第四話56 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/10/03(火) 22:24:13.71 ID:kJnyq73i0第4章 不安と葛藤 ('A`)「下位打線だが、しっかりいくぞ。」 ( ^ω^)「・・・」 ('A`)「おい。」 ( ^ω^)「が、がんばるお。」 ブーンは頭が、真っ白になっていった。 ('A`)(大丈夫か?あいつ・・・忍は足が速い。とりあえず、スローカーブから入るぞ) ブーンは頷き、投球を始める。が、さっきまでのスローカーブの切れはなく甘いコースに入っていく。 (実・∀・)「打ったー、鋭い打球。しかし、セカンド正面だー。セカンド日置、さばいて1アウトです。」 |/゚U゚|丿「激しく打ち損じた。」 ( ^ω^)「失投だったお。」 ('A`)「下位打線だ。気楽にな・・・」(下位打線じゃなけりゃやられてたな。) <丶・∀・>(ブンッ) (実・∀・)「スローカーブ、空振り三振ーーー。これで2アウトです。」 61 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/10/03(火) 22:31:30.98 ID:kJnyq73i0 ('A`)(ここで弟者か・・・。1打席目が引っかかるな・・とりあえずスライダーだ) ( ^ω^)(ビュッ)「!!!」 ('A`)(あ、甘い・・・) (´<_` )(カキーン) (実・∀・)「打球は、ピッチャー左を抜ける強烈なライナー。センター前抜けるかー?」 (-@∀@)(・・・際どいですね。ただ、最善は尽くしますか・・・) (実・∀・)「浅田飛びついた。ボールはどこだーーーー?取ったか?抜けたか?」 (審・∀・)「アウトー!!」 (実・∀・)「取っていました。浅田選手、ナイスプレーです。これで、3アウトチェンジです。」 ('A`)「ナイスキャッチ。」 (-@∀@)「私でもギリギリのいいあたりでしたね。それにしてもブーンは、疲れてるんですか?」 ('A`)「失投が多いな。緊張の糸が切れてるのかもしれない。そうなるとまずいな・・・。」 ( ^ω^)「・・・」 (´Д`)「う、打てない・・・」 (,,゚Д゚)「ゴラァ。」 (実・∀・)「この回も、2者連続三振。振っても振っても当たりません。」 (解・∀・)「これは凄いですね。このバッターさえ三振に取れば、初回から合わせて9者連続三振です。」 66 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/10/03(火) 22:45:32.98 ID:kJnyq73i0 名前使うとまずいのか・・・・じゃあこっちで (-_-)「みんな打ててないから、気が楽だな・・・。」 「ズバーン・・・」 凄い速度で、ミットに収まっていく。 (-_-)(速い・・これは打てないな) 2球目もストレートが、ミットに収まり2ストライク。 (-_-)(なにも三振しなくても、バントなら当たりそうだな・・・) 3球目バントを試みる日置だが・・・ (・(ェ)・)「!!」 (審・∀・)「ストライーック、バッターアウト。」 (実・∀・)「な、なんと9者連続三振達成。しかも、ここまでの球数27球という恐ろしい記録です。」 (解・∀・)「化け物ですね。なんというストレートでしょう。この選手を打つのは難しいでしょうね。」 67 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/10/03(火) 22:47:01.34 ID:kJnyq73i0 ('A`)「ブーン?チェンジだぞ。」 ( ^ω^)「・・・。」 ('A`)「おい?ブーン。」 ( ^ω^)「はっ!なんでもないお。それよりどうしたお?まだ自分の打順じゃないお?」 ('A`)「チェンジだよ。大丈夫か?どうした?」 ( ^ω^)「大丈夫だお。なんでもないお。」 ブーンは明らかに頭が真っ白だった。 ( ^ω^)「マウンドにいくお。」 ('A`)(これはまずいな・・・) 毒男のその予感は、見事に的中した。