44 :◆3m0SptlYn6:2007/01/23(火) 01:45:15.79 ID:iE8UdqIt0

〜第18話〜



ノノ'A`)「着艦」

マザーCP「着艦了解しました」







ノノ'A`)(とりあえず教授のところへ行ってみるか)


ドクオは帰還するなり、自宅を通り過ぎ研究所へと向かう。


46 :◆3m0SptlYn6:2007/01/23(火) 01:45:41.46 ID:iE8UdqIt0

ウィィィ・・・・ィィィン


ノノ'A`)「失礼する」

/ ,' 3 「む、今日は客が多い日だ・・・」

ノノ'A`)「客?・・・ところでシャキンはいるかい?」

/ ,' 3 「奴ならこの二日間程帰ってきてないが?」

ノノ'A`)「二日だと?」


モララーにシャキンの様子がおかしいと報告したのは、
ほんの数時間前だ。

政府側の『対処』で、戻らない訳じゃあるまい。


47 :◆3m0SptlYn6:2007/01/23(火) 01:46:20.02 ID:iE8UdqIt0

/ ,' 3 「全く、どいつもこいつもあんな出来損ないに気をかけおって」

ノノ'A`)「出来損ない・・・だと?」

/ ,' 3 「まぁよい、それより何の用かね?私は非常に忙しいのだが?」


ノノ'A`)「・・・あぁ、研究所を見せてくれ」

/ ,' 3 「!!!!」

ノノ'A`)「どうした?」


みるみる荒巻の顔が焦りと動揺の色を見せる。


48 :◆3m0SptlYn6:2007/01/23(火) 01:46:51.28 ID:iE8UdqIt0


/ ,' 3 「なっ、何を言う・・・そう何度も一般人に見せられるものではない!」

ノノ'A`)「いいだろう?減るもんじゃあるまいし」

/ ,' 3 「ならんっ!」


荒巻は頑なに拒否し続けた。







ノノ'A`)「なら結構だ。自分で開ける」

/ ,' 3 「!!!??」


そう言うと、ドクオは本棚の裏に隠してあったカードキーを取り出し、
研究所のドアへと歩いていく。

49 :◆3m0SptlYn6:2007/01/23(火) 01:47:26.55 ID:iE8UdqIt0

/ ,' 3 「なっ・・・き、貴様・・・まさか」

ノノ'A`)「俺の記憶力と、観察力をなめるなよ?
          まぁ大方、中の予想は付いてるがな」

/ ,' 3 「や、やめっ」

ノノ'A`)「退け」


根っからの研究者であり、とうのたった荒巻が、
元VIPで鍛えられたドクオに、力で適うはずも無かった。


/ ,' 3 「うっ」


ノノ'A`)ノ ピピポパピピピポ


ウィィィィィィィン


そこにはドクオが予想した通りの景色が広がっていた。


50 :◆3m0SptlYn6:2007/01/23(火) 01:48:00.02 ID:iE8UdqIt0





( -ω-)。゚           ゚。(-ω- )


( -ω-)。゚           ゚。(-ω- )


( -ω-)。゚           ゚。(-ω- )







51 :◆3m0SptlYn6:2007/01/23(火) 01:48:43.23 ID:iE8UdqIt0




ノノ'A`)「・・・・やはり・・・・な」

/ ,' 3 「・・・」


ノノ゚A゚)「今すぐに、貴様を殴り殺してやりたいが、
       クーのためにもそれはやらないでおいてやる」

/ ,' 3 「・・・ククッ・・・殴り殺すだと?」

ノノ゚A゚)「あぁ、貴様など5秒もあれば殺せる」


荒巻がのそりと立ち上がり、
パンパンとズボンをほろう。

52 :◆3m0SptlYn6:2007/01/23(火) 01:49:27.31 ID:iE8UdqIt0


/ ,' 3 「君は・・・『優秀作』だと思っていたが・・・」

ノノ゚A゚)「作?」

/ ,' 3 「とんだ欠陥品のようだね」


内から血が沸きあがってくる。
目の前の男を殴り殺せと、脳が命じる。

だが、ドクオは理性とクーへの想いだけでなんとか踏みとどまっていた。


54 :◆3m0SptlYn6:2007/01/23(火) 01:50:05.11 ID:iE8UdqIt0


ノノ゚A゚)「欠陥品だろうが、失敗作だろうがどっちでも構わん。
      ここにいるブーンのクローンはすべて破棄させてもらう」

/ ,' 3 「馬鹿な。何故貴様ら凡人は、彼の素晴らしさを理解しようとしない」

ノノ'A`)「ブーンは・・・1人でいい・・・」

/ ,' 3 「ククッ・・・その人間的発想、情に絡まれた愚かな考え・・・救い用がない」

ノノ'A`)「・・・・」

/ ,' 3 「彼は・・・彼等は完成品なのだよ。
       シャキンのような失敗作ではない」

ノノ'A`)「シャキンが失敗作だと?何の関係がある」

/ ,' 3 「ショボンは私の息子で、非凡なる才能を持っていた」

ノノ'A`)「・・・」


荒巻がゆっくりと語りだす。

55 :◆3m0SptlYn6:2007/01/23(火) 01:51:07.00 ID:iE8UdqIt0


/ ,' 3 「そんな我が息子を私が放っておくとでも?」

ノノ'A`)「モルモットにでもしたか」


皮肉を言ったつもりのドクオだったが、
予想だにしなかった答えが返ってきた。


/ ,' 3 「その通り!」

ノノ;'A`)「ッ!」

/ ,' 3 「私は昔からクローンの研究をしていた。
        そして、私は思った優秀であるショボンのクローン化に成功すれば、
         科学の発展に大きな影響を与えることができると」

