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('A`)たちは水の上に生きるようです

第13話

7 : ◆ct9JfRCXVU :2009/04/09(木) 22:38:03.51 ID:xZPfR/3x0
第13話 「赤熱天下」

雲のない青空には太陽が高く上り強い日差しが地面に降り注ぐ

アスファルトからは熱気が立ち上り、遠くには陽炎が揺らいでいる

ショボンとクーは蝉の声が響く一本坂を二人で歩いていた。

川 ゚ -゚)「暑いな・・・」

(´・ω・`)「暑いね・・・」

川 ゚ -゚)「・・・・・・」

(´・ω・`)「・・・・・・」

川 ゚ -゚)「ショボン」

(´・ω・`)「なんだい?」


8 : ◆ct9JfRCXVU :2009/04/09(木) 22:39:37.20 ID:xZPfR/3x0
川 ゚ -゚)「いや特に」

(´・ω・`)「・・・暑いね」

川 ゚ -゚)「ああ、暑いな」

(´・ω・`)「あのさ、昨日のことなんだけど」

川 ゚ -゚)「ああ、昨日はチョコバナナありがとうな」

(´・ω・`)「いや、あれくらいなんでもないよ」

川 ゚ー゚)「そうか」

(´・ω・`)「うん」

川 ゚ -゚)「で、何だ?」

(´・ω・`)「やっぱりなんでもないや」

(;´・ω・`)(さっきのはなんだったんだろう・・・)

川 ゚ -゚)「ふーん?」


10 : ◆ct9JfRCXVU :2009/04/09(木) 22:41:28.14 ID:xZPfR/3x0
一方、廃ホテルのドクオたちはクーの爆弾発言について丸く座って話していた。

('A`)「なんだったんだろうな、さっきのアレは・・・」

ノハ;゚听)「おねいちゃんが変だったぞおお!!」

ξ;゚听)ξ「結局なんでもなかったんじゃない?」

从 ゚∀从「そーかぁ?クーがあんな事言うの初めて聞いたぜ?」

(;^ω^)「マジでびっくりしたお」

ξ゚听)ξ「でもあの二人がっていうのは想像しにくいわね」


12 : ◆ct9JfRCXVU :2009/04/09(木) 22:42:18.82 ID:xZPfR/3x0
('A`)「確かにな、あのしょぼくれとクーはなぁ」

