ブーンが死んでしまったようです【短編】〜第二章〜
〜今までのあらすじ〜
ブーンが死んだ日、ツン、ドクオ、ショボンは荒巻からブーンを生き返らせる方法が南極の遺跡にあると聞く。
彼らは南極に向かった。途中、様々な困難が立ちはだかるが、それを乗り越えついに南極に到着した。
遺跡はマーカム山の地下にあるという…
一同はマーカム山に近いロス島に上陸した。だが近いといっても遺跡まで500kmはある。
地図によれば海底の入口からはほぼ一直線の地下道があるらしい。
(`・ω・')「今様子を見てきたが、地下にも氷があるな。バイクにチェーンを付けてを運んでおいたぞ」
(´・ω・`)「ありがとう、パパ」
―地下道
(`・ω・')「では行くとするかの」
(´・ω・`)「え?パパはここで潜水艇と一緒に待っててよ」
(`・ω・')「しかし…」
(´・ω・`)「大丈夫だよ。もう子供じゃないんだから」
(`・ω・')「……強くなったな、ショボン。気をつけて行きなさい」
優しく、そして力強く声をかける。
(´・ω・`)「パパも風邪ひかないようにね」
遺跡にはニ日ほどで着いた。光源はなんだろうか。遺跡の中は意外と明るい。
/,'3 「ここからが本番だ。罠に気をつけろよ」
通路を調べていたドクオが立ち止まっている。ドクオの前の通路は一ヵ所だけ少し色が違う。
('A`)「…なあ、これあらかさまに罠だろ。石でも投げてみるか」
そばにあった石を投げる
/,'3 「バ、やめろ!」
ジャキン!!石が落ちた瞬間、地面から1mほどの針が数十本飛び出す。
/,'3 「伏せろ!」
荒巻はドクオを突飛ばす。
('A`)「おま、なにしやが…!」
前方から槍が飛来し、ドクオをかすめた。
/,'3 「下に注意を引きつけて前方からの攻撃、古典的だな。みんな、大丈夫か?」
(('A`;))「……」
ξ;゚-゚)ξ「え、ええ」
(´・ω・`)「死ぬかと思ったよ」
???「……」
―地下2階
ξ#゚听)ξ「軽はずみな行動しないでよね!」
('A`)「す、すまねぇ…」
流石に悪いと思ったのだろう。素直に謝る。
ξ゚-゚)ξ「フン、まあいいわ」
(´・ω・`)「この階はどんな罠があるんだろう?」
/,'3 「さぁな。だが用心するにこしたことはねえ」
警戒しながら歩い
ゴロゴロゴロゴロ…
('A`)「この音は…アレか?」
(´・ω・`)「そうだね…お決まりのアレだね…」
後ろから巨大な岩が迫りくる!
/,'3 「走れ!!」
ξ;゚听)ξ「ちょっとぉ!こんなのベタすぎよ!」
走りながらツンが叫ぶ。
(´・ω・`)「あそこに部屋があるよ!」
/,'3 「飛び込め!」
四人は間一髪で部屋に飛び込む。
('A`)「ハアハア、ハア…ゲ、マジかよ…」
その部屋には、恐らく毒を持つ蛇が数百匹…。
('A`)「引き返せ!」
ξ;゚听)ξ「ダメよ!扉が開かない!」
/,'3 「奥にも扉があるな…。つまりここを突破しろって事か。数が多い、ファイア・グレネードを使え」
荒巻はピンを抜き、投てきした。
ドウッ!毒蛇の群れを焼き払い、叫ぶ。
/,'3 「道ができたぞ!急げ!」
蛇の間を駆け抜ける四人。だが、一匹の蛇がツンに襲いかかった。
スパッ!間一髪のところでショボンが蛇を切り裂く。
(´・ω・`)「大丈夫かい?」
ξ;゚-゚)ξ「え、ええ。助かったわ」
('A`)「話してねーで早く来い!」
駆け出す二人。しかし今度は数十匹の蛇が襲いかかる!その時
ダダダダダダダッ!!
