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No 466
Date 2010・04・01・Thu
(゚、゚トソでも、いっしょのようです・外伝 第一章 第四話(゚、゚トソでも、いっしょのようです・外伝 第一章 第四話
~ 第四話 ~ (゚、゚トソン「これまで全然帰って来ずにすみませんでした」 まずはこれまでの事、お盆や正月といった一般的に大学生が帰省する行事ですら全く帰らなかった事を謝罪しました。 一応、建前の理由、学業や家庭教師のアルバイトが忙しい事や、友達と過ごしたいからという事は告げておりましたが、本当の理由であるブーン事はまだ話しておりませんでした。 (゚ー゚ハハ「忙しかったんでしょ? まあ、しょうがないんじゃない?」 (-@∀@)「トソンももう子供じゃないんだ。トソンの都合で考えて構わないよ」 本音を言えばちょっと寂しかったけど、とぼそり呟いた父を母が小突くのが見えました。 何だか2人は以前より明るいというか軽くなったような気がします。 それとも以前からこんな物で、私自身がそれに気付かなかっただけでしょうか。 (゚、゚トソン「帰省出来ない理由は述べていたと思いますが……」 (-、-トソン「実はもう1つ、告げていない理由がありました。すみません」 再び謝罪し、2人の顔を見ると、母は落ち着いた表情、父は驚いた表情と対照的な様子です。 -02>>>>>>>>>>> (゚ー゚ハハ「……皆まで言わなくてもいいわよ、わかってるから」 (゚、゚トソン「え?」 (-@∀@)「え?」 何事かを悟ったかのような顔で母が言った言葉に、私は思わず間の抜けたような返事をしていました。 (゚、゚;トソン「わかって……いたのですか?」 そう聞き返す私に、母はゆっくりと頷きます。 わかっている、それはつまりブーンの事をわかっているという事でしょうか。 ひょっとして母には最初からブーンが見えて…… 9m(゚ー゚ハハ「これでしょ?」 (゚、゚;トソン「は……?」 これ、と母は右手の小指を立てて見せました。 私はそれが何を意味するのかわからず、またも声を漏らします。 -03>>>>>>>>>>> (;-@∀@)「そ、そうなのか? まさかお前に……」 (゚ー゚ハハ「そりゃ年頃の女の子が家族より優先するものといったらそれしかないでしょ」 (;-@∀@)「そ、そうか……そうだったのか……それで……」 全てを理解した顔で何故か自慢げに言う母と、目に見えて落胆した様子を見せながらも、しきりに納得がいったという顔で頷く父。 当事者である私が全く状況を理解出来ないまま、2人の話はどんどん進んでいきます。 (゚、゚;トソン「えっと、すみません、話が全く見えて来ないのですが」 いい加減何か言わないと話がどんどん明後日の方へ向かっている様子でしたので、已む無く口を挟みます。 とぼけなくていいと言う母に、私は本当に何の話だかわからないと強めに返しました。 (゚ー゚ハハ「いや、だから、出来たんでしょ?」 (゚、゚トソン「だから何がでしょうか?」 (゚ー゚ハハ「何がって、彼氏よ、彼氏」 (゚、゚トソン「かれ……し……?」 -04>>>>>>>>>>> (゚ー゚ハハ「そう、彼氏」 (゚、゚トソン「それは芥子菜の種子を粉末にした黄色い……」 (゚ー゚ハハ「それはからし」 (゚、゚トソン「藁や竹で作った人形で、田畑などに……」 (゚ー゚ハハ「それはかかし」 (゚、゚トソン「国破れて山河在り」 (゚ー゚ハハ「それはかんし」 (゚、゚トソン「よーい、ドン」 (゚ー゚ハハ「それは開始」 かれし……かれし……かれし…… 母の言葉が私の頭の中に響き渡ります。 何のことだかさっぱりわからない私は、取り敢えず思いつく限りの類似ワードを上げていきましたが、どれも違うようです。 -05>>>>>>>>>>> (゚ー゚ハハ「今更隠さなくってもいいじゃない。大学生なんだし、恋人の1人や2人、出来てもおかしくないでしょ?」 (;-@∀@)「そうか? 