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問合せ
( ^ω^)ブーンは魔法使いなようですす
第6話
178 :
名無しさん
:2007/02/07(水) 17:03:57
6話
強行軍
179 :
名無しさん
:2007/02/07(水) 17:04:30
ドクオはwktkが止まらなかった。
('∀')「ママン!行ってくるね!」
たしかに自分は出られない。でも親友は出られる。
そう、今日は全国大会の日だ。
( ^ω^)「ドクオ遅いお!」
('∀')「サーセンwwwwwwww」
川 ゚ -゚)「さっさといくぞ!なかなか遠いからな」
('∀')「おう!」
駅のホームにはちょうど電車がきていた。
ナイスタイミングだ。
180 :
名無しさん
:2007/02/07(水) 17:05:04
('A`)「そういやツンはこないのか?」
( ^ω^)「ツンは部活だお」
川 ゚ -゚)「まぁ私達だけでも楽しもうじゃないか。ドクオ!しっかり応援しろよ」
('∀')「把握!」
電車に揺られること二時間。話は尽きず笑いが絶えなかった。
アナウンス「次はwizard(株)前〜wizard(株)前〜」
( ^ω^)「お、着いたお!」
川 ゚ -゚)「行くか!」
('∀')「早く降りよーぜ!」
181 :
名無しさん
:2007/02/07(水) 17:05:24
改札を出ると巨大なwizard(株)のビルまで一本道。
専用の駅まであるのだからさすがといったところか。
182 :
名無しさん
:2007/02/07(水) 17:05:52
受付嬢「会場は地下になります。エレベーターをご利用ください」
既に超満員の人だかりができ、エレベーターはフル稼働していた。
数十分後ようやく地下会場までたどり着く。
かつてのコロッセウムを思わせる造り。そこに溢れんばかりの人の海。
(;^ω^)「どんだけいるんだお…」
川;゚ -゚)「まぁ全国区のイベントだしな…」
('A`)「ウバァ…」
すっかり疲れ切った三人。ここで放送が入る。
183 :
名無しさん
:2007/02/07(水) 17:06:24
放送「出場者は証明書を持って速やかに三番通路右の控え室に集合して下さい。繰り返します…」
( ^ω^)「それじゃあドクオ、僕達はいってくるお」
川 ゚ -゚)「応援頼んだぞ」
('∀')「頑張ってこいよ!」
二人は首から紐につないだ証明書をぶらさげ走って行った。
それを見送るとドクオは客席に着く。誇らしい気持ちで。
184 :
名無しさん
:2007/02/07(水) 17:06:53
控え室には既に多数の魔法使いがいた。
緊張している者もいれば余裕そうな顔の者もいる。もちろん余裕を取り繕っている者も。
スタッフ「それでは試合の組み合わせを発表しまーす!
この組み合わせの通りで観客の方達にもモニターでお知らせしますので〜」
( ^ω^)「えぇっと…初めの相手はぃょぅさんかお」
手渡された表によるとブーンの初戦の相手はぃょぅという人らしい。
(=゚ω゚)ノ「君がブーン君かよう?」
( ^ω^)「そうですお…あなたがぃょぅさんかお?」
185 :
名無しさん
:2007/02/07(水) 17:07:56
対戦前にぃょぅ自ら接触してくる。ブーンも探り探り会話を続ける。
( ^ω^)「参加は初めてですかお?」
(=゚ω゚)ノ「そうだよう!ブーン君もかよう?」
( ^ω^)「そうですお」
(=゚ω゚)ノ「おたがいがんばるよう!」
二人の会話を遮るように放送が入る。
放送「次の試合に参加のブーンさんとぃょぅさんは至急スタンバイしてください。繰り返します…」
( ^ω^)「それじゃあいきますかお…」
(=゚ω゚)ノ「本気でいくよう…」
闘技場の入口へと進む二人。手には杖。胸には闘志を持って。
186 :
名無しさん
:2007/02/07(水) 17:08:31
司会「レディースアーンジェントルメーン!続いての試合はこの二人だー!!ブーンVSぃょぅ!!」
観客「ギャー!!!」
悲鳴にも似た応援。
('∀')「ブーン、頑張ってな〜!!」
その中で必死に友を応援するドクオ。
( ^ω^)「す…すごいお…すごすぎるお…これが全国…」
