しゅーきゅうっとそーん!のようです 第3話
カテゴリ: ブーン系
しゅーきゅうっとそーん!のようです 目次
72 :以下、名無しにかわりましてブーンがお送りします:2011/01/28(金) 18:53:32 ID:5MaSC/CkO
ガチャ
(゚、゚トソン「お邪魔します」
o川*゚ー゚)o「はーい、どうぞー」
(゚、゚トソン「おお、今日は珍しく片付いていますね」
o川*゚ー゚)o「あのね、トソちゃん」
(゚、゚トソン「?」
o川*゚ー゚)o「いつも来る前に連絡してくれれば」
o川*゚ー゚)o「私も快適なお部屋を提供出来るんだけど」
(゚、゚トソン「……!」
(゚、゚トソン「盲点でした……」
o川*゚ー゚)o「それはど真ん中ストレートを見逃してるよ……」
ガチャ
(゚、゚トソン「お邪魔します」
o川*゚ー゚)o「はーい、どうぞー」
(゚、゚トソン「おお、今日は珍しく片付いていますね」
o川*゚ー゚)o「あのね、トソちゃん」
(゚、゚トソン「?」
o川*゚ー゚)o「いつも来る前に連絡してくれれば」
o川*゚ー゚)o「私も快適なお部屋を提供出来るんだけど」
(゚、゚トソン「……!」
(゚、゚トソン「盲点でした……」
o川*゚ー゚)o「それはど真ん中ストレートを見逃してるよ……」
しゅーきゅうっとそーん!のようです
第三話前編
o川*゚ー゚)o「あ、そうそう! 映画ありがとう、面白かったよー」
(゚、゚トソン「いえいえ。今度また何か貸しましょう」
o川*゚ー゚)o「見終わったあと、何だかご飯に感謝したくなったよ」
(゚、゚トソン「いずれ食糧難の時代がくるかと思うと怖いですね」
o川*゚ー゚)o「ソイレントグリーン、イズ……」
o川*゚ー゚)o「「ピープル!」」
(゚、゚トソン「……」
o川*゚ー゚)o「えっ」
(゚、゚トソン「あ、一緒に叫べばよかったのですね」
o川;゚ー゚)o「いやいやいや!」
o川;゚ー゚)o「この間はシューちゃんと息ピッタリだったのに!」
(゚、゚トソン「はあ、至らなくてすいません」
o川*゚ー゚)o「芸人の一発ネタが滑ったような気持ちだよ……」
(゚、゚トソン「まあ、久しぶりに会いましたからね」
o川*゚ー゚)o「え? 先週あったばっかりだよ?」
(゚、゚トソン「私にとっては、一年振りくらいに感じるんです……」
(゚、゚トソン「……」
o川*゚ー゚)o(寂しがり屋さんだなぁ……)
o川*゚ー゚)o「そんな風に思うことないよ」
o川*゚ー゚)o「トソちゃん、何故なら」
o川*゚ー゚)o「命が宇宙だとしたら、時間はビッグバンだから!」
(゚、゚;トソン(えぇ……)
o川*゚ー゚)o+
(゚、゚;トソン「ええっと……何の宗教でしょう?」
o川;゚ー゚)o「じ、時間はビッグバンだよ!」
(゚、゚トソン「……」
(゚、゚トソン「ああ、はいはい分かりました、コスモは小惑星なんですね」
o川*゚ー゚)o「それは一文字も合ってないよ……」
(゚、゚トソン「芸人さんの気持ちが分かりましたか?」
o川*゚ー゚)o「その気持ちは数分前に心に刻んだかな……」
o川*゚ー゚)o「そうだ、麦茶汲んでくるね」
(゚、゚トソン「汲むって、キューの冷蔵庫は井戸ですか」
o川*゚ー゚)o「え~そう言わない? はい、どうぞ」
(゚、゚トソン「あ、どうも。言いません、後でシューに聞いてみましょう」
o川*゚ー゚)o「ドリンクバーで飲み物汲んでくる、とか言うよ~」
(゚、゚トソン「それとこれは……あ、そうそう、お土産が」
o川*゚ー゚)o「わーい、いつもありがとう~」
(゚、゚トソン「お婆さんの金庫からお金を持ち出してきました」
o川*゚ー゚)o「やった~刑務所から出られる!」
o川;゚ー゚)o「って、誰も破滅への道を突き進まねえよ!」
(゚、゚トソン「ノリツッコミはまだまだですね」
o川*゚ー゚)o「披露する機会もないし、まだまだで充分だよ」
