ブーンが死んでしまったようです【長編】〜第三章〜
738 名前: ◆3mfWSeVk8Q 投稿日: 2005/12/08(木) 04:27:24 ID:Ka25GBUy0
身体が、急に軽くなった
さっきまでの痛みや、身体が動かない、妙な気だるさは微塵も感じない

( ^ω^) 「あ・・・・・・そうか・・・・・・・」

周りの風景は、すでにあの病室ではなかった
草原が広がり、さらにその向こうには河が流れている
どうやらここは、よく聞く、死後の世界、とでも言うやつなのだろう

( ^ω^) 「あまり、面白みがないとこだお・・・・・・・・・・」

呟く声には、どこか余裕が見える
もう、現世に未練はない。渡したい物、伝えたいことは、すべて終えた
なら、後は・・・・・・・・・・・・・・

( ^ω^) 「すなおに、あの世に行くお・・・・・・」

河へと向かって、ブーンは歩き出した
955 名前: ◆3mfWSeVk8Q 投稿日: 2005/12/08(木) 23:22:10 ID:Ka25GBUy0
サク・・・・・・・・サク・・・・・・・・・・
踏みしめる草の音が心地いい
ほどなくして、ブーンは河原にたどり着いた
と、そこには、

(´<_` ) 「・・・・・・・・・とうとう、お前も来たか」
( ^ω^) 「弟者・・・・・・・・・・・・・」

河のほとりの、大きめな石に腰をおろし、弟者がこちらに手を振っていた

( ^ω^) 「知ってたのかお?」
(´<_` ) 「いや、俺もこっちに来るまでは知らなかったが・・・・・」

ぽん、と弟者が手を叩くと
石の周りに、お菓子やお膳、さらにはノートPCまでもが現われた
弟者はノートPCを手にとり、ブーンに向き直る

(´<_` ) 「そなえてもらった物は、どうやらこっちに来るみたいでな」 
      「兄者のくれた、コイツ越しにお前の姿を見ていた・・・・・・・・」

兄者のおかげだな、と、とても爽やかに、モニターに微笑む弟者
モニターを横から覗き込めば、今は兄者が映っていた
975 名前: ◆3mfWSeVk8Q 投稿日: 2005/12/08(木) 23:45:37 ID:Ka25GBUy0
ニヤニヤと笑いながら、弟者はモニターを指差す

(´<_` ) 「プッ・・・w 兄者も極端なやつだw」
      「たかがバイトの面接だと言うのに、スーツの用意をしているw」

モニターの中では
兄者が何度も電話をかけては切り、かけては切りを繰り返していた
どうやら、お話中か何かで、繋がらないのだろう

(´<_` ) 「仕方ない・・・・・・手を貸すか・・・・・・・・・」

カタカタとキーボードを叩き、何かを打ち込む弟者
モニターの端に時刻が浮き上がり、弟者はその数字を修正。10分ほど時間を戻す
すると、その途端に兄者の電話が繋がった

( ^ω^) 「今、何をしたお?」
(´<_` ) 「電話の時間をずらしたんだ。繋がるだろう時間までな」
      「あの糸に触れたおかげか、電話回線なら、そんなこともできるようになってな」
977 名前: ◆3mfWSeVk8Q 投稿日: 2005/12/08(木) 23:46:14 ID:Ka25GBUy0
どもりながら、緊張した面持ちで何度も頭を下げている兄者を見つつ
弟者はタバコに火を点ける

( ^ω^) 「それじゃあ・・・・・・ツンの電話を繋いでくれたのは・・・・・・・・・」
(´<_` ) 「・・・・・・・・・・・・ああ、俺だ」

少しでも、恩返しをしたくってな・・・・・・・・
視線を合わさず、弟者はうなずいた

(´<_` ) 「あまり、そんなことばかりしていると、業が深くなりそうだがな・・・・・・」
( ^ω^) 「ありがとうだお・・・・・・・おかげで、最後に間に合ったお・・・・・・・」

弟者の協力がなければ、自分は伝えることも渡すことも出来ずに、死んでいただろう
弟者には、いくら感謝してもしたりない、そう思い、頭を下げる
だが

(´<_` ) 「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

弟者は何も言わない。目を合わせようともしない
いぶかしみ、ブーンが尋ねる

( ^ω^) 「どう・・・・・・・したお・・・・・・・・・・?」
(´<_` ) 「それも・・・・・・・余計なことだったみたいなんでな・・・・・・・・・!」 
( ^ω^) 「え・・・・・・・・・・・・・・・・?」

きっ! とブーンを睨む弟者の目は、怒りに赤く染まっていた
988 名前: ◆3mfWSeVk8Q 投稿日: 2005/12/08(木) 23:57:42 ID:Ka25GBUy0
弟者が怒る意味が分からず、ブーンは焦る