从 ゚∀从「今二人で何してるんだろうな?」

( ^ω^)「無言で歩いてそうだお・・・」

ξ;゚听)ξ「目に見えるようだわね・・・」

ノハ;゚听)「そんなことないぞお!おねいちゃんは家では凄くテンション高いんだぞおおお!!」

从;゚∀从「そうなのか・・・」

(;'A`)「そうなんだ」


13 : ◆ct9JfRCXVU :2009/04/09(木) 22:44:21.74 ID:xZPfR/3x0


川 ゚ -゚)「・・・・・・」

(´・ω・`)「・・・・・・」

川 ゚ -゚)「ショボン」

(´・ω・`)「なんだい?」

川 ゚ -゚)「花火では何が好きだ?」

(´・ω・`)「うーん・・・線香花火かな」

川 ゚ー゚)「そうか、私もだ」

(´・ω・`)「なんかあの地味さがいいよね」

川 ゚ -゚)「趣があると言ってくれ」


14 : ◆ct9JfRCXVU :2009/04/09(木) 22:47:07.98 ID:xZPfR/3x0
(´・ω・`)「定番だよね」

川 ゚ -゚)「定番だな」

(´・ω・`)「クーって実はドリフとか好きそうだね」

川;゚ -゚)「・・・なぜわかる、そんなことヒートしか知らないぞ・・・」

(´・ω・`)「定番とか、お約束とか好きでしょ?」

川;゚ -゚)「まぁ・・・確かにそうだな・・・」

(´・ω・`)「僕も好きだね、お約束とか」

川 ゚ -゚)「そうか、今度ドリフ大全全14巻のDVDを貸そう」

(;´・ω・`)「そこまで好きだとは思ってなかったよ」

川*゚ -゚)「みんなには秘密だぞ」


15 : ◆ct9JfRCXVU :2009/04/09(木) 22:49:07.98 ID:xZPfR/3x0



从 ゚∀从「食材冷蔵庫に入れるから扇風機止めるぞー」

ハインが扇風機の前にしゃがみ込んでスイッチに手をかける

('A`)「マジかよハイン・・・俺に死ねって言うのかよ」

从;゚∀从「電力足りねーんだから仕方ないだろ」

('A`)「所詮は自家発電の悲しさか・・・」

ノパ听)「気合で我慢だぞおおおお!!」

ξ゚听)ξ「発電機ってどの程度まで使えるわけ?」

从 ゚∀从「100Vで最高7〜8Aくらいだな、冷蔵庫使ったらいっぱいいっぱいだ」

( ^ω^)「冷蔵庫がないと肉が腐っちゃうお、ドクオは我慢しろお」

ブーンが小さなグレーの冷蔵庫を抱えながら近づいてきた


16 : ◆ct9JfRCXVU :2009/04/09(木) 22:51:42.59 ID:xZPfR/3x0
('A`)「っていうか昼飯前に入れておけよ・・・」

从 ゚∀从「どたばたしててな、ってわけで消すからな」

そういいながらハインが扇風機のスイッチを切る、扇風機の回転が緩まり、そして止まった

('A`)「さようなら俺のそよ風」

(;^ω^)「ここに挿せばいいのかお?っていうかコレ食べ物入れるタッパーじゃないかお?」

ブーンがさっきまで扇風機のコードが刺さっていた半透明の箱を見ながら言う

('A`)「タッパーなめんな、防水、防塵、加工性、どれをとっても完璧なんだぞ」

( ^ω^)「どうでもいいお、ここにさせばいいんだお?」

ブーンがタッパーに開いた2つの細い溝にコードを挿す、冷蔵庫が微かな音を立てて動き出した。


19 : ◆ct9JfRCXVU :2009/04/09(木) 22:54:24.06 ID:xZPfR/3x0
ノパ听)「おおお!!動いたなぁああああ!!!」

ξ゚听)ξ「当たり前よ、家から持ってきたんだから」

从 ゚∀从「でもこの大きさじゃあ肉と豆腐ぐらいしか入れらんないぜ?」

ξ゚听)ξ「他のは日持ちするものばっかりだから大丈夫よ」

( ^ω^)「トマトとジュースは上の水ために入れておけば湧き水で十分冷えるお!」

ノパ听)「なるほどだなあああ!」

('A`)「暑い死ぬ」

( ^ω^)「だからドクオは暑さ耐性つけろお、南国の住民として致命的だお」

('A`)「あ、金魚の池作んなきゃいけねぇんだった」


21 : ◆ct9JfRCXVU :2009/04/09(木) 22:56:54.87 ID:xZPfR/3x0



ショボンとクーは荒巻屋の前にいた、

立て付けの悪いアルミの引き戸を引いて薄暗い店内に入る、やはり店主の荒巻じいさんは奥でテレビを見ていた

(´・ω・`)「花火花火っと」

川 ゚ -゚)「結構種類があるもんだな」

ショボンとクーは入り口近くに並べられた花火を物色する、色々な種類がはいった板状のパックや、

打ち上げ花火が入った透明なバッグ型、そのほかにネズミ花火やロケット花火なんかがバラ売りされている

(´・ω・`)「やっぱり基本はこういう奴だよね」

ショボンが手持ちのタイプが沢山入った板状のパックを手に取る


23 : ◆ct9JfRCXVU :2009/04/09(木) 22:59:13.85 ID:xZPfR/3x0
川 ゚ -゚)「そうだな、でも打ち上げなんかもあったほうがいいんじゃないか?」

