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('A`)たちは水の上に生きるようです

第4話

25 : ◆ct9JfRCXVU [5分でおk] :2009/03/19(木) 00:32:57.18 ID:VfoRvIDn0
第4話 「自家発電」

从*゚∀从「ハインと!」

ノハ*゚听)「ヒートのおおおお!!!」

从 ゚∀从ノパ听)「お宅はいけぇえぇえええん!」

('A`)「ナンテコッタ」

ドクオ、ハイン、ヒートの発電班はガラクタの分解に必要な工具を取りにドクオの家の前まで来ていた

ドクオの家は斜面に張り出すようにして立っていて二階建て、屋根は平らで壁の色は白で統一されている。

从 ゚∀从「いやー、ほんと久しぶりだ!」

ノパ听)「中学校以来だぞおお!」

ドクオは家の斜面に張り出した部分を支えている支柱と一階の床の間のスペースで、ゴソゴソと何かを探している。

やがて緑色のプラスチックのコンテナの中から工具箱を見つけると、二人のもとへと持っていく。

('A`)「工具箱あったぞ」
  _,
从 ゚∀从「えー」
  _,
ノパ听)「えー」

二人は不満げな顔でドクオを見つめる。


26 : ◆ct9JfRCXVU [5分でおk] :2009/03/19(木) 00:34:18.19 ID:VfoRvIDn0
从*゚∀从「ハインと!」

ノハ*゚听)「ヒートのおおおお!!!」

从 ゚∀从ノパ听)「お宅はいけぇえぇえええん!」

(;'A`)「ちょっと待てお前ら」

結局ドクオは押しに負けてしまい、抵抗空しくハインとヒートを自分の部屋に引き入れるハメになってしまった。

(;'A`)「1分間だけ時間くれよ」

ドクオは部屋のドアの前で最後の抵抗を試みる、夜の自家発電用具は出しっぱなしにはなっていないはずだが

万が一のときのため、どうしても確認しておきたい。

隠蔽工作は完璧だったか、恥ずかしいティッシュは落ちていないか。

  _,
从 ゚∀从「えー、そりゃーないっすよドクオせんぱぁ〜い」

(;'A`)「30秒、30秒でいいから!」

ノハ*゚听)「しょうがないなあああ!30秒だぞおおお!!」

ハインとヒートがちらりと目配せをしてニヤリと笑う。


27 : ◆ct9JfRCXVU [5分でおk] :2009/03/19(木) 00:36:19.27 ID:VfoRvIDn0
从 ゚∀从「オマエがドア閉めてからきっかり30秒だかんな!」

('A`) (30秒っ・・・! 30秒が運命を決めっ・・・! 30秒の猶予をもらえたのはまさに僥倖っ・・・!)

('A`) (真っ先にベッドの脇を確認し、ゴミバコに要らないプリントを詰め込んで封鎖するっ・・・!)

('A`) (イケル!俺はできる!)

('A`)「・・・じゃあ今から俺が中に入るからな」

ドクオがドアノブに手を変えながら二人に言う

从 ゚∀从「おー、30秒だから」

ノパ听)「30秒だあああ!」

ドクオがは素早い動作でドアノブをひねり部屋の中に滑り込む、入ると同時にベッド脇を確認

置きっぱなしにはなっていないっ!次はゴミバコっ・・・ゴミバコに視線を移す、

('A`) (ゴミ箱は空だっ・・・!)

ドクオの部屋のドアの向こうからハインが数を数える声が聞こえる。


28 : ◆ct9JfRCXVU [5分でおk] :2009/03/19(木) 00:38:57.19 ID:VfoRvIDn0
从 ゚∀从「1〜5〜9〜13〜17〜♪」

(;'A`) (3つ飛ばしだとっ!? だが後は隠し場所からはみ出ていないか見るだけだっ・・・!)

从 ゚∀从「30!」

(;'A`)「いきなり30かよ!」

30の声と同時にヒートがドアを勢い良く開け放ち、中に入る

ノハ*゚听)「おじゃましまあああああす!」

(;'A`)「おまえら30秒って言ったじゃねーか!」

('A`) (・・・しかし隠し場所も問題なし・・・オールグリーン、ミッションコンプリート)

从*゚∀从「おじゃまー、おードクオにしてはキレイにしてるじゃねーか」

('A`) 「まーな、その辺勝手にいじるなよ」

(;'A`) (おかしい・・・ここ1月ほど掃除なんかしてない・・・そしてカラのゴミ箱・・・まさか)

ある結論に至ったドクオが視線を机に向けると

そこには机の上にきちんと揃えて置かれた雑誌たちを見つけて硬直しているヒートの姿があった。

( A ) (・・・カーチャン・・・)


30 : ◆ct9JfRCXVU [] :2009/03/19(木) 00:46:55.40 ID:VfoRvIDn0
ノハ///)「・・・・・!!!!!!」

ヒートの異変に気づいたハインが駆け寄り原因のブツを物色する

从*゚∀从「オイオイオイオイ!ドクオちゃんよう!なんだいこの『素人巨乳女子高生ギリギリ激写』ってwwwww!」

(*'∀`) (ラン ランララ ランランラー ラン ランラララー )

从*゚∀从「ドックンは巨乳派だったのかwwwハインちゃんのEカップにいつも釘付けだったのかぃ?wwww」

ハインが自分の胸を両腕で覆うようにしてからかう

(*'∀`)  (ランラン ランララ ランランラン ララララランランラー )

ノハ*゚听) (E・・・一つ負けた!)

