- ( ^ω^)オアッwwwオアッwwwwwwのようです
- 91 名前:VIPがお送りします[sage]:2009/06/23(火) 23:12:36.94 ID:fkz97UHM0
- 橙色の明かりが、浴室を淡く染め上げている。
床を覆う大理石のタイル。陶磁器を思わせる白い素材で作られたバスタヴからは、
心地よさそうな無数の泡が吹き上がり、アクアブルーの水面を揺らしている。
浴室はそれほど広くはないが、壁の二つはガラスのような物質で形成され、
都市の夜景を映しているため、開放感がある。
ξ゚听)ξ「ほら、女の子どうしなんだから、恥ずかしがってないで脱ぎなさいよ」
女の子――というのには少々年を食っているような気がするツンは、足に引っかかっていた
下着を大胆に脱ぎ捨てながら、傍らの少女をうながす。
恥ずかしそうに頬を染めると、少女は下着を太股のあたりまでスライドさせた。
少女のそこは、これから開花する蕾を思わせるように、やや綻んでいた。
薄黄色の染みで汚れていたクロッチと、花弁のあいだに白い粘液の糸がつつと垂れる。
ξ゚听)ξ「あ、あんた……そういうロボットだったの?」
( ^ω^)「オアッwwwオアッwwwwww」
可愛らしくこくこくと頷くと、少女は自分のそこをちょっと恥ずかしそうに指で覆った。
コンパニオン型やメイドロボに、そう言う機能は備わっていない。
つまり、この子はそれが必要になる用途のロボットなわけで――。
- 92 名前:VIPがお送りします[sage]:2009/06/23(火) 23:13:50.68 ID:fkz97UHM0
- ξ*゚听)ξ「ま、まあいいわ。とにかく汚れてるところは綺麗にしてあげるから、
全部脱いでこっちに来なさいよ」
更衣室から先に浴室に入ると、ツンはシャワーのノブをひねった。
雨に打たれていた身体に、お湯の雨が心地よい。思わず目を閉じて、息をついてしまう。
( ^ω^)「オアッwwwオアッwwwwww」
後に続いて入ってきた少女にも、ツンはシャワーのお湯をかけてあげた。
少女は一瞬、水飛沫に片目を閉じたものの、すぐに大人しくシャワーを浴びるようになる。
ξ゚听)ξ「とりあえず、身体とか髪とか洗ってあげるから、そこの椅子に座って」
言われた通りにした少女に、ツンは頭からお湯をかけていく。
雨と泥で汚れた髪に指を差し入れて、優しく梳かしてやりながら、思わずつぶやいた。
ξ゚听)ξ「綺麗な髪ね……あなた、本物の女の子みたい」
お湯を後頭部から首筋に、胸元へとゆっくりと流していく。
少々小さめだが形の良い乳房を抜けて、お腹へ、そして恥ずかしそうに閉じた太股の方へ。
ξ゚听)ξ「ほら、足開いて。そこも汚れてるでしょ」
- 93 名前:VIPがお送りします[]:2009/06/23(火) 23:15:03.39 ID:fkz97UHM0
- 不可思議な翡翠色をした美しい瞳が、ツンの方を振り向く。
それはやや熱っぽく潤んで――唇からはため息のような吐息がこぼれた。
妙な背徳感を感じて、背筋がぞくぞくする。
ξ*゚听)ξ「へ、変な目で見ないでよっ……女同士でしょ」
弱々しく、少女は股を開いていく。
浴室の照明にやや薄暗く照らされながらも、ツンにはそこがくっきりと見えた。
ξ*゚听)ξ(や……やだ……)
先ほど更衣室で見たときよりも、花弁は熟していた。
開きかけの蕾は三分咲きにまで達し、柔らかく開いた肉の襞の向こうに、
鮮やかな朱色に染まった乙女の内奥が淫猥に蠢いているのが見える。
とろりと、内側から洩れはじめている蜜のしたたり。
わずかに透明な状態から白濁しかけているそれが、少女の華奢な太股を汚している。
少女の唇から洩れた熱い吐息が、ツンの肌をくすぐる。
桜色のくちびるがむずむずと動いて――少女が舌なめずりをしたのが見えた。
くぱぁ。
少女の指が、ちゅぷっ……と淫猥な水音を立てて裂け目の中に没していく。
人差し指と中指を押し広げ、蜜に覆われて濡れ光る肉の壺を見せつけるように。
指の根本でぷっくらと隆起した肉の突起を、少女のもう片方の指が押し潰す。
- 95 名前:VIPがお送りします[]:2009/06/23(火) 23:16:50.39 ID:fkz97UHM0
- ツンに見せつけるように、少女の指が円形を描きながら蜜肉を――そして、
膣口の上部に隆起した肉突起を擦り上げる。人形のような少女があられもなく見せる痴態。
ξ*゚听)ξ「あ、あんた、な、なにして……」
そう言いかけたツンに、少女は淫靡な笑みを向けた。
股間から手を離して、ずいっと身体を近づけてくる。思わず抵抗しようとしたツンを、
少女は華奢な身体に似合わない力で浴室の床に押し倒した。
少女の顔が、柔らかく蠢く唇が、ツンの視界いっぱいに近づいてくる。
柔らかい唇の感触が、ツンの感覚を塗りつぶした。
歯列を割って侵入してきた少女の舌が、ツンの舌を味わうように妖しくなぞり上げる。
「ちゅっ。ちゅくっ……。あふぁ。んふっ、んはぁっ……」
滑らかに絡まり合う舌が紡ぐ、禁断の愉悦。
ツンは横を向いてキスから逃れようとするも、今度は少女の歯が耳たぶをやわらかく噛んでくる。
そして耳の中に侵入してくる、心地よくもおぞましい舌の感触。
ξ*゚听)ξ「や、やぁっ……」
弱々しく抗議の声を上げたツンに、少女は腕をついて、上体を軽く浮かせた。
- 96 名前:VIPがお送りします[]:2009/06/23(火) 23:17:43.13 ID:fkz97UHM0
- そのまま――少女はツンの胸元に顔をうずめ、ちろちろと舌を出して彼女の乳首を舐めはじめた。
軽く尖った頂が少女の柔らかい舌と、口内を吸い上げる感触に刺激される。
ξ*゚听)ξ「んくっ……」
恥ずかしい声が唇から漏れそうになって、思わず口元を抑えた刹那、
背筋をぞくぞくっと電流のような冷気が駆け抜けた。痛みとないまぜになった快感に、
抑えていたはずの声が悦びの喘ぎとなって洩れてしまう。
少女はツンの乳首に歯を立てて、そのまま乳首の先端を舌で擦り上げながら、
一気に吸い上げたのだ。ちゅぽんっ、と唾液の糸を立てて乳首が解放される。
そこにくっきりと刻まれた悦楽の烙印を、今度は少女の指先が無常にも押し潰した。
ξ#゚听)ξ「やぁぁぁっ! 噛んだとこ、ぐりぐりしちゃ……ひぁぁぁんっ!」
喘ぐツンに、少女の美しい瞳が――被虐の色に染まっていくのが分かる。
人形と見紛うほどに美しかった少女は、今や同性を責め苛む性拷問の装置と化していた。
もう一度、唇でツンの口内が犯される。
絡まり合う唾液の糸と、なめくじのようにもつれあう二人の舌。
長いキスが終わった後で、荒い息をつくツンの身体を、少女の指が優しくなぞる。
うなじから乳房へと、そしてお臍の辺りを軽く愛撫して、弱々しく閉じた太股の付け根へと。
