なんだよ!テメェふざけてっとマジ殺すぞクオラァ!!」

(´・ω・`)「ご自由に、僕は本でも読んでるよ」

そう言って本をポケットから取り出すと、怒り心頭のフサに背を向けた。

ミ#゚Д゚彡「っざけんなァ!!」

後姿のショボンを右拳が襲う。
それは『本気で殺す』勢いの鉄拳であった。



ヒュッ

空を切るパンチ、間抜けな音がフサの耳に残る。


106 : ◆R38CE/IWYU :2006/11/25(土) 20:59:47.80 ID:gyAiEhOF0
ミ;゚Д゚彡「……え」

その時ようやく気づく。
避けられたんだ。

ミ;゚Д゚彡「なんで……」



だってあいつはずっと後ろを――――――――



(´・ω・`)

ミ;゚Д゚彡「――――――!!」


最期に見たのは迫る鉄の塊だった。



108 : ◆R38CE/IWYU :2006/11/25(土) 21:00:29.80 ID:gyAiEhOF0
百聞は一見にしかず。
これじゃ百聞は一見に敵わないみたいじゃないか。
百聞さぞ悔しいだろう。
百集まっても一に勝てないというのだ。
真実は一つではない。
僕なら百聞で全てを理解出来る。
一見なんかに負けるか
一見なんかに負ける
一見なんかに負け
一見なんかに負
一見なんかに
一見なんか
一見なん
一見な
一見


(´・ω・`)「脳味噌が見たい」

本から得られる情報には限界があった。

人間は目の前の興味には勝てない。

百聞は一見にしかず。



146 : ◆R38CE/IWYU :2006/11/26(日) 05:45:21.56 ID:wcf1xvwR0
(´・ω・`)「僕が二人を殺したのは内藤に取り憑かせないためだ」

(´<_` )「そんな事してなんになる?
      クラスメートが減れば減るほど内藤が次にお前をターゲットにする
      確率が高くなっていくんじゃないのか?」

(´・ω・`)「僕は内藤の手で醜く死ぬのは嫌だ、
     それだったらこの身体を内藤にくれてやる方がマシさ」

声のトーンは常に一定だ。
感情の無い声、冷たい声。

(´・ω・`)「ただ奴は器を乗り換える事が出来る、
     内藤に見捨てられた肉体は……」

( ´_ゝ`)「今の俺の尻のように悲惨な末路を歩む事になる……か」

(´<_`;)(何があったんだ……?)

出す物を出し尽くすと人は冷静になる。

(´・ω・`)「だったら僕は最後の一人になりたい、そしてこの肉体を乗っ取って欲しい、
     そうすれば少なくとも内藤として生きる事が出来る……」


147 : ◆R38CE/IWYU :2006/11/26(日) 05:49:33.60 ID:wcf1xvwR0
(´<_` )「最後の一人になっても内藤に殺される可能性があるぞ」

(´・ω・`)「それは内藤が無傷の場合だ、ボロボロになった内藤の目の前に
     新品の僕が現れたら問答無用で奴は乗っ取ってくれるだろうね」

(´<_` )「無傷の可能性のが高いと思うぞ」

(´・ω・`)「じゃあ僕が奴をボロボロにするまでだ、いや、少し傷を付けてやるだけでいい」

(´<_` )「拍子抜けだな」

どうせなら『僕は無敵だ、だから内藤も君達も皆殺しだ』くらい言って欲しかった。
それほどベールに包まれてる男だからだ。
ところがとんだ臆病者だ、死にたくないから内藤に魂を売るという。

他の者に内藤を渡したくないからクラスメートを殺したと言う。

普通のようで狂っている、狂っているようで普通の考えだったりする。

( ´_ゝ`)「じゃあ俺達も殺されるな」

(´<_` )「俺達も内藤に憑かれる可能性があるからな」

(´・ω・`)「そうだね、ここで始末しておこうか」



149 : ◆R38CE/IWYU :2006/11/26(日) 05:56:36.61 ID:wcf1xvwR0
(´<_` )「気をつけろよ兄者、わざわざ戦うって事はアイツよほど
      攻撃されない自信があるんだよ……」

