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( ^ω^)ブーンは魔法使いなようですす


最終話

2 : ◆ZGuRy.Pfdg :2007/02/09(金) 15:13:27.18 ID:E1N4nsWHO
最終話

だって童貞だもの



4 : ◆ZGuRy.Pfdg :2007/02/09(金) 15:21:49.60 ID:E1N4nsWHO
TV「先日から続くwizard(株)本社ビルテロ事件は相変わらず解決の兆しを見せず…」

TV「多数の人質をとられているために警察も動けない状態にあり…」

TV「wizard(株)社長の荒巻スカルチノフ氏も依然人質として…」



5 : ◆ZGuRy.Pfdg :2007/02/09(金) 15:22:38.26 ID:E1N4nsWHO
ツンはテレビを消し、再び静かに泣き出した。

ξ;;)ξ「ブーン…ドクオ…」

心電図の音とツンのすすり泣く声で真っ白な病室は満たされている。

ξ;;)ξ「私がいたら何かできたかもしれないのに…」

自分を責めるツン。
ブーンとドクオの二人がこのwizard(株)専門病院に運ばれてから既に三日が経つ。
だが一向に二人が目覚める気配はなかった。



6 : ◆ZGuRy.Pfdg :2007/02/09(金) 15:23:28.42 ID:E1N4nsWHO
(#゚;;-゚)「二人の様子はどうだい?」

ドアをノックもせずに入ってきた白衣の男。この病院の専属医であるでぃだった。

ξ;;)ξ「起ぎま…じぇん…」

(#゚;;-゚)「ドクオ君の状態はともかくとして、ブーン君は蹴られただけだからなぁ…
友人が自分の目の前であんな姿になったんだ…
こんな現実に戻りたくなくて自ら起きるのを拒否しているのかも。
まぁ推測だがね…」

ξ;;)ξ「うぅ…ブーン…」



7 : ◆ZGuRy.Pfdg :2007/02/09(金) 15:25:53.28 ID:E1N4nsWHO
( ^ω^)「ここは…どこだお?」

真っ白で何もない空間。下も上も、右も左も、いまいち感覚が掴めない。
ブーンはそんなところを漂っていた。

???「ここがどこだかなんてどうでもいいことだ」

突然あらわれた男。上半身は裸で腰には一枚タオルの様なものを巻いている。

(;^ω^)「僕はブーン、あなたは誰だお?」

???「それもどうでもいいことだ」

(;^ω^)「一体なんなんだお?」

???「単刀直入に言おう…なぜ起きない?」

( ´ω`)「そ、それは…」

???「なぜ?」



8 : ◆ZGuRy.Pfdg :2007/02/09(金) 15:26:56.85 ID:E1N4nsWHO
( ´ω`)「僕のために親友がひどい目にあったっていうのに…
僕は何もできなかったお…
ドクオは僕のことを守ってくれたのに…それなのに僕は…」

???「どうすればいいのか、答えはでているじゃないか」

( ´ω`)「お?」

???「ならばその友を守ってやればいい!助けてやればいい!それだけじゃないか!」

(;^ω^)「まぁ…確かに…」

???「それならこんなところでくすぶっている場合ではないぞ!」

( ^ω^)「う〜ん、まぁわかったお!!もう行くお!おじさんありがとうだお!
やっぱりおじさんの名前を教えてくれお」

???「私の名は…ハジマリノ…」



9 : ◆ZGuRy.Pfdg :2007/02/09(金) 15:27:40.91 ID:E1N4nsWHO
( ^ω^)「おっ!」

目の前に広がる景色は一変した。
自分はベッドに寝転がり、ツンは赤く腫らした目をカッと開いて驚いた表情をしている。その隣りには医者であろう白衣を着た男がいる。

( ^ω^)「病院…?」



10 : ◆ZGuRy.Pfdg :2007/02/09(金) 15:28:44.82 ID:E1N4nsWHO
ξ;;)ξ「ばかぁぁぁ!!何日寝てんのよ!!」

怒っているかのような言葉とは逆にブーンを叩くツンの顔はどこか嬉しそうだった。

(;^ω^)「ちょ!ツン、痛いお!」

ξ;;)ξ「うるさいわね!!」

空気を読んで退室するでぃ。
だがここで空気を読まずに病室に鳴り響く携帯電話の着信音。



11 : ◆ZGuRy.Pfdg :2007/02/09(金) 15:30:22.51 ID:E1N4nsWHO
ξ#;;)ξ「はい、もしもし…クー?どうしたの?」

