- ('A`)は逃がし屋のようです
- 1 名前:VIPがお送りします[]:2009/06/10(水) 19:37:37.32 ID:4oSHzWtG0
- 代理
- 3 名前:VIPがお送りします[]:2009/06/10(水) 19:41:17.03 ID:NNfW5Rs/0
- >>1
ありがとうございます、投下します
- 4 名前:VIPがお送りします[]:2009/06/10(水) 19:42:36.30 ID:NNfW5Rs/0
-
透き通るような青い海。
肌を焼く日差し。
まるで南国の楽園かのような風景の中、
何発もの銃声が響き渡った。
_
(; ゚∀゚)「はぁ……はぁ」
片手に拳銃を持ち、路地をひた走る男。
ミメ,゚Д゚彡「待てくらぁぁ!!」
マフィアご用達のAK-47を抱え、数人もの男達が追う。
白昼堂々と弾丸が飛び交う。
- 6 名前:VIPがお送りします[]:2009/06/10(水) 19:44:18.32 ID:NNfW5Rs/0
-
_
(; ゚∀゚)「おっ!」
全力で走る前方に、交差点へ侵入しようとするバスを確認する。
たまたま通りかかったそのバスを盾に視界を遮り、
裏路地へと逃げ込んだ男が、1人溜息を付いた。
_
(; ゚∀゚)「なんなんだよ、あいつ等はよぉ……」
ゴミ箱に隠れながら、路地を見る。
ミメ,゚Д゚彡「野郎!何処行きやがった!」
どうやら見失ってるようだ。
- 7 名前:VIPがお送りします[]:2009/06/10(水) 19:45:56.51 ID:NNfW5Rs/0
-
早くこの場所を離れるべきと判断し、
ゴミ箱に手を掛けた瞬間、そのゴミ箱から人間の腕が生えてる事に気が付いた。
_
(; ゚∀゚)「……わひゃぁぁぁぁ!!」
思わず大声を上げてしまう。
ミメ,゚Д゚彡「ッチ、こんなとこに隠れてやがったか」
_
(; ゚∀゚)「あわ……あわわわ」
黒光りしたAKの銃口が向けられるが、
男はガクガクと腰を抜かしてしまっている。
- 10 名前:VIPがお送りします[]:2009/06/10(水) 19:47:44.66 ID:NNfW5Rs/0
-
_
(; ゚∀゚)「ひ、人!人の死体が!」
ミメ,゚Д゚彡「あん?」
手下?「おっ、こいつぁ」
手下?「昨日殺ったイエローじゃねーか」
手下がゴミ箱を蹴ると、バラバラにされた死体が放り出される。
_
(; ゚∀゚)「うわぁぁぁぁ!」
ミメ,゚Д゚彡「キャンキャン吠えるな」
_
(#);゚∀゚)「ガッ!」
顔を蹴られ吹っ飛ぶ男を見て、
手下達は笑い転げている。
- 12 名前:VIPがお送りします[]:2009/06/10(水) 19:49:57.01 ID:NNfW5Rs/0
-
_
(#);゚∀゚)「お、オレが何したって言うんだ!」
手下?「んー?何も?」
_
(#);゚∀゚)「おっ、おい!」
手下?「しいて言やぁ、この街に来た事かな」
_
(#);゚∀゚)「……」
銃口が3つ、自分に向けられている。
笑いながら死体を蹴るような奴等だ、自分を殺すのなんて、
朝起きてあくびをする程度の物なんだろう。
それに対して、こっちが持っているのは普通の拳銃。
死体を見ただけで腰を抜かしてしまうような臆病者。
- 13 名前:VIPがお送りします[]:2009/06/10(水) 19:51:47.06 ID:NNfW5Rs/0
-
ミメ,゚Д゚彡「まぁ、悪く思うなこれも仕事でな」
_
(#);;∀;)「あ……あぁ」
引き金が引かれ、3丁90発もの弾丸が降り注いだ。
手下?「ヒャッハー!」
手下?「オラオラオラ!」
土煙が立ち上がり、周囲を包み込む。
- 15 名前:VIPがお送りします[]:2009/06/10(水) 19:53:43.60 ID:NNfW5Rs/0
-
ミメ,゚Д゚彡「これじゃぁ、骨も残らn……ん?」
土煙が晴れ、視界が戻り、死体を確認しようとしたが、
そこには弾丸でえぐれた地面があるだけだった。
手下?「へっ?」
手下?「ああ?」
ミメ,゚Д゚彡「……引きずった後がある、追うぞ」
男がいたはずの地面から2本、引きずったであろう
踵の跡が奥に伸びていた。
―――
――
―
- 16 名前:VIPがお送りします[]:2009/06/10(水) 19:55:55.69 ID:NNfW5Rs/0
-
_
( ;∀;)「死んだ……オレぁ死んだ」
( )「おい」
_
( ;∀;)「死ぬ前に、もう1回おっぱい揉みしだきたかった」
( )「……」
男の頭に再度衝撃が走った。
