2009年06月26日

从 ゚∀从こちら季節屋!春組のようです 続き

从 ゚∀从こちら季節屋!春組のようです
71 名前:VIPがお送りします[]:2009/06/25(木) 12:54:49.59 ID:anHk1+qfO
おはようございます、ちょっと書き溜めてました
保守、ありがとうございます
再開

72 名前:VIPがお送りします[]:2009/06/25(木) 12:58:34.23 ID:anHk1+qfO
【秋組】


秋組の部屋は、上界の最も外れに位置している。
それは彼らの特性を現してもおり、また、部屋がなかったからという理由でもあるが
誰も気づかないような、ひっそりとした場所に存在するその部屋こそが、秋組の部屋なのだ。

从 ゚∀从「相変わらずジッミ〜な感じ」

ハインリッヒは春色の頭をかきながら、面倒そうに呟いた。
後ろではヒッキーが物珍しそうに秋組の扉を見つめている、それもそのはず、彼は秋組の部屋に来るのはこれが初めてなのだ
なにせ夏組の訓練で、他に遊びに行く時間が滅多にないのだから

紅葉を象った扉に手をかけると、若干冷たい感触が手に伝わった

(´<_` )「ふむ、開けるぞ」

(*´_ゝ`)「ピンポーン!」

扉を開け放つと同時に、舞いこんで来たのは大量の銀杏の葉
秋の風と同時に、黄色い木の葉は春組の面々に覆いかぶさった

三Υ(;´_ゝ`)「おふっ!?」

ミセ*゚ー゚)リ「あ、渡辺さんいたッスよ!」

从 ゚∀从「マジで?おーい、渡……辺……」

74 名前:VIPがお送りします[]:2009/06/25(木) 13:00:41.55 ID:anHk1+qfO

从メ'ー'从「ふふ……うふふ……あはは〜〜」

⌒*リメ´・-・リ「………………」

('、`*メメ川「ふふふふ…………」

从 ゚∀从

( ´_ゝ`)

(´<_` )

ミセ*゚ー゚)リ

(-_-)


从;゚∀从「は、話しかけづれぇ〜」

ハインリッヒの言葉に、全員が同意した。
舞い散る銀杏の葉の中で、傷だらけの女たちがにらみ合っているのだから、割って入るにはかなりの勇気が必要とされるだろう。
どの子も結構可愛い顔をしているが、皆必死の形相で、あまり可愛さが感じられない。

76 名前:VIPがお送りします[]:2009/06/25(木) 13:03:48.64 ID:anHk1+qfO

从メ'ー'从「いい加減、私とニダーくんの仲を認めればいいのにぃ〜〜」

その中で、暢気に笑ったのは渡辺という女
春組の隊員であり、五人囃子を模した服を着込んでいる。
皆と違うのは彼女の服だけレースがついて若干可愛らしくなっていることだろうか。近くにあったのか棍棒を握り締めて笑う。

('、`*川「私はねえ、別に隊長はどうでもいいんだけど、アンタみたいに勘違いのお嬢ちゃんが来るのは鬱陶しいのよ
     静かに秋の時をすごしたいのに、春組の能天気に邪魔されちゃたまんないわ」

髪の長い女性が、それに答えるかのように言った。
目元にある泣きボクロが印象的な、物静かそうな女性だったが、手にヌンチャクを標準装備しているその姿を見るに
その印象は間違いだったと思われる

シックなモノトーンの服を着た、背の高い女、秋組の隊員である、ペニサス伊藤である

从'ー'从「あれれ〜〜?おばさんは嫉妬深くて怖いよ〜〜」

⌒*リ´・-・リ「ほ、ほ……本当ですね、……渡辺お、おばさん……」

渡辺の後ろで呟いたのは、身の丈よりも大きな本を持った幼女だった。
短い髪を無理やり頭の上で縛り、きょどきょどと動く視線をさまよわせながら、かなり失礼なことを言う。慇懃無礼という奴だろうか

濃い赤のワンピースを纏った彼女も、秋組の隊員であり、飛び級で入隊した、最年少のリリだ。

77 名前:VIPがお送りします[]:2009/06/25(木) 13:06:37.11 ID:anHk1+qfO

从'ー'从「……地味組がナマ言ってると、痛い目にあうんだよ〜? ワタちゃんが教えてあげる〜」

⌒*リ´・-・リ「ボク、本当のことしか、い、言ってない……です」

从'ー'从「ふぅん」

('、`*川「わかったらさっさと帰りな」

从'ー'从「どうしようかなあ〜、秋組の言うことなんて、聞きたくないなぁ」

('、`*川

⌒*リ´・-・リ

バチィッ!と火花が散りそうな光景だった。むしろすでに火花も落ち葉も散っている
そもそも、春組と秋組は基本的に仲が悪いのだ

全員が全員そうではないのだが、季節屋は対極に位置するグループと敵対する傾向にある
夏組であれば冬組と敵対し、春組であれば秋組と敵対する。

前者はどちらも自分の季節が最高だという理由から
後者はどちらもキャラが被るという理由から

まさに一触即発状態の春VS秋
他の隊員は見守ることしか出来ない状態だ

しかし、どうやって入ろうかなあと考えあぐねている春組の面々に話しかけてくる男がいた

(;´・_ゝ・`)「ああっ、春組の皆さん!遅いじゃないですか!何してたんですっ!?」

78 名前:VIPがお送りします[]:2009/06/25(木) 13:09:56.59 ID:anHk1+qfO

今年秋組に入った新隊員の、盛岡デミタスである
秋組特有の地味顔に、ユニクロで売ってそうな無地の服を着ている
困りが尾でハインリッヒに近寄ると、先にヒッキーが気がついた。

(-_-)「あっ、デミタスくん」

(´・_ゝ・`)「あれ?ヒッキーくん! どう? 夏組は?」

(-_-)「参っちゃうよぉ、隊長が理不尽でさあ、お互い大変だよねえ」

(´・_ゝ・`)「ほんとほんとww」

        パーン!
从 ゚∀从
 ⊂彡  ☆
       (#)-_-)(#)´・_ゝ・`).。*「あふぅ!」

(#)-_-)「な、なんで殴るんですか……」

从 ゚∀从「いや、なんとなくウザくて」

(´;_ゝ;`)「酷いです……」

ちなみに、対極に位置する季節屋は仲が悪いが、そうでない者は意外に仲がよかったりするのだ
秋組と夏組は季節が近いせいか特に仲がいい

80 名前:VIPがお送りします[]:2009/06/25(木) 13:12:57.41 ID:anHk1+qfO

(´<_` )「まぁそんなことより、秋組の隊長はどこに行ったんだ?」

(´う_ゝ・`)σ「そんなことって……隊長ならあそこに」


<;ヽ`∀´>「縄を!縄をほどけニダァ!」


从 ノ∀从「アッチャーア」

デミタスの指し示した先には、縄で縛られて身動きの取れなくなっている男が無造作に床に転がされていた
茶色いタートルネックに黒いズボン、やはり地味な格好の男だ
お世辞にも格好いいとは言いがたい容姿をしているが、渡辺はゾッコンらしい。全く人の趣味とはわからないものだ

