353:名無しさん
09/29(土) 13:00 WpHlAhMlO
三十一重 『THE HANGEDMAN』
lw´‐ _‐ノv「そろそろ茶番は終らせてやんよ」
少女が軽く跳躍し、左手を男に向けるとともに前方に進む。
( ゚∀゚)「謎は全て解けへぶぉぁかあた!!」
男が喋り出したと同時に体が少女に引き寄せられ、抱き締められた。
lw´‐ _‐ノv「物体に働く引く力と押す力 目には見えず、だが働く その力で挟まれたら?」
(;゚∀゚)「べぼっぁ!!ちょっへまっじゅさぶるっさ!!」
男の右腕が少女の左手に引き寄せられ、左腕が右腕に押し込まれる。
少女の腕に力はほとんど入っていない。
だが徐々に男を押さえ付ける。
从;゚∀从「早く手から逃げないと死ぬぞ!!」
(;゚∀゚)「わかっほう゛ぁ!!しなちこなっ!!」
男の腕の色が変化していた。
354:名無しさん
09/29(土) 13:02 WpHlAhMlO
lw´‐ _‐ノv「表面にも内部にも効く力は少なからず血圧にも影響を与える」
(;゚∀゚)「やべっちょ!!やっぼい゛ま゛なかし!!」
男の左腕が少女の右腕に迫られている所は白くなり、離れている場所が赤くなる。
逆に右腕は少女の左腕に引き寄せられている所は赤くなる。
lw´‐ _‐ノv「腕、切れる」
(;゚∀゚)「やう゛ぁ!! A SEED!!」
少女の背後に丸い光が浮かぶ。
球というよりは楕円に近くどこと無く種を想像させる。
そしてその種は殻を破り、中から光が弾ける。
lw´‐ _‐ノv「……」
少女が男を離し、背後へと跳び退く。
(;゚∀゚)「痛いってレベルじゃなかったぜ」
lw´‐ _‐ノv「まだまだ続くよー☆」
少女が男の腹から引く。
(;゚∀゚)「いやいやいや、待てって」
lw´‐ _‐ノv「……」
男に拳を向ける。
(;゚∀゚)「A SEED!!」
lw´‐ _‐ノv「…!!」
光が少女の腕を弾く。
355:名無しさん
09/29(土) 13:03 WpHlAhMlO
(;゚∀゚)「おまえの能力は物体を引く力と押す力だろ」
lw´‐ _‐ノv「ん」
(;゚∀゚)「俺の光は一つ一つの粒子が隙間を潰して集まり攻撃するから物理的に限りなく近づく 押す方向によっては弾かれたと勘違いもする」
lw´‐ _‐ノv「……」
(;゚∀゚)「移動は力の向きの違いだろ 地に足が着いているときは力のベクトルが相手に向き俺がおまえのほうに、宙に浮くと逆になる だから俺の方向に動く」
lw´‐ _‐ノv「ほぉ」
(;゚∀゚)「そしておまえがどんな攻撃に力を加えるかを見ていた 形状や大きさではやはり弾かれる だが8:のSEEDだけは弾かれなかった」
lw´‐ _‐ノv「……」
(;゚∀゚)「俺の効果は光を造型と種の形をした光だけ性質が変わるようになってるんだ」
lw´‐ _‐ノv「…熱、持ってたね」
(;゚∀゚)「あぁ、種の形のときだけだが光に様々な効果を付着させるのと前までの効果がSEEDの効果だ」
lw´‐ _‐ノv「少しのヒントでここまでとは嬉しい誤算」
(;゚∀゚)「嬉しい?」
lw´‐ _‐ノv「本音を言うと僕だって後悔している」
从;゚∀从「なら、なんで…」
lw´‐ _‐ノv「ここまで来たら僕も意地がある 諦めきれるわけ、ない」
从;゚∀从「そんな理由で…」
lw´‐ _‐ノv「かなり重要さ 陽もいる 誰かが止めなきゃ」
从;゚∀从「なにもおまえがやらなくても」
lw´‐ _‐ノv「僕の力は彼らに勝らずとも劣らない 僕がやらなきゃ」
356:名無しさん
09/29(土) 13:05 WpHlAhMlO
( ゚∀゚)「よくわからんけど無理しないほうがいいぞ?」
lw´‐ _‐ノv「無理なんてしてないんよ」
( ゚∀゚)「でもまだ小さいし」
lw#´‐ _‐ノv「…背はしかたない これでも君より遥かに生きている」
( ゚∀゚)「そうか…そうだ、よくわからんがそれは俺でもできるのか?」
lw´‐ _‐ノv「冥王に見られれば君でも…なんで?」
( ゚∀゚)「(冥王?)よし、じゃあ俺が勝ったらそいつとの喧嘩止めて俺に任せろ」
从;゚∀从「は?」
lw´‐ _‐ノv「無理」
(;゚∀゚)「ちょw」
lw´‐ _‐ノv「僕に勝てないようじゃ、ね」
( ゚∀゚)「じゃあ勝ってやんよ ここからが俺の本領発揮ってやつだ」
lw´‐ _‐ノv「楽しみだね」
少女が両手を広げる。
