No
Date --・--・--・--
スポンサーサイト![]() 上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。 新しい記事を書く事で広告が消せます。 |
No 161
Date 2008・06・04・Wed
ミセ*゚ー゚)リある雨の日のようです 第四話ミセ*゚ー゚)リある雨の日のようです 第四話
01. ノパ⊿゚) ミセ;゚ー゚)リ ざあざあと強い雨音が響き渡る。 ドーム状の滑り台の中は、雨避けとしてはかなり優秀で、中に水が染みて来る事もない。 私達2人は、その中に無言で座っている。 私の腿の上にヒーちゃんを乗せた格好だ。 突然ヒーちゃんから告げられた言葉の真意を探るべく、首を傾けそのあどけない表情を伺うも、これといった答えは思い浮かばない。 仕方がないので、言葉の続きを待っているのだが、こちらから具体的に質問をしていった方がいいのだろうか。 ミセ;゚ー゚)リ「それは貞ちゃんが言ってたの?」 ノパ⊿゚) フルフル ミセ;゚ー゚)リ「じゃあ、ヒーちゃんは何でそう思っちゃったのかな?」 ノパ⊿゚)「貞子、すっごく楽しそうに電話してたぞー」 ミセ;゚ー゚)リ「電話?」 02. ヒーちゃんが言うには、ここ最近貞ちゃんはよく長い時間電話してるらしい。 それで自分が構って貰えないからそう思ったみたいだ。 ノハ´⊿`) しかし電話か…… 相手次第ではこれは由々しき事態ですな。 ミセ - )リ「抜け駆けだと……?」 これはじっくりと話を伺わねばなりませんな…… ミセ ^ー^)リ「それで、ヒーちゃん、貞ちゃんは誰と電話してたのかなぁー?」 ノパ⊿゚)「おかーさんだー」 ミセ*゚ー゚)リ「おかあ……さん……?」 おかあさん、おかあさん、おかあさん…… いや、おかあさんと言えばお母さんだろう、普通に。 少々身構えてしまったが、蓋を開けてみればごく普通の事なので安心してしまった。 03. ノハ´⊿`)「そーだぞー。最近ずっとおかーさんとばっかりお話してるぞー」 ミセ*゚ー゚)リ「何だ、貞ちゃんお母さんと電話してたのか」 ミセ*゚ー゚)リb「ヒーちゃん、それは普通の事だよ?」 ミセ*゚ー゚)リb「お母さんもヒーちゃんと同じ、貞ちゃんの家族なんだから」 ノハ´⊿`)「家族……」 私は、ヒーちゃんにお母さんの事を説明してあげた。 お母さんという言葉自体はヒーちゃんも知っている。 どういう風に大切なのか、あんまり考えた事がなかっただけみたいだ。 ミセ*゚ー゚)リ「それに、貞ちゃんはこれからの事もあるからね」 ミセ*゚ー゚)リ「大学卒業後の相談とかしてるんじゃないかな?」 ミセ*゚ー゚)リ「だから、普通の事だよ」 ミセ*゚ー゚)リ「ヒーちゃんの事を嫌いになったわけじゃないの」 ノハ´⊿`)「ホントかー?」 04. ミセ*゚ー゚)リb「ただ、ほんのちょっと忙しかっただけだよ」 ノハ´⊿`)「貞子、忙しかったのかー」 ミセ*゚ー゚)リ「そうそう。まあ、それに、誰だってお母さんは大切だからね」 ミセ*゚ー゚)リ「ヒーちゃんだって、お母さん、貞ちゃんは大切でしょ?」 ミセ*゚ー゚)リ「前にお話したよね」 ミセ*゚ー゚)リ「ヒーちゃんのお母さんは貞ちゃんみたいなもんだって」 ノハ´⊿`)「……」 ノハ*゚⊿゚)「そうだったぁぁぁぁ!」 ノハ*゚⊿゚)「私も貞子がお母さんだぁぁぁぁ!」 ミセ*゚ー゚)リ「そうそう」 ノハ*゚⊿゚)「大切な家族なんだぁぁぁぁ!」 ミセ*゚ー゚)リ「うん、それにね、家族は1人じゃないんだよ」 05. ミセ*゚ー゚)リb「だから、貞ちゃんのお母さんも、 ヒーちゃんにとって大切な家族なんだよ」 ノハ*゚ー゚)「うん、そうだなー」 ようやくヒーちゃんに笑顔が戻った。 