ノパ听)「これは・・・没収だな!」

(;A;) 「連れてかないでぇぇぇえええ!!!!」

涙目で懇願するドクオ、ハインが本ほ片手で高くつまみ上げ、ホレホレとドクオをからかう」

从*゚∀从「お?こっちのは『巨乳女子高生秘密の放課後』かぁ、ドックンはほんとに巨乳好きだなぁww」

(;A;)「いやぁあああああぁああああ!!!!」


31 : ◆ct9JfRCXVU [] :2009/03/19(木) 00:48:15.03 ID:VfoRvIDn0
この後もハインによるドクオのフェチ暴露が続き、工具を持って廃ホテルに戻ったのは1時間後だった。

( A )「ウツダシノウ」

(;^ω^)「ドクオどうしたんだお?真っ白な灰になってるお?」

ホテルで作業を続けていたブーンがうな垂れたドクオに気づき話しかける

(  A )「カクカクシカジカ」

(;^ω^)「おぅふ・・・そいつはヘビーだお・・・」

(  A )「アトハインハEカップ」

(;^ω^)「そいつはすげぇお・・・ツンに分けてあげて欲しいくらいだお・・・」

ξ゚听)ξ「何を分けてほしいって?」

( ゚ω゚) ビクッ!

(;^ω^)「えーっと・・・」


32 : ◆ct9JfRCXVU [] :2009/03/19(木) 00:49:57.06 ID:VfoRvIDn0
( A )「ツンハツルペタダカラハインカラオッパイワケテモラエッテ」

(;^ω^)「なっ・・・!」

ツンの表情が一気に険しくなる、

(;^ω^)「蝉の泣き声が止まったお・・・」

( A )「オオ、タイキガイカリニミチテイル」

ξ#゚听)ξ「ブーン、屋上に・・・行こうぜ・・・久しぶりにキレちまったよ」

( ;ω;)「ドクオ!裏切ったお!助けてお!」

( A )「サラダバー、ブーン」



从 ゚∀从「さて、洗濯機を分解し終わったわけだが」

ノパ听)「バッラバラだぞオオオオオオオオ!!!」

ハインとヒートとドクオは分解された洗濯機の周りに椅子を置いて座っている。洗濯機はもはや原型をとどめておらず

唯一判別できる手がかりの外装部は抜け殻のように床に転がっている


33 : ◆ct9JfRCXVU [] :2009/03/19(木) 00:51:37.21 ID:VfoRvIDn0
从 ゚∀从「とりあえずはモーターだけ取り出せばよかっただけどな!」

ノパ听)「ここからどうやってつくるんだあ!!」

('A`)「もう・・・適当にやればいいんじゃないの」

从;゚∀从「元気だせよドクオ、ほら、アメやるから」

そういいながらドクオに小袋に入ったコーラ味のキャンディを渡す。

('μ`)「とりあえず、風力発電なんあから風車作らなきゃいけないんひゃね?」

ノパ听)「風車かあああ!あの教科書に載ってる奴みたいな3枚羽のやつかああ!!」

('A`)「うーん・・・3枚羽根は難しそうだから、オランダの風車みたいな奴がいいんじゃね?」

从 ゚∀从「そーだな!じゃあオレ様が風車を作るぜ!つーか飴なめるの早いな!」


34 : ◆ct9JfRCXVU [] :2009/03/19(木) 00:52:56.55 ID:VfoRvIDn0
('A`)「あとはそれを載せる土台」

ノパ听)「じゃあそれはアタシがつくるぞおおおお!!」

('A`)「じゃあ俺は電装部分を作るよ」

('A`)「っていってもどうすりゃいいのかわからねぇな」

('A`)「モーターで発電された電気って交流だろ?」

ドクオの言うとおり、モーターを回転させて得られる電流は交流だ

一般家庭の電源も50または60Hzの交流100Vだがモーター直結で得られる訳ではない。

安定した電力を得るには一旦交流電流波形を平滑化し直流化して利用するか、モーターを毎秒同じ回転数で回す必要がある。

从 ゚∀从「ショボンが拾ってきたバッテリーもあるし、直流でやったほうがいいだろうな」

('A`)「吹いてくる風にあわせて回転数を調節する仕組みなんてまったく思いつかねえからな」

ノパ听)「交流とか直流とか、訳がわからないぞおおお!!!」

('A`)「その辺は俺がなんとかするから」


35 : ◆ct9JfRCXVU [] :2009/03/19(木) 00:54:15.12 ID:VfoRvIDn0
ドクオは親の影響もあり昔から理科好きな子どもだった

