第七話125 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/10/04(水) 00:41:00.76 ID:/FxFg5fp0第7章 初めての攻撃 (実・∀・)「ツン選手、6回まで打者18人ランナーを一人も出していないパーフェクトピッチングを続けています。」 (解・∀・)「決勝で完全試合となると、初めてかもしれませんね。」 ( `ハ´)「ここからだな・・・。初回だと思って、思いっきり振って来い。」 ミ・д・ミ「ミャー・・・」 布佐は打席へと向かった。 ミ・д・ミ(相手は同じ高校生・・・必ず打つミャ) 「シュッ」 ミ・д・ミ(初球から行くミャ) 「カキーン。」 布佐は、打てることを確信していた。 (実・∀・)「打ったー。センター前クリーンヒット。Vip高校、初安打が生まれました。布佐選手、塁上でガッツポーズだー。」 128 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/10/04(水) 00:42:45.30 ID:/FxFg5fp0 (-@∀@)「こうなれば、私の出来ることは一つですね。」 そういうと、浅田はきっちりと布佐を進塁させた。 (実・∀・)「これで、初めて得点圏にランナーを出しました。1アウト2塁です。」 (-@∀@)「毒男。頼みますよ。」 ('A`)「ああ・・・」 しかし、毒男には不安があった。今だまだストレートしか投げていないからだ。 ('A`)(スライダーはいつ投げる?) 1球目、甘いコースにストレートが来る。 ('A`)(しまった。くっ、迷いがある。) 毒男は初球を見逃してしまう。2球目も、簡単にストライクを取りに来る。 ( ゚∋゚)(なんで打たないんだ?毒男・・・・) 129 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/10/04(水) 00:46:48.53 ID:/FxFg5fp0 ('A`)(これは、スライダーなさそうだな) 3球目も、ストレートが来る。毒男はバットを振りぬいた。 ('A`)(ストレートならいくら速くても打てる。目が慣れてる) 「カキーン」 (実・∀・)「これは大きいーーー。センターを越えてフェンスに当たった。2塁ランナーホームイーン。 毒男選手は2塁へ。ツーベースヒットだーーー。」 ('A`)(1点返した・・・これで1点差か・・・いける・・・) (実・∀・)「次は4番です。ここは、期待が掛かる場面です。」 ( ゚∋゚)「次は俺か・・・前の打席では見えていた。どうにかなるはずだ。」 初球を鳥山はフルスイングし空振り。2球目はファールになってしまう。 134 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/10/04(水) 00:52:30.83 ID:/FxFg5fp0 (・(ェ)・)(ここはスライダークマー) ξ゚△゚)ξ(何言ってるの?今までのは、まぐれよ。私が打たれるはずないのよ) (・(ェ)・)(スライダークマ。打たれるクマよ。) ξ゚△゚)ξ(打たれるわけないでしょ?あんたは黙って捕ってればいいのよ。) (・(ェ)・)(・・・・・) ( ゚∋゚)(絶対に打つ、ブーンと約束したんだ。) ξ゚△゚)ξ(これで終わりよ) 「ビシュッ」 ( ゚∋゚)「うおおおおお」 「カーン」 打球は振り遅れたため、ライト方向へ飛んでいった。しかし、鳥山のパワーと執念が上回っていた。 (実・∀・)「ライトの頭上を超えたーーーー。ツーベースヒットか? おーっと、ライトが打球処理にもたついている間に一気に三塁へーーー。スリーベースヒットだー。」 ( ゚∋゚)「やったぞーーーー。」 鳥山は、塁上で喜びを隠しきれなかった。 135 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/10/04(水) 00:54:12.96 ID:/FxFg5fp0 ( ^ω^)「本当に打ってくれたお。