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問合せ
( ^ω^)ブーンはデジタルワールドを救う勇者のようです
第4話
192 :
愛のVIP戦士
:2007/02/18(日) 21:05:47.54 ID:4aNRXPkc0
第四話 「デジブリッジの死闘」
( ^ω^)「ふぅ、アグモン。勢いよく飛び出してきたのは良いけど、この先どうするお」
ブーンは自慢では無いが、褒められたことがほとんど無い。
パロットモンを倒した後、ジジモンに褒められて異常に照れ、
ノリで街を飛び出したのは良かった。
しかし、この世界にいる他のテイマーを探すには情報が少なすぎて
いきなり行き先が無くなってしまったというわけだ。
( ,,゚Д゚)「ん〜、戻ってジジモンに聞いてくるか?」
( ;^ω^)「それは最後の手段として考えておくお」
いまさら、のこのこと帰るのは、かなり格好がつかない。
( ,,゚Д゚)「あ、そうだ。じゃああのデジモンのところを訪ねてみるか」
( ^ω^)「あのデジモン?」
( ,,゚Д゚)「ああ、マスターティラノモンのところだ」
( ;^ω^)「ま、マスター!? ティラノ!?」
ブーンの脳内ですぐさまマスターティラノモンの想像図が浮かぶ。
その想像は少々大袈裟なほど飛躍したらしい。
193 :
愛のVIP戦士
:2007/02/18(日) 21:06:34.37 ID:4aNRXPkc0
( ;゚ω゚)「そんなおっかねー奴には会いたくないお!」
( ,,゚Д゚)「どんなの想像したか知らんけど、別にそんな怖い人じゃないぞ」
( ;゚ω゚)「ほ、本当かお?」
( ,,゚Д゚)「ああ……いや、弟子には厳しいかな。
この間弟子のティラノモンが街に一時帰省してきてたけど体中傷だらけだったな」
( ;^ω^)「……」
( ;^ω^)「お」 グキュルルルル
( ,,゚Д゚)「そういえば俺も腹減ったなぁ」
( ,,゚Д゚)「ちょっと食い物探してくらぁ」
アグモンはとっとことどこかへ行ってしまった。
( ^ω^)「……」
ブーンはその背中を見送る。
194 :
愛のVIP戦士
:2007/02/18(日) 21:07:33.86 ID:4aNRXPkc0
考えてみれば、今自分が獣相手に会話をしているってとてもすごいことなんじゃないかと思う。
デジタルワールドに来る前の自分は、家の外にも出られないヘタレっぷりだった。
それが日常会話を平気でこなしている。
もしかしたら今なら人間とも……
「ねぇ、ちょっと」
(^ω^ )「お?」 クルッ
ξ゚听)ξ (^ω^ )「……」
ξ゚听)ξ (^ω^; )(に、人間……)
ξ゚听)ξ「もしかして、あんたもテイマーって奴?」
Σ(゚ω゚; )「ぎゃああああああ!!人間が喋ったああああああ!!」
ξ♯゚听)ξ「あんだとこのピザが!」
謎の少女の抉り込むような右フック。
重みは無くとも、速さを十分に持ったその拳は容易くブーンの体を吹っ飛ばした。
( ´ω`)(やっぱり僕に世界の舞台は無理だったんだ……)
ブーンはマットへと沈み、深い深い眠りについた……
195 :
愛のVIP戦士
:2007/02/18(日) 21:09:26.13 ID:4aNRXPkc0
あいつの夢だ……
あいつの夢を見るのはよくあること。
でも今回のは違った。
夢の中の自分は、あいつと仲直りしていた。
こんなことが実際にできるのだろうか。
アグモンと喧嘩したときは、まだ両者の溝は浅かった。
今のあいつとの溝は……
( ^ω^)「お?」
ふとブーンは目を覚ました。
どうやら右フックですっかり気を失ってしまっていたらしい。
にしてもいきなり人間に会うとはびっくr
ξ゚听)ξ「あ、ようやく目を覚ましたわね」
側にはまだあの少女が居た。
というよりも場所が変わっている。
先ほどまでは森の中にいたのに、今は砂浜にいるではないか。
しかも辺りが暗くなっているところをみると、どうやら随分長い間気を失っていたようだ。
196 :
愛のVIP戦士
:2007/02/18(日) 21:09:58.72 ID:4aNRXPkc0
( ;^ω^)「あぅよに……いや、そのあなちゃは……」
