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( ^ω^)ブーンが剣の道に踏み出すようです

第弐話

54 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/07(金) 15:17:28.65 ID:ldQsz8PE0
――ブーンの父は、

ブーンの父は、奇妙な男であった。

勘当当然に家を出奔し、諸国を流れ、やがて襤褸屑のようになって詩辺利亜の里に
辿りついたこの男は、それでもなお自分を侍であると考えていた。


56 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/07(金) 15:18:02.01 ID:ldQsz8PE0
武士の子は武士である。

そう言っては、子のホライゾンにも武家の子の姿をとらせた。自らが持っていた太刀を
帯びさせ、袴を穿かせ、武芸も仕込んだ。

とはいってもまだ子供であったので、せいぜいが振り方や脚の基本といったものであるが。

父が死してからも、ブーンは朝の素振りを欠かしてはいない。


57 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/07(金) 15:18:37.29 ID:ldQsz8PE0
第弐話

詩辺利亜を支配する山賊団。その頭は、名を護道山王、という。

58 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/07(金) 15:19:02.79 ID:ldQsz8PE0
                           _,,..,,,,,_
                          ▼・ェ・▼ <いやっほー
                          ヽ      _.. ッ". -'''" ̄ ̄^ニv..........,、
                     ,.. -―'''';;]_,゙二二__,,/  _..-''" ゙゙゙̄''ー     `'-、
               ,,-'"゙゙,゙ニ=ー''''"゙゙シ'"_,゙,゙,,,,,,,_     `'''T゛                 \   
           /_..-'"″  '''^゙>'''"゛     ´                        `!、       
           _..イ'"゛       ./                  \       ,..-''''''''''''''ー..,   .l
          / /         ./                  `゙''‐  .、        \.,,,│
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      /   l゙         i                    !  .,!             .  .,!
        ! ./│      ._/ .ヽ,_,                   ,│ │         !   .!、
,, -ー¬'''" ./   .ヽ  _.. ‐″ .`'. "   `゙''―- ....,,,_       _.../ │  l           丿   .′
      ′   .i゙'''゛                 `'''r‐―‐'´    ヽ  .l   _,.        .ヽ
          |,     _,,,,,....、        /    .‐ ,   .`'i  .`'' .″             ヽ
        ,,.. .  .ヽ. .ン._,,,,,,...  .、,`'ー、、  ,.       _..l,   │  /             ヽ .../ '
            ゙l、.i ′      ゛   `"´       '"´ ,.ゝ   !   .|                 l/
             ‐'│゙.l   i                 ,r'" "  l    .l               ,, 'ソ゛ `
             ,i゙.l .\  ‐- ........ ‐'    、         ,r‐''   |,    .ヽ          _,, イ゛ .'、
↑これ

59 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/07(金) 15:19:57.44 ID:ldQsz8PE0
もちろん本名ではなかろうが、そう名乗っているという話である。

( ´∀`)「ほれ如何した。腕は、こう、こうじゃ!」

(;'A`)「はっ、ひぃ〜」

( ´∀`)「サボるでないぞ! ほれほれ」


60 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/07(金) 15:21:16.77 ID:ldQsz8PE0
元は、北方の羅雲地藩で名の知れた無法者であったらしい。
 
敏捷で大力で、流派は知れぬが、羅雲地藩の藩士三人と一度に切り結び、怪我一つ無く逃げ延びる
ほどの剣の腕も持っていた。

それが追い詰められて逃げ込んだのが雑州は詩辺利亜。

逃げる間に、その怪盗ぶりに惚れて付いてきたやくざ者等をまとめて山賊になった。
手下は、数にして三十ほどになる。

61 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/07(金) 15:23:15.93 ID:ldQsz8PE0
(支援ないとそろそろさるが…)

( ´∀`)「お主は気合が足りんの。もっと踏ん張れ!」

( ^ω^)「は、はい……」

 ぶん、ぶん、

( ´∀`)「……」

 がつん。

(;#)ω^)「あヴぇし」

63 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/07(金) 15:25:25.78 ID:ldQsz8PE0
 その三十のうちで中々「使える」四人を四天と名乗らせ、それぞれ部下を任せた。
 己はその四天の管理する山門の内に小さな城もどきを建ててそこに住まうとか。

 これが、ブーンとドクオが争うべき敵のカタチである。

 

 そしてそのカタチを破るため、

 二人は、奇妙な運命により出会ったこの翁に、剣術の手ほどきを受けているのであった。

66 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/07(金) 15:27:06.28 ID:ldQsz8PE0
>>65おk)

(#)ω^)「てい!せい!」

 この翁が何者であるかはまるで知れぬ。
 もしかすると>>70であるとも言い切れぬ。
 
 しかしブーンは不思議な落ち着きでこの状況をありのまま受け入れていた。

(#)ω^)(どうせ死ぬのだお。裏切りがなにか)

70 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/07(金) 15:29:28.94 ID:JJ7kDRLl0
オプーナ

73 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/07(金) 15:32:27.49 ID:ldQsz8PE0
(#)ω^)(オプーナであるかも知れないお……。完全なかませ犬……ッ! お前にオプー(略))

(#)ω^)(しかしどうせ死ぬこの身……どうなろうと……!)

 ぶん。ひゅん!