(゚、゚トソン「冗談ですよ、キュー」
(゚、゚トソン「実は実家からジャガイモが送られてきまして」
o川*゚ー゚)o「北海道のジャガイモ!」
(゚、゚トソン「1人では食べきれない量でしたので……」
o川*゚ー゚)o「おすそ分け?」
(゚、゚トソン「持ってきました」
o川*゚ー゚)o「わーい! トソちゃんありがとう~」
(゚、゚トソン「というわけで」
o川*゚ー゚)o「うんうん!」
(゚、゚トソン「今日は電子レンジでポテトチップスを作りましょう」
o川*゚ー゚)o
o川*゚ー゚)o「……へ?」
(゚、゚トソン「油を使わないのできっとヘルシーですよ」
o川*゚ー゚)o「電子レンジ……?」
(゚、゚トソン「ええ、初めてですが多分成功します」
o川*゚ー゚)o「キューお土産です、とかそういうことは……」
(゚、゚トソン「ですから、ポテトチップスを一緒に作りましょう」
o川*゚ー゚)o「ポテトチップス?」
(゚、゚トソン「はい」
o川*゚ー゚)o「電子レンジで?」
(゚、゚トソン「そうです」
o川*゚ー゚)o「初めての?」
(゚、゚トソン「お使い……、ならぬお料理ですね」
o川*゚ー゚)o
(゚、゚トソン「どうしました?」
o川;゚ー゚)o「えぇー……普通にジャガイモもらいたいよ~……」
o川*゚ー゚)o「そしたらジャガマヨとか、肉じゃがとか素敵に使いこなすのに~」
(゚、゚トソン「ポテトチップスさんに失礼ですよ」
o川*゚ー゚)o「最期が電子レンジはきっと本望じゃないと思うけど……」
(゚、゚トソン「何事も挑戦です」
o川*゚ー゚)o「でもどうして急に、そんな愚行に至ろうと思ったの?」
(゚、゚;トソン「愚行って……言葉がトゲトゲ全開ですね」
(゚、゚トソン「意外とポピュラーなんですよ」
o川*゚ー゚)o「そうなの!?」
(゚、゚トソン「ええ、インターネットのレシピサイトを見ていたんですけど」
o川*゚ー゚)o「うん」
(゚、゚トソン「いくつかジャガの電子レンジでの調理法が載っていまして」
(゚、゚トソン「作りたい欲求が沸々と」
o川*゚ー゚)o「シンプルな答えだ……」
(゚、゚トソン「ようはそんな感じです」
o川*゚ー゚)o「お米に角切りのジャガイモ合わせて炊いたら食費浮くのに……」
(゚、゚;トソン「貰いもののジャガイモで、せせこましい事を考えないで下さい」
(゚、゚トソン「それに何時までもボソボソ言っていたらモテませんよ」
o川*゚ー゚)o「余計なお世話だ!」
(゚、゚トソン「さあキッチンに向かいましょう」
o川*゚ー゚)o「うう……」
o川*゚ー゚)o「よし、こうなったらヤケになってやるー」
(゚、゚トソン「その意気です、サクッと作っちゃいましょう」
o川*゚ー゚)o「おー!」
(゚、゚トソン「シューはどうしました? 遅いですね」
o川*゚ー゚)o「うん、三限終わったら来るって~」
(゚、゚トソン「土曜も授業あるのですか」
o川;゚ー゚)o「シューちゃん二年生の時、サボりにサボってたからな~」
o川*゚ー゚)o「想像していた理想の大学生活を送っています、って」
(゚、゚トソン「雨の日は休むとかそういうのですね」
o川*゚ー゚)o「うん。まだゼミ始まってもなかったのに」
o川*゚ー゚)o「ゼミの教授が自転車で旅に出てこい、って言ってたとか何とかって」
(゚、゚;トソン「随分ピンポイントな理想があったんですね」
o川*゚ー゚)o「あ、ジャガイモ洗い終わったよ~」
(゚、゚トソン「では、はじめますか」
(゚、゚トソン「まずはジャガイモを薄切りにします」
o川*゚ー゚)o「うん!」
(゚、゚トソン「スライサーを貸して下さい」
o川;゚ー゚)o「あっ」
o川;゚ー゚)o「スライサーはうちに無いや……」
(゚、゚トソン「……」
o川*゚ー゚)o「……」
o川*゚ー゚)o「……やっぱりコンビニでポテトチップス買ってこない?」
(゚、゚トソン「キュー、失敗は成功の母です」