電話の相手はクーだった。

ξ;;)ξ「ブーンは起きたけどドクオは…」

( ^ω^)「ちょっと変わるお」

ξ;;)ξ「はい…」

( ^ω^)「今、クーはどこにいるんだお?」

(;^ω^)「え!?支社?今更だけどクーは一体何者なんだお?」

(;^ω^)「社長令嬢とかwwwwwねーよwwwwwwwテラカネモチwwwwwwwwwwww」

(;^ω^)「ドクオが!?mjd?バーボン?」

( ^ω^)「わかったお!すぐ行くお!!」



12 : ◆ZGuRy.Pfdg :2007/02/09(金) 15:31:24.33 ID:E1N4nsWHO
急いで電話を切るブーン。指の動きまでも素早く見える。

ξ゚听)ξ「なんだって?」

( ^ω^)「ドクオが起きるかもしれないお!
ドクオを学校まで連れて来いって、クーが言ってるお!」

ξ;゚听)ξ「ここから学校までって結構距離あるわよ!ブーン運べるの?」

(;^ω^)「え?病み上がりの僕にドクオを運ばせるのかお?」

ξ#゚听)ξ「レディの私に運ばせるっていうの?」

(#゚;;-゚)「ならば私が運ぼぅ!」



13 : ◆ZGuRy.Pfdg :2007/02/09(金) 15:32:06.49 ID:E1N4nsWHO
実はドアに耳をたて二人の会話を聞いていたでぃが病室に入る。
それにしてもこの医者、ゴシップ好きである。

( ^ω^)ξ゚听)ξ「頼む!!」

(#゚;;-゚)(若いうちはむちゃするもんさ…)



14 : ◆ZGuRy.Pfdg :2007/02/09(金) 15:33:12.94 ID:E1N4nsWHO
車をとばすこと二、三十分。学校門前に到着する。

(#゚;;-゚)「少年少女!大志を抱け!!」

それだけ言ってでぃはもと来た道を引き返していった。



15 : ◆ZGuRy.Pfdg :2007/02/09(金) 15:49:46.92 ID:E1N4nsWHO
いったんブーンがドクオを背負い、校庭に入ると、ヘリコプターがプロペラを回し強音を撒き散らしている。

(;^ω^)「なんだおこれ…?」

するとコクピットから顔を出し、ヘリの強音にかき消されない様にとクーが叫んでいる。

川 ゚ -゚)「早く乗れー!!説明はそれからだー!!」

( ^ω^)「わかったおー!!把握ー!!」

ヘリに乗り込む三人。
運転席にはクー。助手席には目を瞑ったドクオ。その後ろの席にはブーンとツンが。

( ^ω^)「とりあえず産業で頼むお!」

川 ゚ -゚)「産業は無理だ!ちょっと、いやかなりながくなる」

ヘリの運転にも気を遣いつつ説明をはじめる。既にヘリは校庭を飛び立っていた。



16 : ◆ZGuRy.Pfdg :2007/02/09(金) 15:51:00.49 ID:E1N4nsWHO
川 ゚ -゚)「さっきブーンに電話で伝えた様に、私はwizard(株)の社長令嬢だ。
実は前々から会場で会った基地外の様な奴等を調査していたんだ。
元々はwizard(株)のものではない杖を持っていた変質者が冬頃にタイーホされたことからはじまるのだが…
父上、つまり社長が不審に思って私に奴等の様な変質者や基地外を調査させていたんだ。
そしていくつか奴等の持つ杖を手に入れた。それらを調べるとあるところに『魔力の源』的なものがあることがわかった。
今から私達はそこへ向かう。wizard(株)ビル内の者が人質にとられている以上、おおもとを叩くしかない。
その前に一ヵ所寄っておきたい所がある。そこに行けばドクオが目を覚ますかもしれない。
戦う人数は多過ぎず少な過ぎずがいい。変に足音を立てると人質に危害がある。ドクオもそこそこの実力はあるしな。
そこはwizard(株)が魔法石を発掘している貝塚だ。そこにはたったひとつ、あまりにも強力な魔力を持つために発掘関係者も近寄れない巨大な魔法石がある。
またの名を『ハジマリノ童貞』。その石を使うことが出来ればドクオの目を覚ませるかもしれないというわけだ」