_
( ;∀;)「いてぇ……あれ、生きてる?」
- 17 名前:VIPがお送りします[]:2009/06/10(水) 19:57:27.63 ID:NNfW5Rs/0
-
('A`)「よぅ兄ちゃん」
_
( ;∀;)「あんた……は?」
('A`)「俺の名はドクオ、逃がし屋だ」
_
( ;∀;)「逃がし屋?」
さっきまで死ぬしかなかった自分に、
一筋の光明が降りてくる。
_
(; ゚∀゚)「に、逃がしてくれるのか?オレを!?」
('A`)b「チッチッチッ」
小柄な男は人差し指を横に振ると、
今度は指でOKのサインを出し、そして裏返した。
- 20 名前:VIPがお送りします[]:2009/06/10(水) 19:59:13.83 ID:NNfW5Rs/0
-
('A`)「マニーだよマニー」
_
(; ゚∀゚)「へっ?」
('A`)「逃がしてやる、だから金を出せ」
_
(; ゚∀゚)「オレ、金なんて持ってねぇぞ?」
ポケットから内布を引っ張り出し、
財布すら無いことをアピールする。
('A`) スゥ
- 22 名前:VIPがお送りします[]:2009/06/10(水) 20:00:59.10 ID:NNfW5Rs/0
-
(」'A`)」「おーい!こっちにいるぞー」
_
(; ゚∀゚)「えっ?えっ?」
「そっちかごらぁ!」
「ぶっ殺すぞうらぁ!」
_
(; ゚∀゚)「ぎぃえぇぇぇぇ!悪魔ぁぁぁ!!」
('A`)「おーおー、張り切ってる張り切ってる」
- 24 名前:VIPがお送りします[]:2009/06/10(水) 20:02:57.27 ID:NNfW5Rs/0
- _
(; ゚∀゚)「頼む!助けてくれ!」
('A`)「……」
今度は何も言わず、マニーのサインを出した。
_
(; ゚∀゚)「分かったよ!オレぁ石油会社フィレンクトカンパニーの社員だ!
会社に金は出させる!助けてくれ」
('A`)「ヒュゥー」
ドクオは軽く口笛を吹くと、腰から2丁の拳銃を抜く。
('A`)「下がってな」
_
(; ゚∀゚)「……」
- 26 名前:VIPがお送りします[]:2009/06/10(水) 20:05:38.06 ID:NNfW5Rs/0
-
追っ手は自動小銃、対してドクオは拳銃。
誰がどう見ても火力に差がありすぎる。
_
(; ゚∀゚)「勝ち目ねぇよ……」
('A`)「ハッ、そこで腰抜かして見てろってんだ」
そう言うとドクオは追っ手の方へ向っていく。
- 28 名前:VIPがお送りします[]:2009/06/10(水) 20:08:17.37 ID:NNfW5Rs/0
-
('A`)「はーい、ストップストップ」
ミメ,゚Д゚彡「んだ、てめぇは?邪魔するなら消すぞ?」
('A`)「吠えるなよベイビー」
狭い路地の中で、3人の男に向って両手で拳銃を構える。
('A`)「契約済みなんだ、お前らは帰っちゃくんねぇか?」
手下?「はっ?何お前、その豆鉄砲で俺らとやろうってか?」
手下?「笑わせるぜ!蜂の巣にされたくなけりゃ、
お家帰ってガタガタ震えてな!」
- 30 名前:VIPがお送りします[]:2009/06/10(水) 20:11:07.12 ID:NNfW5Rs/0
-
( A )「……豆鉄砲?」
ミメ;゚Д゚彡「お、おい」
手下?「何スゴんでんのよ、このタコ」
手下?「もういいから殺っちまおうぜ」
(゚A゚)「ざけんなコラァ!俺の銃はなぁ、ブローニング特殊設計の、
大口径M1935だ!見ろこの造形美!美しい、あぁ美しい!」
手下?「……」
手下?「……」
ミメ;゚Д゚彡「ブローニング、2丁拳銃……」
- 32 名前:VIPがお送りします[]:2009/06/10(水) 20:13:16.31 ID:NNfW5Rs/0
-
(゚A゚)「この歴史的名銃から発射される弾丸は、
お前等の肉を喰らい、ヘヴンへと連れてってくれるだろうよ!」
手下??「ぶっ殺せぇぇぇぇ!!」
ミメ;゚Д゚彡「待て!」
再びAKの銃口から弾丸が発射される。
手下??「うららららぁぁぁ!!」
ミメ;゚Д゚彡「そ……屋…オ……、逃…ぞ!!」
轟音と共に、銃弾がバラ撒かれた。
- 35 名前:VIPがお送りします[]:2009/06/10(水) 20:15:19.06 ID:NNfW5Rs/0
-
先程と同じにならないよう、下に向けてではなく、
低い弾道で撃ち抜いている。
手下?「へへっ」
発射熱によりAKがシュゥゥと音を立てながら、
マガジンがガチャリと地面に落ちた。
手下?「殺ったか?」
