80:◆/wOcNhjd4U
08/11(金) 14:28 byLlrm4dO


(  ;ω;)( ;A;)「…」



ξ゚听)ξ「いつまでも泣いてない!」



椅子の上で体育座りをする二人にツンが叱咤を飛ばす。もはや加害者被害者は関係ないらしい。



ξ゚听)ξ「あんたたちなんかするんじゃなかったのよ?」



Σ(;'A`)「そ、そうだった!おい、ブーン!!」



(  ;ω;)「…なんだお?」



(;'A`)「シナリオだ!おまえがシナリオを書くんだよ!!!」



(  ^ω^)「だがことわr」
デュクシッ


(#'A`)「書 く ん だ よ。」




( #)ω^)「そうだったそうだった。もっさり忘れてたお。」



川゚ -゚)「ツン、シナリオとはなんだ?」



ξ゚听)ξ「まあようするに…物語かな。読んでる人に夢やロマンなんかを与える話よ。」



川゚ ー゚)「そうか。主どのたちは凄いな。」



ξ*゚听)ξ「…確かに少し見直したわ。」



(; ^ω^)(;'A`)「…」






言えない。エロゲだとは口が裂けても言えない。








(;'A`)「そ、そうなんだよ!俺も一度自分の(男の)夢を書き起こして見たくなってさ!!」



(; ^ω^)「そ、そうなんだお!!やっぱ(男の)ロマンって最高だお!!!」



ξ゚听)ξ「とか言ってどうせネタに詰まってこんなとこに来たんでしょ。少しぐらい手伝ってやるわよ。ね?クー?」



川゚ -゚)「うむ。主どのを支えるのが私たちの務め。是非やらせてくれ。」



(*゚ー゚)「あ、だったら私も…」




(; ^ω^)(;'A`)「…」

81:◆/wOcNhjd4U
08/11(金) 14:30 byLlrm4dO



汗が流れる。一人ならまだしも三人…しかも乗り気だ。断るのは明らかに得策ではない。



(;'A`)「ちょ、ちょっとタイム!」



川゚ -゚)「認める。」



(;'A`)「おい、ブーン!ちゅっとこっち来い!」



(  ^ω^)「だがことわr」
デュクシッ



(#'A`)「て め え は 空 気 を 読 め。」




( #)ω^)「承知したお。」




二人は席を離れ、壁際で会議を始めた。



( 'A`)「さて…、この空気だと向こうの提案を断れないが」



(  ^ω^)「ふむふむ。」



( 'A`)「逆にうまく誤魔化しながらいければリアルな女の子の意見を聞くチャンスだ。」



(  ^ω^)「ふむふむ。」



( 'A`)「恋愛経験の 少 な い 俺たちには大きな収穫だ。」



(  ^ω^)「…。」




ブーンは過去を振り返ってみる。はて?…自分に恋愛経験など…



( 'A`)「ブーン。」



(  ^ω^)「お、なんだお?」



( 'A`)「考えたら負けだ。」



(  ^ω^)「おっおっ、了解だお。」



ブーンは思考をカットした。




その後も会議を続け、席に戻って来た時には軽く10分ほど立っていた。



( 'A`)「待たせたな。」



ξ#゚听)ξ「一体、何分待たせる気よ!」



( 'A`)「すまない。我々が作ろうとしているものは今後の世界を大きく変えるものでね。厳密な審査の結果、君たちを快く迎え入れることにした。」



(*^ー^)「じゃあ私たちって優秀ってことですよね?!やった!」



川゚ ー゚)「まあ当然だな。」


ξ*゚听)ξ「あ、あたりまえじゃない!」






(; ^ω^)(…確かに毒男がいう通り誤魔化しやすそうだお。)