ツンは虚ろな目で、自分の太股に手をかける少女の姿を見つめた。
- 98 名前:VIPがお送りします[]:2009/06/23(火) 23:19:07.89 ID:fkz97UHM0
- 少女はツンの脚を体育座りをさせるように折り曲げると、そのまま左右に押し開いた。
熱帯の森林のように群生する縮れ毛と、桜色のクレヴァスが露わになる。
肉食アイドル――などど呼ばれていた割には、その部分は乙女の物のように固く閉じていた。
ξ*゚听)ξ「やぁっ……。はぁっ……じっと見ないで……」
少女の細い指がクレヴァスの縁をなぞるのを感じて、ツンの肢体がひくっと痙攣する。
ちゅぷっ……とえっちな音を立てて、指が粘膜の入り口をわずかにかき分けた。
豊潤な愛液の糸を引きながら、肉ラヴィアが少女の指を迎え入れるかのごとく開いてゆく。
ξ*゚听)ξ「ひぁっ……」
敏感な内部の粘膜が外の冷たい空気に触れたのを感じて、ぬめぬめと光る膣壁から
白濁した愛液が湧き出し、膣口の先端から窄まったアヌスに滴り落ちる。
それを見て満足したのか、少女は顔をツンの股間にうずめてきた。
ざらりとした舌の感触が、花弁から溢れた蜜を掬い取るかのようにクレヴァスの縁をなぞる。
無意識のうちに、ツンは唇を噛んでいた。少女の舌の動きは周りをなぞるだけで、
ひくひくと熱で蠢くツンの内部を舐めあげてはくれないのだ。
自分のえっちな穴に顔をうずめている少女と、目が合う。
切なげに喘ぐツンの瞳を――じっと覗き込むように、少女の瞳が見つめる。
それはとても暗く、抑えきれない衝動に突き動かされているようで、そして――。
- 100 名前:VIPがお送りします[sage]:2009/06/23(火) 23:20:44.16 ID:fkz97UHM0
- ξ#゚听)ξ「ひぁぁぁぁぁっ!?」
少女の舌が、熱くぬめる蜜壺に衝撃を穿つ。
唇がわななくように痙攣する。切なく、熱く熟していた秘奥を嬲られる――。
背骨がとろけ、ぐにょぐにょと蠢く軟体生物になってしまったような錯覚。
ξ*゚听)ξ「やぁぁぁっ……な、なにこれ……ひぁっ……ひぐぅぅぅっ……」
だらしなく開いたツンの唇から唾液がこぼれ、少女の頭を抱え込むように太股に力がこもる。
これまでの――粘膜を男の剛直に貫かれるだけの行為が、児戯に思えるほどの暴力的な悦楽。
少女の舌は高速で膣内を運動し、快楽神経の集中した部分を削り取らんばかりに殺到する。
ξ#゚听)ξ「あぁぁっ、っきゃぁぁぁぁぁっ!」
ツンは一瞬で絶頂に達した。噴出した多量の愛液が運動を止めない少女の舌に攪拌され、
泡立った白い蜜のメレンゲがこぼれ落ちる。電流を流されたように肢体が痙攣する。
唇が上手く言葉を紡げない。何を言おうとしても、獣のような喘ぎ声だけがこぼれる。
ξ#゚听)ξ「こわ、壊れちゃ……っきゃぁぁぁぁっ!」
子宮の感覚が次第に痺れていく。自分が何をされているのかも理解できず、ただ熱い舌が
膣内をめちゃくちゃに掻き回すのを感じ、与えられる強制的な悦楽にすべてを支配されてゆくだけ。
何度も何度も、ツンは達した。
やがて自分の身体がドロドロになって、溶けていくような状態になったあと――。
生暖かいものが勢いよく股間から迸るのを感じたのを最後に、ツンは深い闇に堕ちていった。
- 101 名前:VIPがお送りします[sage]:2009/06/23(火) 23:22:31.88 ID:fkz97UHM0
- 少女は、可愛らしく小首をかしげた。
枕を片手に持って、フリルの付いたパジャマ姿でおねだりするようにツンの袖を引っ張る。
栗色の髪が柔らかく舞って、美しい翡翠の瞳でじっと見つめられる。
( ^ω^)「オアッwwwオアッwwwwww」
あの浴室の、破壊的な行為のあと。
気がついたツンが見たのは浴室の床一面を汚している、白く濁った愛液の水溜まりだった。
一体どうやれば、一度の行為でこんな量が噴出するのか想像もできない。
シャワーを浴びてよろよろと起き上がったツンは、更衣室で下着を履こうとして、
依然として夥しい量の愛液が半開きになった性器からこぼれているのに気づいた。
いくら拭き取っても、後から後から溢れてくるのだ。
しかも恐ろしいことに、指を膣の中に入れてみても何も感じなくなっているのだ。
ただ愛液が溢れてくるだけ――仕方ないのでツンは、生理用品を下着の上に付ける羽目になった。
ツンは少女に別の部屋で寝るように言ったが、どうも相手は不服らしく、
こうして一緒に寝ようと袖を可愛らしく引っ張ってくるのだが――。
ξ゚听)ξ「……だが断る」
少女を部屋から押し出し、鍵をかけると、ツンはひどく気だるい身体をベッドの中に沈めた。
眠りに落ちるまでには、数分とかからなかった。
- 103 名前:VIPがお送りします[]:2009/06/23(火) 23:33:01.29 ID:fkz97UHM0
- 翌日――ツンは少女を車に乗せて、知り合いのロボット整備工場に車を走らせた。
少女が着ていた服はびりびりに破けていたので、ツンのお古を着せてある。
ξ゚听)ξ「……こいつ、外見は天使みたいで可愛いけど中身は最低よね」
助手席に座った少女はお行儀良く、スカートの上に手を揃えて座っているが、
昨日の人間を超越した舌の動きは一体何だったのか。
ξ゚听)ξ「最近のセクサロイドって凄いのね……溺れる人が出るのも分かるわ」
だいぶ前に新聞の記事で読んだニュースを思い出し、ツンはため息をつく。
少女と昨晩のような行為を続けて、それに身体が慣れきったとしたら――それは、考えるだに恐ろしい。
第一、あんなに愛液を放出することが身体に良いとも思えない。
( ^ω^)「オアッwwwオアッwwwwww」
ツンの内心を知ってか知らずか、少女はにっこりと微笑む。
そして車は、『阿部機械整備産業』という錆びた看板がかかった工場の前に到着した。
- 104 名前:VIPがお送りします[]:2009/06/23(火) 23:38:16.96 ID:fkz97UHM0
- 「荒巻スカルチノフ社のセクサロイド――あの会社ではエクシードドールと呼んでいるが――
には性能の指標としてモデルナンバーが割り振られている。E、P、H、Qの4つのアルファベットだ」
薄青色のツナギを着た男は、椅子に腰掛けるなりそう切り出した。
応接間、というと聞こえはいいが、実際には工場に隣接して建てられた二階建てのプレハブである。
ツンと少女は男と向かい合うようにして、机を挟んで座る形になった。
「この子のモデルナンバーはQ、最上位モデルのQX9775-11F、略してQ-11だ」
ξ゚听)ξ「最高級モデルってことは、結構高いの?」
( ^ω^)「オアッwwwオアッwwwwww」
嬉しそうに奇声を発する少女に、男は冷ややかな視線を向けたが、すぐに言葉を続けた。
