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LOYAL STRAIT FLASH ♪

第一話

2 名前: ◆mMFF5TAMAg [] 投稿日:2006/09/06(水) 02:09:59.61 ID:OtKtYVHP0
はぁ・・ はぁッ・・・ はぁっ・・・・」

「痛いお・・でもここで止まって捕まる訳にはいかないお。」



(メ´ω`)「ここは・・・どこだお?」

('A`)「ここか?ここは長岡県ホライゾン市。んでこの川はうp川だぞ。」


『だが思わぬ反抗に任務は失敗し、二人の少年に出会う』


(メ`ω´)「君らは誰だお!?何故ここに居る!」

('A`;)「お・・俺達はお前が倒れてるの見つけたから手当てしようと・・・」

(´・ω・`;)「そうだよ!だからドクオに危害を加えるのはやめて欲しい。」


『その絆は初めは薄く、深くなるとも思えなかった』


(´・ω・`)「あの犯人・・・ブーンかもしれないよね・・・」

('A`)「ッ・・・!!アイツはそんな事しそうにないだろ??第一同い年だぜ?」


3 名前: ◆mMFF5TAMAg [] 投稿日:2006/09/06(水) 02:10:44.97 ID:OtKtYVHP0



『このままもう会う事も無いと思ってたんだ』








『だけど運命はそれを許さなかった』


7 名前: ◆mMFF5TAMAg [] 投稿日:2006/09/06(水) 02:13:35.83 ID:OtKtYVHP0
J( 'ー`)し「ドクオー。ブーン君上着忘れていったみたいだから明日返してあげてねー。」

('A`)「待ってろよ、ブーン・・・」



『三人の運命は思わぬ方向に交差していく』





9 名前: ◆mMFF5TAMAg [] 投稿日:2006/09/06(水) 02:14:33.71 ID:OtKtYVHP0
『その速度は徐々に速くなり』


('A`;)「誰か知んねーけど出て来いよ!俺はただのガキだぜ。なにビビってんだ?」

( ,'3 )「子供・・・か。なんでこんな所にいるんだ?ここは危ないからさっさと山を降りなさい」


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('A`;)「うわぁぁッ!死・・しんでんんのあおkそあsj?」

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(´・ω・`)「無線か・・・」

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( ^ω^)「この任務が終われば何か変われる気がするお」

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川 ゚ -゚)「遅いぞブーン」
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『物語は終局を迎えた。かのように見えた』

10 名前: ◆mMFF5TAMAg [] 投稿日:2006/09/06(水) 02:16:10.09 ID:OtKtYVHP0
('A`;)「いてぇ!kすおskjsd」
(;^ω^)「ドクオ!!!!」


・・・・・・・・





(  ω )「ごめんだお」

ダァァァァァァァン




あの時語られなかったアナザーストーリーが今語られる



ブーンの任務はまだ終わってなかったようです・・・     Now here




前作まとめ  ブーンが任務失敗したようですttp://plaza.rakuten.co.jp/uzakopr/28000



11 名前: ◆mMFF5TAMAg [] 投稿日:2006/09/06(水) 02:17:40.22 ID:OtKtYVHP0

カツ・・・カツ・・・カツ・・・

足音が反響し大きく響く

カツ・・・カツ・・・

その足音はある場所まで着くと止んだ

(`・ω・´) 「気分はどうかね、クー」
スラッとした30代前半くらいであろうか。優男が暗闇へ話しかける

14 名前: ◆mMFF5TAMAg [] 投稿日:2006/09/06(水) 02:19:19.52 ID:OtKtYVHP0
暗闇からの返事は無い

(`・ω・´) 「君の所持していたディスクはマスターでは無かった。何所に隠したんだ?答えろ」

少しキツイ口調で言い放つ

その問いかけに、ようやく返事が返ってきた

川 ゚ -゚)「ふふっ・・貴様らにはまだ分からないさ」

まだ若い、20代前半から半ば程の女性がそこには拘束具と鎖で繋がれていた


17 名前: ◆mMFF5TAMAg [] 投稿日:2006/09/06(水) 02:21:18.98 ID:OtKtYVHP0
クーと呼ばれた女性は一つ深呼吸し逆に問いかけた