これが秋組隊長、ニダー

そして彼らが、周囲の季節屋からは専ら「地味組」と評されるグループ"秋組"である

一年の内最も過ごしやすい季節、冷静とセンチメンタリズムを運ぶ者たちだ


从 ゚∀从「よー、ニダー、元気?」

<;ヽ`∀´>「これが元気に見えるニダか、つうかお前の隊員ウチ来過ぎニダ!はよ連れて帰らんかい!」

82 名前:VIPがお送りします[]:2009/06/25(木) 13:15:13.27 ID:anHk1+qfO

从 ゚∀从「ウチは自由意志を尊重すっからなあ」

<;ヽ`∀´>「こっちの意思も尊重しろニダ!」

(´<_` )「兄者、何をやっているんだ?」

( ´_ゝ`)「デジカメ買ったんだ、リリちゃーん、こっち向いてー!ハァハァ」

⌒*リ;´・-・リ「気持ち悪いのでこっち見ないでく、ください……!えい!」

(;´_ゝ`)「ゲホォ!」

リリは手に持っていた巨大な本を兄者の方へと投げつける
本は兄者に命中し、そのまま秋の海に沈んだ

(  _ゝ )

(´<_` )「乙」

从 ゚∀从「おーい、渡辺、帰るぞー」

从'ー'从「あれれ?ハイン隊長、いつからいたの〜?」

从 ゚∀从「さっきからだよ、お前が来なきゃ春を作れないんだから、さっさと来いやあ」

从'ー'从「あれれ〜?私たちの季節はもう終わったはずだよ〜?」

ミセ*゚ー゚)リ「それについては後々説明するッスよ!」

84 名前:VIPがお送りします[]:2009/06/25(木) 13:19:04.19 ID:anHk1+qfO

何せこれからやることは一応禁止されていることなのだ
春を嫌う秋組に知られたら終わり、慎重にことを進めなければいけない

从'ー'从「ふぅん〜、頑張ってね」

从#゚∀从「だっかっら!オメーも来いっつの!さっきからなんで他人事!?」

从'ー'从「ワタちゃんは〜、今恋に夢中の乙女なの〜、邪魔だからどっかいってね」

从#゚∀从「棍棒振り回してる乙女は全然可愛くねーよ!?」

('、`*川「そうよ、さっさと出て行きな」

⌒*リ´・-・リ「そしてに、二度と……こないで下さい……です」

从'ー'从「うふふ〜、邪魔者はあ、馬に蹴られて死んじゃうんだよぉ〜」

从 ゚∀从「………………」

隊長であるにも関わらず、まったく話を聞いてもらえなかったハインリッヒは若干のショックを受けつつ
ニダーの縄を掴んだ
見た目よりも怪力名その腕で、ニダーの体を持ち上げた

<;ヽ`∀´>「お、おいハイン!何するニダ!?」

从 ゚∀从「なぁにしよっかなあ〜」

にんまりと邪悪な笑みを作って、ニダーの体を窓の方に傾ける

85 名前:VIPがお送りします[]:2009/06/25(木) 13:21:41.54 ID:anHk1+qfO

<;ヽ`∀´>「な、なんで窓に!?やめるニダ!こんな状況で落とされたら下界に落ちちゃうニダ!」

从 ゚∀从「おい秋組の奴ら!隊長を落とされたくなかったら武器を捨てな!」

⌒*リ;´・-・リ「!!」('、`;川

(;´・_ゝ・`)「隊長ぉー!なんて非道な!」

(´<_` )「……なんか俺ら最悪だな」

(-_-)「そうですね……」

ミセ*゚ー゚)リ=3「隊長!かっけえッス!パねぇッス!」

<#ヽ`∀´>「この野朗!能天気組!お前ら本当最低ニダ!」

怒るニダーを無視して、ハインリッヒは渡辺を見た

从 ゚∀从「そして……渡辺!」

从;'ー'从「!」

从 ゚∀从「戻ってこなかったら……どうなるか、わかってるな?」

从; ー 从

从;'ー'从「……っ!ひ、卑怯だよぉ……愛する人を手にかけるなんて……」

86 名前:VIPがお送りします[]:2009/06/25(木) 13:24:55.39 ID:anHk1+qfO

从 ゚∀从「フハハハハ!なんとでも言うがいいぜ!」

大げさに高笑いするハインリッヒと、首根っこを掴まれたニダー。
それに対して、弟者が頭を下げた

(´<_` )「すんませんねどーも、茶番につき合わせちゃって」

<ヽ`∀´>「お前らと関わると毎回こうニダ……だから嫌いニダ……」

割と日常茶飯事なのだろうか、ニダーは最早諦めた表情で俯いていた

ミセ*゚ー゚)リ「がんばればその内いいことあるッスよ!」

<ヽ`∀´>「るっせえニダ……」


かくして、春組の面々は、ようやく渡辺を連れ帰ることに成功
ある一名の尊い犠牲をもってして……


(  _ゝ ) チーン


v    v    v    v

87 名前:VIPがお送りします[]:2009/06/25(木) 13:28:31.94 ID:anHk1+qfO

春組の部屋に再び戻ると、ハインリッヒは事情を渡辺に説明する
病気の少女のこと、その少女が桜を見たがっていること、そして、桜を見せたら夏組にバカンスに連れて行ってもらえることを

从*'ー'从「なにそれ〜、バカンス行きたい!」

从*゚∀从「なっ、なっ!行きたいよなバカンス!」

(;-_-)「わ、わかっちゃいたけど病気の少女の方には微塵の興味もないですね……!?」

( ´_ゝ`)「生身の女なんてこんなものさ」

(-_-)「生きていたんですか」

( ´_ゝ`)「地獄の淵から生き返ったよ」

(´<_` )「沈んどけばよかったのに」

( ´_ゝ`)「お前最近厳しいな、ショック」

ミセ*゚σ゚)リ「そんなことより自分さっきから空気なんスけど、どうしたらいいッスかね?」

(-_-)「知りませんよ……」

89 名前:VIPがお送りします[]:2009/06/25(木) 13:33:24.58 ID:anHk1+qfO

ダメだこいつら、早くなんとかしないと……とヒッキーは思ったが、夏組の下っ端である彼に
この能天気な奴らをどうにかできるはずもなかった
しかし一度引き受けた以上、責任は持つようで、ハインリッヒは話をまとめると、季節を変える道具を各自用意するように支持した

