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異能者@ お知らせ 問題の方はどうなりましたでしょうか
☆こうさま@ Re[1]:お知らせ(12/05) ご意見有難うございます。 よくよく考え…
異能者@ Re:お知らせ(12/05) いつもまとめてくださり、本当にありがと…
☆こうさま@ Re:メリークリヌマス(12/25) よく考えたら昨日この記事を書いておけば…
*DELAY*@ メリークリヌマス クリスマスは終わってしまったので 来年…

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☆こうさま

Feb 13, 2007
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カテゴリ:カテゴリ未分類
80 名前: ◆RDnvhIU7bw [] 投稿日:2007/01/26(金) 01:40:49.37 ID:CWRlad7X0
冬の冷たい風に流していた涙が凍りつく。
でも僕は足を止めない。

乾燥した空気に喉が悲鳴を上げている。
でも僕は走り続ける。

そう言えば、前もこんな風に誰かに気持ちを伝えるために走った事があったっけな。
あの時は…雨が降っていたっけ。

もしもあの時。
ツンが僕を殴りに来てくれなかったら、今の僕はなかっただろう。

        ξ゚‐゚)ξ『しぃにはギコさんがいる。ドクオにはお姉ちゃんが。お姉ちゃんにはドクオがいる。
             でも、あたしは一人。お姉ちゃん。友達。妹。
             当たり前の様にそばにあったものがいつの間にか無くなって最後はあたし一人になる。
             そんな感じがして寂しいの。怖いの』

そう言って肩を震わせていたツン。

        ξ*゚△゚)ξ『何言ってるのよ!! あたしの趣味は白馬に乗った将軍様って言うか…』

そう言って赤面していたツン。

僕の頭の中にツンとの思い出が幾つも幾つも何度も何度もフラッシュバックする。
だから僕は走る。階段を駆け上がる。

ずっと気づかなかった。

もう一つの光を失わない為に。


81 名前: ◆RDnvhIU7bw [] 投稿日:2007/01/26(金) 01:43:53.39 ID:CWRlad7X0
VIP駅時計台下。

そこにツンを見つけた。
チェックのコートとピンク色のマフラー。
ぼんやりと星を見つめている。

早くツンのそばに行きたい。
一秒でもいい。
気持ちを伝えなくてはいけない。

でも、足はガクガクと振るえ前に動かすことすら困難な状態。
これ以上一歩も前に出てくれそうにない。

だから僕は叫んだ。

( ;ω;)『ツンっ!!』

潰れた喉から出たのはかすれた叫び声。
それでもツンは僕に気づいて走りよってきた。

ξ;△;)ξ 『内藤!! 来てくれたんだ!! よかった…あたし…』

僕はツンの声をさえぎりなおも叫ぶ。

( ;ω;)『僕は馬鹿だおっ!!!!!!』

ξ;△;)ξ『…え?』


83 名前: ◆RDnvhIU7bw [] 投稿日:2007/01/26(金) 01:45:30.78 ID:CWRlad7X0
( ;ω;)『馬鹿だから…ずっと自分の気持ちに気づかなかったお!!
      馬鹿だから…こんなにツンを待たせてしまったお!!
      馬鹿だから…自分の気持ちを言葉に出来ないお!!』

ツンを目の前にしているにも関わらず僕は叫ぶ。

( ;ω;)『馬鹿だけど…本気でツンを好きなんだお!!
      君の…ツンの為だけに世界一の料理人になりたいお!!』

叫び終えた僕は全身の力が抜けきってしまい、街灯に身を預けた。

ξ;△;)ξ『…か』

( ;ω;)『…お?』

ξ;△;)ξ『馬鹿でいいじゃない!! あたしが馬鹿なあんたを好きなのよ!!
     誰にも文句は言わせないわ!!』

そう言ってツンは僕の首に抱きついてくる。
僕もツンの細い腰に手を回し強く抱きしめ…涙の味がするキスをした。









大時計が深夜0時の鐘の音を響かせ、空からは静かに雪がちらつき始めていた。

86 名前: ◆RDnvhIU7bw [] 投稿日:2007/01/26(金) 01:49:41.85 ID:CWRlad7X0











みんなに質問があるんだ。
大人になるってどんな事だと思う?


87 名前: ◆RDnvhIU7bw [] 投稿日:2007/01/26(金) 01:52:11.01 ID:CWRlad7X0











童貞を捨てる?
嫌なヤツ、悲しい出来事。それに対するスルー能力を身に着ける?


















88 名前: ◆RDnvhIU7bw [] 投稿日:2007/01/26(金) 01:54:27.08 ID:CWRlad7X0













もし、そんなスルー能力を身に着けることが大人になる条件なら、僕は一生大人になれないと思う。

















89 名前: ◆RDnvhIU7bw [] 投稿日:2007/01/26(金) 01:56:16.21 ID:CWRlad7X0
あれから僕とツンは手を繋いでイルミネーションが溢れる街を歩いた。
途中で雪が強くなってきたのでファミレスに入って朝まで語り明かした。
本当はホテルに行きたかったけど、どこも満室だったから。

初めてキスをした人とのお喋りは楽しかったけど、少し照れくさかった。

ξ^ー^)ξ 『ホワイトクリスマスかぁ…素敵ね』

( ^ω^)『この冬最大の大雪になるってテレビで言ってたおwww明日は歩きづらくて大変だおwww』

ξ゚△゚)ξ 『ロマンがないやつ…』

でも、そんな幸せな時間は朝方の一本の電話によって打ち切られた。

(´・ω・`)『もしもし…内藤君かい? 寝ていたらすまなかった』

( ^ω^)『起きていましたお。どうしたんですか、こんな朝早くに』

(´・ω・`)『うん、落ち着いて聞いてほしい』










(´・ω・`)『…クーが…死んだ』







Last updated  Feb 13, 2007 09:40:19 PM
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