第一章1 : ◆dcA562FVRg :2006/08/19(土) 17:50:14.76 ID:mIG6n7MO0( ^ω^)が台風の目に入ったようです 「プロローグ」 TVアナウンサー「ただいま大型の台風10号がVIPに近づいております。 上陸予想日は明日の朝方になるものと思われ、各地での被害が予想されております。」 2 : ◆dcA562FVRg :2006/08/19(土) 17:51:47.85 ID:mIG6n7MO0 ( ^ω^)「もう10号かお。いつの間に1~9号が通り過ぎたかも気付かなかったおww」 ('A`)「あるあるwww」 (´・ω・`)「時に、君らはバタフライ現象って知ってるかい?」 ( ^ω^)「バターを揚げると溶けるっていうアレかお?」 ('A`)「あるあ・・・ねーよwww」 (´・ω・`)「揚げなくても溶けてるのが君の脳なんだから困る。 南米で1匹の蝶が羽ばたいた風圧が、気候なんかに左右されて竜巻になる可能性すらあるって言う話しさ。」 ( ^ω^)「mjd!?それはすごいお!」 (´・ω・`)「微々たる事が、大きな影響を与えることもあるっていう事さ」 3 : ◆dcA562FVRg :2006/08/19(土) 17:52:38.32 ID:mIG6n7MO0 ・僕はブーン。ドクオとショボンは親友で、いつもつるんでいた卒業間近の高校生3人組だ。 今日は学校が休日だったので、ショボンの家で遊んでいた。 ( ^ω^)「台風が来るのは明日らしいし、皆で釣りでも行こうだおw」 ('A`)「マンドクセ」 (´・ω・`)「そうだね、天気も今はいいし裏山の湖にでも行こうか」 3人はサッサと準備をして、意気揚々と出かけていった。天気は雲ひとつない快晴だったが 鳥1匹飛んでおらず、生暖かい風が吹いていた・・・。 4 : ◆dcA562FVRg :2006/08/19(土) 17:53:26.79 ID:mIG6n7MO0 「・・・」 「・・・なお・・・」 「・・・こ・・台風は・・865hPa・・で・・・」 TVアナウンサー「急いで国外に避難してください。列島消滅の危険すら考えられます。 繰り返します。急いで・・・・」 プロローグ ~完~ 5 : ◆dcA562FVRg :2006/08/19(土) 17:54:40.02 ID:mIG6n7MO0 ここからは( ^ω^)を自分だと想像しながら読んで欲しいお 8 : ◆dcA562FVRg :2006/08/19(土) 17:56:01.19 ID:mIG6n7MO0 「第1話」 ~異変~ ( ^ω^)「さ~って、今日も爆釣するおww」 裏山のワロス湖は、荒巻スカルチノフが生息しており餌はミミズで簡単に釣れる。 塩焼きが美味で、VIP名物の淡水生物として輸出も盛んだった。 9 : ◆dcA562FVRg :2006/08/19(土) 17:57:15.50 ID:mIG6n7MO0 こんな感じ _,,..,,,,_ / 。゚ 3 `ヽーっ 「らめぇぇぇぇぇぇぇぇ」 l ⊃ ⌒_つ `'ー---‐''''' )))) (((( __≦≧≦___ ┏━┓ ┃回┃ ┗━┛ 10 : ◆dcA562FVRg :2006/08/19(土) 17:57:56.87 ID:mIG6n7MO0 ('A`)「・・・・」 ( ^ω^)「・・・・」 (;´・ω・`)「つ、釣れない・・・」 ・釣り糸を垂らしてもはや3時間。釣れないどころかアタリすらなかった。 いつもならば即食いついて来るのに。 11 : ◆dcA562FVRg :2006/08/19(土) 17:58:31.43 ID:mIG6n7MO0 ('A`)「なぁ?もう夕方だし、空も曇ってきたし帰らねぇか?」 ( ^ω^)「馬鹿言うなお!ボウズで帰れるかお!ブーンの名誉に関わる問題だお!」 (´・ω・`)「う~ん・・・確かにくやしいなぁ」 (# ^ω^)「そうだお!荒巻ハンターの名が泣くお!」 その後もなんとか1匹だけでも釣ろうと、なんども竿を振ったが結果は同じだった。 ( ´ω')「流石に、疲れたお。今日は諦めるかお・・・。」 ・そう、その時だった・・・。湖面で気が狂ったように一斉に荒巻が暴れだしたのは。 第1話 ~完~ 13 : ◆dcA562FVRg :2006/08/19(土) 18:04:31.16 ID:mIG6n7MO0 第2話 ~シヴァ神降臨~ / 。゚ 3「あぁぁぁぁあさgdgdkskにかそhぬお」 (;'A`)「ななななな、なんだ。マジきめぇぇぇぇえ」 (;´・ω・`)「こ、これは・・・・?」 14 : ◆dcA562FVRg :2006/08/19(土) 18:05:10.05 ID:mIG6n7MO0 と同時に、すさまじい轟音をあげて風と雨が襲って来た。 とても自力では立っていられなくなり。3人とも地べたにヘタり込む。 (; ^ω^)「うわわわ」 (;'A`)「ヒィィィィィィ」 (;´・ω・`)「こ、これはヤバイ。皆、あそこの洞窟にいったん逃げ込もう」 なんとか、ほふく前進で岩山の洞窟まで這っていく。 周りでは木も折れ、荒巻が湖面から空中に吸い込まれていく。 15 : ◆dcA562FVRg :2006/08/19(土) 18:06:05.04 ID:mIG6n7MO0 ブーンとショボンは、なんとか洞窟まで逃げ込むことができたが、 ドクオが洞窟に入ろうとした時、より一層強い風が小柄なドクオを襲い 体が宙に浮く・・・。 (;'A`)「あっ・・・・あっ・・・あっ」 (; ^ω^)「ドクオッ!!!!」 ・僕が咄嗟にドクオの手を掴む。そのブーンをショボンが支える。 ドクオの体は完全に宙に浮き、まるで鯉のぼりのように風にたなびいていた。 (;´・ω・`)「(なっ、なんて風だ・・・まるで破壊の神が降りて来た様な・・・。)」 16 : ◆dcA562FVRg :2006/08/19(土) 18:07:04.50 ID:mIG6n7MO0 (;'A`)「たたた、頼む!手を、手を離さないでくれ」 (; ^ω^)「だ、大丈夫だお。