ブーン系小説をまとめて紹介しているサイトです
HOME | 問合せ

( ^ω^)ブーンが復讐の感染をさせるようです


第2話

6 :ex17落とさないでね :2006/11/12(日) 14:35:36.16 ID:eVSY6++J0
生存
( ・∀・) ( ´∀`) ( ,,゚Д゚) (*゚ー゚) ('A`)ξ゚听)ξ
( ゚∀゚) 从゚∀从('、`*川( ´ー`) ミ,,゚Д゚彡
( ><)(*‘ω‘ *)( ´_ゝ`)(´<_` )
(-_-)(=゚ω゚)ノ( ^Д^) \(^o^)/(’e’)
( ,_ノ` )y━・~~~(´・ω・`)

死亡
教員 ( ゚д゚ ) / ,' 3
生徒 从'ー'从

憑依(内藤が中にいる者)
<ヽ`∀´>


9 :ex17落とさないでね :2006/11/12(日) 14:36:06.13 ID:eVSY6++J0
私立VIP中学校、夏休みが明けて新学期が始まる



はずだった。


( ・∀・)「畜生……内藤の野郎……」

腐臭のする昇降口付近でただ立ち尽くすモララー。

目の前に広がるのは緑色に変色し、腐り果てた人間達。

全員ブーン菌の感染者だ。

そしてそれに触れれば自分にも被害が及ぶ、この中の一部になってしまう。

教頭……いや内藤が二年一組だけを一時間も待たせたのは全てコレのためか。

(;´∀`)「モララー!今見てきたけど校庭も中庭も埋め尽くされてるモナ!」

(#・∀・)「ックソ!どこにも逃げられねぇじゃねぇか!!」

靴入れのロッカーに思い切り拳をぶつけたが何も起こらない、虚しさだけが響く。


10 :ex17落とさないでね :2006/11/12(日) 14:36:37.80 ID:eVSY6++J0
(;´∀`)「どうするモナ?家帰りたいモナ!母ちゃんに会わせろモナァァ!!」

(#・∀・)「黙ってろコンニャク野郎!ふにゃふにゃふにゃふにゃ情けねぇ!!」

泣きじゃくるモナーに怒り心頭のモララー。

暫く黙り込む二人だったが、先にアクションを起こしたのはモナーだった。

(#・∀・)「……あ?お前どこ行くんだよ?」

(#´∀`)「こうなったら内藤を殺すしかないモナ……
     包丁くらい家庭科室から取ってくるモナ……」

(#・∀・)「…………ハッ、そうだな……今回はお前が正しい、
    『やられる前にやれ』うちの親父の口癖だったわ」

今内藤が取り憑いてるのはニダー、
人間になっているのだから刺されれば血も出るし殴られれば痛いはずだ。

そして殺せば死ぬはずだ。


12 :ex17落とさないでね :2006/11/12(日) 14:37:07.39 ID:eVSY6++J0
三階北校舎・二年一組教室

<ヽ`∀´>「フーンフフ〜ン!」

担任のミルナと渡辺から出る腐臭をよそに、黒板に落書きをする内藤。

<ヽ`∀´>「いや〜昔からこうやって黒板にクラスメートの悪口を書きまくるって
      夢が今叶ったおwwwwwwwwwwってもう一時かお……」

出席簿に手を伸ばし、一通り名前を目で追う。

<ヽ`∀´>「よし……では行きますかお」



13 :ex17落とさないでね :2006/11/12(日) 14:39:01.07 ID:eVSY6++J0
内藤が教室を後にした瞬間



ゆっくりと




机の花から花びらが一枚落ちた。






14 :ex17落とさないでね :2006/11/12(日) 14:39:42.02 ID:eVSY6++J0
二階北校舎・コンピュータ室

( ´_ゝ`)「おい弟者見ろwwwwwこいつドーナツレイプしてるwwwwwwwww」

(´<_`;)「……なんでお前そんなに余裕なんだ?」

こいつに危機感というものはないのか?

弟者はこの期に及んでパソコン弄ってる兄の方が、ある意味内藤より怖かった。

( ´_ゝ`)「あ、あれ?くそっ……」

ガタガタガタガタガタガタ

( ´_ゝ`)「OK精神的ブラクラゲット」

(´<_`;)「もう付き合ってられんぞ、俺は逃げる」

( ´_ゝ`)「逃げるって何処にだ?」

(´<_`;)「何処って……」


何処だ?


