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No 23
Date 2008・12・19・Fri
雨音と物音と足音のようですというわけでブログ内短編です。
最初から投下するつもりなく書いてみました。 まあ、何となくです。 以下、本編。 - 雨音と物音と足音のようです - しとしとと雨が降る。 冷たい雨が降り注ぐ。 雨で身体が濡れるぐらい、別にどうって事はないけれど、乾かすのが面倒だから、私は雨が止むのを待つ。 (*゚-゚) トタンの屋根に雨が当たる。 タンタンと、甲高い音が響き渡る。 うるさくて、話すには向かない場所だけど、1人でいるには、そんな事は関係ない。 (*゚-゚) 私は家から逃げ出した。 あの人の家から逃げ出した。 やさしくて、暖かい、私にとって、かけがえのない存在だったあの人。 (´・ω・`) 「だった、じゃなくて、今でもかけがえのない存在じゃないのかな?」 ガサガサと、背後で音がしたと思ったら、ここの家主である彼が私に話しかけてくる。 行く当てのない私は、昔馴染みである彼の元へと足を向けた。 彼の所へ行きたくてそうしたわけではない。 ただ単に、そこしか思い付かなかっただけ。 (´・ω・`) 「悪い事は言わない。君はその人の所へ帰るべきだよ」 帰れるものなら帰りたい。 でも、私は帰れない。 私は──殺されかけたのだから。 (´・ω・`) 「過ぎた愛が殺意に変わる……か。その人の場合は、過失だったと思うけどね」 例え、意図せぬことであっても、あの人は私を殺しかけた。 嫌がる私に、無理やり押し付けた。 あの人の笑顔が、歪んで見える。 涙で滲んだ瞳が、全てを歪ませた。 (´・ω・`) 「まあ、ここにいる分にはかまわないけどね」 彼はその言葉を最後に、奥に引っ込んだ。 私は1人、雨音の中。 (*゚-゚) この雨は、いつ止むのだろう? 止んだら私は、どうするのだろう? 「しぃー、しぃー、どこだおー?」 (*゚-゚) 雨音に紛れ、聞こえてくる声。 私を呼ぶ、あの人の声。 (*゚-゚) あの人は、私がここにいるとわかったのだろうか? わかったのであれば、私の事を知ってくれていたということ。 わからずにここに来たのであれば、私の事をずっと探し続けてくれていたということ。 どちらにしてもそれは嬉しい。 (*゚ー゚) そう、嬉しいのだ。 自然に湧いたその気持ち。 それが私の、本心なのだろうか。 「しぃー、どこだおー? 返事をしておくれおー!」 (*゚-゚) 私は、返事が出来ずにいる。 近付く足音、打ち付ける雨音。 私が答えなければ、あの人は気付かずに通り過ぎるだろう。 ガタンと、背後で一際大きな音がした。 彼は相当お節介らしい。 雨音を縫い、物音に引かれ、足音はやってくる。 「しぃ? ここにいるのかお……?」 あの人の声が、すぐ近くから聞こえる。 あの人の顔が、隙間から覗く。 ( ^ω^) 「しぃ?」 あの人は、私を見つけて安堵のため息をつく。 あの人は、返事をしない私を恐る恐る抱き上げる。 ( ´ω`) 「しぃ、ごめんお……」 あの人の顔が、悲しみに沈む。 心からの悲しみ。 (*゚-゚) 私の心も悲しくなる。 だから── 私は、あなたを許す。 私は、あなたを信じる。 私は、あなたの言葉に答える。 (*゚ー゚) ニィ ( ´ω`) 「しぃ、許してくれるのかお?」 (*゚ー゚) ニィー 私は、あなたの言葉に答える。 私は、あなたにキスをする。 ( ^ω^) 「おー、しぃ、くすぐったいお」 あなたから、悲しみの色が消える。 私は、喜びの色に染まる。 ( ^ω^) 「さあ、しぃ、お家に帰るお」 (*゚ー゚) ニィー 私は、あなたの家に帰る。 あなたに抱かれ、あなたの家に帰る。 雨はまだ、あなたが持つ傘を打つ。 雨音が、あなたが持つの傘から響く。 ( ^ω^) 「ごめんお、しぃ、もうご飯に牛丼出したりしないお」 (*゚ー゚) ニィ! (;^ω^) 「猫に玉ネギがダメだなんて知らなかったんだお、ごめんお」 (*゚ー゚) ニィー 私は、あなたの家に帰る。 雨音に包まれ、物音に見送られ、足音共に、私は、あなたといっしょに私達の家に帰る。 ∧∧ ( ^ω^)(゚ー゚*) - おしまい - |
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