兄者が太鼓を、弟者は大鼓を、渡辺は小鼓を持ち、ミセリは笛を振り回した
服装を五人囃子に模したように、彼らは季節を巡らせる際にも、それを模倣するのだ

一つ可笑しいのは、ハインリッヒがマイクを持っていることだけ
準備が終わると、春組隊員は心を一つに、下界へ向かう。

从 ゚∀从「っしゃー!んじゃあいっくぞ野朗ども!アタシについてきな!」

( ´_ゝ`)「毎回思うんだけど、俺の太鼓ってこれ地味だよなあ……シンバルとかがよかった」

(´<_`;)「ああ、こんなことして神に罰くらったらどうしよう……!」

ミセ*゚ー゚)リ「うわ、自分のネイル剥がれてる!最悪ッス!」

从'ー'从「ねぇ〜、バカンスってペアチケットもらえる〜?」

(;-_-)「え、えぇ……」

从 ゚∀从「ちったあ聞けよ!」

心は全然一つになってなかった

91 名前:VIPがお送りします[]:2009/06/25(木) 13:39:49.70 ID:anHk1+qfO

最近自分の隊長としての威厳が足りないんだろうか、などと呟きながら
彼女は自分の近くに生えている桜の木の花びらに息を吹きかけた

从 ゚∀从「"春花"」

(;-_-)「うわっ……!?」

その言葉と同時に、花びらは大きな絨毯のように姿を変える。
風が部屋の中を包み、気がつけば6人ほどは裕に乗れそうな、桜の絨毯

从 ゚∀从「案内しろ、ヒッキー」

(;-_-)「は、ハイ!」

ハインリッヒはその絨毯に乗り込むと、下界を指で指し示し、にんまり笑った。
目指すは下界


……さぁここからが、季節屋"春組"の出番なのだ



92 名前:VIPがお送りします[]:2009/06/25(木) 13:45:19.50 ID:anHk1+qfO
【下界】


病室で、少女が眠っている。
その顔に生気はなく、薄い胸が上下するのを母親が痛ましい表情で眺めていた。

J( '-`)し「ツン……」

骨ばり、皺だらけの手を顔に置くと、少女は僅かに身じろぎする

ξ--)ξ「ん…………」

J( ;-;)し


そして、そんな彼らを眺める者。

从 ゚∀从「……なるほど、あれがバカンスか」

(;-_-)「病気の女の子をバカンスと呼ぶのは止めてくださいよ!最悪だあなた!」

( ´_ゝ`)「86点かな、ちなみにこれは『病弱少女』で+5点追加されている」

(;-_-)「点数をつけないでください!」

(´<_` )「なるほど、なんでおまえみたいなひ弱が夏組なのかと思っていたが……
       その突っ込み力なら夏向きかもしれないな」

(;-_-)「え、えぇ……?」

94 名前:VIPがお送りします[]:2009/06/25(木) 13:53:34.49 ID:anHk1+qfO

なにそれ、全然嬉しくない……、とでも言いたげなヒッキーだったが
それはミセリの発言によってかき消された

少女の母親が、病室から出て行ったらしい。


ミセ*゚ー゚)リ「今がチャンスッスよ!やっちゃいます!?首を!」

(;-_-)「く、く、首!? やっちゃうって君は何をやる気なのさ!」

ミセ*゚ー゚)リ「あれ? あの子をお花畑に連れて行くんじゃ……」

(;-_-)「君は今まで何を聞いていたんだ! あの世に連れて行くんじゃないですよ!?」

ミセ*^ー^)リ「ウッス!」

(;-_-)(何このいい笑顔……)

(´<_` )「問題の桜の木ってのは、あれか?」

どうすれば言葉が伝わるのか悩むヒッキーの後ろから、今度は弟者が発言する
彼が見た先には、すでに桜の花びらの面影はなく、青々とした葉が芽吹いた桜の木があった
これからこの木は太陽の光を受け、さらに輝くことになるだろう

(;-_-)「あ、多分あれで間違いないと思います」

96 名前:VIPがお送りします[]:2009/06/25(木) 14:02:33.32 ID:anHk1+qfO

( ´_ゝ`)「んじゃ、チャチャっと桜を咲かして……」

从 ゚∀从「バカ、普通にやったら神にバレんだろ」

ハインリッヒが兄者の頭を叩く、何せ、どこに監視者がいてどう見られているのかわからないのだ

(´<_` )「じゃあ、どうするんです?」

桜を咲かせなければ、少女の病気はよくならない、いや、桜が咲いても少女の病気が良くなる
確証なんてないのだが、それでも希望は持てる
その言葉に、ハインリッヒは邪悪な笑みをヒッキーに向けた

从 ゚∀从「ふふふ……」

(;-_-)「な、なんですか?」

从 ゚∀从「昔から、木を隠すなら森の中っつってな……大きな騒動の中に、小さな騒動があっても気づかれないんだよ」

(;-_-)「だ、だからなんです?すごく嫌な予感がするんですが……」

後ずさるヒッキーの肩を掴んで、顔を近づける

从 ゚∀从ゴニョゴニョゴニョ……

(;-_-)「えぇええ!?そんなの無理に決まってるじゃないですか!」

从 ゚∀从「大丈夫だよ、がんばれって!」


97 名前:VIPがお送りします[]:2009/06/25(木) 14:07:31.66 ID:anHk1+qfO

(;-_-)「無責任だ!無責任だ!」

从#゚∀从「元々オメーんところの隊長が持ってきた仕事だ・ロッ!」

(;-_-)「いたたたたたたすみません!やります!」

从 ゚∀从「おう!引っ掻き回して来い!」

そのまま直接アイアンクローを受け、悶えるヒッキー
すごすごと泣きながら上界に帰る彼を、ハインリッヒは満足そうに見送った

(´<_` )「どこに行かせたんですか?」

从 ゚∀从「んー?お前の恋人の所」

(´<_`*)>「こっ、恋人だなんてそんなえへへへへへへへ」

从;゚∀从(キモッ!素直にキモイ!)

ミセ*゚ー゚)リ「冬組に、なんかあるんッスか?」

从 ゚∀从「まあ、上で騒ぎが起これば、こっちへの注意力は薄くなんだろってこった」

100 名前:VIPがお送りします[]:2009/06/25(木) 14:14:52.22 ID:anHk1+qfO

( ´_ゝ`)「……!そうか、流石隊長、頭いいですね!」

σ从*゚∀从「へへっ、まーな!」

( ´_ゝ`)「つまり上界で冬組のクーにゃんに弟者の愚痴を炸裂させて、あわよくば別れさせて
       その勢いでクーにゃん親衛隊を総動員させるんですね!」

从 ゚∀从「いや……全然違う……なにそれ」

( ´_ゝ`)

(´<_` )「バカじゃないのか兄者」

( ´_ゝ`)

ミセ*゚ー゚)リ「そんなこと言ってる間に、あの子は起きたみたいッスよ!」

ミセリの言葉に病室へと目を向ける一同
そこには、眠たそうな目を擦りながら、起き上がる少女がいた
細い腕を伸ばし、近くにあったぬいぐるみを抱きしめる

ξ゚听)ξ「……おはよ、ブーン」

102 名前:VIPがお送りします[]:2009/06/25(木) 14:21:03.31 ID:anHk1+qfO

もふ、と人型のぬいぐるみのお腹に顔を埋めると、少女はそのまま窓の外に目をやった
ちなみに、人間に季節屋の姿は見ることが出来ない。

ごく稀に見える種類の人間も存在するが、どうやら少女は見ることができない類の
人間だったようだ
晴れた太陽を見て、目を細めながらぬいぐるみにつぶやいた

ξ゚听)ξ「今日も、いい天気だね」

ξ゚听)ξ「でも、夏になっても私は遊べないんだよ、ね……」

( ^ω^)

ξ゚听)ξ「…………」



从 ゚∀从「でもよ、今時の子供って夏外で遊ぶの?どうせアレだろ、家でネットとかDSとかしてんだろ?」

ミセ*゚ー゚)リ「そッスね!モンハンとかやってるんスよきっと!」

( ´_ゝ`)「まったく、時代ってのは怖いな」

(´<_` )「……ヒッキーがいたらいいツッコミをしてくれただろうな」


103 名前:VIPがお送りします[]:2009/06/25(木) 14:27:52.48 ID:anHk1+qfO

能天気組と評される彼らはそのままに、ひとまず舞台は上界へ

燦々と輝く太陽の下で、春組は未だ春を起こせない




v    v    v    v


【上界:冬組】


氷のように冷たく凍てついていて、実際それは氷点下の世界
一年中雪に覆われたその世界が、冬組の部屋
夏組で暑さには慣れたものの、寒さにはめっぽう弱いヒッキーは、扉の前で震えていた

それは身体的にも、精神的にも、両方の意味でだ

(;-_-)「さ、寒い……嫌だなあ……冬組って怖いから嫌いなんだよ……」

先ほどハインリッヒから頼まれたことは、上界でドンパチをやらかしてこい、とのこと
そしてそのキッカケは自分が作らなくてはいけないのだ

(;-_-)「嫌すぎる……」


105 名前:VIPがお送りします[]:2009/06/25(木) 14:41:01.77 ID:anHk1+qfO

今更ながら、どうして夏組に所属してしまったんだろう
そう思わずにはいられなかった

震える手で扉をノックしようとしたが、扉はドライアイス並の冷たさで触れることが出来ない
触れば、一瞬で火傷してしまうだろう

(;-_-)「えぇ……どうすればいいんだ……」

火傷覚悟でノックするのか?
しかしそれで誰も出てこなかったら寂しいなんてものじゃない
むしろ、出てこない可能性のほうが高いんじゃないのかこれ、と悩むヒッキーの後ろから聞き覚えのある声がかかった