ξ゚听)ξ「何言っているか全然わかんない。日本語で話して」
( ;^ω^)「いやだからしょの……すまそ」
ξ゚听)ξ「あんたふざけてんの?いっぺん死んだら?」
( ;^ω^)「ぐふぅ……」
どうにも人間とは上手く会話が出来ない。
やはり半年間の引き篭もりのブランクは大きい。
从'ー'从「私知ってるよ〜その人アグモンのテイマーだよ〜」
( ;^ω^)「き、君は?」
突然現れた謎の生物。
それはなんとも説明しがたい外見をしていた。
あえていうならば緑模様の入った兎といったところだろうか。
異様に巨大な耳につぶらな瞳。
額には可愛らしい角がちょこんと生えている。
(* ^ω^)(結構良いかも……)
197 :
愛のVIP戦士
:2007/02/18(日) 21:11:01.04 ID:4aNRXPkc0
ξ゚听)ξ「あら、テリアモンお帰り。でアグモンって?」
从'ー'从「アグモンってのはねぇ、はじまりの街に住んでるデジモンでね、
私と同じ、デジヴァイスに選ばれたんだよ〜」
ξ゚听)ξ「で、このピザがテイマー? 大丈夫なのこいつ?」
( ;^ω^)「いや、なかなか大丈夫……」
ξ゚听)ξ「うっさい。死ね」
少女がまたもブーンを殴る。しかし今回は手加減してくれたらしい。
( ;^ω^)「ちょwwww殴らないでwwwww」
ξ゚听)ξ「いちいち気持ち悪い喋り方ねぇ。ちなみにあたしはツンよ。よろしく」
( ;^ω^)「ぼ、僕ブーン……」
ξ゚听)ξ「あんたの名前は聞いてない」
( ;^ω^)「……」
ξ゚听)ξ「ま、一応覚えといてやるわよ」
( ^ω^)「……」
(♯^ω^)(このあまが……)ビキビキ
从'ー'从「仲が良さそうだなぁ。二人とも」
198 :
愛のVIP戦士
:2007/02/18(日) 21:12:01.08 ID:4aNRXPkc0
その後結局ブーンは、アグモンを探しに行こうとしたが、
結局もう暗いので危険だとテリアモンに引き止められ。
ツンに罵られつつも、夕飯をごちそうになっていくこととなった。
夕飯はテリアモンの捕ってきた魚の丸焼きだ。
火を起こすには、テリアモンの技を使った。
从'ー'从「ブレイジングファイア!」
テリアモンが吐き出す炎により、一瞬にして組み立てられた薪に火がつく。
( ^ω^)「なかなか芸達者だお」
从'ー'从「えへへ」
ξ゚听)ξ「まぁテリアモンは、そこらの召使いの百億倍頼りになるからね」
( ^ω^)「め、めしつか!?」
召使い――
この少女はいきなりなにをぬかしているのだろうか。
ξ゚听)ξ「ああ、ブーン。あんたは召使いには縁のないご身分で?」
( ;^ω^)(大多数の人間は縁が無いお。このお嬢様が……)
そのとき遠くから声が聞こえてきた。
「ぅぉーぃ」
199 :
愛のVIP戦士
:2007/02/18(日) 21:12:28.07 ID:4aNRXPkc0
( ^ω^)「こ、この声は!」
( ,,゚Д゚)「探したぜ! ブーン!」
何やら腕に肉をたくさん抱えたアグモンが居た。
( ,,゚Д゚)「まさかシーラ岬まで来ているとはなぁ」
( ,,゚Д゚)「で、この人はテイマーか?」
アグモンはツンの方を見る。
从'ー'从「うん。ツンは私のテイマーだよぉ」
( ,,゚Д゚)「おぅ、久々だなテリアモン」
ξ゚听)ξ「何よこの蜥蜴」
( ,,゚Д゚)「あん、んだと?」
( ;^ω^)「ちょwwww二人とも止めwwww」
お世辞にもツンは良い性格をしているとはいえない。
でもブーンはこの、人間との会話はなんだか凄く楽しく感じた。
これなら現実世界に帰ってもうまくやっていけそうな気がした。
そんなこんなで夜は更けていくのであった。
200 :
愛のVIP戦士
:2007/02/18(日) 21:12:53.72 ID:4aNRXPkc0
そして朝……
二人と二匹が目を覚まし、アグモンとテリアモンは準備運動を始め、
ブーンとツンは顔を洗う。
正直海の水で顔を洗うのは失敗だったかもしれない。
お嬢様育ちらしいツンは、さっきから顔をしかめている。
朝から機嫌が悪そうだ。
そしてアグモンが全員に提案をする。
( ,,゚Д゚)「よぉーし、みんな出掛けるぞ」
