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( ^ω^)ブーンは魔法使いなようですす


第4話

116 :名無しさん:2007/02/03(土) 12:50:16
4話

ドキッ!厨二だらけの予選会(前編)


117 :名無しさん:2007/02/03(土) 12:50:41
意識を失い転倒する者。
嗚咽する者。
失禁する者
脱糞する者。
体育館内は地獄絵図と化しといた。
こうなったのには訳がある。
逆上ること六時間前。
時刻はちょうで午前九時。

( ´∀`)「今から終業式をはじめるモナ」

校長であるモナーが壇上に上がり、マイクを持ったことからはじまる。


118 :名無しさん:2007/02/03(土) 12:51:25
( ´∀`)「かの有名な詩人がいったモナ。
春眠暁を覚えず
処処に啼鳥を聞く
夜来風雨の声
花落つること知る多少ぞ」

( ´∀`)「春の朝はぽかぽか陽気で気持ちいいから起きるのに気合いが必要だったモナ。
あれから約四ヵ月経ち、今では暑さで眠りにつけないぐらいモナ」

( ´∀`)「これも昨今囁かれる温暖化が進んでいるからだと…」

( ´∀`)「私が君達ぐらいの年齢のころは…」

( ´∀`)「そこで私は言ったのだよ!
Give me chocolate !!…」


119 :名無しさん:2007/02/03(土) 12:51:56
(;^ω^)(長いお…長過ぎるお!)

そして三時間後はじめの犠牲者が出た。

(;^ω^)「ちょ!大丈夫かお!?」

ブーンの隣に立っていた女生徒が泡を吹き、白目をむいて倒れたのだった。
体育館内は異常な暑さにみまわれていた。
だが一向にモナーは話をやめる素振りを見せない。


120 :名無しさん:2007/02/03(土) 12:52:25
( ´∀`)「あの『神の子』が三十秒ももたずにKOされたときに思ったモナ…」

( ´∀`)「あんたなんか神じゃない!!」

さらに一時間後、この時がピークだった。
バッタバッタと人が倒れていく。その様はまさに殺陣。
モナーの話の一つ一つが刃となって生徒を切り刻んでいるかの如く。


121 :名無しさん:2007/02/03(土) 12:52:52
( ´∀`)「私が校長に成り立てのころは酷く忙しかったモナ」

( ´∀`)「鳥小屋で飼っていた鶏が急に死んだと思ったら、実は鳥インフルエンザで…」

( ´∀`)「安全ですよーって、みんなの前で食べて見せたりしたモナ」

( ´∀`)「まぁ私が何を言いたいのかというと、カレーはやっぱりチキンカレーカレーはやっぱりチキンカレーカレーはやっぱりチキンカレーカレーはやっぱりチキンカレー…」


122 :名無しさん:2007/02/03(土) 12:53:15
終業式がはじまってからすでに五時間。
ここで一つの変化があらわれた。

(;´∀`)「で…が…ろ…わ…」

モナーの口がまわらなくなってきたのである。
息が荒く、その額には汗が浮かび上がっている。


123 :名無しさん:2007/02/03(土) 12:53:43
そして午後三時。
今現在である。
立っているのはほんの一握りの選ばれし猛者達。

(;´∀`)「じ、じに゙だぐな゙い゙ー!!」

蝋燭は消える前、勢いよく燃える。
モナーは燃え尽き、灰になったのだった。
立ったまま、意識を失ったのか動かなくなっていた。その手にはマイクが強く握られていた。
死して尚、話好きである。


124 :名無しさん:2007/02/03(土) 12:58:56
終業式後の今学期最後のホームルーム。
だが教室にいたのは、ブーン、ツン、クーの三人だけだった。
他のクラスメート達は皆、墜ちていた。
ドクオも例外ではない。

(`・ω・´)「と、ここでネタばらしだ!」

(;^ω^)「ネタってなんだお?」

(`・ω・´)「さっきまでの校長の長話が第一予選だ!
魔法使いにとって精神力はなくてはならない大切なものだ!あの程度の長話で卒倒する者など全国大会においては論外だ!」