17 : ◆ZGuRy.Pfdg :2007/02/09(金) 15:51:50.00 ID:E1N4nsWHO
長すぎる説明がようやく終わるころ、ヘリは貝塚のある遺跡前へ着陸した。

川 ゚ -゚)「説明するよりも行動した方が早い!行くぞ!」

( ^ω^)ξ゚听)ξ「おk!!」

確信的ではないがわずかな期待を持ってヘリをでる四人。今、自分の背で目を瞑っているドクオは必ず復活する。いや、させるとブーンは充ち満ちていた。



18 : ◆ZGuRy.Pfdg :2007/02/09(金) 15:53:17.95 ID:E1N4nsWHO
川 ゚ -゚)「これが『ハジマリノ童貞』のある貝塚だ」

クーの指差すものはポッカリと深く空いた穴だった。ここに来るまでにいくつかの『関係者以外立ち入り禁止』の文字がはいった黄色のテープを越えてきた。

(;^ω^)「すごい…深いです」

思わず生唾を飲む。

川 ゚ -゚)「ロープを持って来たからこれをあの木にくくり付けて降りよう」

クーの指差す方向には大木があった。樹齢何年かも予想が付かないほど図太い。
木にロープを結んだ後は順次貝塚の中へ降りていった。もちろんブーンはドクオを背負って。



19 : ◆ZGuRy.Pfdg :2007/02/09(金) 15:54:24.53 ID:E1N4nsWHO
数十分もすると手の感覚は麻痺してきた。だが下は見えない。そこからくる恐怖と三人は戦っているのだった。
さらに数十分も降りるととうとう底についた。脱落者はでなかった。
そこで三人が目にしたものは想像を絶するものだった。

川;゚ -゚)「すごい…資料以上だ…」

(;^ω^)「でかいお…」

ξ*゚听)ξ「きれい…」



20 : ◆ZGuRy.Pfdg :2007/02/09(金) 15:55:42.62 ID:E1N4nsWHO
『ハジマリノ童貞』は巨大な琥珀色をした魔法石だった。
すると『ハジマリノ童貞』は三人それぞれの想いに反応したかのように光出す。

(;^ω^)川;゚ -゚)ξ;゚听)ξ「まぶっ…!!」

暗い貝塚内に長時間いたため三人の目は明かりに極端に弱くなっていた。
だがまぶしさに耐え、瞼をあげるとそこは先程まで自分達がいた空間とは別なものになっていた。



21 : ◆ZGuRy.Pfdg :2007/02/09(金) 15:56:35.33 ID:E1N4nsWHO
( ^ω^)「ここは…」

だがブーンは覚えていた。白い空間。目覚める前に自分がいた場所。

\(^o^)/ 「また来たのか?」

( ^ω^)「あなたが『ハジマリノ童貞』だったのかお?」

\(^o^)/ 「いかにも」

( ;ω;)「頼むお…友達を…ドクオを目覚めさせてくれお…」

懇願するブーン。

\(^o^)/ 「キミは必死にここまで彼を運んだ。それにめんじてちょっと見てあげようじゃないか…」

( ;ω;)「ありがとうだお!」



22 : ◆ZGuRy.Pfdg :2007/02/09(金) 15:57:34.13 ID:E1N4nsWHO
\(^o^)/ 「ただ…私が彼を見ることと目覚めることとは別問題だがね…」

( ;ω;)「それでも頼むお!!」

\(^o^)/ 「ワカタ」

そう言って白い空間に漂うドクオの額に触れる。


23 : ◆ZGuRy.Pfdg :2007/02/09(金) 16:07:03.42 ID:E1N4nsWHO
ドクオがいたのは黒い空間だった。

('A`)「…」

漂うドクオの前にあらわれる上半身裸のタオルを腰に巻いた男。

\(^o^)/ 「キミは今、生死の境をさまよっている。むしろ死に近いがね…」

('A`)「そうか…」

\(^o^)/ 「生き返りたいか?」

('A`)「そりゃまぁな…死ぬわけにはいかねーよ」

\(^o^)/ 「なぜ?」



24 : ◆ZGuRy.Pfdg :2007/02/09(金) 16:07:53.80 ID:E1N4nsWHO
('A`)「俺には守りたいものがある」

\(^o^)/ 「なんだい?」

('A`)「友達もだが…ママンだ!」

\(^o^)/ 「本気か?」

('A`)「当たり前だ!生きてママンを守りたい!」

\(^o^)/ 「『童貞』とは『貞操』を守る者だ」

(;'A`)「急にどうした?」

\(^o^)/ 「キミには愛すべき『肉親』を守る『童貞』になってもらいたい」

(;'A`)「なんとなくだが言いたいことはわかる」



25 : ◆ZGuRy.Pfdg :2007/02/09(金) 16:08:55.14 ID:E1N4nsWHO
\(^o^)/ 「『童貞』とはすなわち『守る者』だ」

