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( ^ω^)心のままに、のようです


第4話

[29] 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 : 2008/03/16(日) 15:19:52.20 ID:A6wrdSda0
第四話 朝、昼、夜の愛

(;^ω^)「・・・・・」

意外だった。

ξ゚听)ξ「あ、お早う、お兄ちゃん」

ツンは、普通だった。

今は、朝方の六時。僕はついさっき目覚めたところだ。
ツンは大丈夫なのか、と心配になってキッチンを覗いてみれば、なんとも普段どうりのツンが、そこにいた。
いつものように味噌汁を作りながら、そこに立っていた。

(;^ω^)「あぁ、お早うお・・・」

少し混乱した僕は、ベランダに直行した。
タバコからニコチンが流れ込んでくると、幾分か落ち着きを取り戻す。

(;^ω^)(普通・・・だったお)

もっとアニメみたいに、包丁で切りかかってくるとか、首を絞められるとか、そんな
事にならないかと脅えていた。
それに、昨夜だって、扉がガタガタいっていたし、どう考えても襲おうとしていただろう。
しかし、現状はあれだ。と、なると―
[31] 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 : 2008/03/16(日) 15:24:23.33 ID:Nr17MuyDO
>>1です

規制食らったです
オワタ
[34] 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 : 2008/03/16(日) 15:30:15.74 ID:Nr17MuyDO
すみません、このような形になってしまいました。
いずれ解除されたら真っ先に立てますので、気長に
お待ちください。


最後に



狐死ね。氏ねじゃなくて死ね。
[38] 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 : 2008/03/16(日) 15:32:57.32 ID:Nr17MuyDO
わかりました、なんとか携帯でがんばります

皆さん、本当に申し訳ございません

少々お待ちください
[42] 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 : 2008/03/16(日) 15:37:02.98 ID:Nr17MuyDO
(;^ω^)(諦めたのかお・・・?)
と、自分で考えたとき、ふと思った。
何を諦めたというのだろうか?
僕を愛すること?襲おうとしたこと?自分の気持ちを曝け出すこと?
だが、それでも、家族を維持できているだけ、僕はいいと思っている。
「お兄ちゃん」
(;^ω^)「!?」
ふいに、背後から声が聞こえた。
慌てて振り返ると、そこには制服の上にエプロンをした、料理姿のツンがいた。
[46] 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 : 2008/03/16(日) 15:39:59.97 ID:Nr17MuyDO
ξ゚听)ξ「?・・・どうしたの?ご飯だよ、って、またタバコ吸ってる!」
そう言って、ツンは僕の尻を蹴った。あぁ、痛い。やっぱりいつものツンだな。
(;^ω^)「ドゥフwwwおま、蹴っちゃだめだって言ってるお!」
僕は尻をさすりながら、リビングへと向かった。
[48] 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 : 2008/03/16(日) 15:42:05.27 ID:Nr17MuyDO
 
 
('A`)「・・・どうしたい、ブーン。ボーッとしてよ」
( ^ω^)「んお?あ、あぁ、少し考え事を・・・」
現在、昼休み。僕達は相変わらず、屋上で屯していた。
ドクオはやはりタバコを吸い、ショボンもまたゲームをしている。
僕は、というと
( ^ω^)(・・・やっぱり、なーんかひっかかるんだおねー・・・)
ツンのことを考えていた。
幼い頃からずっと二人きりだったのだ。そんな僕が、あのツンの性格を知らないわけが無い。
ツンの性格上、一番酷いのはしつこさにある。
もしも、テレビゲームでツンと対戦して、僕が勝ったとしよう。
すると、ツンは自分が勝つまで止めさせてはくれないのだ。
―ツンは、大の負けず嫌いだ。勝つためなら、何だってするだろうな―
(´.ω.`)「君は、本当に分かりやすいよね」
ふいに、ショボンが話しかけてきた。
ゲーム機の電源を消すと、ソレをカバンの中に押し込んだ。
(´.ω.`)「話なよ。君一人じゃ解決できなくても、僕達が手伝えば、なんとかなるかもしれない」
('A`)「おぉ、そうだぜ、ブーン。困ったときは、お互い様さ」
と、二人は言う。ドクオよ、煙を吐きながら言われても、説得力は無いのだ。
[49] 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 : 2008/03/16(日) 15:43:49.38 ID:Nr17MuyDO
確かに、二人の提案は嬉しかった。
が、本当に言ってしまっていいのだろうか。僕はともかくとして、ツンのことを話せば、
きっと二人は、ツンを危ない奴呼ばわりするんじゃないだろうか。
―例え、困っていても。家族だけは、馬鹿にされたくはない。
( ^ω^)(・・・けど・・・)
この二人は、そんなことは言わないはずだ。
僕達三人は、中学からの付き合いだ。もしも、この二人がいなければ、今でも僕は
こんなふうにはなれなかっただろう。だが、それは今話すべきことじゃない。
( ^ω^)(・・・信じよう)
この二人に限って、僕の期待を裏切るようなことはしない。
何故なら、三人とも、信じあっているのだから。
( ^ω^)「・・・実は―」
[51] 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 : 2008/03/16(日) 15:46:59.66 ID:Nr17MuyDO
 
