('A`)ドクオが吸血鬼になってしまったようです

('A`)ドクオが吸血鬼になってしまったようです 

1 : ◆ERGS03OiNo :2006/09/09(土) 15:47:01.94 ID:mMJ0/FNw0 
最近妙に心が冷めている……何を見ても感動しないし、24時間テレビを見ても…まぁそんなこ
と毎年やる金があるならそれを募金しろよ……そう思ってしまう 

いつもはこんなキャラじゃねぇんだけどなぁ……あれ、こんなキャラだったか?俺 

……ああ、もういいや。頭痛が酷いし 

('A`)「ああ……痛ぇ」 

部屋で一人呟く彼、名前はドクオ。高校二年生 
父、母は夜遅くまで仕事のため、ほとんど彼一人で一日を過ごすことが多い 


彼の変化にも気づかずに…… 

4 : ◆ERGS03OiNo :2006/09/09(土) 15:48:32.06 ID:mMJ0/FNw0 
冬休みが明けてもう一週間が経つ。しかしドクオは学校に行く事はなかった 

理由は三つある 

一つは頭痛。割れそうなほどの激痛 

二つ目に日光。日光が皮膚に当たると、ジリジリと焼けていく感覚が起こる 

最後に虚無感。学校に行こうが何をしようが俺には無意味。そう感じるようになっていた 

('A`)「いつから俺……こうなったんだ?」 

考えるが、思考はまとまらない。糸が解れて行くように 
…おもむろに、ケータイを開く。メール欄には受信が十二件 

ドクオのたった四人……【友達】のグループに登録されている、ブーン、ツン、ショボン、クーか
らのメールだ 

『風邪かお?早く来いお!』『ksmsができないじゃないか』『あんたらしくないわよ!』『……心
配してるぞ』 

こんな感じのメールが十二件 


5 : ◆ERGS03OiNo :2006/09/09(土) 15:50:30.39 ID:mMJ0/FNw0 
('A`)「あらら……」 

ちっとも嬉しく感じられなかった。いや、嬉しいのだが、ごく僅か……その程度にしか思えない。
冷めた感情、起きあがらない気分 

これはおかしい。そう気づくのに五日かかった。 

――そうだ、病院へいけばいいんだ。きっと治してくれる―― 

太陽は姿を消し、漆黒の夜が始まりを告げる 

家を出る。真冬の寒さが不思議と気にならない。格好は薄着だった 

自分が自分でない、上空から見下げるような意識 

街を歩き続ける……終わることの無いように続く道 

足取りはフラフラと――その時、声をかける男が一人 

( ゚∀゚)「君、大丈夫かい?」 

7 : ◆ERGS03OiNo :2006/09/09(土) 15:52:29.50 ID:mMJ0/FNw0 
ドクオと同じくらいの年齢か。しかし、制服には到底見えない黒いスーツにネクタイ。シャツまで
も黒い 

怪しげな雰囲気を持った男は、人間のようには見えない……ドクおにはそう感じた 

('A`)「……ん?あっ、ハイ……大丈夫です」 

内心ドクオはうざったく思っていた。心配するなら病院まで送れよ、と 

( ゚∀゚)「あれ?君、ちょっと顔を見せてくれないか?」 

('A`)「…いいですけど」 

男はドクオの顔をまじまじと見つめる 

( ゚∀゚)「……なんだ、お前もこっちなのか」 
('A`)「こっちってどっち……」 
( ゚∀゚)「まぁいいよ。ついてくればわかるし、君の悩みも治るよ」 

意外な一言。少なくともドクオにはそう感じていた 

('A`)「mjsk?」 
( ゚∀゚)「どうだい?ちょっとそこのビルまで来なよ」 

男の指差した方向に、たいして大きくないビルが建っていた。まぁちょっと都心に近ければ普通
だろう 

('A`)「まぁ……頭痛が消えるなら」 
( ゚∀゚)「おkわかった。じゃあついてきてくれ」 

9 : ◆ERGS03OiNo :2006/09/09(土) 15:54:10.90 ID:mMJ0/FNw0 
ドクオは男に連れていかれる。それほど遠くはなかったので、あっという間にビルの入り口に着
いてしまった 