ξ゚听)ξ「出掛けるってどこによ」
( ,,゚Д゚)「マスターティラノモンのところにだよ! きっと助言だけでなく俺達を鍛えてくれるぜ!」
ξ゚听)ξ「ちょっと、あたしは言っておくけどデジタルワールドなんて救う気無いんだからね!」
( ,,゚Д゚)「え? そうなの?テリアモン」
从'ー'从「うぅん。私も結構説得したんだけどねぇ」
ξ゚听)ξ「テリアモンは黙ってて。
言っておくけどさぁ。あたしはさっさと現実世界に帰りたいのよ。
まったく、変なブラクラ踏んだと思ったら……とんだ災難よ」
( ;^ω^)「ムゲンドラモンを倒せば……帰してくりぇると思うお」
大分人との会話になれたが、どうにもツンが不機嫌なときは上手く喋れない。
213 :
愛のVIP戦士
:2007/02/18(日) 21:57:13.37 ID:4aNRXPkc0
( ,,゚Д゚)「いいや、行こうぜブーン」
( ;^ω^)「え!?」
( ,,゚Д゚)「やる気の無い奴なんて連れて行っても無駄だからな」
あっさりとアグモンは言い捨てる。
( ,,゚Д゚)「じゃあな、テリアモン。悪いテイマーを持って不幸だったな」
ξ゚听)ξ「だぁれが悪いテイマーよ!」
( ;^ω^)「あうあう……」
ブーンは昨日から思っていたが、アグモンとツン。
相当相性が悪い。
きっとアグモンも本心ではツンとテリアモンも連れて行きたいのだろうが、
どうにも意地っ張りで素直じゃないのがいけない。
さらにはツンのわがままさが、余計アグモンの神経を逆撫でし、
素直に頼みにくい状況を作っているのかもしれない。
214 :
愛のVIP戦士
:2007/02/18(日) 21:58:01.78 ID:4aNRXPkc0
从'ー'从「う〜ん困ったなぁ。ねぇツン。アグモン達と行こうよぉ」
全然困っているようには聞こえない口調でテリアモンが喋る。
しかしどうにもテリアモンは掴みにくい性格をしている。
その場その場に合わせる。
まさしく刹那的な生き方をしている。
きっとツンとそこそこに良好な関係を築いているのも、この性格の成せる業なのかもしれない。
ξ゚听)ξ「行きましょ!テリアモン。あたしはそもそも誰かのために働くなんてまっぴら御免よ」
( ^ω^)(この台詞をもし僕が言ったら、NEET乙の一言しかかないだろうお)
从'ー'从「良いのぉ? 手伝った方が早く帰れるんだよ?」
ξ゚听)ξ「うるさいわね! それよりも早く朝ごはん調達してきてよ!」
从'ー'从「仕方ないなぁ」
( ,,゚Д゚)「おし、テリアモン。途中まで一緒に行こうぜ。行こうブーン」
( ^ω^)「お、わかったお。それじゃあお。ツン」
ξ゚听)ξ「ツン様もしくわ最低でもさんを付けなさいよ! 馴れ馴れしい!」
( ^ω^)(こいついつか殺す……)
ブーンは固く胸に誓い、シーラ岬を後にした。
215 :
愛のVIP戦士
:2007/02/18(日) 21:58:31.22 ID:4aNRXPkc0
暫く一人と一匹は黙って歩いていた。
五分程歩いたところでテリアモンが口を開いた。
从'ー'从「じゃあ私はここで。ツンの朝ごはん探さなきゃ」
( ,,゚Д゚)「そう言うなよ、あんな女放っておいて俺達と行こうぜ!」
从'ー'从「それはぁ駄目だよぉ」
( ^ω^)「でもこう言っちゃあれだけど、ツンは相当わがままだし、
テリアモンを使っているような感じがするお」
从'ー'从「でもツンは私のテイマーだし、それにああ見えてツンも結構良い人なんだよ」
( ^ω^)「んな馬鹿な」
从'ー'从「だってブーンが倒れたときも、相当心配してたもんねぇ。
『どうしよう? この人死んじゃったのかしら!?』ってぇ」
( ;^ω^)(自分の拳で人を殺せると思っているのかお……)
( ,,゚Д゚)「まぁいいや、テリアモンも頑張れよ!」
从'ー'从「アグモンもね!」
テリアモンは森の中へと消えていった。
216 :
愛のVIP戦士
:2007/02/18(日) 22:01:39.42 ID:4aNRXPkc0
( ,,゚Д゚)「さてと、ブーンもうすぐ見覚えのある風景が見えると思うぜ」
( ^ω^)「僕には位置関係がさっぱりだお」
( ,,゚Д゚)「デジブリッジって言えばわかるだろ?