父さんはトソンにはまだ早いと思うぞ?」 (゚、゚トソン「……ああ」 我ながら察しが悪いとは思いまずが、ようやく母が何を言っているのか理解出来ました。 なるほど、彼氏ですか。 確かに本来ならその線が一番ありえる可能性ですね。 しかし、それならば小指を立てるのは色々と間違っている気がします。 まあ、残念ながら私にはそういった話は一切なかったのですけどね。 (^ー^トソン (゚ー゚;ハハ「どうしたの、急に笑い出して?」 (゚、゚トソン「おっと、失礼。ちょっと色々と勘違いがあるようなので、それでおかしくて、つい」 どうやら誤解がある事はわかりましたが、ではどういう風に切り出すべきなのでしょうかね。 ある意味ブーンは彼氏というか家族のようなものなのですが、ここで家族が増えた等と申せば確実に違う方向に誤解されるのは目に見えています。 -06>>>>>>>>>>> (゚、゚トソン(順を追って話すしかないでしょうね……) ブーンの事を説明するに当たって、帰るまでに色々と想定して考えてはいましたが、結局の所、事実をありのまま話すしか手段はないという結論に至っていました。 見えないという最大のネックがありますから、自分の話を信じてもらう以外にブーンの事は気付いてもらえないのですから。 (゚、゚トソン「久しぶりに会って、私の事はどう思われましたか?」 (゚ー゚ハハ「また突然ね。そうね、見た目はそんなに変わってないんじゃないかな?」 小首を傾げ、しかしすぐに母はそう告げて来ます。 私としては多少なりとも外面も変わった、成長したと思っていたのですが、親の目から見れば大差はない模様です。 (-@∀@)「そうだな。そんなに変わってないが……」 (゚、゚トソン「が?」 (-@∀@)「以前よりは、その、何と言うのかな、少し態度が柔らかくなった印象はあるね」 (゚ー゚ハハ「ああ、それはちょっとあるかもね」 (゚、゚トソン「そうですか」 -07>>>>>>>>>>> 親から見れば私はいつまでたっても子供にしか見えないのかもしれませんが、外面的な物はともかくとして、内面的な物は一応は変わってると認識されているようで一安心です。 昔は何と言うか、私は無愛想と言われる事が多かったので、その頃に比べればだいぶ角は取れたと思ってるんですけどね。 今の私は日々笑顔でいられていますから、自然にそうなっているのだと思っています。 (〃^ω^) 私の側にいてくれるブーンの、皆のお陰で。 (゚、゚トソン「私が変わったのは、とある人に出会ったからです」 (゚ー゚ハハ「ある人?」 (゚、゚トソン「正しくは、人とはちょっとだけ違うのですが、どちらにせよ、そのお陰で私は毎日楽しく過ごせています」 (-@∀@)「どんな人なんだい?」 (゚、゚トソン「話せば長くなるのですが、私が引っ越してからの事を順を追って説明します」 信じられないかもしれませんが、本当にあった事なのだと前置きし、私はブーンとの出会い、そしてそれからの日々の事を両親に説明しました。 二人は私の話に少し顔を曇らせもしましたが、口を挟まず聞いてくれました。 荒唐無稽な話に、私がおかしくなったのかと思いもしたのでしょうが、それでも最後まで聞いてくれたのは、私の事を信じてくれているからだと思います。 -08>>>>>>>>>>> (゚、゚トソン「そうして私は、今日までずっとブーンといっしょに暮らしていました」 (゚、゚トソン「勿論、これからもずっといっしょに暮らします」 (-@∀@)「……」 (゚ー゚ハハ「……それで、その子……ブーンちゃんは今日もいっしょに来ているの?」 (゚、゚トソン「ええ、私の隣にいますよ」 (゚、゚トソン「お父さん、お母さん、この子がブーンです」 私はそう言ってブーンをこたつから出し、立ち上がらせます。 (゚、゚トソン「ブーン、こっちが私のお父さんとお母さんです。ご挨拶してください」 (〃^ω^)「お! 僕はブーンだお。はじめましてだお」 (-@∀@)「……」 (゚、゚ハハ「……」 -09>>>>>>>>>>> 元気良く挨拶をするブーンに対し、父も母も無言で私が指す手の方向を見詰めています。 