17:名無しさん
08/19(日) 03:03 CWYBSXtvO

 
四重 『リアル鬼ごっこ』
 
にやけ面の青年は林から抜け出し、閑静な住宅街を歩いていた。
 
( ^ω^)「さすがにまだ一回も殺したこと無いのに戦うのは無謀だったおw」
 
ここらには人がいないのか、全く音が彼の耳には入って来なかった。
 
( ^ω^)「静か過ぎるお……おぉ?」
 
背後から聞こえる閑静な中に響く人の声。
 
( ^ω^)「……雄叫び?」
 
足が地面を蹴る音が徐々に近付いてきた。
 
( ^ω^)「…何の音だ(;'A`)「いやあぁぁぁぁぁ!!」
 
音源は悲鳴をあげながらながら自分の眼前にまで迫っていた。

18:名無しさん
08/19(日) 03:04 CWYBSXtvO

 
(;^ω^)「おぉぉぉ!?」
 
(;'A`)「おぃ!早く逃げるぞ! ヤバイのが来る!!」
 
(;^ω^)「ヤバイのってなんだお?」
 
(;'A`)「逃げながら説明してやんよ」
 
(;^ω^)「仕方ないお」
 
二人が走り出し、その場を後にした時には既に自分たちがいた場所は瓦礫が積み上げられていた。
 
(;'A`)「あの糞じじい足速過ぎるだろぉがよおぉぉぉ!」
 
(;^ω^)「だからあれは何だお!」
 
(;'A`)「あれは10番台だ」
 
( ^ω^)「数字で何か変わるのかお」
 
(;'A`)「そんなことも知らないのか」
 
(;^ω^)「というよりみんな知り過ぎだお 下手なチュートリアルかおw」
 
(;'A`)「笑ってる場合じゃねぇし 10番台は生み出す能力だ」
 
(;^ω^)「生み出す?」
 
(;'A`)「走りながら後ろを見てみろよ」
 
( ^ω^)「おぉ?」
 
走る速さを変えずに後ろに振り向いて見た。

20:名無しさん
08/19(日) 03:07 CWYBSXtvO

 
 /,'3「ひょひょひょひょひょひょひょ」
 
じいさんが老体とは思えない速さで後ろを走っていた。
 
(;^ω^)「速いお怖いおキモいお」
 
(;'A`)「見るとこそこじゃNEEEEEEEE」
 
(;^ω^)「武器いっぱい持ってたお」
 
(;'A`)「あいつは11th ランクは3: 能力は巧だ」
 
(;^ω^)「3:は強すぎるお」
 
(;'A`)「おまえ番号は?」
 
(;^ω^)「1stだお ランクは1:」
 
(;'A`)「俺2nd 1:だ」
 
( ^ω^)「勝てねぇお 常識的に考えてw」
 
(;'A`)「諦めたらそこで試合終了だ パーティ組むがいいよな」
 
(;^ω^)「背に腹は変えられないお」
 
頭の中に響く軽い電子音。
2ndの頭の上には青い(・∀・)のマークが浮かんでいた。
 
(;'A`)「力抜けるマークだn /,'3「死ね小僧どもwwww」
 
(;^ω^)「あのじじい怖すぎるお てか手裏剣とか槍とか飛んできてるお」

21:名無しさん
08/19(日) 03:09 CWYBSXtvO

 
(;'A`)「巧は掌で触った物体を自由に変化させるんだよ」
 
( ^ω^)「おぉよく見ると土とゴムと電柱……見境ないじじいめ」
 
(;'A`)「効果は生産物の硬化だ 当たると物凄く痛い」
 
(;^ω^)「早く言えお 危うく頭に刺さるとこだったお」
 
(;'A`)「なんか足止めする方法ないのか?」
 
( ^ω^)「僕のえんぴつ妙技を見 /,'3「そこじゃあ!!」
 
(;'A`)「あぶねえ えんぴつとかしょぼっ」
 
(#^ω^)「1:だから仕方ないお」
 
(;'A`)「俺のBB弾じゃ止まらないしなぁ」
 
( ^ω^)「僕のえんぴつを甘くみ /,'3「ひょひょひょひょひょひょ」
 