('A`)「…」

\(^o^)/ 「キミは立派な童貞であってくれ…
それでは目を覚ませ!人生ハジマタ!!」

光がドクオを包み込む。



26 : ◆ZGuRy.Pfdg :2007/02/09(金) 16:09:57.23 ID:E1N4nsWHO
ドクオが目を覚ました場所は黒から一転、白い空間だった。

('A`)「ん…?」

( ;ω;)「ドクオぉぉぉぉぉ!!」

ガッシリとドクオに抱き付くなブーン。

(;'A`)「ちょ!抱き付くなって!」

( ;ω;)「おっおっお」

やんわりとかわすドクオ。その顔には明るさが戻っていた。



27 : ◆ZGuRy.Pfdg :2007/02/09(金) 16:11:10.95 ID:E1N4nsWHO
\(^o^)/ 「ブーン、ドクオにも聞いたことだがキミにも聞きたい」

( ^ω^)「なんだお?」

\(^o^)/ 「キミは何を守る?」

( ^ω^)「僕は…友を…仲間を守るお!
もうだれもひどい目にはあわせないお!」

\(^o^)/ 「そうか…キミは『仲間』を守る『童貞』か…」

( ^ω^)「そうだお!」



29 : ◆ZGuRy.Pfdg :2007/02/09(金) 16:12:40.04 ID:E1N4nsWHO
\(^o^)/ 「お嬢さん達は何を守る?」

ξ///)ξ「私はブー…じゃなかった…す、好きな人を…」

川 ゚ -゚)「私は…プライドだ…こんなことになってしまった以上、私自身でおとしまえをつけるつもりだ」

\(^o^)/ 「『恋人』に『プライド』か…じつに立派だ!」



30 : ◆ZGuRy.Pfdg :2007/02/09(金) 16:14:20.05 ID:E1N4nsWHO
\(^o^)/ 「実は今からキミ達が戦うであろう男は、かつて私が力を与えた者だ…」

(;^ω^)(;'A`)ξ;゚听)ξ川;゚ -゚)「な…なんだってー!!!!ってなんでこれから戦うこととか知ってんだ!?」

\(^o^)/ 「私はなんでもお見通しだ!」

\(^o^)/ 「話を戻そう。
彼は昔の私に似ていた。偶然この地に来た彼は私に言った。
『童貞』を守る『童貞』になりたいと…
だから私は手を貸した。だが彼は道を、いや『道程』を外してしまった…
頼む、彼を止めてくれ!」

川 ゚ -゚)「もちろんだ!それではみんな、行くとしよう」

( ^ω^)('A`)ξ゚听)ξ「おk!!!」

\(^o^)/ 「頼んだぞ!それからこれは餞別だ!!」

四人を光が包み込んだ。



32 : ◆ZGuRy.Pfdg :2007/02/09(金) 16:45:26.50 ID:E1N4nsWHO
\(^o^)/ 「なんの用だ?」

( ・∀・)「力をください」

\(^o^)/ 「…」

( ・∀・)「ハジマリノ童貞、あなたはかつて虐げられていた童貞達を守っていたらしいですね」

\(^o^)/ 「いかにも…結果としては我が身も他の者と同様に滅ぼされたがな」

( ・∀・)「現代でも童貞達は虐げられています。僕は彼等を救ってあげたい」

\(^o^)/ 「時代は繰り返すか…」



33 : ◆ZGuRy.Pfdg :2007/02/09(金) 16:46:43.79 ID:E1N4nsWHO
( ・∀・)「僕が童貞達を守る!だからあなたの力をください!!」

\(^o^)/ 「キミのその目…
昔の私を見ている様だ」
( ・∀・)「童貞による童貞のための世界…
僕はそんな世界をつくる」

\(^o^)/ 「『童貞』とはなにかを『守る者』だ…
キミは何を守る童貞だ?」

( ・∀・)「僕は『童貞』を守る『童貞』です!!」

\(^o^)/ 「ならば力を授ける!行け!!童貞ハジマタ!!」



34 : ◆ZGuRy.Pfdg :2007/02/09(金) 16:47:40.64 ID:E1N4nsWHO
モララーはこの地位についてからひさしぶりに昔を思い出していた。