「かなりの値段だ。一つ下のハイパーフォーマンスモデルであるHタイプなら6台は買える。
こいつはよほどの金持ちか、高級な性的なサービスを行っている会員制クラブの所有物だろう」
ξ゚听)ξ「まあ、確かに美人ではあるけど、そんなにするんだ……」
ツンは少女をしげしげと眺める。心なしか、少女は豊満とはいえない胸を反らせて誇らしげだ。
そんなツンに、男が告げた。
「Qタイプは専門の造顔作家が一体一体手作りした、いわゆるワンオフのモデルだからな。
この世界に一つとして、同じ顔をしたロボットはいない。つまり、こいつの顔は同じ
QX9775モデルのいずれとも異なるってわけだ」
- 106 名前:VIPがお送りします[sage]:2009/06/23(火) 23:46:19.15 ID:fkz97UHM0
- ξ;゚听)ξ「そんなに高いロボットの修理代、払えるかしら……」
青い顔をしたツンに、男は心配無用とばかり素敵な微笑みを見せる。
「大丈夫だ。こいつは車に轢かれたくらいじゃ壊れはしないし、本体よりも頑丈な
電子頭脳に損傷が行ったとも思えない。おまけに外見には損傷がまったく認められないし、
こいつはちゃんと二足歩行もできてる。恐らくは、機械的な故障じゃないんだろう」
ξ゚听)ξ「じゃあどこが故障してるの?」
「たぶん電子頭脳だ」
ツナギの男はそう言うと、自分の頭を人差し指で叩いてみせた。
「おそらくは製造工程か設計上の不具合で、こいつの電子頭脳には欠陥があるんだろう。
あのトドかオットセイのような鳴き声――人語の代わりにあれしかしゃべれないんだからな。
他の機能が全て正常だとすれば、こいつの修理は不可能だ」
ξ゚听)ξ「何でよ? あんたのところ、ロボット専門の整備工場でしょ」
思わず尋ねてしまったツンに、男は何も分かってないな、こいつ、といった風情で肩をすくめた。
- 109 名前:VIPがお送りします[sage]:2009/06/23(火) 23:57:15.60 ID:fkz97UHM0
- 「いいか、ツン。この手の高度な機械に搭載されている電子頭脳の回路は、非常に小さなものだ。
製造の際には金属や珪素をレーザーで蒸発させて回路を構築するんだが、あまりにも微細すぎて
修復ができない。そこでモジュール単位での交換になるんだが、大量生産品の他のモデルと違って、
個体ごとに専用に設計された電子頭脳を持つQタイプは部品が存在しないんだ」
ツンには男の話はちんぷんかんぷんだったが、要するにこの少女の頭の部品は貴重で、
男の工場では手に入らないのだということは理解した。
ξ゚听)ξ「だったらメーカー本社に持って行って、直接修理してもらえばいいじゃない」
「そいつは無理だ。電子頭脳の破損した箇所を特定するのは非常に手間なんだ。
こいつはワンオフの貴重品だが、電子頭脳がいかれた場合は廃棄処分になる」
ツンは首をひねる。男の言葉には、納得できない部分があった。
ξ゚听)ξ「ちょっと待ってよ。この子、すごく高級で高いんでしょ?
なのに故障しても修理してもらえないなんて、そんな製品誰が買うの?」
- 114 名前:VIPがお送りします[sage]:2009/06/24(水) 00:05:59.08 ID:PwZROW1R0
- 「電子頭脳の故障は非常に稀なんだ。大抵の場合は製造ラインで発覚するか、
あるいは製品として出荷された先で数日以内に発覚する。この子みたいに、奇妙な行動を取るからな。
何度も言うが電子頭脳は非常に頑丈な部品なんだ。恐らくは100年経っても動き続けるだろうが、
普通はその前に他の部分で機械的なトラブルが発生する」
ξ゚听)ξ「そうなの……じゃあ、この子は?」
ツンと男は、行儀良くしている少女を同時に見た。
確かに、あの海獣のような声を発すること以外は全くの正常なのだ。
「恐らくはメーカーに送り返される途中でトラブルにあったか、あり得ないだろうが
購入直後に故障が発覚して、何らかの理由で返品できずにそのまま捨てられたかだな」
ξ゚听)ξ「じゃああたしは、迷子になったか捨てられたロボットを車で轢いたのね。
この子……やっぱりスクラップに?」
「だろうな。制御用のリモコンもなかったんだろ? まあ、メーカーに送り返したところで
スクラップにされるのがおちだ。 俺のところでちょっと見てやるだけ見てやろう」
- 115 名前:VIPがお送りします[]:2009/06/24(水) 00:12:13.13 ID:PwZROW1R0
- 男――阿部高和は、有能なロボット整備工だった。
昔はどこかの研究所で働いていたらしいが、今はこのロボット整備会社を経営している。
プレハブ小屋から出て、ツンと少女は案内されるがまま工場の方に移動した。
とたんに、悩ましげな声が工場の中から響いてくる。
「ああんっ。太いの……入ってくる……」
女の子の――いや、華奢な少年の声だった。
台の上に四つん這いに手足を拘束されたうえ、尻穴を高く突きだしている。
機械式の無骨なディルドーが、その少年の尻穴をリズミカルに犯していた。
「セイヤ! セイヤ! セイヤ!」
次に響いてきたのは野太い雄の声であった。。
見れば筋肉ムキムキ、マッチョマンのガチムチロボである。その筋の人にはたまらないであろう。
男らしい雄渾な動作で、壁に埋め込まれた尻の模型にピストン運動を行っている。
ξ゚听)ξ「いつ見てもここは独特の雰囲気があるわね……」
イサキがどうの、現職K官が云々、はよう糞まみれになろうや、
などどいった声が飛び交う工場の中を、二人と一体は歩いていく。
- 118 名前:VIPがお送りします[sage]:2009/06/24(水) 00:20:52.90 ID:PwZROW1R0
- 「しかしツン……俺は嬉しいぜ。ついにお前も、この神聖なる世界に入ってきたんだな」
ツナギを着た男――阿部さんが、端正な横顔をツンの方に向ける。
実のところ、この男の特殊な性癖がなければ、二人は恋人になれたかもしれなかったのだ。
ξ゚听)ξ「神聖なる世界? ただのホモじゃん」
それに、あたしには同性愛の趣味はないわよ、と言おうとしたツンを、阿部さんが遮る。
「フッフッフ……その横に連れているロボットと、昨日はよろしくにゃんにゃんしてたんだろう?」
腰を淫猥にグラインドさせながら喋る阿部さんに、ツンは澄ました顔で言い返した。
ξ゚听)ξ「べつに? 轢いちゃったから家に連れて帰っただけだけど」
あくまでも内心の動揺を悟られまいとするツンの、アイドル稼業で鍛えたポーカーフェースに、
阿部さんが残念そうな顔をした――が。
( ^ω^)「オアッwwwオアッwwwwww」
抗議するように少女が声を上げる。
こいつが人語を喋れなくてよかった、とツンは心の底から思った。
- 120 名前:VIPがお送りします[sage]:2009/06/24(水) 00:23:05.51 ID:PwZROW1R0