(´・ω・`)「ブーンなんかはロケット花火とか好きだよね」

川 ゚ -゚)「じゃあそのへんのもバラで買っていくか」

(´・ω・`)「そうしよっか、あとは」

川 ゚ー゚)「線香花火か?」

(´・ω・`)「うん、線香花火」

川 ゚ー゚)「定番だからな」

(´・ω・`)「定番だね」

川 ゚ー゚)「さて、買うのはこれくらいでいいかな?」

(´・ω・`)「うん、じゃあ早く買ってもどろっか」


25 : ◆ct9JfRCXVU :2009/04/09(木) 23:01:45.36 ID:xZPfR/3x0


ドクオたちは太陽の照りつける屋上にいた、

('A`)「さて、池っていってもどうやって作ればいいもんかね」

ξ゚听)ξ「金魚の気持ちになって考えなさい」

从;゚∀从「さすが金魚すくいの女帝・・・言うことが違うぜ」

ξ;゚听)ξ「勝手に変な二つ名つけないでよ」

( ^ω^)「金魚さんは生きてるかお?」

ノパ听)「生きてるぞおおお!!わっさわさいるぞおおおお!!」

ヒートが水の張ったドラム缶を覗き込みながら言う


27 : ◆ct9JfRCXVU :2009/04/09(木) 23:04:35.93 ID:xZPfR/3x0
ξ゚听)ξ「これだけいるとちょっとグロイわね」

( ^ω^)「ツン、自分で取ってきたのにグロイとか言うお・・・・」

ξ゚听)ξ「池、ここの上に作ったらどう?」

ツンが昇ってきた階段の上を指差して言う、屋上への階段には一応コンクリートの壁と屋根がついていて

平らな屋根の周りには30cmほどのふちもついているので都合がいい

('A`)「うーん・・・広さ、深さ共に申し分ないんだが・・・水をどうやって補給するんだよ」

ξ゚听)ξ「あ、そういえばそうね」

从 ゚∀从「ここはやっぱりドラム缶じゃねぇの?」

( ^ω^)「40数匹もいるんだお?ドラム缶一個じゃかわいそうだお」

ノパ听)「なら2個でどうだああああ!!!」

('A`)「じゃあドラム缶を2個ほど縦に真っ二つだな・・・、骨が折れそうだ」




31 : ◆ct9JfRCXVU :2009/04/09(木) 23:07:11.06 ID:xZPfR/3x0


(´・ω・`)「ドクオじゃないけど・・・」

川 ゚ -゚)「やはりこの坂を上るのは面倒だな」

会計を済ませて荒巻屋の外に出た二人は、目の前に延々と続く一本坂を見上げて言う

(´・ω・`)「・・・ちょっと休憩していこうか」

川 ゚ー゚)「そうするとしよう」

(´・ω・`)「自販機でジュースでも買ってくるよ、クーは何がいい?」

川 ゚ -゚)「自分で払うぞ?」

(´・ω・`)「いいよ、たまには奢るよ」

川 ゚ー゚)「昨日もチョコバナナをもらったが・・・」

(´・ω・`)「あれはドクオに対するイタズラもあったからw」

33 : ◆ct9JfRCXVU :2009/04/09(木) 23:09:17.50 ID:xZPfR/3x0
川 ゚ー゚)「じゃあ君の好意に甘えるとしよう、ついでにチョイスも任せるよ」