夢見であるブーンは、紹介した私の事を信じてくれなければ見えないはずです。 しかし、今の二人の反応を見る限り、ブーンの事が見えていないのように感じられます。 (-、-トソン (二人は何と言うか昔の私以上にリアリストですしね……) 大人ですし、こんな子供の夢物語に聞こえる話をすんなりと信じる事が出来なくても仕方のない話だと思います。 それを少し寂しく思いはしますが、こればっかりは仕方のない事かも知れません。 それに、ここ数年二人を蔑ろにして疎遠だったのは私自身がした事です。 ( ^ω^)「お?」 (-@∀@)「……」 (゚、゚ハハ「……ホント、あなたの話通り真っ白ね」 (゚、゚トソン「……え?」 私は母の言葉に弾かれる様に俯いていた顔を上げ、その視線の向く先を追います。 (〃^ω^)ノシ 「お?」 じっと見られている事に気付いたのか、ブーンは母の方に手を振ります。 -10>>>>>>>>>>> ヾ(゚ー゚ハハ それに合わせて手を振り返す母の姿が指し示す事実に気付いた私は、自然と笑顔を浮かべていました。 (゚ー゚トソン 「お母さん……ブーンの事、見えるの?」 (゚ー゚ハハ「ええ、見えてるわよ。この白くて丸い子がブーンちゃんね」 (〃^ω^)「ブーンだお! はじめましてだお、トソンのお母さん」 (゚ー゚ハハ「あらあら、礼儀正しい子ね。何だったら、トソンのお姉さんでもいいのよ?」 (゚、゚トソン「それは流石に無理がありますよ?」 ブーンは私の家族、子供のようなものですし、本来ならおばあちゃんと呼ぶべきな気がしますが、それを口にしたら確実に晩ご飯が消え失せそうなので自重しました。 母は立ち上がり、ブーンの側まで行くとその頭を撫でています。 その嬉しそうな顔を見る限りでは、どうやらブーン事は受け入れてくれそうです。 (゚ー゚ハハ「何だか色々と納得がいったわ」 (゚、゚トソン「何にですか?」 -11>>>>>>>>>>> (゚ー゚ハハ「あなたが帰って来なかったこともそうだけど、あなたの成長振りにもね」 この子と共に暮らすことで、私が色々なことを学んだのだろうと言う母。 確かに、ブーン達のお陰で私は色々な事を知り、体験する事は出来ましたが、私自身はまだまだ子供だと思っています。 しかし、そんな母の言葉は何だか少し照れくさい様で嬉しいものだと感じられました。 (゚、゚*トソン「それほど成長出来てはいないと思いますけどね」 (゚ー゚ハハ「そういうのは、自分では気付き難いものよ」 そういうと母はブーンに向かい、色々と尋ね始めます。 すごく嬉しそうな母の顔を見ると、もっと早くブーンを連れて来ても良かったなと思いました。 (゚ー゚ハハ「ブーンちゃんはどんな食べ物が一番好きかな?」 (〃^ω^)「お! 僕はハンバーグが一番好きだお!」 すっかり孫とおばあちゃんの会話になりつつあるブーン達に、私は浮かぶ笑みを堪え切れません。 どうやら今日の晩ご飯はハンバーグになりそうです。 私としては煮物とかそういう家庭の味的な物を期待していたので、それも追加してもらう事にしましょうかね。 -12>>>>>>>>>>> (-@∀@)「……」 (゚、゚トソン「お父さん?」 ふと視線を感じ、振り返ると父が私の方をじっと見詰めています。 母はブーンに反応してくれましたが、父はずっと無言のままでした。 (-@∀@)「……すまない」 (゚、゚トソン「……」 父は立ち上がり、居間から出て行きました。 その言葉が意味するのは、父にはブーンの事が見えていないということなのでしょう。 (゚、゚トソン「お父さん……」 私は少しばかりの寂しさと共に、父の背をただ見送来る事しか出来ませんでした。 ~ 第四話 おしまい ~ - つづく - |
この記事のコメントいつも楽しく拝見させていただいてます(^ー^)
トソいつ大好きです!
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