轟く銃声、飛び散る蛇たち。二人に被弾せずに蛇を撃落した腕は凄まじいとしか言いようがない。
二人が部屋に逃げ込むとその男はゆっくりと入ってきた。
('A`)「テメェは…!死んだんじゃなかったのか!?」
(メ●∀`)「久しぶりだモナ。君達のせいでイマジナリーユニットは壊滅、そして僕は片目と左腕を失ったモナ」
モナーは眼帯をし、左の腕は機械式に変わっている。
/,'3 「わざわざ復讐しにきたってか?」
(メ●∀`)「最初はそのつもりだったモナ。でも状況が状況だモナ。ここを脱出するまで手を組むモナ」
荒巻は脳をフル回転させ、状況を考える。
/,'3 「……わかった。手を組もう」
ξ#゚听)ξ「ちょっと!あいつは敵よ!?」
/,'3 「状況を考えろ。戦力は多い方がいい。違うか?」
(´・ω・`)「…賢明な判断だね」
('A`)「チッ」
ξ゚听)ξ「…わかったわ。でもここを出るまでなんだからね!」
―地下3階
('A`)「狭い部屋だな。ん?なんだこの石盤は」
(メ●∀`)「先に進みたくば中央の台座に手を置け、と書いてあるモナ」
モナーを信用するのは気が引けたが、他に手段がある訳もなく、5人は台座に手を置く。
ゴゴゴゴゴゴ…シュー…
すると来た扉が閉まり、ガスが充満し始めた。
('A`)「テメェ騙しやがっ…たな…」
そして5人は意識を失った…
ツン…ツン…
誰かが私を呼ぶ…
ツン…起きるお、ツン!
ξ゚听)ξ「ハッ!ブーン!?」
( ^ω^)「どうしたんだお?ずいぶん唸されてたお。悪い夢でも見たのかお?」
ξ゚-゚)ξ「(よかった…今までのは夢だったのね…)」
周りにはドクオ、荒巻、ショボン、そして何故かモナーの姿も。何かがおかしい。
ξ゚-゚)ξ「(あれ…?なんでモナーがいるの…?)」
('A`)「ツン!危ねえ!」
ξ゚听)ξ「なにが危いのよ、あっブーン、どこ行くのよ」
⊂二( ^ω^)二⊃ブーン
ξ;゚听)ξ「あ、危ない!」
キキーッ!グシャ!
ξ;;)ξ「いやー!!ブーン!」
( ^ω^)「なに泣いているんだお?」
ブーンが後ろに立っている。死体も、ない。
ξ;゚听)ξ「え!?今、トラックに引かれたハズじゃ…」
冷たい汗が、背中を流れる。
( ^ω^)「なに言ってるんだお」
ドンッ
( ^ω^)「あ、ごめんなさいお」
(゚Д゚)「おうテメェ、腕が折れたじゃねぇか。死ねや」
ドスッ!ブーンの腹にナイフが突き刺さる。
ξ;;)ξ「あ…いやあああああ!!!!」
( ^ω^)「何叫んでるお?基地外かお。それよりそのガスガン見せてくれお」
ξ;;)ξ「あ、それは…」
ツンの手から銃を奪い取り、銃口を覗き込む。ズドン!
暴発…
ξ;;)ξ「あ…もう嫌ぁ…。もう、もうやめてぇぇぇ!」
/,'3 「クソッ!ドクオ!死ぬなぁ!」
(メ●∀`)「……なるほど。みんな!目をつぶって息を止めるモナ!これは幻覚だモナ!」
…………………………………
(メ●∀`)「みんなさっきのガスで幻覚を見せられていたんだモナ」
ξ;;)ξ「ハアハア…ブーン、グスッ」
('A`)「野郎!あの化け物はどこにいった!?」
(´;ω;`)「僕は死んだ母さんを見たよ…。何度も何度も死ぬんだ…」
/,'3 「俺はドクオと同じだな…。ただドクオが殺されるのを見たぜ…」
恐怖や悲哀など、負の感情を見せる幻覚ガス。それがここの罠だったらしい。
正気に戻った時、台座の変わりに、はしごが現れていた…
―地下4階
/,'3 「みんなかなりの体力と精神力を消耗している。少し休息だ。特にツンとショボンの消耗が激しい」
よほど精神に負担をかけたのか、二人はすぐに眠ってしまった。
(メ●∀`)「ちょっと周りを見て来るモナ」
―少し離れた場所
(メ●∀`)「こちらモナー、聞えるかモナ?」
