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問合せ
('A`)たちは水の上に生きるようです
第3話
2 :
◆ct9JfRCXVU
[] :2009/03/19(木) 00:02:17.07 ID:VfoRvIDn0
第3話 「快適空間」
夏休み4日目、ドクオたちは秘密基地の中を掃除していた。
たまり場にしていたといっても掃除をしたことなど無く、いつもみんなで駄弁っている
4階のラウンジになったであろう場所も砂埃がうっすら床に積もっているし
部屋の隅にはどこからか飛んできた木の葉やなんかが吹き溜まりになって堆積している、
从 ゚∀从「とりあえずは掃き掃除だな」
と、いうわけで廃ホテルから一番近いクーとヒートの家から箒を持ってきて、ドクオたちはせっせと床を掃除している。
('A`)「すげぇ、結構ホコリたまってたんだな」
( ^ω^)「おっおっ きったねぇお」
( ^ω^)「・・・ホコリってどこからやってくるんだお?」
ブーンが集めたホコリを見ながらポツリともらす
4 :
◆ct9JfRCXVU
[] :2009/03/19(木) 00:03:31.44 ID:VfoRvIDn0
(;'A`)「え?服とかの繊維じゃない?」
( ^ω^)「でも、あんまり使わないような部屋にもホコリってたまってるお?」
从 ゚∀从「たしかにそうだな」
( ^ω^)「あと、なんか綿埃ってこう・・・モコモコしてるお?」
从 ゚∀从「うんうん」
( ^ω^)「アレって、何でかたまってるんだお?」
从;゚∀从「え?」
( ^ω^)「綿埃って体育館の天井の鉄骨とかにもありえないくらいくっついてたりするお?」
('A`)「あー・・・確かに」
( ^ω^)「もしかしたらあの綿埃たちは意識を持ってて、ブーンたちが夜寝静まってる間に」
( ^ω^)「こう、わさわさ〜っと集まって合体したりしてるんじゃないかお?」
ブーンがジェスチャーを交えながら真剣な表情で語っている。
6 :
◆ct9JfRCXVU
[] :2009/03/19(木) 00:04:47.24 ID:VfoRvIDn0
(;'A`)「は?」
从;゚∀从「なにいってんだオメー?」
('A`)「普通に風とかでぶつかってでっかくなってんだろ」
(;^ω^)「でも風だけじゃ説明できないくらいでっかい塊もあったりするお・・・絶対こいつら生きてるお」
从 ゚∀从「・・・・ドクオ、とっとと終わらすぞ」
('A`)「あいよ」
(;^ω^)「お?ちょっと引かないでほしいお?そこまで本気で思ってないお?」
どうなんだか、と思いながらドクオとハインは掃除を続ける。大体このフロアは終わったようだ。
从 ゚∀从「けっこうな量があつまったな」
('A`)「一斗缶1個ぶんくらいはありそうだな、ほとんど砂だけど」
(;^ω^)「今気づいたんだけど箒は3本おもあるのにチリトリがないお」
('A`)「ヒート達に持ってきてもらおうぜ、まだ4人ともヒートん家だろ?」
7 :
◆ct9JfRCXVU
[] :2009/03/19(木) 00:06:12.77 ID:VfoRvIDn0
从 ゚∀从「オレたち携帯持ってる奴いねーだろ?、それにもうこっちに向かってるんじゃないか?」
( ^ω^)「ホントだお、っていうかもうツンたちそこまで来てるお!」
ブーンが道路側の窓から見下ろすと、遠くに4人がリヤカーを引きながらアスファルトの上をこっちに向かって下ってくるところが見えた。
('A`)「どうする?このゴミ」
从 ゚∀从「砂と葉っぱばっかりだし、テラスから捨てちゃおうぜ」
