ブーン系小説をまとめて紹介しているサイトです
HOME
|
問合せ
( ^ω^)ブーン達はマインスイーパに集められたようです
第13話
4 :
◆Dti7WkoCEo
:2009/02/23(月) 21:54:29.10 ID:IptpSrId0
命を賭けさせられたマインスイーパ。
最初のゲーム開始から、既に半日が経過しただろうか?
ハイン・ジョルジュの連続した失敗。
残っているのは初級と中級が1回ずつ。
二巡目の未プレイ者は僕とショボン君。
ハイン・ジョルジュの失敗のせいで、二巡目は最後まで回りきることが確定した。
外に出ることが難しくなったのは嘆くべきこと。
6 :
◆Dti7WkoCEo
:2009/02/23(月) 21:56:42.96 ID:IptpSrId0
( ・∀・)さっきまでは犠牲を少なくすませるために、初級を選ばせてたけど……
もはや初級が安全とも言い切れない。
自由に選んでくれ。
( ^ω^)分かりましたお
(´・ω・`)……はい。わかりました
モララーさんが傍観者的立場なのは、彼は既に二巡目を終えたからだ。
一巡目・二巡目ともに中級をクリア。
彼の功績は本当に大きい。
彼が居なければ、僕らは確実に全滅していただろう。
( ・∀・)ま、そうはいっても初級を選んだ方が楽なのは間違いない。
単純に難易度が違うからね。
そして彼の言うことは全てが正しい。
盲信では無い。
全ての言葉が理に適っている。
その彼が初級を薦めてきた。
だから、初級はショボン君には譲れない。
9 :
◆Dti7WkoCEo
:2009/02/23(月) 21:58:34.52 ID:IptpSrId0
(´・ω・`)しかし、既に初級では4人が失敗しています
( ・∀・)運に見放された……と思うしかないね。
だが、君ら二人は初級のプレイをして、クリアした二人だ。
二人とも、要領は得ているだろう
そういえば、ショボン君も僕も、一巡目は初級を選んだ。
初級を選んで生きているのは僕らだけ。
つまり、僕とショボン君は全くの対等なのだ。
(´・ω・`)…………
じっと見つめてくるショボン君は、きっと僕らの置かれている立場を理解しているのだろう。
対等な立場ということを知った上で、視線で訴えかけてくる。
小学生とは思えないほどの眼力で。
初級をやらせろ、と。
(´・ω・`)…………
14 :
◆Dti7WkoCEo
:2009/02/23(月) 22:00:10.10 ID:IptpSrId0
誰が初級を譲るものか。
初級は中級より遥かに楽なランク。
実績からすると、初級の失格者は多い。しかし楽なランクであることは間違いない。
それに僕にとっては一度クリアしたランク。
これほど適したものも無いだろう。
さっきも言ったが、ショボン君からしても同じだ。
彼だって一巡目に初級をクリアした。
彼も僕も、初級をクリアできる可能性というのはほぼ同じだろう。
だが、利己的に考えるならば、彼に譲るべきではない。
( ^ω^)(10人が3人まで減ってしまった今、最初とは状況が違うお
もはや他の人間は味方では無く、生き残るための道具)
( ^ω^)(僕が利用しても、彼らに利用されていく気はないお)
初めの頃に比べると、かなり腐った考え方だろう。
最初はフェミニストぶって、ハインさんとシィに上級・オリジナルを譲ることまでした。
それが今は、小学生相手に本気で初級の取り合いをしている。
16 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
:2009/02/23(月) 22:01:49.19 ID:IptpSrId0
(´・ω・`)………………
( ^ω^)………………
睨んでも、ショボン君は目をそらさなかった。
今にも取っ組み合いそうな緊張感だった。
小学生と中学生の体格差は大きい。取っ組み合いで負ける気はしない。
( ^ω^)僕が指名されたら、僕は初級を選択するお
(´・ω・`)それはつまり……僕に中級をやれ、と。
( ^ω^)僕が初級を選べば、ショボン君は必然的に残った中級をプレイすることになるお
ショボン君の言葉を、肯定する言葉だった。
もちろん、腐っている。
19 :
◆Dti7WkoCEo
:2009/02/23(月) 22:03:19.48 ID:IptpSrId0
(´・ω・`)しかし、それ以外にもいくつか起こりうる可能性はあります。
この指名システムも、マインスイーパも、運による所が大きいですから。
(´・ω・`)まず、僕が先に指名される可能性。
先に指名されてしまえば、僕が初級を選べますからね
これで僕が初級、ブーンさんが中級ということになります。
(´・ω・`)もしくは、ブーンさんが初級を失敗すること。
これで僕は初級をプレイできます。
そこでクリアして、三巡目の一人目、モララーさんが指名されてクリアすれば脱出。
ショボン君の先指名。僕の失敗。
後者はともかく、前者は僕の力でどうこうなるものではない。
完全にスピーカー男の指名、つまり運に任せるしかないからだ。
…………
いや、
本当に、指名は運任せにするしか無いのだろうか?
