168:◆/wOcNhjd4U
09/15(金) 07:59 UXvEFEpZO
(; ^ω^)「ゴクッ……」
…毒男の彼女がもし
( ゚∋゚)←こんなの
だったら僕は大いに祝福する
けどもし
爪゚ー゚)←こんなの
だったら
( ゚ω゚)「殺すお。」
殺意を治めつつ自動ドアを潜る。
中は綺麗に整えられ、オフィスのような印象を受けるが周りの空気は昔通った学校のそれであった。
( ^ω^)「……とりあえず毒男を探すお。」
─学校
人との関わりは当時からあまり得意ではなかったが先輩もいたし嫌いな場所ではなかった。
(; ^ω^)「……けどやっぱ中は人が多いお。」
怖い
足が竦む。覚悟を決めてても怖いものは怖い。
もともと僕はひきこもりなんだ。怖いのはあたりまえだ。
……そもそもなんで僕がこんなことしてんだろ?
( ^ω^)(……やっぱ帰るお。こんなことしてたら僕の貴重な時間の無駄遣いだお。)
来た道を戻ろうと振り返る。
ドン
(; ^ω^)「いたっ」
体がよろける。どうやら誰かにぶつかったようだ。
「こら!ちゃんと注意しないとだめだモナ!」
(; ^ω^)「あ……、すみませんお。」
(#´∀`)「全く……、気をつけるモナ!!」
ぶつかった相手はどうやらここの講師らしい。何故わかったかと言うと胸の名札に『講師 モナー』と書いてあったからだ。
( ´∀`)「ところで君は何をしてるんだモナ?授業はもう始まるモナよ。」
(; ^ω^)「あ……、いや……その……」
( ´∀`)「……そっか!体験の人モナね?そういうことならモナーが連れてってあげるモナ!」
170:◆/wOcNhjd4U
09/15(金) 08:05 UXvEFEpZO
>>168の先輩ってのはクーのことです。原作通り書いてしまった…
スマソ
169:◆/wOcNhjd4U
09/15(金) 08:03 UXvEFEpZO
(; ^ω^)「ちょww放せwwwてか以外に力強いwwwww」
(*´∀`)「モナーはなんて優しいモナーモナ〜♪」
ブーンの必死の抵抗をものともせずに引きずり始めるモナー。
もはや彼の耳にブーンの声は届かない。
(; ^ω^)「いたっww今ひざ擦り剥いたおwwww」
( ´∀`)「もう授業が始まるモナね!ちょっと急ぐモナー!!」
(;メ^ω^)「おまww走るなwwwいたっ、今顔にっwwwwうぇっwwうぇっwwww」
〜
( ´∀`)「ふぅ、間に合ったモナ。」
(メメメωメ)「……」
( ´∀`)「それじゃあ体験くんは後ろに座るモナ。」
(メメメωメ)「……」
黙って言われた通りに座る。これ以上関わったら命がいくつあっても足りないと判断したからだ。
( ´∀`)「えー、それでは今日はシナリオ作成の授業をするモナ。」
( ´∀`)「今日のは難しいから体験くんはやるだけやってみるモナ。他の奴は人に見せれるようにやるモナよ。」
( ´∀`)「それでは始めるモナ!」
カリカリカリカリッ
モナーの合図と同時に一斉にシャーペンの音が響き始める。
( ^ω^)(……僕もまじめにやっといた方がいいモナね。)
自分に多少の違和感を覚えつつ自分の筆箱からシャーペンを取り出す。
……もともと僕は『大勢』というものが嫌いだった。
人は大勢集まると優劣をつけないと気が済まないからだ。
けど
『大勢』で同じ目標に向かうというのは悪くないと思う。
成り行きでこんなことになってしまったが……
どこか昔を懐かしむ自分がいるような気がした。
〜スクールにようこそ!〜
171:◆/wOcNhjd4U
09/15(金) 19:46 UXvEFEpZO
( ^ω^)(えーと、シナリオを起承転結の4つにまとめて構成しろ……か)
カリカリ