(´・ω・`)「チョイスもかぁ・・・じゃあそこのベンチで待っててよ」

川 ゚ -゚)「わかった、ベストチョイスを期待してるぞ」

(´・ω・`)「妙なプレッシャーかけないでよ」

川 ゚ -゚)「いやいや、ショボンならできるさ」

(;´・ω・`)「・・・まぁ買ってくるよ」


35 : ◆ct9JfRCXVU :2009/04/09(木) 23:12:00.76 ID:xZPfR/3x0

ドクオたちはホテルの屋上でドラム缶と格闘していた

( ^ω^)「ショボンとクー遅いお」

从 ゚∀从「だから二人でいちゃついてるんじゃねーの?w」

ξ゚听)ξ「ちょっと想像がつかないわね」

ノパ听)「確かになああ!!」

('A`)「いいから手を動かせ、早く終わらせたい・・・」

从 ゚∀从「この金ノコ全然切れねぇな」


37 : ◆ct9JfRCXVU :2009/04/09(木) 23:13:25.81 ID:xZPfR/3x0
ξ゚听)ξ「斧かなんかはないわけ?」

(;'A`)「そんな物騒なもんあるわけねーだろ、あってもお前には渡さないし」

( ^ω^)「確かにツンが斧持ってたら怖いお・・・」

ξ#゚听)ξ「どういう意味よ」

从;゚∀从「斧でドラム缶叩き切るとかホラー以外のなにもんでもねぇよ」

('A`)「真夏の惨劇!手斧女子高生、鮮血のツン!」

(;^ω^)「ヒイイイイイイ!!」



38 : ◆ct9JfRCXVU :2009/04/09(木) 23:14:07.27 ID:xZPfR/3x0



(´・ω・`)「午後の紅茶でよかった?」

川 ゚ -゚)「うむ、私の一番好きなジュースだ」

ショボンとクーは荒巻屋の前のベンチに並んで座っていた

目の前には青い海が広がり、遠くにカモメが飛んでいるのが見える

(´・ω・`)「よかったよ、嫌いだったら困るからね」

川 ゚ー゚)「知っていて買ったんじゃないのか?」

(´・ω・`)「・・・まぁ知ってたけどね」


40 : ◆ct9JfRCXVU :2009/04/09(木) 23:16:54.40 ID:xZPfR/3x0
川 ゚ー゚)「ショボンは記憶力がいいからな」

(´・ω・`)「それしかとりえが無いけどね」

川 ゚ -゚)「そんなことはないだろう?」

(´・ω・`)「そうかなぁ」

ショボンは手に持った缶ジュースの蓋を開け、一口飲む

川 ゚ -゚)「いまごろホテル組は何してるだろうな」

(´・ω・`)「池作ってるはずなんだけどね」

川 ゚ -゚)「なんというか・・・まだ昼だからか泊まるっていう実感が無いな」

(´・ω・`)「僕達買出しに出てるしね」


44 : ◆ct9JfRCXVU :2009/04/09(木) 23:20:10.94 ID:xZPfR/3x0
川 ゚ -゚)「普段遊び場にしている廃ホテルに泊まるという行為はどこか違和感を覚えるな」

(´・ω・`)「ちょっと前までは想像もしなかったよね、あんなところに泊まるなんて」

川 ゚ -゚)「想像したこともないような事も簡単に起こり得るということだな」

(´・ω・`)「・・・僕達7人の関係も変わったりするのかな」

川 ゚ー゚)「それもありえるかもしれないな」

クーは缶を両手で握りながらクスクスと笑う

(´・ω・`)「クーもなんかちょっぴり変わったかもね?」


46 : ◆ct9JfRCXVU :2009/04/09(木) 23:22:37.57 ID:xZPfR/3x0
川 ゚ー゚)「そうかな?」

(´・ω・`)「かも、だけどね」

川 ゚ー゚)「そうかも知れないな、さて、みんなが待っているだろうしそろそろ戻るとしようか」

そういってクーが立ち上がると、長い黒髪が海風に揺れた

(´・ω・`)「そうだね」

ショボンもベンチから立ち上がり、傍らのゴミバコにアキカンを捨てる

川 ゚ー゚)「今日はいつもより海がきれいだな」




50 : ◆ct9JfRCXVU :2009/04/09(木) 23:25:33.76 ID:xZPfR/3x0


( ^ω^)「つっかれたお・・・・」

从 ゚∀从「さすがに炎天下での作業は堪えるな」

ノパ听)「日射病には気をつけろよおおお!!!」

('A`)「ジュースでも飲むか?水分補給は大事だぞ」

ξ゚听)ξ「じゃあコップ取ってこよっか?」

( ^ω^)「待つお、きっと作業を終えた後に飲むジュースは格別だお、終わってからにしないかお?」

ノパ听)「ブーンが我慢とか珍しいなあああ!!」

('A`)「何親父臭いこといってんだ」


52 : ◆ct9JfRCXVU :2009/04/09(木) 23:28:29.80 ID:xZPfR/3x0
从 ゚∀从「まぁブーンの言うことにも一理あるな、あとちっとだし終わらせちまおうぜ?」