(=゚ω゚)ノ「しびれるよう…」
東西に引かれた白線の手前に立ち、睨み合ったまま動かない二人。緊張で動けないのだった。
司会「それじゃあ…ファイトォォォォォ!!!」
ゴングが鳴り響くと同時に試合が開始した。
187 :
名無しさん
:2007/02/07(水) 17:09:08
緊張を振り払い、先に動いたのはぃょぅ。手に持つ緑の杖、『プラタナス』は植物を造り出す杖。
(=゚ω゚)ノ「くらうよう!はっぱカッター!」
どこかで聞いたことのある技だがそこは気にしない。
(:^ω^)「きゃん!」
急所に当たった。だが効果はいまひとつのようだ。
( ^ω^)「くたばれフシギダネ!」
ブーンもやっと動きだした。
( ^ω^)「かぜおこし!」
効果はばつぐんだ。
フシギダネはたおれた。
( ^ω^)「かぜおこし一発で死ぬって…弱いってレベルじゃねーお!」
188 :
名無しさん
:2007/02/07(水) 17:09:43
観客「ひっこめー!!」
会場に野次と怒声が響き渡る。それを抑えようと必死のアナウンス。
司会「次の試合に期待しましょう!ではブーンさん、ぃょぅさん!ありがとうございました〜」
早々に控え室にひっこむブーンだった。
(;^ω^)「これが…全国…」
はたして疑問だった。
川 ゚ -゚)「ひどい試合だったな…」
(;^ω^)「…」
川 ゚ -゚)「次は私だ…行ってくる」
(;^ω^)「頑張ってくれお…」
川 ゚ -゚)「あぁ」
189 :
名無しさん
:2007/02/07(水) 17:50:03
司会「続いての試合は彼女達だー!!クーVSしぃ!!」
観客「おぉ〜!!」
闘技場にあらわれた二人の美少女に目を奪われる二人。ドクオもまた然り。
(*゚ー゚)「なにそれ?刀?」
川 ゚ -゚)「杖だ」
(*゚ー゚)「へぇ…変わってるね」
川 ゚ -゚)「気にする…」
(*゚ー゚)「どーせ私が勝つからなんでもいいけどね」
川 ゚ -゚)「…」
司会「それでは…ファイトォォォォォ!!」
190 :
名無しさん
:2007/02/07(水) 17:50:38
この様子を観客席とは別の、一般人立ち入り禁止の特等席から観覧している者もいた。
???「はじまったな…どこまでやれるかな…」
191 :
名無しさん
:2007/02/07(水) 17:51:22
川 ゚ -゚)「わざわざ剣技で戦ってくれるとはな!」
(*゚ー゚)「それはこっちのセリフ!」
しぃの手には氷で造られた刀。彼女もまた氷系の魔法使いだった。
連続して響く甲高い音。次第にそれは激しさを増す。
川 ゚ -゚)「なかなかやるな…」
(*゚ー゚)「私はいつもこの戦型でね…剣技にはなれているのさ…むしろ魔法は得意じゃないよ」
川 ゚ -゚)「ふっ…面白い奴だ…」
おたがい大きく振りかぶって刀を振るう。
闘技場に今日一番の甲高い音が響く。
192 :
名無しさん
:2007/02/07(水) 17:52:06
観客「…」
応援することも忘れて生唾を飲み、二人を凝視する観客。
川 ゚ -゚)「ちぃっ!」
脇腹を浅くだが切られ、ふらつくクー。
(*゚ー゚)「ふんっ!」
さらに斬撃を加えるしぃ。
川 ゚ -゚)「ふんっ!」
バックステップで一歩後ろに身を退き、一度間合いを取ろうとする。
(*゚ー゚)「無駄無駄!」
だがそれを許さない。
川;゚ -゚)「くっ!」
足首を切られ、よろけた拍子に地に尻を着けてしまう。
それを逃すまいと大きく刀を振りかぶる。
(*゚ー゚)「これで終わり!」
193 :
名無しさん
:2007/02/07(水) 17:52:40
だが一瞬できた隙を見落とさず、クーは手を地に着け、思い切り伸びをし、その勢いでしぃの腹に足裏を入れる。
(;゚ー゚)「げはぁっ!」
川;゚ -゚)「はぁはぁ…」
立上がり、倒れ込むしぃを見下しつつ、自身も動けないクー。それほどまでに疲弊していたのだった。
(#゚ー゚)「おめぇはオラを怒らした!!」
立上がり、本気宣言をするしぃ。だが小刻みに体は揺れている。彼女もまた限界が近い。
川 ゚ -゚)「これで終わらせようか…」
(*゚ー゚)「えぇ」
194 :
名無しさん
:2007/02/07(水) 17:53:25