『…よく…ない…や…悪い…うだ…引………ザー』
チッと舌打ちをし、通信機の電源を切った。
/,'3 「(フン、そういう事か…なら利用されるフリして様子を見るか…)」
―四時間後
(-A-)zzZ「ちょ、やめろって…あっ、イクッイッ」
ゴンッ 荒巻のゲンコツが炸裂する。
/,'3 「起きろ。どこに行く気だ」
ξ///)ξ「最低…」
…………………………
(´・ω・`)「地図によるとここが最下層のようだね」
('A`)「ヘッ、最後はどんな仕掛がお待ちかねだ?」
部屋に入ると、奥の通路の向こうに一際輝く祭壇があった。
(´・ω・`)「きっとアレだよ!」
だがここの部屋の奥に行くには大きな裂け目がある
/,'3 「ロープを使おう」
荒巻が裂け目に近付いた時、その割れ目からリフトのように何かが上がってきた。
('A`;)「さ、最後だけあってたいそうなお出迎え…」
一面を埋めつくす人型のモンスター群れ。100体はいるだろうか。その姿はゾンビやグールと呼ばれている怪物に似ている(以下グール)。
ξ;゚听)ξ「こ、こんな数どうしろって言うのよ!」
/,'3 「目標は目の前だ、やるしかない!」
既に荒巻はグレネードを投てきしている。
(メ●∀`)「雑魚共に用はないモナ」
モナーは突進、ギミックアームから高振動ナイフが飛び出し、グールを切り裂く。そのまま身をひるがえし、周りのグールに右手のマシンガンを撃ち放つ。今の体でもかなりの強さだ。
もしかしたら戦闘能力は以前より上がっているかもしれない。
('A`)「ヤツに続け!」
ドクオはショットガンを撃ちながらモナーに続く。
/,'3 「俺達が前線で戦う。ツンとショボンは援護を頼む!」
ξ゚听)ξ(´・ω・`)「任せて!」
ドクオと荒巻は刃物に持ち替え突進する。
('A`)/,'3 「うおおおおおおおおお!!!!!!」
荒巻は刀でグールの首を撥ね、襲いかかる者を蹴り飛ばす。ドクオも同様に次々と敵を地面に沈めていく。
('A`)「こんなヤツら、あの研究所の化け物に比べりゃかわいいもんだ、ぜ!」
言いながら頭から剣を振り下ろす。
これまでの連戦でドクオは確実に強くなっていた。
(メ●∀`)「二人共なかなかやるモナ。…!!」
口、だろうか。顔の一部が大きく裂けモナーの右後ろから飲込もうと迫る!
ξ゚听)ξ「危ない!」
ツンのマシンガンが火を吹き、弾丸がグールに突き刺さる。
グールは着弾のショックで跳ね、絶命する。
(メ●∀`)「お嬢さん助かったモナ」
/,'3 「(ヤツの反応が遅れた…?)」
前線でドクオ、荒巻、モナーが戦い、ツンとショボンが三人を援護する。
チームワークは最高、殲滅も時間の問題だ。
(メ●∀`)「これで最後だモナ」
ギミックアームで最後のグールの頭を握潰す。脳の一部がドロリとたれた。それを見ながら
(メ●∀`)「あぁ、君達には話しておく事があるモナ」
と思い出したように語りだす。
(メ●∀`)「御存じの通り、この遺跡は一般はおろか、軍部でも一部の人間しか知らないモナ。何故かと言うと力が大きすぎるからモナ」
クックック…と笑い、口の端を吊り上げ、モナーは更に続ける。
(メ●∀`)「それを知ってしまった人間を生かしておく訳にはいかないモナ。諸君、ここまでご苦労だったモナ。残念だけど…」
言葉を切り、そして
(メ●Д゚)「死んでもらおうか!!」
あのどこかとぼけた顔のモナーとは思えない形相で吐き捨てる
(#'A`)「て、テメェ、やっぱり騙しやがっ…」
荒巻が手で制す。
/,'3 「つまりコイツは最初から手を組む気はなかったって事だ。」
(メ●Д゚)「いつでも殺してやろうと思っていたが、そこの荒巻ってのが常に警戒しててね…」
