244:名無しさん
09/07(金) 14:40 /tk5tZwWO
二十三重 『暗闇』
女の周りを回る鮫。
女を包む紐は半数に減り、鮫は四ついる。
(*゚∀゚)「君はおもしろい能力だったねw」
( ゚∀゚)「あんただっておもしろかったさ」
鮫が一つ喰らい掛かる。
紐を絡め、力を入れる。
同じ繰り返し。
( ゚∀゚)「だがここからは違うんだよな」
ヒレが飛ぶ。
(*゚∀゚)「!?」
ヒレは女を狙わずに、地面を砕いた。
245:名無しさん
09/07(金) 14:41 /tk5tZwWO
(*゚∀゚)「狙いがズレた?w」
( ゚∀゚)「狙い通り これで終わりにさせてもらおうか」
砂煙に乗じて二つの鮫が両側から喰らい付く。
(*゚∀゚)(視界に気を取られてて反応が遅れた!?)
雲がかみ砕かれる。
自分がかみ砕かれる直前で紐を巻き付けた。
直後に二つのヒレが女を襲い、高く身を宙に飛ばす。
(*゚∀゚)「アヒャ!?」
宙にある道の上に飛ばされた。
意識がはっきりしない。
その刹那、機関車にひきとばされた。
女はまたも宙に投げ出された。
246:名無しさん
09/07(金) 14:43 /tk5tZwWO
( ゚∀゚)「仲間が待ってるからな あんたにはここで死んでもらうよ」
一つの鮫が女に噛み付く。
(*;゚∀゚)「あぁぁぁっ!?」
腹から血を流しながら叫ぶ。
ヒレが飛ぶ。
女は大きな船が浮いている湖の中にヒレで押し込まれた。
(*゚∀゚)(錬成物がない!? 水以外の何か……)
( ゚∀゚)「俺の勝ちだ」
(*;゚∀゚)(あの娘を置いて死ぬのは…)
男が女の顔を掴む。
直後、女の頭は破裂、血を流しながら沈んでいった。
そして男は水から上がる。
( ゚∀゚)「分解で止めると強いな」
男は近くで爆発が起こった場所へと走り出した。
247:名無しさん
09/07(金) 14:44 /tk5tZwWO
二人の男が血を流す。
ミ,,゚Д゚彡「まさか…」
(;'A`)「……」
ミ,,゚Д゚彡「歯を全てと右の指まで飛ばすとはな」
(;'A`)「……」
ミ,,゚Д゚彡「もう喋ることもできないな しかし、貫通した指が俺の腕に当たるとは」
男は片腕から血を流す。
(;'A`)(もう少しだけもてよ、俺の体)
ミ,,#゚Д゚彡「たが万に一つもおまえの勝ちはない!! いや、勝たせるわけにはいかない!!」
男が地面を殴る。
手の文字が輝きを放つ。
248:名無しさん
09/07(金) 14:45 /tk5tZwWO
(;#'A`)(これ以上溜めさせるわけには)
走り出す。
体中から血が流れていようとも、死が背を追ってこようとも。
激痛?
知らんよ、そんなもん。
体が少しでも動けばいいんだ。
ミ,,゚Д゚彡「その体で立ち向かうとは!!」
男が拳を振る。
放たれるエネルギーの塊。
(;'A`)(まだなんとか行ける)
男はエネルギーの塊に飛び込んだ。
爆発が起こる。
ミ,,゚Д゚彡「なかなかの覚悟だったが俺の勝…」
煙の中から男が現れた。
既に目の前にまで。
249:名無しさん
09/07(金) 14:47 /tk5tZwWO
ミ,,;゚Д゚彡「自分の腕を盾に使うなんて基地外が!!」
男の右腕はすでに使い物にならないほどに、ボロボロになっていた。
だが、手の甲が輝く。
(;#'A`)「ア゛ァ゛ァ゛ァ゛ァ゙ァ゙ァ゙」
まともに喋ることすらできない状態で男は左手で右目をえぐり出した。
ミ,,;゚Д゚彡「マジかよ」
見えない筒は男の頭を狙い、幾重にも続く。
見えない威圧感と死の恐怖。
ミ,,;゚Д゚彡「あいつが目を覚ます前に俺が眠るハメになるとは」
撃ち出された右目に雲の盾は砕け、男の頭は吹き飛ばされた。
(;-A`)(俺はもうダメだな)
もう一人の男が目から血を流し、倒れた。
(;゚∀゚)「おい!!2nd!?」
金髪の男が近寄り呼び掛ける。
(;゚∀゚)「ちくしょう!!とりあえず1stのところまで行くか」
12thは2ndを背負い、光りが放たれている場所へと走り出した。
暁の前の闇が最も暗い。
闇が深く未だ日は姿を現すことはない。
250:名無しさん
09/07(金) 14:48 /tk5tZwWO
周囲が光る。
(;^ω^)(雲の中を通った後で火になるのは反則だお)