125 :名無しさん:2007/02/03(土) 12:59:33
生徒総数四百弱。
内、魔法使いは三百五十。
倒れた魔法使いは三百四十二。
結果、残った魔法使いはたったの八名だった。

(`・ω・´)「今ここにいる君達なら全国大会でも十分戦えるレベルだ!」

( ^ω^)ξ゚听)ξ川 ゚ -゚)「…」

(`・ω・´)「さぁ…校庭に向かえ…ここからが本番だ…」

無言で教室を立ち去る三人。
その足並みは自然と揃っていた。


126 :名無しさん:2007/02/03(土) 14:29:27
(`・ω・´)「よーし、クジ引きして対戦相手決めるぞー」

( ^ω^)ξ゚听)ξ川 ゚ -゚)「ちょwwwwwおまwwwwwww審判かwwwwwwwwwwww」

感動の送り出しもむなしく、再開をはたしたのだった。
各自思い思いに穴の一つ空いた箱に手を突っ込む。


127 :名無しさん:2007/02/03(土) 14:29:56
从 ゚∀从「こうすると自分が何番かわかるぜ!」

両手をがっしり組み、腕を胸の前で内側に半回転させる。
かなり痛んだ金髪をたなびかせ、かなり濃いメイクをしている。
見るからにDQNなこの女、ハインリッヒがどうやらクーの初戦の相手だ。