21 :
◆Dti7WkoCEo
:2009/02/23(月) 22:04:49.61 ID:IptpSrId0
( ^ω^)…………(ハインさんの時を思い出すお)
( ^ω^)(悪い流れも見ておきたいから、高岡=ハインリッヒ……)
( ^ω^)(指名はランダムではなく、スピーカー男、もしくはその周辺による意志が介在する。
ルーレットやくじ引きのような完全な50:50では、無いのかお?
つまり、僕らの会話で、多少の影響を与えられる……?)
間違いないだろう。
悪い流れを見ておきたい、つまり失敗させておきたい。
となれば、実力が低く、動揺している人を狙って指名しただろう。それがハインさんだった。
ならば、今スピーカー男が望んでいるプレイヤー像とは?
ショボン君と僕を比べて、実力と功績に大差は無い。
となれば、言動によって決めるのか?
( ^ω^)(どういう言葉を選べば、スピーカー男の好みだお?)
他人の好みの言動を取る、というのは苦手だ。
だが、今は必死に頭を働かせねばならない。
頭が痛いのは、その無理がたたっているから、では無いだろう
28 :
◆Dti7WkoCEo
:2009/02/23(月) 22:09:01.75 ID:IptpSrId0
現状を整理すると、残っているのは初級と中級。
そしてスピーカー側からすれば、ラストに中級を持って行きたいだろう。
初級をクリアして終わり、では、盛り上がりに欠ける。
( ^ω^)…………(つまり、中級をやりたがる主旨の台詞はダメ)
となれば、初級を熱望すれば良いのだろうか?
先程少し、そのような台詞を言ってしまったが……
ダメでは無いだろうが、最善手では無い気がする。
奴らがプレーヤーの思い通りに行動させてくれる可能性は低い。
( ^ω^)…………(だから、初級をやりたがってもダメ)
すると、裏切りのそぶりを見せるか?
いや、具体的な裏切り行為が思い浮かばない。
ならば、動揺(発狂)して、ハインさんの再現を……ってのは、もう遅いか
こうなったら、とにかく目立つしかない。
30 :
◆Dti7WkoCEo
:2009/02/23(月) 22:10:53.12 ID:IptpSrId0
効果があるかどうかは分からない。
逆効果かも知れない。
けれど、とにかく目立とう。そして指名されよう。
(#^ω^)…………ちくしょう!
絶対に帰ってやる!こんな所にいつまでも居てられるかお!
ったく!こんな所に閉じこめやがって……死ねお!!
特に何を考えているわけでも無いが、スピーカー男に聞こえていれば良い。
興味を持て。
(#^ω^)飯はマズいし人は死ぬし!
僕自身まで死ぬ危険がある、だって!?やってられっかお!
(;´・ω・`)…………っ?
(#^ω^)………………絶対にクリアしてみせるお!
死なないために!
生きて家に帰るために!!
スピーカー男、僕に興味を持て。
僕を指名しろ。
僕に初級を与えろ!!
35 :
◆Dti7WkoCEo
:2009/02/23(月) 22:13:06.01 ID:IptpSrId0
37 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
:2009/02/23(月) 22:15:18.71 ID:IptpSrId0
【監視室】
(メ^Д^)
マイクは切ってある。
こちらからの声はきこえないが、部屋からの音声だけは流している。
もちろん映像も、だ。
(`・ д・´)次のプレーヤーは、どうするんですか?
