ξ゚⊿゚)ξは夢を見るようです 第6話
- 2014/07/04
- 21:35
- ξ゚⊿゚)ξは夢を見るようです
72 : ◆7mt.DZ.sYo :2013/08/14(水) 11:33:49 ID:zdEValtA0
73 : ◆7mt.DZ.sYo :2013/08/14(水) 11:35:03 ID:zdEValtA0
74 : ◆7mt.DZ.sYo :2013/08/14(水) 11:36:17 ID:zdEValtA0
小学生の頃長期入院し、退院後に初めてできた友達だったからか、今考えたら意地みたいなのもあったかもしれないが、確かに一時的には、殊更に大切だった。
その友達グループの中でのそいつの子どもじみた独裁にはいつからか薄々感づいてはいたが、せっかくできた友達を手放す勇気もないまま、惰性で中学生になってからもずっと付き合ってた。
それから暴走し始めた彼女に付き合わされ、振り回されたその頃が、一番堪えた。
万引きに付き合わされれば、生れつきの健常者にはやや劣る脚力がハンデとなり、もちろん助けてももらえないまま真っ先に捕まった。
親に絞られ体罰至上主義の暑苦しい担任にバレては殴られ、無理がたたった足の痛みにしばらくの間耐える羽目になった。
それでもそいつは、詫びひとつせずケロッとしてる。
またある時は、男に振られたと夜中泣きながら電話かかって来たと思えばその話の流れで何故か駅まで呼び出され
公衆の面前で泣きわめきながら死んでやると暴れ回りながら線路に飛び込も
うとするのを、無関係の人間を巻き込んでまで止めさせる始末。
その後どこから入手したかわからない怪しい薬を、嗅いではトリップしまた自殺未遂。
そんな時駆り出されるのは、何故かいつもツンだった。
76 : 名も無きAAのようです :2013/08/14(水) 13:32:45 ID:A8F7SctU0
78 : ◆7mt.DZ.sYo :2013/08/14(水) 17:49:48 ID:UYi6L9jc0
得てしてそんな素行不良な連中は『仲間』や『友達』という単語をやたらとひけらかす。
そいつの場合、何故かそこに支配欲が相俟って大義名分か何かと勘違いしてるようだ。
ことツンに至っては、純粋に『友達』という概念を正常に持ってた頃のそいつに、一瞬でも救われてしまったから尚更だ。
関わりたくないと思ったその瞬間に、関係を絶つことができればどんなに楽だったかといつも思うのだが、どういう腐れ縁か今でも時々こうして連絡が来るほどの距離感は保たれてしまっているのだ。
79 : ◆7mt.DZ.sYo :2013/08/14(水) 17:50:47 ID:UYi6L9jc0
ξ;-⊿-)ξ=3
面倒だ。はっきり言って嫌な予感しかしない。
学生時代そうやって散々振り回された挙げ句、今現在に至るまでもそいつから一言でも謝罪らしい謝罪の言葉を聞いたことなどついぞ皆無なのだ。
『学生時代にちょっとヤンチャしてただけ』程度の話であればまだいいのだが、その頃の印象はいまだに払拭する機会もなく、結局浅はかで低悩な独裁者のまま今に至るんだろうと思わずにはいられない。
だとしても、自分に迷惑がかからなければいいのだ。
だからあの誘いは適当に断って忘れよう。
そう思い直して顔を洗うと、2時間弱はかかるであろう化粧に着手した。
◆第6話◆
XX24年 R月
ξ´⊿`)ξ「………んぁ」
特に音もなく、ツンは目を覚ました。
いつもの時間、体が覚えてる時間だ。
昨日帰宅してから、食事もせず風呂に入った記憶もないが、何故か服だけは部屋着に着替えてる。
無意識のうちに、体が覚えてるままに動かしてみてもどうも中途半端で不可解だ。
でもまぁ、べつに気にするほどのことではない。
XX24年 R月
ξ´⊿`)ξ「………んぁ」
特に音もなく、ツンは目を覚ました。
いつもの時間、体が覚えてる時間だ。
昨日帰宅してから、食事もせず風呂に入った記憶もないが、何故か服だけは部屋着に着替えてる。
無意識のうちに、体が覚えてるままに動かしてみてもどうも中途半端で不可解だ。
でもまぁ、べつに気にするほどのことではない。
73 : ◆7mt.DZ.sYo :2013/08/14(水) 11:35:03 ID:zdEValtA0