( ^ω^)(まずここでヒロインとの出会いを……それから……)
( ´∀`)「体験くんは順調モナか?」
(; ^ω^)「うわっ!!」
急に接近したモナーに驚き、おもわず答案を隠す
……わけではなく体が反射的に防御体勢に入っていた。
( ´∀`)「そんな恥ずかしがることないモナ。初々しいモナねー。」
(; ^ω^)「誰のせいだと……」
( ´∀`)「ははっ、でもそんなんじゃまだまだモナ。まぁ頑張るモナね。」
カチン
( ω )「……何を偉そうに。自分の方ができるからって人を笑うなお。」
( ´∀`)「笑われて当然モナ。笑われてなんぼの世界なんだから。」
(# ^ω^)「うるさいおっ!!人を見下して……!」
( ´∀`)「モナーはそんなつもりはないけどそれも当然モナ。だってモナーの方ができるモナ。」
(# ^ω^)「……やっぱり!!」
( ´∀`)「でもモナーだって見下されることがあるモナ。下には下がいるし上には上がいるモナ。」
( ´∀`)「じゃあ聞くけど、体験くんは自分と同じかそれ以下しか認めないモナか?」
( ´∀`)「なら……、本当に人を見下してるのは体験くんだモナ。」
(;#^ω^)「!!!」
僕は……
そんなこと……!!
クス
Σ(; ^ω^)「!!!」
クスクス
笑ってる。
クスクスクス
誰が笑われてるんだ?
クスクス
決まってる。
クス
僕を笑ってるんだ。
172:◆/wOcNhjd4U
09/15(金) 19:54 UXvEFEpZO
まさか今のでひきこもりがバレた……?!
クスクス
(; ^ω^)(僕が……笑われて……)
逃げたい
Σ(; ^ω^)「!!!」
そうか……これが……これこそがN・H・K…日本ひきこもり協会の陰謀……!!!
(; ^ω^)(おそらく周りはみんな工作員!モナーとか言う奴も生徒もみんなみんな……!!)
(; ゚ω゚)(そしてみんなして僕を笑ってひきこもりにしようとしてるんだお!!!)
クスクス
どうするどうするどうするどうする……
[せっ]クス
\('A`) サッ
( ^ω^)(……)
[せっ]クス[せっ]クス
\('A`)ノ ササッ
( ^ω^)(……)
コト
シャーペンを机に置く。
深呼吸をする。
決まった。
やるべきことは一つだ。
すーっ
「こっっっんのクソ毒男っっっ!!!なに人の頭で勝手なことやってやがるおっっっ!!!!」
( ´∀`)「……」
「……」
(# ゚ω゚)「ふーっ、ふーっ……!!」
(;´∀`)「……どうしたモナか?」
(# ^ω^)「どうしたもこうしたも毒男の野郎がqあwせdrftgyふじこlp」
( ^ω^)「……あ。」
(;´∀`)「……」
「……」
(::^ω^)「……」
……嘘みたいに教室は静かだ。
みんなの視線は一人だけ机に手を付いて立っている僕に向かっている。
この場を切り抜けるには……
( ^ω^)「………激しく尿意。」
(;´∀`)「……どうぞモナ。」
教室のドアを目指して歩く。
目の前が霞むのはきっと……立ち暗みのせいだろう。
( 'A`)
サッ \
〜[せっ]クスクスにようこそ!〜
174:◆/wOcNhjd4U
09/16(土) 22:11 CQxwm5nmO
( ^ω^)「……帰るか…お。」
一人零すブーン。教室を抜け出したのはいいものの荷物を中に置いてきてしまったので自販機の横のベンチで時間を潰していた。
( ^ω^)「結局、毒男も見つからない……し?」
(*'A`)「……!」
爪゚ー゚)「……。」
……いた。遠くて声はよく聞こえないがあのきんもー☆オーラは間違いなく毒男だ。
横には帽子を被った女の子。顔つきからしておそらくハーフか。
あの仲良しぶり、間違いない……
あれが彼女……!!
