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問合せ
( ゚∀゚)ノパ听)キャンプだホイ!のようです(´・ω・` )('、`*川
96 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
:2008/10/06(月) 00:39:05.37 ID:u779cNsj0
お題:秋雨 キャンピングカー 限界を超えて酷使された物体
完成したんで投下するよ
97 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
:2008/10/06(月) 00:39:59.30 ID:u779cNsj0
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( ゚∀゚)「はー…雨、止まないな」
ジョルジュが眺める窓を、激しい雨が叩く。
一昨日の昼頃から降り始めた雨は、今日に入っても尚、勢いを増して振り続けていた。
(´・ω・`)「秋雨は振り出すと長いからね…リンゴ、食べる?」
('、`*川「ありがと。…しかしまぁ食ってばっかよね、私達…体重計持ってこなくて良かったわ」
ペニサスが自分の腹を見つめながら呟く。
彼女はスレンダーな体型ではあったが、このままでは後で地獄を見ることは想像に難くない。
もう一人の乙女はそんな杞憂をすることもなく、リンゴを丸齧りして顔を綻ばせていた。
ノパ听)「確かにシャクシャク腹ごなしにシャクシャク運動でもしたいシャクシャクところだな」
(´・ω・`)「食べながら話さない。雨さえ降ってなければ、アウトドアを楽しんだんだけど」
彼らがいるのは、一台の車の中。といっても乗用車ではなく、キャンピングカーである。
大きな車に夢と食料を乗せて来たのはいいが、この長雨で引きこもり生活を余儀なくされているのだ。
(´・ω・`)ノパ听)('、`*川「はぁ…」
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( ゚∀゚)「…なぁ、俺の分のリンゴは?」
ジョルジュの訴えは、溜息を吐く三人の耳には届かなかった。
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( ゚∀゚)ノパ听)キャンプだホイ!のようです(´・ω・` )('、`*川
98 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
:2008/10/06(月) 00:40:51.60 ID:u779cNsj0
彼ら四人は昔からの仲で、今日のように皆で遠出することは半ば習慣化している。
今回のキャンプも各々楽しみにしていたのだが、こんな風にgdgdになるとは誰も予想していなかった。
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( ゚∀゚)「ほんっっっっっと天気予報って当てになんねーよな…週末は日本晴れって言ってたのに」
ノパ听)「天気予報なんてそんなものだろ。なんなら靴占いでもしてみるか…それ!」
ヒートの足からスニーカーがすっぽ抜け、何回転かした後。
スニーカーは見事、逆さまに着地した。思わず場が凍りつく。
('、`*川「限りなく不吉なんですけど」
ノハ;゚听)「ま、まぁ占いだから!な!」
(´・ω・`)「いや、な!と言われてもね…というか、いい加減このスニーカー買い換えたら?」
ショボンが拾い上げたスニーカーは、靴としての寿命をとっくに越えていた。
あちらこちらに見える継ぎ接ぎが何やら痛々しい。
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( ゚∀゚)「それ、俺らがプレゼントしたやつだろ?三年ぐらい前だったか」
('、`*川「あーもうそんな経つのか…私なんて半年で履き潰しちゃうのに」
ノパ听)「ま、皆からのプレゼントだからな。もう限界、ってなるまで履きたいんだ」
(´・ω・`)「いやとっくに限界超えてるよねこの物体。その上で酷使されてるよね」
体を動かすことが好きなヒートは、外での運動を日課にしている。
このスニーカーも、一般成人女性のそれより遥かに出番が多いに違いなかった。
99 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
:2008/10/06(月) 00:42:03.27 ID:u779cNsj0
ノパ听)「む…そういうショボンだって旅行鞄はぼろぼろじゃないか」
ヒートが指したのは、キャンピングカーの奥に置いてある荷物達。
どれもそこそこ使い古された品ではあったが、ショボンの旅行鞄はその中でも飛び抜けて古い。
見た目こそ綺麗にしてあるが、中は補修の跡だらけだ。
('、`*川「確かあれって…最初の旅行の時に買ったやつよね?」
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(* ゚∀゚)「そうそう!ショボンのセンスが余りにもひでーってんで俺達で鞄選んだんだよな」
ノハ*゚听)「白と赤のストライプだもんな!あれには笑った笑った!」 グワシッ!
