第一話1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2006/10/07(土) 21:54:43.74 ID:HqlmDBkI0「おらおら!!!ヒキちゃん頑張れよぉーww」 (-_-)「うぅ・・・」 放課後人気のいなくなった体育館の裏に三人の怒声が響き渡る。 もっとも体育館の裏は昼間も人気はないのだが、 誰かが通れば一目でいじめとわかるこの状況は昼間にやるものではないと思っているのだろう。 いじめているのは井上将太、上杉大介、佐田義男の三人でこの学校の生徒だ。 本当のDQNなら他人にいじめをしているところを見られてもなんとも思わないだろう。 2 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2006/10/07(土) 21:55:14.84 ID:HqlmDBkI0 しかし、この三人はそういう意味ではDQNではない。 井上、上杉、佐田の三人は普段はなんてことない生徒なのだ。 いや、成績や素行面で見ればむしろ優等生の部類に入るだろう。 なぜなら三人とも年に四回ある定期試験で学年でトップ20を逃した事はないのだ。 素行面では特にいいところはないが問題を起こしたこともない。 そういう人間は教師陣に素行は良好と認識される。 3 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2006/10/07(土) 21:56:10.89 ID:HqlmDBkI0 ここでこの暴行の舞台となっている学校の説明を軽くしておこう。 ここは都立美府高校。 生徒数は一学年約300人。 この高校では成績トップクラスと最下層では偏差値で言うと倍以上に違うという事も稀ではない。 東大合格者も出すが中退者もそれと同じくらい多いという非常に格差の大きい高校なのである。 まさに今の日本を象徴している高校と言える。 4 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2006/10/07(土) 21:56:43.29 ID:HqlmDBkI0 さて、話を戻そう。 殴られながら「うぅ・・」とうなっている人物は誰なのか。 彼は堂本ヒキという名前だ。 ヒキは普段は毒にもならないが薬にもならない、目立ったところが特にない生徒だった。 しかし気が弱く力がなかった。 ただそれだけで彼らのいじめのターゲットにされたのだ。 井上、上杉、佐田は親からのプレッシャーにより成績上位をキープするため普段からストレスが溜まっていた。 ストレスという水を溢れさせる前に器から取り除くためにヒキをいじめる事になったのは極自然な事だった。 三人のうち誰が決めたわけでもない。そしてこの三人は狡猾だった。 顔など目立つところは決して殴らない。腹などを殴るのだ。 そして普段の学校ではそんな凶暴な一面を少しも出さないのだった。 5 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2006/10/07(土) 21:57:40.65 ID:HqlmDBkI0 井上「はぁはぁ・・・疲れたな」 上杉「そうだな・・今日はこのあたりでやめるか」 佐田「だな・・もしやりすぎて死んだりしたらおれらの経歴に傷がついちまうよ」 井上「おう。おれらはそこらへんの馬鹿な不良じゃねえ。優等生なんだ。輝かしい未来が待ってる」 佐田「じゃあもう帰ろうぜ。それにしてもスカッとしたなぁーww」 上杉「じゃあなヒキ。おれらの迷惑になんねーようになwww」 6 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2006/10/07(土) 21:58:11.21 ID:HqlmDBkI0 最後に一発上杉がうずくまっているヒキに蹴りを入れる。 (-_-)「っ・・・・」 これが最後だと感じたヒキはうめき声がもれないように我慢した。 そして三人分の足音が笑い声とともに遠ざかっていくのがかすかに聞こえた。 そこでヒキの意識は途切れた。 7 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2006/10/07(土) 21:58:56.74 ID:HqlmDBkI0 第一話 ( ^ω^)「おっおっおっ・・・・」 (,,゚Д゚)「ちょ・・・おまえ何してんだ!?」 