o川*゚ー゚)o「それって暗に失敗するよーって言ってるんじゃ……」
(゚、゚トソン「ともかく諦めるのは早いですよ」
o川;゚ー゚)o「目の前に暗雲が……」
(゚、゚トソン「包丁で薄切りにしましょう」
o川*゚ー゚)o「どれくらいの厚さにすればいいの?」
(゚、゚トソン「スライサーでスライスされるくらいの厚さですよ」
o川;゚ー゚)o「ち、ちょっと無理があるよ」
(゚、゚トソン「果物で龍とか作る料理人いるじゃないですか、何とかなります」
o川;゚ー゚)o「そんなTVチャンピオンみたいな腕を求められても……」
(゚、゚トソン「ざっとこんな感じです」
o川*゚ー゚)o「おお~、トソちゃんさすが! 向こうが透けて見える!」
(゚、゚トソン「伊達にリンゴでうさちゃん作ってませんからね」
o川*゚ー゚)o「そういえば、いつもお弁当にうさぎのリンゴ入ってるよね」
o川*゚ー゚)o「トソちゃん何だかファンシー」
(゚、゚トソン「そ、そんな事ありませんし」
o川*゚ー゚)o「えぇ~そうだよー」
o川*゚ー゚)o「確か携帯のストラップもパンダとかだったし」
(゚、゚;トソン「あ、あとは塩を軽く振ってターンテーブルに並べて」
゛□□□¨ ⊂(゚、゚⊂トソン
└―――┘
(゚、゚トソン「電子レンジで10分程チンします」
o川*゚ー゚)o「あっ、話をはぐらかした~」
(゚、゚;トソン「はぐらかしてません」
(゚、゚トソン「パ、パンダはたまたまお茶を買ったら付いていただけで」
(゚、゚トソン「モノトーンの色合いが携帯とよく合って映えてましたし」
(゚、゚;トソン「そ、それに捨てるのも勿体無いですし」
(゚、゚;トソン「白と黒のサッパリしたところが……」
o川;゚ー゚)o「う、うん、そんな動揺しなくても……」
o川;゚ー゚)o(この話題に触れるのはやめとこう……)
o川*゚ー゚)o「ジャガイモいくつか余ったね」
(゚、゚トソン「ですね、自由に使って下さい」
o川*゚ー゚)o「トソちゃん……ありがとう!」
o川*゚ー゚)o「やっぱりトソちゃんはなんだかんだでいい人だ!」
(゚、゚トソン「持ち帰りますよ」
o川;゚ー゚)o「えぇ……」
チーン
(゚、゚トソン「終わったみたいですね」
o川*゚ー゚)o「うん!」
o川*゚ー゚)o(あれ? なんだか異臭が……)
ピンポーン
(゚、゚トソン「おお、ナイスタイミングですね」
o川*゚ー゚)o「シューちゃんかな? はーい」
ガチャン
lw´‐ _‐ノv「ぐーてんたーく」
o川*゚ー゚)o「おー、授業おつかれさま~」
lw´‐ _‐ノv「ドッペルゲンガーじゃないよ、本物の私だよ」
o川;゚ー゚)o「会ってすぐ超常現象を疑わねえよ!」
lw´‐ _‐ノv「ドイツ語で挨拶したし、可能性あるかなって……」
o川*゚ー゚)o「ああ、そういう考え方なんだ……ますます本物のシューちゃんだよ」
lw´‐ _‐ノv「って、焦げ臭っ、焼き芋?」
o川*゚ー゚)o「微妙に当たってるから何も言えないよ、シューちゃん」
lw´‐ _‐ノv「春にお部屋で焼き芋なんて、酔狂ですなぁ」
o川*゚ー゚)o「イモはイモなんだけどね」
lw´‐ _‐ノv「?」
(゚、゚トソン「こんにちは、シュー」
lw´‐ _‐ノv「お、キッチンにトソがいるってことは」
lw´‐ _‐ノv「3時のおやつ作り?」
(゚、゚トソン「ええ、電子レンジにポテチが」
lw´‐ _‐ノv「おおー、見せて見せて」
(゚、゚トソン「ちょうど今出来たところなんですよ」
o川*゚ー゚)o「私も見る~」
(゚、゚トソン「では開けましょう」
カチャ
゛゛゛゛゛
゛■■■¨
└―――┘
lw´‐ _‐ノv
(゚、゚トソン
o川*゚ー゚)o
o川;゚ー゚)o「真っ黒けだ……」
(゚、゚トソン「……」
lw´‐ _‐ノv「……食べ物を粗末にしたらいけないんだよ」
(゚、゚トソン「食べますし、焦げ焦げで美味しいですし」