( ´_ゝ`)「kwsk」

(´<_`#)「だからダメージを受けたら内藤が器として選ばんだろうが!
      自分が新品でいたいなら何処かにずっと隠れてりゃいいんだよ!!」

(#´_ゝ`)「リスクを負ってまで自分を最後の一人にさせるつもりか……
      面白ぇ!流石兄者容赦せん!!」

(´<_`#)「おっしゃあああああ!こいつフルボッコにすんぞおおおおおおお!!」

(´・ω・`)「ああ、そちらがやる気マンマンなら……いつでもどうぞ」

『余裕です』と顔に書いてあるようなその男、
右手に金槌、左手には――――――本があった。

( ´_ゝ`)「あ?本読みながらやろうってのか?」

(´・ω・`)「うん、読み途中だったしね」

(´<_` )「永遠に読み途中にさせてやろうか、せいぜい天国の本屋で新品買えよ」


152 : ◆R38CE/IWYU :2006/11/26(日) 06:02:16.68 ID:wcf1xvwR0
( ´_ゝ`)「フォーメーションAだ!」

(´<_`#)「初めて聞いたぞ!」

技術作業室は万力のついた木の机が縦に四列、横二列に並んである。
工具、用具等は全て後ろの棚に閉まってあるのだ。

(´<_` )(武器になりそうな物は全て後ろに――――……
      兄者に武器を取らせて俺がショボンとやりあうか……)

( ´_ゝ`)「ショボーン!しねぇぇぇっぇwwwwっうぇうぇwwww」

\(´<_` )/

憎きあんちくしょう目掛け猛突進する兄者、漫画みたいにずっこける弟者。

(´・ω・`)「……ふぅ」

迫る兄者に呆れながら、タックルを避ける。
ムダの嫌いなショボンは最低限の動きしかしない。

さらに兄者はショボンの足元の鮮血で足を滑らし、ド派手に転んだ。


154 : ◆R38CE/IWYU :2006/11/26(日) 06:05:45.19 ID:wcf1xvwR0
(;´_ゝ`)「う…………血……?……血だあああああああああああああ!!!」

(´<_`;)「あいつ何を今更wwwwwwwwwww」

(´・ω・`)「馬鹿の相手は疲れるよ」

(;´_ゝ`)「馬鹿め、隙ありぃ!!」

兄者から見て、ショボンは後ろを向いている。
果たしてどちらが馬鹿なのか、戦闘中に本なんて読んでる方に決まっているだろう。

兄者は邪悪な顔をして鉄拳制裁を炸裂させようとした。

( ´_ゝ`)「もらっ……



ブンッ



( ´_ゝ`)…………た?」



155 : ◆R38CE/IWYU :2006/11/26(日) 06:11:45.44 ID:wcf1xvwR0
大振りの拳はしゃがんで回避されていた。
さらにバランスを崩した兄者の横っ腹に重い蹴りが放たれる。

(;´_ゝ`)「うっ……ぷ……」

(´<_`;)「兄者!?(どういう事だ?)」

ショボンに兄者の拳が見えていたとは思えない。

だが避けた、ギリギリではない。
まるで最初から分かっていたように。

(´・ω・`)「中指を微妙に突き出してパンチとは怖い事するね」

(;´_ゝ`)(こいつ……)


後ろに眼でも付いているのかと。



156 : ◆R38CE/IWYU :2006/11/26(日) 06:14:37.60 ID:wcf1xvwR0
三階南校舎

ポロロン……ピロロロ〜ン♪

「ルルルル〜♪」

(;・∀・)「……おいモナー……お前入れよ……」

(;´∀`)「だが断るモナ、不気味ったらありゃしないモナ!」

二人が揉めているのは音楽室前、ここまで逃げてきたはいいが
急にピアノの音と謎の歌声が聴こえてきたのだ。

(;・∀・)「そっちの理科室の方で待機するか……」

(;´∀`)「そうモナね……」

ジャジャジャジャジャジャーン♪ビョロビョロビョロローン♪

(((;・∀・))))(((;´∀`))))

(;´∀`)「きょ……曲調が変わったモナ」

(;・∀・)「ああもう!!」

痺れを切らしたモララーが戸を引いた。


158 : ◆R38CE/IWYU :2006/11/26(日) 06:16:49.52 ID:wcf1xvwR0
从゚∀从「あ」

『きょとん』
そんな擬音が似合う空気が漂った。

(;・∀・)「た……高岡……?」

(;´∀`)「へ……へー……ピアノなんて弾くんd

モナーの顔に譜面が覆い被さった。

次に椅子が飛んでくる。

从#゚∀从「俺は弾いてねー!俺はピアノなんて弾いてねーぞ!!」

(;・∀・)「いや明らかに弾いてたし……歌っtくぁwせdrftgyふじこlp;@:

椅子がクリーンヒットする。
このままでは殺される、何処に行っても危険が付き纏う。

从#゚∀从「歌ってねぇぇぇっぇぇぇえぇ!!歌うわけねーだろ!!!」

(;・∀・)(の……呪われてるのか俺は!?)

(;´∀`)「父さん母さん、モナはここまでみたいモナ……」


162 : ◆R38CE/IWYU :2006/11/26(日) 06:19:59.11 ID:wcf1xvwR0



…………!!