( 'A`)「それじゃあとりあえず恋愛経験のある人、手を挙げてくれ。」



とうとうシナリオ作成に取り掛かったブーンと毒男。果たして女の子軍団の参入は吉と出るか凶とでるか…




〜シナリオライターズにようこそ!〜

82:名無しさん
08/11(金) 14:34 byLlrm4dO


( 'A`)「それじゃあとりあえず恋愛経験のある人、手を挙げてくれ。」




※ここからは無音声でお楽しみ下さい。




ξ゚听)ξ シーン


(*゚ー゚) シーン


川゚ -゚)ノ サッ




Σξ;゚听)ξ「!!!!!」
Σ(;゚ー゚)「!!!!!」




川゚ -゚)ノ「?」


( 'A`)「…」
(  ^ω^)「…」



チッ チッ チッ チッ チッ チッ




ξ゚听)ξ「…」
(*゚ー゚)「…」




チッ チッ チッ チッ チッ




( 'A`)「…」
(  ^ω^)「…」


川゚ -゚)「…」




チッ チッ チッ




ξ;゚听)ξ「…」
(;゚ー゚)「…」




チッ チッ




( 'A`)「…」
(  ^ω^)「…」


川つ -~)「…zzZ」




チッ






ξ;;)ξ ブワァ
(*;ー;) ブワァ




(; ^ω^)「!!!」
(;'A`)「!!!」


Σ川;゚ -~) ビクッ





ξつ;)ξ ヒックヒック
(*;ー;) グスッグスッ



(;'A`) オロオロ
(^ω^ ;) オロオロ



川;゚ -゚) 「?????」




(´・ω・`)「…!……!!!」



Σ( 'A`)「!?」
Σ(  ^ω^)「!?」
Σ川゚ -゚)「!?」
Σξつ;)ξ「!?」
Σ(*;ー;)「!?」

83:◆/wOcNhjd4U
08/11(金) 14:36 byLlrm4dO


ヽ(´・ω・`)ノ「…!!…!!」


( 'A`)
(  ^ω^)
ξ゚听)ξ
川゚ -゚)
(*゚ー゚)






( 'A`)  ヒソヒソ
(^ω^  ) ヒソヒソ
ξ゚听)ξ ヒソヒソ
(゚- ゚川 ヒソヒソ
(*゚ー゚) ヒソヒソ




く(´・ω・`)/「…!!!」



( 'A`) ザッザッザッ
(  ^ω^) ザッザッザッ
ξ゚听)ξ ザッザッザッ
川゚ -゚) ザッザッザッ
(*゚ー゚) ザッザッザッ




Σ(;´・ω・`)「……!…!」



( 'A`) ピタッ
(  ^ω^) ピタッ
ξ゚听)ξ ピタッ
川゚ -゚) ピタッ
(*゚ー゚) ピタッ




(;;´・ω・`)「…」










ドカッバキッバコッモルスァッベキッ







( 'A`)「〜♪」
(  ^ω^)「〜♪」
ξ゚听)ξ「〜♪」
川゚ -゚)「〜?」
(;゚ー゚)「〜…」






( #)・ω;`)ノ「…、…。」




バタッ



(#´_  _`)…





川゚ -゚)つ旦~ スッ





Σ( #)-ω・`)




( #)・ω・`)





川゚ ー゚)つ旦~ ニコッ



( #)・ω・`)






(´;ω;`)ブワァ













あ、ダメだ。オチが浮かばない。




〜セリフは自分で考えてね にようこそ!〜

88:◆/wOcNhjd4U
08/16(水) 16:15 MLSU4djgO


( 'A`)「結局、恋愛経験があるのはクーだけか…」



ξ--)ξイジイジ
(*;ー;)シクシク



ツンとしぃは落ち着いたものの未だに席の端でいじけていた。



川゚ -゚)「泣くな。ツンたちもすぐに春が来るさ。」



(; ^ω^)(ショボンはいなかったことになってるのね。)




( 'A`)「じゃあクーにはいろいろ聞きたいんだが…」




ξ--)ξイジイジ
(*;ー;)シクシク







( 'A`)「…あとでおまえらにも協力してもらうから。」



ξ*゚听)ξ「ま、まあそういうならしょうがないわね!」


(*゚ー゚)「精一杯頑張ります!」



(; ^ω^)(…そしてなんて単純なやつらだお)




( 'A`)「じゃあクー。おまえが初めて付き合ったのはいつだ?他には…」





毒男の質問責めにすらすらと答えていくクー。



ツンやしぃが赤くなるような質問やwktkするような質問にも迷う素振りを見せることはなかった。




( 'A`)「…ふむ。つまりまとめてみるとこういうことだ。」



( 'A`)「付き合ってから一週間後に別れた。彼氏とは何もしてない。」




川゚ -゚)「うむ。」



(;'A`)「…それはホントに付き合ってたのか?」



川゚ -゚)「告白されてそれにはいと答えたのだから付き合ったということだろう?」



(;'A`)「…なんでOKしたんだ?」



川゚ -゚)「断る理由がないのに断ることもないだろう。」


(;'A`)「…相手も不憫だな。」





大きく期待を裏切られた結果に落胆する毒男。



その横ではツンとしぃが





(よっしゃあ…!)




