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LOYAL STRAIT FLASH ♪

第三話

35 名前:以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします[sage] 投稿日:佐賀暦2006年,2006/10/25(佐賀県職員) 12:55:32.51 ID:xJFHykxJ0
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首都「ニチャン」
ここにあるとある高層ビルのとある部屋で、ある会合が開かれていた。


(´・ω・`)「いや~お待たせ。ニーソク社社長、ショボンです」

 (`・ω・´)「遅いよ。メンヘラ社社長、シャキンです」

/ ,' 3「さて、ニーソク社社長、そしてメンヘラ社社長、両陣営ともに揃ったようじゃの」

(´・ω・`)「はい。お待たせしてすみません」

/ ,' 3「なんの。社長ともなれば忙しいにきまっとるさ」

(´・ω・`)「この国の首相である荒巻殿に比べれば私など……」

/ ,' 3「ほっほっほ。よいよい」

 (`・ω・´)「すみませんが、早速本題に入らせていただきます。
      議題は、両陣営の軍事バランスについてです」

/ ,' 3「ふむ。続けよ」


36 名前:以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします[sage] 投稿日:佐賀暦2006年,2006/10/25(佐賀県職員) 13:02:07.27 ID:xJFHykxJ0
(`・ω・´)「ご存知の通り、先の世界大戦の後、この世に残った国家はわが国だけになりました。
     そして、世界大戦の結果国内の人口は減り、大地は腐り、作物は育たなくなりました」

/ ,' 3「そのために、作物を機械で作らざるを得なくなった。
   そして、その技術を持っていたのはニーソク社とメンヘラ社であった、じゃろ?」
 
(`・ω・´)「その通りです。そのため、一時的に人口は増加し、この国は再び豊かになったかに見えました。
      しかし、人口が増えすぎ、雇用に対し人口の比率があまりに高くなりすぎた。
     その結果、町には浮浪者がはびこり、治安は急激に悪化、この国は荒れに荒れました」
 

37 名前:以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします[sage] 投稿日:佐賀暦2006年,2006/10/25(佐賀県職員) 13:03:45.20 ID:xJFHykxJ0
(`・ω・´)「ここで通常なら他国に戦争もしくは輸出入を仕掛け、 
     新たな市場を開拓するのが筋なのでしょう。
    
     しかし、先の世界大戦で我々以外の国は崩壊しました。
    
     そのために我々が行った苦肉の策が、我々完璧な人種『パロン』による民衆の支配、
     そしてニーソク社、メンヘラ社間における仕組まれた国内戦争です。
    
     永久に終わらない国内戦争を起こす。
     
     これにより軍事産業が恒久的に存続し、工場や兵士としての雇用が拡大、安定され続けます。
     また、戦争による犠牲者により人口減少効果も出ました。

     『パロン』第一世代による統治も淀みなく進みました。
   
     雇用も拡大。治安も安定。人口も減少。すべてが我々の策略どおりでした」



38 名前:以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします[sage] 投稿日:佐賀暦2006年,2006/10/25(佐賀県職員) 13:05:49.39 ID:xJFHykxJ0
/ ,' 3「それならよいではないか。なんの問題がある?」
 
(`・ω・´)「ところが、大きな問題が発生しました。
     ニーソク、メンヘラ両社間の軍事力のバランスシートが崩れてきているのです。
     
     ニーソク社の軍事力、具体的には兵力の増大が著しい。
     特にニーソク社の空軍エリート部隊『VIP』の兵力があまりに強すぎる」

(´・ω・`)「飛行機械数、兵数ともにそちらのエリート部隊とはなんら変わりないはずだが?」

(`・ω・´)「数字上はその通りです。しかし、『VIP』はパイロットの質があまりにも高すぎる」

(´・ω・`)「そっちの思い込みなんじゃない?」

(`・ω・´)「まさか。特に、ドクオ、ブーン、モナー、ギコとやらの撃墜数はすさまじい。
     この中でもさらに、ドクオとやらの撃墜数は群を抜いて高い」


39 名前:以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします[sage] 投稿日:佐賀暦2006年,2006/10/25(佐賀県職員) 13:08:54.29 ID:xJFHykxJ0
(´・ω・`)「だから何さ?」
 
