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( ^ω^)ブーンは魔法使いなようですす


第3話

69 :名無しさん:2007/01/31(水) 16:15:31
3話

冷たい転校生


70 :名無しさん:2007/01/31(水) 16:16:50
VIP中学校水浸し事件から数か月経ち、皆は平凡な日常を取り戻していた。
ブーンは毎日だれかしらとMFをし、実力をつけていった。
戦績はまぁトントンだが使いこなせる魔法も増え、魔法に名前をつけてみたりもした。

( ^ω^)「エターナルフォースブリザード!!」

('A`)「明らかにちげーよwww」

と、ドクオに魔法の空気砲を突っ込まれたりもしていたり。
ツンは前回の冬大会で、まだ一年生というにも関わらずかなり優秀な記録を叩き出したりして、ここのところは機嫌がいい。
ただ最近は部活の忙しさからか愛杖、『イナズオン』に触れてもいなかった。
流石兄弟は噂によると山にこもって修行をしているとかいないとか…もはやDQNを超越していた。
が、しかし平凡で平和な日常は続かなかった。


71 :名無しさん:2007/01/31(水) 16:18:35
(`・ω・´)「今日は転校生が来ているぞ!
さぁ入りなさい!」

藍の長髪に、吸い込まれるような黒い瞳。
他の同級生達よりも頭ひとつ上回る長身。
同い年とは思えない整った顔立ち。
年度末という珍しいタイミングの転校生だった。

川 ゚ -゚)「…」

クラス一同「すごく…美人です」

(`・ω・´)「それじゃあ自己紹介して!」

川 ゚ -゚)「クーだ…」

(;`・ω・´)「えっ!?それだけか?」

川 ゚ -゚)「あと…」


72 :名無しさん:2007/01/31(水) 16:19:38
川 ゚ -゚)「この中に童貞と処女がいたら私のところまでこい!
みっちり調教してやるぞ!」

クラス一同「ちくしょう!俺(私)はもう童貞(処女)じゃあないんだ…」

(;^ω^)(えっ…みんな経験済みかお?)

中1の終わりにして童貞(処女)喪失とは近頃の子供はなんとも早熟である。

(*^ω^)(でもクーさんに調教してもらえるお!)

期待を胸にクーを見つめるブーン。
それに気付いたのか、クーは話を進める。

川 ゚ -゚)「ほぉ…少ないが多少はいるようだな。
よし!放課後私のところまでこい!」


73 :名無しさん:2007/01/31(水) 16:20:39
濃密な期待を胸に、時は放課後。
クーのもとに集まった三人の精鋭達。

(*^ω^)「クーさん…あの…えっと…よろしくだお」

('A`)「よろしく…」

ξ///)ξ「よ、よろしく」

( ^ω^)「…って、ツンは処女だったのかお?調教されたいのかお?」

ξ///)ξ「うっ、うるさいわね!筆おろし(?)はきれいな女の人とって決めてたのよ!」

('A`)「あーあマンドクセ…」


74 :名無しさん:2007/01/31(水) 16:21:13
ξ゚听)ξ「じゃああんたなんで来たのよ?」

( ^ω^)「僕が誘ったんだお…
ひとりじゃ心細くて…」

('A`)「俺はママンがいればいいんだ!」

ξ;゚听)ξ(まさか…マザーファッカー…?)


75 :名無しさん:2007/01/31(水) 16:22:05
話の方向が脱線しはじめるとようやく、クーが閉じていた口を開いた。

川 ゚ -゚)「よく集まってくれた…
童貞、処女諸君!
さっそくだが…」

川 ゚ -゚)「『調教』という名のMFをはじめようじゃないか!!」

ΩΩΩ「な、なんだってー!!!」


76 :名無しさん:2007/01/31(水) 16:23:07
( ;ω;)「ひどいおクーさん!僕の気持ちを弄んぶなんて…」

ξ;;)ξ「こんなのないわ…」

('A`)(なにこのマンドクセー展開…)

川 ゚ -゚)「MFで私に勝てたらあっちの『調教』をしてやろう…」

(*^ω^)「ktkr!やってやるおー!!ふひひwww」

ξ;゚听)ξ(ひさしぶりだからちょっときついかも…)

('A`)(帰ってママンに会いてー)