o川;゚ー゚)o「と、トソちゃん無理しなくても……」
つ■(゚、゚トソン
(゚、゚トソン パクッ
(゚、゚;トソン
(゚、゚;トソン「ま、まず……」
lw´‐ _‐ノv「まず?」
(゚、゚トソン「ま、まずまずとも言い難い独創的な味ですね」
o川;゚ー゚)o「それはずばりまずいんだよ、言い直した意味ないよ!」
(゚、゚;トソン「うっ……」
(゚、゚トソン「この私が失敗した、だと……」
lw´‐ _‐ノv「失敗の数なら負けない!」
o川;゚ー゚)o「なんで張り合っちゃうの!? 慰めないの!?」
(゚、゚トソン「解せぬ……」
o川;゚ー゚)o「充分解せるから! 包丁見つめながら言うのやめて!」
(゚、゚トソン「……」
(`、`トソン「ちょっと修行に……」
(`、`トソン~
o川*゚ー゚)o「えっ? どこに行くの!?」
lw´‐ _‐ノv「おおーい、トソー」
バタン
o川;゚ー゚)o「行っちゃった……」
o川*゚ー゚)o「お外行ってどうするんだろ……」
lw´‐ _‐ノv「町は今頃水没してるのにね」
o川;゚ー゚)o「してないよ! 真夏の青春物語は始まらないよ!」
lw´‐ _‐ノv「きゅーがまずいって言うからだよ」
o川;゚ー゚)o「えぇ~……」
lw´‐ _‐ノv「トソはこのまま廃人になって引きこもって」
lw´‐ _‐ノv「勇者として隣国に派遣されちゃうかもしれないんだよ」
o川;゚ー゚)o「それは違う国の法案だから、まず大丈夫だよ!」
lw´‐ _‐ノv「あのバック、トソの?」
o川*゚ー゚)o「うん」
lw´‐ _‐ノv「じゃあ、いずれ戻ってくるんじゃないかな?」
o川;゚ー゚)o「すぐに帰ってくるといいけど……」
雰囲気すっげー好き。
ありがとうございます!嬉しいです!
あとがきで書こうと思っていたのですが、実はコンセプト自体が「こたつ話のようです」の人気にあやかろうと始めたものです。そちらの作品様もお好きなのではと推察します。
最終回あとがきで、作中で勝手にパロディにさせて貰った作品の作者様に盛大に謝ろうと思っています。何卒ご容赦願います。
長々と作品外で語ってもしょうがないので、ここらで消えます。次はお話しで!
lw´‐ _‐ノv「……」
o川*゚ー゚)o「……」
lw´‐ _‐ノv「私、探してこようかな」
o川*゚ー゚)o「そうだよね、私も行くっ!」
lw´‐ _‐ノv「はい、うそでしたー。きゅーは捜してくるー」
o川;゚ー゚)o(えぇ……)
o川;゚ー゚)o「う、うん、行ってくるよ!」
lw´‐ _‐ノv「待て、私を一人にするんじゃない」
o川;゚ー゚)o(えぇ……)
o川*゚ー゚)o「でも心配だよ……」
lw´‐ _‐ノv「安心して」
lw´‐ _‐ノv「森に迷い込んで異世界に行ったりしてない」
o川;゚ー゚)o「そんな心配はしてないよ!」
lw´‐ _‐ノv「人間一人になりたいときもあるんだよ、キューよ」
o川*゚ー゚)o「説得力皆無だよ、シューちゃん……」
lw´‐ _‐ノv「……」
o川*゚ー゚)o「……」
lw´‐ _‐ノv「……ところで私が考えたアメリカンジョーク聞く?」
o川*゚ー゚)o「今はいいかな……」
しゅーきゅうっとそーん!のようです
第三話後編
o川*゚ー゚)o「1時間くらい経っても戻ってこなかったら」
o川*゚ー゚)o「一緒に探しに行こう、シューちゃん?」
lw´‐ _‐ノv「おーけー、わかった」
lw´‐ _‐ノv「私ナイフを研いどくから、きゅーは荷物準備してて」
o川;゚ー゚)o「そんな大冒険はしないよ! 一体何を探しにいくんだよ!」
lw´‐ _‐ノv「喜望峰を見つけに」
o川;゚ー゚)o「バルトロメウ=ディアスに任せとけよ……」
lw´‐ _‐ノv「あれ、コロンブスじゃなかった?」
o川*゚ー゚)o「コロンブスは新大陸の発見だよー」
lw´‐ _‐ノv(新大陸?)