川 ゚ -゚)「私をこんな目に合わせたブーンはどうしてる」
そう言ったクーの目には憎しみが宿っている

(`・ω・´)「恨み、か。そりゃ逆恨みでしか無いな」

(`・ω・´)「あいつは今任務でシベ超国に行っている。手出しは出来んぞ」

それを聞いたクーは大声で笑い出した

川 #゚ -゚)「はははははッ!シベ超、シベ超か!これは面白い!!」



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19 名前: ◆mMFF5TAMAg [] 投稿日:2006/09/06(水) 02:22:28.11 ID:OtKtYVHP0
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「もう少しだな」
「あぁ。クーは私達の期待以上だった」
「あれだけ目立ってくれたおかげでこちらはノーマークで研究を進めることが出来たんだからね」
「ふふ。しかしこの被検体が今後どういう成長を遂げるか楽しみでしかたがないよ」



ξ゚△゚)ξ 「ここは・・暗くて嫌だ・・・だ れk」



20 名前: ◆mMFF5TAMAg [] 投稿日:2006/09/06(水) 02:23:30.13 ID:OtKtYVHP0
まだ少し残暑が残る昼下がり
二人の少年は小さな画面に夢中だった

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( ^ω^)「任務失敗してたんだお」
( ^ω^)「でも任務より大事な友達だから二人ともこれからもよろしくだお」
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(´・ω・`)「ちょ・・ドクオ!だめだって」
おっとりとした少年が慌てて止めようとする

('A`)「こんくらいで壊れねぇって!ショボンは心配しすぎだってブーンも言ってたろ?」
そう言ってドクオと呼ばれた少年は荒っぽく機械を握り締める

21 名前: ◆mMFF5TAMAg [] 投稿日:2006/09/06(水) 02:24:52.31 ID:OtKtYVHP0

(´・ω・`)「もう。乱暴だなぁ」
ショボンと呼ばれた穏やかそうな少年は一つ溜息をついた


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( ^ω^)「僕からの報告は以上だお」

( ^ω^)「二人も体には気をつけるんだお」
( ^ω^)「じゃあまた!いつかホライゾン市に行けるのを楽しみにしてるお」
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そこでネットレターの映像はブツリと途切れる


('A`) 「おいおいもう終わりかよ!!短けーなぁ」
ドクオは不満そうにそう呟いてショボンに機械を手渡した

(´・ω・`)「きっと大変なんだろうね。あんまり危ない事はしないで欲しいな・・」
そそくさと引き出しにそれをしまう

('A`)「あぁ。そうだ。釣りだよ釣り!忘れてた」

思い出したように少年は釣竿を肩に掛け玄関から飛び出す

23 名前: ◆mMFF5TAMAg [] 投稿日:2006/09/06(水) 02:27:21.17 ID:OtKtYVHP0
('A`)「さっさと行かなきゃ釣れるもんも釣れなくなっちまうぜ!」
そう大声で叫ぶと自転車に飛び乗った

(´・ω・`)「ちょ・・ちょっと待って」
そう言いながら少年も急いで玄関へ駆けて行く

その時台所の方から声がした

J(´・ω・`)し「ショボン。魚釣りもいいけど陽が暮れるまでには帰ってきなさいよ」

(´・ω・`)「分かってる。じゃあ行ってくるね」

ショボンが自転車にまたがると二人は川へ向かって走り出した


誰も居なくなった部屋。だが、微かに声が聞こえる


「次のニュースです。あの妹山の爆発、崩落事故からほぼ三ヶ月が経ちましたが市は近く、
 あの跡地にゴミ処理施設の建設をする事を発表しました」


24 名前: ◆mMFF5TAMAg [] 投稿日:2006/09/06(水) 02:28:54.70 ID:OtKtYVHP0
J(´・ω・`)し「あらあら・・あの子ったら。テレビも消さずに行っちゃうなんて珍しい」
その時だった。秋空から激しい夕立が降りだした

J(´・ω・`)し「やだ、洗濯物が濡れちゃうわ」

そう言ってショボンの母はベランダへ走って行った

誰も居なくなった部屋の中にテレビの音声が響く

「ただ今入ったニュースです。シベ超国で新種のウイルスの被害が拡大しているようです
 このウイルスに感染すると肺や全身に異常細胞が転移し、最悪の場合死に到るとの非政府医療団体の発表です」



25 名前: ◆mMFF5TAMAg [] 投稿日:2006/09/06(水) 02:31:05.14 ID:OtKtYVHP0
あの長かった夏の一日から、もう三ヶ月が経とうとしていた
怖い目にもあったが、そのおかげでドクオとショボンにとって最高の友人が一人増えた