77 :名無しさん:2007/01/31(水) 16:23:46
移動すること数十分。
学校からだいぶ離れた人通りのない河川敷。

川; ゚ -゚)「校庭でもよかったんじゃないか?」

(;^ω^)「ちょっと前にいろいろあったんだお…」

川 ゚ -゚)「そうか…」

あの件以来、学校敷地内でのMFは校則で禁止されていたのだ。


78 :名無しさん:2007/01/31(水) 16:24:56
川 ゚ -゚)「よし!杖を出せ!MFのはじまりだ!!」

欲望渦巻く戦いが今はじまった。
まずブーン達三人の意識を捕らえた物はクーの持つ杖だった。
杖でありながら『杖』でないその形。

(;^ω^)「刀…かお?」

鞘から抜いたそれはまさに日本刀。
美しく、ゆるい弧を描いている。

川 ゚ -゚)「我が愛刀『零虎』だ」

ξ;゚听)ξ「ちょっと!刀じゃMFにならないじゃない!?」

川 ゚ -゚)「特製の『杖』だ…」


81 :名無しさん:2007/01/31(水) 16:28:12
('A`)「ブーン、余所見するな…」

(;^ω^)「おっおっお、ありがとうだお」

ドクオが咄嗟に白い盾を張り、ブーンを間一髪のところで守っていたのだった。

川 ゚ -゚)「ほぉ…さすが童貞だな…」

('A`)「今更だが童貞と魔法…なにが関係あるんだ?」


82 :名無しさん:2007/01/31(水) 16:29:06
川 ゚ -゚)「ほぉ…知らないのか…まぁ知るはずもないが…
魔法石は貝塚から発見されたということは知っているか?」

('A`)「あぁ…」

( ^ω^)「僕も勉強したから知ってるお!」

川 ゚ -゚)「それでだ…実はその貝塚には童貞のまま死んだ者達もゴミと一緒に捨てられていたのだ…」


83 :名無しさん:2007/01/31(水) 16:30:48
(;^ω^)「な、なんと!」
川 ゚ -゚)「その捨てられた童貞達の怨み、妬み、憎しみが長い年月をかけて結晶化したものが魔法石なのだよ」

ξ;゚听)ξ「童貞=ゴミ扱い!?」

川 ゚ -゚)「まぁそんなところだ…
そしてそんな憎悪を持つ魔法石を、童貞が扱うと…」

(;^ω^)「扱うと…?」

川 ゚ -゚)「魔力は数倍まで跳ね上がる」

ξ;゚听)ξ「処女は!?処女にはいったいどんな関係が!?」

川 ゚ -゚)「童貞のテンションが多少あがって、魔力にも影響がある」

ξ゚听)ξ(えっ!?それだけ?)


84 :名無しさん:2007/01/31(水) 16:32:08
('A`)「じゃあなんで今日、童貞と処女を集めた?
はじめからMFが目的か?」

川 ゚ -゚)「そのとおりだ!強い魔法使いと戦いたくてね…
修行の一環だ」

( ^ω^)「そんなことなら大歓迎だお!僕も強い魔法使いと戦いたいお!
それにクーさん、かなり強そうだお!」

川 ゚ -゚)「光栄だな…
さてMFを再開しようじゃないか」

( ^ω^)「のぞむところだお!!」


85 :名無しさん:2007/01/31(水) 16:32:52
全員がそれぞれ間合いをとる。
眼光鋭く皆を睨み付けるクー。
その手にある刀がどのような魔法を放つのかを把握しきれていないため、三人はクーの出方をうかがっていた。

川 ゚ -゚)「どうした?こないのか?」

( ^ω^)「…」

川 ゚ -゚)「ならばこちらから行く…」

ξ゚听)ξ「ライジングラン!」


86 :名無しさん:2007/01/31(水) 16:33:46
先に動いたのはツン。
得意の身体強速度魔法を使い、一瞬でクーに迫る。

ξ゚听)ξ「ボルト!!」

その流れでクーの腹に雷を打ち込む。

川 ゚ -゚)「フルールドアイス」

あらわれたのは巨大な氷の華。
雷を乱反射する。
数歩退いてかまえるツン。

ξ;゚听)ξ(今のスピードに反応するなんて…)

川 ゚ -゚)「速さはあるがまだまだ力がたりないな!」


87 :名無しさん:2007/01/31(水) 16:39:55
川 ゚ -゚)「ならばこうするまで!!」

刀を地にあて、唱える。

川 ゚ -゚)「シベル!」

地が脈々と凍り付き、ツンの足下に迫る。

ξ;゚听)ξ「きゃっ!」

両足と地を連ねて凍らせ、動きを封じたのだった。

川 ゚ -゚)「じっとしていろ!」

鈍い音が響くと同時にツンの意識はなくなっていた。

川 ゚ -゚)「安心しろ…峰打ちだ…」

(;^ω^)「つ…ツン!!」

(;^ω^)(なんつースピードだお…
ほとんど見えなかったお…)


88 :名無しさん:2007/01/31(水) 16:40:59
('A`)「ブーン、行くぞ!
援護するから一気に攻めろ!」

(;^ω^)「は、把握!」

( ^ω^)「リパルス!」

ある程度の距離を置いての攻撃。
一直線に伸びる細長い竜巻。
しかし峡範囲の攻撃は意味をなさない。

川 ゚ -゚)「ふんっ」

数歩身を退くだけでいとも容易くそれを回避する。

川 ゚ -゚)「この程度か!」

先程と同様の氷の飛礫。

('A`)「何度も効くかよ!」

それを弾く盾。


89 :名無しさん:2007/01/31(水) 16:41:56
遠距離攻撃の得意なブーン。
盾となるドクオ。
対するクーは遠距離、近距離どちらとも得意とし、遠距離攻撃をほぼ受け付けない。
戦闘が硬直した。

