31:名無しさん
08/19(日) 15:39 CWYBSXtvO
五重 『創造と想像』
二人は川岸に座り、ただ川の一点を眺めているだけだった。
('A`)「……」
( ^ω^)「……」
('A`)「……」
(;^ω^)「…質問があるお」
沈黙に耐えられなくなった1stが口を開く。
( ^ω^)「…なんで追い掛けられてたんだお」
(;'A`)「今聞くのかよ」
( ^ω^)「僕らナカーマ 隠し事無しで進まないとだお」
('A`)「最初は話しかけて情報を引き出してたんだがな、説明書の表示を教えてもらったからじじいぶっ殺そうとしてBB弾を口に突っ込もうとした」
( ^ω^)「過激派め」
('A`)「俺の場合は弾を手で投げるからな ばれて避けられた」
( ^ω^)「あのじじい敏捷すぐるお」
('A`)「じじいの能力は少し立ち止まるとべらべら喋った」
( ^ω^)「じいさんばあさんはお喋りだお」
32:名無しさん
08/19(日) 15:40 CWYBSXtvO
('A`)「因みに説明書はステータスで○を押すイメージ」
( ^ω^)「盲点だった」
('A`)「だが最初に説明されたことの繰り返しなだけで意味がなかった」
( ^ω^)「じじいの犬死にだお」
('A`)「地図は説明書に載ってた」
( ^ω^)「…道具なんてないのかお」
('A`)「SELECT B Bが怖いかららしいぞ」
( ^ω^)「バグりたくないから誰もしないお」
('A`)「……なんか忘れてるような気が」
( ^ω^)「……そういえばランク上がったんだお」
(*'A`)「そうだった あーらーたーなーるーめーざーめー」
( ^ω^)「早くするお」
33:名無しさん
08/19(日) 15:42 CWYBSXtvO
('A`)「……弾」
2ndの手に握られているのは三つのスーパーボール。
色は半透明なだけの質素な彩り、玉の中心には“発”と刻まれていた。
(;^ω^)「……なんかちゃっちいお」
(;'A`)「……どっちかって言うと球だろ、これ」
(;^ω^)「…気を取り直して僕もやるお」
('A`)「……わくてか」
( ^ω^)「刺」
握られていた手の指の間、一本一本に挟まっているフォーク、四本とも銀色だ。
('A`)「……それで敵でも喰うのか?」
(;^ω^)「使ってみなきゃわからんお」
1stが石に向かってフォークを一本投げ付けた。
34:名無しさん
08/19(日) 15:43 CWYBSXtvO
(;'A`)「おぉ」
石は銀色に染まっていた。
( ^ω^)「……よくわからんからステータスでチェキだお」
脳内に軽く響く電子音、周りの景色は邪魔されない程度に浮かぶ自分のステータス。
( ^ω^)「鉄による四重の硬化」
('A`)「効果は?」
( ^ω^)「刺さった数だけ固くなるよっだってお 最高は四本らしいお」
('A`)「人体に刺さると凄くね? メタルマリオも真っ青だ」
( ^ω^)「僕の場合地面を引き上げたり出来ないから防御も出来ないお」
(;'A`)「微妙だな」
( ^ω^)「2ndの効果は?」
('A`)「今試してみるわ」
35:名無しさん
08/19(日) 15:45 CWYBSXtvO
スーパーボールを一つ投げた。
川岸の石に当たり、
( ^ω^)「よく跳ねるお」
水にぽちゃっという音とともに落ちた。
('A`)「……」
( ^ω^)「……」
('A`)「……」
(;^ω^)「効果見れお」
('A`)「…あぁ、ちょっと放心してただけだ」
('A`)「……発した小爆発による速度の二乗だ」
( ^ω^)「…?」
('A`)「投げる→地面で跳ねる→小さな爆発を起こせる→速度二乗で( ΦωΦ)ロマー」
(;^ω^)「超強いお」
('A`)「跳ねる前はただのスーパーボールだけどな」
36:名無しさん
08/19(日) 15:47 CWYBSXtvO
( ^ω^)「てかここどこだお 地図見ても名前ないお」
('A`)「この世界はVIP、神の戯れで造られたらしい」
( ^ω^)「神様すげぇお 世界造るとかスケールがどんだけだお」
('A`)「……使用したキッドは世界版アクションRPGツクール2007」
( ^ω^)「……なんか一気に盛り下がったお」
('A`)「地名はないらしい あるのは地区名だけ」
( ^ω^)「ほぉ なんで地名がないんだお」
('A`)「( ´∀`)「めんどかったモナ」らしいぞ」
( ^ω^)「手抜きだお こんなんで神様決めてバチは当たらんのだろうか」
('A`)「神はあの二人だけで宗教とか存在の意味ないらしいから大丈夫だろ」
( ^ω^)「……凄く色々と微妙だお」
37:名無しさん
08/19(日) 15:50 CWYBSXtvO
('A`)「じじいに追われてA地区から大分離れたからなぁ」
( ^ω^)「近くのC地区に行くお」
('A`)「まぁ新しい地区に行ってみるのもいいだろう ランク上がったし大丈夫だろ」
( ^ω^)「僕らの5:とか不安だお」
('A`)「その頃には死んでるだろ」
( ^ω^)「それもありだお 神の座に興味はないお」
('A`)「まぁ人生最後のゲームだと思って楽しむのが吉だな」
( ^ω^)「そうだお」
にやけ面の男とそれよりやや低いが整った顔立ちの男は立ち上がった。
('A`)「行くか」
二人の男は歩き出し、川岸を後にする。
二人が去った後には川の流れる音だけが残った。