(;^ω^) 「よ・・・・・・余計じゃないお!? おかげでぼくは・・・・・・・・」
(´<_` ) 「好きだ、と伝えられた、か・・・・・・・?」

頷く
弟者は立ち上がり、ブーンの胸倉を掴み上げ、睨む

(;^ω^) 「ちょ・・・・・・・なに・・・・・・・なにするお・・・・・・!?」
(´<_`#) 「俺は・・・・・俺は・・・・!!」

あまりの怒りに、言葉が続かない
一息、それで呼吸を整える

(´<_`#) 「お前なら、きっと、俺がした以上のことをしてくれると思っていた・・・・・!」

何を・・・・・・・怒っているのか・・・・・・・・・分からない・・・・・・・・・

(´<_`#) 「それが・・・・なんだ!? お前は気持ちを伝えれば、満足か!?」

なぜ・・・・・・・・それが・・・・・・・・・・・・いけない・・・・・・・・?

(´<_`#) 「気がついていないのか!? この自己中野郎がっ!!」
      「最後に・・・・・・好きだなんて言われて・・・・・・・・・・・・」
      「それであの娘が幸せになれると思ってんのかっ!?」
45 名前: ◆3mfWSeVk8Q 投稿日: 2005/12/09(金) 00:19:58 ID:cpNoveIe0
弟者の言葉は、止まらない
ブーンとツンの二人に、自分と、残してきた兄者を重ね、叫ぶ

(´<_`#) 「あの娘が可哀想だと思わないのか!?」 
      「最後の最後で・・・・・・そんなこと言われて・・・・・・・・!!」
      「どうやって・・・・・・どんな気持ちで、あの娘はこれから生きてくんだ!?」

自分の最後で苦しむ兄者を思い出す
自分は、そんな兄者は絶対に見たくない、見たく・・・・・・・・なかった

(´<_`#) 「お前なら・・・・・・どうなんだよ!?」
      「今際の際に、好きだ、なんて言われて・・・・・・・・・!!」

新しい人を横に置くことなんて・・・・・・考えることも出来ないじゃないか・・・・・・
出来ない、考えられないっていうのに・・・・・・・それでも・・・・・・・・・・

(´<_`#) 「もう、その人はいなくなっちまうんだぞ・・・・・・・・・・・!?」
      「その言葉に・・・・・応えることは・・・・・・・できないんだぞ・・・・・・」

弟者は、泣いていた
100 名前: ◆3mfWSeVk8Q 投稿日: 2005/12/09(金) 01:23:11 ID:cpNoveIe0
弟者の腕を振り払い、今度はブーンが吼える

(#^ω^) 「じゃあ・・・・・・じゃあ・・・・・・・・・・・・・どうすればよかったお!?」

身体を震わせ、火山が噴火するかのように、感情を爆発させる

(#^ω^) 「ツンに、ぼくのことは忘れろとでも言えばよかったのかお!?」
     「まだ・・・・・・まだ・・・・・・好きだと告げてもいないのにかお!?」
     「それで、それで・・・・・・・・・・・!!」

興奮のせいか、弟者と同じく、言葉が出なくなる
一息、これもまた同じく、息を整える

(#^ω^) 「・・・・・・・・・・どこの誰とも知らない、そんな奴と・・・・・・!!」
     「ツンに一緒になれって・・・・・・言えば良かったのかお!?」

ブーンは、涙を流し、流れるままに任せ、声を落とす

(#^ω^) 「そんなの・・・・・・・・・・・・・いや・・・・・・だお・・・・・」
124 名前: ◆3mfWSeVk8Q 投稿日: 2005/12/09(金) 01:42:30 ID:cpNoveIe0
(´<_`#) 「・・・・・それがエゴだって言ってんだろうが!?」

弟者はうつむくブーンにも容赦はしなかった

(´<_`#) 「結局・・・・・・・結局、お前のエゴじゃないのか!?」
      「そんなもので・・・・・・彼女を一生縛る気なのか!?」

だが、ブーンもまた、負けず劣らず、噛み付く

(#^ω^) 「何もしらないくせに・・・・・・・! 勝手なことを言うなお!?」
      「ぼくが・・・・・ぼくがどんな気持ちで・・・・・・・・・!!」
(´<_`#) 「知るかよっ! 自分のことしか考えられない奴の気持ちなんぞ・・・・・」
      「俺はわかりたくもないんだっ!!」
      「お前は・・・・・・・彼女に幸せになって欲しくないのか!?」
(#^ω^) 「なって欲しいお! そんなの決まってるお!?」
      「これが、エゴだなんて、とっくにわかってるお!?」

何もかもわかっている。自分はもう彼女を幸せになんか出来ない
彼女の傍になんか、もういられない。遠くで見守ることも出来ない
それでも・・・・・・・・・・・・・・

( ^ω^) 「それでも・・・・・・・・・・・・・ツンが・・・・・好きなんだお・・・・・・・・」
(´<_` ) 「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

