LOYAL STRAIT FLASH ♪

2006/12/30(土)20:34

( ^ω^)ブーンはユメクイのようです(第五話三)

48 名前:猪(やせ)[] 投稿日:2006/12/23(土) 21:59:14.89 ID:E32VWjc1O すると扉が不意に開く!! そこには、剣に屍を突き刺しながら突進するブーンの姿!! (;^ω^)「くらええええ!」 「グアアアアアアア」 次の瞬間、彼らは一斉に貫かれ、 サイアークもろとも串刺しになっていた。 一列に椅子を並べていたのがまずかったのだろう。 (;^ω^)「ハァ…ハァ…やった…       ついに四天王を倒したお」 床には、四天王と呼ばれていた男達が地に伏していた。 (;^ω^)「これでベルゼバブのいる、       魔龍城の扉が開かれるお!!」 目の前には、仰々しい装飾が施された扉。 それは、ギイイィ、とゆっくりと開く。 そして、その中から聞き覚えのある声が聞こえてくる。 『よく来たなソードマスターブーン。  待っていたぞ…』 50 名前:猪(はげ)[] 投稿日:2006/12/23(土) 22:01:48.49 ID:E32VWjc1O (;^ω^)(!!ここが魔龍城だったのかお…!!       感じるお…ベルゼバブの魔力を…) 僕はその中に恐る恐る足を踏み入れた。 そこには、巨大な玉座に身を預けたベルゼバブの姿があった。 「ブーンよ…戦う前に一つ言っておく事がある」 「お前は私を倒すのに『聖なる石』が必要だと思っているようだが…」 「別に無くても倒せる」 (;^ω^)「な…なんだって~!?(AA略)」 「そして姫は退屈していたようなので、  城の入り口に開放しておいた」 「後は私を倒すだけだなクックック…」 51 名前:猪(はげ)[] 投稿日:2006/12/23(土) 22:02:42.86 ID:E32VWjc1O ( ^ω^)「フッ…上等だお。       僕も一つ言っておく事があるお」 ( ^ω^)「この僕に妹がいるような気がしていたが、       別にそんなことはなかったお」 「そうか」 どうやら、さらわれた者は人違いであったようだ。 そう言うと、僕は再び剣を持つ手の力を強める。 そして、体の底から振り絞らん限りに、叫呼を上げた。 ( ^ω^)「ウオオオいくぞオオオ!」 「さあ来いブーン!」 ご愛読ありがとうございます。次回作をご期待下さい。 52 名前:猪(はげ)[] 投稿日:2006/12/23(土) 22:03:56.40 ID:E32VWjc1O ( ^ω^)ブーンはユメクイのようです改め ( ^ω^)ブーンはソードマスターのようです 「完」 58 名前:猪(はげ)[] 投稿日:2006/12/23(土) 22:07:21.10 ID:E32VWjc1O ξ;゜△゜)ξ「…思ったより、姫役はつまらなかったわね。        悪いけど先に出してもらったわよ」 ( ^ω^)「そうかお?僕は結構おもしろかったお」 僕たちはあの城を背に再び歩いていた。 その後、僕は彼女に様々なアトラクションに引きずりまわされる。 魚の形をした潜水艦で、星の砂が舞う深海を彷徨ったり、 一角獣のメリーゴーランドに跨り、夜空を飛び回ったり、 クジラの船に乗って、七つの島々を巡り渡ったり、 数え切れないほどの乗り物を僕たちは堪能した。 それらの上から眺める世界も今まで同様に、 どれも見たことも、感じたことも無い世界で、 まさに、言葉では言い表せないくらいのものだった。 59 名前:猪(はげ)[] 投稿日:2006/12/23(土) 22:08:24.93 ID:E32VWjc1O ξ;゜ー゜)ξ「疲れたわね。ちょっと休憩する?」 ( ^ω^)「おっ」 そこには、カラフルに彩られたテーブルと椅子で満たされた広場。 それを囲うようにして、丸、三角、四角、様々な形のテントが並ぶ。 