第六話3 名前:以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします[sage] 投稿日:佐賀暦2006年,2006/10/27(佐賀県と汚職) 21:22:59.17 ID:mK4HgWjm0第6話 職業:家事手伝い ーーー雑居ビル3階 空き部屋ーーー ( ,,゚Д゚)「腹がへらねえ」 定位置に座り込んだギコはぽつりと呟いた。 ( ^ω^)「お?」 ( ,,゚Д゚)「いや、今日朝から何も食ってねえんだが、ぜんぜん腹がへらねえ」 ( ,,゚Д゚)「それに下世話な話、トイレに行きたいとも思わんな」 ( ^ω^)「……」 言われてブーンも気付く。 空腹感、それと満腹感がどこかに消え去ってしまっている。 ( ,,゚Д゚)「祝、人間脱却ってところかな」 ( ^ω^)「……」 4 名前: ◆xh7i0CWaMo [sage] 投稿日:佐賀暦2006年,2006/10/27(佐賀県と汚職) 21:23:42.86 ID:mK4HgWjm0 一方で、しぃはツンへの尋問にとりかかっていた。 (*゚ー゚)「で、あんたどこの誰?」 ξ゚△゚)ξ「……ツン」 (*゚ー゚)「職業は?」 ξ゚△゚)ξ「……」 ξ゚△゚)ξ「家事……手伝い」 (*゚ー゚)「?」 一瞬疑問符を浮かべたしぃが、クーを見る。 5 名前: ◆xh7i0CWaMo [sage] 投稿日:佐賀暦2006年,2006/10/27(佐賀県と汚職) 21:24:27.28 ID:mK4HgWjm0 (*゚ー゚)「家事手伝いってあれだよね」 川 ゚ -゚)「所謂、ニートだな」 (*゚ー゚)「親のスネかじりかあ」 川 ゚ -゚)「高校の進路希望調査にしか書かれていないような単語だな」 ξ゚△゚)ξ「……」 (*゚ー゚)「見たところ、私より年上だよねー。あれ? 不登校から直結してニートってやつ?」 せせら笑うしぃ。 ξ゚△゚)ξ「うるさいわよ! だ、大体そんなに年取ってない」 (*゚ー゚)「二十歳はいってるでしょ?」 ξ゚△゚)ξ「つ、つい先月……」 (*゚ー゚)「ダメだ、おばさんだ」 6 名前: ◆xh7i0CWaMo [sage] 投稿日:佐賀暦2006年,2006/10/27(佐賀県と汚職) 21:25:11.27 ID:mK4HgWjm0 ξ゚△゚)ξ「! れ、礼儀がなってないわよ!」 (*゚ー゚)「働きもしない、カスみたいな人間にどうして礼儀を正さないといけないのよ……あ、もしかして今、家出中だったりするの?」 ξ゚△゚)ξ「!」 (*゚ー゚)「図星!? うっわー。養ってもらってるクセに、不満があって家出とか? 引くよねー」 爆笑を禁じえないというようなしぃの表情。 真っ赤な顔をしたツンは言葉に詰まった。 川 ゚ -゚)(自分を省みない人間は幸せでいいな……) クーは独り、嘆息する。 7 名前: ◆xh7i0CWaMo [sage] 投稿日:佐賀暦2006年,2006/10/27(佐賀県と汚職) 21:26:01.87 ID:mK4HgWjm0 川 ゚ -゚)「ところで、この人はどんな能力が使えるんだろうな」 低レベルの論争が一段落ついたところで、クーが口を開いた。 ξ゚△゚)ξ「大体状況はどうなってるの? まだ詳しい説明、聞いてないんだけど」 川 ゚ -゚)「ああ、これは申し訳なかった。実はな」 そこでクーは初めてツンに事情を説明する。 ・・・ ・・ ・ 8 名前: ◆xh7i0CWaMo [sage] 投稿日:佐賀暦2006年,2006/10/27(佐賀県と汚職) 21:26:39.43 ID:mK4HgWjm0 ξ゚△゚)ξ「へー」 川 ゚ -゚)「……納得、するのか?」 ξ゚△゚)ξ「なんか面白そうだし」 (*゚ー゚)「その年で夢見てるの? あんたあれ? オタク?」 ξ゚△゚)ξ「ッ……!」 どうにも、ツンとしぃはお互い相容れそうに無い。 川 ゚ -゚)「……問題は、その能力が何なのか、なんだが」 ξ゚△゚)ξ「……」 (*゚ー゚)「そういえば、ギコの能力もイマイチわけわかんないよね……ギコ!」 突然矛先を向けられたギコが身体を震わせ、振り向く。 9 名前: ◆xh7i0CWaMo [sage] 投稿日:佐賀暦2006年,2006/10/27(佐賀県と汚職) 21:27:23.41 ID:mK4HgWjm0 ( ,,゚Д゚)「なんだ?」 (*゚ー゚)「あんたの能力、見せてよ!」 ( ,,゚Д゚)「……」 ギコは頭を抱えた。 ( ^ω^)「?」 ( ,,゚Д゚)「いや、俺の能力っつか、ただの寸劇っつか、それは……」 (*゚ー゚)「いーから! ほら!」 ( ,,゚Д゚)「……」 完全に音を遮断したそうなギコ。 だが、逆らうのも恐ろしい。 10 名前: ◆xh7i0CWaMo [sage] 投稿日:佐賀暦2006年,2006/10/27(佐賀県と汚職) 21:28:02.16 ID:mK4HgWjm0 しぶしぶといった表情をつくって、眼を閉じる。 ( ,,゚Д゚)「上手くいきますように……」 その声は、ブーンだけが聞いていた。 左腕を前方に突き出し、その上に右手を乗せる。 そして、何やら苦しそうな顔をするギコ。 (*゚ー゚)「やり方はあれで合ってるんだよね?」 川 ゚ -゚)「なぜか私は、あいつの能力の使い方だけは知っていた」 しぃとクーが小声で話し合っている。 と、突然ギコがシャウトした。 ( ,,゚Д゚)「っは・・・し、静まれ・・・俺の腕よ・・・怒りを静めろ!!」 沈黙。 11 名前: ◆xh7i0CWaMo [sage] 投稿日:佐賀暦2006年,2006/10/27(佐賀県と汚職) 21:28:37.54 ID:mK4HgWjm0 なおも沈黙。 ( ,,゚Д゚)「あ、えーっと、終わり……なんだが」 申し訳なさそうにギコが言った。 数秒の時間をおいて。 しぃが爆笑。 ブーンは呆然。 クーは沈黙を守り続け、 ツンは3歩ほど引いていた。 ギコは微妙すぎる顔になる。 窓ガラスを突き破り、地面に落下することぐらい、今の彼になら容易だろう。 12 名前: ◆xh7i0CWaMo [sage] 投稿日:佐賀暦2006年,2006/10/27(佐賀県と汚職) 21:29:18.30 ID:mK4HgWjm0 (*゚ー゚)「……で、いつまであんたの腕は静まってるの?」 語気強く、しぃが問いただす。 ( ,,゚Д゚)「奴らが来るまで……」 (*゚ー゚)「奴らって?」 ( ,,゚Д゚)「し、しらねーよ!」 このやり取りは最早、公開陵辱にも等しい。 ξ゚△゚)ξ「……本当に、能力なんてあるの?」 ツンが一気に疑念を抱いている。 (*゚ー゚)「ま、私なんかは瞬間移動とか、できちゃうけど」 川 ゚ -゚)「わたしは全知全能……という建前を頂いている」 (*゚ー゚)「あと、そこの奴は炎が出せるよ」 ξ゚△゚)ξ「ふうん」 (*゚ー゚)「ま、ここにいてもいいんじゃないの? どーせ、家に帰る気もないんでしょ」 ξ゚△゚)ξ「……」 反論は、どうやら無いようだ。 13 名前: ◆xh7i0CWaMo [sage] 投稿日:佐賀暦2006年,2006/10/27(佐賀県と汚職) 21:30:04.67 ID:mK4HgWjm0 (*゚ー゚)「ところでさ。私の瞬間移動ってかなり強くない?」 今更のようにしぃが言う。 川 ゚ -゚)「……だろうな」 (*゚ー゚)「その気になったらここにいる奴全員殺せるわけだし」 それはあながち戯言というわけでもないだろう。 瞬間移動、そしてナイフ。 それで終わるのだから。 (*゚ー゚)「ま、そういうわけにもいかないんだろうけどねえ」 川 ゚ -゚)「……」 (*゚ー゚)「もしかしたら、ブーンがすごい能力使ったりしちゃうかもしれないし」 ( ^ω^)「……」 14 名前: ◆xh7i0CWaMo [sage] 投稿日:佐賀暦2006年,2006/10/27(佐賀県と汚職) 21:30:55.47 ID:mK4HgWjm0 (*゚ー゚)「レベルアップとかするのかもしれないけど」 のんきにしぃが呟いたとき。 バカッと、外へと続く扉が蹴り開けられた。 川 ゚ -゚)「!?」 ???「ちわー、三河屋でーす」 ???「寒いぞ、兄者」 ???「……そうか。流石に寒いな」 (*゚ー゚)「誰よ」 15 名前: ◆xh7i0CWaMo [sage] 投稿日:佐賀暦2006年,2006/10/27(佐賀県と汚職) 21:31:41.50 ID:mK4HgWjm0 妙に空気の読めなさそうな男が二人。 ???「では、改めて……」 ( ´_ゝ`)「ちわー、悪役でーす」 (´<_` )「……」 (*゚ー゚)「気持ち悪いぐらい笑えない」 しぃが吐き捨てた。 ・・・ ・・ ・ ジャンル別一覧
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