やれやれ、仕方がないこととは言え、貞ちゃんもちゃんとヒーちゃんに説明しなきゃダメだぜ? まあ、そういういちいち断るような遠慮が必要なくなるのも家族の良いとこなんだけどさ。 ヒーちゃんはまだ、色々とかまって欲しい年頃だ。 よくわからない事でも、話して上げさえすれば安心するのに。 貞ちゃんには厳重注意かな。 悪気があったわけじゃないだろうけど、その辺を少々不精してしまうとこが貞ちゃんには時々あったりする。 まあ、トソンみたいにいちいちブーンちゃんに話すのもどうかと思うけど。 あいつらは、ちとべったり過ぎる。 「──なのかー?」 ミセ;゚ー゚)リ「え?」 06. ノパ⊿゚)「お? 聞こえなかったか?」 ミセ;゚ー゚)リ「ああ、ごめん、ちょっと別の事考えてた」 ノパ⊿゚)「そっかー。あのな、ミセリもおかーさんは大事なのかって聞いたんだぞ?」 ミセ;゚ー゚)リ「え? あ……」 おかあさんは……? ノパ⊿゚)「?」 ミセ;゚ー゚)リ「そ、そりゃ大事だよ……お母さんは」 ノハ*゚⊿゚)「そっかー。やっぱりそうだよなー」 ミセ; ー )リ「うん……大事……」 お母さんは。 07. ノハ*゚ー゚)「そうだよなー。ミセリもおかーさん大事にしろよー」 ミセ; ー )リ「うん……大事だもんね……」 お母さん。 ・・・・ ・・・ ミ*;д;)リ「おかーしゃん、おかーしゃん」 「あらあら、どうしたの、──ちゃん?」 ミ*;д;)リ「あたちね、あたちね」 「泣かないで、──ちゃん。何があったのか、お母さんにお話してみて」 ミ*うд;)リ「あのね、あのね」 「ゆっくりでいいからね、ほら、これで拭いてあげるから」 ミ*うд;)リ「あたち、すっごくこわい夢を見たの」 08. 「夢?」 ミ*うд;)リ「うん。夢の中でね、おかーしゃんがね、どっか行っちゃったの」 ミ*うд;)リ「あたちがね、おかーしゃん、おかーしゃんって呼んでも、 お返事なかったの」 「そっかー、それは怖かったねー」 ミ*うд;)リ「うう……」 「でも、大丈夫よ、──ちゃん。お母さんはここにいますからね」 「ちゃんと──ちゃんのそばに」 「ちゃんと──ちゃんに聞こえるように名前を呼んであげますからね」 「ミセリちゃんって」 ・・・・ ・・・ 09. 「──ちゃん」 ミセ*-、-)リ 「──ちゃん」 ミセ*-、-)リ ンム? ζ(゚ー゚*ζ「ミセリちゃんってば!」 ミセ*う、-)リ「んあ?」 ミセ*う、゚)リ「デレ?」 ζ(゚ー゚*ζ「そーですよー、デレですよー?」 ミセ;゚ー゚)リ「ありゃ、私、寝てた?」 ζ(゚ー゚*ζ「それはもう、ぐっすりと」 ミセ;゚ー゚)リ「あらら、授業どうなった? てか、起こしてよ」 10. ζ(´ー`*ζ「知らなーい。私も寝てたもん」 ミセ;゚ー゚)リ「ああ、そう……」 やれやれ、どうやら授業の大半を寝てすごしてしまったらしい。 今日はこの午後の授業だけだというのに我ながら何とも間抜けなお話だ。 最初に出席を取るけど、以降は緩い授業なので大丈夫ではあるのだけど、流石にどちらも寝てたのではノート、引いてはテストに影響が。 トソンと貞ちゃんは別の授業だし、ここは私らで何とかしなきゃならなかったのだが…… ミセ*-ー-)リ「まあ、いっか。帰ろうぜ、デレ?」 ζ(゚ー゚*ζ「そだね、帰ろっか」 デレと二人連れ立って講義室を出る。 今日も外は雨だ。 ミセ*゚ー゚)リ「今日の予定はどうすんの?」 ζ(゚ー゚*ζ「今日はお料理チャレンジの日かな」 ミセ*゚ー゚)リ「あらま、じゃあ、貞ちゃんのとこでも行くかな……」 11. 講義棟を出て、傘を広げる。 強めの雨が傘を叩き、軽い音を響かせる。 