あのパロットモンにとどめを刺した場所だよ」
( ^ω^)「ああ、あの橋かお」
( ^ω^)「……」
( ;^ω^)(あれ? 確かあの橋って……)
すぐにデジブリッジは見えてきた。
当然橋は、パロットモンが突っ込んだせいで粉々に壊れている。
( ,,゚Д゚)「あ……そういえば……俺がパロットモンをあそこにぶちこんだんだっけか」
( ;^ω^)「……」
( ,,゚Д゚)「どうっすか……」
( ;^ω^)「……」
217 :
愛のVIP戦士
:2007/02/18(日) 22:02:08.09 ID:4aNRXPkc0
その時誰かが走ってきた。
从;'ー'从 ξ;゚听)ξ ダッダッダッダッ
( ,,゚Д゚)「あれ? やっぱりついて来てくれるのか」
ξ;゚听)ξ「はぁ…はぁ…いや、そうじゃなくて……」
すると川沿いに何か一匹の生物がツン達を追っているのが見えた。
彡(`Д´)ミ「グギャーーー!」
( ,,゚Д゚)「あ!あれはシードラモン!」
そのシードラモンは、まるで青い竜のような姿をしていた。
蛇のように長い胴体に、青い鱗。
顔は黄色く、立派なひれがついている。
( ,,゚Д゚)「結構怒っているけど……一体何をやった!?」
从'ー'从「それがねぇ、ツンが食べ終わった肉の骨を岬に投げ捨てたら
丁度シードラモンに突き刺さっちゃったらしいんだよね」
( ;^ω^)「……」
218 :
愛のVIP戦士
:2007/02/18(日) 22:06:33.01 ID:4aNRXPkc0
ξ;゚听)ξ「ちょっとブーン。あんた助けなさいよ!」
( ;^ω^)「うぇ!?それぐらい自分で追い払ったらどうかお?」
ξ;゚听)ξ「だって、テリアモンが進化とかいうやつしないんだもん!」
( ,,゚Д゚)「え!?」
从'ー'从「うぅん。デジヴァイスがさっぱり反応をしないんだよね」
( ;^ω^)(やっぱりツンとテリアモンは通じ合っていないんだお)
彡(`Д´)ミ「ウォーターブレス!」
突然シードラモンが攻撃を仕掛けてきた。
体内で圧縮した高水圧のブレスを、一気にたたきつけてくる。
( ,,゚Д゚)「あぶねぇ!」
从'ー'从「あぶなぁい」
アグモンがブーンを。
テリアモンがツンを抱えて避ける。
ξ;゚听)ξ「いいから! あんた達なんとかしなさぁい!」
この状況でもお嬢様気質を失わないツンは、ある意味立派かもしれない。
220 :
愛のVIP戦士
:2007/02/18(日) 22:07:02.86 ID:4aNRXPkc0
( ,,゚Д゚)「正直使われてる気がして胸糞悪いけど、丁度暴れたかったところだぜ!」
( ^ω^)「行くお!アグモン!」
( ^ω^)(+□::)バッ
デジヴァイスを取り出す。
デジヴァイスは強烈な光を放っている。
( ^ω^)つ(+□::)「アグモン進化だあああぁぁぁぁ!」
( ,,゚Д゚)「うおぉぉぉぉ!」
デジヴァイスから放たれる光の力が、アグモンに集まる。
( ) カッ
アグモンが光に包まれ、そのシルエットは急速に膨らむ。
そして
△
( ,,゚Д゚)「グレイモン!!!」
強力な火を操る恐竜、グレイモンが姿を現す。
( ^ω^)つ「行け!メガフレイムの威力を見せてやるんだお!」
221 :
愛のVIP戦士
:2007/02/18(日) 22:07:47.20 ID:4aNRXPkc0
△
( ,,゚Д゚)「おうよ! メガフレイム!」
グレイモンが灼熱の火炎球をシードラモンに向かって吐き出す。
それにたいしてシードラモンは
彡(`Д´)ミ
,,____,, トプン
水の中に潜った。
( ;゚ω゚)「あ、ありですかお」
メガフレイムは水面に当たり、蒸発した。