どうしようもない感情は、ブーンにたったそれだけの、しかし思い言葉を呟かせる
弟者も、それ以上、ブーンを罵倒することが、出来なかった・・・・・・・・・・
128 名前: ◆3mfWSeVk8Q 投稿日: 2005/12/09(金) 02:02:43 ID:cpNoveIe0
タバコに火を点ける弟者
二人とも涙で目を真っ赤にして、座り込む
なぁ、と弟者がブーンに声をかけた

(´<_` ) 「なんで・・・・・・・・・・死んじまったんだよ・・・・・・」
( ^ω^) 「死にたくなんか・・・・・・・・・・・なかったお・・・・・・・・・」

そうだよな、と頷く

(´<_` ) 「俺だって・・・・・・・死にたく・・・・・・・なかったさ・・・・・・・」

でも、と続ける

(´<_` ) 「兄者も、ツンとかいう娘も・・・・・・・・まだ生きてるんだぞ・・・・・・」
      「死んだ・・・・・・俺達が・・・・・・・・・・・・・・・」
      「これからを、奪っていい人たちなんかじゃ・・・・・・・・ない」
( ^ω^) 「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

それだけ言うと、弟者は立ち上がり

(´<_` ) 「俺は・・・・・・・もう逝く」
      「さっきは悪かった・・・・・・・世話になっておきながら・・・・」

いや、だからかな・・・・・・

(´<_` ) 「言い過ぎた。・・・・・・・・それじゃあな・・・・・・・・」

ざぶざぶと音を立て、弟者は河を渡って逝った
138 名前: ◆3mfWSeVk8Q 投稿日: 2005/12/09(金) 02:20:59 ID:cpNoveIe0
ピーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー・・・・・

心電図の音が、大して大きくもないのにうるさい

('A`) 「・・・・・・・!? おい!? マジかよ・・・・・・・!?」
(´・ω・`) 「ブーン・・・・? ねぇ・・・・・・うそだろ!?」

ツンを押しのけるようにして、二人はブーンのもとへ行く
ツンはされるがままに、ふらり、ふらりとブーンから離れ

ξ゚-゚)ξ 「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

とさ、と、病室の隅に、砕けるように腰を落とす

('A`) 「ナースコール・・・・・・・・ナースコールだ・・・・・・!!」
(´・ω・`) 「そんなのまってらんないよ!」

ダッ、とショボンが駆け出し、病室を出て行った
143 名前: ◆3mfWSeVk8Q 投稿日: 2005/12/09(金) 02:28:36 ID:cpNoveIe0
('A`) 「ちっくしょう・・・・・・・! あのヤブはまだこねぇのかよ・・・・・!!」

そんなに早く来れるわけはない。それどころかショボンもまだついていないはずだ
ブーンの心臓は止まっている
このままではいけない。大した知識もないのに、毒男は必死で蘇生試みる

('A`) 「くっそ・・・・・・・起きろよ・・・・・・起きろよ・・・・・!!」

ドズン、ドズン、と乱暴に、めちゃくちゃに
毒男はブーンの胸を叩くようにマッサージする


やめて・・・・・・・・やめて・・・・・・・・・・・・・・・・
ブーンを・・・・・・・ブーンを・・・・・・・叩かないで・・・・・・・・

ひどい音を立てて、毒男がブーンに何かしている
見えている、聞こえている
けれど身体はなぜか動かない

ξ゚-゚)ξ 「いや・・・・・・・・いやぁ・・・・・・・・・・・・・・・!」
155 名前: ◆3mfWSeVk8Q 投稿日: 2005/12/09(金) 02:39:49 ID:cpNoveIe0
ツンの指で、ブーンがくれた指輪が光る

『 ( ^ω^) 「ずっと・・・・・・ずっと・・・・・・・すきだ・・・・・・・った」 』

ブーンの言葉が甦る

('A`) 「起きろよぉ・・・・・・・・目を開けろよぉ・・・・・・・・・・・・!!」
医者 「く・・・・・・患者は!?」
(´・ω・`) 「先生!! はやく、はやく、ブーンを・・・・・・・!!」

ドタバタと室内を動き回る人たちの動きは、ツンの目には入らない
ただ、ブーンの指輪と、ブーンの最後だけが繰り返し、目の前を流れる

ξ゚-゚)ξ 「アタシ・・・・・・・アタシだって・・・・・・・・・・・・・・」

続きを、言おうとして、飲み込む
アイツに届かないなら、それを言う意味なんて・・・・・・・・・・・・ない
159 名前: ◆3mfWSeVk8Q 投稿日: 2005/12/09(金) 02:45:30 ID:cpNoveIe0
医者は、早々に、ブーンの蘇生を止めた

('A`) 「おい・・・・・・・なに・・・・・・やってんだよ・・・・・・・・?」
医者 「・・・・・・・残念ですが・・・・・・・・」
(´・ω・`) 「なに・・・・が? なにが・・・・残念なのさ・・・・・・・・?」