( ^ω^)「どうみても可愛いです。本当にありがとうございました。」
( ゚ω゚)「やっぱ殺すお。」
自販機の陰から様子を伺う。毒男たちが射程距離に入るまで……
あと3m!!
( ゚ω゚)(来い!!)
(*'A`)ノシ「じゃあね、じぃちゃん!」
爪///)┏ カチャ
パンパンパンッ
Σ(; ゚ω゚)(?!!)
響き渡る銃声。
依然手を振りながら走っていく毒男。
そして銃を撃った『じぃ』と呼ばれた女の子は……
こっちに来る!!
爪///)「もう、毒男ったら……」
( 後ろ )「……」
女の子は壁にくっつくブーンに気付くことなくスタスタと通り過ぎていった。
(; ^ω^)(……危なかったお。)
予想外の展開で一瞬、頭が回らなかったがなんとかやり過ごせたようだ。
(; ^ω^)「それはそうと……あのハンドガンはベレッタM92FS。何者だお……。」
〜
(*'A`)「じぃちゃんが持ってる銃はなんだって?なんだ、おまえじぃちゃんにあったのか?」
(; ^ω^)「たまたま毒男と一緒にいるのを見たお。」
僕は今毒男の部屋にいる。散々迷った結果、本人に聞くのが手っ取り早いと思ったからだ。ちなみにちゃんと自白剤(酒)は飲ませてある。
(*'A`)「なんでも昔、ラクなんとかシティってとこで酷い目にあったらしくてな。日本に来ても手放せないらしいぞ。」
( ^ω^)「どうみても銃刀法違反です。本当にありがとうございました。」
175:◆/wOcNhjd4U
09/16(土) 22:14 CQxwm5nmO
(*'A`)「とにかく彼女はいいぞー!!マジ独り身とか信じられないな!!」
(; ^ω^)「でも今日撃たれてたお……。」
(*'A`)「ツンデレだよ!ツ ン デ レ!!照れるといつも撃ってくるんだ。」
( ^ω^)「……」
そうだ。毒男にまともな彼女ができるはずなかった。
彼は本当に命を掛けて彼女を作ったんだ。
( ^ω^)「……毒男、またエロゲ作るお。」
(*'A`)「どうしたんだ急に?」
( ;ω;)(毒男が……いつ死んでもいいように……僕が毒男の夢を叶えてあげるお。)
(;'A`)「ちょ、泣くなよ。どうしたんだ……?」
〜
ξ;゚听)ξ「……mjsk?」
(; ^ω^)「……ツンが言ったんだお。」
日課の夜のカウンセリング
今日のことを報告するとツンは予想以上に驚いてみせた。
ξ;゚听)ξ「いや……彼女がいるってのは言ってみただけだったんだけど……」
( ^ω^)「……」
ξ;゚听)ξ「と、ともかく進歩じゃない!!」
( ^ω^)「何がだお?」
ξ゚听)ξ「だって……一人でたくさんの人がいるとこに行けるようになったじゃない。」
Σ( ^ω^)「!!!」
…初めから……それが狙いだったのか?