15 :ex17落とさないでね :2006/11/12(日) 14:40:22.68 ID:eVSY6++J0
(=゚ω゚)ノ「ショボン君は何処かに逃げないのかよぅ?」

(´・ω・`)「……」

同じく二階北校舎・図書室 コンピュータ室の隣り

本を読むばかりで全く返事をしないショボンに図書委員のいよぅは少しいらついていた。

(=゚ω゚)ノ「……君がここに来て本を読めるのも僕が図書委員で
ここの鍵を持っていたからという事を忘れないで欲しいよぅ」

(´・ω・`)「……」

(=゚ω゚)ノ「しかし内藤の奴が蘇るなんて……僕はいじめにゃ関与してないよぅ……」

(´・ω・`)「……ふぅ」

読んでいた本を棚に返し、スッと図書室から出て行くショボン、勿論無表情である。

(=゚ω゚)ノ「ど、何処に行くんだよぅ?内藤に見つかったら……」

聞く耳持たず、さっさと出て行ってしまった。

<ヽ`∀(=゚ω゚)ノ「なんだよぅあいつ……」


16 :ex17落とさないでね :2006/11/12(日) 14:41:24.76 ID:eVSY6++J0
ガシャァン!

派手な音と共に窓ガラスが割れた。

その窓に寄りかかっていた、いよぅの背中にガラスの破片が突き刺さる。

(=゚ω゚)ノ「……痛……ぁ……」

<ヽ`∀´>「おっお、こういうアクロバティックな登場もアリだ……お?」

目の前にはかつてのクラスメートいよぅが倒れている、
どうやら二年一組の真下が図書室だったらしい。

内藤はただ他人の身体なのをいい事に『天国へのカウントダウンの蘭みたいな事がしたい』
という理由で、教室のベランダにロープをくくりつけ、
そのままフォールダウン&下の階の窓ガラスを破壊して侵入
……という荒業をしただけなのに……

<ヽ`∀´>「思わぬ収穫だお」

(=゚ω゚)ノ「やめ……近づくな……」

<ヽ`∀´>「来世ではいじめられてる人を見たらちゃんと助ける事だお」

掌をいよぅの顔に乗せた。


17 :ex17落とさないでね :2006/11/12(日) 14:42:12.11 ID:eVSY6++J0
(=゚ω゚)ノ「な……い……」

腐臭が立ち込め、いよぅは崩れた。

<ヽ`∀´>「いよぅ……っと」

カバンから出席簿を取り出し『いよぅ』の蘭に〆とマークした。

<ヽ`∀´>「よし、次」

ちなみにこのブーンが勝手に持ち出したカバン、その持ち主は困っていた。



(*゚ー゚)「な……い……」

( ,,゚Д゚)「ん?しぃ、どうかしたのかゴルァ」

(*゚ー゚)「カバン……教室に忘れてきちゃった……」



18 :ex17落とさないでね :2006/11/12(日) 14:43:17.67 ID:eVSY6++J0
しぃ、ギコのイチャイチャカップルがいる場所は一階南校舎廊下、
一年生の教室が並ぶ通路だ。

なりふりかまわず逃げた先がここである。

( ,,゚Д゚)「カバン……ってあの白い奴か?そんなにお気に入りだったかゴルァ」

(*゚ー゚)「違うの……カバンの中、ギコ君と初めてのデートの時の写真……
    あれ入ってるの、どうしよう……」

( ,,゚Д゚)「んなっ、お前アレ毎日持ってきて登校してたのかよ!」

(*゚ー゚)「え?ダメ……?」

( ,,゚Д゚)「いや……ダメじゃないけど……」





<ヽ`∀´>「ダメダメだお」

男子トイレ、内藤は用を足していた。

適当に持ってきたカバンの中から出てきた写真を見つめながら。


20 :ex17落とさないでね :2006/11/12(日) 14:44:03.86 ID:eVSY6++J0
<ヽ`∀ω^)「全く美しくないお……汚らしい」

――――――

(*゚ー゚)「二人の思い出だもん、常に持っていたいんだもん」

――――――

<ヽ`∀ω^)「こんなのは愛ではないお、見せつけるなお糞が」

――――――

( ,,゚Д゚)「……俺達ずっと一緒だよな」

(*゚ー゚)「うん、死ぬまで一緒!」

――――――



ビリッ


21 :ex17落とさないでね :2006/11/12(日) 14:44:39.22 ID:eVSY6++J0
破いた。




踏んだ。




水に流した。




<ヽ`∀ω^)「次の標的……決まったお」



23 :ex17落とさないでね :2006/11/12(日) 14:45:28.07 ID:eVSY6++J0
( ´_ゝ`)「おい弟者wwwwww500まで行ったらまんまんうpだってよwwwwww」