これは傘を差してても、家に辿りつくまでに結構濡れるだろうな。 ζ(´ー`*ζ「ざーんねーん、今日は貞ちゃんもトソンちゃんも私の家だよー」 ミセ;゚ー゚)リ「うえ? あいつらチャレンジャーだな」 となれば私も強制的にデレ宅で晩ご飯となるのだろう。 ならばこのままデレといっしょに帰るか。 ミセ;゚ー゚)リ「しっかし、ひどい雨だねー」 ζ(゚ー゚*ζ「季節柄、しょうがないんじゃないかな」 こういう時、車でもあれば便利だと思うが、私を始め4人とも免許は取っていない。 何となく、タイプ的に私が取るべき位置付けなような気もするから、取ろうかとは考え中。 私達の中では一番車にも詳しいだろうし、嫌いじゃない。 12. ミセ*゚ー゚)リ「麗しき乙女2人、雨の中とぼとぼと歩いて帰ってるってのに、 車で送ってくれるようなジェントルメンはいないものかね」 ζ(゚ー゚*ζ「タクシーでも拾う?」 ミセ*゚д゚)リ「そういう話じゃねーよ」 デレは誰といてもマイペースだ。 常に自然体とも言える。 ブーンちゃんやヒーちゃんといる時でもボケなのはどうかと思わなくもないが、それはそれで羨ましいと思う。 それでいてちゃんとツンちゃんの事も考えてるし、なんだかんだでしっかり、もしくはちゃっかりしているのかもしれない。 ζ(゚ー゚*ζ「今日は公園には誰もいないかな」 ミセ*゚ー゚)リ「朝から雨だったから流石にいないんじゃない?」 私達は公園には寄らず、そのまま坂を降って行った。 帰る前に買い物をすると言うデレに付き合い、商店街へ足を伸ばす。 13. ζ(゚ー゚*ζ「これと、これと……あと、これもかな」 ミセ*゚ー゚)リ「結構買うのね。何作んの?」 ζ(゚ー゚*ζ「……何だっけ?」 ミセ;゚д゚)リ「うぉい!?」 ζ(^ー^*ζ「冗談だよ、冗談」 ミセ;゚ー゚)リ「デレが言うと冗談に聞こえないんだよ……」 ζ(゚ー゚*ζ「流石にちゃんと考えてるよ」 ミセ*゚ー゚)リ「んで、何作んの?」 ζ(´ー`*ζ「今日はデレスペシャルパート5(ファイブ)」 ミセ;゚д゚)リ「だからそれは何の料理だよ!」 dζ(´ー`*ζ「最初からクライマックスだよ」 ミセ;゚д゚)リ「意味わかんねーよ」 (;-_-)(うるさい客だなぁ……) ・・・・ ・・・ 14. ミセ*゚ー゚)リ「ほれ、1つ渡しなよ」 ζ(゚ー゚*ζ「はい」 ミセ;゚ー゚)リ「さり気なく両方渡そうとすんなよ」 買い物を終え、私達は帰路につく。 歩き慣れた道を、デレの部屋、マンション・ホワイトVIPを目指して歩き出す。 ミセ*゚ー゚)リ 何でもない道行が、私にとっては何気ない幸せなんだなとしみじみと思う。 この時は永遠じゃないけど、私らの仲は永遠だと信じたい。 ζ(゚ー゚*ζ「どしたの、ニヤニヤして?」 ミセ*-ー-)リ「べーつにぃ? 何となく、人生に感謝してたとこ」 ζ(゚ー゚*ζ「ふーん……」 プニ ミセ*゚ー゚((゚ー゚*ζ「えい!」 15. ミセ;゚ー゚)リ「突然何? つーか雨で濡れるでしょうが」 ζ(-、-*ζ「べーつにぃ? 何となく、人生に感謝してみました」 ミセ;゚ー゚)リ「なんじゃそりゃ?」 ζ(^ー^*ζ「さあ? なんだろね?」 ミセ*゚ー゚)リ「……フフ」 ζ(^ー^*ζ「アハハハハ」 デレの行動は時々よくわからない。 でもきっと、デレも私と同じなのかなって思う。 きっと今が幸せで、今に感謝してるのだろう。 私と同じように。 ここで今、皆といっしょに毎日を送れている事に。 ~ 第四話 おしまい ~ - つづく - |
この記事のコメントヒッキーがいたwww
|
|
||
管理者だけに閲覧 | ||
|
この記事のトラックバック |
| ( ^ω^)系でも、いいっしょ? |
|