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( ^ω^)ブーンは駆逐するようです


第1話

2 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/01/01(火) 06:45:40.26 ID:Q20amxjg0
「なぁ、知ってるか?世界で単種隆盛した生物って二種類しかいないんだぜ?」
「何と何?」

「一つは藻wwwww」
「藻?wwwwwwwwwwwww」

「そう、当時大気の二番目の主成分をほとんど吸い取って、猛毒だった酸素を吐き出したらしいwwww」
「それ聞いたことある。結局全滅すんだろ?wwwww」
「そうwwwwあんまり増えすぎたせいで酸素も増えすぎて結局それは絶滅したwwwwwwww」

「やっぱり地球ってうまく出来んなwwwwwwwwでもう一つって何?www」
「何だと思う?wwwwちなみにそれが生まれてから他の生物の絶滅速度が一万倍早くなったwwwwwwwww」
「ちょwwwwww死にすぎだろwwwwなんだろ?恐竜?wwwwwww」

「あれは単種とはいえないだろwwwwwwwwwwww」
「あ〜わっかんね。何?wwww」

5 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/01/01(火) 06:46:53.38 ID:Q20amxjg0
「人wwwww間wwwww」
「……そういやそうだなw」

「だから人間もこのままだとその藻の二の舞かもなwwwwww」
「あ〜、なんか人間も毒吐き出しまくりって感じだもんなwwwwwwwwwwwwwwwwww」
「完全に藻のあと追ってるなwwwwwwwうはwwwwww絶滅確定wwwwwwwwwwwwwwwww」
「KOEEEEEEEEEEwwwwwwwwwwww」

「まぁ俺達が生きてる間は滅びないだろwwwwwwwwwwwww」
「今何年だっけ?www」
「忘れんなwwwwwwww2028年だろwwwww」
「把握wwwwwww」
「あと何年で滅びるか賭けようぜwwwwwwwwwwww」
「おkwwwwwwwwwじゃあ俺後300年wwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

「じゃあ俺は後20年wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」
「早wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

6 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/01/01(火) 06:48:06.78 ID:Q20amxjg0
第一話「逢う魔」

2035年7月2日、日本、某所

( ^ω^)「うはwwww避難民の中に超可愛い子発見wwwwwwwwwwwwwww」
  _
( ゚∀゚)「司令マジッスかwwwwwwwwwどこ?wwwwwwwwwwwwww」

( ^ω^)「アレwwwwww黒髪の子wwwwwwwwww」
  _
( ゚∀゚)「うおwwwテラカワユスwwwwwwwwwてか司令wwwwwwwwwwww」

( ^ω^)「うはwwwwwあの金髪の子もなかなかだおwwwwwww」
  _
( ゚∀゚)「司令wwwwwwwwwwwwwww」

( ^ω^)「うっせーおwwwwww今忙しいおwwwwwwwwwwwww」
  _
( ゚∀゚)「避難民wwwwwww助けなくていいんですか?wwwwwwwwww」

( ^ω^)「wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

7 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/01/01(火) 06:48:48.28 ID:Q20amxjg0
  _
( ゚∀゚)「司令wwwwwwwwwwwwwwwwwww」

( ^ω^)「……」
  _
( ゚∀゚)「……」

( ^ω^)「避難民ヤバスwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」
  _
( ゚∀゚)「助けましょうよwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

( ^ω^)「おkwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」


8 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/01/01(火) 06:49:34.49 ID:Q20amxjg0
数百人の人間が荒廃した市街地を、蜘蛛の子を散らすように駆け抜けていた。
あたりにはライフルを持った男達が中心部の女、子供を包み込むように警護している。
そして彼らの後方30mほどには黒くおぞましい巨大な昆虫が群れをなして追走していた。

その数、およそ八百。
個体の大きさは体長0.5m、体高は0.3mほど。およそ普段目にする昆虫とは比べものにならない大きさである。
巨大な”フンコロガシ”のような形態が、黒光りする甲殻で覆われている。


兵士1「くそっ!!防衛都市はすぐそこだってのに!!」
兵士2「にげろ!にげろ!!もうすぐ都市の警備兵の救援があるぞ!!」

必死に警護する兵士もその蟲から逃れるために後退せざるを得ない。
逃げ遅れた人間が、一人また一人と黒い群れの中に吸い込まれていく。

男「うわぁぁぁ、まって、たすっ、助け……あああああああああああああああああああああ!!!!!」

そこは悲痛な悲鳴と銃撃の轟音に満ちていた。
逃げ遅れた人間はその蟲たちに踏み潰され、食いちぎられ、咀嚼されてくずとなっていく。
銃撃に少しずつ削られていく蟲の群れは、しかし進行速度の減衰も見せることなく確実に人の群れを飲み込もうとしていた。


10 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/01/01(火) 06:50:46.20 ID:Q20amxjg0
  「突撃ーー!!!!」