絶対離さないお!」 (;´・ω・`)「!!!!!!」 その時、根元から折れたような巨大な木が風に舞い飛んでくるのがショボンの目に映った。 しかも狙い済ましたかのように向かってくる。 (;´・ω・`)「ブーンッ!ドクオッ!」 17 : ◆dcA562FVRg :2006/08/19(土) 18:07:52.53 ID:mIG6n7MO0 (;'A`)「ガッ・・・・」 (; ^ω^)「うおっ・・・」 雨で濡れた頼りないドクオの命綱はアッサリと衝撃によって・・・切れた。 ブーンの手からドクオの手がズルッと滑り離れる。 (; ^ω^)ω・`)「ドクオォォォォォォォッ!!!」 18 : ◆dcA562FVRg :2006/08/19(土) 18:08:51.31 ID:mIG6n7MO0 (;'A`)「・・・・・・。」 ・自分に当たった木にしがみつき、一緒に空中に吸い込まれて行くドクオ。 その目は絶望に満たされ僕達を見つめていた・・・。 (; ^ω^)「うわぁぁぁぁぁぁああああ!!!」 ブーンの叫び声は轟音にかき消され。洞窟の中でこだまするだけだった・・・。 第2話 ~完~ 25 : ◆dcA562FVRg :2006/08/19(土) 18:22:00.83 ID:mIG6n7MO0 第3話 ~封鎖~ ( ´ω')「・・・・・。」 (´・ω・`)「・・・・・・。」 ( ´ω')「・・・くが・・・・僕が殺したんだお」 (´・ω・`)「あれは・・・・しょうがないよ・・・君のせいじゃない。 それにまだドクオが死んだって訳じゃ・・・ないし」 26 : ◆dcA562FVRg :2006/08/19(土) 18:22:38.04 ID:mIG6n7MO0 ( ´ω')「・・・見て・・・あの外の状況を見て、まだその台詞を言えるのかお?」 (;´・ω・`)「そっ、それは・・・。」 洞窟の入り口から見える外の世界は、まるでマンガの世界のようだった。 大木がなぎ倒され、木の葉でも舞うかのように岩が舞い上がる。 ( ´ω')「・・・も・・・ここもどうせ崩れるんだお・・・。」 (´;ω;`)「も・・・もうやめてくれ!僕だって僕だって・・・ウゥ」 (; ^ω^)「お・・・?」 いつも冷静なショボンが泣くのを始めて見た。 27 : ◆dcA562FVRg :2006/08/19(土) 18:23:32.02 ID:mIG6n7MO0 (´;ω;`)「こんな状況になって、僕だってどうしたらいいか分からない。 辛いのは僕だって一緒だ!」 (; ´ω')「で、でも、ドクオが帰ろうって言った時に素直に帰ってれば・・・。」 (´;ω;`)「君こそ、外の状況を見てその台詞が言えるのかい? 街に・・・家にいたって無事で済むわけがないだろう!」 (; ´ω')「そっ、それは・・・」 (´;ω;`)「僕らはまだ生きてる。そして僕はまだ死にたくない! でも、君がそんな調子じゃぁ・・・。」 29 : ◆dcA562FVRg :2006/08/19(土) 18:24:44.47 ID:mIG6n7MO0 ( ;ω;)「わ、悪かったお。ブーンも死にたくはないお!街に行けば誰かはいるはずだお!そして・・・そしてドクオもきっと・・・。」 (´;ω;`)「うん・・・。とりあえず、この風が収まるまではここでジッとしてよう」 ( ;ω;)「把握したお。」 ・それから僕らは風が通り過ぎるまで洞窟に潜んでいたんだ。 荒れ狂う世界の中で、息を潜めて破壊の神に見つからないように・・・。 30 : ◆dcA562FVRg :2006/08/19(土) 18:25:37.70 ID:mIG6n7MO0 ・やがて周りが真っ暗になり夜が訪れた。相変わらず外は風が吹き荒れていたが もう、巻き上げる物が何も無くなったのか木が折れる音や、何かがぶつかり合う音はもう聞こえなかった。 ・1人じゃ確実に発狂してしまっていただろう。 でも、隣にショボンがいてくれたから正気を保っていられたんだと今は思う。 風は一向に収まる気配はなかった。 腕時計で時間を確かめてみたが、今はもう朝の6時だ。 なのにまだ外は夜のように闇に閉ざされていた。 (;´・ω・`)「いったいいつまで続くんだ・・・。昨日の夕方に嵐に襲われてまだ通り過ぎないなんて・・・。 上陸は・・・・今朝だったはず。一体どれだけの規模の・・・。」 ショボンは台風の仕業であることは把握していたが、あまりの暴風時間の長さから 台風の巨大さを想像しては身を震わせていた そしてようやく風がやんだのは、時計が11時を回った時だった。 第3話 ~完~ 37 : ◆dcA562FVRg :2006/08/19(土) 18:33:20.88 ID:mIG6n7MO0 第4話 ~開放~ 本当に急だった。襲われたのも開放されたのも。 先程までの暴風が嘘のように、カラッと晴天になっていたのだ。 ( ^ω^)「晴れた!晴れたお!」 (´・ω・`)「ふぅ、ようやくか・・・・。」 2人がやっと安心して外に出てみると、そこは見たこともない世界だった。 38 : ◆dcA562FVRg :2006/08/19(土) 18:33:55.90 ID:mIG6n7MO0 ( ^ω^)ω・`)「・・・・・・は?」 湖があったはずの場所には、湖はなく大きなクレーターのようなものしかない。 その周りにと生い茂っていた森には、木があったのであろうと思われる小さな窪みが。 まるでゲームのように違う場所に瞬間移動してしまったのではないか。 と思わせるほどの変わりようだった。 (;´・ω・`)(そ、そんな馬鹿な・・・。湖の水まですべて吸い上げてしまったのか・・・。) (; ^ω^)(ここは・・・・どこだお?) 39 : ◆dcA562FVRg :2006/08/19(土) 18:34:43.10 ID:mIG6n7MO0 その時だった。遠くからキーーーンという音が聞こえる。 2人は何の音か気になったが、見晴らしの良くなった周りを見渡しても何も見当たらない。 (;´・ω・`)「な、なんの音だろう・・・?」 