lw´‐ _‐ノv「10:ボーナスはアルカナ アルカナとはヒトの本質 そして能力を引き立たせるための付属効果として月が付加した可能性」
( ゚∀゚)「……」
lw´‐ _‐ノv「僕のアルカナはTHE HANGEDMAN……HANGEDMAN 8」
(;゚∀゚)「俺、アルカナない」
lw´‐ _‐ノv「知らん 僕を倒すんでしょ 頑張って」
(;゚∀゚)「スパルタ過ぎる」
lw´‐ _‐ノv「ヒントは僕の能力を更に発揮させるのがアルカナ…」
少女が男に向かって走る。
357:名無しさん
09/29(土) 13:06 WpHlAhMlO
( ゚∀゚)「ヒントを出すとは甘く見てるな」
lw´‐ _‐ノv「期待してるだけだよ」
( ゚∀゚)「期待してくれるなんて嬉しいね A 1 C 2 E 3 G 4 I 5 K 6 M 7 O 8 P 9 R 0!!」
少女を囲むように光の数字が回転しだす。
lw´‐ _‐ノv「また同じことを繰り返すの?」
( ゚∀゚)「ほとんどの能力は手を使うからな 数で押させてもらう」
0が回転する。
lw´‐ _‐ノv「?」
( ゚∀゚)「油断大敵」
1と6が左右から迫る。
lw´‐ _‐ノv「…!?」
少女が跳び退く。
6を0に引っ掛け、さらに6が回転する。
1が宙で止まり9を引っ掛ける。
7と8が少女に向けて地面から踊り出る。
lw´‐ _‐ノv「…っ」
右手を7に向け8にぶつけて飛ばすが2で受け止める。
回転していた6が飛ぶ。
左手を5に向け引き寄せ6とぶつけ、宙から迫っていた4に5を差し込む。
lw´‐ _‐ノv「…」
右手を7に向け、3と8に引っ掛ける。
そして左手で引き寄せ、右手で押し出す。
7と3と8にぶつかり6と2を巻き込む。
そして浮いていた9を塊にぶつける。
236789が消える。
358:名無しさん
09/29(土) 13:07 WpHlAhMlO
(;゚∀゚)「やべぇ…使いにくいな」
lw´‐ _‐ノv「…ばーか」
少女が5を弾き消す。
(;゚∀゚)「うぉ」
lw´‐ _‐ノv「弱点は光にも行動範囲があるからそこから叩き出せば消えるみたい」
(;゚∀゚)「ばれた」
1を少女に向けて刺す。
lw´‐ _‐ノv「まだまだ」
少女が側転で避ける。
( ゚∀゚)「俺だってまだまだ」
4を縦に振り1を跳ね返す。
1は0にぶつかり0が少女に向かって進む。
lw´‐ _‐ノv「……」
少女が0を右手で弾く。
( ゚∀゚)「もらった!!」
0を弾き、1と4を見るが既に目の前にはなかった。
lw´‐ _‐ノv「…っ!!」
0を弾いたときには1と4は左右に別れていた。
1と4が少女に襲い掛かる。
( ゚∀゚)「やったか?」
1と4が互いに刺さっているだけだった。
1と4が弾かれ、消える。
lw´‐ _‐ノv「惜しかったね」
(;゚∀゚)「…ずるくね?」
少女が宙に浮いていた。
いや、浮いているというよりは立っていた。
359:名無しさん
09/29(土) 13:09 WpHlAhMlO
lw´‐ _‐ノv「これが僕のアルカナ、MANGEDMANは努力と忍耐が能力を左右する 空間の刑死者」
(;゚∀゚)「空間?」
lw´‐ _‐ノv「ヒントだね 僕の甘さにはつくづく驚いた」
( ゚∀゚)「わからんが探らせてもらう K デルタ」
lw´‐ _‐ノv「空間を歪めたりして」
形になる瞬間、光が押されて消える。
(;゚∀゚)「えーと…」
lw´‐ _‐ノv「さぁ、ホントの戦いはこれからだ」
(;゚∀゚)「正直、無理かも」
少女が逆さで立っていた。
lw´‐ _‐ノv「僕を止めるならこれくらいは打ち破らなきゃ」
少女が手を広げる。
浮いていた雲の中央も広がる。
広がるというよりは雲の真ん中が切り取られ、離した位置に貼付けをされたような見た目。
(;゚∀゚)「フルボッコにしやんよ」
青い空の遠い山の端には太陽が沈みかけ、月が妖しく、美しく朱に輝く。
ここよりもさらに上には小さな星が一つ、また一つと光を放つ。
少女の無表情の顔からは何も感じられなかった。
360:名無しさん
09/29(土) 20:28 prL6vk6YO
「フルボッコにしてやんよ」
じゃなかったっけ?
wktk
361:15◆p7NLwd/q.6
09/29(土) 21:24 WpHlAhMlO
>>360
誤字です。
指摘ありがとうこざいます。
何分、病院では看護師の方がキレるのでなかなか見直しができませんので。