12:名無しさん
08/19(日) 02:55 CWYBSXtvO

 
三重 『こころのえんぴつ』
 
目が覚めるとそこにはすべり台がありました。
 
( ^ω^)「…公園?」
 
砂場、すべり台、鉄棒、ぶらんこの四つしかない小さなありふれた公園。
わかることは人も動物も虫もいないことだ。
 
( ^ω^)「様子見で街中行ったら他の人とエンカウントしたらどうするおw」
 
独り言を呟き、遠くに見える街を目指そうと歩き出した。
 
( ^ω^)「そういえば武器の出し方がわからないお」
 
立ち止まり、自分の右手の甲を見つめた。
 
( ^ω^)「…まぁいいお」
 
公園を出ようとした時、気まぐれで林へと向きを変えた。
 
(;^ω^)「街中は滑降の獲物だお 常識的に考えて」
 
(,,^Д^)「…あぁ?」
 
( ^ω^)
 
(^ω^ )
 
( ^ω^ )
 
(゜ω゜;)「ぉおぉお!?」
 
(,,^Д^)「…番号は?」
 
(;^ω^)「…1stだお」
 
(,,^Д^)「……俺は7thだ」
 
( ^ω^)「…そうかお」

13:名無しさん
08/19(日) 02:58 CWYBSXtvO

 
(,,^Д^)「…俺はさ、」
 
(;^ω^)「お?」
 
(,,^Д^)「ツレと昼に飯を食いに行くつもりだった」
 
( ^ω^)「…?」
 
(,,^Д^)「…車のブレーキがなかったんだわ」
 
( ^ω^)「……」
 
(,,^Д^)「直感で感じた これはヤバイって」
 
(,,^Д^)「…だからツレをたたき落としたんだわ その後自分も降りようと」
 
(,,^Д^)「…“回避出来る死”が聞いて呆れる」
 
( ^ω^)「…?」
 
(,,^Д^)「…ブレーキ、戻ったんだがな、もう遅かった」
 
( ^ω^)「……」
 
(,,^Д^)「…目の前にはガキを乗せたベビーカーが突っ込んで来てた」
 
( ^ω^)「……」
 
(,,^Д^)「夢中でハンドルきってたんだ」
 
( ^ω^)「……」
 
(,,^Д^)「…狭い道路だった 橋の手前の」
 
(,,^Д^)「ガードレールを突っ切って落ちた」
 
( ^ω^)「……」
 
(,,^Д^)「…よく覚えている 橋はな、川を渡るものじゃなかったのが運の尽きだ」
 
( ^ω^)「…?」
 
(,,^Д^)「下に凹んだ土地を真っ直ぐ進むための橋だった…だから俺は下に落ちてグシャっだ」
 
( ^ω^)「そうかお」
 
(,,^Д^)「俺はお前と組む気はない」
 
( ^ω^)「僕もだお」
 
(,,^Д^)「じゃあ同意のうえでの殺し合いだな」
 
( ^ω^)「おっおっお」

14:名無しさん
08/19(日) 02:59 CWYBSXtvO

 
どうしてこんなに落ち着いているのだろうか。
一度死んだ事が影響しているのかもしれない。
だが、そんなことは関係なかった。
 
(,,^Д^)「…楽しまないとだな」
 
( ^ω^)「…勿論だお」
 
気持ちが高ぶる。
こんなに気持ちになったのはいつ以来だろうか。
遠足に行く前日に似た高揚感。
 
(,,^Д^)「…掴」
 
男の呼応とともに手にはマジックハンドが握られていた。
 
(;^ω^)「おぉ…そうやって出すのかお でもへぼいお」
 
(,,^Д^)「…知らなかったのか? ここに飛ばされる前に言ってたぞ」
 
( ^ω^)「すぐに意識飛んだから仕方ないお」
 
(,,^Д^)「へぼいって言われてもなぁ 威力も弱いが多分素手よりマシだ」
 
( ^ω^)「そうかお…刺」
 
手には光る…えんぴつ?
 
(,,^Д^)「色えんぴつか」
 
そう、三色の光るえんぴつだった。
 
( ^ω^)「無いよりマシだお しかも鋭いから痛そうだお」
 
(,,^Д^)「いくぞ」
 
声を発した後、男は目の前から消えていた。
 
(;^ω^)「お!?」
 
(,,^Д^)「もらった」
 
右からの声とともにマジックハンドが伸びていた。
即座に右手を伸ばしえんぴつで受け止めた。
体が軽い。
身体能力や動態視力、反射神経などが強化されていることに気付く。

15:名無しさん
08/19(日) 03:01 CWYBSXtvO

 
( ^ω^)「…体が軽いお」
 
(,,^Д^)「…格ゲー並の動きが出来るらしいぞ」
 
( ^ω^)「そうなのかお」
 
声とともに赤色のえんぴつを投げ付けた。
 
(,,^Д^)「まぁこっちのほうが楽しいからだろうな」
 
言葉とともにえんぴつをマジックハンドで防ぐ。
 
(,,^Д^)「…っ!?」
 
えんぴつが刺さった位置からマジックハンドが燃えだした。
 
(,,^Д^)「…ふざけた効果だな」
 
( ^ω^)「多分、色によって変わるお」
 
(,,^Д^)「へぇ…俺のマジックハンドの効果をみせてやるよ」
 
言い終わるか終わらないかのうちに男は目の前から消えた。
 
( ^ω^)(手持ちは青と黄色…効果がわからんお)
 
(,,^Д^)「考える余裕あんのか?」
 
( ^ω^)「おぉ…!」
 
伸びたマジックハンドに青色のえんぴつを投げ付ける。
マジックハンドの手が開きえんぴつを握り潰した。
 
(;^ω^)「ちょwwww粉になったwwwww」
 
(,,^Д^)「固形物の内部への振動だ」
 
( ^ω^)「わけわからんお」
 
(,,^Д^)「握った物の中から固いものをいっぱい振ってぶっ壊すわよ☆ってことだ」
 
( ^ω^)「どうやって効果を知るんだお」
 
(,,^Д^)「技使う→ステータス→( ΦωΦ)ロマー」
 
( ^ω^)「天才すぐるお」

16:名無しさん
08/19(日) 03:02 CWYBSXtvO

 
(,,^Д^)「戦いに戻っていい?」
 
( ^ω^)「君は2:かお?」
 
(,,^Д^)「あぁ 最初は軍手だった」
 
( ^ω^)「経験の差は戦闘に大事らしいお しかも初戦は不利過ぎるお」
 
(,,^Д^)「で?」
 
( ^ω^)「逃げるお」
 
(,,^Д^)「どうやって?」
 
( ^ω^)「えんぴつで」
 
(,,^Д^)「経験の差は逃げることには影響しないとでも?」
 
( ^ω^)「そんなことはないお だけど人間はイレギュラーなことに弱いお」
 
(,,^Д^)「ほぅ…やってみ( ^ω^)「さらばだ、少年」
 
彼の手には三本のえんぴつが握られていた。
 
( ^ω^)「水蒸気爆発w」
 
周囲は水蒸気によって霞んで見える。
 
(,,^Д^)「…どうやったかわかんねぇが逃げ切られたか」
 
男は水煙に包まれ、ただ笑っていた。

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