( ・∀・)「…」

(´・ω・`)「どうしました、神皇?」

かつての白い空間から薄暗い部屋に意識を戻す。

( ・∀・)「wizard(株)が潰れれば魔法石を扱う技術力は僕達がトップです。
そうなれば童貞国の建設もスムーズにいきます。wizard(株)は目の上のたんこぶでしたから…」

( ・∀・)(ハジマリノ童貞…)



35 : ◆ZGuRy.Pfdg :2007/02/09(金) 16:48:20.54 ID:E1N4nsWHO
(´・ω・`)「ん?なんだこの音?」

ビル内にまで響く強音。

(´・ω・`)「ヘリ…?警察か?いや奴等もそこまで無能じゃないはずだ…」

(´・ω・`)「音が止みましたね」



36 : ◆ZGuRy.Pfdg :2007/02/09(金) 16:49:31.51 ID:E1N4nsWHO
数分後。

( ^ω^)('A`)ξ゚听)ξ川 ゚ -゚)「ヒーロー見参!!!!」

ドアをぶち破ってあらわれたのは四人の童貞と処女だった。

(;´・ω・`)「あ!この前眠りの呪いをかけたやつまでいる!?」

(#'A`)「あのときはどーも…ピキピキ」

(´・ω・`)「まぁいい…今度は完全に殺してやろう…
なんせ僕の杖には他の魔法を封じる力が…」

( ・∀・)「いや…そうはいかないみたいですね…」



37 : ◆ZGuRy.Pfdg :2007/02/09(金) 16:50:40.26 ID:E1N4nsWHO
(;´・ω・`)「えっ!?なぜ?」

( ・∀・)「彼等を見ればわかります…
あなたたち、ハジマリノ童貞に会ったでしょう?」

川 ゚ -゚)「御明答!そして力をもらった…」

( ・∀・)「やはり…
ならば僕が自ら戦うまでです!
ショボンは退いてください」

(´・ω・`)「ショボーン」



38 : ◆ZGuRy.Pfdg :2007/02/09(金) 16:51:32.52 ID:E1N4nsWHO
対峙する五人。その手には各々の杖。
ブーンは『チェリーテンペスト』、ドクオは『チェリーガーディアン』、ツンは『ヴァージンイナズオン』、クーは『処女零虎』を。
対するモララーは赤黒い杖、『ファイナルディスタンス』を。

( ・∀・)「『最期の道程』です…あなたたちには消えてもらいます…」



39 : ◆ZGuRy.Pfdg :2007/02/09(金) 16:55:41.88 ID:E1N4nsWHO
モララーは一度、その高い天井に衝突するかの勢いで浮き上がる。

( ・∀・)「チェリーザスナイプ!」

杖から放たれたのはさくらんぼの種。だがそれは地面をえぐるほどの威力だった。

(;^ω^)「こいつぁ当たったら死ねるお…」

( ・∀・)「えぇ」

さらにもう一発。

('A`)「シールオブチェリー」

盾で防ぐ。

('A`)「まずいな…」

盾にヒビが入っていた。それもたったの一発で。



40 : ◆ZGuRy.Pfdg :2007/02/09(金) 17:36:26.14 ID:E1N4nsWHO
ξ゚听)ξ「ブーン、とりあえずあいつを地面に落として!」

( ^ω^)「把握!」

風に乗り、一気にモララーに迫るブーン。

(;・∀・)「ちぃ!」

空中で揉み合い、そのまま落下するモララー。
それを待っていたかの様に走り出すツン。
そして雷を放つ。

ξ゚听)ξ「サンダー神風アタック!」

(;・∀・)「ぎゃひー!!」

焦げるモララー。

川 ゚ -゚)「四対一だ。勝てるはずなかろう…
すまん、ブーン、約束をやぶる…」

(;^ω^)「ま!まさか!?」



41 : ◆ZGuRy.Pfdg :2007/02/09(金) 17:37:31.46 ID:E1N4nsWHO
川#゚ -゚)「エターナルフォースブリザード!!!」