ノノ'A`)「貴様・・・自分の息子だろう・・・」

57 :◆3m0SptlYn6:2007/01/23(火) 01:52:05.75 ID:iE8UdqIt0

/ ,' 3 「だがッ!実験は成功しなかった・・・。
       私はあんな物を成功とは認めない」





ドクン






ノノ;'A`)「あんな・・・物?」


58 :◆3m0SptlYn6:2007/01/23(火) 01:52:35.98 ID:iE8UdqIt0



/ ,' 3 「まるで失敗作、劣化品!!あんな物は私にとって恥でしかない!」






ドクン






ノノ;'A`)「・・・・まさか・・・貴様」

59 :◆3m0SptlYn6:2007/01/23(火) 01:52:58.27 ID:iE8UdqIt0









/ ,' 3 「そうだ!シャキンこそッ!私の失敗作第一号に他ならんッ!」










60 :◆3m0SptlYn6:2007/01/23(火) 01:53:30.00 ID:iE8UdqIt0



ノノ゚A゚)「おぉぉぉ・・・あぁぁぁ」


この手を堪えるのが精一杯だ。
少しでも気を抜けば、目の前の男を殺してしまう。

いや、殺してしまいたい。



だが・・・だが



/ ,' 3 「だが、私はついに完成品を創り出した。
        あんなゴミはもう必要無いッ!」



もう




ダメだ


61 :◆3m0SptlYn6:2007/01/23(火) 01:54:09.61 ID:iE8UdqIt0




ノノ゚A゚)「うおあぁぁぁぁぁ」


鍛え上げた拳という武器を振りかぶり、
一直線に人の形をした悪魔に殴りかかる。





ダァァァンッ


/ ,' 3 「!」

ノノ゚A゚)「!」


重低音と共に『完成品』が入っているカプセルのひとつが割れる。


62 :◆3m0SptlYn6:2007/01/23(火) 01:54:39.76 ID:iE8UdqIt0


/ ,' 3 「おぉ・・・なんという・・・」


(`゚ω゚´)「・・・」


ベレッタを片手に持った、シャキンがそこにいた。


ノノ;'A`)「シャキン・・・」


(`゚ω゚´)「・・・お父さん・・・嘘・・・ですよ・・・ね?」


/ ,' 3 「私の完成品が・・・」


荒巻は一切、シャキンの言葉に耳を貸さず
カプセルから崩れ落ちた『それ』を抱き起こす。

65 :◆3m0SptlYn6:2007/01/23(火) 01:55:15.87 ID:iE8UdqIt0

(`゚ω゚´)「・・・お父・・・さん」

/ ,' 3 「汚らわしいわッ!その呼び方で呼ぶなッ!
      この『完成品』がお前、何人分の価値があると思っているッ!」

(`゚ω゚´)「・・・」






/ ,' 3 「この・・・失敗作が・・・」


その言葉が決め手だった。

66 :◆3m0SptlYn6:2007/01/23(火) 01:56:07.20 ID:iE8UdqIt0

ダァンッ


/ ,' 3 「ぐっ」


ダァンッ


/ ,' 3 「がっ」


ダァンッ


/ 。'3 「ぎゃっ」


ダァンッ


/ 。゚ 3 「・・・ッ」


ダァンッ


/ 。゚ 3 「・・・・」


67 :◆3m0SptlYn6:2007/01/23(火) 01:56:51.48 ID:iE8UdqIt0



ノノ;'A`)「シャキン!もう止めろッ!」

(`;ω;´)「はぁっ、はぁっ」


カチッカチッ

弾切れしても尚引き金を引き続ける。


ノノ;'A`)「もう・・・事切れているよ」

(`;ω;´)「はぁっ、はぁっ」


目の前には、凄惨な姿に成り果てた
1人の研究者がいた。

68 :◆3m0SptlYn6:2007/01/23(火) 01:57:36.83 ID:iE8UdqIt0

(` ω ´)「・・・ぅ・・・」

ノノ;'A`)「シャキン・・・」

(`゚ω゚´)「うあああぁぁぁぁぁぁぁぁああぁぁぁぁぁ」


すべてのカプセル、機械、装置・・・
ありとあらゆる物を破壊しだす。

その憎しみと悲しみに満ちたシャキンを




ドクオは止める事ができなかった。



〜第18話〜  完


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