大きく間合いを取っていた二人がおたがいに相手を目掛けて走りだす。
そして音もなく交差した。
川 ゚ -゚)「…」
(*゚ー゚)「…」
川 ゚ -゚)「また…」
(* ー )「…」 地面に転がるしぃ。
川 ゚ -゚)「つまらぬものを切ってしまった」
刀を鞘におさめるクー。
観客「うわぉぉぉ〜!!!」
スタンディングオベーションする観客。
マスターベーションする観客。もちろんドクオはマスターベーションする観客だった。
195 :
名無しさん
:2007/02/07(水) 17:54:09
会場中が沸き上がる。
司会「すばらしい試合に今一度拍手〜!!」
会場は歓喜に満ちあふれたのだった。
その後も快勝、辛勝を続けていき、ブーンとクーはとうとう準決勝へ進出する。
御都合主義なのには触れてはいけない。
特にブーンは夢見心地でそのときを迎えていた。
(*^ω^)「ふひ…ふひひwwwwwwwwwwww」
川 ゚ -゚)「きめぇwwwwwwwwwwww」
196 :
名無しさん
:2007/02/07(水) 17:54:44
( ^ω^)「クー、頑張ってきてくれお!決勝戦で会うお!」
川 ゚ -゚)「あぁもちろんだ…」
五分後、控え室には元気に走り回るクーの姿が。
川 ゚ -゚)「もうエターナルフォースブリザードなんて使わないよ!」
(;^ω^)「…」
( ^ω^)「それじゃあ次は僕の番だお!いってくるお!」
クーに続けとばかり張り切るブーン。
のちに彼が張り切りボーイ党なるものの初代党首になることはまだ誰も知らない。
197 :
名無しさん
:2007/02/07(水) 17:55:18
司会「それでは続いての準決勝〜!ブーンVSショボン!!」
ブーンの目の前にあらわれたのはかつて自分に杖をくれた恩人だった。
そしてその手には黒い杖。
(´・ω・`)「やあ。ひさしぶりだね」
( ^ω^)「あなた実はすごい人だったのかお!?」
(´・ω・`)「まぁね…そんなことより…」
( ^ω^)「お?」
(´・ω・`)「僕達のもとではたらかないか?」
198 :
名無しさん
:2007/02/07(水) 18:15:35
司会「おーっと!なんだこの突然のスカウトは〜?」
観客「なんだなんだ?」
ざわつく観客。
('A`)「一体なんだ?」
ドクオもまた然り。
(;^ω^)「あのー?」
(´・ω・`)「NOとは言わせないよ…まさかそこまで『テンペスト』を使いこなすとはね…
他の奴等はほとんど発狂したっていうのに」
(;^ω^)「どーゆーことだお?」
199 :
名無しさん
:2007/02/07(水) 18:16:01
(´・ω・`)「僕は『神皇』の造った杖を見込みがありそうな人に配っていたんだ。
その対象は見るからに童貞でキモい奴だ。
そしてその中から杖を使いこなせるほどのすぐれた人材を僕達の組織に取り入れる。そういう計画だ。
杖の魔力はあまりにも強力だから魅せられて狂ってしまう者もいる。
何人かはタイーホされてしまったが…
まぁそんなやつらでも組織の手下にするには十分だけどね…
今、手下どもはこのビルを制圧している最中だよ」
(;^ω^)「一体なにが目的なんだお!?」
200 :
名無しさん
:2007/02/07(水) 18:16:41
(´・ω・`)「僕についてこい!そうすれば『神皇』自ら話していただけるだろう…」
(#^ω^)「ふざけるなお!だれがそんなイミフなところに…」
観客「キャー!!」
突然響く悲鳴。
???「ぎぎぎ…」 観客席になだれ込み、観客を襲いだす大量の基地外。
(´・ω・`)「どうやら地上はすべて制圧したようだね…」
(#^ω^)「なっ!」
(´・ω・`)「さぁ…ついてくるんだ」
と、ここで思いも寄らぬ人物が叫ぶ。
(;`・ω・´)「なにしてるんだ兄さん!」
教師、シャキンだった。
201 :
名無しさん
:2007/02/07(水) 18:17:17
(;´・ω・`)「な、シャキン!?なぜお前が!」
二人は兄弟だった。
(;`・ω・´)「なんで兄さんがこんなことを!?」
(;´・ω・`)「う、うるさい!お前には関係ない!!」
(;`・ω・´)「昔の兄さんはあんなにやさしかったのに…なぜこんな!?
