第二十一話下――――――――現実―――――――― (;*゚ -゚)「――野球を教えてくれ、だと?」 ミ,,゚Д゚彡「そう!あ、でも、教えるって言っても俺の投げるとこを見ててくれるだけでいいんだ。 それでここはこうした方がいいとかをアドバイスしてもらいたいんだよ」 そう明るく告げるフサギコの前でクーは表情を曇らせた。 この場を離れようと思った矢先、聞くからに厄介そうな話題が飛び込んできたからだ。 (;*゚ -゚)「と言ってもだな、私は野球をやったことがないんだぞ?力になれるとは到底思えないが……」 ミ,,゚Д゚彡「そんなの関係ないよ。さっきの見れば十分君に力があることくらい分かる。ね?頼むよ!」 そんな様子に全く気づくこともなく、フサギコはクーの手をとりそう頼む。 (;*゚ -゚)「あ、あれはだな……だから、えーっと……」 ミ,,゚Д゚彡「頼むよ!」 (;*゚ -゚)「いや、だからあれは……」 畳み掛けるように投げかけられる言葉とその話題の余りの唐突さに、クーの頭の中は混乱しきっていた。 ドクオの言いつけ通りこの場をすぐ離れるには、どう考えてもこの頼みを断らなければならない。 しかし、先程の自身の行動を引き合いに出されると、どう言い訳すればいいのか、今のクーには思いつくことが出来なかった。 (;*゚ -゚)「そう、さっきのあれはまぐれなんだ。だから」 ミ,,゚Д゚彡「まぐれで二回も当たるわけないじゃん!あれは正真正銘、君の実力だよ」 (;*゚ -゚)「う……」 ミ,,゚Д゚彡「本当に見ててくれるだけでいいんだ。野球について詳しくなくてもどこが悪いかとかは何となく分かるでしょ?」 (;*゚ -゚)「いや、分からないと……思う」 ミ,,゚Д゚彡「お願い!俺もっともっと野球がうまくなりたいんだよ!!だから、頼むよ!!」 両手を掴まれ、フサギコの顔が間近に迫っているということもあってか、クーの思考の乱れは益々酷くなるばかり。 (;*゚ -゚)「じ、実はな、さっきのあれは一生に二回までしか使えない禁断の技なんだよ」 ミ,,゚Д゚彡「へ」 (;*゚ -゚)「だから、もう私はボールを投げることが出来ないんだ」 挙句の果てにはこんな発言をしてしまうこととなった。 ミ;,,゚Д゚彡「……それ、本気で言ってるの?」 (;*゚ -゚)「言っただろう。私は嘘はつかない」 ミ;,,゚Д゚彡 (;*゚ -゚) ミ,,゚Д゚彡「でも大丈夫だよ!投げられなくても見て教えることくらいは出来るしね!」 (;*゚ -゚)(し、しまった……!) ――――――――夢―――――――― (;'A`) (*゚∀゚) (;'A`)「つーちゃん」 (*゚∀゚) (;'A`)「本当にこれ以上言ったらお節介なことかもしれないけど、言わせてもらうよ」 (*゚∀゚) (;'A`)「君はさっき今までの状態で満足だったって言ったよね?」 (*゚∀゚)「……はい」 (;'A`)「確かにそれは間違いじゃないのかもしれない。君が幸せだって言うんだからそれはそれでよかったのかもしれない」 (;'A`)「だけどね、君はその先のことを考えたことがある?」 (*゚∀゚)「先のこと……ですか?」 (;'A`)「そう。現状に満足してるってことは、先のことなんて考えずそのままでいることを望んでるってことだ。 君はフサギコ君と仲良くおしゃべりをしたり、遊んだりする自分の姿を想像したことがある?」 (;'A`)「多分全くないってことはないと思う。だけど、それを実現するものとして真剣に考えたことはないはずだ。 もしあったとしたら、君はさっきのようなことは言えないはずだからね」 (*゚∀゚) (;'A`)「だから、今それを真剣に考えてみな。