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('A`) ドクオはドクオのようです

第1ロード

1 :愛のVIP戦士:2007/03/04(日) 11:49:02.43 ID:SfhpggXd0
――――平和だ。

豊かな国の、ごくごく一般家庭に生まれ

特に何か世界を揺るがすようなこともなく、生きている。

地震や、戦争や、そういった非日常とはまったく縁の無い生活。

刺激の無い退屈な生活にウンザリしながらも、朝はやってくる。


('A`) ドクオはドクオのようです


3 :愛のVIP戦士:2007/03/04(日) 11:49:55.56 ID:SfhpggXd0


カーテンの隙間から差し込んでくる日差しが眩しい。

どうやら朝のようだ。

('A`)「んあ…」

今日は平日。

当然、学生である俺は学校に行かなくてはならない。

しかし、春の布団はその事実を吹き飛ばすほど気持ちがよかった。

J( 'ー`)し「ドクオ、朝だよ。起きなさい」

カーチャンは布団を俺から剥ぎ取った。

まだ眠いよ…


7 :愛のVIP戦士:2007/03/04(日) 11:51:41.32 ID:SfhpggXd0
1風邪引いたかも…ゴホッゴホ…
2今起きるよ

>>9

9 :愛のVIP戦士:2007/03/04(日) 11:52:47.89 ID:QH27eTPe0
2

10 :愛のVIP戦士:2007/03/04(日) 11:54:45.27 ID:SfhpggXd0

('A`)「今起きるよ」

J( 'ー`)し「早く降りてきなさいね」

そう言うとカーチャンは部屋を出て行った。

('A`)「ふわぁ…あ」

('A`)「しょうがない、起きるか」

俺は身体を起こし、あくびをしながらリビングへ向かった。


11 :愛のVIP戦士:2007/03/04(日) 11:56:44.78 ID:SfhpggXd0


朝食を食べ終える。

('A`)「ごっそさん」

J( 'ー`)し「ドクオ、ちゃんと食器をさげなさい」

('A`)「あーい」

食器を流しに持っていく。


――…

('A`)「んじゃ、行って来ます」

J( 'ー`)し「はい、いってらっしゃい」

自転車に跨り学校へ向かう。

今日もつまらない、平和な一日の始まりだ。



12 :愛のVIP戦士:2007/03/04(日) 11:59:30.27 ID:SfhpggXd0

キーンコーンカーンコーン

(;'A`)「はぁはぁ…ギリギリセーフか?」

チャイムの音と同時に教室に駆け込む。

( ^ω^)「ドクオ、ぎりぎりだおwww」

最前列の席に座っているブーンが話しかけてきた。

入学初日に話した時、意外と話が合い2週間たった今では貴重な友達となった。

('A`)「ふぃー、危なかったぜ」

( ^ω^)「おっおwwちゃんと余裕を持ってこなきゃダメだおw」

(;'A`)「うるせーな。お前と違って朝は弱いんだよ」


13 :愛のVIP戦士:2007/03/04(日) 12:01:13.36 ID:SfhpggXd0

( ^ω^)「そうだ、ドクオ。朝のニュース見たかお?」

ブーンが珍しくアニメ以外の話題を出した。

('A`)「ニュース…? いや、朝は急いでたからテレビは見てないけど」

( ^ω^)「なんでも、この辺で殺人事件があったみたいだおw」

(;'A`)「は? まじで?」

( ^ω^)「うん。それで犯人はまだ逃亡中で…えっと、名前が…も、モラン?」

たわいもない話をしていると、担任の先生が教室に入ってくる。

朝のHRが始まり、ブーンはまだ考えている様子で前を向いた。



15 :愛のVIP戦士:2007/03/04(日) 12:02:36.08 ID:SfhpggXd0

( ´∀`) 「それじゃ、まずは出席を取るモナー」

モナー先生の口から、次々と名前が呼ばれていく。


……



( ^ω^)「ふわぁ…今日も授業だるいおー」

('A`)「激しく同意」

俺とブーンはだるそうにあくびをする。

まったく、授業なんて昼過ぎからやればいいのに。


16 :愛のVIP戦士:2007/03/04(日) 12:03:49.86 ID:SfhpggXd0

('A`)「マンドクセ…」

腕を大きく伸ばす。

ξ゚听)ξ「痛っ!」

(;'A`)「あ…」

伸ばした腕が誰かの顔に当たる。

嫌な予感――後ろから聞こえた声は、女子。


17 :愛のVIP戦士:2007/03/04(日) 12:05:07.80 ID:SfhpggXd0

ξ゚听)ξ「ちょっと、何すんのよ!」

(;'A`)「ご、ご、ごめ…」

謝りながら相手の顔を見る。

黒髪のツインテール。

小柄な身体に、ツンとした可愛らしい顔。

('A`)(こ、これは可愛い…)

