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( ^ω^)ブーン達が魔法の世界で戦うようです

第3話

6 : ◆ZGuRy.Pfdg :2006/12/29(金) 17:13:17.28 ID:xFJ/GDr/O
VIPは一行を乗せ、ラウンジよりはるか南にある『ドクシン』へ向かっていた。
ドクシンはまたの名を『燃え盛る山脈』と呼ばれ、実際にVIPから眺める光景は火山が脈々と連なる壮大なものだった。

( ^ω^)「おぉ〜すごいおっおっおっ!!」

ξ゚听)ξ「あんた興奮しすぎよ!ガキじゃないんだから」

ツンはすっかりもとの元気を取り戻し、ブーンはそれを安心していた。



7 : ◆ZGuRy.Pfdg :2006/12/29(金) 17:13:42.69 ID:xFJ/GDr/O
ドクシンはニューソクによる被害が最も少なく、ニューソクへの抵抗勢力としては最も力を持っている。

長年に渡る戦闘からニューソク軍の使う黒魔術に対して、ドクシンの使う赤魔術は非常に効果があることがわかっている。
魔術には効果が上がる、下がるなどの相性がある。
白魔術は赤魔術に強く、赤魔術は黒魔術と緑魔術に強い。
だが黒魔術は白魔術と緑魔術に強く、緑魔術は白魔術との相互作用により互いに効果が上がる。
そして青魔術は相性の善し悪しがない独立した魔法である。



8 : ◆ZGuRy.Pfdg :2006/12/29(金) 17:14:23.82 ID:xFJ/GDr/O
('A`)「この国は難民や孤児がほとんどなんだ」

ドクオが口を割る。彼はこの国の出身のため国の内部事情について詳しかった。

('A`)「山の麓に馬鹿でかい建物が何軒かあるだろ?あれは全部孤児や難民の受け入れ施設なんだ」

('A`)「…そしてあの中央の赤い屋根の建物。あれが俺の育った家だ」

ドクオが指差したその建物は他の建物よりもひとまわり巨大だった。

('A`)「ちょっと寄ってもいいか?」



9 : ◆ZGuRy.Pfdg :2006/12/29(金) 17:15:08.59 ID:xFJ/GDr/O
自分からどこかへ行きたいだなんてドクオにしては珍しい。皆はそう思っていたがあえて口には出さなかった。
自分の故郷が恋しくなったのだろう。そんなことを言うのは野暮だとわかっていたから。

/ ,' 3「着陸準備じゃ!」
 
建物付近で旋回し着陸すると施設の子供達が盛大に出迎えてくれた。
すでに夕日は沈んで、暗くなり始めていた。



10 : ◆ZGuRy.Pfdg :2006/12/29(金) 17:15:42.84 ID:xFJ/GDr/O
「うっわーなにこの飛行機!?カッケー!!」
「スゲー!空とぶんだってよー!!」

( ^ω^)「ふひひ、みんな興奮しすぎだお」

「ピザ乙」
「テラピザス」
「ピザうめぇwwwwwwwwwwww」

(#^ω^)「くそDQNが…ビキビキ」

すっかり子供達になめられるブーン。

( ゚∀゚)「そんなことよりオッパイはどこだ!?」

「…」
「……」
「………」

まったく相手にされていないジョルジュ。

この二人を尻目にドクオは施設管理人であるニダーとの再会を喜んでいた。

('∀')「ただいま、ニダーさん」

< `∀´>「おかえりニダ。ずいぶん頼もしく成長したニダ」

('∀')「へへっ!」



11 : ◆ZGuRy.Pfdg :2006/12/29(金) 17:16:11.79 ID:xFJ/GDr/O
「ドクオ兄ちゃんあれ見たーい!」
「やってやって〜!」
「火炎波うp!」

('∀')「へへっ、しょうがねぇな…それじゃいくぞ!」

ゆるんだ顔を真顔に戻し、魔法を詠唱する。
 
('A`)「我此処に唱えし灼尽、熱を持って波となれ!」

手のひらから火柱を発し、それを空にむける。
炎が夜空一面に広がり、散っていく。

「やっぱスゲー!!」
「キレー!!」
「これなんて花火?」

数々挙がる賞賛の声にドクオは照れ笑いをしていた。

(*'∀')「へへっ」



12 : ◆ZGuRy.Pfdg :2006/12/29(金) 17:16:35.36 ID:xFJ/GDr/O
(*^ω^)「ドクオすごいお!!」

ξ*゚听)ξ「あんたもやれば出来るのね〜」

('∀')「ま、まあな!」

(*´・ω・`)「さすがドクオだよ…ハァハァ」

(;'∀')「…」

皆がドクオの魔法で盛り上がっているところへ来客が現れる。

( <●><●>)「あなた達がVIPのクルーだというのはわかってます」



13 : ◆ZGuRy.Pfdg :2006/12/29(金) 17:17:17.36 ID:xFJ/GDr/O
( <●><●>)「申し遅れた。私の名は『ワカッテマス』。ここドクシンの国王なのはわかってます」

