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EDOのようです
148 :EDOのようです1/7:2008/10/09(木) 13:26:40.16 ID:gQjzm9FH0
僕?
内藤ホライゾン
皆からはブーンって呼ばれてる

歳?
33
まぁ、33歳

最近興味があるのは大総裁選
僕、立候補しちゃうんだ

流動層の票を獲得すべく、各地に展開するバーボンハウスをめぐることにした
今日はその一回目
バーボンハウス本店、VIP店に訪れたんだ

( ^ω^)「うわぁ…すごく暖かいなりぃ」

外見の寂れた風貌とはまったく逆の光と熱の世界
人々は中央にあるお立ち台から演奏されるミュージックに合わせ、体をくねらす

早速そこに加わろうと駆け出したところ、温和そうな一人の老人に声をかけられた
カウンターの向こうにいることや、服装からバーテンダーだと分かる

( ´ー`)「そこの兄ちゃん。ダンスする前に何か引っ掛けていくのがしきたりなんだ。一杯なら奢ってやるから座りな」

( ^ω^)「そうだったのかお。じゃあ遠慮なく…と言いたいところなんだけど、どうも酒は苦手なんだお」

とはいえ、そう言われると何か飲まなければ、と席に座る
他に酒をひっかけている客は一人もいなく、彼も暇だったんだろう


149 :EDOのようです2/7:2008/10/09(木) 13:31:52.74 ID:gQjzm9FH0
老人は一杯の透明な液体の入ったグラスと銀色の包み紙に入った四角い物体を出してくれた
グラスに入ってるものを確認するために、匂いを嗅ごうとしたら彼はカラカラと笑った

( ´ー`)「安心しな。酒じゃネーヨ」

一口飲み、酒じゃないことを確認すると、もう一口飲む

( ^ω^)「この包み紙はなんだお?」

( ´ー`)「開けて見りゃ分かるよ」

開けてみると中身は茶色の直方体

( ^ω^)「チョコかお。頂くお」

食べてみると、目が冴え、頭が冴え、動きまで冴えてきた気がした

( ^ω^)「何が入っていたんだお。ヤバいものの臭いがするお」

それを聞くと、彼はまたカラカラと笑い出した

( ´ー`)「そんなもんじゃネーヨ。カフェインというれっきとした合法ドラッグだよ」

( ^ω^)「似たようなもんだお」

今度は二人して大いに笑った

( ^ω^)「さて、今日のステージは僕の一人舞台だお」


150 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/09(木) 13:33:42.95 ID:gQjzm9FH0
そうかいそうかい、いってらっしゃいと彼は手を振る
僕は熱気溢れる人ごみの中にダイブ

流れる生音源の曲に合わせて踊り、調子を確かめて気持ちを高める

そろそろいいだろう

お立ち台に駆け出し、よじ登る

一人二人と異変に気づき始めたようだ

ヤバい。チョコレートのお陰でビンビン
何でも出来そうな気がする
お立ち台にいたバンドのギターを奪い取り、ギャイーンと一つかき鳴らして叫ぶ
( ^ω^)「レディース!エンドゥ!ジェントルメェーン!」

ワイワイガヤガヤとしていたダンスフロアに亀裂が走る

( ^ω^)「本日御越しの皆々様!私!とある者でございます!」

ギターを鳴らしながらノリノリでシャウトする
腕前には自信があるのだ

( ^ω^)「皆様、政治経済に関心はございますでしょうか!?っていうか今回の大総裁選、立候補者の顔をご存知でしょうか!」

バンドの残りメンバーも、僕の腕前を知ったようで、カツカツと音を出し始める


151 :EDOのようです4/7:2008/10/09(木) 13:35:21.29 ID:gQjzm9FH0
「あ、もしかして立候補者の内藤さん!?」
「マジで!?そんな人がこんなとこ来てんの?」
「パネェwマジパネェっすよ内藤さんwwww」

( ^ω^)「手前ら!明日は今日より明るいと思うか!?」

「無理っすよwww何か経済不安とかさぶらいむろん問題とかあるじゃないっすかwwww」
「某国が危なすぎるだろう」
「すごく…働きたいです…」

( ^ω^)「聞け!未来は俺にある!というかお前らにも未来はある!」

「じゃあとりあえず経済不安を何とかしてくださいよwwww」
「拉致とか解決してほしいよね」
「すごく…働きたいです…」

( ^ω^)「手前らに政治や国際情勢が分かるとは思えねえ!」

「ひでぇっすよwww」
「少しは分かる…よ?」
「すごく(ry」

( ^ω^)「だがッしかしッ!現場の声というのはものすごく大事だ!」

「ですよねーwww」
「分かってらっしゃる」
「すご(ry」

152 :EDOのようです5/7:2008/10/09(木) 13:39:05.32 ID:gQjzm9FH0
( ^ω^)「そこでだ!諸君!君たちの声を聞かせたまえ!」

「とりあえず金下さいよwwww」
「金融不安を取り除いてデフレスパイラルを止めてください」
「す(ry」

数多の人々と意見を交わし、一つ一つを解決していくと約束していく

<ヽ`∀´>「ホルホルホルホルwwwwwwwww」

そこに、一人のバールのようなものを持った男が打ちかかってきた!
最上段からの振り下ろしを右に捌いて交わし、構える

( ^ω^)「何者だ!貴様!」


<ヽ`∀´>「お前が総裁になったら間違いなくウリナラは虐げられるニダ!殺してくれる!」

腰だめにしていたバールのようなものを横に薙いでくる
一歩下がり、拳を握り締める

狙いが外れ、ふらついているところに、握り締めた拳を振り上げる

<ヽ`∀´>「!」

見事に顎をとらえ、浮き上がる
周囲の観客も沸きあがる



153 :EDOのようです6/7:2008/10/09(木) 13:40:37.93 ID:gQjzm9FH0
浮き上がり、無防備な腹に痛恨の一撃を加える

( ^ω^)「覇ァ!」

5mほど吹っ飛び、地面に横たわる襲撃者

( ^ω^)「確かにお前は鼻つまみ者だ。しかしそれは誰の行いによってそうなったものなのかを知るべきではないのか!?」

一際大きい歓声が辺りを包む

( ^ω^)「それを知ったならば我々は歓迎する!」

さて、と一つ間を置いて最後の決め台詞を

( ^ω^)「最後に一言言わせてくれ!」

( ^ω^)「総裁になる準備はできている!」

割れんばかりの喝采と歓声を浴び、ステージを降りる

( ´ー`)「あんたすごい人だったんだね」

( ^ω^)「ただの総裁候補ですお」

興奮冷めやらぬ周囲から笑いが零れる

( ´ー`)「是非とも投票させてもらうよ」

( ^ω^)「ありがとうだお」


154 :EDOのようです7/7:2008/10/09(木) 13:42:47.49 ID:gQjzm9FH0
〜〜〜〜〜〜そ〜の〜後〜〜〜〜〜〜

見事に彼らの人心を握った彼は、他のバーボンハウス支店を巡り歩き、見事に流動票を総取り
口コミで彼の噂も広がり、不動票すら動かした

そして、若者層の絶大な支持を得て、総裁になったのであった

しかし、一時は見事な盛り上げを見せたが、政治手腕は全くといって良いほど無く
最悪の総裁と呼ばれるまで高名になったとさ





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