音はだんだん大きくなってくる。明らかに近づいてくる音だ。 ( ^ω^)「・・・・。」 ・ふと空を見上げた僕は、思わず硬直した。 空に黒い点がいくつもくっついていたんだ。 42 : ◆dcA562FVRg :2006/08/19(土) 18:35:16.11 ID:mIG6n7MO0 ( ^ω^)「・・・ショ・・ショボン。」 (´・ω・`)「ん?どうしたブーン」 (; ^ω^)「あ、あれはなんだろうだお?」 ブーンが指差した先には、先程の黒い点。 (´・ω・`)「ん~?」 ショボンが手で太陽を隠し空を見上げた。 すると、みるみる顔から血の気が引いて行く。 43 : ◆dcA562FVRg :2006/08/19(土) 18:35:46.89 ID:mIG6n7MO0 (;´・ω・`)「ブーン!!!今すぐに洞窟にダッシュで戻れ!!」 (; ^ω^)「おっおっおっ」 ・僕も少し考えてすぐに把握したんだ。あの黒い点がなんであるかを。 (; ^ω^)「うわぁぁぁぁぁぁぁぁ」 2人は慌てて洞窟に逃げ込む。すると間も無くして、吸い上げられたのであろう 木や、岩や、コンクリート、車までもが無残に振り注いで来た。 (; ゚ω゚)「・・・・・・。」 44 : ◆dcA562FVRg :2006/08/19(土) 18:36:30.25 ID:mIG6n7MO0 ・僕は訳が分からなかった。なんで空から車やコンクリートが降ってくるのか。 誰かが天空の城から投げ捨てたのだろうか。 ,.-、 ,..-‐-- 、、 /^`~", :\ ,ィ":::::::::::::::::::;;;;;iii>;,、 ,.-", /......:::::i::l /:::::::::::::::;;;;;;;;iii彡" ::ヤi、 ,.i .| :キ:::::::::::|::V::::::::::::;:"~ ̄ ::i||li / 、 | ,;:::::l:::::::::::マ,.-‐-、j'_,.ィ>、、 .:::iii》 i、 ヘ :\:::::::キ;:::::::(:::j::):...) `‐-‐"^{"^ヾノ" ヤ、 \:::::\,::::\:;;;:iゞ:-:;ィ ,.,li`~~i / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ .,;iiλ\.,,ィ^-‐'`ー",::::|:;X'::7、 ・=-_、, .:/ < 残念だが私ではない ";ii::i`ゝ、::;;;:、-‐-;;;;i‐''''| 〉'.ヘ. '' :/ \_________ .;ill;;:\::::::::::::::::;ノノl} ,.ィ|、/ー-`=‐-、、ノ iilllllli;;:::`:‐-‐'":;ノ'i'::i.(♀)マ=‐-、.,,_`l, ,.へ llllllllllllii;;,,___;;;iill|||'::|i,. 王 ,ノ\ー=、7^ヾ'‐-、、 |||||||||||||||||||||||j'::::|::`:‐‐"、::::::\..::/ \ `ヽ 45 : ◆dcA562FVRg :2006/08/19(土) 18:40:54.33 ID:mIG6n7MO0 (;´・ω・`)「一体、どこまで舞い上げられてたんだ・・・。」 ( ゚ω゚)「ドクォ・・・・」 その降り注ぐ様は、ドクオの生存を信じた僕らを打ちのめすには、十分すぎるほどであった。 ( ゚ω゚)「・・・・・。」 (´・ω・`)「ブーン・・・・。収まったようだ・・・行こう・・・。」 ・開放という名の絶望を突きつけられ、僕らは足取り重く街に向かって歩き出した。 道と呼べるものは無かったが、無残な姿で横たわった瓦礫や車をぬって街まで歩いたんだ。 第4話 ~完~ 54 : ◆dcA562FVRg :2006/08/19(土) 18:48:57.20 ID:mIG6n7MO0 第5話 ~邂逅~ ここは街?があったところ。 僕らの家なんかがあった「はず」の街。 平凡な街だったが、それなりにビルなんかも建ち活気に溢れた街だった。 それが・・・・・街が無い。というか何も無い。 本当に何も無いのだ。ビルも家も・・・。 見渡す限り夢の島のように瓦礫に埋もれているだけだ。 (; ^ω^)「これは酷いお・・・。」 (´・ω・`)「これは・・・街にいたら100%助かってなかったかもね・・・。」 ただ1つだけ安心・・・というか良かったと思う事はまだ死人を見つけていない ということだった。 55 : ◆dcA562FVRg :2006/08/19(土) 18:50:09.76 ID:mIG6n7MO0 (´・ω・`)「僕らが釣りしてる間に、避難勧告かなんかが出たんだろうね。 流石に住民が残っていたら相当数の死者が出てるはずだし。」 ( ^ω^)「そうだおね。カーちゃんも友達も皆生きてるはずだお!」 ・かすかな希望を胸に、僕らはとりあえず救助を待つことにしたんだお。 ただ瓦礫の街じゃ救助されようにも、まず見つけられるのすら難しい。 遠くに、なんとか形を保っていた僕らの学校があったから、そこで救助を待つことにしたんだ。 56 : ◆dcA562FVRg :2006/08/19(土) 18:50:57.72 ID:mIG6n7MO0 (; ^ω^)「ヒッ!!!!!!!」 (´・ω・`)「恐らく逃げ遅れたんだろう。流石に街中に入ってくると 死者が目立ち始めたね・・・。」 (; ^ω^)「カーちゃん・・・無事でいてくれお・・・。」 (´・ω・`)「今は、皆避難してくれたと信じて学校へ急ごう。」 (; ^ω^)「把握したお」 57 : ◆dcA562FVRg :2006/08/19(土) 18:52:49.65 ID:mIG6n7MO0 ・学校はところどころ崩れてはいたが、かろうじて原型を保っていた。 僕は知っている建物を見ることができて、その時はちょっとホッとしたのを覚えてる。 (´・ω・`)「これは・・・学校も危ないな・・・いつ崩れるか分からないぞ」 ( ^ω^)「確かに危険そうだお。