そしてすぐさまシードラモンの反撃が始まる。
水中から連続してウォーターブレスを乱射してくるのだ。
△
( ,,゚Д゚)「ぶはぁ!」
体の大きいグレイモンは当然攻撃が当たり易く、そのほとんどを喰らってしまった。
( ;^ω^)「だ、大丈夫かお! グレイモン!」
△
( ,,゚Д゚)「畜生! 奴が水の中にいる限り反撃はできねぇ!」
222 :
愛のVIP戦士
:2007/02/18(日) 22:08:24.21 ID:4aNRXPkc0
( ;^ω^)「ツ、ツンも援護してくれお」
ξ;゚听)ξ「い、いやよ! なんであたしが!」
ξ;゚听)ξ「テリアモン! あんた適当になんとかしなさい!」
( ;^ω^)「ちょまwww適当にって……」
从'ー'从「仕方ないなぁ。ちょっと行ってみるよぉ」
テリアモンは大きな耳を使い、上空に跳躍する。
そして
从'ー'从「プチツイスター!」
超高速で回転を始める。
その回転により、周囲に竜巻を発生しながら水の中に飛び込んだ。
彡(`Д´)ミ「グガァァァ!」
シードラモンが姿を現す。
( ^ω^)つ「よしいまだ!アグモン!」
△
( メメ,,゚Д゚)「いや、駄目だ!今メガフレイムを撃ったらテリアモンまで巻き添えをくっちまう」
( ;^ω^)「え!」
223 :
愛のVIP戦士
:2007/02/18(日) 22:17:40.10 ID:4aNRXPkc0
从'ー'从「う〜ん。後先考えずに突っ込んでみたけどだめだねぇ」
彡(`Д´)ミ「グガァァァ!」
シードラモンは尾ひれで思いっきりテリアモンを吹き飛ばす。
从メメ'ー'从「いたっ!」
吹っ飛ぶテリアモン。
△
( メメ,,゚Д゚)「テ、テリアモン!」
戦闘中によそ見をするのがどんなに危険か。
アグモンは経験の浅さが災いした。
彡(`Д´)ミ「アイスアロー!」
シードラモンの大技。
口から氷の塊を吐き出す。
それは真っ直ぐにグレイモンにぶち当たる。
△
( メメ,,゚Д゚)「ぐああぁぁ!」
224 :
愛のVIP戦士
:2007/02/18(日) 22:18:08.84 ID:4aNRXPkc0
( )カッ
( メメメメ,,゚Д゚)「くそぅ……」
( ;゚ω゚)「ア!アグモン!」
( メメメメ,,゚Д゚)「相性がわりぃ……これはパロットモンより手強い」
( ;゚ω゚)「大丈夫だお。アグモンはよく頑張ったお」
ブーンはアグモンに駆け寄り、抱えあげる。
ξ;゚听)ξ「ちょっと! あんたらなにあっさり負けてるのよ!」
( ^ω^)「……」
ξ;゚听)ξ「テリアモン! そんな蛇はやくやっつけちゃって!」
从メメ'ー'从「ツンのためにも……頑張らなきゃね……」
テリアモンが再び上空に跳躍する。
こんどはブレイジングファイアを連続発射する。
なんとか水面近くにシードラモンがいるのに望みをかけているのだ。
225 :
愛のVIP戦士
:2007/02/18(日) 22:21:10.90 ID:4aNRXPkc0
彡(`Д´)ミ「グギャー!」
当然当たるわけも無く、シードラモンが反撃に出る。
突然水面から大ジャンプし、すぐにテリアモンと同じ高度まで上がってくる。
从メメ'ー'从「わわわ!」
そしてあっというまにテリアモンを締め上げ、水中に引きずりこんだ。
ξ;゚听)ξ「テリアモンも駄目じゃない! 本当に使えないわね!」
( ^ω^)「使えない……今そう言ったのかお?」
ξ;゚听)ξ「そうよ! まったくテリアモンはうちの召使いの数百倍頼りになると思ってたの……」
(♯^ω^)つ♯)゚听)ξ ガスッ
ξ;゚听)ξ「ちょっと何すんのよ!」
(♯^ω^)「あんたはテリアモンを道具だと思っているのかお?!