(´<_`;)「いや……それより隣りで凄い音がしなかったか?」

( ´_ゝ`)「おい弟者wwwww俺の顔撮ってくれwwwwwwwww
      顔面偏差値聞くからwwwwwwwwww」

(´<_`;)「……もういいわ」


24 :ex17落とさないでね :2006/11/12(日) 14:45:51.89 ID:eVSY6++J0


俺は後悔していた。

なんであの時逃げちまったんだ?

内藤が怖かったから?皆が逃げたからそれに流されて?

('A`)(気づけば南校舎の一階かよ……)

随分遠くに逃げちまった、俺は馬鹿か、チキンか。

('A`)「俺の話なら……あいつ聞いてくれるかな……」

『でも君は傍観者だったお』

この言葉が痛い、苦しい。

('A`)「内藤……!」

過ぎた事を悔やんだって仕方が無い。

気づけば俺は元来た道を逆走していた。


25 :ex17落とさないでね :2006/11/12(日) 14:47:05.58 ID:eVSY6++J0
南校舎二階・男子トイレ

(-_-)「ヒッ……キヒヒッ……」

偶然か必然か運命というか出来すぎたシナリオというか。

(-_-)「なんていうタイミングなんだよ……内藤……」

鏡で自分の顔を見てみる。

自分で言うのもなんだが顔色は悪い、てか顔も酷い。

手にはカッターナイフ、学校の物じゃなく自分が家から持ってきた物だ。

(-_-)「同じなんだよ……僕も……」

始業式が終わりクラスメートが教室に戻ってきた時、
僕はこのカッターでクラス全員切り刻むつもりだった。

いじめられた復讐として派手にやってやろうと思った。




だが出来なかった。


26 :ex17落とさないでね :2006/11/12(日) 14:48:27.80 ID:eVSY6++J0
命を奪う。

僕は普通の中学生だ、躊躇しないわけが無い。

例え的が腐りきったいじめっ子でもだ。

でも内藤が動いた時、勇気を貰った。

(-_-)「やや……やってやるよ……僕だって……人一人殺す事くらい……」

クラスへの復讐、内藤には悪いが便乗させて貰うよ。

いじめられっ子同士、仲良く殺しをしようじゃないか。



そうと決まれば行動開始だ、まずこのむさ苦しい男子トイレから出よう。


ガラララッ

( ><)「あ?誰かと思ったら糞ヒッキーなんです!」

(-_-)「……」


27 :ex17落とさないでね :2006/11/12(日) 14:50:00.67 ID:eVSY6++J0
人間ってこんなに脆くていいのかな?

首切っただけで血ぃ噴出して冷たくなった。

(-_-)「ふ……フヒッ……殺した……わかんないですを殺した……」

こいつは毎日のように暴力を振ってきた、意味も無く脈絡も無く。

(-_-)「な……内藤見てるか?僕もやったよ……復讐だ!復讐の殺しだ!」

そうだ、せっかく僕は復讐者となったんだ。

なんかカッコイイ通り名が欲しい、カッター片手に血を浴びる殺人鬼。

(-_-)「フヒッ……ヒッ……思いついた」

『ヒッキー・ザ・リッパー』切り裂きヒキコモリ なんてどうだ?

(-_-)「カ……カッコイイ……」

僕の伝説は始まった。


31 :ex17落とさないでね :2006/11/12(日) 14:51:50.22 ID:eVSY6++J0
( ,_ノ` )y━・~~~「フッ……やっぱ外はいいな……」