校庭で救助を待つかお?」 ・僕らが校門から中を覗きながら話していた時だった。 (?????)「ウゥ・・・・」 58 : ◆dcA562FVRg :2006/08/19(土) 18:55:00.75 ID:mIG6n7MO0 ( ^ω^)「!!!!!!!だ、誰かいるのかお!!!???」 (´・ω・`)「ん?僕には何も聞こえなかったが・・・?」 (?????)「タ・・・タスケt・・・」 ・僕は校門から中へ入り周りを見渡したが、誰も見当たらない。 (´・ω・`)「あ・・・おい、ちょっとブーン?」 ( ^ω^)「ど、何処だお!!返事するお!!」 (?????)「ア・・・・・ア・・・」 ( ^ω^)「!!!!!!!」 59 : ◆dcA562FVRg :2006/08/19(土) 18:55:57.02 ID:mIG6n7MO0 聞こえたのは足元からだった。 僕は倒れている下駄箱の下を除いて見た。 ξ´△')ξ「タ・・・タスケテ・・」 (; ^ω^)「ツつtsu津、ツン!!!!」 (;´・ω・`)「ツンちゃんだって!!!??」 ξ;゚△')ξ「ブ・・・ブーン?ど、どうしてここに・・・」 60 : ◆dcA562FVRg :2006/08/19(土) 18:56:40.03 ID:mIG6n7MO0 ・下駄箱の下敷きになっていたのはツンだったんだお。 ツンは・・・・・うん、僕の幼馴染なんだお。僕にとってはとても大切な存在の子なんだお。 ( ^ω^)「ツン!今助けるお!!待ってるお!」 ブーンとショボンは倒れた下駄箱をなんとか持ち上げようとしたが 学校の下駄箱は分厚い木製でできた古いものであり、2人がかりでもなかなか持ち上げられるものではなかった。 61 : ◆dcA562FVRg :2006/08/19(土) 18:57:21.30 ID:mIG6n7MO0 (# ^ω^)「んぎぎぎぎぎぎぎぎ」 (#´・ω・`)「んんんんんんんん」 ξ´△')ξ「・・・・・・。」 ミシミシ・・・運命は期待を裏切らない。崩壊の音が近づいてくる。 だが2人は気がつかない。 (# ^ω^)ω・`)「んんんんんんんん」 ξ゚△')ξ「!」 ツンはふと気がついた。自分が下駄箱の下から覗く外の風景。 ミシミシと音を立てながら、少しずつ外の景色が斜めになっていく。 62 : ◆dcA562FVRg :2006/08/19(土) 18:57:53.03 ID:mIG6n7MO0 ξ;゚△')ξ(く、崩れる!) ξ;゚△')ξ「ブーン!!学校はもう崩れるわ!早くここから離れて!」 (# ^ω^)「馬鹿言ってる場合じゃないお!ツンも一緒に逃げるんだお!」 ξ;´△')ξ「バ、バカ!あんたまで死んじゃったら・・・アタシ・・・」 (# ^ω^)「もう・・・もう後悔するのは嫌なんだお!」 (#´・ω・`)「ブーン!僕が意地でも隙間を作る!その間にツンちゃんを引っ張り出せ!」 (# ^ω^)「把握!」 65 : ◆dcA562FVRg :2006/08/19(土) 19:04:50.05 ID:mIG6n7MO0 (# ^ω^)ω・`)「1・2の三枝!!」 いらssh(ry ξ;´△')ξ「あ・・・あああ痛ぁ・・・」 ツンが膝や肘を擦りむきながら下駄箱から引きずり出される。 ブーンがツンを抱きかかえると校庭に向かってダッシュした。 それをショボンも追う。 ・同時に僕らの思い出の学校は崩れ去ったんだお。 第5話 ~完~ 112 : ◆dcA562FVRg :2006/08/19(土) 23:45:00.05 ID:G7GOLC1k0 第6話 ~束の間の休息1~ ξ;△;)ξ「うわぁぁぁぁん、怖かったよぅ。寂しかったよぅ」 ( ;ω;)「ぶぉぉぉぉぉぉん、良かったお、助かったお」 2人は存在を確かめるように抱きしめ合い、泣きじゃくれた。 ・僕は、この状況下で一番無事でいて欲しかった人に会えて 本当に嬉しかったんだお。現在何が起こってるのかも知らずに・・・。 114 : ◆dcA562FVRg :2006/08/19(土) 23:48:09.37 ID:G7GOLC1k0 ・僕はツンが無事だった事が嬉しすぎて周りが見えなくなっていたけど、 ハッと何かが足りない事に気が付いたんだ。 ( ;ω;)「ぶぉぉぉ・・・・・・ん?ショ、ショボン?」 周りを見渡した。 空も見た。飛んでる訳が無い。 ショボンがいない。ショボンがいない。ショボンがいない。 ( ;ω;)「ショ、ショヴォ、syvnygふじこktkr!!!!」 ξ;△;)ξ「そ、そんなショボン・・・・」 そんな馬鹿な。一緒に脱出したはずじゃなかったのか。 ドクオに続きショボンまで・・・。 ( ;ω;)「一体、僕らが何をしたんだお?なんでこんな仕打ちを受けなきゃなんだお?」 115 : ◆dcA562FVRg :2006/08/19(土) 23:50:15.50 ID:G7GOLC1k0 _,,:-ー''" ̄ ̄ ̄ `ヽ、 ,r'" `ヽ. __,,::r'7" ::. ヽ_ ゙l | :: ゙) 7 | ヽ`l :: /ノ ) .| ヾミ,l _;;-==ェ;、 ,,,,,,,,,,,,,,,_ ヒ-彡| 〉"l,_l "-ー:ェェヮ;::) f';;_-ェェ-ニ ゙レr-{ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | ヽ"::::''  ̄´.::;i, i `'' ̄ r';' } | 久々にビビッタ . ゙N l ::. ....:;イ;:' l 、 ,l,フ ノ | だが、この位じゃ . |_i"ヽ;:...:::/ ゙'''=-='''´`ヽ. /i l" < 重要人物は殺せない .| ::゙l ::´~===' '===''` ,il" .|'". | から困る .{ ::| 、 :: `::=====::" , il | \________ /ト、 :|. ゙l;: ,i' ,l' ノト、 / .