働かない頭を覚ますべく重たい体を無理矢理起こすが、どうしても冴えない。
昨日は定時で仕事を終えたはずだが、体の中にまだ疲労が抜け切らず燻ってるようだ。
うっすらと桜の樹が出てきた夢を見たような気もするし、全体的に眠りが浅かったのかもしれない。
寝起きなのにひどく体が疲れてるが、とにもかくにも出勤しなければ……
ξ゚⊿゚)ξ(メールだ)
何の気無しに手にした携帯には、一通のメールが届いてた。
昔の悪友からの、なんてことない食事の誘いだったが、ツンは舌打ちでもしそうなほどに露骨に面倒臭そうな顔をした。
今でこそお互い大人になったはずだ(と思いたい)が、学生の頃はひどいもんだった。
昨日は定時で仕事を終えたはずだが、体の中にまだ疲労が抜け切らず燻ってるようだ。
うっすらと桜の樹が出てきた夢を見たような気もするし、全体的に眠りが浅かったのかもしれない。
寝起きなのにひどく体が疲れてるが、とにもかくにも出勤しなければ……
ξ゚⊿゚)ξ(メールだ)
何の気無しに手にした携帯には、一通のメールが届いてた。
昔の悪友からの、なんてことない食事の誘いだったが、ツンは舌打ちでもしそうなほどに露骨に面倒臭そうな顔をした。
今でこそお互い大人になったはずだ(と思いたい)が、学生の頃はひどいもんだった。
74 : ◆7mt.DZ.sYo :2013/08/14(水) 11:36:17 ID:zdEValtA0
小学生の頃長期入院し、退院後に初めてできた友達だったからか、今考えたら意地みたいなのもあったかもしれないが、確かに一時的には、殊更に大切だった。
その友達グループの中でのそいつの子どもじみた独裁にはいつからか薄々感づいてはいたが、せっかくできた友達を手放す勇気もないまま、惰性で中学生になってからもずっと付き合ってた。
それから暴走し始めた彼女に付き合わされ、振り回されたその頃が、一番堪えた。
万引きに付き合わされれば、生れつきの健常者にはやや劣る脚力がハンデとなり、もちろん助けてももらえないまま真っ先に捕まった。
親に絞られ体罰至上主義の暑苦しい担任にバレては殴られ、無理がたたった足の痛みにしばらくの間耐える羽目になった。
それでもそいつは、詫びひとつせずケロッとしてる。
またある時は、男に振られたと夜中泣きながら電話かかって来たと思えばその話の流れで何故か駅まで呼び出され
公衆の面前で泣きわめきながら死んでやると暴れ回りながら線路に飛び込も
うとするのを、無関係の人間を巻き込んでまで止めさせる始末。
その後どこから入手したかわからない怪しい薬を、嗅いではトリップしまた自殺未遂。
そんな時駆り出されるのは、何故かいつもツンだった。
76 : 名も無きAAのようです :2013/08/14(水) 13:32:45 ID:A8F7SctU0
引き込まれる設定と地の文、キャラの設定だ
78 : ◆7mt.DZ.sYo :2013/08/14(水) 17:49:48 ID:UYi6L9jc0
得てしてそんな素行不良な連中は『仲間』や『友達』という単語をやたらとひけらかす。
そいつの場合、何故かそこに支配欲が相俟って大義名分か何かと勘違いしてるようだ。
ことツンに至っては、純粋に『友達』という概念を正常に持ってた頃のそいつに、一瞬でも救われてしまったから尚更だ。
関わりたくないと思ったその瞬間に、関係を絶つことができればどんなに楽だったかといつも思うのだが、どういう腐れ縁か今でも時々こうして連絡が来るほどの距離感は保たれてしまっているのだ。
79 : ◆7mt.DZ.sYo :2013/08/14(水) 17:50:47 ID:UYi6L9jc0
ξ;-⊿-)ξ=3
面倒だ。はっきり言って嫌な予感しかしない。
学生時代そうやって散々振り回された挙げ句、今現在に至るまでもそいつから一言でも謝罪らしい謝罪の言葉を聞いたことなどついぞ皆無なのだ。
『学生時代にちょっとヤンチャしてただけ』程度の話であればまだいいのだが、その頃の印象はいまだに払拭する機会もなく、結局浅はかで低悩な独裁者のまま今に至るんだろうと思わずにはいられない。
だとしても、自分に迷惑がかからなければいいのだ。
だからあの誘いは適当に断って忘れよう。
そう思い直して顔を洗うと、2時間弱はかかるであろう化粧に着手した。