 
(´・ω・`)「・・・そうか・・・」
こうして、僕は二人に昨日の出来事を話した。
ショボンもドクオも、僕が話している間、とても真剣に聞いていてくれた。
話し終えると、ショボンは悲しそうな顔をして、しばし俯いた。
ドクオはというと
('A`)「・・・・・」
先ほどからバックファイヤーをしている。
白い煙が大量に吹き出るさまは、まるでドクオが怒りで蒸気を発しているような錯覚を覚えた。
('A`)「・・・正直に言うぜ」
と、突然、ドクオがタバコを消したかと思うと、声を発した。
('A`)「俺は、お前だけのことを考えればいいと思うんだよ」
(;^ω^)「・・・お・・・?」
('A`)「ツンのお前に対するソレは、単なる依存だと、俺は思うね」
また新たなタバコを出しながら、ドクオは続ける。
[54] 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 : 2008/03/16(日) 15:49:30.88 ID:Nr17MuyDO
('A`)「・・・お前とツンは、両親がいないからよ。ツンはお前とずっと一緒だったわけだ。
   そんなお前に急に恋人ができたとなると、まぁ、とられたと思ってもおかしくは無いだろ?
   ・・・だが、お前もツンも、ずっとおんぶに抱っこの状態じゃ、そりゃよろしくないさ。
   もう、お前自身が、ツンから離れてくしかないぜ。・・・いつまでも、子供じゃないからな」
俺たちは、もう大人だぜ、と最後にドクオは言った。
果たして、そういうものなのだろうか。
確かに、僕とツンはずっと二人きりだった。頼れる大人さえいなかったし、逆にその
大人たちにはことごとく裏切られてきた。
依存、というが―
(;^ω^)(けど・・・何か、違うと思うお・・・)
ツンには、きっと、僕に対する恋愛感情はある。
自惚れかもしれないが、なんとなく分かるものがある。
(´・ω・`)「確かに、ドクオの言うこともあるだろうね」
突然、今まで顔を垂れてたショボンが話に加わった。
(´・ω・`)「けど、そういうことだけじゃ、ないんじゃないかな?」
('A`)「・・・どういうことだ?」
[56] 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 : 2008/03/16(日) 15:51:56.68 ID:Nr17MuyDO
(´・ω・`)「考えてみて欲しい。僕達が今まで見てきた中で、ツンがブーンにどんな態度を
      取ってきたか。少なくとも、僕の眼には、あれは恋する乙女に見えたよ。
      ドクオだってよく言ってたじゃないか。『まるでカップルだな』って。
      きっと、依存はあれど、それよりも、恋愛感情のほうが大きいだろうね。
      現に、依存だけでリストカットするだなんて、おかしい話だろ?」
なるほど。流石はショボン、といったところか。
ショボンは頭もいいし、よく人の相談に乗るタイプだ。
的確に答えてくれるのは嬉しい、ただ―
(;^ω^)「・・・もしや、二人とも、ツンが僕のこと好きなのを―」
(´・ω・`)「あぁ、気づいてたよ」('A`)
何ということだろう。僕は昨日言われるまで気づきもしなかったというのに、
この二人は気づいていたというのか。
(´・ω・`)「・・・本当はね、僕もドクオも、君がクー先生とメールしていて、よくは思ってなかったんだ。
      何しろ、僕等は中学校からの親友。そんな親友の妹の恋を、応援してあげたかった。
      ―けど、それでも、ブーンはクー先生が好きだったから、僕はブーンを応援しようと思った
      んだけど、ドクオが―」
('A`)「うむ。ブーンよ、俺はツンを応援していたんだ。
    しかし、お前がクー先生とメールや電話のやりとりを始めてからというもの、お前は
    日に日にクー先生に溺れおって・・・」
[61] 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[残り五話もある] : 2008/03/16(日) 15:55:39.16 ID:Nr17MuyDO
そう言って、またドクオはタバコを消した。
('A`)「・・・だがな、俺は、まさかツンがそんな手段・・・というか、そんな行動に出るとは思わなかったよ」
少し、悲しそうな顔をするドクオ。
('A`)「・・・そもそも俺は、本気でツンがブーンのことを好きだとは思ってなかったんだ。
    何しろ―兄弟だしよ、一時の気の迷いとか、やっぱ依存から来るものだと思ってたんだ。
    けど、ショボンの言うとうりで、俺もようやく確信が持てたよ。ブーン、ツンはな―」