- 「よし、ここだ」
阿部さんは、工場の一角にあった扉を指さした。
<危険・ノンケ立ち入り禁止>という黄色いステッカーがデカデカと貼られている。
ξ゚听)ξ「すごく……入りたくないです」
「大丈夫だ、俺を信じろ」
阿部さんはそう言うと、扉を開け放った――。
- 121 名前:VIPがお送りします[sage]:2009/06/24(水) 00:28:55.32 ID:PwZROW1R0
- 「見ての通り、うちは雄野郎と男の子のロボットが専門だ」
扉の向こうに広がっていた白い壁の通路を歩きながら、阿部さんがツンと少女に告げる。
その二つは何が違うのか? と思いながらも、ツンはとりあえず頷いておく。
「一昔前までは男のセクサロイドは俺のようなガチホモか、あるいは少数の女性にしか
売れなかった。女のセクサロイドに比べると、需要は少なかったんだ」
ξ゚听)ξ「まあ、大抵の女の子はロボット=キモイだもんね」
あたしも昨日、あんな体験をするまではそうだったわ、とツンは心の中で付け加えておく。
阿部さんは、通路の端にあった扉の前で、ツナギの股間から取り出してきたカードキーをかざした。
顔をしかめるツンには構わずに、開いた向こうへと進んでいく。
そこには、まあある程度は予想の付いた光景が広がっていた。
- 124 名前:VIPがお送りします[]:2009/06/24(水) 00:36:08.69 ID:PwZROW1R0
- 天井から吊り下げられた瀟洒なランプシェードが、柔らかい光を放つ。
さっきまで工場の中を歩いていたことを忘れてしまいそうだ。
床には美しい光沢を放つ木目調のタイルが敷き詰められ、グランドピアノが置かれている。
非常に座り心地の良さそうなビロード張りのソファー。
そこはまるで、どこかの上流階級の暮らす住宅の一階だけを丸ごと切り取ってきたような部屋だった。
ξ;゚听)ξ「な、何なのよこれ……」
中にいた数人の男を見て、ツンが喉の奥から絞り出したような声を漏らす。
彼らはみな、美形だった。しかしながら一様に線が細く、男としてはどこか頼りないんじゃないか? とツンは思う。
( ^ω^)「オアッwwwオアッwwwwww」
少女が、喜んでるのか馬鹿にしているのか判別しがたい声をあげた。
彼ら男性は――どうも特定の相手とペアになって、過剰なスキンシップを行っているようだった。
男同士で仲良く隣に座ってピアノを弾いたり、ソファーに二人がけで腰掛けて本を読んだり、
エプロンを付けて一緒に料理してたりしている。
- 127 名前:VIPがお送りします[sage]:2009/06/24(水) 00:48:48.50 ID:PwZROW1R0
- 「ところが、新しい需要が最近になって生まれたんだな……。 彼らは特殊な嗜好を持つ
一部の女性ユーザーのためのものだ。彼女たちはロボット同士を疑似恋愛させて、
自分は傍観者として楽しむ。特に男と男のロボットの組み合わせが人気なんだ」
ふふん、と阿部さんが誇らしげに言う。
「だが――男性ロボットを製造しているメーカーには、自分たちのロボットにこういう需要があることには
気づいてはいるが、なかなかその層に向けた製品を発表できない。これは、男性セクサロイドを
製造しているメーカーの多くが、純粋なホモ向けの製品を手がけてきた事が影響している。
彼らは自分たちの性的嗜好を、娯楽の対象としてノンケが消費することに耐えられないのだ」
ξ;゚听)ξ「言ってることがよく分からないわ……」
「一応、ここにいるロボットたちはそういう外見をしてはいるが、肝心なことが備わっていない。
それは、常に単体による販売であることだ。セットでその組み合わせを楽しみたい女性ユーザーには、
それが障害になる。本来、こいつらのプログラムは同じロボットを愛するようには出来ていないからな」
語っているうちに興奮してきたのか、阿部さんはまたまた腰を淫靡にグラインドし始める。
「そこで、俺のようなロボット整備業者の出番だ。個人では難しいAIの再セットアップや、
ロジックの改良をパッケージとして提供する。ここにいるのは、その作業中のやつらさ」
- 128 名前:VIPがお送りします[]:2009/06/24(水) 00:52:02.97 ID:PwZROW1R0
- ツンが阿部さんの説明を唖然としながら聞いていると、ふいに物音がした。
床に転がった包丁が目に飛び込んでくる。
さっきまで仲良く料理をしていた怜悧な顔立ちの男性ロボが、指先を押さえたまま立ち尽くしている。
どうやら誤って、野菜を切っているときに指を傷つけてしまったらしい。
「つっ……」
端整な容貌をわずかに歪めて、男性ロボが切れてしまった指を見つめる。
ふいに、その指を柔らかい指先が抱き止めるように掴んだ。
「怪我してるよ……消毒しないと」
一緒に料理をしていた、人の良さそうな穏和な顔立ちのロボだった。
優しく怜悧ロボの切れた指を手にとって、親犬が子犬にするようにやさしく舐めてやる。
怜悧ロボは鉄面皮に思われた顔を少しだけ赤らめて――言った。
「汚いよ……俺の、指なんて」
「汚くないよ」
やや意志薄弱な感じのする人良さロボだったが、瞳に確かな意志を浮かべて、ゆっくりと告げる。
「俺の……愛する人の指だから」
- 129 名前:VIPがお送りします[]:2009/06/24(水) 00:53:08.48 ID:PwZROW1R0
- ( ^ω^)「オアッwwwオアッwwwwww」
ドン引きしているツンの横で、少女がいつにも増して大きな怪音を発する。
こいつ、明らかに馬鹿にしているな――と思ったツンに、阿部さんが誇らしげに告げた。
「あの二人をあそこまでの状態にするのに、ずいぶんと苦労したんだ。
今やウチの整備工場は、この手の需要が4割近くを占めるようにまでなった」
ξ゚听)ξ「要するに、今のあんたの仕事は男のロボットを引き取って、
互いに愛し合うように整備することなのね……」
呆れたようにつぶやくツンに、阿部さんは満足げに頷くと、
その――青年達の愛の巣の外れにあった扉を開け放った。
「さあ本題に入ろう。ここでじっくりと、そのロボットについて調べることにしよう」
扉に書かれた、"Benchmark Room"という文字に一抹の不安を覚えながらも、
ツンは少女を連れてその中に入っていった。
- 131 名前:VIPがお送りします[]:2009/06/24(水) 01:00:30.34 ID:PwZROW1R0
- 支援してくれた方、スレを落とさないように保守してくれた方、本当にありがとうございます
作者にとっては支援や保守が何よりの励みです
だけど、もう一時だし今日はここまでにしとくぜ
こんな乗っ取り糞小説をずっと支援してくれた皆様、重ね重ねありがとうございました
