('A`)ドクオが吸血鬼になってしまったようです


32 : ◆ERGS03OiNo :2006/09/09(土) 16:27:32.99 ID:mMJ0/FNw0 
夜の街を駆ける 

誰もがドクオに注目する 

心地よい空気が体を纏う 

そう、ドクオは今ヒーローになったように感じている 

「すげぇ」 
「速いな」 

感嘆の声が聞こえる。聴力も上昇しているのを自覚した 

('A`)(最高の気分だな……池面はいつもこんななのかな…?) 


33 : ◆ERGS03OiNo :2006/09/09(土) 16:29:44.09 ID:mMJ0/FNw0 
あれこれ考えながら走っていると、車と衝突してしまった 
勢いがあったため、ドクオの体は派手にフッ飛んだ 

「だっ、大丈夫ですか?」 

運転手は問い掛ける 

('A`)「ん?ああこちらこそすんませんでした」 

割と普通に起きあがり、服の埃を落としながらドクオは返事をする 

「えっ…」 

運転手は驚いていた。まぁ無理は無いが 

('A`)「じゃあ俺急いでるんで。じゃあ」 

ドクオは何事も無かったかのように去る 

「なんだあれ……ワハハハハハハ!!そっ、そうか、これは夢だ!夢だ!バンザイーーーーー
ッ!!!!!」 

運転手は『あの』議員のようになってしまった 
・・・ 


34 : ◆ERGS03OiNo :2006/09/09(土) 16:31:28.06 ID:mMJ0/FNw0 
あっという間に家に着いた。電気が点いてないところを見ると、両親は帰ってなさそうだ 
いつものことと割り切って考えようとするが、どうにもできない 

('A`)「家計がまずいなら一軒家なんて買うなよ……」 

ドアを乱雑に開け、キッチンの冷蔵庫を覗く。 

中には夕飯が置いてあった。いつものことだが 

('A`)「吸血鬼になっても腹は減るんだな……」 

レンジに入れて、温める。その間に箸の用意やご飯をお椀に入れる 
数分後におかずは温まり、食事を始める。そのままじゃ静かすぎるのでテレビの電源を入れる
…… 

たいして面白くないドラマがやっていた。どのチャンネルに変えてもつまらないが、とりあえずバ
ラエティにしておく 


35 : ◆ERGS03OiNo :2006/09/09(土) 16:33:11.83 ID:mMJ0/FNw0 
('A`)「……明日から学校いくか」 

遅い夕飯を食べ終わり、風呂に入る 
風呂からでたころには十一時を過ぎていた。まだ親は帰っていない 

('A`)「ていうか、これはもう……」 
親の仲は険悪だった。家を購入した三年後に、両親は互いに浮気していることが発覚した 

まだ中学生だったドクオには内緒にしていたが、お互いの空気からなんとなく理解はしていた
ようだ。それでも両親が離婚しないのは、やはりドクオのことを大切に思っているからだろう 

('A`)「まぁいいや。今日は寝るか」 

布団に入る。しばらくゴロゴロしていると、思い出したようにケータイを取り出す 

('A`)(そういや忘れてたな。モララーさんに連絡いれなきゃ) 

電気を点けて、紙に書かれたアドレスにメールを送る 

『ドクオです。一応番号も書いておきます。×××-××××-××××』 

('A`)(これでよし) 
('A`)(あっ、ブーン達にも連絡いれとくか) 

忘れていた。カチカチと文を書いて、アドレスを入れていく 

('A`)(返信はしなくていいよ。伝えたかっただけ、と) 

一斉送信。内容は明日からは学校に行くというものだった 


36 : ◆ERGS03OiNo :2006/09/09(土) 16:35:06.44 ID:mMJ0/FNw0 
再び横になる 
たいして疲れてはいなかったが、いつの間にか眠っていた 

――翌日―― 

('A`)「うう〜ん、眠れたなぁ」 

背伸びをする。体の骨がポキポキと音を鳴らす 
頭痛のせいで今まではあまり眠れてなかった 
久しぶりに眠れたおかげで、今朝はスッキリしている 

('A`)「よッし、じゃあ飲むか」 

ベッドの下に隠しておいた血液入りのペットボトルを取り出す 
500mlいっぱいに入った血を飲み干す 
その味は格別に感じられた 

(*'∀`)=3「プヒーッ、うまいなぁ」 

体中に力が満ちてくる。朝食は食べずに学校に行く事にした 
もちろん、日光対策の薬も一錠飲んで 
・・・ 


37 : ◆ERGS03OiNo :2006/09/09(土) 16:37:09.62 ID:mMJ0/FNw0 
学校へは徒歩十分なので、歩いて通っている 
いつも適当な事を考えながら歩いていると、あっという間に着いてしまっている 
今日もそうだ。もう校門が見えてきてる 

VIP西高校――今年で創立七十周年を迎える伝統ある高校だ 
全校生徒632名……どこにでもある高校 

ドクオは二年生に在籍を置いている 
足取りは重い。それでも教室へ向かって行く 

('A`)「……」 

教室の戸を開ける。そこにはブーン達が待っていた 

( *^ω^)「おいすー!久しぶりだお!」 
(´・ω・`)「カーチャン心配してたんだよ」 
ξ゚听)ξ「みんな心配してたわよ!」 
川 ゚ -゚)「……良かった。来てくれて」 

