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71 名前: ◆R38CE/IWYU [] 投稿日:2006/12/21(木) 01:20:31.63 ID:nsErVg1j0 (;´∀`)「……僕じゃない……」 だとすれば 川;゚ -゚)「っ……うぅ……」 そうなる 川;゚ -゚)「ぁっ……???」 ??? ??? 気味が悪い。 この身体は今までと違う。 『愛』とか『友情』とか下らないものは『憎悪』でねじ伏せて身体を奪った。 それは元の身体の持ち主が少しでも抵抗、対抗しようとする意思があったからだ。 では……今回のケースはどうだ? 73 名前: ◆R38CE/IWYU [] 投稿日:2006/12/21(木) 01:25:01.77 ID:nsErVg1j0 川;゚ -゚)「こんな簡単に……?」 『するり』と、入ってしまった。 抵抗が感じられない。 自分の『憎悪』の魂を素直に受け入れたという事か。 川;゚ -゚)「それならそれでやり易いけど……ヘンな気分だお」 (;´∀`)「うっ……うぁ……」 あれだけいた周りの人間が一気に消えてしまった。 自分一人、モナーは『ひとり』が極端なまでに嫌だった。 ひとりはいやだ。 だれもまもってくれないから。 ひとりはいやだ。 だれもたすけてくれないから。 ひとりはいやだ。 なかまがいないから。ひとりじゃなにもできないから。 いままでずっとひとにくっついてきたんだから。 (;´∀`)「ひとりは……ひとりは……」 ひとりは…… 自分は一体何を呟いているのだろうか。 内藤はずっとひとりだったんだ。 今になって内藤の強さが分かった。 そんな事今分かった所でどうにもならないけど。 76 名前: ◆R38CE/IWYU [] 投稿日:2006/12/21(木) 01:30:25.10 ID:nsErVg1j0 (;´∀`)「ごめん……なさい……」 どうにもならないけど謝った。 本当にどうにもならないだろう、それでも言わなきゃならない気がした。 川 ゚ -゚)「…………ごめんなさい?」 (;´∀;)「ごめんなさいだモナ……だって内藤はずっと一人で…… ぶつける相手がいなくて……苦しかったはずモナ……」 命乞いで言っているのではない、心からの謝罪である。 小一の時からモナーは『ひとり』を卒業した。 厳密に言えば卒業した気になっていただけだ。 その時からだ。 自分の苦しんだ分を人にも味合わせてやりたかったのは。 他人の不幸は蜜の味というか。 しかし今、モナーはひとりだ。 再び自分が不幸になった事で、自分の不幸を改めて痛感したのだ。 (;´∀;)「僕が……内藤の立場だったら……中二までなんて耐えられないモナ…… いじめに……ここまで立ち向かえなかったモナ……」 川 ゚ -゚)「いじめ……?なるほど、そういう事があったのか」 (;´∀;)「は?」 78 名前: ◆R38CE/IWYU [] 投稿日:2006/12/21(木) 01:40:58.47 ID:nsErVg1j0 川 ゚ -゚)「いじめが原因でこんな惨事が起きたという訳か…… しかし科学的にありえんな、触れて死ぬ、身体を乗っ取るなど……」 ブツブツと独り言ばかりが口から漏れる。 モナーはタレ目を丸くして目の前の女を凝視した。 (;´∀`)「アレ……内藤……?」 川 ゚ -゚)「内藤?あぁ今入り込んできた奴か」 川 ゚ -ω^;)「おまっ……どういう事なんだお!!」 川 ゚ -゚)「私にも分からんぞ、ただお前を一目見た時も 全然怖くなかったし、負ける気もしなかったがな」 川 ゚ -ω^;)「馬鹿な……お前っ……いや無い無いありえんお!!」 川#゚ -゚)「実際有り得てるんだからしょうがないだろ!!諦めなさい!!」 川 ゚ -ω^;)「す、すみませんお」 (;´∀`)「?????」 何だコレ? 正直な感想だ。 82 名前: ◆R38CE/IWYU [] 投稿日:2006/12/21(木) 01:46:38.40 ID:nsErVg1j0 川 ゚ -゚)「理由はあまりハッキリしていないがこれはチャンスだぞタレ目」 (;´∀`)「……はぁ?」 川 ゚ -ω^;)「クソが!身体が動かねーお!!一体どうなってるんだお!!」 川 ゚ -゚)「アレ」 と言って、指差したのはショボンの無惨な死体。 しかし重要なのはショボンではない、そいつに刺さっているものだ。 (;´∀`)「カ、カッターナイフ……?」 川 ゚ -゚)「弟の方が私を助けるために使ったカッターだ、 そいつの首から引っこ抜いて私を刺せ」 川 ゚ -ω^;)「バッ……やめるお!!クソッ離せお!!」 『離せ』という言葉のチョイス。 二人にしか分からない世界で、内藤はクーに腕でも掴まれているのだろうか。 とにかく内藤は自由がきかない状態にある。 このままクーの言う通りにすれば、内藤にとってはまさしくゲームオーバーだ。 川 ゚ -ω^;)「モナァ!!僕が可哀相じゃなかったのかお!! 苦しかったって……分かってくれたんじゃなかったのかお!!?」 (;´∀`)「そ、それ以前に人をナイフで刺すなんて……んな生々しい事……」 88 名前: ◆R38CE/IWYU [] 投稿日:2006/12/21(木) 01:51:18.51 ID:nsErVg1j0 川#゚ -゚)「『いじめ』は出来て『殺し』は出来ないのか!? 私から見ればどっちだって大差はないぞ!!」 (;´∀`)「大差大有りモナァ~!出来るかモナ……」 声が情けない。 彼は所詮自分一人じゃ何も出来ない人間だった。 川#゚ -゚)「話を聞く限りじゃお前がいじめに関与していたんだろう? だったら責任を取れ!それでも男か!!」 川 ゚ -ω^;)「離せ!離せおおおおっ!!」 他の肉体に取り憑く力も封印された。 内藤はこれまでにない焦りを感じている。 (;´∀`)「僕は……っ」 言葉が詰まる。 何を伝えたいんだろう? 『僕は』何だ? 川#゚ -゚)「お前はお前だ!!」 川 ゚ -ω^;)「違う!違う!そうじゃそうじゃないお!! これは僕の身体なんだお!支配するのは僕だお!!」 (;´∀`)「僕は……っ」 97 名前: ◆R38CE/IWYU [] 投稿日:2006/12/21(木) 02:04:13.54 ID:nsErVg1j0 (;´∀`)「人も殺したくないし自分も死にたくないモナァ――――――!!」 川#゚ -゚)「ふざけんなボケェ!!」 ふざけた回答に思わず手が出てしまった。 『パチィン』 心地の良い渇いた音が響く。 モナーの頬には綺麗な手形が残されている。 川#゚ -゚)「それじゃ何の解決にも……………………ん?」 ビンタの跡から徐々に腐っていくモナーの身体、間違いなく感染だ。 川 ゚ -ω^;)「あちゃー……お姉さん何やってんすか……」 川 ゚ -゚)「こ……殺したのか……私が……」 川 ゚ -ω^;)「感染の能力が染み付いている事を推測できなかったアンタのミスだお」 『人も殺したくないし自分も死にたくない』 改めて考えたら人間として当然の願望だ。 モナーは何一つ間違ってはいなかったのだ。 川 ゚ -゚)「私が――――……」
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Dec 21, 2006 11:12:35 PM
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