だの





(これなら私たちと変わりませんよね!)




だのと小さい声で言いながらガッツポーズをとっていた。

89:◆/wOcNhjd4U
08/16(水) 16:20 MLSU4djgO


( 'A`)「…さて、クーの恋愛談は諦めるとして。」



川゚ -゚)「失礼な。」



( 'A`)「んじゃ、三人のタイプの男でも聞かせてもらうか。じゃツンから。」



Σ(  ^ω^)(おっ。)




毒男の言葉に反応してツンに注目する。何故だかわからないけどいやに気になる。




ξ*゚听)ξ「私は背が高くて強くてハンサムな人が好き。」



(  ^ω^)(…)



ξ////)ξ「…けど私のこと一番に思ってくれる人が一番いいな。」



Σ(  ^ω^)(…)




最初の一言目で冷静を装いながらも落胆していた。




そして二言目で









自分にもチャンスがある。






そう思ってしまった。





やっぱり…僕はツンのことが…



(*゚ー゚)「わ、私はカッコよくてクールで素直じゃなくてでも」



( 'A`)「ギコって奴か?」



Σ(*////)「はぅ…」




…いや、今はそんなことを考えるのはやめよう。きっと僕がいつもの軽い調子でそう思っただけだ。


意識を眼前に向ける。



(*'A`)「…あとクーは?」




…心なしか毒男が赤くなってるように見える。さっきから冷静に振る舞ってるけどもしかして毒男はクーに…




川゚ -゚)「私か。私は…」














川゚ -゚)「…えらk」

ξ;゚听)ξ「ダメっ!それはダメっ!!」







喫茶店偏、そろそろ大詰めです。





「毒男も洗面器用意するなお!!」



〜いや…、もう謝罪はいかようにも…にようこそ!〜

95:◆/wOcNhjd4U
08/23(水) 23:26 TtIwH0BYO


( 'A`)「…ぶぅあばんば。びょうぶるにばれば。」



(  ^ω^)「…とりあえずその水浸しの顔を拭くお。」



ブーンが毒男にタオルを渡す。毒男はそれを受けとるとびしゃびしゃに濡れた顔をごしごしと拭きだした。




( 'A`)「まあなんだ。ようするにあれだ。」



( 'A`)「はっきり言ってまるで参考になってないな。」



(  ^ω^)「…何を今さら。」


( 'A`)「もういい。とりあえずヒロインを設定する。」



('A` )「ほら、女の子も集まって。」




毒男の声でクーを説教をしていたツンたちも毒男たちの方へ来た。



川;~ -~)「…た、助かった…。」



ξ#゚听)ξ「全く…この娘は創作板のイロハってものを…。」


(;゚ー゚)「クーちゃんのせいじゃないような…。」



( 'A`)「とりあえず三人共並んで。」



毒男に言われて素直に横に並ぶ三人。



( 'A`)「では、これより男女共にべた惚れする史上最強の『ヒロイン』の構成に入る。」



ξ゚听)ξ「…は?」


( 'A`)「聞こえなかったか?今から史上最強の『ヒロイン』を生み出すために 君 た ち を モ デ ル に し た いと言ったんだ。」






毒男の一言が喫茶店内に重く木霊した。







ξ;゚听)ξoO(…私が…)



(;゚ー゚)oO(…史上最強の…)



川;゚ -゚)oO(…コカイン…?)




その威圧感に言葉を無くす三人




私にその大役が務まるのか?


そんな不安は誰にでもある






しかし彼女たちには





その奥底で





確固たる 野 心 が揺らめいていた





川;゚ -゚)(…コカインとはなんだ…?)