今はのどかな昼休み。 そしてここは美府高校2年A組の教室。 この窓から体半分を出しながら奇声を発している少年が主人公内藤ホライゾンだ。 みんなからはブーンと呼ばれている。 成績は問答無用に低層階級。それ以外は極普通の少年である。タダ一つを除いては。 8 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2006/10/07(土) 21:59:36.27 ID:HqlmDBkI0 ( ^ω^)「お、ギコ!いいところに来たおwwあの木までジャンプするおww」 このギコと呼ばれた少年。 これがブーンの親友であり悪友だ。名前は沖田ギコ。彼も成績は問答無用に低層階級。 (,,゚Д゚)「なんでだよ!意味がわからんわ!」 ( ^ω^)「フリスビー投げてたら引っかかったおwww通販で高かったモテルフリスビーだおww 誰だお窓開けっ放しにしてるやつはww」 (,,゚Д゚)「おまえは・・・通販ほんと好きだな・・。ありゃあ自然に落ちるの待つしかないな」 ( ^ω^)「そうかお・・・ショックだお・・」 (,,゚Д゚)「そんなことよりよ!面白い話教えてやるよ!呪いのフロッピーって知ってるか?」 11 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2006/10/07(土) 22:00:27.89 ID:HqlmDBkI0 ( ^ω^)「なんだお?リングまがいの話かお?」 (,,゚Д゚)「しらねーだろ?リングとはなんの関係もないぜww興味持たないか?」 ( ^ω^)「kwskだおww」 (,,゚Д゚)「なんかおれもさっき聞いたんだけどよ。うちの学校で密かにブームらしいぜ。」 ( ^ω^)「ちょwwブームに乗り遅れるおwwwどこで買うんだお?」 (,,゚Д゚)「それが買うんじゃないんだよなこれが。選ばれた奴の下駄箱に置いてあるらしいんだ。」 ( ^ω^)「???」 (,,゚Д゚)「まぁよくわかんねぇよな!だからその呪いのフロッピーに選ばれた奴がC組にいるらしいからkwsk聞いて来ようぜ!」 ( ^ω^)「ktkr」 ブーンとギコはすぐさまC組に走っていった。 昼休みももう10分を切っていた。 13 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2006/10/07(土) 22:01:48.83 ID:HqlmDBkI0 C組にブーンとギコが入る。 A組より人が多くギコは目当ての人物を探すのに苦労している様子だった。 視線が3往復程した後、ギコの目がある人物に留まる。 ギコはブーンに目配せをし、その人物の元へ歩いていった。 (,,゚Д゚)「よぉ藤原」 喧騒の中、本を読んでいた藤原と呼ばれる少年はふっとギコを見た。 15 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2006/10/07(土) 22:02:22.99 ID:HqlmDBkI0 藤原「ギコじゃん、久しぶり」 (,,゚Д゚)「おう、いきなりでわりぃんだけど呪いのフロッピーってやつの話聞かせてくれないか?」 藤原「呪いのフロッピー・・・?もしかしてあの下駄箱に置いてあったフロッピーかな?」 ( ^ω^)「それだお!」 (,,゚Д゚)「ちょwwお前急にでてくんなwwそれだと思う!kwsk頼む」 藤原「でもあれ見てみたけど呪いって感じじゃなかったけどなぁ・・・。むしろ楽しいとかプラスのイメージだったな」 (,,゚Д゚)「え・・・そうなん?どんなのだったの?」 藤原「んー・・・ごめん。なんか言葉で説明しずらいんだよねー。光や文字の映像だったけどさ」 (,,゚Д゚)「そうか・・。じゃあそれ借してくれないか?見てみたいんだよ」 藤原「いやーそれがさ・・・もう一回見てみようと読み込んでみたら中身なくなってたんだよねwwわりぃw 多分自動的に1回しか見れないようになってたと思うんだけど」 (,,゚Д゚)「なんだよー!結局よくわかんなかったじゃねーかww」 ( ^ω^)「つーかわけわからんおwshineおwww」 そこで昼休み終了のベルがなった。 ブーンとギコは藤原に礼を言い器用に机の迷路を抜けながらC組を出て行った。 ジャンル別一覧
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