首を振る、医者
毒男はうつむく医者に食ってかかる

('A`) 「なに言ってんだよ!? ・・・・・・・おまえ医者だろ!?」
医者 「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
('A`) 「なんとか言えよ!? 助けろよ!? それが仕事だろ!?」
(´・ω・`) 「続けてよ! まだ・・・・・・まだ、きっと・・・・・・・・!!」
医者 「ですが・・・・・・・もう・・・・・・・・・・・!」



医者 「・・・・・・ご臨終・・・・・・・・・です・・・・・・!」


172 名前: ◆3mfWSeVk8Q 投稿日: 2005/12/09(金) 02:53:34 ID:cpNoveIe0
('A`) 「嘘だろ・・・・嘘だろ・・・・・・・・うそなんだろ・・・・・・!?」
(´・ω・`) 「そうだよ・・・・まだ・・・・まだ・・・・・・・・!!」

ああ・・・・・・・・・ブーンがいっちゃう・・・・・・・・・・・

目の前の出来事がすべて擦りガラスごしのように、ぼやけて見える
ツンの目には涙がたまり、ぼろぼろとこぼれていく

アタシ・・・・・・・・・・・まだ・・・・・・・・答えてないよ・・・・・・・?

好きだった、そう言ったのに、

ねぇ・・・・・・・せめて・・・・・・・・・最後に、言わせてよ・・・・・・・・・

答えを告げる前に、ブーンは逝った
言っても、もうけして、届かない言葉を残したままに、ブーンは逝ってしまった
医者は、そう告げ、告げるよりも前に、ツンは気づいていた

なんで・・・・・・・・・・・・アタシを置いてくの・・・・・・・・・・・・・・

身体が、心が、風景が、言葉が、音が
すべて残らず、重たい・・・・・・・・・・・
215 名前: ◆3mfWSeVk8Q 投稿日: 2005/12/09(金) 03:19:34 ID:cpNoveIe0
まだ、二人は諦めていないのか、医者に怒りと無力感をぶつける
しかし、ツンはもう諦めた

ξ゚-゚)ξ 「・・・・・・・・・・・わかってた・・・・・・・・・」

あの時、アーケードでブーンが消えたときには、もう・・・・・・・・

ξ゚-゚)ξ 「・・・・・・・・・・・・・・気づいてたもの・・・・・・」

涙は、もう枯れた
泣くのも、もう、疲れた 
だから、ツンは鞄に手を伸ばし

ξ゚-゚)ξ 「あはw・・・・・・・・・・さよならは・・・・・・・言わないよ・・・・・・・・?」

荒巻からもらった包丁を、その手にとった
216 名前: ◆3mfWSeVk8Q 投稿日: 2005/12/09(金) 03:19:52 ID:cpNoveIe0
包丁は、研いだばかりのその包丁は
日本刀のように鋭く、そして美しい
ツンはそれをしばし見つめ・・・・・・・・・・・・・・・

ξ゚-゚)ξ 「いま・・・・・・・・・・・・・・いくね・・・・・・・・・・・・」

ドシュっ、ドシュっ、ドシュっ・・・・・・・・・・・・・・ドサ

('A`)・(´・ω・`) 「え・・・・・・・・・・・・・・・・・・!?」

二人が、ツンの異常な声を聞き、振り返るとそこには

ξ゚-゚)ξ 「!? グゥッ・・・・・・・・・・・・う・・・・・・・・・・」

腹から血を流し、倒れるツンの姿があった

('A`) 「・・・・・・!? ・・・・・・・ばっかやろおおおおお!!!!」
(´・ω・`) 「ツンさん!? ねぇ! ツンさん!?」

包丁を抜き、傷口をふさごうとする二人
だが、念入りに、三回も突き刺した傷は、そう簡単にはふさがらず
ツンの血は、どんどんと流れていく
それを見ながら、ツンは呟く

ξ゚-゚)ξ 「まってて・・・・・・・・・・・ね・・・・・・・・・・・・?」
217 名前: ◆3mfWSeVk8Q 投稿日: 2005/12/09(金) 03:20:18 ID:cpNoveIe0
医者 「!? ・・・・・なんて馬鹿な真似を!」

すぐさま傷の確認をする
しかし・・・・・

医者 「これは・・・・・・・まずいな・・・・・・・・・」
('A`) 「おい!? まさか、まさか、ツンまで・・・・・・・!?」
(´・ω・`) 「なんとかならないんですか!?」

医者は、苦々しく顔をゆがめる

医者 「包丁の・・・・・・刃渡りが長い・・・・・・・・」
    「これはもしかしたら、内臓まで達しているかもしれない・・・・・」
('A`) 「!? ・・・・・・・・・どうにか、なんないのか、それ・・・・・?」
(´・ω・`) 「なんとか・・・・・・・なんとかしてよ・・・・・・・・・・・・・!!」