そうすれば少しは気持ちに変化があるはずだよ」 (*゚∀゚) (;'A`) (*゚∀゚)「何か……少し胸が苦しいかもしれないです」 (;'A`)「うん、それが正しい反応だ」 (;'A`)「で、次はその逆のことを考えてみるんだ」 (*゚∀゚)「逆?」 (;'A`)「つまり、君じゃない他の女の子がフサギコ君と仲良くしてるところを想像してみるってこと」 (*゚∀゚)「あー……」 (*゚∀゚) (;'A`) (*゚∀゚) (;'A`) (*;∀゚) (;'A`)「!?」 (*つ∀;)「あ、あれ……」 (;'A`)「あわわわわわわ!!」 (*つ∀⊂)「どうして……涙が……」 (;'A`)「ダ、ダメ!!そこでストップ!!想像ストーップ!!」 (*つ∀゚)ゴシゴシ (;'A`) (*゚∀゚) (;'A`)「……大丈夫?」 (*゚∀゚)「はい……すいません、心配かけてしまったみたいで」 (;'A`)「いや、いいんだよ。いきなりこういうのは純粋なつーちゃんには刺激が強すぎたのかもしれんね」 (*゚∀゚)「……」 (;'A`)「で、どうだった?」 (*゚∀゚)「……胸が苦しくなりました」 (;'A`) (*゚∀゚)「でも、さっきと違って段々苦しさが強くなって……それで今度は悲しくなって……」 (;'A`) (*゚∀゚)「あんなに自然に涙が出たのは初めてかもしれません」 (;'A`)「それほど、フサギコ君のことを想ってたってことだね」 (*゚∀゚)「……そうだったみたいです」 (;'A`)「じゃあ、俺が言った気持ちの変化ってのも分かってもらえたみたいだね」 (*゚∀゚)「はい」 (;'A`)「で、どうする?」 (*゚∀゚) (;'A`)「やっぱり、まだここに残りたい?」 (*゚∀゚) (;'A`) (*゚∀゚)「……確かに、さっきよりはフサギコ君と話してみたいって気持ちは強くなりました……けど」 (;'A`)「別に今すぐじゃなくてもいいんじゃないかな、って思ってたり?」 (*゚∀゚)「え……」 (;'A`) (*゚∀゚) (;'A`) (*゚∀゚)「何で、わかったんですか?」 (;'A`)「言っただろ、俺も君と同じタイプの人間なんだって」 (*゚∀゚)「あ……」 (;'A`)「俺もそうやって後回しにして、そして後悔してきた。最初に話した通り……ね」 (*゚∀゚)「……」 (;'A`)「まぁそれも今だから言えることであって、もう少し早めに行動していたら何かが変わっていたのか と言われれば実際は変わらなかったかもしれない……つーか変わらなかっただろうね」 (;'A`)「だけど、だ」 (*゚∀゚) (;'A`)「君は今日という日に偶然俺に出会った。それもこんな特殊な状況でだ」 (;'A`)「そして、その特殊な状況が今正に君の日常を変えようとしている」 (*゚∀゚) (;'A`)「……実際、迷惑をかけてる俺が言うのも随分都合がいい話かもしれないけど、これは運命だと思うんだよ」 (*゚∀゚)「……運命」 (;'A`)「つまり、今日という日が君の背中を後押ししてるってことさ」 (;'A`)「それは良い方向に向けてなのか悪い方向に向けてなのか全く予想がつかない後押しだ。 けれど、君の心の持ちようでその方向は十分に修正することができる」 (*゚∀゚) (;'A`)「つーちゃん、これはチャンスだ。 そんでもってこのチャンスを逃したら全てが悪い方向へと転がって行ってしまう気が俺にはするんだよ」 (*゚∀゚) ドクオの言葉につーはそっとテレビの方へと目を向ける。 (;'A`)「まだ関係の浅い俺なんかからこんなこと言われても説得力がないかもしれない。 だけど、君は今日この瞬間勇気を振り絞るべきなんだ」 (*゚∀゚) (;'A`)「……つーちゃん」 (*゚∀゚) (*゚∀゚)「……私は」 (*-∀-) (*゚∀゚) (*゚∀゚)「私は――」 ――――――――現実―――――――― (;*゚ -゚)「う……ぐぅ……」 ミ;,,゚Д゚彡「え!どうしたの!?」 突然腹を抱え苦しみ始めたクーを見て、フサギコは心配そうに声をかける。 と言っても、本当に苦しんでいるわけではなく、これもこの場を離れるための演技に過ぎないのだが。 (;*゚ -゚)「うむ……ちょっと腹の調子が悪くなってきてな……ぐぅ」 ミ;,,゚Д゚彡「マジで!?大丈夫!?トイレ連れて行こうか?」 (;*゚ -゚)「いや、大丈夫だ……家までは何とか持つだろうから今日はもう帰ろうと思う」 ミ;,,゚Д゚彡「そっかぁ……でも、お腹痛いんじゃしょうがないよね」 (;*゚ -゚)「ああ……それじゃ、私はこの辺で」 ミ,,゚Д゚彡「そうだ!それなら俺が家まで送ってくよ!!」 (;*゚ -゚)「え」 ミ,,゚Д゚彡「今は大丈夫でも途中で具合がもっと酷くなるかもしれないでしょ? だから俺が家まで自転車で乗っけて行ってあげるよ!」 (;*゚ -゚)「い、いや、そこまでしてもらうのは申し訳ない。私なら一人で帰れるから……」 ミ,,゚Д゚彡「遠慮しないでいいって!今度会う予定も決めておきたいし、帰りながら話そうよ」 (;*゚ -゚)(まずいな……このままついてこられては……) ミ,,゚Д゚彡「どうしたの?やっぱり我慢できなくなっちゃった?」 (;*゚ -゚)「いや……別にそういうわけじゃ――」 ミ,,゚Д゚彡「そっか。じゃ、早く行こう」 (*゚ -゚) ミ,,゚Д゚彡 (* - ) ミ,,゚Д゚彡 (* - ) ミ,,゚Д゚彡「?」 (*゚∀゚) ミ,,゚Д゚彡 (;*゚∀゚)「うわわわわわわっ!!!」 ミ;,,゚Д゚彡「ええっ!?」 (;*゚∀゚) ミ;,,゚Д゚彡 (;*゚∀゚) ミ;,,゚Д゚彡「ど、どうしたの?いきなり……」 (;*゚∀゚)「え!……あ、あの……」 ミ;,,゚Д゚彡 (;*゚∀゚)「えっと、その……」 ミ;,,゚Д゚彡 (;*゚∀゚) ミ;,,゚Д゚彡 (;*゚∀゚) (;*゚∀゚)「こ……これから……よろしくお願いします!!」 ミ;,,゚Д゚彡 (;*゚∀゚) ミ;,,゚Д゚彡 (;*゚∀゚) ミ;,,゚Д゚彡「こ」 (;*゚∀゚) ミ;,,゚Д゚彡「こちらこそ」 (;*゚∀゚) ミ;,,゚Д゚彡 (;*゚∀゚) ミ;,,゚Д゚彡「と、とりあえず、家まで送ってくよ」 (;*゚∀゚)「あ……は、はい」 (*゚∀゚)つミ,,゚Д゚彡 ミ,,゚Д゚彡「お腹の調子はどう?大丈夫?」 (*゚∀゚)「うん、大丈夫みたいです」 ミ,,゚Д゚彡「そっか、ならよかった」 (*゚∀゚) ミ,,゚Д゚彡 (*゚∀゚) ミ,,゚Д゚彡「なんかさ」 (*゚∀゚)「はい」 ミ,,゚Д゚彡「いきなり感じが変わったような気がするんだけど」 (;*゚∀゚)「え……気のせいだと思いますよ」 ミ,,゚Д゚彡「そっか、そりゃそうだよね」 (;*゚∀゚) (;*゚∀゚)「そ、そういえば」 ミ,,゚Д゚彡「ん?」 (;*゚∀゚)「今日はどうしてこっちに?」 ミ,,゚Д゚彡「こっちって?」 (;*゚∀゚)「あ、どうしてあの公園で練習してたのかな……って」 ミ,,゚Д゚彡「あー、あそこね。