(-_-) ガキ・クソガキの二択か。
(`・ д・´)年齢も近いですし、性別も同じ。どちらも初級を一度クリア。
決め手が無いですね……
ゴノネガイは分かっていない。
この監視官は、そんなに物事を考えて動いてはいない。
面白そうだ、と思った事を実行に移すのみ。
ただ、それが考え込まれた論理をも超越することがある。
それだけのこと。
監視官は決して有能な人間では無いし、必要な人間でも無い。
38 :
◆Dti7WkoCEo
:2009/02/23(月) 22:16:41.84 ID:IptpSrId0
この監視官という男は、やや単純なところがある。
苛猫=ウララーとの会話なんて、苛猫の思うがままに会話を進められている。
話を打ちきる時は「ルール」に頼るしかない。
話術は無い。
非常に口が下手で、頭が回らない。
人を惹きつける魅力もない。あるのは金と欲望、鋭い直感だけ。
この場で下眉か内藤かを決めろと言ったら、どちらを選ぶだろう?
面白そうなのは内藤か。
最初は気弱そうな中学生だったのに、今はかなり汚れている。
このマインスイーパによって、もっとも――間違った方向に――成長した人間だ。
単純な監視官の興味を引かないはずがない。
41 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
:2009/02/23(月) 22:18:56.21 ID:IptpSrId0
「なるほど、ならば成功させてみろよ」
「内藤=ホライゾン……」
部屋の中で監視官が口を開いた。
長岡の執行が終わってからは初めて、か。
マイクは入っていないから、プレイ部屋には届いていない。
だが、この監視室で声を聞き逃さなかった人間は居ない。
上司の声というのは無意識の内に聞こえてくるものだ。
そして、それを聞いた皆が思った。
こいつ、単純だな。本当に40歳超えているのか?
プレイヤーに指名の順番を左右されてるなんて、ちょっと頭が足りないだろ。
と。
44 :
◆Dti7WkoCEo
:2009/02/23(月) 22:20:13.94 ID:IptpSrId0
爪'ー`)次のプレーヤーは――――――――内藤=ホライゾン。君だ。
マイクを入れ、プレイ部屋にアナウンスする。
その内容はプレイヤーの言動に左右されたもので、手玉に取られている。
『あえて』手玉に取られた……とでもいうのだろうか?いや、無いな。
本当に40歳を超えてるのか?と尋ねたくなるほどに子供だった。
外見では無い。外見はただのオッサンだ。
内面が非常に幼稚だ。
ま、とりあえず次のプレーヤーは内藤に決定か。
俺も見てみたかったしな。
どうでも良いか。順番に興味は無いし。
47 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
:2009/02/23(月) 22:21:54.53 ID:IptpSrId0
【プレイ部屋】
(#^ω^)!!
来た。
アピールが成功したのか、それとも偶然なのかは知らない。
とにかくこれでショボン君に対して絶対的なイニシアチブを握った。
(;´・ω・`)ブーンさん!!
僕に初級を!!
なりふり構っていられないか、ショボン君
命を賭けたゲーム。リスクの低い方を選びたいのは分かる。
そしてそれを僕に懇願することも、理解できる。
だが君は、マインスイーパのルールの前に沈黙することになる。
僕が椅子に座るだけで、ショボン君は発言権を失うのだ。
(;´・ω・`)ぐっ……
これまでのマインスイーパで、そのことはよく分かっているだろう。
何か喋って、僕を巻き込んで失格になろうと、ショボン君に得はない。
君は沈黙するしか無いんだ
52 :
◆pyqa7FOf.6
:2009/02/23(月) 22:24:04.23 ID:IptpSrId0
「座ったようだな、内藤=ホライゾン」
「ではランクを選べ」
(;´・ω・`)…………っ!!!
