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LOYAL STRAIT FLASH ♪

第七章

20 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/09/06(水) 22:12:12.12 ID:joauIQPw0
―7章―

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J( 'ー`)し「さぁお食べドクオ」
   
(*'A`)「やった!!グラタンだwいただきまーす」

J( 'ー`)し「ゴホゴホ・・・お母さんのせいで
      お腹一杯食べさせてあげれなくてごめんね」

(*'A`)「うんん。ぼくがおおきくなったら、
    おかあさんにいっぱいおいしいたべものたべさせてあげるからね」
 
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J( 'ー`)し「ドクオー。
      おかあさんそろそろ仕事に行って来るわね」

(*'A`)ノシ「いってらっしゃーい。がんばってねー」

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J( 'ー`)し「ゴホゴホ・・・最近なんだか体がだるいわねぇ・・・」

(*'A`)「おかあさんだいじょうぶ?
    ぼくがかたもんであげるw」

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21 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/09/06(水) 22:14:56.98 ID:joauIQPw0
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(*'A`)「おかあさんかえってくるのおそいなー
    ごはんまだかなー」

(*'A`)「おなかすいた・・・」

(*'A`)「・・・」

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――
     
「おい、また行き倒れだよ・・・」

『あれ?ドクオんとこのママさんじゃねぇーの?

「あー元から体弱そうだったもんな」

『あとで共同墓地に埋めといてやるか・・・』

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23 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/09/06(水) 22:18:25.63 ID:joauIQPw0
(;'A`)「お、おふくろ!!」

夜も明けぬ静まり返った部屋、ドクオがベットの上で飛び起きる。

(;'A`)「ハァ・・・ハァ・・・」

ドクオの額には脂汗が浮かび、息遣いは荒い。

(;'A`)「ああ・・・苦しい」

何時まで過去に締め付けられば、
ドクオは安らかな眠りを手に入れることが出来るのだろう。

もしかすると・・・ドクオの旅は過去との清算の為かもしれない。

(;'A`)「やべ・・・心拍数がおかしい・・・」

ドクオは、胸を手で押さえ苦しげにうずくまる。

(;'A`)「ままままままだあわわ慌てるような心拍数じゃない」

その後、ドクオは深呼吸を繰り返し
耳の奥底へと響く地鳴りを押さえつける。


24 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/09/06(水) 22:20:18.71 ID:joauIQPw0
(;'A`)「あー思わぬ所で生命の危機だったな・・・。
    ちょっと今日は・・・ヘビーだったぜ」

恐らく、この夢の類でうなされるなのには慣れているのだろう、
ドクオは、当たり前のことが起きたかのように夢を省みる。

そして、ドクオは鞄から水筒を手に取ると一気に胃に流し込む。

('A`)「ふぅ・・・快調快調」

ドクオが時計を見ると、まだ午前4時・・・ふと盾を手に取る。

('A`)「あーここに来るまでの道程で結構汚れたなぁ・・・」

室内で目が覚めたときには、
盾の手入れを意の一番にすると決めてあるのだろう。
ドクオは、丁寧に盾を拭いていく。

そして一通り汚れをふき取れたのを確認すると、
ドクオは腰を上げ、鞄の中を覗き込む。


25 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/09/06(水) 22:21:29.21 ID:joauIQPw0
('A`)「あれ・・・」

しばらくドクオは鞄の中身をかき混ぜるように探す。

('A`)「おーい・・・オイル君はどこだい?」

業を煮やしたドクオが鞄の中身を全て床にばら撒く・・・

が、お目当ての品は見つからないようだ。

(;'A`)「あ・・・オイル買い忘れてた」

昨日の買い物でオイルを買い忘れた事に気付いたドクオは、
他の研究員に分けて貰おうと部屋の外へと出る。

('A`)「あーでも、ここって考古学の研究所だよな・・・
    オイルなんて置いてるのか?」

ふと不安がドクオの脳裏によぎる。
この建物に入って以来、機械類を見かけていないのが原因だろう。

('A`)「まぁ・・・なんかあるだろ・・・きっと・・・たぶん」

淡い期待を抱きながら、ドクオは暗がりの廊下を進む。

コンクリート製の物音一つしない廊下をドクオが歩いていると、
曲がり角の先からなにやら・・・
人が指先で机を叩いている様な音が耳に入る。


26 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/09/06(水) 22:23:25.96 ID:joauIQPw0
('A`)「お、人の気配探知」