ξ゚听)ξ「ったく、周りに気をつけなさいよ! 怠け者みたいにダラダラダラダラして!
     男ならもっとシャキッとすれば!?」

前言撤回。

…怖いし、うるさい。


20 :愛のVIP戦士:2007/03/04(日) 12:08:50.32 ID:SfhpggXd0

ξ゚听)ξ「つーか、あんた朝からうるさいのよね。授業中も雑談ばっかりして…」

あぁ、なんか説教し始めた。

初対面でここまで言われるとは…いくらなんでもねーよ。

聞いていて腹が立ってきた。

言い返してやろうか?

>>24

1言い返す(自由記入)
2黙っている

24 :愛のVIP戦士:2007/03/04(日) 12:15:44.97 ID:j08eLa2lO
昨日この辺で殺人事件があったらしいよ

25 ::2007/03/04(日) 12:25:11.95 ID:SfhpggXd0

('A`)「昨日この辺で殺人事件があったらしいよ」

話題を逸らす。

火に油を注がないよう、穏やかに言った…のだが

ξ゚听)ξ「だから?」

('A`)「え?」

ξ゚听)ξ「話を逸らさないでよ。ったく、前から言いたかったんだけどあなたって……」


彼女を止めることは出来ないのか。

ああ、耳が…耳が痛い。


26 ::2007/03/04(日) 12:26:12.88 ID:SfhpggXd0

ξ゚听)ξ「フンッ」

その女子は俺に対する文句をことごとく言い

自分の席へと戻っていった。

('A`)「…」

言葉が出ない。

あんなうるさい女子は初めてだ。

いや、女子と話すこと自体あっただろうか?

( ^ω^)「今のは…ツンさんだっけお?」


28 ::2007/03/04(日) 12:27:58.59 ID:SfhpggXd0

('A`)「ツン?」

前を向いて知らん振りしていたブーンが話を振ってくる。

( ^ω^)「まー、結構有名だお。美人だけどツンツンして人を寄せ付けない。
       それゆえ撃沈する人多し、鬼門のツン! …ってお」

('A`)「なるほどね、納得」

確かに、見た目はそこらの自称アイドルより可愛い。

ただ、当の本人はむすっとした顔で席に座っているが。

('A`)(あんなんで、人生疲れないのかね)

俺は睨まれると怖いので、顔をブーンの方へ向けた。

…ま、どうでもいいや。

俺には関係無いし、関係するのもマンドクセ。


29 ::2007/03/04(日) 12:29:28.76 ID:SfhpggXd0


('A`)「やっと帰れるぜ…」

( ^ω^)「おっおw一緒に帰るお!」

放課後になり、帰宅部の俺達は全力で帰宅する。

帰宅部というのは、帰宅するまでが部活動なのだ。

( ^ω^)「ドクオ、今日もゲーセン行くかお?」

('A`)「ゲーセンかぁ…」

最近は学校帰りにゲーセンに寄るのが俺たちのトレンドだ。

まぁ、調子にのると財布の中身が10円玉だけになってしまうのだが。

('A`)(どうしようかな)

1行く
2行かない
3以下無い

>>31

31 :愛のVIP戦士:2007/03/04(日) 12:31:11.22 ID:lBbU28NHO
デリヘルを呼ぶ

32 :愛のVIP戦士:2007/03/04(日) 12:31:36.68 ID:j08eLa2lO
行かない

33 :愛のVIP戦士:2007/03/04(日) 12:31:47.88 ID:FvoqE1o20
3

34 ::2007/03/04(日) 12:32:08.35 ID:SfhpggXd0

('A`)「いや、今日はパスるわ」

( ^ω^)「そうかお。じゃあ今日は一人プレイでもするかおー」

('A`)「悪いな。んじゃ、また明日な!」

( ^ω^)「ばいぶー」

俺とブーンは別れの挨拶を交わし、それぞれの道に分かれた。

('A`)「にしても、あいつ金持ちだなぁ。バイトしてる訳でもあるまいし」


35 ::2007/03/04(日) 12:33:04.40 ID:SfhpggXd0

ブーンの金使いの荒さは中々激しい。

前回も5000円近くつぎ込んでいた。

('A`)「はぁ…俺もあんな風に湯水のごとく使ってみてぇ…」

自分の財布を見る。

…出てくるのは、諭吉ではなくため息だった。


38 ::2007/03/04(日) 12:35:11.68 ID:SfhpggXd0


キーンコーンカーンコーン

('A`)「セーフッ!」

勢い良く教室のドアを開ける。

今日もギリギリの時間だが、間に合えば問題無い。これ常識。

('A`)(ブーン…は、まだ着てないのか?)