箒で砂と葉っぱとホコリが混じった山をぐいぐいと外に向けて押していくハイン、VIPホテルは4階から下の階より面積が半分ほどになっており、3階の屋根部分は食堂のオープンテラスになっている。
从;゚∀从「あーだめだ、段差超えれねぇ、ダンボールかなんかない?」
( ^ω^)「コレでどうだお?」
ブーンはゴミ置き場から色々な家具と一緒に拾っていた1メートル四方ほどのベニヤ板をハインに渡す、
从 ゚∀从「おー、いけるいける」
ハインはゴミをテラスの手すりのしたの段差に追い込むと、ベニヤ板でそれを掬うようにしてゴミを載せた
从#゚∀从「死ねぇ!ゴミども!」
ベニヤ板を振り回し、ダイナミックにゴミを階下に投げ捨てる
(;'A`)「あ」
9 :
◆ct9JfRCXVU
[] :2009/03/19(木) 00:08:27.59 ID:VfoRvIDn0
空中に放たれた砂埃たちは、何かが爆発したように広がり、砂嵐のように下に降っていく。
そしてそこには帰ってきた4人が
ξ#゚听)ξ「まったく、何考えてるのよ!」
階段を猛烈なスピードで駆け上がってきたツンがほえる。
从;゚∀从「いやぁごめん、アタシがわるかった」
川#゚ -゚)「おかげでホコリまみれだ、何が起こったのかと思ったぞ」
(´・ω・`)「次からは下を確認するくらいはしてよね・・・」
ノパ听)「気をつけろよおおお!!!」
ホコリまみれの4人が抗議する、四人とも頭から砂嵐をかぶって砂だらけだ
( ^ω^)「おっおっwそれでツンたちは何を持ってきたんだお?」
11 :
◆ct9JfRCXVU
[>>8 いやいやありがとう] :2009/03/19(木) 00:10:04.64 ID:VfoRvIDn0
ξ゚听)ξ「じゃーん!これよ!」
ツンが持ってきたのは小型の冷蔵庫だった、みかん箱ほどの大きさでペットボトルが5〜6本入るくらいだろう。
ノパ听)「アタシはこれだぞおおおぉおおおお!!!!」
ヒートが持ってきたのは壊れた洗濯機だった、
川 ゚ -゚)「私はこれだ。」
クーは扇風機を持ってきていた、これはクーたちの家で使っていなかったもので、まだまだ使えるものだそうだ、
(´・ω・`)「僕はこれさ、重かったよ」
ショボンが持ってきたのは車用のバッテリーが2個とゴミ置き場の電化製品から剥ぎ取ってきた電源コードだった。
(;^ω^)「そんなガラクタばっかりどうするんだお?電気がないと使えないお?そもそも洗濯機はいるのかお?」
12 :
◆ct9JfRCXVU
[>>8 いやいやありがとう] :2009/03/19(木) 00:12:07.37 ID:VfoRvIDn0
ξ゚听)ξ「そんなことわかってるわよ」
(;^ω^)「わかってるって、だから電気はどうするんだお?」
ドクオは4人が持ってきた品を見て思いついた、壊れた洗濯機、バッテリー、コード・・・
('A`)「あー、そういう事」
从 ゚∀从「なるほどな、こりゃー大仕事になりそうだw」
(;^ω^)「お?二人とも何に使うのかわかったのかお?」
ブーンは不思議そうにガラクタと二人を交互に見る
(´・ω・`)「発電機をつくるんだよ」
('A`)「やっぱりか・・・風力発電だろ?」
从 ゚∀从「洗濯機のモーターかを発電機にするわけだ」
(´・ω・`)「うんその通りだよ、もっともできるかはわからないけどね」
13 :
◆ct9JfRCXVU
[] :2009/03/19(木) 00:13:29.77 ID:VfoRvIDn0
扇風機が使いたいと駄々をこねたヒートと冷たい飲み物が飲みたいというツンの無茶な希望を何とか実現するために
ショボンとクーが知恵を絞って考えたらしい。
('A`)「でもできるのかねぇ、できたらすごいけど」
川 ゚ ー゚)「まぁやるだけやってみようということだ」