通常、筋肉までなら、出血やショック死などの恐れはあるが、
それを除けば、命に別状はない
しかし、内臓は、そうはいかない。下手をすれば、即死だ

医者 「・・・・・まだ、息はある・・・・・・・・・!」

医者は立ち上がり、ナースコールを押す
まだ、尽くせる手があるのなら、諦めるわけには・・・・・いかない
255 名前: ◆3mfWSeVk8Q 投稿日: 2005/12/09(金) 03:43:02 ID:cpNoveIe0
河のほとりで、ブーンは座っていた
正直、今すぐにでも河を渡りたかった。だが

( ^ω^) 「ぼくのエゴ・・・・・・・・・・・・・・・・」

さっきの、弟者の言葉が、耳から離れない

( ^ω^) 「ツンは・・・・・・・どう思ったんだお・・・・・・・・・・・・」

エゴだ、エゴだと、弟者は言ったが
それをツンは、どう受け止めてくれたのだろうか
ブーンは、今の今まで、ツンならきっと平気だと思っていた

いつも、毅然としていたツン
頭がよく、そしてキレイなツン

自分には高嶺のさらにその上の花だと思っていた
そんなツンが、自分の告白で、揺らぐことはなく、生きていける

そう、信じていた
しかし、

( ^ω^) 「アーケードで・・・・・・・・・ツンは、泣いてたお・・・・・・・・」

それは、ブーンの知る、強くて美しい彼女が見せたことのない弱さだった
一瞬、それが嬉しく、だが今では、それが不安だった
264 名前: ◆3mfWSeVk8Q 投稿日: 2005/12/09(金) 03:53:58 ID:cpNoveIe0
弟者のように、自分にはノートPCのような道具はない
下の様子を知りたくても、知る術はないのだ
ならば、ここにいても、なんの意味はないはずだった
だが、ブーンは河を渡るのを躊躇った
嫌な、嫌な予感が、この河からする。その予感とは・・・・・・

( ^ω^) 「ここを渡ったら・・・・・・・・・・・何もかも忘れてしまいそうだお・・・・・」

神話にあるレテ河
その水を飲んだものは、生きていた頃のことをすべて忘れ、そして生まれ変わるという

これがその河なのかどうかは、ブーンには分からない
何しろ、ここは日本だ。日本ならばきっと、ここは三途の川なのだろう
だが、もし、そうではなく、
真実、ここが伝説にある、忘却のレテ河だったとしたら

( ^ω^) 「これを・・・・・忘れるわけには・・・・・・・・・いかないお」

弟者が残していった、自分の行動への疑問
まだ、自分の中ですらその決着はついていないのだ

( ^ω^) 「せめて、自分なりの答えを・・・・・・・みつけるお」

なに、時間なら悠久に近いほどある
じっくり、そして、後悔がないぐらい、考えよう・・・・・・・・・・・
270 名前: ◆3mfWSeVk8Q 投稿日: 2005/12/09(金) 04:04:42 ID:cpNoveIe0
そう、ブーンがスパンの長い決心をした時だった
突然、後ろから声が聞こえた

ξ゚-゚)ξ 「もしかして・・・・・・・・・ブーン・・・・・・・?」
(;^ω^) 「!? その・・・・・・・・こえ・・・・・・・・・・は・・・・」

嫌だ・・・・・・・嫌だ・・・・・・嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ!!!!

振り返りたくない、後ろを、声の主を、確認したくない

まさか・・・・本当にまさかじゃないか、そんなことは!!

会いたい、会って話したい、会って告白の続きをしたい
でも、それは、考えちゃいけない、叶っちゃいけない願い事じゃないか!?
そんな、現実見たくない
これは幻で、聞こえる音は幻聴だ!

必死に、祝詞のように何度も何度も打ち消すブーン
ガタガタと震えるのは恐怖かそれとも悲哀からか?
そのどちらでも構わないし、どうでもいい

ただ、後ろにある光景が、何かの間違いであってくれさえするならば・・・・・・・・
298 名前: ◆3mfWSeVk8Q 投稿日: 2005/12/09(金) 04:17:49 ID:cpNoveIe0
だが、そんなブーンの思いもむなしく

ξ///)ξ 「えへ・・・・・・・・・・・来ちゃったw」
(;^ω^) 「つ・・・・・・・・・・・・ツン・・・・・・なの・・・・かお・・・・・・・」
ξ#゚听)ξ 「む!? それ以外の誰に見えるのよっ!?」
( ^ω^) 「あ・・・・・・・あ、ああ・・・・・・・・・!!」

