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( ^ω^)が少し疲れているようです

第2話

2 以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします New! 佐賀暦2006年,2006/11/07(佐賀県警察) 22:58:24.41 ID:27LBgylF0
( ―ω―)「ん……朝かお 」

春休みにみがいた窓ガラス越しに、春の陽光がブーンの顔へと差し込む。
目は閉じたままだが、それでも今日が晴天だという事がはっきりと分かる。

(*^ω^)「おっ、まだ6時55分だお……」

普段は寝起きの悪いブーンもやはり緊張が抜けないのか、目覚ましが鳴る5分前に目を覚ました。

( ^ω^)「カーチャンを驚かせてやるお! 」

ブーンは田舎の一戸建てならではの長い廊下を、小走りで台所に向かうと、朝ご飯の用意をする母の姿があった。
母はブーンに気づき、少し大げさに驚いた顔をして言った。

J( 'ー`)し「あら、珍しく早起きじゃない 」


3 以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします New! 佐賀暦2006年,2006/11/07(佐賀県警察) 23:03:51.79 ID:27LBgylF0
( ^ω^)「太陽の光があったかくて起きちゃったお 」

朝の挨拶に代わる話をしているとき、けたたましくなる音があった。

ジリリリリ!!

(;^ω^)「目覚まし消し忘れたお……」

慣れない早起きに浮かれたブーンは、目覚ましの事などすっかり忘れていた。

目覚ましを止めて今度は居間に向かうと、少しスパイスの効いた大好きな臭いがたちこめている。
ブーンは自分のお腹が空いている事に気づき、自然と笑みがこぼれた。

(*^ω^)「おっ、朝からカレーかおw」

昨日の夕食の、残り物のカレーを朝に食べるのがブーンは好きだった。
朝から2杯をたいらげ、少し横になる。

J( 'ー`)し「そういえば今日はどうする?また送って行こうか??」
( ^ω^)「今日は歩いて行くお! 」

ブーンはこれから3年間通う道を、早く歩いてみたかった。
昨日の朝とは違い、とにかく気分がいい。


4 以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします New! 佐賀暦2006年,2006/11/07(佐賀県警察) 23:09:06.30 ID:27LBgylF0
(;^ω^)「お、おはよーだお……」

学校に着いたブーンは、教室のドアを静かに開け、誰に言うでもなく緊張しながら挨拶をした。

ちなみに、学校への道は何か新鮮だったため、意外と短かったように感じた。
実際には3kmの道のりを、45分程もかかっていたのだが。
途中、この道で合っているのかと不安になった事もあったが、歌を唄いながら歩いた。

( ゚∀゚)「おっす!なんかカレー臭いなwww」
(´・ω・`)「おはよう、ブーン。自己紹介は考えて来たかい?」


5 以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします New! 佐賀暦2006年,2006/11/07(佐賀県警察) 23:15:04.13 ID:27LBgylF0
ブーンが席に着くと、数人が話し掛けて来た。

昨日の夜から考えてはいた。そこそこウケも取れるだろうとも思う。
だが……

(;^ω^)「ヤバイお。まだ何も考えてないお 」
('A`)「まぁそんなもんだろ 」
(;´∀`)「でもちょっと緊張するモナ 」
滑ったら嫌なので、ブーンは嘘をついた。
喋っている間中、ブーンはカレーの臭いを気にして口を手で覆っていた。

――キーンコーンカーンコーン――

(´・ω・`)「おっ、チャイムだね。とりあえず席に座ろうか」

ショボンがそう言うと、それぞれが自分の席に向かう。

('A`)・( ゚∀゚)「フヒヒ……www」

怪しく笑う二人もそれに従う。


6 以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします New! 佐賀暦2006年,2006/11/07(佐賀県警察) 23:21:48.71 ID:27LBgylF0
全員が席に着いた時……

ガッ!ガッ!

(;・∀・)「だ、誰だ鍵を閉めたのは!早く開けなさい!!」
('A`)・( ゚∀゚)「ハッハッハッwwww面白れ〜wwwww」

先生が教室に入れず何やら騒いでいる。
犯人である、ドクオ・ジョルジュにつられて他の生徒も笑い出した。

(;・∀・)「ドクオ君にジョルジュ君だね!?放課後教室に残って居なさい!!」
('A`)・( ゚∀゚)「(´・ω・`)」

(;^ω^)「あっちの小学校は勇気あるお……」

ブーンは笑いながらも、自分の小学校では有り得なかった行為に面をくらうと同時に、いじめられはしないかと不安になっていた。


7 以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします New! 佐賀暦2006年,2006/11/07(佐賀県警察) 23:25:32.07 ID:27LBgylF0
・・・
・・