すごいおこのチームは。」 (´・ω・`)「さて、次は俺だ。逆転するしかないな。」 (´・ω・`)(ヒットで逆転か・・・ヒットなら打てそうだな) 初球・・・・「ビシュッ」 (´・ω・`)(ストレートか・・・だいぶスピードも落ちてきたか?) 2球目・・・「ビシュッ」 (´・ω・`)(簡単に追い込んでくるな。勝つ気がないのか?) (・(ェ)・)(スライダークマー) ξ゚△゚)ξ(まぐれよ。私が打たれるはずないのよ・・・絶対打たれないんだからーーー) (・(ェ)・)(打たれるクマ。) ξ゚△゚)ξ(あんたは黙って捕ってればいいのよ。誰が甲子園に連れてきてあげたと思ってるのよ) (・(ェ)・)(・・・・・) 3球目も簡単にストレートを投げ込む (´・ω・`)(なめられてるとしか思えないな・・・思いっきりひっぱたくか) 「カキーン」 鋭い当たりが1、2塁間を抜け、ライト前ヒットとなった。 137 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/10/04(水) 00:58:45.26 ID:/FxFg5fp0 (実・∀・)「なんとここで逆転だ。3-2、スコアを一気にひっくり返したーーー。」 (解・∀・)「完全試合を意識しすぎたのですかね?急に崩れましたね。球威が落ちてきたのも原因かもしれません。」 ( ^ω^)「打つお。」 ブーンは打席へ向かった。 (・(ェ)・)「スライダーをどうしても投げないクマか?」 ξ゚△゚)ξ「あんたに指図される覚えはないわ。」 (・(ェ)・)「勝ちたくないクマか?」 ξ゚△゚)ξ「あんたは黙って捕ってればいいのよ。負けるはずないでしょ。」 (・(ェ)・)「・・・そうクマか。」 ( ^ω^)(とりあえず見ていくお) (・(ェ)・)(ここに投げるクマ) ξ゚△゚)ξ(指示しないで。何様のつもり?) (・(ェ)・)(投げるクマ) ξ゚△゚)ξ(嫌よ) (・(ェ)・)(そうクマか・・・) そういうと熊田はインローにミットを構えた。 138 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/10/04(水) 01:03:40.10 ID:/FxFg5fp0 ξ゚△゚)ξ(あんたの構えたところなんか投げないわよ) 「ピシュッ」 ξ゚△゚)ξ「!?」 (・(ェ)・)「・・・」 熊田はボールを無視し、後に逸らしてしまう。 ξ゚△゚)ξ「何で捕らないのよ?」 (・(ェ)・)「・・・・」 ξ゚△゚)ξ「捕りなさいよ。」 (・(ェ)・)「・・・・」 ランナーは2塁に向かう。しかし、まだ熊田はボールを取ろうとしない。 ξ゚△゚)ξ「いい加減にして・・・」 (・(ェ)・)「・・・・」 ξ゚△゚)ξ「クッ。」 ツンは全力でボールを拾いに行く。しかしもう遅かった。 141 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/10/04(水) 01:07:13.86 ID:/FxFg5fp0 (実・∀・)「キャッチャー後逸だーーー。どうしたのでしょう?ボールを捕りに行きません。その間に、ランナーは3塁まで進んだ。」 (*゚ー゚)(ツン・・・・) (´・ω・`)(どうなってるんだ?仲間割れか?) ξ゚△゚)ξ(私に指図しないで!!・・・・) (・(ェ)・)(ここに投げるクマ) もう一度同じコースを構える。 ξ゚△゚)ξ(・・・絶対に投げない。私一人でも勝つわ) ( ^ω^)「なんなんだお?真剣にやってるのに・・・真剣勝負に水を差さないで欲しいお。」 (・(ェ)・)「真剣・・・・」 ( ^ω^)「後に逸らしたり、まじめにやってないじゃないかお。もう終わらせるお。」 ブーンは怒っていた。自分たちが、なめられていることが悔しくて悔しくて仕方がなかった。 