LOYAL STRAIT FLASH ♪

2007/02/19(月)16:38

( ^ω^)が料理人になるようです(第十九章上)

161 名前: ◆RDnvhIU7bw [] 投稿日:2007/01/30(火) 23:33:07.25 ID:T9v5rC2I0      第19章 終わらない歌 ( ゚ω゚)『うぉわぁぁぁあああああぁぁぁぁぁぁっぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!』 咆哮し、 血まみれの拳で壁を殴りつけ、 買いあさったレシピ本を破り捨て、 すでに紙屑となったそれを蹴り上げる。 それでも内藤は止まらない。 ( ゚ω゚)『僕が殺した!! 僕が壊した!! 僕が!! 僕がっ!!』 そんな意味の言葉を叫びながら、内藤の形をした小型台風は彼の部屋を所構わず破壊する。 彼は半ば狂っていた。 自らの手で自分を導く光を消してしまった。 そんな思いが彼の心を追い詰める。 料理人としての。 料理人を目指した自分の痕跡の全てを消し去りたかった。 いや、そうしなければいけない。 それが自分がクーに出来る罪滅ぼしであり、 完全に狂わない為の手段だと思えた。 電池が切れたおもちゃのように彼の動きが止まった時。 あたりはすでに真っ暗になっていた。 162 名前: ◆RDnvhIU7bw [] 投稿日:2007/01/30(火) 23:36:55.51 ID:T9v5rC2I0 ( ´ω`)『…何か食べるかお』 呟き彼は台所の冷蔵庫を開けた。 そのまま食べられそうなものは何日か前に購入した食パンのみ。 トースターで軽く温める。 そんな簡単な調理さえ彼の心は拒絶し、仕方なく冷えて硬くなっているそれを口に詰めこむ。 ( ゚ω゚)『うっ!!』 彼は突然口を押さえてトイレに駆け込んだ。 そのまま便器に顔を突っ込む。 ( ゚ω゚)『げぼっ』 …内藤の体は食事を取る事すら拒否していた。 165 名前: ◆RDnvhIU7bw [] 投稿日:2007/01/30(火) 23:38:58.40 ID:T9v5rC2I0 --------------------------------------------------------------------------------------------------- 今。この場にツンの姿はない。 あの日、逃げるように駆けだした内藤にツンは追いついていた。 ξ;△;)ξ『待って…待ってよ内藤キャッ!!』 その彼女の顔を内藤は力任せに殴りつけた。 雪解けの水溜りに倒れこんだ彼女の髪を鷲掴みにし無理矢理立たせる。 ブロックの壁に叩きつけて両手で首を締め上げた。 ξ;△;)ξ『な…内藤苦しい…』 殴り、蹴り、その手を引き剥がそうと必死に抵抗するが内藤の力は緩まない。 彼女の顔面下半分を染める血があごをつたい、内藤の手に赤い斑点模様を描く。 やがてツンの体から力が抜け両手がだらりと垂れ下がる。 そこでようやく内藤は彼女を解放した。 またもや水溜りに倒れこむツン。 ( ゚ω゚)『…これ以上追ってきたら…お前も殺してやる…次は本当に…』 吐き捨てて走り出す内藤。 それがこの時の内藤が見たツンの最後の姿だった。 --------------------------------------------------------------------------------------------------- 170 名前: ◆RDnvhIU7bw [] 投稿日:2007/01/30(火) 23:44:47.61 ID:T9v5rC2I0 散乱した部屋の中。 万年床に横たわり内藤は天井を見上げていた。 中華鍋を叩きつけられたエアコンは温風を送り出す事はなく、 部屋の中は凍てついた空気が満ちている。 それでも一人死んでいったクーの事を思うと辛さは感じない。 ( ゚ω゚)『僕が殺した僕が殺した僕が殺した僕が殺した僕が殺した僕が殺した僕が殺した僕が殺した       僕が殺した僕が殺した僕が殺した僕が殺した僕が殺した僕が殺した僕が殺した僕が殺した       僕が殺した僕が殺した僕が殺した僕が殺した僕が殺した僕が殺した僕が殺した僕が殺した       僕が殺した僕が殺した僕が殺した僕が殺した僕が殺した僕が殺した僕が殺した僕が殺した       僕が殺した僕が殺した僕が殺した僕が殺した僕が殺した僕が殺した僕が殺した僕が殺した       僕が殺した僕が殺した僕が殺した僕が殺した僕が殺した僕が殺した僕が殺した僕が…』 いや。 彼の精神状態はすでに寒さを感じられるものですらなくなっていた。 眠る事もなく。 食事は喉を潤す程度の水だけ。 ひたすら噛み続けた親指の爪からはすでに肉が見えている。 それでも爪を噛むのをやめようとしない。 そうして昼になり夜が訪れた。 太陽が昇りやがて沈んだ。 どこまでも深い夜空が青空に変わり、また闇に包まれようとした頃。 ふいに内藤の部屋の扉が静かに開けられた。 ξ;△;)ξ『内藤…あたし怖くて…遅くなってごめんね…』 172 名前: ◆RDnvhIU7bw [] 投稿日:2007/01/30(火) 23:49:17.65 ID:T9v5rC2I0  ツンの美しい顔は左頬に紫色の痣が出来ていた。 返事も返さずただ宙に視線を泳がせる内藤の横に腰を下ろす。 ( ゚ω゚)『…来たら殺すって行った筈だお』 ツンを見向きもせず内藤は言う。 彼女はその言葉にビクッと肩を震わせたが意を決したように口を開いた。 ξ △ )ξ『…殺したければ殺せばいいじゃない。      あたしはあんたに殺されるために来たのよ。      それであんたの心が死ななければ…安い物だわ      ただ…あたしはそう簡単に殺されたりしないわよ』 (  ω )『…そうかお』 内藤は呟き身を起こす。 ( ゚ω゚)『それならお望みどおり殺してやるお!!』 叫び内藤はツンの体を押し倒した。 175 名前: ◆RDnvhIU7bw [] 投稿日:2007/01/30(火) 23:53:09.44 ID:T9v5rC2I0 ツンの細い首に手がかかる。 その手を今度こそ払いのけ、ツンは内藤にしがみつき叫ぶ。 体を引き剥がし殴りつける。 負けじと殴りつける。 髪を掴みあい、二匹の獣のように取っ組み合う。 どちらともなく唇を押し付ける。 衣服を体から引き剥がす。 噛み付く。 強引に犯す。 背に爪を立てる。 愛する人を傷つける事で、自らを傷つける。 それを知り受け入れる。 何度も何度も繰り返される行為は、やがて互いを癒す為の儀式へと変わる。 …そして何時しか2人は時が経つのも忘れ…きつく抱き合った。

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