2007/02/01(木)21:50
( ^ω^)が料理人になるようです(第十四章下)
84 名前: ◆RDnvhIU7bw [] 投稿日:2007/01/25(木) 01:30:13.96 ID:8GeQtqWk0
ξ゚‐゚)ξ『お姉ちゃんが何を言いたいか、分かると思う』
そう言ってツンは一呼吸おいた。
言葉を選ぶように口を再度開く。
ξ゚‐゚)ξ『お姉ちゃんは…あたしが好きなタイプ知ってるよね?
侍…って言うか、古風な人が好き。
言葉少なめで、意志が固くて、鋭い目をした人。
…あいつは…そんなタイプじゃない
でも…でも…』
『あいつ』が誰なのか? それを尋ねるほどわたしもヤボじゃない。
ツンの気持ちはずっと気付いてたさ。
気付かないのは、当の両人だけ。
確かに『あいつ』はいつもヘラヘラしてるし、侍ってタイプじゃないねぇ。
ξ;△;)ξ『でも…なんでだろう…?
あいつの事を考えると苦しいのよ!!
あいつがそばにいないと寂しいのよ!!
あいつじゃないと…ダメなのよ!!』
ツンはそこまで言うと堰を切ったように泣き出した。
きっと自分の感情を整理しきれていないんだろう。
この子はこういう子だ。
太陽の如く暴君でありながら、夕暮れのようなセンチメンタルさを兼ね揃えている。
わたしはいつかのお返しとばかりに妹を抱きしめた。
(*゚∀゚)『いいかい? ツン、よく聞くんだよ?』
85 名前: ◆RDnvhIU7bw [] 投稿日:2007/01/25(木) 01:32:25.06 ID:8GeQtqWk0
(*゚∀゚)『恋ってのはね。think. don`t feel さ!!』
ξ;△;)ξ『え…? 何それ?』
(*゚∀゚)『知らないのかい!? ブルース・リーさ!!
感じろ。考えるな…本当の恋ってそんなもんだよ!!』
ツンはそれを聞いて暫く呆然としていたが、やがて破顔したかのように笑い出した。
ξ゚△゚)ξ『ば、バカね!! これだからゆとりは嫌なのよ!!
それを言うならfeel. don`t think でしょ!!
お姉ちゃんが言ってるのは【考えろ。感じるな】じゃないの!!』
(*゚∀゚)『…細かい事気にするんじゃないよ』
ひとしきり笑い終えたツンは思いっきり大きな深呼吸をして口を開いた。
ξ゚△゚)ξ『…そうね、ウジウジ悩んでるなんてあたしらしくなかったわ。
感じるままに行動する。それでいいのよね、お姉ちゃん』
そう。それでこそわたしの妹。
つか、わたしにマジメな話振らないで。マジメな回答が出ると思う方がおかしい。
ξ゚△゚)ξ『…ところで、朝の件も含めて色々話を聞きたいんだけど』
(*゚∀゚)(あちゃ~、覚えてたか…)
せっかく綺麗にまとまったと思ったんだけどなぁ。
わたしは必死に脳みそをフル回転させ釈明の言葉を作りあげる。
2人きりの家族会議は結局朝の太陽が顔を出すまで続いた。
89 名前: ◆RDnvhIU7bw [] 投稿日:2007/01/25(木) 01:34:19.45 ID:8GeQtqWk0
翌日。
仕事終わりのバースペースでは、今日もブーちゃんとクーさんが
見る人によっては恋人とも思われかねない世界を作り上げていた。
( ^ω^)『で、スクール水着のクーさんが納豆に飛び込んだ所で目が覚めたんだおwww』
川 ゚ -゚)『そうか。わたしの夢を見てくれるなんて…愛だな』
それをわたしとドッ君は冷ややかに見つめる。
人生には何度かモテ期があるって言うけど…。
ブーちゃん、君このままだと数少ないモテ期を無駄にしちゃうかもよ。
('A`)『ま、異性に免疫がない童貞なんかこんなもんだろ』
ドッ君が空っぽのグラスをいじりながら言う。
それには同意せざるを得ないけど…。
と、そこに本日の主役が登場した。
見つめあう2人など視界に入っていないかのようにゆっくりとストールに腰を下ろす。
ξ゚△゚)ξ『随分と楽しそうね。クーさん、あたしにも一杯くれないかしら?』
93 名前: ◆RDnvhIU7bw [] 投稿日:2007/01/25(木) 01:37:26.65 ID:8GeQtqWk0
川 ゚ -゚)『む…せっかく盛り上がっていると言うのに。
では、また【ストロベリー・ボール】でも飲むか?』
【貧乳】を意味するカクテルを勧めるクーさん。
うわぁ。いきなりケンカ売る気満々だわ…。
ξ゚△゚)ξ『うん。お願いするわ。たまにはクーさんとも乾杯したいし。
クーさんには【 オ ー ル ド キャッスル】とか、
【オ ー ル ド ファッションド】なんか似合いそうよね』
川#゚ -゚)『…やけにオールドを強調して聞こえたのは気のせいか?』
ξ゚△゚)ξ『…もう後がないって意味の【x.y.z】なんかもいいんじゃないかしら?』
川#゚ -゚) ビキビキ
睨みあう2人と、それを呆然と眺めるブーちゃん。
見てる分には十分に楽しめる光景だ。
川#゚ -゚)『…それはわたしにケンカを売っているのかな?』
ツンは『やれやれ』といった感じに肩をすくめ答える。
ξ゚△゚)ξ『あら? そう聞こえちゃったかしら? でも誤解だわ』
一拍はさんで続ける。
ξ゚△゚)ξ『…こないだの宣戦布告の返答ってトコかしら』
94 名前: ◆RDnvhIU7bw [] 投稿日:2007/01/25(木) 01:38:27.91 ID:8GeQtqWk0
その言葉を聞いたクーさんはしばらく絶対零度の瞳でツンを睨みつけていたけど、
川 ゚ -゚)『…ふぅ』
とため息を1つして表情を和らげた。
川 ゚ -゚)『いつかこうなるとは思っていたが…少し遅かったんじゃないか?』
それに合わせてツンもにっこりと笑いかける。
ξ゚△゚)ξ『悪かったわね。これでも急いだつもりなのよ』
( ;^ω^)『おっ、おっ、おっ、2人とも落ち着くお』
軽くスルーされるブーちゃん。
かわいそうだけど、ちょっと黙ってて。
川 ゚ -゚)『そうか…勝負はフェアにいきたいからな。
宣言しよう。わたしはクリスマスに再度別の言葉で気持ちを伝えるつもりだ』
ξ゚△゚)ξ『クリスマスね。分かったわ。あたしもその日までに今の気持ちを言葉にしてみせるわ』
決戦はクリスマス。
『内藤、帰るわよ』
そう言って腰を上げ、いつもの様に一人歩き出すツン。
ブーちゃんもやっぱりいつものように不思議そうな顔をしながら
我が妹のあとを追った。