1時間目はHR。この時間を利用して、ブーンの教室ではそれぞれの自己紹介が行なわれていた。

(;^ω^)「(つ、次の次だお……) 」

次々に自己紹介は終わっていく。しかしブーンは人の話を聞いている余裕は無かった。
教室に起こる笑い声も、ブーンの耳には届かない。

(;^ω^)「(もう次かお!?深呼吸深呼吸……) ふぅ…… 」

ブーンの前の人は、特に笑いを取るでもなく無難に終わった。
比較的やりやすい環境かと思われたが、教壇に立つと好奇の視線が自分に集まるのが分かる。
ましてや数少ない、皆とは違う小学校の出身だ。ブーンにはより一層の期待が込められている。

(;^ω^)「(緊張するけど……初めでなめられたら負けだお!アグレッシブにいくお!!) 」

誰に負けるのかはわからないが、ブーンは気合を入れなおした。


8 以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします New! 佐賀暦2006年,2006/11/07(佐賀県警察) 23:28:30.08 ID:27LBgylF0
(*^ω^)「内藤ホライゾンだお!ブーンって呼んでくれお!!部活はバスケ部に入りたくて……好きな食べ物は……芸能人は……… 」

( ^ω^)「(ここらで勝負に出るお!) 」

何を思ったか、ブーンはいきなり廊下に飛び出した。
生徒や先生は訳も分からずブーンの後を追い、教室から廊下を眺める。

⊂二二二( ^ω^)二二⊃「特技はブーンだお――――!!! 」

ブーンは叫びながら、1学年の教室が並ぶ廊下を駆け抜けた。

(;・∀・)「ちょwwww廊下は走るなwwwww」

先生の注意も聞かず、ブーンは走った。各教室からざわめきが聞こえたが、ブーンは気にせず走り続けた。
……放課後にブーンが説教を受けたのは、また別の話。


10 以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします New! 佐賀暦2006年,2006/11/07(佐賀県警察) 23:31:12.93 ID:27LBgylF0
……すがすがしい顔をしたブーンが1組に戻ると、一瞬の静寂の後、笑いの渦が巻き起こった。

( ゚∀゚)「おまwwwwwさっきの最高だったぞ!! 」
( ´∀`)「モナーにも教えて欲しいモナーwww」

ブーンはちょっと恥ずかしかったが、みんなの反応を見て安心した。

(*゚ー゚)「内藤君って面白いね〜w」
ξ*゚听)ξ「あ、あんな事やってぶつかられたら最悪じゃない!」
川゚−゚)「どうしたツン?ぶつかる事でも期待しているのか?? 」

女子もブーンの意外な一面に驚いてはいたが、明るい性格だと分かり、好感をもったようだ。
男子はブーンの真似をして、廊下を走り回っている。

11 以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします New! 佐賀暦2006年,2006/11/07(佐賀県警察) 23:35:24.74 ID:27LBgylF0


( ^ω^)「ただいまだお〜 」

ブーンは帰り道も歌を唄いながら帰った。午前授業なので、家に着いた時は1時半頃だった。
相変わらず帰りも約45分をかけて歩いた。

帰りもそこまで遠くは感じず、気づいたら家の青い瓦屋根が見えてきた。
勝手口を開け、踊るように靴を脱ぐ。

J( 'ー`)し 「あら、お帰り。歌なんか唄ってどうしたの?w」
(;^ω^)「聞こえてたのかお…… 」

そんな大きな声だったのだろうか。そう考えるとブーンは恥ずかしくなり、そそくさと自分の部屋に向かう。


12 以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします New! 佐賀暦2006年,2006/11/07(佐賀県警察) 23:37:45.79 ID:27LBgylF0
ブーンは自分の部屋に荷物を置き、さっさと着替えた。
母を捜すと、居間で椅子に座り柿ピーを食べながらテレビを見ていたので話しかけた。

(*^ω^)「今日も学校は楽しかったお!緊張したけど自己紹介もウケたし…… 」

昨日とは違う話を、しかし昨日と同じように同じ事を何度も繰り返しながら大好きな母に話した。
母が洗濯物を取り込む間も、洗濯機をまわしている間も、料理をしている間も手伝いはしないが、くっついて行き話し続けた。


月明かりでさえ陰を作るような晴れた夜空。窓ガラスから月を眺め、ブーンは寝床に着く。
もう入学式の朝のような不安は無く、ただただ明日が待ち遠しい。そういった様子でブーンは目を閉じる。
布団の温もりが、やけに新鮮に感じた。



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