勝った。
下眉=ボーノンを蹴落とした。
僕は中級をやることなく、ここから脱出できるかも知れない。
( ^ω^)…………初級を。表示はMeの頃の。
「分かった。では少し待て」
画面が切り替わる僅かな時間、僕はショボン君を見ていた。
彼は落胆した様子で、仕方なくコンクリート部屋に腰を下ろした。
ショボン君は中級決定だ。
その結果がどうであろうと、彼は中級をやることになった。
若干、心が痛んだけれども、仕方ないんだ。
55 :
◆Dti7WkoCEo
:2009/02/23(月) 22:25:22.94 ID:IptpSrId0
「よし、では始めろ」
ショボン君は中級決定だ。
とは言ったが、それはあくまで僕がこれをクリアすれば、のこと。
僕がここで死んでは元も子もない。
別にショボン君に中級をやらせたいわけでは無い。
僕が中級をやりたくないだけだ。
そのためには、今ここで確実にクリアする必要がある。
僕は死にたくない。
他の何を犠牲にしてでも、生き延びていきたい。
( ^ω^)…………
もちろんそれが醜い考えだということは分かっている。
現に、ショボン君に対して、何の言い訳もしていない。
言い訳をする余地も無い……という方が適切か。
59 :
◆Dti7WkoCEo
:2009/02/23(月) 22:27:31.62 ID:IptpSrId0
じっと画面を見る。
初級盤。Meの頃のレトロな画面だ。
僕以外の人は皆XPでプレイしていた。
マスや数字などのグラフィックが違うが、ルールは統一されているようだ。
( ^ω^)
新品同様のディスプレイには、マインスイーパのみが映し出されている。
壁紙は黒一色。デスクトップにアイコンは無い。
今度は後を見る。
ショボン君とモララーさんが座っていた。
ためらいは捨てた。利用できるなら、モララーさんも利用したいところだ。
そしてまた、画面を見る。
今度は画面の向こうの、脱出した後の世界を見た。
そこには親友ィョウが居て、僕と一緒に遊んでいた。
( ^ω^)その未来。勝ち取ってやるお……
63 :
◆Dti7WkoCEo
:2009/02/23(月) 22:29:45.13 ID:IptpSrId0
そもそも、僕にマインスイーパを教えてくれたのは、その親友ィョウだった。
彼の兄はパソコンオタクで、パソコンはプロ級に使えた。
その血がィョウにも流れていたのだろう。彼はゲームのプロだった。
そしてそれはマインスイーパのような、所謂「暇つぶしソフト」も例外ではない。
学校の中の、生徒が使えるパソコンのハイスコアは常に「御手上=ィョウ」だった。
もちろん先生にバレた時は怒られていたが……
その彼にマインスイーパを教わった。
(=゚ω゚)ノ『マインスイーパってのは、基本的に慣れることが大切なんだよぅ
慣れてさえしまえば、クリアすることは難しくないよぅ』
(=゚ω゚)ノ『初級のコツかよぅ? 焦るな、としか言いようがないよぅ。
まともにやれば、誰でも9秒以下なら楽に出せるよぅ。
慣れれば3秒なんてのも出せてくるよぅ!』
(=゚ω゚)ノ『リラックスしてプレイすれば、クリアできないランクなんて無いんだよぅ
ブーンは頭良いから、すぐにルールも覚えられるよぅ』
焦らなければ、勝てる。
65 :
◆Dti7WkoCEo
:2009/02/23(月) 22:32:07.50 ID:IptpSrId0
( ^ω^)…………
僕が挑むのは初級盤。
クーさん。ペニサス。ハインさん。ジョルジュ。
4人のプレイヤーを飲み込んだ悪魔のランク。
ここで潰さなければ、なんとしても潰さなければ。
ここでクリアすれば、僕の脱出はほぼ確定と見て良いだろう。
中級はきっとショボン君が潰してくれる。
だがこの初級とて、易いランクでは無い。
( ^ω^)(ウダウダ言っても、仕方ないお)
覚悟を決めて、一手目を選ぶ。
もちろん、ィョウから習った定石を打つ。
上辺のマスを打つ。
カチッ
70 :
◆Dti7WkoCEo
:2009/02/23(月) 22:34:03.63 ID:IptpSrId0
ィョウ。信じるお。
君の教えてくれたマインスイーパを
74 :
◆Dti7WkoCEo
:2009/02/23(月) 22:35:17.16 ID:IptpSrId0
やや大きめに開いたマスは、盤の上中央から右上にかけて大きく陣取っていた。
(*^ω^)っしゃ!!来たお!!
(;´・ω・`)…………チッ
舌打ちが聞こえた。
ショボン君か。分かってるよ。
僕のクリアは君のピンチだからね。
(*^ω^)…………もう楽勝だお!