雲を断ち切り、十字架で防ぐ。
本で攻撃を吸収できる速さではない。
(,,゚Д゚)「そんな繰り返しじゃ俺には勝てねぇんだよ!!あぁ!?」
男の手が燃える。
手を雲に振りかぶり、電気を流す。
(#^ω^)「てかその雲ずるいお!!」
(,,゚Д゚)「この雲は空気中の水分を凝結させて作っているから塵や埃を含んでるんだ 不純物たっぷりの雲に電気はよく通る」
(;^ω^)「まじかお」
雲に包まれた。
自分の周りに雲はない。
ただ少し離れた所から雲が球のように白く靄っている。
しくじった。
話している間に囲まれた。
(,,゚Д゚)「微量の電気を含ませた」
(;^ω^)「こんなんすぐに抜け出してやるお」
(,,゚Д゚)「やめとけ」
手が少し痺れる。
進めば進むほど手が痺れ、痛み、弾かれた。
251:名無しさん
09/07(金) 14:50 /tk5tZwWO
(,,゚Д゚)「そうだな…始めは静電気くらいだが進むと電圧が上がるぞ」
(;^ω^)「……」
(,,゚Д゚)「おまえ、右腕が帯電してるだろ? 中に高圧の電気流したらどうなるかわかるか?」
(;^ω^)「能力で防げば…」
(,,゚Д゚)「おまえの能力じゃ全身は守れないだろ 一瞬だけ雷くらいまであげれば勝手に黒焦げだな」
一瞬だけ光る。
よもや、雷が鳴る音をこんな近くで聞き、自らに落ちるとは。
雲が晴れる。
右腕が無くなった男が膝をついている。
右腕が炭素の炭になり砂のように風に流された。
焼けたため、出血はない。
(,,゚Д゚)「右腕だけか…」
(;^ω^)「十字架で体の電気を散らし盾にして守ったお」
(,,゚Д゚)「右腕は間に合わなかったか おまえの能力は左手だけになるぞ」
(;^ω^)「今出してるのがあれば問題ないお」
(,,゚Д゚)「果たしてそうだと言えるか?」
男が十字架に触れると十字架は炎になり、消えた。
252:名無しさん
09/07(金) 14:51 /tk5tZwWO
(;^ω^)「おっ!?」
(,,゚Д゚)「おまえの能力は能力に対して振るうとき発動する だから俺から触れば消滅できる」
(;^ω^)「思わぬ弱点出現だお」
能力の残りは本が一つと十字架が二つ、そして大剣が一つ。
(,,゚Д゚)「俺の勝ちは決まったようなものだな」
(;^ω^)「僕を殺してからそういうことは言って欲しいお」
右腕は無く、能力の効果も知られている。
(;^ω^)「…ぶざまなもんだお」
男が雲に電気を流す。
にやけ面は十字架を前に出し電気を防ぎ、走る。
253:名無しさん
09/07(金) 14:52 /tk5tZwWO
(,,゚Д゚)「特攻!?」
(;^ω^)「死ぬ気はないお」
にやけ面が男の目の前に迫る。
(,,゚Д゚)「消し炭になりたいのか?」
男が手を出し、空気を燃やす。
二つの十字架で防ぐが掴まれて燃やされた。
(,,゚Д゚)「おまえの能力に攻撃はない ここまで迫ったのに残念だったな」
男が左手を前に出す。
(;^ω^)「僕の能力の知ったかに意味はないお 僕の能力は僕のものだお」
にやけ面のお腹から大剣が姿を現す。
(,,゚Д゚)「背中に隠してたのか? 確かに自分が刺さっても能力は問題ないよな だが俺の能力を無効にしてもなんの意味もな(;^ω^)「何勘違いしてやがるんだお 僕の大剣の効果は相手の能力を断ち切るんだお」
(,,;゚Д゚)「!?」
左手の文字が斬られる。
文字が弾け、消える。
254:名無しさん
09/07(金) 14:53 /tk5tZwWO
(,,;゚Д゚)「文字が…!?」
(;^ω^)「雷の文字があるから火に変わるんだお だから消せば僕の本の攻撃も通るお!!」
(,,;゚Д゚)「まさか」
(;^ω^)「さっきの雷ごちそうさんだお 右腕のお釣りを返すお」
白い本が輝く。
周囲が光り、電気が包む。
火花が散る。
半身が黒焦げた男が叫ぶ。
(///Д゚)「おれがあいつを置いて先に死ぬわけにはいかねぇんだよ!!」
(;^ω^)「僕だって仲間を残して死ぬわけにはいかないお」
「天」の字が輝く。
左手を頭に向ける。
直線的な光が男の頭を吹き飛ばす。
頭を無くした体は音を立てて倒れ、光に包まれ消えた。
(;^ω^)「腕、無くなっちゃったお…お?」
暗闇の中、女の泣き声が微かに聞こえる。
夜はまだ明けない。