127:15◆p7NLwd/q.6
08/25(土) 00:26 tuspg2P6O

 
十三重 『氷と凍』
 
ビルだった物の瓦礫が周辺に転がっていた。
大きく開いた穴。
切り裂かれた街灯や電柱。
刺々しいおっぱい。
残された戦いの爪痕。
 
( ^ω^)「……ぉ」

128:名無しさん
08/25(土) 00:27 tuspg2P6O

 
いつもと同じ足どり。
違うのは気持ち。
何時だって心は満たされないはずだった。
この世界で仲間ができた。
女の子と殺し合いをしたのに、大事な約束をした。
 
( ^ω^)「僕はきっと約束を果たすお でも簡単には死なないお」
 
向こうで得ることのない気持ちに包まれた。

129:名無しさん
08/25(土) 00:28 tuspg2P6O

 
脳内に響く久々の電子音。
ビルの残骸に座る三人。
 
('A`)「…疲れたな」
 
( ゚∀゚)「んー」
 
( ^ω^)「大丈夫だお」
 
('A`)「そうか じゃあ頑張っていきますかぁ」
 
( ゚∀゚)「ランク上がったし確認するっきゃないだろ」
 
( ^ω^)「まぁ無難な選択肢だお」
 
文字を見て読もうとする。
一人の男が大声をあげる。

130:名無しさん
08/25(土) 00:29 tuspg2P6O

 
\(^o^)/「悪いがそうはさせない!!」
 
空に輝く月を背に、笑顔とは裏腹に絶望を感じさせる男がいた。
 
\(^o^)/「今までの戦いは見せてもらった 疲れきった貴様らに勝ちはない!!」
 
(;'A`)「能力が新しくなった状態はきついな」
 
( ゚∀゚)「連戦だからか」
 
(;^ω^)「12thは心配無くていいお 僕らは新しい物になるから使い勝手が悪いお」
 
\(^o^)/「そう!!それこそが私の作戦!! 神字に目覚めた私の実験台になってもらうぞ、噛ませ犬ども!!」
 
男が手を宙に漂わせる。
光る氷と全の文字。

131:名無しさん
08/25(土) 00:34 tuspg2P6O

 
\(^o^)/「私は13th!! 全てを凍らせる能力を得た男!!」
 
周囲の温度が格段に下がる。
男の足元から凍りだして行く。
吐き出す息が白い。
 
(;'A`)「さみぃ」
 
(;゚∀゚)「さむっ」
 
(;^ω^)「寒いお」
 
\(^o^)/「寒い」
 
四人の男は弱音を吐く。

132:名無しさん
08/25(土) 00:35 tuspg2P6O

 
(#゚∀゚)「てめぇも寒いのかよっ!!」
 
\(^o^)/「うっさい!!神は私に凍らせる能力を与えてくれたが寒さに強くしてくれなかったのだ!!」
 
(;'A`)「神に見放されてやがるw」
 
(;^ω^)「だっせぇおw」
 
三人によって笑われた男は声を張り上げた。
 
\(^o^)/「貴様らは確実に凍死させる!!」
 
空気が凍る。

133:名無しさん
08/25(土) 00:36 tuspg2P6O

 
(;゚∀゚)「ヤバイ!!」
 
12thは地面に手を付けて壁を錬成する。
 
\(^o^)/「そんな壁など無視だ 空気中の水分を凍らせて殺してやる!!」
 
男はさらに声を大きくした。
 
\(^o^)/「エターナル・フォース・ブリザード!!」
 
相手は死ぬ。
凍りの発生源は男の手。
男は凍りついていた。
 
\(^o^)/「\(^o^)/オワタ」
 
(;゚∀゚)「えーと…」
 
('A`)「…死んだな、こりゃ」
 
(;^ω^)「こいつは確か寒さに耐性がないって言ってたお」
 
('A`)「馬鹿すぎて困る」
 
( ゚∀゚)「同意」
 
( ^ω^)「同意」
 
響く電子音。
 
('A`)「…なんもしてないのに4:になっちまった」
 
(;^ω^)「3:なんて見てすらいないお」
 
( ゚∀゚)「得したぜ」
 
いつの間にか凍りづけの男の姿は消えていたが誰も意に介さなかった。

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