最初の百合がエロくないのは分かってるが、俺の趣味なんだよ
- 183 名前:VIPがお送りします[sage]:2009/06/24(水) 23:26:49.22 ID:PwZROW1R0
- 「あぁ……。っく。っふ……あぁ、あああっ……」
少女の太股を抱き上げると、少年は捻り込むように腰をグラインドさせる。
官能を無理矢理呼び起こされて、少女は容貌を揺らして喘いだ。
その姿はさながら――乙女を陵辱する大蛸の姿を思わせた。
少年は足で少女の太股を広げながら、逃れられぬよう上から咥え込むように押さえつけている。
股を割られた少女は、抵抗することもままならず、少年のなすがままに秘唇を犯されていた。
「もう少し楽しめるかと期待したのに、この程度かい? E8500-F」
熱く潤った膣肉の感触を味わいながら、少年は少女を見つめる。
中嶋バルケン社の最新型男性セクサロイド、X4945-Mの問いかけに、
荒巻スカルチノフ社の女性セクサロイド、E8500-Fは喘ぎ声をあげるだけで答えない。
少年の唇が――冷酷な微笑に歪んだ。
少女をドレッジマシーンのごとく突き上げていた男性器の動きが、ふいに止まる。
「あ……。はあああぁぁぁ……」
切なげな吐息が、少女の唇から漏れた。
潤んだ瞳で少年を見つめながら、中断された快楽を求めて腰をもぞもぞと動かす。
「次は君が動いてくれるかな……?」
少年が勝利を確信し、上体を起こして少女の耳元でそう囁いた刹那――。
ベンチマークルームの扉が開け放たれた。
- 188 名前:VIPがお送りします[]:2009/06/24(水) 23:40:02.22 ID:PwZROW1R0
- 扉の向こうの光景に、ツンは思わず顔をしかめた。
異様な熱気が立ちこめてくる。その原因はどうやら、中で交わっている複数の男女のようだった。
激しく動き、喘ぎ声を奏でる絡み合った肉体をつたう汗と、泡立つ精液と愛液の匂い。
ξ;゚听)ξ「うわ……臭っ」
思わず、ツンは鼻を手で覆う。
それほど広くはない部屋には、隣り合うようにベッドが三台並んでいたが、どれも使用中だった。
彼らの首の後ろにはコードが繋がれ、束になったコードは部屋の壁の向こうに伸びている。
部屋の中の男女は全て、セクサロイドだった。
「ここが俺のベンチマークルームだ。いつも俺はここで、手塩にかけてクロックアップしたロボットが
どれほどの性能を発揮するか実験している」
( ^ω^)「オアッwwwオアッwwwwww」
中の光景を見た少女が顔を赤らめて、恥ずかしそうに身体をもじもじさせる。
- 190 名前:VIPがお送りします[]:2009/06/24(水) 23:53:06.63 ID:PwZROW1R0
- ξ;゚听)ξ「ベンチマークって、性能試験でしょ? ……どう見てもえっちしてるようにしか見えないんだけど」
「フフ……ツン、こいつらの目的はセックスをすることだ」
部屋の中に入った阿部さんが、振り返りながら答える。
一台のベッドの前に立つと、快楽を貪るように男の上に跨って腰を振っていた女ロボットの肩に手を置く。
「だから俺は――こうしてロボット同士をセックスさせて、どちらの性能が上か試しているのさ」
瞬時に動きが停止し、女ロボの首ががくっ、と垂れた。
阿部さんは事もなげにロボットを抱き抱えると、部屋の隅に向かって歩いていく。
そこには、もう一つの扉があった。
「ツン。こっちだ。連れのロボットは、この部屋に置いていけ」
扉の向こうに消えていった阿部さんを見て、ツンは
ξ゚听)ξ「ということだから、あんたはここで待ってなさいよ」
と、少女に言った。
- 192 名前:VIPがお送りします[]:2009/06/25(木) 00:03:57.87 ID:LPyr5DZH0
- もう一つの部屋は、うって変わって清潔な空気で満ちていた。
部屋には明るい照明が灯り、雛壇のような机の上には無数のモニターが三段に渡って並べられている。
阿部さんは抱えていたロボットを下に降ろすと、椅子に座った。
「ここはモニタールームだ。俺はいつもここで、ベンチマーク中のロボット達の性行為を監視している」
ξ゚听)ξ「……あんまり人には言えない趣味ね」
「まあ、そう言うなよ。ところでツン、お前の連れていたロボットだが――」
阿部さんの指が、慣れた手つきで机の上のキーボードを叩く。
モニターの一つに新しいウィンドウが表示された。二対のグラフと、AbeMARKという文字が表示される。
「あいつを俺のロボットとセックスさせて、機能が正常に動作しているか調べたいと思う」
ξ;゚听)ξ「それは、どうしてもセクロスさせないと駄目なわけ?」
新しいオモチャを買ってもらった子供のように、ワクワクした目をしている阿部さん。
楽しそうな職場でいいわね――と思いながら、ツンはそう言った。
「車だって、整備するときにはエンジンを吹かしたり、実際に走らせたりするじゃないか。
まあそんなもんだと考えてくれればいい」
- 194 名前:VIPがお送りします[]:2009/06/25(木) 00:18:20.92 ID:LPyr5DZH0
- ξ゚听)ξ「嫌よ」
きっぱりと、ツンはそう言い放った。
女としてこれだけは譲れない。
ξ゚听)ξ「あの子、処女でしょ」
唸った阿部さんがキーボードを叩く。
ベッドに寝ていた少年型ロボが、がばっと起き上がって少女を後ろから羽交い締めにした。
ξ#゚听)ξ「ちょっと! 何やってるのよ」
「いいから待て。あのロボットのデータを取得するだけだ」
少年ロボはそのまま、床に落ちていたコードを拾い上げると、
手足をばたばたさせる少女の後頭部の付け根にそれを押し当てた。
モニターに突如として無数の数値がひらめく。
ツンにはさっぱり分からなかったが、阿部さんはしばらくそれを見つめ、ため息をついた。
「ああ。処女みたいだな」
- 196 名前:VIPがお送りします[sage]:2009/06/25(木) 00:29:52.57 ID:LPyr5DZH0
- ξ゚听)ξ「女の子にとって初めての相手は、生涯忘れられないものなの。
それがこんな妖しげな部屋で、どこの馬の骨とも分からない男となんて可哀想すぎるわ」
何か言いたそうな阿部さんに、ツンは言葉を続ける。
ξ゚听)ξ「たとえスクラップになる運命だとしても――あたしはあの子を女の子として扱ってあげたいわ。
本当に、セクロスしないとどの部分が壊れているか分からないの?」
阿部さんが天を仰いだ。
端整な横顔に憂いの色を浮かべて、ほうと息をつく。
「だが、スキャンには全機能を動作させる――セックスが望ましい。そこでだ。
挿入行為を含まない性行為を行うというのはどうだ」
ξ゚听)ξ「それってどういうことよ」
「まあ、見ていれば分かる。要するに神聖な肉棒を、あの女の湿った臭い穴に入れなければいいのだろう?