小学生のころには電子工作のキットを買ってもらい簡単なロボットを作ったりもしていた

('A`)「とりあえずそのへんのガラクタからコンデンサーと整流ダイオードひろってくるよ」

('A`)「コイルなんかもあれば昇圧回路も作れるし」

ノハ*゚听)「・・・おぉお、何いってるのかまったくわからないけどかっこいいぞドクオおおおおお!!」

从 ゚∀从「ドクオはむかしっから変なところの知識だけは凄いからな」

(*'A`)「まぁその辺のは俺に任せとけって!」

从 ゚∀从「巨乳好きだけどな」

('A`)「モウカンニンシテ・・・」

('A`)「じゃー俺ハンダ使うから部品持って家に帰るわ、明日までに作って持ってくる」

从 ゚∀从「おーおつかれー」

ノパ听)「おつかれさまだぞおおおお!!!」


36 : ◆ct9JfRCXVU [] :2009/03/19(木) 00:55:41.85 ID:VfoRvIDn0
時間は戻り班分けが終わった後の調理設備班

太陽の光が降る注ぐテラスでブーン、ショボン、ツン、クーが話し合っていた。

( ^ω^)「囲炉裏ってどうやって作るんだお?」

(´・ω・`)「床に穴を掘って木枠をつけて、灰を入れて、天井から鍋とかを吊れる紐を下げればいいよ」

(;^ω^)「お?でもコンクリの床に穴開けるのは無理だお・・・」

川 ゚ -゚)「そのあたりは気合でなんとかだな」

ξ;゚听)ξ「だから囲炉裏じゃなくていいから」

(´・ω・`)「かまどを作るのだったら簡単なんだけどね、コンクリートブロックでも積み上げておけばいいさ。」

川 ゚ -゚)「空気穴を作るのを忘れずな」


37 : ◆ct9JfRCXVU [] :2009/03/19(木) 00:56:54.52 ID:VfoRvIDn0
( ^ω^)「おっおっ、簡単そうだお」

ξ゚听)ξ「それだったら4人も要らないわね」

ショボンは確かに、とうなずいたあとクーの方をちらりと見る、クーと視線が合った

クーは小さくうなずく。

川 ゚ -゚)「じゃあ私とショボンは水道のほうをやるからかまどはツンとブーンにまかせてもいいか?」

( ^ω^)「おっけーだお!ツンがいれば十分だお!」

ξ゚听)ξ (ツンがいれば十分・・・)

ξ///)ξ

(´・ω・`)「じゃあお願いするよ、僕とクーはパイプかなんかが落ちてないか探してくるから」

川 ゚ -゚)「ああ、そうするとしよう」

そう言い残すとショボンとクーは階段を下りていった。

ξ゚听)ξ「さあブーン、始めるわよ!」

( ^ω^)「了解だお!」


38 : ◆ct9JfRCXVU [] :2009/03/19(木) 00:58:35.59 ID:VfoRvIDn0
薄暗い階段を2階ほどまで降りると、クーがショボンに話しかける

川 ゚ -゚)「相変わらず気が利く奴だな君は」

(´・ω・`)「相変わらずはあの二人のほうさ、小さなころからつかず離れず・・・」

川 ゚ -゚)「そろそろ見ていてじれったくもあるな」

(´・ω・`)「せめてもうちょっとでもブーンに察しのよさがあればね」

川 ゚ -゚)「まぁこの夏休みで進展があるかもしれんしな」

川 ゚ -゚)「ショボン、君は意中の人はいないのか?」

(:´・ω・`)「え?な、なんだい急に」

突然の質問に普段は冷静沈着なショボンも動揺の色を隠しきれない


40 : ◆ct9JfRCXVU [] :2009/03/19(木) 00:59:51.51 ID:VfoRvIDn0
川 ゚ ー゚)「ふふっなんでもないさ」

クーがクスクスと笑う、普段はクールな彼女がこんなに笑うのは珍しい

ショボンは少しの間その笑顔に見とれてしまった

川 ゚ -゚)「ん?どうしたショボン」

(;´・ω・`)「なんでもないよ、それより気になることがあるんだ」

川 ゚ -゚)「何だ?」

(;´・ω・`)「このビル、廃墟っていってもこんなに勝手に改造しちゃってまずくないかな・・・」

川 ゚ -゚)「まぁそういわれればそうだが・・・」

クーは一瞬空中を見つめ思案する

川 ゚ -゚)「大丈夫だろ」

(´・ω・`)「いいのかなぁ・・・」

ショボンは不意にいつまで自分たちの関係はこのまま続くのだろうと考えた、幼稚園からの親友たち、変わらない関係、変わらない距離。

クーとショボンは1メートル30センチの間を空けて、赤土の道を歩いていった。

蝉の声が日増しに大きくなるもうすぐ8月だ。

第4話 終わり



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