96:◆/wOcNhjd4U
08/23(水) 23:32 TtIwH0BYO


( 'A`)「志願者は挙手しろ。無理にとは言わん。」









ξ  )ξノ スッ




(* ー )ノ スッ







川;  - )ノ スッ?










(   ω )ノ スッ

(#'A`)「てめぇはちげぇだろ!!」



(  ;ω;)「だって僕だけ放置プr」

( 'A`)「あー、ごほん。君達を信じていた。」



( 'A`)「それではまずヒロインの性格だ。案のある者は遠慮せず言ってくれ。」



ξ゚听)ξノシ「やっぱ今流行のツンデレがいいと思うわ!!」



(*゚ー゚)ノシ「オーソドックスな清純派ドジっ子がいいと思います!!」




川;゚ -゚)(主どの、コカインとはなんだ?)



(  ^ω^)oO(何故に今コカイン?)

(  ^ω^)(コカインって言うのは麻薬の一種だお。飲んでると気持ちよくなって止められなくなっちゃってついには死んでしまうお。)



Σ川;゚ -゚)(なっ…!)










川  - )ノ スッ



( 'A`)「お、クーはどう思う?」



川  - )「甘い誘惑で人を惑わし、最後には死に至らせるその性質上、性格は残忍で狡猾。人の苦しみを至上の喜びとし、その人物が一番大きなダメージを被れるか日々模索、いざ方法がわかると全力で相手を叩きのめす。冷静と情熱を併せ持つそれはまさに狂気…!なんて奴だ…、その毒牙が今私の主にまでqあwせdrftgyふじこlp




Σ( 'A`)「そうか!!つまり『デレツン』ということか!!表の顔では純情ぶっているが内心では人を見下し、貶めようとしている。しかしそれはそんな自分を愛してくれる理想の男性が現れない寂しさの裏返し!!そこに理想の男性像を持つ主人公が現れてqあwせdrftgyふじこlp」












( 'A`)「…最高だ。」



うっとりとした目で妄想モードに入る毒男!次回、メイド喫茶偏最終話!



〜本編からだいぶとんじゃったよ…にようこそ!〜

101:◆/wOcNhjd4U
08/24(木) 20:22 vAZxG1MFO


( 'A`)「性格はデレツン。あとは、萌える設定をみんなバシバシ言ってくれ。」







〜〜



( 'A`)「集計はっぴょー」



(  ^ω^)「どんどん」
川゚ -゚)「ぱふぱふ」




( 'A`)「今からデレツンの設定について言うからブーンはシナリオを考えてくれ。」



(  ^ω^)「わかったお!」
川゚ -゚)「わくわく」




( 'A`)「口での効果音ありがとう。」



( 'A`)「えー、ヒロインは実は某国の忍者であると同時に武術の達人であり同時に某国のお姫様でもあり、主人公とは幼少時代を共に過ごし結婚を約束した仲だが今は忘れている。」



ξ*゚听)ξ「武術の達人ってのは私のアイディアよ!」


(*゚ー゚)「実はお姫様っていうのは私のアイディアです!」


川゚ -゚)「忍者というのは私の推測だ。彼女の性格から判断したけっk」



(*'A`)「…萌えだっ!!皆の協力を得て最高に萌えなキャラが今ここに誕生した!!」





(  ^ω^)「…」



(*'A`)「さぁ!!書くんだブーン!!筆の走るままに!!!」




(# ^ω^)「…こ、こんなの書けるかおっっっ!!」



ドゴォォォォッッ!!







ブーンの跳び膝蹴りが毒男の顔面を捉えた。

102:◆/wOcNhjd4U
08/24(木) 20:27 vAZxG1MFO







(; ^ω^)「…え?本編だとこれでメイド喫茶偏は終わりだったはずだお…。ナレーションとか入らないのかお?」



(#)A`)「…」
ξ゚听)ξ「…」
(*゚ー゚)「…」
川゚ -゚)「…」



(; ^ω^)「…ホントに書くのかお?」



(#)A`) コクコク
ξ゚听)ξ コクコク
(*゚ー゚) コクコク
川゚ -゚) コクコク




(  ^ω^)「武術の達人で」



ξ゚听)ξ コク



(  ^ω^)「お姫様で」



(*゚ー゚) コク



(  ^ω^)「忍者で」



川゚ -゚) コク



(  ^ω^)「幼少時代を共に過ごし結婚を約束した仲だが今は忘れている?」



(#)A`) コク



(; ^ω^)(やっぱり最後のは毒男かお…。しかもみんな目が本気と書いてガチ…)




1対4…体勢は圧倒的に不利



ここで選択を間違えることは許されない



正しい選択は…








(  ^ω^)「…逃げるお。」



言うと同時に入口に走りだす。4人を躱して入口まで辿り着くのは至難だが他の選択は死に直結する…!




