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( ^ω^)心のままに、のようです


第5話

[71] 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[泣きたい気分だ] : 2008/03/16(日) 16:07:52.27 ID:Nr17MuyDO
第五話 ナミダがコボレタラ
 
家に着いたのは、九時ごろだった。
先ほどまで嗅いでいたクーの匂いから、一気に自分の匂いに近づく。
しかし、クーはいい匂いがするな。そんなことを考えながら、自室へと向かう。
 
最初に気づいたのは、布団の盛り上がってることについてだ。
部屋の明かりを点けると、何故か自分のベッドが膨れ上がっている。
一瞬、戸惑ったが、犯人は一人しかいないだろう。
僕は布団を捲ると、その犯人に声をかけた。
 
( ^ω^)「・・・ツン、起きr―」
 
何故、だろうか。
本当に一瞬、僕は思考回路が止まった。
そして頭がだんだん働くようになってくると、次は何故、の繰り返し。
 
ξ--)ξ
 
ツンが、寝ている。
 
裸で。
[74] 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 : 2008/03/16(日) 16:09:48.43 ID:Nr17MuyDO
 
 
現在、近くのコンビニ。
あの後、僕は布団をかけなおすと、家を出た。
どうしても、居ようとは思えなかったからだ。
 
( ^ω^)「・・・・・」
 
適当な雑誌を手に取り、ペラペラと捲っていく。
別に読む気はない。しかし、なにか行動を起こしていなければ、僕はおかしくなるだろう。
今は、何も考えずに、ペラペラと、雑誌を捲る。
 
 
「アリアトアーシター」
 
30分ほど読書をすると、肉まんを一つだけ買ってコンビニを出た。
 
―やはり、冬は寒い。
 
近くの公園で、肉まんを食べながら、そう思った。
何故、今僕はここにいるのだろうか。
本当なら、今頃は風呂の中で茹だっているはずだろう。時刻もいつの間にか10時半を指している。
今日の晩飯は、これ一つだけなのか。ひもじいな。
食べ終わると、タバコに火をともした。
[77] 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[>>73 なんとなく] : 2008/03/16(日) 16:12:40.79 ID:Nr17MuyDO
最近、吸う量が、増えたな。
 
確実に増えている。前までは、1日に12本ほどだったのに、気づけば1日1箱だ。
何が量を増やしているのだろう。何で吸ってしまうのだろう。
 
嗚呼、美味いな、ダンヒル。クーの味だ―
 
僕は、数時間前までの、クーを思い出していた。
やはり、突然は、よくなかっただろう。ムードも何もありゃしない。
それに、屋外は寒かった。ずいぶんと冷えたことだろう。
 
 
川* - )『―!―ッッ―!!』
 
 
( ^ω^)「・・・僕は・・・」
 
ついに、抱いて、しまった。
嬉しいはずなのに、そこまでこみ上げては来ない。
なんだ、僕は、クーが好きなんじゃないのか?
いや、違う。僕は、クーを愛しているんだ。
 
( ^ω^)「クー・・・」
 
僕は、勃起していた。
[79] 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 : 2008/03/16(日) 16:14:34.45 ID:Nr17MuyDO
 
 
時刻は、丁度12時を指していた。
僕は、日付が変わると同時に我が家へと着いた。
もしも、まだツンが僕の部屋で寝ていたら、今日はリビングで寝よう。
そう決め込み、僕は自室へと歩みを進める。
 
( ^ω^)「戻った、かお」
 
意外なことに、ツンはそこにはいなかった。
布団も、綺麗に敷いてある。
 
( ^ω^)「風呂は・・・明日で・・・いいお・・ね・・・」
 
もう、今日は疲れすぎた。心身ともに、よく頑張ったと褒めてやりたい。
そのまま、崩れるようにベッドの上へ、身を沈めた。
 
 
僕は、どちらかというと、低血圧で、無理やり起こされることが嫌いだ。
意外に思われるが、事実だからしょうがない。
 
( -ω-)「・・・お・・・」
[81] 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 : 2008/03/16(日) 16:16:57.96 ID:Nr17MuyDO
違和感を、感じた。
まだ眩む頭が次第に機能を取り戻していく。少し瞼を開いてみると、世界はまだ暗かった。
―だが、違和感は止まない。
 
( -ω-)「・・・んだお、これ・・・」
 
温かい感覚。どこが?下半身。
なんだか、しっとりとしている。変な感覚。
嗚呼、イライラする。僕の眠りを、妨げるな―!!
 