ちょうど大きな廃ビルの横の旧大通りを、人の集団が半分ほど駆け抜けたとき突然その号令は響きわたった。
廃ビルの陰に潜んでいた武装集団が逃げゆく者の中に割り込むように突撃した。
  _
( ゚∀゚)「構えーーーー――」

統率された軍隊は一斉に3段に銃口を構える。
  _
( ゚∀゚)「――っっっ撃ええぇぇぇ!!!!!!!!」

一斉射撃の轟音に大気が震え、硝煙が彼らの視界を薄紫に翳らせた。
  _
( ゚∀゚)「装填――」

兵士は撃ちきった空のマガジンを交換し始める。

( ^ω^)「ジョルジュ」
  _
( ゚∀゚)「はっ!」

( ^ω^)「もういいお、敵は撤退しているおw」

11 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/01/01(火) 06:51:55.27 ID:Q20amxjg0
( ゚∀゚)「しかしまだ掃討戦が」

( ^ω^)「今回は救出作戦だおw」
  _
( ゚∀゚)「はっ!申し訳ありませんでした」

( ^ω^)「ギコ!」

( ,,゚Д゚)y ̄~「何でしょう?」

( ^ω^)「彼らを避難民キャンプに案内するお。
      その後、救出した人数と年齢、性別情報を作って提出してくれお」

( ,,゚Д゚)y ̄~「了解。……俺の管轄の1〜3班の奴らは今から俺について来い。事後処理だ。」


( ^ω^)「ジョルジュ、しばらく抜けるお。後を頼んだお。」
  _
( ゚∀゚)「了解しました。気を付け下さい。ここもまだ安全とは言い切れません。」

( ^ω^)「分かってるおw」

12 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/01/01(火) 06:52:37.32 ID:Q20amxjg0
  _
( ゚∀゚)「全兵士に告ぐ、作戦終了だ!帰るぞ。酒を用意しとけ!!」

歓声を上げながら帰ってゆく兵士達を見送ったあと、
ブーンは百数十匹ほどの蟲たちの死骸を見つめた。


5年前に突然この世に生まれ出た未知の生物。人類の天敵。
まだその情報はほとんど明るみに出ていない彼らを、多くの人はただ「蟲」とだけ呼んでいた。



突如現れた彼らは瞬く間に中国を制圧。
大量の人間及びその生産物を資源として、世界中へと進出した。
圧倒的な繁殖力に対抗手段が見つからないまま、人類は戦線を徐々に後退させ
現在では、人類の総人口は一割ほどにまで減ってしまっていた。

幾度の焦土決戦にもかかわらず、その存在は今まさに増え続け、栄華を極めた人類は
あと数年もすればまさに絶滅の危機に瀕するところまで追い詰められていた。

( ^ω^)「もうこんなところまで蟲が来ているのかお……。」

蟲は各個体に数十発の銃弾が撃ち込まれ、その穴から吹き出した体液がアスファルトと自身の外殻を溶かしていた。

( ^ω^)「蟲の酸こえーおwww」

14 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/01/01(火) 06:53:31.96 ID:Q20amxjg0


   「きゃああ!!!」



( ^ω^)「っ!?」

不意に若い女の悲鳴がどこから上がった。
視界に入るビルから、まだ少女の体つきを残した女の子が不意に飛び出した。
後をついで、2匹の蟲が彼女を追いかける。
ここからやく40mほど離れた場所だ。

( ^ω^)「こっちだお!」

ここからライフルで射撃しては彼女を傷つける可能性がある。

ξ゚听)ξ「え!?あ、はい!」

彼女は一直線にこっちへ駆け出し、それにあわせて後を追う蟲も追走する。
手にしたライフルを構えて黒い甲虫に狙いを定めた。

16 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/01/01(火) 06:54:15.02 ID:Q20amxjg0
ξ゚听)ξ「はぁ、はぁ、はっ、はぁ……」

彼女が僕の横を走り抜けるのと同時に引き金を引いた瞬間、乾いた銃声が鳴り響く。
一瞬の閃光と炸裂音の後、肉を引きちぎる鈍い音が僅かにこだました。
着弾は急所をはずしたが追撃する力は奪っただろう。

( ^ω^)「逃げるお、後はほっとけば勝手に死ぬお」

僕はその少女の手をとって自分の都市に向けて走りだした。

ξ゚听)ξ「え?ちょっと!なに?あなた誰!?」

( ^ω^)「後で説明するお、今は逃げるお。後続の蟲が来る可能性が高いお!」



やがて彼らは高い防壁に囲まれたまだ人の気配の残る都市の中へ入った。
この最後の避難民を迎え、物語の幕は上がる。

戦略的な重要性は何もない弱小地方都市。
戦車等の武器はおろか、補給物資さえ満足いかない。

後方は海に囲われ、最も近い人類生存地区への道は蟲によって制圧されている。
そんな危うげな環境に覆われた地区は、ついに最後の時を迎えようとしていた。


                          ( ^ω^)は駆逐するようです


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