ξ゜ー゜)ξ「お腹が空いたわね。何か食べる?」 それらテントの上の方をを見てみると、 そこには、大きな、ポップな文字が描かれた看板。 『中華・点心』とか、『和』とか、 『FASTFOOD』とか、『French cuisine 』とか、 各々のテントにぶら下がっていた。 その中からは美味しそうな匂いが漂ってくる。 ( ^ω^)「うまそうだおww」 僕たちはテントの内側をぐるぐると回っていた。 どのテントからも見える、思わず唾液が出そうな料理の数々。 中華に、和食。フレンチに、ファーストフード。 その他にも、世界各国の料理がよりどりみどりである。 僕は、何を食べようか?と迷っていた。 61 名前:猪(はげ)[] 投稿日:2006/12/23(土) 22:11:17.65 ID:E32VWjc1O しかし、僕はあるテントの前で、ふと足を止める。 まるでそれはパラソルのような形。 地面からは一本の柱が伸びていて、 その頂上を中心として、扇形が8枚広がっている。 そしてそれらが、赤、白、青、緑と順番に、一面ずつ彩られていた。 そこに立てかけられた看板は、 「SWEETS&CAFE」 正直、僕は腹いっぱい料理は食べたかったが、 なぜか、その店に漂う香りには惹かれるものがあった。 ( ^ω^)「…ここで…いいかお?」 僕は彼女にそう問いかけた。 ξ゜ー゜)ξ「…ええ」 彼女はその二文字だけ答える。 62 名前:猪(はげ)[] 投稿日:2006/12/23(土) 22:12:07.65 ID:E32VWjc1O そして僕は、そのパラソルの中に入る。 中心の柱の近くでは、小さいテーブルが一つ。 その奥では、先程の入り口に居たものと、 違う色をしたピエロが立っていた。 彼は、一枚のプレートを差し出す。 モカとか、カフェオレとか書かれているそれは、 どうやらメニューのようである。 ( ^ω^)「ええ…っと」 僕は、メニューとにらめっこしながら、考える。 ふと、そして、確認し終えると、僕はそう言った。 ( ^ω^)「カプチーノホットのM一つに、       ホットチョコレートのS一つ。       あとキャラメルフレンチトースト二つ」 と、言い終わったあとで、僕はハッ、とした。 彼女に確認もしないまま、 なぜかそう言ってしまったのだ。 これはヤバイ!!と思いつつ後ろを振り返る。 64 名前:猪(はげ)[] 投稿日:2006/12/23(土) 22:15:01.86 ID:E32VWjc1O ξ゜ー゜)ξ「いいわよ…それで」 ( ^ω^)「…へ?」 てっきり、また怒られると思ったが、 返ってきた反応は意外なものだった。 むしろ彼女は微笑んでいた。 「ありがとうございま~~ッスwwwwww」 やたら、ハイテンションなピエロの挨拶に背を向けて、 僕は小さなトレイを運んでいた。 その上には、ゆらゆらと湯気を立てた、 カプチーノとホットチョコレートが一つ。 そしてシロップのかかったトーストが二つ乗っている。 65 名前:猪(はげ)[] 投稿日:2006/12/23(土) 22:15:36.72 ID:E32VWjc1O 適当な席を見つけて、僕たちは向かい合って座った。 そして、僕はこげ茶色の液体の入ったカップとトーストを、 彼女の方へ置いた。 ξ゜ー゜)ξ( ^ω^)「いっただきま~す」 そう言うと僕は、泡立った薄茶色の液体を口に運ぶ。 (;^ω^)「あちっ!!」 しかし、それは僕が思ったより熱く、 反射的にカップを離す。 ξ;゜ー゜)ξ「まったく…よく冷ましてから飲みなさいよ。        アンタは猫舌なんだからさ」 (;^ω^)「…!?」 67 名前:猪(はげ)[] 投稿日:2006/12/23(土) 22:18:15.42 ID:E32VWjc1O 僕は、また不思議に思った。 そうだ、何で彼女は僕のことを知っているんだろう? と思いながら、フレンチトーストを一つ、口に運ぶ。 (;^ω^)「あの…どうしてそれを…?」 ξ♯゜△゜)ξ「ほらっ!!口に物入れて喋らない!!」 Σ(;゜ω゜)「はっ!はひっ!!」 ξ゜△゜)ξ「マナーがなっちゃいないわね…       ほら、こぼれてるわよ…まったく子供ねぇ…」 そう言うと、彼女はポケットから白いハンカチを取り出し、 身を乗り出して、僕の口元を拭く。 68 名前:猪(はげ)[] 投稿日:2006/12/23(土) 22:18:57.27 ID:E32VWjc1O ξ゜△゜)ξ「次は、あれに乗りたいわ」 そう、彼女が指差したのは、巨大な輪っか。 それはまるで、蜘蛛の巣のように鉄のパイプが入り組んでいる。 しかし、それらにも、電飾が付いているのだろうか? まるで、クリスマスツリーのようにキラキラと輝いていた。 ξ゜△゜)ξ「観覧車…私好きなんだよね…       遊園地のシメには必ず乗る事にしてるの」 そう言うと、彼女は、その魅力について次々と語りだす。 その合間には、 トーストを口に運んで、 それを噛んで、 ホットチョコレートを流し込む。 その完璧なコンビネーションを挟んで、また喋りだす。 器用に彼女はそれを繰り返していた。 そのおかげで、僕は、相槌を打つばかりで、 再び質問を投げかける余裕は無かった。 70 名前:猪(はげ)[] 投稿日:2006/12/23(土) 22:21:50.45 ID:E32VWjc1O ξ゜ー゜)ξ( ^ω^)「ごちそうさまでした~」 結局、食事の間は、彼女の言葉で埋め尽くされてしまった。 それを遮って、僕は言葉を発そうとするも、 それは、彼女の、キッ、という目線に遮られた。 女性はどうして、ああもお喋り好きなんだろうか? 食事の後にも関わらず、彼女はさらに駆け出していく。 僕は腕を引っ張られ、ついていくのがやっとだった。 なんだか、横っ腹が痛い。 ξ゜ー゜)ξ( ^ω^)「おお…」 そしてたどり着いたのは観覧車の下。 改めてその根元から見ると、それはとても大きい。 まるでその頂上が見えないようだった。 それは、電飾が眩しかったせいでもあったかもしれない。 ξ゜ー゜)ξ「じゃ、乗ろうか」 71 名前:猪(はげ)[] 投稿日:2006/12/23(土) 22:22:41.91 ID:E32VWjc1O 僕は彼女に引っ張られて階段を登る。 彼女の、カツ、カツ、という足音と、 僕の、トン、トンという足音だけが響く。 そして階段の終わりに近づいたころ、 僕の目に映ったのは観覧車のゴンドラ乗り場だった。 しかし、そのゴンドラの形は変わっていた。 上半分が全く無いのだ。窓すらも。 それは、まるでコーヒーカップのような形であった。 変な形だな、と思いながらも、 これで落っこちたらどうするんだ? と僕はこの遊園地の安全管理を心配した。 そして、目の前には次のゴンドラがゆっくりと近づいていた。 正面に来たのを確認したら、 僕は、あわてて扉を開き、彼女を中に入れる。 次に僕も飛び乗り、ドアを閉める。 そして、次第に下の景色は小さくなっていった。 72 名前:猪(はげ)[] 投稿日:2006/12/23(土) 22:24:59.77 ID:E32VWjc1O ξ゜ー゜)ξ「…綺麗ね」 僕たちの周り、360度の風景は、 それは幻想的なものだった。 そこは、見渡す限りの光の欠片。 変わった形の建物たちは、 丸、三角、四角、扇形、多角形、 その一つ一つが、 赤、青、黄、緑、燈、桃、紫、白… 僕が思いつく限り以上の色で輝いていた。 それは、まるで宝石箱を覗いているかのような感覚である。 ( ^ω^)「…あの…」 その景色に飲み込まれていて、 しばらく僕たちは黙っていたが、 その静寂を遮るかのように僕は切り出した。

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