「ヒッキーくん?何やってるの」

(;-_-))「あ、……ショボンくん!」

(´・ω・`)「そんな所に薄着でいたら、あっという間に氷付けだけど」

イヌイットのようなもこもこで長いコートを着込んだ青年が、そこにいた
下がった眉と柔和な口元が印象的だが、その目はどこか冷ややかだ
彼の名はショボーン、ヒッキーと同期の"冬組"新隊員である

(;-_-)「ちょっと用があって……扉、開けてもらえる?」

(´・ω・`)「いいけど、夏組が来ても氷付けにされるのがオチだよ?」

(;-_-)「そんな今からオチをつけないで……」

109 名前:VIPがお送りします[]:2009/06/25(木) 14:58:39.49 ID:anHk1+qfO

恐る恐る、ショボンの後ろに続きながら、冬組の中に入るヒッキーだが、中は予想通り、氷の世界だった
それは見る者によっては美しいとも言える、白銀の世界。
その中に氷のデスクが5つ置り、中にいる者は皆、大きなコートを来て、厚い帽子を被りながら仕事していた

(´・ω・`)「ただいま帰りました」

( ・∀・)「ああ、お帰り」

川 ゚ -゚)「そこにシャーベットがあるから、食べていいぞ」

(´・ω・`)「ありがとうございます、あと、夏組が来てますよ」

川#゚ -゚)「何ぃ!?」

(;-_-)「ひっ」

ショボンの言葉に、全員が立ち上がった
どこから出したのか、猟銃のようなものを構えて

川 ゚ -゚)「いい度胸だ、ファッキンサマーが!」

まず発言したのは、髪の長い涼やかな目元が印象的の女性だ
彼女こそが、冬組隊長であり、そして氷の女とも呼ばれる美女、素直クール
制服のイヌイット使用のコートの中には、常に大量の銃が仕舞われている

( ・∀・)「八つ裂きにして氷付けだ!ヒャッハー!」

次に答えたのが、中々の色男
女性なら誰もが釘付けになるような美貌を持った男だが、いかんせん、性格は最悪だ

111 名前:VIPがお送りします[]:2009/06/25(木) 15:02:45.96 ID:anHk1+qfO

モララーという冬組隊員の男は、ナイフを構えると、楽しそうに笑い、そしてナイフに舌を這わせた

(;-_-)「ひ、ひぃえぇええ〜〜……!」

川д川「あらあらうふふ」

その狂気っぷりに、思わず後ずさったヒッキーの後ろから、今度は髪が足元近くまである女性が
首筋に冷たい手をあて、微笑んできた(本人はそのつもり)
そのまま手を服の中に伸ばし、氷のように冷たい指を、素肌に触れさせる

:(;-_-):「びゃぁぁあああああ!!」

川д川「逃げるなんて、酷いわぁ……殺すよ」

凄惨な笑みを浮かべ、わら人形をヒッキーの頬に当ててくる彼女もまた、冬組のメンバーである
長い髪で顔の造作はわからないが、青白い肌だけが妙に生々しい、本名はわからないが、下界の話に準えて、貞子と呼ばれている

(;-_-)「おっ、おちっ、落ち着いて……!」

(´・ω・`)「だから言ったのに」

――これが冬組
暦の終わりと始まりを司り、寒さと強さを運ぶ者たち、他の季節屋からは専ら『サド組』と評される
グループである


113 名前:VIPがお送りします[]:2009/06/25(木) 15:12:52.30 ID:anHk1+qfO

冬組の隊員は皆、コートの中に武器を仕込んでいると一度聞いたことがある
ヒッキーはすでに涙目だった

そもそもどうして季節を巡らせるだけの季節屋に武器が必要なんだ、と問いかけたくなるが
そんなことを聞けば八つ裂きにされるのは目に見えていた

(;-_-)「ちょっと待って下さい!」

川 ゚ -゚)「なんだ?最後に言い残したいことでもあるのか? 愚妹の手先が」
 つy====----・

(;-_-)「銃が!眉間に!」

無表情で淡々と告げる目の前にクールが、恐ろしい
ヒッキーはここに来てしまったことを、心の底から後悔した
これならまだヒート隊長に怒られた方がマシであると

( ・∀・)「ウザ組にはこれがお似合いダァーーーハッハッハハ!」

(;-_-)「ああああああああ!!」

その隣で、どっから取り出したのか日本刀を振り回すモララー
もうなんだこの空間、と思わずにはいられない
逃げようにも後ろからは貞子が抱きついているので逃げることも出来ず、ヒッキーは死を覚悟した

(´・ω・`)「なんか、春組から頼まれたことがあるみたいですよ」

114 名前:VIPがお送りします[]:2009/06/25(木) 15:18:26.57 ID:anHk1+qfO

書類を整理しながら告げたショボンの言葉に、各隊員の動きが止まった

川*゚ -゚)「えっ……弟者が?」

(*・∀・)「貧乳娘!?」

川*д川「ハインちゃん……」

春組と冬組は、仲が良い
それは季節が近いせいでもあるが、基本的に冬組は春組のメンバーに想いを寄せていることが多いのだ
その形がどうであれ、冬組は、春組の名に弱い

(;-_-)(た、助かった……!)

川 ゚ -゚)「なんだ、それを先に言えばよかったものを、相変わらず暑苦しいな」

(;-_-)「僕暑苦しかったですか!?」

川 ゚ -゚)「ああ、存在が」

(;-_-)「…………」

ともかく、命は助かったのだ
腑に落ちない点はあるが、胸を撫で下ろしたヒッキーだった。

116 名前:VIPがお送りします[]:2009/06/25(木) 15:28:11.65 ID:anHk1+qfO

川 ゚ -゚)「で、弟者がなんだって?」
つy=====-----・

( ・∀・)「ミセリンは僕になんつってたんだよ、早く言わないとエグるぞ!」

川д川「お・し・え・て〜」

(;-_-)「う、うわぁ!全然助かってなかったうわぁ!」

冬組の面子に囲まれたヒッキーは助けを求めるようにショボンへと視線を送ったが、その視線を受け流して
ショボンはテレビを見ていた
どうやら助けてくれる気はなさそうだ

(;-_-)(どうしようどうしよう、っていうか下手なこと言えないぞコレ……)

何か不用意なことを言ったら即刻氷付けにされる、そんな雰囲気が漂っていた。
ぐるぐると渦巻く頭を悩ませながら、ハインリッヒの言葉を思い出す

从 ゚∀从『とにかく上界を混乱させろ!混乱させたらこっちも春を起こせる、いいな、お前にかかってんだぞ!』

(;-_-)(む、無理ですよおハインさん……!)