ξ^竸)ξ「これでまた一つ進歩ね。」
( ^ω^)「……」
ツンの顔を見てそんなことはないかと考え直す。
けど、確かに少しだけ僕は前進できたのだ。
偶然でもなんでもいい
その事実だけで
僕はとても嬉しい気持ちになった。
〜前進にようこそ!〜
176:◆/wOcNhjd4U
09/16(土) 22:18 CQxwm5nmO
新キャラだしましたが……
これ
↓
爪゚ー゚)「じぃです。どうぞよろしく。」
矛盾点とかはソフトに突っ込んで下さい。
自分やったことないんです……。
180:◆/wOcNhjd4U
09/17(日) 20:03 rcj2iYgwO
毒男の彼女を見にいってから一ヵ月
人が大勢いるところにいけるようになった僕は
ずっとひきこもっていた……。
( ^ω^)「……あ、またカップめん切れたお。」
プルルルルル
( ^ω^)「毒男、カップめん……」
(;-A-)「ばっ……やめろ……誰がおまえとくそみs」
( ^ω^)「幸せそうに寝てるからほっといてあげるお。」
プルルルルル
(; ^ω^)「それにしてもお腹空いたお……。」
思えばエロゲ作りを再会しようと言ったのが間違いだった。
あれからずっとエロゲ製作に追われ、最近はツンのカウンセリングにもまるで行ってない始末。
(; ^ω^)(次会ったら殺されるお……)
プルルルルル
プルルルルル
(# ^ω^)「ったくしつこいお!!僕に電話するならちゃんと家来を通すお!!!」
( -A-)zZ ←家来
がちゃ
(# ^ω^)「もしもし?!!」
「あ、やっとでた!ブーン、母ちゃんだけど。」
(; ^ω^)「か、母ちゃん?!!」
「あさってそっちに遊びにいくから。」
Σ(; ^ω^)「mjsk?!」
それはマズい。エロゲ、ポスター、フィギュアに囲まれた現状を母親なんかに見られたら間違いなく実家に戻される。
何より……
死ねる。
(; ^ω^)「そ、そんな急に!僕だって忙しいお!!」
「何言ってるのよひきこもりのくせに。」
(; ^ω^)「実の母がそれを言いますかwww」
「ホントのことなんだからいいじゃない。」
(; ^ω^)「ぼ、僕だってもう仕事に就いてるから忙しいお!!彼女だっているし!!」
「……ホント?!」
(; ^ω^)「ほ、ホントだお!今だってバリバリ仕事してたから電話にでるの遅れたお!!」
「……よかった。母ちゃんずっと心配してたのよ。」
ズキ
( ^ω^)「……もう……大丈夫だお。」
181:◆/wOcNhjd4U
09/17(日) 20:10 rcj2iYgwO
「それじゃあさっていくからよろしくね。彼女、楽しみにしてるわよ!!」
(; ^ω^)「ちょww何聞いてたんだおwwwwwとにかくあさってはd」
( ゚A゚)「らめぇぇぇぇぇぇ!!!」
ぶち
ツー、ツー、ツー
( ^ω^)「……」
( 'A`)「くっ…、くやしいっ!!あんな奴にっ……ってあれ?」
( ^ω^)「……」
電話のコードに絡まって奇声をあげる毒男を見つめる。
殺意しか芽生えない。
「てめぇは死ねおっ!今死ねおっ!!」
「ちょ!!俺が何を……!いたっ!!……ちょっ……!ダメっ……も、もっとぉぉ……!!!」
アァーー
〜
ξ゚听)ξ「久しぶりに来たと思ったら……また面倒臭いことを。」
( #)ω(#)「す……すみませんお……。」
結局僕はツンに相談することにした。もちろん出会い頭に制裁のガード不能26コンボをきっちりもらっている。
ξ゚听)ξ「まあ、でもそれなら簡単に解決できるわ。」
Σ( ^ω^)「ほ、ホントかお?!」
ξ゚听)ξ「名付けて、『インスタント・ラブロマンス』作戦!!」
( ^ω^)「……原作と作戦名が違うお。」
ξ;゚听)ξ「作者が作戦名の元ネタ知らないんだからしょうがないでしょ!!」
ξ゚听)ξ「ようするに……私が一日だけ彼女役をやってあげる。」
(* ^ω^)「ツン……そこまd」
ξ*゚听)ξ「貸しは3万でいいわ。3万ならぎりぎり出せるわよね?」
( ^ω^)「……」
( ^ω^)「……作戦名『インスタント猟奇的な彼女』に変更。」
Σξ#゚听)ξ「なっ!どういう意味よっ?!」
〜『インスタント猟奇的な彼女』にようこそ!〜
「ちょっ、ちょっとっ!何タイトルにしてんのよっ?!早く変えなさいよっっっ!!」