そういう風に命令を出すとしよう」
キーを高速で叩き始める阿部さんを、ツンは疑わしそうに見つめた。
- 199 名前:VIPがお送りします[]:2009/06/25(木) 00:49:33.52 ID:LPyr5DZH0
- サークルが回転する。
膨大な文字列――頸部のワイアードケーブルから流れ込んでくる命令が、思考となって少年の意識を呼び覚ます。
半円形に引き絞られたサークルが、すぐ近くに立っていた少女の顔を捉えた。
QX-9775-11F。お互いに埋め込まれた識別子が、少女の名を告げる。
少年には人間の感情はない。だがしかし、その電子頭脳は感情の昂ぶりに近いものをおぼえた。
それは、美しい少女だった。
白磁のような肌に美しい翡翠色の瞳。ベッドの上ではさぞや肢体を優雅に横たえ、
栗色の髪を舞い散らせて男の欲情を受け止めることだろう。
だが、少年の胸はそのような意味で高鳴ったのではなかった。
それは、さながら巌流島で宮本武蔵の乗る小舟の姿を認めたときに、
剣豪・佐々木小次郎の胸に去来したであろう感情に等しい。
――来たか、武蔵。
少年と少女は、互いに競い合うロボットメーカーが同時期に製造した最高級モデルである。
ハイエンドという烙印。ただ性能のために、他の全てを犠牲にして製造された究極であるべき存在。
恐らくは生涯で唯一の、互いの存在を賭けて戦うに足る相手との邂逅。
武者震いをおぼえる少年に、しかし少女は言い放った。
( ^ω^)「オアッwwwオアッwwwwww」
- 202 名前:VIPがお送りします[]:2009/06/25(木) 01:16:20.68 ID:LPyr5DZH0
- ξ゚听)ξ「大丈夫かしら」
ツンが心配そうに言う。
向こうの部屋を監視しているモニターの中では、少女が服を脱ぎ始めていた。
羽織っていたブラウスが外れ、ブラジャーが露わになり、スカートを脱ぎ捨てる。
水玉模様のパンティー一枚になったところで、少女はベッドの上に腰を下ろした。
ふたつの美しい瞳が交錯する。
先に手を伸ばしたのはどちらだったか――もつれ合った二人は、ベッドの上に倒れ込んだ。
互いの唇を味わうように、激しくキスを交わす。
「なぜ、女なんだ……」
行為を見ていた阿部さんが、意味深なつぶやきを漏らした。
ツンは生唾を呑み込む。濃密なディープキスの後で、少女は少年の上に覆い被さるように腕をついた。
腰をずらしながら、少年の太股の上に下着のクロッチを押し当てていく。
その先に屹立する、男の肉棒を潤んだ瞳で見つめる。
- 206 名前:VIPがお送りします[]:2009/06/25(木) 01:37:00.58 ID:LPyr5DZH0
- 少年のそこは――すでに準備を完了していた。
勃起し、包皮を押しあげて痛々しいほどに膨張した亀頭の先端からは透明な淫液が滲み、
ときおり切なげにびくんと痙攣する。
少女も同じだった。太股に食い込んだ下着のクロッチには淫らな染みが広がり、
肌に貼りついて割れ目の形をくっきりと浮かび上がらせている。
腰の後ろに手を付くと、少女は濡れたクロッチを少年の太股のあいだへと滑らせていった。
屹立した肉棒の先端が股布と擦れあい、柔らかく押し潰される。
もし――少年に人間と同じ感覚があるのなら、少年は亀頭に押し当てられる少女の濡れた下着の感触と、
その向こうでひくひくと蠢く熱く濡れた花弁の妖しさを同時に感じたことになる。
少女はそのまま、腰を浅く動かしはじめた。
ぶちゅぶちゅと噴出する愛液がお漏らししたように下着を汚し、少年の亀頭にかかる摩擦を低減して
布越しの少女のアソコが擦れる感覚だけを少年の敏感な場所に与える。
少年が、思わず顔を背ける。
苦悶に顔を歪めたところを見ると、音は聞こえないがかすかに呻き声を洩らしたようだった。
- 208 名前:VIPがお送りします[]:2009/06/25(木) 01:58:09.57 ID:LPyr5DZH0
- 少女の責めは、それだけにはとどまらない。
器用に腰を動かしたまま、少年の胸元へと唇を這わせていく。
口づけとともに、少女は軽く乳首を吸い上げたようだった。
「んぁぁっ……」
ついにたまらなくなったと見えた少年が、小さな声をあげる。
じっとりと濡れた目でその表情を愛おしそうに観察しながら、少女の白い歯が乳首を軽く噛む。
その間にも下半身の責め苦は続いているのだ。
少年は、今や猛禽類の爪のあいだに捉えられた哀れな獲物だった。
すでに怒張しきった下半身は熱くぬめる肉壺を求め、少女の腰の動きに合わせて切なげにくねるが、
微妙な力加減を保つ少女の技巧の前に、翻弄され、もがくばかり。
どうもサドの気がありそうな少女は、再び少年の唇を求めて――。
- 209 名前:VIPがお送りします[sage]:2009/06/25(木) 02:00:28.08 ID:LPyr5DZH0
- 「うーむ……妙だな」
一方、阿部さんはモニターに表示されたグラフを見ながらつぶやく。
- 212 名前:VIPがお送りします[]:2009/06/25(木) 02:09:24.79 ID:LPyr5DZH0
- 「……妙だな」
一方、阿部さんはモニターに表示されたグラフを見ながらつぶやいた。
ξ゚听)ξ「何が妙なのよ?」
横から覗き込んだツンに、阿部さんはキーボードを操作して別のウインドウを開いた。
複数の角張ったパーツを組み合わせて、人間の脳の形に整形したような画像が現われる。
「こいつは、電子頭脳の活性化している部分をマッピングしたものだ。人間の脳で言えば、
活発に活動している部分が光点で表示される」
画像に無数の光点が浮かぶ――それは、全体的にまんべんなく明滅しているようだった。
「こいつが、X4945-M、つまり今、下になってる男のロボットの電子頭脳だ」
ξ゚听)ξ「基本的に全部光ってるわね」
「まあな……人間の脳と違って、こいつらの脳には無駄がない。リソースを有効に活用するため、
常に全ての電子回路を使って分散処理を行うようになっている」
- 213 名前:VIPがお送りします[]:2009/06/25(木) 02:19:40.49 ID:LPyr5DZH0
- 「だが、ツン。こいつを見ろ。これはQX-9775-11F、お前のロボットのものだ」
キーを打鍵する音とともに、新しいウインドウが表示される。