その友達とはブーン。

そう、さっきまで画面の中で嬉しそうに話していたあの少年である

彼は幼少の頃から人を殺す訓練を受け戦闘員として育てられた

無論友達など居た事は無い

いかに人に勝るか、誰にも気付かれずに侵入し任務を遂行するか。それしか考えた事も無かったんだ

だけどあの事件から変わった。あの事件と言うのは妹山のバイオテクノロジー研究施設での出来事だ

クーの裏切り、隊長の優しさ。ブーンは人を守る事、そして自分も誰かに守られている事を知る事が出来た


今は誰かの為に任務を遂行している




27 名前: ◆mMFF5TAMAg [] 投稿日:2006/09/06(水) 02:32:54.70 ID:OtKtYVHP0
( ^ω^)「昼間に動くのは難しいお」
そう舌打ちしブーンは路地裏に身を潜めた

彼が今いるのはシベ超国、自然が豊かで治安も良く面積は小さいが平和な国だ
人口は少なく農業や他国への出稼ぎで国が成り立っている
しかしその実、裏ではキナ臭い話が常に出回っていた

「政府直轄で大麻の栽培が行われている」
「より中毒性の高い麻薬の研究を人体で実験している」

など、表と裏の顔は全く違うものだった

( ^ω^)「まぁ何所の国もそんなもんだお」
そう呟くと腰の鞘からナイフを抜く

( ^ω^)「政府と暗殺組織が繋がってる、僕の所もそんな感じだしね。なぁ?そうだお?」

ブーンがそう言った瞬間頭上から数人の迷彩服を着た男達が襲い掛かった


28 名前: ◆mMFF5TAMAg [] 投稿日:2006/09/06(水) 02:34:34.29 ID:OtKtYVHP0
ナイフを持った左手で間合いを取り下半身を思いっきり捻る

捻りを一気に開放し、体重の乗った右手の裏拳がその一人の顔面にヒットした

( ^ω^)「シベ超の暗殺部隊は格闘術はまだまだみたいだお」

ブーンはそう挑発すると右手にもナイフを握り周りを牽制する

1・2・3・4。

( ^ω^)「僕相手にたった四人かお。それも一人はもう虫の息」

ブーンはそう言って少し笑った
その発言にカッっとなったのか三人のうち一人が飛び掛った

待ちわびたようにブーンは相手の腕を取り投げ飛ばす

( ^ω^)「精神的にも未熟とは・・・こりゃ楽勝だお」




そう言い終わると同時に残りの二人がブーンの懐に走り込んでいた


29 名前: ◆mMFF5TAMAg [] 投稿日:2006/09/06(水) 02:35:57.56 ID:OtKtYVHP0
ショボンとドクオが住む長岡県ホライゾン市は人口数千人の小さな街。
三方を山に囲まれ、南側が海に面していて真夏の避暑地としてかなり好い環境である。
都会からの旅行者も多く観光と僅かな農作物、海産物で島の人間は生活していた。

ショボンもドクオも長岡県立VIP高校の1年生だ
VIP高校は他の高校に比べ幾分やんちゃな生徒が多く、町の中でも問題を起こすなんて事はしょっちゅうだ
ドクオはそういう連中を通称VIPPERと呼んでいる

夏も終わり秋に入る。ドクオの大好きな釣りもそろそろ食いつきの悪くなってくる季節だ





木々もゆっくりとだが赤く染まっている

('A`)「釣れねぇ・・・」

そう呟くとドクオは釣竿を投げ捨てた

31 名前: ◆mMFF5TAMAg [] 投稿日:2006/09/06(水) 02:38:10.43 ID:OtKtYVHP0
ドクオは元々気が長い方ではない。釣りのあの魚のかかった瞬間だけが好きなのだ

かかるまでの小手先の技術や釣り場を休める時間などが一番ニガテなのである

その横ではショボンが着々と川魚を釣り上げていた

(´・ω・`)「よっ。これはいい形のイワナだね」

そう言って魚の口から針を外し岩場に引っ掛けた網に入れる
網の中には7匹のイワナが元気良く泳いでいた

('A`)「ちぇ。またショボンばっかかよ。俺は呪われてでもいんのかねェ」
そう愚痴ると広い岩場の上で大の字に寝転がった

空にはイワシ雲と飛行機雲がなびいている

('A`)「あー、もう秋だなぁ。空にまで魚が泳いでやがる」

空を気持ち良さそうに泳ぐイワシを恨めしそうに見上げて独り言のようにそう呟いた

32 名前: ◆mMFF5TAMAg [] 投稿日:2006/09/06(水) 02:40:02.65 ID:OtKtYVHP0
そんなドクオを見かねたのかショボンが口を開く