(`・ω・´)「ドクオ君をメンヘラ社にくれないか?」

(´・ω・`)「うほっ。それは無茶な注文だ」
 
(`・ω・´)「なぜです?そうすれば軍事力のバランスシートはある程度まで戻ります。
     あなたの権力を使えば造作もないことでしょう?」

(´・ω・`)「簡単に言うがね、それはいくらなんでも怪しまれる」
 
(`・ω・´)「……まあ、いいでしょう。それともう一つ」

(´・ω・`)「まだあるの?」

(`・ω・´)「『VIP』に『パロン』が入隊したようだね?」

(´・ω・`)「え、そうなの?」
 
(`・ω・´)「とぼけないで頂きたい。完璧な人種『パロン』を『VIP』に入れるとは何事です?
     兵士は常人のみ。我々『パロン』は統治者としての仕事に限定されているはずだ」


40 名前:以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします[sage] 投稿日:佐賀暦2006年,2006/10/25(佐賀県職員) 13:14:00.27 ID:xJFHykxJ0
(´・ω・`)「『パロン』といっても彼女は失敗作だ。アカデミーからの報告書は君も見ただろう?」
 
(`・ω・´)「ええ、見ましたとも。統治者として彼女は確かに『失敗作』でした。
    しかし腐っても『パロン』。その潜在能力は常人をはるかに超越しています」

(´・ω・`)「んな、大げさな」
 
(`・ω・´)「事実です。その証拠に、半年前に行われたメンヘラ基地への『VIP』の大規模攻撃後、
     彼女の撃墜数はうなぎのぼりに上がっている。
     まもなくブーンやドクオ等『VIP』幹部にも匹敵するパイロットとなるのは目に見えている」


42 名前:以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします[sage] 投稿日:佐賀暦2006年,2006/10/25(佐賀県職員) 13:17:29.19 ID:xJFHykxJ0
(´・ω・`)「ふーん。で、僕に何をしろと?」
 
(`・ω・´)「彼女の抹殺。そして、ドクオの引渡しに応じてもらいたい」

(´・ω・`)「だが断る」
 
(`・ω・´)「んなむちゃくちゃな……」

/ ,' 3「まあ、よいではないか。この件ついてはもう少し様子を見ることにしよう」

(´・ω・`)「さすがは荒巻殿。いよっ!大統領!!」

/ ,' 3「ほっほっほ。わしはこの後予定が入っているので失礼するよ。では、またのぅ」 

(´・ω・`)ノ「はいは~い、バイブー」

(`・ω・´)「………」


44 名前:以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします[sage] 投稿日:佐賀暦2006年,2006/10/25(佐賀県職員) 13:24:40.41 ID:xJFHykxJ0
数時間後。


首都「ニチャン」から東へ数百キロ離れたところにあるニーソク本社。
その社長室の席に着いた彼は、秘書官に出された茶を飲んで一息入れた。


(´・ω・`)「やれやれ。メンヘラ社社長に怪しまれてしまったよ」

ξ゚△゚)ξ「そうですか」

(´・ω・`)「これは早急に作戦を実行に移さねばなるまいね」

ξ゚△゚)ξ「そのように手配いたします」

(´・ω・`)「ん。頼んだよ」

ξ゚△゚)ξ「では、失礼いたします」


45 名前:以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします[sage] 投稿日:佐賀暦2006年,2006/10/25(佐賀県職員) 13:25:23.54 ID:xJFHykxJ0
秘書官の出て行った社長室で一人、彼は窓の下に広がる世界を見下ろした。

腐った大地。
腐った人間。

腐った国。
腐った世界。


(´・ω・`)「……『自然の理に反する者達』はこの世界から消えるべきだよね」


そうつぶやいて、彼はカーテンを閉めた。


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