あっけらかんと、背後の現実は、ブーンに深い絶望をたたきつけた

打ちのめされ、前に倒れるブーン
それを心配して、ツンが駆け寄る

ξ゚-゚)ξ 「ちょ・・・・・!? 大丈夫!? まだ、頭が・・・・・・・?」
(;^ω^) 「い、いや・・・・・・・平気だお・・・・・・・ただ」
ξ゚-゚)ξ 「あ、そうよねw アタシも貴方も・・・・・・・・・もう、死んでるんだもんねw」
(;^ω^) 「!?」

ブーンに最後まで言わさず、ぺろ、と舌を出し、また照れたように笑うツン
その、あまりのあっけない言い方とは対照的に、ブーンはすさまじい衝撃を受けた

ξ゚-゚)ξ 「そういえば・・・・・・アタシもおなか、痛くないもんねぇ?」
( ^ω^) 「え・・・・・・・!? おなか・・・・・・? どう・・・・したんだお?」

立ち直る暇も惜しみ、尋ねると、ツンは困ったように笑い・・・・・・・・

ξ゚-゚)ξ 「えーっと・・・・・・・・ね? その・・・・・・・・・・・包丁で、刺したの、自分で」
315 名前: ◆3mfWSeVk8Q 投稿日: 2005/12/09(金) 04:26:23 ID:cpNoveIe0
(;^ω^) 「刺し・・・・・・・・・・た・・・・・・・・・?」

三度目の衝撃は、やはり慣れる事無くブーンをぶちのめした
何故、どうして、何のために・・・・・・・・・疑問が津波となって押し寄せる
なぜ、ツンはこんなに明るい?
どうして、そんな辛い死に方を選ぶ?
何のために、そこまでできるというのだ? 


ξ゚-゚)ξ 「・・・・・・・・・・ちょっと、もう少し・・・・喜んでよ・・・・?」

何を

ξ゚-゚)ξ 「せっかく、アタシが来たのよ? アンタなんかを追っかけて!」

どうして

ξ゚-゚)ξ 「どうしてって・・・・・・・・・アタシは・・・・・・・」
ξ///)ξ 「その・・・・アタシは・・・・・・・アンタに・・・・・・会いたかったから・・・・・・」

ブチン・・・・・・・・・・・・・・・・

(#^ω^) 「ぼくは会いたくなんかなかったお!!!!!!」
ξ゚-゚)ξ 「え・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・?」
366 名前: ◆3mfWSeVk8Q 投稿日: 2005/12/09(金) 04:41:22 ID:cpNoveIe0
キレた
弁解も弁明も言い訳のしようもないぐらいに、ぶちキレた

ξ#゚听)ξ 「ちょ・・・・・・・・・・何よ・・・・・・・!」
( ^ω^) 「とっとと帰るお」
ξ゚-゚)ξ 「なに・・・・・・・・・・よ・・・・・・・・・・?」

ああ、弟者の言う事が、ようやく理解できた
なんて・・・・・なんて自分は馬鹿だったんだ・・・・・・・・!!

( ^ω^) 「ぼくが好きだったツンは、ここになんかいないお!!」
ξ゚-゚)ξ 「え・・・・・え・・・・・・え・・・・・・・・・?」

好きだと伝えて、満足して、本当になんて馬鹿だったんだ
ぜんぜん、伝えきれていないじゃないか・・・・・・・・!!

( ^ω^) 「ぼくが愛したツンは、強くて、頭が良くて、カッコよくって・・・・!!」

それだけじゃない・・・・・・・・・・・・
そんな、言葉なんかじゃ言い表せない・・・・・・・・・

でも、これだけは言える

( ^ω^) 「それで・・・・・・強く、生きているのが僕が愛したツンだお!!」
413 名前: ◆3mfWSeVk8Q 投稿日: 2005/12/09(金) 05:01:05 ID:cpNoveIe0
ξ;;)ξ 「どう・・・・・・して・・・・・・・・・?」

あまりのブーンの剣幕に、ツンが涙する

ξ;;)ξ 「ねぇ・・・・・どうしてよ!?」
     「アタシは・・・・・アタシは、アンタが好き!! 好きなの!!」

告白・・・・・なのだろうか
しかしこれは、ブーンが望んでいた言葉なんかじゃ・・・・・・ない

ξ;;)ξ 「アタシはアンタが好きなの・・・・・・死んだって、好きなの・・・・・」

ブーンは何も言わない。言えない、ではなく、言わないのだ
ここで、口を開けば、また、好きだと言ってしまう
しかしそれは、きっと流されて出る程度の、軽い言葉だ
そんな、そんな軽い気持ちで、言いたくは、ない

ξ;;)ξ 「なら・・・・・・・なんでよ・・・・・・・・・・?」
     「なんで・・・・・最後に、好きだなんて・・・・・・・言ったのよ・・・・・・・・・!」
( ^ω^) 「!!!!!」

涙混じりに、ツンは、ブーンの一番弱いところをついた
430 名前: ◆3mfWSeVk8Q 投稿日: 2005/12/09(金) 05:09:12 ID:cpNoveIe0
( ^ω^) 「そ・・・・・・・・それは・・・・・・・・・・・・・」