ノパ听)「そうするかああ!!!」

( ^ω^)「そのほうが労働のしがいがあるってもんだお!」

ξ゚听)ξ「こっちの切り終わったほうに水ためておいたほうがいい?」

ツンが傍らに転がる両断されたドラム缶を指して言う

('A`)「ああ頼むわ、あと適当に石とか入れておいてくれ」

( ^ω^)「ショボン遅いお、だいじょうぶかお」


53 : ◆ct9JfRCXVU :2009/04/09(木) 23:29:11.55 ID:xZPfR/3x0



(´・ω・`)「ちょっとのんびりしすぎたかな、今何時くらいだろ」

川 ゚ -゚)「時計を忘れてしまったな」

(´・ω・`)「僕も流しそうめんの準備してるときにはずしちゃったままだね」

川 ゚ -゚)「ふむ・・・でもそんなにたってないんじゃないか?」

(´・ω・`)「そうだよね」



56 : ◆ct9JfRCXVU :2009/04/09(木) 23:32:03.97 ID:xZPfR/3x0
金魚の池を作り終えたドクオたちは、いつもの様4階で車座に座って話していた

照明器具の無い廃墟だが、窓から入り込む強い日差しのおかげで中はとても明るい

( ^ω^)「くはーっ!この一杯のために生きてたお!」

ブーンが紙コップに入ったジュースを一息に飲みほす。

('A`)「そうか、じゃあもう未練は無いわけだ」

ξ゚听)ξ「そのオヤジ化なんとかしなさいよ」

ノパ听)「ぷっはあああ!!!うまいなあああ!!」

ξ;゚听)ξ「・・・・・・」

( ^ω^)「ヒートにもなんか言えお・・・・」


58 : ◆ct9JfRCXVU :2009/04/09(木) 23:34:29.14 ID:xZPfR/3x0
('A`)「つーかしょぼくれの野郎荒巻屋まで行くのになんで2時間もかかるんだよ」

从 ゚∀从「・・・なあドックン?」

('A`)「なんだいハインちゃん?あとドックン言うなや」

从 ゚∀从「ドックンがいつも座ってるその木箱、南京錠なんてついてたっけかなぁ?」

(;'A`) ギクッ

ハインの言う通り、ドクオが腰掛けている木箱には、いつの間にか蝶番と小さな南京錠がついていた

(;'A`)「ナ、ナンノコトダカ・・・・?」

( ^ω^)「ほんとだお、鍵がついてるお?」

(;'A`)「幻覚だ、幻覚、君はちょっと休んだほうがいい」


61 : ◆ct9JfRCXVU :2009/04/09(木) 23:37:21.95 ID:xZPfR/3x0
ξ゚听)ξ「あきらかに鍵がついてるわよ」

(;'A`)「君は眼科に行ったほうがいい」

ノパ听)「ホントだああああ!!!」

(;'A`)「うわああああああああああ!!!!」

从 ゚∀从「鍵は何処かな?」

ξ゚听)ξ「あ、ドクオ首になんか下げてる!」

(;'A`)「黙れええええええ!!」

从 ゚∀从「いまだ奪えヒート!」

ノパ听)「了解だあああああ!!!」


63 : ◆ct9JfRCXVU :2009/04/09(木) 23:39:29.70 ID:xZPfR/3x0
('A`)「なんの!」

素早く立ち上がり、階段の方へ走り出すドクオ

( ^ω^)「させないお!」

ドクオはあっけなくブーンに捕まり、後ろから羽交い絞めにされる

(;'A`)「チクショウ・・・ブーン、無駄に足速すぎだろ・・・」

ノハ*゚听)「観念しろおおおお!!!」

そういいながらヒートがドクオの襟元にそっと手を伸ばす、ドクオの首筋にヒートの両手が触れ、二人の顔が接近する

从;゚∀从「ま、待てヒート!自分で取らせよう!」

ξ;゚听)ξ「そのほうがいいわヒート!」


64 : ◆ct9JfRCXVU :2009/04/09(木) 23:42:18.19 ID:xZPfR/3x0
ノハ;゚听)「そ、そうかぁ?」

(;^ω^)「そのほうがいいお・・・」

(;'A`)「わかった、降伏する」

( ^ω^) (降伏て・・・)