('A`)「ツンとショボンは先に行け。コイツは俺達で食い止める」
ξ;゚听)ξ「ちょ、何言ってるのよ!」
(´・ω・`)「そうだよ、僕達も戦うよ!」
(メ●Д゚)「まあ俺がその気になればすぐに…」
/,'3 「いいかよく聞け、コイツはかなりの手錬だ。俺とドクオでも敵うかわからない。
この状況でお前達が生き残る可能性は高くはない」
遠回しに足手まとい、と言っているのを二人は察した。
/,'3 「それに俺達がやられたら誰が内藤を生き返らせるんだ?お前達は行くしかないんだ」
(メ●Д゚)「貴様ら…」
(´・ω・`)「…わかったよ。必ずブーンを生き返らせる 」
ショボンは自分の無力さを噛み締めながら言った。
ξ゚听)ξ「二人共、死んじゃダメよ!」
ツンは二人に力を与えるような口調で言った。
/,'3 「いい男は死なないって昔から決まってんだよ」
(メ●Д゚)「ゴルァ!貴様らぁ!人の話を聞けぇ!!!」
モナーはかなり激怒している。
シカトされたのが相当癇に触ったようだ。
/,'3 「さあ、行け!」
駆け出す二人。
(メ●Д゚)「行かせん!」
モナーが二人の行く手を阻もうと銃を向ける。
('A`)「させねぇぜ!」
ドクオのイングラムが弾丸をばらまく!弾丸はモナーに向かって疾走する。
(メ●Д゚)「…!!」
モナーはギミックアームで弾丸を弾く。相当、頑丈に作られているらしい。
('A`;)「ちょwwwwwwアイツ、弾丸を防ぎやがったぜ!?」
この間にツンとショボンは奥の通路に消えていった。
(メ●Д゚)「クッ、どうやら先に始末するのは貴様らのようだな…まあいい」
/,'3 「常識が通用する相手だと考えるな。ただ、ヤツは右側の一部が死角になっている。そこに付け込め。それより、来るぞ!」
先の戦いでお互いに弾薬をかなり消費している。ドクオのマシンガンも弾切れだ。銃器はモナーと荒巻のハンドガンのみだった。
(メ●Д゚)「死ねぇ!!!」
モナーの高振動ナイフが唸りを上げ、ドクオに迫る!
('A`)「うおおおおおおおおお!!!!!」
ドクオは敢えて突っ込み、そしてタックルを食らわす。
ドクオと揉みくちゃになって転がるモナー。そこに荒巻が追い討ちをかける。
(メ●Д゚)「邪魔だ!どけぇ!」
ドクオを蹴り飛ばし、荒巻に銃を発砲!
荒巻は身をかがめて疾走。灼熱の弾薬が荒巻の髪を数本吹き飛ばす。
/,'3「おらああああぁぁぁぁぁぁ!!!!」
蹴りを繰り出すが、空を切る。モナーの高振動ナイフが目前に迫るが身をよじってかわす。モナーはバランスを崩し、よろめく。
チャンスだ。
荒巻の刀がモナーの首をはね飛ばそうと牙を向く!
ガキィン!
寸前でモナーの銃が刀を受け止め、一瞬、隙ができた。罠だった。わざとバランスを崩したのだ。
手錬であればこの隙を見逃す訳がない。
ズシャア!
/,'3 「う……」
高振動ナイフが荒巻を貫く。
('A`;)「荒巻ィィィィィィィィ!!!!!」
振動で内臓をかき回す。間違いなく致命傷だ。
モナーが高振動ナイフを抜き去ると荒巻は崩れ落ち、地面に血が広がる。
(メ●Д゚)「…今度は貴様の番だぁ…ケヒャヒャヒャ!!!!」
荒巻の血を見て興奮したのか、奇声を上げる。
(#'A`)「テメェ…………許さねぇ!!!」
一方、その頃…
―奇跡の祭壇
(´・ω・`)「この遺跡の起動法は…ダメだ!地図にも書いてない…」
ξ゚听)ξ「どうすんのよ!これじゃあここまで来た意味がないじゃない!…それに荒巻君やドクオも心配だし…」
(´・ω・`)「と、とりあえず周りを調べてみよう!」
二人は必死で調べはじめた。
ξ゚听)ξ「やっと…やっとここまで来たのに…!ブーンが生き返らなかったら意味がないのよ!いったい、どうやったら………………」
ツンの言葉が途切れる。