川 ゚ -゚)「それはジャンケンだ」


128 :名無しさん:2007/02/03(土) 14:30:30
( ^ω^)「僕の相手は…」

ガサゴソと箱に手を突っ込み、番号の書かれた玉を探る。

( ^ω^)「だれだお!」

勢いよく引っ張り出された玉に書かれている番号が示す対戦相手は予期せぬものだった。
『流石兄者』
今この場にいる八人のなかにそれらしい人物は見当たらない。


129 :名無しさん:2007/02/03(土) 14:31:06
( 〇_ゝ〇)「ひさしぶりだな…ブーン」

目付きが人相を大きく変えていた。だがその男は間違いなく兄者だった。
そして兄者の隣にはかつてと同じように弟者の姿もある。

(〇<_〇 )「俺の相手はツンか…」

ξ゚听)ξ「まっ、余裕ね」

過去のMFを思いだし、ツンはほくそ笑んでいた。

( ><)「僕の相手が誰なんだかわかんないです!」

( <●><●>)「それが私だというのわかってます!」

残りの二名は、無知な男、わかんないですと博識な男、わかってますである。


130 :名無しさん:2007/02/03(土) 14:31:46
全員がクジを引き終えると間髪いれずにシャキンが場を仕切る。

(`・ω・´)「んじゃ、暗くなる前にさっさとはじめるぞ!
初戦はクー対ハインリッヒだ!」

おたがい睨み付け、ため息をつく。

川 ゚ -゚)「私はチャラチャラした輩は好かんのでね…」

从 ゚∀从「まじめちゃんですかwwwそーゆーのウザイんだけど」

おたがいに対する嫌悪感が戦う前から場を盛り上げる。

川 ゚ -゚)「一分で叩き潰してあげようじゃないか」

从 ゚∀从「あ〜こわいこわいw」

鞘から刀を出し、ハインリッヒに先端を向け挑発する。


131 :名無しさん:2007/02/03(土) 15:46:46
川 ゚ -゚)「かかってきな」

从 ゚∀从「刀だなんて物騒だねぇ…」

茶色の杖、『ポンザ』を地面に刺す。

从 ゚∀从「もう十五秒は過ぎたよww」

川 ゚ -゚)「カウントご苦労」

クーが走り出した。
狙いはハインリッヒの体、ただひとつ。


132 :名無しさん:2007/02/03(土) 15:47:15
从 ゚∀从「はーはっは!ランドウェーブ!!」

地が波を打ち、クーの足を奪う。

川 ゚ -゚)「っ!!」

一瞬足がもつれるが高く跳び、波を避ける。
が、その一瞬をハインリッヒは見落とさない。

从 ゚∀从「ランドエッジ!!」

たった今、波を打っていた地面が姿を変え、天に向かって鋭い刃を造る。


133 :名無しさん:2007/02/03(土) 15:47:40
川 ゚ -゚)「ちっ!」

策はないかと空中で思考する。

川 ゚ -゚)「ソリッドアイス!」

自身の足に向かって唱える。
分厚い氷の膜ができ、脚全体を覆う。
着地と同時に鈍い音がするが、クー自身には傷がない。


134 :名無しさん:2007/02/03(土) 15:48:08
从 ゚∀从「ランドレイン!!」

刃は地から切り離され球状になり、宙に浮く。
浮き上がる。

川 ゚ -゚)「!!」

その意図を瞬時に汲み取り、刀を脚に向け、振るう。
脚には傷をつけずにまとわりつく氷のみを絶妙な力加減で斬る。


135 :名無しさん:2007/02/03(土) 15:48:49
从 ゚∀从「!!?」

次の瞬間にはハインリッヒの懐にクーが潜り込んでいた。

川 ゚ -゚)「三!!」

握り拳からはみだした刀の柄でハインリッヒの額を打ったのだった。

从 ゚∀从「!!」

意識が飛ぶ。

川 ゚ -゚)「二」

杖から手を放し、地面に倒れる。

川 ゚ -゚)「一」

刀を鞘に収める。

川 ゚ -゚)「零」

宙に浮いていた球が地に降り注ぐ。

川 ゚ -゚)「ジャスト一分だ」


136 :名無しさん:2007/02/03(土) 15:49:15
(`・ω・´)「勝者クー!」

( ^ω^)「すごいお、クー!」

川 ゚ -゚)「まぁな」

( ^ω^)「すごいお!しびれるお!あこがれるお!」

川*゚ -゚)「…」

ちやほやされるのもまんざらではないクーだった。


137 :名無しさん:2007/02/03(土) 15:50:12
(`・ω・´)「それじゃあ次!え〜っと、ブーン対兄者!」

( ^ω^)「おっおっお!やってやるお!」

( 〇_ゝ〇)「さっさとはじめるぞ、ブーン」

( ^ω^)「把握だお」

( ^ω^)「でも…その前に聞きたいことがあるお」

( 〇_ゝ〇)「なんだ?」

( ^ω^)「山籠もりしてたって本当かお?」

( 〇_ゝ〇)「あぁ…本当だ。
全国に行けると聞いて今日山を降りて来た」

( ^ω^)「その目…」

( 〇_ゝ〇)「山籠もりして得た物だ…獲物を狙うには最適な目だ…よーく見えるぞ」


138 :名無しさん:2007/02/03(土) 15:50:38
( ^ω^)「…」

( 〇_ゝ〇)「杖をかまえろ、ブーン」

( 〇_ゝ〇)「はじまりだ」


139 :名無しさん:2007/02/03(土) 18:50:26
ブーンをじっと見つめる兄者。
そして唱える。

( 〇_ゝ〇)「スキジー!」

巨大な火の塊があらわれる。
その火にはうっすらとだが輪郭の様なものがあり、大口を開けてブーンを見ている。
今にも食べてしまおうかといわんばかりに。


140 :名無しさん:2007/02/03(土) 18:50:51
( 〇_ゝ〇)「スキジー、ゴーだ」

兄者に促されたかのようにブーンに飛び掛かる火の塊。
だが黙ってやられるブーンではない。

( ^ω^)「ステイスツウィン!」

二本の細い竜巻をつくり、塊に絡み付かせる。
途端、塊は爆裂し無数の火虫となった。


141 :名無しさん:2007/02/03(土) 18:51:28
(;^ω^)「おっおっ!!」

ブーンの周りを飛び回り撹乱させる。

(;^ω^)「ドライブアウェイ!」

ブーンの周囲の空気が高速で回転をはじめ、火虫を払い落とす。

( 〇_ゝ〇)「ふん」

兄者は続ける。

( 〇_ゝ〇)「ジョイントファイア!」

中程度の大きさの炎が前方から一個二個三個、計六個、向かってくる。

(;^ω^)「センドバッグ!」

自身に向かって唱える。
かなり後方まで一瞬で身を退く。


142 :名無しさん:2007/02/03(土) 18:52:07
(;^ω^)(すごいお…前より全然…)