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(; ゚∀゚)「よくできるな、お前」
ヒートは大雑把な性格の割に手先が器用だった。
(´・ω・`)「ま、それはそれとして。使い勝手がいいから使っているだけさ。
同じ型の物を探しても中々見つからないしね」
ノパ听)「こないだ店で見たぞ、あれと同じの」
(´・ω・`)「さて!お昼の準備でもしようか!」
('、`*川「それには同意だけど、別に照れることないんじゃない?」
(*´・ω・`*)「べっ別に照れてなんかいないんだからねっ!」
またしても場が凍りついた。
101 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
:2008/10/06(月) 00:42:56.70 ID:u779cNsj0
((#)ω・`)「殴られる必要あったかな、僕」
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( ゚∀゚)ノパ听)('、`*川「うん」
長いこと友達をやっている彼らのチームワークは抜群だった。
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( ゚∀゚)「とにかく飯の準備にすっか。何がいいよ?」
(´・ω・`)「ジョルジュの作る物なら何でも」
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(; ゚∀゚)「そーいうのが一番困るんだって…ま、いいや」
四人の中で一番料理が上手いのがジョルジュだ。
最初は無理矢理押し付けられていた料理役だが、今では趣味の領域に到達している。
そんなわけで、旅先での料理はほぼ彼任せとなっていた。
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( ゚∀゚)つ━ヽニニフ)) 「チャーハン作るよ!」
('、`*川「あれ?あんたまたそのフライパン使ってんの?」
ノパ听)「セラミック加工なんだぜ!とか自慢してたやつはどうしたんだ?」
_ 。・゚・⌒)
(; ゚∀゚)つ━ヽニニフ)) 「あれは家用にした。お前らにはこの古いフライパンがお似合いだ」
(´・ω・`)「そういやそれも僕らが買ったやつだよね。その包丁とかも」
ジョルジュがこのキャンピングカーで使っている台所用品は、数年前にショボン達が買った物だ。
その場のノリと勢いで買ったので、中にはなんだかよくわからないものも混じっていたりしたが、
今のジョルジュはそういう物までちゃんと使いこなしていた。
102 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
:2008/10/06(月) 00:43:35.69 ID:u779cNsj0
('、`*川「なんていうか…ほんとみんな物持ちいいわよね」
ノパ听)「ペニだって似たようなものだろ?」
(´・ω・`)「そうそう。その腕時計だって塗装剥げまくりじゃないか」
('、`*川「…そういえば、こいつは長い付き合いかも」
ペニサスは左腕に着けた貰い物の腕時計をまじまじと眺めた。
ショボンの言う通り銀色の塗装は剥げているし、時計盤を覆うガラスも傷だらけだ。
それでもこの時計を捨てようと思ったことは一度もなかった。
ペニサスが電池の交換をした腕時計は、これ一本しかない。
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( ゚∀゚)つ━ヽニニフ)) 「人に貰った物は大事にするんだな、お前も」
('、`*川「人に貰った、っていうか…あんた達に貰った、ってのが大事なのよ…多分だけど」
ノパ听)「ほっほーう。随分しおらしいじゃないか」
(´・ω・`)「ほんとほんと。明日は雨でも…いや、今降ってる真っ最中か」
('、`#川「るさいわね。あんまり雨が長いんでちょっとナイーブになってるだけよ」
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( ゚∀゚)つ━ヽニニフ)) 「まぁそう怒るなって。ほら、チャーハンできたぞっと」
机の上に敷いた新聞紙にフライパンが乗っけられた。
出来たてのチャーハンからは湯気が昇っていて、実に美味そうな匂いを放っている。
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( ゚∀゚)ノパ听)「いただきまーす!」(´・ω・` )('、`*川
104 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
:2008/10/06(月) 00:44:17.57 ID:u779cNsj0
ノハ*゚听)「美味い!やっぱり料理はジョルジュに任せるに限るな!」
('、`*川「全面的に同意。あー、美味しい」
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( ゚∀゚)「美味いって言ってくれるのはありがたいがな…お前らも女の子なんだからさぁ、料理したら?」
ノパ听)「おっぱいが大きければ料理なんてできなくていい!って言ったのはお前じゃないか」
(´・ω・`)「その基準だとペニは料理できないとダメなんじゃない?」
( ´゚∀゚)「ハハッ」
('、`#川「うわその顔ムカつく!ヤケ食いしてやる!」
途端に車の中が騒がしくなる。
(#´・ω・`)「ちょ、僕の分がなくなるだろ!」
ノハ#゚听)「私の分もなくなるぞ!」
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(# ゚∀゚)「俺の分もなくなるからやめろ!」
雨はまだまだ止みそうにないが、彼らにはもう関係ないようだ。
_
( ゚∀゚)ノパ听)キャンプだホイ!のようです(´・ω・` )('、`*川 終
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