( ^ω^)「王様かお。よろしくだお」

各々が王に礼をする。
その様子を物陰に隠れつつ、子供達は見ていた。

「王様だよ〜スゲー」
「お前、声でかいよwwwwww」
「見つかったらフルボッコじゃね?」

< `∀´>「おまえらそろそろ自分の部屋に戻るニダ!これから王様とVIPの皆さんは大切な話があるニダ!」

子供達を促し、ニダー自身も部屋から身を引いていった。

( <●><●>)「気をつかわせてすまないのはわかってます。では本題に入りましょう」



14 : ◆ZGuRy.Pfdg :2006/12/29(金) 17:17:46.86 ID:xFJ/GDr/O
( <●><●>)「単刀直入に言って、我がドクシンは援軍は求めていない」

(;^ω^)「どーゆうことだお?」

( <●><●>)「魔術の力関係上、ドクシンがニューソクに敗れることはないのはわかってます。それを知ってかニューソクはドクシンに攻め込んで来ない」

/ ,' 3「まぁ確かに今現在の国の現状を見る限り心配はなさそうじゃがな…しかし今攻め込めばニューソクを倒すのは楽なはずじゃ」

荒巻がこちらからの宣戦布告を提案する。



15 : ◆ZGuRy.Pfdg :2006/12/29(金) 17:18:41.24 ID:xFJ/GDr/O
( <●><●>)「だが断る!!」

( <●><●>)「あなた達も知っている通りドクシンは孤児や難民が集まってできている国だ。国王自らこんなこと言いたくはないが、そんな国のどこに戦争する資金があるというのだ!
それにこちらから進んで死人をだす様な真似はできん!国のためにも民のためにも戦争できないのはわかってます!」

/ ;' 3「まぁ、もっともな意見じゃな」

戦争は無理だと思い身を引く荒巻。



17 : ◆ZGuRy.Pfdg :2006/12/29(金) 17:19:19.23 ID:xFJ/GDr/O
そこでワカッテマスは別の提案をする。

( <●><●>)「ここから東にいった国、『ロビー』が今現在最も激しい戦いをしているのはわかってます。そちらの支援に行ったほうがいいのはわかってます」

(´・ω・`)「確かに言えてるかもね…僕としても故郷が激戦を繰り広げているっていうのに何もしないのは気が引けるからね」

(;^ω^)「う〜ん…それじゃあドクシンは一旦おいといてロビー支援に行くかお…」

( <●><●>)「そうしてくれたほうがいいのはわかってます…今日はもう遅いですし日が出たらここをでるといいのはわかってます」



18 : ◆ZGuRy.Pfdg :2006/12/29(金) 17:19:57.61 ID:xFJ/GDr/O
( ^ω^)「じゃあ今日はここまでにしてもう寝るお!」

そしてニダーを呼び出し、各自部屋に案内され床についた。



( <●><●>)「…これでいいのは…わかってます…」



19 : ◆ZGuRy.Pfdg :2006/12/29(金) 17:20:29.81 ID:xFJ/GDr/O
翌朝、VIPの前にはブーン達一行、ニダー、施設の子供達、そして国王、ワカッテマスが集まっていた。

( ^ω^)「それじゃあ皆さん、お世話になったお」

「えー、もういっちゃうの〜」
「もっといればいいのに〜」
「さ、さびしくなんかないんだからね!」

('∀')「まぁまぁ、また来るから楽しみにしとけよ!」

< `∀;>「うっ…目からキムチ汁が…」

('∀')「ニダー、また来るから待っててくれよ!…それから国王…」

( <●><●>)「なんですか?」

('∀')「あんたは国のことを、国民のことを考えられる立派な王様だぜ!…みんなのこと守ってやってくれよ」

( <●><●>)「…わかってます!」

/ ,' 3「ほれみんな、出艦の準備ができたぞ!早くVIPに乗り込め!」

( ^ω^)('∀')(´・ω・`)ξ゚听)ξ( ゚∀゚)「把握!!」

VIPは『ロビー』目指して飛び立った。



20 : ◆ZGuRy.Pfdg :2006/12/29(金) 17:20:51.11 ID:xFJ/GDr/O
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( <●><●>)「本当なんだろうな?」

「ああ」

( <●><●>)「ならばこれ以上は聞かぬ…」

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