いや、あんたはテリアモンだけでなく周囲の人皆道具としか思っちゃいないお!」
227 :
愛のVIP戦士
:2007/02/18(日) 22:21:49.39 ID:4aNRXPkc0
ツンを殴った拍子に、ツンのポケットからデジヴァイスが転げ落ちる。
(♯^ω^)「テリアモンはあんたを良い人だと言っていたし、慕っていたお!
でもあんたはそれを……」
ξ;゚听)ξ「……」
(♯^ω^)「あんたがそんなんじゃ、テリアモンが進化するわけがないお!」
ブーンはツンの落としたデジヴァイスを拾い上げる。
从メメ'ー'从「ゴボゴボ……」
(♯^ω^)(+■::)「僕がテリアモンもパートナーにするお!」
(♯^ω^)つ(+■::)「テリアモン進化だお!」
しかしデジヴァイスは一向に反応を示さない。
249 :
愛のVIP戦士
:2007/02/18(日) 22:49:57.69 ID:4aNRXPkc0
( メメメメ,,゚Д゚)「無茶だ……ブーン……デジヴァイスは真の持ち主とデジモンにしか反応しない……」
(♯^ω^)つ(+■::)「くそっ!このままじゃ……テリアモンが……」
ξ;゚听)ξ「……」
なによ……なんなのよ……
いきなりこんな世界に呼び出されてその上戦えだなんて……
早く家に帰りたいのよこっちは!
家に帰れば優秀な召使いがたくさんいるのよ!
( )「お嬢様……新しく私がお嬢様の世話をいたすことになりました。以後よろしくお願いします」
( )「お嬢様……ご機嫌の方は……」
( )「お嬢様、こちらは最高級の……」
そうよ!
家には気の利く召使いがたくさん……
从'ー'从「私、テリアモンよろしく〜。一緒にデジタルワールドを救おうね!」
从'ー'从「まったくもぅ〜。ツンは機嫌屋さんだなぁ〜」
从'ー'从「ほら、ツン。ブルーリンゴだよ。これとっても珍しいんだから!」
251 :
愛のVIP戦士
:2007/02/18(日) 22:57:11.79 ID:4aNRXPkc0
……
確かに召使い達は気が利くわ。
なんたって接待のプロだもの。
でも、それは上っ面だけのもの。
本心じゃきっとわがままなあたしにうんざりしていたかもしれない……
テリアモンは……
確かに時たま全然気の利かないときもある。
でもそれって生物として当たり前の……素のままの行動なのよね。
テリアモンは自分を飾らない。
誰に対しても同じであり続ける。
そしてこんなあたしでも慕って、必死に守ろうとしてくれた。
お金はあたしに、どんな高級品も与えてくれた。
優秀な召使いも……友達さえも……
あたしに友達と言える人がはたして、現実世界にいたかしら?
ここには……いる!
テリアモンがいる!
253 :
愛のVIP戦士
:2007/02/18(日) 23:01:51.60 ID:4aNRXPkc0
(♯^ω^)つ(+■::)「くそう! 光ってくれお! デジヴァイス!」
なんで光らないのだろう。
こんなにもテリアモンのことを思っているのに……
なんで、なんで!
ξ゚听)ξ「返しなさい、ブーン」
(♯^ω^)「ッ! あんたは!……」
ξ゚听)ξ「……」
(♯^ω^)「……」
( ^ω^)「……」
( ^ω^)つ(+■::)「……テリアモンを……頼んだお……」
ξ゚听)ξ「当たり前よ。テリアモンはあたしのパートナーよ」
255 :
愛のVIP戦士
:2007/02/18(日) 23:13:51.04 ID:4aNRXPkc0
( ^ω^)つ(+■::) スゥ
(+■::)⊂ξ゚听)ξ パシッ
感じる……
暖かな力を感じる……
ξ゚听)ξつ(+□::) カーッ!