効果:相手は死ぬ。

その後、四人に取り押さえられるモララーとショボン。

(:・∀・)「すみません、ショボン…」

(;´・ω・`)「あなた『童貞神皇』でしょ!なんとかしてくれよ!」

(;・∀・)「すみません…」

(#´・ω・`)「あんたなんか神じゃない!!」

二人のやり取りにクーが割って入る。

川 ゚ -゚)「お前…wizard(株)の研究員だったモララーだな?
あの貝塚に研究に行ったすぐ後に会社を辞めた者がいると聞いてピンときたんだ…
なぜこんなことをした?」



42 : ◆ZGuRy.Pfdg :2007/02/09(金) 17:38:50.43 ID:E1N4nsWHO
( ・∀・)「会社は僕のことを認めてくれなかった…ただ童貞というだけで…
交通費もでないし社食も割り引かれない…そんな毎日に嫌気がさしていた。
そんなあるとき噂を聞いたんです。童貞と処女以外近寄れない凄まじい魔力を持った『ハジマリノ童貞』なる魔法石があることを…
そして僕は決心しました。その魔法石の力を得てwizard(株)を乗っ取り、童貞による童貞のための国をつくろうと…
幸い僕は研究員です。杖の構造もわかっています。
僕がハジマリノ童貞の魔力でつくった杖を童貞に渡し、部下とする。僕の計画は完璧でした!
なのに…」



43 : ◆ZGuRy.Pfdg :2007/02/09(金) 17:40:01.14 ID:E1N4nsWHO
川 ゚ -゚)「私達が…というわけか」

(;・∀・)「幼女も女子中学生も視姦し放題だ!まさに夢の国じゃないか!!」

(*^ω^)「…」

数分後、警察が現場に到着する。シャキンも一緒だった。



44 : ◆ZGuRy.Pfdg :2007/02/09(金) 17:41:37.36 ID:E1N4nsWHO
(`・ω・´)「兄さん…何があったのか話してくれないか…」

(´・ω・`)「仕方がないな…これが最後だ…
僕が家を出た後にモララーに出会った。彼の言葉のひとつひとつが魅力的なものだったよ…
僕も童貞でホモだったからね…気持ちは痛いほど分かる。
僕は彼を『童貞神皇』と崇めて組織をつくり、童貞をスカウトをした。
そして今に至るというわけだ。
まさか弟の教え子にまで手を出していたとはね…」



45 : ◆ZGuRy.Pfdg :2007/02/09(金) 17:43:06.22 ID:E1N4nsWHO
(`・ω・´)「…最後なんかじゃない」

(`・ω・´)「最後なんかじゃないよ、兄さん!罪を償って帰って来てくれ!家族みんなでやりなおそう!」

(´・ω・`)「あぁ…」

二人は警察に連行されていった。警察によると既にwizard(株)にいた人質は皆、開放されたらしい。
裁判は速やかに行われ、それと平行して国会ではあるひとつの法律が制定された。

『童貞相互扶助法』

童貞神皇としてモララーは目標を達成したのかもしれない。



46 : ◆ZGuRy.Pfdg :2007/02/09(金) 17:44:31.70 ID:E1N4nsWHO
もうすぐ二学期がはじまる。そんな夏の終わり。
ブーンとドクオはアイスを食べながら公園のベンチでだべっていた。

( ^ω^)「ねぇドクオ…」

('A`)「なんだ?」

( ^ω^)「僕達はきっと大人になる過程で童貞を捨てるお」

('A`)「そりゃまぁいつかはな…」

( ^ω^)「でも僕はずっと、なにかを守る『童貞』でありたいお」

('A`)「……あっ」

地面にガリガリくんが四散した。

('A`)「まぁいいや…そんなことよりMFでもするか?」

( ^ω^)「おっおっお!うけてたつお!!」

忘れられない夏になった。



47 : ◆ZGuRy.Pfdg :2007/02/09(金) 17:45:34.49 ID:E1N4nsWHO
最終話

だって童貞だもの





49 : ◆ZGuRy.Pfdg :2007/02/09(金) 17:46:27.00 ID:E1N4nsWHO
あとがき



50 : ◆ZGuRy.Pfdg :2007/02/09(金) 17:47:55.96 ID:E1N4nsWHO
えっ!?俺?

童貞じゃないっすよwwwwwwwwwwwwサーセンwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww



51 : ◆ZGuRy.Pfdg :2007/02/09(金) 17:49:11.14 ID:E1N4nsWHO
あとがき






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