甘く入った変化球を、うまく運ばれ先頭バッターの兄者にセンター前ヒットを許すと、 続く熊田には、ストレートをレフト前に運ばれてしまう。 ('A`)(くっ、ここでツンか) ( ^ω^)「・・・。」 ('A`)「打たれたな。どうした?前の回からおかしいぞ?」 ( ^ω^)「なんでもないお・・・・」 ('A`)「敬遠するか?」 ( ^ω^)「しないお・・・」 ('A`)「そうか・・・なら勝負だな。しっかり頼むぞ。」 ( ^ω^)「だお・・・」 ブーンは、不安で仕方なかった。打たれる事しか考えられなくなっていた。 68 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/10/03(火) 22:51:09.53 ID:kJnyq73i0 ( ^ω^)(ヒットなら点は入らないお。でもそれ以上だと、点を取られるお・・・恐いお) ブーンは、震えが止まらなくなっていた。 ('A`)(とりあえず、低めにスローカーブだ。外していいから) ブーンは1球目を投げる・・・ ('A`)(甘すぎる・・) 真ん中高めに投じられた切れのない球は、ツンに振りぬかれた (実・∀・)「これは大きいーーー。しかし、切れていきますね。」 大ファールとなった。 ('A`)(良かった・・・ボールが遅かった分だけ、ツンの体が開くのが早かったみたいだな) ξ゚△゚)ξ「思ったより遅かったわね・・・。」 2球目は、大きく外れてボール。3球目も大きく外れてボールになった。 ('A`)(これは駄目だ・・・・仕方ない・・・) 70 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/10/03(火) 22:55:56.54 ID:kJnyq73i0 (実・∀・)「???おおっーーーと、キャッチャー立ち上がった。これは敬遠でしょうか?」 (解・∀・)「かも知れませんね。明らかに、内藤選手は逃げています。さっきの大飛球が痛かったですね。」 ('A`)(敬遠だ。) ( ^ω^)「・・・」 ('A`)(おい?聞いてるのか?) ( ^ω^)「・・・」 ('A`)「・・・タイムお願いします。」 そう言うと毒男と内野陣は、ブーンの元へ向かった。 ('A`)「敬遠だ。」 ( ^ω^)「・・・逃げたくないお。」 ('A`)「無理だ。そんなボールで抑えられる相手じゃない。」 ( ^ω^)「恐いお。とっても恐いお。恐くて手が震えるんだお。投げたくても、投げられないんだお。」 ブーンの手は震えていた。そして声も震えて、今にも泣き出しそうだった。 ('A`)「・・・」 ( ^ω^)「・・・不安なんだお。みんなを信頼していたのに、現実は9者連続三振・・・いつ点が取れるのか? このまま負けるのなら、投げたくなんかないお・・・・」 75 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/10/03(火) 23:02:29.40 ID:kJnyq73i0 ブーンの言葉は不安の表れだった。今までこんなことがなかったから・・・・ 点を取られたら、取り返してくれるみんながいたから・・・ ただ今日は、そのみんなが打てていない・・ その結果が、ブーンを恐怖に導いていた。 ( ゚∋゚)「・・・ざけるな・・・ふざけるな。」 鳥山が叫んだ。 ( ゚∋゚)「そんなに嫌ならピッチャー辞めろ。お前は、俺たちを信用してないだけじゃないか。まだイニングは3回、 あと2打席は回ってくる。俺は絶対に打ってやる。誓ってやるよ。びくびくしてんじゃねーよ。まだ勝てる、信じろ。 チームを信じられない奴が優勝できるわけないだろ。」 (´・ω・`)「終盤には球威も落ちる。それまでに取られた点がものをいう。だからしっかり抑えて欲しい。」 (-_-)「・・・ブーンは自分だけが恐いのかい?みんな恐いんだよ。マウンドは孤独な場所かもしれない。 でも、今はみんなが話しかけてくれる。何も孤独じゃないじゃないか。