失踪したあとなにがあったんだ!?」
(;´・ω・`)「う、うるさい!うるさい!!」
(;`・ω・´)「に、兄さん…」
(;´・ω・`)「ちぃっ!もぅいい!
ブーン!早くついてこい!!」
(#^ω^)「断わるお!」
202 :
名無しさん
:2007/02/07(水) 18:17:55
(#´・ω・`)「ならば死ねぇぇぇ!!」
(#^ω^)「黙ってやられるほど弱くないお!
リパルス!!」
だが何も起こらない。
(;^ω^)「お!?」
(#´・ω・`)「僕の杖、『ネクロ』にはすべての魔法を封じる魔力がある…僕には勝てないよ…」
(;^ω^)「それなんてラスボス…」
(#´・ω・`)「死ねぇぇぇ!デスグラスプ!!」
ブーンに迫る黒の触手。だがそれを遮ろうと二人の間に腕を広げて仁王立ちする者があらわれる。
203 :
名無しさん
:2007/02/07(水) 18:18:22
('A`)「俺の役目は守ることだ…」
(;^ω^)「ど、ドクオ!」
('A`)「俺は守ることしかできねぇ男だ…たとえ魔法が使えなくてもな!!」
黒の触手がドクオを包み込む。
( ;ω;)「ドクオぉぉぉぉぉ!!」
触手が離れた後のドクオを見てブーンは嗚咽した。
204 :
名無しさん
:2007/02/07(水) 18:18:54
(-A-)「…」
ドクオは眠ったように目を瞑っていた。ただその顔は黒くなっている。顔だけでない、手も足も。
川#゚ -゚)「くそっ!間に合わなかったか!」
控え室からでてきたクーが叫ぶ。
川#゚ -゚)「控え室にも基地外が攻めてきた!選手みんなで戦っているが、皆負傷している…
いつまで保つかわからない!ブーン立つんだ!立って戦え!」
( ;ω;)「おっおっお…」
嗚咽し続けるブーン。とてもじゃないが戦える状態じゃない。
205 :
名無しさん
:2007/02/07(水) 18:19:40
川#゚ -゚)「くそっ!私があのとき気付いていればどうにか変わったかもしれないのに…」
予選会のときのことを思い出し、後悔するクー。
(#`・ω・´)「兄さん!やめるんだ!」
(#´・ω・`)「うるさい!うるさいうるさい!!
気分が悪い!僕はいったん帰る!!」
そういって去り際にブーンの腹に思い切り蹴りを加える。
( ゜ω;)「げばぁ!」
転がり、気を失うブーン。
(#`・ω・´)「兄さん!」
叫びはしたが追いかけることができないシャキン。かつての兄との恐ろしいまでのギャップに足が竦む。
206 :
名無しさん
:2007/02/07(水) 18:20:31
川#゚ -゚)「くそっ!父上は!」
最善の策を考えようと必死のクー。
???「痛たたた…」
観客席から転げ落ちてくる一人の男。
川;゚ -゚)「って、父上!!」
/ ;' 3「痛たた…
ってクー!よかった、大丈夫か!?」
川;゚ -゚)「私は大丈夫だが…友人が…」
/ ;' 3「まぁ私がいた特等席も襲われたわけだが…
しょうがない…友人を連れていきなさい!私が来た裏道はまだ奴等にバレていない!そこから逃げるといい!
私はここに残って基地外どもを抑える!」
207 :
名無しさん
:2007/02/07(水) 18:20:56
川;゚ -゚)「父上、ありがとうございます!
それから…前々から動いていたにも関わらず、私がいたらないばかりに…」
それだけ言うと、クーはドクオを、シャキンはブーンを背負い、地下会場を後にする。
残されたものは混乱と絶望だけだった。
最終話へ
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