| \ゝ、゙l;: ,,/;;,ノ;r'" :| \ '" | `''-、`'ー--─'";;-'''" ,| \_ 116 : ◆dcA562FVRg :2006/08/19(土) 23:50:51.24 ID:G7GOLC1k0 ( ;ω;)「えっ!ショ、ショ・・・ボン?」 (´・ω・`)「すまない。さっきから砂埃の下に埋もれていたんだが、 出て行きにくいふいんき(ryでね」 ξ゚△゚)ξ「・・・・・。」 117 : ◆dcA562FVRg :2006/08/19(土) 23:51:45.26 ID:G7GOLC1k0 ボクシャ~♪ ∩ | | /⌒',ノ ̄ ̄`ヽ、―ニ ヽ(゜ω/ ´`ヽ _ 三,:三ー三,: ノ .ノヽ--/ ̄ , ` ` ̄ ̄ ̄ .( }. ...| /! \ }、ー‐し'ゝL _ \_jr--‐‐'´} ;ーー------ `ヾ---‐'ーr‐'"== (; ^ω^)「ちょwwwおまwww」 118 : ◆dcA562FVRg :2006/08/19(土) 23:52:44.08 ID:G7GOLC1k0 ガキッ!ドカッ!ボスッ! トv'Z -‐z__ノ!_ . ,.'ニ.V _,-─ ,==、、く` ,. /ァ'┴' ゞ !,.-`ニヽ、トl、:. , rュ. .:{_ '' ヾ 、_カ-‐'¨ ̄フヽ`'|::: ,.、 、 ,ェr<`iァ'^´ 〃 lヽ ミ ∧!::: .´ ゞ'-''ス. ゛=、、、、 " _/ノf:::: ~ r_;. ::Y ''/_, ゝァナ=ニ、 メノ::: ` ;. _ ::\,!ィ'TV =ー-、_メ:::: r、 ゙ ::,ィl l. レト,ミ _/L `ヽ::: ._´ ;. :ゞLレ':: \ `ー',ィァト.:: ,. ~ ,. ,:ュ. `ヽニj/l |/:: _ .. ,、 :l !レ'::: ,. " `' `´ ~ ξ//////)ξ(見られた見られた見られた) (;´・ω・`)(瓦礫の下敷きになったほうがマシだったかもしれない) 119 : ◆dcA562FVRg :2006/08/19(土) 23:53:58.82 ID:G7GOLC1k0 ( #)´ω`)「痛い・・・お。それに腹も減ったし、喉も渇いたお」 (´・ω・`)「そうだね、すぐに救助が来るとは限らないし、この状況だ。 食料は早めに確保しておいたほうがいい。」 ξ;゚△゚)ξ「そっ、それもそうね。あっ、痛っ。」 ( #)´ω`)「ツン、怪我してるお。できれば医療品なんかもあるといいお。」 (;´・ω・`)「怪我は君のほうが・・・。そうだな、色んな意味で確保したほうが良さそうだな。」 ・やっと安全が戻ってきたと思ってたんだお。 ツンに殴られた痛みも、日常的な痛みでどこか心地良かったんだお。 まだその時は・・・・。 第6話 ~完~ 3 : ◆dcA562FVRg :2006/08/20(日) 18:51:58.00 ID:zer927jP0 登場人物 ( ^ω^)ブーン ・楽観的で友達想い。 ドクオを助けられなかった事がずっと尾を引いている。 一応、本編の主人公 (´・ω・`)ショボン ・冷静でマイペース 3人組の頭脳的存在だが、体を動かすのは苦手。 生き残りをかけたキーマン (´A')ドクオ ・傍観者で心配性 序盤で強風にさらわれ、台風に飲み込まれる。 生死不明 ξ゚△゚)ξツン ・ツン デレ ブーンとショボンによって九死に一生を得る。 怪我はしてるが、軽症。 6 : ◆dcA562FVRg :2006/08/20(日) 18:58:12.26 ID:zer927jP0 第7話 ~束の間の休息2~ ( ^ω^)「・・・・・。」 (´・ω・`)「・・・・・。」 ξ゚△゚)ξ「・・・・・。」 必要なものはたくさんあった。食料・水・包帯・・・。 ξ゚△゚)ξ「こ・・・・・。」 ξ#゚△゚)ξ「ここの何処に食料があるって言うのよー!!!!」 7 : ◆dcA562FVRg :2006/08/20(日) 18:58:56.85 ID:zer927jP0 そうなのだ。災害の恐ろしいところはその被害だけでは無い。 その後の食糧難、感染病など様々な弊害をもたらす。 街が吹き飛ばされた今、ブーン達にとって食料と水の確保は難しい問題だった。 (´・ω・`)「今まで、食べ物が無くなるなんて想像したことも無かったなぁ・・・。 街に行けばなんでもあると錯覚してしまった。」 ( ^ω^)「でも、食べなきゃ死んじゃうお!どうするんだお?」 (´・ω・`)「ん~、そうだなぁ。3人で手分けして探そうか。 もしかしたらまだ生存者もいるかもしれないし。」 ξ゚△゚)ξ「分かったわ。1時間後に校庭に集合でいいかしら?」 9 : ◆dcA562FVRg :2006/08/20(日) 18:59:47.24 ID:zer927jP0 ( ^ω^)「ツンは怪我してるから、ブーンと一緒に来るといいお」 (´・ω・`)「そうだな。ブーンはツンちゃんの補助をしながら一緒に捜索してくれ」 ξ////)ξ「べ、別にっ、あんたと一緒に行きたい訳じゃないからね?! 怪我してるから仕方なく、なのよ?!」 ( ^ω^)ω・`)「はいはい」 10 : ◆dcA562FVRg :2006/08/20(日) 19:01:03.38 ID:zer927jP0 ・僕とツンは一緒に捜索を始めた。 だけど見渡そうとも瓦礫の山、山、山。当然の如くお店なんて残ってるわけがない。 それに岩をも巻き上げるほどの風だったんだ。 食料なんて既に吹き飛ばされてるに決まってる。 ( ^ω^)「やっぱり何も無いお・・・。」 ξ゚△゚)ξ「ちょっと!速攻諦めないでちゃんと探しなさいよ!」 ( ´ω')「でも、お腹も空いて力が出ないお・・・。それに幻覚まで見えてきたお・・・。」 11 : ◆dcA562FVRg :2006/08/20(日) 19:01:36.07 ID:zer927jP0 )) (\ 。 。 /) (_(_(\ ∨ /)_)_) (_(_(_\( ゚д゚)/_)_)_) (_(_(_( 《?》)