言葉に詰まる

ξ;;)ξ 「アタシは・・・・・・・・・嬉しかった・・・・・・・!!」
     「でも! でも・・・・・言うだけ言って・・・・・・・・・・・」
     「言うだけ言っておいて! それで追いかけたら・・・・・・・これなの・・・・・?」

ξ;;)ξ 「なんとか言いなさいよっ!?」
( ^ω^) 「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

ツンの頬を伝い、涙が落ちる
ブーンはそれをそっと指でぬぐい、ツンを抱きしめた

ξ;;)ξ 「え・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
( ^ω^) 「ごめん・・・・・・・・だお」

声に動揺はない
しっかりとした口調で、ブーンは続ける

( ^ω^) 「ぼくは、ツンのことを、少しも考えていなかったお」
446 名前: ◆3mfWSeVk8Q 投稿日: 2005/12/09(金) 05:16:28 ID:cpNoveIe0
抱きしめる腕に、ブーンは力を込める
ツンの小さな身体はすっぽりと、その腕の中におさまり
今は、その身体をさらに縮こまらせ、固まっている

ξ;;)ξ 「なに・・・・・・・よ・・・・・? いきなり、なに・・・・・よ・・・・・・」
( ^ω^) 「気づかなかったお」

ブーンは笑う
笑って、ツンを力いっぱい抱きしめる

ξ;;)ξ 「ちょ・・・・・・くるしい・・・・・・・・・・!」
( ^ω^) 「うん、そうだと思うお」
ξ;;)ξ 「なら、離して・・・・・・・よ・・・・・・・・」
( ^ω^) 「こんなに・・・・・・・・・・・・」
ξ;;)ξ 「え・・・・・・・・・・・・・・・・・・・?」

しみじみと、何度もうなずくブーン

( ^ω^) 「こんなに、ツンは、小さくて、弱かったんだお・・・・・・・・・」

なんで・・・・・・・・・・・・・・・・

( ^ω^) 「なんで、いままで、きづかなかったんだお・・・・・・・・」
456 名前: ◆3mfWSeVk8Q 投稿日: 2005/12/09(金) 05:24:13 ID:cpNoveIe0
ξ;;)ξ 「いいから・・・・・・・・離して・・・・・・・・・・・よ・・・・・・!」

腕の中で、ツンが暴れようとする
でも、ブーンは腕をほどこうとはしない
じたばたと、しかしその動きは、ブーンから見れば、酷く弱い


( ^ω^) 「離さないお・・・・・・・・・・・・」
ξ;;)ξ 「なんで・・・・・・・よ・・・・・・・・・・・・?」

いまだ、泣きじゃくるツン
その目から、涙がもうこぼれないよう、自分の胸に押し当てる

( ^ω^) 「ツンは・・・・・・・・さっきっから、泣いてるお」
ξ゚-゚)ξ 「だ、誰の所為よっ!?」
( ^ω^) 「ふふwごめんだお・・・・・・・」

顔をあげ、誰にとなく、ブーンが独り言のように言った

( ^ω^) 「ツンは、こんなにちっちゃくて・・・・・・・・・・・・・・・・」
      「弱くって、泣き虫なんだから・・・・・・・・・・・・・・」
      「一人で立てるわけが、なかったんだお」
ξ゚-゚)ξ 「え・・・・・・・・・・・?」
( ^ω^) 「だから・・・・・・・ぼくはツンに寄りかからないで・・・・・・・」
      「支えてあげなきゃ、いけなかったんだお」
526 名前: ◆3mfWSeVk8Q 投稿日: 2005/12/09(金) 06:28:49 ID:cpNoveIe0
まったく、馬鹿みたいだ、とひとしきりブーンは笑い、そして謝る

( ^ω^) 「ツン・・・・・・・本当に、ごめんだお・・・・・・・」
ξ゚-゚)ξ 「・・・・・・・・・それ、どういう・・・・・・・・!?」
( ^ω^) 「ぼくは、きっと、ツンを好きなんかじゃなかったんだお」
ξ゚-゚)ξ 「!?」

ブーンの言葉に、ツンは身体をビクリ、と震わせ、恐怖する
まさか・・・・・・そんな・・・・・・・・・・・・・・・・
しかし、その不安も長くは続かなかった

( ^ω^) 「ぼくはツンを・・・・・・・・・愛してるお」
ξ゚-゚)ξ 「え・・・・・・・・・・・・!」

予想と真逆のその言葉に、ツンは言葉を失う

( ^ω^) 「好きだなんて、甘えたことは言わないお。愛してる」
      「愛してるから・・・・・・・・・・・・・」
      「ツンは、これからぼくが守るから・・・・・・・・・・・・」