(#^ω^)「うZEEEEEEEE」
 
(;'A`)「とりあえず池か川にたたき落とせば勝てる」
 
(;^ω^)「なんでだお」
 
(;'A`)「落とせばわかる」
 
(;^ω^)「どこにあるんだお」 
 
(;'A`)「マップ見ろ」
 
(;^ω^)「……?」
 
(;'A`)「メニュー使えよおぉぉぉ」

22:名無しさん
08/19(日) 03:11 CWYBSXtvO

 
(;^ω^)「ないお(;'A`)「メニューで三角ぅぅぅ」
 
(;^ω^)「三k(;'A`)「頭で思い描k /,'3「ひょひょひょひょひょひょ」
 
(;'A`)「もういいや この道真っ直ぐだ」
 
(;^ω^)「わかったお」
 
飛んでくる色々な造形物を避けていると先には流れる川が(;^ω^)「早くしないと僕らも落ちるお」
 
(;'A`)「なんかでめくらまs(;^ω^)「把握」
 
 /,'3「ひょひょひょ」
 
二人よりやや距離をとり11thは立ち止まり掌を道路に付ける。
 
 /,'3「巧拙の美を見せてやるわ」
 
11thの周りの道路が盛り上がり、手の形へと変貌した。
 
(;'A`)「やるっきゃないか」
 
軽く握っていた手を開くと彼の手には20発ほどのBB弾が握られていた。
 
(;^ω^)「文字を読まなくていいのかお」
 
(;'A`)「イメージでほとんど出来るから最初だけ読むんだよ」
 
( ^ω^)「ほおぉぉぉ」
 
軽く手を握り三色のえんぴつをイメージした。
いつの間にか手にはえんぴつが握られている。
 
( ^ω^)「……Hand Power」
 
(;'A`)「冗談抜きで来るぞ」
 
 /,'3「ひょひょひょひょ」
 
しなる道路、避ける1st、走る2nd、道路に刺さった青色のえんぴつ。

23:名無しさん
08/19(日) 03:13 CWYBSXtvO

 
 /,'3「ひょ…ひょ?」
 
えんぴつが刺さった道路は水へと姿を変えていた。
 
 /,'3「だが、まだまだ道路はあるぞ」
 
( ^ω^)「水蒸気爆発☆」
 
黄色のえんぴつが道路に刺さると同時に投げ出される赤えんぴつ。
 
 /,'3「ひょ?」
 
軽い爆発とともにその場に残る水蒸気。
 
 /,'3「周りが見えん!」
 
(;'A`)「そんだけ大声出してたら居場所がバレバレだな」
 
 /,'3「ひょ…」
 
周囲には無数のBB弾。
 
('A`)「爆ぜろ」
 
11thの周りで弾けるBB弾。
起こる小爆発。
 
 /,'3「……っ」
 
( ^ω^)「もらったお」
 
11thの腹に渾身の蹴り。
身体能力の強化によりよく飛ぶ体。
派手な水音とともに落ちた。
1stもw

24:名無しさん
08/19(日) 03:14 CWYBSXtvO

 
 /,'3「水深が深い……水じゃ錬成できん! 早く岸へ…」
 
(;'A`)「そいつが岸に上がる前にえんぴつを頭に刺して殺せ!! 水じゃ物質の錬成はできない!!」
 
(;^ω^)「おぉ!!」
 
赤色のえんぴつを頭に突き刺した。
生々しい感覚は無く、手応えのみが残る。
 
 /,'3「くぴゃあぁぁぁ」
 
頭が炎上し、11thは力無く倒れた。
 
(;^ω^)「やったのかお」
 
そこに11thの姿はなかった。
 
(;'A`)「わから……いや、ランクが上がってる」
 
脳に直接響く電子音。
心臓は激しく鼓動する。
 
(;^ω^)「……ぉ」
 
人を殺した事への罪悪感はなぜか無く、ただ勝った事、そして今生きている事が嬉しかった。

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