(´・ω・`)「そう言えば今年は学校の創立記念日と祝日が重なって4連休があるね」

(´・ω・`)「どこか旅行でも行きたいけど・・まぁ無理だよね」

その一言を聞いてドクオは飛び上がった

('A`)「そうだ!シベ超に行こうぜ!!」

ドクオの突拍子な言葉に思わずショボンが動揺する

(;´・ω・`)「ちょ・・・いくらなんでもそれは行きすぎだと思うけど」
しかしドクオは全く怯まない

('A`)「平気だって!俺とお前の貯金合わせたら・・うん。行ける、行けるぞ」
そう言うとドクオは帰り支度を始めた

('A`)「そうと決まりゃ善は急げだ。ショボンも帰るぞ。早く釣り竿しまえって!」

こうなったドクオを止められない事はショボンが一番良く分かっている
渋々竿をしまい、二人は自転車の方へ歩き出す

ショボンの手に持ったバケツには活きの良い魚が悠々と泳いでいた


33 名前: ◆mMFF5TAMAg [] 投稿日:2006/09/06(水) 02:42:21.52 ID:OtKtYVHP0
('A`)「だからさー。いいだろ?カーチャンには迷惑かけねーからさぁ」
ドクオは家に着くやいなや、早速母親と交渉しているようだった

J( 'ー`)し「そんな事言ってもねぇ・・・お金の問題だけじゃないでしょ?」

J( 'ー`)し「泊まる場所はどうすんのさ」

母親はやはり現実的な問題を投げかけてくる

(;'A`)「寝袋とか・・色々あんじゃん!平気だって!」
ドクオはやや負け気味に小さく言い返す

J( 'ー`)し「あんた一人なら何も言わないよ。ショボン君も一緒なんだろう?」

J( 'ー`)し「それじゃ許可できないね」

ドクオの母親はそう言うと台所に歩いていった

(;'A`)「くっそう。駄目か・・・」

ドクオは諦めてテレビをつけた

34 名前: ◆mMFF5TAMAg [] 投稿日:2006/09/06(水) 02:43:27.53 ID:OtKtYVHP0
「シベ超国で発見された新種のウイルスについてまだ新しい情報は入っていません。」

「現在シベ超国への入国は規制されていて一般の旅行客は空港で足止めとなっております。」

「以上、シベ超国から中継でした。」

('A`)「おいおい!!シベ超でウイルス?!聞いてねーぞ!」
ドクオは急いでチャンネルを回した

ピッ

「専門家の話によると空気感染するようですが・・・」
「化学兵器の可能性もありますね。」

ピッ

「シベ超国で秘密裏に開発されていた生物兵器が事故か何かで漏れ出したんじゃないですか?」
「でもねぇあれだけ平和な国でそれはないんじゃあないですか」

どのチャンネルも言う事が違う、情報が錯綜しているのだろう

ピッ

「どうやらこのウィルスの特徴は異常な細胞が増殖して肺から全身に転移するようですね」

思わずドクオは手を止める

35 名前: ◆mMFF5TAMAg [] 投稿日:2006/09/06(水) 02:45:31.01 ID:OtKtYVHP0
(;'A`)「異常・・増殖・細胞・・」

とっさにドクオは三ヶ月前のあの事件を思い出した


クーはあの時確かに言った

川 ゚ -゚)「この町の人間が全て肺、全身を異常細胞に蝕まれて 死 ぬ か ら だ 」

(;'A`)「まさか・・・まだ終わって無かったのか?」

ドクオ自身あの後どうなったかはシャキンさんに聞いただけである
病院のベッドで目が覚めたときシャキンさんが教えてくれたのは

(`・ω・´) 「ドクオ君が心配になってね。私が来た時には君が倒れていただけだったよ」
それ以外は何も分からないままだった

そしてここからはドクオの想像なのだがブーンの組織は
あの後施設の周りを爆破し土砂とともにあの施設を土の中に隠蔽した
これで施設が崩落に巻き込まれた事とあの研究内容が公に出なかった理由が説明できるのだ


