203:名無しさん
09/03(月) 20:17 m7d72VN7O
十九重 『JUDGE』
歩く先には目指す目的地。
周りには森、コンクリートでできた道が続く。
('A`)「Fの次の地区はなぜかJ地区なんだが」
( ゚∀゚)「そんなことよりFの長さに脱帽した」
( ^ω^)「まるでフラッシュのないいわやまトンネルだお」
('A`)「真面目にやらないとミンチ」
( ゚∀゚)「そんな話は置いといて、おまえら能力見れよ」
( ^ω^)「忘れてたお」
('A`)「別に忘れてたわけじゃないけどランクが上がったのを忘れてただけなんだから」
( ゚∀゚)「忘れてたろ」
( ^ω^)「忘れてたお」
('A`)「……」
204:名無しさん
09/03(月) 20:18 m7d72VN7O
2ndの手の甲が輝く。
('A`)「「弾」「宙」」
自分の周囲を半径1m程離れた位置には、無数のトイレットペーパーの芯のような包が展開されていた。
違うのは色が白く輝いていることだろうか。
( ゚∀゚)「何か変わったのか」
( ^ω^)「また透明な能力かお」
('A`)「おまえらにはこれが見えないのか?」
( ゚∀゚)「これ?」
( ^ω^)「自分にだけ見えるとかいう厨房的発言だお」
('A`)「俺には見えておまえらには見えない…俺、特別な人間なんじゃね?」
( ^ω^)「これはひどい厨房だおw」
( ゚∀゚)「つうかこんな戦いしてる時点で俺らは特別」
('A`)「盲点だった」
205:名無しさん
09/03(月) 20:19 m7d72VN7O
( ^ω^)「能力使えお」
('A`)「よし!!やってみよう!!」
( ゚∀゚)「そうしよう!!」
( ^ω^)「うるさいお」
('A`)「じゃあやるか」
( ゚∀゚)「わくわく」
( ^ω^)「てかてか」
('A`)「…いつものあれだ」
( ゚∀゚)「またか」
( ^ω^)「使い方わからないなら説明書読め」
('A`)「なんかマンネリ化してるな」
( ^ω^)「使い方が難しいから仕方ないお」
( ゚∀゚)「俺は必要ないから嬉しいのか悲しいのか」
('A`)「俺は説明書を使うぜ」
( ゚∀゚)「で、どうよ?」
('A`)「つまり、この『見えない』芯に弾を込めると放つことができるらしい」
( ^ω^)「何を当たり前のことを言ってるんだお 今までと大して変わらないお」
( ゚∀゚)「おまえに姿が見えるようになっただけだからな」
206:名無しさん
09/03(月) 20:20 m7d72VN7O
('A`)「いや、前までの能力の完成形だな」
( ^ω^)「詳しく」
('A`)「今までは宙に浮いているように見えたが間違いなんだ」
( ゚∀゚)「包はあったが本人にも見えなかったみたいな感じの展開か」
( ^ω^)「それでも変わらないお」
('A`)「変わるぞ」
( ^ω^)「?」
('A`)「まぁ普通に使ってみるか」
2ndが道の端にある小石を一握り拾う。
('A`)「これが通常版」
2ndが弾を自分の周りに撒く。
前後左右と自分の頭の上に。
包の中に小石が装填される。
207:名無しさん
09/03(月) 20:21 m7d72VN7O
( ゚∀゚)「普通に浮いているんだが」
( ^ω^)「そう見えるお」
('A`)「今は包に装填されてるからこのまま弾を入れたまま動ける」
( ゚∀゚)「弾がまる見え」
( ^ω^)「僕もう弾を使ったりしないよ!!」
('A`)「打ち出す」
音もなく放たれる小石。
コンクリートの道や周りに生えている木々に穴を空ける。
二人の身体を弾が通り抜ける。
( ^ω^)
( ゚∀゚)
(^ω^)
(゚∀゚)
( ゚д゚ )
( ゚д゚ )
(;'A`)「こっちみんな」
208:名無しさん
09/03(月) 20:22 m7d72VN7O
( ゚∀゚)「おまえ、仲間じゃなかったら俺らは死んでいた」
( ^ω^)「殺す気かお」
('A`)「殺し合うから仲間じゃなきゃよくね?」
( ゚∀゚)「確かに」
( ^ω^)「異義無しだお」
('A`)「ちなみにこの弾は動かせる」
( ゚∀゚)「は?」
( ^ω^)「お?」
('A`)「やってやんよ」
( ゚∀゚)「めんどいから却下」
( ^ω^)「まぁ、興味ないから実演しなくていいお」
('A`)「そうか」
209:名無しさん
09/03(月) 20:23 m7d72VN7O
( ^ω^)「僕もやるお」
1stの手の甲が輝く。
( ^ω^)「「刺」「天」」
13個の黒い十字架。
家庭用の扇風機程の大きさ。
1stの周囲を囲むように展開されていた。
(;゚∀゚)「なんか能力が段々やばくなってんな」
(;'A`)「悪役かよ」
(;^ω^)「…これはコメントしにくいお」
( ゚∀゚)「効果は?」
('A`)「無効化?」
( ^ω^)「…『孤独』だお」
(;゚∀゚)「は?」
( ^ω^)「…十字架により相手の能力を無効にするお」
('A`)「同じか」
( ^ω^)「いや型があと二つあるお」
210:名無しさん
09/03(月) 20:24 m7d72VN7O
('A`)「…他のは」
( ^ω^)「……」
十字架の一つが大剣へと姿を変えた。
(;゚∀゚)「なんか反則臭いな」
( ^ω^)「さっきの十字架が“反逆者”でこれが“断罪者”だお」
('A`)「あと一つは?」
( ^ω^)「これだお」
剣の一つが本の形に変わる。
色が今までの空間に穴を開けたような黒から、見る者を圧倒する神々しい白へと姿を変えた。
211:名無しさん
09/03(月) 20:25 m7d72VN7O
( ^ω^)「“罪”だお」
('A`)「罪……ね」
( ゚∀゚)「…厨二だな」
( ^ω^)「十字架と剣とは効果が違うお これは相手の能力を載せるお」
('A`)「付加か?」
( ゚∀゚)「登録?」
( ^ω^)「いや、相手の攻撃をページにしまって出す事が出来るお」
太陽が傾きかけていた。
西日が眩しく輝く。
( ^ω^)「だから能力は『孤独』…つまりユダだお」
道が途切れ小高い丘から見えるのは大型の遊園地。
中心には大きな山のような物が鎮座して煙をあげる。
川の上には橋が掛かり、船や塔のようなアトラクションが顔を覗かせる。
入り口が開き、まるで自分達を誘っているかのようだった。