_)_)_) (_(_(_/《ii》\_)_)_) (_(_/ JJ \_)_) (_/ \_) ミ * ( ´ω')「・・・・・・。」 12 : ◆dcA562FVRg :2006/08/20(日) 19:02:23.46 ID:zer927jP0 )) (\ 。 。 /) (_(_(\. ∨ /)_)_) (_(_(_\( ゚д゚ )/_)_)_) (_(_(_( 《 ?》)_)_)_) (_(_(_/ 《ii》\_)_)_) (_(_/ JJ \_)_) (_/ \_) ミ * ( ^ω^)「・・・・・・」 13 : ◆dcA562FVRg :2006/08/20(日) 19:03:14.51 ID:zer927jP0 (# ^ω^)「何・・・見てるんだお?」 ( ゚д゚ )「・・・・・・・ケッ・・・ブタガ」 (# ^ω^)(ビキビキ) (# ^ω^)「てめーはおれをおこらせた。羽を?いで食ってやるお!」 14 : ◆dcA562FVRg :2006/08/20(日) 19:04:16.40 ID:zer927jP0 /⌒ヽ ( ^ω^) (⌒`:::: ⌒ヽ どっからでもかかって来いお! ヽ:::: ~~⌒γ⌒) ヽー―'^ー-' 〉 │ ( ゚д゚ )「グオアァァァッォォォオオ!!」 ( ^ω^)「・・・・・。」 15 : ◆dcA562FVRg :2006/08/20(日) 19:04:53.31 ID:zer927jP0 /⌒ヽ こりゃかなわん へ( ^ω)ノ ≡ ( ┐ノ :。; / 16 : ◆dcA562FVRg :2006/08/20(日) 19:05:28.52 ID:zer927jP0 ・ ・・ ・・・ ξ゚△゚)ξ「ねぇブーン!あっちに缶詰が落ちてたわよ!」 ξ゚△゚)ξ「・・・・・・何・・・やってるの?」 (; ^ω^)「ツン!助けてだお、あの蝶みたいな奴が・・・。」 ξ゚△゚)ξ「・・・・蝶?」 17 : ◆dcA562FVRg :2006/08/20(日) 19:06:12.75 ID:zer927jP0 )) (\ 。 。 /) (_(_(\. ∨ /)_)_) (_(_(_\( ゚д゚ )/_)_)_) 「・・・・・・・ブス」 (_(_(_( 《 ?》)_)_)_) (_(_(_/ 《ii》\_)_)_) (_(_/ JJ \_)_) (_/ \_) ミ * ξ# △ )ξ「・・・・・・・。」 18 : ◆dcA562FVRg :2006/08/20(日) 19:07:36.40 ID:zer927jP0 | `l l l l l l l l l l l|| / /ノ ll|||||||||||||||||||||||||l, ` | // |llllllllll// .|、 \`l l l l l l l l l\ || `ヾ|||l / / )lllllシ// | `ヾミミミミミミミ―、_ \ ヽ、_ `l|||ll | / |シ///彡 | / ト、`ヾミヾ`ヾ、ヾヽ \`ヾ=、、 ヾ||||l、 `l / ///彡彡彡 \_ノ | `l )|||\ `l ミ、 `ヽヽ-ゞlヽ ヾ|||||ヽ/// ノ||彡彡彡彡 フ `l |'|| | `l `l |||  ̄ ̄´ `||||シ /lllllllllllll彡彡彡(( / `l_/||| | 乂―卅―――-- 、_  ̄ ,、'´ イ彡((川 | / ,、'`ヽ、_ `―'´ /二ミイ川川((川| | もう1度言ってみろ | ,、'''´´`、 `ヽ、 |`―'´/川川`l | | |ミミゝ `l ,、'´ `、 `、 ≡| /ミミミミミ三≡三 |´ ,、`、, ,、',、`l 三≡| /ミミミミミ三三三三 \ ,、'´ `''´´´,、'´ '| `l、/ミミ三三三三三ミミ `l,、´ ,'´ ―、、 )ミミミミミミミミヾ`ヾ | ,、'´ ,、'´ >―-'´ミミミミミミミ`川ミミヽ | ,、'''´ ,´ _,、 / /ミミミミミミ川川`l川川 ミミ | ,、'´ ,' ,、―'´ ̄ `-'`l |ミミミミミミ川川| `l川川 `l /ヽ、、' ,' ―< ̄ ̄ ̄ ̄`―//ミミ|ミミミミミミ|ミミミミ| | / \_ ,'  ̄ ̄ ̄ ̄ヽ-´ノ| `l川||川川川 ミミミ_ミミミミ | \_,´ `ヽ、____ イ川| `l|`l | | |`l ヾミミヽ、 19 : ◆dcA562FVRg :2006/08/20(日) 19:08:15.76 ID:zer927jP0 (; ゚д゚ )「きゃぁぁぁぁぁぁぁぁあ」 ( ゚ω゚)「きゃぁぁぁぁぁぁぁぁあ」 ・そういえば蝶に襲われてからの記憶がないんだお。 何か見てはいけないものを見た気もするんだお・・・。 12 名前: ◆dcA562FVRg :2006/08/21(月) 00:27:09.07 ID:H8N0wyty0 (´・ω・`)「おっ、破損してないペットボトル発見。 計3本か。水分はなんとかなりそうだな。」 しかし、蒸し暑い。そして風も完全に無風状態だ。 日差しを遮るものがないから、体感温度もいっそう暑く感じる。 (´・ω・`)(この規模の台風だったし、国内の救助は期待できそうにないな。 海外からの支援待ちか・・・。2日はかかりそうだな・・・。) ショボンは、冷静にこれからどうすれば生き残れるのか状況を確認していた。 ただ1つの誤算を除いては・・・。 (´・ω・`)(そろそろ1時間か。ブーン達は何か発見できたかな・・・。 とりあえず、校庭に戻るとするか。) 第7話 ~完~ 16 名前: ◆dcA562FVRg :2006/08/21(月) 01:06:43.49 ID:H8N0wyty0 第8話 ~破滅の足音~ ( ゚ω゚)「・・・・・・。」 「・・・・ン」 「・・・・ブーン・・・」 ξ゚△゚)ξ「ブーン!!!」 ( ^ω^)「!!!!おっ!」 ξ゚△゚)ξ「ちょっと、ねぇ大丈夫?魂の抜けたような顔しちゃってさ」 ( ^ω^)「お?