屋上で幸せいっぱいに煙草を吸うこいつは渋澤、フケ顔だが一応中学生。

( ,_ノ` )y━・~~~「見上げれば青い空……見下すと……」

緑色の修羅場。

( ,_ノ` )y━・~~~「要するにあの緑のグチャグチャに触れなきゃいいわけだ」

こんとんじょのいこ、あんなんスルーして帰ればいい。

( ,_ノ` )y━・~~~「俺は忍者の子孫、舐めるなよ内藤」

風呂敷を取り出しニヤリとすると、パラシュートのようにして渋澤は落ちた。






落ちた。


34 :ex17落とさないでね :2006/11/12(日) 14:53:44.67 ID:eVSY6++J0
内藤が裂いた二つの世界のうちの一つ、外の世界。

つまり緑の境界線の外側、そこに立ち尽くす者が一人。

川 ゚ -゚)「これは……」

彼女は今日の今日まで登校拒否だった、だが新学期、心機一転で学校へ来てみれば
目の前に広がるグロ画像、異臭までしてなんともリアル。

川 ゚ -゚)「私が寝坊で遅刻してきたからか……?」

関係ない、寧ろなんてラッキー過ぎる遅刻だろうか。

川 ゚ -゚)「う……もう見るのは止めよう……気分が……」

そう言って上を見上げた瞬間。



(;,_ノ` )y━・~~~「ぎゃああああああああああああああああ!!!」

何かが悲鳴をあげ落ちる、そして緑の湖へダイブした。


38 :ex17落とさないでね :2006/11/12(日) 14:55:30.17 ID:eVSY6++J0
(;,_ノ` )y━・~~~「がっ……あっ……ああああっ!」

川;゚ -゚)「お、おい!そこのお前大丈夫……か……」

大丈夫じゃなかった。

断末魔と共に男は緑へと溶け込んでいった。

川;゚ -゚)「なんなんだ……これは……」









川 ゚ー゚)「興味深い」

彼女はたくましかった。

溢れる好奇心の矢印は地獄へと方向を指していた。

じゃあまずどうやって学校に入ろうか?


39 :ex17落とさないでね :2006/11/12(日) 14:57:11.68 ID:eVSY6++J0
一階南校舎・廊下

(*゚ー゚)「やっぱりあの写真取ってくる!」

( ,,゚Д゚)「バッ……おま……あの教室には内藤が……」

(*゚ー゚)「流石に内藤君だって動いてるよ……たぶん……今しかないと思う」

( ,,゚Д゚)「じゃあ……俺も一緒に行ってやるよ……このバk

……!

(*゚ー゚)「……?どうしたのギコ君」

( ;゚Д゚)「内藤……ッ」


<ヽ`∀´>「おいすー、糞カッポォ」

廊下の曲がり角、つきあたりからそいつは現れた。

全てを否定しに。


41 :ex17落とさないでね :2006/11/12(日) 14:58:57.83 ID:eVSY6++J0
これで一区切り、みなさんありがとうございました














↓だがまだやる

42 :ex17落とさないでね :2006/11/12(日) 14:59:24.64 ID:eVSY6++J0
生存
( ・∀・) ( ´∀`) ( ,,゚Д゚) (*゚ー゚) ('A`)ξ゚听)ξ
( ゚∀゚) 从゚∀从('、`*川( ´ー`) ミ,,゚Д゚彡
(*‘ω‘ *)( ´_ゝ`)(´<_` )
(-_-) ( ^Д^) \(^o^)/(’e’)
(´・ω・`)

死亡
教員 ( ゚д゚ ) / ,' 3
生徒 从'ー'从( ,_ノ` )y━・~~~(=゚ω゚)ノ( ><)

憑依(内藤が中にいる者)
<ヽ`∀´>


44 :ex17落とさないでね :2006/11/12(日) 14:59:59.15 ID:eVSY6++J0
一階南校舎・廊下

青ざめる男女のカップルと腐った眼をした男が対峙している。

<ヽ`∀´>「こんな早く会えるとは思わなかったお」

ヘラヘラとしてみせるニダー、もとい内藤が手に持っている物がこの舞台を狂わす。

(;゚ー゚)「わ、私のカバン!!返して!!」

( ;゚Д゚)「馬鹿!近づくなゴルァ!!」

駆け出しそうになる彼女の腕を掴む彼氏。

( ;゚Д゚)「逃げるぞ!」

<ヽ`∀´>「逃がすかお」

命を賭けた徒競走、『廊下を走るな』なんて校則は無視だ。

しぃを引っ張りながら走るギコ、それを追う内藤。

まさにサバンナ、エサのシマウマとハンターのチーターである。


46 :ex17落とさないでね :2006/11/12(日) 15:00:57.48 ID:eVSY6++J0
( ;゚Д゚)(内藤の奴……そんなに足速くねぇ……逃げ切れる!)