あそこは俺の秘密の練習場なんだ」 (;*゚∀゚)「へ、へぇー」 ミ,,゚Д゚彡「実は今日の午前中練習試合があってね、俺ボッコボコに打たれちゃったのよ」 (;*゚∀゚)「あー」 ミ,,゚Д゚彡「それが悔しくてさー。チームの方はお昼で解散だったんだけど俺はそのままここへ来て練習してたってわけ」 (;*゚∀゚)「そうだったんですかー」 ミ,,゚Д゚彡「ま、試合自体は勝ったんだけどね」 (;*゚∀゚)「あっ!そこ右です」 ミ,,゚Д゚彡「おおっと、右ね」 (;*゚∀゚)「でも勝ったのに、どうして悔しいんですか?」 ミ,,゚Д゚彡「そりゃ、俺のせいで一時は負けそうになったんだもん。悔しいに決まってるよ」 (;*゚∀゚)「あー、それもそうですかねー」 ミ,,゚Д゚彡「しかもね、俺がボコスカ打たれた後に落ち込んだ顔でベンチ戻ってきたらさ、チームの奴らが言うわけよ」 ミ,,゚Д゚彡「なーに落ち込んでんだ。見てろよ、すぐにこんな点差ひっくり返してやるから」 ミ,,゚Д゚彡「ってね」 (;*゚∀゚) ミ,,゚Д゚彡「それで本当にその回逆転しちゃうんだもんなー。かっこよすぎるよ」 ミ,,゚Д゚彡「だからさー決めたんだよ、俺」 (;*゚∀゚) ミ,,゚Д゚彡「こっちが打てない時に今度は俺が言ってやるんだ」 ミ,,゚Д゚彡「なーに落ち込んでんだ。見てろよ、残りの打者全員三振にとってやるから」 ミ,,゚Д゚彡「ってね」 (;*゚∀゚) (*゚∀゚) ミ;,,゚Д゚彡「……まぁ全員三振にとるってのはちょっと言い過ぎか。 せめて、全員打ち取ってやる、くらいにしとこうかな」 (*゚∀゚)「そ、そんなことないです!!」 ミ;,,゚Д゚彡「え?」 (*゚∀゚)「フサギコ君なら出来ますよ!!きっと!!」 ミ;,,゚Д゚彡 (*゚∀゚) ミ,,゚Д゚彡 (*゚∀゚) ミ,,゚Д゚彡「……そうだね。それくらい強気に言えなきゃダメだよね」 (*゚∀゚) ミ,,゚Д゚彡「それじゃ、それが嘘にならないようにするためにも今度から指導の方よろしく頼むよ!!」 (;*゚∀゚)「え……あ、はい」 ミ,,゚Д゚彡「ふぅ、ここでいいのかな?」 (*゚∀゚)「うん、大丈夫です」 ミ,,゚Д゚彡「それじゃ、次会う時の話なんだけど」 (*゚∀゚)「……それなんですけど、あの、今度試合見に行ってもいいですか?」 ミ,,゚Д゚彡「え?ああ、それいいかもね!俺も投げてるとこ見てもらいたいし」 (*゚∀゚)「あ、よかった」 ミ,,゚Д゚彡「場所は分かる?デカメロン球場ってとこでやってるんだけど」 (*゚∀゚)「分かります。行ったことあるので」 ミ,,゚Д゚彡「じゃあ、心配いらないね。その後公園で教えてもらうって感じでいいかな?」 (;*゚∀゚)「あ、あの、そのことなんですけど……」 ミ,,゚Д゚彡「ん?」 (;*゚∀゚)「あんまり、その……期待しないでくださいね」 ミ,,゚Д゚彡「期待って?」 (;*゚∀゚)「だからその、野球を教えるとかいう……」 ミ,,゚Д゚彡「あー」 ミ,,゚Д゚彡「そんな気を張る必要ないよ。見て気づいたところをちょっと教えてくれるだけでいいんだから」 (;*゚∀゚)「あっと、えーと……」 ミ,,゚Д゚彡 (;*゚∀゚) ミ,,゚Д゚彡 (;*゚∀゚)「勉強してきます!!」 ミ;,,゚Д゚彡「あ、うん」 (;*゚∀゚) ミ;,,゚Д゚彡 (;*゚∀゚) ミ,,゚Д゚彡 (;*゚∀゚) ミ,,゚Д゚彡「それじゃ、帰るね」 (;*゚∀゚)「は、はい!!」 ミ,,゚Д゚彡「じゃ、また来週!朝の八時くらいに来てくれれば丁度いいと思うから!」 (;*゚∀゚)「わかりましたー!!」 