そもそも、今年夏組に入ったばかりの新人に、そんな大役任せること自体が間違っているのだ


118 名前:VIPがお送りします[]:2009/06/25(木) 15:33:41.16 ID:anHk1+qfO

(#・∀・)「早く教えろよ!僕のナイフが疼いちゃうだろ!なんなら君を刻もうかア!?」

川 ゚ -゚)「私は優しいからな、あと10秒だけ待ってやる」
つy=====-----・

川д川「貴方の藁人形、ハサミでちょっきん〜」

(; _ )「あ、あぁ……」

それなのに、この状況である
まったく、理不尽だ、理不尽すぎる
どうしてこんな目に合わなくてはいけないのか、どうして自分がこんな目に
自分ばっかり自分ばっかり!!…………ヒッキーの中で、何かが切れた

川 ゚ -゚)「5・2・1……」

(#゚_゚)「……っ!春組の皆さんはこういってました!!冬組の皆が、神様を襲撃してるのを見て見たいなあって!!」


シン、とあたりは静まり返った
ショボンだけが呆れた視線をヒッキーに送っている
当然だ、神を襲撃なんて、親を殺すに等しい謀反なのだから

(´・ω・`)「………………」

121 名前:VIPがお送りします[]:2009/06/25(木) 15:43:15.07 ID:anHk1+qfO

川 ゚ -゚)「なん……だと……」

( ・∀・)「ミセリンが、そんなこと……!?」

川д川「ハインちゃん……」

(#゚_゚)「言ってましたよ!ええ言ってましたとも!そんなことしたら冬組の皆さんにゾッコンLOVEだって!」

その台詞が、決定打だ。

川*゚ -゚)「弟者が、私にゾッコン……?」

(*・∀・)「ミセリンが僕に解体して欲しいって……?」

川*д川「ハインちゃんが、永遠に私のモノに……!?」

誰もそんなことは言っていないのだが、もはや冬組は皆その気だ
全員がコートを捲り、武器を取り出す。
クールは銃を、モララーはナイフを、貞子はお札と五寸釘を
氷の笑みを浮かべ、ショボンを除く全員が部屋を飛び出した

川 ゚ -゚)「優先順位というものが、この世にはあるのだ!」

( ・∀・)「待っててくれよミセリン!僕が君を刻んで刻んで刻んで愛してあげるからねぇええ!ヒィヤッハー!」

川д川「うふふ、うふふ、うふふ……!」

123 名前:VIPがお送りします[]:2009/06/25(木) 15:48:54.57 ID:anHk1+qfO


そして、部屋にはショボンとヒッキーだけが残された
ちらちらと雪が舞っている

その中で立ち尽くすヒッキーは、壊れそうなほどにか細い声をあげた
唇が紫色なのは、この氷点下の中でノースリーブを着ているせいだけではないだろう

( _ )「…………ショボンくん……」

(´・ω・`)「なに」

(う_;)「どうしよう……とんでもない嘘ついちゃった……」

(´・ω・`)「知らないよ」

冬組の新人は、非常に冷たい。




v    v    v    v


128 名前:VIPがお送りします[]:2009/06/25(木) 15:56:42.69 ID:anHk1+qfO
【その頃の春組:下界】


( ´_ゝ`)「なんか、上が騒がしくね?」

从 -∀从「ヒッキーが上手くやってくれたんだろうよ、あいつはやればできる子さ」

(´<_` )「違う組の奴なのにその信頼感は一体……ヒッキーがそんなにうまく事を運べますかね?」

( ´_ゝ`)「おい!ヒッキーを悪く言うな!」

(´<_`;)「だからその信頼はどっから来るんだよ!ウザすぎるぞ兄者!」

从'ー'从「ね〜、ワタちゃんもう帰っていい?眠くなってきちゃった〜」

ミセ*゚ー゚)リ「もうちょっと待つッスよ!先輩!」

下界では、待ちくたびれつつある春組の面々が、桜の絨毯の上で暇を持て余していた
もうすでに数時間が過ぎ、日は傾きつつある
このままで約束の明日までに桜を満開に出来ないのだ

从 ゚∀从「……仕方ないな、やるか」

( ´_ゝ`)「えっ、やるんですか?」

(´<_` )「監視者に見つかったらどうすんですか」

从'ー'从「そうだよ〜、減給じゃすまないよぉ」

ミセ*゚ー゚)リ「自分新しいバック欲しいッス!」

129 名前:VIPがお送りします[]:2009/06/25(木) 16:09:17.51 ID:anHk1+qfO

从 ゚∀从「このままここで待ってても、埒があかねえだろ、なあに、上ではうまくヒッキーが注意を逸らしてくれてるよ」

( ´_ゝ`)「え〜〜、あいつそんなこと出来ますかねぇ」

(´<_` )「おい兄者、さっきと言ってることが違うぞ」

从 ゚∀从「ま、そういうわけで、やんぞテメーら!」

ハインリッヒの言葉に、春組は面倒そうながらも立ち上がった。
すでに太陽は落ちかけ、赤い夕焼けが空を包んでいる
もう数時間で、夜を迎えることになるだろう。
そうなると夜桜だ、それは中々に美しいかもしれない

从 ゚∀从「…………準備はいいか? おめーら?」

( ´_ゝ`)「あいよ」

(´<_` )「仕方ないですね」

从'ー'从「おっけ〜」

ミセ*゚ー゚)リ「どんとこいッス!」

从 -∀从「んじゃま……」

从 ゚∀从「いくぜ!」

132 名前:VIPがお送りします[]:2009/06/25(木) 16:15:55.79 ID:anHk1+qfO

从 ゚∀从「兄者!」

( ´_ゝ`)「応っ!」

兄者が太鼓をトン、と鳴らせば、あたりの木が揺らめいた
春一番、と呼ばれる風が、大きく吹き荒れ、周囲一面をざわめかせ動かす

从 -∀从「……――芽吹く息吹に小鳥の鼓動」

(´<_` )「ハッ!」

次に弟者が、大鼓を叩けば、今度は桜の木が元に戻っていく
桜の周りの土筆やフキノトウが顔を出し始めた
それ即ち、春の始まり

从 -∀从「――梅の子、桜の娘、桃の少女よ、春の名に踊り舞え」

从'ー'从「ヤッ!」

小鼓を叩けば次に薫は春の匂い
木に芽吹いた桜の花が、開き始める

134 名前:VIPがお送りします[]:2009/06/25(木) 16:25:38.49 ID:anHk1+qfO


从 -∀从「――曙の眠りから覚め、暁の空を染めた時、うつろう鏡の小さな神子よ」

ミセ*゚ー゚)リ「〜〜♪」

ミセリが手に持っていた笛を吹けば
芽吹き始めた桜の花は満開になり、さっきまで青々としていた桜はもう影もなく
薄桃色の世界が病室の前を彩った

从 ゚∀从「―――その名を求め、現れよ!季春到来……出でませ、春っ!!」

マイクを片手に叫ぶハインリッヒ

その言葉が、謡が、最後だ

ぶわりと風が吹いたかと思えば、そこいら中に桜が舞う
花弁の中に佇む病院は、色を持ったように、なんとも幻想的な光景が出来上がっていた。
背後の音楽と共に、桜が踊る

木がつけばもう陽はほぼ落ちていて、暗い夜空に鮮やかなピンクが浮かび上がっていた

从 ゚∀从「立春、完了っ……!」

その時、病院の窓が開いた

137 名前:VIPがお送りします[]:2009/06/25(木) 16:33:08.95 ID:anHk1+qfO

ξ;゚听)ξ「なに、これ……」

呆然とした表情で、少女は窓に立っていた
当然だ、何せ暦上では7月近いというのに、目の前では満開の桜がその身を夜空に躍らせているのだから

ξ゚听)ξ「有りえない……有りえないよ」

しかし、有りえないことも、実際に目の前に起こってしまえば、それは現実となる
ひらひらと舞う花弁の一枚が、少女の頭に着地した

ξ゚听)ξ「あ……」

ξ--)ξ「……いい、匂い……」

春の香りだ

ξ゚听)ξ「…………」

こんな光景がまさかまた見れるとは思っていなかった
自分の生命があと少しかもしれないということを、少女は知っていたのだから
しかし

ξ;凵G)ξ「こんな、奇跡もあるんだ……」

堪えきれなくなったように、少女はポロポロと涙を落とした
その涙は、少女が抱いていたぬいぐるみの上に落ちていく

( ^ω^)