クーが苦笑して自信なさげに答える。
ノハ*゚听)「扇風機が使えるようにがんばるぞおおおおおおお!!!」
ξ゚听)ξ「なーんか秘密基地って言うより生活観が出てきたわね。」
ツンが持ってきた荷物を見ながら言う。
夏休み前までは椅子が置いてあるだけだったがらんとした空間に
今はソファーを初めとしてテーブル、鏡台、畳、本棚(週刊少年ジャンポゥ6年分入り)、
板で仕切られた隅の一角には畳がしかれてちゃぶ台が置いてある
隣の茶箪笥の上にはこけしまで置いてある。
そして今回追加された洗濯機、冷蔵庫、扇風機。
14 :
◆ct9JfRCXVU
[] :2009/03/19(木) 00:15:05.37 ID:VfoRvIDn0
ノパ听)「なんか・・・昭和の香りがするぞおおおお!!!」
('A`)「これは基地じゃないな」
从 ゚∀从「まー、快適空間は出来上がりつつあるがな!」
('A`)「なんかもっとこう・・・漢のロマンを感じるものが欲しいな」
ノパ听)「そうだな!秘密基地だからなあああ!!」
ξ゚ー゚)ξ「男のロマンを感じる家具ってなによ?」
( ^ω^)「通信機とかかおw?」
川 ゚ -゚)「通信機は家具じゃないだろjk・・・それに用意できるとも思えない」
(*'∀`) (通信機・・・イイ!)
(;^ω^)(ヤバイお・・・ドクオがまたニヤニヤしてるお・・・)
(´・ω・`)「まぁ通信機は無理としても電気を使えるようになればもうちょっといろいろできるからね」
(´・ω・`)「とりあえず発電機作りをがんばろうよ」
从 ゚∀从「そーだな、漢のロマンはそれまでおあずけにすっか」
15 :
◆ct9JfRCXVU
[] :2009/03/19(木) 00:17:00.88 ID:VfoRvIDn0
ξ゚听)ξ「あ、そうだ、アレも欲しくない?」
川 ゚ -゚)「アレとはなんだ?」
ξ゚听)ξ「えーっと・・・囲炉裏?」
m9('∀`)「囲炉裏てwwwお前のくつろぎ空間は何時代だよwww」
ドクオはツンを指差して笑う
ξ#゚听)ξ「違うわよ!別に囲炉裏じゃなくてもいいから料理できる設備がほしいのよ!」
ノパ听)「料理かあああああ!!!それもいいなあああああ!」
从*゚∀从「おいおいもう泊まれる設備が完璧整っちまうんじゃねーかぁ?w」
( ^ω^)「一回ここに泊まってみるかおw?」
ノハ*゚听)「ぉぉおおおお!!お泊り会かぁああああ!!」
16 :
◆ct9JfRCXVU
[] :2009/03/19(木) 00:18:43.69 ID:VfoRvIDn0
(*'A`) (お泊り会て・・・)
ξ///)ξ (ブーンとお泊り会っ!)
川 ゚ ー゚)「生活する設備ならあとは上下水道があれば完璧だなw」
(*´・ω・`)「なんかいきなり夢がひろがったね!」
从*゚∀从「おいおいどーする!?全部作るか!?」
(*'A`)「作っちまうか!?」
ξ*゚听)ξ「つくるわよ!」
こうして秘密基地建造計画は大転換点を迎え、発電機、調理設備、上下水道が作られる事で決定した。
18 :
◆ct9JfRCXVU
[] :2009/03/19(木) 00:20:16.95 ID:VfoRvIDn0
('A`)「さて・・・作るとはいったもののどうする?」
从 ゚∀从「まぁ簡単そうなのは調理設備だよな」
(´・ω・`)「とりあえず、班分けしてみる?」
川 ゚ -゚)「うむ、そのほうが効率的だな。」
ノパ听)「他のみんなのを見るときにときワクワクするしなぁあああ!!!」
( ^ω^)「じゃあ班分けするお!」
ξ゚听)ξ「はーいじゃあ発電機班がいいひとー!」
('A`)ノ ハイ 从 ゚∀从ノ ハーイ (´・ω・`)ノ ハイ
ノパ听) そ
ノパ听)ノシ ハイハーイ!