【BOON】 VS 【SI】

Now Lording...



(*゚ー゚)「させない!!」



しぃが側に立て掛けてあったモップを構える。




『歩幅を大きk』
デュクシィィィィッッ



ξ  )ξ「そのネタはダメだとあれほど…」


(*;ー;)「ご、ごめんなさい…。つい出来心で」



(; ^ω^)(…てか殺すつもりかお…)



WINNER 【TUN】

ξ゚听)ξ「私を倒す?冗談キツいわ。」





しぃを撃破した(?)ブーン!!残り3人をかいくぐり無事脱出することはできるのか!!




〜格ゲーモードにようこそ!〜

106:名無しさん
08/25(金) 00:29 7cLf0lWAO

>>102 どうでもいいが、「lording」じゃなく「loading」じゃないか?

それはともかくwktk!

107:◆/wOcNhjd4U
08/25(金) 01:55 jQxCGXIwO

>>106
ゴメ…。直し忘れてた…。

まあ、気にすんなよ。
(´・ω・`)

108:◆/wOcNhjd4U
08/25(金) 19:55 jQxCGXIwO


(  ^ω^)(とにかくしぃは避けたお!次は…)



( 'A`)「残念だがここは通せん。」



(  ^ω^)「やはり立ち塞がるか…。我がライバル。」





【BOON】VS【DOKUO】

Now Loading...



(  ^ω^)「蛇拳…」



( 'A`)「白鳥拳!!」




初めの攻防は以前の焼き直しであった。お互いに避ける捌くの応戦。




しかし後に以前とは決定的に違うところが出現した。




(;'A`)「なっ…!足だと…!!」




そう。ブーンの体術には以前まではなかった脚技が織り込まれていた。脚は破壊力が大きい上にリーチが長い。



さらに、ブーンの蛇拳と言われる体術ゆえかその脚は常人では信じられない軌道で毒男を襲う。その姿はまさに4匹の蛇。







(;'A`)「くっ…!」




とても両腕で捌き切れるものではない…!





(;'A`)「がはっっ!!」



ついに首に直撃したブーンの回し蹴りが毒男の意識を刈り取った。



(  ^ω^)「僕は…ここで止まるわけにはいかないお!!」



WINNER 【BOON】

(  ^ω^)「毒男…。おまえはこんなもんじゃないはずだお!」




川゚ -゚)「…ここまで来たか…。」




【BOON】 VS 【QOO】

Now Loading...



(  ^ω^)「…できれば君とは戦いたくないお。」



川゚ -゚)「…君は優しいな。だが…」



ピッ


グサ





川゚ -゚)「それでは死ぬぞ。」




(; ^ω^)「く…」



ブーンの後ろの壁にナイフが深々と刺さっていた。



こめかみから血が流れる。あとコンマ1秒反応が遅れていたら







目を潰されていた。






(; ^ω^)(…勝てるわけないお。)





相手はおそらくナイフによる遠距離攻撃、しかも接近戦においても抜かりはないたろう。



片やこちらは体術による接近戦のみ。




簡単な話だ。

109:◆/wOcNhjd4U
08/25(金) 20:00 jQxCGXIwO


川゚ -゚)「あっけなかったな。」



(;メ-ω-)「…」




予想通りの現実




致命傷を躱すものの近付けずに失血によるスタミナ切れ





死ぬ




嫌だ




それでも死ぬ




嫌だ




ほら、ナイフが飛んできた



嫌だ



一秒も経たずに死ぬ



嫌だ





死にたくないのか?