分かれ道に差し掛かる、右は昇降口、左は家庭科室だ。

<ヽ;`∀´>「ゼッ……ヒュッヒュッ……オェェェェエ」

内藤にはスタミナが無かった。

<ヽ;`∀´>(僕じゃない……この糞ニダーの体力が無いんだお……オェ)

内藤には根性も無かった。



だが



怨念と悪運だけはあった。

(;゚ー゚)「キャッ!」

( ;゚Д゚)「ちょっ……おま……」

しぃがスピードについていけず転倒、迫る内藤。


49 :ex17落とさないでね :2006/11/12(日) 15:03:08.26 ID:eVSY6++J0
二択。

彼女を見捨てるか    一緒に死ぬか

( ;゚Д゚)「畜生……」

ここまでか。

<ヽ`∀´>「ぜぇ……っハヒッ……うぇチェッ……チェックメイトだお」

ゼーゼー言ってるが確かに詰みだ、勝負は着いた。

(#・∀・)「てめぇの負けだ内藤!!」

( ;゚Д゚)「モラッ……」

<ヽ`∀´>「お前……っ!!」

左、家庭科室側の廊下から一人飛び掛ったのはモララー、手には包丁。

(;´∀`)「やややややってやれモララー!!」

その様子を家庭科室側廊下の角から応援するモナー、手ぶら。

(#・∀・)「しねえええええええええええ!!」


52 :ex17落とさないでね :2006/11/12(日) 15:04:31.10 ID:eVSY6++J0


内藤が倒れる。

胸に包丁が突き刺さったまま。

( ;゚Д゚)「モララーお前……」

目の前に立っているのは返り血を浴びた同級生、不気味だ、だが安心もした。

(;・∀・)「ハッ……内藤のクセに……っ余計な体力使わせやがって……」

(;゚ー゚)「……」

( ;゚Д゚)「……」

(;・∀・)「何だんまりしてんだよお前ら……勝ったんだぜ」

ガタガタと震えるカップルにそう言い放つと、モララーはモナーの方に足を運ぶ。

(;・∀・)「おい終わったぜモナー、大体お前が張り切って家庭科室行ったクセに……」

返事がない。

(;・∀・)「モナー?」

54 :ex17落とさないでね :2006/11/12(日) 15:07:12.67 ID:eVSY6++J0
(;´∀`)「あ、あばばばばば……」

(;・∀・)「……おい……お前いくつ?」

モナーは全身を硬直させたまま動けないようだ。

何故か足元には黄色い水溜りが。

(;・∀・)「漏らすか普通……?」

(;´∀`)「なかなかななかスススススススリリングなここ光景でししたモナ……」

(;・∀・)「お前はダメだ……うんダメだ」




(;゚ー゚)「や……やっと……」

( ;゚Д゚)「あっああ……終わったんだ……」


(*゚ー゚)「やっとおにゃのこになれたお」

( ;゚Д゚)「――――――――は?」


58 :ex17落とさないでね :2006/11/12(日) 15:08:40.33 ID:eVSY6++J0
(;・∀・)「後は脱出の事を考え……」



ギャッアアアアアアアア!!!



(;・∀・)「…………ギコ?」


嘘だ。

だって内藤は俺が確かに……



(;・∀・)「確かに――――――……」

(*゚ー゚)「おいすー」

「画ID:OUvXEIoS0」


(;´∀`)「モララー!!」

嘘だろ?

60 :ex17落とさないでね :2006/11/12(日) 15:10:19.34 ID:eVSY6++J0
(*゚ー゚)「死んで貰うお」

しぃ……ではなく内藤の拳が迫る。

武器は無い、避けるまで。
モララーは「チィ」と舌打ちすると内藤の大振りの腕を回避してみせた。

(;・∀・)「ヘッ、当たるかよ糞内藤」

(*゚ー゚)「思ったよりムネが邪魔だお」

(;・∀・)「……ん?」

周りを見渡した、間違い探し。
さっきまでいた奴が今はいない。

(;・∀・)(モナーあいつ逃げやがった!!!)