つーが叫ぶと、フサギコは笑って手を振り、去っていった。 振り返ってしまった背中に、つーも笑って手を振り返す。 (*゚∀゚)ノシ 次第にその後姿も遠く離れて行き、最後には見えなくなった。 (*゚∀゚) 一人家の前に残ったつーは、それでも視線をフサギコが去っていった方向から離さなかった。 ぼんやりと虚空を眺め、満足げな表情でそこに立ち尽くしていた。 (*゚∀゚)「あ」 そして、ふと思い立つ。 (*゚∀゚)「そうだ」 何かを閃いたのか、つーは視線を家の方へと向ける。 と、同時に弾むような足取りで家の中へと駆け込んでいった。 心地よい風が吹き抜ける午後の空。 父に教えを請う元気な娘の声が、高らかに響いていた。 (;'A`) 川 ゚ -゚) (;'A`)ゴホッゴホッ 川 ゚ -゚)「大丈夫か?」 (;'A`) 川 ゚ -゚) (;'A`)「辛い」 川 ゚ -゚) (;'A`) 川 ゚ -゚) (;'A`) 川 ゚ -゚)「頑張れ」 (;'A`)「頑張れって……俺にどうしろと」 川 ゚ -゚)「要は気持ちの持ちようだ。辛くないと思っていれば自然と症状も和らぐ」 (;'A`)「むー、まぁそれは分かるけど」 川 ゚ -゚) (;'A`) 川 ゚ -゚) (;'A`) 川 ゚ -゚) (;'A`)ゴッホゴッホ 川 ゚ -゚) (;'A`) 川 ゚ -゚) (;'A`)「辛い」 川 ゚ -゚)「辛くない」 (;'A`)「っていうかさー、元はと言えばお前のせいなんだからな。俺の具合が悪化したのは」 川 ゚ -゚)「それは十分承知の上だ。だが、私は医者ではない。出来ることは限られている」 (;'A`)「そりゃそうだけどさー」 川 ゚ -゚)「今日の件については本当にすまないと思っているよ。これからは気をつける」 (;'A`)「……まぁ、それについてはこれから気をつけてくれればそれでいいよ。 今回も結果的には全く意味のないおでかけではなかったわけだしさ」 川 ゚ -゚)「それは、あの少女のことか?」 (;'A`)「そ、つってもあの後どうなったかは分からないけど」 川 ゚ -゚)「ふむ。恋の行方、と言うやつか」 (;'A`)「ん、そんな感じ」 川 ゚ -゚) (;'A`) 川 ゚ -゚) (;'A`)「ま、あの子ならきっと大丈夫だろうさ」 川 ゚ -゚)「その根拠は?」 (;'A`)「根拠?だってあの子普通にかわいいしさ、いい子だし」 川 ゚ -゚)「ほう」 (;'A`)「それに恋愛の達人であるこの俺がアドバイスしてあげたんだ、失敗するわけがない」 川 ゚ -゚) (;'A`) 川 ゚ -゚) (;'A`) 川 ゚ -゚)「達人、とは」 (;'A`) 川 ゚ -゚) (;'A`) 川 ゚ -゚)「なるために試験を通る必要があるのではないのか?」 (;'A`)「自称だからいいんだよ、自称だから」 川 ゚ -゚)「なるほど」 (;'A`) 川 ゚ -゚) (;'A`)ゴッホゴッフォ 川 ゚ -゚) (;-A-) 川 ゚ -゚) (;'A`) 川 ゚ -゚) (;-A-) 川 ゚ -゚) (;'A`)「疲れたから寝るわ」 川 ゚ -゚)「そうか、おやすみ」 (;-A-) 川 ゚ -゚) (;-A-) 川 ゚ -゚) (;-A-) 川 ゚ -゚)「達人か」 (;-A-)スピー 川 ゚ -゚) (;-A-)スピー 川 ゚ -゚) (;-A-)スピー 川 ゚ -゚)「私もなってみたいな」 時刻は正午を少し回った頃。 制服姿のツンが昼飯を買いに購買部へと向かい歩いていた。 ξ゚△゚)ξ「ったく……今日は最悪の一日だったわ」 まだお昼過ぎだと言うのに今日一日の評価を漏らすツンの表情は、明らかに不機嫌だった。 