ドクオが角を曲がると、
案の定、左手側にある扉から光が漏れている。

('A`)「すいませーん、誰か居ますか?」

ドクオは静かにドアを叩き、扉越しに話かける。


しばらくすると、扉がゆっくりと開いた。

( ・∀・)「なんだい・・・こんな朝早くに・・・」

( ・∀・)「って・・・君、誰?」

白衣を纏ったニヤケ顔の中年男が、
欠伸をしながらドクオへと尋ねる。

('A`)「昨日荒巻さんに泊めてもらった
   ドクオって旅の者です」

( ・∀・)「あーあーヒッキーが、なんかそんな事言ってたな。
     俺はモララー以後宜しく」

男は眠そうに瞼を擦りながら何度か首を縦に振る。


28 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/09/06(水) 22:24:25.89 ID:joauIQPw0
('A`)「ヒッキーさん?」

( ・∀・)「(-_-)←コイツ」

('A`)「ああ、案内してくれた人ですか」

( ・∀・)「うん。なんかアイツ、此処の研究員以外と話すの
     2.3年ぶりらしくって焦った焦ったって言ってた」

('A`)「うーん。ポーカーフェイスだったんで
   全然気付きませんでしたよ」

( ・∀・)「まぁアイツの事はどうでも良いけど。」

( ・∀・)「・・・で、こんな朝早くに何の用?」

男のぶっきら棒な物言いは、眠気の為か元々か。

ドクオはオイルがあれば譲って欲しいと持ち掛ける。


29 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/09/06(水) 22:25:33.79 ID:joauIQPw0
( ・∀・)「オイルねぇ・・・在ったかな?」

頭を掻きながら男は部屋の奥へと消える。

(   )「あー。何個かあるから入ってきて」

ゴトゴトと物音を上げながらモララーが呼びかける。

('A`)「お邪魔します」

ドクオは一言発すると、モララーの部屋へ足を踏み入れた。

( ・∀・)「散らかってて悪いね。
     で・・・三種類あったけど、どれにする?」

モララーはそう言うと、机へオイル缶を並べていく。

('A`)「どれが何用のオイルですか?」

( ・∀・)「えーと。左が潤滑油、真ん中が武具用、右が工業用だな」

ドクオは武具用の油を選び、手に取ると頭を下げる。

('A`)「どうもすいませんね。こんな朝早くに押しかけて」

( ・∀・)「んーまぁ良いよ。研究者に時間なんて概念は希薄に等しいからね」

('A`)「はぁ・・・そうなんですか」


31 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/09/06(水) 22:26:28.79 ID:joauIQPw0
( ・∀・)「あと片付けって概念も総じて薄いな」

モララーは、書類、書物、漆黒の鉄板類、
何だか良く解からない機械が乱雑に配してある部屋を眺めて苦笑する。

('A`)「そういえば、此処に来るまでになんか
    カタカタと音がしてましたが、何が鳴ってたんですか?」

( ・∀・)「ああ、多分こいつの音だな」

モララーはそういうと、机の上にあった機械を指差す。

( ・∀・)「【タイプライター】っていってね。
     書類を早く作る為の機械さ」

( ・∀・)「昔の昔にあった物らしいが、俺が設計図を元に復元したんだよ」

('A`)「へぇ、メカニックなんですね」

( ・∀・)「ああ、俺が考古機械、ヒッキーが考古地形、
     荒巻博士が考古神話を研究してるから。」

('A`)「ここには三人だけで?」

( ・∀・)「そうだな、ここ5.6年ずっとそのままだよ」


32 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/09/06(水) 22:28:04.10 ID:joauIQPw0
モララーは、そう呟くと両手で欠伸顔を覆う。

( ・∀・)「まぁもう用は済んだよなね。
     俺はもう寝るから、君も自分の部屋に戻れば良い」

モララーは、ベットの上に散乱している書類を手で総払いし寝転ぶ。

('A`)「ああ、どうもでした」

ベットの上で毛布を被っているモララーを尻目に、
ドクオは一礼すると踵を返し扉の向こうへと姿を消す。

('A`)「いやー良かった良かった」

あまり労せずオイルを手に入れる事ができ、
ドクオは意気揚々と辿った道を戻る。

('A`)「朝飯GETしてきたぞ相棒」

元居た部屋へ戻ると、ドクオは盾に話しかけながら腰を落ち着ける。

その後、ドクオは盾を磨きながら夜明けを迎えた。


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