最悪だ。

あいつも内藤もこの状況も。


62 :ex17落とさないでね :2006/11/12(日) 15:11:37.77 ID:eVSY6++J0
(*゚ー゚)「モララー……僕はお前が憎くて憎くて仕方が無いお……」

(;・∀・)「くっそ……」

(*゚ー゚)「何の縁か小学校の頃からずっと同じクラスで……」

そんな昔話どうでもいい。
今はどう逃げるか……モララーの頭はそれでいっぱいだった。

(;・∀・)(後ろに逃げれば家庭科室一直線……行き止まりだ……)

(*゚ー゚)「暴力、陰口、教科書に落書き、画鋲は日常茶飯事だったお」

(;・∀・)(前には内藤……触れれば感染……)

考える事が多すぎて内藤の言葉は届かない、脳はパンク寸前。


そんなモララーの顎から一滴の汗が垂れた。



その時。



65 :ex17落とさないでね :2006/11/12(日) 15:13:37.27 ID:eVSY6++J0
(*゚ー゚)「しn「喰らえ内藤おおおおおおおおお!!」(´∀`;)

(;・∀・)「モナ……」

一瞬の出来事、目の前も頭も真っ白になった。


煙だ、それも並の量じゃない。


(*゚ー゚)「消火器……!?畜生、あんにゃろ……殺すお!!」

だが目を開けても閉じても何も見えない。

がむしゃらに暴れる内藤だったが、壁に頭をぶつけて泣きそうになった。

「モナー!モナー!」

「モララーどこモナ!?」

そんな声ばかりが聞こえる、自分を呼ぶ声はない。当然だが。

もし自分が生きてて学校が火事になった時、自分を呼んでくれる人はいるだろうか。

そんな事を少し考えた内藤だった。


70 :ex17落とさないでね :2006/11/12(日) 15:15:46.80 ID:eVSY6++J0
(*゚ー゚)(……逃げられたかお)

『逃がした』のかもしれない、その気になればすぐ追えた。

(*゚ー゚)「そうだお……メインディッシュはラストに取っておくものだお……」

とりあえずそう呟いておいた。

無理矢理自分を納得させた気もしたが。

(*゚ー゚)「それより……出席簿……」

ギコ〆

(*゚ー゚)「あとこいつもかお」

ニダー〆

(*゚ー゚)「ふぅ、まだまだ殺さなきゃならん奴がたくさんいr……」

????

(*゚ー゚)「ギコ……君」

(*゚ー゚)「なっ……お前……なんな……」

71 :ex17落とさないでね :2006/11/12(日) 15:16:14.41 ID:eVSY6++J0
(*゚ー゚)「ギコ君……ギコ君……なんなんだお!!何喋ってるお!?」

(*゚ー゚)「ごめんね、転んじゃってごめんね……
    お前これは僕の身体だお!!クソ!わけわかんねーお……!!」

誰かが見ていたら明らかにおかしい人に見えるだろう。

口調が変わったり、頭を押えたり泣きそうな顔をしたり。

(*゚ー゚)「ハァ……一体今のは何だったんだお……?」

とりあえず収まった、だが混乱がまだ消えない。

(*゚ー゚)「持ち主の精神がまだ残って……?」

自分は無敵、そう考えていた内藤にまさかの課題が出来た。


73 :ex17落とさないでね :2006/11/12(日) 15:16:50.67 ID:eVSY6++J0
二階北校舎・コンピュータ室

( ´_ゝ`)「………………」

(´<_`;)「おい……」

( ´_ゝ`)「………………」

(´<_`#)「おい!何か喋れ馬鹿!!」

( ´_ゝ`)「ああ悪い、斬専用絵板のクオリティがあまりにも高くて……」

(´<_` )「兄者……俺はこの部屋に入ってから一度もお前に触れてない、
      何故だが分かるか?」

( ´_ゝ`)「……?俺が大便の後に尻を拭かないからか?」

(´<_` )「今その理由も加わった……が、一番の理由はお前に内藤が憑いてる
      可能性もゼロじゃないからだ」

( ´_ゝ`)「失敬だな、俺に内藤が?ねーよwwwwwwww」

(´<_` )「ああ、あくまで可能性だ
      だが内藤が教頭からニダーに取り憑いた時、俺は思った」


75 :ex17落とさないでね :2006/11/12(日) 15:17:18.12 ID:eVSY6++J0
暫く二人の間に張り詰めた空気が漂う。

(´<_` )「今、俺達は内藤が誰に憑いているかが分からない」

( ´_ゝ`)「ニダーだろ……常識的に考えて……」

(´<_` )「そうかもしれないし、そうじゃないかもしれない
      つまり俺が言いたいのは……」


ガラララッ


( ゚∀゚)「今後誰に会おうと内藤じゃないと判断するまで、決して身体に触れるな」

( ´_ゝ`)「!!」(´<_` )