デジヴァイスが光る。
強烈な光を撒き散らし、眩しくて前も見えない。
ξ゚听)ξ(テリアモン……今助けるわ!)
ξ゚听)ξつ(+□::)「テリアモン進化よ!」
256 :
愛のVIP戦士
:2007/02/18(日) 23:20:54.87 ID:4aNRXPkc0
(+□::) カーッ!
从メメ'ー'从 ゴボゴボ
从メメ'ー'从(私ここで終わりなのかな……ツン、ごめんね……)
その時、テリアモンを強烈な光が取り巻いた。
从メメ'ー'从(こ、これは!)
暖かな光。
自分に力を与えてくれているのを感じる。
彡(`Д´)ミ「グギャー!」
シードラモンが光に眩み、ひるむ。
从メメ'ー'从(そうか、私ツンと心が通じ合ったんだね。嬉しいなぁ。よぉし)
テリアモンは全身に力をこめる。
力をこめてもこめても、力は体の底から無限に湧いて来るようだ。
从メメ'ー'从(いくよぉ!)
从メメ'ー'从「テリアモン。進化ああああぁぁぁぁ!」
( )カッ
260 :
愛のVIP戦士
:2007/02/18(日) 23:27:36.31 ID:4aNRXPkc0
,,_山_,, ザバーン!
何かが水面を勢いよく飛び出す。
( ^ω^)「おお……」
( メメメメ,,゚Д゚)「あ、あれは……」
ξ゚听)ξ「あれが、テリアモンの進化形態……」
光が消え、そこから一体のデジモンが姿を現す。
⊂□从'ー'从□⊃「ガルゴモン!」
両腕に巨大なガトリングアーム。
肩から大量の弾薬を引っさげ、ジーンズを身に着けた……
成熟期デジモン ガルゴモン!
268 :
愛のVIP戦士
:2007/02/18(日) 23:37:40.59 ID:4aNRXPkc0
ξ゚听)ξつ「いっけええぇぇx!」
⊂□从'ー'从□⊃「あいさぁ!」
彡(`Д´)ミ「グギャー!」
シードラモンがすぐさま、空中で身動きの取れないガルゴモンを狙う。
しかしそれよりも先にテリアモンが動いた。
⊂□从'ー'从□⊃「ガトリングアーム!」
空中からのガトリングガンの連射。
シードラモンは避けるので精一杯になる。
その隙にガルゴモンは地面に着地した。
それを黙って見ているシードラモンでもない。
彡(`Д´)ミ「ウォーターブレス!」
シードラモンのウォーターブレスの連射攻撃が炸裂する。
⊂□从'ー'从□⊃「あははぁ。そんなの当たらないよぉ」
それをガルゴモンは、とても両腕にガタリングガンを装備しているとは思えない、
機敏な動きで次々と避ける。
ξ゚听)ξつ「ガルゴモン!反撃よ!」
272 :
愛のVIP戦士
:2007/02/18(日) 23:45:03.62 ID:4aNRXPkc0
⊂□从'ー'从□⊃「おけぇーい!」
⊂□从'ー'从□⊃「もういっちょガトリングアーム!」
テリアモンのガトリングアーム。
今度は地上から旋回しつつ、シードラモンに向かい乱射する。
彡(`Д´)ミ「グガーー!」
シードラモンはそれを猛スピードで避ける。
しかし避けるのに気をとられ過ぎた。
,,_山_,, ザバーン!