(゚A゚)「Too bad.」(残念でした)
- 36 名前:VIPがお送りします[]:2009/06/10(水) 20:17:35.59 ID:NNfW5Rs/0
-
ドクオは路地の両壁に足をつっかえ、
ぶら下がる様にブローニングを構えていた。
バキン!という重い金属音と共に、
手下2人の頭部が爆ぜる。
ミメ;゚Д゚彡「くそっ!」
髭の男もAKを構えドクオへ照準を合わせようとするが、
それよりも早く、眉間に風穴を空けられる結果となった。
('A`)「獲物に頼っちゃぁ終いだよ」
―――
――
―
- 38 名前:VIPがお送りします[]:2009/06/10(水) 20:19:22.71 ID:NNfW5Rs/0
-
_
( ゚∀゚)「助かった……のか?」
('A`)「ヘィ!」
ドクオが携帯電話をポイと男の方に投げる。
呆けていた男は、あたふたしながら携帯を受け取った。
('A`)「電話しな」
_
( ゚∀゚)「え?何処に?」
('A`)「……マニーだよマニー」
_
( ゚∀゚)「あ、あぁ分かった」
慣れた手付きで携帯を掛ける。
- 40 名前:VIPがお送りします[]:2009/06/10(水) 20:21:03.68 ID:NNfW5Rs/0
-
_
( ゚∀゚)「お疲れっす、営業3課のジョルジュっす。
部長いるかな?……はいはい」
『代わったが?』
_
( ゚∀゚)「あ?部長?ちーっす!今出張来てるんですけど、
ちょっと追加で費用が発生しそうなんすよ」
『……』
_
( ゚∀゚)「会社名義で小切手切っていいっすか?」
『ジョルジュ君……だったね?』
_
( ゚∀゚)「はい、自分ジョルジュっす」
『君は……クビだ』
- 42 名前:VIPがお送りします[]:2009/06/10(水) 20:22:55.36 ID:NNfW5Rs/0
- _
( ゚∀゚)「へ?」
『今日……君が出張先で切った領収書が届いた』
_
( ゚∀゚)「……」
『会社の経費でおっぱいパブ6件はしご、とはいい度胸じゃないか!』
_
(; ゚∀゚)「……」
『今日付けで解雇処分が降りたよ』
_
(; ゚∀゚)「ぶ、部長!ちょっと待っ」
ブツッ
一方的に通話が切られ、男ジョルジュは青ざめた。
- 43 名前:VIPがお送りします[]:2009/06/10(水) 20:24:55.09 ID:NNfW5Rs/0
-
_
(; ゚∀゚) ソーッ
(^A^)ニコニコ
_
(; ゚∀゚)(ダメだ!こいつはギャング共を返り討ちにするような奴だ!
金が払えないなんて言ったら殺される)
(^A^) ニコニコ
_
(; ゚∀゚)(でもあの笑顔、案外いい奴なのかも?)
- 47 名前:VIPがお送りします[]:2009/06/10(水) 20:32:13.90 ID:NNfW5Rs/0
-
_
(; ゚∀゚)「あのードクオさん?」
(^A^)「なんだい?マイフレンズ」
_
(; ゚∀゚)「会社が……ね?オレの事クビだってさ」
(^A^)「そりゃ災難だねベイビー」
_
(; ゚∀゚)「だから金も出さないって」
(^A^)「そうかいそうかい」
(゚A゚)「俺のブローニングはすこぶるご機嫌だぜ?
さぁ、何処を風通し良くして欲しい?」
_
(; ;∀;)「いやあぁぁぁぁぁ!!」
- 49 名前:VIPがお送りします[]:2009/06/10(水) 20:36:36.61 ID:NNfW5Rs/0
-
ドクオ
表向きは、銃器の密輸・密売。
裏の顔は逃がし屋。
('A`)「糞が!手前みてぇなカスを撃ち殺す弾代も勿体ねぇ。
死ぬまで働けやファッキン!」
_
( ;∀;)「密売なんて表の顔があるか!くそ!」
最近、従業員が1人増えた。
Rpisode? end
- 52 名前:VIPがお送りします[]:2009/06/10(水) 20:49:48.19 ID:NNfW5Rs/0
- 銃物が好きなので勢いで書いて投下してみました。
もっとドンパチやる流れで続きを書きたいと思いますので、
見かけた時はよろしくお願いします。
支援、ありがとうございました。
('A`)は逃がし屋のようです
http://takeshima.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1244630257/
2009年06月10日
('A`)は逃がし屋のようです Episode?
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