(´・ω・`)「どうしたの?なにか見つけた?」
ツンは祭壇の中央にある杯を指さす。
杯には、赤黒い染みのような物がこびりついている。
(´・ω・`)「これは……もしかして、起動条件は人の血…なんじゃないかな…って、ツン!!何やってるんだよ!」
ツンはナイフで自分の手首を切り裂いていた。
(´・ω・`)「どうしてそんな事を…!」
ξ;-_-)ξ「つ…、ブーンを生き返らせる為…に、ここまで来たのよ、その為には何だってやるわよ…」
そして杯に血を注ぎ始める。血が止まりかけたら更に絞るように…。
(´・ω・`)「なら僕に言ってくれれば…」
目を逸らしたくなるほど痛々しい。
ξ;--)ξ「い、いいのよ…アンタが気に…する事じゃないわ…私が、
勝手に、やった事だし…」
だんだんツンの顔が青白くなってくる。
(´・ω・`)「もういいよ、足りない分は僕が…」
その時、祭壇の中心が輝きはじめた。
("_")《我を呼ぶのは誰か…》
ユラユラと祭壇に浮かぶ人ではないもの…これが願いを叶えてくれるのだろうか。
ξ゚-゚)ξ「あ…あなたは…」
("_")《我が名はミレック…そなたの願いはなんだ…》
やはりこのミレックと名乗った物が願いを叶えてくれるらしい。
ξ;゚听)ξ「ブーンを、内藤ホライゾンを生き返らせて!」
貧血状態であるのに関わらず、はっきりと叫ぶ。
("_")《……よろしい…では、生け贄を差し出しなさい…》
衝撃が走る。
(´・ω・`)「い、生け贄だって!?そんな事は聞いてないぞ!」
ξ゚-゚)ξ「生け贄は…絶対必要なんですか…?」
("_")《当然です…命を蘇らせる為には代価が必要…『命の器』が…》
(´・ω・`)「そん、な…」
絶望が二人を支配する。
しばしの沈黙。
ξ゚听)ξ「………わかったわ。私が生け贄になる」
沈黙を破ったのはツンだ。
(´・ω・`)「ちょ、ダメだよそんなの!それにツンが犠牲になって生き返っても、ブーンは喜ばないよ!」
ξ#゚听)ξ「じゃあどうしろってのよ!」
ショボンは黙り込む。彼は必死に葛藤していた。自分が犠牲になるかどうかを。
でも、怖い。恐ろしい…!
("_")《…ではそなたが生け贄になるのですね…?》
ξ゚-゚)ξ「ハイ…」
(´・ω・`)「待って、やっぱり僕が!」
???「その必要はないぜぇ!!!」
祭壇に入って来たのはボロボロに傷ついたドクオだった―――
―数分前
(#'A`)「テメェ…………許さねぇ!!!」
怒り狂うドクオ、それを嘲笑うモナー。
(メ●Д゚)「ヒャッヒャッヒャ!お友達が殺されて怒ったかぁ?」
(#'A`)「テ、メ、ェ!あああああああああ!!!!!!」絶叫し、突進。無謀すぎる。そしてがむしゃらに打ち込む。
ガキン!キン!ゴキン!
怒りによって、斬撃は鋭さを増していたが、ワンパターンすぎる。ドクオの斬撃はことごとく受け止められた。
(メ●Д゚)「ヒッヒッヒ…そんなんじゃあお友達のかたきはとれねぇぞぉ!」
ズバッ!切っ先がドクオの胸板を切り裂く
(#'A`)「ぐうぅ……!うあああああ!!!!」
血の華を咲かせながらも攻撃を緩めようとしない。
だが…
ドゴォ!
('A`)「ぅぐ…」
ドクオの体が中に浮く。
モナーの膝蹴りがドクオの動きを止めた。
(メ●Д゚)「そろそろ、死ね」殺意の刃がドクオに向けられた
/,'3 「(俺は…死んだのか………?いや、まだ生きている……)」
霞む目でモナーを探す。
モナーはドクオを殺害しようとギミックアームをふりかぶっている。
絶体絶命の状態だ。
/,'3 「(この位置はヤツの死角…!クソッ、体が動かない…銃はどこ、……銃!そうだ、アレがまだ残っていた…全部くれてやる!)
今まさに振り下ろそうとしているモナーの耳に四回の銃声が轟く!