…死にたくない







なら簡単な話だ









殺される前に






カチッ





(メメ゚ω゚)「殺すお。」













何が起きたかわからなかった



止めのつもりで投げたナイフを躱されて










それからのブーンは人ではなかった







天井すら足場にする悪魔のような歩行




手には私が投げたナイフ







私のナイフは全て弾かれ







気がついた時にはブーの手が私の首に…












(; -ω-)「…僕は…何をしたんだお?」




わからない。周りには20を越えるナイフが転がっていて






自分の目の前にはクーが倒れていた。






(  ^ω^)「最後の意識がないお…。とにかく勝ったんだと思うお…。」





けど…








意識が無くなる瞬間に僕は…










ブーンは無意識にナイフを握りしめていた。




WINNER 【BOON】

(  ^ω^)「…僕は…何を…」





〜メイド喫茶・激闘編にようこそ!〜

116:◆/wOcNhjd4U
08/27(日) 20:39 o8Lvug3aO

(  ^ω^)「これで三人…!あとは!」



ブーンは入口に向かって走り出した







「…」



Σ(; ^ω^)「!!!」



間髪いれずに止まる。いや、止まらせられた。








ξ゚听)ξ「…」




入口の前に立ち塞がるは最後の敵



その圧倒的な気迫に止められたのだ







((; ^ω^)) ブルブル





あれは僕の絶対的な死の象徴



体が震える



あれに勝てるはずがないと



逃げろ。今ならまだ間に合うと




否、逃げたところで待つのはわけのわからないヒロインのシナリオ作成という地獄











(  ^ω^)(…あれ?逃げた方がよくね?)





ブーンは逃げだした!



しかし、まわりこまれてしまった!!




(; ^ω^)「はいはいわかってますお。やればいいんでしょやれば。」



ξ゚听)ξ「…早く本気にならないと死ぬわよ?」




わかってる。結局こいつに勝たなければ僕に明日はない。



生きる為には







勝たないと









例え僕の中のコイツに理性を喰われようとも





カチッ













(  ゚ω゚)「…待っていたお。この時を。」



ξ゚听)ξ「…そうね。待っていなかったと言えば嘘になるわ。」



(  ゚ω゚)「前回はまだ『僕』がいなかったから負けたけど今日はそうはいかないお。」

117:◆/wOcNhjd4U
08/27(日) 21:19 o8Lvug3aO


ξ゚听)ξ「完全に殺人衝動に飲まれたようね…。少しは相手になるかしら?」



(  ゚ω゚)「さぁ…、殺し合うお。」



【BOON】 VS 【TUN】

Now Loading...



(  ゚ω゚)「ふっ…」



一呼吸すると同時に走りだす


ξ゚听)ξ「…」



対してツンはその場を動かずに手の平を開いた形で腕を構える。




(  ゚ω゚)(仕留めた…)



ブーンのナイフがツンの首を捉える。



絶対に躱せない!!




ドゴォォォォッッ!!


ミシミシッ



(; ゚ω゚)「がっっ…!!」







確かにツンは攻撃を躱さなかった





ツンは掌底でブーンを吹き飛ばすことによって一歩も動かずに攻撃を避けたのだ



ξ゚听)ξ「…」




(; ゚ω゚)(…アバラが3本はいったお。)






いや、アバラ3本で済んだのは奇跡だ。反撃に気付いて全力で後ろに跳んでいなければ…





Σ(; ゚ω゚)「!!?」


シュッ



ドゴォォォォッッ!!





(; ゚ω゚)「…はは。」




今し方まで自分がいた床の穴のように僕の体にも風穴が空いていた。





ξ゚听)ξ「…」





…強い




〜メイド喫茶・死闘編にようこそ!〜

121:◆/wOcNhjd4U
08/28(月) 09:52 mfYI33e1O


ξ゚听)ξ「…」



ガキッ


パラパラ…




ツンは肘まで刺さった自分の腕を抜き取る




手には先ほどまで建物を支えていたと思われる2メートルほどの鉄骨が握り締められていた。










…鬼神







そう呼ぶに相応しい純粋な力




100kgは優にあるであろう鉄骨を片手で持ち上げる怪力




そしてその鉄骨を握り潰す握力





一撃でも食らえば自分はトマトのように潰されるだろう。






強い







(   ω )「…ふふ。」








こいつなら









(  ゚ω゚)「はははははははははははっ!」







全力で殺せる!!