ドクオはブーンに羽交い絞めにされたまま腕をモゾモゾと器用に動かし、首から鍵がついたボールチェーンを抜き取る。

('A`)「ホラ鍵だよ、あとブーンもいい加減に離しやがれ」

ノパ听)「おおおお!!ゲットしたぞおおお!!」

ξ゚听)ξ「結局あの箱には何が入ってるわけ?」

从*゚∀从「早速あけてみっかwww」


66 : ◆ct9JfRCXVU :2009/04/09(木) 23:44:14.25 ID:xZPfR/3x0
(´・ω・`)「やぁ、お待たせ」

( ^ω^)「お?ショボンかお?」

('A`)「お、おせーんだよしょぼくれ」

川 ゚ -゚)「遅くなったな、なんでドクオは羽交い絞めにされてるんだ?趣味か?」

ノパ听)「おねいちゃんおかえりいいい!!!」

(#'A`)「ちげーよ!」

从 ゚∀从「なんかドクオがいっつも座ってる箱に怪しい鍵がついてたんだよ」

(´・ω・`)「へぇ、それは怪しいねぇ」

ξ゚听)ξ「で、今から中身を確かめようってわけよ」

川 ゚ -゚)「ふーん?」


68 : ◆ct9JfRCXVU :2009/04/09(木) 23:47:54.58 ID:xZPfR/3x0
从 ゚∀从「じゃあさっそくご開帳といくか」

ハインが木箱の脇にしゃがみ込み南京錠を開け、上板をゆっくり押し上げる

みんなで同時に覗き込むと中には釣り道具が入っていた

从 ゚∀从「ん?」

ξ゚听)ξ「つり道具ね」

( ^ω^)「なんでそんなもん必死に隠そうとするんだおwwww」

('A`)「・・・特に意味はない・・・・・・」

ノパ听)「いっぱい入ってるなああああ!!」

木箱の中には伸縮式の釣竿が2本とリールが2個、それに細々とした釣り道具が収められていた


71 : ◆ct9JfRCXVU :2009/04/09(木) 23:52:04.65 ID:xZPfR/3x0
ブーンやヒートが釣具を箱から取り出してしげしげと眺めていると、クーが何かに気づいたような声を上げた