避けるのに必死なあまり、シードラモンは地上に乗り上げてしまった。
ξ゚听)ξつ「今よ!ガルゴモン!」
⊂□从'ー'从□⊃「よおおぉぉぉし! トドメだぁぁ!」
( メメメメ,,゚Д゚)「油断しちゃ駄目だ!シードラモンは地上でも蛇のように動く!」
⊂□从'ー'从□⊃「!」
彡(`Д´)ミ「グガーー!」
一気に間合いを詰めるガルゴモンに対し、
シードラモンが締め上げようと体を起こす。
蛇類独特の戦闘体系だ。
273 :
愛のVIP戦士
:2007/02/18(日) 23:53:52.49 ID:4aNRXPkc0
ξ;゚听)ξ「ガッ!ガルゴモン!」
⊂□从'ー'从□⊃「ふふふ、なんてね!」
ガルゴモンは逆に、あえて巻きつかれる危険の高い懐に飛び込む。
彡(`Д´)ミ「グガーー!」
シードラモンはこれみよがしに、さらに状態を持ち上げ一気に締め上げようと……
⊂□从'ー'从□⊃「させないよぉ。ダムダムアッパー!」
ガルゴモンは一瞬状態を低くする。
ガトリングアームに力を込める。
そして、弾丸と共に強烈なアッパーを繰り出す。
彡(`Д´)ミ「アガガガガガガガ!」
⊂□从'ー'从□⊃「そいやぁぁぁぁ!」
シードラモンはダムダムアッパーを喰らい、天へと旅立っていった……
275 :
愛のVIP戦士
:2007/02/19(月) 00:01:59.21 ID:Ghx7QjEr0
⊂□从'ー'从□⊃「ふぅぅ」
( )カッ
从'ー'从「ああ、疲れた」
ξ;゚听)ξ「テ、テリアモン!」
ツンは急いでテリアモンのもとへ駆け寄る。
从'ー'从「ツン、私やったよぉ」
普段と何も変わらない。
いつもどおりのおどけたかんじのテリアモン。
ξ;゚听)ξ「よ、良かったー」
ξ;゚听)ξ「……」
ξ゚听)ξ「!」
ξ゚听)ξ「べ、別に心配してたわけじゃないわよ!
テリアモンは私のお気に入りの召使いなんだから!」
ツンは一息でそこまで喋り、そして
276 :
愛のVIP戦士
:2007/02/19(月) 00:04:34.70 ID:Ghx7QjEr0
ξ////)ξ「ま、まぁでも今回の一件でテリアモンをあたしの友達に昇進させても……いいかな!」
从'ー'从「ツン……」
从'ー'从「……ありがとう」
ξ////)ξ「フ、フン!」
( メメメメ,,゚Д゚)「素直じゃない女だなぁ……」
( ^ω^)「アグモンもあまり人のことは言えたもんじゃないお」
( メメメメ,,゚Д゚)「……?」
277 :
愛のVIP戦士
:2007/02/19(月) 00:12:41.36 ID:Ghx7QjEr0
从'ー'从「ツン、私達と一緒にデジタルワールドを救ってくれないかな?」
ξ゚听)ξ「ええ、なんていったって友達の頼みですもの!」
ξ゚听)ξ(にしても……)
ツンはブーンの方にふと目をやる。
(♯^ω^)「あんたはテリアモンを道具だと思っているのかお?!
いや、あんたはテリアモンだけでなく周囲の人皆道具としか思っちゃいないお!」
ξ゚听)ξ(まさかあいつからこんなに大切なことを教えてもらうとはね……)
ξ゚听)ξ「……」
ξ*゚听)ξ ポッ
ξ゚听)ξ「!!!!」
ξ;゚听)ξ(あり得ない。私があんなヘタレ男に!?)
ξ;゚听)ξ(認めない! 絶対に認めないわよ!)
282 :
愛のVIP戦士
:2007/02/19(月) 00:20:33.10 ID:Ghx7QjEr0
从'ー'从「よぉし!皆、マスターティラノモンのところ目指して頑張るよぉ!」
ξ゚听)ξ「よおし!さぁ、ブーン、アグモン、行くわよ!」
( メメメメ,,゚Д゚)「ちょっと待った」
ξ゚听)ξ「なによ」
( メメメメ,,゚Д゚)「マスターティラノモンがどこにいるか知っているか?」
从'ー'从「ダイノ古代境だよぉそれがどうか……あ!!!!」
ξ゚听)ξ「なになに?どうしたっていうのよ」
从'ー'从「いやぁ、ダイノ古代境に行くには、この先のトロピカルジャングルに行かなきゃいけないんだけどぉ」
ξ゚听)ξ「じゃあ早くトロピカルジャングルに……ってもしかして」
( メメメメ,,゚Д゚)「あの橋を渡んなきゃいけないんだが……」
全員の視線がデジブリッジに集まる。
( ^ω^)「見事に壊れているお」
从'ー'从ξ゚听)ξ「……どうすんの?」
( ^ω^)( メメメメ,,゚Д゚)「どうしようか?」
第四話 完
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