( #゚ω゚)「んだお!!!」
 
バッと跳ね起きる。すると、自分の前方辺りから、ヒッ、と呻くような声が聞こえた。
完全にはまだ程遠いが、何かが僕の下半身に、何かをしているということは分かった。
 
( #゚ω゚)「おい、手前誰だお!!顔見せろお!!」
 
薄暗くとも、大体は分かる。
頭だと思われるものを鷲掴みにし、僕の顔に接近させる。
 
どこかで、嗅いだことのある匂い。
最初に思ったのが、これだった。
[84] 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[>>82 20本] : 2008/03/16(日) 16:20:20.51 ID:Nr17MuyDO
( #゚ω゚)「・・・!・・・お前、ツンかお・・・」
 
次に、直ぐに理解できた。
この匂い、この髪の質感、そして、暗いながらに見える小さなシルエット。
 
間違いなく―
 
ξ;゚听)ξ「あ・・・う・・・」
 
―ツンだった。
 
不意に、下半身が寒いことに気づいた。
視点を自分の下半身に向けると、着ながら寝てしまった、征服のズボンが、無い。
一瞬戸惑ったが、次にツンの口元を見る。何故、糸が引いているんだ。
 
( #゚ω゚)「・・・!!!」
 
直ぐに、理解できた。
 
( #゚ω゚)「お前っ――!!!」
 
前述したとうり、僕は寝起きが悪い。低血圧だからだ。
僕は、振り上げた平手を、ツンの頬に投げつけた。
 
パシンッ、と、いい音が鳴る。
 
( #゚ω゚)「お前、自分が何してるか、分かってんのかお!!」
 
―ツンは、僕に、フェラチオをしていた。
[88] 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 : 2008/03/16(日) 16:22:40.18 ID:Nr17MuyDO
なんて、馬鹿げたことだろう。こんなことがあっていいのだろうか。
もう、これが妹だとは、到底思えなくなってしまった。
 
( #゚ω゚)「・・・失せろお。僕の妹は、こんなことしないお」
 
次は、首を掴んで、僕の顔に近づける。
 
ξ;凵G)ξ「ハッ・・・ハッ・・・ッフ−ッ・・・うっ・・・!」
 
泣いているんだろうか。だが、そんなことは関係ない。
どうして、こんなふうになったんだろう。どうして、ツンはこんな―
 
ξ;凵G)ξ「お・・・兄・・ちゃん・・・たす・・・!!」
 
(;^ω^)「ッ!!!」
 
言われ、僕は手を離した。
瞬間、ツンは激しい咳をしながら、嗚咽を発している。
居た堪れなくなり、僕はその場を去ろうと、ベッドから降りようと―
 
ξ;凵G)ξ「いか・・・ないでぇ・・・・!!」
 
ツンが、僕の手首を掴む。
必死なその顔に、僕は、改めてツンを可愛いと思ってしまった。
[89] 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 : 2008/03/16(日) 16:24:36.51 ID:Nr17MuyDO
 
 
(;^ω^)「・・・ツン、もう、泣き止めお・・・」
 
タバコ片手に、ツンへと声をかける。
世界はまだ闇で、本当は明かりを点けたいのだが、ツンはそれさえも許さないように、手を離さない。
―やりすぎただろうか。いや、殴ってないだけ、マシだろう。
 
(;^ω^)(・・・・・)
 
深く、煙を肺に押し入れてみた。
 
―嗚呼、何故、不味いのだ、ダンヒル。
 
(;^ω^)(クー・・・)
 
 
暗い部屋で、しばらくすると、嗚咽は止んだ。
しかし、それでも涙は止まらないようで、ポタっ、と布団の上に水滴が落ちる音が聞こえる。
 
ξ;凵G)ξ「グスッ・・・フーッ・・・うぅっ・・・」
 
きっと、明るかったら酷い顔なんだろうな。
今見えるこの暗い世界でも、ツンの顔は結構なものだ。
[91] 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 : 2008/03/16(日) 16:27:06.11 ID:Nr17MuyDO
( ^ω^)「・・・ツン・・・」
 
埒が明かない。僕から切り出すしかないだろう。
苛立ちはあるが、それでも優しく、話しかけた。
 
( ^ω^)「もう、僕は怒ってないお。でも、何でこんなことをしたのか、聞かせてくれないかお?」
 
怒りは無いが、苛立ちはある。
少なくとも、嘘ではない声で言ってみる。
 
ξ;凵G)ξ「・・・いで」
 
( ^ω^)「ん?」
 
ξ;凵G)ξ「嫌いに、ならないで・・・」
 
(;^ω^)「・・・・・」
 
何故か冷静な頭で、思う。
もう、ツンは駄目だ、と。
 
(;^ω^)「嫌いになんか、なるわけないお」
 
ξ;凵G)ξ「・・・本、当・・・?」
 
当たり前だお、と頷く。
嫌いにはならないが―疎ましい。
 
(  ω )(・・・嗚呼)
[94] 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 : 2008/03/16(日) 16:28:20.27 ID:Nr17MuyDO
嗚呼、何だ。もう、僕も駄目になってるんじゃないか―
 
ξ;凵G)ξ「じゃぁ・・・」
 
ツンが、僕に寄りかかってくる。顔と顔が近い。
息が聞こえる。鼓動が早くなる。頭が急激にさめていく。
下半身に血が行き渡る。唇に柔らかい感触がある。
手に柔らかい何かがある。下半身が刺激されている。
頭がボヤけてくる。温かい何かが、下半身に集中する。
 
(  ω )(嗚呼―)
 
気持ちが、いい。
 
 
 
 
 
―瞼の奥底、クーの後姿が、見えた気がした。
 
 
第五話 終

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