(#'A`)「シベ超・・ブーンが危ないよな、こうなったらどうやってでも行くぜ」

ドクオの目には強い決意の光が灯っていた

37 名前: ◆mMFF5TAMAg [] 投稿日:2006/09/06(水) 02:53:56.90 ID:OtKtYVHP0
その頃ショボン家でも同じような会話が行われていた

(´・ω・`)「ねぇ、母さん。今年の創立記念日あるじゃない?」
ショボンは遠まわしに攻めていく作戦のようだ

J(´・ω・`)し「んー、そうね。今年は連休だったかしら」

二人はショボンの釣果である川魚に舌鼓を打ちながら話す

(´・ω・`)「そうなんだよね。それで相談なんだけど旅行n・・・」

ショボンがそう言ったときショボン母が口を開いた
J(´・ω・`)し「ショボンも男の子だし旅行でも行けばどう?」

ショボンはいきなりの展開に思わず噴き出した

38 名前: ◆mMFF5TAMAg [] 投稿日:2006/09/06(水) 02:55:08.85 ID:OtKtYVHP0
(;´・ω・`)「え・・・だって危ないよ?いいの?」
ショボンが慌てながら否定の意見を言う、さっきまでは自分が説得するつもりだったのだが・・・

J(´・ω・`)し「いいわよ。ドクオ君とでしょ?」

(´・ω・`)「そうだけど・・・」

J(´・ω・`)し「良かったわね。良い思い出作ってきなさいよ」

そう言うとショボン母の箸は次の川魚にのびていた




(;´・ω・`)「(困ったな・・まさかこんなに簡単に許可されるとは・・・)」




ショボンはこの先の事を考えると食欲が無くなったのか少し夕食を残していた



41 名前: ◆mMFF5TAMAg [] 投稿日:2006/09/06(水) 02:57:30.84 ID:OtKtYVHP0
('A`)「カーチャン。俺・・マジで行きたいn」
ドクオがそう言いかけた時、家の電話が鳴った

J( 'ー`)し「ちょっとー。ドクオでもドクミでもいいから電話出て頂戴」
ドクオの母は洗い物で手がふさがっているみたいで電話に出ることが出来ないようだ

二階から大きな声がする

ξ('A`)ξ「私自分の部屋に居るから出れないよ、おにーちゃん出てよ」

ドクオは不満そうに電話の受話器を持ち上げた

('A`)「はいもしもしドクオですけど」

(´・ω・`)「もしもしショボンですけどドクオ君・・ってドクオか」


電話の相手はショボンだった


44 名前: ◆mMFF5TAMAg [] 投稿日:2006/09/06(水) 02:59:17.51 ID:OtKtYVHP0
('A`)「なんだよ、まさか俺より先に親の許可貰ったとか言うなよ?ま、ないだろうけどな」

(´・ω・`)「ご飯時にごめんね。許可は貰ったよ、って言うかドクオはまだなんだ?」

(;'A`)「おいおいおいまじかよ!」

ドクオは心底驚いてる様子だった。なぜならショボンの母親は物凄く心配性で
林間学校や修学旅行でも心配でたまらない・・と言う性格だったからだ

(´・ω・`)「うん、もういい歳だし旅行でも行けってさ、まだ場所は言ってないけどね」

ドクオにとってこれはチャンスだった。ドクオの母親は「ショボンが心配だ」と言ってたのだから・・・

しかしその当人の親が許可してるなら何の問題も無い

('A`)「わりぃ、ショボン。ちょっと電話切るわ。また明日学校で!」
ドクオはそう言うと返事も聞かずに受話器をガチャリと置いた

('A`)「うまくすりゃあなんとかなるよな」
次の瞬間にはドクオは台所の方へ走り出していた

('A`)「カーチャン!ショボンの親は許可してくれたみたいだぜ」

J( ;'ー`)し「あら・・そんな事あるのね」

どうやら今度はドクオの母が小さくなる番らしい


46 名前: ◆mMFF5TAMAg [] 投稿日:2006/09/06(水) 03:00:42.43 ID:OtKtYVHP0
休日明けの学校、普通なら非常にダルイ筈なんだがこの少年は違った