一手目で、既に盤の三分の一は開いている。
ヒントも十分に存在する。
(;´・ω・`)……
君は、中級をクリアしろ。
下眉=ボーノン。
78 :
◆Dti7WkoCEo
:2009/02/23(月) 22:36:56.68 ID:IptpSrId0
( ^ω^)おっおっ!
もう楽勝だった。
初級は一手目が全てを決めるランクだ。
ハインさんの時のような、例外はあるけれど……
最低限のルールと、ある程度の運があれば、勝てる。
( ^ω^)…………
この戦いで、何よりも強敵だったのは、ショボン君だった。
そこは運で乗り切った。
監視官の興味をうまくひけたのかも知れないが、ともかく僕はショボン君に勝った。
( ・∀・)…………
僕がクリアした後は、ショボン君が中級をやることになり、そこでクリアすれば脱出。
もう名古屋は目の前だ。
84 :
◆Dti7WkoCEo
:2009/02/23(月) 22:38:10.20 ID:IptpSrId0
盤は既に90%が開かれている。
ミスも無い。
( ^ω^)…………
ラスト8マス。
地雷数は残り2。
良いペースで減らしていった。
つまるようなところもない。
不可予知が出る可能性も、もう無い。
大丈夫だ。
これでクリアできる。
ミスは無いはずだ。
88 :
◆Dti7WkoCEo
:2009/02/23(月) 22:39:27.73 ID:IptpSrId0
残り3マス。地雷はあと一つ。
僕はショボン君を蹴り落としたことになった。
けれど、皆の建前である「ランクは自由に」に乗っ取っただけだ。
文句を言われる筋合いは無い。
もちろん、人として間違っているとは思う。
小学生相手に、目に血を走らせてまで、中級から逃げたのだから。
本来護るべき人間を、地獄の底に突き落とした。
( ・∀・)…………
もしショボン君が中級を失敗したとしても、地獄を二度見た人間がいる。
三度目もきっとやってくれるはず。
大丈夫。僕は大丈夫だ。
残り1マス。全ての地雷に旗を立てた。
94 :
◆Dti7WkoCEo
:2009/02/23(月) 22:41:40.95 ID:IptpSrId0
最後のクリック。
もう、結果は分かっている。
初級如きで、旗の立て間違えなどしてしまうはずが無い。
確認も不要。
地雷の箇所は、体で感じ取れる。
カチ
きっと、そこは数字の2のはず。
96 :
◆Dti7WkoCEo
:2009/02/23(月) 22:43:08.94 ID:IptpSrId0
( ^ω^)…………
「内藤=ホライゾン。初級クリアおめでとう」
「残るは中級1回とオリジナルだ。」
( ^ω^)…………よっし、だお
これで二巡目を乗り切った。
雑念だらけのプレイだったが、なんとかクリアまでこぎ着けた。
あとはショボン君に中級をやってもらうだけ。
「次は二巡目最後のプレーヤー、下眉=ボーノンだ。」
「10分の休憩を入れる」
その声を最後に、スピーカーからの声は途切れた。
104 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
:2009/02/23(月) 22:45:36.14 ID:IptpSrId0
( ・∀・)おめでとう。
形はどうあれ、君は二度初級をクリアした。
これは評価されて然るべきだ。
(´・ω・`)…………
建前的には、僕は初級という「死の危険があるランク」をクリアしただけ。
別に「死の危険がてんこ盛りなランク」から逃げたわけではない。
もちろん、それが詭弁だということはモララーさんもショボン君も気付いている。
そして、彼らが気付いていることに、僕も気付いている。
だからこそ、モララーさんの言葉が、嫌味にしか聞こえない。
108 :
◆Dti7WkoCEo
:2009/02/23(月) 22:47:04.80 ID:IptpSrId0
(´・ω・`)…………中級か……
ショボン君が口を開く。
その右手にはヴィプクオリティの入った白い紙袋がある。
(´-ω-`)…………やるしか、無い……
僕は家に帰るんだ…………
そうだ。ぜひとも中級をクリアしてもらいたい。
それはショボン君の利益であり、僕の利益でもある。
死ぬか僕のために生きるか。
第三の選択肢は存在しない。
僕のために中級をクリアしてくれ。下眉=ボーノン
(ブーン初級編、終わり)
幕間へ
HOMEに戻る
ニュー速VIPのブーン系小説まとめ
Copyright © 2008 Boon Novel. All Rights Reserved.