( ^ω^)ブーンがトランプに参加するようです。


(,,゚Д゚)「ついてねぇ……ホントについてねぇ……」 

物陰に隠れてギコは呟いた。 

「トランプ」の存在は前々から知っていた。 
いつから、誰が、何の目的で、とか詳しくは知らない。 
自分が所属する組(いわゆるヤクザ)から、噂として聞いただけだ。 

自分には借金もなにもない。 
金稼ぎの為に参加したわけでもない。 

ただの人数あわせで、強制参加させられているだけなのだ。 

そう聞かされて黙っているギコではなかった。 
連行しようとする男たちを払いのけて逃げようとしたとき、殴られて倒れている男がしぃの名前
を口にしたのだ。 

「しぃを見殺しにするのか」と。 


(,,゚Д゚)「くそぅ……」 

(*゚ー゚)「ちょっと、さっきからブツブツうるさいわよ」 

それでも誰よりも早くしぃを見つけることが出来たのは運がよかったとしか言いようがない。 
あとはゲーム終了まで逃げまくればいいだけだ。 

(*゚ー゚)「ねぇ……これからどうするの?」 

(,,゚Д゚)「ああ、とりあえず……!?」 

悲鳴が聞こえた。 
二人は思わず身構える。 
叫び声はしばらく続いていたが、だんだんと小さくなっていった。 

二人がいる場所から近い。 

(,,゚Д゚)「……しぃ、逃げるぞ」 

(*゚ー゚)「う、うん!!」 


(;´∀`)「わ、わかった、協力するモナ。だから殺さないでほしいモナ……」 

B棟の一角で、モナーが数人に囲まれていた。 
土下座するような格好でひれ伏すモナー。 

(´<_` )「大丈夫だ。たかが10万の首には興味はない」 

男は首に当てたナイフを引っ込めた。 
少し離れた場所から男が腕を組んで言った。 

( ´_ゝ`)「お前、運がよかったなぁ……」 

<ヽ`∀´>「13だったら兄者に殺されてたニダ!!」 

( ´_ゝ`)「……貴様余計なコト喋るな。殺すぞ」 

兄者と呼ばれた男は躊躇せずナイフを突きつけた。 

<ヽ`∀´>「なんだと!? 折角ウリが協力してやってるのに!!」 

(´<_` )「まぁまぁ……さっさと次行こう次」 


この集団のリーダーは、兄者と弟者という兄弟だった。 
ドクオが言った通り、人数が多い方が勝ると判断した二人はさっそく仲間集めを始めた。 
ゲームが始まって2時間、人数は5人に増えていた。 

数字を聞き出し、外れなら強制的に仲間に引き入れる。 
このゲームをやる上で最も合理的なやり方だった。 

(*゚∀゚)「えへへ、えへへへ……」 

すでに弟者は一つ首をゲットしていた。 
バックもなにも持っていなかったので、最初に引き入れた「つー」という女に持たせていた。 
ヤクを買う金欲しさに「トランプ」に参加したらしい。 