lw´‐ _‐ノv(新大陸、世田谷……)
o川*゚ー゚)o「とにかく、そういうことだからね!」
lw´‐ _‐ノv「おーけー」
o川*゚ー゚)o「うん!」
o川*゚ー゚)o「……さてと、どうしよっか?」
lw´‐ _‐ノv「ポテチ」
o川*゚ー゚)o「うん?」
lw´‐ _‐ノv「まだトソしか食べてないよね」
o川*゚ー゚)o「そういえば……」
o川*゚ー゚)o「食べてみる?」
¨■■■¨
└―――┘
lw´‐ _‐ノv「……」
o川*゚ー゚)o「……」
lw;´‐ _‐ノv「健康のために止しとく……」
o川;゚ー゚)o「地面に文字書けそうなほど真っ黒けだもんね……」
lw´‐ _‐ノv「というか電子レンジで調理ってことは」
lw´‐ _‐ノv「チンする時間まちがえただけだよね」
o川*゚ー゚)o(トソちゃんあのとき動揺してたからなあ……)
lw´‐ _‐ノv「リベンジする?」
o川*゚ー゚)o「う~ん、トソちゃん喜ぶかな?」
lw´‐ _‐ノv「たぶん……」
o川*゚ー゚)o「じゃあ、もいちど挑戦しよー!」
lw´‐ _‐ノv「おー」
o川*゚ー゚)o「トソちゃんの笑顔のために!」
lw´‐ _‐ノv「うむ」
lw´‐ _‐ノv「まずはどうすればいいの?」
o川*゚ー゚)o「先に水洗いして、それから皮をむくよー」
lw´‐ _‐ノv「じゃあ私は包丁研いどこう」
o川;゚ー゚)o「刃物そんなに研ぎたいの!? あと研ぐやつないよ?」
lw´‐ _‐ノv「ん? きゅーは知らない?」
o川*゚ー゚)o「え、なになに?」
lw´‐ _‐ノv「お茶碗の裏で、こうやって刃を当ててシュッとすると」
lw´‐ _‐ノv「あら不思議、包丁がよく切れるように」
o川*゚ー゚)o「そんな方法あるんだ、初めて知った~」
lw´‐ _‐ノv「あ、皮剥き手伝う」
o川*゚ー゚)o「ありがとう~」
lw´‐ _‐ノv「ところで何で前衛的なポテチ作りをしてたの?」
o川*゚ー゚)o「意外とポピュラーらしいよ、トソちゃんが言ってた」
lw´‐ _‐ノv「ふーん」
lw´‐ _‐ノv「ミュージシャンが自分マイナーですので、って言ってるのの反対?」
o川*゚ー゚)o「よく分かんないけど、違うんじゃないかな……」
lw´‐ _‐ノv「ジャガ皮剥けたよ」
o川*゚ー゚)o「次はこんな感じで薄く切ってくの、見てて~」
lw´‐ _‐ノv「うん」
o川*゚ー゚)o サクッ
lw´‐ _‐ノv「思ったんだけど……」
o川*゚ー゚)o「なになに~?」
lw´‐ _‐ノv「完成したポテチ見たらトソ、へこむかもしれないね」
o川;゚ー゚)o
o川;゚ー゚)o「おいいい! 一刀入れちゃったよ!」
o川;゚ー゚)o「ケーキ入刀後に新郎に」
o川;゚ー゚)o「やっぱり離婚しますって言われたような衝撃だよ!」
lw;´‐ _‐ノv(ハイセンス過ぎるだろ……)
lw;´‐ _‐ノv「えーと、すいません……」
o川;゚ー゚)o「ポテチは中止!」
lw´‐ _‐ノv「じゃあジャガイモフォンデュしようよ」
o川;゚ー゚)o「それソース、どっろどろのジャガイモ!?」
lw´‐ _‐ノv「トソも言ってるだろ、何事も挑戦だって」
o川*゚ー゚)o「真っ逆さまに下水道に流れるよ……」
lw´‐ _‐ノv「とりあえずジャガ刻むか」
lw´‐ _‐ノv「それから考えればいいし」
o川;゚ー゚)o「まるで良くないよ! 無計画は失敗への一歩だよ!」
