63:名無しさん
08/21(火) 19:34 nvvOBppRO
九重 『怯える兎』
ベッドの端と端に座る二人の男女。
深い仲ではないのは確かだ。
川゚‐゚)「5:を越えると右手の文字が覚醒し左手の文字が目覚めるるんだ」
長い黒髪で無表情の女は両手の甲を男に見せた。
右手に車、左手に鎧。
('A`)「何が変わるんだ? 能力の威力か?」
川゚‐゚)「威力もだ」
('A`)「も?」
川゚‐゚)「神字、つまり真字になる」
('A`)「わからん」
川゚‐゚)「右手の文字は基本にすぎないんだ」
('A`)「左が付加されるのか」
川゚‐゚)「ご明答」
64:名無しさん
08/21(火) 19:35 nvvOBppRO
屋上では二人の男が向き合っている。
別にウホッなわけではない。
( ゚д゚ )「つまり5:から先は威力が劇的に変化する」
( ゚∀゚)「こっちみんな 死亡率上がるな」
( ゚д゚ )「まぁこれが4:と5:の圧倒的な違いだ」
( ゚∀゚)「俺なんて2:だぜ」
( ゚д゚ )「話にならんな」
65:名無しさん
08/21(火) 19:37 nvvOBppRO
所々が焦げた部屋に会話をする男女。
ξ゚听)ξ「神字所有と凡字のみの戦いでは神字のほうが圧倒的に有利…というか獲物と狩人になるわ」
( ^ω^)「やっぱり逃げてもいいかお」
ξ゚ー゚)ξ「ダメw あの双子よりは楽しませてね♪」
( ^ω^)「あの双子を殺したのかお」
66:名無しさん
08/21(火) 19:38 nvvOBppRO
黒髪の女は黒目がちな目を数回瞬きすると答えた。
川゚‐゚)「あっけなかったもんだよ 一方的過ぎてつまらなかった」
(;'A`)(あれを一方的か)
川゚ー゚)「おかげでランクも上がった もちろん君を楽に殺す力もある」
(;'A`)(\(^o^)/)
川゚‐゚)「そして5:より上に上がると」
67:名無しさん
08/21(火) 19:40 nvvOBppRO
屋上の二人は座っていた。
立ち話は意外と疲れるのだ。
( ゚д゚ )「さらなる情報の徐々な開示だ」
( ゚∀゚)「便利だな」
( ゚д゚ )「ほとんどはトリビアに入るがな」
( ゚∀゚)「意味ないな」
( ゚д゚ )「これで全てだ」
( ゚∀゚)「色々と教えてもらって助かったわぁw」
立ち上がる二人。
( ゚д゚ )「どうせ死ぬなら色々と土産が欲しいだろうからな」
( ゚∀゚)「こういう場合は優しさが仇となるんだぜ」
( ゚д゚ )「そうか 次からは気をつける」
( ゚∀゚)「そうしなさい」
( ゚д゚ )「じゃあ行くぞ」
68:名無しさん
08/21(火) 19:45 nvvOBppRO
男の両手と肩に支えらている至ってシンプルな包。
包の真ん中辺りではスコープ、先端には一発の弾薬。
(;゚∀゚)「RPG…」
( ゚д゚ )「まぁ戦車もヘリも頑張れば墜ちる」
(;゚∀゚)「ここらへんのコンクリートじゃ防げないよなぁ」
( ゚д゚ )「当たり前だ 弾数は一発だから威力は保証できる」
(;゚∀゚)「頼もしいな」
( ゚д゚ )「俺の効果はスコープからの確実だから避けられない」
(;゚∀゚)「だからスコープ付いてるのか」
( ゚д゚ )「狙撃とは言えんがとりあえず死ね」
(;゚∀゚)「嫌に決まってんだろうが」
手を地面に付ける。
錬成反応により光が生じる。
(;゚д゚ )「ぐっ」
スコープから覗き込んでいる為、十分なめくらましになる。
( ゚∀゚)「落とし穴なら、落とし穴ならなんとかしてくれる」
錬成により地面の質量が12thのほうへ壁を形作る。
薄くなった地面が崩れ落ちる。