145 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/10/04(水) 01:11:05.82 ID:/FxFg5fp0 ξ゚△゚)ξ(ピシュッ) ( ^ω^)(カキーン) (実・∀・)「打ったー。これは大きいー。スタンドまでは十分飛距離がありそうだ。」 (*゚ー゚)(絶対捕るわ) (実・∀・)「おおっと、レフト追いかける、追いかけるーーー。」 (*゚ー゚)(ギリギリ・・・いける) 「ガシャ―ン」 (実・∀・)「フェンスに登ったー。そして、グラブを出してキャッチしたーーー。アウトー。」 (*゚ー゚)「いっけーーー(ビシュッーーーー)」 すぐさまフェンスから降り、3塁へ送球を開始する。 (実・∀・)「おおーーっと、3塁ランナー飛び出している。レフトから矢のような送球が返ってくるーー判定は???」 (審・∀・)「アウトーーーー。」 (実・∀・)「スーパープレーです。四位選手、ピンチを凌ぐスーパーキャッチだーー。これで3アウトチェンジです。」 (解・∀・)「今のプレーは大きいですね。流れが傾くかもしれません。」 ( ^ω^)「完璧だったはずだお・・・・これは、本気で行かないといけないお。そして、相手も本気だったお。」 149 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/10/04(水) 01:13:08.65 ID:/FxFg5fp0 そして、相手ベンチでは・・・・ ξ゚△゚)ξ「笑いたいんでしょ?笑えばいいじゃない。1点しか取ってないくせに、3点もとられた私を・・・ 一人で勝つといいながら結果を出せてない私を・・・四位・・・笑いなさいよ・・・。」 (*゚ー゚)「・・・ツン・・・。」 ξ゚△゚)ξ「そうでしょ?2点目取ったのだって、出塁した私のおかげだって思ってるんでしょ? さっきのプレーだって、私が取らなきゃ何点取られたかわからないって思ってるんでしょ?」 ツンの目には、涙が今にも零れ落ちそうだった。 (・(ェ)・)「やめるクマ。誰もツンを笑うつもりなんかないクマー。」 ξ゚△゚)ξ「ふざけないでよ・・・誰がここまでつれてきたと思ってるの?」 (・(ェ)・)「・・・ツンだ。クマー」 ξ゚△゚)ξ「ならいいでしょ?どうやったって・・・勝てばいいんでしょ?」 (・(ェ)・)「勝てないクマー・・・・・・自分勝手で、わがままで、人のいうことを聞かない。でも、そんな奴でもチームメイトクマ・・・・・ 野球は、一人じゃ出来ないクマー。みんなで助け合うのが、チームの競技クマー。」 ξ゚△゚)ξ「笑わせるわ。チームって言っても、私一人で勝って来たじゃない。あんたたちは、足を引っ張ってばかり・・・。」 (*゚ー゚)「それはちがうよ。」 150 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/10/04(水) 01:15:07.00 ID:/FxFg5fp0 そういうと、四位は、熊田のグラブを取り外す (・(ェ)・)「やめるクマ。」 グラブを取った手は真っ赤になっており、手の皮はかなり厚くなっていた。 ξ゚△゚)ξ「・・・」 (*゚ー゚)「熊田は、あなたのボールを取るために、必死で練習してたのよ。迷惑を掛けたくなかったから。 それにツンのボールを取れる人間がいないと、ツンのすべてを引き出すことも出来ないって熊田は一生懸命だったわ。」 (・(ェ)・)「それは違うクマ。僕たちは、野球が好きだからやってるクマ。」 熊田は恥ずかしそうに、そして、即座に反論した。 (*゚ー゚)「・・・熊田の体はアザだらけよ。毎日何百球って、ボールを取り続けてたから。 みんなツンの知らないところで努力してるのよ。ツンに迷惑を掛けたくないから。 確かにツンは、自信満々で偉そうだけど、ツンの努力してるところや練習量を見たからこそ、みんな納得したの。」 ξ゚△゚)ξ「・・・・・・みんな。」 151 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/10/04(水) 01:19:12.49 ID:/FxFg5fp0 ツンは、その言葉を聞いて、話を始める。 