- ( ^ω^)彼らは最後の衛星を打ち上げるようです
- 2 名前:>>1乙[]:2009/07/07(火) 22:09:20.07 ID:2y1FKndpP
- 頭の上で、サイレンが鳴っている。
僕たちは、この遊星の最後を見届けるための存在だった。
それも、もはや過去の話。数分前、目の前に立ち尽くした世界最高の頭脳を殺す寸前までの話。
( ^ω^)「……僕らは、殺されるかお?」
川 ゚ -゚)「いや、それは無いだろうな。捕まったらまた、連れ戻されるだろう」
( ^ω^)「殻の中へ?」
川 ゚ -゚)「殻の中へ」
握り締める彼女の手は、うっすらと汗ばんでいる。
表情は硬い。それはいつものことだ。彼女は無意味に表情を作る労力を費やさない。
長く続く白い廊下。頭上にスプリンクラーの装置、蛍光灯、監視カメラ。
そしてサイレンは、僕たちのために高々と鳴り響き続けていた。
手は、まだ感触を残している。
第一話『廻航の空』
2009年07月08日
( ^ω^)彼らは最後の衛星を打ち上げるようです
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