lw´‐ _‐ノv サクッ
o川*゚ー゚)o「あー! 勝手に切り刻んでるし!」
lw´‐ _‐ノv サクッサクサクッ
o川;゚ー゚)o「しかも、やけに切るの早いな! ちょっとシューちゃん!?」
lw´‐ _‐ノv「え?」
lw´‐ _‐ノv「あ、ごめん、煩悩を捨てて夢中になってた」
o川*゚ー゚)o「料理中に無我の境地に達するなよ……」
lw´‐ _‐ノv「どうしよう、これ」
o川;゚ー゚)o「ほら~、何も考えないで始めるからだよー」
lw´‐ _‐ノv「先に言えよ……」
o川;゚ー゚)o「先に言ったよ! シューちゃんの中の時系列どうなってるの!?」
lw´‐ _‐ノv「きゅー……」
lw´‐ _‐ノv「ちょっと休憩しよう」
o川*゚ー゚)o「う、うん、ひとまずお茶でも飲もっか」
lw´‐ _‐ノv「おー、焙煎は私に任して」
o川;゚ー゚)o「そこからは始めないけど、お湯沸かすね……」
o川*゚ー゚)o「シューちゃんは最近何か料理作った?」
lw´‐ _‐ノv「ここのとこ、ずっとホットケーキ食べてる」
o川*゚ー゚)o「お~、私しばらく食べてないな~」
lw´‐ _‐ノv「まだ5、6枚くらいあるから持ってこようか?」
o川;゚ー゚)o「えぇ~、それ作り過ぎじゃない?」
lw´‐ _‐ノv「うち計りがなくて」
lw´‐ _‐ノv「もうちょっと足すか、って感覚でやってたら……」
o川*゚ー゚)o「それで増えてったんだ。よくあるよね~」
lw´‐ _‐ノv「気づいたらボウルから溢れてた……」
o川;゚ー゚)o「料理中に悟りを開こうとするの、やめた方がいいよ……」
o川*゚ー゚)o「それで、うまく焼けた~?」
lw´‐ _‐ノv「うん、美味しく出来た」
lw´‐ _‐ノv「だけど卵が3日くらい賞味期限切れてた……」
o川;゚ー゚)o「えぇ~、大丈夫だったの?」
lw´‐ _‐ノv「うん」
lw´‐ _‐ノv「飛行機が墜落しても生きてるくらい幸運だからね」
o川;゚ー゚)o「どこのギャング!? シューちゃんはそんな体験してないでしょ!?」
o川;゚ー゚)o「あと幸運は関係ないと思うよ……」
lw´‐ _‐ノv「じゃあ、不運?」
lw´‐ _‐ノv「だけど私は不幸ではないよ」
o川;゚ー゚)o「今のは不幸体質言いたかっただけでしょ!? お水飲んどけよ!」
ピンポーン
o川*゚ー゚)o「あっ! 戻ってきた!」
lw´‐ _‐ノv「お土産楽しみだね、きゅー」
o川;゚ー゚)o「期待してないよ! ふてぶてし過ぎるだろ!」
ピンポーン
o川;゚ー゚)o「ごめーん、今開けるねー」
ガチャン
(゚、゚トソン
o川*゚ー゚)o「トソちゃん!」
o川*゚ー゚)o「もー、どこに行ってたの?」
(゚、゚トソン「あ、あの」
(゚、゚;トソン「その……」
lw´‐ _‐ノv「おー、トソ。いい電子レンジ売ってた?」
o川;゚ー゚)o「レンジをふらっと求めに行ってたの!? そんな人1人しか知らないよ!」
o川*゚ー゚)o「ねー、トソちゃん?」
lw´‐ _‐ノv「だって、きゅーのレンジぼろじゃん」
o川*゚ー゚)o「それは関係ないでしょ!」
(゚、゚トソン「あの!」
lw´‐ _‐ノv「うん?」
(`、`トソン「突然いなくなって、すいません……」
lw´‐ _‐ノv「まあまあ」
o川*゚ー゚)o「とりあえず居間へ行こ~」
(`、`トソン「はい……」
o川*゚ー゚)o「何事もなくてよかったよ~」
lw´‐ _‐ノv「温かいお茶を淹れたる」