(#)ω^)(死ぬしかないのだお。何者に切られようと、変わりは無いお)

(#)ω^)(剣術の素人が山賊に勝てるかお……)




74 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/07(金) 15:33:59.92 ID:ldQsz8PE0
ブーンは,剣など知らなかったのである。

父が没したとき、ブーンは八歳であった。

幼童である。剣の道など、今だ一歩と踏み進めてはいなかった。

父は、ブーンに家名と刀とを授けたが、そんなもの知ったことではなかった。
生きるのに、必死であった。

75 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/07(金) 15:34:28.66 ID:nb709HWx0
支援

76 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/07(金) 15:35:19.76 ID:ldQsz8PE0
('A`)「先生、こうでありますか!」

 ぶん! ぶん!

 ブーンは、隣で木刀を振るうドクオをちらりと覗き見た。

 町の庄屋の息子である。
 親友とは言えぬが、友人であるとは思っている。
 ドクオの生家には、父が逝った時も、その後も、世話になってきた。

 裕福なのである。

(書き忘れた。>>73で翁に対する信頼度-1)

78 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/07(金) 15:37:04.87 ID:ldQsz8PE0
( ´∀`)「違う。見ておれい」

ぶん! ひゅんばっ、

先ほども、この奇妙な翁に山賊退治の依頼を持ちかけていた。
まぁ翁は重要な他用があるとして断ったのであるが。

ともかくも、そのときドクオが表した礼金。想像を超えた額であった。
 
これからブーン自身が生きるにあたって、ドクオの助けが要るであろう。

79 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/07(金) 15:38:11.24 ID:ldQsz8PE0
( ^ω^)「ふぅ…」

( ^ω^)(ぼくは、なんて卑怯な男なんだお)

ドクオが里の宝、エンゼルフレンチを救うために戦おうと、そう話してきたとき、そのような計算をしていたとは。
とても、口に出しては言えぬ。


80 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/07(金) 15:39:10.40 ID:ldQsz8PE0
( ´∀`)「山賊退治……すまぬがその話を受けるわけにはいかん」

( ´∀`)「ワシは今、大事な主命を受けていてな」

( ´∀`)「じゃが、一,二日とどまって主らを助けることは出来る」

( ´∀`)「ヌシらに、ワシの秘剣を一つずつ授けよう」

( ´∀`)「一朝一夕で何とかなるものではないが、助けにはなろうて」

83 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/07(金) 15:40:34.76 ID:ldQsz8PE0
翁が何者であろうと関係はない。

切られようと、死のうと構わぬ。

だだ、自身の卑劣さと、侍を名乗ってきた傲慢とに、向き合うのみ。

子供らしい頑迷さで、ブーンは自身の思い込んだ士道を、あくまで貫き通そうと決心した。

86 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/07(金) 15:44:45.05 ID:ldQsz8PE0
( ´∀`)「さて体ほぐしはこれまでにして」

(;'A`)「え?! 今のが本番ではないのでありますか?!!!」

時は既に真夜中。翁とブーンたちが出会ったのが夕刻であるから、実に
二刻以上剣を振っていたことになるだろう。

ドクオは、既にくたくたに疲れきっていた。農である以上それなりの頑強さを持つはずの
ドクオがそうなるほどの厳しさである。

しかし翁は、焚き火で照らされた顔をゆるりと締めた。

87 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/07(金) 15:47:19.40 ID:ldQsz8PE0
( ´∀`)「ほう。ワシの秘剣がそんなに生ぬるいものと思われていたとは。悪いことをしたのぉ」

(;^ω^)(殺気……?)

(;'A`)「……」

( ´∀`)「本番は、ここからじゃよ」

89 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/07(金) 15:51:03.16 ID:ldQsz8PE0
( ´∀`)「さて……」

そういうと、翁は徐に立ち上がり、自身の荷物の詰まったズタ袋を漁った。
そして一つの巻物を手にとっては、ブーンたちの前においたのである。

『モナ本モ蔵ヶ秘剣 神道流皆伝』

表には、ただそれとだけ記されている。

天下無数の剣士が追い求めるその一巻。

91 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/07(金) 15:56:56.94 ID:ldQsz8PE0
その中には、ただいくつかの名が記されているのみ。

始、進、転、連、墜、歩、業

その無数の名の中から、翁は七つの文字を選び出した。

(;^ω^)「……」

('A`)「……」

( ´∀`)「選ぶがよい。3日寝ずで鍛えて概念だけでも与えられるのは、この七つの内一つのみ。
ヌシは何を選ぶ?」

……

('A`)「……>>95

( ^ω^)「……>>100


94 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/07(金) 16:03:37.66 ID:ldQsz8PE0
( ´∀`)「……よかろう。……始めるか」

第弐話、了 ――第参話に続く

ってわけで安価さえ分かればもう2話終わりです。読んでくれてありがとうな

安価下

97 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/07(金) 16:06:56.77 ID:ldQsz8PE0
出かける前に再安価

ブーン>>100
ドクオ>>105

98 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/07(金) 16:07:28.18 ID:nb709HWx0
連!

99 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/07(金) 16:07:36.31 ID:8xeFjleX0
http://love6.2ch.net/test/read.cgi/entrance/1204725096/1-100

基地外が一人沸いているんで突撃してください

100 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/07(金) 16:07:45.08 ID:nb709HWx0
進!

105 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/07(金) 16:10:18.62 ID:Q/9UVldMO



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