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絆 ずる休み
362 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/07(火) 16:29:17.29 ID:0LRqXdN1O

ξ///)ξ「ブーン、あのね……」

( ^ω^)「おっ?どうしたんだお?」

私は彼に話し掛ける。
彼の部屋に二人、小さなソファに寄り添って腰掛けたまま。
彼の肩に、そっと自分の首をもたれ掛けたまま。

ξ///)ξ「実はわたし、赤ちゃんができたみたいなの……」

(* ^ω^)「ほ、本当にかお!?」

そう言って彼は、顔をくしゃくしゃにして喜んでくれた。
私をしっかりと抱き締めながら、本当に明るい声で私に言う。

(* ^ω^)「ツン!ありがとうだお!
       僕らなら、きっと幸せな家庭を築けるお!!
       これからもよろしくだお!!」

そんな言葉に、私は少し顔を俯かせて答える。
自分でも感じるほどに真っ赤になった顔を、見せたくなくて。

ξ///)ξ「私の方こそ、ょろしくね、ブーン」



363 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/07(火) 16:30:18.15 ID:0LRqXdN1O

思い返せば、いつだってブーンは私のそばにいてくれた。

楽しいとき、哀しいとき。
怒ったときも、喜んでるときも。

一緒にいるのが当たり前のように感じるほどに。
目には見えないけれど、確かに二人の間には“絆”が存在しているように思えた。

ξ///)ξ「……ブーン?」

(* ^ω^)「おっ?」

私はふたたび、彼に語り掛ける。
語り掛けずにはいられなかった。

ξ///)ξ「だ、大好きよ!!」

(* ^ω^)「僕もだお!!」



364 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/07(火) 16:31:08.67 ID:0LRqXdN1O

そこで私はふと、昔のことを思い出した。
今まで、記憶の片隅にもなかったような、完全に忘却していたもの。

あの日、わたしは初めて学校をずる休みをした。
理由は些細なことだ。ただ、彼とどんな顔で話せばいいかわからなくて。

家までお見舞いに来てくれた彼に、私は何て言ったのだっけ。


―――――ξ///)ξ「きょ、今日はちょっと風邪気味だったのよ!
           別に心配なんかいらなかったんだから!!」

そうだ。そうやって顔を真っ赤にして追い返したんだ。
あの頃は彼が大好きだったのに、心にもないことを言って。

でも、彼は他にも何か言ってなかったっけ?

そうだ、確か―――――



―――――(* ^ω^)「おっ、わかったお!!
            ツンがそう言うんなら安心だお。
ツンは嘘を吐くと顔を真っ赤にしてくれるからわかりやすいおwww」



365 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/07(火) 16:31:49.41 ID:0LRqXdN1O

ξ )ξ「……そう、だったんだ」

とっくに彼にはわかっていたのか。

私が、彼をもう愛していないと。
お腹の子も、彼の子ではないということも。

(* ^ω^)「お?どうしたんだお?」

ξ ー )ξ「ううん、なんでもないわ」

それでもきっと、私たちはこれからもうまくやっていける。

なぜなら“絆”があるから。

ξ//ー/)ξ「これからもよろしくね、ブーン」


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