とりあえず教室から出た。

とりあえず高岡から逃げた。


(;・∀・)「ゼーッ……ハーッ……ヒッヒッフー……」

(;´∀`)「死……死ぬかと……」

(;・∀・)「……モナー、お前さっき何て言った?」

(;´∀`)「死……死ぬかと……」

(;・∀・)「その前!!」

(;´∀`)「父さん母さん、モナはここまでみたいモナ……ですが何か?」

(;・∀・)「親だよ!俺らの親は何してんだ!!もうかれこれ夕方だぞ!?」



163 : ◆R38CE/IWYU :2006/11/26(日) 06:23:55.61 ID:wcf1xvwR0
ξ;・∀・)「こ……これは何ザマス!?」

川;´∀`)「モナーは……うちのモナーは無事なの!?」

校門前に集まった保護者達、警官たちも出動して並みの数ではない。
学校を取り囲む緑の沼を更に取り囲んだ状態だ。

§><)§「ワカンナイデスちゃん!出てきなさい!!」

≦W゚∀゚)「オーイ!二年一組の長岡はいるかー!?」

川 ,_ノ` )y━・~~~「もう埒が開かないわ!私校舎へ行く!!」

ξ^Д^)「アッー駄目ですよ渋澤さん……!!」


ドビチャ


渋澤と呼ばれた主婦は緑に溶け込んでいった。

腐臭を放ちながら、悔しさを顔に刻みつけながら。

从,,゚Д゚)「これは何なんですかゴルァ!!」

J( 'ー`)し「ドクオ……」


168 : ◆R38CE/IWYU :2006/11/26(日) 06:30:05.48 ID:wcf1xvwR0
川 ゚ -゚)「ふーむ……」

侵入方法を考えている内に大勢の保護者が集まってきてしまった。
だが諦めるという言葉は出てこない。

人の興味は尽きない。

川 ゚ -゚)「あ……いいもの発見」


『ブ』
 『ロ』
  『ロ』
   『ロ』
ξ;・∀・)「『ロ』今日は午前中で終わりじゃなかったの!?責任者出てきなさい!!」
      『ロ』
川;´∀`)「お『ロ』奥さん……私に言われても……」
        『ロ』
ξ;・∀・)「て言うか『ロ』によ……この音は……」
           『ロ』
川 ゚ -゚)「退いて下さーい、ポルシェ?ベンツ?フェラーリだか何か高い車が通りますよ」

とりあえず知ってる名前を出してみる、彼女は車に乗っていた。

ξ;・∀・)「わ……私の車!?ちょっと、何やってるのよ!!」

川 ゚ -゚)「借りますよおばさん」

170 : ◆R38CE/IWYU :2006/11/26(日) 06:37:07.28 ID:wcf1xvwR0
ξ;・∀・)「おば……」

川 ゚ -゚)「さて、冒険が始まるわけだが……」

どれがブレーキでどれがアクセルだろう?







何が強くて何が弱いんだろう?

(;-_-)「あっ……がっ……」

ただ一つ分かっているのは

(^o^)「お前もいじめられていた……だから僕が助けるとでも思ったかお?」

俺は弱いという事だけだ。

('A`)「ヒッ……キ……」

俺は何をしようとして内藤を探していたんだ?

もうこの世にゃ俺が助けられる物なんて無いんじゃないだろうか。


171 : ◆R38CE/IWYU :2006/11/26(日) 06:39:53.84 ID:wcf1xvwR0
ヒッキーがヒッキーで無くなったその時。

俺は笑っていた。

('A`)「ハ……ハハ……」

人間ってどうしようもなくなると本当に笑うしかないみたいだ。

(^o^)(ドクオは……精神的にもう死んでいるかもしれないお……)

('∀`)「アッハッハッハッハ!!おい俺は何しようとしてたんだっけかwwwwww
   内藤を止めようとか考えてたよなぁwwwwwwwwww」

笑いが止まらない、苦しすぎて止まらない。

('∀`)「一時間程前の俺に見せてやりてぇなwwwwwww
   立ってる事しか出来なかったぞおいwwwwwwwwww」

(^o^)「……ドクオ、君は立ってるだけでいいお……じゃあばいぶー」

内藤が何か言ってた、聞こえなかった、もうどうでもいいし。

内藤が歩く、俺は追えない、怖いから、俺に次は無いから。


172 : ◆R38CE/IWYU :2006/11/26(日) 06:50:55.21 ID:wcf1xvwR0
果たしていじめってなんだよ。

いじめられっ子がいじめっ子にいじめられる事がいじめか。

さっきのおかしくね?

いじめられっ子がいじめられっ子殺してたぞ。

('∀`)「あははははははは意味わかんねぇやwwwwwwwwww」




おう見てるか一万円札?





人の上に人がいたんだけど。




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