138 名前:VIPがお送りします[]:2009/06/25(木) 16:37:39.62 ID:anHk1+qfO

ξ;凵G)ξ「私頑張る、頑張るね……ブーン……」

ぐいと目じりを拭い、笑顔で空を見る
もちろん彼女に季節屋の姿など見えないのだが、彼女は空に向かって礼を述べた

ξ;ー;)ξ「ありがとう、神様……!」

その笑みは、どこか晴れやかなものだった



从 ゚∀从「……ま、なんつーか」

(´<_` )「悪くない気分ですね」

( ´_ゝ`)「神様に感謝じゃなくて、ここはありがとう春組のお兄ちゃんだろ、常考」

从'ー'从「うふふ〜照れちゃって〜」

ミセ*゚ー゚)リ「人助け、気持ちいいッス!」

少女の笑顔を見届けて、春組は上界へと帰っていく
桜は一晩すればまた散ってしまうかもしれないが、問題はそこではない
世の中には、ありえないことが起きるのだ、そしてそんな奇跡は、何処で誰に起きるのか
誰にもわからない

少女はその答えをしっかり胸に刻み込んだ

141 名前:VIPがお送りします[]:2009/06/25(木) 16:43:36.26 ID:anHk1+qfO
v    v    v    v

【上界:春組】


从 ゚∀从「いんや〜、しっかし、いいことしたなあアタシら!」

( ´_ゝ`)「ねー^^」

从'ー'从「これでバカンスもゲットだよぉ〜〜来年まで時間あるし、ニダーくんと二人っきりで過ごすんだ〜」

ミセ*゚ー゚)リ「ニダー隊長はすぐ出番来ちゃうッスけどね!」

从'ー'从「うるさい」

ミセ*゚д゚)リ

(´<_` )「しかし、何もないといいんですがね……」

(*´_ゝ`)「心配しすぎだよお前はもぉ〜☆」

その時、扉が開いた。
入ってきたのは3人の女性
スーツ姿に、腰には何故かサーベルやら警棒やらを着けた、若い美女だ。
今まで見たことのないその3人の姿に、春組は戸惑いを隠せない


143 名前:VIPがお送りします[]:2009/06/25(木) 16:47:35.82 ID:anHk1+qfO

(#゚;;-゚)「失礼致します」

(*゚ー゚) 「どうも〜」

(*゚∀゚)「アヒャッ!邪魔するぜえ」

从 ゚∀从「えと……どちら様?」

一人は無表情で、一人は微笑み、一人は満面の笑みで、こう答える

(#゚;;-゚)(*゚ー゚) (*゚∀゚)「監視者」

从 ∀从 ゚

(  _ゝ )´`

´`( <_  )

ミセ* ー )リ ゚ ゚

从∩ー∩从

(#゚;;-゚)「お初お目にかかります、神の下で働く者、でぃと申します」

(*゚ー゚) 「同じくしぃって言います」

(*゚∀゚)「つー!よろしくな!」

145 名前:VIPがお送りします[]:2009/06/25(木) 16:54:43.26 ID:anHk1+qfO

三者三様、ほがらかに言うが、ハインリッヒたちは最早聞いていなかった

从 ゚∀从「え、え、え」

从;゚д从「ええええええええええええええええええええ!!?」

( ´_ゝ`)「終わった、何もかもが……今は全てが懐かしい……」

(;<_; )「せっかく苦労して就職したのにぃい!!母者に殺される!」

ミセ*;ー;)リ「自分なんて今年入ったばっかりなんッスよ!? 有りえないッス!」

从;'ー'从「これはもう……ニダーくんのお嫁さんになるしかないよぉ〜〜」

从 う∀从「仕方ねー!ちくしょうお前ら!今日はとことん飲むぞコラ!」

(*゚ー゚) 「いや、あの、落ち着いてください……」

(#゚;;-゚)「勝手に季節を変更した件については、あなた方に処分は下りません」

(*゚∀゚)「安心しろよー!」

从 ゚∀从「えっ?」

147 名前:VIPがお送りします[]:2009/06/25(木) 17:00:26.84 ID:anHk1+qfO

それは一体どういうことなのだろうか
本来ならクビどころでは済まされないことをしたと思っていたのに
首をひねる春組に、でぃと呼ばれた監視者が説明した

(#゚;;-゚)「神は全てをお見通しですから、最初からこの件のことは知っていました」

从 ゚∀从「はぁ……?」

(#゚;;-゚)「知っていて、見逃したのです、あなた方を」

(´<_` )「どういうことだ……?」

(*゚ー゚) 「あの子が持っていたぬいぐるみね、あれ、神様が下界に落としたものなの」

ミセ;゚ー゚)リ「あの豚マンみたいなぬいぐるみがッスか!?」

一同は、少女が握り締めていたぬいぐるみを思い出す
柔和な顔立ちをした、なんのぬいぐるみかも良くわからなかったが、少女は大事そうに扱っていた

(*゚∀゚)「そうそう、あれなー!あいつの頼みで、神様は元からあの子には桜を見せてやる予定だったんだよ」


今度こそ、春組全員が固まった


148 名前:VIPがお送りします[]:2009/06/25(木) 17:03:39.90 ID:anHk1+qfO

从;゚∀从「え、じゃあ何か?夏組の奴らが頼まなくても、神直々に命令されるハズだったの?」

(#゚;;-゚)「そういうことになります」

(´<_`;)「ってことは、あの件に関してはお咎めなし!? 仕事辞めさせられないの!?」

(*゚∀゚)「そーだー!」

( ´_ゝ`)「あの……スリーサイズは?」

(*^ー^)「減給にしますよ」

(;´_ゝ`)「すみません……」

ミセ*゚ー゚)リ「なんかよくわかんないけどやったー!ッス!」

从'ー'从「ふえぇえ〜〜……残念なような、よかったような……」

(#゚;;-゚)「ただし」

从 ゚∀从「えっ?」

(#゚;;-゚)「それ以外の件で、あなた方には罰があります」

149 名前:VIPがお送りします[]:2009/06/25(木) 17:06:45.61 ID:anHk1+qfO

でぃの言葉に、全員が顔を見合わせた

从 ゚∀从(おい、他になんかやったか……?)

(´<_` )(俺は何も……)

( ´_ゝ`)(俺も、女季節屋のブロマイドを売りさばいたくらいで)

从 ゚∀从(お前は後で個人的に制裁だ、ミセリと渡辺は?)

ミセ*゚ー゚)リ(特に思いつくことはないッス!)