大丈夫だ・・お?(記憶が無いお・・・、多分腹が減りすぎて倒れてたんだおね) お!ツンその缶詰!!」 17 名前: ◆dcA562FVRg :2006/08/21(月) 01:07:36.80 ID:H8N0wyty0 ξ゚△゚)ξ「あっちのほうに3個落ちてたのよ。なんとか食べられると思うわ。」 ( ^ω^)「食料ktkr!多分ショボンがナイフを持ってるお!それで開けるお! ところでその後ろで飛んでるのはなんだお?」 ξ゚△゚)ξ「あぁ、これ?なんかなつかれちゃってさ」 )) (\ 。 。 /) (_(_(\ ∨ /)_)_) (_(_(_\( ´∀')/_)_)_) (_(_(_( 《 ?》)_)_)_) (_(_(_/ 《ii》\_)_)_) (_(_/ JJ \_)_) (_/ \_) ミ * ( ^ω^)「・・・・(なんか忘れてる気がするお…まぁいいかお) そろそろ、校庭に戻るお?1時間くらい経ってるお」 ξ゚△゚)ξ「そうね。ショボンも何か役に立つもの見つけてるといいけど。」 18 名前: ◆dcA562FVRg :2006/08/21(月) 01:08:48.40 ID:H8N0wyty0 ・なんとか食べるものも発見できてなんとかなりそうだと思ったんだお。 後は校庭にSOSの文字でも書いて、救助を待ってれば助かると・・・信じてた・・・お。 (´・ω・`)「やぁ、遅かったね。僕は飲み物しか発見できなかったけど、 君らはどうだった?」 ( ^ω^)「ふふふ・・・ツンがいいものを見つけてくれたお!」 ξ゚△゚)ξ「ブーンは役立たずだったけどね。」 (´・ω・`)「缶詰か。確かにアナログな食べ物だけど、 こういうときは本当にありがたく感じるよね。」 そうそう、包帯が見つからなかったからこれで我慢しておくれ。 20 名前: ◆dcA562FVRg :2006/08/21(月) 01:12:53.78 ID:H8N0wyty0 ・ショボンは見つけてきた水を、少しだけ沸騰させハンカチを煮沸消毒させていた。 水は勿体無いけど、ばい菌なんか入ったら大変だお。 ξ゚△゚)ξ「ありがとう。」 ( ^ω^)「ショボンは本当に凄いお!ショボンがいなかったら僕なんか 速攻で死んじゃってるお!」 (´・ω・`)「案外、僕みたいなしょぼくれた顔してる奴が世の中生き残るものなのさ」 ショボンはフフフと笑って冗談を言ってた。 (´・ω・`)「さぁ、全部はダメだけど軽く食事にしよう。」 ( ^ω^)「ktkr!」 22 名前: ◆dcA562FVRg :2006/08/21(月) 01:19:45.08 ID:H8N0wyty0 ・缶詰の中身は焼き鳥だったけど、生まれて一番美味しい食事に思えたお 水も少しだけど、本当に生き返った気がした。 ( ^ω^)「ハムッ!ハフハフッ!」 ξ;゚△゚)ξ 「(ry」 ( ^ω^)「そういえば・・ハムハム・・ショボン!ツンが・・・ハフッ・・・面白い蝶を見つけたんだお」 (´・ω・`)「おいおい、食べながら話すなよ。落ち着け。 で、面白い蝶って?」 ξ゚△゚)ξ「うん、こいつなんだけど、何故(?)か私になついちゃってさ」 23 名前: ◆dcA562FVRg :2006/08/21(月) 01:20:40.80 ID:H8N0wyty0 ( ゚д゚ )「・・・・キレイ・・・カワイイ・・・・・・・・・・・ダカラコロサナイデ・・・・・ブツブツ」 (;´・ω・`)「・・・・・え?」 (;´・ω・`)(あ、あれはミンナアゲハ・・・。VIPには生息してないはずじゃぁ・・・。 そういえば聞いたことがある。台風が発生するときに、台風の目に取り残された蝶が 台風と一緒に大陸を渡ってくると言う・・・。) ショボンは一瞬、自分が何を考えてるのかも分からなくなりかけたが すぐに現在の状況に気付き始めた。 (;´・ω・`)(まさか、まさか、まさか!!こ、ここは台風の・・・・目の・・・中?) 24 名前: ◆dcA562FVRg :2006/08/21(月) 01:22:35.28 ID:H8N0wyty0 ショボンの手の中から、ポロリと缶詰が落ちる。 ( ^ω^)「あ~っ、勿体無いお!ハムッ!ハフハフッ!」 (;´・ω・`)(ば、ば、ば、馬鹿な。もう一度、あの嵐をやり過ごさなきゃダメなのか? む、無理だ・・・。助かるわけが無い・・・。) ξ゚△゚)ξ「も~っ。汚いわね。ほら拭いてあげるから」 ( ^ω^)「おっ、おっ、ありがとうだお!」 ξ////)ξ「なっ、何よっ」 26 名前: ◆dcA562FVRg :2006/08/21(月) 01:23:18.87 ID:H8N0wyty0 ショボンは頭の中が真っ白になる。雑音が酷くうざい。 (;´・ω・`)「だっ、黙れ!!」 ξ;゚△゚)ξ(; ^ω^)「!!」 (;´・ω・`)「あ・・・いや済まない。ちょっと考え事してたから・・・。」 (; ^ω^)「ごごご、ごめんだお。でも後は救助を待ってればいいだけだお。 食料も、水もなんとかなりそうだし、その後の事でも考えてたのかお?」 (;´・ω・`)「い、いや、なんでもないよ。本当に済まなかった。」 ξ゚△゚)ξ「・・・・・・。」 28 名前: ◆dcA562FVRg :2006/08/21(月) 01:23:53.95 ID:H8N0wyty0 (;´・ω・`)(どうする・・・2人には話すべきか・・・。 いや、ただの偶然って事も考えられる。ヘタに不安にさせるような事は・・・。) ショボンの考えていた救助までの対応はすべて白紙になり、 もう何を考えていいか、全く分からなくなってしまっていた。 ・そう、あの時の缶詰は本当に美味しかったお。 でも、あのショボンの態度・・・僕はちょっとした不安を感じていたんだお・・・。 何かが起こりそうな・・・・。 第8話 ~完~ 5 名前: ◆dcA562FVRg :2006/08/21(月) 23:11:54.03 ID:H8N0wyty0 前回までのあらすじ /´ ̄`ヽ、________ ____ ┌─┐ /´ \ ) / \ │ ├' /\ ヽ‐┬──‐ ' ´ / _ノ ヽ、_ \ │ │ .