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ノパ听)ヒートは赤い流星のようです
18 :
ノパ听)ヒートは赤い流星のようです(1/8)
[]2008/10/21(火) 02:55:15.58 ID:+doGLXop0
ザッ―――
校庭のグランドをスニーカーで踏むと砂埃と共に小気味のよい音がした。
足元で舞う砂埃は右手から吹き付ける風と共に左へと流れていく。
ノパ听)「またここに戻ってきちゃったな」
右に持ったカバンを肩にかけているセーラー服の少女が目の前のグランドを、そしてその先の校舎を見て呟く。
風でバタバタとスカートがたなびいていた。
グランドではサッカー部が朝練を行っているようだった。
大きな掛け声と共にサッカーボールが右へ左へと流れていく。
少女は少し心臓が高鳴るのを感じたが慌ててそれを否定するかのように首を振った。
ノパ听)「もう望みは捨てたんだ、諦めが悪いぞ私……」
左手を胸の上へ置き、心臓の鼓動が落ち着くのを待った。
トクン トクン。
手のひらを通して自らの思いが伝わる。
19 :
ノパ听)ヒートは赤い流星のようです(2/8)
[]2008/10/21(火) 02:56:29.37 ID:+doGLXop0
不意に足元にボールがコロコロと転がってくるのが見えた。
遠くで部員が手を振って呼んでいる。
('A`)ノ「お〜う、球が流れちまった。スマンがちょっとこっちへパスしてくれ」
少女の眉間にしわが出来た。
ノハ#゚听)「人が折角……」
ノハ#゚听)「折角、諦めようとしている矢先にこれだ」
ふつふつと怒りが込み上げてきた。はねっ毛の髪がさらに逆立つ。
('A`)ノシ「おーい、早くしてくれ〜」
ノハ# )「……分かった」
ノハ#゚听)クワッ「受けとれるもんなら受取って見ろォォォォ!!」
ボールを足元へ引き寄せると、左足を後ろへ高く振り上げる。
かかとを最高地点まで振り上げるとそのまま一気にボールめがけて振り下ろした。
20 :
ノパ听)ヒートは赤い流星のようです(3/8)
[]2008/10/21(火) 02:58:47.20 ID:+doGLXop0
うなりをあげる左足は目に見えぬ速さでボールを蹴る、
スパンッという破裂音、ともにボールは恐ろしいほどの勢いで一直線に飛んでいった―――
(;゚A゚)「ちょっ 強っ! 速っ! 受け止める 出来る? 否 死!!」
\ __ /
_ (m) _ピコーン
|ミ|
/ `´ \
('A`) 体技:スルー!
ノヽノヽ
くく
≡ ('('('('A` )
≡ 〜( ( ( ( 〜)
≡ ノノノノ ノ サッ
21 :
ノパ听)ヒートは赤い流星のようです(4/8)
[]2008/10/21(火) 03:00:59.83 ID:+doGLXop0
\ /
_`゙`・;`' _バチュ--ン
`゙`・;`
/ `´ \
―=三○#)A`)・∴ 「……」
ノヽノヽ
くく
ボールは吸い込まれるようにして顔面に命中した。
(#;)A`)b 「ねぇちゃん、いい球だったぜ……グフッ」
そう言い終えるや否や部員は派手に倒れこむ。
ノハ#゚听)凸「うるさい! 二度と私にサッカーボールをよこすな!」
少女は中指を立てるとそのまま校舎へと消えていった―――
25 :
ノパ听)ヒートは赤い流星のようです(4/8)
[]2008/10/21(火) 03:04:10.11 ID:+doGLXop0
時が過ぎて時刻は8時半、1年A組の教室では生徒たちがHRまでの間おしゃべりを楽しんでいた。
(*'A`)「だから、マジ凄かったんだって。ぐぉーて来てギューンって感じ?
男でもあんな球蹴れねぇ、ほんとスゲーのよ」
(;^ω^)「わかった、わかったお。
ドクオ、珍しく朝からテンションが高いお。しかも顔怪我しながらってどんだけだお」
(´・ω・`)「さすがにちょっと引いちゃうね」
('A`)「何この温度差、俺死んでいい?」
(´・ω・`)「まぁまぁ……、でもさっきセーラー服の女の子って言ってたよね?