つーはさっきから首に夢中だ。 
眼球をくり貫いて、口に含む。 
すぐに飽きて吐き出し、今は歯を一本一本ナイフでくり出していた。 

( ´_ゝ`)「おい、つー。行くぞ」 

(*゚∀゚)「はぁ〜い。えへへ……」 

(´<_` )「(狂ってやがる。ヤク中が……)」 


ブーンとドクオは恐る恐る廊下を歩いていた。 
周囲を警戒しながら進むドクオ。 
ブーンはツンのコトが頭から離れなくなっていた。 

('A`)「……おい。どうしたボーッとして」 

(;^ω^)「あっ。な、なんでもないお」 

('A`)「しっかりしてくれよ……」 

(;^ω^)「……」 

大教室で見た女。 
アレは確かにツンだった。 


ドクオが女の首を切断するシーンが目に焼きついて離れない。 
……ツンは無事だろうか。 
ツンが首を切られる場面を想像してしまってブーンは首を振った。 

……ツンを守らなくては。 
そのためには一刻も早くツンを見つけ出さなくてはならない。 

( ^ω^)「(……落ち込んでる場合じゃないお)」 

ブーンは口を固く結び前を見た。 
ドクオの数メートル前方の廊下。 
床から30センチほどの高さに、ピアノ線のようなモノがキラリと光っていた。 

( ^ω^)「……?」 

ドクオは気づいていない。 
足音を立てずゆっくりと、しかし確実にピアノ線に近づいていった。 


(;^ω^)「ド、ドクオ止まるお!!」 

('A`)「あ? ……うわっ!?」 

ドクオはピアノ線に足をとられて転倒した。 
ブーンは思わず駆け出した。 
ピアノ線が仕掛けられているなら、仕掛けたヤツは近くにいると思ったからだ。 

案の定、教室のドアに隠れていた男が襲い掛かってきた。 

廊下にうつ伏せに倒れたドクオ。 
転んだ拍子にバックから女の首が飛び出した。 

(;><)「うわ、うわああああああああ!!」 

ソレを見て男は躊躇し、足を止めた。 
ブーンも驚いて硬直した。 


(;'A`)「くぬっ!!」 

ドクオだけはその隙を見逃さなかった。 
うつ伏せのままナイフを男の足に切りつける。 

(;><)「いっ、痛いんです!!」 

傷は浅かった。 
しかし初めて見る生首と足の痛みで、男はすっかり戦意喪失した。 

(;><)「ひいっ」 

(;'A`)「あっ、クソ!! 待て!!」 

二人に背を向けて走り出す。 
廊下の先は丁度曲がり角になっていた。 

角を曲がったところで、男の悲鳴が聞こえた。 


「あっ!! 馬鹿、殺すなよ!!」 

「えへへ。だってこの首もう飽きちゃったんだもん。新しいの欲しい〜」 

「たす……助けてほしいんです……」 

「あ〜あ、この傷はもうだめニダ。助からないニダ」 

「ね〜もういいでしょ? あっ。ホラ、ハートの4だよ!!」 

「弟者ビンゴだな」 

(;^ω^)「(ドクオ……!!)」 

(;'A`)「(一体何人いやがんだ……!!)」 


「えへへへへへ」 

「あっ!! やめて!! やめてください!!」 

「あ゙っ!! いっいあああああ!!」 

「えへへっえへへへへ」 

「ひ、ひゅっ!!」 

男の声は途絶え、女の荒い息と液体が床に落ちる音しか聞こえなくなった。 

「おい……コイツ足怪我してるぞ」 

「誰かから逃げてきたモナ?」 

(;'A`)「(ブーン!! 逃げるぞ!!)」 

(;^ω^)「(だ、だお!!)」 


二人は踵を返して走り出した。 
ドクオは途中で首を拾い、ブーンはただただ怖くて前だけを見て走った。 

ピアノ線をまたいで階段を上る。 
後ろで大きい音がした。 

(;'A`)「ははっ!! あいつら転んでやがる!!」 

(;^ω^)「あそこにも誰かいるお!!」 

階段を上った先に男が立っていた。 
右手には光るナイフ。 
左手にはだらりと下がるふたつの生首。 

(;'A`)「くそっ!!」 

こっちが二人とみて男は躊躇したが、すぐにナイフをかざして襲い掛かってきた。 
ドクオがバックを振り回して応戦する。 

(;'A`)「ブーン!! 二手に分かれるぞ!!」 

(;^ω^)「!?」 


(;'A`)「早く逃げないと後ろに追いつかれる!!」 

(;^ω^)「あ、あうあう!! ドクオは!?」 

(;'A`)「いいから行け!! 早く!!」 

(;^ω^)「ッッッ!!」 

ブーンはドクオを置いて走り出した。 
男の叫び声が聞こえて振り返る。 
倒れているのがドクオじゃないことに安心して戻ろうとしたとき、ドクオはブーンと反対方向に走
り出した。 

(;^ω^)「あ、あいつらが来たんだお……!!」 

こうしてブーンとドクオは離れ離れになった。 



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