('A`)「みんな……」 

いつもの面子が出迎えてくれる。ドクオの口から笑顔がこぼれた 

('∀`)「悪ぃ。風邪だったんだ」 

40 : ◆ERGS03OiNo :2006/09/09(土) 16:39:42.31 ID:mMJ0/FNw0 
休み明けの登校はやけに緊張するから困る……そう思っていた 
しかし、みんな変わりなく接してくれてドクオはホッとする 

( ;^ω^)「風邪かお!なんで言わなかったんだお〜」 
('∀`)「言うほどじゃねぇと思ってな」 
川 ゚ -゚)「心配……したんだぞ」 
('∀`)「すまねぇ」 

(´・ω・`)「れっつくそみそ」 
(*'A`)「アッー!」 
ξ゚听)ξ「全く……今度からはちゃんと連絡よこしなさいよ!」 
('∀`)「把握した」 

42 : ◆ERGS03OiNo :2006/09/09(土) 16:42:16.94 ID:mMJ0/FNw0 
―国語の授業― 

( ∵)「よ〜し、この漢文を……ドクオ。解いてくれ」 

ビコーズは復帰したばかりのドクオを指名した。こんな先生ほどウザったいものはない 

(;'A`)「俺っすか!?」 
('A`)「え〜っと、え〜っと……」 

何故だか問題が理解できる。全く不思議なことに 

('A`)(あれっ……わかるぞ) 
('A`)「それは、『剣心曰く、不働(はたらかず)の精神を貫き通す也』です」 

一同「オオーッ」 

ざわめく教室内 

(;∵)「すっ、すごいな……。難問だぞ」 
('A`)「あっ、どうも」 

( ;^ω^)「ドクオすごいお!風邪ひいてたなんてウソだお!」 
('∀`)「ウソじゃねぇってw」 

吸血鬼の力は脳にまで影響を及ぼしていた 
・・・ 


43 : ◆ERGS03OiNo :2006/09/09(土) 16:44:31.08 ID:mMJ0/FNw0 
そんなこんなでもう一週間が経ってしまった。ドクオが吸血鬼になってから…… 
特に変わったことはなく、ごくごく普通に生活できた 

('A`)「いよいよ今日か……」 

そう、今日は吸血鬼・モララーに来いと言われた日だ 
貰ったバッグを開け、黒服を取り出す 

('A`)「すげ……」 

ドクオ用に卸されたスーツとネクタイ 
気分は新しい制服を手に入れた中学生になっていた 

早速着てみる。スーツはピッタリとドクオの体にフィットし、大人の雰囲気を持たせてくれた 
鏡を覗く。ピシッと決められた姿は、なんだか自信をくれるような気がする 

('A`)「……よっしゃ、行くか」 

革靴を履き、戸締りを確認して家を出る 
この時時刻は六時半……夕日はとうに消えている 

ドクオ達―――吸血鬼の時間がやってきた 
・・・ 


44 : ◆ERGS03OiNo :2006/09/09(土) 16:46:16.15 ID:mMJ0/FNw0 
一週間前に来たビルにたどり着く 
ビルの前にはジョルジュが待っていた。ドクオは声をかける 

('A`)「お〜い、ジョルジュ」 
( ゚∀゚)「おう、久しぶりだな」 

隣には見慣れぬ女性がいた 

('A`)「あの……そちらさんは?」 
川*‘ー‘)川「どうも〜、ジョルジュちゃんの彼女ですよん」 


(;'A`)「……mjd!?」 


( ゚∀゚)「うん、mjd」 


45 : ◆ERGS03OiNo :2006/09/09(土) 16:48:17.95 ID:mMJ0/FNw0 
絶望だった。まさかジョルジュに彼女がいたなんて…… 
ドクオの心にダークサイドが宿ってしまった 

彼女の名前はめ〜てる 
黒髪のロングヘアーをカチューシャで分けている 
貧乳だがスタイルは抜群で容姿端麗、特に足がグンバツだ 

(#'A`)「抜け駆けしやがって……」 
(;゚∀゚)「アハハ……悪ぃ悪ぃ」 
川*‘ー‘)川「ホラッ、ジョルジュちゃんも私に謝るのよん」 

(;゚∀゚)「いやぁ、すまねぇすまねぇ」 
(;'A`)(なんで彼女にまで謝ってるんだ!?なんで彼女は謝らせてるんだ!?) 

ドクオの心は矛盾で破裂してしまいそうだ 

( ゚∀゚)「いやぁ〜、彼女も吸血鬼なんだ。一つよろしく頼むな」 
川*‘ー‘)川「そうですよん。お名前なんてゆーんですか?」 

(;'A`)(なんかやりずらいな……) 
(;'A`)「よっ、よろしく。ドッ、ドクオですぅ」 

腰が砕けていて、今にも倒れそうだった。ジョルジュに彼女がいたという精神的動揺のせいだ 


川*‘ー‘)川「私はめ〜てるっていうのよん。よろしく〜ん」 


46 : ◆ERGS03OiNo :2006/09/09(土) 16:50:11.02 ID:mMJ0/FNw0 
('A`)(……おい、ジョルジュ) 
( ゚∀゚)「ん?どうした?」 

ドクオは小声で話す 

('A`)(お前この前さ、巨乳が好きとかいってなかったか?) 
( ゚∀゚)(それはだね、おっぱいより彼女のほうが好きになっただけさ) 

(;'A`)(……そうか。いいなぁ) 
川*‘ー‘)川「なに話してるのん?」 

(;゚∀゚);'A`)「なんでもないです」 

ハモった 
                      第3話 おわり 




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