ノ (´ヽ._ノ ノ / o゚⌒ ⌒゚o \ │ │ >──<. | (__人__.) | │ │ (____) \ ` ⌒´ / │ ├-、 ( ) └─┘ `ー‐―┴─'´ 主人公っぽくない奴 8 名前: ◆dcA562FVRg :2006/08/21(月) 23:25:46.41 ID:H8N0wyty0 第9話 ~絶望との再会~ (;´・ω・`)(・・・・・・・・・・。) ショボンの頭脳がフル回転する。 もし本当に台風の目の中だったら、どうやって再びあの嵐を切り抜けるか・・・。 (;´・ω・`)(何かの下に隠れるか?・・・・・・いいや、岩をも巻き上げるほどの風だ。 すべて巻き上げられるに決まってる・・・・。) (;´・ω・`)(なら地下に潜るか・・・?しかし、この街に地下鉄は走っていない。 なら下水は?・・・・ダメだ。風だけじゃない、雨も降るんだ・・・溢れるに決まってる。) (;´・ω・`)(・・・やっぱり、かなり不安だがあの洞窟でやり過ごすしかないか・・・。 今度も持ってくれるか・・・・。) 10 名前: ◆dcA562FVRg :2006/08/21(月) 23:29:18.73 ID:H8N0wyty0 ( ^ω^)「さ~って、そろそろ石文字でSOSでも書くかお?」 ξ゚△゚)ξ「あたし、できれば重労働はパスしたいわ。」 ( ^ω^)「ダメだお!ツンもちゃんと手伝うんだお」 ξ;´△')ξ「えぇ~・・・。」 2人の会話はショボンの耳には全く入らない。 当然、1度やり過ごせたからといってあの洞窟が安全な訳じゃない。 他に、もっと生存率が高い方法はないか模索し続ける。 (||´・ω・`)「・・・・・・・。」 ξ゚△゚)ξ「・・・・・・。」 ( ^ω^)「ショボン!ツンが手伝ってくれないんだお! というか、ショボンも手伝ってくれおwww」 12 名前: ◆dcA562FVRg :2006/08/21(月) 23:30:04.02 ID:H8N0wyty0 (||´・ω・`)「・・・・・・・。」 ( ^ω^)「ショボン?」 (´・ω・`)「・・・ん?ああ、そうだね。ケ○ロ軍曹は僕も無しだと思う」 ( ^ω^)「・・・・・。ショボン、話をちゃんと聞いてるお?」 ξ゚△゚)ξ「・・・・・・。」 ξ゚△゚)ξ「・・・ねぇ、ショボン?」 (´・ω・`)「・・・ん?すまない、僕は女には興味がないんだ、付き合えないよ」 (; ^ω^)(こ、このタイミングでカミングアウト!!!!!?????) ξ# △ )ξ ゴゴゴゴゴゴゴゴゴ AA(ry ( ゚д゚ )「きゃぁぁぁぁぁぁぁぁあ」(トラウマ) (;´・ω・`)「ヒッ!!!!!!す、す、す、すまない、用件を真面目に聞こうか」 13 名前: ◆dcA562FVRg :2006/08/21(月) 23:31:27.34 ID:H8N0wyty0 ξ゚△゚)ξ「ねぇショボンさ、私たちに何か隠してない?」 (;´・ω・`)「な、何かって・・・・。」 (仕方ない・・・余計な不安は煽りたくなかったが、もしそうだったら言わないわけにもいかない) (´・ω・`)「いいかい、2人とも落ち着いて聞いて欲しい。 これはあくまでも可能性の問題だから、確実にとは言い切れないんだけど、 僕らは今、台風の通り過ぎた後じゃなく、台風の目の中にいる可能性がある。」 ξ゚△゚)ξ「・・・・・・え?」 ( ^ω^)「台風の目の中に入ったら、台風さんはさぞかし痛いだろうおwwww」 (´・ω・`)「いいかいブーン。君のバターのような脳でも分かりやすいように教えてあげるよ。 僕らは、もう一度あの嵐を乗り越えなきゃいけないかもしれない、って事だよ。」 ( ^ω^)「・・・・・・お?」 ξ;゚△゚)ξ ガタガタガタガタガタ 14 名前: ◆dcA562FVRg :2006/08/21(月) 23:34:40.41 ID:H8N0wyty0 ・僕はまたしても把握しきれなかったんだお。 ショボンが分かりやすく言ってくれたにも関わらず、僕の脳は理解することを拒否したんだお。 ( ^ω^)「ん~と・・・え?あの嵐をもう1回?・・・・え?」 ξ;゚△゚)ξ「ど、ど、ど、どうりゅのよ!!」 ブーンの脳裏にドクオの最後の面影がちらつく。 ( ^ω^)( (;'A`)「・・・・・・。」 ) その光景がはっきりと思い出され、目から止め処と無く水分が零れ落ちる。 15 名前: ◆dcA562FVRg :2006/08/21(月) 23:35:33.60 ID:H8N0wyty0 ( ;ω;)「うあっ・・・・うっ・・・ドクオッ!・・・・あっ・・・目から水が・・・勿体ない・・・お? 今助ける・・・お!手は絶対に・・・・離さ・・・ないお」 ブーンの手が、何も無い空間を掴もうとする。 (´;ω;`)「ブーン!!大丈夫だ!ドクオはもう避難したよ・・・。 先に・・・遠くで待ってるって、ブーンに伝えてくれってさ・・・。」 ( ;ω;)「ほ、本当かお!良かったお!あっ・・・。」 ブーンは気を失った。精神が耐え切れなかったんだろう。 今は、何もかも忘れて眠っててくれたほうがいい。 18 名前: ◆dcA562FVRg :2006/08/21(月) 23:37:40.10 ID:H8N0wyty0 (´;ω;`)「くっ・・・ブーン・・・。」 ξ;△;)ξ「うっ・・・。とりあえずブーンは休ませよう? こんなの・・・・あんまりだよ・・・。ブーンが可哀想過ぎるよ!」 (´;ω;`)「うん。僕がブーンを運ぶ!僕らのいた洞窟に戻ろう。 少しでも安全な場所へ・・・。」 ξ;△;)ξ「うん・・・。」 3人はもう精神的にも、肉体的にも限界だった。 しかし、無情にも生暖かい不気味な風が吹き始めた。 そして、ショボンは確信したのだった・・・・破壊神の再来を・・・。 第9話 ~完~ ジャンル別一覧
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