川 ゚ -゚)「ん?」

(;'A`) ギクッ

ξ゚听)ξ「クー、どうかした?」

川 ゚ -゚)「なんか・・・底が浅くないか?」

(´・ω・`)「確かにドクオの底は浅いね」

川 ゚ -゚)「それはそうなんだが・・・箱の中が狭くないか?」

( ^ω^)「地味にひどいこと言うお」

从 ゚∀从「確かに・・・これ二重底じゃねーか?」

(;'A`) ギクッ

(;'A`)「目の錯覚って奴じゃないかな?ハイン君?君も眼科に行ったほうがいい」


72 : ◆ct9JfRCXVU :2009/04/09(木) 23:55:17.53 ID:xZPfR/3x0
ξ゚听)ξ「早速こじ開けましょ!」

(;'A`)「聞けよ」

箱の中をよく調べると、底板の角の一つに切り欠きが入っていた、ハインはそこに指をかけて底板を持ち上げる

するとやはり下には空間があり、シュレッダーにかけられた細かい紙が大量に詰まっていた

ノパ听)「なんだこれはあああ!!!?」

从 ゚∀从「緩衝材だろ?どれどれ・・・」

ハインが紙くずの中に手を突っ込む、固い感触が有り、それを掴んで引きずり出す

引き抜いたハインの手には、拳銃が握られていた

ノハ;゚听)「ピストルだああああ!!!!!」

(;^ω^)「ほああああ!!武器密輸だおおお!!銃刀法違反だお!!」


74 : ◆ct9JfRCXVU :2009/04/09(木) 23:57:44.86 ID:xZPfR/3x0
(;´・ω・`)「よく見なよ、モデルガンだよ」

確かに銃口には赤い安全キャップが嵌められている

(*'A`)「ぐああああ!やめろおおお!!恥ずかしいだろおおお!!」

ξ;゚听)ξ「なんでこんなもん隠してたのよ」

川 ゚ -゚)「意味不明だな」

(´・ω・`)「隠す意味がわからない」

ノハ*゚听)「・・・・・・これは秘密基地っぽくていいなあああ!!!」

从 ゚∀从「確かにこれは漢のロマンだな!」

('A`)「そう・・・!なぜかといえば漢のロマンだからっ・・・!」


76 : ◆ct9JfRCXVU :2009/04/10(金) 00:00:23.63 ID:7dPuHT2/0
(;^ω^)「バカかお」

('A`)「お前に言われたくないわ!」

('A`)「知ってるぞ!おととい発見したからな!」

ドクオはツカツカと部屋の隅に歩いていくと積んであるダンボールを開ける、中にはぎっしり缶詰が詰まっていた

('A`)「これはお前のだろ!」

(;^ω^)「おっ!それはブーンの非常食!なぜ知っているお!」

川 ゚ -゚)「非常食を溜め込む意味もわからないな」

(;^ω^)「ぐわああああ!!!恥ずかしいお!」


78 : ◆ct9JfRCXVU :2009/04/10(金) 00:04:39.51 ID:7dPuHT2/0
ノハ*゚听)「それも秘密基地っぽいなあああ!!」

ξ゚听)ξ「はぁ・・・あんた食べ物関連ばっかりね」

(´・ω・`)「まぁ秘密基地っぽいといえば秘密基地っぽいね」

( ^ω^)「非常食を溜め込む意味・・・なぜなら秘密基地だからっ・・・!」

('A`)「ブーン!」

( ^ω^)「ドクオ!」

(*'A`)(*^ω^)「秘密基地サイコー!」

ξ゚听)ξ「はいはい・・・」


79 : ◆ct9JfRCXVU :2009/04/10(金) 00:05:34.28 ID:7dPuHT2/0
从 ゚∀从「おい、ドクオのエアガンいっぱいあるぞ、これで久しぶりにサバゲーでもすっか?」

('A`)「なんだと・・・!俺の電動ガンで・・・?望むところだ!」

(´・ω・`)「久しぶりに相手になろうか」

( ^ω^)「相手になるおwwww」

ノパ听)「久しぶりだなああああ!!」

川 ゚ -゚)「ゴーグルはあるのか?」

('A`)「ちゃんと箱に入ってるぜ」

ξ゚听)ξ「用意がいいわね、暇だしいいわよ」


80 : ◆ct9JfRCXVU :2009/04/10(金) 00:07:01.47 ID:7dPuHT2/0
(*'A`)「じゃあバトロワ方式の生き残りバトルだな!」

从 ゚∀从「皆殺しにしてやんよwww」

川 ゚ -゚)「手加減はしないぞ」



ドクオたちは各々銃を取り気勢をあげた、まだまだ太陽は高く、沈みそうに無い


第13話 「赤熱天下」 おわり


81 : ◆ct9JfRCXVU :2009/04/10(金) 00:10:59.29 ID:7dPuHT2/0
休憩

91 : ◆ct9JfRCXVU :2009/04/10(金) 00:24:11.50 ID:7dPuHT2/0
>>89

そんな裏技があったとは・・・!

从 ゚∀从

从*゚∀从

从*-∀从


ですか?わかりません><

93 : ◆ct9JfRCXVU :2009/04/10(金) 00:27:53.36 ID:7dPuHT2/0
支援されるほどドクオが欝になる・・・



そろそろ再開します


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