ガラガラッ

('A`)「おいすー。ショボンちゃんいるかい?」
教室のドアを開けると同時に大声で叫ぶ

(;´・ω・`)「いるよ。あんまり大きな声だしちゃ周りに迷惑だから・・・」
ショボンは申し訳無さそうにクラスメイトに頭を下げる

从'ー'从「ちょっと、ドクオ。あんた朝からうるさいのよ!」
つかつかとドクオに詰め寄るこの綺麗な女の子は渡辺さんだ

(;'A`)「あぁ・・わるぃわるぃ。これが俺の普通でよ。知ってんだろ?」
ドクオはそう言うと渡辺さんの横をスルリと抜けショボンの前の席の椅子に腰掛けた

('A`)「大きな声じゃ言えないけどよ」



('A`)「俺も許可出たぜ」


47 名前: ◆mMFF5TAMAg [] 投稿日:2006/09/06(水) 03:01:52.47 ID:OtKtYVHP0
ドクオが勝ち誇ったようにショボンに耳打ちする

(´・ω・`)「って事は行けるんだね。良かった。でも今シベ超は出入国制限が・・」
そこでドクオはショボンの口を手で塞いだ


('A`)「バッカ。あんまり大きな声出すなよ」

そう言うとドクオはにやりと笑った




('∀`)「普通に入国出来ないならコッソリ入国すりゃいいんだよ」



ドクオは悪戯する子供のようにニヤニヤと笑っていた


48 名前: ◆mMFF5TAMAg [] 投稿日:2006/09/06(水) 03:03:22.43 ID:OtKtYVHP0
(`・ω・´) 「兄者、弟者。至急28まで来てくれ」
そう言うとシャキンは右手で通信機の電源を切った


(`・ω・´) 「まさかシベ超で研究が進められていたとはな」
溜息をつき目の前のソファーに深く腰掛ける

(`・ω・´) 「ブーンに与えた任務・・少し厄介な事になりそうだ」





センサーの電源が自動で入り通路の画像がショボンの前のモニターに映し出される

( ´_ゝ`)「コードC5927、兄者入ります」

(´<_` )「コードAD889、弟者、失礼します」


二人を認識した外扉と内扉は静かに開いた

50 名前: ◆mMFF5TAMAg [] 投稿日:2006/09/06(水) 03:05:45.65 ID:OtKtYVHP0
(`・ω・´) 「わざわざ来てもらってすまないね。かけてくれ」
そう言って座るように促す



( ´_ゝ`)「お心遣い痛み入ります」

(´<_` )「お言葉に甘えさせて頂きます」

兄者と弟者が椅子に座ったのを見計らってシャキンが口を開いた


(`・ω・´)「ここに来て貰った理由は分かるな?」


シャキンがそう言って左手を下げると部屋の四方に何重もの壁が室内と外界を完璧に閉ざしていく




完璧に密室になったのを確認すると兄者は静かに質問に答えた


54 名前: ◆mMFF5TAMAg [] 投稿日:2006/09/06(水) 03:07:00.71 ID:OtKtYVHP0
( ´_ゝ`)「組織の者にも聞かれたくない話なのでしょう?」


兄者はシャキンの目を鋭く見つめそう言う

(´<_` )「それも恐らくクー元訓練官の事件の事ですね?」

弟者も間髪入れず言葉を挟む

(`・ω・´)「あぁ。知っての通り今シベ超では・・・・・・」




(`・ω・´)「過去のホライゾン市より進化した増殖胞子が被害を出している」



そう言うとポケットから煙草を一本出し、口に咥えた


65 名前: ◆mMFF5TAMAg [] 投稿日:2006/09/06(水) 03:21:48.34 ID:OtKtYVHP0
(`・ω・´)「あれはうちの組織が始末するべきだった代物だ。」


( ´_ゝ`)「・・・はい。」


(`・ω・´)「お前達にもシベ超に飛んで貰いたい。ブーンのサポートに回ってくれ。内容は追って通達する」

シャキンはそれだけ言うと咥えたタバコに火を点け大きく吸い込んだ
白い煙が波打つように部屋を昇っていく

(`・ω・´)「全力でかかれ。話は以上だ、下がっていいよ」

( ´_ゝ`)「現時点よりこの任務確かにお受けしました」

(´<_` )「右に同じ。必ずや遂行してみせます」

二人はそう言って軽く敬礼するとクルリと振り返りドアの外へと出て行った


(`・ω・´)「ブーンに与えた要人の身柄確保は・・・難しいかもしれないな」

(`・ω・´)「クー、お前にとってブーンもシベ超も大事な存在だったんじゃないのか・・?」

煙草の紫煙がゆらゆらと綺麗になびいて消えていった



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