大きく息を吸い込み、それと同時に腕に力を込め

( ^ω^) 「ここでお別れだお!!」
ξ゚-゚)ξ 「え、な・・・・・・・!? きゃっ・・・・・・・・・!!!!」

ブンッ、と思いっきりツンを突き飛ばし
その勢いで、ツンは宙を舞い、そして意識を失った
529 名前: ◆3mfWSeVk8Q 投稿日: 2005/12/09(金) 06:30:18 ID:cpNoveIe0
ξ゚-゚)ξ 「あ・・・・・・・待って!! ブーンっ!?」

ガバッッと起き上がると、そこは河原などではなく

ξ゚-゚)ξ 「うそ・・・・・・・・・・・・?」

そこは・・・・・・・・ブーンのいた病室、そのベッドの上だった
ふと自分に視線を落とすと、なぜか病院の患者服とでも言うのだろうか
それを着ていた
ツンが、状況把握に苦労していると、病室のドアが開き、白衣の男が入ってきた

医者 「目は・・・・・・覚めたかね?」
ξ゚-゚)ξ 「ここ・・・・・・・・・は・・・・・・・?」
    「いや、ブーンは・・・・・・・つぅっ!?」

思わず、起き上がろうとして、腹部の痛みにうめく

医者 「ああ、まだ動いたらいけない。手術をしたばかりなのだから・・・・・・」
ξ゚-゚)ξ 「手術って・・・・・・・・・・・」

と、聞きかけ、自分で気づく
自分は腹を三回、包丁で刺したのだ・・・・・手術をしないはずがない
医者は不機嫌そうな顔でツンを見ながら嫌味に言う

医者 「まったく・・・・・・・内臓までぶっ壊す奴があるかね・・・・・・・」
532 名前: ◆3mfWSeVk8Q 投稿日: 2005/12/09(金) 06:30:48 ID:cpNoveIe0
ξ゚-゚)ξ 「・・・・・すみま・・・!? いや、それより、ブーンは!?」

守るって言った、これからは守るって・・・・・・・
だったら、だったらきっと・・・・・・・・・・・・・・・・!!

医者 「彼なら、あの時点で亡くなっていたよ・・・・・・・・・・・・」
ξ゚-゚)ξ 「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

奇跡なんて、そうは起きない・・・・・・そんなの、わかってた
ブーンは向こうで、ああ言ってくれたけれど、現実はこれだ
嘘つき、と罵りたくても、罵る相手は、空の上だ

どの道、ブーンがいない人生なんて・・・・・・・・

と考えていると

医者 「君は・・・・・・またブーン君を殺すつもりかね・・・・・・・・?」
ξ゚-゚)ξ 「え・・・・・・・・・・・・?」

この人は一体、何を言っているんだ?
まるで、理解が出来なかった
533 名前: ◆3mfWSeVk8Q 投稿日: 2005/12/09(金) 06:31:43 ID:cpNoveIe0
医者は指を三本たて、こう言った

医者 「彼は、一度、頭を殴られ、撲殺された」

これが一度目、と、指を一つ折る

医者 「そして、彼の身体を私が解剖して、これで、二度目だ」

私もこれで、殺人者だw と、もう一つ折る

医者 「最後に、君が、その命を絶つことで・・・・・・・・・」

残った指をツンに向ける

医者 「移植した、彼の一部を、君はまた殺す気なのかね?」
ξ゚-゚)ξ 「!? ・・・・・・・・・・・え、一・・・・・部・・・・?」

思わず、自分の身体を見る。が、そんなツンを見ようともせず、医者は続ける

医者 「損傷が酷かった部位は、そのまま切除したよ。あのままなら壊死しただろうから」
    「そこで、新鮮な彼の臓器を提供してもらったんだ・・・・・・・・・」

そこで一旦、言葉を区切り

医者 「彼は、その身をもって、君の命を救ったんだよ・・・・・・?」
    「君は、自分ごと、生き残った彼の臓器まで、殺すのかい?」
534 名前: ◆3mfWSeVk8Q 投稿日: 2005/12/09(金) 06:32:05 ID:cpNoveIe0
ぶわっ、と涙があふれる

ξ;;)ξ 「そ・・・・・・・・・んな・・・・・・・・・・・・?」
医者 「普通なら、絶対にそんなことはしないんだがね・・・・・・・」

何故だろう、と首を傾げる医者

医者 「ドナーカードまで偽造している自分がいたよ」

犯罪じゃないの・・・・・・・・・と、ツンは思い、同時に気づく

ξ゚-゚)ξ 「守るって・・・・・・こういうことだったの・・・・・・・ブーン・・・・・・・・・・?」

ドクン・・・・・・・・・・・・・

ξ゚-゚)ξ 「え・・・・・・・・・・?」
医者 「おや? おなかがもう空いたのかね? ははw経過は順調だなw」

違う・・・・・・そんなんじゃない
今、確かに、感じた


ブーンは今、ここにいるんだ・・・・・・・・