LOYAL STRAIT FLASH ♪

2007/01/07(日)21:57

( ^ω^)が料理人になるようです(第三章下)

59 名前:料理[] 投稿日:2006/12/28(木) 23:51:41.59 ID:T5DMejVm0  着替えを終えた僕達はドクオが2本目のタバコを吸い終えるのを待ってから厨房に入った。 その間僕がまたツーさんの一人トーク劇場に巻き込まれていたのは言うまでもない。 ( ^ω^)『・・・ここが・・・僕の職場・・・』 客席と壁一枚挟んだだけの厨房は僕が初めて見る世界。 縦長に伸びるその部屋は客席側に作業台、その背後にガス台や未知の作業道具が並んでいる。 通路の幅は1mもないだろう。 磨き上げられたステンレスの作業台が蛍光灯の明かりで鈍く白く輝いていた。 ドクオは無言で厨房の奥に向かい座り込んで何やらやっている。 どうやらガスの元栓を開いているようだ、とすぐに気付いた。 (*゚∀゚)『ブーちゃんは何もかも分からない物だらけでしょ!!大丈夫!!お姉さんに任せときな!!』 ツーさんは一人ハイテンションで作業台上部奥に取り付けられた蓋を外した。 (*゚∀゚)『あ、これかい?この作業台は冷蔵庫も兼ねててね!!食材はここで保管してるわけさ!!      でも忙しい時はいちいち座り込んで食材探したり出来ないでしょ!? で、ここ覗いてごらん!!』 ツーさんが外した蓋の中身はすっぽりと吹き抜けになっていて 作業台に備えついた冷蔵庫の内部を上から覗き込む事が出来た。 (*゚∀゚)『ね!? ね!? 凄いでしょ?この吹き抜けの部分にこのステンレス製タッパーをはめ込むわけさ!!      そうすると下からの冷気で冷やされるから、頻繁に使う食材はここで保管すれば便利なんだよ!!』 朝からこのテンションで疲れないのだろうか? 決して悪い人ではない。今日初めて会った僕のために一生懸命説明してくれている。 それでも僕はドクオが疲れ果てた顔で出勤して来た理由がわかった気がした。 60 名前:料理[] 投稿日:2006/12/28(木) 23:53:58.91 ID:T5DMejVm0  ('A`)『ツー。早く終わらせろ。自分の仕事が終わらねぇぞ』 ドクオに声をかけられたツーさんは『こりゃ失敗』とばかりにペロリと舌を出した。 (*゚∀゚)『こりゃいけね! あたしとした事がつい夢中になっちまったよ! 悪いけど今日は残り簡単に説明するよっ!!      まず奥から。この大きな寸胴は何に使うか分かるかい?そう、スープを取る寸胴さ!! つまりここでは麺を作るんだ!      その隣の・・・ボイル器ってあたしらは呼んでるけど簡単に言えば大鍋さ! ここで麺を茹でるんだ!!      で、これがコークス。 中華鍋用のガス台だね! 炒飯なんかはここで作るけどブーちゃん炒飯は好き!? あたしは大好き!!      これは見た事あるかい!? そう、餃子を焼く鉄板さ!! 最初に覚えてもらうのはこれだと思うよっ!!      これは蒸し器。 ランチタイムでは使わないからとりあえずスルーでいいよっ!! これで蒸しパン蒸かすと美味しいんだっ!!      この作業台は冷菜とデザートで使ってる。 ランチが終わればここの番人さんが来るから楽しみにしててねっ!      ようやくここまで来たねっ!! うん、分かるよね? こっちが冷凍庫、こっちが冷蔵庫さ!! 中の配置はまた今度ね!      この突き当りを右に曲がってここが洗い場。 全自動だから簡単さ!!       ん、あぁこっちのシンクは切り出しにも使うからね!!暫くはここがブーちゃんの主戦場になるはずさっ!!      簡単にだけ見てきたけど、皿や丼の置き場所はチェックしてくれたかなっ!? まだなら説明するよっ!! OK? 流石だねっ!!      ここまでで分からない事はあるかいっ!?』 身振り手振りを交えて一気に説明を終えたツーさんは肩を上下させて息をしている。荒い息がどことなく色っぽい。 それより仕事前にこんなに体力使ってこの人は本当に大丈夫なのだろうか? うん、どう考えても大丈夫じゃねーな。 ( ;^ω^)『わ、分からない事があったらまた後で質問しますお』 正直半分も理解できなかった。僕のせいじゃない。 (*゚∀゚)『了解っ!! それじゃブーちゃん最初の仕事を与えようw』 そう言ってニヤリと笑う。 (*゚∀゚)『飲食店の基本、掃除だよっ!! まずはトイレから!! 説明するから着いて来てっ!!』 61 名前:料理[] 投稿日:2006/12/28(木) 23:56:22.21 ID:T5DMejVm0 >>58 うざいか・・・俺は結構好きなんだけどwww 63 名前:料理[] 投稿日:2006/12/28(木) 23:57:31.16 ID:T5DMejVm0  僕が便器を磨き、トイレの鏡にガラスクリーナーを拭きかけている間にいくつかの業者さんが来たらしい。 通路にはトイレットペーパーや割り箸の詰まったダンボールが詰んである。 厨房ではツーさんとドクオが山と詰まれたキャベツ、人参、青梗菜を片っ端から切り分けているところだった。 ( ^ω^)『終わりましたお』 (*゚∀゚)『終わったかい!! いい仕事するねぇ!!        じゃ、そこのダンボールを倉庫に運んでそれから客席のモップがけだっ!!』 手を休めてツーさんが説明する。 ( ^ω^)(・・・また掃除かお・・・僕も厨房で仕事したいお) そんな事を考えると、僕の考えを見透かしたようにツーさんが説明した。 (*゚∀゚)『慌てなさんなって!! まだ初日じゃないかっ!!       あたしもそこのドクオさんも料理長も最初はみんなこうやって覚えてきたんだっ!!      慌てる乞食は一兎も得ずってね!!』 そう言いながら僕の背中をバシンバシンと叩いた。 つか、叩かないでください。僕はベランダに干された布団じゃないんです。 マジで痛いです。その細い腕のどこにそんな力があるんですか? (*゚∀゚)『あははwwwゴメン、ゴメン!! ちゃんとこっちで覚えてもらう事も沢山あるからさっ!!       まずはモップでGOだよっ!!』 モップがけは意外と重労働で終わる頃には鼻の頭に薄っすらと汗をかいていた。 (*゚∀゚)『終わったかい!? じゃ、厨房に入って!! いよいよ開店だよっ!!』

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