(メ●Д゚)「!?」
弾はギミックアームに命中…
(メ●Д゚)「まぁだ生きていたか…安心しろ!コイツを殺してからお前も殺してや……?」
ギミックアームが動かない。見ると凍り付いている。
(メ●Д゚)「貴様なにを…」
/,'3 「ドクオォ!今だぁぁぁぁ!!!!!!」
血を吐きながら叫ぶ。
('A`)「うおおおおおおおおお!!!!!!!!」
ドクオが剣を振り下ろす!
ズバッ!!…ガシャン
ドクオの斬撃はモナーの肩口からギミックアームを切り落とし、そして腹部を貫いた…。
ドクオの前には横たわる荒巻。
('A`)「ハハハ…何寝てんだ……?なんとか言えよ、おいッ!おい!!」
荒巻は動かない
(つA`)「う…うわあああああああ…!」
この旅で一度も見せなかった生きている証を流した…
―荒巻、死亡…
…………………………………
('A`)「ほらよ、生け贄ならここにあるぜ」
ドクオは虫の息のモナーを放り投げる。
("_")《よろしい…では…》
モナーの体が歪み始める。しかしモナーは何か取り出すとボタンを押した。
(メ●Д゚)「ヒヒ…ヒ、今から一時間半後に俺の仕掛けた爆弾が爆発する…死にたくなけりゃ必死に走りな…ヒッヒ…」
そう言い残してモナーは消滅した。
ξ゚听)ξ「………ブーンは…?」
そこにブーンの姿はない
(#'A`)「おいコラ!さっさと生き返らせろよ!」
("_")《安心なさい…故郷で彼の姿を見る事ができるでしょう…》
('A`)「そ、そうか…」
ホッと安堵の息をついた時、
(´・ω・`)「ねぇ、荒巻君は…?」
('A`)「……」
ドクオは首を横に振る。
(´・ω・`)「そんな……」
ツンがミレックを見る。
ξ゚听)ξ「…あなたの力でなんとかなりませんか…!?」
("_")《生け贄がなければ不可能です…》
(´・ω・`)「やっぱり僕が…」
('A`)「いいや、あいつが死んだのは俺にも責任がある。おいそこのお化け!生け贄なら俺を使え!」
ξ#゚听)ξ「なに熱くなってんのよ!冷静になりなさい!」
さっきまで一番取り乱していたツンが吠える。
("_")《……あなた達のような者は初めてです…これまでにここに来た者は己の欲望の為だけに我が力を使った…
…しかしあなた達は自分を犠牲にしてまで友を生き返らせようとしている…
いいでしょう…さっきの男の言葉が本当ならここはもうすぐ破壊される…私の存在自体を『命の器』に変換しましょう…》
ミレックが巨大な光の柱となる
("_")《我は人間という物を勘違いしていた…あなた達の可能性を信じましょう…
地球の未来を…頼みましたよ…さようなら…真の仲間を持つ者たち…》
光は突如消滅、そして…
…………………………………………………………………
―日本
('A`)「あー久々の日本の空気はうまいぜ」
/,'3 「それより内藤だな。本当に生き返っているのか…?」
一同に不安がよぎる。
ξ;゚听)ξ「と、とにかくブーンの家に行ってみましょ!」
―内藤家
ピンポーン
ツンが恐る恐るチャイムを押す。
返事がない…
(´・ω・`)「まさか…」
ξ;゚听)ξ「え…?ちょっと待ってよ…どういう事よ…」
声が震えている。
ξ;;)ξ「返事、返事しなさいよ!なんとか言ったらどうなの!?ブーン!」
絶望感が漂ったその時…
ガチャ…ドアが開いた。
(#^ω^)「なんだお…?こんな朝っぱらから五月蠅いお。…まだ眠いお。
…それにみんなどうしたんだお?そんな傷だらけで。ツンにいたっては泣いちゃってるお」
ブーンのあんまりな言葉だったが…。
('∀`)「ブーン…」
ドクオが初めて笑顔をみせる。
(´;ω;`)「ブ、ブーン…グスッ」
ショボンはたまらず感涙する。
/,'3 「ハッ、内藤らしいな」
荒巻はニヤリと笑う。
ξ;;)ξ「ブーン…!」
ツンは、ブーンの胸に飛び込んだ。
( ^ω^)「ちょwwwwww胸がwww(おっきしちゃうお)」
ツンはブーンの胸の中で泣きじゃくり、言葉にならない声で言った。
(お帰りなさい、ブーン…)
〜fin〜