( ゚∀゚)「ここだ」 
('A`)「はぁ……」 

ビルを見上げるが、なんてことはないごくごく普通なビルじゃないか 
本当に頭痛を止めてくれるのか?不安がよぎる 

( ゚∀゚)「さあ入ってくれ。歓迎するぜ」 
('A`)「はぁ……」 

しまった。これは新手の詐欺商法だ。騙された……そう思うが、答えは違った 
ビルの三階、会議室のような部屋に連れてかれる 

最奥の座席に男が一人座っていた。身長は178cm前後で金髪のセミロング……そしてやは
り、格好は黒服だった 


( ・∀・ )「やぁ。ようこそ、仲間よ」 


10 : ◆ERGS03OiNo :2006/09/09(土) 15:55:47.25 ID:mMJ0/FNw0 
('A`)「(こいつイケメンだ……ちくしょう)ど、どうも…ドクオです」 

男は立ちあがり、握手を交わす 

( ゚∀゚)「どっから話すべきですかね」 
( ・∀・)「ふむ、まぁ……まず彼の体についてからじゃないか?」 
( ゚∀゚)「そうですね」 
('A`)「……」 

ドクオは会話に入れない。それに頭痛も酷いので、入りたくもなかった 

数分に及ぶ会話は終わり、ドクオに話しかけた 

( ゚∀゚)「ドクオ……君だっけ?君、もう人間じゃないから」 
('A`)「はぁ……ハァ!?」 

こいつ何言ってんの?馬鹿か基地外かとドクオは考える 

( ・∀・)「君の頭痛や疲れは血を吸っていないからさ」 
('A`)「血って……」 

( ゚∀゚)「ハッキリ言うと……」 


( ・∀・ )「君は吸血鬼なのさ」 


11 : ◆ERGS03OiNo :2006/09/09(土) 15:57:15.48 ID:mMJ0/FNw0 
('A`)「吸血鬼……」 

最初は驚きを感じたが、すぐに慣れてしまう。むしろ、頭痛の種や虚無感、日光に当たりたくな
い気持ちがわかってホッとしているぐらいだ 

何故そう感じるのか? 

その吸血鬼とやらになったせいかもしれない 

('A`)「何で俺が吸血鬼に…」 
( ・∀・ )「ウィルスだよ」 
('A`)「ウィルス?」 

ドクオは問いかける 

( ・∀・ )「そう。本当に僅かな人間しかかからないウィルス……」 

金髪の男は語り始めた 

( ・∀・)「見た目はそのままでも皮膚は頑丈になるし、力は怪力になる。足の速さはオリンピッ
ク級以上になるし、ジャンプ力はビルの十階をも飛び越えられる程だ」 
( ゚∀゚)「加えて、視力と聴力も格段に上がる」 

( ・∀・)「そう……選ばれた者なんだ。俺達吸血鬼は」 


12 : ◆ERGS03OiNo :2006/09/09(土) 15:58:49.37 ID:mMJ0/FNw0 
('A`)「でも俺…」 

そうだ。そんなこと言われても何も変った様子はない。もし変ったなら気づくはずだろう 

( ・∀・)「君はまだ体の細胞が変りきっていないのさ。だいたい一〜ニ週間くらいか、完全に吸
血鬼になるのは」 

金髪はそう言うと、ペットボトルを差し出す 

( ・∀・)「ほら、『人間の血』だ。これを飲めば頭痛と疲労感、虚無感は治まる」 

透明なペットボトルから見える色……濃い赤 
本当にこんなのを飲めるのか? 

('A`)「血……血……て……」 

( ・∀・)「鼻に意識を向けてみな。血の臭いが香るだろう?」 

言われるままに意識を向けてみると、本当に血の臭いが感じられた 
独特の鉄分を持った臭い。喉がゴクリ、と鳴ってしまった 
気がつくと臭いに夢中になっている自分 

不安はなくなった 
ペットボトルを手に取り、一気に飲み干してしまう 

14 : ◆ERGS03OiNo :2006/09/09(土) 16:00:29.74 ID:mMJ0/FNw0 
( ゚∀゚)「どうだいお味は?」 
('A`)「……うまい、です」 

格別 
今までに感じた事が無い味 
世界で一番うまい……そんな味 

( ・∀・)「歯、触ってみなよ」 

金髪が喋る 

('A`)「あっ」 

言われた通り歯を触ってみると、鋭く尖った八重歯のような歯が生えていた 
左右に二本。いつの間にか 

( ゚∀゚)「よし、これでお前も吸血鬼だな」 

満たされる感覚。治まる頭痛……虚無感に疲労感 
そして飲んだ血をうまいと思うようになっている自分 
ドクオは吸血鬼になったことを自覚した 
                           第1話 おわり 







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