阿部さんはサイズを調整して、二つのウインドウを交互に並べた。
ξ゚听)ξ「一部分しか光ってないわね……どういうこと?」
「あり得ないことだ」
阿部さんは、ツンの目をじっと見つめる。
その真剣になったまなざしに、ツンはこの男が変態性欲者であることを一瞬忘れそうになった。
「ロボットの電子頭脳のサイズは人間のものと変わらん。だが、その性能には天と地ほどの開きがある。
人間の脳が柔軟に物事を思考し、簡潔な命令で神経系に指示を与えられるのに対し、ロボットは
この部屋を一周歩かせるだけでも膨大な行のプログラム――リソースが必要になる」
阿部さんは言葉を続ける。
「21世紀の初めに、小型の磁気ディスクの容量は人間の脳と同じレベルにまで達した。だが、完全にその脳と
同じ働きをする機械は未だに完成していない。現代の最新型の電子頭脳であっても、人間らしく振る舞わせるだけで、
そのリソースのほとんどを消耗してしまう。つまり――全部光る」
- 215 名前:VIPがお送りします[]:2009/06/25(木) 02:31:06.24 ID:LPyr5DZH0
- ξ゚听)ξ「じゃあ、あの子は脳を完全に活用できていないから、ちゃんと喋れないの?」
阿部さんが首を振る。
「いや――俺があり得ないと言ったのは、この程度の活動であんなに人間らしく動ける事についてだ。
あのロボットには言語以外に何の問題もない。普通ならば異常にパフォーマンスが低下し、
歩き方が不自然になったり、顔の筋肉がうまく動かせなくなる。あんな事は無理だ」
モニターの中では、少女の責めは最高潮に達しつつあった。
ついに下着を脱ぎ捨てた少女は、蜜を垂れ流す花弁を少年の性器に押しつけ、激しく擦っている。
「俺は昔、研究所にいた。そこでは生物の脳の研究をやっていたんだ。ロボットを開発するためにな」
阿部さんは急に押し黙る。ややあって、重い口を開いた。
「こいつの電子頭脳の光輝パターンは、ある生物のものに酷似している。
俺たち――人間だ」
阿部さんは、もう一度確認するようにツンの方を見た。
心なしか、その手は震えているように感じる。
- 216 名前:VIPがお送りします[sage]:2009/06/25(木) 02:50:31.93 ID:LPyr5DZH0
- 「熱帯に住む昆虫の中には、自らの姿を花に擬態して天敵から逃れるものがある。
今の電子頭脳は、言ってしまえばそのレベルだ。花に良く似たものは作り出せるが、花そのものにはなれない」
ξ゚听)ξ「でも、この子は新型の高性能モデルなんでしょう? より人間に近いロボットを作るために、
新しい設計を取り入れたって言う可能性はないの?」
「それは無理だ。電子頭脳は、昆虫をより花らしく見せる方向で進化してきた、花そのものを作るのが無理だからだ。
無機物で構成されたものに有機的な命を与える――そんなことが可能なら、それは生命を創造することに
他ならない。今の技術では不可能だ」
ξ゚听)ξ「だったら――」
ツンはモニターの方を見る。
少年は遂に限界に達したらしく、少女に向かってドピュドピュと白濁液を放出していた。
ξ゚听)ξ「あの子は、一体何なの?」
- 219 名前:VIPがお送りします[]:2009/06/25(木) 03:01:41.88 ID:LPyr5DZH0
- 阿部さんの工場を出たときには、すでに太陽は中天を回っていた。
道路脇に植えられていた街路樹の葉がさざめく。
蒸すような夏の熱気が、アスファルトの向こうの風景を歪めている。
ξ゚听)ξ「はあー。結局、何も分からなかったわね」
( ^ω^)「オアッwwwオアッwwwwww」
ブーンが小首をかしげて、ため息をついたツンを見る。
( ^ω^)「オアッwwwオアッwwwwww」
そして、工場の向こうの看板を指さした。
ξ゚听)ξ「なになに……? カラオケバー、シャ〜ミン? ランチもやってます?」
そういえば、そろそろそんな時間だった。
しかし、ランチをやっているカラオケバーというのもよく分からない。
( ^ω^)「オアッwwwオアッwwwwww」
- 220 名前:VIPがお送りします[]:2009/06/25(木) 03:10:59.90 ID:LPyr5DZH0
- ξ゚听)ξ「久々にワロタ。こういうのが地方都市の場末の飲食店だよな。
最近の大規模ショッピングセンターはこういう雰囲気がないから困る」
思わず改変コピペをつぶやいてしまったツンに、ウェイターが水を持ってくる。
今どき珍しい、ロボロボしたロボットだ。電球っぽい目がチカチカ光って、
パイプ管を繋ぎ合わせたような手がキコキコと音を立てる。
ξ゚听)ξ「あ。あたし、唐揚げ定食ね。そっちの子は、ロボットだからいらない」
ひでー店だった。
煤けた店内にはくたばりかけた電球が明滅し、窓の外から差し込んでくる日光だけが頼りだ。
と、思いきや、テーブルが並んだ店の中央にはちょっとしたステージが設けられ、
七色の光が点滅してそれっぽい雰囲気を醸し出している。
( ^ω^)「オアッwwwオアッwwwwww」
それを指さして、子供のようにはしゃぐ少女。
どうもこれが最初からお目当てだったらしい――ツンは店内を見回した。
見事に客は、だれもいない。
ξ゚听)ξ「歌いたいのね? どうぞ」
- 221 名前:VIPがお送りします[]:2009/06/25(木) 03:22:03.56 ID:LPyr5DZH0
- スポットライトの中に、少女の姿が浮かぶ。
ツンの普段着のジャケットに、チェックの入ったスカートという地味な服装。
にこにこと微笑んで、ツンの方に手を振る。
とりあえずツンは、そこで少女から視線を外した。
どうせまた、あのアシカのような声が店内を埋め尽くすのだ。
店の奥の方から、旧式のロボットが唐揚げ定食とともに姿を現す。
水を飲む。食事には最悪のBGMだろうが、まあ、誰もいないしいいだろう。
唐揚げ定食のトレイが、目の前に置かれた。
まあこんがりと揚げられていて、それなりに美味しそうだ。
しかし――さっそく箸を付けようとしたツンの腕は、そこで止まった。
- 222 名前:VIPがお送りします[]:2009/06/25(木) 03:33:24.45 ID:LPyr5DZH0
- 歌声が聞こえた。