うちはブレザーだよ、何でまた他校の生徒が朝早くにいたのかな」
(*^ω^)「ペロッ、これは転校生フラグ。wktkを禁じ得ませんお」
するとすぐ隣の机でドサッとカバンを置く音がする。
ξ゚听)ξ「おはよー、バカ三人が何盛り上がっちゃってるのかしら?」
( ^ω^)「あっ、ツン。おはようだお」
(´・ω・`)「え? 僕も数に入ってるの?」
('A`)「……何でもございません、日本経済について案じておったのです」
ξ#゚听)ξ「何よドクオ、見え透いた嘘ついちゃって……って」
ツンはドクオの顔がサッカーボール状に腫れているのに気が付いた。
26 :
ノパ听)ヒートは赤い流星のようです(6/8)
[]2008/10/21(火) 03:06:19.96 ID:+doGLXop0
ξ^竸)ξ 「何その顔? 今朝のドクオはいつもよりマシな顔だと思ったわ」
(´・ω・`)「クスッ」
( ^ω^)「うはwwwwwwwwツンひどすぐるwwwwwwww」
(;'A`)「ちょっショボン、ブーンどっちの味方なのよ。つーか、みんなひでぇ……」
ドクオがガックリと肩を落としていると、教室の入り口の方から聞きなれた担任の声が聞こえてきた。
/ ,' 3 「うおーい、HRはじめるぞーい。席につけえーい」
思い思いに雑談をしていた生徒達は担任を見ると急いで席に戻っていく。
担任の荒巻は教卓に立って全員が席に着くのを確認すると言った。
/ ,' 3 「さて、今日はお前達に嬉しいお知らせじゃ。なんと転校生がこのクラスに来たぞい」
どよどよとクラスがざわめいた。
/ ,' 3 「ほい、君。入りたまえ」
入り口に向かってちょいちょいと手で招く仕草をした。
28 :
ノパ听)ヒートは赤い流星のようです(7/8)
[]2008/10/21(火) 03:08:27.61 ID:+doGLXop0
クラス中の注目が集まる中、転校生がゆっくりと教室に入って来る。
担任の隣まで歩くと立ち止まって正面を向く。
男子生徒から おおー、と歓声が上がった。
ノハ;゚―゚)「……」
/ ,' 3 「じゃーん! 転校生の素直ヒート君じゃ。ほい自己紹介を頼むぞ」
ノハ;゚―゚)「わっ、わたしは素直ヒートだ……です。趣味はサkk……じゃない読書、よよよよろしくっ」
( ^ω^)ヒソヒソ「ドクオ、あの子がさっき言ってた子かお? なんか聞いた感じと違うおね」
('A`) ヒソヒソ「ああ、間違いねぇんだが……」
(´・ω・`) ヒソヒソ「もしかして、転校デビューってやつ? 自分をつくってる臭がプンプンするんだけど」
( ^ω^)「あ、なーる。邪気眼使いかおー!」
ブーンの調子外れの声がヒートの耳まで届いた。
ノハ;゚―゚) ビクッ「!!」
ξ#゚听)ξ ビキビキ
29 :
ノパ听)ヒートは赤い流星のようです(8/8)
[]2008/10/21(火) 03:11:40.45 ID:+doGLXop0
ξ#゚听)ξ「ブーン達、静かにしなさいよ! HR中よ!」
(;^ω^)「す、すまんこ……」
/ ,' 3 「これこれ、ツン君落ち着きなさい。
ヒート君の席は今立ち上がったツンの後ろ、ドクオ君の横じゃ。二人に色々教えてもらうとよいぞ」
ノハ;゚―゚)「はい」
ヒートはそそくさとその席につく。
途中ドクオと目が合ったがヒートは無視をした。
/ ,' 3 「……まあとりあえずみんな仲良くするんじゃぞ。
以上HRおわり、さらばじゃ」
ξ゚听)ξ「きりーーーつ、礼!」
ξ#゚听)ξ「って荒巻先生もういNEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEE!!!!」
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