从'ー'从(私もだよぉ〜)

从 ゚∀从「………………」

从 ゚∀从「アタシら、なんか他にしましたっけ?」

(*゚ー゚) 「とぼけてもダメですよ、冬組を唆して、神様を襲撃させたでしょう」

从;゚∀从「ええぇぇえええええええええ!?」

151 名前:VIPがお送りします[]:2009/06/25(木) 17:13:36.50 ID:anHk1+qfO

しぃと言う監視者の言葉に、一同が立ち上がった
何それ!?とでも言いたげな視線だが、それを一蹴してつーが書類を渡す

(*゚∀゚)「だからな、お前ら春組と冬組、一週間トイレ掃除!」

(;´_ゝ`)「意外と軽いな」

(*゚∀゚)「そうでもないぞー、だって上界全部のだからな」

(´<_`;)「!?」

ちなみに上界の規模は、口ではいえないほどに広い

(#゚;;-゚)「頑張ってくださいね、ちなみにサボった場合季節屋は首ですので」

ミセ*゚ー゚)リ「うあぁあーー!自分明後日ライブあったッスのにぃー!」

从iii'ー'从「ニダーくんに1週間会えないとか……」

从 ゚∀从「マジで……」

(*゚∀゚)「マジでー」

うな垂れる春組に言うだけ言うと、監視者たちは去っていく
ちなみに、掃除している様子もきちんと"監視"すると付け加えて。
後に残されたのは、これから一週間のトイレ掃除を考えて湯鬱になる隊員だけだった

154 名前:VIPがお送りします[]:2009/06/25(木) 17:16:17.24 ID:anHk1+qfO

从 ゚∀从「…………とりあえず」

(´<_` )「ええ」

从'ー'从「そうだね……」

ミセ* ー )リ「……ッス」

( ´_ゝ`)「うん」




从 ^∀从b「夏組ボコりに行くぞ!お前らっ」



応!という掛け声と共に、春組は走り出す

―――彼らの季節は、まだまだ遠い

159 名前:VIPがお送りします[]:2009/06/25(木) 17:29:49.30 ID:anHk1+qfO
【神室】


玉座の前にいる神補佐の一人が、そんな春組の様子を見て気の毒そうに眉を顰めていた


(;><)「神様……本当は春組が襲撃示唆したんじゃないってわかってるんでしょ?」

あーあー、と、声にならない声を漏らしながら彼、ビロードは言った

(;><)「夏組の子が招いた事だってわかってるんですのに、どうしてあんなこと命令したんですか?」

( <●><●>)「暇つぶしです」

(;><)「神様……」

呆れる神補佐の近くには、少女が持っていたぬいぐるみがいた
笑顔を更に満面の笑みにして、神に対してお辞儀する

(*^ω^)「神様……ありがとうございましたお、ツンもこれで手術を頑張れると思いますお!」

( <●><●>)「ま、友人の頼みですからね、いいですよ」

( ^ω^)「おっおっ!」

( ><)「春組の子たち、可哀相なんです。こんなダメ神様の下で働くなんて」

( <●><●>)「暇ですからね、私は楽しければなんでもいいんです」

160 名前:VIPがお送りします[]:2009/06/25(木) 17:31:57.56 ID:anHk1+qfO

にんまりとした笑みを補佐に向けると、私は立ち上がる
この世界のことが全て見える、全て解っている私にとって、ここはあまりにも退屈だ

神という職業は非常に暇なので、このくらいの娯楽がないとやっていられないのだ

ずっと季節屋である彼らを見ているのも楽しいといえば楽しいが、今はとりあえず……


( <●><●>)「お腹がすきましたね、2人とも、何か食べに行きましょう」


満開の桜の下で、花見酒というのも、悪くはない





〜从 ゚∀从こちら季節屋!春組のようです〜   


終わり


163 名前:VIPがお送りします[]:2009/06/25(木) 17:36:14.71 ID:anHk1+qfO
お、終わった……!
つき合ってくれた人どうもありがとうございました!
ご飯食べてきます

お題でちょこっと書こうと思うので、もし時間があったらお題とか下さい
支援とか本当にありがとう

164 名前:VIPがお送りします[]:2009/06/25(木) 17:41:36.16 ID:YZSwMIf3O
乙!

冬組の仕事よろしく

165 名前:VIPがお送りします[]:2009/06/25(木) 17:42:26.73 ID:Ckvck8RX0
乙!好きだよー

お題…恋愛?相関図

166 名前:VIPがお送りします[]:2009/06/25(木) 17:55:46.31 ID:Mg1BpL3bO
乙!

お題 梅雨の季節

167 名前:VIPがお送りします[]:2009/06/25(木) 18:27:53.00 ID:+P9S+f1g0
ほっしゅ

168 名前:VIPがお送りします[]:2009/06/25(木) 18:30:47.12 ID:V//OtwTkO
お題
( <●><●>)「先ずは紅茶でも淹れようか」

169 名前:VIPがお送りします[]:2009/06/25(木) 18:32:42.27 ID:KayiOfGyO
面白かったwwwwwwww
お題出してみる

つ『冬組、春組を襲撃』


シュールは…出ないのか…?

170 名前:VIPがお送りします[]:2009/06/25(木) 18:46:43.90 ID:9hzHAnm0O
乙!

兄者に春を

172 名前:VIPがお送りします[]:2009/06/25(木) 19:48:33.34 ID:Ek50EfoM0
華麗に乙!冬組そういう方向性できたかw

お題は苦労人ヒッキーの日常で

173 名前:VIPがお送りします[]:2009/06/25(木) 20:10:53.04 ID:KayiOfGyO
そう云えばヒッキーは無事なんだろうか…?

174 名前:VIPがお送りします[]:2009/06/25(木) 20:29:05.89 ID:anHk1+qfO
戻りました、かけそうなものから書いたりします
まずは>>165 恋愛?相関図



175 名前:VIPがお送りします[]:2009/06/25(木) 20:30:21.49 ID:anHk1+qfO

( ´_ゝ`)「おうい、弟者弟者ー」

(´<_` )「なんだ変態ロリ……あっ、いや、なんだペド野朗」

( ´_ゝ`)「今の言い直した意味あるのか? まぁいいや、お前が俺に酷いのは昔からだからな」

(´<_` )「うむ、普通の人なら心が割と折れているのに、気にしないとは流石だな兄者」

(*´_ゝ`)「よせやい、照れるだろ」

(´<_` )「いや、褒めていない」

( ´_ゝ`)

(´<_` )「で?用事は?」

( ´_ゝ`)「え、あ……うん、春までまだまだ先が長いだろう?」

(´<_` )「ああ、それまでに仕事も山積みだからな」

( ´_ゝ`)「だから俺はちょっと季節屋の人物相関図を作ってみたんだ」

(´<_` )「兄者、今の俺の発言を聞いていたか?」

( ´_ゝ`)「いや?」

(´<_` )

176 名前:VIPがお送りします[]:2009/06/25(木) 20:32:34.93 ID:anHk1+qfO

( ´_ゝ`)「まずは人物整理だぞ弟者」

(´<_` )「ああ、もうお前には何も期待していない」

( ´_ゝ`)



( う_ゝ;)「じゃ、まずは人を整理しよう」

(´<_`;)(な、泣いてる……!)



【春組】

隊長:从 ゚∀从

隊員:( ´_ゝ`)
   (´<_` )
    从'ー'从
    ミセ*゚ー゚)リ(新人)

177 名前:VIPがお送りします[]:2009/06/25(木) 20:33:54.85 ID:anHk1+qfO
【夏組】

隊長:ノパ听)

隊員:( ФωФ)
    ( ゚∀゚)
   (-_-)(新人)

【秋組】

隊長:<ヽ`∀´>

隊員:('、`*川
   ⌒*リ´・-・リ
   (´・_ゝ・`)(新人)

【冬組】

隊長:川 ゚ -゚)

隊員:( ・∀・)
   川д川
   (´・ω・`)(新人)

178 名前:VIPがお送りします[]:2009/06/25(木) 20:35:59.99 ID:anHk1+qfO

( ´_ゝ`)「こんな感じだ、これで1レス分は稼いだと思うぞ」

(´<_` )「そういう趣旨ではなかったハズだが」

( ´_ゝ`)「うるさい」

(´<_` )

( ´_ゝ`)「続いて、相関図だ。まず弟者……いや、クソ者よ」

(´<_`;)「ク、クソ者!?」

( ´_ゝ`)「お前は冬組のクーさんと付き合ってるな」

(´<_`*)「えっ、ああ、まぁな……はははははははwww」 

( ´_ゝ`)、 ペッ

(´<_` )