(  ゚ω゚)「…」




気の高ぶりと真逆にいやというほど冷静になる。









視界が











死界と化す








(  ゚ω゚)「…そろそろいくかお。」




言うと同時に消える





否、走り出したのだ。







ξ゚听)ξ「…」





空間中から炸裂する足音




おそらく撹乱して飛び込む機を伺っているのだろう






目で追い切れない





なら





(  ゚ω゚)「!」




右手で鉄骨をジャイアントスイングし始めるツン。





(  ゚ω゚)(馬鹿が…上ががら空きだお。)




ブーンの立体歩行は壁や天井すら足場にする






敵の頭上をとるなど容易い!!





(  ゚ω゚)「死ねお。」

122:◆/wOcNhjd4U
08/28(月) 09:55 mfYI33e1O


ξ゚听)ξ「…貴様がな。」


(  ゚ω゚)「!」



予想してたかのように上を向くツン。左手は既に頭上の敵を握り潰さんと待機していた。






「やっぱ死ぬのはおまえだお。」




Σξ;゚听)ξ「!!?」





確かに奴は上にいた









何故 下 か ら 声がする!?



ヒュッ




ξ゚听)ξ「…」



(  ゚ω゚)「…ちっ。」




ビシュッ



ξメ゚听)ξ「…まだ速さが上がるのね。」



(  ゚ω゚)「首をもらったと思ったんだけどなぁ。」







確かに上にいた







声が聞こえた瞬間











目の前に奴はいなかった





ξメ゚听)ξ「頭より先に体が動くタイプでね。狙ったのが首じゃなくて心臓だったらきっと死んでたわ。」



(  ゚ω゚)「…経験の差かお。」





下に入り込んだ時に殺せると確信した






しかし奴は上を向いたまま体を逸らして攻撃を躱し











なおかつ左手で僕を狙ってきた。








(; ゚ω゚)「…左腕はもう駄目だお。」




だらしなく垂れる自分の左腕を見つめる。




左手はあり得ない方向に捩れ、微かに骨が飛び出していた。



(; ゚ω゚)「全く…、こめかみのかすり傷で左腕一本じゃ割にあわないお。」



ξメ゚听)ξ「それじゃもうダメね。あなたに私は殺せなかった。」



ξメ゚听)ξ「これで結果もでたことだし…死ぬ?」



(; ゚ω゚)「冗談。もともとおまえに両手はいらないお。」



ξメ゚听)ξ「つまらない遺言ね。」





ツンがゆっくりと走り出す。









死が…近付いてきた。



〜メイド喫茶・死界編にようこそ!〜

134:◆/wOcNhjd4U
08/29(火) 13:11 Hf2VSNKSO


回避しようと構える





カチャ





不意に聞こえる金属音




見るとそこには自分が手にしているものと同じクーのナイフが転がっていた。






(  ゚ω゚)「…やってみるかお。」







転がっていたナイフを握り締める。







これしか手がない。








いや










これなら奴を殺せる!






ξメ゚听)ξ「…」





間違いない。



奴は左腕を失い、こちらはほぼ無傷。肉眼で捉えきれない奴の攻撃も私なら体が反応して迎撃できた。






ξメ゚听)ξ「勝てる!」










「勝てる?ならおまえに僕は殺せない。」





ξメ゚听)ξ「!?」





(  ゚ω゚)「勝ち負けで考えてるおまえじゃ話にならないお。」




左手はポケットに突っ込みナイフを持った右手を上に掲げて立つブーン。








天を刺すナイフ







その姿は









鎌を構える死神を連想させた。








─死ね






呟くと同時に体を背中側から360゚回転。その勢いでナイフを投げると同時に自身もツンに向かって跳ねた。






Σξ;゚听)ξ「!!?」




銃弾に匹敵する速さで2本のナイフが同時に迫る。





ナイフが目指すは首と心臓




共に一撃必殺!





ξ;゚听)ξ「…くっ!」




避け…間に合わない!





弾かないと死ぬ!!