それに9人とも自分のポジションを持って プレーしている。みんな絶対に恐いはずなんだ。君だけじゃないんだよ。」 みんなの言葉を聞いたブーンは、涙をぬぐいながら、話し始める。 76 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/10/03(火) 23:06:33.20 ID:kJnyq73i0 ( ^ω^)「・・・・みんな・・・おいら間違ってたお。チームを信じられてなかったお。自分ひとりだけで恐がって、 自分で解決しようとしてたお。でもこのマウンドは、チームすべてを背負ってるんだって思うと打たれちゃいけないって思う反面、 みんなの想いが詰まってる、本当に大切な場所なんだお。そこに立てることは幸せなんだなって思うお。 だからあきらめちゃいけなかったんだお。・・・死んでも、死んでも最後まで投げぬくお。」 (´・ω・`)「その意気だ。」 (-@∀@)「ツンは敬遠して、満塁策もいいかもしれません。」 ('A`)「俺は、敬遠でいいぞ。」 ブーンは首を横に振った。 ( ^ω^)「いや・・・勝負だお。今なら思いっきり腕が振れる気がするお。」 ('A`)「勝負か・・・それでこそブーンだ。思いっきり来い。受け止めてやる。絶対に抑えるぞ。みんなもがっちりな。」 一同「あーっ。」 80 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/10/03(火) 23:20:08.77 ID:kJnyq73i0 ξ゚△゚)ξ「ずいぶん長かったわね?」 ('A`)「スマンな。ただ、あんたを抑える準備は出来たよ。」 ξ゚△゚)ξ「そう・・それは良かったわね。」 不適に笑みを浮かべツンはそう言った。 ('A`)(スローカーブ、アウトコースだ。) ξ゚△゚)ξ「!?(ブンッ)切れが戻ったのね・・・」 ツンは大きく空振りをした。 ('A`)(2ストライク2ボールか・・・定石ならストレート・・・さっきスローカーブは、打たれてるからな) ξ゚△゚)ξ(ここはストレートね。スローカーブは投げられないわ。一度打たれてるからね。フフッ、これで私の勝ちね。 まさかあいつらが打つと思わなかったからラッキーだわ。3点いただきね。) そして、ボールが投げ込まれる。 ξ゚△゚)ξ「(もらったわ)エッ!?スローカーブ?」 ('A`)(借りは返させて貰うぜ。) 完全にバランスを崩すツンだが・・・しかし、これで終わりではなかった。 83 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/10/03(火) 23:26:37.58 ID:kJnyq73i0 ξ゚△゚)ξ「くっ、(カキン)」 ('A`)(なっ!?この体勢から流し打ちだと!・・・・) (実・∀・)「打ったー。三遊間抜けるか?」 ( ゚∋゚)「(仲間を信じろっていった俺が、取れなくてどうするんだ)うおおおおーー」 (実・∀・)「取ったー。サードライナー。そして、飛び出した2塁ランナーも刺されて、ダブルプレーだ。」 (解・∀・)「スーパープレーが出ましたね。これは大きいですよ。」 ('A`)(間一髪か・・・やられたな・・・だが、次の打席に必ず借りは返す。) ( ^ω^)「ありがとうだお。」 ( ゚∋゚)「当たり前だ。取らなくてどうする。言っただろ?バックを信じろって。」 この言葉にブーンは、穏やかな表情を浮かべ、今までの不安は消えようとしていた。 ('A`)「ナイスプレーだ。よし次の打者でこの回は終わらせるぞ。 (*‘ω‘ *)「ち・・ん・ぽっぽ(ブン)(orz)」 (実・∀・)「空振り三振ーーーー。この回も危なげながら、0点で抑えました。しかし、Vip高校は押されてますね。」 (解・∀・)「そうですね。ツン選手をどう打つかが、鍵になるでしょうね。」 Vip高校のベンチの中は、ツンをどう攻略するかで、かなり嫌な雰囲気が漂っていた。 ジャンル別一覧
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