確実にお前のことが好きだぜ。
[62] 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 : 2008/03/16(日) 15:58:11.94 ID:Nr17MuyDO
 
 
夕暮れの屋上で、僕はタバコを吸っていた。
 
( ^ω^)「・・・・・」
 
今は、家に帰るような気分じゃない。
こうやって、誰もいないところで一人で吸うタバコが、僕は好きだ。
まるで、僕一人のためにある空間のように思えてくる。
 
( ^ω^)「なんか、疲れたお・・・」
 
実際、僕だってツンのことは好きだ。その好きが、家族愛なのか、異性愛なのかは分からない。
けれども、僕はツンよりもっと好きな人がいる。むしろ、愛している。
 
何故、思うように、理想のままにことは進まないのか。
何故、人生とは、こうも面倒なのか。
 
嗚呼、タバコが、美味い―
 
「こらっ!」
[65] 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 : 2008/03/16(日) 16:00:47.04 ID:Nr17MuyDO
不意に、後ろから怒鳴り声が聞こえた。
驚きざまに、僕は勢いよく振り返る。そこには、僕の愛する人が立っていた。
 
川 ゚ -゚)「ふふ、ビックリしたか?」
 
( ^ω^)「・・・クーかお、ビックリしたお・・・」
 
言って、少し、素っ気無さ過ぎたかな、と思う。
だが、今は自分を取り繕う気力も無いし、むしろそういう疲れることがしたくない。
僕は、再びクーに背を向けると、太陽を睨んだ。
 
川 ゚ -゚)「・・・やはり、元気が無いな」
 
クーはそう言うと、僕の背中に抱きついた。
僕は結構身長もあるほうで、逆にクーは150cmくらいだろうか。
結構絵になるだろうな、と思った。
 
川*゚ -゚)「・・・・・・」(^ω^* )
 
そのままで、無言。クーは、僕の背中に顔を埋めているのだろう。
微かだが、背中越しに違和感がある。
吸っているタバコを根元まで吸い上げ、地に叩けつけた。
 
( *^ω^)「―クーッ!!!」
 
唐突に、僕は振り返って抱きしめてみた。
クーは背が小さい。少し屈む体勢になる。
[67] 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 : 2008/03/16(日) 16:03:11.50 ID:Nr17MuyDO
川*゚ -゚)「・・・・・・」(^ω^* )
 
また、無言が続く。
その体勢のまま、数秒か、はたまた数分か。どちらとも無く離れた。
 
川*゚ -゚)「・・・ブーンは、甘えん坊さんだな」
 
クーは、少し意地悪そうな顔を作って、僕にそう言った。
 
嗚呼、そんな顔を、しないでくれ。もっと、好きになってしまうだろう―
僕は、気づいたらクーを押し倒していた。
[70] 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 : 2008/03/16(日) 16:05:33.51 ID:Nr17MuyDO
 
 
―タバコが、美味い。
 
すっかり日が沈んだ屋上で、僕は思った。
時刻は、七時くらいだろうか。
 
川 ゚ -゚)「ふぅ・・・まったく、他の先生方に怒られてしまうよ」
 
隣で、クーがタバコを吸いながら言った。
所々に服の乱れがあるが、さして気にはしない。
まだ息が荒いのは―
 
( ^ω^)「・・・ごめんお、いきなり・・・」
 
―つまりは、そういうことだからだろう。
 
何故だか、こういう時は無性に甘えたくなる。
僕はクーの後ろにつくと、抱きしめる形で座る。
 
川*゚ -゚)「・・・本当に、甘えん坊だな」
 
だが、そんなお前も好きだ、と、クーは言ってくれた。
 
僕は、答える代わりに、頬にキスをした。
 
 
第四話 終

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