( ゚∀゚)「だろ?」


77 :ex17落とさないでね :2006/11/12(日) 15:17:53.94 ID:eVSY6++J0
(#´_ゝ`)「オラオラオラオラオラオラオラオラオラオラ!!」

(´<_`#)「死にさらせ!死にさらせ内藤!!」

(;゚∀゚)「ちょwwwwwお前らwwwwwwwww」

とにかく手元にある物を投げつける兄弟、椅子、パソコン、ペンにフロッピー。

(;゚∀゚)「俺だよ!長岡だよ!学級委員長の!」

(#´_ゝ`)「んなの忘れたわ!!」

(´<_`#)「騙されんぞ!騙されんぞ内藤!!」

(;゚∀゚)「ちょっwwww騙してるつもりは……痛い!痛い!」

ξ#゚听)ξ「いい加減にしなさいよ馬鹿兄弟!!」

長岡の影からひょっこり現れたのは……

( ´_ゝ`)「あ……?ツンことツンデレさんではありませんか」

ξ#゚听)ξ「ホラ、私長岡に触れてるでしょう!まず話を聞きやがりなさい!!」

( ´_ゝ`)「あーいとぅいまてぇーん」(´<_` )


79 :ex17落とさないでね :2006/11/12(日) 15:18:55.34 ID:eVSY6++J0
(´<_` )「ふーむつまり偶然長岡と遭遇したツンは当ても無く歩き
      フラフラとしていたら図書室が荒され&何者かの死体があった……と」

ξ ゚听)ξ「ええ、だから隣りの部屋にいたあんたらの話が聞きたいの、
     図書室で何があったの?あの緑色に腐乱した死体は誰……?」

( ´_ゝ`)「確かに大きな音がしたとか弟者が言ってたが空耳じゃなかったのか」

(;゚∀゚)「ビックリするくらい、お前ら何のヒントも持ってないな……」

(´<_` )「だが死体の正体は推理できるな、図書室は普段鍵が掛かっているハズ、
      そう考えると図書委員のいよぅの説が濃厚じゃないか?」

ξ ゚听)ξ「ふーん……いよぅね……あいつならまぁいいか」

(´<_` )「あくまで『可能性』だがな」

( ´_ゝ`)「昔っから好きだな、その『可能性』って言葉」

(´<_` )「何を今更」

( ゚∀゚)「それより考えなきゃいけねーのは内藤の攻略法だ
     いつまでもこんなパソコンばっかの部屋に閉じこもってるワケにもいかん」

( ´_ゝ`)「俺はオールおkだがな」


81 :ex17落とさないでね :2006/11/12(日) 15:19:35.48 ID:eVSY6++J0
「キヒッ……ヒヒヒッ……」

「なんだろうあの部屋……電気ついてる……」

「人がいるのかな……」

「いっぱいいればいいなぁ」

「なぁお前もそう思うだろう?」

「人一人の血なんかじゃ満足できないよなぁ」

『モットモットチガホシイヨ』

「そうかそうか……じゃあ頑張ろうなぁ……」

『ウン、ヒッキー・ザ・リッパー』

「僕とお前のコンビは最強だよな」

『ウン、テキナシテキナシ』



85 :ex17落とさないでね :2006/11/12(日) 15:20:44.77 ID:eVSY6++J0
ξ ゚听)ξ「ねぇ……電気つけっぱなしってやばくない?」

『チ』

( ゚∀゚)「確かに人がいますって言ってるようなモンだぞ」

『ガ』

( ´_ゝ`)「だって画面を見るときは部屋明るくして離れて見ないと……」

『ホ』

(´<_` )「そういや鍵も掛けてね―な、不用心にも程があるよな俺ら」

『シ』

ガラララッ

(-_-)『イ』


87 :ex17落とさないでね :2006/11/12(日) 15:21:37.24 ID:eVSY6++J0
( ゚∀゚)「……あ?ヒッキー?」

ξ ゚听)ξ「何よ、あんたの居場所なんてここには――――――」

(-_-)「居場所なんて……いらないから」
















血をくれよ



第3話へ


HOMEに戻る ニュー速VIPのブーン系小説まとめ
Copyright © 2008 Boon Novel. All Rights Reserved.
inserted by FC2 system