何かの旋律に乗って流れてくる、外国の歌。
いや、このリズムには聞き覚えがあった。
栗色の髪がふわりと舞う。マイクを手にした少女が、目を閉じて歌っているのが見える。
曲はたしかツンの――三番目か四番目のシングル。
しかしその歌声は、日本語でも英語でもない、何か奇妙な音の集合だった。
少女が目を開けた。
翡翠に染まる瞳。これまでのオットセイの声からは想像もできない、繊細で美しい歌声。
マイクを握る華奢な手に、力がこもるのが分かる。
転調していくメロディーに合わせて、その声は高く、強く――。
それが絶頂に達したとき、ツンは横に立ったままの影に気づいた。
ξ゚听)ξ「……?」
さっき、食事を運んできたロボットだった。
仕事を終えたのに奥には戻らず、ツンの横に立って、じっと目を少女の方に向けている。
ときどき首が、リズムを取るようにぎこちなく動く。
そのしぐさは、少女の歌を聴いているようにも思えた。
- 225 名前:VIPがお送りします[]:2009/06/25(木) 03:46:51.88 ID:LPyr5DZH0
- ふいにロボットが、パイプの手を振り上げた。
そのまま身体をギコギコと揺らして、左右に上半身を揺すぶる。
まるで――アイドルのコンサートを聴きに来た観客が、会場で蛍光スティックを振り上げてやるように。
今や、旧式のロボットはウェイターという自分の責務を忘れつつあった。
足のキャタピラをフル回転させて、店内を低速で駆け回る。
ξ;゚听)ξ「な、何なのよ……」
ややくすんだ七色の光の中を、少女が舞う。
未知の音の集合である、美しい歌声を振りまきながら。
ロボットはさらに勢いよく、全身を揺すぶる。
ガタガタと震えていた胴体とキャタピラの接合部から、ふいに火花が上がった。
そのままぽっきりと上半身が折れて、床に激突する。
電球の目の片方が割れて、床に破片をまき散らした。
だが、ロボットは動きを止めない。床の上でもがくように、両腕をUの字に曲げて動かしている。
ツンは猛然と、椅子から立ち上がった。
- 226 名前:VIPがお送りします[]:2009/06/25(木) 03:56:59.37 ID:LPyr5DZH0
- ダッシュして、まだ歌い続けている少女からマイクを奪い取る。
音楽が止まった。そのまま少女の手を引くようにして、レジに直行する。
とりあえず1000円札を1枚ほど置くと、さっさと店を出る。
( ^ω^)「オアッwwwオアッwwwwww」
抗議するようなしぐさをする少女を助手席に放り込むと、車を急発進させた。
加速感が伝わり、カラオケバーの外観が高速で背後に流れてゆく。
ξ゚听)ξ「あんた、一体何なの……?」
ぶー、と可愛い顔を膨らませて、不機嫌そうにツンを見ている少女にそう問いかける。
阿部さんの言葉がよみがえる。このロボットの脳の動きは、人間のものと同じ――。
( ^ω^)「オアッwwwオアッwwwwww」
しかしながら少女は、ぷいっと顔を背けて窓の外を見てしまった。
ツンはため息をつく、分からないことが多すぎるのだ。
- 230 名前:VIPがお送りします[]:2009/06/25(木) 04:24:55.61 ID:LPyr5DZH0
- 数百メートルはある高層ビルの群れが、陽光にガラス質の表面をきらめかせる。
遠くからは、それは薄緑に透き通る林の群れのようにも見えた。
都市の姿を見下ろす、郊外の小高い丘――。
荘厳なレリーフが刻まれた、城塞のような豪邸の中庭で、老人はその光景を見つめていた。
庭には林檎の木が植えられ、まだ青い実をたわわに実らせている。
機械式の自動スプリンクラーが、風にそよぐ緑の芝に人工の雨を降らせる。
/ ,' 3「美しいのう。人間の作り出した人工物というものは……」
老人はつぶやく。中庭の同じテーブルに座っていた青年が、口を開いた。
(´・ω・`)「いつまで……こんな事を続けるつもりなんですか?」
青年の前には、小型のラップトップが置かれている。
モニターに表示されているのは何かの結果表――そこにはQ-1からQ-22までの項目があった。
Q-11のみが空欄になっている以外は、枠は全て赤色で塗りつぶされている。
- 231 名前:VIPがお送りします[]:2009/06/25(木) 04:32:20.48 ID:LPyr5DZH0
- / ,' 3「創世記によれば、神でさえ泥から人を作るには六日かかったのだ」
老人は青年の方を振り向く。
立派な白髭を蓄えた頬に、皺が寄った。
/ ,' 3「我々はこのプロジェクトに五年以上の歳月を費やしてきたが、
まだそれでは時間が足らんと言うことだよ」
・ ・ ・ ・ ・ ・
(´・ω・`)「こんな――できそこないしか完成していないのに、続けるというのですか?」
図表を見ながらつぶやいた青年に、老人は告げた。
/ ,' 3「ショボーン君。君はいつまで、このプロジェクトを続けるのかと聞いたね」
老人の眼が、年に似合わない鋭さで光る。
/ ,' 3「――イヴが生まれるまで、だよ」
- 234 名前:VIPがお送りします[]:2009/06/25(木) 04:38:23.09 ID:LPyr5DZH0
- いままで支援してくれた方、スレを落とさないように保守してくれた方、本当にありがとうございます
本当に、作者としては嬉しいんだぜ
まさかスレが3日も落ちずに残ってるとは思わなかった、お前ら本当にありがとう
こんな糞小説でも需要があったんだと分かって感動している
とりあえずここまでが第一話で、全六話構成くらいでたぶん、作者が逃亡しなければ完結するんじゃないかな
ながら投下は読者に迷惑がかかるので、次は書きためてから来るぜ
最後になりますが、こんな乗っ取り糞小説をずっと支援してくれた皆様、誠にありがとうございました
( ^ω^)オアッwwwオアッwwwwwwのようです
http://takeshima.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1245681663/
【オアッwwwwwの最新記事】
オアッーwww
乗っ取りでこんなに書けるなんて凄いなあ
まとめ乙です
♪ ∧_∧
(´・ω・) ))
(( ( つ ヽ ♪
〉 と ノ )))
(_ノ^(_)
これ作者天才だろ
本当におもしろかった。