( ´_ゝ`)「ま、そういうわけだから、人物相関図にこう線を引いて……」


180 名前:VIPがお送りします[]:2009/06/25(木) 20:37:54.14 ID:anHk1+qfO

  (´<_` )――――川 ゚ -゚)


(´<_`*)「お、おお……なんだか照れるな、ふふふ」 

( ´_ゝ`)「で、間に×をいれる、と」

  (´<_` )――×――川 ゚ -゚)

(´<_`;)「何故×を入れる!?」

( ´_ゝ`)「近未来だ」

(´<_`;)「ワケのわからん未来を描くな!」

( ´_ゝ`)「次に渡辺だな、ニダーにゾッコンLOVEだから……」

(´<_` )「今更だが、ゾッコンLOVEって古くないか」

  从'ー'从―――――→<ヽ´д;>

( ´_ゝ`)「こうだな」

(´<_`;)「確かにこんな感じだけど……気の毒すぎるぞ」

( ´_ゝ`)「いいんだ、こいつは秋組の女の子たちに囲まれてるんだから」


181 名前:VIPがお送りします[]:2009/06/25(木) 20:41:08.24 ID:anHk1+qfO
(´<_`;)(ただの僻みじゃねーか……)

(*´_ゝ`)「それにしても……こうやって図にするとなんかノってきたな」

(´<_`;)「そ、そうか?」

(*´_ゝ`)「この調子でどんどん行くぞ!次はこいつら!」


  ( ・∀・)――解体したい→ミセ*゚ー゚)リ

  川д川――閉じ込めたい→从 ゚∀从

  (*´_ゝ`)――幼女―→⌒*リ´・-・リ―お兄ちゃん→<ヽ`∀´>


(´<_` )「…………」

( ´_ゝ`)「なんだその目は、文句あるのか」

(´<_` )「いや……すまん」

( ´_ゝ`)「謝るな、お前は兄をなんだと思っているんだ」

(´<_` )「兄?嘘言え」

(;´_ゝ`)「否定すんなよ!」

182 名前:VIPがお送りします[]:2009/06/25(木) 20:43:06.62 ID:L1Y43IJ/O
支援がてらお題
つ「新人歓迎会」

183 名前:VIPがお送りします[]:2009/06/25(木) 20:46:02.23 ID:anHk1+qfO

(´<_` )「しかしリリのお兄ちゃんってお前これ……」

( ´_ゝ`)「実際血の繋がった兄が同じ秋組にいるのになあ」

(´<_` )「デミタスも可哀相にな」

( ´_ゝ`)「いずれ奴らを義兄さんと呼ぶ日が来るかもしれないな、俺にも……」

(´<_` )「それはこねーよ」

( ´_ゝ`)

(´<_` )「それにしても冬組はクー意外に変な奴が多いな」

( ´_ゝ`)「まぁクーもコートん中に銃器隠して十分に変な奴だけどな」

(´<_` )「最近は物騒だから、クーが襲われたら大変だ」

(;´_ゝ`)「指示したのお前!?キモッ!怖!我が弟ながら痛すぎる!」

(´<_`#)「恋人を心配するのはぜんぜんキモくないし怖くない!」

(;´_ゝ`)「キモいよ!何がキモイって、恋人が銃振り回す姿うっとり眺めてるお前が!」

186 名前:すごく……猿です……[]:2009/06/25(木) 21:16:07.92 ID:anHk1+qfO
(´<_`#)「幼女追っかけまわす兄者の方がキモイっつーの!」

(#´_ゝ`)「何ぃ!?」

从 ゚∀从「どっちも痛いしキモイよ……」

(´<_`;)「あ……」

( ´_ゝ`)「隊長」

从 ゚∀从「面白そうなことやってんなー、アタシも仲間に入れろ!」

( ´_ゝ`)「つってももう相関するようなつながり、俺知りませんよ」

从 ゚∀从「アタシが知ってるよ、隊長しか知らないこともあるしな、まずこう……」


  ノパ?゚)――夏組に入れたい――→(´<_` )

(´<_`;)「えっ!?俺?」

( ´_ゝ`)「すみません、斧貸してください」

从 ゚∀从「持ってねーよ」

(´<_,` )「あんまり怒るなよ兄者」

187 名前:VIPがお送りします[]:2009/06/25(木) 21:17:41.82 ID:anHk1+qfO

(#´_ゝ`)「俺の拳が真っ赤に燃える!!」

从 ゚∀从「っつーか、新人の方はどうなんだろうな、おーいミセリー」

ミセ*゚ー゚)リ「ウッス!呼びましたか!」

从 ゚∀从「お前ら新人の中で付き合ってるとかねーの?」

ミセ*゚ー゚)リ「皆無ッス!」

从 ゚∀从「ああ……そう……」

从 ゚∀从「いや、でも男ばっかじゃん、今年。お前モテモテじゃねーの?」

ミセ*゚ー゚)リ「ないッス!ショボンくんは女の子に興味ないし、ヒッキーくんはしごきでそれどころじゃないし
     デミタスくんは顔覚えてないし!」

从 ゚∀从(デミタス可哀相!)

ミセ*゚ー゚)リ「それに、自分は何より自分が一番好きです!」

从 ゚∀从

从 ゚∀从「そっか……」

188 名前:VIPがお送りします[]:2009/06/25(木) 21:18:54.37 ID:anHk1+qfO
(´<_` )

( ´_ゝ`)

ミセ*゚ー゚)リ

( ´_ゝ`)「止めるか……」

(´<_` )「ああ……」



FIN

190 名前:連続猿さん、もうやめて![]:2009/06/25(木) 22:00:24.39 ID:anHk1+qfO
>>168
( <●><●>)「先ずは紅茶でも淹れようか」



( <●><●>)「小腹がすいたというのに、補佐がいない。何をやってるんですかねアイツは」

( <●><●>)「先ずは紅茶でも淹れようか」

( <●><●>)「紅茶は茶葉にお湯を淹れればいいということはわかってます」

( <●><●>)
  つ∪ 日と

( <●><●>)「あっ」
  つ⊂ 日と
  ツルッ


ガシャーン


( <●><●>)

(<●><●> )

( <●><●> )

192 名前:VIPがお送りします[]:2009/06/25(木) 22:01:42.41 ID:anHk1+qfO

(#゚;;-゚)「何事ですか神様!」

(*゚ー゚) 「また襲撃ですか!?」

(*゚∀゚)「返り討ちにしてやんぜ!?」

( <●><●>)「なんでもありません」

(#゚;;-゚)「しかし……!床が水びたしですよ」

(*゚∀゚)「カップも粉々だぜ!」

(*゚ー゚) ←察しがついた

( <●><●>)「なんでもありません、下がりなさい」

(*゚ー゚) 「……お茶、淹れますね」

( <●><●>)「…………」

壁| ><)(なにやってんだろうあの人……)



FIN

197 名前:VIPがお送りします[]:2009/06/25(木) 22:06:41.14 ID:anHk1+qfO
すみません、もうすこし続けたかったんですが、さっきから頻繁に猿やらみーライオンだかにかかりまくって
投下が出来ない状態です
残念ですが、ここで打ち止めにします
ここまで見てくださった方は本当にありがとうございました
スレは落としてくださって結構です
では、支援ありがとうございました!

198 名前:VIPがお送りします[]:2009/06/25(木) 22:09:21.36 ID:LheGpV/SO
乙乙
面白かったから残念だけど次回作も期待してる



从 ゚∀从こちら季節屋!春組のようです
http://takeshima.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1245850519/
この記事へのコメント
  1. 名前:( ^ω^)は名前が無いようです:2009/06/26 12:07:07
  2. ハインハイン〜!ふぅん!にゃーんにゃーん

  3. 名前:ホッピー[ホッピー]
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