ξ゚听)ξ「じゃあ調理設備がいい人ー」
( ^ω^)ノ ハイダオ! 川 ゚ -゚)ノ ハーイ
ξ゚听)ξノ ハイ!
ξ゚听)ξ「水道がいないわね・・・」
从 ゚∀从「まぁ後でって事でいいんじゃねーの?」
19 :
◆ct9JfRCXVU
[] :2009/03/19(木) 00:22:30.13 ID:VfoRvIDn0
(´・ω・`)「じゃあ僕が水道やるよ、でも1人じゃきついかも。」
( ^ω^)「お?じゃあブーンも囲炉裏が終わったら手伝うお!」
ξ゚听)ξ「アタシも手伝うわよ?」
ξ゚听)ξ「っていうか囲炉裏じゃなくていいから」
('A`)「じゃあ水道も調理に使うって事で調理班が水道も兼ねていいんじゃね?」
川 ゚ -゚)「私もそれでかまわないぞ?」
ξ゚听)ξ「はいじゃあけってーい!各班で作業にうつりましょ」
20 :
◆ct9JfRCXVU
[] :2009/03/19(木) 00:24:22.04 ID:VfoRvIDn0
発電機班はドクオ、ハイン、ヒートの3人ということに決まった
3人は洗濯機やコードのガラクタが積み上げられた一角で頭を悩ませている
いったいこのガラクタからどうやって発電機を作ったらいいのか。
('A`)「発電機ってこたぁ、要は電気モーターを回す逆でいい」
从 ゚∀从「ってことだから先ずはモーターだな!」
ノパ听)「モーターはこの壊れた洗濯機の中にあるぞおおお!!」
ヒートが薄緑色の壊れた洗濯機をバンバン叩きながら得意げに言う。
('A`)「洗濯機のモーターだったら大きいのが入ってそうだな」
从 ゚∀从「とりあえず分解しないといけねーな!ドクオ!ドライバー!」
('A`)「あるにはあるけど・・・」
ドクオが取り出したのは十得ナイフだった、確かにドライバーがついてはいるものの、長さが足りず、穴の奥にあるネジがはずせない、
ノパ听)「ちゃんとしたドライバーがないと無理だな!」
从 ゚∀从「それにドライバー以外にもいろいろ工具が要りそうだぜ?」
('A`)「電気扱うからハンダとかもいるかも・・・」
22 :
◆ct9JfRCXVU
[] :2009/03/19(木) 00:26:07.06 ID:VfoRvIDn0
从*゚∀从「ドクオ、お前んちがここから一番近いよな?」
ハインは笑みを浮かべながらドクオのほうを見る
('A`)「まぁそうだろうね」
ノパ听)「じゃあドクオんちに工具を取りにいくぞおおおお!!!」
从 ゚∀从「ドクオんちかー、最近行ってなかったな」
('A`)「え、なに?・・・俺んちから持ってくるので決定なの?」
从 ゚∀从「オレ様んちは海沿いで一本坂の下までいかなきゃいけねーし、ヒートんちは坂の上だぞ」
ノパ听)「ドクオの家はそこの道を行けばすぐだからな!」
23 :
◆ct9JfRCXVU
[10ぷんきゅうけい] :2009/03/19(木) 00:27:23.48 ID:VfoRvIDn0
ドクオの家は「VIPオーシャンホテル」と同じくらいの高さの地点に建っていて
ホテルの前の一本坂と交差する道を5分ほど行ったところにある。
从*゚∀从「じゃあ早速行くか!」
ノハ*゚听)「行くかあああ!!」
(;'A`)「言っとくけど工具取に行くためにいくんだからな!」
('A`) (ヤバイもん出しっぱなしになってないよね・・・別の自家発電用具とか)
('A`)「ヒートとハインがウチに来るとかほんと久しぶりだな」
こうして発電班はドクオの家に向かうことになった。
今日もVIP島の周りには青い海と青い空がどこまでも広がっている。
第3話「快適空間」 終わり
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