いつもの突っ込みが返ってこない。

あいつも遅刻か?

珍しいこともあるもんだ。


41 ::2007/03/04(日) 12:38:29.84 ID:SfhpggXd0

先生が教室に入ってくる。

ブーンの席に、いつもの騒がしい姿は無い。

('A`)(なんだ、今日休みかよ。風邪かなぁ)

元気なあいつが風邪とは思えない。

('A`)(って、あいつはターミネーターかよww風邪ぐらい誰でもひくわw)

内心で一人漫才をする。

むなしい…やはりブーンがいないと学校は一層つまらなくなる。


46 ::2007/03/04(日) 12:40:16.60 ID:SfhpggXd0

( ´∀`) 「…今日は、みなさんに悲しいお知らせがあるモナ」

神妙な面持ちをしながら、先生がぽつりと呟く。

ざわめいていた教室の空気が、シン――と静まった。

( ´∀`) 「…先日、内藤君が近所のゲームセンターで暴漢に刺されたモナ」



――――え?



今、なんて言った?


50 ::2007/03/04(日) 12:41:33.03 ID:SfhpggXd0

( ´∀`)「それで…その、内藤君は…」


なんだよ?


先生、早く言ってくれよ。


軽症です、っていえよ。


だって、あいつ…昨日まで俺と話してたんだぜ?




普通に笑いあってたんだぜ?




52 ::2007/03/04(日) 12:43:10.20 ID:SfhpggXd0




( ´∀`)「内藤君は……病院に運ばれた後、お亡くなりになりました……」





聞き違いだと、信じたい。



(゚A゚)「…嘘だろ?」




53 ::2007/03/04(日) 12:44:07.61 ID:SfhpggXd0

反射的に席から立ち上がる。

(゚A゚)「…なあ、嘘だろ先生」

(;´∀`)「ドクオ君」

(゚A゚)「だって、昨日俺たち一緒に帰ってたんですよ?」

(;´∀`)「…」

(゚A゚)「いつも通り、たわいもない話して、一緒に帰って…それから」


不意に、思い出す。


(゚A゚)「それから、ゲーセンに行こうって誘われ…て…」


ゲーセン…俺、誘われて…


(゚A゚)「誘われ…て…」


57 ::2007/03/04(日) 12:45:21.16 ID:SfhpggXd0

( ^ω^)「ドクオ、今日もゲーセン行くかお?」

         ( ^ω^)「ドクオ、今日もゲーセン行くかお?」
誘われて             ('A`)「いや、今日はパスるわ」
( ^ω^)「ドクオ、今日もゲーセン行くかお?」
( ^ω^)「ドクオ、今日もゲーセン行くかお?」
( ^ω^)「ドクオ、今日もゲーセン行くかお?」
( ^ω^)「ドクオ、今日もゲーセン行くかお?」(^ω^ )
('A`)「いや、今日はパスるわ」 ('A`)「いや('A`)「いや、今日はパスるわ」 、今日はパスるわ」
)「ドクオ、今日もゲーセン行くかお?」(^ω^ ))「ドクオ、今日もゲーセン行くかお?」(^ω^ )
)「ドクオ、今日もゲーセン行くかお?」(^ω^ ))「ドクオ、今日もゲーセン行くかお?」(^ω^ )

)「ドクオ、今日)「ドクオ、今日もゲーセン行くかお?」(^ω^ )もゲーセン行くかお?」(^ω^ )


60 ::2007/03/04(日) 12:47:03.29 ID:SfhpggXd0


(゚A゚)「あ…あ…あ…」

(;´∀`)「ドクオ君、だ、大丈夫――





(゚A゚)「ああああああああああああああああああああああああああああああああああああ
ああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!」




62 ::2007/03/04(日) 12:48:10.95 ID:SfhpggXd0


それから何ヶ月経っただろう?


もう何も思い出せない。


何も感じない。


俺は一生、あの時の選択を後悔しながら生きるんだ。


死ぬことも考えた。


けれど、たとえ俺が死んでも、あのえ笑顔は戻って来ない。


( ^ω^)「ドクオ、今日もゲーセン行くかお?」




エンディングNo4「永遠の別れ」


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