足場を失い9thは落ちる。
( ゚д゚ )「だがこの程度じゃ怯まんさ」
鋭い眼光。
派手な音とともに打ち出される大型の弾。
(;゚∀゚)「うぉっ!!」
コンクリートの瓦礫が弾け飛び、爆発は壁を破壊し12thの体を容易に投げ出した。
ここは屋上。
骨折で済む高さではない。
69:名無しさん
08/21(火) 19:48 nvvOBppRO
まる焦げの部屋には、両手を動かす女とフォークを四本持っている男、そして楕円形の浮遊物。
ξ゚听)ξ「粘るわね」
(;^ω^)「おぉ!!」
三本の直線的な光線を避け、反撃にでる。
フォークを投げ付けるが、残りの一つの光線によって消される。
この繰り返しだ。
ξ゚ー゚)ξ「避けてばかりじゃ勝てないよ、おにーさんw」
(;^ω^)「わかってるお」
ξ゚听)ξ「わかってるのかぁ、なら本気を出すわよ」
今まで女の近くで浮いて、機械のようにただ攻撃と防御をしていた楕円形の物体が動き出す。
70:名無しさん
08/21(火) 19:54 nvvOBppRO
(;^ω^)(円運動)
複数の物体を操るのに理想的な動きをしていた。
ξ゚ー゚)ξ「いつまで避けられるか楽しみだわ」
(;^ω^)「速…」
運動の速度が上がり、一斉に放たれる光線。
避けて反撃に出ようと三本のフォークを握る手に力が入る。
ξ゚听)ξ「今までのように単発なわけないじゃない 力の放射を続けるわ」
楕円形から放たれる光線は先程までの一瞬だけ打ち出される光線ではなく、直線として光線が姿を現していた。
焦げていく壁や床、少し熔けた跡が残る。
(;^ω^)(高エネルギーの能力だお 当たったら真っ二つ)
フォークを投げるが、回避しながらの為か狙いが逸れる。
ξ゚听)ξ「お上手ねw」
(;^ω^)「照れるお」
71:名無しさん
08/21(火) 19:58 nvvOBppRO
地面はさっきのフォークにより1m四方ほどの銀色に染まっていた。
四本の光線が襲い掛かる。
( ^ω^)「器用な側転」
ξ゚听)ξ「きめぇwww」
( ^ω^)「我、弱点見たり」
一本の光線が銀色の地面にぶつかり、反射していた。
ξ;゚听)ξ「そんなことありえない」
( ^ω^)「ありえないことなんてありえないお」
壊れて焦げているベッドだったものの一部の底、それに四本のフォークを突き刺す。
銀色に染まった盾。
( ^ω^)「身を隠すにはちょうどいいお」
四本の光線を跳ね返す。
ξ;゚听)ξ「後ろから回り込めば」
楕円形の物体の一つが1stの後ろに回り込む。
( ^ω^)「無駄無駄w」
すぐさまフォークの餌食となり、楕円形の物体は銀色に染まり、落下した。
( ^ω^)(防御や攻撃より相手の束縛だお)
ξ#゚听)ξ「くっ」
( ^ω^)「おっおっお」
次々に突き刺さるフォークにより楕円形だったものは鉄へと姿を変える。
( ^ω^)「僕の勝…」
天井が崩れ落ちる。
72:名無しさん
08/21(火) 20:01 nvvOBppRO
ξ;゚听)ξ「9th」
( ゚д゚ )「ここは?」
下の階から物が砕け散る音とともに揺れ動く地面。
ξ゚听)ξ「地震?」
( ^ω^)「二対一は不利だお ここは三十六計逃げるにしかずってやつかお」
ξ;゚听)ξ「あっ…」
にやけ面の男は窓へと足をかけ、一言
( ^ω^)「逃げる算段はしてあったから僕を心配しなくていいおw」
ξ;゚听)ξ「な…」
( ^ω^)「12thが一階を斜めに錬成したからじきに崩れるから早く逃げたほうがいいおw」
にやけ面は窓から飛び降り、姿を消した。
女は外を見るとビルから生えているおっぱいに飛び降りながら逃げている二人の男を睨んだ。