ξ;゚听)ξ「くっ…!」





首を狙うナイフを右手で弾く






本当はわかっている…







心臓を狙うナイフを左手で弾く






ナイフを弾いても…













(  ゚ω゚)「…」





スッ








ブーンの手が






そっと











ツンの頭を掴んだ














ゴキッ

135:◆/wOcNhjd4U
08/29(火) 13:14 Hf2VSNKSO


カウンターをされるなら先に両腕を封じればよい。


高速のナイフによる二点同時一撃必殺。避けきれない、故に両腕で弾くしかない。


しかし弾けば頭上からのブーンの攻撃を避けることはできない。








つまり











(  ゚ω゚)「…回避不可。思い付きにしては上出来だお。」



WINNER 【BOON】

(  ゚ω゚)「じゃあな、ツン。なに、アンタなら地獄でもやっていけるだろ。」









事切れたツンを見つめるブーン。



(  ゚ω゚)「まあ、なんだかんだで楽しめたかな…。それじゃ、また人が殺したくなったら呼んでくれ。」







カチッ






(; -ω-)「…限界かお。」





人の身でありながら人にあらざる動きをした代償





体が悲鳴を上げる





入口まであと2メートルもないのに辿り着ける気がしない






意識が薄れる








いいのか?







おまえが乗り越えてきた屍はなんだ?







(; -ω-)「…そうだったお。」





ずる




一歩づつ踏み締める




ずる




そうだ




しぃや毒男やクーやツンはもうこんな風に一歩を踏み締めることはできない




ずる




僕の一歩はみんなの命の上にある




ずる





諦めたりしちゃダメだ!!






ずる





がちゃ






入口のドアを開ける







そこには







今は懐かしい








穏やかな日常が広がっていた…





〜メイド喫茶・完結編にようこそ!〜

143:◆/wOcNhjd4U
08/30(水) 02:03 zxT52QetO


チラシの裏。まあ暇だったら読んで。


〜〜〜〜〜〜〜


(;'A`)「…くっ…。」



ゆっくりと立ち上がる毒男。


辺りは静寂に包まれている。生きているのは…しぃと俺だけ。



(;'A`)「…予想してはいたが現実をみると…俺が生きてるのも奇跡だな。」









M3計画



Manufacturing Mechanical Murderer

(機械的殺人鬼の製造)





身近な友人によって命の危険に晒され、自らが倒さなければ生存できない状況を作る。

信頼していた友人の裏切りによる精神の揺らぎ。


そこへ命の危険というさらななるプレッシャーをかける。

そして自ら友人を倒させることにより今までの道徳心へ大きな傷を入れる。


加えて、戦闘経験値の加算。





これを段階的に繰り返すことによって






道徳心、つまり人としての心の崩壊。




( 'A`)「文字通り殺戮兵器と化す。」



第一段階。俺と戦うことでこの状況を把握させ、俺がわざと負けることによって最初の精神的ダメージを与える。



(;'A`)「第一段階なら殺しまではしないだろうと踏んで自ら参戦したが…正解だったな。」




第二段階。武器の出現によるプレッシャーの増加。さらにぎりぎりまで痛め付けることによって理性の弱体化、本能へ呼び掛ける。



( 'A`)「刃物は他の武器より身の危険を実感しやすい。さらに小振りなナイフなら死ぬまでは至らない。」




第三段階。圧倒的な強敵の出現。これにより相手を殺さなければ絶対に生き残れない状況になる。




( 'A`)「この時点で道徳心は崩壊。殺すことをためらわなくなる。ツンも見抜いてたようだがブーンには才能があった。」

144:名無しさん
08/30(水) 02:09 zxT52QetO



誤算は二つ。



一つ目はブーンが第二段階で既に敵を殺したこと。


( 'A`)「これは嬉しい誤算だった。ブーンの適性は予想以上のようだ。」





二つ目は人格の分裂。



( 'A`)「こちらは想定外だった。まあこれは回数をこなせば人格の主導権は『殺人鬼』の方が握るだろう。」








( 'A`)「…計画は成功だ。」



あとはさらなる修正を加えれば最強の傭兵育成プランができる。




( 'A`)「『愛国者』(VIPPER)たちも喜ぶだろうな。」








毒男は立ち去る。







本当の戦争はこれからだ。






〜メイド喫茶・エピローグにようこそ!〜

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