ξ゚△゚)ξ「私は、野球がうまくなったときから一人だったわ。ライバルがいないから・・・みんなを見下す態度を取っていた。 ずーっと、ずーっとね。私のボールを打てる人はいなくなっていた。そのせいか、上に上に進みたくなっていったの。 小学生の部活からリトルへ、中学生の部活からシニアへ。でも、ライバルは現れなかった・・・・ いつも勝つことだけが当たり前でそれだけのために野球をしてたわ。でも、チームの誰からも好かれることはなかった。 胴上げもされたこと無いし、勝っても一人ぼっち、近づいて来るのはカメラマンやマスコミだけ・・・寂しかったの。 今日、こんなに打たれたことは、久しぶりだったから、本当は恐くて恐くて泣き出しそうだったの。 (・(ェ)・)「・・・」 ξ゚△゚)ξ「マウンドって、一人ぼっちなんだ。そう確信したわ・・・でも違ってたみたい。最近になって気づいたの。 私に指図する熊田をはじめ、このチーム・・・始めは楯突いてくるのが嫌だった。ヘタクソなくせにって見下してた。 でも、今気づいたの。指図してくることで、マウンドで話せる人間がいるんだってことに。 今まで私のいたチームは、人形みたいにこっちの言うことを聞くだけだったけど・・・ このチームは、違うことにうすうす気づいてたのかもしれない。熊田の問いかけと四位のプレーは本当に助かった。 我を見失ってた自分を取り戻してくれたかもしれない。それに、四位のプレーがなかったらもう負けを確信していたと思うわ。 そう言ってツンは、胸の内に閉じ込めていたものをすべて吐き出した。 152 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/10/04(水) 01:23:53.20 ID:/FxFg5fp0 (・(ェ)・)「今はみんながついてるクマ。」 (´<_` )「流石だな。」 |/゚U゚|丿「俺たちも下手なりにがんばるさ。」 ( ´_ゝ`)「流石だな。」 (*‘ω‘ *)「ちんぽっぽ。」 (*゚ー゚)「みんなで勝とっ」 (・ω・)ノ■「御菓子食べる?」 <丶・∀・>「ニダー。」 ξ゚△゚)ξ「み・・みんな。」 ツンは、涙が止まらず、四位の胸の中で泣いていた。ツンは初めてチームの暖かさを知ることが出来た。 そして、チームは1つになろうとしていた。 (*゚ー゚)「ツン・・・もう寂しくなんかないよね?」 ξ゚△゚)ξ(コクリ) ツンは静かに頷いた。 (・(ェ)・)「よし、優勝して、ツンに初めての胴上げをさせてやろうぜ。」 一同「おう。」 ( 0w0)「バカモンなにやっとるんだ?もう交代だ。打たれる投手はいらん。」 音弗監督は怒ったようにそう言った。 153 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/10/04(水) 01:25:08.88 ID:/FxFg5fp0 ξ゚△゚)ξ「!!」 (・(ェ)・)「監督。ツンは最後までいけます。投げさせてあげてください。」 ( 0w0)「お前には言っとらん。ツンに言っている。」 ξ゚△゚)ξ「私は・・・最後まで投げたい。みんなと優勝したい。始めた頃の・・・あの楽しかった野球を、またやりたいの・・・。」 ツンは涙を拭いながらそう言った。 ( 0w0)「フン、勝手にしろ。その代わり、負けたら大会終了後の部室の掃除1週間だぞ。」 勝負にこだわる監督も、情に負ける瞬間があるのか・・・熊田は、監督が少し笑ったように見えた。 (・(ェ)・)(ペコッ) 熊田は一礼した。 (・(ェ)・)「優勝旗は、必ずもって帰ります。」 ( 0w0)「フッ・・(俺も若い頃は、がむしゃらに野球を楽しんでたな。 それに、わしが楽しんでるおまえらを止めるわけには行かないだろ。 楽しむだけじゃなく、結果も出して来い。お前たちなら・・・・出来るさ。) ジャンル別一覧
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