260:名無しさん
09/07(金) 15:01 /tk5tZwWO

 
二十五重 『夜明け』
 
夜明けより少し前。
まだ周りは薄暗い。
 
(*゚ー゚)「あなたの仲間、死んだね」
 
( ゚∀゚)「…あぁ」
 
(*゚ー゚)「あなた達がみんなを殺したからいけないの でも安心して? あなたもすぐに死ねるから」
 
( ゚∀゚)「…それは無理だ」
 
(*゚ー゚)「無理?なんで?あなたはみんなを殺したのよ?」
 
( ゚∀゚)「おまえだって俺の仲間を殺したろ」
 
(*゚ー゚)「……」
 
( ゚∀゚)「俺は約束したんだ」
 
男の周りにはいくつもの光りの球が出現した。

261:名無しさん
09/07(金) 15:02 /tk5tZwWO

 
( ゚∀゚)「神になるってな 悪いがおまえの駄々に付き合うつもりはねぇよ」
 
(*゚ー゚)「駄々?私の大事な人達への思いが駄々?」
 
( ゚∀゚)「この問答も終わりだ 相手が悪かったな」
 
男の前で光は集まり、大きな丸に変化した。
 
(*゚ー゚)「ふざけないでよ!!みんなを返して!!」
 
女が大きな雲を凍らせて巨大で鋭利な槍を形作る。
 
(*゚ー゚)「私は幸せを望んだだけ!!」
 
光が女へと放たれる。
一瞬の出来事。
氷の槍は消滅し、女は目を閉じた。
 
(*゚ー゚)「なんだ…みんなそこにいたんだ」
 
女は光に包まれ、消えた。

262:名無しさん
09/07(金) 15:03 /tk5tZwWO

 
( ゚∀゚)「みんないなくなったな…まるで俺がユダみたいだな キリストはユダに孤独になる運命を与え続けたって聞いたな」
 
夜が明けた。
周囲が日の光に照らされる。
 
(  ∀ )「こんな遊園地で一人なんて馬鹿みたいだな…俺」
 
男の頬を伝う一筋の涙。
日の光によって輝く。
一人の男が遊園地を出て行く。
残骸のみが残り誰もいなくなった遊園地。
壊れた機関車が道から落下する。
一人だけ生き残ると操作された運命の遊園地に気付いた者はいなかった。
今日の空は晴れていて、風も緩やかに吹いていて、だけど心は湿ってて、僕はどこに進むのだろうか。

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