川 ゚ -゚)「さて…どうしたものかな…」

('A`)「ブーン、耳を貸せ」

( ^ω^)「なんだお…」

('A`)「ヒソヒソ…」

( ^ω^)「微妙なとこだお…まぁ賭けるお!!」

硬直状態を打ち破ったのはブーン。

( ^ω^)「これで決めるおー!!」

( ^ω^)「エターナルフォースブリザード!!!!」


90 :名無しさん:2007/01/31(水) 16:42:41
放たれたのは高密度な空気砲。

川 ゚ -゚)「笑わせるな!!」

それを一蹴するように刀を振るう。

川 ゚ -゚)「本物を見してやろう…」

(;^ω^)「おっ…」

川 ゚ -゚)「 エ タ ー ナ ル フ ォ ー ス ブ リ ザ ー ド ! ! ! 」

河川敷に広がる猛吹雪。
造り出された自然の猛威がブーンとドクオを襲おうとしている。


91 :名無しさん:2007/01/31(水) 16:43:19
( ^ω^)「来たお!!」

('A`)「ktkr!!」

待ってましたといわんばかりにドクオは魔法を放つ。

('A`)「ターンオーバー!!」

途端、吹雪く方向が反転し、その対象をクーへと変えた。

川;゚ -゚)「馬鹿な!!」

白銀が彼女を捕らえ、瞬く間に飲み込んだ。


92 :名無しさん:2007/01/31(水) 16:45:04
(*^ω^)「すごいお、ドクオ!!」

('∀')「どうよ!俺の超必殺魔法!!」

歓喜も一瞬。
ふらつく足で肩を抱く何者かが白銀の世界から姿をあらわした。

川 - )「まだ…だ」

それはクーの姿だった。

(;^ω^)「ちょ!ドクオ!!」

(;'A`)「なんつータフさだよ…」

川 - )「ま…だ…ま…」

途切れ途切れにそこまで言って、クーの五体は地についた。


93 :名無しさん:2007/01/31(水) 16:45:41
(;^ω^)「もしもーし…」

反応がない。
彼女は気を失っているようだった。

( ^ω^)('∀')「勝ったー!!!」

それから数時間後、ツンが目を覚まし、その直後にクーの意識も戻った。
辺りはもう真っ暗だ。


94 :名無しさん:2007/01/31(水) 16:46:20
川 ゚ -゚)「まさか私が負けるとは…」

(*^ω^)「調教!調教!調教!」

川 ゚ -゚)「私を倒したのはお前じゃなくてドクオだろう?
お前はおあずけだ!」

(;^ω^)「へ…?」

ブーンは灰になった。
蘇らせるにはたくさん魔力が必要です。


95 :名無しさん:2007/01/31(水) 16:47:15
川 ゚ -゚)「あぁなることを見越してブーンに『あれ』を使わせたのか?」

('A`)「あぁ…氷系の魔法使いでかなりの実力者だ。
それならエターナルフォースブリザードも使えると思ってね…
プライドの高いあんたなら、偽のエターナルフォースブリザードを見せられたら我慢できないで自分も使うと思ってね…
まぁ賭けだったけど」

川 ゚ -゚)「策士…だな」


96 :名無しさん:2007/01/31(水) 16:47:54
川*゚ -゚)「お前となら…」

('A`)「あっ!もう遅いから俺帰るわ!ママンが心配しちゃうよ!」

川;゚ -゚)「え…?」

('A`)「んじゃまたなー」

ドクオは猛ダッシュで河川敷を駆けて行った。

川 ゚ -゚)( ^ω^)ξ゚听)ξ「…」


97 :名無しさん:2007/01/31(水) 16:48:41
ξ゚听)ξ「帰ろっか…」

( ^ω^)「そうするお…」

川*゚ -゚)「ふふふ…はっはっはー!!」

突然クーは高々と笑い出した。

川*゚ -゚)「お前達みたいな面白い奴等ははじめてだ!
これからもよろしく頼む!」

急な申し入れだった。
だが答えはすでに決まっていた。

(*^ω^)ξ*゚听)ξ「もちろん!!」

三人の男女と一人のマザーファッカーの熱くて厚い友情がこの瞬間生まれたのだった。


98 :名無しさん:2007/01/31(水) 16:49:19
('∀')「ママンただいま!」

川'A`)「はい、おかえりなさい。
今夜はハンバーグよ!」

('∀')「やったー」

川'A`)「昔からドクオはハンバーグが好きねw」

('∀')「ハンバーグよりママンが好きさ!
I'm mother fuckker !!! 」

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