追撃。

(;^ω^)「ちょ!!」

どちらが有利な状況かは一目瞭然だ。
ブーンが攻める隙を与えない。

( 〇_ゝ〇)「所詮一対一では何もできないな」

( ^ω^)「お?」

( 〇_ゝ〇)「ひとりでは何もできない腰抜けが」

(#^ω^)「なめるなお!!」

( 〇_ゝ〇)「では続けるか」


143 :名無しさん:2007/02/03(土) 18:52:42
(#^ω^)「おお…」

空気が変わった。
今までは緊張した中にも何か穏やかなものがあったが、今は刺すように張り詰めている。

(#^ω^)「テンスタッフエア!」

放たれたのは十の小刀。気状の刃物が兄者の体を切り刻もうと飛び回る。
兄者の腕に数本の血線を描いたところで叫ぶ。

( 〇_ゝ〇)「ファイアウォール!」

炎の壁が刃を落とす。


144 :名無しさん:2007/02/03(土) 18:53:21
( 〇_ゝ〇)「そうじゃなくてはな…」

(#^ω^)「…」

おたがい一呼吸おく。

( 〇_ゝ〇)「ビッグバンアターック!!」

灼熱の熱球が杖の先端から飛び出すその瞬間。

(#^ω^)「ハイデンシティー!!」

響いたのは爆発音。
倒れたのは兄者。

(#^ω^)「ちょっとばかし兄者の周りの酸素濃度をいじらしてもらったお…」


145 :名無しさん:2007/02/03(土) 18:54:04
( ‐_ゝ‐)「…」

全身を黒く染めた兄者は何も言わなくなっていた。

(;`・ω・´)「しょ、勝者ブーン!!次は…ツン対弟者!」

ブーンとツンは擦れ違い様言葉を交わす。

ξ;゚听)ξ「あ、あんたいつの間にあんなに強くなったのよ!?」

(*^ω^)「ふひひwww練習の成果だお」

( ^ω^)「ツンも頑張ってくるお!」

ξ゚听)ξ「えぇ余裕よ」


146 :名無しさん:2007/02/03(土) 18:54:29
対峙するツンと弟者。

(〇<_〇 )「兄者のようにはいかんぞ…」

ξ゚听)ξ「前みたいにしてやるわよ」

(〇<_〇 )「試すがいいさ」


147 :名無しさん:2007/02/03(土) 18:55:00
ξ゚听)ξ「ライジングラン!」

駆け出すツン。
いつものパターンだ。
弟者の懐に潜り込んで雷を撃つ。

ξ゚听)ξ「ライトニングボル…」

(〇<_〇 )「タイド」

ツンの魔法を遮るように放たれた潮。
水圧でツンを後方まで押し飛ばす。


148 :名無しさん:2007/02/03(土) 18:55:28
(〇<_〇 )「ハイタイド」

潮は上空に昇る。

(〇<_〇 )「アンクタイド」

潮が下降し、ツンを叩き付けた。

(〇<_〇 )「話にならんな」


149 :名無しさん:2007/02/03(土) 18:56:10
ツンの安否が心配で駆け出すブーン。

(;^ω^)「ツン!!」

(〇<_〇 )「次はお前だ」

ぼそりと呟き控えに戻る弟者。

ξ--)ξ「…」

( ;ω;)「ツン!!」

幸い気絶していただけだったが、ブーンの目からは涙が流れた。

(#;ω;)「弟者!許さないお!」

(;`・ω・´)「落ち着けブーン!!
次の試合をはじめるぞ!次はわかんないです対わかってますだ!」


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