(`、`トソン「あ、すいません……」
(゚、゚トソン「私、上手く感情も表せられないし」
(゚、゚トソン「空気も読めないんですよね」
lw´‐ _‐ノv(私も私もー)
(゚、゚トソン「料理だけは……私の唯一のとりえだと思っていたんです」
(`、`トソン「それで、目の前が真っ暗になって……」
o川*゚ー゚)o「……」
o川*゚ー゚)o「トソちゃんはトソちゃんでいいんだよ!」
o川*゚ー゚)o「それに自分に誇らしげに生きた方が、きっと楽しいと思う!」
(゚、゚トソン「キュー……」
lw´‐ _‐ノv(……)
lw´‐ _‐ノv(私も何か言いたいけど、春の季語しか思いつかない……)
lw´‐ _‐ノv「にわとこの花……」
(゚、゚トソン「?」
o川*゚ー゚)o「?」
(゚、゚トソン「あの」
(゚、゚トソン「警察への捜索願は取り下げしておいてください」
o川;゚ー゚)o「出してないよ!」
o川;゚ー゚)o「料理に失敗して行方不明になってたら、警察もびっくりだよ!」
(゚、゚;トソン
(゚、゚トソン「……前々から言おうと思ってたんですけど」
(゚、゚トソン「キューはツッコミが過剰ですよ」
o川;゚ー゚)o「突っ込ませてるのは誰だよ……」
(゚、゚トソン「ふふ……」
o川*゚ー゚)o(……トソちゃんが珍しく笑ってる)
(゚、゚トソン「これからも」
(゚、゚トソン「よろしくお願いしますね」
o川*゚ー゚)o
o川*^ー^)o「うん、こちらこそ!」
lw´‐ _‐ノv(おいおい私空気かよ……)
(゚、゚トソン「ところで、入ってくるときに見えたんですが」
(゚、゚トソン「まな板の上にあった切り刻んだ物体はなんです?」
o川*゚ー゚)o「ああ、あれね~」
lw´‐ _‐ノv「それでトソを元気付けてあげようって、キューが」
o川;゚ー゚)o「やや語弊があるよ!」
o川;゚ー゚)o「切り刻んだジャガイモ見て元気になるって、どんな歪んだ人生を過ごしてきたんだよ!」
lw´‐ _‐ノv
(゚、゚;トソン(シューが目でよく分からない合図を送ってる……)
(゚、゚;トソン「う、うーん……な、何故だか力が湧いてきました!」
o川;゚ー゚)o「生い立ちを気安く尋ねられねえ……」
lw´‐ _‐ノv「私も明日への活力が湧いてきた」
o川;゚ー゚)o「私ん家はジャガイモを刻んで元気になる会でも開いてるのかよ……」
lw´‐ _‐ノv「トソ~」
(゚、゚トソン「はい、何でしょう?」
lw´‐ _‐ノv「空気読めてるよ、大丈夫」
(゚、゚トソン「シュー……」
o川*゚ー゚)o「あっ!」
o川;゚ー゚)o「すっかり忘れてたけどジャガイモどうしよう……」
(゚、゚トソン「……」
(゚、゚トソン「仕方がないですね」
lw´‐ _‐ノv「お?」
(゚、゚トソン「あり合わせのもので何か作りましょう」
o川*゚ー゚)o「トソちゃん……! ありがとう~!」
(゚、゚*トソン「いえいえ」
lw´‐ _‐ノv「時にトソ~、あのバッグファンシーで可愛いね」
o川;゚ー゚)o(あ……)
(゚、゚トソン「うっ……」
lw´‐ _‐ノv「へ?」
終わり
乙ざんす
(`、`トソン ←この顔ステキ
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カテゴリ: ブーン系
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