購買部までの短い道のりの間に転がる小石を蹴飛ばし歩いていく。 ξ゚△゚)ξ「おばちゃーん、メロンパン一つちょーだい」 購買部に着くとケースの中からメロンパンを取り出し小銭を手渡す。 ξ゚△゚)ξ「ふー」 そして、そのまま近くに設置されたベンチに腰を下ろし一息ついた。 ξ゚△゚)ξ ▼・ェ・▼ ξ゚△゚)ξ ▼・ェ・▼ ξ;゚△゚)ξ「うわぁっ!!!」 ξ;゚△゚)ξ ▼・ェ・▼ジー ξ;゚△゚)ξ「な、何よ」 ▼・ェ・▼ジー ξ;゚△゚)ξ ▼・ェ・▼ジー ξ;゚△゚)ξ「あっち行きなさいよ」 ▼・ェ・▼ジー ξ;゚△゚)ξ ▼・ェ・▼ジー ξ;゚△゚)ξ ▼・ェ・▼ジー ξ;゚△゚)ξ「何なのよ!!」 ξ;゚△゚)ξつ○←メロンパン ▼・ェ・▼ジー ξ;゚△゚)ξつ○ ▼・ェ・▼ジー ξ;゚△゚)ξつ○「もしかして」 ▼・ェ・▼ジー ξ;゚△゚)ξつ○「……これが欲しいの?」 ▼・ェ・▼ジー ξ;゚△゚)ξつ○ ▼・ェ・▼ジー ξ;゚△゚)ξつ○ ▼・ェ・▼ジー ξ;-△-)ξ=3ハァ ▼・ェ・▼ジー ξ;゚△゚)ξ「ったく、しょうがないわね」 ξ゚△゚)ξ「ほら」 ツンはメロンパンを袋から取り出すと一口大の大きさにちぎり地面へと投げた。 ▼・ェ・▼「ワゥン!」 それを待ってましたと言わんばかりに一吼えすると、犬は地面に落ちたメロンパンを食べ始める。 ξ゚△゚)ξ「それ食べたら学校から出て行きなさいよー」 ▼・ェ・▼ムシャムシャ ξ゚△゚)ξ ▼・ェ・▼ムシャムシャ ξ゚△゚)ξ「ちょっとー、聞いてるのー?」 ▼・ェ・▼ムシャムシャ ξ゚△゚)ξ ▼・ェ・▼ムシャムシャ ξ゚ー゚)ξ「全く……」 しばらくの間、メロンパンを食べる犬を眺めていると、剣道場の方からショボンが歩いてきた。 (´∨ω・`)「お」 ξ゚△゚)ξ「あら」 互いに目が合うと、少し頭を下げるだけの軽い挨拶を交わす。 ξ゚△゚)ξ「今日はヒートはいないの?」 (´∨ω・`)「ああ、あいつは今日は休みなんだ」 ξ゚△゚)ξ「へぇ、そうなんだ。珍しいわね」 (´∨ω・`)「餌をやってるのか?」 ξ゚△゚)ξ「え」 そう聞かれ、ツンの視線が手元のメロンパンと犬の間を泳ぐ。 ξ;゚△゚)ξ「ち、違うわよ!!」 ξ;゚△゚)ξ「別に犬が好きだからとかじゃなくて、これあげないとここから離れてくれなさそうだったからあげただけよ!」 (´∨ω・`) ξ;゚△゚)ξ (´∨ω・`) ξ;゚△゚)ξ (´∨ω・`)「そうか」 ξ;゚△゚)ξ「そうよ!」 (´∨ω・`)「それじゃ、俺はそろそろ帰るから」 ξ;゚△゚)ξ「あ、うん。また学校で」 別れ際にもう一度軽い挨拶を交わすと、ショボンは駐輪場の方へと去っていった。 ξ゚△゚)ξ ▼・ェ・▼ジー ξ゚△゚)ξ ▼・ェ・▼ジー ξ゚△゚)ξ ▼・ェ・▼ジー ξ;゚△゚)ξハッ!! ▼・ェ・▼ジー ξ;゚△゚)ξ「何よ、まだ食べ足りないわけ?」 ▼・ェ・▼ジー ξ;゚△゚)ξ ξ;゚△゚)ξ「もー……」 不満の息を漏らしつつも、ツンは手元のメロンパンをもう一度ちぎり地面へと投げる。 ξ゚△゚)ξ「ほら」 ▼・ェ・▼「ワゥン!」 ξ゚△゚)ξ ▼・ェ・▼ムシャムシャ ξ゚△゚)ξ ▼・ェ・▼ムシャムシャ ξ゚△゚)ξ ▼・ェ・▼ムシャムシャ ξ゚ー゚)ξ ▼・ェ・▼ムシャムシャ ξ゚ー゚)ξ「ふふ」 戻る 目次 次へ ジャンル別一覧
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